第24回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)

健康・生活衛生局がん・疾病対策課

日時

令和6年2月21日(水) 13:00~15:00

場所

オンライン開催

議題

(1)がん診療連携拠点病院等の指定について
(2)その他
 

議事

 
○扇屋がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第24回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。事務局を務めます健康・生活衛生局がん・疾病対策課の扇屋です。
 本検討会はYouTubeにて配信しておりますので、御承知おきください。
 本日、構成員の方は全員出席と伺っております。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、資料1、資料2、及び参考資料1から3がございますので、御確認ください。
 なお、資料は厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
 本日の議題としては、1つ目に「がん診療連携拠点病院等の指定について」、2つ目に「その他」を予定しております。
 それでは、議事の進行を藤座長からお願いいたします。
○藤座長 皆さん、こんにちは。座長を仰せつかっております九州がんセンターの藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 令和4年8月、2年前に新整備指針が出されて、大きな検討会というのは2回目になります。今回見ますと、指定の更新とか特例型を含めた類型の変更、施設の指定医療圏外への移転などの新しいパターンの議論が必要になってきております。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、資料1について、総論部分と各論部分に分けて検討したいと思います。まずは事務局から資料1の「がん診療連携拠点病院等の制度について」と「指定に係る手続きと考え方(案)について」の説明をお願いします。
○扇屋がん対策推進官 資料1を御覧ください。がん診療連携拠点病院等の指定についてです。1ページ目に目次をお示ししております。まず、がん診療連携拠点病院等の制度について御説明いたします。
 2ページ目を御覧ください。がん診療連携拠点病院等の種類についてお示ししております。地域がん診療連携拠点病院、都道府県がん診療連携拠点病院、国立がん研究センター、特定領域がん診療連携拠点病院、地域がん診療病院、拠点病院等の特例型、それぞれについて説明を記載しています。
 3ページ目を御覧ください。がん診療連携拠点病院制度の全体像をお示しした資料になります。がん診療連携拠点病院制度は、全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、がん医療の均てん化を目指して各都道府県において整備しているものでございます。都道府県知事が推薦する医療機関を本検討会の意見を踏まえて、厚生労働大臣が拠点病院等として指定しているものになります。
 スライド4を御覧ください。各整備指針の見直しのスケジュールについて、第15回がん診療提供体制のあり方に関する検討会で御議論いただきました。その結果をお示ししております。
 各整備指針の見直しのスケジュールについて、現状・課題としまして、まず1つ目にがん対策推進基本計画で定めたがん医療提供体制に係る取組を整備指針に反映させるに当たり、時間差が生じているという課題があったところです。これを踏まえて、成人のがん診療連携拠点病院制度は開始されてから20年以上が経過し、がん医療提供体制の整備が一定程度進み、制度がつくられた当初のような整備指針の頻回の見直しを必要としないと想定されているところです。
 これを踏まえて、方向性としまして、がん診療連携拠点病院等の整備指針見直し期間を6年ごととし、がん対策推進基本計画の見直し期間と一致させる。今後整備指針見直し期間を6年ごととすることを念頭に、次回の見直しは令和10年度(2028年度)を目途とするということで、結論が得られているところです。
 スライド5を御覧ください。こちらにスケジュールをお示ししております。拠点病院等の指定期間に関しましては、令和5年、6年、7年、8年は4年間の指定がされているところですけれども、その次の指定期間は2年間として、その後は6年間の指定期間とするというスケジュールを予定しております。
 続きまして、指定に係る手続きと考え方(案)について御説明いたします。スライド7を御覧ください。拠点病院等の指定の手続きについてです。まず、指定の手続きについて詳しく説明していきます。全ての拠点病院等及び、拠点病院等の新規指定を希望する医療機関は、都道府県を通じて、整備指針に定める指定要件の充足状況を報告する「現況報告書」を厚生労働省へ提出することとなっております。
 本検討会では、提出された現況報告書等の内容を踏まえ、検討会の開催時点での指定要件の充足状況等を勘案し、指定の可否を検討いただきます。
 拠点病院等に関する都道府県からの推薦類型は以下のとおりです。1つ目に新規指定、2つ目に指定類型変更、3つ目に指定更新、4つ目に現況報告、5つ目に指定辞退となります。
 各推薦類型の取扱いについて、例年を参考に次ページ以降に案をお示ししております。スライド8を御覧にお進みください。
 新規指定の場合です。検討会時点での必須要件の充足状況を確認し、全ての医療機関について個別に審議するという提案をしております。
 続きまして、指定類型変更の場合。検討会時点での必須要件の充足状況を確認し、全ての医療機関について個別に審議することの提案をしております。
 続いて、3つ目、指定更新の場合。スライド10にお進みください。検討会時点での必須要件の充足状況を確認し、以下のマル1、マル2のとおり取り扱う。マル1全ての必須要件を充足している場合は、指定期間を3年間として指定する。マル2一つ以上未充足の要件がある場合は、以下のとおり取り扱う。i、検討会時点で一般型に指定されている場合には、原則、特例型として指定する。ii、検討会時点で特例型に指定されている場合には、指定類型変更又は指定取消について個別に審議する。iii、医療安全上の重大な疑義、意図的な虚偽申告、多数の未充足要件等がある場合には、指定取消について個別に審議するという提案です。
 続きまして、スライド11です。現況報告の場合です。検討会時点での必須要件の充足状況を確認し、以下のマル1、マル2のとおり取り扱う。マル1全ての必須要件を充足している場合は、指定継続する。マル2一つ以上未充足の要件がある場合は、以下のとおり取り扱う。i、原則、特例型として指定する。ii、医療安全上の重大な疑義、意図的な虚偽申告、多数の未充足要件等がある場合には、指定取消について個別に審議する。
 スライド12、指定辞退の場合です。令和6年4月1日以降、拠点病院等の指定の効力を失うということで、個別に審議は予定していないという提案です。
 最後にスライド13、昨年度の指定の検討会で設けた経過措置についての取扱いの案でございます。昨年度は、令和4年8月1日付で改定した「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」を発出したところです。
 令和4年度の現況報告書基準日が令和4年9月1日であり、各医療機関が要件を充足するための準備期間が限られていたことから、特例として、従前の必須要件については令和4年度末までの充足見込み、新規の必須要件については次年度の現況報告書基準日(令和5年9月1日)までの充足見込みがあることをもって、拠点病院等の指定を行う経過措置を設けておりました。
