第26回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会 議事録

日時

令和5年9月26日(火)14:00~15:00

審議方法

オンライン会議

出席者

委員(五十音順)
新井文子委員、荒川玲子委員、井上茂亮委員、今井健委員、井本滋委員、加藤真介委員、川俣貴一委員、草野央委員、神人正寿委員、園田康平委員、東條美奈子委員、鳥越俊彦委員、中村敦委員、南学正臣委員、西山充委員、沼部博直委員、野口佳裕委員、服部信孝委員、原悠委員、針間博彦委員、藤田香織委員、舟久保ゆう委員、別府志海委員、星野卓之委員、本多真委員、宮園弥生委員、宮本洋二委員、安田和基委員、山口健哉委員、若杉三奈子委員、鷲見幸彦委員

議題

  1. 1.委員長の選出について
  2. 2.「社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱」の改正について
  3. 3.エムポックスの提要への追加について
  4. 4.その他

議事

議事内容
○事務局
 では、少し定刻を過ぎてしまいましたが、これより第26回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会を開催いたします。
 委員の先生方におかれましては、お忙しいところ、ウェブ会議による御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
 冒頭、進行を務めます事務局、国際分類情報管理室の稲葉でございます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
 開会に先立ちまして、本日はウェブによる開催ということで、御出席状況の確認と御発言の方法の説明をさせていただきます。
 まず、Teamsの画面上にビデオ、マイクのアイコンがございます。最初は、ビデオ機能をオンにして御挨拶をさせていただき、議事2に入りましたら、接続の安定性の確保のため、ビデオ機能はオフにしていただきたいと存じます。
 また、マイク機能は御発言されるとき以外はオフ(ミュート)にしていただければと思います。アイコンをクリックして斜線が出ているとオフになっております。
 御発言の際は、ビデオ機能をオン、マイク機能をオン(ミュート解除)の上で、お名前を名乗っていただきまして、委員長に指名されてから御発言をお願いいたします。
 御発言の終わりには「以上です」との一言をつけていただき、ビデオ機能をオフ、マイク機能をオフ(ミュート)にしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 Teamsには、チャットでメッセージを送る機能がございますが、御発言の際は、チャットではなく口頭で御発言いただきますようお願いいたします。チャットのメッセージは、マイクが使用できない場合や、不具合を事務局にお知らせいただく場合にのみ御使用いただきますようお願いいたします。
 また、本日につきましては、接続の安定性の確保のため、画面上での資料の表示は行わない予定でございます。資料につきましては、お手数ですが、御自身で閲覧できるよう御準備をお願いいたします。
 では、開会したいと思います。よろしくお願いいたします。
 議事に先立ちまして、本年7月に幹部の人事異動がございました。厚生労働省政策統括官付参事官の石津より御挨拶申し上げます。
○事務局
 厚生労働省の参事官、統計を担当しております石津と申します。本年7月4日に着任したところでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は、委員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御出席賜り、誠にありがとうございます。この委員会、平成18年に社会保障審議会の統計分科会の下に発足し、以来15年以上が経過しております。このたび第9期目がスタートする運びとなりました。多くの委員の方々に引き続き御就任いただけるとともに、このたび16名の先生方に新たに御就任いただいております。重ねてお礼申し上げます。
 本委員会は、ICD(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)に関する普及・改善などの業務に関しまして、私ども厚生労働省が専門的な立場での御協力を先生方から賜る場でございます。本日は、エムポックスの提要への追加について御審議いただく予定でございます。委員の皆様方からは、専門的見地から忌憚のない御意見を賜りたく、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○事務局
 続きまして、事務局の人事異動についても御報告いたします。国際分類情報管理室長だった吉本が本年4月に異動となりまして、後任に川本が、また室長補佐に舩冨が、それぞれ着任いたしましたので、この場を借りて御挨拶させていただきたいと思います。
 では、川本から御挨拶いたします。
○事務局
 委員の皆様、お忙しいところ、このたびは御出席いただきまして、ありがとうございます。国際分類情報管理室の川本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 では、舩冨から御挨拶させていただきます。
○事務局
 よろしくお願いいたします。本日は、お忙しい中、御出席いただき、どうもありがとうございます。
 4月より国際分類情報管理室室長補佐に着任いたしました舩冨と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 それでは、今回、第9期最初の委員会ということになりますので、最初に委員の皆様方を私から御紹介させていただきます。お名前を読み上げましたら、簡単で結構でございますので、一言御挨拶をお願いいたします。
