第23回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

日時

令和5年6月26日(月) 16:00~17:00

場所

オンライン開催

議題

(1)座長の選任について
(2)がん診療連携拠点病院等の指定について
(3)その他
 

議事

 
○原澤がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第23回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 事務局を務めさせていただきます、健康局がん・疾病対策課の原澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、座長が選任されるまでの間、進行を務めさせていただきます。
 冒頭に、事務局に異動がございましたので、御紹介のみさせていただきます。
 令和5年5月1日付で、健康局がん・疾病対策課長に西嶋が着任しました。
 本日は公務のため、遅参しますので、御紹介のみとさせていただきます。御了承ください。
 次に、前回までの任期満了に伴いまして、今回から新たな構成員での開催となりましたので、構成員の皆様を御紹介させていただきます。
 事務局から五十音順で御紹介させていただきます。
 公益社団法人全日本病院協会副会長の泉並木構成員です。
 続いて、一般社団法人日本医療法人協会会長代行、社会医療法人大雄会理事長の伊藤伸一構成員です。
 続きまして、東京女子医科大学放射線医学講座放射線腫瘍学分野教授・基幹分野長の唐澤久美子構成員です。
 続きまして、公益社団法人日本医師会常任理事の黒瀨巌構成員です。
○黒瀨構成員 こんにちは。
 よろしくお願いします。
○原澤がん対策推進官 ありがとうございます。
 続きまして、独立行政法人国立病院機構九州がんセンター院長の藤也寸志構成員です。
 続きまして、東京都福祉保健局技監の成田友代構成員です。
○成田構成員 よろしくお願いします。
○原澤がん対策推進官 ありがとうございます。
 続きまして、サッポロビール株式会社人事部プランニング・ディレクターの村本高史構成員です。
 続きまして、地方行政独立法人長野市民病院がん相談支援センター看護師長の横川史穂子構成員です。
 本日、構成員の方。
 ちょっとお待ちください。横川構成員。
 確認しますので、お待ちください。
 すみません。横川構成員も御出席とのことですが、確認しておきますので、少々お待ちください。
 すみません。画面がオンになっていないだけのようですので、横川構成員も御出席とのことです。確認しておくようにいたします。
 以上で。
 今、いらっしゃっていただきました。
 本日、構成員の皆様は、こちらで全員出席と伺ってございます。
 事務局のほうでばたつきまして、申し訳ございませんでした。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 資料は、ホームページにも掲載してございますので、適宜御参照ください。
 議事次第、資料1、参考資料1から参考資料3までですので、御確認をお願いいたします。
 また、本検討会はYouTubeにて配信してございますので、その点も御承知おき願います。
 それでは、議題1「座長の選任について」に移りたいと思います。
 座長について、本検討会は構成員の互選により、座長を置くこととされておりますので、御推薦がございましたら、お願いしたく存じます。
 いかがでございましょうか。
○伊藤構成員 伊藤ですが、よろしいでしょうか。
○原澤がん対策推進官 それでは、伊藤構成員、よろしくお願いいたします。
○伊藤構成員 前回までと同様に、藤構成員にお願いできたらと思っております。
○原澤がん対策推進官 伊藤構成員、ありがとうございます。
 それでは、藤構成員の御推薦がございましたが、ほかにはございますでしょうか。
 特段ないようでしたら、藤構成員に座長をお願いするということで、皆様よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○原澤がん対策推進官 ありがとうございます。
 それでは、藤構成員、ここから座長をお願いしたいと思います。
 座長として、まず、一言御挨拶を頂戴できればと思います。
 よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございます。
 前期に続きまして、本検討会の座長を仰せつかりました、九州がんセンターの藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 毎年、がんを含むいろいろな医療の状況は日々変化しておりますが、本検討会においても、多分、多くのことを考慮に入れながらの検討が必要になってきているのかと思います。
 今後もそれは続くと思いますので、客観的、そして、判断基準をぶれさせることなく、議論を進めてまいれたらと思っております。
 皆様、御協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○原澤がん対策推進官 ありがとうございました。
 それでは、ここからの進行につきまして、藤座長にお願いしたいと思います。
