第14回今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(議事録)

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

日時

令和5年8月30日(水)15:00~17:00

場所

オンライン開催

議題

(1)今後のがん研究のあり方について
(2)その他

議事

 
○扇屋がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより「今後のがん研究のあり方に関する有識者会議」を開催いたします。
 構成員・参考人の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 事務局を務めます厚生労働省健康局がん疾病対策課の扇屋でございます。8月より原澤の後任として着任しました。よろしくお願いいたします。
 なお、有識者会議はYouTubeにて配信しておりますので御承知おきください。
 また、健康局長は公務のため欠席させていただいております。
 本会議におきましては、前回に引き続き8名の参考人に御出席いただいておりますので御承知おきください。
 構成員・参考人の出席状況ですが、西川参考人、野田参考人より御欠席、末松構成員、郡山参考人より途中より御参加と伺っております。
 事務局からは、厚生労働省のほか、内閣府、文部科学省、経済産業省からそれぞれ出席しております。
 続いて、資料の確認をさせていただきます。資料は厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。資料は議事次第、資料1及び参考資料1~6がございますので御確認ください。資料に不足・落丁等がございましたら事務局までお申し出ください。
 以降の進行は中釜座長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○中釜座長 中釜です。本日もよろしくお願いいたします。
 それでは、早速ですが議事に入りたいと思います。
 議題1、今後のがん研究の在り方について、まず事務局から資料が提出されておりますが、資料1の説明をお願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 資料1を御覧ください。前回までの会議で今後推進すべき研究内容として、先生方からいただいた御意見及び新しい項目立てに関して議論いただいた内容等を踏まえ、有識者会議からの報告書案としてお示ししております。最終的にこちらの有識者会議からの報告書を踏まえて、がん研究10か年戦略を策定することを想定しております。
 目次を御覧ください。「Ⅰ はじめに」として、これまでのがん対策とがん研究の推進に関する経緯を記載しております。
 「Ⅱ 今後のがん対策の方向性」として、研究分野に限定せず、がん対策の方向性について昨年度閣議決定された第4期がん対策推進基本計画を踏まえて記載しております。
 「Ⅲ 推進すべき研究」として、1から順にこれまでの研究成果、現状・課題と求められる研究、研究推進のための環境整備について記載しております。Ⅲについては追って補足いたします。
 「Ⅳ 研究の効果的な推進のための現行制度に関する意見」については、これまでの会議で特に研究の出口を意識した議論の中で、皆様から政策・制度に関する御意見を頂戴いたしました。それらについて研究内容とは別途まとめております。
 最後に、「Ⅴ 終わり」にという構成となっております。
 次に、8ページの「Ⅲ 推進すべき研究」以降について補足いたします。
 1つ目のこれまでの研究成果には、この10年の研究成果の主だったものを挙げており、前段に概要を記載し、後段には4月の有識者会議での発表内容を基に、主だったものを旧項目立てに沿った形で列挙しております。
 10ページより2つ目、現状・課題と求められる研究に入ります。前置きの文章に続いて(1)から(5)の項目それぞれについて現状と課題を記載した後、具体的な研究事項を箇条書きとしております。1つ目のがん予防に関する研究は、(1-1)リスク層別化に基づく新たな一次予防の推進、(1-2)高リスク層の同定や新たな早期発見手法の活用による二次予防の推進の2項目になっております。
 11ページ下段からの(2)がんの診断・治療に関する研究は、(2-1)個別化医療をさらに推進する診断技術の開発、(2-2)新規薬剤・治療法の開発、(2-3)幅広い患者ニーズに応じた新たな標準治療の確立の3項目に分かれており、その中で、12ページ最下段からの(2-2)については特に研究内容が多岐にわたるため、具体的研究事項をさらに3つに分類しております。1つ目ががんの難治性の本体を踏まえた新規薬剤・治療法開発、2つ目が患者に優しい治療法、3つ目が医療DX等の新たな手法を用いた新規治療開発となっております。
 14ページ下段からの(3)がんとの共生に資する研究は、(3-1)誰もがアクセス可能な相談支援・情報提供、(3-2)充実したサバイバーシップの実現の2項目になっております。
 16ページからは(4)ライフステージやがんの特性に着目した研究として、(1)から(3)までの各分野において、患者と家族のニーズが異なることを認識しながら進めるべき研究について特に記載しておりまして、一部は(1)から(3)で挙げた研究内容からの再掲となっております。項目は(4-1)希少がん及び難治性がん、(4-2)小児がん及びAYA世代のがん、(4-3)高齢者のがんとしております。
 18ページからの(5)複数分野にまたがる研究につきましても(1)から(3)の分野を問わず推進すべき内容として整理しており、(4)と同じく一部は再掲となっております。項目を申し上げますと、(5-1)がんの本態解明、(5-2)シーズ探索・育成、(5-3)バイオバンク・データベースの整備と利活用促進、(5-4)先端的な科学技術の活用や異分野融合、(5-5)政策的な課題の把握と解決としており、(5-5)については、がん対策推進基本計画に沿ったがん予防、がん医療、がんとの共生に分類しております。
 ここまでで3-2を終え、22ページの3-3には先述の研究を推進するに当たって必要な環境整備として、国際連携、人材育成、患者・市民参画について記載しております。
 次に、23ページ目からのⅣでは、皆様からいただいた現行制度に関する御意見を4つに分類して列挙しております。
 最後に、26ページの「Ⅴ おわりに」の初めの段落においては、がん研究10か年戦略とがん対策推進基本計画の整合を踏まえた戦略期間について、いただいた御意見も踏まえ、新たに策定されるがん研究の戦略においては基本計画との関係等も踏まえ、おおむね10年程度を想定して進められることが望ましいと記載しております。
 簡単ではございますが、資料1の説明は以上になります。
○中釜座長 ありがとうございました。
 資料1はこれまでの議論の下、有識者会議の報告書の素案として整理したものですが、目次に沿って区切りながら本日御議論いただければと思います。それでは、目次に沿って内容の御意見いただいた後に、構成や全体についての御意見を最終的にいただこうと思っています。よろしいでしょうか。
 それでは、Ⅰのはじめに、それから、Ⅱの今後のがん対策の方向性、この2項目について御意見がございましたら挙手ボタンを押してお願いいたします。
 石岡構成員、お願いいたします。
○石岡構成員 東北大学の石岡です。
 はじめにの前段のところを読んで少し気になったところといいますか、私の意見ですが、これまでの10か年戦略がどうだったのかについて、成功したところの記載は抽出して書いてあります。うまくいったというか成果ですね。しかし、全てのがん研究がうまく順調に進んできたわけではないことは明らかだと思います。そういった反省といいますか、明らかに積み残った課題の記載が全くないので非常に不明確といいますか、今後のがん研究の在り方に関する資料としては主体性がないなという印象を持ちました。
 現在の書きぶりは、あくまでこの第4期のがん対策推進基本計画がこうなったので、これまでは第3期に沿ってこういうことやってきたのだけれども、今度第4期がこう変わったので、今度はこういう新しいことをやりますというような書きぶりなのです。それでは物足りないなとも感じたので、第3期まで積み残したのは一体どういうことなのかと、反省すべきところはどういうことか、反省という日本語は的確ではないかもしれませんが、そこを明確にする必要があるのではないかと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘に関して、事務局お願いします。
○扇屋がん対策推進官 御指摘いただきありがとうございます。
 まさにこの過去10年で進んでいない点については記載すべきと考えておりますので、具体的にどの項目に入れるかなどは先生方と御相談させていただければと思います。また、具体的にどのような項目が進んでいないかについても御議論いただければと思います。
 以上です。
○中釜座長 1点確認ですが、項目ごとに現状と課題というところの項目立てをしているのですが、全体を通して特にこの課題がという形で、初めの項目に記載したほうがよろしいのか、あるいは全体を総じての記載ぶりか、石岡構成員、どちらの趣旨ですか。
○石岡構成員 今、中釜先生がおっしゃられたように、初めのほうにある程度整理して書いておく必要があるのではないかなと思いました。
○中釜座長 分かりました。ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。
 それでは、土岐構成員、お願いいたします。
○土岐構成員 第4期の基本計画で、6~7ページの今後のがん対策の方向性のところです。第4期では、誰一人取り残さないというキーワードが入ったわけなのですけれども、これをどのようにこの文面に落とし込むかということなのです。いつでもどこにいてもという言葉が複数回出てきて、そこに誰一人取り残さないという意味合いを持たせているようなのですけれども、もともとは格差が存在する、そこを明らかにすることによって、誰一人取り残さないという方向性を出したいと対策協議会のほうでは考えておりましたので、格差の実態を明らかにする。これに関しては本当に研究課題でも上がっておりまして、なかなか簡単なことではないのですけれども、そういう方向性、いわゆる我が国における様々な格差の実態を明らかにする姿勢を出してもよいのかなとは感じました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘について事務局の意見はございますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 格差という言葉について、いろいろな格差があると思いますので、どの格差について書くのが適当なのかというところで、ぜひ御意見をいただければと思います。
 現状、既に入っている項目としては、例えばがんの種類という意味で小児がんだとか希少がんというものがあったり、あとは世代という意味で小児、AYA世代、また高齢者というのを特出しして書いているところではありますけれども、追加的にどのような項目があればいいのか、ぜひ御指摘いただければと思います。
 以上です。
○中釜座長 今の点について、土岐構成員、現時点で御発言ございますか。
○土岐構成員 それ以外にも社会的な背景、いわゆる地域、都市部と地方、もしくは経済的格差による医療をどのように受けられるかという違いも指摘はされておりました。しかし、確かにこれについては明確なデータ、ピュアな解析があるわけではないので、なかなかここに記載するのは難しいかもしれないのですけれども、社会的背景を含む様々な格差、そういう感じの文言がもし載せられればよいかなと感じております。
○中釜座長 ありがとうございます。
 1点確認ですが、それらを含めた様々な要因としての社会的な背景や、地理的な要因などを広く踏まえて、誰一人取り残さないという言葉で表現していると思いましたけれども、土岐構成員は明示的に示せるものは示したらどうかという御意見ですね。
○土岐構成員 そうですね。誰一人取り残さないというのが、どこまで皆様に伝わるかというのは若干心配しているところもございまして、もう少し具体的な表現ができたらよいかなと思った次第でございます。
○中釜座長 ありがとうございます。
 事務局、よろしくお願いします。
 ほかに御発言はございますか。よろしいでしょうか。
 これは全体に関わるところでありますので、振り返ってみて、また御発言ありましたらよろしくお願いいたします。
 それでは、次に移らせていただきまして、項目Ⅲの推進すべき研究という項目の1ポツ目のこれまでの研究成果について御意見がございましたよろしくお願いいたします。
 山本構成員、お願いします。
○山本構成員 指摘というよりもコメントですが、我々、医療機器の工業会としましては、例えば8ページ目の下から3つ目、「異分野融合と医工連携による」とか、一番下の「AI、ウェアラブル機器等の科学技術が進化して」という状況は、我々としても大変実感しているところです。このような文言を入れていただき、産業界としては非常に前向きに捉えており、感謝を申し上げます。
 以上、コメントです。
○中釜座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 古関構成員、お願いいたします。