 では、最初に、聖マリアンナ医科大学 新井委員です。
○新井委員
 聖マリアンナ医科大学血液・腫瘍内科の新井と申します。どうぞよろしくお願いいたします。日本血液学会から参加させていただいております。
 以上です。
○事務局
 ありがとうございます。
 では、国立国際医療研究センター病院 荒川委員です。
○荒川委員
 国立国際医療研究センター病院の臨床ゲノム科の荒川玲子と申します。日本小児科学会から参加させていただいています。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、神戸大学 井上委員です。
○井上委員
 皆様、こんにちは。神戸大学災害・救急医学分野の井上です。私は、日本救急医学会から代表として参加させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京大学 今井委員です。
○今井委員
 東京大学の疾患生命工学センターの今井健と申します。日本医療情報学会のほうから参加させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、杏林大学 井本委員です。
○井本委員
 杏林大学乳腺外科の井本と申します。日本癌治療学会からの参加です。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、徳島赤十字ひのみね医療療育センター 加藤委員です。
○加藤委員
 徳島赤十字ひのみね医療療育センターの加藤でございます。日本整形外科学会から参加させていただいております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京女子医科大学 川俣委員です。
○川俣委員
 東京女子医科大学脳神経外科の川俣でございます。日本脳神経外科学会を代表して参加させていただいております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、北里大学 草野委員です。
○草野委員
 北里大学消化器内科の草野と言います。よろしくお願いいたします。
○事務局
 ありがとうございます。
 次に、和歌山県立医科大学 神人委員です。
○神人委員
 3年ほど前から、この委員会に日本皮膚科学会を代表して参加しております。どうかよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、九州大学 園田委員です。
○園田委員
 九州大学眼科の園田と申します。今回から参加させていただきます。日本眼科学会を代表して参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、北里大学 東條委員です。
○東條委員
 北里大学の東條と申します。日本循環器学会を代表して、こちらに参加させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、札幌医科大学 鳥越委員です。
○鳥越委員
 札幌医科大学医学部病理学第一講座の鳥越俊彦と申します。日本病理学会を代表して参加させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、名古屋市立大学 中村委員です。
○中村委員
 名古屋市立大学の臨床感染制御学の中村と申します。日本感染症学会から参加させていただいています。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京大学 南学委員です。
○南学委員
 日本内科学会の理事長を拝命しております南学でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、高知大学 西山委員です。
○西山委員
 高知大学の西山と言います。日本内分泌学会から参加させていただいております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京都立北療育医療センター 沼部委員です。
○沼部委員
 東京都立北療育医療センターの沼部と申します。日本先天異常学会から代表して参加しております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、国際医療福祉大学 野口委員です。
○野口委員
 国際医療福祉大学の野口と申します。初めての参加になります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会から参加しておりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、横浜市立大学 原委員、お願いいたします。
○原委員
 横浜市立大学の原と申します。日本アレルギー学会からの参加となります。今年からになります。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京都立松沢病院 針間委員、お願いいたします。
○針間委員
 東京都立松沢病院の針間です。日本精神神経学会を代表して今回から参加させていただきます。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。 
 では、埼玉医科大学 舟久保委員、お願いいたします。
○舟久保委員
 埼玉医科大学リウマチ膠原病科の舟久保です。日本リウマチ学会から今回、初めての参加になります。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、国立社会保障・人口問題研究所 別府委員です。お願いいたします。
