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第5回抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会
健康・生活衛生局 感染症対策部 感染症対策課
日時
令和5年9月28日(木)17:00~19:00
場所
航空会館ビジネスフォーラム(2階)
議題
- 1.抗微生物薬適正使用の手引きの改正について
- 2.その他
議事
○松浦感染症対策課長補佐 ただいまから、「厚生科学審議会感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 第5回抗微生物薬適正使用等に関する作業部会」を開催いたします。
構成員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日、議事進行を務めさせていただきます健康生活衛生局感染症対策部感染症対策課の松浦と申します。よろしくお願いいたします。
本日の議事は公開となります。カメラ撮り等々、本日は記者の方はおりませんので、その辺り省略させていただきます。
本日はWEB会議で開催することとしております。
まず、WEB会議を開催するに当たりまして、会議の進め方について御連絡をさせていただきます。
御発言される場合は、まず挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、部会長から御指名されてから御発言をお願いいたします。なお、WEB会議ですので、タイムラグが生じますが、御了承願います。
会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いします。
続きまして、委員の出席状況について御報告いたします。御出席の委員につきまして、通信の確認も踏まえまして、委員の名前をこちらから申し上げますので、一言お返事いただければと思います。
五十音順に申し上げます。
大曲委員、金子委員、北原委員、具委員、菅野委員、徳田委員、早川委員、林委員、本田委員、宮入委員、山本委員。
それでは、以上、現在、抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会の委員全員から御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会令に基づきまして、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
また、本日は、オブザーバーとして、国立感染医療研究所より菅井様、国立国際医療研究センター病院より松永様の御参加の御連絡を受けております。
それでは、議事に入る前に資料の確認をさせていただきます。
まず、議事次第及び構成員名簿、座席図、資料1抗微生物薬適正使用の手引き第三版、資料2の概要、参考資料1~3になります。不備等ございましたら、事務局にお申し出ください。
事務局に異動がございましたので、新たに着任いたしました感染症対策課長荒木より御挨拶をさせていただきます。
○荒木感染症対策課長 感染症対策課長の荒木でございます。この9月から、我々、結核感染症課といったものが感染症対策課ということで課名も変更になっております。
本日、事務局の紹介ですけれども、私が荒木でございまして、あと、杉原エイズ対策推進室長、そして、今、司会を務めております松浦感染症対策課長補佐、城感染症対策課検疫医療専門職、そして、宮原感染症対策課主査も参加させていただいておりますので、御報告申し上げます。よろしくお願いします。
○松浦感染症対策課長補佐 それでは、ここから進行は大曲部会長にお願いいたします。○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは、早速始めたいと思います。
事前に、事務局から各委員に対しては、資料が送られていると思います。こちらについて、必要なポイントについて、事務局から、特に議題1について簡潔に御説明をお願いいたします。
○松浦感染症対策課長補佐 ありがとうございます。
では、事務局より資料の御説明をさせていただきます。
資料につきましては、資料1として手引きの第三版をつけさせていただいてございます。ページが200ページを超えるものになっておりますので、御了承いただければと思います。
私のほうからは、資料2の概要に沿って、簡単ではございますが、御説明させていただければと思います。
資料2でございますが、まず、経緯といたしましては、適正使用の推進につきましては、「アクションプラン2023-2027」におきまして、6つの目標のうちの1つとして取り組みが定められているところでございます。
「抗微生物薬適正使用の手引き」につきまして、これまで、2017年6月に第一版、2019年12月に第二版を発行いたしました。
今般、新しい「アクションプラン」の戦略4.1における取組として手引きの更新を行っておりまして、第三版(案)を作成いたしました。
第三版(案)の概要でございますけれども、これまでの外来編に加えまして、新たに御執筆の先生方に御協力いただきまして、入院編という形で書き下ろしていただきました。
資料2の下半分、目次に沿って記載をしてございますけれども、これまで、「外来編」ということで、各症候群別の記載であったものが、「入院編」として、それぞれの微生物ごとの対応について記載をいただいております。
右下に※で書かせていただいておりますけれども、今後、事務局にてダイジェスト版を作成することを予定してございます。
参考資料につきましては、参考資料1として、当会議の設置要綱、参考資料2として、今般検討している体制として、作業部会の位置づけ、参考資料3といたしまして、「アクションプラン」の概要でございます。
事務局からの説明は、以上でございます。
○大曲部会長 ありがとうございます。
ここまでのところで、委員の先生方から御質問等はございますでしょうか。
よろしいですかね。
ありがとうございます。
それでは、先に進めてまいります。
今日の検討の仕方ですけれども、いろいろと考えましたが、資料自体のページが多いこともありまして、事前に御覧いただいているということもありますので、基本的に、委員の先生方、そして、参考人の先生方を一巡する形で、お一人ずつから御意見を頂戴していくという形にしたいと思います。