○古関構成員 読ませていただいて、非常にすばらしい成果だと思うのですけれども、あまりにも羅列的で内容が伝わりづらいところがございまして、本当に基礎的な分野、それから、そういう社会に還元する部分、あるいは基礎から臨床へのトランジションですとか、もうちょっと大きく枠をつくっていただけると、少し分かりやすくなったりもするかなと感じた次第であります。
○中釜座長 ありがとうございます。
 一応行を空けて分けているようなのですけれども、この点について、事務局からございますか。
○扇屋がん対策推進官 御指摘ありがとうございます。
 目次3-1の成果の部分について、確かにすごく文章が長くて分かりにくいというところだと思うのですけれども、こちらの成果につきましては、4月に行われたこの会議で報告した成果を基に記載しているところです。前回の中間評価の項目立てに沿って1つの柱につき1つのポツということで対応しているところです。こちらについて、具体的にはどのように減らすのがいいのかとか、どのような項目に分けるのがいいのかといったところ、もし御意見があればぜひいただきたいところです。よろしくお願いいたします。
○中釜座長 古関構成員、今の点につきまして、現状で何かアイデアとかはありますでしょうか。
○古関構成員 先ほど申し上げた3つぐらいに分けると、何となく全体が、見る人たちもキャプチャーしやすいのかなと思っただけで、比較的基礎的な部分、それと、基礎から臨床等へのトランジションの部分、それと本当の社会に面した部分というぐらいしか思いつくところはないです。
○中釜座長 石岡構成員、お願いいたします。
○石岡構成員 今そういう御発言があって、私も確かにそう思いました。例えば非常に技術的な部分があります。マルチ・オミックス解析とか、PDXモデルとか、そういうかなり基礎研究の基盤の部分もありますし、それから、創薬に関するCAR-T細胞療法とか、既にヒューマンに応用されているようなものもある。あと、周術期の微小残存腫瘍(MRD)の検出とか、かなりプラクティスに入ってきている研究領域もある。あと、臨床試験とか薬事承認の課題とか、そういった社会インフラの中での保健医療制度との接点になる部分もあります。
 あと、技術に関しても従来の医学・生物学的なものとテクノロジー、AIとかITとか、そういった新しい医学領域に入ってきた動きのものも複数あって、幾つかのカテゴリーに整理した上で、文章としてある程度記載して、各項目を羅列して書くのが理解を得やすいかなと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘についてはよろしいですか。
 私から質問です。全体の構成に関わるのですが、今後の在り方のところで、例えば次の2ポツ以降では、予防診断・治療という新しい立てつけで項目立てをしているのですけれども、それと、これまでの研究成果というところを書くときに、全く違った例えば基礎技術的基盤としたときに、逆に対比が難しくなり、混乱しないかという懸念も先生の御意見を聞いて感じました。その点、上手な分類の仕方があるのだろうと思いますので、今の御意見については事務局と少し調整いただければと思いますが、この点について、ほかの構成員の方々から御意見はございますか。
 石岡構成員、お願いします。
○石岡構成員 今、中釜先生が御指摘のとおりかと思いますが、前回のときに、これまでの10か年の立てつけは、どちらかというと推進すべき研究に記載されているような立てつけで書かれていたのですが、今回の10年は第4期のがん対策推進基本計画の立てつけを基盤として、そこに取り組むべき課題を落とし込むということに、皆さんとの協議でそうなったと思います。そういうことで、これまでの成果というのは、もともと第4期の立てつけとか、第3期の基本計画の立てつけで分類してこなかったので、これまでの成果については、今までのまとめ方の中で分かりやすくすれば、私は良いのではないかと思います。
 あと、後半のほうについては、後で私の意見も申し上げようと思いますが、これまでの10年と今回の10年の組み立て方が違っていますので、研究の各項目は、第4期の基本計画の項目には一つ一つをうまく落とし込むことはできないと思います。皆さんもこの資料を見てそう感じられたと思います。つまり、1つの研究テーマがあちらこちらにまたがるという形にならざるを得ないですので、ここは無理に後ろにある新しい立てつけに合わせる必要はなくて、新しいところに関しては、また工夫して書くのがよろしいのではないかなと思います。
 うまく説明できませんでしたけれども、以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 中村構成員、御発言はございますか。
○中村構成員 全体を通してなのですけれども、委員から出たコメントをただ単に羅列するだけで、この有識者会議のミッションが果たせるのかどうかよくわかりません。中釜座長か厚労省か分かりませんけれども、この有識者会議のミッションは何なのかと、これから10年やっていくことを踏まえて、10年後に振り返ったときに、ここで計画を立ててこれを生かすことができたというような強調すべき点はあってしかるべきだと思います。その立てつけを変えて、あれも大事、これも大事だという箇条書きを書いていれば、この会議体のミッションとして果たせるのかどうかという根源的な疑問が私にはあります。
 これまでやってきたことに関しても、現実的にドラッグロスというようなことが言われているわけで、それはどうして生まれたのか。土岐先生が言われたように地域格差というのは歴然とあるわけで、以前は均てん化と言われていたのに、だんだん拠点化してきて、拠点病院に行かないと受けられない治療もあるわけです。AIとかデジタルの最大の利点というのは、本当にいつどこにいても同じような医療にアクセスできるということだと思いますので、もっと大きな課題と小さな課題があると思いますけれども、その今のまとめ方だと何が大事で何が最も急がれるのかということが分からないわけです。
 特に新しい技術のところで、これだけ人工知能、AIとか生成AIとか言われている中で、あまりにもその部分が将来の方向性の中で軽く扱われていると思いますし、恐らく10年後の医療というのはAIやデジタルを駆使したような医療になりますし、研究も恐らく人工知能を使っていろいろなことができるような時代になるので、ただ単なる箇条書きではなくて、この会議体がここは大事だと言う必要があるのか、今のようなまとめ方でいいのかということをまずお聞きしないと、今後どうするのかということに関してコメントするのもなかなか難しいので、中釜先生、あるいは厚労省のほうから、この会議体のミッションは何なのかということをもう少しはっきりとお示しいただきたいと思います。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 まず、私のほうから今の御指摘についてお答えさせていただきますと、まさに先生がおっしゃるように、大きな俯瞰的な視点から今後どうするのかということをきちんと整理をして書くことは非常に重要だと認識しています。そういった意味では、例えば2項目の今後のがん対策の方向性の最初の部分に先生がおっしゃったことを、これまでの議論を踏まえてどういうことが今後求められるかということを少し丁寧に書き込む。あるいは加えて、その次のページの推進すべき研究のところに、今後の研究成果を踏まえた上で、今後の現状・課題としてどういう研究が求められるのかということを丁寧に書き込み、そこに全体的な議論を踏まえたコンセプトを書き込むべきかなと感じています。
 ただ現時点では、この資料の中にそこまで書き込めていないのは先生の御指摘のとおりですので、その点は事務局と相談して記載させていただき、その記載ぶりについてまた御意見をいただければと思います。
 そういう対応でよろしいでしょうか。
○中村構成員 それはこの有識者会議のミッションによると思うので、とにかく大事な項目をすべて列挙すれば、この会議体のミッションを果たせるのであれば、私もこういうまとめ方でもいいと思います。しかし、本当に日本の将来のためにこういうことが今急がれる、これは大事だが今急がなくてもいいというようなことがあると思うのですけれども、これまでやってきて、これだけ抗がん剤へのアクセスが悪い状況も生まれている中で、この会議体として何を強調すべきなのかということは必要だと思いますので、このまとめ方だと、要するに委員から言われたことをただ並べているだけのような印象ですので、そこはもっと大所高所からいろいろなことをまとめる必要があるのではないかと私は思っています。役所がこれを主催しているわけで、厚労省として何を望んでいるのか、いまいち説明を聞いていてもよく分かりませんので、よろしくお願いします。
○中釜座長 ありがとうございます。
 報告書としてまとめた文章に大きな骨格、骨太なところを書き込むという御指摘だと思います。この点について事務局は何かありますか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 まさに先生のおっしゃるとおりでして、この有識者会議には各界のエキスパートの先生方にお集まりいただいているところですので、大所高所的なこの先の10年、日本が何を目指すべきなのか、そういったところについて、ぜひ御意見をいただければと考えております。よろしくお願いいたします。
○中村構成員 ありがとうございます。それで結構です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 それでは、大井構成員、お願いいたします。
○大井構成員 がんサポートコミュニティーの大井です。
 今ほど土岐構成員、中村構成員から御発言があったようなところでいきますと、今回のまとめでいくと、先ほどの土岐構成員からお話があったように、国民とともに進めていくことが大きな役割であると理解しています。我々がどこまで進んできたのか、これからどこに進んでいくのかということの視点に関して、今、中村構成員の発言があったと理解しています。
 そうしますと、前段のはじめにのところに戻ってしまうのですけれども、そちらのところにこういうことをやりました、こういう事実がありますという数字は書いていただいているのですけれども。この10年の間に分子標的薬が変わってきた、免疫チェックポイント阻害剤が開発されてきた。さらに手術の中でもダヴィンチの手術が発達してきたとか、そういった進歩をしてきた過去この10年の間の出来事を踏まえていただいて、さらに今後、どのように国民に対して、患者さんたちに対して資する研究を進められていくのかというような形で、先ほど中釜座長がおっしゃったような形で文章を組み込んでいただけたらなと思いました。
 以上です。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 それでは、黒瀨構成員、お願いします。
○黒瀨構成員 先ほどまでの議論に関して、私もほぼ同じような意見でございます。ただ1点、ちょっと気になったのが今後のがん対策の方向性という、その次に推進すべき研究ということなのですけれども、研究の方向性の全体像が見えづらいのかなというところが1点気になるところでございます。
 もう一つは、今後の研究の中で10年先まで考えたときに、日本の基礎研究力がどうなっているのか、本当に日本の国だけでこういった議論をしていくのが妥当なのか、いわゆる国際的な視野も含めて研究の協力ですとか、あるいはがん登録のデータの取扱いなどもそうなのですけれども、国際的な協調・協力というところの視点も今後推進すべき研究の中の方向性として総論的に入れておく必要があるのではないかなと感じました。
 以上でございます。
○中釜座長 重要な御指摘をありがとうございます。
 事務局、よろしくお願いします。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 総論的な方向性について、ぜひ書き込んでいきたいところですので、もしよろしければ具体的なところを皆さんに御意見いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○中釜座長 ほかに御意見はございますでしょうか。
 それでは、直江参考人、お願いいたします。
○直江参考人 今、全体の方向性のところで御意見が出たとおり、3本の柱を支える基盤というものについて国際性という言葉が出ましたけれども、私は後でがん登録のことで少し話をしようと思ったのですが、科学的根拠といいますか、データに基づいたがん対策、あるいはがん研究、これまで10年やってきてどうだったのか。例えば地域格差が広がったのか、このがん腫の生存率は上がったけれども、これは上がっていないのか、そういうものを今後生かしていくことが総論としてはあるのです。だから、そういう意味で3本の柱にプラスして、それを促進するために思いつくところでは、今出た国際性というものとか、データに基づいた対策とか、それから、先ほど出たAIとか新技術とか、そういう文言をぜひ6~7ページ、特に7ページの後段のところでいいと思うのですが、加えてみたらどうなのかなと思いました。
 もう一つは、今期の次の時期の10年が終わったときに、それをどのように評価するのだという一種のベンチマーク的なもの、それはここにがん腫瘍、それから、がん生存率という言葉が書いてあるのですけれども、それについて少し書いておく必要があるかないか、それは私にもまだ分かりませんけれども、今感じました。参考になれば幸いです。
○中釜座長 ありがとうございます。
