第4回就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会(議事録)

日時

令和6年3月11日(月)10:00~12:00

場所

オンラインによる開催(厚生労働省仮設第3会議室)

議事

○小森地域就労支援室室長補佐 ただいまから、障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会第4回就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会を開催いたします。皆様方におかれましては、お忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の作業部会は、こちらの会場とZoomを使ったオンラインで開催をいたします。開催に当たりまして、簡単ではございますが、オンラインについての操作方法のポイントを御説明いたします。作業部会の進行中は皆様のマイクをオフとさせていただきますが、御発言をされる際は「手を挙げる」ボタンをクリックし、主査の許可があった後にマイクをオンにして、聴覚・視覚障害者の方々への情報保障という観点から、お名前を名乗ってから御発言を頂きますようお願いいたします。会議進行中トラブルがございましたら、事前にメールでお送りしております電話番号まで御連絡をお願いいたします。通信遮断等が生じた場合につきましては、一時休憩とさせていただくこともございますので、御容赦くださいますようお願いいたします。なお、本作業部会は御希望の方に傍聴を頂いておりますので、あらかじめ御了承ください。また、当課課長の西澤課長につきましては、業務の都合で途中退席させていただく場合もございますので、御了承お願いいたします。
 続いて、資料の確認です。本日の資料は、議事次第、資料1と別添1、別添2となっております。
 それでは、議事に入ります。以後の進行は、前原主査にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○前原主査 前原です。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。本日の議題は、議題1が「報告書(案)について」、議題2が「その他」となっております。それでは、議題1につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。私から資料1、また別添1と別添2について御説明をさせていただきます。資料1は、これまでこの作業部会において第1回から3回まで構成員の皆様に頂いた御意見をまとめたものとなっております。報告書の構成につきまして、1番から7番までの7つのパートに分かれております。まず、「はじめに」という所で、作業部会開催設置の経緯を説明させていただいております。2番のほうで、障害者就業・生活支援センター、ナカポツセンターにおける支援の現状について簡単に触れさせていただいております。3番については、センターの就業支援担当者の研修受講状況等について、アンケートの結果になっております。4番は、実際のカリキュラムの見直しの内容となっております。5番は、研修の受講促進に向けた対応策について触れております。6番は、研修の運営方法についてです。7番は、今後の見直しについて触れさせていただいております。
 それでは、戻りまして、最初の部分から御説明をさせていただきます。まず、1番の「はじめに」です。このナカポツセンターの育成のための研修につきましては、平成21年の「障害者の一般就労を支える人材の育成のあり方に関する研究会」において設定されたモデルカリキュラムに基づいて、独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構(JEED)において実施されるところです。また、雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会において、階層研修の対象者や研修体系や内容について、その基礎的研修、雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修が新たに設定されました。その内容を踏まえて、既存の各研修の見直しを行うこととなっておりまして、このセンターの就業支援担当者の育成のための研修についても、本作業部会を設置して検討を行うところとなったものです。
 2番の「センターにおける支援の現状」について、御説明いたします。まず、(1)センターの概況ですが、このセンターの役割は障害者の身近な地域において就業面と生活面の一体的な相談支援を行うため、障害福祉圏域を単位として全国に337か所設置されており、そちらのほうに就業支援担当者等を配置しているところになります。
 (2)支援の状況です。支援対象者である障害者の方々の状況についてです。特別支援学校から就職された方への定着支援が多くなっている状況になっておりまして、知的障害者の割合が最も高くなっております。また、精神障害者の雇用も進んでいるところもありまして、精神障害者への支援ニーズも高まっているため、支援対象者としても精神障害者の割合も高くなっている状況です。
 支援の内容をみると、障害者及び事業主のいずれにおいても、就職の職場定着に関する相談・支援が一番多くなっております。次いで就職に関する相談・支援を行っている状況です。支援対象者の就職率について、知的障害者が特に高い一方、その他障害者に関しては約6割となっておりまして、障害種別によって異なっている状況です。また、就職1年後の職場定着率に関して、就労支援機関との連携がない場合に関しては約50%となっている調査結果があり、一方でセンターによる支援を行った場合に関しては約8割と高い結果となっています。
 続いて、3番の「就業支援担当者の研修受講状況等」です。こちらは、このカリキュラムの見直しを行うに当たって、現在の研修の受講状況や、また、就業支援担当者のスキル、経験の状況についてアンケートを実施したものになっております。まず、就業支援担当者等の、(1)実務経験年数についてアンケートを取った結果です。主任就業支援担当者に関しては、障害者支援に10年以上の経験のある方が9割以上、センターに3年以上在籍している方は65%となっておりまして、障害者支援に関して一定の経験のある方が就いているところになります。また、就業支援担当者に関しては、障害者支援に10年以上の経験のある方が約4割、5年以上が7割、センターへの在籍期間3年未満の者が48%になっております。障害者支援に関して、一定の経験のある方の割合が高い一方で、約半数がセンターの在籍期間が3年未満という状況になっております。
 続いて、(2)研修受講状況です。主任就業支援担当者の約半数が就任後2年目までに各研修を受講しておりますが、就業支援担当者における未受講の割合が3割となっております。スキル向上研修に関しては、主任就業支援担当者及び就業支援担当者の60%以上が未受講となっております。主任就業支援担当者の33%、就業支援担当者の2割がジョブコーチ養成研修を受講している状況です。
 (3)保有資格等です。主任及び就業支援担当者の主な保有資格等を見ますと、社会福祉士や精神保健福祉士を保有している方や、研修では相談支援従事者研修、サービス管理責任者等研修の受講歴がある者は一定数存在している状況です。
 (4)雇用形態を見ますと、主任の96%が正規雇用である一方、就業支援担当の29%が非正規雇用となっている状況です。
 こういったアンケート結果を踏まえて、具体的に4番で、モデルカリキュラムの見直しを見ていきたいと思います。まず、(1)研修体系等に関してです。基礎的研修修了後の研修体系に関して、現行の3類型を維持することを考えております。現行の3類型というのが、基礎的研修をゼロステップで受けて、その後、就業支援担当者研修を受けて、一定期間実務経験を積んだ方に対して就業支援スキル向上研修、また、主任に就任された方に関しては主任就業支援担当者研修を受けていただく、この現行の3類型に関しては、そのままとさせていただくこととなっております。また、各研修を実施するに当たって、現在、研修機関はJEEDのみとなっておりますが、各研修機関においてモデルカリキュラムに準拠した科目内容を設定することとしております。
