第3回就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会(議事録)

日時

令和5年12月12日(火)13:00~15:00

場所

オンラインによる開催(厚生労働省 職業安定局第1会議室)

議事

○小森地域就労支援室室長補佐 それでは、お待たせしました。時間となりましたので、ただいまから障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会、第3回就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会を開催いたします。皆様におかれましては、お忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の作業部会は、こちらの会場とZoomを使ったオンラインで開催いたします。開催に当たりまして、簡単ではございますが、オンラインについて操作方法のポイントを御案内させていただきます。作業部会の進行中は皆様のマイクをオフとさせていただきますが、御発言をされる際にはサービス内の「手を挙げる」ボタンをクリックいただきまして、主査の許可があった後にマイクをオンにしていただきまして、聴覚・視覚障害者の方々への情報保障という観点から、お名前を名乗ってから御発言をお願いいたします。また、会議進行中トラブルがございましたら、事前にお知らせしております電話番号まで御連絡をお願いいたします。通信遮断等が生じた場合につきましては、一時休憩とさせていただくこともございますので、御了承をお願いいたします。また、本作業部会は御希望の方に傍聴を頂いておりますので、あらかじめ御了承ください。
 続いて、資料の確認です。本日の資料は、議事次第と資料1、2、3からなっております。
 それでは、議事に入りたいと思います。以後の進行は、前原主査にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○前原主査 本日は、どうぞよろしくお願いします。秋田大学の前原でございます。本日の議題は、「就業支援担当者研修等の研修内容について」となっております。議題には論点が6つありますので、論点(1)から順に2つずつ区切って議論をしていただきます。それでは、議題の論点(1)と(2)について、事務局から説明をお願いいたします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森でございます。私のほうから資料2-1について御説明をさせていただきます。資料1は、前回の議論の論点をまとめたものになっておりまして、資料2が論点に関する資料、資料3が就業支援担当者研修と基礎的研修のカリキュラムを比較したもの、これは第1回でも提示した資料になっております。本日は、資料2を中心に御議論をお願いできればと思います。
 それでは、資料2-1から御説明を差し上げます。まず、(1)研修体系等について。この就業支援担当者研修の前提として、まずゼロステップとして基礎的研修を受講していただくことになっておりますが、その基礎的研修修了後のなかぽつの就業支援担当者の研修体系について現行の3類型、まずは就業支援担当者研修を受けていただいて、また一定経験を積んだ後就業支援スキル向上研修を受けていただく。また、主任就業支援担当者になられた方に関しては主任研修を受けていただくと。こういった現行の3類型に関しては維持してはいいのではないかということで、前回皆様から御了承いただきましたので、こちらを維持するという形で記載をしております。
 研修体系等の2点目ですが、各研修を実施するに当たり、研修機関、現在はJEED様のみとなっておりますが、研修機関においてモデルカリキュラムに準拠した科目・内容をシラバス等に設定していただくことになるかと思います。ただ、障害者雇用を取り巻く状況の変化に対応した人材育成が必要と考えておりますので、研修機関に対して研修内容であったり、また時間数に関して一定の裁量を引き続き認めてはどうかということです。ただ、前回も各構成員から御意見を頂いておりましたが、その内容が研修内容によって大きく異なることのないようにという御意見を頂きましたので、もし今後、研修機関が複数になる場合に関しては、厚生労働省において適切に実際のカリキュラム等を確認して適切に管理するという方向を考えております。
 (2)受講促進に向けた対応です。前回、第2回で今のなかぽつの就業支援担当者等に対してアンケートを行い、どれくらい未受講者がいるのか等そういったところを調べまして、実際の就業支援担当者に関しては3割程度未受講の方がいらっしゃるということで、そういった未受講者の解消に向けた受講促進の取組が必要ではないかということで、前回は議論を頂きました。これに関しては、まずは、なかぽつセンターの事業を受託されている法人に対して、人材育成の観点であったり、各職員の支援能力の向上、そういった観点から研修受講の重要性をきちんと伝えるべきではないかと、そういったところが重要ではないかという御意見を頂きました。それを踏まえて、厚生労働省と研修機関による受講促進に向けた対応ということで5点示しております。
 1点目ですが、厚生労働省は、なかぽつセンター事業の受託法人に対し、就業支援担当者等の人材育成による支援の充実のため、研修受講の重要性を伝えるとともに、積極的・計画的な研修の受講勧奨を行うということで提案しております。具体的には、厚生労働省から各都道府県労働局を通じてなかぽつセンターの受託法人に対し重要性を伝えるための通知を出したいと考えております。
 2点目として、厚生労働省はセンターに対し、研修実施・申込みに係る年間スケジュールの定期的な周知を行うということで、今現在、厚生労働省から各なかぽつに対して年間のスケジュール等を示しているのですが、年1回という所もありますので、これからは、例えば、申込期間の開始前に定期的に、各なかぽつセンターに周知をしたいと考えております。
 3点目として、厚生労働省は、就業支援担当者の計画的な研修受講のため、センターに対して必要な予算を配付する。具体的には、対面開催等であれば研修の旅費や必要な経費を、きちんと委託費の中で措置するということを考えております。
 4点目として、厚生労働省は、センター事業の受託法人に対し、就業支援担当者等が保持資格や研修修了情報を支援対象者、企業の方、また障害者の方々等に表示することを推奨すると。これも前回、構成員の皆様から御意見を頂いた内容ですけれども、例えば名刺に厚生労働省が実施している研修、JEEDが実施している研修を修了していると、そういったことを表示することによって、企業又は障害者に対してきちんとアピールしていくこと、そういったことが必要なのではないかという御意見を頂きましたので、これに関しても厚生労働省から1点目と同じような形で通知なりをセンターに、書き方の指示なり若しくは表示することを推奨したいと考えております。
 最後、5点目ですが、こちらはちょっと主体が変わりまして、研修機関は、受講者のニーズに対応するため、対面又はオンラインによる開催方法を用意するということで、年間を通じて必ずどちらかが開催されるようにということで提案をしたいと考えております。また、オンラインによる開催の場合ですけれども、就業支援担当者の方々、実際に働かれている現場、事務所とかで受講されているケースも多いと聞いております。その場合、業務の電話対応等のために研修を中座される場合もあると聞いておりますので、こういったところがないように、厚生労働省及び研修機関からセンター事業の受託法人に対し、就業支援担当者等が適切な受講態度で研修に臨むことや、また、集中して受講できる環境の整備を行うよう指示をしたいと考えております。