 10年目の評価のためのベンチマーク、具体的な指標については、これまであまり具体的な議論をしてこなかったように思うので、この点については事務局に検討いただきたいと思います。現時点で直江参考人から何かほかに、生存率・死亡率について書かれている点についてなど、この時点で何かありましたら参考までにお聞かせいただければと思います。
○直江参考人 高齢者が増えて、どんどん小さながんが見つかってきますから、なかなかその比較をするのは難しいと思うのです。あと、がんがありながら元気でいるというか、健康寿命とは言えませんけれども、社会的なアクティビティを保ったままというところで、何か指標が今後出てくるのではないか。がんにならないとか、がんで全く死なないというわけにはなかなかいかないとは思うのですけれども、そこは、むしろ今後の10年で我々があるべき健康の姿、病気と一緒に暮らす在り方ということで言うと、それ自身が一つの研究テーマといいますか、あるべき姿をもうちょっとここで煮詰めてもいいのかなと思います。
○中釜座長 御指摘をありがとうございました。
 事務局のほうで何か御発言はございますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 ベンチマークとしてがん患者における健康寿命というものが測定できて、そして、10年後と比較できればよいのではないかと理解いたしました。それにつきまして、実際にデータが取れるかどうかも含めて検討させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 では、石岡構成員、お願いします。
○石岡構成員 ベンチマークは直江参考人がおっしゃるように私も必要だと思います。ただ現在、がん対策推進基本計画もロジックモデルを立てて、そちらのほうに疫学的な、あるいは臨床的な、生存率も含めてですが、そういう数値目標を立てて、それを評価するということになっているので、こちらの研究のほうに関しては、例えば新薬をどのぐらいつくったのかとか、知財がどうなったかとか、画期的な革新的な技術が国際的に見てどのぐらいの評価になったとか、そういう指標があれば、むしろより基礎的な研究のほうも含めた形でのベンチマークをつくったほうが、私はいいのではないかなと思います。
 それに関連してですけれども、先ほど申し上げました今回の10か年の立てつけは、第4期のがん対策推進基本計画の立てつけに沿って進むべき研究という立てつけになったのですが、その後、私がはてなと思ったところを申し上げます。本当に今後のがん研究の在り方を第4期のがん対策推進基本計画の中に全部押し込んでいいのかということです。というのは、がんの研究というのは基礎的な研究から含めて、そこから出てくる新しいものというのは、必ずしもがん対策に縛られないのではないか。もっと発展的に、もっとより人の社会や健康や福祉に貢献できるような新しい技術が出てくるということも期待していいのではないかと思います。
 今、免疫チェックポイント阻害薬が実用化されましたが、もともとオンコロジーから出てきたわけではないですし、それから、今、非常に期待されている例えばmRNAワクチンだって極めて基礎的な技術から発展し、新しいがん治療に応用されつつあるということを考えると、がん研究イコールがん対策という枠組みに押し込もうとしているこの仕組みでいいかということです。むしろ基礎研究を専門されている先生方に伺いたい。私は臨床をやっているので、それで良いのだと、この前までは思っていたのですが、今回この資料を読み直して、そこを少し疑問に思ったところです。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘に関して、事務局は何か御発言ございますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 今回の項目立てにつきましては出口を見据えた項目立てということで、前回までの議論の中で構成員・参考人から御賛同いただいているという認識であります。ただ、今回御指摘いただいたというところで、具体的な修正案がございましたら、ぜひ御意見をいただければと思います。
○中釜座長 1点だけ。ベンチマークに関しては、より具体的なものということで重要な御指摘だと思うのですけれども、一方で、今後のがん研究の在り方について、具体的な数値まで記載するのか、あるいは項目として、このような項目のベンチマークを設定し、推進すべきという書きぶりにするべきなのか。これまでは各研究事業の中でベンチマーク、あるいは数値目標を設定してKPIとして見てきたと理解しているのですけれども、その辺りに関して、ほかの構成員の先生方はいかがでしょうか。その辺も含めて事務局で検討させていただいて、構成員の御意見を伺う形でもよろしいのではないかなと思います。
 それから、2点目の基礎研究に関しては、まさに石岡構成員の御指摘のとおりと思います。この部分の項目立てに関しては、がん研究の推進において、がんの基礎研究は重要だとなっていて、その中で特に基礎研究、本態解明研究の内容に関しては、あまり具体的に縛るような書きぶりにはなっていないのかなと個人的には思っているのですけれども、この点もまた構成員の先生方にも御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。石岡構成員の重要な御指摘では、どのような書きぶりが適切かということです。
 こちらからの指名で申し訳ないですが、間野参考人、何か御発言はございますか。
○間野参考人 基礎研究の面からは、これからどういうものが具体的に重要になってくるのか、あるいは新しいモダリティーとして出てくるのかというのは、必ずしも今の時点で縛ることは難しいかもしれませんので、むしろ例えば新規モダリティーの開発に資する研究を促進するような書きぶりで、それをサポートするということのほうが現実的にはいいのかなと個人的には思いました。
 新規モダリティーに関しては、今回の案では5-2に少し書かれているのですけれども、新規モダリティーの高度化や既存療法との云々と書かれているのですが、モダリティーをつくっていくことに関しては、必ずしも重要視していないかのような感じにも取れるので、先ほど申し上げたような書きぶりで、ちゃんと新しいものをつくっていくのを国としてサポートするのだという書きぶりにされると、そこら辺がカバーできるかなと思いました。
 以上です。
○中釜座長 貴重な御意見をありがとうございます。
 ほかに、ベンチマーク及び基礎研究に関する記載ぶりに関して御意見はございますか。
 石岡構成員、お願いします。
○石岡構成員 基礎研究をやる上で、かなり自由度といいますか、それを担保できるような形であれば、間野参考人がおっしゃられたような感じでよいかと思います。
○中釜座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、次に移らせていただきます。次は2ポツの(1)がん予防に関する研究の項目について、何か御意見はございますでしょうか。
 それでは、郡山参考人、お願いいたします。
○郡山参考人 このがん予防のところの(1-1)のところですけれども、今のタイトルではリスク層別化に基づく新たな1次予防の推進という項目になっております。このリスク層別化という、方向性としてはそこも一つ大事なところではあるのですけれども、実際に具体的な研究事項を見てみますと、必ずしもそれだけに基づくような内容ではないと思いますので、ここはこの言葉を取るのか修正が必要かなと思いました。具体的には、例えばこのポツでいきますと3番目のアジア地域で多いがんの一次予防など、あるいは最後のほうですけれども、どうしてもリスク層別化となると、何となく遺伝的な解析を前提としたようなハイリスクなどに対する一次予防の推進などをイメージするのですけれども、そうではなくて、もっと底上げ的な、最後にはそういった意味合いで追記をお願いしたところなのですけれども(1-1)のタイトルのままだと、遺伝子の解析をベースにしたそういった研究が最初にあってというイメージになるので、ここのタイトルの修正をお願いできればと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘について、座長からですけれども、4つ目のポツにがんとリスク要因という言葉があるのですけれども、これを使って例えばリスク要因・層別化と2つ併記する書き方というのはどうでしょうか。リスク層別化だけではなくリスク要因・層別化と2つ要因と層別化ということを並べて併記するということです。
 郡山参考人、いかがでしょうか。
○郡山参考人 最後の項目がそういう内容でうまく収まるのかどうかが悩ましいなと思ってお伺いしていたところなのですけれども、リスク層別・リスク要因という御提案ですか。
○中釜座長 リスク要因・層別化、要因のほうが先です。
○郡山参考人 そうすると、少し幅広いイメージになりますでしょうか。
○中釜座長 もう少し事務局のほうでも検討いただきましょうか。
○郡山参考人 表現をもんでいただければ考えてみます。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 リスク層別化に基づくという、その基づくに生きているところが最後のポツの「簡便で」のところが入らないのではないかという御意見だと承知しましたので、こちらのほうの表現ぶりを検討させていただきます。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 それでは、谷島構成員、お願いいたします。
○谷島構成員 具体的な研究事項についての質問というか提案も、ここで意見を言ってよろしかったですか。
○中釜座長 大丈夫だと思います。
○谷島構成員 分かりました。11ページの1-2のところなのですが、検診が有効でないがんに対しての二次予防も考える必要があるかなと思いました。なので、検診だけではなくて、早期発見を目指した初期症状に関する研究を加えてはどうかなという提案です。特に検診年齢に達しない小児がんやAYA世代のがんなど、希少がんや難治性のがんでは、なかなか検診による早期発見というのは難しいかなと考えます。特異的・非特異的なもの、様々なある症状があると思うのですが、症状から有効な検査、早期発見につながる研究というのを入れていけないかなと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の御指摘に関して、例えば1-2のところの5つ目のポツに、希少がん・難治性がんと書いていますけれども、この検診、あるいは新たな検診の妥当性・有効性に関する研究の項目の中の表現をもっと適切にして含ませるという理解でよろしいですか。あるいはそれ以外に、もう少し明確な項目として書いたほうがよいということですか。
○谷島構成員 もともと検診の対象になっていないがんなどもあると思うので、そういった場合、症状から見ていくということ、昔、小児がんなどではそういうスクリーニングがされていたこともあったと思うのですが、検診だけではなくて、症状から妥当な検査につなげていくという研究が必要ではないかなと思いましたので、それがうまく表現できるのであれば、この中に含めていただいても大丈夫かなと思います。
○中釜座長 承知しました。
 事務局、今の御意見に関して御発言はございますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 例えば1-2の最後のポツの希少がん・難治性がんについては現状検診をしていないところがあります。これについての妥当性・有効性に関する研究を、まず1つ挙げている点と、もう一つは項目が次の2-1に入るのですけれども、そこの1ポツ目に前がん病変を含むがんのより早期かつ高精度の検出を目的とした新規診断技術の開発に関する研究ということで、こちらは診断技術にフォーカスを当てたものとなっているのですけれども、ここに一部記載があるということを、まずお伝えしたいと思います。
 その上で、今、谷島構成員からいただいた御意見をどのように反映するかというところは検討する必要があるかなと考えておるところです。
 以上です。
○中釜座長 今のお答えで対応させていただきますが、谷島構成員、よろしいでしょうか。
○谷島構成員 承知しました。ありがとうございます。
○石岡構成員 石岡です。今ので良いと思うのですけれども、谷島構成員が御指摘されたことは、既に研究成果が出てきていると思うのです。症状とそれ以外の様々な検査データを合わせた検診というのは非常にうまくいくというのは、この前日本で開催されたASCOブレイクスルーミーティングでも研究発表がありまして、症状を基にした検診、それはAIを使うのですけれども、そこは新しい領域なので、私は具体的に(1-2)のところに書いてもいいような気がしました。
○中釜座長 ありがとうございます。
 検診という表現を使うと、対策的な検診をイメージするので、検診技術の開発というところに落とし込むと良いのかなと思いますが、今の石岡構成員、谷島構成員の御意見を受けて、事務局のほうでも御検討いただければと思います。よろしいでしょうか。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、次に移りまして(2)がんの診断・治療に関する研究についての御意見がございましたらお願いいたします。
 安川構成員、お願いいたします。
○安川構成員 安川でございます。御指名ありがとうございます。
