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技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議(第73回)議事要旨
人材開発統括官海外人材育成担当参事官室
日時:令和5年12月4日(月) 10:00~11:30
場所:Web会議
出席者:岩崎委員、漆原委員、大迫委員、後藤委員、當間委員、花山委員、堀委員
厚生労働省人材開発統括官付海外人材育成担当参事官室、出入国在留管理庁在留管理支援部在留管理課、外国人技能実習機構
(紡績運転職種及び織布運転職種関係)日本綿業技術・経済研究所、経済産業省製造産業局生活製品課
(RPF製造職種関係)日本RPF工業会、経済産業省製造産業局素材産業課、環境省環境再生・資源循環局廃棄物規制課
(空港グランドハンドリング職種(航空貨物取扱作業、客室清掃作業)関係)鴻池運輸株式会社(鴻池エアーホールディング株式会社)、国土交通省航空局航空ネットワーク部航空ネットワーク企画課
議題
(1)紡績運転職種及び織布運転職種の試験の実施・運営状況の報告について
(2)RPF製造職種の試験の実施・運営状況の報告について
(3)空港グランドハンドリング職種(航空貨物取扱作業、客室清掃作業)の試験の実施・運営状況の報告について
【概要】
(1)紡績運転職種及び織布運転職種の試験の実施・運営状況の報告について
○ 紡績運転職種及び織布運転職種の試験の実施・運営状況の報告について、日本綿業技術・経済研究所から報告があり、主として以下のような質疑が行われた。
・はさまれ、巻き込まれの事故については、日本人でも一定程度、毎年発生をしているため、判断等試験において、はさまれ、巻き込まれ防止に関する問題を入れるべきとの意見があった。これに対し、はさまれ、巻き込まれ防止に関する問題も作成しているとの回答があった。
・試験に係る収支状況について、受検料を値上げしたにも関わらず赤字となっているところ、支出の多い人件費、旅費の抑制などを検討する余地があるのかとの質問があった。これに対し、試験は受検企業で行う出張方式で実施しているため、試験監督者の受検企業へ出張する経費が必然的に発生し、試験の実施回数も多くなるとの回答があった。
・収支を黒字にするために受検者がどれだけ増えればよいかという試算はあるのかとの質問があった。これに対し、当試験は公益目的事業のため黒字は求めていないが、1回当たりの受検者の人数が少なくなると1人当たりのコストが大きくなる。現在は1回の試験において受検者を平均すると2名前後であり、1回の試験において受検者が4~5人程度であれば、収支のバランスが整うと考えているが限界があり、漸次、受検料を見直す必要がでてくるとの回答があった。
○ 報告の結果、紡績運転職種及び織布運転職種の技能実習評価試験について、試験実施機関は会議で受けた指摘に対応し、より一層適切な実施に努めることとされた。
(2)RPF製造職種の試験の実施・運営状況の報告について
○ RPF製造職種の試験の実施・運営状況の報告について、日本RPF工業会から報告があり、主として以下のような質疑が行われた。
・判断等試験問題において、建屋の外で重機を使用して作業しているイラストがあるが、仮に公道で作業を行っているのであれば道路交通法に基づく自動車運転免許を受けている必要があるところ、労働安全衛生に関する理解だけでなく、道路交通法に関する理解を含む問題として作成しているのかとの質問があった。これに対し、建屋の外ではあるものの敷地内での作業を想定した問題であるため、御指摘を踏まえて、敷地内での作業を想定した問題であることが明確になるように、問題の見直しを図っていくとの回答があった。
・安全教育資料について、漢字に平仮名でふりがなが振られた日本語で作成されているが、ローマ字による記載のほうがいいのではないかとの意見があった。これに対し、事例として紹介した企業では、漢字に平仮名でふりがなを振った日本語版のほか、ベトナム語版、カンボジア語版など、受け入れる技能実習生の母国語で作成しているとの回答があった。また、今後、各企業の状況について、どのように教育を行っているか情報収集をしていきたいとの回答があった。
・試験実施時に、試験問題の中で技能実習生が理解できなかった言葉があったとのことだが、問題文に書かれている書き言葉が理解できないだけで、現場における実際の技能実習において、会話でやり取りをする上では問題ないという理解で良いかとの質問があった。これに対し、現場における技能実習において、会話でやり取りする上で問題はないとの回答があった。
○ 報告の結果、RPF製造職種の技能実習評価試験について、試験実施機関は会議で受けた指摘に対応し、より一層適切な実施に努めることとされた。
(3)空港グランドハンドリング職種(航空貨物取扱作業、客室清掃作業)の試験の実施・運営状況の報告について
○ 空港グランドハンドリング職種(航空貨物取扱作業、客室清掃作業)の試験の実施・運営状況の報告について、鴻池運輸株式会社(鴻池エアーホールディング株式会社)から報告があり、主として以下のような質疑が行われた。
・評価委員、評価試験委員、試験監督の選任基準によると、5年以上従事すれば技能の評価を行うことができるとのことだが、評価を行うことができるということをどのように担保しているのかとの質問があった。これに対し、貨物取扱作業では6年目に、清掃業務では4年目に、リーダーという位置付けになっている実績があるので、5年以上従事すれば技能の評価を行うことができると考えており、実際に委員等に任命されている者は、主任、係長といった役職を経験してきているので、その旨を記載するとの回答があった。
・危険物の取扱いがあるとのことだが、技能実習生への教育の実施者や技能実習評価試験の試験監督者は、IATA(国際航空運送協会)のディプロマ認定試験の合格者なのかとの質問があった。これに対し、教育・試験に携わるもの全員がディプロマ合格者ではないが、得意先である日本航空や全日本空輸などから認定を受けた社員が教育を行っている場合があるところ、業界としては、業務に従事している者全てがIATAのDGRの規則書に関する教育を受けているものと認識しているとの回答があった。
・試験問題について、IATAの危険品に関する規定が変更された場合にも都度教育を実施し、必要に応じ試験の見直しを実施しているとの回答があった。
○ 報告の結果、空港グランドハンドリング職種(航空貨物取扱作業、客室清掃作業)の技能実習評価試験について、試験実施機関は会議で受けた指摘に対応し、より一層適切な実施に努めることとされた。
(以上)