 藤座長、よろしくお願いいたします。
○藤座長 それでは、まず、資料1について、総論部分と個別医療機関の審議に関する部分に分けて検討したいと思います。
 まずは、事務局から、資料1の総論部分について、説明をお願いします。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 それでは、資料1を御覧ください。
 まず、総論的なところから御説明させていただきます。
 次のページを御覧ください。
 ここから経緯と対応方針案等について御説明させていただきます。
 こちらは、冒頭の説明が抜けましたが「『充足見込み』とした要件を満たせなかったがん診療連携拠点病院等への対応方針」ということで、本日御議論いただきたいと思います。
 次のページをお願いします。
 「経緯」でございます。
 今年1月に第22回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」で、ここからは前回の検討会と申し上げさせていただきますが、そちらにおいて、令和4年度の拠点病院等の指定に関して、令和4年9月1日時点の指定要件の充足状況等を勘案し、定められた期限までに「充足する見込みが立っている」ことでも可という形で指定していただきました。
 また、前回の検討会において、見込みの状況につきましてはしっかりとフォローした上で、必要に応じて検討会を開催することという御意見を頂戴しておりました。
 次のページをお願いいたします。
 「充足する見込みが立っている」と報告を受けていた指定要件につきまして、定められた期限までに充足できていないことが判明した場合の対応ということで、こちらでお示ししているのは一般的な考え方ということでございますが「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」における指定類型の見直しの定めも踏まえて、原則として、以下のとおり整理してはどうかということで、ここから2ページにわたって御紹介しております。
 1つ目、指定類型につきましてです。
 1つ目のポツ「現行指定類型が特例型ではない場合」について、そちらは、原則、特例型への類型変更を行うと。
 満たせていない要件があるので、そのように処すということでございます。
 2つ目のポツ「現行指定類型が特例型の場合」ということで、これは既に特例型とされているため、特段の対応は不要となると考えています。
 指定類型の対応フローは、今のシンプルな形になってございますが、黄色い枠内を御確認いただければと思います。
 4ページ目を御覧ください。
 2点目「新類型での指定期間起算日について」でございます。
 1つ目のポツ「従前の必須要件について令和5年3月31日までに充足できなかった場合」。
 充足見込みの期日に2種類あるので、このような論点が発生しますが、まずは令和5年3月末までに充足する見込みであるとなっていたものが満たせなかった場合ということで、原則、令和5年4月1日を指定期間起算日とする形で考えてございます。
 こちらは、もともと充足できなかった医療機関が令和5年4月1日から特例型と指定されておりますので、そのような考え方で指定の起算日も同様にするという考え方でございます。
 続いて「新規の必須要件について令和5年9月1日までに充足できなかった場合」でございますが、こちらは、新しい必須要件でございまして、令和5年9月1日の現況報告のタイミングまでに充足していただく形でルールを整理してございますので、そこまでは経過措置期間という形にして、そこ以降の9月2日を指定期間の起算日として要すれば、特例型に類型変更を行うということで考えてございます。
 3点目でございます。
 「変更前の類型で指定されていた期間について」ということで、変更前の類型で指定されていた期間については、遡及して取り消し、今申し上げた2ポツの新類型での指定期間起算日から、変更後の類型で指定を受けていたものと整理することとしてはどうかと考えてございます。
 5ページ目「特例型について」ということでございますが、今回、赤枠の中の特例型の類型が各類型に整理されていますので、必要に応じて各類型の特例型に置くという整理になろうかと考えております。
 6ページ目を御覧ください。
 「対応スケジュール(案)」ということで、今申し上げたルールにのっとって整理するとこのようになるということで、例えばAという類型で、従前の必須要件について、令和5年3月31日までに充足できなかった場合の取扱いでございますが、こちらは、4月1日以降の類型変更通知までの指定は一旦取り消す形になり、4月1日から変更後の類型で指定を受けていたものと整理し直す形になります。
 Bの新規の必須要件については、まだ9月1日という期日が来てございませんので、現行、4月1日から9月1日までは今の類型のままで、もし充足できなかった要件があった場合は、9月2日から類型が変更される形で整理するということで、御提案でございます。
 まず、総論部分について、事務局からの説明は以上でございます。
 藤座長、よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございました。
 今、資料のスライドの6枚目まで御説明いただいたことになります。
