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第3回農業機械の安全対策に関する検討会議事録
労働基準局安全衛生部安全課
日時
令和6年5月8日(水)14:00~
場所
中央合同庁舎5号館(厚生労働省)17階 専用第21会議室
議題
- (1)農業機械メーカーの安全対策等について(ヒアリング)
- (2)農業機械の使用実態について(ヒアリング)
- (3)その他
議事
- 議事内容
- ○土井室長 それでは、定刻となりましたので、第3回「農業機械の安全対策に関する検討会」を開会いたします。
報道関係者の皆様、傍聴の皆様、この会議の撮影は冒頭のみとしています。改めて御案内しますが、それ以降の撮影は御遠慮いただきますようお願い申し上げます。
初めに、事務局に変更がございましたので御連絡いたします。4月1日付で高松に変わりまして繁野が着任しております。
○繁野審査官 よろしくお願いいたします。
○土井室長 続きまして、出席者の確認をさせていただきます。
本日は、参集者全員に出席いただいております。なお、高橋参集者とオブザーバーの田中様はオンラインでの出席となっております。
本日の議事でございますけれども、車両系農業機械を製造する5社と農業法人経営者1社、それから農業従事者1者へのヒアリングを予定しております。
続きまして、資料の確認をいたします。資料としては議事次第のほか、資料1として車両系農業機械メーカーヒアリング資料、資料2として農業法人経営者・農業従事者ヒアリング資料、資料3として第2回検討会におけるヒアリングの概要の資料、事務局でまとめたものでございますが御用意しております。このほか、参考資料として1から6までを準備しております。
以上となりますけれども、過不足等がございましたら、事務局宛てにお知らせいただければと思います。
それでは、報道関係者の皆様、傍聴の皆様、これより先の撮影は御遠慮くださいますようお願い申し上げます。
(報道関係者退室)
○土井室長 この後の議事進行につきましては、梅崎座長、よろしくお願い申し上げます。
○梅崎座長 それでは、よろしくお願いします。
まずは議事次第に従いまして、議題1の農業機械メーカーの安全対策のヒアリングを行いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。参考資料1という名簿があるのですが、この名簿に従った形でヒアリングは進めていきたいと思います。それと、一人の方につきまして20分程度ということで、最初に御説明いただく時間が10分程度、それからそれに対する質疑応答を10分程度ということで、おおむね20分程度を想定してヒアリングを進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
それでは、最初に株式会社アテックス様からの御説明をお願いいたします。
○株式会社アテックス それでは、御紹介にあずかりました、株式会社アテックス品質保証部の薦田と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事前に御質問をいただいた順に御説明していきたいと思います。現在、弊社で生産している農業機械のうち、今回の検討会の要旨に沿うものとしては、こちらに写真をつけておりますけれども、左からホイール型の運搬車、こちらは小型特殊自動車の認定を取っておりますので、公道走行可のモデルとなっております。その他としまして右側の3つ、クローラタイプの運搬車になります。こちらがいずれも乗用が可能なタイプになります。右側の中型クローラにつきましては完全な乗用という格好とはちょっと違って、立ち乗りができるであるとか、シートだけがついていて簡易的な乗用という格好で使われることを想定した機械になっております。
以上のタイプの機械が代表的なものになります。
続きまして、現在生産している乗用型の農業機械の国内向け出荷台数についてということですが、こちらは営業機密に当たりますので、詳細のほうは控えさせていただきたいと思います。
続きまして、3番目、農業機械使用者等の安全確保のための措置の状況ということで、弊社の取組としましては、農研機構様の安全性検査基準に準じて安全対策を講じております。その中にございました緊急停止スイッチは押すとエンジンが停止するというスイッチになりますけれども、そちらは全型式に装備しております。
続いて、歩行操作時の車速牽制装置ということで、乗用タイプではございますが、座席から降りて操作することも想定されておる機械になりますので、そのような場合、前進2速には入らないという牽制装置を大型のクローラ、小型特殊自動車には装備しております。
また、前照灯の装備、緊急発進防止装置を装備しております。ほか、荷台落下防止装備は全型式に装備、最大積載量につきましてはラベルにて荷台後ろのあおりの部分に貼付けされております。その他の項目として、回転部の安全カバー類には下の図にあるような警告ラベルを貼付けして注意喚起を行っております。
続きまして、安全装備の規制について何か意見はないかというところですけれども、例えばヘッドガードやTOPSなどが標準装備でないといけないということになりますと、果樹園の樹木の中で走行させるような機械につきましては枝下まで走行させるといった作業の中で枝に引っかかるということが考えられますので、作業性への弊害も考えられるのではないかなというところで、農家様の安全確保のためにも一工夫が必要ではないかと考えております。
続いて、安全装備の類を既存の機械に後づけすることは可能かという御質問でしたが、装備の種類や取付けする機械によるかもしれませんが、基本的には困難であると考えております。
続いて、4番目「機械の包括的な安全基準に関する指針」の取組状況というところで、弊社の取組としましては、設計段階より機械の使用に当たって危険な状況をリストアップし、それぞれの対応方法を検討して製品設計に反映しております。また、部品別に破損時の影響をこちらもリストアップし、著しい危険、例えばブレーキが壊れてフリーランになってしまうような危険に対して安全策を講じるようにしております。それらの検討結果を基に取扱説明書やラベルでユーザーに情報を提供すべき内容の検討を実施しております。
ユーザー様への情報提供の状況ですけれども、ユーザー様へは販売時には使い方の納品時指導、取扱説明書に基づく安全指導を行うように各販売店に依頼しております。また、弊社はユーザー様への直接販売は行っていない業態のため、実際の実施状況につきましては把握できておりません。
続いて5番目、農業機械での事故発生の原因と事故防止のための取組というところでございます。高齢者対策等は何かないかというところで、各操作レバーなどが重くて操作しづらいようなことがないように、安全性検査基準に基づき操作荷重を設定しております。また、本機に貼付けする安全レベルなどについても、文字が小さ過ぎず見えづらいようなことがないかなどの視点でも評価を行っております。
農業機械での事故発生の状況ですけれども、弊社が生産・製造しております農業運搬車の事故情報はごくまれで、直近3年では1件の事故が報告されておりましたが、こちらは公道上での交通事故となっております。
6番目、主たる用途以外の使用の実態というところで、当社で把握している内容としては以下のとおりです。例えば小特認定を受けていない運搬車での公道走行、続きまして、小型特殊自動車での2名乗車、荷台へ人を乗せての走行をされているということを伺っております。
7番目、農業機械の安全対策についてメーカーとして考えている課題につきましては、やはり定期的なメンテナンスの実施、続いて作業場における危険箇所を特定し、改修整備などを行うこともまた必要ではないかと考えております。全面的な改修ということはなかなか難しいかとは思うのですけれども、例えばピンポイントにポールなどを立てて目印を立てるなどして注意喚起されるような環境を整えることで、転落事故などを防止できないかと思っております。
最後、ネット販売の修理対応ということで、最近は農業機械につきましても中古の農機をネットで通販されるようなこともございます。そういった場合、どうしても修理の窓口がユーザー様の身近にないような状況も発生し、そういった場合の修理や安全性の指導、使い方の指導といったところが課題になるのかなと考えております。
アテックスからは以上になります。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、ただいまのお話を基に質疑応答に移りたいのですが、ここで追加でお話ししておいたほうがいいのが、参考資料5の「論点について(素案)」というものがございますけれども、これは実は第1回の検討会でお渡しした資料でございますが、皆様いろいろ御質問があると思いますので自由に御質問いただいて構わないのですが、いかんせん時間等の制約の関係もありますので、もし可能であればこの辺の論点も見ながら、この検討会は最終的に規則改正という形に持っていく形の委員会ですので、そのような点でどのようなことを質問していったらいいかどうかというのを含めてこの論点を見ながら御質問いただけると大変ありがたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、その辺を踏まえた上で御質疑がありましたらお願いしたいのですが、いかがでしょうか。お願いいたします。
それでは、どうぞお願いいたします。
○土佐氏 農林水産省の土佐でございます。御説明ありがとうございました。
データのところで1点確認なのですけれども、農業機械での事故の発生状況のところで、農用運搬車の事故情報は直近3年で1件と御発表いただいたのですけれども、農水省で取りまとめております農作業中の死亡事故の発生状況では、直近の令和4年でも農用運搬車については16件の死亡事故があるということでございまして、直近の3年でいっても10~20件ぐらいはあるということでございます。この直近3年で1件というのは、御社で把握されたという数字でよろしいでしょうか。
○株式会社アテックス そのとおりでございます。
○土佐氏 分かりました。
○梅崎座長 そういう前提での御発表ということでお願いいたします。
ほかに御質問はございますでしょうか。
それでは、齋藤様、お願いいたします。
○齋藤委員 どうもありがとうございました。
項目3の安全装備について、この検討会でも論点になっていますが、安全フレーム、あるいは転倒防止のTOPSの装備に関してなのですけれども、御紹介いただいた特に隣に図面も載っている大型クローラに関しては、荷台のフレーム、それから運転席周りにもガードのようなフレームがあって、これはそれに相当されているのではないのかなと見受けたのですけれども、既に御社ではこういった転倒の危険性に対しての防護構造は採用されているのだけれども、これが規制化されることに関してはどうだろうかという御意見なのでしょうか。それともこれ自身がそういったフレームではないので厳しくなると困るなという御意見なのでしょうか。確認させてください。
○梅崎座長 ここは重要なのでぜひお願いいたします。いかがでしょうか。
○株式会社アテックス 弊社で考えておりますTOPSというものにつきましては、安全性検査基準のほうでこういったものですよということで規定されておるかと思います。そちらに該当するような装備ではないというところでございます。
今、御質問いただきました運転席の後ろのちょっと高くなっている部分で転倒したときに完全に挟まれることは防げるかもしれないですけれども、検査を通っているものではないというところでございます。
○梅崎座長 要するに、農研機構さんの安全性検査基準に該当するものではないというお話ですか。
○株式会社アテックス そうです。
○梅崎座長 齋藤様、よろしいですか。
○齋藤委員 したがって、規制化されると厳しくなるという御意見だということですね。ありがとうございます。
○梅崎座長 そういう認識なのでしょうか、アテックスさん。
○株式会社アテックス そうです。
○梅崎座長 分かりました。
それでは、追加質問がありましたらお願いしたいのですが、氣多様、お願いいたします。
○氣多委員 御説明ありがとうございました。
農林水産省さんの御質問と関連して掌握されている事故のことをお聞きしたいのですけれども、お宅様で掌握しているのが3年間で1件ということでして、販売店などで事故情報を掌握しても、別に必ずしもそのメーカーのところにそれが来るという仕組みは特にないと理解すればよろしいのでしょうか。
○株式会社アテックス そのとおりでございます。例えば先ほど御説明した事故につきましては公道上での事故ということで、警察のほうからこの機械はどういった機械でしょうかという照会があって、弊社のほうで把握したという内容になります。
○氣多委員 逆に販売店さんのほうからそういう事故の情報が入ってくるケースというのはあるのでしょうか。
○株式会社アテックス 販売店様のほうから来る場合は、例えば操作ミスで事故したというものに関しては連絡は入ってこないと思うのですけれども、機械的な何かがあってということであれば、連絡は来るかと思います。
○梅崎座長 氣多様、そんな形でよろしいですか。
○氣多委員 さらに関連して、農家、あるいは販売店に対する安全性の指導みたいなことは、特に想像だと販売店には新製品が出たら連絡するなどはありそうな気がするのですけれども、そこら辺の感じを教えていただけますか。
○株式会社アテックス 製品の案内ということに関してですか。