○別府委員
 国立社会保障・人口問題研究所の別府でございます。私は、医療的な専門というよりは、利用者側として、こちらの委員会に参加させていただいております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、北里大学 星野委員です。
○星野委員
 北里研究所病院の星野と申します。日本東洋医学会からの代表で参加しております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、東京都医学総合研究所 本多委員です。
○本多委員
 本多です。6年前から日本睡眠学会の代表として参加しています。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、筑波大学 宮園委員です。
○宮園委員
 筑波大学小児科の宮園と申します。日本周産期・新生児医学会から参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、徳島大学 宮本委員です。
○宮本委員
 徳島大学の宮本です。日本歯科医学会と日本口腔科学会を代表して参加させていただいています。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、杏林大学 安田委員です。
○安田委員
 杏林大学の安田と申します。日本糖尿病学会から参加しております。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、日本大学病院 山口委員です。
○山口委員
 日本大学病院の山口と申します。日本泌尿器科学会から初めて参加いたします。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、新潟大学 若杉委員です。
○若杉委員
 新潟大学の若杉です。日本腎臓学会から初めてです。よろしくお願いします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、社会福祉法人仁至会認知症介護研究・研修大府センター 鷲見委員です。
○鷲見委員
 認知症介護研究・研修大府センターの鷲見です。日本老年医学会からずっと出席させていただいていますが、今回、多分、最後の出席になると思います。このたび委員が変わりましたので、すみません、連絡が不十分だったと思いますが、今回、引き続き参加させていただきます。
○事務局
 どうぞよろしくお願いいたします。
 では、順天堂大学 服部委員です。
○服部委員
 順天堂大学の服部でございます。日本神経学会の立場で参加させていただきます。よろしくお願いいたします。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、独立行政法人国立病院機構沖縄病院 藤田委員です。
○藤田委員
 呼吸器内科の藤田です。よろしくお願いいたします。日本診療情報管理学会から参加しております。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 それでは、皆様から一言ずついただきましたので、運営要綱に従いまして、会の成立状況について御報告いたします。あらかじめ事務局にて確認させていただいたところ、現在31名の出席をいただいております。事前に御欠席の連絡をいただいている委員につきましては、安西委員、池松委員、喜島委員、小林委員、末岡委員の5名でございます。御出席の予定でまだお見えでない方もいらっしゃいますが、現時点で委員の3分の1を超える御出席をいただいておりますので、本会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。
 次に、本日の会議資料の確認をさせていただきます。事前送付いたしました会議資料を御覧ください。
 会議資料といたしましては、最初に議事次第がございます。
 そのほか、資料としまして、
 資料1  「社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱(案)」
 資料2-1「エムポックスの提要への追加について」
 資料2-2「ICD-10(2013年版)提要の修正(案)(エムポックス)」
 資料3  「ICD-10(2013年版)提要の修正(案)(骨髄線維症)」
 資料4  「ICD-11の用語の和訳作業に関する報告について」
 資料5  「WHO-FICネットワーク年次会議(2022年、2021年)の報告」
 参考資料1-1「ICD-11の分類の表記に用いる用語について」
 参考資料1-2「ICD-11和訳の取扱について(案)(第21回 資料2抜粋)」
 参考資料2「厚生労働省設置法、社会保障審議会令、社会保障審議会運営規則」
 参考資料3「疾病、傷害及び死因分類」に係る委員会の設置について」
 参考資料4「社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会委員名簿」
となります。
 資料の確認は以上でございます。
 次に、委員会運営につきまして簡単に説明させていただきます。本委員会の運営については、社会保障審議会の運営に準ずることとしております。会議は原則公開であること、議事録も原則公開されることとなっております。
 それでは、議事に入らせていただきます。まず、議事1の「委員長の選出について」ということで、本委員会の委員長の選出を行いたいと存じます。
 委員長は委員の互選により選任することとなっておりますので、委員の中から御推薦をいただきたいと思いますが、各委員の先生方、いかがでしょうか。