現研修機関のJEEDにおいては、障害者雇用施策の最新の状況や受講者アンケートの結果を踏まえ、実際のカリキュラムを設定し、また改善をしている状況になります。このため、障害者雇用を取り巻く状況の変化に対応した人材育成を行うということ、研修機関に対して研修内容、実際のモデルカリキュラムに基づいて研修内容を設定する場合に関しては、その内容や時間数に一定の裁量を引き続き認めることとし、その場合にあっても、その内容が研修機関によって大きく異なることのないよう厚労省において適切に管理することを考えております。また、各研修科目における講師の選定に当たっては、各科目の内容に関連して学識又は十分な実務経験を有する者を充てることとしております。
 (2)は、就業支援担当者研修の具体的なモデルカリキュラムの見直しです。まず、アの総論の部分に関して、就業支援担当者研修における基礎的研修と重複する科目・内容・研修時間の取扱いに関しては、研修機関の裁量によって研修形態が「講義」となっている科目の部分に関して、講義と演習を組み合わせて実施することを可能とし、講義パートにおいては基礎的な研修の内容の複習等を行った上で、演習パートでより実践的な内容を行っていただく。また、研修機関の裁量によって重複する科目内容を一部省略することを可能とし、他の科目の充実や独自の科目、また、実際に基礎的研修と重複する内容であったとしても、更に掘り下げて行っていただくことは妨げないということを考えております。
 また、イのモデルカリキュラムの追加・変更点で、具体的な変更点に関して科目ごとに見ていきたいと思います。本作業部会での議論の基礎的研修の関係や、障害者雇用を取り巻く環境の変化を踏まえて、次のように見直すということで、別添2-1を見ながら説明をさせていただきます。
 まず、科目1です。「障害者雇用の現状及び障害者雇用施策の概要と支援センターの役割」において、障害者雇用促進法の理念及び最新の施策動向を追加となっております。まず、障害者雇用促進法の理念に関しては、障害者の職業的自立に向けた支援を行うことを基本に、改めて支援者としての心構えを持っていただくことを想定しております。また、最新の施策動向に関して、その時々に障害者雇用を取り巻く状況によって新たな施策が設定され、若しくは重点的に取り組むべき事項が設定されるかと思います。その状況に応じて機動的に対応するための内容となっております。直近ですと、来年度から中高年齢障害者への支援等に関してセンターに新たな役割が設定されますので、そういった障害者雇用の変化を踏まえたそのときどきの内容を含めるとしております。
 続いて、科目2です。「障害特性と職業的課題」に、難病、合理的配慮に関する事例を追加するとしております。
科目3です。「就業支援におけるケースマネジメント」に、就労継続のための職場定着支援を追加するとしております。
科目4です。「労働関係法規の基礎知識」の内容を、労働契約上の留意点(労働基準法、労働契約法、最低賃金法等)に変更していくと想定しております。
 科目5です。「関係機関との連携と地域ネットワークの活用」に地域アセスメントという考え方を新たに追加しております。これは地域資源の網羅的な把握ということで、ナカポツセンターの役割として、やはり地域のネットワークの形成をして適切な支援機関につないでいく、コーディネイトといったような機能が備わっています。それを十分にいかすために、各担当者が各ナカポツセンターの所管する障害福祉圏域の中でどういったような主要な機関があるのかというところ、まず、担当者になったら、こういう機関に関しては必ず押さえていくということを研修の中で押さえていきたいと思います。また、障害特性に応じては、その得意な機関につないでいくことが必要になるかと思いますので、障害特性に応じた支援機関を押さえていくといったところを各地域資源の把握に関して学んでいただくことを想定しております。また、地域における支援ニーズの把握や、センター自身の雇用促進支援の状況等に応じた地域におけるセンターの役割の理解に関しても学んでいただくことを想定しております。また、新たな追加の内容として、障害福祉サービスや特別支援教育との関係、それぞれの立ち位置によって考え方や役割は異なってくると思いますので、その点に関して支援事例等を基に学んでいただくことを想定しています。
 続いて、科目の6です。「企業における雇用管理の実際」に、障害者の能力開発・キャリア形成、企業における雇用管理事例等の紹介、支援者が関係する事例や最新の施策動向に応じた事例を追加しています。先ほどの科目1で「最新の施策動向」が出てきたのですが、科目1のほうは最新の施策動向に関する制度の説明をしていただいて、科目6のほうでは最新の施策動向に応じた実際の支援事例について学んでいただくことを想定しております。
 科目7です。「事業主支援の基礎理解」に、職域開拓と職務の再構成、ナチュラルサポートの形成等を追加しています。
 最後の8番は科目ではないのですが、基礎的研修と重複する内容の取扱いに関してです。重複する当該内容に関して、研修内容から省略することは可能なのですが、その場合であっても、同じ又は関連する科目の中で簡単に復習することや概要を説明することなど、就業支援担当者に必要な事項であるとして更に深めてやっていただくことに関しては妨げないというところを考えております。
 続いて、(3)就業支援スキル向上研修及び主任就業支援担当者研修です。こちらに関しては、資料の別添2-2を見ていただければと思います。アの就業支援スキル向上研修に関しては、軽微な文言修正のみで、現行のカリキュラムの内容に関しては変更を予定しておりません。
イの主任就業支援担当者研修に関しては、一部見直すこととしております。まず、1として、科目1のほうで、「主任就業支援担当者の役割」に、職員の人材育成を追加ということで、具体的な内容に関しては、センターにおける職員の人材育成に関する取組事例を提示し、受講者間で意見の交換を行うことを考えております。この科目の講師としてはセンターの実際の職員にやっていただくということが適切かと考えております。
2番ですが、科目4「ケースから学ぶ障碍者就業・生活支援センターの支援の実際」に関して、支援事例の言語化、支援手法の共有等、主任として就業支援担当者等に関してスーパーバイズ等をしていただく、教育をしていただく、人材育成をしていただくということになりますので、支援事例の結果や効果に関して、客観的、論理的に説明して、その支援とその効果の因果関係を分析し、それを支援手法、ノウハウとして共有できるように言語化するというところを事例等を通じて学んでいただくことを想定しております。
 続いて、5番は「就業支援担当者研修等の受講促進に向けた対応」です。こちらはアンケートで受講者、未受講者がいるということが確認されましたので、そちらの解消や、基礎的研修等から切れ目のない受講確保という観点から幾つかの対応を考えております。厚生労働省においては、センター事業の受託法人に対し、就業支援担当者等の人材育成による支援の充実のため、研修受講の重要性を伝えるとともに、積極的・計画的な研修の受講勧奨を行うことを想定しております。こちらのほうは、実際の各労働局のほうで対応を頂くことになるのですが、例えば監査等の機会を捉え、きちんと受講させているかどうか、また、次年度の事業計画を出す際にきちんと就業支援担当者の研修が計画されているかといった観点から確認をしていきたいと思っております。
 また、厚生労働省は、センター事業の受託法人に対して、研修実施・申込みに関する年間スケジュールの定期的な周知を行うことを想定しています。これまでは次年度の計画を1回周知させていただくだけだったのですが、各研修の申込開始前に、その都度、周知をさせていただくことを考えております。
