薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会令和5年度第1回献血推進調査会議事録

日時

令和5年7月12日(水)16:00~18:00

開催形式

Web併用

出席者

出席委員(11名):五十音順、敬称略 ◎座長 ○座長代理

日本赤十字社:敬称略

  • 早坂 勤(日本赤十字社血液事業本部経営企画部次長)
  • 中村 篤典(日本赤十字社血液事業本部経営企画部献血推進課長)

事務局:

  • 山本 圭子(血液対策課長)
  • 仲島 昌司(血液対策課長補佐)

議題

  1. 1.令和4年度実績報告について
  2. 2.輸出に際しての献血者への説明について
  3. 3.その他

配布資料

資料ページをご参照ください。

議事

議事内容
○仲島血液対策課長補佐 定刻を過ぎました。皆さん揃いましたので、ただいまから、「薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会令和5年度第1回献血推進調査会」を、Web併用で開催したいと思います。本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミの関係者におかれましては御理解と御協力をお願いします。本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。御参加いただく方の利便性の観点からWeb併用での審議とさせていただきます。
 はじめに、今般、委員の退任があり、村井伸子委員が御退任されることになりましたので御報告いたします。次に、委員の交代があり、全国学生献血推進実行委員会全国委員長の林美紗委員が新たに委員に就任されましたので御紹介いたします。林委員より一言、御挨拶いただければと思います。
○林委員 こんにちは。ただいま御紹介にあずかりました、令和5年度全国学生献血推進実行委員会全国委員長の林美紗です。1年間の任期ではございますが、よろしくお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 よろしくお願いします。本日の会議における委員の出席になりますが、柑本委員におかれましては遅れて参加する旨、御連絡を頂いております。現時点で欠員を除いた委員11名中10名の出席を頂いていることを御報告いたします。また、本日は日本赤十字社血液事業本部より、早坂経営企画部次長、中村経営企画部献血推進課長に御出席を頂いております。また、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。血液対策課長に山本圭子の異動がございましたので紹介いたします。
○山本血液対策課長 7月4日付けで血液対策課長を拝命いたしました山本と申します。血液対策課に着任して1週間ちょっとでございますが、安全な血液製剤の安定供給の確保ということで、業務の裾野の広さと責任の大きさというのを痛感しているところでございます。この献血推進調査会では、献血の推進方策に係る諸事項を調査・審議するということでございますが、また、本日は前年度の実績報告や輸出に関しての同意のことなどについても御議論いただくということですので、闊達な御議論をどうぞよろしくお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 よろしくお願いいたします。次に、全ての委員の皆様より、薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
 議事に入る前に、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の確認をお願いいたします。タブレット上に、1.議事次第から14.参考資料5までのPDFファイルが表示されているか御確認をお願いします。ファイルが表示されていない場合や不足がある場合は、お近くの職員にお声掛けください。タブレットの使用方法については、お手元の「ペーパーレス審議会タブレット操作説明書」を御覧いただき、御不明の点等がございましたら事務局までお声掛けください。間もなく議事に入りますのでカメラの頭撮りはここまででお願いします。
 それでは、以降の進行を佐々木座長にお願いいたします。
○佐々木座長 それでは、事務局から審議の進行方法の御説明をお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 本日はWeb併用での審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、今回、委員の交代もあったことから、改めて審議の進行方法について御説明させていただきます。
 審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、まず、御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、委員長から順に発言者を御指名いただきます。御発言いただく際はマイクがミュートになっていないことを御確認の上、御発言ください。また、ノイズを減らすため御発言が終わりましたらマイクをミュートにしていただきますようお願いします。なお、発言者が多くなり音声のみでの判別が難しいほど混雑した際は、一度皆様の発言を控えていただき、発言したい委員についてはチャットにその旨のメッセージを記入いただくよう、事務局又は委員長からお願いする場合がございます。その場合には記入されたメッセージに応じて委員長より発言者を御指名いただきます。
○佐々木座長 ただいまの説明について御意見、御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは議事に入ります。はじめに、議題1「令和4年度実績報告について」です。資料1-1について日本赤十字社から、資料1-2、資料1-3について事務局から続けて説明をお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村でございます。よろしくお願いいたします。資料1-1に基づきまして、令和4年度供給・献血実績等について御説明させていただきます。
 2ページを御覧いただければと思います。今回、こちらの5つの内容につきまして御説明させていただきます。
 3ページを御覧ください。こちらは供給実績となります。令和4年度の実績につきましては、令和3年度の実績に対し0.01%減の約1,724万本の供給実績でした。赤血球製剤については0.5%増の約650.5万本、血漿製剤については0.1%減の約208.7万本、血小板製剤については0.3%減の約865.2万本という結果でした。
 4ページを御覧ください。こちらは、赤血球製剤の在庫推移をグラフでお示ししたものです。6万4,400単位といったところが適正在庫ということでお示ししているところです。令和4年度の在庫推移につきましては赤の折れ線グラフで示しています。年間を通して適正在庫より少し上の所で推移しており、安定供給に繋がっていることが分かります。
 5ページを御覧ください。こちらは献血実績でございます。総献血者数は令和3年度比で4万4,457人減ということで、約500万9,000人の御協力を頂きました。減少部分の内訳ですけれども、主に左下段の血漿成分献血が約5万4,000人の減少、また、真ん中の血小板成分献血が約9,000人の減少ということで、医療需要に応じた形で減少しているという形です。
 6ページを御覧ください。こちらは年代別献血状況です。左側が10代(16~19歳)までの各年齢ということで、令和3年度と令和4年度を比較した棒グラフです。また、右側は20代以上の年代を表しているということです。10代につきましては、どの年齢においてもおおむね増加している状況でしたけれども、右側の20代以上につきましては、20代、30代、40代は減少、50代以上は増加という結果です。
 7ページを御覧ください。こちらは延べ献血者数と年代別の献血者数をお示ししています。棒グラフが献血者総数、折れ線グラフについては年代別の実績をお示ししています。10代につきまして赤で示しています。赤の折れ線グラフですが、一番右側の令和4年度の所を御覧いただきますと、全体で21万7,102人の御協力を頂いています。この中で一番影響を受けた令和2年度ですが、20万3,467人の方から御協力を頂いていますので、そこから見ると増加傾向にあるというような状況です。また、50代以上の実績については緑色の折れ線グラフですけれども、顕著に増加していることが分かります。
 8ページを御覧ください。こちらは年齢別の献血可能人口と、人口に対して献血した割合を示す献血率をお示ししたものです。令和3年度と令和4年度の比較ということで、棒グラフについては人口、折れ線グラフについては献血率ということでお示ししています。赤の折れ線グラフが令和4年度の実績ですが、17歳から21歳について、こちらは昨年度と比較すると増加傾向にあります。22歳以上については、ほぼ令和3年度と同等という状況でした。
