第30回技能検定職種の統廃合等に関する検討会議事録

日時

令和5年2月17日(金)15:30~17:30

場所

中央労働委員会102会議室(オンライン)

出席者

参集者(五十音順 敬称略)

議題

  1. (1)課題1
  2.   ア 令和4年度技能検定職種の統廃合等に関する検討会報告書(案)
  3. (2)課題2
  4.   ア 実施頻度を増やす場合の考え方

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議事

第30回技能検定職種の統廃合等に関する検討会

○吉村職業能力検定官 定刻前ですが、皆さんお揃いですので始めさせていただきます。本日は、お忙しい中、御参集いただき、ありがとうございます。ただいまより、第30回「技能検定職種の統配合等に関する検討会」を開催いたします。また、本日は新型コロナウイルス感染症防止のため、オンラインでの開催になります。本日は、委員の皆様、全員に御参加いただいております。ありがとうございます。
 オンライン開催ですので、発言の前には、Zoomの「手を挙げる」機能を使っていただきますようお願いいたします。手が挙がっている方には、黒澤座長より御指名いたしますので、御指名があってから御発言をお願いいたします。発言のない際はミュートの状態でお願いいたします。以降の進行は、黒澤座長にお願いいたします。
○黒澤座長 本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。それでは議題に入ります。議題1「令和4年度技能検定職種の統配合等に関する検討会報告書(案)」の検討に入ります。塗料調色職種については、前回の検討会において、通年実施を継続することとし、その条件については次の検討会において検討することといたしました。報告書(案)には、その条件についても記載しておりますので、併せて検討いただきたいと思います。では、事務局より資料の説明をお願いします。
○増岡上席職業能力検定官 資料1と資料2として、報告書(案)と、その概要を付けております。報告書は長くなりまして、特に前半部分は、前回の検討会の中で、これまでの経緯ということで説明した内容になっておりますので、資料2の概要を用いて説明いたします。資料2を御覧ください。「令和4年度技能検定職種の統廃合に関する検討会報告書の概要」の1「検討会の役割」と書いてありますが、こちらは有識者等によって職種の統配合等の具体的取扱いについて検討するものです。2の「統配合等の判断基準」は、前回の検討会でも説明したとおり段階的な基準ということで、第一次判断基準(定量的基準)と第二次判断があり、検討会で第二次判断基準である社会的便益に照らして検討していただくということで、それぞれ記載しております。概略等は割愛いたします。
 3の「検討対象職種」ですが、今回の検討会においては、第一次判断基準に該当するものが1職種で、「塗料調色職種」であったことから、当該職種について第二次判断基準で、この検討会での検討対象といたしました。塗料調色については、下の表にあるとおり、令和2年度を除く6か年の受検申請者数で、平均は98名ということで、100名を下回っているので今回の評価の対象になりました。
 次のページは、4の「検討結果のポイント」です。こちらは前回の検討会の中で、団体からのヒアリング等を踏まえて御検討いただいた内容を簡単にまとめたものです。塗料調色は、いわゆる塗料の色合わせを行う作業で、指定された塗料の色と容量をできるだけ少ない原色数で、かつ短時間で行うといった職種となります。この職種の状況については、令和2年度を除く平成26年度~令和3年度の6年間の受検申請者数が平均98名ということで、第一次判断基準を下回る結果となりました。この受検者が増加しない要因としては、店頭調色機の普及等による熟練者の相対的ニーズの低下、若年者の世代交代の遅さに起因する新規対象者の受検の伸び悩み、PR不足等がある一方、団体会員へのアンケートの結果等からは、潜在的受検者も相当数存在することが期待されるという状況です。
 これらを踏まえて、受検者増に向けた業界団体の取組として、団体会員へのきめ細かい周知活動による潜在的需要の掘り起こしの強化、当該団体とは異なる業態ではあるが、受検対象者が存在する他団体へ働きかけを行うということを、団体からご提案いただきました。また、第一次判断基準への不足が2名であること、潜在的受検者が相当数あることも踏まえ、こういった提案を頂いたことによって受検者増が期待できると考えられます。
 このため、塗料調色職種については、コロナ禍ということもあり、受検制限されていたことも鑑み、以下を条件として、通年実施の継続を認めることが適当であると考えております。通年継続の方向性については、前回検討会で検討いただいたとおりです。その中で、具体的な条件については、改めて今回の検討会で提示させていただくことになっていました。それが下の四角囲みです。令和5年度以降、今後の実施される技能検定において、年間受検申請者数が100名以上ということが条件となります。ただし、第一次判断基準の100名を下回っていますが、今後、100名以上継続して続くことになれば、平均の受検申請者数も100名を超えてくる状況になります。ですので、「ただし」ということで、令和2年度を除く過去6年間の平均受検申請者数が100名以上である場合は、この限りではないということです。要は、100名を超えているか、若しくは6年間の平均が100名以上を満たしていれば第一次判断基準の条件を満たしています。「なお」書きに戻りますが、条件を満たさないと、100名を切った場合については、改めて隔年実施に実施頻度を落とすことについて、検討会にお諮りさせていただきます。
