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第21回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 議事録
健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課
日時
令和5年11月9日(木) 10:00~
場所
WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)
議題
- (1)小児に対する肺炎球菌ワクチンについて
- (2)帯状疱疹ワクチンについて
- (3)その他
議事
- 議事内容
- ○溝口予防接種課課長補佐 それでは、定刻を少し過ぎておりますが、「第21回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」を開催いたします。本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開・頭撮り可となっております。また、前回と同様、議事の様子につきましてはYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているYouTube撮影以外のカメラ撮りにつきましては、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては、「傍聴に関しての留意事項」の遵守についてお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除きまして、写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので、御留意ください。
次に、本日の出席状況について御報告を申し上げます。
本日は、原委員より欠席の御連絡を受けております。
現在、委員8名のうち7名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定に基づきまして、本日の会議は成立したことを御報告申し上げます。
また、本日は参考人といたしまして、岡田賢司福岡看護大学基礎・基礎看護部門基礎・専門基礎分野教授、白沢博満MSD株式会社代表取締役上級副社長グローバル研究開発本部長、澤田美由紀MSD株式会社グローバル研究開発本部クリニカルリサーチ領域ワクチン領域上席部長にそれぞれ参考人として御参加いただいております。
また、本委員会の資料につきましては、あらかじめ送付させていただいております電子ファイル及びお手元のタブレット端末で閲覧する方式でお願いいたします。
番号01の議事次第及び委員名簿から番号09の利益相反関係資料まで用意しております。資料の不足等、御不明な点がございましたら、事務局員までお申し出ください。
なお、冒頭の頭撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、ここからの進行につきましては鈴木委員長のほうにお願いしたいと思います。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
皆様、おはようございます。それでは、早速ですが、事務局から審議参加に関する遵守事項等について報告をよろしくお願いいたします。
○溝口予防接種課課長補佐 事務局でございます。
審議参加の取扱いについて御報告を申し上げます。
本日御出席いただきました委員・参考人から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づきまして、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況、薬事承認等の申請資料への関与について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容につきましては、番号09、利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
申告の結果、本日議事内容に関しまして「退室」や「審議又は議決に参加することができない」に該当する委員・参考人はいらっしゃいませんでした。
各委員・参考人におかれましては、毎回繰り返しのお願いでございますが、講演料等の受け取りにつきまして、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容について申告いただきますよう、重ねてお願いを申し上げます。
事務局からは以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
それでは、本日の議事に入らせていただきます。本日は大きく分けて2つ議題がございます。まず、1つ目「小児に対する肺炎球菌ワクチンについて」でございます。では、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、議題の1番目の資料でございます。資料1-1「小児に対する肺炎球菌ワクチンについて」を御覧いただければと思います。
2ページ目に参りまして、論点を4つほど挙げさせていただいておりますので、順次御説明をさせていただきます。
おめくりいただきまして4ページまでお進みください。小児に関する肺炎球菌ワクチンに係るこれまでの経緯として、初めにPCV7が入ったところから、直近については13価のPCV13を使用させていただいております。その中で、今般令和5年6月のところですけれども、我が国でPCV15の薬事承認におきまして、適応が小児に拡大されたというところでございます。
おめくりいただきまして5ページ目でございます。前回のこの小委員会におきましてお諮りをさせていただいた事務局案を再掲させていただいております。15価のワクチンにつきまして前回状況をお知らせしたところでございますが、特に事務局案の2ポツ目のところ、費用対効果評価を改めて行う必要がない見込みというところでお諮りをして、今回データ等をお持ちしたという状況でございます。
6ページ目以降で肺炎球菌の疫学・疾病負荷等について御説明をさせていただきます。
おめくりいただきまして7ページ目でございます。小児における侵襲性肺炎球菌感染症の疾病負荷ということで、まず1番目に罹患の状況をお示ししてございます。こちらは研究班におきまして調査をしていただいたものでございまして、経時的に侵襲性肺炎球菌の年間の累積罹患の変化ということで、10万人当たりの数字を示してございます。
PCV7の販売開始として公費助成の開始とともに累積の罹患は減ってきたというところでございまして、その後、定期接種化がなされまして、患者さんの数自体については過去よりも減ってきているというところでございます。
右の箱の中に具体的に髄膜炎や非髄膜炎感染症、IPDの合計がどの程度減少したかということを記載してございますが、定期化の中でこうした形で疾病負荷が低減しているというところが疫学のデータから分かるかなと思ってございます。
さらにおめくりいただきまして、8ページ目は5歳未満のIPD症例における血清型分布の変化でございます。先生方も御承知のとおりかもしれませんけれども、PCV13でカバーされている血清型につきましては、経時的に徐々に減少しているというトレンドが見てとれるかと思ってございます。
他方で、これにカバーされない血清型というのも図の右のほうのバーにございますとおり存在するということで、一番下のカラムの矢印のところでそれぞれカバー率の違うワクチンがあることを図示してございます。
さらにおめくりいただきまして、9ページ目は5歳未満のIPD症例における肺炎球菌の血清型の割合でございます。2008年から2022にかけてどのような割合になっているかというところでございます。ブルーで示されておりますPCV13でカバーされていた血清型というのが過去は多かったところでございますが、経時的にブルーのバーが減ってきて、代わりましてそれにカバーされていないものが割合としては増加しているということでございます。
今回御議論させていただきたい15価のワクチンというところで新たにカバーできる割合と言いますと、この棒グラフの一番右側の2022年の割合を見ていただきますと、ブルーは2.3%で、オレンジのところが今回の15価で新たにカバーされる範囲と考えておりますけれども、7%ほど上乗せがあるという理解をしてございます。
