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技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議(第72回)議事要旨
人材開発統括官海外人材育成担当参事官室
日時:令和5年11月7日(火) 10:00~11:30
場所:Web会議
出席者:市田委員、岩崎委員、漆原委員、大迫委員、當間委員、花山委員
厚生労働省人材開発統括官付海外人材育成担当参事官室、出入国在留管理庁在留管理支援部在留管理課、外務省領事局外国人課、外国人技能実習機構
(林業職種関係)林業技能向上センター、林野庁林政部経営課林業労働・経営対策室
(空港グランドハンドリング職種関係)日本フライトケータリング協会、国土交通省航空局航空ネットワーク部航空ネットワーク企画課
議題
(1)林業職種(育林・素材生産作業)の職種追加について(試験案等の確認)
(2)空港グランドハンドリング職種(インフライトケータリング作業)の職種追加について(試行試験の結果確認)
【概要】
(1)林業職種(育林・素材生産作業)の職種追加について(試験案等の確認)
○ 林業職種(育林・素材生産作業)を移行対象職種として技能検定及び審査基準を整備することに関して、林業技能向上センターから試験案等について説明が行われ、主として以下のような質疑が行われた。
・実技試験について、イヤマフやバイザーの装着と同様に、チャップスやズボンの装着について、安全の観点から採点項目に追加すべきとの意見があった。これに対し、イヤマフやチャップス等の保護具については、装着自体に問題がある場合は適切な装着をするよう指導を行い、適切な装着を確認した上で試験を実施することとしているところ、イヤマフについては、作業中に常時装着している必要がなく、エンジンを駆動させているときに装着している必要があることから、エンジンを駆動しているにもかかわらず、イヤマフをしていない場合には減点することとしているとの回答があった。
・チャップスの適合品リストに七分丈のものが含まれているため、対象から外すべきとの意見があった。これに対し、今回の資料のリストには含まれていたが、見直しを行い、現時点では七分丈のものはリストから除外しているとの回答があった。
・学科試験問題について、写真を見てスズメバチか否かを問うような問題よりは、スズメバチに刺されたときや熱中症なったときの救急対応などの対策に関する問題とすべきとの意見があった。これに対し、試験問題パターンを複数用意しているので、その中から、対策に関する問題も含め、より適切な問題を出題するとの回答があった。
○ 検討の結果、林業職種(育林・素材生産作業)については、試行試験を実施し、次回以降の専門家会議において再度、議論することになった。
(2)空港グランドハンドリング職種(インフライトケータリング作業)の職種追加について(試行試験の結果確認)
○ 空港グランドハンドリング職種(インフライトケータリング作業)の試行試験結果について、日本フライトケータリング協会から説明が行われ、主として以下のような質疑が行われた。
・専門家会議で確認した後に、採点基準、試験項目等について変更があると、専門家会議で確認したことにならないため、変更がある場合は事前に報告をいただきたいとの意見があった。
・機内食に毒物を入れる等のテロに対して、どのような対策を実施しているのかとの質問があった。これに対し、工場内のあらゆる場所に防犯カメラ等を設置していること、全ての従業員に対する持ち物管理、出退勤管理を徹底していること、職務分担に基づく施設内のエリア内の立入制限等を実施していること、発注者からの厳しい監査を受けていること、送出国の航空業界等を通じて身元のはっきりした外国人技能実習生を送り出してもらう取組を実施予定であること、調理されたものについて途中で混入が起こらないように厳重に封をしていることなどの取組を行っているとの回答があった。
・採点について、加点方式と減点方式の問題が混在しているが、採点にあたり、試験監督者が混乱することはないのかとの質問があった。これに対し、明確に判断ができる正誤問題については加点方式とし、作業の流れを採点していく部分については減点方式としているとの回答があった。
・受検者が共通して得点できていない問題について、問題の内容や採点方法について検証を行い、それらの見直しやフィードバックが行われたのか、また、現場における実習内容が適切かなどについての検証が行われたのかとの質問があった。これに対し、試行試験後の会議において、試験監督者で評価が異なった項目については、立ち位置や視線の関係で細かく作業が見れなかった点が改善点として挙げられたため、立ち位置を具体的に示すこととしたとの回答があった。
・技能実習評価試験の運用にあたり、試験監督者で評価が異なった場合の組織内の検討手続き(場合によっては制度所管省庁への照会などを含む)について、明確化(フローチャート化を含む)すべきとの意見があった。これに対し、検討する旨の回答があった。
・現場で専門用語が日常的に英語で使用されているのであれば、日本語で覚えてもらい、日本語で試験を実施する必要があるのかとの質問があった。これに対し、試験問題については、空港業界は、外国人の従業員比率が高いことを勘案して設定しているが、日本の従業員が使用しているカタカナ英語、専門用語についても理解する必要があることから、そのような最低限必要な日本語レベルに設定したとの回答があった。
・試験において、安全靴の着用について、使用している安全靴の種類、靴紐の締まり具合などの着用状態、劣化して機能していないものを着用していないかなどが確認項目として考えられるが、どのような観点で確認することとしているのかとの質問があった。これに対し、安全靴着用については、各会社や現場ごとに異なるため、試験項目としてどのように評価するかは、もう一度各社の社内設備や規則を見直した上で検討し、試験監督者のマニュアル等にも盛り込むとの回答があった。
・ケータリングトラックに関して、技能実習生はどのような作業を行うのかとの質問があった。これに対して、トラックの接着誘導、リフトアップ操作、トラックへのケータリングの積み込み、積み下ろしを行うとの回答があった。
○ 検討の結果、空港グランドハンドリング職種(インフライトケータリング作業)の追加については、本日の資料や説明によると、今回の試行試験は第48回の会議で確認した内容から大幅に変更されており、その前提である技能実習で修得する技能や実習内容も変更しているようにも見受けられるため、審査基準案や技能実習評価試験案等について改めて議論が行われることとなった。
(以上)