 9ページを御覧ください。こちらは初回献血者の推移を表したグラフです。初回献血者の総数を棒グラフ、年代別の初回献血者が折れ線グラフということでお示ししています。赤の折れ線グラフは10代をお示ししているところですけれども、令和4年度、一番右側ですけれども、11万242人ということで、前年度から6,120人増加している状況でした。なお、グラフ中に記載のある対前年度7.3%増ということで記載がありますのは、令和2年度から令和3年度の10代の増加率ということでお含みおきいただければと思います。
 10ページを御覧ください。こちらは都道府県別10代献血者数を表した表です。表の見方ですが、左側から採血計画数、その右が献血者数、その右隣が令和3年度(前年度)の献血者数、それから計画に対しての達成率と前年度比を表しているものです。一番右側の最下段にありますが、こちらは令和3年度と比較した実績数値ということで、10代については前年度より6,518人増加している形です。その上の合計の欄ですが、左側から4番目の達成率につきましては81.0%ということです。「献血推進2025」の達成をにらんで立てている前年度の計画に対して81.0%という状況でしたけれども、その右隣を見ていただくと前年度比103.1%と、目標に達しないものの着実に実績としては伸びたという状況でした。
 11ページを御覧ください。こちらは同じ見方の20代の表です。一番右側の最下段ですが、前年度と比較すると1万3,199人の減少という状況でございます。計画比では87.2%、前年度比で98.1%の結果でした。
 12ページを御覧ください。同じく30代の結果です。一番右の最下段で前年度と比較した実数ですが、3万9,559人の減少ということで、計画対比では83.1%、前年度比で95.0%といった状況でした。
 13ページを御覧ください。ここからは令和4年度における献血血液確保に係る取組を御紹介させていただきます。(1)ですが、献血推進プロジェクトを展開させていただいています。令和4年度については9月から、「めぐる献血」というプロジェクトをスタートさせています。10~30代の若年層を対象に献血を実施していただくような施策に取り組んでまいりました。メインキャラクターとしては今田美桜さん、高杉真宙さんといった俳優の方に御協力を頂いてポスター、それからテレビCM等で展開を進めてまいりました。
 14ページを御覧ください。広報展開等の内容でございます。若年層に有効であると思われるYouTube、TikTokなどのデジタルコンテンツを活用した働きかけ、さらには輸血経験者の思いを知っていただく動画、またセミナーといった展開を図っています。
 15ページを御覧ください。昨年9月には献血Web会員サービスのラブラッドをスマートフォンアプリに導入しました。その周知を目的とした広報展開も行いました。
 16ページを御覧ください。こちらは人気テレビアニメとタイアップした展開も各種、取り進めました。
 17ページを御覧ください。(2)の献血Web会員サービス「ラブラッド」の展開ということで御紹介させていただきます。先にも御紹介しましたけれども、昨年9月からスマートフォンアプリにこのラブラッドを導入しました。もともとラブラッドの機能として搭載されている主な機能に予約機能というものがありましたけれども、それに追加して献血カード機能、それから献血前に問診事項への回答が可能となるような事前問診回答機能といったものを追加したということで、献血者の利便性の向上も図ってまいりました。
 18ページを御覧ください。こちらは総献血者数に占めるラブラッド会員の割合です。令和4年度延べ500万8,000人の方に献血の御協力を頂いております。その中で、左側に記載がありますラブラッド会員については、およそ375万人(75%)の方がラブラッドの会員であったという状況でした。
 19ページを御覧ください。こちらはラブラッドの会員、それからラブラッドを活用した献血予約の推進状況を示しています。下段の表にありますとおり令和4年度の所で331万人の方に、現在、ラブラッド会員として登録いただいている状況です。また、右側に予約率とありますが、献血者に占める予約者の割合です。こちらは年々増加しているところです。
 20ページを御覧ください。4の新型コロナウイルス感染症に伴う対応です。コロナ禍3年目を迎えた昨年度でしたが、献血会場における感染症対策は引き続き行っています。
 21ページを御覧ください。こちらは新型コロナワクチン接種者への対応ということで、こちらも御案内として、コロナワクチンの種類によって受入基準を細かく御案内している状況です。
 22ページを御覧ください。企業・学域等の献血会場では、テレワークやオンライン授業等が普及し、コロナ禍前に比べると、団体(集団)献血といったものの協力を得にくい状況が続いたところです。この新たな生活様式ですけれども、今後もある程度定着していくことも想定されますので、新たな献血推進施策等への転換が必要であると考えています。従来の団体献血が実施できない企業等の団体に向け、従業員に身近な献血会場に誘導していただくよう依頼しまして、それによる献血協力が当該団体の協力実績となるような仕組みづくりを進めてまいりました。
 23ページを御覧ください。最後にまとめです。令和4年度においては引き続きコロナ禍にございましたが、輸血用血液製剤及び原料血漿については滞ることなく安定供給を全うしました。また、献血Web会員サービス「ラブラッド」では、令和4年9月にスマートフォンアプリを導入しました。引き続き、献血予約を推進することで献血会場の混雑回避及び献血者の待ち時間を解消する等、安全性並びに利便性を高め、献血に御協力いただける機会の増加を図ってまいります。さらに、アフターコロナにあっても、企業・学域等においてはテレワークやオンライン授業等の導入により、「新しい生活様式」は定着すると思われますので、献血血液確保対策体制・施策の転換が必要と考えています。最後ですが、将来の献血基盤となる若年層につきましては、小学生から大学生への啓発、献血セミナー等がございますけれども、こういった部分にインターネットを活用し、オンラインでの実施も取り入れながら、厚生労働省をはじめ、国・行政との連携を密にして積極的な展開を図っていきたいと考えています。私からの説明は以上となります。よろしくお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 続きまして事務局のほうから、厚生労働省の取組ということで、資料1-2、1-3について説明をさせていただきます。
 まず、資料1-2を御覧ください。「献血推進施策について(厚生労働省の取組)」になります。まず「1.普及啓発」として、(1)若年層に対する普及啓発、1.中学生、2.高校生、3.大学生、4では主に10代、20代を対象とした普及啓発となっております。まず、1.中学生の普及啓発としては、ポスターを令和4年度は1万961校に対して3.3万枚配布しています。2.高校生の普及啓発としまして、副読本「けんけつHOP STEP JUMP」を配布しております。それが令和4年度は4,824校に、生徒用79万部、教師用4.8万部配布しています。これが近年、令和元年から10万部ペースで配布が落ちているというところがあります。高等学校における献血に触れあう機会の一環として、日本赤十字社が実施している献血セミナーを積極的に受け入れてもらえるように、高等学校の関係者に協力を依頼しているというところなのですが、これは参考資料の1の15ページになると思います。後ほど御確認いただければと思いますが、少しずつ盛り返しているというところではあるのですが、やはり少ないということもあって、高校生向けの接触の仕方を考えていかなければと思っています。3.大学生等への普及啓発として、ポスターを令和4年度は5,254校に2.4万部を配布。4.主に10代、20代の若年層を対象とした普及啓発、「はたちの献血」キャンペーンとして、毎年1月~2月、広報用ポスターを配布するということで、4年度は4万部配布をしています。
 これらのものについて4ページ目に参考として、厚生労働省が作成したものを添付させていただいております。左上、(1)1中学生となっているのは、これは厚生労働省のホームページでキャッチフレーズの募集をして、その中から良いものを選んだということです。(2)1の「愛の血液助け合い運動」は次のページですが、開催県の高校生が作成したキャッチフレーズをもとに作ったポスターです。
 続いて次のページに進んでいただきますと、その他の普及啓発というものがあります。先ほどのポスターを令和5年度は3.9万枚配布しています。献血運動推進全国大会の開催ですが、昨年は3年ぶりにハイブリッドということで、愛媛県の本会場と結びまして、開催をさせていただきました。本年は今月の26日に千葉県で開催する予定です。テレビ、ラジオ等を積極的に活用した普及啓発の実施として、政府広報オンラインから、同様のものを昨年度も実施したということです。