続きまして、10ページ目以降でございますが、11ページにお示ししておりますとおり、今回薬事承認された15価の肺炎球菌ワクチンにつきまして、有効性・安全性及び供給の見込み等につきまして、製造販売業者のMSD株式会社より参考人として御出席をお願いしておりますので、参考人の皆様から御説明をいただくという形にさせていただきたいと思いますが、委員長、こちらでよろしいでしょうか。
○鈴木委員長 承知いたしました。
それでは、参考人としてお越しいただいておりますMSD株式会社白沢参考人、澤田参考人から御説明をいただいて、その後、委員・参考人からの御質問の時間を設定したいと思います。
それでは、御説明をよろしくお願いいたします。
○澤田参考人 ありがとうございます。
それでは、MSD澤田より、15価肺炎球菌結合型ワクチンバクニュバンスにつきまして、資料1-2に沿って御説明いたします。資料で本剤はV114としております。
2ページに参りまして、製品概要ですけれども、本剤は昨年、成人で承認されまして、小児適応が今年6月に追加されております。
効能・効果は、2つの血清型の追加以外は13価のワクチンと同様で、用法・用量も接種回数と用量は同様ですけれども、投与経路については、本剤では18歳未満の小児は、リスク者も含めまして皮下または筋肉内注射の2つが選択可能となっております。
3ページに背景情報として肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)導入前後の小児侵襲性肺炎球菌性疾患(IPD)の疫学情報を示しております。左に示しますとおり、PCV導入前は血清型6Bを筆頭としまして、13価ワクチン含有血清型のIPDが全体の9割を占めておりました。現在は、右側に示すとおり、定期接種でワクチン含有型のIPDは見られなくなっておりまして、これはこれまでのPCVの有効性を支持していると考えております。
海外では価数の少ないPCVへの切替えでカバーされなくなった型の再燃事例というものが報告されておりまして、また、高齢者への間接効果もあるということが分かっておりますので、そういったことも踏まえますと、小児PCVの有効性を維持することは公衆衛生の観点からも重要と考えております。
一方で、4ページに参りますが、多価のPCVの開発におきましては、免疫原性低下がしばしば問題となります。V114の開発におきましても、初期製剤では免疫原性を十分維持できず、製法変更を行って有効性に係る免疫原性の維持を目指してきたところです。
ここからV114の小児の3つの臨床試験の結果について御紹介いたします。
まず、国内第III相試験の結果をお示しします。
6ページに試験デザインを示しております。こちらは13価ワクチン(PCV13)を対照とした皮下接種の試験で、2~6か月齢の日本人健康乳児694例を2つの群に割り付け、V114またはPCV13を4回接種いたしました。免疫原性の測定は3回接種後と4回接種の前後で行っております。接種後14日間の安全性情報をワクチン日誌を用いて収集しまして、重篤な有害事象は試験期間を通じて収集しております。
7ページにおきまして、当試験の免疫原性の評価ですけれども、WHOのPCVの有効性評価に係る推奨事項に従って行いました。主要評価項目としましては、乳児期の初回免疫後のIgG抗体濃度を用いることが推奨されておりますので、こちらを用いて評価しております。
既存ワクチンとの共通血清型の評価につきましては、IgG抗体価が有効性と相関する閾値である0.35μg/ml以上となった被験者の割合、すなわち抗体保有率と、IgG GMCの比、これらのいずれかの項目で既存ワクチンに対する非劣性基準を満たすこととされておりますので、この2つを評価しております。
一方、新規に含まれる血清型は既存ワクチンとの直接比較ができませんので、既存ワクチンの中でIgG抗体保有率が最も低い血清型と比較することが合理的とされております。ですので、試験でもそのような評価を行っております。
主要仮説については、8ページにお示ししたとおりとなっております。
9ページに主要評価の結果を示しております。まず1つ目の主要評価として共通血清型に関する結果ですけれども、3回接種後のIgG抗体保有率につきまして、V114は全ての血清型でPCV13に対する非劣性基準を満たしております。
10ページは3回接種後のIgG GMCの結果ですけれども、こちらも同様にV114は全ての共通血清型でPCV13に対する非劣性基準を満たしております。
11ページは2つの追加血清型の主要評価の結果となります。PCV13で抗体保有率が最も低かった血清型は3型でしたので、そちらとの比較を行っております。結果として22Fは非劣性基準を満たしまして、33Fは抗体保有率の95%信頼区間の下限が非劣性基準のマイナス10%を僅かに下回る結果となりました。
33Fにつきましては、12ページに補足のデータを示しております。まず、左上の抗体保有率の推移を見ますと、3回接種後、4回接種前までに上昇が認められておりまして、4回接種後は100%で、いずれの時点でも90%以上の抗体保有率でした。
右上のIgG GMCの結果におきましても、3回接種後から4回接種前まで値が維持されておりまして、4回目でブースター効果も見られております。下の段のオプソニン化貪食活性抗体の結果も踏まえまして、33Fに対しても予防効果が期待できるものと考えております。
13ページに安全性の結果を示しています。有害事象、副反応、重篤な有害事象、事前に規定した有害事象のいずれにつきましても発現割合は同様で、発熱についてもV114とPCV13で同程度の結果でした。
続いて、国内第I相試験の結果について御説明いたします。
15ページに試験デザインを示しております。本試験は、3か月齢の健康乳児133例を対象に、PCV13皮下接種、V114については皮下接種と筋肉内接種を評価した3群の試験です。また、DPT-IPVを同時接種しております。今回はV114の2つの接種経路の群の結果を中心に御紹介いたします。
16ページは3回接種後のIgG抗体保有率を示しております。15全ての血清型につきまして、V114の2つの接種経路の群の抗体保有率は同程度に高い値となりました。
17ページ、IgG GMCにつきましても同様の結果となっております。
18ページに安全性の結果を示しております。有害事象の発現割合は、V114の接種経路群間でおおむね同様でしたけれども、注射部位の有害事象の発現割合は、皮下より筋肉内接種群で低い傾向が認められました。
19ページは、この試験で治験ワクチンを同時接種した際のDPT-IPVへの影響を見た結果となっております。V114との3回同時接種後のDPT-IPVの各抗原に対する抗体保有率は、PCV13との3回同時接種後とおおむね同程度で、影響は認められませんでした。
最後に、V114とPCV13の切替え接種について評価した海外第III相試験について御説明いたします。
21ページが試験デザインです。本試験では約2か月齢の健康乳児900例を5つの部位に割り付けまして、第1群ではPCV13を4回接種、以下、後ろから1回ずつV114の接種を増やして、3つの切替え接種スケジュール群とし、第5群ではV114を4回接種しました。
22ページが主要評価の結果ですけれども、この試験では共通血清型に対する4回接種後のIgG GMCを用いまして切替え接種群(第2~4群)をPCV134回接種群、(第1群)と比較しております。結果は、いずれの切替え接種群もPCV134回接種群とおおむね同程度でした。
23ページ目は3回接種後のIgG抗体保有率です。共通血清型では5つの接種群でおおむね同程度で、先ほどの結果も併せますと、どの切替え接種スケジュールでも共通血清型についてはPCV134回接種と同程度の免疫原性が得られると考えております。また、追加血清型の22Fと33Fにつきましては、3回目までに1回以上V114を接種した群でIgG抗体保有率の上昇が確認されました。
24ページに行きまして、同様に追加血清型のIgG GMCについても、左の3回接種後あるいは右の4回接種後時点でそれまでに1回以上V114を接種した群でIgG GMCの上昇が確認されました。
