第6回後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会 議事要旨

日時

令和5年12月4日(月)15:00~18:00

場所

AP虎ノ門 Aルーム

議題

  1. 1.各会議体における議論の報告について
  2. 2.品質管理の在り方について(2)
  3. 3.その他

議事要旨

議事内容

はじめに

○ 製造業支援の観点から、経済産業省がオブザーバーとして出席した。

議題1  各会議体における議論の報告について

○ 資料1について事務局から報告があり、構成員からの主な確認・質問は以下のとおりであった。
・ 日本において、品目統合や増産のスケールアップは、その内容に応じて一部変更承認の場合も軽微変更の場合もあると理解した。
・ 後発医薬品の新規収載時の薬価算定における、同時収載される内用薬が10品目を超える場合に0.4掛けとする規定を7品目とするという提案について、下支え制度とのバランスであると思うが、入り口を絞るというもの大事かと思うので、検討を続けていただきたい。
・ P13の承認書の記載について、海外メーカーからも分かりやすいやり方とした方がよいのではないか。

議題2  品質管理の在り方について(2)

○ 資料2について櫻井構成員から説明があり、構成員からの主な意見・質問は以下のとおりであった。
・ QP育成の仕組みは、各国でかなり違いがあるが、2年間のコースを受けて単位を取れば、修了証が発行される。日本においては、出荷判定という意味では品質保証責任者や医薬品製造管理者が該当する。
・ ゆくゆくはQP制度を日本でも導入されればよいと考える。
・ 品質文化の醸成度を評価する指標は企業情報の可視化にも活用されるべきと考える。
・ 信頼性保証業務と品質保証業務という2つの異なる専門家を製販業者及び製造業者がそれぞれ確保する必要がある点が人材不足要因の1つではないか。

議題3  その他

○ 資料3について参考人(一般社団法人日本薬業貿易協会)から説明があり、構成員からの主な意見・質問は以下のとおりであった。
・ 日薬貿で輸入している原薬はどの程度になるのか。
・ インドや中国においては、有機合成などの人材育成に力を入れているのか。
・ 原薬調達の交渉において、日本は諸外国との競争に負けているといった感じはあるか。
・ 原薬メーカーも少量多品目生産をしているとのことであるが、中国などはどのようになっているのか。
・ 為替影響を除き、購入価格の推移はどうなっているか。また、購入価格の改定頻度はどの程度か。
・ バイオシミラーは、特定の者からしか入手ができないので、サプライチェーンの観点からはリスクが低分子に比べ高いと言えるか。
・ 原薬の原産国表示についてどのように考えるか。
○ 資料4について事務局から説明があり、構成員からの主な意見・質問は以下のとおりであった。
・ サプライチェーンの強靱化は、補正予算事業を継続していくことが大切なのではないか。
・ AGは、後発医薬品の使用促進を図っていた初期においては、受け入れやすいという点で役割があったかと思うが、現在は他のジェネリック医薬品の参入に一定程度憂慮すべき状況があるのではないか。ただし、足下の供給不安に拍車を掛けてしまう恐れがあるので、数年後に診療報酬上の取り扱いなどについて提案するのが良いのではないか。
・ サプライチェーンの強靱化に多元化という視点を加えたらどうか。
・ AGを議論するにあたり、新薬メーカーの役割、国民医療費の適正化、後発品メーカーにとっての予見可能性、の3つの観点からの検討が必要ではないか。
・ AGが後発医薬品産業のあるべき姿を目指すに当たりどのような影響があるのか。今議論している打ち手の影響を見極めてから改めて議論するということでよいのではないか。
・ バイオシミラーについては、サプライチェーン・AGともに、後発品とは分けて考えるべきではないか。AGは傾向を注視し、後発医薬品産業にプラスに働くのかどうか慎重に判断する必要がある。
・ 医薬品の安定供給に寄与する形で開発され、AGに切り替わるというのは差し支えないかと思うが、様子を見ると言うことでよいのではないか。
・ バイオシミラーは、プレーヤーがいないという状況の中でどういう産業としたいのか検討され、育成をしていく必要がある。AGは安定供給の観点から制限していけばよいのではないか。
・ AGの特徴・価値として、先発品がもつ製造販売後調査や安全性情報を引き継いでいる点である。そのような情報の引き継ぎをどうするか、長期収載品が撤退した際、情報をどこで保管するのか、という論点もあるのではないか。

おわりに

○ 事務局から、第7回は12月25日(月)15時を予定していることを案内し、散会となった。