 これに関連して、オンライン受講中の途中退席や通信遮断等によって適切な受講が認められない場合に関しては、研修修了を認めないこととすることも注意喚起をしたいと思います。ここの下限ですけれども、例えば1科目程度欠席した場合に関しては、例えば就業支援担当者研修を年間で数回、3回程度開催されておりますので、欠席した講義に関しては、次の回でその科目だけ受講していただく、若しくは、ほとんど欠席されている場合に関しては、最初から改めて次回以降に受けていただくということも考えております。この辺の受講研修修了を認めないこととする場合の基準に関しても、皆様からいろいろ御意見を頂ければと考えております。(1)と(2)の説明は以上です。
○前原主査 ありがとうございました。それでは、質疑応答に入りたいと思います。事務局からの資料や説明につきまして御質問、御意見がございましたら、オンラインの方々はZoomサービス内の「手を挙げる」ボタンをクリックしていただき、私が指名した後にお名前を名乗って御発言いただくようにお願いいたします。
 それでは、もし何かございましたら是非御意見を頂ければと思います。藤尾構成員、どうぞよろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 藤尾です。今日はありがとうございます。すみません、インフルエンザに罹患してしまいまして、画面に参加できないので音声のみで申し訳ないです。
 そのような状態で言うのも何なのですが、研修なので、ちょっと今、お話を聞いていてびっくりしたのですが、業務の都合で退席されている方がいるというのは、多分これはあり得ないと思います。セミナーの参加とか聞く側に回っているとか何かの意見交換だったら分かるのですが、研修なので、本来であれば缶詰になるべき内容だと思う、そうでなければ習得ができないと思うのです。例えば、1講義ぐらいだったらちょっと業務の都合で抜けてもというのを認めてしまうこと自体がどうなのか。例えば、今日の私みたいに「体調不良で1日駄目でした」ということだったら、「では次回受けてください」ということに恐らくなるのは当然だと思うのです。
 逆に言うと、業務の都合でということは、そこを業務配置として置いているということですよね。その日は研修としてその人員を法人が配置しているのではなくて、業務の対応をするために業務の人員として置いているということになって、これも逆に受託法人側の問題や受託法人側に非常に曖昧な状況を与えることになるのかなと思うので、ここはかなり厳しくやっていただいたほうがいいのではないかというように、今お話を聞いていて思いました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 分かりました。今、御意見を頂いたように、やはり業務としてきちんと研修を受けさせていただいているというところになりますので、厚生労働省から若しくは研修機関からも、改めて各なかぽつ又は受講生に対して集中した環境で受講いただくような形でお願いをしたいと考えております。ありがとうございます。
○前原主査 そのほか、何か御意見、御質問等はございますでしょうか。いかがでしょうか。稲葉構成員、よろしくお願いいたします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業所連絡協議会の稲葉です。よろしくお願いいたします。この間の議論を踏まえて、今回研修体系であったり、また受講促進に向けた対応に関して整理いただきまして、ありがとうございます。
 それぞれ、ちょっと気になっている点をお話させていただければと思うのですが、1点目が研修体系等の所についてですが、現在のところ、この就業支援の就業支援担当者研修に関しては、特に講師要件等というものが定められているわけではないかなというように聞いております。就業・生活支援センターの専門職員を育てるといった意味で考えると、例えば就業支援におけるケースマネジメントであったり、また関係機関との連携と地域支援ネットワークほか、ケースから学ぶ就労支援プロセスの実際など、実務に近いような内容に関しては一定の講師要件というものを設けてもいいのかなというように思っております。
 そのほか、専門的な講義に関しても、職場適応援助者養成研修までの講師要件ということは設けなくてもいいのですが、何らか一定の要件があったほうがいいのではないかと考えています。
 今後、民間にもこういった研修を実施するといったときに、一定の要件というのはやはりあったほうがいいかなと思っていますので、講師要件で定めるという形なのか、実際に民間に委託する際に、そういったところを厚生労働省のほうできちんと精査するという形でも構わないかと思うのですが、何らか一定の要件というか、レベルに合った講義をしていただける方にお願いできるように整理されたらいいのではないかなと思いました。1点目の研修体系の所については以上になります。
 これは1つずつのほうがよろしいですか、まとめてでよかったですか。
○前原主査 まとめてもう一点、よろしくお願いします。
○稲葉構成員 はい。次が受講促進に向けた対応という所ですけれども、今回、積極的・計画的な研修の受講勧奨を行うということであったり、また就業支援担当者等が保持している資格などの研修修了情報を表示するというようなことを推奨するということで記載いただいたので、今後、受講促進につながるということが期待されるところではあるのですけれども、前回のときにも少しお話したと記憶しているのですが、恐らく就業・生活支援センターは毎年、職員の配置に関して各労働局等に届出を出すのではないかというように思っています。そういったときに、こういった研修修了情報というものもきちんと併せて報告するということを義務付けるというか、そういった報告を必ずしていただいたほうがいいのではないかなというように思っています。いわゆる労働局のほうで管理をされるということを検討したらどうかと思っています。
 そのほかの点に関しては、予算的なところに関してもこれまでも必要な分は配分いただいているというようにお聞きしていますし、今後もそういったところでバックアップしていただけるという記載がありますので、是非それは継続していただき、予算的なところで行けないというところがないようにということは、今後も配慮いただけると有り難いなというように思っています。
 そのほかですけれども、本年度は受講に関しては取り立てて定員一杯になるという話は聞いていないのですけれども、過去にはやはり定員が入らないという事態もあったということをお聞きしていますので、引き続き定員ということでどうしても受講できないということがなるべくないように検討いただけると有り難いなというように思っています。すみません、長くなりましたが以上です。
○前原主査 ありがとうございました。今、荒木構成員が手を挙げられていますが、もし関連した内容であれば一緒にと思いましたが、いかがでしょうか、御一緒ですか。では荒木構成員、よろしくお願いいたします。