 これについて、御意見はございますでしょうか。
 黒瀨構成員、お願いします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
 丁寧に御説明いただいて、この内容は、全体的に特に異存があるわけではないのですが、1点確認させていただきたいのは、6ページ目を見ていただいて、AとBのパターンがありますが、Bのパターンの場合は、9月1日までは認めるということと受け止められるのですが、その場合、例えば診療報酬上の取扱い、要するに、加算が取れる、取れない、算定できる、できないというものが、もしここで変更になるとすると、9月1日に受けた患者さんに対しては加算が算定されて、9月2日以降は算定されないとか、1日の違いで患者さんにとって負担が変わってしまう可能性はあるのでしょうか。もしそうだとすると、今後、何か改善するという考え方はございますでしょうか。
 以上でございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 診療報酬についてです。
 事務局、いかがでしょう。
○原澤がん対策推進官 御質問いただき、ありがとうございます。
 今御指摘いただいた黒瀨構成員からの御質問は、9月に入った段階で指定がなされているとすると、9月請求分が全て例えば指定がされている状態で取り扱われるのではないかという御質問。
 そういう御趣旨でよろしいでしょうか。
○黒瀨構成員 そうです。
○原澤がん対策推進官 ありがとうございます。
 診療報酬における具体的な取扱いについては、今いただいた御指摘を踏まえて、担当部局とも連携して対応したいと思いますので、本日の時点ではこのような回答とさせていただければと思います。
 御指摘自体は理解いたしましたので、ありがとうございます。
○藤座長 黒瀨構成員、今のでよろしゅうございますか。
○黒瀨構成員 はい。
 ありがとうございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 では、そのほかにございませんでしょうか。
 村本構成員、お願いします。
○村本構成員 ありがとうございます。
 指定期間の起算日についてです。
 今回、新たな指定要件となったことで、イレギュラーな要素が多少発生し、指定期間起算日が4月と9月で入り交じることはやむを得ないと思いますが、4月起算の医療機関と、9月起算の医療機関が入り交じると、拠点病院制度の運用がやや煩雑になるような気もいたします。明年度の指定期間起算日などの運用をどのように行っていくのか、事務局のお考えをお聞かせください。
○藤座長 ありがとうございます。
 今年度は、新しい整備指針が昨年8月に出て、現況報告の提出が9月ということで、新しい指定要件になっても、クリアできないことがあるということで、このように起算日が変わっているのだと思いますが、事務局、今の点につきまして、いかがでしょう。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 村本構成員、御質問いただき、ありがとうございます。
 今おっしゃっていただいたように、起算日自体が2つ出現してしまうことは、運用面で煩雑になってしまうことは御指摘のとおりかと思います。
 ですので、仮に9月に指定され直すような類型変更があった場合であっても、これまでも毎年9月1日付の現況報告にのっとって、年度末頃に指定の検討会を開催して、指定の是非とか、新しい指定の希望についての御議論をしていただいていたと思いますので、そのタイミングで、9月に指定され直した医療機関についても、状況を確認した上で、どのような指定の運用にしていくかということを本検討会において御議論いただけたらと考えてございますので、年度末の議論のタイミングで、その時点の状況を踏まえて、改めて整理の案をお示しして、御議論いただきたいと考えてございます。
 なので、引き続き、9月の指定を続けることを前提に御議論いただいているわけではないということで御理解いただけたらと思いますが、今の御回答でよろしかったでしょうか。
○村本構成員 ありがとうございます。
 年度末の検討会で再度確認するということで、理解いたしました。
○藤座長 ありがとうございます。
 これは、あくまでも今年度だけの話ということでいいのですね。
○原澤がん対策推進官 はい。
 事務局としてもそのように考えてございますが、結論自体は、次回以降の年度末の検討会で御議論をしっかりといただいた上で、運用を整理させていただけたらと考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 9月までに充足見込みということで、認定を承認しているということですから、それが本当に充足されているかをきっちり確認しながら進めていくことになるのかと思います。
 6月になっていますが、9月見込みと言っていたところでオーケーを出していたところは、実際にクリアしている病院、施設は増えてきて、ちゃんと連絡を待っているのでしょうか。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 今、藤座長から御指摘いただいたように、既に状況について報告が来ている医療機関も一部ございました。