 今年度は、改定した整備指針発出から1年以上経過したことから、昨年度の特例的な経過措置は設けず、指定の検討会時点での要件充足状況に基づき、指定の可否を検討してはどうかという提案にしております。
 資料1の総論的な部分についての説明は以上になります。
○藤座長 ありがとうございました。
 今後、資料1については、テーマごとに区切りながら議論を進めていきたいと思いますが、その前に今、説明があったスライド3~13にありますがん診療連携拠点病院等の制度と拠点病院等の指定に係る経緯と考え方(案)について確認をしたいと思います。これにつきまして御質問等はございますでしょうか。もしなければ、これらの考え方に基づいて以降の個別医療機関の議論を進めることになりますが、構成員の皆様、いかがでしょうか。質問でも確認でも結構でございます。村本構成員、お願いします。
○村本構成員 村本です。
 御説明ありがとうございます。御提案いただいた内容については賛成です。見直しのスケジュールに関しては、がん対策の連動性、一体性の観点に加え、患者・国民から見た分かりやすさの観点でも見直し期間をがん対策推進基本計画と一致させることが大切と考えます。
 1点確認ですが、5ページのスケジュールからしますと、2029年からは指定期間が6年間の長期となりますが、期間中に要件未充足となった場合の取扱いは現在と同じという認識でよろしいでしょうか。
○藤座長 ありがとうございます。
 これに関しましては、事務局、いかがでしょう。
○扇屋がん対策推進官 御質問いただきありがとうございます。
 スライド5を御覧ください。これまでと運用は変えないというお答えになるのですけれども、一番下の点線囲みのところに書いてありますとおり、年1回の現況報告書による指定要件の充足状況確認というのは、これまでどおりしていく予定としております。
 以上です。
○藤座長 村本構成員、今のコメントでよろしゅうございますか。
○村本構成員 ありがとうございます。理解いたしました。
○藤座長 では、そのほかの構成員から御質問、御意見等ございませんでしょうか。
 なければ、今、説明があった基準に準じて今後の個別医療機関の議論を進めてまいりたいと思います。
 続きまして、スライド14枚目以降、大きな目次で「3.個別医療機関の指定について」と「4.がん医療圏の再編について」に移っていきたいと思います。資料1の14枚目以降と資料2も併せて事務局より説明していただきたいと思います。事務局、よろしくお願いします。
○扇屋がん対策推進官 事務局でございます。
 資料1、スライド14を御覧ください。この目次に沿って今後説明していきます。
 スライド15にお進みください。新規指定推薦(地域がん診療連携拠点病院)についてです。下にお示ししております5つの医療機関について、地域がん診療連携拠点病院としての新規指定推薦があり、個別の審議対象となります。同一医療圏に既に拠点病院等があるが、複数整備することも可能であると整備指針で定められており、都道府県からの推薦意見を踏まえて新規指定の是非を検討いただきます。
 それでは、スライド16、個別審議の1つ目として会津中央病院(福島県)の新規指定の是非についてです。会津中央病院の所在する会津・南会津医療圏には、地域がん診療連携拠点病院の竹田綜合病院が既に指定されています。これについて、福島県からの推薦意見の概要は以下のとおりとなっております。
 この意見を踏まえて、当該医療機関を既指定の竹田綜合病院に加え、地域がん診療連携拠点病院として指定することとしてはどうかというのが事務局の提案になります。
 続きまして、スライド17、個別審議の2つ目、横浜医療センター(神奈川県)の新規指定の是非についてです。横浜医療センターの所在する横浜医療圏には、地域がん診療連携拠点病院の横浜市立大学附属病院他7施設と都道府県がん診療拠点病院の神奈川県立がんセンターが既に指定されています。神奈川県からの推薦意見の概要は以下のとおりとなっています。
 この意見を踏まえまして、事務局の提案としては、当該医療機関を既指定の神奈川県立がんセンター他に加え、地域がん診療連携拠点病院として指定することとしてはどうかとしております。
 続きまして、スライド18、個別審議の3つ目、松波総合病院(岐阜県)の新規指定の是非についてです。松波総合病院の所在する岐阜医療圏には、地域がん診療連携拠点病院の岐阜県総合医療センター他1施設と都道府県がん診療連携拠点病院の岐阜大学医学部附属病院が既に指定されております。岐阜県からの推薦意見の概要は以下のとおりとなっております。
 この意見を踏まえまして、事務局の提案としては、当該医療機関を既指定の岐阜大学医学部附属病院他に加え、地域がん診療連携拠点病院として指定することとしてはどうかとしております。
 続きまして、スライド19、個別審議の4つ目、川崎医科大学総合医療センター(岡山県)の新規指定の是非について。川崎医科大学総合医療センターの所在する県南東部医療圏には、地域がん診療連携拠点病院の岡山赤十字病院他2施設と都道府県がん診療連携拠点病院の岡山大学病院が既に指定されております。岡山県からの推薦意見の概要は以下のとおりとなっております。
 この意見を踏まえまして、事務局提案として、当該医療機関を既指定の岡山大学病院他に加え、地域がん診療連携拠点病院として指定することとしてはどうかとしております。
 続きまして、スライド20、個別審議の5つ目、福岡徳洲会病院(福岡県)の新規指定の是非についてです。こちらについては福岡県から点線囲みの中のような意見をいただいているところです。これについては、以下の理由から、今回の検討会においては、福岡大学徳洲会病院の新規指定を見送るとともに、福岡大学筑紫病院を指定更新してはどうかとしております。
 その理由というのが3つありまして、マル1福岡徳洲会病院は検討会時点で地域がん診療連携拠点病院の必須要件が未充足であること。マル2福岡大学筑紫病院は検討会時点で地域がん診療病院の必須要件を充足していること。3つ目に福岡県より上記推薦意見が提出されていることしております。
 続きまして、スライド21、新規指定推薦(地域がん診療病院)として四国中央病院(愛媛県)の新規指定の是非についてです。1つの医療機関について、地域がん診療病院としての新規指定推薦がありました。
 当該医療機関は、以下のマル1、マル2を満たすため、地域がん診療病院として新規指定してはどうか。マル1検討会時点で地域がん診療病院としての全ての要件を充足している。マル2同一のがん医療圏に他の拠点病院等が指定されていないという事務局提案となっております。
 続きまして、指定類型変更についてです。スライド23を御覧ください。地域がん診療病院から地域がん診療連携拠点病院への指定類型変更について、1つの医療機関について推薦がありました。当該医療機関は以下のマル1、マル2を満たすため、地域がん診療連携拠点病院として指定類型変更してはどうか。マル1検討会時点で地域がん診療連携拠点病院としての全ての要件を充足している。マル2同一のがん医療圏に他の拠点病院等が指定されていないという事務局提案です。
 続きまして、スライド24、地域がん診療連携拠点病院の特例型から地域がん診療病院への指定類型変更について。11の医療機関について推薦がありました。
 これら当該医療機関は、いずれも以下のマル1、マル2を満たすため、地域がん診療病院として指定類型変更してはどうか。マル1検討会時点で地域がん診療病院としての全ての要件を充足している。マル2同一のがん医療圏に他の拠点病院等が指定されていないという事務局提案です。