○荒木構成員 国立市にあります障害者就業・生活支援センターオープナーの荒木浩と申します。よろしくお願いします。かぶっていると思って質問するのですが、(2)のほう、未受講者が3割というところの解消に向けたというところで、そういう理解で私はしていまして、だからそれ以上増やしていくことを目指したいということを想定されているのかなと思っているのですが。なかぽつの場合、先ほど稲葉構成員もおっしゃっていましたけれども、提出書類もさることながら、年度の監査みたいなものが必ずあるかなと思うのですが、監査のときにきちんと見ていくということで、例えば、ちょっと私も全国の状況が分からないので何とも言えないですが、例えば何割を切っているというセンターがあれば、そこに関しては例えば3年以上続く場合は何らかの措置を講ずるとか、そういうように、ある意味そこら辺の、監査で、確かに予算の使い方の問題を指摘されることも多いのですが、それだけではなくてこういった内容の運営面での御指摘もしていただけるといいのかなと思いました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。今、稲葉構成員と荒木構成員より、いわゆる研修受講の管理の部分に少し強制的なというか、管理にちょっと力を入れてもいいのではないかという御提案を頂いたところと、あと稲葉構成員より、いわゆる研修者の講師要件というのでしょうか、というのを明確にしていったほうがいいのではないかという御意見を頂きました。これに関して事務局、いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。まず1点目、稲葉構成員から頂いた1点目の各講義の講師要件についてでございます。今もJEEDのほうで実施していただいている研修で、各科目に応じた専門的な人材からそれぞれ講義を頂いているところでして、例えばケースマネジメントに関する部分であれば、なかぽつセンターの方に講義を頂いたり、また労働法関係であれば社労士の方、制度関係とか障害者雇用対策の概要に関しては私ども厚生労働省から講義をさせていただいております。そういったところが今後、一定のレベルが保てるような形で適切に講師が配置されるようにということで、何らかの措置のほうは検討させていただければと考えております。実際、講師要件として定めるのか、若しくは今後、今回取りまとめの報告書の中でそのような形で触れさせていただくとか、そういったやり方・方法に関しては検討させていただければと考えております。
 2点目ですけれども、担当者の配置に関してちゃんと研修を受けた方を配置しているのか、若しくは就業支援担当者として配置した方にきちんと研修を受けさせているかどうかということを、きちんと厚生労働省若しくは労働局で管理してはどうかというような御意見だったかと思います。それに関連して、荒木構成員からも御提案いただいたように、労働局が監査に入る段階で研修の受講状況であったり、また今後の計画、そういったところも確認することも1つの手段ですし、また来年度、どういった人材を配置するのかというところを私どもは予算の配付の参考とさせていただいておりますので、そういったところも勘案しながらどういったタイミングで確認していくのかに関しては、より合理的な方法を検討させていただければと考えております。
 今、頂いた御意見に関して、事務局からの検討に関しては以上でございます。
○前原主査 ありがとうございます。今のような御回答という形でいかがでしょうか、大丈夫でしょうか。ありがとうございます。
 そのほか、御質問、御意見等がございましたら手を挙げていただければと思いますが、大丈夫でしょうか。ありがとうございます。それでは北沢構成員、よろしくお願いいたします。
 画像が固まっていますか、少し動画が止まってしまったかもしれないですが。もしかしたら調整をされている状況かもしれませんが。
 もし、この時間に何か関連して、場合によってはそのほか御質問、御意見があればと思いますが、その点はいかがでしょうか。大丈夫でしょうか。比較的、これまでの議論の内容を取りまとめていただく形で整理していただいているかなという上で、その上で更にこのような御提案をという形で御回答いただきましたが。
 今、調整をされていますかね。いかがでしょう、北沢構成員、大丈夫でしょうか。ミュートを外していただければ、つながるかなという気がします。
○北沢構成員 はい。
○前原主査 聞こえました。ありがとうございます、よろしくお願いします。
○北沢構成員 ごめんなさい。Webの状態が悪くて申し訳ありませんでした。リゾートトラストの北沢です。
 研修の部分でなのですけれども、積極的な受講推奨をするというところでお聞きをしているのですが、企業の立場というところでいくと、この研修自体がやはりセンターの職員の方のキャリアプランだというようなところで、これを受けることによってキャリアが上がっていくのだというようなところを前面に押し出せるようになるといいなというように感じております。そういうようなアピールの仕方、また発信の仕方というのも大切かなというように感じております。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。この点に関して事務局、何かございますでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。御意見、ありがとうございます。確かに、なかぽつセンターで働く方のキャリア形成のために、こういった研修を用意させていただいております。また、この後、論点でも出てくるのですけれども、ジョブコーチ養成研修のほうも受けていただいて、更なるキャリアアップ等にもつなげていただければと考えておりますので、この点に関してもまた後ほど触れさせていただければと考えております。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。それでは、(1)(2)の議題につきましては御意見そのほかございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次の論点に入っていきたいと思います。次の論点は(3)と(4)になりますが、この(3)(4)について事務局から御説明をお願いいたします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。それでは、資料2の2ページ目の(3)と(4)について御説明をいたします。こちらのほうは、実際のカリキュラムに関する具体的な検討になっています。
 まず(3)ですが、就業支援担当者研修の見直しということで、これまで第1回、第2回を通じてカリキュラムについて皆様から御意見を頂戴して、それぞれ反映をしてきたところです。その中で、今回の見直しの契機となりました基礎的研修の創設ということに伴いまして、当然、今実施している就業支援担当者研修と重複する部分が出てくるというところになります。
 その重複する部分に関してどのように考えるのかに関してですが、研修機関の裁量によりまして、重複する科目や内容に関しては、一部省略可能として、実際に講義の中で概要等に触れていただくということは重要だと思いますので、そういった点も可能とし、さらにほかの科目であったり独自の内容を設定可能としてはどうかということで提案をしています。
 また、本作業部会での議論や基礎的研修との関係、また、障害者雇用を取り巻く環境の変化を踏まえまして、モデルカリキュラムを見直してはどうかということで、実際のカリキュラムを見ながら御説明をしていきたいと思います。資料に関しては、資料2-2の3ページから5ページまでとなっております。3ページのほうが主な変更点ということで、4、5ページのほうが変更点、実際の現行のカリキュラムと追加・変更後のカリキュラムを比較している資料になります。4、5ページの留意点ですが、赤字と青字で表示している部分があります。赤字の部分は、第1回での議論を踏まえ、第2回で修正した点です。青字の部分は、第2回での議論を踏まえ、今回の第3回で修正を提案した点となっております。
 それでは、3ページに戻りまして具体的な第3回における変更点の御説明を差し上げたいと思います。まず、一番上の科目1の部分ですが、科目1は、「障害者雇用の現状及び障害者雇用施策の概要と支援センターの役割」についての科目となっております。この点に関して来年度から、なかぽつセンターの役割として、中高年齢障害者への支援の対応を行っていただくことを予定しております。