ということで、まず最初に、金子委員から御発言をいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○金子委員 よろしくお願いします。
資料が来てからまだ日が浅いので、全部読み込んではいないのですけれども、臨床検査技師の立場から、気がついたことをお話ししていこうと思います。ページに沿って行く方法でよろしいでしょうか。
○大曲部会長 そうですね。そのほうが同定しやすいですので、よろしくお願いします。
○金子委員 よろしくお願いします。
そうしましたらば、まず、2ページです。こちらに抗菌薬の名前がずっとあるのですけれども、これは、用語集として、最初、注射が並んでいて、その後、内服となっています。この内服と注射のところの分けがないので、最初の抗菌薬の種類のところに、「注射」とか、その下に「内服」とか書いていただいたほうが、見やすいのかなというのが1つありましたので、お知らせします。
それから、2ページ、3ページと打ってあって、【細菌・ウイルスの種類】のところで、また2ページになっています。【最近・ウイルスの種類】のページがまた戻ってしまっていますね。
次に、後ろのほうの2ページの【細菌・ウイルスの種類】というところですけれども、真ん中よりちょっと下のところにチフス菌とパラチフスAが並んでいますが、書き方が、チフスとパラチフスでちょっと異なった書き方になっております。パラチフスのほうが正確に書いてありますので、こちらにそろえていただければと思います。いかがでしょうか。
それから、小さいことですけれども、フソバクテリウムが斜体になっておりませんので、直していただければと思います。
その次のページですけれども、例えばヒトメタニューモウイルスなどのところの最初の出だしの文字が大文字だったり小文字だったりします。ちょっと統一性がないので、そろえていただければと思います。
それから、11ページ、「ワクチン接種」があります。この「ワクチン接種」につきましては、非常によく書かれておるので、これでよろしいかと思うのですが、RSウイルスが最近ワクチン接種オーケーになったと思いますので、ここのところに名前だけでも入れていただければと思います。いかがでしょうか。
あと、後ろのほうになるのですけれども、103ページ、「入院患者における抗微生物薬適正使用編」ですけれども、【UTI】で、4行目の「臓器診断に必要な検査」で、「尿中白血球定、」何でしょう。定性ですかね。そこのところがちょっと気になりましたので、後でちょっと見ておいてください。
次、105ページ、「血液培養を採取すべきタイミング」ということで、こちらはこのままでよろしいかと思うのですけれども、培養時間の記載はよろしいですかね。例えば、5日間とか1週間とかという決まりがあるかと思うのですけれども、それ以外に、例えば、HACEKの場合には少し長めにしたほうがよいとかという文言も、検討していただければと思って、提起させていただきます。
それから、109ページ。「培養結果の解釈」というところで、マル1「培養結果の解釈」というところですけれども、こちらに、できれば、「培養結果はグラム染色と両方を平行して解釈すべきだ」という文言も入れたらいいかがかなと思い提起させていただきます。御検討ください。
一番最後ですけれども、小さなことですが、143ページ「図5.」に、表題がないので、付けていただければと思います。
私のほうからは、このことに気がつきましたので、お示しします。
以上です。
○大曲部会長 金子委員、ありがとうございます。
それでは、次に北原委員から御発言をお願いいたします。
○北原委員 薬剤師の視点から見させていただいた感じになりますので、よろしくお願いいたします。
私もまだ精読できてないところがありますので、少し気づいたというところになりますので、よろしくお願いします。
ページで行きますと、70ページですが、ここで処方のところが出てくるのですけれども、この処方のところで、1日量が書いてあって、「分2」「分3」というような書き方がしてあります。今はまだ添付文書では、1日量で書いてある場合もありますので、微妙なところでもあるのですが、現在、薬剤師の国家試験を含め、全て処方箋の書き方は、1回量を書いて1日何回という記載にするようになっていますので、その辺りを、今回すぐには無理かもしれませんけれども、次回のときには検討いただければと思っております。
次に、129ページ、表13.ですが、バンコマイシンの投与の量が書いてあるのですけれども、ここで投与スピードのことが書いてないですので、ここに点滴スピードとして、1gを60分以上かけて投与するというのは書かれたほうがいいのではないかと思います。副作用としてレッドネック症候群とかが出てきますので、それは記載していただくほうがいいのではないかと思いました。
次に、131ページの表14.の2番目のところに、テイコプラニンの点滴静注が書いてあるのですが、ここで、目標トラフ値を15~30μg/mLと記載されていて、参考文献として、94の文献が示されています。これはTDMガイドラインになりますが、MRSAに対しての至適な血中濃度は示していますけれども、VREに対しては示していないのではないかと思いましたので、そこのところは、もう一度御確認いただきたいなと思っています。
138ページですが、これもTDMに関係するのですけれども、表17.のアミカシンのところで、ここでのTDMの目標が40~60μg/mL、トラフが5μg/mL以下となっています。ここに132の参考論文がついていたのですが、132の論文、私ちょっと見てみたのですけれども、アミカシンの血中濃度の至適のものが記載されているように思わなかったので、そこを再確認していただきたいと思います。
あとは、先ほどテイコプラニンのときに引用されていたTDMガイドラインでいくと、アミカシンのトラフは4μg/mL以下ですので、1μg/mLですけれども、記載内容にちょっと違いがありますので、その辺りも御確認いただきたいなと思いました。
最後になりますけれども、これもTDM関係が多くて申し訳ないのですが、146ページの表21.で、アミノグリコシド系でトブラマイシンとゲンタマイシンの血中濃度の記載があるのですが、ここにおいても、このTDMの目標値が、カルバペネム耐性緑膿菌感染症での目標値ではないのではないかと思いましたので、一応そこの点も御確認いただければと思っております。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは、次に具委員から、御意見をよろしくお願いいたします。