 概要としては以上ですが、通年実施の継続を認める条件について、この案が適当であるかどうかについて検討をお願いいたします。
 この場で、前回の検討会で幾つかの宿題を頂いている部分について、併せて報告いたします。前回、塗料調色業界の実施状況についての処遇改善等について、日本塗料調色団体に回答を頂いておりますので、御紹介いたします。1つは塗料調色職種を受検生に対して何かメリットがあるかということで、具体的には、従来より合格者を出した事業場に対しては、大臣認定塗料調色技能士の店と記載されているプレートを配布していることを今後も継続していくということです。また、団体では、独自の他認定制度ということで、塗料マイスター検定を用意し、技能検定合格者とリンクさせていきたいと考えているようです。
 また、実際に技能士を取得された方に対する待遇改善の事例については、資格取得を奨励するために資格手当、あるいは報奨金ということで、支給によりモチベーションを上げている社店は多いということです。具体的な給与規定ということで、調色手当として月1万円、技能士免許手当として月3,000円支給しているという例があるということです。通年実施の継続を認める条件について御審議のほど、お願いいたします。
○黒澤座長 ただいまの事務局からの御説明について、御意見、御質問等ありましたらお願いいたします。声が聞き取りにくいということですが。私の声は聞こえますか。
○黒澤座長 塗料調色の通年実施継続を認める条件について、今、事務局から提案がありましたが、これについて御意見がありましたら挙手をお願いいたします。こんな感じでよろしいでしょうか。今、宿題としてお願いしていました件について塗料調色技能士、処遇改善しましたが、塗料マイスターとの連携も考えていると。また、技能士がいるお店には、そういった看板を立てていると。それがありまして毎年実施を継続するということが適当であるということですね。委員の先生方ご意見ありますでしょうか。
○黒澤座長 お認めいただいたということにさせていただきます。どうもありがとうございます。よろしいですか。
 続いて、議題2の実施の頻度を増やす場合について、ニーズがあるということは嬉しいことですが、その場合の考え方について議論させていただきます。事務局より資料の説明をお願いいたします。
○増岡上席職業能力検定官 資料3を御覧ください。実施頻度を増やす場合の考え方について御提案いたします。今回、提案をする経緯としては実施頻度を落とした職種についてですが、受検者の増加があると、少なくともそのニーズ、要望が出てきているところであり、ついては、逆に実施頻度を増やす場合の基準を定めておく必要があるのではないかということで検討を行いたいということです。
 実施頻度を増やす場合の判断基準(案)を下に記載しております。基本的な考え方としては、頻度を落とす場合は、通常、第一次判断基準の実施基準と、第二次判断基準の社会的便益の両方の観点から検討いただいておりますが、逆に、この同様の基準をクリアしていければ実施頻度を上げていけるのではないかということで記載しております。落とす場合と同様ではあるのですが、説明いたします。
 実施頻度を落とす場合においては、受検者数を第一次判断基準に、社会的便益を第二次判断基準とし、頻度を増やす場合においても同様の基準により判断することが適当と考えます。第一次判断基準に示す受検申請者数を継続的に見込めることに加え、「第二次判断基準」である社会的便益の観点から実施頻度を増やすことが適当であるというところで、具体的には、下に記載していますが、第一次判断基準、第二次判断基準を条件として、本検討会の中で評価して結論を得るという形にしたいと思います。
 「第一次判断基準」については、客観的データをもって、以下に示す受検申請者数が継続的に期待できること。3年ごとから隔年に戻す場合には、隔年の基準値である年間平均受検申請者数が50名、「隔年又は3年ごと」から通年に戻す場合には、通年の基準値の年間平均受検申請者数は100名を基準にしたいと考えております。平均を求める期間としては、原則としては、落とす場合と同様に6か年平均ということで、過去の実績のほかに、将来的な受検申請者増の推計も含めて判断していきたいということです。
 加えて、「第二次判断基準」としては、業界、受検者、雇用主、消費者のそれぞれにとっての社会的便益を勘案して、実施頻度増の適否を判断するという2段構えにしたいと考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○黒澤座長 ただいまの事務局からの説明について、御意見、御質問がありましたら、挙手をお願いいたします。
○川瀬委員 日刊工業新聞の川瀬と申しますが、挙手ボタンが分からないので、今よろしいですか。