 続いて、3点目です。厚生労働省は、就業支援担当者の計画的な研修受講のため、センター事業の受託法人に対して必要な予算を配付する。4点目、厚生労働省は、センター事業の受託法人に対し、就業支援担当者が保持資格や研修修了情報を支援対象者に表示することを推奨する。具体的には名刺等に関して研修の修了情報を表示していただくことなどを想定しております。具体的な方法に関しては、厚生労働省から上記の受講勧奨等と併せて労働局経由で各センターに関して通知等を出すことを考えております。
 最後ですが、研修機関は、受講者のニーズに対応するため、対面・オンラインによる開催方法を用意する。オンラインによる開催の場合に関しては、厚生労働省及び研修機関において、センター事業の受託法人に対し、その就業支援担当者等が適切な受講態度で研修に臨むことや集中して受講できる環境の整備を行うよう指示する。例えば、業務中に仕事場で研修受講をする場合にあっても、きちんとオンライン受講のための適切な環境を整備していただくことを想定しています。例えば、オンライン受講中に途中退席や通信遮断した場合に関して、そういった適切な受講が認められない場合に関しては、研修修了自体を認めないということも考えております。そういったことに関しても、きちんと注意喚起をしていきたいと考えております。
 あと、職場適応援助者(ジョブコーチ)の地域遍在の解消や、地域における就労支援体制強化の観点から、センターの受託法人に対して、厚生労働省からジョブコーチ養成研修の受講勧奨をしていきたいと考えております。また、基礎的研修から始まる研修体系が、センター職員を「障害者就労支援に専門性を有する人材」として育成するためのキャリアプランであるとして、センター事業の受託法人やセンター職員に対して認識させることが重要であると考えております。この点に関しても、厚生労働省から通知等に盛り込んでいきたいと考えております。
 最後の6番、「就業支援担当者研修等の運営方法」です。実施主体に関しては、現在、JEEDにおいて行っていただいておりますので、引き続きJEEDにおいて実施することとし、民間機関、これはジョブコーチ養成研修機関等を念頭に置いていますが、民間機関による研修実施に関しては、要望があれば、その都度、対応させていただくことを考えております。
 実施方法に関してですが、受講者ニーズへの対応、受講機会の確保等、そういった観点や、また受講効果の質の担保の観点、そういう考え方も必要ですので、研修機関と厚労省が協議の上、対面・オンラインのいずれか、又は双方の方式を採用することとしております。
 7番は、今後の見直しについてです。研修の実施にあたっては、研修機関に対して研修内容や時間数の一定の裁量を引き続き認めること。最新の施策動向に関する科目・内容があることから、各研修機関において、障害者雇用を取り巻く状況の変化や受講者ニーズを捉えて、モデルカリキュラムの範囲内で研修内容に係る必要な見直しを柔軟に行うこと。そういった現場で柔軟に対応していくことが第一になるかと思います。また、今後予定されている新たな専門人材の研修体系の構築による人材の育成状況や、障害者雇用に関する制度改正を踏まえて、センターの人材育成を含め、モデルカリキュラムや研修運営に関して必要な見直しを行うことを考えております。こういった公式な場、若しくは雇均法の中で設けて、必要な見直しも一定期間経過後にそういったことも必要かと考えております。今後の見直しに関して、道筋を付けさせていただいたという記載になっております。
資料1に関して、私からの説明は以上です。
○前原主査 ありがとうございました。質疑応答に入りたいと思いますが、報告書(案)は1~7の項目により構成されておりまして、前半と後半に分けて議論を行いたいと思っております。初めに項目1~3について、その後、項目4~7について議論をさせていただきます。最後に、報告書(案)全体について御意見があればお伺いすることとしたいと思っております。まずは報告書(案)の項目1~3について御意見がありましたら、「手を挙げる」ボタンをクリックしていただき、私が指名した後に、聴覚・視覚障害者の方々の皆様への情報保障の観点からお名前を名のって御発言いただくようにお願いいたします。それでは、御意見がございましたらお知らせいただければと思います。よろしくお願いします。比較的これまでの議論をうまくまとめていただいた形で整理していただいているかと思いますが、いかがでしょうか。何かこの場で御確認、または御意見がございましたら是非にと思いますが。稲葉構成員、よろしくお願いいたします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業所連絡協議会の稲葉です。今回、取りまとめをしていただいて、全体にも関わるのですけれども、基本的には議論を踏まえた内容を反映させていただいていて大変感謝しております。今回の3番の就業支援担当者の研修受講状況等の実態把握をしていただいて、それに基づいて、その後の対応についても検討いただけているので、その点もよかったかと思っております。3番だけの議論ではなくなってしまうかもしれないのですけれども、この中でポイントだったのが、1つが、就業支援担当者の支援の経験年数や、センターの在席年数のところが一つポイントだったと思っております。その中で、約半数がセンターの在席期間が3年未満になっているというところが実態としてあって、そこは1つの課題ではあったのかなと思っております。その点については、実は今回のカリキュラム作成に関するところの議論ではないので、ここで記載することではないのかもしれないのですけれども、このセンター在席期間が短いというところが少し気になるところであって、本来はこの理由ということも実態把握をしていく必要があるのではないかと思ったところであります。
 2点目が、受講がなかなかできてない方々が就業支援担当者における未受講の割合が3割となっているところが、そちらに関しては、今回、受講促進に向けた対応ということで、きちんとその後で対応を考えていただけているので、その点はよかったかと思っております。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。在席期間の3年未満、プラス、未受講者の割合が3割未満というところについて、御意見というか御感想を頂いた形になると思うのですが、コメントはありますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。どうもありがとうございます。特に就業支援担当者の半数が3年未満の配置になっていることが課題だという点に関しては、我々もどのような実態になっているかに関しましては、全国会議や、あとブロック会議とか、ナカポツセンターと皆様と関わる場はありますので、そういう機会を捉えて、必要に応じて把握していきたいと考えております。
○前原主査 ありがとうございました。稲葉構成員、よろしいでしょうか。
○稲葉構成員 承知しました。
○前原主査 ありがとうございます。荒木構成員、よろしくお願いいたします。
○荒木構成員 オープナーの荒木と申します。よろしくお願いします。私も全体的な話をすると、すごくよくまとまった内容になっているかと思うのですが、1点、3番の受講状況の所で、この3と4が少し絡んでくるので、ここの3番で話をしていいのか、ちょっと何とも悩ましいところではあるのですが、やはりスキル向上研修の未受講者の割合が多いのは気になっています。6割以上の方が未受講で、骨組を決めるところでの今回の作業部会だったと思うので、プログラム自体はそんなに変えないでいいかと思うのですが、一方で、魅力的というか、参加しやすさとか、そういったもののところは引き続き厚生労働省あるいはJEED様等のほうで把握していただいたほうがいいのかなと思いました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。この点に関してはいかがですか。