 13ページの真ん中より下、世界のがん医療における新規薬剤の創出を目的とした日本が主導する国際共同臨床試験というところに関してコメント致します。この項目を入れていただいたのは産業界としても非常にすばらしいことだと思っておりますけれども、これだけ書かれても実際には実行は非常に難しいと考えます。その理由は、例えば23ページの大きなⅣの中でも書いていただいているとおり、まず、薬事申請における日米欧共通の非臨床研究に対する基準の統一、こういうものが前提としていないと、臨床試験が欧米で始まってしまって、日本が臨床試験をやる時期、開始が遅れる。さらに国際共同試験をやる前には、日本人での忍容性データを持ってきなさいとか、こういうことを当局から言われる。こういうことが残っていますと、日本が主導する新規薬剤の国際共同臨床試験などは実質不可能でございます。
この文章をどういう理解度の方が読むかというところにもよるのですが、隅から隅まで非常に理解が深くあって、何の問題と何の問題がコネクトしているということが完全に理解している方だけが読むというのであれば、この書き方でもよろしいと思いますけれども、そこまでの理解度に至っていない方もこの文章を読まれるとするのであれば、例えば13ページのコメントと23ページの非臨床試験の統一基準であるとか、幾つかのことをクロスリンクして書いていただかないと、一つ一つをバラバラに書かれても、きっと実装には結びつかないのではないかと思います。
 読まれる方の理解度、技量等々を勘案されて、最後にこのようなクロスリファレンスをつけるかどうかをぜひとも検討いただきたいと思います。
○中釜座長 重要な御指摘ありがとうございます。
 事務局、よろしいでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 この報告書案につきましては現時点で少し抽象度を上げて、こういった内容の研究をすべきというものを記載いただいているところです。ですので、この研究を具体的にどの項目でやっていくべきなのかといったところについては、また別途の議論になってくるかと承知しております。
 以上です。
○中釜座長 よろしいでしょうか。安川構成員の御指摘は、この研究を推進するために、どのように整備するか、あるいは規制の調和を図るべきかということが、どこかに記載されてあるとよいという御指摘だと思いますので、その辺もうまく書いてある項目がリンクできるような書きぶりを検討いただきたいと思います。
 よろしいでしょうか。
○安川構成員 例えば、この文章で二次的な議論がされるときには、必要なもの同士をコネクトさせて書く、あるいは説明するという機会が設けられればいいと思いますけれども、どこかでそういうクロスリンクするような工夫が必要ではないかなと思います。
○中釜座長 御指摘ありがとうございました。
 それでは、土岐構成員、お願いいたします。
○土岐構成員 13ページの患者に優しい治療法のところの遠隔手術・遠隔医療に資する新たな治療法の開発に関する研究でございますけれども、遠隔手術・遠隔診療、ともに患者さんにやさしい負担の少ない治療というわけではないと思います。これはむしろ地域間格差を解消するために新しい技術を応用するということです。ですので、強いて分類すると、その下の医療DX等の新たな手法を用いた新規治療開発のほうにカテゴリーするのがいいと思いました。
 ただ、一番の目的は地域間格差の解消が目的でございますので、そういったニュアンスがここでなかなか記載されていない。少し表現が難しいなと感じております。
 以上です。
○中釜座長 重要な御指摘をありがとうございました。
 事務局、よろしくお願いします。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 医療DX等の新たな手法を用いた新規治療開発の項目に入れるかどうかにつきましても、事務局のほうで検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○中釜座長 よろしいでしょうか。
では、続きまして、谷島構成員、お願いいたします。
○谷島構成員 2点ございます。
 13ページの2-2の3ポツ目に希少がん・難治性がんなどのいまだ予後不良な疾患における新規薬剤・治療法の開発に関する研究というものがございます。この希少がん・難治性がんなどの中に、ライフステージのところにも書かれているAYA世代や小児がんなども含まれているという理解でよいのかという質問です。ライフステージのところでは別個で書かれていて、これら全てが治療成績の改善が乏しいという指摘がされている部分なので、希少がん・難治性がんに限定したことではないような書きぶりのほうがいいのではないかなと思ったところが1つです。
 2点目ですが、全体的に医療機器に関しての言及というのが、AIに関連しては一部しかないと感じています。基本計画に比べて医療機器の開発に関しての話が非常に少なくて、例えば13ページに患者に優しい治療法とありますが、この治療法の中に、装具等も含めた医療機器の開発も含まれているという理解でよろしいでしょうか。
 質問になってしまいますが、お答えいただけるとありがたいです。
○中釜座長 ありがとうございます。
 2つ御指摘をいただきましたが、13ページの上の2つ目、希少がん・難治性がんのところに小児がん・AYA世代を明示的に示したらいかがという御指摘が一つ。
 2点目は、医療機器の開発のところが治療法の中で明示的に読めなくもないのですが、より明確に書かれたらどうか、あるいはこの中に含まれているのかという御指摘です。
 以上2点についてお願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御指摘いただきありがとうございます。2点いただきました。
 まず、1点目の希少がん・難治性がん等の「等」につきましては、表現ぶりについても検討させていただきたいと思います。
 2点目のほうの装具につきましては、患者に優しい治療法の4ポツ目、がん治療に伴う機能欠損に対する研究というのがありはするのですけれども、装具まで読めるかどうかというところは表現の修正が必要かと考えておりますので、また検討させていただきます。
 以上です。
○中釜座長 谷島構成員、今の対応でよろしいでしょうか。
○谷島構成員 医療機器の開発に関して書かれていることが非常に重要という話が、前段でほかの委員の方々からも出ておられたので、機器に関しても余すことなく進めていくのだという部分を表現していただけるとありがたいなと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 事務局、医療機器に関する記載を改めてチェックしていただき、検討いただければと思いました。
 続きまして、石岡構成員、お願いいたします。
○石岡構成員 ただいまの安川構成員、土岐構成員、谷島構成員はそれぞれ、国際的な視点での新薬開発、それから、ロボットの手術などの高度医療の問題、小児・AYA世代問題とかの話があって、そこの項目だけに縛られるのかとか、あるいは1つの項目だけでは補完できないところがほかに書いてあって分かりにくいという話があったと思います。
 私が今から申し上げることは、最後の総論のところで申し上げようと思ったのですが、ちょうどいい機会なので、ここで発言させていただきます。
 先ほども話題にしましたけれども、今回は第4期のがん対策推進基本計画の立てつけで、そこに必要な研究項目を入れていくという形を採ったわけですが、当初からの懸念としては、それではこの全体像が分かりにくいだろうということだったと思います。それが、まさに今、安川、土岐、谷島の3構成員の意見で明らかになったかと思います。
 この第4期の基本計画に基づく立てつけとは別に、研究領域、あるいは学問体系とか、そういった研究領域ごとの整理がどうしても必要ではないかと思います。例えば新薬を国際的に開発するためには、先ほどのように非臨床試験の国際基準の統一が必要だとかというようなことが同じところにまとめて書いてあるような、そういう立てつけというのはこの本文とは別にどこか参考とか何でもいいですが書いておいて、その中のどの部分が第4期の基本計画の項目の中に落とし込めているのかということが対比できるような書き方、それをやっておかないと、今の部分だけを読んでしまうと、その領域だけに大事な項目なのかと誤解をしてしまう。まさに今、3委員がおっしゃられたことは、我々かなり読み込んでいる者でもそうではないのですかという質問が出るのは、まさにそういうところなるのではないかなと思います。
 厚生労働省のほうとしては、今後、厚労科研費など、あるいはAMED研究費とかを立てつけるときに、今のやり方のほうがむしろすっきりしているのでやりやすいのだろうというのはよく理解できるのですけれども、研究というのは学問領域ですので、それは別にどういう体系があるかということをまとめておいて、その中から、それを抽出して第4期の基本計画のどこに当てはまるかというやり方をやらないと、分かりにくいのではないかなと思います。
 以上です。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 柱とともにモダリティーごとの開発のスキームが見えるような記載ぶりをどのようにするか、事務局として検討いただきたいと思いますがよろしいでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 事務局です。御意見をいただきありがとうございます。
 今回いただいた研究者目線で分かりやすい項目立てという部分につきましては、事務局のほうで検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○中釜座長 それでは、中村構成員、お願いいたします。
○中村構成員 大きな議論と小さな議論が交錯していて何となく分かりにくいのですけれども、憲法があって法律とか条例があるという形なら、憲法さえしっかりしていれば、いろいろな踏み込み方ができると思うのです。結局その根幹となる憲法がなくて、法律とかどう読めるとかという話をしていても際限がないと思いますので、やはり骨格をしっかりして、5年後に見たときに今と比べれば、もっと大きな変化が起こっているかもしれません。
 例えばChatGPTでタンパク質の構造解析ができるとか、5年前には想像できなかったようなことができるようになってきているわけで、恐らく研究の進展というか、いろいろな変化も大きいので、もっと大きな話でがん研究として何を目指そうということがまずあって、その中で読み込めれば、私どもの有識者会議というか、こういう大きな上の会議は、もっと大きな方針を決めるものだと思っています。結局大きな項目さえあれば、全部いろいろな解釈ができると思います。そこをもっと、個々の項目がどう読めるというような話ではなくて、何をすべきかというもっと大きな論点でやっていただくほうがありがたいと思います。
中釜先生に無理を言って申し訳ないですけれども、議論を聞いていて、結局大きなものが定まっていないので小さなことにこだわって、こう読めるとか、ああ読めるとかと、私も1年間は役所にいたからよく分かるのですけれども、「て」「に」「を」「は」を変えれば解釈が変わるというような議論ではなくて、もっと何を目指すべきだという議論をして、その中で、それぞれの項目が読み込めればいい話ではないかと、今、議論を聞いていてそう感じたので、皆さんの考えは違うかもしれませんけれども、この会議体の趣旨からいって、大きな議論で話を進めていくほうがいいと思います。私の印象です。あとは中釜先生にお任せします。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 中村構成員を含め、前段のところで複数の構成員から御指摘された大きな骨子、骨格、コンセプトをきちんと書き込むべきというご指摘と思います。それを踏まえた上で、今御議論していただいているのは、いろいろ個別な御意見を伺っていると理解しておりますので、今、中村構成員が御指摘の重要なポイントは、今回の資料に大きな骨子、骨格、コンセプトが表現できていないということと理解いたしました。表現できていないところは御指摘のとおりですので、その辺りを事務局とも相談して詰めて、構成員の先生方の御意見を伺いながら、御指摘の形の方向で構成していければと思います。
 中村構成員、その方向でよろしいでしょうか。
○中村構成員 それで結構です。ありがとうございます。
○中釜座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。
 それでは、谷島構成員、お願いいたします。
○谷島構成員 リアルデータの活用について1つ意見させていただければと思います。14ページの一番上のほうにリアルデータの活用について2つほど記載されているかと思います。大変大事な研究だと思っています。これらの有効活用にはデータプラットフォームの整備が同時にすごく大事なのではないかなと思っています。そういった意味で、24ページの意見の集約のところですけれども、24ページの現行制度に関する意見の基盤整備に関わる制度の1番目のポツに、リアルワールドデータをリアルタイムかつ経時的に収集するインフラ整備が必要でないかという意見を出していただいています。これは14ページに書かれている部分と結構セットで大事なものではないかなと思っています。なので、24ページの意見に書かれている部分と同じような内容を14ページのリアルワールドのデータの研究の下辺りに、リアルワールドデータをリアルタイムに経時的に収集するためのインフラ並びにデータプラットフォームの整備のための研究のような形でセットで入れ込んではどうかと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 中村構成員、お願いいたします。