 そういった中高年齢障害者への支援に関しての内容もカリキュラムに盛り込んではどうかというような御提案を頂いたかと思います。この中高年齢障害者の支援に関しては、障害者雇用の今後のトピックになるかと思うのですが、カリキュラムとして改定、今後常にやっていくかというよりも、最新の施策動向という形で一般的な記載にして、中高年齢障害者以外のトピックが出てくることも考えられますので、そういった最新の施策動向ということの一般的な記載としまして、様々な障害者雇用の状況の変化を踏まえた、様々な内容に対応できるような形のカリキュラムをと考えております。
 これに関連して科目6のほうは「企業における雇用管理の実際」という科目なのですが、この中で最新の施策動向に応じた支援事例も追加させていただければと考えております。これは科目1のほうで、最新の施策動向に関する制度的な説明、概要に触れさせていただいて、実際の科目6のほうでは、最新の施策動向に関連した支援事例であったり困難事例などを紹介しまして、皆様に議論いただくということを想定しております。
 そのほかの変更点で科目の5番ですが、こちらは「関係機関との連携と地域ネットワークの活用」の科目なのですが、地域アセスメント、地域資源の把握に関して学んでいただく科目です。こちらは前回の議論の中で、各地域において事業を運営していく中で、普段からつながりのある機関以外に、やはり一般的な最低限の連携が必要な機関について、研修機関側から提示して受講生に主体的に把握させるような、そういったような科目にできないかというような御意見を頂きました。例えば高次脳機能障害であったり、若しくは難病、生活困窮、そういった障害特性等に応じた支援機関、主要機関等についても網羅的に把握できるような学び方、そういった研修内容にすべきではないかという御意見を頂きましたので、こちらの修正点としては、地域資源の網羅的な把握(障害特性に応じた支援機関、主要機関等)について、受講者がきちんと把握できるような学び方をするということの内容を追加をしております。
 第3回での変更点は以上となりまして、それぞれ4、5ページのほうで右の追加・変更(案)のほうに応じて、変更点を追加しております。そしてさらに、右の追加・変更の所に下線を引いている箇所があるかと思います。例えば科目1の障害者雇用の現状等に関してですが、障害者雇用の現状と障害者雇用施策の概要に下線を引いているのですが、下線部の意味なのですが一番下の所を見ていただきますと、下線部に関しては基礎的研修と重複する内容を含んでおり、当該内容を研修内容から省略することは可能と。
 ただ、省略する場合であっても、同じ又は関連する科目の中で簡単に概要について触れていただいたり、省略するからその知識が不要というわけではなくて、就業支援担当者には必要な内容であるということは、やはり認識させることは望ましいのではないかということで、それぞれの科目の内容の中に下線を引いている内容に関しては、基礎的研修と重複すると思われるということで、事務局のほうで整理した内容となっております。
 この点に関して、省略するのではなく下線を外して、きちんと就業支援担当者研修でも、もう一度学ばせるべきではないかという御意見であったり、若しくはこういった点に関してもやはり省略できるのではないか、そういったような御意見は後ほど頂ければと考えております。この点に関しては、資料3のほうで就業支援担当者研修のカリキュラムと基礎的研修のカリキュラムをそれぞれ比較したものがございますので、こちらを御覧いただきながら御検討いただければと思います。
 2ページのほうに戻っていただいて、こちらの(4)で、就業支援スキル向上研修、主任就業支援担当者研修の見直しになります。就業支援担当者研修に関して、これまで議論いただいておりましたが、一部、主任研修等に関しても意見を頂いていたかと思うのですが、ここで改めて議題として設定して、スキル向上研修と主任研修に関しても必要な見直しがあれば、皆様から御意見を頂ければと考えております。
 実際のカリキュラムのほうは、資料2-3、6ページに御用意しております。スキル向上研修のほうですが、現行と追加・変更内容、これまで特段、御意見は頂いておりませんが、科目2のほうで用語の修正を、「ケアマネジメント」を「ケースマネジメント」に用語の修正をしています。また、下の主任就業支援担当者研修に関して、科目1の主任就業支援担当者の役割ということで、前回、なかぽつセンターにおける職員の人材育成、事例であったり、そういったものも紹介しながら主任就業支援担当者に学ばせてはどうかというような御意見を頂きましたので、赤字で追加をしております。
 主任就業支援担当者の役割としては、その中にマネジメント方法などがありますので、これは個々のケースマネジメントというわけではなくて、どちらかと言うと組織のマネジメントということを想定した内容となっております。具体的には、主任が各担当者の担当案件の進捗であったり、また、新規案件の割り振り、そういった管理業務に加え、地域におけるなかぽつの役割、基幹型の役割であったり、従来型といいますか、個別支援中心の中に関連機関、周りに地域資源がなくて自ら第一線で支援機関として個別支援をやっていかざるを得ないという所もありますので、そういった関係機関と調整しながら、なかぽつの役割、各地域において方針を決めることなどもやはり必要かと考えておりますので、そういった内容をマネジメント方法等で想定しているということです。このほか、スキル向上研修や主任就業支援担当者研修の見直しについて必要な見直し等があれば、加除修正等について御意見を頂ければと考えております。私からの説明は以上です。
○前原主査 ありがとうございました。それでは質疑応答に入りたいと思います。今回につきましても御質問、御意見がありましたら、私が指名した後に、お名前を名乗って御発言いただければと思っております。いかがでしょうか、御質問、御意見、また事務局からの問い掛けの部分もありましたが、もしありましたら「手を挙げる」で御回答をよろしくお願いします。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 藤尾です。すみません、何か「拍手」になってしまって申し訳ないです。でも貼っていただいたので、ありがとうございます。大分前回のも盛り込まれていて有り難いなと思いながら、お話を伺っていました。ちょっと全体的な話になるので、どこどこについてという形ではないのですけれども、今回オンラインと対面と両方用意するとか、かなりオンラインにシフトする部分が多いのだなとちょっと感じている部分があります。就業支援担当者研修に関して言えば、今もオンラインでモデル的にやられていると思うので、オンラインで受けた人とそうじゃなかった人の差が出るのかなというのは、ちょっと気になっているところなのです。これが、例えば「その後どうですか」というアンケートで拾えるのかどうか分からないですけれども、何か検証ができたら有り難いなとちょっと感じた部分です。