25ページは安全性の結果です。有害事象の発現割合は接種群間で同程度でございました。
26ページに以上をまとめております。日本人小児を対象としたV114開発プログラムでは、WHOの推奨に基づき、初回免疫後の免疫原性を現在の定期接種ワクチンであるPCV13を対照として評価いたしました。その結果、V114は13共通血清型全てに関して主要評価項目で非劣性を示しました。さらに追加の2血清型についても頑強な免疫応答を誘導いたしました。
V114の皮下及び筋肉内接種の忍容性は良好で、安全性プロファイルはPCV13と同様でした。
V114は製剤改良により、既存血清型に対する有効性に係る免疫原性を維持した上で、2つの血清型を追加しておりまして、これまでのPCVの有用性を維持しつつ、小児IPDの疾病負担によりよく対応できるものと考えております。
最後に、供給準備につきましては、本剤は既に述べたとおりですけれども、PCV13との共通血清型について、主要評価項目で非劣性、また副次評価でも一貫した結果を示した上で、新たに2つの血清型を追加したPCVでありまして、有効性・安全性だけでなく、費用対効果の観点からも有用性は高いと考えております。
本剤が仮に2024年4月に定期接種化され、その後シェアが急速に最大化して、その状態が維持された場合におきましても、安定供給を行うことを目指して準備を進めているところです。
私からは以上になります。
○鈴木委員長 御説明ありがとうございました。
ただいまの御発表に関して、委員・参考人の皆様から御質問、御指摘ございましたら、よろしくお願いいたします。神谷先生、お願いします。
○神谷委員 感染研の神谷です。御説明ありがとうございました。
4回の接種が大事だというふうな発表だったと思うのですけれども、そうなると、供給の安定性というのは非常に重要になるかと思うのですが、もちろん努力していただくのですけれども、もし何かあった場合の準備といったものに関して、どういった準備をされているのか。例えば海外ですと4回から3回に減らすようなこともあったりしますが、そういった回数を減らしたスタディがあるのか。もう一つ、それとは別に、保菌の菌の排除状況についてのデータがあるか。この2点をお聞きしたいと思いました。
○鈴木委員長 それでは、一つ一つ御回答いただけますでしょうか。
○白沢参考人 それでは、供給のほうに関しまして、MSDの白沢のほうから御説明をさせていただきます。
今、澤田のほうから説明がありましたように、定期接種ワクチンのPCV13と日本で直接比較して、最も重要な0歳児での13種類の血清型で非劣性を検証いたしました。副次評価項目でも一貫して。ここは一番大事なところですけれども。それに新たな血清型を加えているわけですので、有効性・安全性という意味での高い有用性があって、かつ費用対効果の意味でも有用性は高いわけですので、今後定期接種ワクチンとして医療現場での需要は非常に高くなる可能性が高いと推測しておりますが、我々は最大限の需要となった場合でも日本できちんと安定供給ができるように準備は進めております。
これまでも弊社は様々なワクチンがありますが、HPVワクチンのガーダシル、あるいはシルガード9でも、ちょっと種類は違いますが、経口コロナ治療薬のラゲブリオであっても日本のマーケットは最優先して、必ず安定供給できるようにしてまいりましたので、今回の本ワクチンに関しても、定期に入っても、どのような需要の場合であっても安定供給できるように準備を進めている。そのような状況です。
保菌状況に関しては澤田のほうから説明させていただきます。
○澤田参考人 では、残りの御質問2点あるかと思いますけれども、まず保菌のほうに関しましては、残念ながらまだそのようなデータは弊社のほうでは持ち合わせてございません。
もう一つ、供給に関連して3回接種のお話があったかと思いますが、3回接種に関しては、本剤でもEUのほうで初回免疫2回プラス追加免疫1回という3回接種の試験を行っております。しかしながら、米国や日本で行った初回免疫3回の試験の結果と比べますと、3回接種後のところでの免疫原性は、やはり初回を2回にすることで数値的にかなり低くなるというところがございます。
今、WHOの推奨は、やはり初回免疫後の乳児期の免疫原性、有効性が重要ということで、初回免疫のところで主要評価するようにとなっておりまして、本剤の開発におきましても、PMDAと相談した上、WHOの推奨を使って開発している状況です。
今、型を追加するような開発を行っていく中で、免疫原性の低下というものもありまして、そういった中で、また既存のワクチンは3回の初回免疫となっております。それに対して型を追加しつつ、さらに回数を減らして、初回免疫後のところで既存の3回のところと比較して非劣性を示すというのがかなりテクニカルに難しいという状況がございまして、ですので、少なくとも開発の観点においては、なかなか3回接種の開発というのは難しいかと考えているところです。
○白沢参考人 ちょっとだけ補足させていただきますと、考え方、我々はどのようにしたかということですけれども、こうやってPCVが出る前を思い出しますと、日本だけでなく、世界中に一番疾病負荷があったのが0歳児という状況で、PCV7、13と出る中で、そこでの疾病負荷がずっと下がってきた。ですから、会社としてはそこは絶対にまずは死守する。その上でカバーをどう広げていくかという議論がなされまして、0歳児というのは、接種回数を減らせば、そこはどうしても落ちてくるのはやむを得ない状況で、接種回数を減らすことによってどこを最適とするかというのはありますが、今と同じレベル感のところで維持するのはなかなか難しいという状況で、乳児期はまずは13種類の血清型に関してきちんと非劣性でいる形とする。そのためには3回打ちが好ましい。その上で、1歳以降というのは疾病負荷も落ちてきますけれども、かつブースター効果がかかりますのでやっていくと。そのような考えで開発して、日本でも、アメリカもそうですが、申請、承認と至っております。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、大藤委員、よろしくお願いします。
○大藤委員 御説明ありがとうございます。
PCVの導入で小児の疾病負荷が大分減ってきて、さらにカバーされるタイプが増えるということで、すごく重要なことだと思っております。
今回切替えのことについても研究結果をお示しいただいたのですけれども、スライド22を見ますと、切替えをしたグループで若干抗体価が低いような感じにも受け取れるのですが、一方で、スライドの23枚目を見ると、いずれの群でも抗体保有率は十分だということもございますので、途中で切替えをした場合でも特に問題ないと考えてくださっているのか、確認したく思いました。
○澤田参考人 そのように考えております。
○大藤委員 ありがとうございます。
○鈴木委員長 続きまして、氏家先生、お願いします。
○氏家委員 私も神谷先生と同じ開発のところに少し関心があるのですけれども、日本と同じよう3プラス1で定期接種を始めたイギリスとか南アフリカのような国においても、同じ免疫原性が個々の個人で維持できるかという観点以外に、PCVワクチンは非常にいいワクチンですから、疫学的に非常に流通している、循環しているウイルス自体が血清型として減るということで、疾病に対するリスクが下がるので、疫学的なリスクを維持するという観点においては、必ずしも同じ免疫を維持しなくてもいいという考え方で回数を減らしてきたと考えています。
現在、イギリスですと、生後12週と1歳の2回打ちです。南アフリカも2回打ちですけれども、同じPCVを使っているカナダでも3回接種が基本となっています。
アメリカは4回接種であるのは御指摘のとおりだと思うのですが、世界的に見たときに、3プラス1を基本としている国というのはむしろ少数派であるということは事実だと思いますので、HPVなども接種回数を減らすような取組が行われていますので、ワクチンが長期的に使用されることによって社会的に考えられる疾病負荷自体が変わってきますから、そういったところを踏まえて、今後もPCV20とかPCV21という形で開発を進めていらっしゃると思いますので、公衆衛生的な観点でも適正な接種スケジュールというところはできれば。ここは小委員会ですので、どちらかというと開発部会なのかもしれませんけれども、そういったところでも議論があると、日本にとってよりよいスケジュールの開発ということが進むのではないかなと思った次第です。
