2023年2月1日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 議事録

日時

令和5年2月1日(水)18:00~

出席者

出席委員(19名)五十音順

 (注)◎部会長 ○部会長代理


欠席委員(2名)五十音順

行政機関出席者
  •  八神敦雄(医薬・生活衛生局長)
  •  山本史(大臣官房審議官)
  •  吉田易範(医薬品審査管理課長) 
  •  鈴木洋史(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長) 他

議事

○医薬品審査管理課長 ただいまから薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会のWeb会議を開催いたします。本日はお忙しい中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。この度の医薬品部会についても新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、Webでの審議とさせていただきます。
 今回は薬事・食品衛生審議会の委員の改選が行われ、本部会についても新しく委員の任命が行われております。つきましては、事前にお送りさせていただいている医薬品第二部会の名簿に即して、委員の先生方を御紹介させていただきます。石井明子委員です。浦野泰照委員です。大隈和委員です。本日は御欠席の大曲貴夫委員です。亀田秀人委員です。川上純一委員です。清田浩委員です。島田美樹委員です。新しく御参加いただく末岡晶子委員です。宗林さおり委員です。新しく御参加いただく滝田順子委員です。登美斉俊委員です。中野貴司委員です。松下正委員です。南博信委員です。宮川政昭委員です。山口拓洋委員です。新しく御参加いただく山本俊幸委員です。山本昇委員です。横幕能行委員です。本日御欠席の渡辺亨委員です。
 また、当部会の部会長ですが、先般、1月26日の総会において選任が行われておりまして、医薬品第二部会については、清田浩委員に部会長をお願いすることとされておりますので、御報告申し上げます。
 さらに、薬事・食品衛生審議会令第7条第5項の規定に基づき、部会に属する委員のうちから、部会長があらかじめ指名する者がその職務を代理するとされており、部会長代理については、部会長から御指名いただくこととなっております。清田部会長、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 川上委員にお願いしたいと思うのですが、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。川上委員に部会長代理をお願いしたいと思います。
○川上委員 慎んでお引き受けいたします。よろしくお願いします。
○医薬品審査管理課長 よろしくお願いいたします。
 本日の出欠状況を御報告いたします。御欠席の大曲委員、渡辺委員のほか、浦野委員と松下委員が遅れて御出席いただけると認識しております。したがいまして、現在のところ、当部会委員数21名のうち、17名の委員に御出席いただいておりますので、定足数に達していますことを御報告いたします。
 改選後最初の医薬品第二部会ですので、御留意いただきたい事項などについて、事務局より御説明させていただきます。
○事務局 本部会に御参加に当たっての留意事項について、3点ほど御説明させていただきます。
 第1に、守秘義務の関係です。国家公務員法第100条において、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」と規定されております。本審議会の委員、臨時委員、専門委員は、非常勤の国家公務員であり、この規定の適用を受けますので、職務上知り得た秘密については漏らすことのないようお願いいたします。
 第2に、薬事に関する企業等との関係です。関連資料として、事前にメールにて資料13をお送りしております。こちらの資料の7/29ページを御覧ください。こちらには、薬事分科会規程第11条において、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。審議の中立性、公平性を確保する観点から規定されております。今回、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。
 第3に、薬事分科会の審議事項です。この資料の13/29ページを御覧ください。医療用医薬品等の見出しの表の右側に、「部会」「分科会」と書かれている欄に、区分ごとに印が付いております。「○」は審議、「△」は報告、「▲」は文書配布による報告、「×」は審議・報告はなしとなっております。基本的には、これに基づいて部会、分科会において御審議をお願いしております。
 6/29ページを御覧ください。第7条において、「部会における決定事項のうち、比較的容易なものとして分科会があらかじめ定める事項に該当するものについては、分科会長の同意を得て、当該部会の議決をもって分科会の議決とする。ただし、当該部会において特に慎重な審議を必要とする事項であるとの決定がなされた場合は、この限りではない」と定めております。先ほどの表に記載している事項以外にも、この但書にあるように、「部会において特に慎重な審議を必要とする事項である」と決定された場合には、分科会において御審議をお願いすることとなります。