○中村構成員 リアルワールドのデータとリアルタイムでリアルワールドというのは、かなり趣旨が違うと思っています。今、厚労省の中で、がんとか難病の全ゲノム解析が行われていますけれども、集めた情報を例えば創薬につなげるという場合、リアルタイム性は必要ないと思います。例えば得られた情報を基に患者さんに還元するということを想定すれば、分子標的治療薬を選ぶというのは一つの想定ですけれども、そのような状況下ではリアルタイム性が必要なので、そこは状況に応じて、本当にリアルワールドのデータだけでいいのか、あるいは経時的でリアルタイムの情報が必要なのかということは、また別枠ですので、両方あってもいいと思いますし、特に薬の開発につなげるという点では、リアルワールドでしっかりした臨床情報を伴うという文で十分だと思います。
 そこはどのような用い方をするかによって違うと思いますので、ここでは今厚労省で行われている全ゲノム解析の実施組織という話がどこからも紹介されていないので、何となく理解が違ってくると思います。そこは中釜先生が委員長をされていますので、中釜先生からお答えしていただくのがいいと思いますけれども、全ゲノム解析の実施組織の情報というのは、この場で共有しておくほうがいいと思いますので、よろしくお願いします。
○中釜座長 ありがとうございます。
 確かに、全ゲノムの事業実施組織については具体的な記載というのはないわけですけれども、中村構成員が御指摘のように、がん及び難病を中心に現在全ゲノム解析をし、そのデータを集約し、集約したデータを患者還元するとともに、構築したデータベースを広く利活用し、新しい創薬・診断機器開発につなげるという事業が進んでいます。
 その際に、ゲノム情報とともに非常に精度の高い臨床情報を集め、それとゲノム情報をリンクした形でのデータを提供することによって利活用するということが行われています。今、中村構成員の御指摘のリアルワールドデータというか、全ゲノムに関する前向きなデータ収集という大きなデータ基盤を持つということが、ゲノムと臨床情報に関するデータ基盤と認識します。
 このような方向性と、様々な臨床試験情報に関するリアルワードのデータをいかに効率よく集め、さらにそのデータをゲノム情報とひもづけて解析につなげていくかというところは、重要なアプローチだと思いますので、その辺りをある程度明示的に記載できる形で少し検討していければと思います。また、谷島構成員の御指摘のように、データを解析し、利活用するための精度の高いデータベース基盤を構築することは非常に重要だと理解いたしますので、その辺りを精緻に記載したいと思います。
 谷島構成員、中村構成員、そういう回答でよろしいでしょうか。
○中村構成員 中村ですが、私はそれで結構です。
○谷島構成員 承知しました。ありがとうございます。
○中釜座長 そのほかに御発言・御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、続きまして(3)のがんとの共生に資する研究、この項目について御意見がございましたら、よろしくお願いします。
 佐谷構成員、お願いいたします。
○佐谷構成員 ここで申し上げるべきか分からないのですが、この在り方の中にあまり書かれていない遺伝性がんのことなのです。恐らく最近のゲノム解析で5~10%のがんというのは遺伝性のものであるということが明確になってきていますので、例えば15ページの3-1、誰もがアクセス可能な相談支援、情報提供のところに、遺伝性がん、ある患者さんのがんが遺伝性だと分かったときには、そのがんは家族、あるいは親戚全体にも影響を及ぼす可能性がありますので、どこかにそういう遺伝性がんの相談支援、情報提供、あるいは研究というものを書き込んでおくべきではないかなと思いましたので発言させていただきました。
 以上です。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 今の点に関して、事務局、よろしくお願いします。
○扇屋がん対策推進官 御指摘いただきありがとうございます。
 こちらにまだ記載のなかった部分について御意見をいただいたところですが、重要な論点かと思いますので、御意見として承らせていただきます。
 以上です。
○中釜座長 よろしいでしょうか。
 続きまして、阿久津構成員、お願いいたします。
○阿久津構成員 阿久津でございます。よろしくお願いいたします。
 先ほどから皆様がキーワードとしておっしゃっていた格差という言葉と、あとは地域格差という言葉が、特にこの共生の部分では確実に必要になる言葉なのではないかなと思っております。均てん化と集約化、あとは今の高齢化が進んでくる中で生まれてしまった大きな課題の一つが地域格差だと思いますので、ほかの部分にももちろん書いていただきたいなという思いもあるのですけれども、特にがんとの共生の部分には、地域格差や社会的背景を含む様々な格差ですとか、経済的格差というような表現を記入していただきたいなというお願いでございます。
 以上でございます。
○中釜座長 ありがとうございます。
 事務局、よろしいでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 現状、記載があるのは3-2の最後のポツ、16ページ目の頭のところですけれども、がん医療提供体制の格差に関する研究という文言は既に入っているところです。先ほどいただいた御意見につきましては、どのような表現がいいのか、こちらで確認させていただきたいと思います。
 以上です。
○阿久津構成員 ありがとうございます。
 格差というのも結局地域という言葉が入っていないと、全国の方をちゃんと相手にして患者の皆さんを診ているという表現になるためには、細かくなって失礼なのですけれども、すごく重要なキーワードではないかなと思うので、御検討いただければと思います。
○中釜座長 重要な御指摘だと思いますので、表現ぶりについて御検討いただければと思います。ありがとうございます。
 続きまして、大井構成員、お願いいたします。
○大井構成員 ここのところで言葉の確認をしたいのですけれども、真に社会的なというところの後ろに続く文章が悩みだったり課題だったり問題だったりという表現が、同じ15ページの中でいろいろ変化してくるのですけれども、あるべき姿と現状のギャップというものが問題であって、その問題を具体的に取り組むべきは課題ということになってくると思うのですけれども、その一番初めに真に社会的な悩みに持続可能な形で対応していくことが求められるということになると、もっとさらにファジーな状況のことになってくると思うのです。この辺の言葉の整理というのはどうされるのでしょうか。先ほど階層という話もあったかと思うので質問させていただきました。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 今の御指摘に関して、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。御意見を踏まえて表現の適正化を検討させていただきます。
 以上です。
○中釜座長 具体的なお答えではないですが、この対応でよろしいでしょうか。
 それでは、谷島構成員、お願いいたします。
○谷島構成員 1点は、私も大井構成員と同じところが気になりまして、例えば15ページの下のほうで、小児・AYA世代のがん患者と家族について書いていただいていますけれども、その教育及び就労支援というのは、社会的な課題の中に含まれてくる話だと思うので「や」でつなぐのは違和感があるなと思っています。例えば小児・AYA世代のがん患者とその家族の経済的負担を含む社会的な課題と、教育及び就労、妊孕性等の支援に関わる対策のための調査研究とか、そういう表現にしたほうが通じやすいというか、日本語として正しいのかなと思いました。
 2点目なのですが、細かいところで申し訳ないです。15ページの一番下の具体的研究事項の国際連携を念頭に置いた小児がん患者の長期フォローアップシステムという話があります。これは本当にすごく大事で進めていただきたいと思うのですが、小児がん患者当事者の皆さんが多分最初にこれを読んで気にするところは、まず、国内からやってほしい、国内の特に移行期医療などはかなり国内連携にもまだまだ課題がある部分かと思います。なので、国内の連携もちゃんとそれ以前に進めていくという部分も表現いただいたほうが、患者さん、患者家族の安心につながっていくのかなと思いますので、御検討いただけたらと思います。
 以上です。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 今の点について、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 2点いただいた御意見につきまして、表現をより適正化できるように事務局のほうで検討させていただきます。
 以上です。
○中釜座長 あと、国内と国際の書きぶりについてもよろしくお願いします。
 ほかに御発言・御意見はございますか。
 中村構成員、お願いいたします。
○中村構成員 情報提供ですけれども、小児がんに関しましては、成育医療研究センターにおられた加藤先生が今東大の小児科に移られています。小児がんの全症例を全ゲノム解析するという方向で国内をまとめようとされていますので、決して国内がまとまっていないわけではなくて、例えば病理診断など成育医療センターが中心となって小児がんの標準化、あるいは診断のサポートをされていますので、私は小児がんの研究者ではないですけれども、そこは誤解のないように、日本国内はまとまっていないのではなくて、私は小児がんに関しては結構まとまった組織ができているという認識です。また別途、情報を提供したいと思いますけれども、決してまとまっていないという状況ではなくて、研究者間ではかなりまとまっているということを知っておいていただきたいと思います。
○中釜座長 ありがとうございます。
 谷島構成員の御発言としては、小児がんの拠点と連携病院の対策では、まだまだ十分に小児がんをカバーしきれていない領域もあるので、さらに国内連携等と広げて強化するということを書き込んでいただきたいという御発言と思いましたけれども、そういう理解でよろしいですか。
○谷島構成員 ありがとうございます。あと、情報提供もありがとうございます。非常に心強いです。
 ただ一方で、小児がんは小児のうちだけではなくて、成人になっていく段階の移行期の中での連携も結構難しい課題があるのかなと思っています。大人になっていくにつれて、診ていただける病院が変わっていく、先生が変わっていくという中での連携が当事者にとっては難しい部分があると思うので、そういうものも含めて、横だけではなくて、年齢の縦軸の連携もうまくいくようにしていただきたいと考えております。
 以上です。
○中村構成員 中村ですけれども、小児がんをやっている先生方は、小児がんサバイバーの方の寿命が一般に比べて短いということを十分に認識しておられて、その検討にも入るということでいろいろな活動をされておりますので、これも情報として提供しておきます。
○谷島構成員 ありがとうございます。
○中釜座長 1点、谷島構成員に確認ですけれども、今の点を踏まえて、長期フォローアップだけではなくて、移行期医療についても明示的に記載したほうがいいという御発言でしょうか。
○谷島構成員 移行期医療という言葉を入れるかどうかなのですけれど、移行期も含めた連携を取っていくことも忘れられていないということが表現できたらいいなと思っているところです。
○中釜座長 ありがとうございます。
 課題としては認識されていると思いますが、御指摘の点を踏まえて記載ぶりを検討したいと思います。
 大賀参考人、お願いいたします。
○大賀参考人 小児がんのお話が出ましたので、小児血液がん学会の理事長をしております私から少し発言をさせていただきます。
 先ほど中村先生がおっしゃられたとおり、国内では小児がん拠点病院及び小児血液・がん学会が中心となりまして、厚労省からの委託事業も受けまして長期フォローアップシステム、移行期医療についても理事長諮問委員会として現在活動中でございます。そして、今年度からは成人領域の先生にお入りいただけるようになりましたので、国内のほうの充実を図るとともに、国際連携も念頭に置いていくいうことを加藤元博先生ほかと相談しながら、6月に私が発表させていただいております。国際連携までを念頭に置いたというような感じの書きぶりで、中釜先生から先ほど表現されたような方法で、ここが変わるといいかなと思います。
 以上でございます。
○中釜座長 御発言ありがとうございました。
 事務局、よろしくお願いします。
 ほかに御意見・御発言はございますでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、続きまして(4)のライフステージやがんの特性に着目した研究、この項目について御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
 黒瀨構成員、よろしくお願いいたします。
○黒瀨構成員 この中で、ドラッグラグ、ドラッグロスのことが繰り返し出てくるわけでございますけれども、確かに患者数が少ない、あるいは研究者が少ないということも臨床試験の手法の確立をしなければいけないというところにつながっていくと思います。