○小森地域就労支援室室長補佐 厚生労働省の小森です。スキル向上研修が未受講であるのが6割以上あるというところが課題だという御意見だったかと思います。この点に関してはキャパの問題であるとか、そのような我々のほうの資源の問題もございますので、この点に関しては、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○前原主査 ありがとうございます。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就労支援ネットワークの藤尾です。よろしくお願いいたします。この案自体はすごくまとまっていると思っています。ありがとうございます。今の話の流れで、私からもと思ったのですが、この就業支援担当と主任就業支援の研修は、私たちのイメージでは悉皆のイメージなのです。やるからにはこれを受けなければ駄目だというイメージです。これが今はどういった位置付けになっているのかはもう一回確認しなければいけないかと思います。今後どういう運用をしていくのかは考ええなければいけないと思います。
 一方で、今議論に挙がっているスキル向上研修は位置付けが非常に分かりづらい。興味があったら受けてねとか、何かそういうイメージなのですね。例えばジョブコーチの研修を受けて助成金申請の資格を持っていると、今回単価が変わって、少し予算要求のときの単価に上乗せできるとか、明らかにこれを受けたらこうなるというのはあるのも、先ほども言ったように、就業支援担当をやる人はこれを受けなければ駄目だと、主任をやる人はこれを受けなければ駄目だとなっているけれども、スキル向上研修の位置付けというのは非常に、先ほど言われたようにキャパの問題があったので、今までは受けたい人は受けてくださいというスタンスだったのかと思うのですけれども、もしこれを今後変えていくということであれば、受けられる容量の問題と、この研修の位置付けをもう少し明瞭にしていかないと、受託法人からすると、これを受けに行きなさいという動機付けが非常に弱いのだろうという印象を持っています。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。まず、就業支援担当者と主任就業支援担当者研修に関しては、受託法人のほうでこうしたセンター事業を受けていただいて、その就業支援担当者として配置された方に関しては当然受けていただくというような研修になっています。一方、スキル向上研修に関しては全ての方というわけではなくて、研修受講のキャパシティーの問題であったり、我々のほうの体制の問題もありますので、全体というわけではなくて、どちらかというと希望者に受けていただくという位置付けになっていたかと思います。これを今後、就業支援担当者が長期的に配置されていくこととなった場合については、やはりこれの位置付けをもう少し変えていくということは検討しなければならないかと考えております。そういう体制の問題も含めて、引き続き我々としても検討していきたいと考えております。ありがとうございます。
○前原主査 そのほか御意見等ありますでしょうか。先ほどからの御意見の中でも、次の4~7にも関連することが多いという話でしたので、次の報告書案の項目4~7に移りながら、引き続き質疑応答を頂ければと思っております。項目4~7について、御質問、御意見がありましたらお願いをいたします。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就労支援ネットワークの藤尾です。ありがとうございます。4の所にも書いてあるし、随所に出てくるのですけれども、「基礎的研修と重複するものは省略可能」という文言が入っているのです。これは「可能」と書いてあると省略していいというように捉えられがちですけれども、基礎的研修を作ってくる過程でもそうだったと思うのですが、あくまでも入門編で、最低のところを短い時間の中で押さえていくというのが基礎的研修のイメージだと思うので、それで足りるものというのは本当にあるのかなと。要は、上層の研修で、これは基礎的研修でやったから省いていいよねという項目が実際に存在するのか、前回の御説明を頂いたときからちょっと気にはなっていたのです。どのものに関しても、基礎的研修でカバーしたからOKだというものはないのではないかと思うのです。ここの見解を頂きたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○前原主査 事務局、いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。今回、省略可能とさせていただいた内容に関しては、別添2-1のモデルカリキュラムのほうで、右のほうの追加・変更案のほうで下線を引いているものになります。こちらのほうは、基礎的研修のカリキュラムと比べて、重複されているものになります。あくまで重複可能というところにはさせていただいていますので、当然、基本的な内容に関しては、再度学んでいただくかどうかに関してはは研修機関のほうの実際の運用のほうにお任せしたいと考えておりますが、ただ、やらなくていいというわけではなくて、基礎的研修と、あと重複する部分に関してメリハリを付けてやっていただくということを考えております。就業支援担当者にとって重要な部分に関しては、更に掘り下げていただくことになりますし、就業支援担当者にそれほど必要でないとは言わないですけれども、取り分け重要でない部分に関しては省略して、さらに重要な部分に関して時間を割り振っていただく、内容を追加していただくと、そういうことを考えておりますので、そうしたメリハリを付けていただくことが今回の考え方と思っていただければと思います。
○藤尾構成員 ありがとうございます。下線が引いてあるものということですけれども、これを見ても、何か基礎的研修は本当に時間が限られている中で、いろいろなことをやると思うので……バランスだと思います。可能であれば市川構成員に聞いてみたいのですけれども、ここでやったから次はやらなくていいものとはそんなにあるのかなと。階層として入門編で学ぶもの、その次の段階で学ぶものと見ていったときに、あそこでやったから要らないというのはそれほどないのではないかというのが先ほどの発言の趣旨です。例えば地域ネットワークのものなどを見ても、全体で基礎で話をするときというのは、地域、地域に根差したものではなくて、全体版としてお話をされると思うのですけれども、それを実際に地域でどう運用するかということになってくると、より詳細について、あるいは地域性に合わせた形で考えていかなければならない。これはここに限らないのではないかと思うのです。省略していいという発信の仕方がちょっと怖いと思っていて、ここの書きぶりがもうちょっと何かならないかなという思いが少しありました。以上です。感想になると思うので、結構です。ありがとうございます。
○前原主査 藤尾構成員、ありがとうございました。今の点に関連してだと思いますが、市川構成員、よろしくお願いします。
○市川構成員 JEEDの市川です。「省略」という言葉が確かにいろいろ誤解を生むかもしれないと思っていますけれども、実際、今の基礎研修を受講された方が、次の段階の研修を受講したときに、ほかの研修も全てそうですけれども、重複感があるということはよくアンケートにも出てくるところです。ただ、それぞれの研修で何を目的としているのかということがございますので、内容は少しずつ違っていると認識はしています。今回のこの就業支援担当者研修等について、ナカポツの研修についても、モデルカリキュラムをお示しいただいたということなので、JEEDとしてはこれに基づいたシラバス作成の検討に入るつもりです。決定ではなく、予定です。そのシラバス作成においては、ナカポツに関わっている方、ナカポツの方などに御意見も聞きながら、シラバスについて詰めていきたいと思っていますので、私どもが実際に研修をするときには、「省略」という言葉に相当するかどうかは受講した方の感覚だと思いますが、ナカポツの方にとって本当に必要なものを伝えるシラバスにしていきたいと思っております。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。事務局のほうは何かありますでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。その「省略」という部分が、やはり外部に対して誤解を生みかねないところがありますので、ここのところの表現、若しくは補足に関して、少し検討させていただきたいと思います。
