令和5年度 厚生労働行政モニター会議 議事要旨

会議の概要

日時

第1回目 令和6年1月31日(水) 14:00~16:00
第2回目 令和6年2月 1日(木) 14:00~16:00

開催方法

第1回目 対面開催(厚生労働省共用第8会議室(東京都千代田区))
第2回目 オンライン開催 (厚生労働省共用第8会議室(東京都千代田区))

出席者

【第1回目】
厚生労働行政モニター 10名
厚生労働省 5名
 医政局研究開発政策課医療イノベーション推進室(市村室長、伊藤主査)
 政策統括官付情報システム管理室(伊勢専門官)
 大臣官房総務課広報室(小野補佐、前田係員)

【第2回目】
厚生労働行政モニター 11名
厚生労働省 5名
 医政局研究開発政策課医療イノベーション推進室(市村室長、青木補佐)
 政策統括官付情報システム管理室(伊勢専門官)
 大臣官房総務課広報室(小野補佐、中内係長、前田係員)

議題

1.ゲノム医療について
2.厚生労働省ホームページについて

議事要旨:ゲノム医療について

1.ゲノムに対するイメージについて

○厚生労働省
 「ゲノム・ゲノム医療」に対するイメージを教えてください。

○モニター
 ・病に苦しむ方に有効に活用できると思っている。
 ・「全ゲノム解析」は高度な技術と思うが、費用もかかり、医療格差が広がる不安を感じた。
 ・倫理的な分は指針を立てていることを知っているので安心しているが、地方に住んでいて医療格差が
  出てくる中で、医療保険などで受けられる医療サービスになるのか、検査などの形で一般市民まで
  下りてくるものなのかを知りたい。
 ・がんや難病で苦しんでいる人が多くなると思う。身内にも指定難病の者がいるが適用の薬が見つかりにくい。
  原因を究明して適した治療が見つかるのであれば非常に有効だと思う。

○厚生労働省
 将来的には全ゲノム解析等を用いたゲノム医療を、いつでも、どこでも、誰もが受けられるようにするということが大事だと考えています。現在は、全ゲノム解析は、研究段階ではありますが、医学的な有用性が証明されてきたら速やかに保険適用を進め、誰もがゲノム医療を受けられるように、ICT/AI技術を用いた研究開発を進める必要があると考えます。
 また、遺伝子変異に紐付く薬についても、全ゲノム検査をすることにより、既存の遺伝学的検査よりも広範囲の情報が分かり、より多くの患者さんに対して個別に必要な薬を処方することができるようになると考えています。
 加えて、多くの全ゲノム情報を解析することで、病気に関係していないと思われていた情報にも、医学的な意味づけをすることができると考えています。

2.ゲノム医療・全ゲノム解析等実行計画に関する周知広報について

○厚生労働省
 全ゲノム解析実行計画について皆さんに知っていただくために、どんな広報をしてほし いですか、また、どういったものなら参加したいですか。ELSI、PPI(患者市民参画)に ついて意見をお聞かせください。

○モニター
 ・ホームページから辿る方は多くないと思うので、リーフレットなどを置くと良いと思う。役所や地域センター、
  いろいろなところにリーフレットを置いてあるので、同じようにリーフレットを置いてあると
  目に留まるのではないかなと思う。
 ・YouTube等のSNSでの周知が若い層には有効ではないか。
 ・メディアに取り上げてもらうのはどうか。
 ・情報の伝え方が大事だと思う。メリットやデメリット、様々な形で情報が入ってくるので、
  どれが正しい情報なのかという軸をしっかり持って伝えてほしい。
 ・ゲノム医療が身近になる先を見据え、今から子どもたちに「ゲノム医療は今の段階から動いているのだよ」
  と伝え、興味を持ってもらうことが大事だと思う。
  例えば、学校の授業で子どもたちに学ぶ機会があれば、子どもを通して親子で考える機会になると思う、
  これはとても大事な事だと思う。

3.ゲノム・ゲノム医療に関するご意見・質問 等

◆ご質問・回答
○モニター
 なぜゲノム解析について国が行っているのか。ゲノムというと、先端的なイメージがあり、企業が進めていくイメージがある。なぜ国がやらなくていけないのか。
○厚生労働省
 全ゲノム情報は、本人すら知りえない機微な情報が含まれていることがあるため、日本国民の機微な情報としての全ゲノム情報は市場の原理として任せるのではなく国が責任を持って全ゲノム解析等の情報を取り扱うシステムを構築すべきと考えています。