 続きまして、特例型の指定更新についてです。スライド26を御覧ください。地域がん診療病院(特例型)から地域がん診療病院への指定更新についてです。以下の6つの医療機関について指定更新の推薦があったところです。当該医療機関はいずれも未充足要件がなく、かつ同一のがん医療圏に他の拠点病院等が指定されていないため、地域がん診療病院として指定類型変更するという事務局案です。
 続きまして、スライド27、地域がん診療連携拠点病院(特例型)から地域がん診療連携拠点病院への指定更新について、以下の13の医療機関について推薦がありました。検討会時点での未充足要件のない10の医療機関を指定更新、未充足要件のある3つの医療機関を個別審議対象としております。
 個別審議対象の3つについて、スライド28です。検討会時点での未充足要件がある3つの医療機関は以下のとおりで、いずれも未充足要件は専門的な知識及び技能を有する医師の配置に係る要件であり、都道府県の推薦意見を踏まえて個別審議となります。
 スライド29を御覧ください。個別審議の1つ目、山形県立新庄病院(山形県)です。こちらの病院の必須要件未充足状況を踏まえ、指定更新についてどう考えるか。点線囲みの中に補足事項を記載しております。また、御参考としてスライド30に山形県の作成資料を載せております。スライド31は、山形県からの推薦意見の概要となっております。
 続きまして、スライド32です。個別審議の2つ目、3つ目、岩手県立胆沢病院と岩手県立中部病院についてです。こちらの2病院の必須要件未充足状況を踏まえ、指定更新についてどう考えるか。補足事項を点線囲みの中に記載しております。また、スライド33、34に岩手県からの提出資料を記載しております。
 続きまして、スライド35、特例型の指定更新について。都道府県がん診療連携拠点病院(特例型)から都道府県がん診療連携拠点病院への指定更新の推薦についてです。以下の3つの医療機関はいずれも未充足要件がないため、都道府県がん診療連携拠点病院として指定更新をすることとしてはどうかという事務局の提案です。
 続きまして、特例型への指定類型見直しについてです。スライド37を御覧ください。以下の3つの医療機関について、地域がん診療連携拠点病院として指定されていますが、指定の検討会時点で未充足要件がありました。当該医療機関は指定の検討会時点で未充足要件があるため、地域がん診療連携拠点病院(特例型)として指定類型の見直しを行うという提案です。
 続きまして、その他個別審議を要する医療機関についてです。スライド39を御覧ください。検討会時点で未充足要件があるものの、整備指針II2(2)マル1クに基づく都道府県申請があり、指定更新の推薦がされた1つの医療機関について、個別審議の対象となります。
 当該医療機関は地域がん診療連携拠点病院であり、指定の検討会時点で未充足要件があるため、地域がん診療連携拠点病院(特例型)としてはどうかという事務局の提案です。点線囲みの中に補足情報を載せております。スライド40、41に広島県の作成資料を載せております。
 続きまして、拠点病院等の移転についてです。スライド43を御覧ください。大阪府より近畿大学病院の医療圏をまたぐ移転(令和7年11月予定)について、整備指針に基づき届出がありました。
 今年度は1年間を指定期間として、来年度の移転前の指定の検討会において、以下の要件について確認し、充足している場合には、移転後も含めた1年間を指定期間としてはどうかという事務局提案でございます。確認する要件としましては3つありまして、移転後も全ての指定要件を充足する見込みについて。移転後の診療実績の見込みの詳細について。3つ目に移転元と移転先のがん医療圏の患者受療動向への影響を含めたがん診療提供体制の詳細についてです。
 また、仮に、上記のとおり、来年度の指定の検討会で1年間の指定を行った場合は、2年後の移転後の指定の検討会において、以下の要件について確認し、指定の更新を行ってはどうか。マル1移転後の指定要件の充足状況について。マル2移転後の診療実績の詳細についてという提案でございます。スライド44に大阪府から提出されました資料を載せております。
 スライド45は参考資料でして、移転・分離・統合の際の方針についてお示ししております。
 続きまして、がん医療圏の再編についてです。スライド47を御覧ください。現状・課題としまして、今年度、都道府県においては都道府県がん対策推進計画の策定や医療計画の見直しが行われており、令和6年度は見直し後の医療計画に基づくがん医療圏の再編が行われる場合があります。
 整備指針において拠点病院等はがん医療圏ごとに整備するものとしており、がん医療圏の再編に伴い、指定に当たっての条件を満たさなくなるケースが発生する可能性があるところです。
 これについて、方針案でございます。仮に、がん医療圏の再編に伴い、指定に当たっての条件を満たさなくなるとしても、当該拠点病院等の診療機能等に変化はなく、直ちに地域のがん診療に影響を与えるものではないと考えられます。
 拠点病院等の指定の空白期間を生まないようにする観点から、拠点病院等の指定期間中にがん医療圏の再編が行われた場合には、従前の指定が有効に継続されるものとし、当該再編後に初めて提出される現況報告書に基づき、再編後のがん医療圏に基づく指定を受ける必要があることとしてはどうかという事務局提案でございます。
 スライド49以降は参考資料となっておりますので、適宜御確認ください。
 続きまして、資料2についてです。資料1でこれまで御説明した内容について表形式でまとめている資料になります。
 事務局からの説明は以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 一気に説明していただきましたので、あとは個別に議論をしてまいりたいと思います。
 まずはスライド14から45枚目まで。この中に個別に審議する必要がある医療機関について書いてあります。これを順番に検討していきたいと思います。
 まずは14枚目から19枚目の地域がん診療連携拠点病院の新規の指定について。その一覧はページ15に書いてありますが、5つの病院が新規の地域がん診療連携拠点病院に推薦をされています。この5つの医療機関のうち1から4は同一医療圏に既に拠点病院がありますが、検討会時点での要件の未充足はない病院です。5番目の拠点病院は同一医療圏に拠点病院はないのですが、検討会時点での未充足要件があるということでも地域がん診療連携拠点病院に新規の推薦をされているという形になります。
 これらにつきまして一つ一つ議論をしていきたいと思いますが、一つ一つの説明がページ16、17、18、19、20と5ページにわたってあります。1から4は全く同様のパターンですので、まとめて議論をしたいと思いますが、地域がん診療連携拠点病院の新規指定、推薦するということについて御意見をお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。全体をまとめてというよりも、個々に審議することがあれば、そのことも含めて御発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。村本構成員、お願いします。
○村本構成員 ありがとうございます。村本です。
 1から5番目について、御提案内容で異論ありません。新規指定で要件未充足の場合は判断基準にのっとり指定は行わないことでよいと考えます。また、1から4の医療機関は新規指定で問題ないと考えますが、今回の推薦に当たり、各県から県内の連携に関する言及があったことは、制度ががん診療連携拠点病院というように、「連携」という言葉が入っている趣旨からしても、よいことと受け止めておりまして、ぜひ今後もこのように推薦いただきたいと思います。