私からのコメントは以上です。
○鈴木委員長 コメント、ありがとうございます。
もしよろしければ、MSDさんのほうから何かコメントがありますでしょうか。
○白沢参考人 それはバランスの問題として、安定供給等も含めてそのような議論があるのは重々理解しております。繰り返しですけれども、我々の考え方としては、もともとの疾病負荷というのは0歳児で、0歳児は本当に免疫原性を上げるのがなかなか難しい状況。医薬品の開発としては、必ずきちんと非劣性を検証するということを担保した上で、さらにカバーを広げていこうというコンセプトで開発してきましたので、まず開発段階としてはこれで適切であったと考えます。
さらに、接種の回数を変える中で全体的な疫学がどうなっていくか。
もう一つ大事なのは、アベレージとしての疫学はそうですけれども、我々も開発をしておりますと、実臨床というのは、様々なもともとの基礎的な免疫の状況の方がいらっしゃる。だから、平均としての疫学的なデータもありますし、個別のそのような層においてもそれが保証できるのか。
さらには、アメリカなどで議論になるのですが、もちろん日本などはそれなりにきちんと接種されますけれども、初め3回打って、その後ブースターには来ないケースもあり得る。そういう実際の世の中の様々なばらつきを考えた場合にどこが最適なのかという観点もありますので、御指摘の点に関しては今後注意深く考えていきたいと思っております。
○鈴木委員長 御説明ありがとうございました。
それでは、白沢参考人、澤田参考人、御説明ありがとうございました。
では、引き続き事務局から資料の説明をよろしくお願いします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
引き続き資料1-1のほうに戻らせていただきまして、説明をさせていただきます。
12ページ目までお進みいただけますでしょうか。12ページ目、小児の肺炎球菌に対して推奨するワクチンの諸外国の状況でございますが、どのようなワクチンを使っているかということで、一覧でお示ししております。今、委員の先生方から御議論があったように、スケジュールのところの変化というのもあるかとは思いますけれども、使っているワクチンとしてはこういったものでありまして、15価のワクチンを使っている国々もあるということをお示ししてございます。
以上を踏まえまして、まとめに入らせていただきます。14ページ目、論点についてのまとめでございます。まず、疾病負荷につきましては、肺炎球菌結合型ワクチンの定期接種化以降、侵襲性肺炎球菌感染症の総発生数の減少が維持されておりまして、PCV13の有効性は維持されていると考えられる一方で、IPDに占めるPCV13でカバーされない血清型の割合というものは増加していると認識しております。
有効性・安全性につきましては、今年の6月26日付で15価のワクチンにつきまして、小児における肺炎球菌における侵襲性感染症の予防を適応追加する一変がなされたということでございます。この15価のワクチンは、先ほどMSDの皆さんから御説明があったとおりでございますけれども、有効性については、IPDにおける血清型のカバー率の向上が見込まれること。安全性については、薬事審査におきまして、これまで使ってきた13価のワクチンと比較して差がないということが確認されているかと思っております。
費用につきましては、前回の小委員会で御説明したとおり、製造販売業者よりPCV15につきましては、従来のPCV13と同価格での供給を行う意向を示していただいているところでございます。
その他といたしまして、先ほど御説明がございましたとおり、PCV13から切り替えてPCV15を接種した場合の有効性・安全性は、薬事審査において確認されているというところでございます。
こうしたことを踏まえまして、事務局案でございますが、PCV15が現行の13価のワクチンと比べてIPDにおける血清型のカバー率を向上させることから、PCV15が現行のPCV13を上回る有効性が期待できると考えてよろしいかということでございます。
2点目で、15価と13価を比較しまして、有効性の向上が期待でき、安全性にも薬事上差がないということで、接種に係る費用も増加をしない見込みであるということを踏まえまして、15価のワクチンを定期接種に用いるワクチンに位置づける方向で検討を進めてはどうかということでございます。
また、もしこれまでの御議論、そしてこれからの御議論を踏まえまして、その整理をした上で、よろしければ基本方針部会等でさらに検討を進めることとしてはどうかということでございます。
以上、事務局からの御説明でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 事務局、御説明ありがとうございました。
それでは、委員の先生方から現在の事務局案、最後にまとめていただいた論点につきまして、御意見あるいは御質問をいただければと思います。氏家委員、よろしくお願いいたします。
○氏家委員 ありがとうございます。
御説明いただいたように、上回る有効性が考えられるエビデンス、データが示されていますので、いち早くこれを制度に位置づけることによって広く利用可能にするということについては、事務局の提案に賛成の立場です。一方で、これまで評価の過程の中で、できるだけ分かりやすい最新のエビデンスに基づくという形でファクトシートなどの作成がされることが一般的でしたので、そういったことがないことで、今回の資料などもよくまとめていただいていると思うのですけれども、やはり定期接種となると、実際に接種の判断をするのが保護者ということになりますし、その説明をしなければならないのも各自治体ということになりますから、これまでされてきたように、リーフレットなど分かりやすい形での最新のエビデンスを情報提供できるような工夫をしていただくことが望ましいのかなと思います。
あともう一点ですが、事務局資料でお示しいただいたように、PCVが非常にいいワクチンで、導入されることによって循環する血清型というのが減るということは示されているところですけれども、同時に、2014年に定期接種化された同じ肺炎球菌、ポリサッカライドの高齢者用のワクチンについては、逆に言うと、小児に関してPCVほど間接的なインパクトを与えられていないという逆説的な読み方もできると思います。PCV13とPPSV23の議論というのは既に結論が得られているところですが、こういった高齢者に対しても適応が取られているところですので、今後PCVの価数が増えたワクチンの開発というのも進む中で、高齢者のワクチンの接種をどういうふうに考えるべきかということも併せて考えていく必要があるだろうと思いますので、その点についても指摘しておきたいと思います。
私からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
では、御意見を待っている間に私のほうからも少しコメントをさせていただきます。PCV13で、今回PCV15に関して定期接種に含めるという議論を進めるに際して、既に十分なデータがそろっているかどうかというのを今、ここで議論するということになっているわけですが、ポイントとしては、PCV15がPCV13と同等である、交換可能であるというところで基本方針部会に上げていいのか、あるいは15にすることでさらにアドバンテージがあるというところを強調して基本方針部会に上げるのかというところは、一つ大事なところなのかなと思っております。その辺りも含めて委員の先生方からコメントをいただければありがたいです。
氏家先生、お願いします。
○氏家委員 何度もすみません。
今、出されたデータに基づいて評価する限りにおいては、少なくとも製薬企業のほうで非劣性のデータは示されているというところで、PCV13に関しては取替え可能ということで、少なくとも劣ることはないということが示されているだろうと思います。かつ、追加される2つの血清型についても免疫原性をしっかり確認できているというところ。かつ、疫学のデータにおいて侵襲性の肺炎球菌感染症が実際の感染症の割合の7%程度を占めているというところを考えると、ここを減らすという期待が持たれるという観点においてプラスアルファの効果が期待できると考えられると思いますので、イーブンで、どちらも完全に受ける状況で、どちらのほうが医学的に打ったほうが得られる効果が高いかということに関して言えば、PCV15のほうが期待できる効果が高いと考えてよろしいのではないかと思います。