 別府委員、お願いいたします。
○別府委員
 ありがとうございます。国立社会保障・人口問題研究所の別府でございます。
 本委員会ですけれども、これまで内科系の学会が牽引してきているという経緯があると承知してございます。そこで、日本内科学会の理事長をされております南学先生を委員長に推薦したく存じます。いかがでしょうか。よろしくお願いします。
○事務局
 ありがとうございます。
 南学委員推薦の御発言がございましたが、皆様、いかがでしょうか。
(委員首肯)
○事務局
 御異存がないようでしたら、本委員会の委員長は南学委員にお願いいたしたく存じます。
 まずは、御就任に当たりまして、南学委員長から一言いただけますでしょうか。
○南学委員長
 別府委員、御推挙いただきまして、誠にありがとうございます。
 委員の皆様の御指導をいただきながら、適正な議事運営に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 では、南学委員長、本専門委員会の運営要綱によりますと、委員長は委員長代理を指名することができるとされております。よろしければ委員長代理の指名をお願いできますでしょうか。
○南学委員長
 それでは、委員長代理は、徳島赤十字ひのみね医療療育センターの加藤真介先生にお願いできればと思います。
○事務局
 南学委員長より、加藤委員の指名がございましたが、いかがでしょうか。
(委員首肯)
○事務局
 御異存がないようでしたら、委員長代理は加藤委員にお願いいたしたく存じます。
 加藤委員長代理からも一言いただけますでしょうか。
○加藤委員長代理
 ただいま御指名いただきました加藤でございます。
 私は、2008年に日本整形外科学会がICD-11のための働きかけをICD室などと一緒に行ったときから、どういうわけか、この分野に関わってきております。外科系の立場から御協力させていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
○事務局
 ありがとうございます。
 それでは、ここからは南学委員長に議事進行をお願いしたいと存じます。南学委員長、よろしくお願いいたします。
○南学委員長
 よろしくお願いいたします。
 それでは、議事2に入りたいと思います。「社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱」の改正について」、事務局から御説明をお願い申し上げます。
○事務局
 では、事務局から御説明させていただきます。
 本委員会の運営要綱につきまして、事務局の組織変更に伴いまして、本運営要綱も変更が必要となっております。庶務事項、第7条、資料1の2ページ目となりますが、こちらの第7条につきまして、本年7月に政策統括官の事務分担の変更がございました。政策統括官の括弧の部分に当たりますけれども、その部分の変更がございましたため、この括弧の分担の部分を落として資料1のとおりとしたいと思います。
 事務局からの説明は以上となります。
○南学委員長
 ありがとうございます。
 何か御質問、御意見等ございますでしょうか。特に御異議がなければ、御了解いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○南学委員長
 ありがとうございます。
 それでは、運営要綱は資料1のとおり変更させていただきます。
 続きまして、議事3に入らせていただきます。「エムポックスの提要への追加」について、こちらも事務局から御説明をお願い申し上げます。
○事務局
 よろしくお願いいたします。
 それでは、資料2-1「エムポックスの提要への追加について」を御覧ください。
 まず、サル痘の名称変更に関する経緯から御説明いたします。資料2-1の最後の5ページ目にございます参考資料、第72回厚生科学審議会感染症部会の資料の抜粋を御覧ください。2022年5月以降の国際的なサル痘の流行においては、一部のコミュニティで、人種差別やスティグマのような表現が見られたことがWHOに報告され、多方面から懸念を表明され、WHOに名称変更に向けた道筋を提案するように求められておりました。WHOは、専門家などから意見を聴取し、幅広く議論を行った結果、2022年11月28日に、サル痘の名称について、新たな英語での名称として「mpox」の使用を推奨することを公表し、1年間の移行期間を経て、「monkeypox」に代わり、「mpox」へ名称を変更していくと発表しました。
 戻って、資料2-1の2ページ目を御覧ください。2022年11月28日のWHOの発表後、次のページでお示ししているとおり、同年12月にICD-10のウェブブラウザ上で「monkeypox」の包含用語に「mpox」が追加されました。
 また、国内の関係法令の動きとしましては、2023年2月17日の感染症部会において、「サル痘」の名称を片仮名の「エムポックス」に変更する方針が了承され、同年5月26日に感染症法政令の施行により、「サル痘」から「エムポックス」へ名称変更され、原因となるウイルスの別名も「サル痘ウイルス」から「エムポックスウイルス」へ名称が改められました。
 資料2-1の4ページ目を御覧ください。このたびWHOにおけるICD-10の修正対応や、感染症法等の動向を踏まえまして、統計法に基づく統計基準「疾病、傷害及び死因の統計分類」における「mpox」の取扱いについて、次の3点の対応案について御意見をいただきたいと考えております。
 1つ目としましては、WHOが示した「mpox」の和訳は、感染症法と合わせて、片仮名で「エムポックス」と表記する。