 「2.若年者層の献血者数の増加に向けた取組」ということで、平成29年度から日本赤十字社と都道府県と協力の上、減少傾向にある10代から30代の年代別の目標値を設定した数字になっております。10代は、令和3年度実績は21万人に対して、令和4年度の目標値が26万8,000人、実績で21万7,000人、3年度比で約103.1%となっております。達成率は81%でした。20代は、令和3年度実績が70万9,000人に対して、目標値が79万7,000人、実績としては69万5,000人、3年度比として98.1%、達成率として87.2%でした。30代は、令和3年度実績が79万2,000人に対して目標値が90万6,000人、実績が75万3,000人、3年度比として95%、達成率が83.1%となっておりました。
 この中で日本赤十字社からの御報告にもあったとおり、10代の上昇がありました。20代については大学生の献血者数は伸びているのですが、それ以降、社会人になってからの部分は大分落ち込んできているということです。昨年の調査会で御報告させていただいた中で、令和元年度から2年度への献血者数の変化が非常にありました。コロナで落ち込んでいたところで、日本赤十字社から献血が足りないということで、声がけを行ったときに反応した世代、20代、30代のほうで伸びがあったということは確認できております。広報の方法が問われるところが確認できたというように考えております。
 続いて、資料1-3について説明をさせていただきます。令和4年度の献血実績と今後の方向性についてです。「1.令和4年度の実績と評価」。これは主に資料1-1で、日本赤十字社のほうから御説明いただいた内容をほぼなぞるものになってしまうのですが、1つ目の○として、令和4年度における実績として、延べ献血者数は対前年度4.4万人の減少、0.3%の減少ということで、500万9,000人の実績、献血率は前年度と同様の6.1%でした。課題とされている10代~30代の若年層の献血者数については4年度においては下がっているのですが、実績では学校献血が盛り返しているということもあったので、その部分は増加にあったということでした。
 2つ目の○、令和3年度と同様に、4年度においてもコロナがまだ収束していないということもあり、職場や学校などの献血バスの出動先の確保が大変だったというところで、常設の採血所において多くの方に御協力いただけたということで、輸血用血液製剤、原料血漿の安定供給に必要な血液量を確保することができていたということです。
 3つ目、若年層の献血者数については近年減少傾向にありましたが、ホームページやWeb会員サービスを用いた献血の協力依頼、先ほども報告の中にありました、アニメなどが大きな影響があったのではないかということで、10代を中心に増加傾向にありました。今後も持続可能で有効と考えられる取組について、働きかけを模索するということです。
 「2.令和6年度の献血推進計画策定に当たっての方向性(案)」です。昨年、行動変容ということで、きっかけが何か必要なのではないかというようなお話を幾つかさせていただいたのですが、今年はそれを更に進めていくということで考えているのが、本年6月16日の閣議決定で、いわゆる骨太の方針、「経済財政運営と改革の基本方針2023」で、「献血への理解を深めるとともに、血液製剤の国内自給、安定的な確保及び適正な使用の推進を図る」ということが記載されました。恐らく、献血の関係がこの骨太に載るのは初めてです。この方針を計画に記載する必要があるのではないかと考えています。
 また、献血推進計画、参考資料4になりますが、後ほど御確認いただければと思いますが、その中で献血推進施策の進捗状況に関する確認と評価というものがあります。このことを踏まえ、献血推進計画の中で、第2の事項について整理する等の見直しが必要なのではないかと考えています。
 これらを踏まえ、下に1.2.3として今後の方向性、重点として進めるところを確認ということで御説明をさせていただきます。1.10代については、これは基本的には頭のほうは同じことを書いていますが、中段以降に「また」という所があります。「また、『骨太の方針』に記載されている『献血への理解を深める』として、『小中学校現場での献血推進活動を含む』献血可能年齢前からの普及啓発を進めるための取組を検討する」ということを1つ加えさせていただきたいと考えています。まず1つ小学校に対する普及ということで、日本赤十字社で冊子を作成して配るということを考えています。厚生労働省としましても、中学校向けの冊子を作成して配ることを考えています。
 20代、30代については基本的には昨年と同様ですが、学校を卒業されて以降の方々、要は大学を卒業されてから仕事や活動が忙しい方が少しでも献血する機会を確保できるように、利便性を高めることが必要なところではないかと考えております。ここを来年度も考えていきたいということで、引き続き掲載を考えています。
 最後、3番、コロナが収束しているのですが、コロナが終わったからお終いということではなくて、今後も新興・再興感染症が考えられるということで、引き続き同様に記載することを検討していかなければならないのではないかということで、6年度の方向性となっています。御説明は以上です。
○佐々木座長 ただいまの説明について御意見、御質問があれば、お願いいたします。
○武田委員 武田です。よろしくお願いいたします。質問が2点あります。1つ目は日本赤十字社に質問があるのですが、先ほど資料の中で、20代、30代の献血の減少というのがありました。これまでも、この調査会の中でも、20代、30代の方の利便性を考えたときに、アンケート等でも遅い時間帯の献血ができるようになればもう少し行けるのにという声もあったかと思うのですが。この献血可能時間の延長について、そうした取組が増えてきているのかどうかということも含めて、どのようにされているかを教えてください。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。おっしゃるとおり、時間を変えて献血者が増加するということも、当然ながら考えられると思います。実は、いろいろな血液センターで時間の見直しの取組を進めており、そこに実績が上がってくるようであれば、常設の施設でも見直すことも想定しながら、今検証を行っている状況です。
○武田委員 ありがとうございます。検証を行っているとおっしゃいましたが、一般的に考えてもオフィス街であれば5時過ぎまで仕事をして、その後に空いていればそこで献血に行けるという方も多くいるのではないかというのは、自明のことかと思います。1つ残念だったのが、八重州の血漿ルームですね。せっかく東京駅の目の前でオフィス街でもあって、便のいい所ですが、そこが最後の献血予約時間が16時ということで、働いている時間と全く同じ時間になってしまうと。せっかくあのような所に血漿専用のルームという形ではありますが1つ作っていただいて、これから20代、30代の方にも献血をしていただこうというときに、そういった方が献血をしやすい環境をつくっていただくためにも、是非オフィス街等にある所については、仕事が終わった後にも行けるような時間帯の設定をよく考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 承知いたしました。御意見ありがとうございます。
○武田委員 ありがとうございます。
○佐々木座長 宮川委員、お願いします。
○宮川委員 日本医師会の宮川です。いろいろ御苦労されていると思いますが、日赤におかれても確かに人材の確保などは大変であるということは、従来から分かっているわけです。それでも、残念ながらずっと検討という言葉が続いている。資料1-3の2ページの方向性案にある2で厚生労働省からも指摘があるように、仕事や家事で忙しい方も少しでも献血する機会を確保できるようにということは従来から言われていることですし、今、武田委員がおっしゃったように、これはもう場所に応じて考えるものなのですね。ですから、時刻、場所に応じて臨機応変に、このような繁華街の場所はこうだとか、ある程度狙って行けて、ある程度の場所を確保して、さらに、そこで周知をしていくのであればこのような形であるというように考えていくべきです。これはもう従来から分かっていることなので、検討という言葉はお使いにならないようにしていただきたい。これは実施のほうにかかるような、具体的な方策に落とし込んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 日本赤十字社の早坂です。御意見ありがとうございます。今、先生から人材の確保という言葉も頂きましたが、その辺りもいろいろと検討しながら進めていくと。ただ、やはりお話になられているように地域事情というものもありますので、首都圏以外のどちらかというと過疎地域においては、逆に開所時間を30分早めたりという対策をして、朝早く来ていただく方が多いというようなこともしていますので、首都圏中心になるのかと思いますが、今後遅い時間帯というものをしっかり内部で考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○宮川委員 ありがとうございます。ですから、私は場所によってと言いましたよね。それはもう分かっていることなので、そのような対策をしっかりと実証しながら立てていただきたいと思います。武田委員がずっと御苦労されて、意見されているので、思わず私がアシストしました。すみません、よろしくお願いします。