○前原主査 事務局からは「省略」の点について、今後、記載方法については検討するという御意見を頂いております。
 そのほか御意見等ございますか。いかがでしょうか。北沢構成員、よろしくお願いいたします。
○北沢構成員 リゾートトラスト株式会社の北沢でございます。よろしくお願いします。まとめていただいて、研修の必要性とか皆さん本当に大切な部分というところを認識させていただきました。前にもちょっとお話したのですが、企業側からすると、今、支援機関との連携というのがとても重要になっていますし、それをもとにしながら障害者雇用をやっていくというような形がすごくスタンダードになっているかと思っています。そういう部分では専門性の高いナカポツセンターの職員さんたちがどのようにいるのか、また、どういうことが相談できるのか、そういったところを専門的なものがあるということが分かるように示していただくのがとても大切かと思っております。企業側としては、何をやっている機関なのかとか、どういうことを手伝っていただけるのか、そういう発信をどんどん求めているところがあると思いますので、そうしたところも研修の中で見ていただけると有り難いなと感じております。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか御意見等はございますか、いかがでしょうか。比較的、肯定的に捉えていただいているように理解はしておりますが、何かこの点の記載について確認したいとか、そういうところがあればと思っておりますが、いかがですか。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就業支援ネットワークの藤尾です。ありがとうございます。2点ほどあります。1点目が、科目5「関係機関との連携と地域ネットワークの活用」という所ですけれども、この報告書の中に言葉として入れるかどうかはあるのですが、実際に今ナカポツセンターが、ネットワークを組んでいきなさいということは、結構、主な目的にもなりつつある。要はその地域の関係構築の中で基幹型の役割をしなさいというところは、かなり大きなウエイトを占めていると思うので、もう少しここを書き込んでいってもいいのかなと、具体的にちょっと突っ込んで書き込んでいってもいいのかなと思いました。例えばその「活用」という言葉であったり、割とシンプルに終わっているのですけれども、例えばこういう形でのネットワーク形成みたいな具体的なところまで、これはやろうと思うといろいろな例が、今は全就でもモデル事業で全国の取組とかを調査しているところがあるので、書きぶりは結構難しい部分はあるのですが、でも一定程度、目的であったりとか、ネットワークの構成方法とかというのは見えてきている部分があるので、より具体的にこうやって進めればいいというイメージできるものをやっていくというところまで、ここに入れていくかどうかというのを御検討していただけるのであればなと思ったのが1点です。
 もっと気になったのは、5番の、オンラインによる開催の場合の、就業支援担当の人が、「研修修了を認めないこととする」等の記載があります。要は受講態度のことです。ここに関してはもっとシビアに書いたほうがいいのではないかと思います。研修を受講するのが、オンラインでない場合は、会場に足を運んで、会場の会議室の中で研修を受けるわけです。なので当然のことながら外部との接点はないですし、電話に出るとか来客の対応をするとか、あり得ない状況です。これは逆にいうとできない環境の中で研修を受けるということがとても重要だと思っています。受ける方の問題というよりは、受ける方に対してしっかりと環境を用意するという法人の問題がとても大きいと思います。となったときに、受託法人がこの研修を受けるという場合のQ&Aではないですけれど、○×みたいなものを用意したほうがいいと。要はこのパターンは駄目、こういう状況での環境の受講は駄目ですと、こういう環境で必ず受講してくださいみたいなものを明確に示す必要があるのではないかと思います。それをここの報告書の後にまた用意をしていくのか、あるいはそういうものを作成しますとここの中に文言として入れるのか、何かもう少し強いメッセージを発信すべきではないかと思って意見させていただきました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。今2点、藤尾構成員から頂いておりますが、これに関連して、同様の御意見とかもし何かありましたら併せてと思いますが、いかがでしょうか。北沢構成員、よろしくお願いします。
○北沢構成員 リゾートトラスト株式会社の北沢でございます。今、藤尾構成員が言われたとおりだと思っています。正直なところ、その辺の、研修に対してどれだけ理解したか、受講がきちんとできているのかということが、本来チェックされるべきものなのではないかと感じています。変な話、ミニテストではないですけれども、そのようなレポートも書かれていらっしゃると思うのですが、そういったところでの内容理解、またその参加態度等を含めて、これが重要なものだというようなところの位置付けのようなところをしっかり明記していくことも大切だと思いますし、なかなか具体例を示さないと、これでよかったと思っていましたとか、そのような御意見とかも結構あるのかなと感じます。
 ジョブコーチの研修なども、会社のほうで事業所見学等含めてやらせていただいておりますけれども、そういうところできちんと、こういったルールをしっかり守ってくださいというように明確に最初に言っておかないと、なかなかいろいろな方が受けるのだということも念頭におきながら、そのようなところは大切だと、御意見を聞いてすごく感じました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。そのほかこの点に関連してはいかがでしょうか。地域ネットワークの活用の辺りで、もし可能であればもう少し具体的な例などが明記されるとイメージがわきやすくてよいのではないかという点と、もう1つが、オンライン受講に関するルールみたいなものを、今回この報告書に書くのかどうかは別としても、Q&Aではなくて、○×集みたいな形でも何かもっと強く明示して出したほうがいいのではないかという御意見かと思って理解しておりますが、事務局のほうはいかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。御意見ありがとうございます。まず、1点目の科目5の「地域ネットワークの活用」の部分ですが、基幹型の役割をセンターの職員のほうに関して再認識させるということも重要かと考えています。やはり、いまだにナカポツの会議等で、基幹型の役割とはどういうものなのですかという質問を頂くということが、本当に多い場合もありますので、その点、科目の内容自体を書き込んでしまうと、かなり科目としてはどうかと思いますので、こちらの報告書の解説という位置付けで、その基幹型の役割と地域ネットワークの活用という観点で、少し解説を加えたいと考えています。
 2点目のオンライン受講の不適切な事例に対する対応になるかと思います。こちらに関しては、厚生労働省から通知を発出させていただくことを考えています。その中に、過去こういった不適切な事例があったという具体例を示すということと、Q&A的なところも具体的に書きくだした形で、労働局、またナカポツセンターに通知をさせていただきたいと考えています。
○前原主査 報告書に解説を加える点と、あとオンラインに関しては通知等で対応したいなというところです。藤尾構成員、いかがでしょうか。