 この場で個別に申し上げることはいたしませんが、事務局としては、都度連絡を確認した上で、充足状況等を確認してまいりたいと考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 いずれにしても、9月の期限までにクリアしてもらわなければいけない形になりますね。
 ありがとうございます。
 本件、総論的なところについて、ほかに御意見、御質問はございませんでしょうか。ありませんか。
 ありがとうございます。
 では、続けていきたいと思います。
 続いて、今度は、スライド7枚目以降の個別の医療機関の審議に移りたいと思います。
 まずは、事務局から、資料1の「個別医療機関の審議」の部分について、説明をお願いします。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 それでは、資料1のスライド7枚目からでございます。
 「個別医療機関の審議」ということで、8枚目を御覧いただければと思います。
 こちらは、個別医療機関の審議で、1件のみでございます。
 四国がんセンターの取扱いについてということで御議論いただきたいと思います。
 四国がんセンターは、上から読み上げますが、従来の必須要件である「地域の病院や在宅療養支援診療所、ホスピス・緩和ケア病棟等の診療従事者と協働して、緩和ケアにおける連携協力に関するカンファレンスを月1回程度定期的に開催している」という要件につきまして、3月末時点で充足見込みという報告をいただいておりましたので、こちらは前回の検討会の時点では未充足の状態であったところです。
 その上で、5月10日付で、初回のカンファレンスを4月20日に開催したほか、今後もおおむね月1回の定期的開催をすることとしており、充足の状態という御報告をいただきましたが、3月末時点では充足できていなかったということになります。
 また、従来は、県内の緩和ケア専門部会で、年2回緩和ケアにおける質の向上のためのグループワークや、医師会が行っている在宅緩和ケアの症例検討会に年3~4回参加しており、これらの取組を発展させ、本院の体制を整備することを検討していたが、昨年度末にかけて、今回の改正指針の趣旨にのっとり、当院が果たすべき役割につき、再検討したところ、当初の方向性を変更し、さらなる連携を強化・推進するため、地域の診療従事者を対象に、当院が中心となって主催するカンファレンスをより積極的に開催すべきという結論に至ったため、地域の既存のカンファレンスとの役割分担の整理や、各関係者との連絡調整等に時間を要して、4月20日に初回のカンファレンスを実施することとなったということで御報告をいただいています。
 今のは、年度内にカンファレンスの開催が間に合わなかった考え方・理由についての四国がんセンターからの御説明の内容となります。
 こういった状況を踏まえまして、一番下の四角の枠囲みの中でございますが、まず、当該医療機関の指定について、どのように考えるか。
 現時点で指定要件を充足していたとしても、定められた期間内に充足することができなかった場合の指定類型の変更についてということで、今回は、指定の類型を変更することとしてはどうかというのが事務局からの御提案でございます。
 事務局からの御説明は以上となります。
 よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございます。
 昨年度末の検討会において、3月末までには充足できるということで、オーケーを出していたということですが、実は、それができていなかったという形になるのかと思います。
 ただ、4月20日にクリアしているということですが、3月時点で見込みができていなかったことを踏まえて、どうするかということの検討かと思います。
 これについて、質問はございますでしょうか。
 村本構成員。
○村本構成員 ありがとうございます。
 質問ではなく、意見を申し上げてもよろしいでしょうか。
○藤座長 はい。結構です。
○村本構成員 私は、悩ましい事例ではありますが、結論として、事務局案のとおり、特例型への変更を行うべきと考えます。
 一つの考え方としては、3月末までの充足はできなかったものの、本日時点で充足できているのだから、本来の都道府県拠点病院として認めたほうが、患者・家族視点でもよいのではという考え方も成り立ちます。
 しかしながら、3月末までに指定要件を充足できないときは、ほかの医療機関が特例型になっていることを踏まえると、3月末までに充足見込みとしておけば、実際、充足時期が多少ずれ込んでも救われるとなると、正直に申告した医療機関との取扱いの差が生まれてしまい、今後、医療機関の間で様々な思惑が生まれかねません。明年以降の制度運用に関しても、同様の心配が生じてしまいます。こうなると、かえって患者・家族からの拠点病院制度に対する信頼性が損なわれかねません。
 この点から、私は事務局案のとおりでよいと考えます。
○藤座長 村本構成員、ありがとうございました。
 いろいろと問題がありながらも、事務局案に賛成はするという形で、それが適切だという御判断かと思います。
 黒瀨構成員、お願いします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