○具委員 具です。
私からは、昨日の夜から今朝までずっと資料を確認し、逐一だと結構数が多いため、まとめた形で5点ここでコメントさせていただきます。
1つ目ですが、今回のこの手引きの対象者、ターゲットは、恐らく医師ということになると思うのですけれども、それがあまり明確でない感じがしております。そこをきちんと示すことがまず重要ではないかと思います。
6ページのところに、「手引きの対象」という項目があるのですが、ここでは、第二版で、「外来診療を行う医療従事者を対象として」と書いてあるのですけれども、「第三版に改訂するにあたり」という部分で、患者さんのほうの対象を広げたとしか書いていなくて、では一体、どのような医療従事者を対象としているのかというのが明確になっていないと思います。これは内容にも関連しているところなので、きちんと明記すべきなのではないかと思います。これは、今後誰にこの手引きを渡していくかということにも大いに関わるところだと思っております。
2番目ですけれども、今回の手引きのつくりを見ますと、第一版、第二版からあった外来編は、気道感染症、下痢症を中心として、外来診療全般に係るような形での書きぶりになっています。一方、今回新たに加わった後半部分に関しては、タイトルとしては「入院患者における抗微生物薬適正使用編」となっているのですけれども、内容を見ると、ほぼほぼ入院中の発熱とか、入院中に発生する感染症に対する対応となっています。すなわち、例えば市中感染で入院となった患者さんにどう対応するかというところを期待して読むと、あまり十分ではないように見えるなと思いました。
どのような患者層をターゲットとしてこれがつくられているのかということも、初めのほうにきちんと明記する必要があるのと、あとはタイトルですね、そこでも内容がもう少し見えるようになるといいのではないかと思いました。
3番目は、「入院患者における抗微生物薬適正使用編」の特に後半ですが、入院患者の感染症で問題となる微生物に関して記載されているところであります。こちらは、かなり専門性の高い内容が相当含まれていると思います。これは、誰を対象とした文章なのかということにもよるところではあるのですけれども、少なくとも内科専門医のカリキュラムに入っている内容では全然ないと思いますし。かなり専門性が高い内容を含む文書を、厚生労働省の名前で、ターゲットを明確にしないで出すということのリスクが少々心配と私は思いました。
中には幾つか書いてある項目はあるのですけれども、例えば、専門医にどの段階で相談をする、あるいはICT、ASTに相談するというような、専門医にどのタイミングでつなげるかということを明記しながら書いていく、あるいはどこかにそういう項目をつくってもいいのかなと思いました。これは現在、診療報酬上で進められている地域連携の流れともつながります。中小病院に関してもガイダンスを以前出していて、CREやMDRPといった耐性菌が出たときには専門家に相談をしましょうということはもう既に出されております。そういったところにつなげるような、エクスキューズではないですが、いいタイミングでのコンサルテーションや連携を入れられるといいのではないかなと考えました。それによって、誰をターゲットにしているのか、専門性の高い記載に関してどういうふうに考えればいいのか、をもう少し明確にできるかなと思いました。
関連したところが4番目です。特に後半は、ほかの施策との関連もあって今回まとめられていると理解をしておりますが、前半と後半、すなわち、外来編と入院編でターゲットが大分違うように思えるので、これを同じ一つの「手引き」という名前で出すことが、むしろ、何か分かりにくいような気もしたところであります。もしかしたら、これは前半と後半、外来と入院を分けて、副題をつけるようなことをしてもいいのかもしれないとも思いました。
最後に5番目のところが、実はこれが一番読みにくかった理由ですが、きちんと校正されてない印象を受けております。例えば、単語の頭を大文字にするか小文字にするかとか、どこをイタリックにするのかしないのかとか、あと、レイアウトや表記揺れなど、また日本語でも気になるところが何か所かあり、これは校正をきちんと入れる必要があるだろうと思いました。今、ほぼほぼ入っていないぐらいに思いました。
あと、最後の177ページ以降は、印刷して見ると、向きが非常に読みづらくなるのですよね。こういったところも含めて、きちんと全体の校正・編集を入れる作業が必要なのではないかと思います。
関連して、例えば引用の表記も、最初の章の引用一覧とそれ以降の章とでは、引用の表記方法が全然違うのですよね。こういったところもきちんと校正を入れるべきではないかと思いました。
一つ一つの記載への指摘が必要であれば、ちょっとまとめて、また、するようにします。おそらく数十か所になってしまっているので、今ここで一つ一つを申し上げるのは避けたいと思います。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは、菅野委員よろしくお願いします。
○菅野委員 慈恵医大柏病院の菅野と申します。よろしくお願いいたします。
私は、看護師の立場から読ませていただきました。特に、今回追加になりました「入院患者における」というところで、入院患者の感染症に関する基本的な考え方ですね。そういったプロセスの部分につきましては、看護師にも分かりやすくつくっていただいていて、院内教育等にも活用していけると感じました。
先ほど、具先生もおっしゃっていたのですが、私からは1点、最後の「補遺」というところですね。この本編のほうを読み進めていて、それで、「補遺」の何ページ参照と書かれていて、そこを探すのが、ちょっと見つけづらいといいますか、もう少し見つけやすいといいかなと思いました。
全体的にレイアウトが横向きに変わっているというのもあると思うのですけれども、横向きのほうが、大きな表などは見やすいのですが、例えば、本編のページ数がレイアウトで左側に寄っているとか、今はちょっと網かけをして、本編のタイトルやページ数が書かれていたのですけれども、ページ数がちょっと合わなかったところとかもありましたので、そちらを合わせていただいて、何かぱちっと探しやすくなるといいかと思います。
私からは以上です。ありがとうございました。