○氣多委員 その中で特に安全に関して何かということがあるかどうか。
○株式会社アテックス 製品に新製品として安全ですよというものがあれば、そこはうたっていくと思うのですけれども、特別今までの使用状況等が変わらずにやった場合には、それに対して安全ですよというものに関しては今はやっておりません。今後、安全のしおりというものを作って、運搬車、草刈機、全ての商品につきましてはそういうものを同封させていこうと。一応取扱説明書の中に入ってはいるのですが、それとは別にしおりみたいなものを作成して安全喚起はしていこうと思っております。
○氣多委員 分かりました。ありがとうございます。
○梅崎座長 それでは、お願いいたします。
○鈴木委員 それと関連しますけれども、現在、ユーザーへのいろいろな教育等は販売店にお願いしているということですが、一方、ユーザーの生の声を聞くというのはこれから安全設計をさらに積み重ねるのにすごく必要かと思います。現在はユーザーの声を直接聞くような機会や仕組みはないということでしょうか。それとも何かあるのだけれどもまだ十分機能していないか、あるいは販売店とはより密な関係にあるかと思うのですが、先ほどのお話にありましたように、なかなかまだ販売店の方からも十分な情報は得られていないという状況なのでしょうか。
○株式会社アテックス 弊社としては、直接農家様とのやり取りというのは顧客満足度調査という格好でアンケートを取らせていただいております。そういった中で御指摘いただくこともあろうかと思います。限られた数というところで御指摘のように十分でないところがあるかもしれませんけれども、そのような取組も続けて安全な商品作りに生かしていきたいなとは思っておる所存です。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 それでは、お願いいたします。
○志藤委員 農研機構の志藤でございます。
前回も申し上げましたけれども、やはり農機メーカーさんのほうに農家さんからの安全に関しての声というのは非常に届きにくいという構造的な問題がございます。メーカーさんがいかにユーザーさんにいろいろそういう情報はないですかと聞いても、農家さんはあまり言いたがらないというところもあるのですね。それで各社の皆さんも御苦労されているかと思うのですけれども、農用運搬車につきましては、昨年度まで2か年にわたりまして農水省の委託事業の中で安全性をアセスメントするということをやってまいりました。アテックスさんにも御協力をいただいて、アテックスさんの商品も供試機としていろいろな角度から安全性の確認をさせていただきました。その試験の結果を今後にどう活かしていくかということで、アテックスさんだけではなくてそのほかの運搬機メーカーさんも含めてより安全性を高めていくためには、我々は一緒になって何ができるかといったところの働きかけをしてまいりたいという段階に来ておりますので、また御社にも改めてその旨につきましては御協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○株式会社アテックス よろしくお願いいたします。
○梅崎座長 オンラインの田中様、もし御質問がありましたらお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
○田中氏 全商連の田中です。どうも御説明ありがとうございます。
ちょっと念押しのような質問になるのですけれども、資料の4の後段のところに安全指導については各販売店に依頼しておりますと書かれておるのですけれども、これは何かの資料をもって依頼されるのでしょうか。そこは特段何か資料があるのかないのか、その辺だけ教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○株式会社アテックス ユーザー様に御説明いただくに当たっての資料ということですと、取扱説明書になります。
○田中氏 ありがとうございました。
○梅崎座長 それでは、泉さん、最後によろしくお願いいたします。
○泉委員 御説明ありがとうございます。
1点だけ、3ページの内容の一番下で安全装置の後づけの問題について触れられておるのですけれども、ROPS等々は構造的に強度が足りないという問題もあってこういう御回答なのだと思うのですけれども、費用をどこが持つかという問題ではないかと思うのですが、費用さえ持ってもらえれば、溶接構造でも何でも追加していけばできないことはないと思いますので、そういう御回答という解釈でよろしいでしょうか。
○株式会社アテックス どういった方法でも後づけができるかというところですね。例えば溶接をしてもというところで、そういったことが可能であれば、何らかのものを取り付けることはできるのではないかと思います。
ただ、どこにどのようにつけたらいいかというのはなかなか難しい問題なのかなとも思われます。
○泉委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 よろしいでしょうか。
では、最後の質問を川口様、よろしくお願いします。
○川口委員 今の泉さんから御質問があった点については、例えばトラクターの場合であっても、今、売られているものはもうほとんどフレームなりキャビンなりがついていますけれども、大分古いものになると、そもそも基本的な設計の前提としてそういうものをつけることになっていないものの場合にはシャーシの強度の問題でつかないということもありますので、この場合もどこまでその前提といいますか、つけられるだけの強度があるかというところにも関わってくるのかなという気はいたします。
○梅崎座長 一律にやることは難しいという意見ですね。
○川口委員 はい。
○梅崎座長 分かりました。ありがとうございます。
まだ皆さん御質問があるかと思うのですが、時間の関係もありまして、アテックス様の質疑につきましてはこれで終了とさせていただきたいと思います。アテックス様、どうもありがとうございました。
それでは、次にショーシン様から御説明をお願いいたします。
○株式会社ショーシン ショーシンの松澤です。本日はよろしくお願いいたします。
ショーシンですけれども、まず、現在生産している乗用型農業機械としましては、スピードスプレーヤーがメインとなります。以下「SS」とさせてください。
国内向け出荷台数ですけれども、大・中・小と様々な型式がありますけれども、内訳は省かせていただきます。合計約700台を年間に出荷しておるところです。
農業機械使用者の安全の確保のための措置状況としましては、先ほどアテックスさんもおっしゃっていましたけれども、安全性検査の安全装備検査基準に準じた安全性を確保するようにしております。そして、使用上の注意点も取説にはもちろん記載してあります。
次の「機械の包括的な安全基準に関する指針」ということの取組状況ですけれども、まず本質安全化という面におきましては、SSは一連の作業においてガードや保護装置以外の保護方策は不要と考えております。根拠としましては、散布作業や移動時は運転席だけでの作業で済んでしまうこと、そこに回転物があったり危険物があったりすることはありません。また、車両を停止して行う手散布作業や給水作業に関しましても、ホースの移動などはあるのですけれども、特別危険源にアクセスできるような状況ではありませんので、そのように考えております。
ただし、今、事故状況に関しましていろいろ農水省さんと農機研さん、メーカーで転倒・転落対策等の処置を講じるようにしておりますけれども、その辺もガードや保護装置等で事足りるのかなと考えております。
あと、次のユーザーへの情報提供としまして、昨年、我々のSSメーカー3社プラス日農工で安全啓蒙ビデオとチラシの作成を行いました。それをもって安全啓蒙に力を入れております。最終ページにチラシを添付させていただきました。ただ、これは現在、展示会等での啓蒙活動がメインになっております。なので、販売店さんへの直接であったりユーザーさんへの安全性の徹底は今の課題であるかなとは考えております。
あと、教育研修等は特別行っておりません。この辺も先ほど質問があったのですけれども、我々の販売先が販売店に限られてしまうということで、あと、今は個人情報の関係等でユーザーさん一人一人に手厚くやっていくということがなかなか難しいということで、この辺も課題なのかなとは思っております。
あと、次の農業機械の事故発生の原因と事故防止のための取組としまして、先ほど言いました安全啓蒙ビデオでも触れていますけれども、SSの重大事故原因が機械の転倒・転落、枝等への挟まれ、ひかれというものがあります。転倒・転落は、傾斜地での使用やぬかるみ、滑る路面での使用で発生していると思われます。挟まれは前方不注意、圃場の確認不足などが考えられて、ひかれは何かしらの理由で車両から降りてしまった際に発生していると思われる。ここまで聞くと使用者の不注意のみが原因であるような表現になっておりますけれども、機械側の要因についても事故発生時には分析等を行うのですが、近年、弊社も事故報告が全くなくて、最近のトレンド等も把握できていない状況です。私の聞いてきた内容ですけれども、過去の事例では重大事故原因とは一致しております。先ほど報告がないと言っていましたけれども、弊社の機械で事故があった場合は販売店さんまたは支店のほうに連絡が来ます。特に死亡事故はその辺に連絡が来ますので、その辺は把握はできると思っております。
あと、特にその中でひかれなどに関しましては、なぜ一連の作業中に機械から離れる必要があったか、当事者が死亡してしまったりして不明な点が多くて、非常に事故特定が困難であるなということを感じております。この点からも、機械や圃場の日常点検が非常に重要だなと考えております。
この辺を踏まえまして、弊社営業のほうでは例えば販売店さんと深く付き合いのあるユーザーさんには直接指導させていただいているのですけれども、例えば法面のある圃場への乗り入れ時は横転するような角度への侵入は避けていただきたい、直角に入っていただきたいということの指導、あと、散布の際は防除ルートを決めてくださいと。これは圃場の状態を把握してやってくださいという形です。あと、雨などが降った後に天気がよくなったときに防除する際は、特に下に草が生えている場合などだとぬかるみなどが見えにくい状態になっているので、まずは圃場を調べてからやってほしいということを伝えておるようです。
あとは、エンジン始動時です。基本は個人ユーザーさん1人の作業が多いのですけれども、それだけに特に周りに人がいないかということを注意して指導してほしいということも言っております。また、急斜面で停車して手散布などをするときに、急に駐車ブレーキが外れてしまったりしてしまうような事故等もあったりしたので、止め方や輪留めをしてほしいといった指導をしております。
また、保安基準などを満たすためには後車鏡をつけたりしなくてはいけない。ただ、圃場に入った際はそれが邪魔だということで外したりしてしまう方がいるそうなのですけれども、そういった危険な改造はしないようにしてほしいと。保安基準にも適合しなくなってしまうので、そういったことはしないでほしいというお願いをしております。
あと、定期点検もお願いしておりまして、定期点検についてはシーズンオフに本社や支店、または販売店にSSを入庫していただき、ベルト、グリス、オイル等の確認を行って、交換が必要であればそこで指摘させていただくという形で定期点検を行っております。
あとは、機械構造側では難しい操作はしないような構造ということで、走行しながらの作業になるのですけれども、走行時はレバー等も一定の位置にして走行するような形で、散布作業に関しましてもほぼオン・オフという作業だけで済むような構造にしております。機械の運転作業などに気を取られたりして不注意になってしまうことを避けるためにそういう構造にしております。
あと、主たる用途以外の使用実績ということで、これも営業さんから聞いた話ですけれども、鶏舎や牛舎での消毒散布です。結構通常の機械よりも長く使っていて、年間700~1,000時間という形だそうです。ただ、散布作業というか、作業方法としては同じような方法でやっております。あと、タンク車としてそのままタンクに入れた水を畑にまくという形の方法もあるようです。
最後の農業機械の安全対策についてメーカーとして考えている課題は、特に果樹や地域によって使用条件や環境条件が非常に異なるので、それを一つの機械でどこまで対策できるかが課題と考えております。SSは圃場のみではなくて給水場や圃場までの公道等を走行するため、それらの改善も行ってほしいと考えております。ただ、圃場以外は自分の持ち物ではないので、手入れは非常に困難だと思いますので、危険箇所の確認・把握だけでも行っていただければなと思っております。
以上です。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、今の御説明に対して御質問がありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。
では、齋藤様、お願いします。
○齋藤委員 御説明ありがとうございました。
スピードスプレーヤーなのですけれども、御社の製品のあれがないもので、最後に添付いただいたイラストのような機械であるという想定でお話をさせていただきますが、枝下等の高さの確認をされるというのが事故防止の取組の一つで、こういったものをしてくださいという指導をされていると。御社のほうで設計・製造をされる際に、車高全体に対してどこまでくぐれるものか仕様として決めていて、事前にそういったものを販売する前にスペックとして出されておられるのでしょうか。そういった高さぎりぎりのところをくぐるみたいな作業をする際に、これはどのような運転姿勢を製造者としてもともと設計段階で想定されて、車体のデザインといいますか、本質的な構造というのを検討されているのでしょうか。お聞かせください。