 というのは、その後にあるスキル向上等に関して言うと、うちも職員を派遣するのですけれども、参加者職員から、他センターとの交流というのがとても刺激になって帰ってくる部分がある。就業支援担当者研修に関しては、もうオンラインが実施をされているので、恐らくこれはこの方向が進むのだろうと思いつつも、それがどんどん派及していって、上級研修にも全部それが適用されてしまったら嫌だなという。やはり対人の仕事なので、全てがオンラインに置き変わることへの不安というか、その辺り今どのように考えられているのかなというのを、もしお聞かせいただければと御質問させていただきました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。それでは事務局、何かございますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。オンラインの実施に関してですが、就業支援担当者研修に関しては今もう実施されているということになります。これまで、家庭の御事情であったりとか、地域から離れることができなかったという御事情があった方、そういったところから、やはりニーズがあるということと、あと対面開催に関しても、今、藤尾構成員から御指摘いただいたように、現場での他センターとの交流といったところ、インフォーマルな形での交流も必要かなと考えております。それで今回、資料2-1の1ページ目のほうにも記載させていただいたとおり、就業支援担当者研修に関しては、対面・オンラインによる開催方法を用意するとさせていただいております。
 あと、スキル向上研修であったり主任に関しては、どちらかと言うと、講義というよりも演習中心の科目となっておりますので、なかなかちょっとオンラインではやりにくい部分もありますので、取りあえず、まず今の原則どおり対面の方向で取り扱わさせていただいて、その後、オンライン等のニーズがあれば、改めて検討させていただきたいと考えております。以上でございます。
○前原主査 ありがとうございます。どうぞ、藤尾構成員。
○藤尾構成員 ありがとうございます。ちょっと聞いてほっとしたんですけれども、もしその主任とかスキル向上のほうでオンラインを入れるのであれば、今あるものを確保した上で、プラスアルファであれば有り難いなと。要は、今あるものが置き換わってしまう形にはならないでいただきたいなということだけ、最後にお伝えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか御意見等はありますでしょうか。いかがでしょうか。それでは順番に、まず市川構成員からよろしくお願いします。
○市川構成員 JEEDの市川です。オンライン、それから集合型のことについては、厚生労働省と相談しながら進めていくことになると思いますけれども、基本的に今のところは両方併存というのがいいのかなとは、現段階では思っております。オンラインもまだまだ課題はありますし、運用は非常にこれから詰めていかなければいけないところがあるのだなと思っています。集合型の場合は、地方の方が出てきにくいというようなことの御意見がありますが、参加された方々は、他の地域のことが聞けて意見交換ができて非常に良かったということや、一部ストレスの解消にもなっているみたいで、非常に喜んでおられる状況がありますので、それぞれ詰めていきたいということ。
 それから、藤尾さんがおっしゃっていたオンラインと集合型の受講者のそれぞれのその後の状況ですが、今現在、我々が把握しているのは、6か月後の所属長のアンケートを取っていますけれども、オンライン、集合それぞれの受講者が6か月後、所属長がどう所感を持っておられるのかということについての分析まで至っておりませんので、お約束はできませんが、ちょっと気には留めておきたいなと思っております。
 また、それとは話は別なのですけれども、今回、主任の研修の中で職員の人材育成というところも出てまいりました。いわゆる専門研修のみならず、主任という職位の部分の研修の部分も出てきます。一歩踏み込むということになってくると思うのですが、そうなってきますと、このことを講義できる方というのはどういう方になってくるのかということにつきましては、藤尾さんをはじめ荒木さんも含め、いろいろな方からの情報提供を頂き、厚生労働省からも情報提供を頂く必要がありますので、御協力いただきたいということです。私どもも、これまで、なかぽつの研修につきましては、やはり、なかぽつのそれなりの役割を担っている方に講師を依頼することが多くて、その講師陣の人たちも、ある程度決まった方にお願いをせざるを得ないような状況が生まれつつありますので、次世代の講師になれる方の育成ということも含め、決まった方の御負担をなるべく軽減するということも含め、いろいろ情報交換させていただければ有り難いということです。お願いです。よろしくお願いします。
○前原主査 市川構成員ありがとうございました。研修実施主体としての様々なお願いも含めての御意見というところで承ってきておりますが、先ほど一緒に手を挙げられたのはお二人、荒木構成員と稲葉構成員だったでしょうか。いかがでしょうか、そのほか。それでは稲葉構成員、今のに絡んででございますでしょうか。それとも別のになりますか。何か御意見がありましたら、どうぞよろしくお願いします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業所連絡協議会の稲葉です。すみません、絡んでいるところは少しだけなんですけれども、よろしいでしょうか。
○前原主査 はい。
○稲葉構成員 まずは今回、前回の意見を取り入れていただいて、特に障害特性の所と人材育成の所に関しての新たな追記というのは大きなところかなと思っています。障害特性の所において、「地域資源の網羅的な把握」というのを入れていただいて、先ほど高次脳機能障害や難病ということを挙げていただきましたけれども、視覚障害であったり聴覚障害であったりとか、なかなかまれにしか御相談に来ないようなところに関しての情報をきちんと知っておいていただくということは、多分、今後の就業・生活支援センターにとっても大きいことなのかなというふうに思っているので、そういった形で実施いただけるのは有り難いと思っています。
 今回、基礎的研修との関係で、講義の科目について整理をしているところではあると思うのですが、前回の説明であったように、基礎的研修が段階的に実施されていくという中で、今の時点でこの就業・生活支援センターに対する研修というところに関して一定整理はできているのですけれども、今後やはり受講生が増えてくると、もしかすると今検討している内容のままでいいのかということが出てくるのではないかなと思っています。そうした意味では、先ほどのオンラインと対面での研修の実施ということも含めてなのですけれども、この研修の在り方に関して、これまでずっとこういった作業部会というのが設けられていなかったと思うのですけれども、やはり5年に1回とか、ある程度期間を決めて、見直しまではいかなくても、検討したほうがいいのではないかとは思っています。全く検討なしでずっとこのまま、またいくということに関しては、少し危惧しているので、どこでどういう形でというのは、いろいろなやり方があるのではないかなと思っているのですけれども、どこかのタイミングでカリキュラムに関しても検討しながらまた進めていくという必要性があるのではないかなというふうに考えています。以上です。
○前原主査 ありがとうございました。これに関して事務局のほうから何かございますでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。今御意見を頂きました、研修の在り方に関しての定期的な検討についてのやり方なのですけれども、確かに、今回のカリキュラムの見直しに関しては、平成21年にこのカリキュラムが設定されてから、具体的な見直しがなされてなかったというところもありますので、御提案いただいたように、こういった作業部会という形ではなくて、もう少し事務的な形でこういった関係者に集まっていただいて、定期的に見直すということも非常に重要だと考えておりますので、そちらのほうは検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○前原主査 ありがとうございます。それでは荒木構成員、よろしくお願いします。