○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは次に、徳田委員よろしくお願いいたします。
○徳田委員 徳田です。よろしくお願いします。
様々な専門用語の校正とか標準化はなかなか大変な作業ですけれども、もし可能であれば、プロの医学系の編集者とかが出版社とかにいますので、そういうところと連携してやるというのも一つのアイデアかなと思いました。どうしても多忙なドクターたちは、執筆要項などに完全に準拠して行っていないという、そういう状況が本の出版などではよくありますから、こういう手引きなどを出す場合には、プロの編集者、特に医学用語に熟知して、また、内科学会の用語集とか、そういうきちんとしたディクショナリーも参照できるような人にやってもらったほうがいいと、こういうふうに思います。
そして、2点目ですけれども、我々の役割は、この作成された手引きのダブルチェックだけでなく、この手引きをさらに実装科学として広く医師・医療者に使ってもらうための推進を図ると私は理解しています。私の立場は、初期研修医や専攻医やホスピタリスト、そして、プライマリケアのドクターという一般のいわゆるゼネラリストという立場で、彼らが実際にこの手引きを使っているのかと。そして、それを使って、抗菌薬の適正使用にきちんと役に立っているのか。こういうふうな見直しもぜひともやるべきだと思います。
例えば、今までのこの手引きを出されていますけれども、手引きを実際に使っているのか、手引きを使った人たちが実際に適正使用を行っているのかというのも調査して、そういうふうに実装科学的なフィードバックを自らに課すと、こういうことをすることによって、手引きをつくって、手引きをみんなが見ているのかどうか、研修医とかもそもそも知っているのか。そして、内科専攻医とかホスピタリストとかそういった人たちが使っていて、実際にそれが現場でImplementation Scienceとして、これが適正使用につながっているのかどうか。そういった調査は、いろいろな検出シナリオも含めた、Implementation Scienceの方法論がありますので、我々、そういうのはふだんからやっていますから、こういうこともぜひ検討していただきたいと、こういうふうに思います。
私からは、以上です。
○大曲部会長 徳田先生、ありがとうございます。
それでは次は、早川委員よろしくお願いいたします。
○早川委員 ありがとうございます。
私からは1点のみで、読み取る対象のところは確かに大事だなと思うのですが、別の場所に書いてあったような気がしたので、それをちょっと移しても。7ページの「想定する患者群」の中で、下から14行目ぐらいのところから、「本編は大きく2つのカテゴリーに分けて記載されている。『入院患者の感染症に対する基本的な考え方』では、医療機関で入院患者の診療に関わる様々な医療従事者にとって重要な基礎知識につき解説した。「入院患者の感染症で問題となる微生物」では、各医療機関で実際に治療にあたる医療従事者にとって参考になるよう、薬剤耐性菌を中心に具体的な治療につき解説した。」とあるので、これを手引きの読み手の対象のほうにもう少し分かりやすく移すのもいいのかなという気はしました。
それ以外は、特に今のところはございません。レイアウトに関しては、先生方がおっしゃるとおり、もう少し読みやすくなるといいかなとは思います。
以上でございます。
○大曲部会長 ありがとうございます。
では次は、林委員よろしくお願いします。
○林委員 よろしくお願いいたします。
私からはあまり細かい意見は述べません。私が特に気になった点は、具先生が指摘されたことにかなり重複するのですが、今回新たに追加された入院編が、従来からあった外来編と構成が大きく異なっている点です。外来編と同じように、入院患者によくある感染症別に章があって、それぞれの章は、疾患定義から始まって、疫学、鑑別診断、治療、患者・家族への説明という、一貫した項目立てがあるのではないかというのを期待して読みました。しかし、まず総論があって次に突然マニアックな臨床微生物学論が置かれています。記載内容自体は大変勉強になりますが、感染症に特段詳しいわけでもない現場の医師たちが期待している内容は欠如していると感じました。
今回の版作成のタイムリミットが近いそうですので、今から大改訂は非現実的というのも同時に理解していますので、次回の改訂に向けたな課題としてあげさせてください。この冊子を多くの医師に利用してもらうためには是非必要だと思います。
○大曲部会長 ありがとうございます。
次は、本田委員よろしくお願いいたします。
○本田委員 藤田医大の本田です。
私も林先生と具先生にほぼ近いようなお話になってしまいますが、5点か6点ぐらいのお話です。
ターゲットの話は本当に先に具先生からお話があったとおりで、何かちょっと明確なほうがいいというのはいいです。総論としては、内容に関しては異論がありますが、幾つか内容の完成度は高くて、御準備いただいた方が非常に時間をかけていただいたのはすごくありがたいと思います。、まず初めに特に入院患者のところですね。一版と二版のときは、政策誘導という形で経口抗菌薬の使用が多い、それは間違いなく上気道感染症とか下痢などで多いことが、データかからも作業部会の委員の議論からもあり、そこを政策誘導するために、ガイダンスをつくってその成果は7年ぐらいかけて、臨床リファレンスセンターからの経年的なデータにもあるように、経口抗菌薬は少なくなっているというのを見ているのだと思うのですね。だから、ある種の成功を見たのではないかなと個人的には思っています。今回の適正使用の手引きに関しては、そういうゴール設定みたいなのがあるのかないのかがちょっと分からなかったというのが、疑問を感じたところでした。
ただ、一部内容のところでは、総論的なところですね。特に横串を刺すような治療に対してガイダンスを提供している。例えば終末期の抗菌薬診療とか、入院患者に関する基本的な考え方とかですかね。ここのところは、このまま内容としてあったほうがいいかなと思っています。
ただ、林先生がおっしゃったとおり、その後、急に微生物に特化した治療選択みたいなのがずらずらと羅列という状況があって、幾つか、例えばグラム陰性桿菌の新規抗菌薬の使い分けの各論とかは、別の施策とも関係が必要だと思うので、僕はいいと思うのですけれども、入院感染症は、基本的には外来感染症と比べて病態は複雑だと思うので、へたすると本当に感染症の診療の手引きみたいになってしまって、抗菌薬適正使用の手引きでなくなってしまうのではないか。それでボリュームは増えていってしまうというのを見る可能性があるなというのが、自分がちょっと懸念をしているところです。