○株式会社ショーシン これはノンキャブタイプといいまして、屋根のない機械ですけれども、これが大体主流であります。この辺の高さなどは特にここまでという規定は過去からの経緯でしておりませんで、どちらかというとユーザーさんが工夫して枝下を避けながら散布する方もおられます。そのためか分からないのですけれども、シートも低かったりして運転席周りも自由度がある形で非常に動きやすいというか、機敏な動きができるような構造になっています。
ただ、それが現在の農業従事者の高齢化などに伴って非常に危険な作業ではないかということで、弊社でキャブ付のものがあるのですけれども、それも低車高キャビンといいまして、ブドウ等の棚下にも入るような機械を作りました。それは本当にこの高さと決めて、当社の機械でいうと(地上高)1,200mmというブドウなどがなったときにも入れるという形のものを作りました。ただ、やはりキャブ付となると高いので、まだ高額な製品になってしまいますので、どうしても個人ユーザーさんにとってはこういうオープンタイプが必須なのですけれども、今、その辺も農機研さんや農水省さんと話しまして、その規定をしましょうという話になってきております。
○齋藤委員 ありがとうございました。
先ほど言われた前方の不注意ということでやるのだけれども、そもそもそういった低い枝のところに入れない車体の構造というのも一つ製品としてはあるのかなというところで、そのようなアプローチをされているということで確認できてありがたいです。
もう一つ、これに引き続いて関連するのですが、とすると、ここで挙げられると例えば法面のところの上がり方なども含めて、これは運転者にそれを運転する技能、あるいはそこの練習といったものを義務づける必要があるとお考えでしょうか。どう思われますでしょうか。講習、あるいは資格、極端な話で言うと運転免許みたいなものが必要な機械ではないかとお考えかという。
○株式会社ショーシン 運転操作自体は自動車とほぼ同じでハンドルを回してという形ですので、そこまでは必要ないと思いますけれども、技能などに関しましては、できれば講習等があれば助かるかなとは考えております。
○齋藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 それでは、川口様、お願いいたします。
○川口委員 今の免許証のことで確認のための質問なのですけれども、SSの場合にはいわゆる道路運送車両法でいうところの車両という位置づけで、公道も走行できますので、そういう意味ではこのために免許を取るかどうかというのは別にして、例えば自動車の免許を持っていれば小型特殊で運転できるということで言えば、基本的に皆さん運転免許としては持っているという理解で間違いないですね。
○株式会社ショーシン そうですね、特殊な散布車以外は車両としてというのがありますので、小特であるSSであれば普通免許ですね。ただ、オートマ限定は無理なのですけれども、普通免許であれば乗れるという解釈をしております。
○川口委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 労働安全衛生コンサルタント会の鈴木と申します。
設問4、機械の包括的な安全基準に関するお答えで、本質安全化については御社も機械的には相当されているということですが、その中にはなかなかメーカーが想定しづらいようなユーザーの誤った使い方というか、不安全行動的なものというのもあるかと思います。ユーザーの声を聞きたいのですが、そういうものは業界としてなかなか難しいということなので、ぜひ設計される方も使われる方の不安全行動に対してもそれへの対応、いわゆる本来の本質安全化についてぜひ今後の課題として検討していただければと思います。なかなか費用面や技術面でそう簡単なことではないと思うのですが、最初から打ち切ってしまうとそこで終わりなので、長い課題かもしれませんが、徐々に実用化に向かって取り組んでいただければと思います。
○株式会社ショーシン ありがとうございます。
この件もユーザーさんと展示会等で話をさせていただく機会も多少はあるのですけれども、先ほど志藤さんがおっしゃっていたとおり話したがらないという部分があるのか分からないですけれども、SSは安全だよという声が非常に多く聞かれてくるのも確かではありますので、そういったどのように使われるかというのをもう一回見直して進めていきたいと思います。ありがとうございます。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 ほかにございますでしょうか。
では、藤井様、お願いいたします。
○藤井委員 中災防の藤井ですけれども、機械の包括的安全基準に関する指針のところで保護装置以外の方策を不要と考えるとなっていますが、これは緊急停止などは必要ないという考え方ですか。それともどの部分までの保護方策というのが必要でないのか、その辺が何かあれば。
○株式会社ショーシン ちょっとそこは難しいところではあるのですけれども、今の状況であればという形です。今後、例えばロボット農業といったものになっていった場合は必ず必要な措置だと思うのですけれども、今の状況では緊急スイッチも要らないだろうというところです。
○藤井委員 そうすると、付加保護方策的なものは特には考えていないのですか。
○株式会社ショーシン 今のところそうです。
○梅崎座長 鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 鈴木です。
細かなことで恐縮ですが、御社の機械を安全に使うという意味で、ここにも紹介されていますが、ビデオでの安全教育は、御社のホームページを拝見させていただきまして、内容的にもよくできているなと思いましたが、「お知らせ」というところから入れたのですが、「サポート」という項目もあるので、そういうところに入れるとより多くの人が活用できるのかなと感じました。せっかく良い教材ですので、皆さんができるだけ目につくようなところに置いておかれればいいのかなと思いました。
○株式会社ショーシン ありがとうございます。
その辺はもうちょっと分かりやすくしてよとは言っているのですけれども、なかなか進んでおりませんので、ちょっと検討させていただきます。
○梅崎座長 よろしいでしょうか。
時間の関係もありまして、私も実は聞きたいことがあるのですけれども、ショーシンさんは以上でよろしいでしょうか。
それでは、ショーシンさん、どうもありがとうございました。
○株式会社ショーシン ありがとうございました。
○梅崎座長 続きまして、フジイコーポレーション様、お願いいたします。
○フジイコーポレーション株式会社 フジイコーポレーションの塚田といいます。よろしくお願いいたします。
それでは、項目に従いまして説明をさせていただきたいと思います。
まず、現在生産している農業機械(乗用型)ということで、弊社では、今回対象となります農業高所作業機は2.5メートルと3.5メートル仕様のものを販売しております。そのほか、乗用草刈機を生産・販売しております。
あと、次の現在生産している乗用型の農業機械の国内向け出荷台数ということは、ここでは控えさせていただきたいと思います。
3番目、農業機械使用者等の安全確保のための処置の状況ということで、これは高所作業機の2.5メートル、3.5メートルで共通になりますけれども、まず、作業台の開閉ハンドルに扉をロックするフックを2つ設けておりまして、2つのフックを外さないと開閉できないという構造にしてあります。あと、走行速度制御装置ということで、作業台高さ2メートル以上で時速1キロ未満に切り替わるように設定しております。そのほか、最大積載量の表示、または使用傾斜角度の表示やこの作業台は非絶縁性であるという表示もしております。
以下は3.5メートル仕様の機械に装備するものですけれども、まず走行クラッチのロックレバーは、作業中に誤って走行クラッチを踏むことを防止するロックレバーです。あと、エンジン始動時に、これも走行クラッチを踏んでいた状態ではエンジンを始動できないような牽制装置です。あと、整備時の落下防止ということで落下防止装置というものが装備されています。これにつきましては、後ろのほうにあります資料1に機械の全体写真に合わせてそれぞれどこにどういった装置がついているかというのを表示してありますので、参照で見ていただければと思います。
続きまして、「機械の包括的な安全基準に関する指針」の取組状況ということですけれども、本質安全化ということにつきましては、旧安全鑑定を考慮した設計をしております。あと、弊社の販売・設計部門につきましては、ヒューマンエラー等に関する社内安全講習を実施しております。これは新潟にあります長岡技術科学大学の先生を講師に迎えたり、新潟工科大学の先生を講師に迎えたりして実施しております。
あと、ユーザーへの情報提供ですけれども、基本的にユーザーへの情報提供は取扱説明書やラベルが基本となります。当社のホームページにおいても取扱説明書の内容を十分理解してもらえるように、これも後ろのほうの資料2につけてありますけれども、注意喚起に関してはページを黄色にして、残留リスクの伝達に少しでもつなげるように製作しています。
あと、ユーザーとの接点につきましては、基本的には直接ということはありません。納入時の試運転、指導等につきましては、販売店にお願いしてやっていただいている状況です。
あと、5番目の農業機械での事故発生の原因と事故防止のための取組ですが、これにつきましてはなかなか市場から事故情報のフィードバックを受けることがありません。日々弊社で扱っている機械関連につきましての情報収集で事故の報道がないかということで入手することはあるのですけれども、そこから先の詳細までは分からず、主たる原因をつかむことはできていないということが現状です。したがって、原因、措置といった検討には至っておりません。ただ、事故事例の推定原因の考察につきましては設計業務に取り入れて、その分析に基づいた安全設計の議論は行っております。事故の報道の限りでは、高所作業機につきまして機械からの転落や機械の転倒、枝等の挟まれなどの事故事例があることは把握しております。
あと、事故防止の取組の一つである定期点検につきましては販売店さんから行ってもらっており、当社が直接実施することは基本的にはありません。あと、高齢者に対しての対策となりますけれども、表示ラベルの色ですけれども、これはラベルの色を決めるときに色覚異常のある方にどういった見え方をするかという対応も行っており、それが年を取った人にも参考になるということがありますので、それらからカラーのユニバーサルデザイン化ということで進めております。
あと、主たる用途以外の使用の実態ですけれども、主たる用途以外に使用されている実態はなかなか明確には把握しておりません。農用ということもあり、高所での作業というのはハウスの関係、あと枝剪定や収穫等がありまして、どこまでが用途以外ということもちょっと難しい面がありまして、なかなか明確にはなっておりませんけれども、ただ、予見可能な誤使用については日々どういったものがあるかというのは定期的に検討を行っております。
あと、7番の農業機械の安全対策についてメーカーとして考えている課題につきましては、高所での作業ということもあり、取説に沿って正しい作業をしていただきたいといった周知を進めていきたいというのがまず一つと、次に定期点検の実施。これはどこかの部品が壊れたりすると重大事故につながる可能性が非常に高い機械ですので、それを実施していきたい。あと、改造の禁止につきましても、一歩間違えれば重大事故につながることですので、機械の改造についてはしないでもらいたいというのが現状です。
以上で説明を終了させていただきます。ありがとうございました。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
私も教えてもらいたいことがあるのですが、まず委員の先生方を優先する形にしまして、まず齋藤様、お願いします。
○齋藤委員 御説明ありがとうございました。
取扱説明書をカラーで添付いただいたのですけれども、この中で危険、注意、重要というのがあるのですが、どちらのレベルがあれなのかということと、これは実施されたリスクアセスメントの結果を反映されているという理解でよろしいのかというのが一つの確認です。
もう一点教えていただきたいのは、この中で保護帽を着用し、安全帯を固定するというのが、章立ての関係もあるのかもしれませんが、大分後ろのほうにあります。同じようにこういった個人保護具の使用は警告の表示として運転台になされているのでしょうか。お聞かせください。
○フジイコーポレーション株式会社 危険、警告、注意、重要につきましては、危険が一番死亡もしくはけがのリスクが高い項目で、徐々に下がってきまして重要というのは機械の故障を起こすようなものを重要としております。
あと、保護帽と安全帯の使用についてのラベル表示も行っております。
○齋藤委員 ありがとうございました。
併せてもう一点だけ、こういったことに関して御社そのものはユーザーとの接点がなくて、したがってこれに準拠してくださいということで販売店さんにその先はお願いするという形で、ただ、御懸念にあったのはそれも心もとない、不安だということかと理解したのですけれども、となると、こういった高所作業車に関して技能講習や安全教育といったものが法的に義務化されたほうがいいと思われますか。