 私からは以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 今の御意見は、1から4は推薦ということでよろしいですか。5はまた議論をするという形の御意見ということで承りました。
○村本構成員 はい。
○藤座長 そのほかはございませんか。
 では、1から4に関しましては指定を認めるということでよろしゅうございましょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 では、次に新規指定の中の5について少し議論をしたいと思いますが、これについて御意見が持っておられる方、ありますでしょうか。
 私のほうから事務局にお尋ねをしたいのですが、ここは地域がん診療病院がある。そこには拠点病院がないから地域がん診療があるわけですから、福大筑紫病院があります。福大筑紫病院は、もし福岡徳洲会病院が指定をされたら、そこががん診療病院としての指定がなくなるということです。現況では今年度中の充足する見込みがないというものがあって、検討会時点での未充足要件があるということで、新規指定の要件を満たしていないということになりますので、これ自体は指定をすることにはならないと思います。
 ただ、ページ20の点線の中に書いてありますが、事務局、これは県からのコメントということですね。
○扇屋がん対策推進官 そのとおりです。
○藤座長 ということは、福大筑紫病院としては、福岡徳洲会病院が指定されない場合は、引き続き地域がん診療病院として要件も満たしているので、そのままの指定を受けるというのが福岡県の推薦の内容という認識でよろしいでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 御認識のとおりです。
○藤座長 今の説明、分かりましたか。
(構成員首肯)
○藤座長 ですから、福岡県におきましては現況のままという形になります。来年どうなるかは分かりませんけれども、福岡県がまた推薦等々を考えていくことになるかと思います。
 ということで、新規の地域がん診療連携拠点病院の推薦に関しましては以上のとおりとさせていただきます。
 続きまして、ページ21です。ページ21は新規の指定の推薦。これは地域がん診療病院としての新規の推薦です。当然地域がん診療病院ですから、同一医療機関には拠点病院等はありません。かつ地域がん診療病院としての要件は満たしているということで、これに関しまして御意見ありますでしょうか。よろしいですね。
(構成員首肯)
○藤座長 これは認める方向でよろしいのではないかと思います。ありがとうございます。
 続きまして、ページ23に参ります。目次では3の中の2番目、指定類型変更についてです。ページ23は、地域がん診療病院が地域がん診療連携拠点病院に新たに類型を変更するという形になります。今までは地域がん診療連携拠点病院の要件は恐らく満たしていなかったので地域がん診療病院だったのかと思いますが、地域がん診療連携拠点病院の要件を全て満たすことができたということで、新たな推薦ということで推薦されております。みやぎ県南中核病院です。これについて意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 では、これもこのまま承認という形にしたいと思います。
 続きまして、24ページになります。地域がん診療連携拠点病院(特例型)が地域がん診療病院に類型変更の推薦をされてきています。すなわち、現在特例型の地域がん診療連携拠点病院ですので、これは今年度の初めに特例型になったということは、何らかの拠点病院としての要件を満たさないものがあったので、1年間の特例型ということで指定をされているのだと思います。それが地域がん診療病院として新たに推薦されています。ということは、恐らく特例型になった要件を再充足できなかったか、もしくはそれを充足しても、また新しい未充足要件ができたかということがあるのかと思いますが、これについて御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 まず、事務局、私が今、コメントした内容、認識は間違いないですか。
○扇屋がん対策推進官 御認識のとおりでございます。
○藤座長 質問とか意見とかありませんでしょうか。
 これは要件というか、今回直接的には関わりませんが、このように特例型であったものが地域がん診療病院になるということで、現時点での未充足要件というのはどんなものがあるのか。一つ一つは御質問しませんけれども、全体の流れとしてちょっと把握しておく必要があるかと思って質問させていただきますが、どうでしょう。
○扇屋がん対策推進官 事務局でございます。
 これらの病院の多くが専任常勤の放射線診断医の配置、専従常勤の放射線治療医の配置、専従常勤の病理医の配置の地域がん診療連携拠点病院としての必須要件が満たせていない状況となっております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 それは全体的に見てそうということですね。北海道、東北等だけではなくて、兵庫、山口、大分などでもそのような傾向という形ですね。
○扇屋がん対策推進官 おっしゃるとおりです。
○藤座長 ありがとうございます。
 村本構成員、お願いします。
○村本構成員 村本です。
 実はこの後のところで申し上げようかと思っていたのですけれども、人材要件に関しては判断が悩ましい部分があると思っております。少し古い話で恐縮ですが、3年前の第19回の本検討会の際、人材配置要件並びに研修関連要件の未充足が9件あり、私から指定要件を検討いただく際は人材や研修関連の要件については、内容に加えて、その供給実施体制もぜひ検証いただきたい旨、申し上げました。その際、当時のがん対策推進官からは、人材育成の必要性や配置転換の可能性にも言及された上、次回の要件を検討する際にはそういったことも含めて検討させていただきたいとの発言があり、また、当時の羽鳥構成員からも病理医についての遠隔診療の可能性に関する御発言がありました。これらを踏まえ、現在の指定要件の検討に当たり、病理医や放射線治療医の配置に関してはどのような検討・判断がなされたのか、確認の意味でお聞かせいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございます。
 人材育成が非常に重要な問題になってきているということは、後からの個別の審議のときにも出てまいりますが、今の村本構成員の質問に関しまして、事務局、よろしくお願いします。
○扇屋がん対策推進官 御質問いただきありがとうございます。
 まず、配置についてです。診療科間の偏在についての御質問かと思います。その点につきましては、医師の偏在対策というものが厚生労働省のほうでなされておりまして、都道府県ごとの地域枠の設定であったり、診療科間の偏在を解消するようなシーリング制度などがあったりします。そういったところが並行して動いていることと、あと、各都道府県においても医師の確保について動いているように聞いております。
 続いて、整備指針でどのような議論があったのかというところですけれども、遠隔技術を用いることで専従常勤の要件を緩和できないのかといった議論もあったところです。これにつきましては、令和4年8月の整備指針の改定の際に、がん診療連携拠点病院においては、病理医は病理診断だけではなく、適切な病理標本作製や病理解剖、臨床医からの疑義照会対応を行っているとの観点から、地域がん診療連携拠点病院において専従かつ常勤の病理医の配置が必要であるとされたところでございます。
 また、放射線治療医につきましても、放射線治療を受ける患者を直接診療する必要があり、地域がん診療連携拠点病院の質の担保の観点から、地域がん診療連携拠点病院において専従かつ常勤の放射線治療医の配置が必要であるとされたところでございます。