元来、ASPの抗菌薬適正使用の手引きとかガイドラインというと、処方的に、患者個々の感染症診療をどうするかというのもあるのですけれども、処方後監査をどうやるかとか、タイムアウトは必要なのか。事前許可制は必要なのかとか、SSIと抗菌薬適正使用に関してのところですね。あとは、ASPのプログラムとして、アレルギーの評価とかいろいろ多岐にわたると思いますがその言及がほとんどなかったというのは、そこが適正使用の手引きと言う割には、どちらかというと、起炎菌に特化した抗菌薬選択みたいな形にちょっと見えてしまっているところが再検討が必要と思います。時間が確かに限られているというのを私もお聞きしたので、どうやって入れ込んでいくかというのは課題かなと思います。
あとは、抗菌薬の不足ですよね。抗菌薬不足というのは日本でしばしば起きていて、そのときにどうするかとか、今までどうしてきたとか、例えばNCGMが代替案をきちんと出して、それでしている。国はこの不足にどういうふうに向かっていくのかとかというところを、AMRのアクションプランとかのほうに書く内容なのかもしれないですけれども、ただ、抗菌薬不足が起きて実際困るのは現場の医師なので、そこのところの記載もあったほうがいいのかというのが1つですね。
あとは、ところどころで散りばめられている適切な検体の採取のところが、今、しばしばdiagnoostic stewardshipという言葉がよく使われていると思うのですけれども、CDIのときには便培養を出さないとか、入院している患者の便培養を出さないとか断片的に記載されており、より具体的に、diagnostic stewardshipという言葉を使って、幾つかの不適切な培養採取例みたいなのを書いたほうが、現場の医師が使うときにはいいのだけれども、少しいろいろなところに散りばめられていて、ばらばらしているという感じがあったので、その記載の修正があるといいかなと思います。あとは、私たちは、感染症専門医とかは、これを読んで理解できるのですけれども、ちょっと難易度高いなというのが印象としてあると思います。自分も想定していたターゲットオーディエンスは非感染症医だったので、とりわけ各微生物に対する治療とか、新規の抗菌薬のところは僕はあったほうがいいと思いますが、何か全体が難易度高いというのを、みんな読んでくれるかなとなったときに、200ページというボリュームと内容の深さというか、そこが何かちょっと気になるというところですう。Choosing Wiselyとかで、こんなのを抗菌薬適正使用では守りましょうみたいな形で書かれているChoosing WiselyのABIMから出ています。そういうのとか参考にして、何か少しダイジェスト版とかには入れ込むような形で分かりやすくしていただくとありがたいと思います。
○宮入委員 ありがとうございます。
最後は、第一版のときは英語化することをしていたと思うんですね。いろいろな翻訳ソフトとかあるのは存じ上げているのですけれども、ちょっと英語化も見据えて、きちんと国際的に発信していくということが、アジアの中でという形でも重要なのかなと思うので、時間がたってもいいので、ぜひ、英語化も御検討いただければと思いました。
以上になります。
○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは、宮入委員よろしくお願いいたします。
私は小児感染症の専門家という立場ではありますが、感染症に関しては、比較的小児でも成人でも通ずるところがありますので、そういう視点で拝見させていただきました。私の意見も、具先生、林先生、本田先生がおっしゃったことと全く同じで、これをどう活用するのかというところがちょっと難しいと思いました。ただ、感染症の専門家としては、読んでいて、随所にこだわりが散りばめられていて、内容はおもしろいなとは思いましたが、提案としては、ダイジェスト版みたいなものをつくったときに、どう仕上がるかというところを見て、再構成するのはどうかと思いました。
ポイントとしては、これがどのような患者さんを対象にしているかというと、少なくとも小児ではないと思いますし、入院している成人患者さんが入院中に発症する感染症にどう対応するかということぐらいなのかなと、見ていて思いました。それでも、例えば胆がん患者さんがFNを発症したときには、このガイダンスに従ってできるかというと、診療は難しいかなと思いました。
あと、書かれている内容についても少しチャレンジングなところに言及していると思いました。例えば、血培は、培養検査は原則再検しないとか、炎症反応は、白血球とかCRPは原則として抗菌薬投与の指標にしないとか、あとは、FNに対してDe-escalationを行うとか、CRBSIに関しても、投与期間が比較的短いものであったりとか、あとは、終末期を迎えた患者さんに対する抗菌薬の差し控えに関しても、倫理的な側面をはらむ問題だと思いますので、こういったところは、政府の出す文章としては、ある程度慎重な文言を要するかなと思いました。
細かい具体的なところに関しては、必要があれば箇条書きで提出させていただきますので、総論的な内容の研究になりました。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
では、山本委員よろしくお願いいたします。
○山本委員 山本です。
今回、改訂に当たって、成人の気道感染症とか下痢症に関しては、コロナの流行を除けば、ほぼ追加することはなかったので、第二版までと変更点はほぼないはずです。
全体的な内容について、特に今までも話があったように、入院患者さんの話で、結構攻めているなという印象を持ちました。というのは、保険適用を超えた抗菌薬の投与量であるとか、保険収載されていない検査について言及されていたりとか、専門家として読む分には確かにおもしろい部分もあるのですけれども、例えば149ページで、アシネトパクターに対する治療で、アンピシリン/スルパクタム1日に18~27gとか書かれていて、これを見て治療の選択肢が広がったと受け取る人もいれば、中にはこれどおりにはやらなくて、結果が悪かったら、何か訴訟のもとになるのではないかという変なプレッシャーを与えてしまうことにもなりかねないなと思いましたので、これが、先ほどもあったように、どういう人を対象にしているのかというところは、最初のほうで、もうちょっと明確にしておいたほうがいいのかなと思いました。
