第25回厚生科学審議会がん登録部会(議事録)

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

日時

令和5年12月11日(月)15:00~16:30

場所

オンライン開催

議題

  1. (1)全国がん登録情報等の利用及び提供の審査体制の見直しについて 【公開】
  2. (2)新規申出の全国がん登録情報の提供について【非公開】

議事

議事内容
○扇屋推進官 定刻となりましたので、ただいまより、第25回「厚生科学審議会がん登録部会」を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。事務局を務めさせていただきます、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課、扇屋と申します。よろしくお願いいたします。
 本日の検討会につきましては、YouTubeにおいて配信しております。委員の皆様方におかれましては、参加中、基本的にマイクをミュートにしていただき、御発言の際には挙手ボタンで挙手いただきまして、事務局から、もしくは部会長から指名がございましたら、初めにお名前をいただいてから御意見、御発言いただくよう、お願いいたします。
 続いて、委員の出欠状況でございますが、本日は松前恵環委員より御欠席の連絡をいただいております。また、亀井美和子委員からは、途中からの出席を御連絡いただいております。
 本日のがん登録部会における委員及び議事に関係のある臨時委員定数13名に対しまして、現在12名が参加されています。厚生科学審議会令にある、議事運営に必要な「委員及び議事に関係のある臨時委員の過半数」を満たしていることを御報告申し上げます。
 本日、参考人として、国立がん研究センターがん対策研究所がん登録センターセンター長 井上真奈美参考人に御出席いただいております。
 また、本日、健康・生活衛生局長は、公務のため欠席とさせていただきます。
 以上をもちまして撮影は終了とさせていただきますので、これ以降の映像等の使用はお控えいただくよう、御協力をお願いいたします。
 それでは、以後の進行は、辻部会長にお願いいたします。
○辻部会長 皆様、今日もどうぞよろしくお願いいたします。
 まずは、事務局から資料の確認をお願いします。
○扇屋推進官 事務局でございます。
 それでは、資料の確認をいたします。資料は、委員の皆様方に事前にメールでお送りしておりますが、厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。議事次第、資料1から7、参考資料1から9がございますので、御確認ください。なお資料4から7、参考資料9は非公開資料です。資料の不足・落丁等がございましたら、事務局までお申し出ください。
 事務局からは以上です。
 それでは、辻部会長、議題をよろしくお願いします。
○辻部会長 皆様、資料等に問題なければ、議事に入りたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、議題1「全国がん登録情報の利用と提供に関する審査体制の見直しについて」に入りたいと思います。では、事務局から資料の御説明をお願いします。
○扇屋推進官 資料1、2ページ目を御覧ください。上半分は2023年10月2日に本部会で取りまとめられた「全国がん登録及び院内がん登録に係る課題と対応方針 中間とりまとめ」から関係箇所を抜粋しております。
 課題部分を御覧ください。匿名化されていない全国がん登録情報の利用と提供について、厚生労働大臣は、厚生科学審議会に意見を聴かなければならないとされております。現在、この手続は、厚生労働大臣が厚生科学審議会に諮問を行い、厚生科学審議会から付議を受け、がん登録部会に設置された「全国がん登録情報の利用と提供に関する審査委員会」で一度目の審議を行い、さらにがん登録部会で二度目の審議を行う2段階の審議を行っています。申出の締め切りから審査結果の通知まで約3か月半の期間を要しており、これについて短縮を求める声があります。
 3ページ目に流れを図示しておりますので、適宜御参照ください。
 この課題を踏まえ、中間取りまとめでは、対応方針として、申出から審査結果通知までの期間を短縮し、情報の利活用を推進するため、この審査体制について見直しを検討するべきとされております。
 下段に中間取りまとめにおける課題及び対応方針を踏まえた対応(案)をお示ししております。全国がん登録により得られた情報については、がんに係る調査研究のために十分に活用されるとともに、その成果ががん患者及びその家族をはじめとする国民に還元されなければならないという法の基本理念を踏まえ、審査を迅速化することにより情報の利活用のさらなる推進を図るため、全国がん登録情報の利用と提供に関する審査委員会を廃止し、がん登録部会のみで審議を行うことを検討してはどうかとしています。