以上です。
○鈴木委員長 氏家先生、ありがとうございます。非常に重要な論点だと思っております。
ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。特に御異論はないでしょうか。
(首肯する委員あり)
○鈴木委員長 先ほども少し議論になっておりましたが、今回13で、今回15が出てきたわけですけれども、さらにこの先20あるいは21といったものも出てきたときに、今回と同じ論点でまた基本方針部会に上げていいのかどうかというところにも関わってくると思いますので、非常に重要なポイントだと思っているところです。
特に追加のコメント等ございませんでしたら。どうぞ。
○神谷委員 先生、もう一つだけ質問をさせてください。治験のデザインが全部3か月で打っているのですけれども、今、4価等も2か月から打てるようになったということになっているのですが、2か月接種のデータというのは3か月と同じというふうに考えていいのかというところは、今、ずっと確認していて思ったのですが、この辺はどうなっているのか、資料等があれば御説明いただけますでしょうか。
○鈴木委員長 MSDからよろしくお願いします。
○澤田参考人 神谷先生、御質問ありがとうございます。
DPT-IPVとの接種の治験に関しましては、当時DPT-IPVの接種スケジュールが3か月でしたので、同時接種をフルに評価するためにという目的で3か月齢の乳児を組み入れた試験となっております。第III相試験のほうは2か月からの組入れとなっておりまして、2か月齢でのデータもございまして、その際には同時接種は可能としておりまして、100%同時接種しているというわけではないのですが、やはりデータを見ますと、少なくとも1回以上は何かしらの定期接種ワクチンと同時接種した、そういったポピュレーションでのデータになっておりますので、2か月齢におきましても同時接種も可能ですし、データとしては2か月齢、3か月齢、どこの年齢層から打ったデータに関しましてもデータは取っているとお考えいただければと思います。
○神谷委員 分かりました。
○鈴木委員長 岡田先生、お願いします。
○岡田参考人 今頃になってすみません。MSDさんにお聞きしたいのですけれども、互換性のデータに関してです。スライドの23ページ目で、血清型3に関しては第1群と第5群で差がありそうなのですが、この3型に関してはPCV13とPCV15で抗原量やアジュバントなどは同じなのでしょうか。
○澤田参考人 岡田先生、御質問ありがとうございます。
御指摘のとおりでございまして、アジュバントや抗原量といったものは同じでございます。ただ、これは海外のデータになっておりまして、PCV13の接種のときにデータとして3型のデータが低いというのは海外の状況でございまして、御指摘のとおり、V114の接種のほうが、実際臨床試験のほうでも、USのPivotal試験ではここの優越性というのを検証しておりまして、検証ができているという状況でございます。
○岡田参考人 3型はPCV15のほうが優越性が示されたということですか。海外のデータでは。
○澤田参考人 はい。基準を1.2としておりましたけれども、USのPivotal試験ではそのような検証を行っています。
○白沢参考人 MSDの白沢ですが、補足させていただきます。
大きな背景ですが、国内、日本においては、もともとPCVが出る、プレベナーの7が出る前から、乳幼児においては3型はないわけではないですが、それほど多かったわけではないですけれども、欧米においてもともと非常に多くて、PCV13が出ても、3型のほうはそれほど大きなインパクトがないという現状がありましたので、やはりここは1個改善の余地があるだろうと弊社が考えまして、欧米の前提ですが、ここに関しては特に力点を置いて、血清型3でも十分な免疫原性が得られるようにというふうにデザインしまして、したがいまして、臨床試験、検証試験においてもきちんと統計的に仮設設定し、3型に関しては非劣性のみならず優越性を検証した上で、FDAからは承認されていると。そのような背景があります。ただ、国内はどちらかというと3型は高齢者のほうに多いわけですが、全世界的にはいまだPCV13を使っても3型はなかなか。本来カバーされているはずなのですけれども、なかなかうまくいっていないという背景がありますので、そのようなことを意識した上で、もともと製剤設計、そして検証試験をしたという背景があります。
○岡田参考人 ありがとうございました。
今、白沢先生から言われたように、小児はこういうデータですけれども、成人に関して3型はどうなのでしょう。日本人のデータがありますか。
○澤田参考人 先生、疫学のデータについてでしょうか。
○岡田参考人 IgG抗体はいかがですか。
○澤田参考人 成人においてもデータがございまして、成人においても高い抗体価を示しております。
○岡田参考人 PCV13よりも有意に高いということですか。
○澤田参考人 正確にお答えできなさそうですので、後ほど確認して回答させていただきます。
○岡田参考人 すみません。変な質問をして。ありがとうございました。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。
それでは、事務局案、示していただいた方向性について、大きく御異論はないのではないかなと思います。
では、事務局のほうで議論を踏まえていただいて、小児に対する肺炎球菌ワクチンについて定期接種に位置づけるという方向で引き続き整理を進めていただいて、基本方針部会への報告をお願いいただければと思いますが、皆様、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 おおむね御首肯いただいたかと思います。
それでは、事務局においては準備のほうをよろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 ありがとうございます。事務局でございます。承りましたので、対応させていただきます。
なお、一番初めに氏家先生から少し御質問、投げかけをいただきました、ファクトシートをつくらないというところで御了承いただいたかと思いますが、こうした状況の変化というところについて情報提供をすべきということにつきましては、事務局のほうでも最終的に取りまとまりましたら必要な対応をさせていただきたいと思っております。具体的には自治体にお知らせするとか、現場あるいは国民の皆様に情報提供するということを少し検討させていただきたいと思っております。
また、高齢者の肺炎球菌ワクチンについての投げかけもいただいたかと思っておりまして、こちらについては今回の議題ではございませんでしたが、追ってまた先生方にお諮りをしたいと思ってございます。
以上、事務局からのレスポンスでございます。ありがとうございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、議題2のほうに進みたいと思います。「帯状疱疹ワクチンについて」。こちらのほうについて事務局から資料説明をよろしくお願いいたします。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
まず、今、肺炎球菌の議題を終了させていただきましたので、よろしければMSDの参考人の皆様には、御退席でよろしいかと思うのですが、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。では、参考人の2つのアカウントの方々、退出をお願いできますでしょうか。ありがとうございます。
○澤田参考人 承知しました。ありがとうございました。
○和泉予防接種課課長補佐 ありがとうございました。
(白沢参考人、澤田参考人退室)
○和泉予防接種課課長補佐 では、引き続き議題の2番目に進ませていただければと思います。右肩に資料2と書かせていただいております「帯状疱疹ワクチン」について御説明をさせていただきます。