○佐々木座長 石田委員、お願いいたします。
○石田委員 石田です。詳しい説明をどうもありがとうございました。私からは質問と意見です。資料1-2で普及啓発の内容について説明いただき、これまで中学生、高校生、大学生に向けて積極的に活動してこられました。しかし、中でも献血を開始する年齢が高校生からということになりますので、高校生向けの献血情報提供が特に重要ではないかと考えます。高校生向けに、令和4年度4,824校、生徒に79万部配布したとあるのですが、できれば高校生全員に献血情報提供することを目標にすれば、将来献血をするかもしれない方全員に向けて献血情報提供できて良いのではないかと思いました。79万部というのは、高校生のどのぐらいの割合に相当するのでしょうか。高校生全員に配布できているのか、もしできないのであれば、できない理由がどこにあるのか、お分かりになれば教えていただけますか。
○佐々木座長 厚生労働省のほうですね。
○事務局 石田先生、御質問ありがとうございます。事務局です。主に高校3年生を対象に「けんけつ HOP STEP JUMP」を配布しております。18歳人口が今は111万人ぐらいかと思いますので、実質的には18歳年齢の70%ぐらいの方にはお配りできるかと思います。全員の高校生にお配りするということに関しても、今、地域のボランティア団体の方にも協力いただきながら、献血推進活動をしております。また、文部科学省とも協議をして、献血に触れあう機会を確保していただくよう、都道府県には周知してまいりたいと思います。そうしたことを通じて、全員に触れていただけるような機会を設けていければと存じております。ありがとうございます。
○石田委員 どうもありがとうございました。以上です。
○佐々木座長 田中委員、お願いします。
○田中委員 ご説明をありがとうございます。まず、日本赤十字社さんに、資料1の10ページについて伺います。例えば北海道等では10代が、また20代でも増えている地域があるとのデータを示していただきまして、その背景には地域の自治体の方の御尽力があるかもしれないですし、過去にも栃木や北海道の熱心な取り組みを伺いました。このような好事例は、日本赤十字社さんの中でも共有されて、詳細が展開されたり、具体的な活動が取り込まれたりしているのかどうかを教えてください。
 もう1点の質問は、16ページのアニメとのキャンペーンに関してです。私も街でメジャーなアニメーションとコラボをしているツールに触れて、10代の人たちにはとても響いただろうなと想像していました。これは、映画等の上演のときに特別に協賛等も行い、コンテンツ側も友好的に協力をしてくれる仕組みでしょうか。今は終わっているということでしたが、期間中に、実際にこれを見た人がどのぐらい動きがあったかは、分析されているのかどうかも確認したいと思います。
 もう1点は意見です。今回コロナ禍で20代、30代の方も少し反応されたと分析を頂いたわけなのですが、皆さん若い世代は特に社会課題に敏感で、課題があれば自分も何か関わりたいとか、自分にできることは何かを思う人もいますので、献血を取り巻く課題を際立たせて共有していくことが有効かと思っています。そこは重視したいと思っていますし、新たに接点をつくるには、一般のマーケティングでいえば新規顧客を増やしていくということで、時間も予算も本来掛かるものなのですが、1度関わってくれた人が更にファンになってくれて、ほかの人にも勧めてもらう文脈は必要です。今回初めて献血したという若い世代の人の声が、また更にシェアされたり、それは会員制度などいろいろな工夫もされていると思いますが、仕掛けを具体的にできているかどうかは確認させていただきたいです。そこがもし手薄であれば今後少し普及啓発の部分で注視していただければと思います。以上、よろしくお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 日本赤十字社の早坂です。御意見ありがとうございます。まず、地域の事情の部分ですが、御覧のとおり実績が一目瞭然で出ておりますので、当然上がっている所の状況は確認しております。また、余所の地域でも展開できそうなものに関しては、しっかり横展開を今は特に強化しております。ただ、あくまでここで示している都道府県別については、それぞれの地域の高校献血の実施状況などによって、プラスマイナスも多少出ているということはありますが、いい事例はしっかり展開させていただくようにしております。
 それから、アニメの施策についてですが、期間中の反応やハッシュタグの反応といったものは、常時把握しております。献血者数については、例えば受付でクリアファイルを欲しいと言っていただければ差し上げますという確認もしておりますので、当然その期間中は実績も増えているので効果は出ているのではということは確認しております。また、例えばフォロー数などの部分でも、内部では反響を確認しております。
 それから、最後にお話いただいた件については、我々も例えばコロナでここ2、3年、献血に触れあう機会がなかった層、特に10代、20代の方が多いと思うのですが、その辺りについて、特に今後献血への普及啓発にしっかり努めていくことを狙っております。また、初回以降の献血についても、やはり2回目、3回目に関してどれぐらいの間隔で来ていただいているかも把握しておりますので、特にその辺りをプッシュしながら複数回に結び付けていく。あるいは、先生からお話がありましたとおり、献血者同士の横展開と申しますか、いろいろと働きかけをしていけるような方法をこれからの施策にさらに盛り込んでいって、ここ2、3年のコロナの影響でかなりダウンした年齢層の方々に献血に触れあう機会を提供していきたいと考えております。
○田中委員 ありがとうございました。いろいろな手を打ってもらって、それは響いているということは言えると思うのですが、どこまでどのぐらい響いたかという輪郭をもっと鮮明にしたほうが、多分今後も取り組みやすくなるかと思いますので、少し精緻に工夫ができるところがあればお願いしたいと思います。
○佐々木座長 人見委員、お願いします。
○人見委員 詳細な情報をありがとうございました。まずは、何よりも目標をしっかり達成して適正な在庫を管理されているということなので、取組がしっかりと浸透しているのではと思っております。先ほど、北海道がいい数字を出していて胸を張りたいところですが、本当に学校と血液事業者さんたちの取組が報われているのではないかと思っております。
 それから、これは情報提供になってしまいますが、学生と触れあったときに、高校の間をコロナで過ごした方が大学に入ってくると、対面で授業に出るのが嬉しいのだそうです。しかも、私は公衆衛生系のお話をいたしますが、利他的な発言がみられる学生が多いのです。そういう意味で、コロナ禍を過ごした今の若い高校を出たぐらいの方たちに浸透する、そして将来に向けての献血者を確保するという意味では、いいターゲットになるのではないかと思ったりもしております。ラブラッドのパーセンテージがあそこまで上がっていて御活用いただいているというのは本当にすばらしい事業、河野太郎さんに表彰されてもいいのではないかと思いました。私は不肖、入れておりませんので、次回北海道庁前の献血にはラブラッドで行きたいと思っております。お取組ありがとうございます。
○佐々木座長 柑本委員、お願いします。
○柑本委員 柑本です。詳細な御報告をどうもありがとうございました。私からは、1点質問をさせていただきます。資料1-3の「令和4年度の献血実績と今後の方向性について」の中で、2ページに小中学校現場での献血推進活動についても取り組むということが書いてあります。ポスターを配布する、あるいはパンフレットを配るというようなことは伺っているのですが、多分小中学生に対してパンフレットを配るだけでは、正直なところ全然意味がないと思っております。やはり学校教育の中でそれを取り上げていただいて、依存症対策のように誰かを呼んで講義をしてもらうといったような具体的な話を伺うことが有効ではないかと思うのです。そういった点については、何か御検討されているのかどうかをお聞かせいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 厚生労働省です。現在は、まだこのようにやっていきたいという細かいことは決めてはいないのですが、やはり先生からも御指摘のとおり、配るだけではなく、活動と併せて取り組まなくてはいけないということは、こちらも重々承知しております。今、地域では日本赤十字社の出前講座と併せて、高校生向けの冊子ではあるのですが、中学校でも「けんけつ HOP STEP JUMP」を用いて活動していて、それが広がっているというような状況です。