 委員の皆様におかれましては、このような規程を御承知の上で御審議いただきますようお願いいたします。御不明な点がございましたら、事務局までお申し付けください。
○医薬品審査管理課長 よろしいでしょうか。
 それでは、清田部会長に以後の進行をお願いいたします。
○清田部会長 部会長の清田です。改めてよろしくお願いいたします。
 事務局から、審議の進行方法の御説明をお願いいたします。
○事務局 審議の進行方法について御説明いたします。審議中に御意見、御質問をされたい委員においては、まず、御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、部会長から順に発言者を御指名いただきます。御発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを確認の上、御発言ください。なお、発言者が多いときには、発言されたい委員からメッセージ等で記入いただく、あるいは手挙げ機能などを使っていただければ、部会長より発言者を順番に御指名いただくことになります。適宜、メッセージ機能や手挙げ機能も御利用ください。
○清田部会長 本日の審議に入ります。事務局から資料の確認と、審議事項に関する競合品目と競合企業リストについて、報告を行ってください。
○事務局 本日のWeb会議に係る資料の確認をいたします。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料No.1~資料No.9-3を用いますので、御用意ください。このほか、資料No.10「審議品目の薬事分科会における取扱い等の案」、資料No.11「競合品目・競合企業リスト」、資料No.12「医薬品第二部会委員名簿」、資料No.13「薬事分科会規程及び薬事分科会における確認事項」を、事前に電子メールにてお送りさせていただいております。なお、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事務局までお申し付けください。
 続きまして、本日のWeb会議における審議事項に関する競合品目・競合企業リストについて、御報告いたします。資料No.11を御覧ください。まず、「エルラナタマブ(遺伝子組換え)」です。本品目は「多発性骨髄腫」を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。
 2ページを御覧ください。「ニボルマブ(遺伝子組換え)」です。本品目は「悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)」を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。
 3ページを御覧ください。「telisotuzumab vedotin」です。本品目は、「c-Met高度過剰発現が確認された、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(扁平上皮癌を除く)」を予定効能・効果としており、同様の効能・効果を有する薬剤として、資料に掲げる品目を競合品目として選定しております。
○清田部会長 今の事務局からの御説明について、特段の御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、本Web会議の審議事項に関する競合品目・競合企業リストについては、皆様の御了解を頂いたものといたします。
 委員からの申出状況について、御報告をお願いいたします。
○事務局 薬事分科会審議参加規程第11条に基づく、各委員からの申出状況及び第5条に基づく取扱いについては、次のとおりです。
 議題1の「エルラナタマブ」については、退室委員はなし、議決に参加しない委員は、亀田委員、川上委員、中野委員、松下委員、南委員です。
 議題2の「ニボルマブ」については、退室委員は山口委員、議決に参加しない委員は亀田委員、南委員、山本俊幸委員です。
 議題3の「telisotuzumab vedotin」については、退室委員は亀田委員、山口委員、山本昇委員、議決に参加しない委員は滝田委員、南委員、山本俊幸委員、横幕委員です。
○清田部会長 今の事務局からの御説明について、特段の御意見はございますか。よろしいでしょうか。よろしければ、皆様に御確認いただいたものといたします。
 本日は審議事項が3議題、報告事項が6議題となっております。審議事項の議題に移ります。議題1について、事務局から概要の御説明をお願いいたします。
○事務局 議題1、資料1、「エルラナタマブ(遺伝子組換え)」を希少疾病用医薬品として指定することの可否について、事務局より御説明いたします。希少疾病用医薬品該当性事前評価報告書のファイルをお開きください。最初のページの中段を御覧ください。申請者は「ファイザー株式会社」です。予定される効能・効果は「多発性骨髄腫」です。対象者数についてですが、本邦における多発性骨髄腫の総患者数は2万9,000人と報告されていることから、指定基準を満たしているものと考えております。
 「医療上の必要について」は、未治療の多発性骨髄腫では自家造血幹細胞移植の適応の有無で実施される治療は異なるものの、いずれにおいても根治に至ることはなく再発するとされております。また、再発又は難治性の多発性骨髄腫に対しても、全生存期間の延長が示された標準的な治療は確立されておらず、いずれの治療法においても根治に至らず、予後不良とされております。以上より、本剤の医療上の必要性は高いと考えております。