○荒木構成員 障害者就業・生活支援センターオープナーの荒木浩と申します。よろしくお願いします。ありがとうございます。本当に私も、モデルカリキュラムに関しては、随分すっきりしていい感じになってきたなというふうな印象があるのです。もしかして市川さんの質問というか御意見と少しかぶるのかもしれないのですけれども、就業支援担当者研修、就業支援スキル向上研修、そして主任就業支援担当者研修というこの3つの類型に関しては、基本的に私もこういう形になるのはいいと思うのですが、主任就業の役割については、就業支援担当、スキル向上というのは段階的に上に上がっていくようなイメージがあるのですが、主任就業というものの役割というものは、先ほど厚生労働省の方からの御説明にもあったのですが、組織マネジメントとか人材育成だとか、役割が連続的に積み上がった先にあるというよりも、スキルがどんどん上がっていくというよりも、またちょっと違う役割を求められているというところが少し私自身の実感として感じるところではあります。
 なので、ちょっと主任自体の仕事の内容は大きな仕事だなと、実は思うところがあるのですが、その割にちょっと科目が少なくて、何が言いたいかと言うと、この1~4自体は全然問題がないのですが、これについては稲葉構成員も見直しの必要性をおっしゃったように、やはりどこかに課題みたいなものが抽出されるようなカリキュラムになっているのがいいのかなと思っています。追加するということではないのかもしれないのですけれども、スキル向上には支援の現状と課題という形で書いてあるのですが、主任就業のほうは課題というのがちょっと見当たらない文言としてあるので、やはりこの課題感みたいなものが集積されていって新しいまた研修体系につながるみたいなものが、マネジメントを含めてなのですけれども、そういったふうになっていくといいかなと思っています。ただ、おおむね私はいいものができているなとは思っています。長くなりましたが以上です。
○前原主査 ありがとうございます。今の点に関しまして、何かありますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 分かりました。障害者雇用対策課の小森です。ありがとうございます。今頂いた御意見に関しては、主任就業支援担当者の役割に関して、ほかの就業支援担当者よりも少し管理的な内容も入ってきているというところがありますので、ちょっと別な体系になるのではないかという御意見だったかと思います。その割に科目としては足りないのではないかという御意見だったかと思うのですが、今実際やられている内容は、スーパービジョンであったり、事業主へのコンサルテーションであったりとか、もう少し就業支援担当者の管理的な立場といったところも学んでいただくことを想定しています。また、実際の支援担当者として自らやっていただくこともやはりありますので、それに関しては、4番の支援の実際といったところで少し掘り下げてやっていただければと考えています。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか御意見、御質問等はありますでしょうか。北沢構成員、よろしくお願いします。
○北沢構成員 リゾートトラストの北沢です。対面とWebでの研修というところで、集まった人たちが生き生きと帰っていくという話が出ていたと思うのですけれども、そういう部分では、研修の参加者の方たちが、ただ出て講義を聞いているだけということではなくて、やはり言語化してそういったところをしっかりと自分の中に取り入れていることだと思うのです。Webだと、どうしても言語化したり、自分自身のものにしていくというのがなかなか難しかったり、理解がどういうふうに入っていくのかということの確認が取りづらいところになると思うので、形態の中にはレポートという項目もあると思うのですけれども、そういった文書化するというのも一つ大切なところかなと。
 私は以前、就労移行に勤めていたものですから、そのときにすごく感じていたのが、一人の個人のスキルにどうしても偏ってしまうというところがあって、それをちゃんと共有することが本来は大切なのだけれども、そこがなかなかできないというのがすごく難しいと思っていたところがあります。なので、そういうふうないろいろなスキルの言語化ですとか、文書化というところが入ってくると、すごくいいと思っています。スキル向上研修の中に入っているところです。あと、就業支援担当者のところでは、事例検討とか討議というところで入っていると思うのですけれども、そこは、こういう人材をキャリアアップさせていくという研修に関しては、すごく重要性が増すのではないかと感じました。私の意見になります。以上です。
○前原主査 貴重な御意見をありがとうございました。そのほか御質問、御意見等はありますでしょうか。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。もしよろしいようであれば、次の論点に移らせていただければと思います。
 続きまして、次の論点は(5)、(6)になります。事務局から説明をよろしくお願いします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。資料2-1の2ページ、(5)と(6)について説明いたします。まず(5)は、就業支援担当者研修等の運用方法に関してです。就業支援担当者研修等については、引き続きJEED様において実施することとし、他の民間機関、例えば職場適応援助者養成研修実施機関などといった所の研修実施に関しても、今要望がなかったとしても、もし今後、要望等があれば別途検討させていただきたいと考えております。報告書なりに記載しておいて、今後の道につなげるということを考えております。
 (6)は、その他ということで、職場適応援助者養成研修の受講勧奨についてです。職場適応援助者、ジョブコーチに関しては、研修修了者は一定数輩出はしているのですが、なかなかジョブコーチとして助成金を活用して活動されている方がいらっしゃらない。また、どういった活動をしているのかというところも分からない状態ではあるのですが。ただ、実際に助成金を活用されている方に関しては、地域に偏在が見られるところもあります。そういったところの解消であったり、また、就業支援担当者にジョブコーチ養成研修を受けていただくことによって、支援スキルの向上につながって、なかぽつ自体の支援力の底上げ、ひいては各地域における就労支援体制の強化につながるのではないか。支援者の地域偏在の解消であったり、なかぽつセンター、地域における就労支援体制強化の観点から、なかぽつセンターの各障害福祉圏域ごとに配置されている、なかぽつセンターの就業支援担当者の方々に、そのジョブコーチ研修を受けていただくことが非常に有効なのではないかと考えております。そういった観点から、厚生労働省は、センター事業の受託法人に対して、就業支援担当者等による職場適応援助者養成研修の受講を勧奨することとしてはどうかということで、提案をさせていただいています。また、その場合、就業支援担当者等が職場適応援助者養成研修修了者であることを名刺等に記載することによって、支援対象者に表示することも併せて推奨させていただければと考えております。
 (5)、(6)については、これまでの議論を踏まえてというところと、新たな提案等をさせていただいております。以上です。