 その辺りを踏まえますと、小学校でも同じような形で何かできれば、また、中学校でも中学校の教材というか冊子や副読本を用いて何かできればと考えておりますので、配るだけではないような形で進められればということで検討はしていきたいと考えております。
○柑本委員 ありがとうございます。是非その方向でお願いできればと思います。
○佐々木座長 武田委員、お願いします。
○武田委員 武田です。今、教育現場でのお話もずっと出ていました。特に高校生の普及啓発のところで、先ほどお話があったように、この「けんけつ HOP STEP JUMP」の配布が減っていると。もちろん、人口が減っているのもあるのですが、ただ、それに比べてもかなり減少幅が大きいと感じています。毎年1割程度減っていますので、これを何とか食い止めないといけないと思っています。
 今回、ご退任された村井先生は、ずっとこのことについても、この調査会の場でもお話いただいていて、昨年もICTの活用や、そもそももう冊子では読まないのではないかというようなお話もあったり、ITで読めるような形はできないかという御意見もされていました。また、学習指導要領の書きぶりによっては、教育の時間の中でそれをできるのではないかというような御意見等も頂いていました。
 また、先生の研修ですね。教える側の先生が、この献血のことを知っていないと、きちんと教えられないということもあるので、先生の研修などにも取り組んではどうかというような御意見を、様々頂いていたかと思います。今回、骨太の方針にもこうして献血のことがしっかり書かれたところですので、もう一度こうした活用というか、授業の中でもきちんと扱っていただけるように、少し省庁を超えて取り組んでいただきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。
○仲島血液対策課長補佐 事務局です。ここに関しては、やはり文部科学省と一緒に取り組まなくてはいけないということで、学習指導要領の記載で実際に小学校、中学校、どの範囲まで教育ができるのかということを決めていかなくてはいけないところです。その中で、献血ということに直接触れられるのかどうかもありますので、その辺りは文部科学省と合わせて取り組んでいかなければいけないので、すみません、明確に今こうしたいと言うことはできないのですが、その辺りを確認しながらやらせていただきたいと思います。
○武田委員 是非、1つでも進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○宮川委員 宮川です。そういう意味で、文部科学省との省庁を超えた取組は重要です。私も薬のほうの教育で、いわゆるヘルスリテラシーの中で、薬というものをどのように考えるのかということを少し一緒になって取り組んだことがあります。実際には、指導要領の中や副読本の中に、そういう項目が作り込んであります。ですから、献血についてもそれらの中に、1ページの内の4分の1ぐらいを頂くということは、取組として考えることができます。
 もう1つは、そういったこともあり薬のことは先生たちにとっても非常に分かりやすいのですが、献血については、先生たち自身が献血のことをよく理解していただかないといけません。ですから、先生に対しての教育はしなければいけないのですが、それがまた紙ベースですと非常に分かりにくいので、ショートムービーのようなものをいろいろな方にお願いしてあげていただくということが考えられます。それを見れば、ほとんどの場合は大体3分以内、2分弱で分かります。子供たちに見せる場合にはみんな飽きてしまいますので、1分弱で、どのように興味をもってもらうとか、どういうことが大切なのかということは幾らでも作り込めると思います。もちろん、若い様々な方々の御意見を頂かなければいけないので、例えば林委員などに伺いながらどのようにしていったらいいのですかということも含めて、私たちが具体的な対策を吸収して出していくところに、もっと新しい方策があるのではないかと思います。
 これは先ほど言ったように、もう薬のほうは出来上がっているので、その中にもう少し入れ込んで、ヘルスリテラシーをもう少し積極的に厚生労働省としても考えていただきたいと思う次第です。よろしくお願いします。
○佐々木座長 私は健康教育が専門です。なかなか本というものは読んでくれなくて、やはりアニメですね。私は精神疾患の健康教育のアニメを作りましたが、5分ほどなのですが、これでほぼ大体子供たちは理解してくれます。宮川委員がおっしゃったように、アニメというのは非常にいいものではと思います。
 あと、専門家が作りますと正確でよろしいのですが、難しくなってしまうので、小学生向けぐらいで作ったものが中学生ぐらいでちょうどいいとか、そのようなところもあるかと思いますので、是非御検討いただければと思います。林委員は、この件について何かありますか。
○林委員 林です。やはりSNSでの広報にもすごく力を入れていると思うのですが、SNSの情報は自分で選択ができてしまうのです。学校現場で強制的に与えられる情報はすごく価値があると思うので、そこで少しでも魅力を発見させられるような時間を設けるのはすごく大事だと思うので、是非学校教育現場での取組は行っていってほしいと思います。
○佐々木座長 ちなみに、この「けんけつ HOP STEP JUMP」は、高校のときに御覧になったことはありますか。
○林委員 いえ、見たことはないです。
○佐々木座長 なかなか学校に配っても、生徒の手元に届くかどうかが難しいところもあるかと思いますので、ここは御検討いただければと思います。
○仲島血液対策課長補佐 分かりました。これは現場からの声として、やはりアニメ動画はよく響くというお話は聞いております。ITを活用したものも確かにあるのですが、先生がパッと使いたいと思ったときに紙が一番使いやすいとか、いろいろな御意見があって、そこはいろいろと検討しながら進めたいと考えております。
○佐々木座長 松本委員、お願いします。
○松本委員 松本です。先ほどから議論されているように、SNSなどがいいということなのですが、やはり冊子で配るということは、確かに時代に合っていないような気がします。先ほど100万部ぐらい配られているにもかかわらず、読んでいないということで、かなり割り当てられているはずなのに読まれていないということもありますので、冊子というよりは例えばQRコードの付いた紙を配布して、それでアクセスしたらYouTubeなり何なりで動画を見られるとか、アプリがダウンロードできるというようにしたほうが、高校生はスマホを持っている人がほとんどでしょうから、そのほうが余程広がるのではないかと私自身は考えるのですが。その辺りはいかがでしょうか。
○仲島血液対策課長補佐 御意見ありがとうございます。生徒、学生さんから見ていくと、そういう方向で取り組みたい、取り組んでいくというのは確かにあるとは思います。やはり、それを授業の中で取り上げてくれるのが先生であって、先生がどうしたらいいかといったときに取り組みやすいのが一番だというような御意見は正直あるところで、そこは否定できないのが私どものスタンスですので、割合を見ながら取り組んでいきたいと思います。
○松本委員 今の意見を、もう少し御検討いただければと思います。ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかによろしいでしょうか。
○宮川委員 1つだけ事例があるのですが、沖縄で減塩教育に取り組んだことがあります。これは琉球大学の先生と取り組んだのですが、小学校の家庭科の時間に減塩の食事とはこういうものですと教え、それを授業だけで終わらせるのではなく、さらに、減塩の食事のレシピをお家に持って帰って、お父さん、お母さんに見せてくださいと伝えました。そして、これを実践するようにしてくださいということを言ったら、その家庭が減塩に少し取り組んでくれて、減塩食は決してまずくはなく取り組みやすいものであることをそこで実証できました。そういうことが、同じように子供たちであれば、お父さん、お母さんにこれをまた見せて一緒に考えてくださいという紙を配るだけでもいいわけです。ですから、その教育者がそこで終わらせるだけではなくて、次のステップまで考えて出していくというような取り組み方をするだけでも、少し違うと考えます。
 それはSNSを使うことも必要ですし、紙ベースだから配って終わりではなくて、どこまでいってどのように考えて、誰と一緒に行動したり考えていくのかということをお示しすることも、非常に重要なことです。やはり、私たちが知恵を出し合って少しでも小さいものから大きなものに転換できるように、考え方をもっていくことも非常に重要なので、厚生労働省も日本赤十字社も一緒になって考えていただければと思います。
○佐々木座長 ありがとうございます。ほかに御意見はよろしいでしょうか。