 ただ、御指摘の遠隔診断や遠隔診療等の技術活用によって、専門医の不足の解消や地域の医療提供体制の充実が期待されるという点については、地域におけるがん診療の状況や遠隔診療の活用状況等を踏まえつつ、次の整備指針改定に向けて検討し、その結果に基づいて必要な措置を講じてまいりたいと考えているところです。
 事務局からは以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 村本構成員、今のでよろしゅうございますか。
○村本構成員 ありがとうございます。
 現在の動きと現在の整備指針指定要件に関しての専門医の方の御判断ということで、承知いたしました。24ページに関しては、地域がん診療病院への指定類型変更の推薦が各都道府県からもあったということでしたので、これはこれでやむを得ないかなというふうに考えてございます。
 ありがとうございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 そのほか御意見ありませんでしょうか。今、病理医の話もありましたが、放射線の治療医の不足もいろんなところで言われていることではあると思います。唐澤構成員、今、お聞きしようと思っていたところで、よろしくお願いします。
○唐澤構成員 ありがとうございます。唐澤は放射線治療医でございますので、一言意見を述べさせていただきます。
 放射線治療は、先ほど事務局からもございましたように、患者様を直接拝見して診療していますので、遠隔でよいということにはならないと思います。ですから、地域がん診療連携拠点病院には常勤かつ専従の放射線治療医の配置が必要と考えます。
 先ほど事務局から都道府県の努力とか診療科の偏在の是正というお話があったのですが、恐らくそれでは解決できない問題と思います。例えば先ほどの都道府県でも自分の都道府県で大学病院から派遣できないから、無理ですというような県からの意見があったかと思いますが、その都道府県にとどまらず、全国規模で適正配置ということを考えていただかないと、その県のお医者さんがその県の病院に行くというだけではちょっと無理なのかなと思います。
 あと、放射線治療の技術料の算定。強度変調放射線治療の算定には常勤が2人という要件がございます。それを撤廃すれば、恐らく地方の病院にも医師が派遣できるのではないかと思いますが、そういう全体的なことをお考えいただいてやっていただきたいと思います。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 今回の指定の検討会においては、放射線の場合は遠隔の治療、病理のときは遠隔の診断も現時点では拠点病院には必要であろうということの御認識で、今回のこの指定の類型の変更、11の病院からの件はそういう判断をして、推薦に至ったものだということだと思います。
 ほかにございませんか。
 では、ページ24の11の施設の類型変更については御承認いただけますでしょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。
 では、続いて、スライド25からです。これからは個別の病院の説明がたくさんありますので、36枚目までになりますが、特例型の指定更新についてということになります。
 26ページは特例型の指定更新の中で、地域がん診療病院の特例型を今回は地域がん診療病院として推薦をされたということであります。これは地域がん診療病院として特例型になったということは、何らかの未充足要件があったのだけれども、それは今回再充足、クリアできたということを意味しておりますし、同一医療圏にも拠点病院はないままであるということでありますので、これはよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。御意見ありますか。
 では、これは承認ということでよろしゅうございますか。
(構成員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。
 では、次に27ページに参ります。特例型の指定更新の中で、今度は地域がん診療連携拠点病院の特例型を地域がん診療連携拠点病院として推薦をされたという施設が13あります。その中で1から10は現在の未充足要件がない。要するに、特例型になったので未充足要件があったけれども、今回はそれが全部クリアできているということになります。この場合は同一医療圏に拠点病院があってもなくても複数認めるということですので、オーケーということになるのかと思っています。ただ、11、12、13は個別に判断をしていきたいと思っていますので、28ページ以降にその資料が載っているところです。
 まず、1から10に関しまして御議論をいただきたいと思いますが、1から10に関する承認について、いかがでしょうか。質問、御意見があったらお願いいたします。
 では、1から10は承認ということでよろしゅうございますか。
(構成員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。
 では、11、12、13、個別に行きます。11の山形県の新庄病院は、放射線治療医と病理医の配置が未充足。岩手県の岩手県立胆沢病院と県立中部病院は病理医の配置が未充足という形になっています。
 では、これは一つ一つ行きますかね。パターンとしては、山形と岩手で未充足要件が2つと1つという違いはあるのですが、同じような問題があって、未充足としてなっているというところですが、これを地域がん診療特例型ではなく一般型に戻すという推薦になります。ただ、特例型というのは、特例型の延長とかいう規定がありませんので、1年間という形になりますから、何らかの類型変更が必要になるわけですが、これについての御意見をお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。個別のことでもいいし、3つまとめた考え方でもよろしいのですが。何かありますか。村本構成員、お願いします。
○村本構成員 先ほどの議論の流れからしますと、特例型で未充足要件がある以上は、指定要件に沿って厳格に判断せざるを得ない。したがって、認められないのではないか、そのように考えます。
 しかしながら、今後病理医などの専門医の配置要件の未充足に関し、明年以降も医療機関での発生が続くようなことがあった場合、指定要件に照らして厳格に判断を行う重要性はある一方、次回の整備指針策定は2028年の予定となっておりますので、それまでの間、指定要件と実態が乖離していく懸念もあります。そもそもこの拠点病院制度自体、もともとは空白の医療圏をなくす均てん化を最重要視することから始まり、その後、患者側からの意見で指定要件を満たしていれば積極的に認定するという方向に転じたと私は認識しておりますが、もしも指定要件に基づいた判断が都道府県内の連携を基本にしながら、結果的に集約化の方向に向かうのであれば、それはそれで拠点病院制度の一つの方向転換になりますので、この議論の中で記録として残していかなければならないと思っております。その点、意見として申し述べておきます。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 今の点について、事務局からコメントありますか。
○扇屋がん対策推進官 御意見いただきありがとうございます。