2ページ目に論点を記載してございます。少し経過がございましたので、経緯についてと新たな知見、そして今後の方針についてということでございます。
おめくりいただきまして4ページ目までお進みいただけますでしょうか。少し経過がございまして、御説明をさせていただきます。もともと平成28年頃から生ワクチンについての薬事承認ということでございまして、その後、この小委員会で御議論をいただいてございました。途中には国立感染症研究所におきまして生ワクチンに関するエビデンス等を中心としたファクトシートを作成いただいてございます。また、疾病負荷等の評価が必要であるということで、今回御参加いただいております池田先生にも御協力を賜りまして、様々な評価をこの小委員会でいただいてきたかと思っております。
そんな中で、途中に組換えワクチンというもの、新しいモダリティのワクチンも薬事承認されたというところで、そうした知見等も踏まえまして御議論いただいていて、最終的には平成30年6月に一定の疾病負荷は明らかになったということでございますけれども、引き続き期待される効果、具体的には有効性の持続期間等、あるいは導入年齢については検討が必要だということで、御指摘をいただいてございました。
さらにおめくりいただきまして5ページ目でございます。過去の御指摘をかなりざっくりと事務局においてまとめてございます。疾病負荷につきましては、発症そのものも重要ではございますが、合併症というところで御議論をいただいておりました。年余にわたって治療介入を要するということが問題ではないかということ。そして、帯状疱疹そのもので致死率が高いということではないかと認識しておりますけれども、そういった年余にわたる疼痛というものの率を下げるということは重要なのではないかという御指摘がございました。
また、ワクチンの有効性については、記載をさせていただいておりますが、徐々に減弱する生ワクチンの効果や、その後追加された新たなワクチンについての知見などの議論がなされたと認識しております。
また、安全性についても記載のとおりでございます。
費用対効果の観点でありますが、いろんなデータを組み入れた上で評価を行って、導入効果を見ることができればよいのではないかと御指摘をいただいてございます。
そうした中で、少し間隔が空いておりますので、新たな知見等を御説明できればと思っております。7ページ目につきましては既存のものでございますけれども、疾病そのものの知見を簡単にまとめておりますので、御参照いただければと思います。
8ページ目以降、疫学についての知見をまとめさせていただいております。こちらも著しく新しいというものではございませんけれども、どのような発生状況なのかということで、罹患率をお示ししております。御存じのとおり、50代から増加して、70代頃になりますとそれがピークになっているようなデータがあるかと思っております。こちらは宮崎県のスタディということで、1自治体における状況ということでございます。
さらにおめくりいただきまして9ページ目でございます。こちらの疫学につきましては、小豆島のスタディということで、帯状疱疹の罹患者は50歳から増加して、70代がピークとなっている。加えまして、合併症である神経痛の発症率につきましては、こちらも年齢とともに増加する傾向があって、70代以降のより高齢の方で増えているというデータがございます。具体の表あるいは数字を記載してございますけれども、合併症が重要だという御指摘をいただいておりますが、発症と少し遅れたようなピークなのかなというふうに認識しておりますけれども、70代頃で増加してくるといったようなデータがあるかと認識しております。
10ページ目、全国的な数字が必要なのではないかという御議論もあったかと認識しておりまして、レセプトデータを用いた分析を池田先生の研究班でいただいております。同様の傾向なのかなと認識しておりますが、高齢になるにつれて受療率が高まっているというデータが全国的に確認されたという御議論だったかと承知しております。
さらにおめくりいただきまして、11ページ目以降はワクチンの有効性に関する情報でございます。少し単純化いたしまして一覧としておまとめしております。これまでの検討におきましては、ワクチンの有効性に関しては、生ワクチンに関するものが主であったと認識しております。組換えワクチンが新たに出てきたところで、知見自体は限られていたと承知をしております。また、持続期間に関する知見についても必要であるという御指摘をいただいておりました。
昨今、組換えワクチンに関する知見に加えまして、生ワクチンについてもこれまでの検討以降にも知見が確認されていますので、少しおまとめをさせていただいております。論文等の単位で恐縮でございますけれども、生ワクチンについてはやはり本数が多いように感じておりまして、5本ほど。そのうち3本はファクトシートに入ってございました。事務局のほうで可能な限り検索したところ、入っていない知見というものも幾つかございました。それが青いフィールドになってございます。
また、下のほうの赤いエリアにつきましては、組換えのワクチンのデータとしまして、企業の治験のデータの延長期間で見たものと思っておりますけれども、こうした10年ぐらいフォローしたものにつきましてデータが出ているということでございます。
個別の報告を12ページ目以降で少し補足させていただきます。これまでファクトシートに載っていなかった生ワクチンの有効性の経時的な通院のデータ等がございました。米国の民間の医療保険に加入している方を対象とした研究ということでございますが、生ワクチンを接種した人における帯状疱疹発症予防効果につきましては、徐々に低下するということで、接種8年後では31%、接種直後では、表を見ていただきますと、60%とか50%弱といったところですけれども、低減するといったところでございます。
このデータにおきましては、免疫の状態によって少し層別化、分けてVEを評価しているということでありまして、背景因子を調整すると、免疫正常の者とVEは類似していたと。一般的には免疫不全の方にはなかなか生ワクチンは難しいのかもしれませんが、この評価におきましては免疫の状態でこうした評価もしていて、右下にVEを具体的に記載してございます。
続きまして、13ページ目、生ワクチンの有効性として、これも米国の観察研究ということでございます。生ワクチンの帯状疱疹の発生に関するVEにつきましては、接種後1年目で38%、7年後で21%ということ。また、PHN、合併症に対するVEについては、1年後で70%、7年後では60%というデータがあったと承知しております。
表のほうに記載していますとおり、経時的なデータが少しずつ増えているのではないかということでございます。
続きまして、14ページ目は、組換えワクチンのデータということで記載してございます。企業における臨床研究のデータにおきまして、組換えワクチンの接種から10年後の発症予防効果は73.2%であったということでございます。
表をそのまま貼り付けておりますけれども、赤く囲ったところで、接種直後は90%前後というところでありますが、経時的に73%というところが最長の観察期間だということでございます。
右下につきましては抗体価の値の推移を記載してございます。
おめくりいただきまして、15ページ目以降は費用対効果についての知見であります。こちらは2019年の報告でございますが、支払者の立場から行った費用対効果分析におきまして、生ワクチンを65~84歳に接種した場合のICERは343万円/QALYで、組換えワクチンを65~84歳に接種した場合のICERは628万円/QALYであったということで、ワクチン間の費用対効果の差を見ているというところでございますけれども、生ワクチンのほうが費用対効果上、少しよかったというような結果と認識してございます。
他方で、当時の利用可能なデータが限られていたというところであるかと思うのですが、例えば有効性の持続期間に関する前提のところが、今の最新の知見に照らすと、少し組換えワクチンに厳しいデータだったのかなというところや、接種費用に関しても今の実態と少し異なる部分がある可能性もあるかなと認識してございます。