○フジイコーポレーション株式会社 そうですね、機械の特性を知っていただかないと、どうしても不整地で動かす機械ですので、凸凹なところで動けばやはり不安定になりますし、それも作業台の高さを上げていればなおさら不安定になるといった機械の特性を知っていただくためには安全講習はあったほうがいいかと思います。
○齋藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 志藤さん、お願いします。
○志藤委員 農機研の志藤でございます。
16ページに予見可能な誤使用について社内でも検討されているということでしたけれども、この場でお示しいただけるような内容があれば、一例としてどのような誤使用が想定されるかお示しいただけますでしょうか。
○フジイコーポレーション株式会社 先ほどちょっとお話ししたのですけれども、どこまで果樹で使う場合に主たる用途以外に当たるかというのが明確には出ないので。
○志藤委員 実態のほうではなくて、予見可能な誤使用については日々の業務において定期的に検討を行っていると伺いましたので、どのような誤使用を想定されているか、この場で紹介していただけるような内容があれば。
○フジイコーポレーション株式会社 例えば電線の近くといったところでは絶対に使ってはいけない機械ですので、果樹園の近くでも電線などは通っていますので、そういった近くには近寄らないというか、そういった電線作業というのはやってはいけないことです。
○志藤委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 では、鈴木様、お願いいたします。
○鈴木委員 鈴木です。
16ページの中段のところに傾斜地5度以上での使用は禁止とありますが、これは機械的にも何度ぐらいというメーター的なものというのはハード的なものとしてあるのでしょうか。なかなか5度といっても運転しているとはっきりこのぐらいの傾斜が5度というのは分かりづらいので、ついつい無理なことをやってしまうかと思うのですが、例えばブザーや何かが鳴れば分かるのですが、その辺はハード的には対応はされているのでしょうか。
○フジイコーポレーション株式会社 今、電動の高所作業機も弊社で作っているのですけれども、それにつきましてはブザーで警告するようにしております。ただ、ガソリンのものはそれには対応しておりません。
○鈴木委員 一部はブザー等で対応しているということですね。ありがとうございます。
○梅崎座長 藤井様、お願いします。
○藤井委員 中災防の藤井ですけれども、御社ではクローラとホイールと両方作っていますね。そのときに、クローラの上限の傾斜角とホイールの傾斜角というのは同じに設定しているのですか。普通クローラのほうが結構不整地向きということでかなり傾斜などには強いと思うのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。
○フジイコーポレーション株式会社 弊社はクローラしか作っておりませんので。
○藤井委員 そうですか、クローラに対して5度ですか。
○フジイコーポレーション株式会社 そうですね。ただ、実際の静的転倒角は30度(補足説明:ブーム格納で無積載状態での左右転倒角)ぐらいまでだと思っていますけれども、実際に使用するところでそこまで持ってくると絶対転倒してしまいますので。
○藤井委員 分かりました。
○泉委員 説明書の部分を見させていただいて教えていただきたいのですけれども、2ページの「こんなときは運転しない」の中に年齢制限18歳未満というのがあるのですけれども、私もあまり年齢制限が入っているのを見たことがなかったので、何か理由があって書いているのでしたら、教えていただきたいなと思います。2ページの囲みの3つ目のところです。
○フジイコーポレーション株式会社 サービスを担当しています、中島と申します。よろしくお願いします。
弊社においてはイエロページと言っておるのですが、この注意項目については、今議題に上がっている農業高所作業車以外にも歩行型除雪機等も生産しています。ある種除雪機も含めて載せている事項もありますが、プラスアルファは車両特有の危険に対しての説明が載っているというところで、18歳未満といった場面というのはなかなかないかと思うのですが、一応念を込めてという意味合いで載せているというところで、これは全製品のところに共通して入っている文言になってございます。
よろしいでしょうか。
○泉委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 よろしいでしょうか。
お願いします。
○氣多委員 黄色いほうではなくて、元のページの16ページ、7番のところなのですけれども、恥ずかしながら高所作業車のことをあまり知らないので教えていただきたいのですけれども、「定期点検の実施」と書いてありますけれども、安全上のポイントとする定期点検は、何となく想像では各所にわたるいう感じはするのですけれども、特にポイントとしてどれぐらいの頻度で高所作業車特有の点検をしなくてはいけないかというのが質問の一つ。
その次に「改造の禁止」と書いてありますけれども、これは特に何か思いがあって書かれたような気もするのですけれども、何かそういう改造をされて困ったという事例があるかどうか、そこら辺を聞かせてください。
○フジイコーポレーション株式会社 定期点検につきましては、一番重要なところはブームと油圧シリンダをつないでいるピン、あとは作業台の開閉扉になるかと思います。ピンが折れればもうそこで全部脱落してしまいますので、そこが一番というところと、頻度についてはまた曖昧なことを言うとあれなので控えさせていただいて、後ほど川口さんのほうにお送りしたいと思うのですけれども、よろしいでしょうか。
○川口委員 日農工でございます。
私のほうに送っていただくというのはそのまま厚労省さんに出せるようなものという理解でよろしいですか。
○フジイコーポレーション株式会社 そうです。
○川口委員 分かりました。
では、私を通じて提出するようにさせていただきます。
○フジイコーポレーション株式会社 あと、改造のほうですけれども、聞いた話の中では作業台の高さが高いと作業しにくいので切ったりする方がいるという話は聞いたことがあります。
○氣多委員 すみません、どこをどう切るのですか。
○フジイコーポレーション株式会社 資料Ⅰの24ページですけれども、作業台パイプというのがマル13番にあります。
○氣多委員 この安全のためのパイプが邪魔になると。
○フジイコーポレーション株式会社 そうです。
○氣多委員 分かりました。
○梅崎座長 ほかにございますでしょうか。
1点だけ教えてほしいのですけれども、むしろこれは場合によっては農水省さんにも教えていただきたいのですが、農業機械以外の高所作業車でもそれなりに事故が起きているのです。これと同じような機構のものは産業機械でも結構あって、それなりに事故が起きているので、事故の状況をと言われたときに、もちろん販売台数が分からないからそれも分からないのですけれども、あったかなかったかというのが正直私は本当にそうなのかなというので分からなかったのです。こんな言い方をしてすみません。農水省さんのほうでこの高所作業機でどれくらいの事故が起きているかというのは把握されていないのでしょうか。
○土佐氏 農水省です。
農作業中の死亡事故状況については農水省で把握しておりまして、農用高所作業機での死亡事故については直近の令和4年で1件起こっております。さかのぼって3年は1件、2年は3件ということで死亡事故が起こっているということでございます。4年の死亡事故原因につきましては、機械からの転落ということでございました。
○梅崎座長 死亡事故以外は特に把握されてはいないという形なのですね。分かりました、ありがとうございます。
結構あちこちに危険源が見えるのですけれども、リスクアセスメント的なものというか、リスクアセスメント以外のものとしてそもそもどういう事故がどういう原因でどういう形で起きるかということを体系的に把握されているということはなされていらっしゃるのでしょうか。例えばこの危険源が原因となってこういう事故になり得るとか。
○フジイコーポレーション株式会社 機械に対してはそういう把握はできているのですけれども。
○梅崎座長 もちろん人と機械の活動によって事故は起きるので、そこはそういう分析になるとは思うのですけれども、細かいことですみません。
○志藤委員 座長、よろしいですか。
私どものほうでも農水省の情報だけではなくてそれとは別に独自に事故調査をしている道県と連携して様々な事故情報を集めているわけなのですけれども、その中でも高所作業機の事例というのは非常に少なくて、数少ない情報の中でもつまびらかな内容までは含まれていません。座長がおっしゃるようなリスクアセスメントに資するような情報が極めてまれだという状況を御理解いただければと思います。
○梅崎座長 分かりました。すみませんでした。
○フジイコーポレーション株式会社 よろしいですか。
今の点で、事故情報のフィードバックを受けることがないと記載してありますが、弊社も恥ずかしながらいわゆる製品不具合というのがありますけれども、不具合の情報というのは当然我々もBtoBですので販売店さん経由で返ってくることはありますけれども、例えば報道などでいろいろ話を聞く機械からの転落だったり、転倒だったりといった事故についての情報というのは、現状、フィードバックされることは私の経験上ありません。
ここからは私の実務的な経験の部分からの話になるのですけれども、先ほど言ったように弊社は歩行型除雪機も製造しておりまして、歩行型除雪機のほうは製品安全四法の消安法のくくりの中で重大事故があった場合には消費者庁さんに報告ということで、除雪機の事故報道があれば、警察機関さんなり消防機関さんなり、また、販売店さんがあれば話を聞いて調査をするというのがあるのですけれども、高所作業機においてはそもそも我々も市場の台数が少ないものですから、そういったものも含めて入ってこないというのが現状でございます。
○梅崎座長 分かりました。
だから、そういう状況でありながら、会社としてはそこにいろいろ不安な部分もあるので、先ほどお話がありましたように教育研修というのはきちんと制度として整備をしたりするために、この規則改正の中で出てくれば教育をきちんとできるような仕様、その他の整備をして、きちんと教育をやるような形で会社としても整備していきたいというお考えであるということですね。
○フジイコーポレーション株式会社 当然作った製品で事故が起こるのが一番メーカーとしては心苦しいところですので、そういう機会があれば、それはぜひ。
○梅崎座長 分かりました。ありがとうございました。ちょっと失礼な言い方をしたのはすみません。どうもありがとうございました。
では、フジイコーポレーションさん、どうもありがとうございました。
○土佐氏 すみません、1点補足です。
先ほどのお問合せで事故データなのですけれども、当然第1回のこの検討会でお示ししていただいている中に高所作業機についての4日以上の死傷事故というのは出ておりますし、原因も出ております。それ以外ということで先ほどの農水省の死亡事故の調査ということです。
○梅崎座長 分かりました。どうもありがとうございました。
それでは、三菱マヒンドラさん、御説明をお願いいたします。
○三菱マヒンドラ それでは、三菱マヒンドラ農機渉外室の久木より説明させていただきます。なお、質疑対応者としましては同じ渉外室のコンドウ、カスタマーサービス部のツエダ、今回オンラインで参加させていただいております認証課のタナカの3名が質疑対応者として参加させていただいております。4名で対応させていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは、説明資料の1項目めですが、今回、対象候補として挙げられております5機種のうち、弊社においては乗用型のトラクターとコンバインを製造・販売しております。あと、そのほかに乗用型の田植機も製造・販売しております。
2番目ですが、こちらの台数につきましては個社情報ということで、発表は控えさせていただきます。
3番目、安全確保のための措置の状況ですが、今回、事前に情報をいただいております車両系の林業機械を見させていただきまして、それと比較して乗用型農業機械ということで書かせていただいております。まず、前照灯(尾灯)につきましては、トラクター、コンバインとも道路運送車両小型特殊自動車保安基準に適合しているということで、灯火関係は装備されております。結果、前照灯(尾灯)はついております。
乗用型のトラクターにつきましては、安全キャブまたはフレームがついておりまして、そちらとセットする形でシートベルトも装備されております。転落・転倒時、シートベルトでユーザー様を固定して安全フレームまたはキャビンで防護されて安全空間・安全強化室という構造となっております。
あと、トラクターについては前方にもありますが、後方に作業機をつけて仕事をするような機械になりますので、作業機を上げていろいろ泥を取ったりなどいろいろする作業が発生しますので、そのときに作業機が降下しないようにロックする装置がついております。こちらの作業をすることによって、作業機を上げたままでいろいろメンテナンス等ができるような構造となっております。