 資料1の説明は以上です。
 続いて、資料2を御確認ください。全国がん登録情報の利用と提供に関する審査委員会の設置については、参考資料2、厚生科学審議会がん登録部会運営細則に基づき、平成30年1月18日に本部会で決定されました。審査委員会の廃止について本日御検討いただき、廃止とする場合、全国がん登録情報の利用と提供に関する審査委員会の廃止について部会決定を行う必要がありますので、その文案を御用意しております。
 趣旨等は先ほどの説明のとおりですが、1点追加です。廃止時期については、必要な手続等を考慮し、令和6年3月31日としてはいかがと考えております。
 資料1及び資料2についての事務局からの説明は以上です。
○辻部会長 ありがとうございました。
 ただいま事務局から説明のありました「全国がん登録情報の利用と提供の審査体制の見直し」につきまして、委員の皆様から御質問、御意見いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 まず、黒瀨委員からお願いいたします。
○黒瀨委員 ありがとうございます。丁寧な御説明もありがとうございました。
 手続の簡略化と、それに伴う審査期間の短縮に関しては、その方向性は全く同意するものでございます。
 その中で確認ですけれども、今まで3か月半の期間を要していたというのは平均なのでしょうか。それとも、特に長いものがあったり、そういった審査期間の差があったのかというところを教えていただきたいことと、この手続の簡略化によって、審査委員会を廃止することによって、どれくらいの期間の短縮を見込んでいるのかという点を教えていただきたいと思います。
 以上です。
○辻部会長 ありがとうございます。
 では、事務局、いかがでしょうか。
○扇屋推進官 御質問いただき、ありがとうございます。
 まず、1点目の審査期間3か月半というのは、平均の期間となっております。
 また、今回、審査委員会の廃止ということで御同意いただけましたら、審査期間というのは約1か月短縮されることを見込んでおります。この1か月といいますのが、現在の審査委員会の開催からがん登録部会開催の期間相当となっております。
 以上です。
○黒瀨委員 ありがとうございます。
○辻部会長 黒瀨委員、よろしいですか。ありがとうございます。
 では、村本委員、お願いします。
○村本委員 ありがとうございます。村本です。
 結論として、事務局からの御説明の対応(案)に賛成です。がん登録は、国民に対してがん治療の質の向上やがん予防などの情報提供の充実などを提供するものであり、審査を迅速化することは、国民への成果還元をより推進、早期化することにもつながり、患者・国民視点でも重要なことだと考えます。
 また、審査委員会を廃止しても、がん登録部会の患者委員2名を含む全委員による多角的な視点からの審査は担保されますので、問題ないと考えます。
 なお、今回、審査体制を原案どおり見直すことになった場合、医療機関や研究者などへの周知に当たっては、今回の審査体制の見直しの目的が研究の推進のためということだけではなく、成果の国民への還元を一層推進するためであることは、ぜひお伝えいただくよう要望いたします。
 私からは以上です。
○辻部会長 村本委員、どうもありがとうございました。おっしゃるとおり、最後のほうの御要望については、事務局ともそのように進めていきたいと思います。
 では、祖父江委員、お願いします。
○祖父江委員 資料1の2枚目のスライドを出してもらいたいのですけれども、課題のポツ1つの3行目、全国がん登録情報の利用と提供は厚生科学審議会、これは今、検討しているところですけれども、それに加えて、匿名化が行われた全国がん登録情報の利用と提供は国立がん研究センターに設置された合議制の機関で審議されている。実は、この2本立てで行われているという状況ですね。ですから、今、審議しているのは、「匿名化が行われていない」という修飾語をつけるべきでありまして、これがお互いに排他的に行われている。
 匿名化が行われていない情報を利用することに関しては、ある程度利用が限定されていて、コホートの追跡等、研究者側が個人情報を持っていて、なおかつ個人の同意があるという形で利用申請する、利用者が限られている利用形態なのに対して、匿名化が行われた全国がん登録の利用と提供というのは、利用者は広く申請できるわけで、むしろ、こちらのほうの利用が進んでいないというほうが圧倒的に問題だと思います。今、件数からいくと、年に数件ほどの承認が得られている程度なので、今回の審査委員会の廃止については全く異論はありませんけれども、今回審議されない、匿名化が行われた全国がん登録の利用と提供について、こちらのほうの利用を促進するというアクションがぜひとも必要だと思います。