16ページ目、組換えワクチンの費用対効果のところでございます。こちらはGSK社が資金提供を行った研究ということで認識しておりますが、支払者の立場から見た各年代のICERにつきましては、500万円/QALY未満であったということが報告されております。左下に最終的な結果を記載してございますけれども、各年代で接種した場合の費用対効果について具体的な数字が記載されてございます。こうした科学的知見あるいは費用対効果の知見が出ていると承知をしておおります。
17ページ目以降でこれまでのところを少しまとめさせていただいております。
18ページ目にお進みいただけますでしょうか。知見等をまとめますとこういう形になるかというふうな認識で事務局でおつくりしております。これまで小委員会での御議論及び近年明らかになりました知見等を整理すると以下のとおりかと認識しております。有効性に関しましては一定の知見の集積があるのかなと事務局としては認識しておりますが、他方で、費用対効果評価につきましては、既報の論文等の知見には一定の制限があると認識してございます。こちらは今回先生方に見ていただきまして、忌憚なく御指摘をいただければと思っております。
事務局の認識といたしましては、表の右側のところでございますが、特に費用対効果につきましては追加の評価といいますか、さらに評価をしたほうがいいのではないかということで記載をしております。読ませていただくと、生ワクチンについては、組換えワクチンに比べて費用対効果が良好という報告がございましたが、用いたワクチン価格や有効性の持続期間のデータの妥当性、当時の情報でなされているということに留意が必要なのかなと考えております。また、組換えワクチンにつきまして、費用対効果は良好であるという報告がありますけれども、具体的にワクチンメーカーの資金提供によるものであることから、少し違った観点での評価が要るのかなと認識してございます。
以上をまとめまして、19ページ目にまとめと事務局案を記載してございます。上側のまとめにつきましては、これまで御説明したものでございますので、御覧いただければと思います。
事務局案を御覧ください。論点の1番目としましては、帯状疱疹ワクチンの評価のために必要な知見等につきましてということで、現時点で得られた疫学的知見、あるいはワクチンの有効性等に関する科学的知見のほか、ワクチンの評価を進めるために、このほかに必要な知見等はないかということでございます。これまで事務局のほうで有効性、あるいは費用対効果の論文等を可能な限りお示しいたしましたが、そのほかの観点で知見が必要なものはないかということをこの場で御指摘をいただければ幸いに存じます。
論点の2番目といたしまして、今後の方針でございます。ワクチンの評価に必要な知見が一定程度集積していると考えられる場合には、今日の御議論も踏まえまして、例えば次のような観点で改めてファクトシートへの追記を検討するよう、国立感染症研究所の先生方に御依頼させていただき、それを踏まえて、この小委の場で再度議論を行うこととしてはどうかということでございます。
私どもとして考えた観点としましては、組換えワクチンに関する知見、すなわち今のファクトシートが生ワクチンに基づくものが基本でございますので、新たなモダリティに関する知見を取りまとめてはどうかということでございます。
また、生ワクチンに関しても新たな知見があるのかなと思ってございますので、こうしたことも踏まえて評価ができるのではないか。あるいは組換えワクチンも含めた中立的な費用対効果評価を盛り込むこととしてはどうかということでございます。このほかにも観点があるかもしれないと思いますので、ぜひこの場で御指摘をいただければと思っております。
事務局からの御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局の御説明に関して御質問、あるいは論点に関して御意見をいただければと思います。大藤先生、お願いします。
○大藤委員 御説明ありがとうございます。
今回の資料では年齢を中心に有効性とか疾病負荷などもまとめてくださったのだと思うのですけれども、帯状疱疹とか合併症とかに関しては、基礎疾患を持っている人とか免疫抑制剤を使っている人とかも結構リスクが高いように思うので、そういった観点からの疾病負荷のデータとか有効性・安全性のデータに関してもまた知見があるといいのかなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
それでは、氏家先生、お願いします。
○氏家委員 ありがとうございます。
恐らく評価するだけに結果の数字とかが比較されがちなのだと思うのですが、いろんな前提条件によって結果が変わるのだろうと思っています。特に帯状疱疹などですと、特性としてもともと小児期にかかった水疱瘡のウイルスが潜伏して免疫が下がることで再燃するということが機序になりますから、年齢的には高齢者であれば高齢者であるほど発症のリスクが高くなりますし、発症したときに重症化しやすいということも言えると思います。
一方で、生ワクチンというのは基礎免疫がないと効かないので、逆に言うと50歳とかで打つ場合と、80歳、90歳で打つ場合だとエフェクティブネスデータというのもかなり変わってくるのです。逆にシングリックス、組換えワクチンですと、Toll-like Receptorに直接作用するので、高齢者であっても高い有効性が維持できるということが特性としてありますので、ターゲットとかをどういうふうに考えるかによって費用対効果なども大きく変わってくるのではないかと思います。
特にシングリックスなどは、当初50歳以上でしたけれども、免疫不全者で承認も取りまして、免疫不全の方にも打てるという形に薬事上なりましたし、費用対効果を評価するとなった場合に、前提をどう置くのかというところが非常に重要になってくるのかなと思います。
イギリスなどもこれまでずっと生ワクチンで定期接種化をやっていましたが、費用対効果を非常に重視する国ですので、70歳で生ワクチンというのをやっていたわけですけれども、今年から60歳で組換えワクチンということにプログラム自体が変更されています。ですので、定期接種化したときに、肺炎球菌みたいに全ての高齢者に打つことを想定しているのか、年齢を決めて、その年齢だけ打つようにするのか、そもそも免疫不全者とかは対象にならないのかとか、ある程度そういう前提条件が方針としてあると、評価などがしやすくなるのかなと思います。
費用対効果の指摘のところは、事務局の資料、説明はそのとおりだと思いまして、シングリックスなどは比較的新しいワクチンですから、長い年数での有効性というのは今ちょうど出てきているところですので、今は10年以上というところが一つのコンセンサスになっていますので、費用対効果というのもまた変わってくるだろうと思いますし、最近の報告ですと、海外の評価、システマティックレビューとかを見ても、組換えワクチンのほうが費用対効果が高いという報告のほうが多いと理解しています。
ですので、そういったある程度条件というのをどうするかということを示したほうが、適切な評価をするためのファクトシートがつくりやすいのではないかと思います。
以上です。
○鈴木委員長 御意見ありがとうございます。非常に重要な御指摘だと思いました。
お願いします。
○菅沼委員 先ほど氏家先生がおっしゃられたとおりだと思うのですけれども、免疫不全あるいは高齢者において非常に発症率も高くなって、重症化もしやすいというのが分かっているところで、それについてのデータ、先ほどお話があったとおり、生ワクチンの免疫不全の方に打ちにくいという現状がありますので、実は重症化をさせたくないという方々について、免疫不全の方についての不活化ワクチンの知見が積み上がっているというところを考えるのはとても重要かなというのが1つあります。
今回のデータの中で接種した後の免疫の有効性がどれくらい続くかというところがデータとして出されたと思うのですが、それともう一つは、これも先ほど御指摘があったとおりですけれども、高齢者に対してワクチンを打ったときの効果、抗体がどれぐらい上がったかという面でいっても、生ワクチンと不活化のワクチンでは、不活化のほうでかなり高い、超高齢者も高いというデータも出ていますので、そういった点も考慮する必要があるのかなと思いました。
以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほかはいかがでしょうか。岡田先生、お願いします。
○岡田参考人 事務局にお尋ねですが、PHNに対する効果は、今、生ワクチンの論文しかないのですか。