記載しておりませんが、コンバインにつきましても機体の前面に作物を刈る刈り取り部というものがありまして、こちらも作物の位置関係や法面を上がったり、トラックを載せたり降ろしたりするときにその刈り取り部を上下します。そういう機構になっておりますが、いろいろ作物を刈りますので詰まりなどが発生します。そのときに作業機を上げての作業をすることがありますので、固定装置という運転席に操作するものがついております。
車両系の林業機械等にありました原木等の飛来の防護柵といいますか、運転席周り、キャビンの周辺に防護柵がついておりますが、こちらについてはトラクター、コンバインについては作業内で原木等の飛来なり何かしらが飛んでくるという作業体系ではないため、防護柵はついておりません。
また、林業系機械で原木等の牽引のワイヤーロープなどがあるということでしたが、トラクターも牽引する機械なのですが、そういうロープをつけて何かを運ぶということには使用しませんので、特にそういったものは該当しないということであります。
あと、運転位置から離れる場合の原動機の停止というものが、来年度令和7年度より開始する安全性検査の新基準で適用されております。こちらはトラクターのほうから令和7年度より運転席を離れると可動部が止まるという基準。あと、こちらは資料に7年度と書いておりますが、令和9年度よりコンバインのほうも運転席から離れると作業機が停止するという基準が適用されます。こちらについては新しい安全性検査の新基準の適用に併せて弊社のほうの製品もこちらの基準を採用するということで現在動いております。
アタッチメントの交換、修理・点検・補修については、取扱説明書にトラクターにつきましては作業機の取付けの方法等を記載しております。あと、定期点検整備表というものが取扱説明書についておりまして、何時間使ったら点検しなさいといった内容、あとはユーザー様で行うような内容につきましては取説にも記載しております。あと、お買上げ先の販売店での作業についてはお買上げ先に相談くださいという内容で取説には記載させていただいております。
次のページになります。4項目めになります。安全に対する取組状況につきましては、農業機械による労働災害を防止するための取組ですが、現状は先ほどから御説明させていただいていますとおり、現在、農研機構にて行われています安全性検査の基準、あとは公道を走る車としての面もありますので、道路運送車両法の保安基準に適合させているというところが現状でございます。本質安全化という面での機械設計というところまでの認識までは至っていないのが現状かと。やはり現在ある基準の安全性検査と保安基準にまず適合させるというところで製品の開発設計をしております。
残留リスクについてですが、ユーザーへの情報提供につきましては、機種別に弊社のホームページで、各農業機械メーカーさんも同様に上げられていますけれども、農業機械の安全な使い方というものの内容を啓発しているような状況でございます。
あと、ユーザーに対する教育実施というのが、過去、展示会なり販売活動の一環で展示会の一角に安全な農作業のコーナーなどで、ちょっと時間をつくりまして来場されたお客さんにいろいろ教育する場を設けたというのはお聞きしておりますが、ここ近年はコロナの関係で販売店の展示会自体があまりなかったということもありまして、これは言い訳がましいのですが、近年、実施はしておりませんでした。ただ、直近、広域販社に何かしら安全に対する活動を行っているかという事前アンケートを行いましたところ、兵庫県の県と農業機械化協会主催の農作業安全指導技能研修というものが開催されておりまして、地域の農業リーダーの方へいろいろな農業機械の機種ごとに安全教育を実施されているというところで、弊社の西日本の販社からも講師を派遣しておりまして、安全の指導をしております。これには弊社だけでなくて総合農機メーカー3社の広域販社の系列の方も講師として参加されているとお聞きしております。
5番目でございます。事故防止のための取組ですが、先ほどから話が出ておりますが、令和7年度から安全性検査制度の見直しということでここ数年、農水省さん、農機研さん、メーカー、日農工を含めて活動しておりまして、そちらの基準の作成に参加させていただいておりました。その結果、令和7年度から新基準が適用されている乗用トラクターのシートベルトリマインダー、シートベルトを外していると警報が鳴り、アラームと表示でシートベルトをしていないよとユーザー様に知らせる、あとはPTOのインターロック機構といったもの、先ほど御説明させていただました運転席を離れるとPTOが止まるといったもの、あと、運転席を離れましても、やはりPTOを動かす農作業もございますので、その場合は運転者の方が一度離れて止まって、それからスイッチなりの操作をしますとPTOが動くという意識してPTOを動かすといった機構も基準に入っておりますので、安全であるけれども作業もできるといった新しい基準を弊社の製品にも反映させる予定で動いております。
あと、事故発生の原因などですが、毎月農作業事故のありなしを農林水産省様へ報告しております。こういった報告の運用がありますので、事故のありなしにかかわらず毎月報告しております。社内での集計結果、事故の分析は、事故それぞれが単発ですので、特に具体的な分析までは至っておりません。農水省様に報告した事項を各社様いろいろなところからの集計結果を基に新しい安全性検査基準なりに反映はされていると思いますので、直接ではないですが、そういう形での見直しには参加していると思っております。
事故報告ですが、直近で言いますと2020年に3件、22年に2件報告しておりました。記載しておりませんが、2020年の3件のうち死亡が1件、重傷が2件、2022年の2件のうち死亡が1件、重傷が1件という報告でございます。
あと、取扱説明書には定期点検整備表を記載しておりまして、整備項目、交換するもの、修理するもの、調整等にはお買上げ先で行う項目が記載されております。農業機械ですので、年次ではなく使った時間で50時間、100時間、200時間使ったときは点検なり修理なりをしてくださいということは取扱説明書に記載しております。
あと、定期点検整備記録簿という、我々はメンテナンスノートと呼んでいるのですが、これを機械につけておりまして、何時間ごとに点検してくださいというチェック簿みたいなものがついておりまして、そちらで時間が来たら販売店に御連絡いただければ点検するような形です。有償にはなるのですが、そういったものをつけております。ただ、初回点検につきましては無償点検を実施ということになっております。
あと、シーズン前の点検整備などは通常の営業活動の中で励行しております。有償ではございますが、店先での点検やお客様が販売店に持ち込んで点検するような商品も準備させていただいております。
次のページをお願いします。6ポツです。主たる用途以外に使用の実態ですが、コンバインは稲刈り、麦刈りの専用の機械のため、目的が専用機という扱いかと思っております。また、乗用型トラクターはPTOを駆動する動力源としての位置づけで、ユーザー様が目的に応じた作業機を装着してその作業に使うということから、コンバインと同様に作業専用の機械と考えておりますので、主たる用途・作業以外の使用実態というものは不明という状況でございます。
7ポツ目です。安全対策についてメーカーとして考える課題です。農業機械の使用者には、作業の安全のためにできれば農業機械に現在ついております安全機能をぜひ御活用いただければと思っております。具体的にはトラクターのシートベルト着用です。来年度の基準からはシートベルトリマインダー等々が基準化されて、ただ、普及までには時間がかかると思いますので、それまでには現在のトラクターについてはまずはシートベルト着用、または安全フレームがついているものにつきましては倒すこともできますので、納屋に入ったときに倒すこともありますが、そういうとき以外はぜひとも通常の位置に上げていただいて、シートベルト着用ということで活用いただければと思っております。
弊社からの発表は以上でございます。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、今の御説明に対して御質問がありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。
藤井様、お願いします。
○藤井委員 4番目の包括的安全基準に関する指針のところなのですが、ここで農研機構の安全検査基準と車両法に適合しているというものですね。そうすると、自社独自のリスクアセスメントをやってリスクを抽出してという活動はやっていないのですか。
○三菱マヒンドラ おっしゃるとおりで、特にそういった具体的に社内でやっている活動というものは現時点ではないのが実情です。
○藤井委員 そうすると、当然残留リスクというのも出てこないわけですね。分かりました。
○梅崎座長 よろしいですか。
ほかにございますでしょうか。
鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 設問5のところにありますが、毎月の農水産省への事故報告ということで、この数年にわたっても数えるほどしかないということは、残念ながらなかなか十分に情報が収集できていないかということで、これは言わば業界全体の問題で御社の問題だけでは当然ないとは思うのですが、そういう中で今、どんなところでこの情報が得られたのか、あるいは今後、現在の仕組みをより生かすにはどんなことをしたらいいかというのはどのようにお考えでしょうか。
○三菱マヒンドラ 弊社内の今の運用としましては、現場で起こった事故については上げていくということで、ほとんど漏れなく上がってきているかと認識しております。それは品質保証部のほうで集計して現場からの情報が入ってきておりますので、重症、死亡は上がってくるだろうと。ただ、それより下にある軽傷なりヒヤリハットの情報というものはなかなか上がってこないのが実情かと思いますので、そういったものの情報収集が何かしらできる体制ができればとは個人的には思っております。
あと、公道での事故につきましては、私が以前担当した部署の経験値から言うと警察のほうから年に数件上がってきております。そういったものは事故があったのだけれどもこの機械についての大きさなり馬力がどれぐらいなのか安全フレームがついているかといった情報は警察から照会を受けるのですが、こちらからどういった事故があったのかということについては、個人情報なのかちょっと分からないのですが、なかなかそこら辺の情報は入ってこないというところでございます。
ちょっと回答になっていないかもしれません。
○鈴木委員 ありがとうございます。
死亡や重大災害はいろいろなルートから入ってくるかと思うのですが、今、おっしゃられるようにヒヤリハットや軽傷災害も事によると重大災害にもなりますので、その辺の情報をキャッチしてうまく活用できればいいなと思います。
一個々の企業だとなかなか対応は難しいかと思うので、農林水産省にお願いなのですが、今後の課題の一つとして、この辺の情報収集を一元化した様式で集計すると、後の分析などもやりやすいのかなと思うので、ぜひその辺の御検討をお願いしたいなと思います。
○土佐氏 農林水産省でございます。
農水省では毎月、農業機械メーカー様に対し、事故情報を把握した場合には都道府県を通じて農水省に情報提供いただくようにお願いしておりまして、様式等も示しておりますので、引き続きできるだけ細やかな事故情報の把握に努めてまいりたいと思います。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 ほかはございますでしょうか。
1点だけ教えてほしいのですが、シートベルトやPTOインターロックについては農研機構さんの認証の関係もあって積極的に進められていると思うのですけれども、これはなかなか今までやってきたことで難しいと思うのですけれども、フレームは必ず立てることで、インターロックがかかっているわけではないのですね。
○三菱マヒンドラ そうですね、立てることで、特にインターロックなどは。
○梅崎座長 かけているわけではないのですね。
それと、なかなか難しいとは思うのですが、一応念のために聞かなくてはならないので聞きますけれども、転倒防止機構としたときにこれで助かるケースもたくさんあるのですけれども、それだけではなかなか助けられないケースもたまにはあるわけで、ただ、どうなのでしょうか、最終的に国際的な水準での転倒防止機構というものを今後考えていくということはなかなか難しい状況にあるということなのでしょうか。
○三菱マヒンドラ 私が答えてもちょっとあれですけれども。
○梅崎座長 そうですね、業界全体の話なので。
○三菱マヒンドラ 海外などは日本と現場が違って、果樹園などで使っているものなどは倒れたときにバーが出てバーで支えるとか、いろいろな機構があるとお聞きしたことがあります。そういったものを採用してどれぐらい効果があるのか、コストの面もいろいろあるとは思いますし、そこら辺を鑑みて、将来的にはそういったものの検討というのは個社だけではなくて業界全体での課題になるかと思います。
○梅崎座長 総合的に考えてこういう形になっているという認識ですね。ありがとうございます。
齋藤様、いかがでしょうか。
○齋藤委員 御説明ありがとうございました。