 私も、村本構成員の御意見に賛成でございます。
 やむない事情も、個別案件の中にはあると思うのです。
 例えば自院だけでは解決できない問題、特に今、働き方改革で、大学の医局の先生が引き上げられてしまったとか、そういったところはなかなか予測できない部分もあって、自院で解決できないこともあると思います。
 そういったことは、個別医療機関の審議という中で、それぞれ判断していけばいいと思うのですが、本件に関しては、少なくともやむない事情には相当しないと思いますし、村本構成員がおっしゃるように、ルールにのっとって判断すべきであると思いますし、それがこの制度の信頼性につながるという考え方は、私も賛成でございます。
 以上であります。
○藤座長 ありがとうございます。
 同じ意見、同様ということでございますが、ほかにございますか。
 これは本来、3月末にできていなかったということになると、今年4月1日から都道府県がん診療連携拠点病院の特例型になっていたはずだということになります。
 すぐにクリアはできているのですが、3月末にできていないということだったら、特例型にするべきではないかという御意見かと思います。
 ほかはございませんか。
 事務局に質問をよろしいですか。
 これは、1年間の特例型の指定ということになると思うのですが、起算日はいつになるでしょうか。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 起算日につきましては、先ほどの資料1の6ページ目のAの類型に相当いたしますので、起算日は4月1日からという形になろうかと考えます。
 以上でございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 6ページでは、4月1日からの変更の類型で指定を受けていたものとするということですから、遡って、そこから特例型になるという形になりますので、そこからまた1年間という形になるのかと思います。
 ほかはございませんか。
 では、四国がんセンターの個別案件につきましては、都道府県がん診療連携拠点病院特例型の1年間指定、起算日は4月1日に変更という形で、よろしゅうございましょうか。
(首肯する構成員あり)
○藤座長 全員うなずいていただいておりますので、そのようにしたいと思います。
 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、前回の検討会において、再発防止策の検討を求めることになっていた金沢大学附属病院の対応状況について、事務局から説明をお願いします。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 それでは、資料1の9ページ目以降でございます。
 今、画面上にお示ししております、第22回検討会を踏まえた御報告事項として「再発防止策等の対応状況について」ということで御説明させていただきます。
 次のページをお願いいたします。
 10ページ目でございますが、金沢大学附属病院につきまして、まず、経緯も含めて改めて御説明させていただきますが、まず、金沢大学附属病院は、都道府県がん診療連携拠点病院に指定されてございます。
 令和4年3月4日に開催されました第20回の本検討会におきまして、構成員から、同一敷地内にある金沢先進医療センターにおいて、自由診療の免疫療法が実施されているという実態について、金沢大学附属病院に対して勧告を行うよう、御要望いただきました。
 その検討会において、石川県及び金沢大学附属病院に対して事実関係の調査を行う必要がある旨が議論されました。
 続いて、その指摘に対する石川県及び金沢大学附属病院からの回答ということで、第20回検討会終了後に、当課から石川県に対して実態調査を依頼いたしまして、令和4年4月25日に石川県から回答いただきましたのが、マル1からマル3まででございますというところで、金沢先進医療センターで提供されていた保険適用外の免疫療法は、臨床研究に該当するものであるということ。
 金沢大学附属病院と金沢先進医学センターが、免疫療法の提供において連携している事実はないという回答。
 加えて、金沢先進医療センターは、自主的に免疫療法の提供中止を決定し、令和4年3月31日をもって、初診受付を終了したということ。この3点について回答がありました。
 石川県の回答について、令和5年1月の前回の検討会におきまして、事務局から御報告させていただき、そこでの議論の結果、石川県及び金沢大学附属病院に対して、再発防止策の検討を求めることとなっていた。ここまでが前回までの経緯でございます。
 次のページをお願いいたします。
 11ページ目でございますが、第22回検討会、前回の検討会における議論を踏まえまして、再発防止策に係る検討状況等について、石川県及び金沢大学附属病院に問い合わせたところ、以下の回答が得られたということで、御説明させていただきます。
 「昨年度の回答の趣旨」でございますが、連携している事実という点について、当院、金沢大学附属病院ですが、金沢先進医学センターが実施している保険外診療の免疫療法を協定を交わした上で、当院の主治医が積極的に推奨し、治療を実施しているような関係があることと捉えておりました。これは、そういうことはないですという御説明をした、連携している事実とはどういう認識で回答したかという御説明でございます。