あともう一点は、ここで言うことではないのかもしれないですけれども、いろいろな抗菌薬の出荷制限とか出荷調整、ショーテージの問題で、気道感染症ではアモキシシリンを使いましょうと言っても、ないんですよと言われてしまうことが最近多くて、確かにそのとおりだなと思って、別の話で、新しい抗菌薬の開発に援助が出るというような話も聞きましたけれども、既に検討されていることではあるとは思うのですが、古い薬でも、ペニシリンとか、それから、エッセンシャルドラッグについては安定供給をサポートするような検討がどこかでされていたら、それについても言及されて、一緒に出すほうがいいのかなと思いました。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
それでは、参考人の先生方で、菅井参考人よろしくお願いいたします。
○菅井参考人 ありがとうございます。
私は臨床のことは全く分からないので、昨日いただいたところで、ざっと見た感じで、学名等の扱い方で、ちょっと訂正すべきことがあったように思うので、その点についてまとめて、事務局のほうにお返ししたいと思います。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
では、松永参考人よろしくお願いいたします。
○松永参考人 ありがとうございます。
入院編の制作過程を拝見した事務局のサポートの観点からお話しさせていただきます。
お話を聞いていると、感染症診療に関して、エビデンスのある使用量がなかなか使えないということでお困りになっていて、今回、ある程度多い量を踏み込んで記載してあるということは、大変ありがたいことなのかなと感じております。
その中で、使用量をしっかり見ていくと、小児の使用量に関しても、1回量というのだと、割り切れない数字が結構多くて、そこをほかのガイドラインを見ても、まだまだ出尽くしてないところがあって、なかなか踏み込めない部分があったということは、追加でちょっと出させていただきます。
もう一つは、先生方にいただいたとおり、ダイジェスト版をいかにうまくつくって、いただいた意見をフォローできるような形で検討しなければいけないのだなと感じております。
すみません。感想みたいな意見ですけれども、以上です。ありがとうございます。
○大曲部会長 ありがとうございます。
最後に、実は私も委員の一人なので、コメントをさせていただきますと、先生方の御意見を伺いながら、なるほどと思って聞いておりました。ターゲットを明確にするという話もありましたけれども、ターゲットは、基本的には一人一人の医師なのだと思うのです。その実践のために使われる手引きなのだというのは、そのとおりだと思うのですけれども、これまでの手引きの内容は、極めてコモンな、シンプルとは言いませんが、よく見る。診療の内容としてはシンプルである急性気道感染症や下痢から、確かに病気としては難易度の高い医療関連感染症といいますか、入院中の患者さんの感染症になっていると。それをどうするかというところになっているのは、確かに難しい点なのだろうと思います。
書いてある内容自体は、専門的な知見として、専門の先生方におまとめいただいたものですし、今日は、それに対する大きな御反対はなかったので、それ自体はいいとして、確かに、一方で、実際に治療に当たる、例えば自分の責任で処方するのは、必ずしも感染症医ではない一般の先生方であることが現実に多い中で、でも一方で、これらの比較的専門性の高い知見も踏まえて治療をしなければならないというところのギャップみたいなものは現実にはあるのだろうと思います。
そこをどう埋めていくのかなというところは考える必要はあると思いました。それは、この手引きそのものの内容に書き込んでいくというよりは、先ほどもお話がありましたけれども、ダイジェスト版にまとめて、一人一人の医療者に届くようにする。それを見ていただくのも確かに一つの手だと思いますし、また、この物が出ていった後は、僕は、これは別に行政に限らなくていいと思うのですけれども、この記載の内容は原則として生かすとして、これらを現実にどう適用していくのかということに関しては、別に学会とか個別の医療機関でもいいと思うのですが、様々な形で工夫をしていただいて、資材をつくるなりという形で伝えていただく。そういったサポートを得ていくということも大事なのかなと思いました。伝え方をどうするとかは簡単ではなくて、そこに関しては、課題としては残りますけれども、そこは、また、別途、検討していく必要があるのではないかと思いました。
私の感じたところは以上です。内容自体は、私自体は特段の指摘はございませんでした。
というところでありますが、一通り先生方から御意見伺いましたけれども、何か言及漏れ等があれば、追加でございましたら、お受けしようと思いますが、いかがでしょうか。
○早川委員 SSIやVAPやCLABSIなどを各論で入れようかという話はかなり前段階で出ておりました。それが変わった理由は、自分の理解している限りでは2つあります。1つは、SSIやCLABSIの診断時点の前で困っている方が専門医でない場合には多いのではないかという点です。、誰をターゲットにするかという話が先ほどから何回も出てきているのですが、同様の話がその時点でもでていて、2層のターゲットを考えざるを得なかったと私自身は理解しています。
1つは、ほかの諸々の政策との関係で、高度耐性菌、特にCREに対する具体的な推奨を示す必要がありました。しかし、CREだけをぽんと抜き出して菌の各論がつくれなかったので、ほかの重要な菌を拾い上げてつくる必要性があったと認識しております。
ページ数も無限に膨らませられない中で、何をプライオリティと考えるかという活発な議論がありました。その中で、2層に分けた、その1層目のところは入院患者さんの診療をする医師で、感染症の専門医ではない一般の医師をターゲットにしたときに理解しておいてほしい項目を、適正使用の観点から優先順位が高いものを取り上げるべきではないかというところで、前半がこのような内容に決まりました。このため、1層目から2層目がジャンプしているように取られるのは、やむを得ないところもあるのかなという認識ではあります。