 ただ、それだけではなく、これはがんに関することだけではなく、ドラッグロスに関しては適正ながん治療に関する保険診療の適用、あるいは医療財政や経済的な研究というのも進めないと、この問題は解決しないのではないかなと受け止めています。その点に関して、行わなければいけない研究に入れるのか、あるいは現状と課題の中にその点を書き入れるのか、何か医療経済的な部分に関するコメントも入れておく必要があるのではないかなと感じました。
 以上です。
○中釜座長 重要な御指摘をありがとうございます。
 今の御指摘に関して、事務局は御発言ございますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 まず(4)の現状・課題の2パラグラフ目になります。そちらのほうで一部記載をさせていただいているところではありますけれども、具体的にどのようなキーワードが入っていればいいのかなど、御意見がありましたら、この場でお願いできればと思います。
 以上です。
○黒瀨構成員 医療費負担の問題、あるいは高額な薬剤に対しての給付を行うのかというところに関して、適正な給付に関する医療財政的な研究というのも、あるいは必要ではないかというところを入れていただければと思いました。
○中釜座長 今の点については。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。御意見として承らせていただきます。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 それでは、阿久津構成員、お願いいたします。
○阿久津構成員 4-3の高齢者のがんのところでございます。こちらは質問でもあるのですけれども、地域の格差とか、初期治療が終えた後に、皆さんどうやって亡くなられるのかというような高齢者の課題があるというお話を私はさせていただいたと思うのですけれども、この部分にだけ、がん対策推進基本計画に基づくと書いてあるのは、何か裏側に意図があってこのように書かれているのかどうかというのを少しお伺いしたいなと思いまして質問させていただきます。お願いいたします。
○中釜座長 今の御指摘に関して、事務局はいかがでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 事務局です。ありがとうございます。
 こちらの記載につきましては、基本計画策定の段階でもいただいた御意見がありましたので、このように記載をさせていただいているところです。
 以上です。
○中釜座長 阿久津構成員、今の回答でよろしいでしょうか。
○阿久津構成員 それ以上でもそれ以下でもなかったというところでございますね。私が深読みしすぎたというところでしょうか。承知いたしました。
○中釜座長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、続きまして(5)複数分野にまたがる研究、この項目について御意見はございますでしょうか。
 古関構成員、お願いいたします。
○古関構成員 このタイトルですけれども、あまりにも何も語っていないタイトルなので、もう少し具体的な内容にしていただきたいと思います。実際にここに入っている5-1から5-5までを見ますと、少なくとも1、3、4は、データをいろいろな部分で計測するプラットフォームをつくって、それをしっかり集めて、それらをしっかり解析してといういわゆるそのデータサイエンスの一つの大きな塊になっていく。要するにがん研究を支えるためのデータサイエンスの大きなプラットフォームをとにかく国内でつくっていこうという、その上で、それを本体解明につなげていくという形の見せ方がいいのではないのかなと、個人的にはここを読んでいて感じました。
 ですので。恐らく(1)(2)(3)と、その柱に対しての二次元に(4)と(5)で研究を展開していくというメッセージなのだと思うのですけれども、そういうことだったら、この(5)をさらに切り分けて、計測からデータサイエンスへのプラットフォームからのがんの本態解明とか、そういう一塊と、2つ目としてシーズ探索のためのプラットフォーム、3つ目として政策のプラットフォーム、そんな感じで分けたほうが分かりやすいのではないのかなと個人的には感じました。
 以上であります。
○中釜座長 ありがとうございます。
 今の点に関しては、確かに複数分野にまたがる研究という観点からは、この記載だと伝えたいメッセージがやや弱いかという懸念がありますので、例えば大きな柱の中で、その対策を加速・推進するために必要な分野横断的な研究、とういうような記載ぶりなどに工夫すべきという御発言と理解しました。
 古関構成員、そういう理解でよろしいですか。
○古関構成員 むしろ3つぐらいにスプリットしたほうが分かりやすいのかなとすらも思ったわけですけれども、先生のところは十分に私の思っているところを含んでいると思います。ありがとうございます。
○中釜座長 続きまして、直江参考人、お願いします。
○直江参考人 今の御議論ですが、確かにがん研究に係る基盤的研究というような感じで私は読んでいたのです。その点はさておきまして、私の言いたいのは5-3ですけれども、やはりバイオバンク、それから、データベースの整備と利活用促進というところは非常に重要な点ではないかと思っております。
 先ほどがん登録の話をさせていただきましたけれども、がん登録に関しましては、後段の24ページの下から3つ目のポツに、がん登録の利用と公開についてという問題点が指摘されているところです。やはりデータに基づいた先ほど言ったがん対策とか、今後のがん研究ということを考えますと、国レベルのデータというのは、最終的にはがん登録だろうと思います。がん登録がこの5-3に出てこないのが残念かなということで、具体的研究事項のところにがん登録情報の利活用ということがあってもいいのかなと思います。
 ただ、今、厚生科学審議会のほうでも、いろいろ改正案とか課題が指摘されているというところで、どうしても幾つかネックになる点があるようなのですが、これを早急に解決していかないと、研究がその後のアウトカムにどのように生かされていくのかというのは見えないと思うのです。だから、これはぜひ5-3のところにも書いていただければいいなと思います。
 もう1点、5-1の具体的研究事項の3ポツ目、これは日本語が分かりやすくないので、エピゲノムや何とかやと書いてあるので、ここは日本語の文章を直していただきたいのと、それから、エピゲノムの修飾が書いてあるので、このところに今がんゲノムの研究が進んでいますので、ぜひノンコーディング領域のことについても触れていただきたい。
 ちょっと細かい点ですけれども、以上でございます。よろしくお願いします。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 この部分に関しては少し表現を修正していただきたいと思います。遺伝子翻訳後修飾がよいのか、遺伝子産物の翻訳後修飾か。細かい点ですけれども、その点を検討ください。よろしくお願いします。
 続きまして、谷島構成員、お願いします。
○谷島構成員 意見ではなく質問です。5-2の19ページの具体的研究事項のところの一番上です。社会的要請の高い幾つかのがん腫についてという文言なのですが、この社会的要請の高い幾つかのがん腫とは、どういうイメージのものなのかなというのを御教示いただけたらと思ったのですが、いかがでしょうか。
○中釜座長 この点について、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御質問の点につきましては、宮園参考人から膵がんというような例示をいただいているところでございます。
○宮園参考人 宮園ですけれども、追加でよろしいでしょうか。今、事務局から御説明いただいたとおりです。私が発言いたしましたのは、NCIがRASイニシアティブというのを打ち出して、RASに対する薬を米国のがん研究者が一体となって全力で克服しようとして研究が進んだということです。そういうことを考えると、何らかの強弱をつけるといったら大変申し訳ないのですけれども、社会的要請が高いがんについては、こういうプロジェクトを打ち立てて推進して、そこで得られた成果が、ほかのがんの診断・治療にも使われるというのがありがたいなと思って、社会的要請の高い幾つかのがん種という言葉にしていただいたと思います。
 私は膵がんの例を挙げまして、この前もワールド・キャンサー・トゥディの統計を見ていましたら、膵臓がんの発症率は、日本は世界の国々の中で3位らしいのですよね。なぜ日本だけ膵がんが高いのかとか、いろいろなことがありますし、社会的な要請も高いということでこういう言葉にしていただいたのだと思います。場所として、実際にはシーズ探索・育成なのか、それとも、2-2の新規薬剤・治療法の開発なのかというのは私個人も迷ったのですけれども、もし、このことを入れていただくとすると、薬剤・治療だけではなくて、診断等いろいろなことに関わってくるので、ここに入れていただいたら大変ありがたいなと思った次第です。
 私からは以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 宮園参考人に1点確認ですが、社会的要請として、10年程度の計画の中で時代的要請、あるいは重要な課題が生じたときに、そのテーマに取り組むようなものを時代に合わせて緊急的にプロジェクトとして戦略的に立ち上げるという意味合いも含めたと理解いたしましたが、その辺が分かる書きぶりでよろしいでしょうか。
○宮園参考人 それでよろしいと思います。私は末松委員から次世代がんの研究費がだんだん減ってきているではないかと指摘されて、私どもも気にしていたところで、やはり社会に訴えるようなことが必要かなと思ったので、こういった言葉はどうかと提案させていただいた次第です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 それでは、福田参考人、お願いします。
○福田参考人 5-5の政策的な課題のところですけれども、ここの現状と課題の最後にありますとおり、新しい予防技術、治療技術の研究開発ももちろん重要なのですけれども、それと併せて社会実装を最終的に達成する、これが大変重要ではないかと思います。そういう観点から、さかのぼって第4期の基本計画の目標の6ページに書いてあるところを見ると、予防のところでも治療のところでも効率的かつ持続可能ながん対策、あるいは効率的かつ持続可能ながん医療を提供するというところが出てまいります。
 行ったり来たりで申し訳ないですが、そういう観点から先ほどの20~21ページに戻りますと、例えば21ページの医療のところで、そういう視点が抜けているのではないかと思います。この中で、例えば21ページのがん医療の下のほうに、医療提供体制の格差に関する研究、均てん化に関する課題を取り上げるところとか、あと、その下には個別技術の有効性、安全性、経済性の評価とかが入っていますけれども、効率的かつ持続可能な医療提供体制の在り方、それ自体の研究テーマを取り上げるべきではないかと思います。これは均てん化と両立させるのがなかなか難しい方法だと考えております。そう意味では研究が必要な部分ではないかと考えますので、これも加えるべきではないかというのが意見でございます。
 以上です。
○中釜座長 重要な御指摘と思いますが、事務局、よろしいでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 どのような文言で入れるかというところにつきましては、事務局のほうで検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○中釜座長 よろしいでしょうか。
 続きまして、末松構成員、お願いいたします。
○末松構成員 1点は、先ほど直江先生から御指摘のあった点ですので、バイオバンクのところで、どこかに何かの形で明示的に患者登録のデータの利活用というのを絶対に入れていただきたいというのは、私も同じ意見でございます。
 もう一つ、複数分野にまたがる研究のところで、これも小さいことかもしれませんが、いろいろな分野というところで、このページの一番下ですけれども、感染症というのは入っていないのでしょうか。同時にクエスチョンは、これはどこかに書いてあるので、そこまでちゃんと覚えていないのですけれども、子宮頚がんワクチンの普及と効果の評価とか、そういったものは明示的に書くべき内容ではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。書いてあったらオーケーだと思います。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 事務局、今の御指摘に関してはいかがでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 こちらにつきましては20ページの最後のほうですけれども、がん予防の1ポツ目のところでワクチン接種という文言を入れさせていただいております。
○末松構成員 これは明示的に書かないという方向ですね。書いたほうがいいのではないかと思うのです。
○扇屋がん対策推進官 現状、HPVワクチンが重点的なところではございますが、この先の10年を見据えた報告書になりますので、そういった意味を込めて現状書いていなかったところではあるのですけれども、文言を事務局のほうで検討させていただきたいと思います。
○末松構成員 よろしくお願いします。
○中釜座長 ありがとうございます。
 続きまして、阿久津構成員、お願いします。