○モニター
 ゲノム解析について広く知って欲しいという印象を受けたが具体的にどのような周知・広報をしているのか。
○厚生労働省
 全ゲノム解析等実行計画については、これから周知・広報を行う予定である。一方、ゲノム医療全体という視点では、ゲノム医療推進法に係る基本計画を策定し、関係省庁と連携し基本計画に則って国民の理解を深めるための周知・広報を行っていく予定です。


◆その他意見等
 ・生まれたあとの病気の治療に利用されるのであればぜひ推進してもらいたい。逆に、胎児の時点で
  疾患がわかってしまい生命の誕生に影響する可能性があるのであれば抑制しなければならないと思う。
  倫理的観点をどのように管理していくのかは重要だと思う。
 ・医療とサービスでのゲノム活用をはっきりと分けるのは難しいと思うが、きちんとわけなければ
  情報の流出につながる恐れがあり、漠然とした不安がある。情報の管理にも真摯に取り組んで欲しい。
 ・必ず進めなくてはいけないものだと思っている。ゲノム解析はDNAの詳細な情報を調べていく
  ということであるため、体内の血管や神経の配置を調べることと同様のことだと思っている。
  そのため、調べること自体に対してのデメリットはないと考える。 ただ、それをどう使うのか、
  それにいくらかかるのかという先の話で不安が出てきていると思う。
  今後どのように活用され、どのように国民が安心できるよう説明をするのかが一番重要になってくると思う。

議事要旨:厚生労働省ホームページについて

1.厚生労働省関係で知りたい情報はの取得方法について

○厚生労働省
 ネットで調べ物をする場合、端末は主に何を使いますか

○モニター
 ・調べ物はPCを使うケースが多い。PCを選ぶ理由は、キーボードは検索エンジンの利用が簡単で
  思った通りの情報がすぐ得られる。また、画面も大きいことも選ぶ理由。
 ・調べたいと思ったときにすぐに検索ができるのでスマートフォンばかりを使用している


○厚生労働省
 国の行政機関の情報を探すことはありますか

○モニター
 ①よく見る
  ・業務で必要な情報があるため定期的に確認している。
  ・テーマをおいてレポートの作成には良い情報が多くある。
  ・信頼できる情報として、コロナの情報など厚生労働省の情報が欲しいときはトップペ ージから見る。
 ②あまり見ない
  ・検索エンジンでは最寄りの地域の情報が上位にくるので国の情報は調べない。
  ・普段の生活で、中央官庁のホームページを見る機会はほぼない。
  ・通常検索エンジンを使って探すと中央官庁ホームページがトップになることはあまりない。

2.厚生労働省ホームページを使用した感想

○厚生労働省
 トップページの印象はいかがでしょうか。

○モニター
 ・中央官庁としてのホームページとしては見易く良いと感じる。
 ・見た目もすっきりしていて良い、堅苦しいページかと思ったが実際そうでもなかった。
 ・他省庁と比べて、厚生労働省のホームページは毎日更新されている情報がとても多く全部を確認しきれない。


○厚生労働省
 知りたい情報を探してみた感想はいかがでしょうか。

○モニター
 ・検索したいときに、検索窓を使用してもちょっと文言が違うとヒットしなくなる。
 ・制度別などのリンク先をたどると元に戻ってしまうこともある。
  一度たどったところは色が変わるなど工夫して欲しい。
 ・「どんな情報をおもとめですか?」のところが、まとまっていると思う。

3.厚生労働省ホームページの改善要望等について

 ・チャッドボッドがあるホームページは便利で使用している。導入して欲しい。
 ・チャットGTPなどAIを導入して情報が調べやすくして欲しい。
 ・トップページで閲覧数が多いページを紹介するなどの工夫をして欲しい。話題性の高いものが
  常に表示されるような形にできないだろうか。
 ・統計データに関して、海外の状況との比較も出来るようにデータを掲載して欲しい。
 ・クリックするところが沢山あるけど、元のページに取ったときに辿った経歴が確認できる機能があると良い。
 ・どのページも導線が同じであってくれないため必要な情報が探しにくい。情報の置き場所が
  テーマ等によって変わると探しにくい。
 ・サイト閲覧支援ツールがあるが、そもそもそのツールを必要とする人には見つけにくい位置にあるの
  ではないか。もう少し分かりやすいところにあってもいいのでは。
 ・困っている人への支援や各相談窓口がサイトのTOPにまとめてあってもいいのではないか。
 ・ホームページのジャンル分けも視覚的に分かりやすいアイコン等にしてはどうか。
 ・厚生労働白書の「100人でみた日本」はとても分かりやすく絵が多くて見た目も良い。そういった
  分かりやすいコンテンツを厚生労働省ホームページのトップでもっと全面に出してアピールしてもいいのではないか。