 「開発の可能性について」ですが、再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした、国際共同第II相試験が実施中であり、当該試験のうちB細胞成熟抗原を標的とした治療歴のない患者を対象としたコホートにおいて、主要評価項目とされた奏効率は61.0%でした。また、未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした国際共同第III相試験も計画又は実施中であり、本剤の開発の可能性は高いと考えております。
 したがいまして、希少疾病用医薬品の指定の3要件を満たしていると考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 委員の先生方から御質問等がございましたら承ります。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。問題はないでしょうか。
 それでは、議決に入ります。亀田委員、川上委員、中野委員、松下委員、南委員は利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事分科会に報告させていただきます。
 続きまして、議題2に移ります。山口委員におかれましては、利益相反の申出に基づきまして、議題2~議題3の審議の間、御退室いただき、御待機いただくことといたします。山口委員は御退室をお願いいたします。
──山口委員退室 ──
○清田部会長 議題2について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 議題2、資料No.2、ニボルマブ(遺伝子組換え)を希少疾病用医薬品として指定することの可否について、事務局より御説明いたします。希少疾病用医薬品該当性事前評価報告書のファイルをお開きください。
 報告書最初のページ中段を御覧ください。申請者は「小野薬品工業株式会社」、予定される効能・効果は「悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)」です。まず、対象者数について、本邦における悪性中皮腫の患者数は約3,500人と推測されることから、指定基準を満たしているものと考えております。なお、本剤は既に悪性胸膜中皮腫については希少疾病用医薬品の指定を受け、承認されていることから、以降の検討では悪性胸膜中皮腫以外についての御説明をいたします。
 次に、「医療上の必要性について」です。悪性胸膜中皮腫を除く悪性中皮腫に対して、標準的な治療は確立されておらず、依然として予後不良な疾患であり、新たな治療薬の開発が望まれています。以上より、本剤の医療上の必要性は高いと考えております。
 最後に、「開発の可能性について」、悪性胸膜中皮腫を除く悪性中皮腫患者を対象とした国内第II相試験が実施され、主要評価項目とされた奏効率は○○%だったこと等から、本剤の開発の可能性は高いと考えております。したがいまして、希少疾病用医薬品の指定の3要件を満たしていると考えております。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問がございましたら承ります。いかがでしょうか。これも問題なさそうですね。ありがとうございました。それでは議決に入ります。亀田委員、南委員、山本俊幸委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について指定を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので指定を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。
 続きまして、議題3に移ります。亀田委員におかれましては、利益相反のお申出に基づきまして、また山本昇委員におかれましては、薬事分科会審議会参加規程第5条に基づきまして、議題3の審議の間、会議から御退室いただいて御待機いただくことといたします。亀田委員、山本昇委員は御退室をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
──亀田委員、山本昇委員退室 ──
○清田部会長 それでは、議題3につきまして、事務局から概要の御説明をお願いいたします。
○事務局 議題3、資料No.3、telisotuzumab vedotinを先駆的医薬品として指定することの可否について、事務局より御説明いたします。先駆的医薬品該当性事前評価報告書のファイルをお開きください。
 報告書最初のページ中段を御覧ください。申請者は「アッヴィ合同会社」、予定される効能・効果は「c-Met高度過剰発現が確認されたがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(扁平上皮癌を除く)」です。
 まず、指定要件1「治療薬の画期性」について御説明いたします。本剤はc-Metに対するモノクローナル抗体であるtelisotuzumabと、微小管重合阻害作用を有する化合物等を、リンカーを介して共有結合した抗体薬物複合体であり、本剤と同一の作用機序を有する抗悪性腫瘍剤がないことから、指定要件1を満たしているものと考えております。