 例えば今回山形県立新庄病院につきましては、本検討会の検討の結果、地域がん診療病院への類型変更が適切と判断された場合には、地域がん診療病院への類型変更推薦を行う意向を確認しているところとなっております。ですので、県立新庄病院につきましては、今回の御議論の中で、拠点病院ではなく地域がん診療病院の方向でというふうになるのであれば、地域がん診療病院となります。地域がん診療病院となりますと、拠点病院と連携して地域への医療提供を行っていくという役割を担っていくことになります。ですので、直ちに空白の医療圏が生まれるというわけではないということを申し述べさせていただきます。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 今のは山形県立新庄病院の話になりましたが、これは12番と13番の岩手県立胆沢病院と中部病院でも同じことが言えますか。
 そもそもその前提でお聞きししたいのですが、24ページは、同じ岩手県で現在拠点病院の特例型で要件を満たせなかったので、地域診療病院として推薦があった。でも、同じようなパターンの岩手県立胆沢病院と中部病院、地図が33ページにありますが、岩手県が片方は地域診療として推薦してきたけれども、片方は地域がん診療連携拠点病院としての一般型を再推薦してきたと。その違いは何かあるのでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 事務局でございます。
 まず、1点目の岩手県立胆沢病院と岩手県立中部病院について、今回の検討会で地域がん診療病院への類型変更が適切と判断された場合には、地域がん診療病院への類型変更推薦を行う意向を確認しております。
 続きまして、岩手県内の病院でも判断が分かれているという点につきましては、岩手県に確認しましたところ、胆沢病院と中部病院というのは、ほかの5つの病院に比べましてがん患者の診療実績数が比較的に多いため、指定更新を求めたということでした。例えば院内がん登録数で申し上げますと、胆沢病院と中部病院は1,100~1,200件に対して、ほかの5病院は200~500件、半分弱と少ない状況となっているところです。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 ということは、この3つ、11、12、13も地域がん診療病院になることは、条件を満たしているでしょうからなれるのでしょうが、今回の審議は一般型の地域がん診療連携拠点病院になるかならないかの審議で、それは不承認という形になりますが、今後もう一度地域がん診療病院として申請をし直してもらうという形になるわけでしょうか。いずれにしても空白の医療圏ができないということが非常に重要ですので、岩手県に関しましてはそれは全部満たしている、空白の医療圏はできないということにはなりますが、このステップはどうすればいいのでしょう。もう一度地域がん診療として申請をし直してもらうということですか。
○扇屋がん対策推進官 事務局でございます。
 今回のこの検討会で地域がん診療病院への類型変更が適切と判断された場合には、もう一度手続ということではなくて、類型変更推薦を受けるという形になります。
 以上です。
○藤座長 分かりました。
 そういうことになると時間的なギャップも生まれないという形になるのですね。
○扇屋がん対策推進官 御認識のとおりでございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 唐澤構成員、お願いします。
○唐澤構成員 恐れ入ります。岩手県がお考えになった判断というのを事務局にお聞きしたのですが、やはり決まりがあるわけですから、この2つは患者さんが多いとおっしゃっても、特例型で1年たって未充足要件があったら認められないですよと事務局からもうちょっと言っていただいたほうがいいのではないかと思います。やはり充足していただくように努力していただくというのが大事だと思います。
 以上です。
○藤座長 事務局、いかがでしょう。
○扇屋がん対策推進官 御指摘いただきありがとうございます。今後の運用の参考にさせていただきたいと思います。
 以上です。
○藤座長 気持ちは分からないわけではないけれどもという感じになるのでしょうね。岩手県だけではなく、ほかの県のときも今までもそういうことがありました。地域の事情があって、ぜひ地域拠点にしたいというのが地域の意向というのは理解はできるのですが、やはりそこは要件の充足に従ってしっかり考えていかないといけないのだということになるのだと思います。
 では、この特例型の指定更新について、地域がん診療連携拠点病院(特例型)を地域がん診療連携拠点病院に推薦するという、27ページの1から10に関しましては承認、11から13に関しましては不承認で、地域がん診療病院への類型変更をお願いするということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 では、そういうことにしていきたいと思います。ありがとうございます。
 では、続きまして、35ページになります。これも特例型の指定更新の中で、都道府県がん診療連携拠点病院の特例型を都道府県がん診療連携拠点病院になると。要するに、未充足要件をクリアできたので元に戻るということですが、これに関しましてはよろしいですか。
(構成員首肯)
○藤座長 では、これは承認という形にしたいと思います。
 続きまして、37ページ、特例型への指定類型の見直しです。すなわち、現在はがん診療連携拠点病院なのですが、未充足要件ができたので、特例型へ指定類型を変更、見直しを行うということになります。これについての説明は一個一個ありませんが、質問ございますでしょうか。同一医療圏に拠点病院があったりなかったりしますが、ここでも病理医と放射線治療医の配置ができなかったという形になります。ですから、これは特例型になるわけですが、この1年間でぜひともクリアしていく努力をしていただければいいのかなと思います。
 これは先のことで、単なる情報でございますけれども、同一医療圏に拠点病院があるところで特例型が今回もしクリアできなかったら、ここをがん診療病院に類型の変更をするということができない医療圏になります。地域がん診療病院は、そこに拠点病院がないことが前提ですので、ここにある1番と3番のところはぜひとも頑張っていただかないと、もし要件がクリアできないということになりますと、拠点病院等の中にも入れなくなるという判断になるのかと思いますので、御注意願いたいと思います。
 事務局、今のはよろしいですか。間違っていませんね。
○扇屋がん対策推進官 御認識のとおりです。
○藤座長 では、37ページの3つの指定類型見直しについては、このまま承認という形にしたいと思います。
(構成員首肯)
○藤座長 では、続きまして、39ページ、その他個別審議を要する医療機関についての審議です。39ページは、市立三次中央病院、広島県です。これは、現在は地域がん診療連携拠点病院ですが、要件を満たさないことができたので、これも放射線治療医の配置ですが、特例型になるということになります。これもいいでしょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 40ページと41ページにはその説明も書いてあります。ここも医師数がおおむね300人を下回る医療圏ということで、なかなか医師の配置に苦労がある地域であるということでありますが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 今までのところで振り返ってみて質問等があればお受けしたいと思います。次は拠点病院の移転の話に行きたいので、今までの要件を満たした等々について。唐澤構成員、お願いします。
○唐澤構成員 たびたびで申し訳ございません。放射線治療医のことがたびたび話題になっておりますが、例えば日本病理学会とか日本放射線腫瘍学会に対して、がん診療連携拠点病院の指定対する常勤の医者を配置するような協力を厚生労働省から求めるということはできないのでしょうか。都道府県だけの努力では限界があるように思いますので、関連の学会に対策を求めるということは厚労省からできないのか、お教えください。