○田中委員 先ほどから、オンライン等で情報を出していったほうがいいのではないかというお話なのですが、今、小学生は1人1台タブレットの時代になったので、使い方や内容は私は子供が大きいので見たことはないのですが、副読本的なものや保健体育の本とともに情報を入れることのできるタイミングがもし来るのであれば、そのときにコンテンツとして入れてもらうと、隙間時間等に見てくれる率は格段に上がるかと思います。中高生は、これからまた別な手立てが必要だと思いますが、小学校にはエントリー層として考えていってもよいかと思いました。
○佐々木座長 ありがとうございます。ちなみに、「けんけつ HOP STEP JUMP」は皆さんお手元にお持ちですね。またそれを見ながら議論をしていければと思います。
○田中委員 私の子供も、小学校で冊子をもらってきて、ランドセルに入っていたので、家でも家族間で話題にしましたが、やはり全ての地域、全ての子供にいっているわけではないということがあるので、学校によっての判断がいろいろあるのだと思いました。ただ、副読本だと、もらってその子が見て終わりという感じにどうしてもなってしまうので、動画だと画面を親子、友人と一緒に見ることが気軽にあるかもしれないと想像し、やはり話題になるような仕掛けがあると良いかと思いました。「けんけつ HOP STEP JUMP」はよくできているので、分かりやすく、価値があると思っています。
○佐々木座長 ありがとうございます。これはいろいろ御意見が出ましたので、是非参考にしていただいて御検討いただければと思います。令和6年度の献血推進計画案を、これまでの御議論を参考に作成していただき、次回の調査会に提出いただければと思います。
 では、次の議題2にまいります。議題2は「輸出に際しての献血者への説明について」です。資料2について、日本赤十字社から説明をお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。どうぞよろしくお願いいたします。資料2に基づき、血漿分画製剤輸出に際しての献血者への説明(案)について御説明をさせていただきます。
 2ページを御覧ください。本件につきましては昨年度、本調査会におきまして血漿分画製剤輸出に係る献血者からの同意取得方法について御議論を頂いておりました。経緯としては次のとおりです。1になりますが、昨年9月の第2回調査会におきまして厚生労働省から血漿分画製剤における輸出についての同意説明書への追記事項(案)が示され、次回の調査会において同意説明書の修正(案)を提出することになりました。2になりますが、昨年10月の第3回調査会におきまして同意説明書の修正(案)を日本赤十字社からお示しさせていただいております。委員から記載方法に係る意見を受け、更に協議をするという方向になりました。更に3として、本年1月の第4回調査会におきまして、血漿分画製剤の海外輸出については同意説明書には記載せず、「お願い!パンフレット」にのみ記載の上、詳しく説明をするということで包括的に献血者への同意説明、同意を取得するという変更(案)を御提案させていただきました。御提案させていただいたところ、「お願い!パンフレット」だけではなく、同意説明書にも記載の上、同意取得をするべきといったスタンスが委員の皆様からの大半の意見でした。この度、昨年度の議論を踏まえて、これから御説明いたしますとおり「お願い!パンフレット」及び同意説明書に血漿分画製剤における輸出について記載の上、血液事業情報システムの同意確認画面で同意取得するという方法を採用したいと考えておりますので、御審議いただければと存じます。
 3ページです。こちらは献血者の対応フローとなります。献血にお越しいただいた方は、まず献血の受付を行っていただきます。ここで献血の同意説明書及び「お願い!パンフレット」についてお読みいただき、御理解いただいたか口頭で確認いたします。その後、血液事業情報システムの問診回答タブレットがありますけれども、ここで「同意する」「同意しない」を選択いただくという形になります。「同意する」を選択いただくと、そのまま献血に進んでいただきますが、「同意しない」を選択いただくと、献血を御辞退いただくという形になります。なお、問診タブレットの下に事前Web問診と併記していますけれども、昨年9月から、先ほど申し上げた献血Web会員サービス「ラブラッド」に、献血会場にお越しになる前に問診が可能となる機能を追加しておりますので、その段階での同意の取得が可能となっております。同じ機能ですので、簡潔に記載することを目的として併記をしております。
 4ページを御覧ください。ここでは参考として、まず、なぜ全員から同意取得が必要となるかということで、頂いた血液の行き先を御確認いただくために日本赤十字社における血液の製造工程を簡単に御紹介させていただきます。献血の方法です。いわゆる採血種別と申し上げておりますけれども、200mL、400mLの全血献血、それから、血漿成分献血、血小板成分献血の3種類があります。一番左ですけれども、全血献血については採血した血液は日本赤十字社の製造施設に持ち込まれた後、赤血球の部分と血漿の部分に分けます。赤血球の部分については赤血球製剤となりますが、血漿の部分については血漿製剤、すなわち、新鮮凍結血漿ですけれども、こちらになるものと原料血漿になるものがあります。この血漿製剤になるものについても、有効期間が切れた後に、原料血漿として転用をするという工程があります。真ん中の血漿成分献血ですけれども、こちらも製造施設に持ち込まれた後、血漿製剤になるものと原料血漿になるものがあります。この血漿製剤になるものについても全血同様、有効期間が切れた後に原料血漿として転用をするという形になります。最後に右側の血小板成分献血ですけれども、こちらは採血施設の段階で、血小板製剤用のバッグと血漿だけ頂くバッグに分かれるような形で採血をいたします。この血漿の部分ですけれども、こちらは原料血漿になります。また、血小板で採血したバッグも製造所に持ち込まれた後に、血小板製剤となりますが、こちらも4日間の有効期間が切れた後には、数本まとめてプール血漿という形で原料血漿に用いられるという形です。
 これらのことから、下に記載がありますが、全ての採血種別由来の血液、つまり全ての献血者の方から頂いた血液について原料血漿となる可能性があるので、その後、海外に輸出される可能性もあるということで、全ての献血者の同意を取得する必要性があるということです。
 5ページになりますが、こちらは献血者への配付物等の修正内容です。まず、「お願い!パンフレット」です。「修正案」と真ん中にありますけれども、赤字で示した部分が追記内容です。その右側に拡大して掲載しておりますけれども、読み上げますと、「献血していただいた血液は」といたしまして、検査を実施し血液製剤の基準に適した場合、輸血用血液製剤及び血漿分画製剤の原料に使用されます。輸血用血液製剤とは赤血球製剤、血漿製剤、血小板製剤、全血製剤があります。血漿分画製剤とは血漿中に含まれる血液凝固因子、免疫グロブリン、アルブミンなどのたんぱく質を抽出・精製したものです。献血血液の成分である血漿を原料として、国内製薬企業において製造されています。その下、血漿分画製剤については、国内の患者さんに使用される他、国内自給と安定供給に支障が生じない範囲で、国が定める需給計画に基づき海外の患者さんのために輸出される場合があります。このような形で記載をしたいと考えております。
 6ページを御覧いただければと存じます。こちらは献血の同意説明書になります。同じように、一番右側に追記部分の拡大を掲載していますけれども、「4.血漿分画製剤の海外輸出について 血漿分画製剤については、国内の患者さんに使用される他、国内自給と安定供給に支障が生じない範囲で、国が定める需給計画に基づき海外の患者さんのために輸出される場合があります」と追記をしたいと思っております。
 7ページになりますが、最後に血液事業情報システムの問診タブレットでの同意確認画面をこちらに掲載しております。「お願い!パンフレット」、同意説明書を御確認いただいた後に、こちらの画面で同意する、しないという形で選択いただきます。右側に修正案がありますが、中段に「1~4に同意が得られない場合は、献血をご辞退いただきます」とあります。これまで聞いてきた内容ですけれども、献血に伴う副作用について、個人情報の取扱いについて、血液の検査についての後に4ということで、「血漿分画製剤の海外輸出について」と記載することといたします。そして、この部分に同意が得られないという場合には下の画面に遷移をして、再度確認画面があります。こちらで更に同意いただけないということであれば、終了、ご辞退という流れになっていくという形です。
 8ページになりますが、スケジュールを掲載しております。これまで御説明した同意取得の流れの場合においては、血液事業情報システムの改修が必要となります。システム補修業者とも確認をしたところ、設計開発テストといったところを踏まえると、本年度1月頃に運用が開始できるという運びとなります。できる限り早めにしたいというところではありますけれども、合わせて御承知おきいただければと存じます。血漿分画製剤輸出に際しての献血者への説明(案)について御説明は以上となります。どうぞよろしくお願いいたします。