 抗がん剤の効果が得られない、あるいは手術適応外と診断されたがん患者及びその家族の求めに応じて、情報提供を行っていた事実はあったところですが、治療法の選択はがん患者及びその家族の自由意思によるものであり、当院の医師が積極的に免疫療法を推奨している事実はないということから「連携している」には該当しないものと判断した。
 その上で、金沢先進医学センターが提供する免疫療法においては、そのような協定を交わした事実がないので、免疫療法の提供において「連携している事実はない」と回答したという趣旨の説明でございます。
 続いて、再発防止策についてですが、当院においては、昨年の調査を受けて、院内の掲示物や広報物を確認し、金沢先進医学センターに関するパンフレットを排除したということ。
 また、金沢先進医学センターに対しては、別組織であることを強調して案内するよう依頼した上で、金沢先進医学センターの広報物には、金沢先進医学センターは、医療法人社団金沢先進医学センターにより運営されているもので、同一敷地内にある国立大学法人金沢大学附属病院とは別法人であると記載していただく等、明確に別の主体であるということを書いているという御説明でございます。
 今後、改めて金沢大学附属病院から金沢先進医学センターへの聞き取りを行ったところ、免疫療法の初診受付は令和4年3月で終了しており、治療中のがん患者に対して継続していた免疫療法についても、令和4年12月末までで全て終了しているということの確認が取れたところでございます。
 今後も、免疫療法においても連携しているとの誤解を招くことがないよう、努めてまいりますという回答を頂戴しております。
 12ページ目を御覧ください。
 今の回答等も踏まえまして、整理でございますが、まず、上の枠囲みでございます。
 昨年の調査を受けて、院内の掲示物や広報物を確認し、金沢先進医学センターに関するパンフレットは排除されているということ。
 金沢先進医学センターに対しては、別組織であることを強調した案内に変更しているということ。
 免疫療法の初診受付は令和4年3月で終了し、治療中のがん患者に対する治療の継続も令和4年12月末で全て終了していること。
 今後も、免疫療法においても連携しているとの誤解を招くことがないよう、努めていくと御説明があったということでございます。
 金沢先進医学センターにおける免疫療法の終了と、金沢大学附属病院における再発防止策の実施について、書面で確認したことを事務局より御報告させていただきます。
 最後に、13ページ目は御参考で「対応に係る整備指針の記載」を再掲してございますので、適宜御参照いただければと思います。
 本件に係る事務局からの御報告は以上でございます。
 藤座長、よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございました。
 この報告について、何か質問、御意見などはございますでしょうか。
 村本構成員、その後、泉構成員、お願いいたします。
○村本構成員 ありがとうございます。
 村本です。
 10~12ページに記載されている再発防止策と現状は理解いたしました。
 その上で、1点、患者・家族の立場から申し上げておきたいことがございます。
 11ページの「昨年度の回答の趣旨」の4行目に「治療法の選択はがん患者及びその家族の自由意思によるものであり」という一節があります。
 治療法の選択はがん患者及びその家族の自由意思によるものであることは、本来的な姿ではありますが、現実を見た場合、我が国においては、ヨーロッパや東南アジアと比べても、国民の医療リテラシーが低いことが課題の一つとなっており、医療者と患者・家族を比べた場合、医療情報、知識に関する圧倒的な差があるのが実情です。したがって、がん患者及びその家族の意思決定に関する医療者の影響力は、大きなものがあるはずです。
 この点を抜きにして「治療法の選択はがん患者及びその家族の自由意思によるものであり」と医療機関側にさらっと言っていただきたくはありませんし、ましてや同じ敷地内にある施設による情報提供をしていれば、患者・家族の意思決定への影響力は少なくないと思います。
 以上の点は、意見として、強く申し上げたいと思います。
○藤座長 ありがとうございました。
 患者さん、御家族の立場としての御意見でした。
 自由意思だからいいよと言って、さらっと済ますだけではなく、医療者側としては、しっかりとその内容とかも説明しながら、意思決定の支援というか、そういうことも考えながら診療に携わっていただくべきだという趣旨と。
 今の私の発言でよろしいですか。
○村本構成員 はい。
 藤座長がおっしゃったとおりで結構ですし、医療機関側には、患者・家族との情報の差があるということを前提に、意思決定に働きかけていただきたいと思います。
○藤座長 ありがとうございます。
 患者さん・御家族のリテラシーが低いという現状もちゃんと分かった上で、我々は診療に臨むべきだということなのかと思っています。
 ありがとうございます。
 この点につきまして、事務局から何かありますか。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 今、村本構成員からいただいた御意見につきましては、当該医療機関にもきちんとお伝えした上で、引き続き再発防止に努めていただきたいと考えてございます。