○鈴木委員長 事務局、お分かりでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。ありがとうございます。
事務局でお調べした範囲なので相当リミテーションがあると思うのですけれども、今、お調べした範囲では、お示しすることはできなかったということでございます。
○岡田参考人 今後ファクトシートの中に入れ込まれる可能性もあるということですね。
○和泉予防接種課課長補佐 感染研の先生方とも御相談をしながら、あるいは小委の先生方の御知見もお借りしながらだと思うのですが、どういうデータがあるのかというのを広く検討できればと考えてございます。
○岡田参考人 よろしくお願いします。
○鈴木委員長 重要なポイントだと思います。
そのほかはいかがでしょうか。
特に帯状疱疹ワクチンは、既に議論になっておりますように、非常に疾病負荷、どういった集団においてこの疾病負荷が問題になるのか。そして、その集団における費用対効果がどの程度のものであるのかというところをしっかりと評価していくのが大事なワクチンであると。そういった論点になっているかと思います。
そのほか、何でも結構です。御意見をいただければと思います。神谷先生、お願いします。
もしこのままの方針でということであれば、論点2にあるように、現在のファクトシートに追加記載をするという方向でという話になるのかと思いますが、その点に関して、神谷先生、突然振って申し訳ないですけれども、何かコメントがありますでしょうか。
○神谷委員 ありがとうございます。
つくる側なのでコメントをしづらいところもあるのですが、生ワクチンと不活化ワクチンで相当違うと思うので、ファクトを見直すという点については必要ではないかなと思います。
こういうところで議論することではないのかもしれないのですけれども、先ほど氏家先生もコメントされていましたが、水痘への罹患の状況とか、ワクチンの定期接種化の導入の時期とか、各国が大分違う中で、本当に横並びにファクトとしてこれを見ていいのかというところは、今、ファクトシートが来たときどうしようかというのをちょっと考えておりました。なので、先ほどの国内の全体の疫学も相当時間が経過したものであったりして、どの辺の最新のファクトがあるのかというのはこれから見てみないと。ファクトシートに耐え得るものが出てくるのかというのはちょっと危惧しております。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
このファクトシートも含めてですが、事務局に確認したいのですけれども、どれぐらいのタイムスケジュールで考えているのか、事務局から御説明いただけますか。緊急性が高いと考えているのか、あるいはしっかりとデータをそろえてファクトシートを整備して、それからさらに議論していく。一定程度時間がかかるということを前提に考えていいのでしょうか。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。どうもありがとうございます。
緊急性という観点で言うとなかなか難しいところではございますが、いずれにしても、ファクトシートとして、先ほど神谷先生がおっしゃっていただいたとおり、どういったデータがあって、また氏家先生も御指摘いただいたように、どういった前提でやっていくのかというところがあるのかなと思っていまして、科学的知見が納得する範囲でしっかりと提示される必要があるのかと思ってございます。これは感染研の先生方にお願いしつつ、事務局としてもよく連携をして対応したいと思っているのですが、どれぐらい時間がかかるのかというのは、少し見てみないと分からない面もあるかとは思っております。
他方で、ファクトシートそのものについてはおおむね6か月ということを、作成するときに関しては示しているかと思っておりますけれども、今回既にあるものへの追記と事務局案としては記載してございますので、0からという認識ではないのですが、他方で、新たなモダリティが入ってくるということで、大きな作業が必要なのではないかという認識はしているところで、いずれにしても是々非々でといいますか、あるものを適切に整理する必要があるのかなと認識しております。
すみません。はっきりとした答えではないですけれども、事務局としての認識でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
そのほか御質問あるいは御意見ございますでしょうか。
それでは、事務局から提案のあった事項、それぞれ大きな異議はないのかと思いますので、本日の議論も十分踏まえていただいて、事務局案、こちらのほう、知見、費用対効果等の必要な情報について検討した上で、ファクトシートへの追記を行うよう感染研にお願いすることとしたいと思いますが、皆様、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいたかと思います。
それでは、事務局におかれましては、感染研と十分に連携しながらファクトシートの準備を進めていただくようにお願いしたいと思います。
○和泉予防接種課課長補佐 事務局でございます。
鈴木委員長、ありがとうございます。
先ほど御指摘いただきました観点を十分に踏まえまして検討させていただきたいと思っております。少しレスポンスだけさせていただければと思っております。
大藤先生から一番初めにいただきました基礎疾患等に着目したデータということで、事務局のほうでも限られた範囲で探したところでは、今回お示しした年齢に着目したものが確かに多くございました。ここは専門の先生方と相談をさせていただきながら、その基礎疾患に着目したようなデータがもう少しリッチにあれば、より検討できるという御指摘だったと思いますので、そうしたものを見ていきたいと思っております。
私どもで調べた範囲ですと、先ほど申し上げた生ワクチンの免疫状態における効果というものも論文上はございましたけれども、こうした論文が十分検討に耐えるかというところは、また専門の先生方の目で見ていただいて、ファクトシートにどう盛り込むかというところを検討させていただくのかなと認識しております。
また、氏家先生に御指摘をいただきました前提条件、あるいはターゲットをどう考えるかというところで、おっしゃるとおりかと思ってございます。いろんな接種の年齢やステータスをどう考えるかということだと思いますけれども、こちらも様々なパターンで検討するということになるかと思ってございます。少し感染研の先生方に御負担をおかけしないようにというところもございますし、あまり長期間かけてもというところがございますので、適時御相談をさせていただきながらやらせていただければと思っております。
海外の評価でシングリックスの効果がよりよいということにつきましてもこの前提条件になるかと思いますが、ワクチンの価格とか医療費とかは国内、国外で違うところもあるかと思っておりまして、こういった前提条件も整理をしながら、国内においてはどうかということを調べるようにという御指摘だったと思っておりますので、こちらもぜひ連携してやらせていただければと思っております。
そのほか、PHNのエビデンス、岡田先生に御指摘いただいた点、私が十分調べ切れていなかったかもしれませんけれども、こちらについても念頭に置きながらやらせていただくということを認識してございます。
以上、事務局からのレスポンスでございました。よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
PHNに対する効果ということで、今、チャットボックスのほうに氏家先生から幾つか共有いただいております。ありがとうございます。
議事は以上になりますが、事務局から何か追加事項ございますでしょうか。
○溝口予防接種課課長補佐 ありがとうございます。事務局でございます。
本日も闊達な御意見、いろんな御意見をいただきましてありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って連絡をさせていただきたいと思います。
事務局からは以上になります。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
それでは、本日の会議は以上となります。活発な御議論ありがとうございました。