今のお話と関連するのですが、最後のパンフレットのところを見ると、包括指針に従ったリスクアセスメントはまだ取組をされて半ばということで、そこを設計に反映するというのはないでしょうが、見ていただければ分かるとおり、例えば始業前に周囲を確認するなどというのは機種によらない。畦を超えるときには直角に入るというのも機種によらない。こういった意味で危険なものというのはそれぞれ機種によらずにあることもあると思うのですね。
今回、トラクター、コンバイン、シートベルトリマインダーとPTOのシートスイッチが決まっているのですが、これを田植機に同じく適用し、安全にしていこうといった御検討はどう思われますか。
○三菱マヒンドラ 田植機につきましても安全性検査基準というものが今年度新しくできて、運転席を離席したら作業機が止まるという機構はコンバインと同様に令和9年度から基準化ということになっておりますので、今回の労安法の関係では田植機は今のところ機種に挙がっていないのですけれども、安全性検査のほうでは田植機も対象機種として新しい基準として決まっております。
○齋藤委員 田植機のシートベルトについてはどう思われますか。
○三菱マヒンドラ 田植機の転倒事故がどれぐらい現場であるのかということと、シートベルトだけだと運転者の方を保護する安全域というものがどこまで今の構造であるか。今、衛星を使った直進田植機がありますが、そういったものにはバーみたいなものがついていて、それが安全フレームの役割になるのかもしれないのですけれども、全ての田植機ではついていない。そういったものを活用して、直進の機能はついていなくてそのバーだけを標準装備にして強度的にどれぐらいもつのか、もたなければ、先ほど話がありましたようにバーの取付け部の強度も含めた全体のバランスというものが必要となります。
ただ、田植機はトラクターに比べると機体重量が低いので、そこまで強固な安フレが必要かということも含めて検証になるかと思います。
○齋藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 念のための確認ですが、齋藤さんの御意見はこの規制対象の中に田植機を入れるべきだという話とはまたちょっと違うのですね。
○齋藤委員 その可能性と、同時に特に田植機は軽く作らなくてはいけないという条件が厳しいという構造的な問題もあるなということで教えていただきました。ありがとうございました。
○梅崎座長 そういうことも考慮した上での御発言だということで分かりました。
時間ももう迫っているのですが、あと一問ぐらいあったら、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
では、氣多様、お願いします。
○氣多委員 19ページの5番の一番下のシーズン前の点検・整備について、御説明は簡単にされたのですけれども、普通に考えて、営業に行かれたみたいなこともおっしゃったような気がしたのですけれども、営業に行ってせっかく家に来たからついでに点検して行きましょうよではなかなかお金が取れない。当然ながら部品を交換したりしたらそれは有償になりますけれども、私のイメージだとこの書き方はついでに行う軽い点検のような感じがしたのですけれども、そういう意味でしょうか。そうではなくてもうちょっときちんとした点検のことでしょうか。
○三菱マヒンドラ メンテナンスノートの話ですと、定期的にメンテナンスの時期が来たら点検いただくということで、有償なのですけれども、ただ、初回については無償ということで案内・展開しております。
○氣多委員 励行ということだけれども、それはユーザーからの依頼ですか。
○三菱マヒンドラ 別添資料の2ページ目の最後ですね。励行ということで、実は添付したものには2023年度のもの。
○氣多委員 この資料も拝見したのですけれども、これはこの機種に関する数日間の無料点検会を実施されているということですね。だから、今回話題になっているトラクターやコンバインであると、もちろんユーザーがお店に持ってきて点検してくださいと言えばそれはもう最高で、もちろんそういう場合はお店で点検するのだけれども、一方ではそういうユーザーばかりではないので、営業の方が行かれたらせっかくだからついでに点検しておきましょうということは普通にあるのではないかと私は思っているのですけれども。
○三菱マヒンドラ 今日参加しておりますカスタマーサービスのツエダより回答させていただきます。
○三菱マヒンドラ そうしたら、私から回答させていただきます。こちらは例として載せさせていただいているのですけれども、私どもはシーズン中の故障等というのは安全にも関わるところもありますので、できるだけ予防整備という形で事前にシーズンに入る前に整備ということで、実際にチラシやダイレクトメールを作って、私どもはダイヤパックやミニパックという名前のものをお客さんに励行していただくという形で、積極的にこちらから案内をさせていただいているという形のものでできるだけ予防整備に取り組むということを私どもはやっています。
以上です。
○氣多委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 氣多様はそういう点検というものをもうちょっと今回の規則改正の中で明確にしていったほうがいいという御意見のように感じたのですけれども。
○氣多委員 そのとおりです。きちっと点検を農業機械に関して行ったほうがいいと思います。
○梅崎座長 分かりました。そういう御意見だったということを踏まえて議事録には残しておく形にしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
積極的にメンテナンスをやることについてはマヒンドラさんとしても特段反対するようなものではないという認識でいいですか。
○三菱マヒンドラ 全くそのとおりでございます。
○梅崎座長 分かりました。
泉様。
○泉委員 大きな農家さんなどならそういうところも対応するとは思うのですけれども、私も実はトラクターを所有しているのですけれども、それほどシーズン前点検するようなこともなく、見た目で分かるような部分やアワメータを見て自分で確認してオイル交換したりはしているのですけれども、なかなか車検のような形のものを導入というのはちょっと実態にそぐわないのかなというのはちょっと感じます。
○梅崎座長 そういう両論がやはりあるので、両論がそういう形であるということを前提に検討を進めていきたいと思いますので、そんな形で泉さん、よろしいですかね。
○泉委員 はい。
○梅崎座長 ありがとうございました。
時間も超過しておりますので、それでは、ここで三菱マヒンドラ農機様のヒアリングを終わります。どうもありがとうございました。
○三菱マヒンドラ ありがとうございました。
○梅崎座長 それでは次に、ヤンマーアグリ様、お願いいたします。
○ヤンマーアグリ株式会社 ヤンマーアグリ品質保証部の坂本です。よろしくお願いいた
します。
それでは、ヤンマーアグリから報告いたします。まず1番目の質問、「現在生産している農業機械(乗用型)」につきましては、乗用型のトラクター、コンバイン、田植機、野菜の移植機・収穫機、あとスピードスプレーヤーについては他社に下の台車だけをOEMという形で生産を行っております。あと、その他の機械というところになっております。
2番目「現在生産している乗用型の農業機械の国内向けの出荷台数」につきましては、個社データのため社外秘ということで、日農工の統計データを参照していただくようよろしくお願いいたします。
3番目「農業機械使用者等の安全確保のための措置の状況」というところで、まず法規・規格は必ず準拠するようにしております。道路運送車両法の保安基準、排ガス規制、労働安全衛生法、フロン抑制法、その他というところで、安全装備検査基準の内容に準拠するようにしています。そのほか、社内技術基準の準拠というところで、こちらは社外秘のため名称のみですけれども、安全な取扱いや設計を行うための設計標準、試験標準、商品環境アセスメント、環境負荷物質の使用抑制等の社内基準を設け、これらに準拠するようにしております。
また、教育、指導につきましては、取扱説明書に安全に関する注意事項と点検の部位、点検のサイクルを記載しています。また、お店、お客様には点検整備の推進と実施をお願いをしております。特に部品供給年限を迎える製品、古い機械につきましては、チラシの配布やホームページで注意喚起を実施しております。
4番目「機械の包括的な安全基準に関する指針」につきましては、機械の製造や取扱いに関するリスクアセスメントを、機械を設計する前の企画段階から実施しまして、質問3の回答内容の対応を行っております。使用上の情報提供につきましては、お客様が購入されたときの導入の教育、あとは取扱説明書への記載、各展示会での安全教育、ホームページ、YouTube等での安全の教育、または動画での説明を実施しております。
5番目です。「農業機械での事故発生の原因と事故防止のための取組」というところで、こちらは農水省の農作業安全対策全国推進会議に参加して農作業安全の取組を紹介しております。また、安全性検査制度の見直しにも参加しております。農作業安全対策の推進としまして、安全作業の啓発、実演、講習、チラシ・ホームページの展開などを行っております。また、令和7年度からの新基準対応も現在取り組んでいるところです。
農作業事故の情報は、販売店から収集して農水省へ提供させていただいています。農水省等の分析結果、調査結果を参考にしています。
アフターサービスとしまして、初回点検サービス、プレミア点検パック、あんしんケアパック、サブスクあんしんパックなどいろいろな形で提供を行っております。販売会社や特約店、JAによる納品試運転指導、また、農作業安全講習を実施しております。販売会社による農作業安全講習は、2023年度4月1日から1月31日までの実績は全国で171回行っております。
6番目「主たる用途以外の使用実態」というところで、こちらは主たる作業以外の使用実績というのは不明であります。先ほどもありましたとおり、最初にリスクアセスメントしていますので、それ以外の作業というのはしていただきたくないというところがメーカーの思いであります。
7番目「農業機械の安全対策についてメーカーとして考えている課題」というところ、また作業の安全に対して実施してほしいというところで、この安全に関するところが法令に基づくものでないので、現状は農業機械の使用者に対して安全対策の実施を強く求めることがメーカーとしては困難なところにあります。今回の労働安全衛生法でこの規制がされた場合には、使用者には特別教育の内容をぜひとも遵守していただきたいと思っております。特にシートベルト、取扱い、定期整備などは遵守してほしいと考えております。
また、メーカーの悩みとしましては、安全対策のための機能追加とコストバランスというところです。安価な機械を提供したいという思いはあるのですけれども、特に小型の機械や少量特殊の機械について安全対策をどこまで入れるかというところ、どれだけ安価で安全に入れるかというところは日々技術を確立しようと頑張っているところです。
発表は以上です。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、御質問をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。
では、藤井様、お願いします。
○藤井委員 リスクアセスメントをやられているということですけれども、残留リスク情報というのはどういう形でお客さんに提供しているのですか。
○ヤンマーアグリ株式会社 残留リスクにつきましては、取扱説明書等にこういう作業が危険ですよというところ、ここが安全に関わるところですよというところで注意喚起をしています。また、先ほど述べた安全講習の実施、また、ビデオ等でこういう作業をしてください、こういう取扱いが危険ですというところを紹介しております。
○藤井委員 基本的には取扱説明書にきちんと書いているということですね。
○ヤンマーアグリ株式会社 そうですね。
ただ、文字や絵ばかりなので、最近では動画で出したほうがお客様には分かりやすいと考え、そのようなところをホームページだけではなくてYouTubeにも出して、ヤンマー以外のどなたでもそれを使えるように提供をしております。
○梅崎座長 では、齋藤様、お願いします。
○齋藤委員 ありがとうございます。
リスクアセスメントのほうなのですけれども、こういった設計に生かしていくような取組は何年前ぐらいから開始されたのでしょうか。となると、それよりも安全基準が更新されていることもありますけれども、古い機械に関しては安全に関してどのようなお考えを持っているのか聞かせてください。
○ヤンマーアグリ株式会社 何年前からかというのは私も分からないのですけれども、ヨーロッパ販売仕様等ではホモロゲーション(車両の型式認定)のほうでリスクアセスメントが規定されていまして、必ずしなさいということになっていますし、日本仕様でも以前からやっていたというところもあります。使用環境が雨の中でも使う機械、雪の中でも使う機械というところ、あとはどういうシチュエーションか、傾斜がありますかなども含めてこの機械に対する安全を検討しております。
先ほどあったとおり、当然古い機械についてはそのような最近規格化された機能がついていないところがあると思います。そういう機械につきましては、取扱説明書や安全講習でこのような取り扱い方をしてくださいという指導しかできないと思います。
○齋藤委員 ありがとうございます。
今のお話で、ざっくりと何年ぐらい前のものはもう駄目だなとお考えですか。もう20年ぐらい使っているものがあれなのですけれども、どれぐらいの年代間隔というのがもしあれば。