○藤尾構成員 ありがとうございます。であれば、せっかくなので今のオンラインの所は、特に括弧で(オンライン受講中の途中退席や)と、逆にここは具体例が入っているので、ここを再度、厚労省のほうから、具体的な受講方法や環境については別途通知しますなどとなっているほうが、これを読んでこれでいいとなってしまうと、多分違うと思うので、もっと細かいことをこれからきちんと提案する、提示するよということが分かるといいのかなと思いました。以上です。
○前原主査 事務局、いかかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 厚生労働省の小森です。今、御指摘いただいたように、こちらの5ページの5番の記載に、厚生労働省から、このオンラインの受講に関連する注意事項に関して別途通知するということを記載させていただきたいと思います。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか項目4~7について、御意見等はありませんか。いかがでしょうか。荒木構成員、よろしくお願いいたします。
○荒木構成員 すみません、主任就業支援担当研修のモデルの所で、別添の2-2ですが、こちらに主任就業支援担者の役割という所が書いてあります。私は内容的にはこれでいいかなと思っていまして、役割としてはマネジメントや職員の人材育成というところが書かれているのですが、やはりアンケートで職員がなかなか定着しないというか、3年未満の人が多かったり、若しくはこれは今後もうちょっとアンケートを深く取り直していただけるといいのかなと思いますが、もしかして場合によっては職員が定着していないとするならば、やはりこの間、ちょっと一般的に社会のほうで言われている職員の心理的な安全性やメンタルヘルスみたいなところも、少し関連しているのかなと思っています。そういう意味では主任就業支援担当者の役割として、やはり職員の安全、安心やメンタル、ここに書き込むことは、ちょっとマネジメントや人材育成に含まれるのかもしれないので、書き込まなくてもいいのですが、そこら辺は少し中に意味を持たせてほしいなという意見があります。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。役割の部分で、内容的な意味合いとしてそういうものも入ればということだと思いますが、事務局、いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。御意見ありがとうございます。主任就業支援担当者研修の科目1のその職員の人材育成やマネジメントの部分に関連しての御意見だったと思います。確かに職員のほうのこちらの対面での支援というところになりますので、様々なストレスを感じられるということがあるかと思います。一義的にはそういった対応に関しては、その法人の労働安全衛生、そういった面で対応されるものかとは考えていますが、先ほどのこの職員の人材育成でどういったことを学んでいただくかという所で、センターの人材育成に関する取組事例を提示していただいて、意見交換していただくことを想定しています。その事例の中で、例えば、その事例の一部にそういったメンタルヘルスであったり、その人事管理に関する内容を場合によっては盛り込んでいただくということも可能かなと考えていますので、そのような形で柔軟に対応していただければなと考えています。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか御意見はありませんか。稲葉構成員、よろしくお願いいたします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業者連絡協議会の稲葉です。研修内容に関する所については、おおむね網羅していただいていたかなと思っています。今回、内容に関しても、充実をするために一応、独自の内容を設定可能とするとしていただいたのも、大変有り難いと思っています。恐らく基礎的研修がこれから始まり、また世の中、社会もこれから大きく変わっていく中で、場合によっては必要な事項というのが今後、出てくる可能性はあるなと思っていますので、そこに裁量を持たせていただけた点については大変感謝しています。
 私がちょっと気になった点というか、教えていただきたい点なのですが、実施主体の所です。今回、6番の「就業支援担当者研修等の運営方法」の実施主体の所ですが、「就業支援担当者研修等については、引き続きJEEDにおいて実施することとし、民間機関による研修実施については、要望があれば、別途検討する」というふうになっていると思いますが、こちらの就業支援担当者研修等というのは3つまとめてというお話なのか、それぞれパーツとしても研修を別途民間機関のほうがやりたいということであれば、認める可能性もあるのかというところについて、まず御質問したいのですが、いかがでしょうか。
○前原主査 事務局、よろしくお願いいたします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。今回、この6番の研修実施に関して民間機関から要望があれば別途検討すると記載させていただいている所に関しては、3類型をセットでというだけではなく、個別の研修に関してもそれぞれ民間機関にお願いできるような形、そういった柔軟な対応もできればと考えています。
○前原主査 稲葉構成員、いかがでしょうか。
○稲葉構成員 ありがとうございます。これから基礎的研修も始まる中で、JEEDも恐らく相当研修等は大変になってくるかなと思っているのが1点と、あとはやはり実際にこの就業支援担当者に関するところでいくと、全国就業支援ネットワークさんが恐らくいろいろなノウハウを持っているところではあるのかなと思っています。そうした意味では、もちろん全ての研修をそういった事業所団体が実施していただくということも1つかと思いますが、全てでなくても何らか実施できるような形というのがあってもいいのかなと思ったので、ちょっと御質問させていただいたところです。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。先ほどから挙がっていた、例えばスキル向上研修みたいなものだけ、別途違う機関にやってもらうということもあり得るのかもしれないということですかね。それでは藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就業支援ネットワークの藤尾です。今、稲葉構成員から全就ネットかという話があったので、ここでスルーするわけにはいかないと思って発言させていただきます。これはナカポツの就業・生活支援センターの研修は、これまで集合型で、障害者職業総合センターで実施をされてきていると思いますが、これはこれを継続するイメージでいいのですか。その就業支援担当者と主任に関しては、場合によってはスキル向上研修においてもということなのですが、ここがキャパオーバーになっているイメージはちょっと私の中ではなかったのですが、逆に今、先ほど来言われているスキル向上に関していうと、キャパオーバーな部分があるから、これを外出しにするのか、何か今の段階で方策というか、こんなイメージですよというのがあれば、ちょっとお伺いしたいのですが、よろしくお願いします。
○前原主査 ありがとうございます。これは事務局でよろしいですか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。今の主任とその就業支援担当者研修に関しては、それほどキャパオーバーしているということではないのですが、スキル向上研修が未受講であるというところに関して、やはりこちらのほうに関しては開催回数をそんなに開けていないというところもあるのですが、こちらに関しては地域レベルで開催してほしいという要望もあったりしますので、その点に関してはちょっと難しいかなとは考えています。基本的にはJEEDにおいては、幕張のほうでやっていただくということを継続していただいて、例えば民間レベルに関しては地域レベルで開催していただくということも、1つ方策としてお願いできればなとは考えています。