○前原主査 それでは、質疑応答に入ります。引き続き、「手を挙げる」ボタンを押していただいて、指名した後に、お名前を名乗っていただいて御発言いただくように、よろしくお願いします。いかがでしょうか。今の御説明に対して御意見、御質問等はありますか。藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全国就業支援ネットワークの藤尾です。御説明ありがとうございます。今、これを広めてしまって大丈夫ですかという単純な心配というか。一方で、ジョブコーチの研修のほうも、今いじっていますよね。更に言うと、ジョブコーチのほうの資格化をどうするかというような議論も進んでいる中で、これを同時進行で広めて、今以上にジョブコーチ研修の受講者が増えて大丈夫なのかと、順番があるのかないのか分からないのですが、そこだけ気になったので、最初に発言させていただきました。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。今、ジョブコーチの育成確保に関して、別途、作業部会を設けて、資格化に向けた課題の整理などをさせていただいているところです。その中で、やはりジョブコーチ養成研修に関しては非常に要望があるということで、なかなか希望者の方に全て受けていただくことができていない状況にあります。
 それから、今回の就業支援担当者研修に関しては、あくまでなかぽつの研修体系、研修に関してということになりますので、直ちに民間機関にやっていただくということは想定しておりませんが、今後もしそういった御要望などが一部の所からあれば、直ちに認めるわけではないのですが、必要な検討を経た上で認めてはどうかといった道筋だけはつけておきたいということを考えて、記載させていただいたところです。
○前原主査 藤尾構成員、いかがでしょうか。
○藤尾構成員 御説明ありがとうございます。気になったのは、(6)の受講勧奨のほうです。今、受講勧奨をするということは、就業支援担当者の人たちにも、これを受けるのがいいよという勧奨をすることになると思うので、今さばききれていないのが更に集まる可能性があるのではないかということでの発言でした。以上です。
○前原主査 事務局、よろしくお願いします。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。確かに、今はなかなか全てさばききれていないところではあるのですが、民間機関でジョブコーチネットワークなど、例えば講義部分に関してはオンラインで実施して、実習部分に関しては各地域で、いわゆるキャラバン方式のような形で複数の地域で実施をするという形で、受講者は年々増加していただいているところもあります。そういったやり方が適当かどうかは、また議論しながらですが、受講枠の拡大ということの取組もしながら、こういった受講勧奨も併せてやっていただくことを進めてまいりたいと思います。以上です。
○前原主査 藤尾構成員、よろしいでしょうか。
○藤尾構成員 ありがとうございます。何か混乱しなければいいなと思いながら聞いていました。以上です。
○前原主査 北沢構成員、よろしくお願いいたします。
○北沢構成員 すみません、今のところも含んでくるかと思うのですが、以前も意見したのですが、企業側から見ると、資格ジョブコーチもそうですし、今回の就業支援担当者研修修了者などもそうなのですが、すごく分かりづらいというか、いろいろなものがあるのだなというところもあると思うのです。その部分で、それぞれのキャリアの中でどのようなものを取っているのかということと、これがあるから何ができるみたいなものが、もう少し明確にきちんと示せないと、両方持っていますと言われても、何ができるのか全く分かりませんということになってしまうのかと。その辺りの整理もきちんとしておかないと。これは、なかぽつセンターの方のしっかりとした専門性を高めるための研修内容になっていると思うのです。地域をコーディネートをしていく、地域の要となっていく方たちの研修だと私は認識しているのですが、やはりそこの部分を持っているからこそ、こういうことができるのですということが明確にあったほうがいいのかと。そこがいまいち不透明な部分があるかと感じています。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。今の論点に関して、関連して御意見、御質問等はありますか。いかがでしょうか。稲葉構成員、よろしくお願いします。
○稲葉構成員 全国就労移行支援事業所連絡協議会の稲葉です。今の北沢構成員の話を受けてなのですが、私自身の中では、ジョブコーチという呼び方がいいのかどうかはともかくではあるのですが、この就労支援に携わる基本となるような職域というのは作っていかなければいけないと思っていて、その出発点が今回の基礎的研修からスタートを切ったのかと思っていて、最終ゴールがジョブコーチという国家資格化なのかとは思っているのです。
 その中で、今までは各領域ごとの研修がずっと作られていたところがあって、なかぽつはなかぽつセンターの研修があります、ジョブコーチはジョブコーチの研修があります、職業センターさんは職業センターさんの研修がありますといった形であったのだと思うのですが、本来は就労支援の軸となる専門性のある資格というところが軸で、それに付属する形でのいろいろな領域での研修みたいな形に、いずれなっていくといいのではないかというのが、私としての要望です。そうすると、もう少し分かりやすい形になっていくのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。
○前原主査 今のことにも関連する御意見などがありましたら、いかがでしょうか。もしよろしければ、荒木構成員、いかがですか。
○荒木構成員 オープナーの荒木です。基本的には大丈夫なのですが、確かに、一般の方というか、利用者、あるいは企業の方から見て、分かりにくさのようなものがあるとするならば、そこはきちんと解消していかなければいけないところなのかと思っているところです。その辺りは、きちんとした説明や国家資格化の中で、少しずつ解消していければいいのかとは思います。意見になりますが、以上です。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか、御意見はありますか。事務局から何かありますか。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。様々な御意見をありがとうございます。なかぽつセンターの役割や立ち位置の辺りが、地域から期待される役割などに応じて、非常に広範なものになってきているところは、やはり分かりにくさの一因にもなっているかと考えています。各地域におけるなかぽつの在り方というのは、関係機関との関係の在り方、先ほど言いました最初の基幹型の役割であるのか、若しくは周りに支援機関がないので自ら第一線の支援機関として活躍しなければならないのかというところは、やはり各地域によって様々かと思います。なかぽつの在り方は、やはり各センター、各地域において、それぞれ考えながら設定していくべきであって、それをどのように説明していくのかというところも、やはり各なかぽつセンターの力量にもかかっているかとは思っております。こちらからも、全ての機関、全てのなかぽつセンターが基幹的な役割というのは、なかなか地域事情もあって難しいと考えておりますので、各地域でそれぞれ考えながら役割を各センターが明確にして、それを説明できるようにしていくといったような方向になればと考えております。以上です。
○前原主査 藤尾構成員、よろしくお願いいたします。