 以上です。
○辻部会長 大変貴重な御意見ありがとうございました。
 では、西野委員、お願いします。
○西野委員 今回の御提案に賛成いたします。これで仮に承認されたということになりまして、新しい体制で審査が行われることになりましたら、その結果、どの程度期間が短縮したかということを検証いただきまして、またこの部会等で報告いただければと思っております。
 私からは以上です。
○辻部会長 ありがとうございます。
 ほかにございませんか。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、今、御意見いただいた委員の皆様からの御意見としては、事務局提案のとおり賛成であるということですが、それに加えて要望として、今回の改正というのは、研究成果の還元をさらに迅速に推進するためであるということを広く周知してほしいということと、改正された後、実際に審査期間が短縮されたかどうかということについて、きちんと検証してフィードバックしてほしいという御要望があったということと。
 もう一つは、匿名化された情報について利用申請がこの間、非常に足りないので、それについては、さらに周知・徹底を図って利用が広がるようにしてほしという御要望があったということでおまとめしてもよろしいでしょうか。よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○辻部会長 それでは、皆様からお認めいただきましたので、1つ、改めて皆様の御意見をいただかなければいけないのですが、全国がん登録情報の利用と提供に関する審査委員会を資料2のとおり廃止するということについて部会として決定してよろしいかということをお諮りしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。
(首肯する委員あり)
○辻部会長 反対の方、いらっしゃったら挙手をお願いしたいのですが、大丈夫ですか。よろしゅうございますね。
 それでは、審査委員会の廃止については、資料2のとおり、部会として決定ということにいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から資料3について御説明をお願いします。
○扇屋推進官 事務局です。資料3について説明いたします。
 こちらは報告となりますが、厚生労働省の組織再編に伴って、「健康局」を「健康・生活衛生局」に改組したことに伴い、本部会の運営細則についても「健康局」の記載を「健康・生活衛生局」に改めることを御報告いたします。
 以上です。
○辻部会長 ありがとうございます。
 こちらについてもよろしいですね。厚生労働省の組織再編に伴って名称を変更するということですので、問題ございませんか。よろしゅうございますか。何かありましたら挙手をお願いしますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○辻部会長 それでは、この運営細則の改正につきまして、部会としてお認めするということで進めたいと思います。よろしいでしょうか。
 では、事務局からほかに何かございますか。
○扇屋推進官 1点よろしいでしょうか。
○辻部会長 どうぞ。
○扇屋推進官 全国がん登録データベースについてです。厚生労働省では、全国がん登録データベースの情報を利用し、「全国がん登録罹患数・率報告」を毎年作成、公表しております。今年度は令和2年分を公表予定でありますが、全国がん登録データベースのシステム更改に伴う不具合により集計等に時間を要しており、例年よりも公表が遅れております。
 全国がん登録データベースの整備を行っている国立がん研究センターにおいて、現在データベースに係る問題解消に努めているところです。準備が整い次第、厚生労働省ウェブページ及び政府統計の総合窓口(e-Stat)で公表を行いますことを御報告いたします。対応の結果等につきましては、対応完了次第、改めて御報告をいたします。
 以上です。
○辻部会長 御報告ありがとうございます。できるだけ早急に対応いただくよう、お願いしたいと思います。
 これにつきまして、何か委員の皆様からございますか。よろしいですか。よろしいですね。
 それでは、次の議題に移りたいと思いますが、次の議題は非公開となりますので、事務局、どうぞよろしくお願いします。
○扇屋推進官 それでは、これより非公開の議事となりますので、YouTubeを切断させていただきます。
(YouTube切断)

照会先

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

代表03-5253-1111(内線 3825、3826)