○藤座長 事務局、いかがでしょう。
○扇屋がん対策推進官 御意見いただきありがとうございます。
 まず、病理医のほうですが、この整備指針のワーキンググループの中で病理医の要件について議論になりました。その際には病理医のほうに人材育成について努力していただきたい旨をお伝えしているところになります。
 放射線治療医とか放射線診断医については、特段そういったところはないところですので、今後検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○唐澤構成員 ありがとうございます。
 人材育成ではなく、適正配置です。今いる人を適正に配置するということに関する協力を依頼していただきたいと思います。
○扇屋がん対策推進官 承知いたしました。その点も含めて今後連携を取っていきたいと思います。
 以上です。
○藤座長 そのほかありませんか。
 では、先に進みたいと思います。42ページからです。拠点病院等の移転について。近畿大学病院が来年の11月に移転するに当たっての要件の充足等々の考え方についてです。これについて意見ございますか。
 44ページを見ますと、南河内にある今の施設が堺市医療圏に移転をすると。隣の地域に移転をするということになります。44ページの右上の点々々に書いてあるところの一番下ですけれども、堺市に移動するのだけれども、現時点でも堺市の患者さんを多く受入れているということを示しているのかと思います。とにかく医療圏を変わる場合は、そのままでは原則継続を認めないので、再審査が要るという規定が昔からありまして、これが初めてのパターンですので、今回審議をしていただいているという形になります。
 43ページで行きますと、令和6年度は現況のままですので、患者数等々は問題ないのだと思いますし、そのほかの人的要件なども当然クリアはできているのかと思います。令和7年度の点々々の前半戦と後半戦は大分変わるかもしれないし、移転の前には患者を絞ったりするという形もありますので、そういうことも加味した上で、患者数がどうだとか、人員配置がどうだとかいうことの個別の審議をまたここでしないといけない。それから先は新しい医療圏での診療連携拠点病院としての活動を評価していくという形になるのかと思います。
 御意見も含めて質問ありますでしょうか。よろしいですか。
(構成員首肯)
○藤座長 これも事務局に聞きます。今、私が説明したことは正しいですか。
○扇屋がん対策推進官 御認識のとおりでございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 では、今回はここは1年間の指定をするということです。再来年の移転だけれども、指定の期間は1年間とするということになりますが、御承認いただけますでしょうか。いいですか。
(構成員首肯)
○藤座長 では、これで承認を得たという形にしたいと思います。
 続きまして、46ページ、がん医療圏の再編について。これにつきましては、審議というよりも、認識をしておけばよろしいのですか。
○扇屋がん対策推進官 御審議いただきたい事項になります。
○藤座長 こういうパターンで審議をしていくのでいいのかということですね。がん医療圏の再編が伴ったら指定に当たっての条件を満たさなくなるケースが発生する場合は、個別に審議をしていくということですか。
○扇屋がん対策推進官 そのとおりです。
○藤座長 これは医療圏が医療計画とどうなるかということで、まだ不確定要素というか、どうなるかもよく分かっていないところがありますが、違ってきたときにはきっちり審議をした上で、その医療圏の中での拠点病院等の在り方を考えないといけないということで、きっちりしたステップを踏もうという形になると思います。この方向性について御意見ありますでしょうか。よろしいですか。
(構成員首肯)
○藤座長 これは現実どういう形になるかというのはいろんなパターンが出てくる可能性がありますので、でも、野放しにしないでちゃんと審議をしていこうという基本姿勢を持っていく必要があるのだということだと思います。
 伊藤構成員、お願いいたします。
○伊藤構成員 医療圏の再編についてのところと先ほどの医療圏を移動する場合というのは、非常によく似たケースということになろうと思っておりまして、ここに関してはある程度統一をするようなルール、見解というもので進めていく必要があるのではないかと思います。医療圏に変更がある場合と医療圏を変更する場合は診療連携拠点病院の役割を考えるとがん医療圏に与える影響の度合から言えば一緒のような気がするのです。したがって、ここのところは医療圏の変更や再編のケースでは何らかの統一された見解というか、ルールで行うべきではないかと思っています。意見としてお聞きいただければと思います。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 事務局、いかがでしょう。
○扇屋がん対策推進官 御意見いただきありがとうございます。
 現状ではいろいろなパターンがあると考えております。例えばがん医療圏の再編ですと、現行では2つ医療圏があるものを合併して1つの医療圏に変えるという判断があることもあります。そういった場合には移転の前後で満たしているかどうかのチェックをして、1年ごとの指定というのも当てはまらないところもあると思いますので、今後いろんなケースが出てきた際に個別に御確認いただくことになろうかと考えております。
 ただ、なるべく統一したルールで進めていくということについては、事務局としてもそのとおりと考えておりますので、なるべく分かりやすいルールにしていければと考えております。
 以上です。
○藤座長 伊藤構成員、よろしゅうございますか。
○伊藤構成員 ありがとうございました。
 いろんなケースがあるというのは理解いたしますけれども、大まかな考え方としてこういうルールで動いているなというところをお示しいただければ、分かりやすいかなと思っております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 では、そのほかですが、今まで全体を通してでも結構ですので、御意見、御質問、考え方が変わった等々のお話があれば挙手を願いたいと思いますが、いかがでしょう。
 人が足りないというので、地方の問題というのがだんだんと浮き彫りになってきているのはもう間違いない状況ですので、空白の医療圏をつくらないという大前提があるときに、今度はがん診療病院になったけれども、そこも満たさなくなったというところが出てこないことを願うばかりなのです。その辺りをどうするかということも、これは時代を見ていかないといけないし、がん患者さんそのものが減ってくるような時代も来るということも考えながら、その都度その都度いろんなことを考えないといけないけれども、行き当たりばったりの基準で決めていくのも駄目だということですので、常に皆様方の御意見をいただきながらベストを尽くしていくことしかないのかなと思っております。
 せっかくですので、今まで御発言いただかなかった方にも一言ずついただければありがたいのですが、今、画面に映っている順番で行きますと、成田構成員、いかがでしょう。
○成田構成員 東京都の成田です。今日はありがとうございました。全体を通じて人材の確保という観点が非常に重要だということを改めて認識しました。特に岩手県では医師の確保が大変難しい状況が今日は見てとれましたので、こうしたことも踏まえて拠点病院の在り方を今後検討していく必要があると思いました。
 どうもありがとうございました。
○藤座長 ありがとうございます。
 泉構成員、いかがでしょう。
○泉構成員 ありがとうございます。