 次に、指定要件2「対象疾患の重篤性」について、現時点ではc-Met過剰発現に特化した治療はなく、c-Met過剰発現の有無による治療体系の差異はありません。一般的に二次治療として推奨される治療を行う場合でも、その開始後からの全生存期間は9.1~15.2か月と報告されていること等から、本疾患は予後不良であり、指定要件2を満たしているものと考えております。
 続いて、指定要件3「対象疾患に対する極めて高い有効性」について御説明します。化学療法歴のある切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者のうち、c-Met過剰発現が認められた患者を対象とした国際共同第II相試験において、主要評価項目とされた奏効率について、c-Met高度過剰発現かつEGFR遺伝子変異陰性の非扁平上皮癌患者を対象とした集団で奏効率は52.2%であったことから、指定要件3を満たしているものと考えております。
 最後に、指定要件4について御説明します。本剤は、世界に先駆けて又は同時に本邦で承認申請を行う予定とされていることから、指定要件4を満たすと考えています。したがいまして、先駆的医薬品の指定の4要件を満たしていると考えております。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御意見、御質問がございましたら承ります。いかがでしょうか。
○宮川委員 日本医師会の宮川ですが、よろしいでしょうか。
○清田部会長 どうぞ。
○宮川委員 指定要件の3ですけれども、この有効性に関しては非常に明快ですが、更に安全性の面でも向上が見込めれるというのは、どのような根拠で言っているのか。大変微細な話で申し訳ないですが、報告書の中で読み取れなかったものですから教えていただければと思います。
○清田部会長 事務局からお答えください。
○事務局 事務局より御説明いたします。指定の要件としましては既存の治療薬と比較して極めて高い有効性が見込まれることをもって指定要件3を満たすと考えており、事前評価報告書でもその旨を記載しています。添付資料等、企業から提出されている資料を確認したところ、安全性についても今のところは少なくとも先駆的指定の方針について否定されるようなデータではないことは確認しておりますが、今後、承認申請に至ったときには、機構の審査において確認され、改めて本部会において御審議、御確認いただくことになると考えています。以上です。
○宮川委員 ありがとうございます。ですから、安全性については特段のことはないけれども、向上性が認められると書いてあるので、この表現はどうなのかなと思ったものですから御指摘させていただきました。ありがとうございます。
○清田部会長 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは議決に入ります。滝田委員、南委員、山本俊幸委員、横幕委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について指定を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので指定を可とし、薬事分科会に報告とさせていただきます。それでは、ロビーで御待機されている亀田委員、山口委員、山本昇委員をお呼びください。
──亀田委員、山口委員、山本昇委員入室 ──
○清田部会長 続きまして、報告事項に移ります。報告事項、議題1~6につきまして事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項、議題1、医薬品アメナリーフ錠に関する御説明をさせていただきます。資料No.4を御覧ください。本剤の有効成分であるアメナメビルは、ヘルペスウイルスのヘリカーゼ・プライマーゼ複合体阻害作用により抗ウイルス作用を示す薬剤であり、「帯状疱疹」に係る効能・効果で、現在、承認されております。今般、マルホ株式会社より、国内第III相試験において再発性の単純疱疹に対する本剤の有効性及び安全性が確認されたとして、当該適応に対する効能・効果及び用法・用量追加に係る一部変更の申請がなされました。機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。
 続きまして、報告事項、議題2、ニュベクオ錠につきましては資料No.5を御覧ください。本剤は、アンドロゲンのアンドロゲン受容体への結合を競合的に阻害するダロルタミドを有効成分とする抗悪性腫瘍剤であり、現在は、「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌」を効能・効果として承認されています。今般、バイエル薬品株式会社から、「遠隔転移を有する前立腺癌」に係る効能・効果及び用法・用量を追加する一部変更の申請がなされました。機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。