○阿久津構成員 5-5の政策的な課題の把握と解決というところなのですけれども、会の中でもお薬の情報が患者さんに直接まだ届きづらいみたいな話とかもさせていただいていて、政策的な課題とかも整理されたほうがいいというところから、多分このような整理になられているのかなと思うのですが、この部分をもしかすると3番のほうに丸ごと横によけたほうが、もしかしたら整理がされやすく、研究領域という塊になるほうが、これまで最初のほうから先生方がおっしゃっていた研究にフォーカスしたというような形に固まりやすいのではないかなと思いました。一意見でございます。お願いいたします。
○中釜座長 今の御意見に関して、事務局、何か御発言ございますか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 政策的な課題ということで、こちらは項目を分けているところではあります。全てを丸ごと移動させるというのもなじまない項目も幾つかありますので、現状はこの項立てにしているところでございます。
 以上です。
○中釜座長 阿久津委員、今の回答でよろしいでしょうか。何か御発言はございますか。
○阿久津構成員 結局政策的な課題が解決しない限り、なかなか解決しない課題のものが非常に多いのかなと思っているので、それは環境整備の一つなのではないかなというのが私の意見でございますが、ほかの先生方の御意見もお伺いできればと思います。お願いいたします。
○中釜座長 今の阿久津構成員からの意見に関して、ほかの構成員からこの場で何か御発言はございますか。よろしいですか。
 課題を把握し、解決するところには何らかの研究というところでの立てつけが必要になってくると理解されますので、その辺りがもう少し分かるような形で記載させていただければと思います。また、修正案に関して改めて御意見を伺えればと思いますが、よろしいでしょうか。
 中村構成員、お願いいたします。
○中村構成員 この項目、例えばがんの本態解明とか、シーズ探索、あるいはバイオバンクに絡めて、やはり全ゲノムの実施組織というのは、この項目の多くに関連してくると思いますので、覚えていないですけれども、毎年1万人ぐらい全ゲノム解析をするということになっていたと思います。それを有効活用するのが全ての項目につながると思いますので、中釜先生が準備委員長をされているがんゲノムの実施組織というのは、どこかで情報共有しておくほうがいいと思います。厚労省の施策としてやっているにもかかわらず、項目として出てこないというのは違和感がありますので、そこは考えていただきたい。
 あと、先ほど申し上げたように、人工知能の持つ重みというのはだんだん増してきていますし、研究というか患者さんに協力を求める段階、あるいは患者さんに説明する段階でのAIとかAIアバターというのはあると思いますし、いろいろな創薬をしていく過程での生成AIの活用というのは広がってきますし、もう一つバイオインフォマティクスの研究者を育てるということ、この後に出てくるかもしれませんけれども、やはり人工知能を活用できる人材を育てていかないと、これから競争していけませんので、最後のいろいろな技術のところに少しだけ人工知能という言葉が出てきていますけれども、それを別立てして、今の情勢を考えれば、人工知能をどう活用していくのか、あるいは人工知能を育て上げていくという方向性でのがん研究というのは非常に大事だと思いますので、個人的には別立てで、そこに注力するということも必要ではないかと思います。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 2点の御指摘ですが、全ゲノムの事業に関しては、このデータベースのところで利活用の促進についてもう少し丁寧に書き込んだらいかがという御意見と伺いました。2点目のAIについて、事務局から何かお答えはありますか。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 5-4のところで先端的な科学技術の活用という中に、現状、AIについては話題として入っているところではあります。これをAIの部分だけ取り出すのがよいのかどうかというところにつきましては、全体の構成に関わる話だと思いますので、ぜひほかの先生からも御意見をいただければと思います。
○中釜座長 今の点に関して、AIの展開はまだまだ想定できないほどのものがあると思うので、それを別立てにするのか、5-4をもう少し精緻化した書きぶりに変えるのか。対応について別項目がいいのかも含めてよろしくお願いいたします。
 中村構成員、お願いいたします。
○中村構成員 新規技術には違いありませんけれども、例えばChatGPTを代表とする生成AIというのは国レベルでも力を入れていこうとしていると聞いていますし、今の医学研究に対する大きなインパクトを考えれば、ほかの技術とは違う意味で非常に重要な重みを持ってくると思います。ほかの先生方の御意見もあると思いますけれども、今までの連続的な変化ではなくて、非連続で全く違う技術が現れたという点で、今のAIというか生成AIというのはもっと重視していかないと、この国が遅れていくと私は憂慮しているので、皆さんの御意見を聞いていただいて、どうするのか決めていただければと思います。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 では、事務局のほうで記載ぶり、整理ぶりについて改めて検討させていただき、改めて御意見を伺えればと思いますがよろしいでしょうか。重要な御指摘と認識いたしました。ありがとうございます。
 それでは、大井構成員、お願いします。
○大井構成員 (5-4)のところの記載の現状・課題のところで、がん患者・経験者目線で必要とされている領域についてという文言が入っているのですけれども、必要とされている領域があるということは、必要とされていない領域があるのかという憶測を呼ぶような感じがあって、今後、患者・市民参画ということを研究の分野の中でも取り入れていく、あるいはPRO(Patient Reported Outcome、患者報告アウトカム)をという形で取り入れていくということであれば、これをわざわざ断った理由というのは何かあるのでしょうか。
○中釜座長 この御指摘について、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 こちらの文言につきましては、趣旨として、がん患者・経験者目線で必要とされている領域に限ってというような趣旨では書いていませんので、文言の適正化を事務局のほうで検討させていただきます。
 以上です。
○中釜座長 今の御回答でよろしいでしょうか。また修文について御意見を伺えればと思います。
 続きまして、佐谷構成員、お願いいたします。
○佐谷構成員 5-3のデータベースのところなのですが、先ほどのがん登録はもちろん非常に重要で、書き込んでいただきたいのですが、恐らく次の10年となると、PHRを基にして、恐らくeConsentなどが行われることによって、もっとアカデミアや企業などによる利活用が進むのではないかと思っていますので、PHRとかeConsentのような言葉というものが書き込まれていると非常にいいかなと思いましたので提案させていただきました。
 以上です。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 事務局、何か御発言はございますか。
○扇屋がん対策推進官 御意見として承ります。ありがとうございます。
○中釜座長 そのほかに御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 続きまして、研究の効果的な推進のための環境整備になります。国際連携、人材育成、患者・市民参画の点についてよろしくお願いします。
 大井構成員、お願いします。
○大井構成員 言葉の話だけです。初めの3ポツのところの頭の文章のところ「また」から後ろの文章ですけれども、がん患者を含めた国民の協力が不可欠でありという形で、患者・市民参画のことをここで記載いただいていて、その最後の【患者・市民参画】というところでは、がん患者とその家族等を含む国民がということで、わざわざその家族等だけがまた別枠になっていて、家族等というのも前段の文章でいくと、国民の中に含まれているという理解なのか、それとも、これはまた別の趣旨でここに記載する必要があるのかという統一性の話だけです。
○中釜座長 御指摘の点について、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御指摘いただきありがとうございます。文言については整理させていただきたいと思います。
 以上です。
○中釜座長 御指摘をありがとうございました。
 ほかに御意見ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、続きまして、大きなⅣ、研究の効果的な推進のための現行制度に関する意見、それから、最後のⅤ、おわりにについて。この2項目について御意見がありましたらお願いします。
 安川構成員、お願いします。
○安川構成員 23ページの製薬・薬事の3ポツ目については、採算の取りにくい薬剤の販売には国による経済的な支援が必要と書いてありまして、この中では、治療の有効性が期待できる患者を特定する研究、小児がん・希少がんということが書かれています。
 一方で、本編の13ページには、既存薬剤のドラッグリポジショニングなどの適用拡大をやろうということが書かれています。ここで言っているドラッグリポジショニングというのは、多分企業が研究開発段階では計画もしていなかったような適応拡大にトライしようということを言っているのだと思っています。当然、最初から分かっていれば、企業としては利益最大化のために、非常に早い段階から適用拡大には取り組むはずなので、そうではない、もっと後になって可能性が分かったようなこともやりましょうと、そうなると、もう特許期間がそんなに残っていない段階から新たな臨床試験を始めようということになります。
 その場合、企業としては用途特許ぐらいでしか、その独占販売権は守れないわけです。最近の国際的な流れとして、用途特許は弱くてジェネリックメーカー等に訴訟で負けるというような事例も出てきますので、なかなか企業としては投資意欲が出ない、ましてや特許期間が失われてしまったような古い薬剤では、どの企業としてもこれに取り組むという経済的な意味がないというか、やる気にならないわけです。
 ですので、13ページに書いてあるようなドラッグリポジショニングをして適用拡大を目指すというのを国策とするのであれば、こういう場合にも経済的なコンペンセーションをいたしますということを3のところに書き加えていただきたいと思います。
○中釜座長 御指摘ありがとうございます。
 厚労省、今の御指摘に関して、製薬・薬事の3ポツ目のところに書き込めるかどうかに関して御意見をいただけますでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 御意見ありがとうございます。大変申し訳ないですが、もう一度最後のところをお願いしてもよろしいでしょうか。
○安川構成員 最後というのはどの辺ですか。
○扇屋がん対策推進官 具体的にどのような記載の追加が必要か。
○安川構成員 既存薬剤のドラッグリポジショニングによる適用拡大が成功した場合には、経済的なコンぺンセーションを考えますということです。
○中釜座長 製薬企業として採算性がなかなかつかみにくいものに関しても、特にドラッグリポジショニングに関する財政的、経済的な支援ということを書き込めないかという御指摘です。
○扇屋がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
 現在いただいた御意見につきましては、趣旨につきましてももう一度確認させていただきまして、記載について検討させていただきます。
○安川構成員 当局として即答するのは非常に難しいお話だとは思いますけれども、13ページのほうに、要するにドラッグリポジショニングして適用外使用を推奨するとあれば、こんなことを言うわけがないのですけれども、13ページのほうに、適用を拡大しようと書いてありますので、そのためには薬事的な変化もないと、実効性のない課題になってしまうと思います。
 もう一つ、23ページの最初の3行、がん研究の成果をというところですが、この最初の文章が読みにくいので、がん研究の成果を国民に広く還元することが究極の目標であると1回切ってしまって、それを実現するためには研究の推進と並行して公的医療保険制度、その他の規制を持続可能なものにするための改善が必要であるという言い方のほうが分かりやすいと思います。御検討いただければありがたいです。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 この文章に関して、また御検討いただければと思います。よろしいでしょうか。
 続きまして、土岐構成員、お願いいたします。
○土岐構成員 23ページの下から3つ目、患者の多様な価値に該当するデータを取得する臨床試験を承認後に実施するということなのですけれども、こちらのほうに関しましては、恐らくこれまでは医師主導の臨床研究としてやられたところが多かったように思います。ただ、これは2013年に起きました高血圧薬、いわゆるディオバン事件の後、企業がそういう医師主導の研究に対して資金を出すことがほとんどなくなってしまいまして、逆に企業が自分でやらなければいけなくなって、自らの首を絞めているところもあると思います。