こちら、複数の若手、第1線で患者さんを診ていらっしゃる救命救急医や総合診療医の先生にも、ドラフトの段階で目を通していただいた経緯はあります。前半に関してはインプットを頂いたところもありましたが、全体に分かりやすくいろいろ勉強になりましたというご意見でした。また、後半に関しては、自分たちにはちょっとアドバンス過ぎる内容でしたという共通した御意見でした。そこは先生方の御意見とも一致するところかと思いました。
ダイジェスト版に関しては、どう見せるかというのは、もちろんすごく大事だと思うのですけれども、一方で、現在の構成自体が、例えば、CLABSI、VAP、SSI、HAIといった内容になってないので、今あるものの中からどのようにうまく拾って見せていくかというところですね。恐らくダイジェスト版に後半の内容はあまり入れられないのではないのかなと思います。ダイジェスト版こそターゲットの層をちょっと絞らないと、まず作れないではないかと思います。恐らくそれは、第1層目のより幅広い方を対象にしたものを意識してつくるほうがいいのではないのかなと感じています。
すみません。経緯を少し説明させていただきました。
○大曲部会長 早川委員、ありがとうございます。
そのほか、先生方からは追加ございますでしょうか。
よろしいですかね。
先生方ありがとうございます。
松浦さん、よろしくお願いします。
○松浦感染症対策課長補佐 事務局でございます。御指摘様々本当にありがとうございます。
今お話を伺っていて、事務局から提案をさせていただければと思います。
まずは、難度のジャンプのところでございますけれども、第三版の資料1の126ページと127ページ以降のところで、恐らくそのジャンプのところがあろうかと思います。事務局からの提案でございますけれども、例えば、まず第三版として、126ページまでを本体といたしまして、127ページ以降を別冊のような形で、もちろん同時に発行はいたしますけれども、固まりとしては、本体としては、126ページまでを例えば今回お出しするという形でお示しするのはどうでしょうかという御提案でございます。先生方、御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○大曲部会長 松浦さん、ありがとうございます。
こちらに関して、先生方御意見いかがでしょうか。ある方は挙手いただければと思います。
具委員、よろしくお願いします。
○具委員 具です。ありがとうございます。
今の事務局からの提案は、総論的には私は賛成で、127ページ以降が、それまでと大分毛色が違うという印象は非常に強くあるところですので。ただ、ほかの政策も含めて、この部分がある程度必要だというのもあろうかと思いますので、医師がこれを見たときにうまく区別できるような仕立てにしておくということで行けるのではないかと思います。
先ほどちょっと言い忘れたことにもなるのですが、177ページ以降に「補遺」という形でずっとついているのですが、結構かぶった内容も多くて、こちらをどうするかというのは要検討なのではないかと思いました。行政から出る手引きとしては、相当細かい内容にはなるかなと思いましたので、これを別冊にして、さらにぶつけるかというところは、ほかの先生方の意見もぜひ伺えればと思いました。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
そのほかの委員の先生方、いかがでしょうか。
宮入委員、よろしくお願いします。
○宮入委員 先ほどの提案は、入院治療のところの前半のところだけを出して、残りは出さないということでしたっけ。ごめんなさい。
○松浦感染症対策課長補佐 事務局でございます。
別冊という形で同時には出したいと考えておりますけれども、一固まりではなく、分けた形で出してはどうかという提案でございます。
○宮入委員 別冊ですね。それはよいかなと思いました。どういう形でうまくつながるかというところを示していただければと思いました。
○大曲部会長 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
○徳田委員 徳田です。よろしくお願いします。
○大曲部会長 徳田先生、よろしくお願いします。
○徳田委員 これは別冊という御提案ですけれども、普通に考えると、最近の研修医とか若手医師とかホスピタリストとかは、ネットで見ることがみんな多いと思うのですね。今までの手引きもネットから普通に無料で見られたから、それは便利だったと思うのですけれども、これは紙媒体で出すということで理解してよろしいのでしょうか。ネットと紙媒体両方出すということで、そういう意味での別冊ということですかね。
○大曲部会長 事務局、よろしいですか。
○松浦感染症対策課長補佐 事務局でございます。
現時点では電子媒体ということでございます。紙は、ダイジェスト版も含めてどういう形で出していくかということは、今後検討していきたいと考えてございます。
○徳田委員 それでしたら、別冊というか、とにかく出さないのはもったいないと思うのですよね。私はゼネラリストという立場ですけれども、大変役に立つ内容が書かれていますから、黄色ブドウ球菌の菌血症できちんとコンサルトしてないとか、抗菌薬をきちんと使っているのかとか、そういう基本的なことがなされていないという現場の中で、そういうふうにきちんと書かれていますからね。あの内容は非常に重要だと。個別の菌はマニアックかもしれないですけれども、中に書かれている記載は非常に有用だと私は思いますので、別冊という形でもいいのですけれども、とにかくネット上にはみんながアクセスできるようにしてほしいと思います。
以上です。
○大曲部会長 ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
よろしいですかね。
情報の質として、構造として変わる127ページ以降は、別冊といいますか、2番目の内容とするということで、項目立てを分けることだと私も理解しましたし、そのほうが分かりやすいかなと思いました。
では、事務局からの御提案に関しては、基本的に皆さん御賛成いただいたということにしたいと思います。ありがとうございます。
事務局からは、その他ございますか。
○松浦感染症対策課長補佐 特にございません。
○大曲部会長 ありがとうございます。
委員の先生方ありがとうございました。事務局もお答えいただきまして、ありがとうございました。
確かに、書きぶり、表記等は整理の必要があるのは十分そのとおりだと思いましたが、基本的には、書かれている内容自体に関しては、大きな御指摘はなかったと思いますし、あと、大きな構造のところに関しては、今、御議論と御提案があって、御賛同が得られたと理解しております。