 2つ目といたしまして、資料2-2で新旧対照表としてお示ししておりますとおり、「疾病、傷害及び死因の統計分類提要 ICD-10(2013年版)準拠」を修正し、内容例示表に「B04 サル痘」の包含用語として片仮名の「エムポックス」を追加するとともに、索引表にも「エムポックス」を追加すること。
 3点目といたしまして、「mpox」は「B04 Monkeypox」の包含用語との位置付けであるため、分類の名称の変更は行いません。ただし、WHOにおいて、分類名称が「monkeypox」から「mpox」へ正式に変更された場合には、現行の統計基準の一部改正を検討すること。
 以上3点でございます。
 「エムポックス」の提要への追加に関して、事務局からの御説明は以上でございますが、これに加えまして、もう一点御了承いただきたい点がございますので、併せて御説明させていただきます。資料3にございます「ICD-10(2013年版)提要の修正(案)(骨髄線維症)」を御覧ください。
 これまでも提要の誤植等が判明した場合、当委員会で修正(案)について御了承いただいてまいりました。今回、索引表において「骨髄線維症 骨髄化生<異形成>を伴うもの」のコードが「D47.1」と振られておりますが、正しくは「D47.4」であるという誤植が新たに判明いたしましたため、正しいコードへ修正したいと考えております。この点につきましても、併せてこの議事の中で、もし御意見等ございましたら伺いたく存じます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○南学委員長
 ありがとうございます。
 以上の事務局からの御説明につきまして、何か先生方から御質問、御意見等ございますでしょうか。もし何かございましたら、ミュートを外してお声を出していただければと思います。特に御意見等ございませんでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、資料2-1のエムポックスの提要への追加について、また、資料2-2及び資料3の提要の修正案についても特段問題なく御了承いただけたということで、この内容で決定させていただければと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、最後の議事になります。議事4の「その他」について、事務局から報告事項などございましたら、よろしくお願い申し上げます。
○事務局
 よろしくお願いいたします。事務局からの御報告は2件ございますので、順に御説明させていただきたいと思います。
 まず、ICD-11の用語の和訳作業に関しまして御報告いたします。資料4を御覧ください。
 まずは、委員の皆様におかれましては、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」の第11回改訂版、ICD-11の用語の和訳作業において、多大なる御協力を賜りまして、誠にありがとうございます。既に御存じの内容も含まれていることと思いますが、新任の委員もいらっしゃいますので、簡単に今までの経緯にも触れさせていただきながら御報告させていただきたいと思います。
 まず、「1.経緯」にてお示ししている、これまでの経緯になりますが、ICD-11は世界保健機関(以下「WHO」)において、平成30年(2018年)6月の「公表」、令和元年(2019年)5月の「採択」を経て、令和4年(2022年)1月に「発効」されました。各加盟国は、世界保健機関憲章及び世界保健機関分類規則に沿ってWHOへの統計報告を行うこととされておりますため、統計報告にICD-11を用いる準備を進めております。なお、ICD-11が採択された際にWHOより示された決議文書では、ICD-11の適用に当たりまして、2022年1月1日の発効から、少なくとも5年間の移行期間を設けるとされております。
 このようなWHOの動向を踏まえ、我が国では、日本医学会及び日本歯科医学会に御協力を賜りながら、委員の皆様を通じて関係学会に収載用語の和訳作業をお願いしてきたところでございます。
 続いて、「2.進捗状況」です。1の経緯でも記載しておりますとおり、発効から現在に至るまで、収載用語の修正・追加等の更新が行われております。これはICD-11の特性でもあるのですが、今後も引き続き様々な更新が行われていくことが想定されております。作業に着手してから現在に至るまで、先ほど触れさせていただきましたとおり、WHOによる収載用語の修正・追加等の更新状況に沿うため、複数回にわたり、WHOから提供された時点版のファイルを用いて、日本医学会及び日本歯科医学会に御協力を賜りながら、関係学会に収載用語の和訳作業をお願いし、作業を進めてまいりました。関係学会への照会と並行いたしまして、事務局では各版の検証及び移行作業を行い、また御提出いただいた和訳案について、誤植及び全体の整合等による確認・修正作業を行ってまいりました。
 現在は、ICD-11の分類の表記に用いる用語の和訳案について、2022年2月版をベースに日本医学会及び日本歯科医学会を通じて最終調整を行っているところでございます。
 最後に「3.今後の進め方」でございます。ICD-11の分類の表記に用いる用語、こちらは、Mortality and Morbidity Statistics、死亡・疾病統計用分類(MMS)のガイド、見出し、チャプター、ブロック、カテゴリーに当たるものを想定しておりますけれども、これらの和訳案について、現在行っている最終調整の結果を踏まえて、1用語につき1つを設定する見込みでございます。
 また、誤植や全体の整合、調整結果を踏まえまして、適宜修正したものなどを含んだ全体的な和訳案を対象として、今年度中に最終確認との位置づけで関係学会へ照会依頼を行い、ICD-11の分類の表記に用いる表現の確定に向けて工程を進めてまいりたいと考えております。