 実施頻度を増やす場合の考え方についてなのですが、統配合等の判断基準と逆側というか、嬉しいことだと思いますので。逆に、事務局から提案された判断基準で、私はいいかなと思います。そういう意見です。賛成です。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○川瀬委員 統配合等の判断基準を目安に、今度は逆に、実施頻度を増やす場合の考え方として、その基準を採用するのが適切ではないかと思いますので。よろしくお願いいたします。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○松留委員 松留の声も聞こえますか。
○黒澤座長 聞こえます。
○松留委員 松留も、事務局の案に賛成です。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○和田委員 和田ですが、聞こえますか。
○黒澤座長 聞こえます。
○和田委員 意見に賛成なのですが、具体的に増やしてほしいという所から幾つかは上がっているのでしょうか。
○増岡上席職業能力検定官 既に相談を頂いている職種もあります。エーエルシーパネルについて、実施頻度を増やしたいという話をいただいています。
○和田委員 ちょっと分かりづらいのですが、結構です。分かりました。
○黒澤座長 エーエルシーパネルのほうだそうです。
○和田委員 はい、分かりました。
○髙山委員 髙山です。聞こえますか。
○黒澤座長 聞こえます、どうぞ。
○髙山委員 私も賛成です。数値基準がひとり歩きしそうなので、この第二次判断基準があることで、随分救われる人がいるのかなと思いますので、賛成します。
○黒澤座長 ありがとうございます。そのほかに、何かありますか。大丈夫でしょうか。ありがとうございます。
 そうしましたら、御承認いただいたということで、その扱いにさせていただきます。
○事務局 結構です。
○黒澤座長 申し訳ないのですが、1つ前の議題につきまして、今までこちらのほうでスピーカーが機能していなかったというか、委員の皆様のお声が聞こえていなかったものですから、先ほど私のほうで承認としてしまったのですが、その議題についての御意見がありましたら、今、お願いできますか。すみません。
○和田委員 和田ですが。
○黒澤座長 どうぞ、お願いします。
○和田委員 特に意見はありません。これでいいかと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○松留委員 松留です。
○黒澤座長 お願いします。
○松留委員 松留も異議ありません。結構です。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○髙山委員 髙山も賛成です。
○黒澤座長 そのほかの先生方。
○金子委員 金子ですが、こちらで進めていただければと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○川瀬委員 日刊工業新聞の川瀬です。私も、この意見に賛成です。
○黒澤座長 ありがとうございます。大木先生いかがでしょうか。
○大木委員 玉川大学の大木です。これでお願いいたします。
○黒澤座長 ありがとうございます。皆様、ありがとうございます。
○武雄委員 武雄です。提案なのですが。
○黒澤座長 武雄先生、どうぞ。
○武雄委員 こうやって1人1人が声を出していると、時間もかかるし混乱しそうなので、リアクションで手を挙げるとか、そういうもので決をとったらいかがですか。
○黒澤座長 そうですね。そうしましたら、挙手をお願いします。ありがとうございます。皆さんの御確認をできました。それでは御承認いただいたということで、ありがとうございます。
 それでは事務局において、実施頻度を増やす場合の考え方についても、こちらの報告書に載せていただきますようお願いいたします。そのほか、事務局から何かありますか。
○吉村職業能力検定官 本日の議事録については、3月中を目処としてホームページに公表したいと考えております。議事録案が仕上がり次第、先生方にメールで確認させていただきますので、御協力のほどお願いします。
○黒澤座長 それでは、これで本日の議事は全て終了いたしました。進行を事務局にお戻しいたします。こちらの不手際で御迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。皆様、どうもありがとうございました。
○吉村職業能力検定官 最後に、能力評価担当参事官室の安達より、お礼の挨拶を申し上げます。
○安達能力評価担当参事官 能力評価担当参事官の安達です。本日、また前回ともに、職種の統配合について熱心に御議論いただきましてありがとうございました。前回が業界団体へのヒアリング、また今回が新たな実施頻度を増やす場合の考え方について、それぞれ専門的な知見をいかして御議論、アドバイスを頂いたと思っております。この御意見、アドバイスを頂きながら、今後、この検定制度の適正な運営に努めてまいりたいと思っておりますし、御指摘を踏まえて、先ほど説明のあった報告書を取りまとめたいと思っております。今後とも時代のニーズに合わせた形で、しっかりと技能検定制度の運用を図ってまいりますので、引き続き皆様の御指導のほど、よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
○黒澤座長 いろいろ不手際がありまして申し訳ございませんでした。ありがとうございました。