○前原主査 ありがとうございます。藤尾構成員、いかがでしょうか。
○藤尾構成員 昨年度、今年度と就業支援担当者研修を集合形式とオンラインと、多分、二通りでずっと実施してこられたときに、送り出す側というか、研修を受けて戻ってきた感覚からすると、受託法人としたのはうちが近所だからということになるのかもしれないのですが、集合に参加できたほうが非常に有り難いなという印象なのです。やはり一日中Webで研修を受けていることというのは、結構、集中力も切れるし、何かその限界みたいなのもあるので、もしこれ仮に今、厚労省、若しくはJEEDさんのほうで押さえてあって、分かることがあればですが、オンラインで受講した場合と集合型で受講した場合の差を今後検証していくのか、既にされているのか、逆にいうとそれは受託した、お願いをした我々がしっかりアンケートを出さないといけないのですが、その辺りの検証は今されているのか、その結果がどうなのか、もしされてないようであれば、今後される予定があるのか、その辺りを少しお聞かせいただけると有り難いです。よろしくお願いします。
○前原主査 それでは市川構成員、よろしくお願いいたします。
○市川構成員 JEED市川です。まず1つはスキル向上研修のことについて、お話させていただきます。この研修は前期、後期の間に実地の中でもいろいろやっていただくという、かなり濃い中身になっていまして、そういう面では受講者側の方には負担感が生じているということもあり、日程的なこともあって制約があるということで、たくさん受講希望があるというわけではないという状況だと思います。受講された方のアンケートは、非常に濃い、受講してよかったという非常に満足感の高い研修になっています。適正希望と言えるのかも分からないですし、受講希望者が多くなるとなれば、またその運用、中身もちょっと検討していかなければならないのかなと思っています。
 それから、オンラインと集合型のことについては、アンケートでオンラインのときと集合型のときとそれぞれ今、精査はしています。分析までは至ってないです。集合型の所に参加された方は、やはり集合型がいい、集合型でこれからもよろしくお願いしますというアンケートはあります。オンラインのほうも、特に地方の方は、オンラインで助かりました、オンラインの回数を増やしてくださいというような回答もあります。オンラインの難しさもあるのですが、要は主婦層の方の受講者もナカポツの職員の方にいらっしゃるということもあって、そういう層の方が、オンラインがあることで受講機会を得ることができる。そういうこともあるので、オンラインもお願いしたいという回答もあります。ですから両論あるというところ、ニーズも多分両方あるのだと思います。私たちとしては、またアンケートの分析を進めながら、回数などいろいろバランスを考えていきたいなと思っています。以上です。
○前原主査 藤尾構成員、いかがでしょうか。
○藤尾構成員 ありがとうございます。分析していただいているということなので、非常に有り難いなと思って、今、お話を聞いていました。以前に、……研修のことを検討しているとき、オンラインでやるものと集まるものと組み合わせてできないだろうかということが何度か御意見をさせていただいた。例えば就業支援担当者研修についても、オンラインでやる部分と、仮に地域職業センターで残りの部分をできるとなれば、集まる場もあり、オンラインでカバーする場もあるということになると、何か両方のいいところがカバーできるのではないか。要はオンラインで参加しやすいというところと、4日間丸々例えば千葉に来るということではなくて、1日は県内の職業センターで集合してやるなど。ただ、その場合に問題になるのが、就業支援担当者研修に各県からそんなに大人数が来るわけはないので、1つの県で1人などになってしまう可能性もあるので、そうなると開催方法を今のように年間に何回という形がいいのかというまた別な問題、組立ての問題が出てくるので一朝一夕にはいかないのですが、集まって何かする場面というのが全くなくなることが、すごく私としてはやはり気になります。逆に言うと、就業支援担当者はやはりどこかに行って仕事するわけです。その3泊4日は難しくても、1日何かどこかにちゃんと研修に赴くという場面というのは逆にあってしかるべきなのかなということがあるので、運用ができるか、開催方法がどのようにしたらできるのかということは、何か長い目で見て検討していただきたいですし、全てがオンラインに置き換わっていくということだけは、ちょっと避けていただきたい。感想めいた部分になりますが、よろしくお願いいたします。以上です。
○前原主査 恐らくこれまでの議論の中でも、対面でやることでの他地域の情報を収集したりとか、メリットがあるという話があったと思いますが。稲葉構成員、よろしくお願いいたします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業者連絡協議会の稲葉です。今の藤尾構成員の話にかぶせてですが、私がちょっと実態を知らない部分があるのですが、本来、私も研修は集合があったほうがいいなとは思っているのですが、就業生活支援センターではブロックごとで経験交流会などをされていると思いますが、交流会という名前なので研修的な意義がどれくらいあるのかというのが、ちょっと私は分からないのですが、全てがその研修ということだけではなくて、そういった機会を使って何かを学ぶ機会を作ることも、1つの方法なのかなとは思っていて、それが業務として出せているのかどうかということも、ちょっと分からないところなので、その辺がまだ不十分ということであれば、先ほど言われたようなものを実施していくという形になるのかなと思って聞かせていただいたのですが、いかがでしょうか。
○前原主査 これは藤尾構成員ですかね。
○藤尾構成員 実施主体が本来、各都道府県なので、私から回答していいかどうか。参加者がやはり限られているのです。経験交流会に関して言うと、1センターから何人もというわけにはいかないので、あそこで話を聞ける方が限られる、交流ができる方が限られるということが1点と、近年はやはりあの会議も今、オンラインに置き換わっているので、その辺も含めて、現状としてはそんな状態なのかなと思います。以上です。
○前原主査 事務局からありますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 厚生労働省の小森です。毎年、各ブロック、7つほどに全国を分けて開催させていただいているのですが、コロナ前は対面でやっていたのですが、やはりコロナ禍を境にして、その後オンラインに切り換えているという状況です。その理由として、やはりアンケートの中でも、ブロックとは言え、宿泊を伴う出張によって現場を離れたり、家庭を離れるというところに関して厳しいので、そういった負担感もあるので、できればオンラインにしてほしいという要望が一定数あるというところと、あとは旅費の関係など、そういった予算確保の関係もあったりしますので、今、オンラインを中心に切り換えさせていただいているところです。今後、どのような形でやっていくかに関しては、各ブロック、労働局やナカポツセンターの実際に参加された方々の声も踏まえて、在り方に関しては考えていきたいと思っています。
○前原主査 先ほど来のいわゆるハイブリッド方式のようなことも、検討の可能性としてはあり得るという感じなのでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 ハイブリッド方式に関しては、先ほどの御趣旨ですと、講義部分に関してはオンラインでやったり、一部集合形式に関しては各地域の地域センターのほうでやってほしいという御要望だったと思いますが、地域センターのほうのキャパの問題、これから基礎的研修のほうを重点的にやっていただくということを想定しておりますと、直ちにそれができるかということになると、現時点では難しいかなとは考えているところです。その辺の新たな研修体系の運用状況がどうなっていくのかというところも、やはりしばらく長期的に見ていかないといけないと考えています。その流れの中で、どのようなことができるかに関しては、少し見ていきたいと思っています。