 続きまして、議題3です。リンヴォック錠については資料No.6を御覧ください。本剤の有効成分であるウパダシチニブ水和物は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬であり、現在は、「既存治療で効果不十分な関節リウマチ、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、アトピー性皮膚炎及び潰瘍性大腸炎」に係る効能・効果で承認されております。今般、アッヴィ合同会社より、国際共同試験成績において本剤の有効性及び安全性が確認されたとして、既存治療で効果不十分なX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の効能・効果に係る一部変更の申請がなされました。機構における審査の結果、本申請を承認して差し支えないと判断いたしました。
 報告事項、議題4、資料No.7を御覧ください。イムブルビカカプセルについてですが、本剤は、ブルトン型チロシンキナーゼ活性を阻害することで、B細胞性腫瘍の増殖等を抑制すると考えられており、現在は、「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」等を効能・効果として承認されております。今般、ヤンセンファーマ株式会社から、未治療のマントル細胞リンパ腫に係る効能・効果及び用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認の申請がなされました。機構における審査の結果、本品目を承認して差し支えないと判断いたしました。
 議題5、資料No.8を御覧ください。医薬品カロナール細粒についてですが、本剤の有効成分であるアセトアミノフェンは、非ピリン系解熱鎮痛薬であり、解熱・鎮痛に係る効能・効果で承認されております。本剤については、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において、関節リウマチに伴う疼痛及び術後疼痛に対する有効性は医学薬学上公知であり、安全性は許容可能と判断され、公知申請の該当性に係る報告書が取りまとめられました。また、当該会議において、本剤の効能・効果(1)を「各種疾患及び症状における鎮痛」と整備することも適切とされております。令和4年7月29日に開催された本部会における当該公知申請該当性報告書に基づく事前評価を踏まえて、今般、あゆみ製薬株式会社及び丸石製薬株式会社から、資料に記載した効能・効果(1)「各種疾患及び症状における鎮痛」への変更に係る一部変更の申請がなされました。機構における審査の結果、本申請を承認して差し支えないと判断いたしました。
 続きまして、議題6ですが、資料No.9-1~9-3までを御覧ください。医療用医薬品の再審査結果について御報告いたします。今回、御報告する最初の品目は、資料No.9-1がイラリス皮下注射液、資料No.9-2がカドサイラ点滴静注用、資料No.9-3がジオトリフ錠です。これらの品目につきまして、製造販売後調査等に基づいて再審査申請が行われ、機構における審査の結果、効能・効果、用法・用量等の承認事項について変更の必要はない「カテゴリー1」と判断されています。以上です。
○清田部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問等がございましたら承ります。いかがでしょうか。
○南委員 南ですけれども、ひとつ教えてください。
○清田部会長 どうぞ。
○南委員 資料No.4のアメナメビルですが、資料の10/20ページの図にカプランマイヤーカーブが書いてありますが、横軸が日にちの単位で、その割にカーブの変化が非常に細かく時間単位でプロットしてあるのですが、評価は時間単位で行うデザインになっていたのでしょうか。通常、翌日には改善とか治癒というのであれば大きな階段状になるのではないかと思うものですから、どういったプロトコールで評価する予定になっていたのか教えてください。
○清田部会長 答えられますか。機構、お答えになれますか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えします。御指摘の点、今、プロトコールを確認しますので少々お待ちいただけますでしょうか。
○南委員 有効性に疑義を挟むものでは全くないのですが、こんな細かく本当にできたのだろうかとちょっと疑問に思ったものですから、すみません。
○医薬品医療機器総合機構 確認いたします。
○南委員 お願いします。もし時間がかかるようでしたら後からでも結構ですので、教えてください。
○医薬品医療機器総合機構 では、正確に調べて事務局より御報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 南先生、よろしくお願いいたします。
○南委員 カーブを見ますと、夜中も評価し続けていたというカーブになっていますので、すみません、お願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問はございますか。よろしいでしょうか。それでは、報告事項、議題1~6については御確認いただいたものといたします。本日の議題は以上ですが、事務局から何か御報告がございますか。
○事務局 次回の部会は、令和5年2月27日(月)、午後6時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○清田部会長 それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
( 了 )
 
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局

医薬品審査管理課 課長補佐 松倉(内線2746)