○ヤンマーアグリ株式会社 機種にもよりますし、安全というところがどこまでの線を引くかというところで変わってくると思います。
○齋藤委員 分かりました。ありがとうございます。
○梅崎座長 では、鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 今のリスクアセスメントの関係なのですけれども、設問4に答えられておりますが、リスクアセスメントというのは一回やったらおしまいというものではないと思っています。いろいろと状況が変わって新しい技術等が入れば、そういうものを盛り込んでリスクアセスメントをやり直す必要があると思うのですが、今、御社の場合はそういう新たな情報は災害情報も含めてどう入手されて、例えば定期的にリスクアセスをやるような仕組みだとすれば、どのくらいのインターバルでやられているのでしょうか。
○ヤンマーアグリ株式会社 リスクアセスにつきまして、先ほどあった法規、規格以外に社内基準というのがあります。こちらは定期的に見直しを行っていまして、当然農機の事故情報やお客様の取り扱い方でちょっとこれはやりにくいよという情報があれば、そこら辺を見直してと規格化を行っております。当然、法規や安全規格よりもっと厳しい基準にしているものもあります。そのうえで、お客様が使いやすいようにそのような基準にしているようなところもあります。このように定期的に社内基準の見直しを行い、新機種につきましてはその基準でリスクアセスメントを実施しております。
○鈴木委員 そうすると、定期というよりはそういう大きな変化が起こったらその都度やられているという感じですか。
○ヤンマーアグリ株式会社 そうですね。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 1点質問なのですが、5番目の論点との関係なのですけれども、令和7年度からの農研機構さんの新基準適応に取り組んでいるというのは具体的にどこの部分を取り組んでいるのでしょうか。
○ヤンマーアグリ株式会社 新基準でやろうとしているのはシートベルトリマインダーやPTOのスイッチのところなどを取り組もうとしています。
○梅崎座長 それで念のための確認なのですけれども、農研機構さんの安全性検査基準の活用というか、要するに農研機構さんの審査などを利用されているということでよろしいですね。
○ヤンマーアグリ株式会社 基本的には受検できる機械は受検をしていますし、さっきの設計基準の中でもこの安全規定、規格の範囲の中で守ることというのが大前提にありますので、そこを遵守するように設計は行っております。
○梅崎座長 志藤様に聞いていいかどうか分からないですけれども、ヤンマーアグリさんの取組はどうなのでしょう。
○志藤委員 大手さんは高額な機械、すなわち事故が起こったときのリスクが非常に高い機械についてはおおむね受検をしていただいているというところです。なので、新しい基準についても各社さんとも対応の方向で進んでいただいていると認識しております。
○梅崎座長 そういう形ですね。特にPTOインターロックやシートベルトリマインダーについては皆さん7年度に向けて積極的に取り組んでいるところということですね。
○志藤委員 そうですね。
○梅崎座長 分かりました。ありがとうございます。
それで、これを聞くのもあれなのですけれども、具体的な図が出ていなかったのですが、ヤンマーアグリさんの転倒防止構造はどんな形で設けられていらっしゃるのでしょうか。
○ヤンマーアグリ株式会社 トラクターにつきましては、安全キャブ、安全フレームの基準に準ずるようにシートベルトをセットにして販売しております。
○梅崎座長 フレームが各社さんで若干違うところもあるので、どういうフレームかという写真などがなかったのでちょっと分からなかったのですけれども。
○ヤンマーアグリ株式会社 形状は違いますけれども、負荷基準が決まっていますので、それに準ずる形です。
○梅崎座長 すみません、写真がなかったので分からなかったものですから。
ほかにございましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、ヤンマーアグリ様、どうもありがとうございました。
○ヤンマーアグリ株式会社 ありがとうございました。
○梅崎座長 それでは、これでメーカー様のヒアリングは全部終了いたしました。
続きまして、今度は農業機械の使用実態につきまして、農業法人の経営者の方、あるいは農業従事者の方にヒアリングをお願いしたいと思います。これも順番に行う形で、最初は大吉農園の大吉様に御説明をお願いいたします。またこれも御説明10分、御質問10分ぐらいでお願いいたします。
○大吉様 株式会社大吉の大吉枝美です。鹿児島県指宿市でキャベツ、カンショ、枝豆、かぼちゃなどを生産している農家となっております。
現在使用している乗用型の機械は、大型トラクター3台、中型トラクター2台、小型のトラクター3台、乗用管理機を2台所有しております。大型トラクターの活用方法としては薬剤散布や肥料散布、サブソイラー、スタブルカルチ、カットロータリー、プラウ、ロータリーなどの運搬などにも活用しています。あと、中型トラクターでは畝立作業やマルチ張り、枝豆の収穫作業やロータリー、モアなどの作業をします。小型トラクターではマルチを剥がしたりつる刈り作業、サツマイモに関して使ったりします。あと、管理機は管理作業やロータリーなどです。乗用管理機については畝間の除草や追肥などを行う作業として管理作業の機械として使用しています。
私が事故を起こしたというのは特にないのですけれども、近隣農家さんの80代のおじいちゃんが高土手からの転落で鎖骨と上腕の骨折をした事例や40代の男性がトラクターの事故で亡くなるということがありました。バランスを崩して交差点での転倒、普通乗用車とトラクターの交差点での事故などがありました。
あと、農作業機械の使用に関する教育としては、購入時に機械メーカーさんから指導を受けて、適切に作業ができるように最初に教えていただいてから作業するように心がけており、あとは使用前の点検、使用後の清掃点検というところを行っております。
労働者に対する教育や安全ルールの策定の状況などは、作業者と一緒に危険箇所を回って把握したり、お互いにヒヤリハットの情報共有とか、明るい時間帯に作業ができるように心がけるとか、夕方の暗い時間帯にはあまり作業しないようにというところで情報を共有しながら作業をしています。あと、作業機の使用前のメンテナンスや作業に入る前に圃場の周辺の状況などの確認を一緒にしてから作業をお願いするようにしています。
私からは以上となっております。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、先ほどはメーカーさんに対するヒアリングだったのですが、今回は経営者の方がユーザーとしての立場から、農業機械を使う場合に労働安全上どんなことに注意すればいいのかなということも含めて御質疑をお願いできればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。あるいは疑問点などがありましたら、せっかく経営者の方が来られているので、遠慮なく御質問ください。お願いいたします。いかがでしょうか。
では、齋藤様、お願いします。
○齋藤委員 お話ありがとうございました。
トラクターについて記載がないのでお伺いしますが、特に大型、中型についてはキャブ、それともオープンフレームのものでしょうか。もしあえてそちらを選んだという理由がありましたら、併せてお聞かせいただければと思うのです。
○大吉様 乗用トラクターに関しては、大型トラクター、中型トラクターに関してはキャブのあるもの選択しております。それは安全に配慮されていると感じますし、天候の条件的に暑さや寒さ、降雨などの作業時などでも人間の体を守ることができるので、キャブのついたものを選ぶようにしています。
○齋藤委員 ありがとうございます。
併せてお伺いしたいのですが、となると、なかなかシートベルトは認識的にあれかと思うのですが、これは一緒にやられている従業員の方も同じくトラクターを運転されると理解していますけれども、皆さん共通にシートベルトをしようねという話、あるいは場合によってはヘルメットを被ろうねという話など、御社ではキャブに対してどのように考えられていますか。
○大吉様 シートベルトに関しては必ず着用しています。40代の女性が97馬力ぐらいのトラクターに1名乗っています。もう一名は中型の57馬力ぐらいのトラクターに乗っています。あと、防除機についてはうちの主人が50代男性で、小型の乗用管理機については60代男性という形で、大体トラクターの大きさも慣れた方が安全に運転できるようにこのサイズのものはこの人にという形で配慮して作業しています。
○齋藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 質問がありましたら、どうぞお願いいたします。
それでは、お願いいたします。
○横手氏 全農の横手です。今の話だと、この機械にはこの人が乗るというのを大体決められているという形であると受け止めたことでよいのかの確認と、導入時に我々JAや販売店が説明はするのですけれども、そういったときに説明を聞く方というのはなかなか難しいと思うのですけれども、皆さんで聞かれるのか、それとも特定の方が聞かれているのかというのを教えていただけますか。
○大吉様 乗る可能性がある方には、最初の導入時に必ず一緒にメーカーさんとの話でGPS付のトラクターはこう操作しますとか、ここをこうしたほうがより安全ですというところの情報共有はしていただきます。そして、初めてこのトラクターに乗るという場合には、やはりメーカーさんに来ていただいて指導していただくことで正しい情報がしっかりと伝わるというところで、販売店の担当者の方から正しい情報を最初に入れるということをしています。うちの主人が教えることが抜けていた場合にはリスクがアップしてしまうので、そこのところから販売店の担当者の方に教えていただいたりしています。
○横手氏 ありがとうございました。
もう一個聞いていいですか。事故の情報というのはどういった形でお耳に入ってくるのですか。
○大吉様 交差点での事故などは自分たちも目の当たりにしていますし、あとは地域でこういう方が事故で亡くなったというのが入ってきたりします。
○横手氏 やはり口コミ。
○大吉様 そうですね、口コミが多いです。
○横手氏 分かりました。ありがとうございます。
○梅崎座長 鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 今の関係なのですけれども、そうすると同業者と仲間内で情報の共有化というのは特にはないということですか。
○大吉様 事故の情報共有ですか。
○鈴木委員 はい。事故の情報です。
○大吉様 ヒヤリハット的なところについては、自分たちがここの坂道を下るときに危なかったからという情報はスタッフ同士で会話したり、ここのところはよく気をつけないと木の枝があるからとか、そこは払ってから入ろうということでスタッフ間の安全に配慮された作業というのはしていますが、近隣の農家さんというのは、うちも女が多い所帯なものですから、立ち話で男性の方と話をする。キャビンがついているのでそんなに止められないので、そういう形です。
○鈴木委員 ヒヤリハットレベルでももし御社でそういうものが発生したら、御社のスタッフの方々同士には情報を共有して、それによって災害を防止しようということに活用されているという理解でよろしいですか。
○大吉様 はい。
○鈴木委員 それはいいですね。
農業者というのは私の周囲ではどちらかというと閉鎖型は方が多いように見受けられます。ということで、よほど大事になるとこれは分かってしまうのですが、ちょっとしたけがは隠し通してしまおうというタイプの人が多く、また、自分もそういう経験があるのですが、仲間から情報が得られないため、同じようなことでけがをしてしまったということもあるので、なかなか同業のほかの人とのそういう機会は現状ないのかもしれませんけれども、ぜひいろいろと情報を交換できればよりよくなるのかなと感じました。
○大吉様 ありがとうございます。
○梅崎座長 ほかにございますでしょうか。
それでは、川口様、お願いします。
○川口委員 ありがとうございます。
農作業安全といいますか、事故防止の観点からは、一つには機械、それから2つ目には安全な使用方法、それから3つ目としては使用する環境というこの3つが大きな要因になっていると思います。今日、御説明をお聞きしたところで危険箇所の把握と情報共有、あるいは作業圃場の把握ということで書いていただいたのですけれども、これはこういうところでちょっと危ないような環境になっているよということが把握された後、例えばここの進入経路をもうちょっと傾斜を緩くしたりとか、何か改善のようなことというのは取り組まれているのでしょうか。
○大吉様 取り組んでおります。
GAPの内部監査というのが年に一度ありまして、私はASIAGAPとJGAPの認証を取得しているのですが、そちらのほうで内部監査があるときに、スタッフ全員で危険箇所の把握というところで2人一組で圃場を全て回ってリスト化しています。そのときに上がりにくかったいう事象があった場合にはなるべく早めに改善をするというところで、土を入れたり少しなだめたりというところで坂道の急勾配を緩くしたりしています。
あと、農作物を作るときの緩衝地帯を多く設けることで高土手からの転落防止や挟まれ防止、逆に高い土手のところに挟まれないようにUターンがしやすいような形で作るというところで、畑をゆったり作ることで危険防止に努めています。