○藤尾構成員 全就ネットの藤尾です。今、全国就業支援ネットワークでは、昨年度、今年度と、モデル事業として基幹型の役割を検討する、しかもそれを広めていくということでモデル事業をやっていますが、基幹型の役割が難しいというより、やはりその地域事情に合った基幹型の役割があるという考え方のほうがいいのかなと思っています。というのは、全国で国が指定をして運営をする事業なので、役割ができないという形はやはり駄目ではないかと思います。そうではなく、その地域で求められている役割が何なのかというところで、しっかりと地域の中で、この一般就労に軸を置いている支援機関というものはそうそうないので、そういった意味で言うと、しっかり職業センターさんとも連携を取りながら、各圏域で一般就労というところでしっかり根を張ってやっていく機関としての役割を見ていく必要があるのだろうと思っています。その上で、先ほど稲葉構成員も話をされていたのですが、就業支援の基礎的なスキルや、更に言えば、他機関へのスーパーバイズということも、今、なかぽつには求められている部分ではありますので、そこはしっかり押えていくべきものなのだろうと感じています。
 もともとジョブコーチ研修が前からあって、そういうジョブコーチの資格がある人、ない人というところから、就業支援担当者研修、どちらかと言うと、ジョブコーチ研修を、これは私の想像です、市川さん、間違っていたら訂正してもらいたいのですが、就業支援担当者研修のプログラムを最初に考えるときに、ベースにあったのはジョブコーチの研修なのではないかと思います。そこから、あそこまで缶詰ではない形で、ここの部分は必要だねという感じで組んだものが日々変わっていった形なのかなと思うので、大元で言うと、先ほど稲葉さんが言われたように、全員がジョブコーチの資格を持っていることがあれば、それに越したことはないというのが大前提なのだろうと、就業支援に関しては思います。その上で、地域の中での役割や地域資源との関係というのが出てくるので、就労支援のスキルがない中で、地域支援、資源との連携、そちらのマネジメントだけに走っても、多分役に立たないと思うのです。だから、個人のスキルとして、しっかりこのジョブコーチのスキル、それに準じたものを身に付けた者がマネジメントに当たる、あるいは地域での基幹的な役割を果たすということが大前提になってくると思います。
 移行支援事業所等に営利企業がたくさん入ってきたことによって、人の入れ替わりが早かったり、事業の出たり消えたりが早かったり、更に言うと、事業所内での研修体制が余りなかったりとか、様々なものが一方で地域には課題としてあるので、そういった意味では、基幹型の役割を果たすなかぽつセンターとしては、その基づくスキル、これがあるからやれるのだというものは担保していくということを考えると、ジョブコーチの研修を受けるようにというのは賛成です。冒頭に言ったのは心配事なのです。本当に可能なのかどうかという、どちらかと言うと心配事なのです。そのスキルをみんながちゃんと身に付けていこうという動きには賛成です。以上です。
○前原主査 ありがとうございます。いかがですか、事務局。
○小森地域就労支援室室長補佐 障害者雇用対策課の小森です。御意見ありがとうございます。なかぽつセンターの基幹型としての在り方に関して、改めて私どもから各なかぽつセンターに対して、いろいろ意見を聞きながら進めてまいりたいと思います。
○前原主査 そのほか、論点について御意見、御質問等がありましたら手を挙げて御発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。それでは、荒木構成員、よろしくお願いいたします。
○荒木構成員 オープナーの荒木です。先ほどの藤尾さんの御意見に対して、市川さんの御回答が頂けるのかなと聞いていたのですが、これは難しい話ですかね、すみません。
○前原主査 それでは、いかがですか、市川構成員。
○市川構成員 なかぽつの研修とジョブコーチ養成研修の大きな違いというものは、ジョブコーチ養成研修ができた当時というのは、作業支援中心というところからスタートしているのだと思うのです。なかぽつのほうは、なかぽつの職員としての役割を果たす、なかぽつセンターという所は何をやるのか、持っている機能を果たすべく職員の動きはどういう動きが必要なのか、どういう基礎知識が必要なのかというところがあるので、なかぽつセンターの職員の方の研修のほうが少し幅広な感じはしています。ただ、ジョブコーチ養成研修の中で、だんだん求められるものが、作業支援だけではなく、寄り添い型の相談型が増えてきたり、あるいは広義のジョブコーチというような、いろいろな拡大解釈。それは、福祉的な立ち位置から見ると、そういう領域があるでしょうが、我々が就業という立場でこれまで制度を導入し、ジョブコーチという枠組みでの仕事をお願いしてきたということの領域は、手法的なところから始まっているので、その違いはあると思います。
 それから、なかぽつ研修のほうについて、今まで、開始当初に厚生労働省と調整し組み立ててきたプログラムというのがそのままだったということではありますが、それ以来プログラムを公式に見直すという機会は作ってはいませんでしたが、都度、厚生労働省と調整しながら、障害特性で述べられた難病等の事例の少ない支援についても、実態としては取り入れてたりなどしてきたところです。
○前原主査 荒木構成員、いかがでしょうか。
○荒木構成員 オープナーの荒木です。ありがとうございました。私はジョブコーチを持ってないので、その辺を知りたかったので、ありがとうございました。
○前原主査 ありがとうございます。藤尾構成員、手が挙がっておりますが、いかがでしょうか。
○藤尾構成員 ありがとうございます。全就ネットの藤尾です。先ほど、就業支援担当者の研修は平成21年から見直されていないというようなお話があったのですが、私が受けたのはもっと前だったような気がするのですが、その頃はもう少し基礎的なことというか、障害者に関することがそんなに整ってない時期からスタートしていたような気がするので。職業生活相談員の研修は、その前の平成13年ぐらいに確か受けていたのですが、内容的には、大まかに見ると似たような内容だったという気がして、全てのベースがジョブコーチにあったのかなと思って、質問させていただいた次第です。ありがとうございました。
○前原主査 ありがとうございます。そのほか、何かありますでしょうか。ある程度、今回の論点については様々な御意見等を出していただいたような状況で、大丈夫だったでしょうか。全体を通じて、これは確認を再度しておきたいとか、もしおありでしたら、ここでと思いますが、いかがでしょうか。大丈夫でしょうか。ありがとうございます。特にないようでしたら、本日出た意見については事務局で整理をしていただき、次回の議論に向けた準備を進めていただくようお願いいたします。
 最後に、議題(2)その他として事務局から何かありますでしょうか。
○小森地域就労支援室室長補佐 特にありません。
○前原主査 本日の議論は以上で終了させていただきます。第3回就業支援担当者研修等のカリキュラム作成に関する作業部会は終了させていただきたいと思います。
 最後に、事務局から連絡事項がありましたらお願いいたします。
○小森地域就労支援室室長補佐 今回の議論を踏まえまして整理をさせていただきますが、次回の第4回では、最後、報告書の形でまとめさせていただきまして、その点に関して皆様に御議論いただければと考えております。次回、第4回をもちまして最終回となる予定ですので、皆様、本当にこれまでありがとうございました。では、次回も改めてどうぞよろしくお願いいたします。以上です。
○前原主査 それでは、本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。