○佐々木座長 どうもありがとうございます。ただいまの説明について御意見、御質問があればお願いいたします。
○喜多村委員 喜多村です。御説明、ありがとうございました。事前のレクのときにも、少しだけ言わせていただいたのですが、スライドの6枚目の同意説明書を見ていただくと、5番の前に4番が入っています。ここが海外輸出についての説明ということで、5番の文言は全く以前と変わってないわけです。しかし4番が入ることによって、5番の血液製剤の有効利用の意味合いが、少し不明瞭な感じになるという印象を受けて、そこを私は懸念しているということを事前のレクでもお伝えしました。
 そして、その次のスライドの血液事業情報システムのほうですね。献血そのものに同意するかしないかということで、同意しないのであれば献血を辞退いただくという流れは良いのです。これは血液法に基づくものとして良いと思いますが、その次に5番で取得する同意というのは血液法に則った利用以外に生体試料を研究に利用するという行為に関して、要するに人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に則った同意取得のプロセスになっていると思われます。分けてあるというのは、以前と変わらないので構わないのですけれども、分けていることの意味合いというものを、献血者にきちんと説明できているのかというところが心配になります。
 有効利用については同意しないけれども、献血はできるとか、そういう説明がきちんとなされるべきかと思います。例えば「血液の有効利用」という意味が、素人の方にきちんと分かるかどうかが分からないという懸念がありますから、例えば社会的及び学術的意義を有する研究に使う場合に、この倫理指針が適用されますから、そういう研究に使うことには同意しますかというような、はっきりした文言があったほうがいいのではないかと、今更ながら感じました。それについて皆さん、どのようにお考えかお聞きしたいと思います。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。御意見をありがとうございます。申し訳ございません。実は5番の血液製剤の有効利用についてという部分は、もう1枚詳しく説明をしているチラシが別添えであります。どのような研究に用いているかとか、ここに同意しないということを選択したとしても、皆様に不利益になるようなことはありませんといった内容の文言を記載したチラシが、こちらとセットで献血者に御説明するという形です。ですから、そちらのほうで御理解を頂くよう御説明しているという形です。
○佐々木座長 これについてほかの委員の方も、何か御意見がありましたらどうぞ。喜多村委員、よろしいですか。
○喜多村委員 今更というところもあるので、ほかの委員の方々がこれでいいということであれば、私は大丈夫です。ありがとうございました。
○佐々木座長 ほかの御意見等がありましたらどうぞ。松本委員、お願いいたします。
○松本委員 松本です。血漿分画製剤の海外輸出というところで1つ。今回の「お願い!パンフレット」とか、同意説明文書への記載までは必要ないのかもしれませんけれども、血漿分画製剤の海外輸出をするということについては、日本赤十字社から事業を引き継いだ日本血液製剤機構が、世界血友病連盟を通じて海外へ無償寄付という形で輸出をしています。慈善事業のような形で輸出をしているということがありますので、そのように世界で困っている人に役立てているということを、もう少し日本赤十字社も献血者にお伝えするようなことを、考えてみてはどうかということを御提案させていただきたいと思っております。いかがでしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。御意見、ありがとうございます。今、御意見を頂いた内容についても、日本赤十字社の内部でも同じような意見があり、検討を進めております。ですから、同意説明や同意取得をするタイミングでは献血者の皆様、それから日本赤十字社職員もしっかりと説明ができるような形で周知を図って、皆様に誤解なく御理解いただけるように努めたいと考えているところです。
○松本委員 そのような対応を献血者にも知っていただくというのは、大事なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
○佐々木座長 ちなみに確認ですが、松本委員がおっしゃったことと4番の海外輸出についてというのは、多少別のことになりますよね。
○松本委員 別というか、海外輸出というのはどういうように使われるのか、献血者に説明をしたほうが望ましいのではないかということです。言い方は悪いのですけれども、海外に輸出をして儲けるだけではないということを、献血者に知らせておくほうが良いのではないかということで、意見を述べさせていただきました。
○佐々木座長 ここに書くこととは、また多少別ということになりますね。
○松本委員 そうですね。ここに書くというよりは、そういうことも周知をしたほうがよろしいのではないかという意見です。
○佐々木座長 ありがとうございます。
○田中委員 この画面についてです。現行もそうですけれども、修正案にしたとしても、1個ずつ文言を読んで次のページに変わって、副作用についてとか、個人情報の取扱いについてという項目だけが出て、同意を確認するように進んでいくわけです。しかし、予防接種やワクチン接種のときなどは、文言を読んだ各項目にチェック欄があります。本来、きちんと読んでもらって確認しましたということであれば、そういうチェックを付けたほうがいいのではないかと思いました。また、今回は4番を付加するので、3まで付けて4を付けない人がどのぐらい発生するかというのも、検証したほうがよいのではないかと思います。今のこういうアンケートはシステムでとおっしゃいましたけれども、そんなにお金が掛からずに修正できる部分もあるかと思いますので、検討したほうがいいのではないでしょうか。ゼロベースということではなくてという意味です。
○佐々木座長 1、2、3、4のそれぞれ後ろに四角があって、チェックができるという。
○田中委員 そうですね。そして画面が変わってというようにする。画面が変わらないで同意できるものがあれば、下でできたほうがいいかもしれませんけれども、多分読んだことをそのまま忘れてしまったり、チェック欄がないと、長くてサッと読み過ごしてしまいます。健康、医療などに関するものでなければ、通常の買い物などのものもほとんど読まないでポチッと押してしまいます。
○佐々木座長 読まないですよね。
○田中委員 それと同じだと思います。今、これだけ議論をして意図しているものが伝わらないと、もったいないと思うところです。
○佐々木座長 日本赤十字社のほうはいかがですか。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 御意見、ありがとうございます。恐らく紙ベースのみでしたら、脇のほうにチェック欄を設けますが、画面上でそこまでの修正というのは、かなり大掛かりな修正になってしまいます。
○宮川委員 申し訳ないけれども、一つ一つの項目の後ろにチェック欄があって、ただポチッと手で押すだけでチェックが入るわけですから、できないはずがない。紙ベースのチャートみたいに進むものを考えていくほうがもっと大変です。だからチェックというのは、簡単だということを御理解いただきたい。システムからすれば大きな改修ではないというのは、もちろん田中委員のおっしゃったとおりだろうと推測されます。田中委員は、そういうことを御存知だからおっしゃったのだろうと私は理解しています。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。田中先生、逆に質問して恐縮ですが、今おっしゃった部分は一つ一つ確認ということで、最終的に同意するかしないかというのをおっしゃっているのですか。
○田中委員 そうです。確実に読んだかどうかがこちらでできるかということと、例えば金融の契約ものだと、余りにもパーッと飛ばして速読をして「同意します」とやると、「あなたは読んでいませんね」というのがアラートになって、進まないという設計もあります。そういうことがきちんと趣旨に沿って対応されているかどうかは、やはり検討して確実なものにしておいてもらったほうが効果的でないかと思って御提案しております。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。今おっしゃった文章の追記ぐらいであれば、それほど大掛かりにならないのではないかと思っております。しかし多分、ここはすごく小さな画面になりますので、1つの画面にいろいろな文章を入れてしまうと、画面が増えるという懸念があります。