ですので、今後、修正は当然必要になりますけれども、こちらに関しては、座長一任として引き取らせていただきまして、今後、事務局と相談して反映して、作業部会の意見として取りまとめをさせていただければと思っております。
本田委員、何でしょう。
○本田委員 すみません。1点だけですけれども、先ほど話した病院ベースでの抗菌薬適正使用プログラムに関しての記載はどうなりますかね。そこは結構重要なのではないかと思っているのですけれども、皆さんのなかではあまり重要でないというか、優先度が下がるという状況であればもちろん仕方ないですけれども、どうでしょうか。
なぜかというと、抗菌薬適正使用しているのはやはり薬剤師の方も結構多くて、臨床に直接関わらないというか、患者さんを診るという形では関わらないので、そうすると、病院全体に抗菌薬処方をどういうふうにしていくみたいな話は、結構ASPの根幹的な業務だと思います。その辺りに関しては、触れなかったいきさつとかももし聞けたらありがたかったのですけれども。
○早川委員 私が知っている限りのいきさつですけれども、まず、執筆協力者の先生方で分担したり、クロスチェックしたりして、みんなで書いていったという形でございます。
適正使用のことをもっとページを割いて、前向きの監査やチームづくりなどについて、書くべきだという意見はありました。現状では、ASPに関しては、割と短く終わってしまっている経緯は、まずASPのガイダンスは、そのものが一冊になるようなものだという意見がありました。菌の各論を書かないといけない中で、各論のみをいきなり手引きでは出せないので、適正使用に関し重要度の高い入院患者さんへのアプローチというところで、もう1層を追加したのですが、その中にはASPのことを細かく書き切れないという意見に、その時点では落ち着きました。ASPにはすでにガイダンスもあるので、ここで繰り返しページ数を割いて書くのはいかがなものかという意見もありました。結果的にASPには軽く言及し、むしろ、ASP側の方に各論のところなどを使っていただくようなことを想定して書いたという経緯があったかと思います。
先生がおっしゃるようにすごく大事だというのは、共通認識で、何回も話には上がっておりました。
○本田委員 ありがとうございます。
それより高い優先度のものがあったと、自分はそう理解しました。ありがとうございます。
○大曲部会長 僕が申し上げるべきかどうか分かりませんが、今回、個人の処方レベルでのどうあるかというところの内容だと思うので、ASP全体のプログラムの内容の記載となると、確かに、ちょっと性質が違ってくるのは事実なのでしょうね。ですので、分けておくこと自体は自然だろうと思います。それを今後どこで定めていくかというのは、また、別途議論かなと思って、理解をしています。
というところですが、よろしいでしょうか。
具委員、何でしょう。
○具委員 具です。すみません。
細かい記載等々については一任という形になろうかと思うのですが、書いてある内容のところで、ちょっと1か所、これはぜひほかの委員の先生方の御意見も伺えればと思っているところがあります。
118、119ページのところですけれども、ここは、入院編の前半・後半を切り離すというところのものとも関連するのですが、重症例・非重症例の具体例というところで、耐性菌の名前が、例えば「IMP型の」とかという書き方になっているのですよね。この辺は、実際には多くの病院で「IMP型です」というふうに出てこないと思うので、重症化、非重症化ということとも直接関係ないことも多いのではないかと思って、ここは、むしろ、菌名にしてしまうとかというふうにしたほうが、今回の特に切り離すと、読んでいる流れの中では自然なのではないかなと、今ちょっと思ったものですから、この辺りはどうでしょうか。ちょっと議論できればと思って、発言させていただきました。
以上です。
○早川委員 もともと、この118、119ページは、CPEのフローチャートが出てくる142ページ、143ページの補遺としてつくったものです。フローチャートでは非尿路と重症例でCREのフローチャートが分かれてまいります。これは海外のガイドラインやエビデンスを何回も検討して、最終的にこういった切り分けを試みたというところです。特にここは、ほかの施策との関係もあって、非常に細かく書く必要がありました。CPEの部分の補遺としてもともとつくっていたものを本文中に、最終的にここにはめ込んでいただいているという状況です。
ただ、このままここに残すのであれば、確かに、菌名が、CPEしか出てこないというのがおかしいので、CPEに限定せずに書き直すという形で。
事務局、それでよろしいですか。
○松浦感染症対策課長補佐 事務局でございます。
先ほど、126ページ以降を別冊という形にしておりますので、ここの部分も、別冊以下の「補遺」等のところに充てるような形で、後ろのほうに持っていくという形ではいかがでしょうか。
○早川委員 私は異論ありません。ありがとうございます。
○具委員 具です。
私は、ここで結構唐突に出てくるので、ちょっとあれと思ったので、今、早川先生が説明していただいたように、後ろのCREのところに入っていれば、むしろ、自然に流れるような気もするのですよね。ですので、今の事務局の提案で、特に異存はありません。
以上です。
○大曲部会長 よろしいですかね。
では、改めて申し上げますが、いただいた御意見・御指摘に関しては引き取らせていただきます。そして、事務局と相談して反映の上、作業部会の意見としてまとめさせていただければと思います。
それでは、事務局にお返しします。
○松浦感染症対策課長補佐 ありがとうございました。
本日、委員の皆様から様々御意見いただきましたので、いただいた御意見を踏まえて進めさせていただきたいと思います。細かな文言等で、この場で誤字等々指摘できなかったというコメントもございましたので、別途、そのあたりの文言については、様式をこちらのほうかしらお送りいたしますので、記載して、送っていただけると、大変ありがたく思います。
御指摘いただいた点については、座長と御相談の上、こちらのほうで修正させていただければと考えております。
次回については、事務局より改めて御連絡をさせていただきます。
本日は、お忙しい中、御出席、御議論いただきまして、本当にありがとうございました。