 ちょっと感じたのは放射線と病理が医師の確保が難しいということで、逆に指定要件を一段階落としてしまうと、放射線、病理がさらに獲得しにくくなるのではないかという危惧もあったりしますので、何らかの応援をしてあげたいなという気もします。
 放射線についても、現場で治療をしますとやむを得ない部分もあるのですが、病理については、今後遠隔診断などを取り入れることも考えられると思いますので、基準が必ず常勤医がいなければいけないかどうかという点も、今後を見据えると、何とか救済してあげたいなという感じがいたします。
 以上でございます。
○藤座長 ありがとうございました。
 黒瀨構成員、いかがでしょう。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。日本医師会の黒瀨でございます。
 本日の全体の流れに関しまして、方向性あるいは示していただいた対応に関しては全く異論ございません。
 皆さん御指摘のとおり、病理、放射線治療医の問題は大変難しい問題でございますが、病理診断だけであれば、確かに遠隔でも十分いけるとは思うのですけれども、病理解剖ということも含めて考えるとなかなか難しいところではあるなと思いました。
 放射線の治療に関しても、例えば非常勤であっても必要に応じてD to P with Dのような形で、オンラインでいわゆる内科の主治医と一緒に診察をさせていただいて治療方針を決めていくとか、そういった方法も今後十分あり得ると思いますので、病理、放射線の関連の先生方、人員不足を解消するのが最も根源的な解決でございますけれども、今後のいろいろな医療技術の進歩等も含めて柔軟に考えていく必要も今後あるのかなと感じておりました。
 以上でございます。ありがとうございました。
○藤座長 ありがとうございます。
 横川構成員、お願いします。
○横川構成員 今日は事務局の方々もスムーズな進行になるように準備していただきまして、どうもありがとうございます。藤先生もスムーズに進行していただいて、とても分かりやすく、とてもスムーズに行ったなと思っております。
 私は、二次医療圏に複数の病院を指定していくときに、県単位で協議会とかがん対策の審議会などを通しながら推薦をしてきてくださる県があったりして、そうするとまた違って、先ほど村本構成員もおっしゃったように、地域の中で連携しながらちゃんと裏づけをしてくださっているように見えるので、とてもいいなと思いましたので、複数指定をする場合など、県単位のそういう裏づけというのもあって、今回の取りまとめ、とてもよかったなと思いました。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 この判断の基準になっている整備指針の一番最初のところに、地域の都道府県がん診療連携協議会の強化。要するに、自分たちの病院のことだけでなくて、その地域全体での拠点病院だという認識を持って活動してほしいというような整備指針になっているのかと思いますので、そういうところも判断しながら。それは個別の承認・不承認とは関わりませんけれども、そういうところの認識を持った活動もしていっていただく必要があるのかなと思って聞いておりました。これは私の感想でございます。
 村本構成員。
○村本構成員 村本です。
 本日の議題以外のところで指定要件に定められた実施の在り方に関して意見を申し述べてもよろしいでしょうか。
○藤座長 どうぞ。
○村本構成員 指定要件に定められた項目の実施と医療者の働き方改革との関連で意見を申し述べます。現在医療者の働き方改革に各医療機関が取り組まれておりますが、昨年11月20日付の朝日新聞が記事として大きく取り上げる中、中国地方の総合病院のある医師の話として、カンファレンスを自己研さんとして申告しているとの記載がありました。この記事の中国地方の総合病院が拠点病院かどうかは分かりませんが、もしも拠点病院が重要な指定要件である項目、例えばカンファレンスを業務ではなく医療者の自己研さんとして位置づけている例が万一あるとすれば、拠点病院の指定要件項目の実施の在り方や責任体制として、患者・家族から見て非常によろしくないと感じました。
 医療者の働き方改革は各医療機関でも苦慮されている極めて大きな問題であり、本指定検討会は医療者の働き方改革を取り上げる場でないことは認識しております。しかしながら、拠点病院の指定要件で定められた事項の実施の在り方は、本検討会の構成員の立場からして厳格に見詰めるべきと考えますし、現在の整備指針に関しては、病院長の権限をさらに拡大したものと認識しており、各拠点病院の指定要件項目の実施に際しても、病院長の権限の下、責任ある業務として役割を果たしていただきたいところです。
 拠点病院において指定要件項目の実施を自己研さんと位置づけてやっている例はないと願ってはおりますが、カンファレンスなど指定要件に記載されている項目が業務としてきちんと位置づけられているかどうかに関し、事務局のほうで御確認、御指導など適切な働きかけをお願いしたいと思います。
 私からは以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 働き方改革等々はここの検討会のスコープの中にはなかなか入りにくいところはあると思いますが、今、村本構成員がおっしゃったのは、カンファレンスを自己研さんにしたら、自己研さんなのだから出ない人がいっぱいいたりして、カンファレンスそのものの質も落ちてくるようなことがあっては本末転倒だというような御意見かと思いますが、村本構成員、今みたいな話でよろしゅうございますか。
○村本構成員 そうですね。カンファレンスを自己研さんとして位置づけられているというのは、拠点病院の在り方としてもどうかと思いますし、患者・国民からすると、病院の責任の下にやっていることではないのかとなると、非常によろしくないと考えます。
○藤座長 事務局、いかがでしょう。
○扇屋がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
 医師の働き方改革に関連して、自己研さんに当たるのか、業務に当たるのかといったところにつきましては、厚生労働省の労働基準局から通知をお示ししているところです。こちらの通知でお示しした考え方に基づいて、各病院で適切に労務管理されているものと承知しているところです。ただ、必要に応じて関係課とも連携して対応してまいりたいと考えております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 常にそういう問題意識は持っておかないといけないということだと思いますので、認識をしておきたいと思います。
 ほかはございませんか。
 それでは、全体を通して、今までのがん診療連携拠点病院等の指定について、この対応方針について御承認いただけますでしょうか。
(構成員首肯)
○藤座長 ありがとうございます。全員御承認いただいたものと考えたいと思います。
 それでは、以上をもちまして、「がん診療連携拠点病院等の指定について」に係る検討は終了いたします。
 それでは、今後の予定につきまして確認をします。事務局より説明をお願いします。
○扇屋がん対策推進官 事務局でございます。
 本日は御検討いただきありがとうございました。各都道府県から推薦されました医療機関については、本検討会での結果に基づいて、所要の手続を経た上で、各都道府県に対し指定の通知を行う予定です。
 以上です。
○藤座長 では、本日は活発な御議論をいただきありがとうございました。構成員の皆様の御協力に改めて御礼を申し上げます。それでは、これをもちまして本日の検討会を終了いたします。ありがとうございました。
 

照会先

健康・生活衛生局がん・疾病対策課

代表03-5253-1111(内線4608)