あと、障害物が草に隠れて見えない場合には、それがトラクターからも発見しやすいように赤の棒を立てて、ここにはマスがありますとか、ここには側溝がありますというように見えやすいようにしています。あと、定期的な草刈りで圃場の形が見えやすいような整備をしています。
○川口委員 ありがとうございます。大変すばらしい取組だと思います。
○大吉様 ありがとうございます。
○梅崎座長 それでは、志藤様、お願いいたします。
○志藤委員 農研機構の志藤でございます。御説明ありがとうございました。
鹿児島は全国的に見ても事故の調査もしっかりされているところですし、啓発活動にも力を入れている県なのですけれども、大吉さんの農場ではそういう県や自治体、JAさんなどが催されている安全研修に参加されたことというのはありますでしょうか。
○大吉様 指宿市が主催する農作業安全のビデオの講習会に参加したことがあります。
○志藤委員 それは農園の中での安全対策といいましょうか、GAPの取組の労働安全の対策などにも結構参考になったりしますか。
○大吉様 参考になりますし、そこで知り得た情報は自分の農園に生かすように改善しています。
○志藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 ほかにございますでしょうか。
鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 今の教育に関してなのですけれども、教育を受ける側とするとどういう形で勉強会を開催したら受けやすいかという辺りをお話し願いたいのですが、安全だけの研修をやるから来てねと言ってもなかなか集まらないこともあるかと思うのですが、そういう中で農業者とするとこういう形でやると非常に受けやすいというお考えがもしあったらお聞かせ願いたいです。
○大吉様 今、SNSがしっかり発達している状況ですので、YouTubeの動画などで農作業の機械の使い方というのを見たりすることができるのですけれども、雨降りの日の作業ができない時間帯にパートさんたちとそのYouTubeを一緒に見て勉強するという形でいつでも手軽に見たりできる状況というのですかね、ヒヤリハットも実際にこういう事象が危ないですよというのを目で見ることができれば、自分がけがをする前に気をつけようという行動につながりますので、そういうことが常にできるような状況になったらいいなと思います。
どこかの教習所に行って一日使ってとかだと移動時間もあれですし、スタッフの休みなどにも関わってきて、この子だけ教育訓練できなかったということになりかねませんので、ミーティングの中の時間の1時間を使ってしっかり勉強しましょうみたいな教育訓練の実施の仕方が自分たちの農園のスタイルには合っているかなと感じています。
○梅崎座長 ありがとうございます。
どうぞお願いいたします。
○元広委員 農協中央会の元広です。ありがとうございました。
GAPを取って定期的に第三者の方にチェックしてもらうというのは、農作業安全にとってはやはり大変効果的ですか。
○大吉様 そうですね。農業のGAPの審査員の方に毎年見ていただくというところで、農作業安全の切り口が違ったり、今まで自分たちはこれでいいと思っていたところの盲点というか、さらに危ないところというのを教えていただいたりして、それを是正しましょうということなどを教えていただける機会になるので、自分たちだけで安全に努めているよりは外の方に見ていただくという再チェックの機会にもなりますので、より安全な作業に従事できるのではないかなと思っています。
○元広委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 よろしいでしょうか。
田中様、お願いいたします。
○田中氏 田中でございます。
大吉さん、どうも御説明ありがとうございました。大吉農園さんはもうGAPを取られて実践されています。日々リスク管理をされて、安全講習も定期的に受けられている。経営者の方も従業員の方ももう既に実践されている。そういった中で、今、さらに特別教育をという話があるのですけれども、さらにそこまで必要かどうか、大吉さんの御感触を教えていただければ。もうそこまではいいよとか、どの程度のものならいいかというところを、ちょっと生々しいですけれども教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○大吉様 ありがとうございます。
先ほども申し上げましたが、自分たちで安全だと思っていることがより安全な作業に導かれる可能性があるのであれば、教育訓練というのは必要だと思いますし、教育訓練を受けずに農作業をされている方というのが大半だと思いますので、その方たちにアプローチしていくきっかけづくりになると思いますので、教育訓練の方向性というのは非常に大事だと考えています。
○田中氏 ありがとうございました。
○梅崎座長 ありがとうございました。
では、時間も来ましたので、よろしいでしょうか。
それでは、大吉様、どうもありがとうございました。
○大吉様 ありがとうございました。
○梅崎座長 それでは続きまして、宍戸様、資料を基に10分程度で説明をお願いいたします。
○宍戸様 私は福島県から来ました宍戸洋平です。よろしくお願いします。
主たる農業従事者ですけれども、うちでは父親と私がメインでやっていまして、時折兄、母、母の友人の手伝い、ここに載っていないですけれども私の奥さんもいます。
現在生産している作物の主なものなのですけれども、うちは水稲、あんぽ柿、桃、きゅうりをメインでやっています。
現在使用している乗用型の農業機械ですけれども、トラクターが1台、田植機1台、コンバイン1台、高所作業車2台、農業用の運搬車1台、SSが1台です。
それぞれの農業機械での主な作業頻度についてですけれども、農業機械の取扱いは基本私と父親がやっております。トラクターは通年使用していまして、田植機は田植の時期、コンバインは収穫の時期です。運搬機はわらを積んだり果実を収穫したときに運ぶなど、その都度使用したいときに使っているような感じです。高所作業車は、うちは手すりがあって3メートルほど上昇する機械なのですけれども、これも木の剪定や収穫等で使用しています。あと、SSは桃は10数回、柿は2~3回ほど使用しています。
裏に行きまして、農業機械での事故について知っている情報なのですけれども、最近というか1か月前、これは父や周りの友達から聞いたのですけれども、梁川町という別の地区なのですけれども、トラクターで横転して足をけがしたというのは聞いております。あと、私も就農したばかりの頃なのですけれども、焦ってヒヤリハットは何回かあるのですけれども、けがはしたことがありません。うちの父と兄もそういうけがはしたことがないと聞いています。
体験した私のヒヤリハットは、田んぼから出てくるとき、トラクターなのですけれども、車体が持ち上がって前輪が浮いてウィリー気味になって後ろに横転しそうな感覚になってしまったのが一つと、あとはトラクターを急発進して、いきなり発進したのでぶつかりそうになって危なかったことがありまして、あと、エンジン始動時にニュートラルに入っていなくて走り出してしまったというのがSSで、エンジンをかけたらそのまま走っていってしまったというのが1回ありました。
農業機械使用に関する教育・点検の状況については、作業時、私はヘルメットやシートベルトは基本着用しておりません。整備点検は自身で行うものと定期的にメーカーさんに出しているものがあります。
労働者に対する教育や安全ルールの策定状況・安全管理体制等は、私たちは親子で危ない動作や場所、角度がきついところや狭いところについて普通に話し合ってここは危ないと教えられて、あとは自分が危険だと思ったら父親に後ろから見てもらっているという感じです。あとは、農業機械のメーカーさんから機械の使用方法を簡単に教えてもらっています。あとは、毎日その日の段取りについては父と打合せを行っています。コンバインは使い方を状況によってスピード調整したりして、詰まらないようにしっかり機械を見ながら作業している感じです。
その他農業機械に求める安全対策等については、農地は圃場によって起伏等の状況が違うので、父親からいろいろ教わったとしても、実際やってみると自分のイメージとちょっと違って怖かったりするところがあるので、こういうところはやってみないと分からないのですけれども、あとは勾配がきついところと緩いところでは危険性が異なる、これもやってみないと分からない感じですね。メーカーには、作業効率にも配慮しつつ、農機の緊急停止機能や高所作業時の飛び出し防止対策を考えてほしいというのが自分の考えです。
以上です。
○梅崎座長 どうもありがとうございました。
それでは、御質問をお願いいたします。いかがでしょうか。
では、鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 ここしばらくヒヤリハットもないようで非常に結構な状況だと思うのですが、今、ヒヤリハットが発生していない一番の要因というか、こういうことをやっているのでそれが効いているのではないかみたいなことがあったらお聞かせ願いたいです。
○宍戸様 結局何度も何度も運転して体で覚える感じです。うちの父親のやり方は取りあえず乗って覚えろというタイプなので、それで覚えました。
○鈴木委員 あとはお父さんと連携して、そういう不安なところがあったら見ていただくとか、そういうこともちょっとユニークな活動というと言葉は悪いですけれども、一つのいい取組かなと思います。
○宍戸様 父親からすると、なぜこんなものも一人でできないのだと言われるのですけれども、やはり初めてやることはちょっと怖いので、自分的には見ていてもらいたいのですけれども、そんな感じです。
○鈴木委員 どうもありがとうございます。
○梅崎座長 志藤様、お願いいたします。
○志藤委員 御説明ありがとうございました。
お父様から基本的な安全も含めていろいろと指導を受けたという内容だったかと思うのですけれども、それ以外に安全の研修会というのは参加されたことはありますか。
○宍戸様 研修会はないですね。
○志藤委員 例えば身近なJAでも自治体でも県でも何でもいいのですけれども、こんな安全の話もありますよみたいなことがこんな形だったら参加しやすいなみたいなリクエストというのでしょうか、いろいろ忙しい中でなかなか時間が取れないとか、安全の話だけ聞きに行くのはしんどいとか、いろいろあると思うのですけれども、先ほど大吉さんがSNSやユーチューブを使ってみたいなことをおっしゃられましたけれども、宍戸さんの感覚からするとこんな感じだったらちょっと安全について知ってみてもいいかなみたいなお考えがもしあったら、聞かせていただけますか。
○宍戸様 普通にそういう安全講習会を実施してくれれば行くとは思うのですけれども、僕の感覚からすると、うちの地域では多分集まらないと思います。若い人だけしか来ないというか、真面目に考えている人しか来ないのだと思うので、もう大体やり方を知っている人は聞いてもあまりそれを実施しようともしないと思います。農協さんでも何でもいいのですけれども、僕はそういう安全対策みたいなものをやってもらえれば、参加したいです。
○志藤委員 ありがとうございました。
○梅崎座長 では、鈴木様、お願いします。
○鈴木委員 設問のところに作業時にはヘルメット、シートベルトは着装していないというお答えなのですが、シートベルトの有効性は御存じかと思うのですが、これをしないというのはどんな理由からなのでしょうか。
○宍戸様 しない理由は、トラクターから降りてちょっと確認したりするときに、乗ったり降りたりを繰り返したりするときにいちいちつけていられないというのもありますし、これの関係上一回つけて作業してみたのですけれども、一回田んぼに降りてしまうと、戻ったときにつけ忘れてそのまま前進して発車してしまうので、いちいちつけて外して降りるということをやるのは忘れてしまうというのもあると思いました。
○鈴木委員 どうもありがとうございます。
○梅崎座長 ほかにいかがでしょうか。
お願いいたします。
○元広委員
研修会はなかなか人が集まらないけれども、例えば動画やSNSに上がっていれば、みんなで友達と見るみたいなことはイメージが湧きますか。
○宍戸様 イメージは、あれば見ると思います。ただ、見る人は若い人だけだと思います。
○元広委員 ありがとうございます。
○梅崎座長 よろしいでしょうか。
それでは、宍戸様、お時間をいただきましてどうもありがとうございました。
それでは、これで議題2の農業機械の使用実態に関するヒアリングを終了いたします。
一応本日の議題はこれで以上でございますけれども、事務局からありましたら、お願いいたします。
○土井室長 特段ございませんが、次回の検討会につきましても、本日と同様に車両系農業機械を製造するメーカー等にお越しいただいてヒアリングをする予定としております。
以上でございます。
○梅崎座長 それでは、本日の議事はこれで全て終了いたしましたので、進行を事務局にお返しいたします。
○土井室長 本日は活発な御質疑をいただきましてありがとうございました。
本日の議事録につきましては、後日、皆様にお諮りしますので、御確認をお願い申し上げます。
次回の検討会でございますが、改めて御案内いたしますけれども、6月14日14時からTKP新橋カンファレンスセンターで実施することを予定しております。
ありがとうございました。