 また、ICD-11の分類の表記に用いる用語以外については、例えばファウンデーション上のタイトルや章になりますけれども、こちらはWHOの更新情報の確認と検証を並行して実施し、その結果に応じて、引き続き和訳案の作成や整理を進めてまいりたいと考えております。
 まずは、今年度中にICD-11の分類の表記に用いる用語の最終確認の照会を行いたいと考えておりますので、委員の皆様におかれましては、引き続き御協力を賜りたく、改めてよろしくお願い申し上げます。
 なお、「2.進捗状況」で触れました誤植及び全体の整合等による和訳の修正例と「3.今後の進め方」で触れました1用語につき1つを設定された和訳の使用イメージを参考資料1-1に御参考としてお付けしておりますので、後ほど御覧いただき、学会内でも適宜共有いただければと思っております。
 私からは以上です。
 続きまして、WHO-FIC年次会議について、稲葉調整官より御報告させていただきます。
○事務局
 それでは、「WHO-FICネットワーク年次会議(2022年、2021年)の報告」について御説明させていただきます。資料といたしましては2年分となりますが、2022年の報告を中心にかいつまんで御報告させていただきます。
 2022年のWHO-FICネットワーク年次会議につきましては、令和4年10月17日から21日までの5日間、ジュネーブのWHO本部におきましてハイブリッド形式で開催されております。2021年の年次会議につきましては、令和3年10月18日から22日までの5日間、こちらはコロナ禍でありましたため、2020年から引き続きオンラインで開催されました。
 2022年の年次会議につきましては、対面参加を主体としながらオンライン参加も可能とするハイブリッド開催となりまして、34の協力センターと72か国が参加し、zoom参加と合わせて約360名が参加しました。ちなみに、2021年につきましては、完全にオンライン開催だったのですけれども、70か国430名以上が参加しております。
 分類・統計諮問委員会であるCSAC-ICDでは、2022年はICDについての87件の提案を検討いたしまして、49件が承認されました。CSAC-ICDの日本の投票につきましては、委員の皆様方に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。
 続きまして、CSAC-ICFにつきましては、2021年において改正提案はございませんでした。2022年も引き続き承認案件はありませんでした。
 なお、本報告につきまして、こちらの資料5の内容につきましては、それぞれ当時の年次会議の開催時点の状況の御報告となりますので、適宜御参照いただければ幸いでございます。こちらは御参考ということでお願いいたします。
 では、簡単ではございますが、事務局からの説明は以上となります。
○南学委員長
 ありがとうございました。
 以上、事務局からの報告2点につきまして御質問等ございますでしょうか。あるいは、これまで全体を通じまして、何か御質問、御発言等ございましたら、ミュートを外して御発言いただければと思います。特に何もございませんでしょうか。
 藤田先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○藤田委員
 沖縄病院の藤田です。
 先ほどのサル痘のところに戻るのですけれども、資料2-1の4ページ目の後半の部分で、WHOが包含ではなく分類名称として「mpox」になったら、本邦ももちろん改正を検討するとありますけれども、今回のサル痘は、2022年12月から今まで半年以上かかっていますが、次回の改正のときも本邦で検討するのは半年ぐらいかかってしまうのでしょうか。
○南学委員長
 こちら、事務局から御発言お願いできますでしょうか。
○事務局
 御質問、どうもありがとうございます。事務局でございます。
 今回の包含用語の追加について、WHOの公表からやや時間がたってしまいましたけれども、分類名称、分類項目名の正式な変更・改正がありました場合には、できるだけ早めに委員会において御審議いただきたいと考えておりますが、様々な動向を見ながら、適切な時期で開催させていただきたいと考えております。よろしくお願いします。
○藤田委員
 ありがとうございます。
 ICD-11のこともあって大変だと思いますけれども、なるべく早めによろしくお願いいたします。
○事務局
 ありがとうございます。
○南学委員長
 ありがとうございます。
 ほかに何か御発言等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、議事のほうは以上で終了いたしましたので、最後に事務局のほうから連絡事項がございましたら、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○事務局
 ありがとうございます。
 本委員会の次回開催でございますが、現在のところは未定となっております。議題案などがまとまりましたら、委員会開催の日程調整を依頼させていただきますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○南学委員長
 ありがとうございます。
 それでは、先生方、迅速な議事進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。第26回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会を閉会させていただきます。お忙しい中、誠にありがとうございました。
(了)

照会先

厚生労働省政策統括官付参事官付国際分類情報管理室 川本、稲葉

代表03-5253-1111 内線7493