○田中委員 そうですね。そうしたら、今は7ページに1、2、3、4とありますけれども、チェック1、チェック2、チェック3、チェック4というように、そこの前の所にチェック欄を入れるというのはどうですか。今番号がある所の前でも後でもいいのですが、前のほうが分かりやすいと思います。四角を入れてチェックを。普通にマルを付けてポンポンと押していったりしますね。あと、会議に参加をするときも。
○宮川委員 研究同意書みたいな形ですね。
○田中委員 そうです。参加する、参加しない、Web参加するような形です。そうすると1、2、3だけはチェックをして4はしなかったとか、そういうものも見えてくるのです。こういうように変更するのですけれども、これは分からなくてもいいのですか。例えば1、2、3、4の全部に同意しないと、「同意しません」と押してしまうわけです。その「同意しません」の理由が4が理由なのか、そうでないのかというのは、今後のためにも分かったほうがいいのではないかという視点も考えるところです。いかがでしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部早坂次長 ありがとうございます。今のシステムは3つで、ここで1つの同意をするかしないかということになっております。個別の機能というものがない状態なので、今のお話だと、根本的に作り直さないと対応できないかもしれませんから、ここは確認させてください。
○田中委員 年度予算とかスケジュールのこともあると思いますけれども、ここまで精緻に説明をして、同意を取っていくということを議論したので、可能な範囲で、それが果たせるような形で御検討いただければと思います。
○佐々木座長 どの程度可能なのかを、御検討いただきたいところでしょうか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 承知いたしました。確認させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○佐々木座長 人見委員、お願いいたします。
○人見委員 御説明、ありがとうございました。ユーザー目線で話をさせていただければ、このくらいパンフレットや同意説明書で御説明があるということを前提に、問診などはできるだけ簡素化した方が良いと思います。ユーザーとしては理解さえしていれば余り手間がないほうが、私は嬉しいと思っております。そのためのパンフレットや同意説明書への追記だと私は思っておりました。これは今後検討されるのでしょうけれども、余り手間が増えないことも、こういった事業には必要かと思いますので、そんな意見を持っている人間もいるということで、御検討を頂ければと思います。以上です。
○佐々木座長 献血する側にとっては、余り項目がないほうがいいのではないかという御意見ですね。
○人見委員 そうですね。やはり私も仕事の合間に行きますので、パーッと読んで「どうですか」と言われて、後はずっと進んでいくと。その手間が余り増えないほうが有り難いという方が多いのではないかと思っております。以上です。
○佐々木座長 ありがとうございます。そのような御意見もあるとういうことです。ほかに御意見はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○宮川委員 宮川です。一言だけ申し上げます。今の話というのは、齟齬が出てきたときにどのように対処できるかという対応策の1つだということを、よく理解していかないといけない。つまり、何か問題があったときに、ここが問題であるということが分かるというのが、やはりこういうシステムを作るときの進め方の1つだろうと思います。それが大変か大変でないかというのは、非常に問題があるかもしれませんが、日本赤十字社にとっても国民に対して、しっかりと説明責任を果たしましたという証しになろうかと思いますので、是非、進めていただきたいと思います。手間がものすごく掛かって、なおかつ予算的に問題であるということでなければ、なるべく取り組まれたほうが、本来からするとよろしいのではないかと思うので、多分、田中委員も御意見をされたのだと私は理解しております。なるべく、そのような形で再考していただくことが大事かと思っております。以上です。
○佐々木座長 ありがとうございます。ほかの委員からはよろしいでしょうか。
○武田委員 武田です。よろしくお願いします。やはり出発点が献血であるということから、きちんと説明をしていく必要があるということを、もう一度思い返したいと思います。今日も様々な意見を頂いていますが、本当にボランティアで、困っている人に血液を使ってもらいたいという気持ちで献血をしてくれる献血者に対して、血液がどのように使われるのかということを御説明し、そのことをきちんと理解していただくことが基本になっていくと思います。そうした点から御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○佐々木座長 御検討を頂く点も出てきましたけれども、輸出に際しての献血者への説明については、基本的に御提案のあった「お願い!パンフレット」内の、「献血前にお読みください」に記載するということと、献血の同意説明書にも記載して、血液事業情報システムにおいて同意を得て運用ということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。では、スケジュールもあるかと思いますが、この議論を踏まえて、また対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは議題3の「その他」です。令和4年度下半期モニタリング結果について、事務局から説明をお願いいたします。
○仲島血液対策課長補佐 資料3を御覧いただけますか。令和4年度の下半期モニタリング結果についてです。本件は、令和2年度の当調査会で御議論を頂き策定した「献血推進2025」の目標値をモニタリングするという御報告になっております。1ページの「1.原料血漿の確保状況」「2.採血状況」です。これは下半期のモニタリングということで、寒い時期に向かっての献血の状況となっております。例年と同じように、やはり数字のほうは減ってきていました。2ページが「3.供給状況」です。ここも例年と変わることなく、需要がなければ供給もというところですが、2月、3月は例年どおり増えているという数字が出ているところでした。最後が3ページの「4.令和4年度下半期実献血者におけるラブラッド会員の割合」です。下半期の累計でラブラッド会員が増えていると、逆に非会員が減ってきています。それを月別に表したものがありますので、御報告させていただきたいというのが1つ目です。
 2つ目に参考資料5を御覧ください。こちらが「献血推進2025」として策定したものです。こちらを策定した際に、新型コロナウイルス感染症が流行している最中ということもあって、献血推進に及ぼす影響が見通せなかったので、中間年である令和5年度を目途に、達成目標の実績値を確認し、必要に応じて見直すということを明記しております。そういうこともあり、シミュレーションを行った日本赤十字社と、厚生労働科学研究費のほうで結果報告を受けておりますので、今後の調査会において、見直しの必要性について御報告させていただきたいと考えております。ですから、本日はこれを御議論いただくという話ではなくて、そういうことがあるという頭出しをさせていただきたいということです。以上です。
○佐々木座長 頭出しということですね。ただいまの説明について御意見、御質問があればお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございました。報告のあったモニタリング項目については、献血推進の観点から、引き続き調査会に御報告いただければと思います。また、献血推進に係る新たな中期目標、「献血推進2025」の中間見直しが必要かということについては、事務局において準備をお願いできればと思います。
○仲島血液対策課長補佐 承知しました。
○佐々木座長 そのほかに事務局から何かありますか。
○仲島血液対策課長補佐 次回の調査会は、10月23日の月曜日を予定しております。以上です。
○佐々木座長 委員の皆様から何かほかに御質問等はありますか。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 日本赤十字社の中村です。先ほどの同意の説明の件です。画面の1~4のチェック機能については、頂いた御意見を踏まえて、日本赤十字社のほうで検討させていただきたいと考えているところですけれども、スケジュール感や費用を踏まえて、日本赤十字社の中で最終的な判断をさせていただくということで、御一任いただいたということでよろしいでしょうか。
○佐々木座長 皆様、日本赤十字社に御検討をお任せするということでよろしいですか。では、そのようにお願いします。
○日本赤十字社血液事業本部中村献血推進課長 ありがとうございます。
○佐々木座長 ほかに御意見がなければ、本日の議題は以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。