 ここはぜひ初心に立ち返って、産学連携を後押しするようなシステムをつくれば、医者のほうは十分承認後もデータを取っていきたいという気持ちを持っていますので、ぜひ厚労省のほうで後押ししていただければ、産学連携がもっと盛んになると期待しております。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 御指摘の点についても御検討いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 続きまして、間野参考人、お願いします。
○間野参考人 今日の最初のほうの発言にも関係するのですけれども、現在の日本で研究、それから、創薬に関して大きく欠如している部分としては、新しいモダリティーの創薬システムが日本にはかなり欠けているので、そのことはここでも取り上げたほうがいいような気がします。例えば新しいモダリティーのシーズを創薬まで進める技術的・経済的支援体制が必要ではないかとかいうような形で、新しいモダリティーはこれからたくさん出てきますので、それを支援する、単にアカデミアだけではそれはできないので、企業とも連携もしないといけないですし、それはスタートアップに多分移行していくと思うので、そこでの支援が必要だと思いますから、書き方としては先ほど申し上げたような形の文を入れていただければと思いました。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 事務局、よろしいでしょうか。
 続きまして、石岡構成員、お願いいたします。
○石岡構成員 私はⅣの現行制度に関する意見の書き方、総論的なところで意見を申し上げたいと思います。これは事務局ではなくて中釜座長にお願いしたい、あるいは委員の先生方にお願いしたい。
 この有識者会議の意見というか報告書が出ていると思います。これは我々のもので厚生労働省ではないのです。全てここの項目に関しては必要ではないかどうか、必要ではないか検討してはという書きぶりなのですが、ここに挙げた意見というのは、我々が挙げた意見です。例えば私の意見ではない最初の項目、製薬・薬事というのは、国内企業が開発を進めることができる支援ではないかと書いてある。必要だと考えると断定している意見で皆が言っているわけです。ですから、どれを残すかということは多少議論があるし、私だったら投票をボーティングするのがいいと思います。
 この書きぶりですと、我々委員が事務局に対してこうしてはどうか、ああしてはどうかという書きぶりで非常に弱い。我々はあくまでも強く必要なことを、きちんとこれは必要であると、これは検討すべきであるという書きぶりにすべきだと思います。これは中釜座長と我々で決めて、そういう書きぶりにすることをここで決めてもらいたいと思います。
 以上です。
○中釜座長 ありがとうございます。
 項目Ⅳの取扱いに関して、事務局から御発言いただけますか。確かに表現としてこれまでどのような御意見をいただいたかということをもう一度精査しますが、この形で項目Ⅳに残すのか、あるいはいただいた御意見は本文に反映する形で対応してきたのか。それ以外で、ここに残されたものといういう理解でよいのか。この部分を今後どのように取り扱っていくのかに関して、現時点でお答えいただけますか。
○扇屋がん対策推進官 ありがとうございます。
 まず、この項目Ⅳの立てつけにつきましては、この会議におきまして、がん研究の今後のあるべき方向性と具体的な研究事項等を総合的に検討する場として開催しているところで、皆様から様々な御意見をいただいたものを記載しているところです。
 ただ一方で、研究を社会に実装するために制度についても見直しを検討すべきという御意見であったことから、現行制度に関する議論は本会議のフォーカスではありませんが、本会議で出た御意見について記載をしているところです。語尾が現在の何々ではないかとか、どうかとなっている部分につきましては、先生方のほうで御意見が合うようでしたら、語尾のところを修正することも可能と考えております。
○中釜座長 今の事務局の説明ですが、この部分に関する表記の問題を含め、今の事務局からの説明に関して、石岡構成員、何か御発言は。
○石岡構成員 私は疑問系ではなく強くきちんと言い切ったほうがいいと思います。それをほかの構成員の方に意見を伺っていただきたいと思います。
○中釜座長 この点について、ほかの構成員から御意見はございますか。
 安川構成員、お願いいたします。
○安川構成員 私も賛成です。どうかではなくて必要だと考えるのがよろしいと思います。先ほども申しましたように、前段のところとリンクする項目も非常に多くございますので、あくまでおわりによりも前のⅣというセクションで、この部分を入れていただいていることはありがたいと思っております。
 以上です。
○中釜座長 ほかに御意見はございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、この部分の記載ぶりと取扱い、位置づけに関しては、今一度事務局で検討させていただき、また構成員の先生方の御意見を伺いたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、ほかにございますでしょうか。特にございませんか。ありがとうございます。
 最後に、それぞれの項目について御意見をいただきましたが、報告書の全体、あるいは報告書の構成について。構成についてもあらかじめ冒頭で御発言いただきましたけれども、御意見がございましたらお願いいたします。
 中村構成員、お願いします。
○中村構成員 先ほど申し上げたように、これは委員から出たコメントをそのまま並べるのではなくて、何らかの形で有識者会議の意思で強調すべき点、絶対欠かせてはならない点、制度設計に関しては出口がしっかりしていないから、日本の中での開発が進まないというのは事実ですし、委員のコメントをただ単に並べるだけではなくて、有識者会議としてまとめて一定の方向でこうすべき、これは必要だという考え方をまとめ上げていくのが、石岡先生がおっしゃられたように、私はこの会議の責任ではないかと思います。
 研究としての10年、研究というのはどこからどこまでカバーしているのか、こういう制度の変更はここになじまないのであれば、はっきり最初からこういうミッションであるということを言っていただければよかったと思いますし、何をすべきなのか明確でないままにそれぞれの意見を出し合って、それに対する回答を並べただけですので、しっかりと10年間何をすべきなのだという大きなところをまとめていかないと、何となく皆さんの意見を羅列しただけになってしまいますので、そこはしっかり、我々の責任かもしれませんけれども、ちゃんとやっていく必要があると思います。
○中釜座長 御指摘ありがとうございました。
 全体の構成として、冒頭に御指摘されたように、全体としてどういうことを目指すのかということの書きぶりとしての大きな骨格を示した上で、全体の構成にも反映されるべきと思います。それを踏まえた上で、最後の4項目にいただいた御意見については、現時点では確かに構成員の先生方からいただいた意見をそのまま記載しておりますが、これをどのように整理して、どのように抽出して書くかということに関しては、事務局とも相談させていただきたいと思います。御指摘ありがとうございます。
 石岡構成員、お願いします。
○石岡構成員 今、中村先生がおっしゃられたことに非常に賛成です。私が冒頭に申し上げたように、研究の領域、あるいはテーマごとの整理が必要で、第4期の基本計画の骨組みだけに当てはめていくというので分かりにくいと思います。例えば具体的にはリアルワールドデータというのが4~5か所出ていますが、リアルワールドデータを活用したがん医療への活用とか、がん研究とか、あるいはリアルワールドエビデンスの創出とか、1つそういう項目を立てて、どのようにそれが使われ得るかということを書いて、それが今日のまとめ方の中のそれぞれのどこに入っていくかということが、後で見て分かるようにしておく必要があります。
 今、総論の話ですけれども、一つだけ大変申し訳ないですが枝葉末節の話です。第4期のがん対策推進基本計画、これは土岐先生が座長をされたのですが、難治性がんと難治がんという用語の問題を取り上げて、あのときの厚生労働省は宿題で、難治性がんの定義についてはどういう経緯で難治性になったのかということについて調べると言われたのです。最終的には難治性になった。
 今回、これに関しても難治性と当然なっているのですが、何度も申し上げますけれども、学会では難治がんと言っているほうが多いです。インターネットで調べても前は難治がんが圧倒的だったのですが、最近は厚労政策医療で難治性を使うので結構増えてきているという状況です。もともとの意味はrefractory cancerという意味で、初期治療、あるいは治療後に抵抗になったがんという意味なわけで、それを難治がんと言っているわけです。我々の理事会で全員にアンケートを採ったら、全員が難治がんに投票しました。この前もあちこちの学会とかで聞いていますが、難治性がんという言葉を使わないと学会の理事とかも皆言っているのです。
 ですから、今回また難治性と使う以上は、難治性がんと難治がんがどう違うかということを星マークで下のほうに定義づけしてほしいと思います。なお、国立がん研究センターのがん情報サービスでは、患者向け用語として難治がんと説明しております。
 以上です。
○中釜座長 御指摘をありがとうございます。
 今の点について、事務局、お願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 御意見をいただきありがとうございます。
 こちらにつきましては、がん対策推進基本計画の連続性という文脈から言いますと、難治性がんというものが第3期の基本計画から使われていたことから、そちらを踏まえて第4期の基本計画についても難治性がんという用語で一旦整理させていただいたものになります。ただ、いずれにせよ重要なのは診断・治療が特に困難ながんへの対策・研究が適切に行われることと考えておりまして、先生方にも引き続き研究を推進していただきたいと考えているところです。
 以上です。
○中釜座長 よろしいでしょうか。
○石岡構成員 よくないです。あのときに宿題で検討すると言われたのですよ。定義が違う可能性があると、難治性がんと難治がんは違う可能性があるということ、議事録に多分あると思いますけれども、私は難治がんと難治性がんは同じだと思っているのです。一般的には難治がんと使われているので、そちらを使ったほうがいいのではないか。併記でも構わないです。でも、厚労省のほうは難治性がんというのは、別に難治がんとは違うような意味がある可能性があるので調べるとおっしゃったのです。今の御回答も同じということですか。
○中釜座長 調査状況について。
○扇屋がん対策推進官 検討状況につきましては、現在、厚労科研の補助金におきまして早期発見が難しいとか、治療効果が得られにくい、転移・再発しやすいなどの性質があるために診断・治療が特に困難ながんに対して、これらの実態把握と治療成績の向上に資する研究を公募しているところでございます。御指摘の議論も踏まえて研究班で整理していきたいと考えております。
 以上です。
○石岡構成員 しかし、これは公的な文章として、がん研究のあり方に関する有識者会議の報告書が出てきて、これはパブリックに出るわけです。そうすると、第4期でも難治性がんと書かれて、10年間ペーパーとして残るわけです。しかし、実際の現場では難治がんを使っている、患者にも難治がんと説明している状況で、用語というのは大事です。国も大事にすべきだと思います。少なくとも難治性がんと書いたのを下ろせないのだとしたら、注釈で難治性がんイコール難治がんというような書き方を今のうちにやっておかないと、用語というのは一人歩きしますし、医療の上でも非常に重要ですので、ぜひ私は書いてもらいたいと思います。
○中釜座長 御指摘の点につきましては、以前の会議の中で難治性がんという記載をする場合に、どういう定義か、どのような意味合いかということを付記すると理解していました。難治性がんと難治がんがイコールかということに関しては、今、事務局から説明がありましたように、厚労科研の研究班の中で検討しているということですので、この中で用いている難治性がんがどういう意味合いで用いているかということに関しては、付記するという形でまとめてよろしいかと思いますが、事務局はいかがでしょうか。
○扇屋がん対策推進官 事務局のほうで検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○中釜座長 よろしいでしょうか。ほかに御発言はございますか。ありがとうございます。
 それでは、最後に全体を通して改めて何か御発言はございますでしょうか。
 特にないようですので、本日の議事はここまでとさせていただきたいと思います。
 最後に、事務局から連絡事項等についてお願いいたします。
○扇屋がん対策推進官 本日は活発に御議論いただきまして誠にありがとうございました。
 本日いただいた意見につきましては座長と御相談の上、事務局で整理させていただき、次回、本有識者会議の報告書の案として再度お示しできればと思います。御意見の趣旨確認等で構成員・参考人の先生方にも御連絡をさしあげることもあろうかと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次回以降の日程につきましては、追って御連絡させていただきます。
 本日はありがとうございました。

照会先

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

代表03-5253-1111(内線2066)