○前原主査 ありがとうございます。いわゆる研修実施主体のところと関連して、もしかしたらハイブリッドというところも検討の俎上に上がってくる可能性もあり得るのかもしれないという感じですか。
○小森地域就労支援室室長補佐 そうですね。実施主体として、JEEDだけでなくそれ以外のところもちょっといろいろ検討に含めて考えていきたいとは思っています。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか、御意見いかがでしょうか。特にないようであれば、最後、報告書全体を通じて何か御意見等があればと思っていますが、いかがでしょうか。北沢構成員、よろしくお願いいたします。
○北沢構成員 リゾートトラストの北沢です。その辺の今挙がっていた予算などそういうものは私は全く分からないのですが、企業側からすると、やはりしっかりとした人が支援してほしいという希望に尽きるところもありますので、研修やそういう予算、あと研修を受けた所での評価、そういったところはしっかりと保障してあげてほしいなというのが1つあるのと、定着という意味でいくと、やはり今すごくそういうふうな賃金等含めてかなり上がってきていますので、そういったところに合わせて予算配置してあげてほしいなと、強くすごく願っています。いろいろなかなか障害者雇用が進まない企業さんなどもあったりすると思いますが、やはりナカポツさんとつながって、就労移行さんとつながってというところで転がりだしていくというところが多々あると思いますので、これは要望というところと企業からのお願いということで、発言させていただきました。よろしくお願いします。
○前原主査 御要望として頂いております。ありがとうございます。そのほか御意見等はありませんか。これまでの議論の中で、全体に絡むことも随時言っていただいていますので、もう御意見としては出尽くしているところであるのかなと思ったりしていますが、いかがでしょうか。何かこれだけはと、確認等がありましたらと思っていますが。よろしいですか。荒木構成員、よろしくお願いします。
○荒木構成員 オープナーの荒木です。本当に私自身は、この作業部会に参加させていただいて、すごく学びがあっていいものができたのではないかなと思っています。大事なのはやはり基礎的研修などが始まったりする中で、こういった就業支援担当者研修のほうとのカリキュラムのすり合わせみたいなところは、既に見直ししていただけるということでは書いてあるのですが、丁寧に見直ししていただけると有り難いなというのが最後の要望になります。よろしくお願いします。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか御意見等はありませんか。稲葉構成員、よろしくお願いいたします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業所連絡協議会の稲葉です。この4回でかなり取りまとめが大変だったと思いますが、いい形でまとめていただきましてありがとうございます。このカリキュラム作成に関する作業部会であったので、なかなか議論し切れなかった部分があるなというのは正直思っているところがあるのですが、現在、職場適応援助者の育成と確保に関する作業部会も動いていると思いますが、多分、就業・生活支援センターの職員の皆さんの育成ということも、もちろん考えてくるのですが、全体としては就労支援全体の養成というか、育成というところがポイントになるかなと思っています。冒頭で少しお話したとおり、どのセンターさんもやはり在籍期間が短いというのは、私自身は大きな課題だと思っています。そうした意味では、人材育成だけではなくて、人材を確保していくということも、今後、課題としては残っていると思っています。それが引き続き、ここの場では議論はできないと思いますが、厚生労働省としては議論していただき、処遇面も含めてになると思いますが、きちんとやはり実態を把握して、どういった形で確保していくのかということについても、検討いただけると有り難いなと思っています。4回シリーズ、どうもありがとうございました。作業部会の皆様、お世話になりました。ありがとうございました。
○前原主査 ありがとうございます。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就業支援ネットワークの藤尾です。……ありがとうございました。ナカポツセンターの研修の一部講師なども務めさせていただくのですが、何かほかの分野と大きく違うのが、今回、基礎的研修ができたことですごくカバーされるかなというか、福祉を経験していない人もたくさん来られるのです。ほかのところであれば、福祉の延長線上、そこのキャリアを上げてくる中でいろいろな研修となってくると思いますが、ナカポツの就業支援担当者に関してはこれが初めての研修という方が結構多いイメージがあるので、こういった形で基礎的研修の上にナカポツの研修が階層的に乗っかってることは非常に分かりやすい構成になったなと思って、有り難いなと思っています。そういった中で、やはり今回こういった形で議論させていただいたことによって、基本的に押さえなければいけないところ、より進化しなければいけないところ、さらにはこの仕事をやる上で知っておかなければいけないことがより明確になったと思いますので、また運用していく中で、こういった形で皆さんの中で改めて議論が必要であれば、議論をしながら、よりいいものにしていければなと思っています。ありがとうございました。
○前原主査 そのほか御意見はありませんか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。今回、検討会の中では、3ページの4の(2)の「重複する科目・内容を一部省略可能とし」という所の記載方法についてと、あと4ページの5の科目5の地域ネットワークの活用に関することで、若干の解説を加えること。あと最後に、5ページの5の、いわゆるオンライン受講に関することを別途通知ということに関して、修正の御指摘があり、検討するという形になっています。これについてはこの場で案文を確定することが少し難しいため、いただいた御意見の趣旨を踏まえつつ、所要の修正を加えた上で、最終的な案として取りまとめしたいと考えています。修正内容については、主査である私に御一任いただきたいと思っていますが、これについてはよろしいでしょうか。御了解いただけたという形で、そのように進めさせていただきたいと思います。
 ほかに御意見はありませんか。特にないようであれば、所要の修正を加えた上で、障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会会長に報告させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。
 最後に議題2「その他」として、事務局から何かありますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 議題2に関しては、特にありません。
○前原主査 それでは、本日は本作業部会の最終日ですので、ここで地域就労支援室長の倉永室長より御挨拶を頂きたいと思います。
○倉永地域就労支援室長 厚労省倉永です。皆さん、長い間、検討をありがとうございました。今回の見直しは、障害者の雇用と福祉の連携検討会においてデザインされた今後の専門人材の研修体系の一部ですが、ナカポツは地域の就労支援における基幹型の役割を担っていることを踏まえると、ナカポツの就業支援担当者などの育成のさらなる充実は地域の支援力の向上に直結するものであり、非常に意義のあるものと思っています。ナカポツの運営に当たって、構成員の皆様方には今後とも御指導、御助言いただきますよう是非よろしくお願いいたします。
○前原主査 それでは、以上をもちまして就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。