 事務局からは以上でございます。
○藤座長 ありがとうございます。
 それでは、泉構成員、お願いいたします。
○泉構成員 日本病院会から出席している、泉です。
 今、村本構成員がおっしゃったとおり、今後も同様の事例があるという危惧があると思いますので、今回の金沢大学みたいに、大学から説明することは、非常に権威づけられるわけですので、こういうことが起こらないように、再発防止のため、今回、どういうことに取り組んだのだということは、今後もこういうことが起こらないように、再発防止の対策をきちんとやっていく。
 ですから、今回に対してはどうしたかということをきちんと説明できるような体制にしたほうがいいと思いますので、今回は適切に確認されていると思いますが、今後もこういうことが起こらないように、再発防止していくことは重要だろうと思っております。
 以上です。
○藤座長 ありがとうございます。
 非常に重要な今後のことも考えた上で、しっかりと対応していく必要があるということでございました。
 事務局、この辺の確認は、何度も問合せをしていただいたりしていますが、言っていること、回答があったことの確認はきっちり済んでいるという認識でよろしいですか。
○原澤がん対策推進官 おっしゃるとおりです。
 複数回にわたり、事務局からも確認を求めた上で、事実関係に誤認がないことは確認しておりますので、申し添えさせていただきます。
○藤座長 ありがとうございます。
 そのほか、本件につきまして、何か御意見、御質問はありますでしょうか。
 ないようですので、この件に関しましては、今回の報告をもって、再発の防止策に関する回答があったものとして、金沢大学附属病院には、都道府県のがん診療連携拠点病院として、引き続き再発防止に努めていただきたいと思います。
 では、最後に、次回の検討会の開催について、事務局より説明をお願いします。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 それでは、資料1の続きでございます。
 「次回以降の検討会の開催について」で、15ページ目を御覧いただければと思います。
 こちらでお示ししております「次回以降の検討会の開催について」で、まず本日の「今回の検討会を踏まえた対応について」でございます。
 新規の必須要件について、令和5年9月1日までに充足できなかった施設につきましては、もし発生すればという仮定の話ではございますが、本日御議論いただいた考え方に基づいて、指定類型の変更等を行うこととした上で、もし特別な事情について御審議いただく必要が生じるような場合には、改めて検討会を開催することとしたいと考えてございます。
 もう少しブレークダウンすると、本日の考え方に沿って、事務的に指定類型の見直し等が必要ということになれば、特段検討会の開催はせずに、指定類型の変更とした上で、後日、御報告させていただくという運用を考えておりますということでございますので、申し添えさせていただきます。
 続いて「今後のスケジュールについて」でございますが、この検討会については、指定を受けた医療機関から年1回御提出いただく現況報告の内容を踏まえ、各医療機関の指定に係る検討、こちらについては、新規の指定も含めて御検討いただくということだと思っていますが、そちらを行っていただく必要がございますので、原則として、各年度1回の開催としてはどうかということで、御提案でございます。
 次回の検討会については、上記の「特別な事情について審議が必要」ということがなかった場合にはという仮定にはなりますが、本日の次の会議は、令和5年度現況報告の内容を踏まえて御議論いただく場としてはどうかと考えておりますので、事務局としては、基本的には、昨年度と同様の年明け頃の時期に次回を開催するという形で考えておりますが、いかがでしょうかという御提案でございます。
 事務局からの資料の御説明は以上でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございました。
 質問なのですが、今回、これの話があったということですが、もともと以前から年に1回でずっとやられていたということですね。
 ここ数年間、今回みたいに、夏の会をやっていたことが何回か続いていたと思うのですが、そうではなくて、今後は年に1回にしようと、ある意味戻す形にはなりますが、その辺の経緯を少し説明していただければありがたいのですが。
○原澤がん対策推進官 事務局でございます。
 基本的には、検討の指定期間とか、そういったところも1年間、もしくは4年間と、年単位での指定の期間となっていて、それにのっとって指定の御審議をいただく、もしくは1年間で期限が切れてしまう手前で、改めて充足状況等を確認した上で、今後の指定をどうするかという御議論をいただくのが本来の形だと思っており、こういったタイミングで御議論いただくのは、ややイレギュラーな対応だと思っております。
 ですので、今後の基本的な運用としては、原則として年度1回の開催とさせていただいた上で、もし先ほど来申し上げている、何らかの特殊な事情によって審議が必要な場合には、また改めてその状況も勘案して、先生方に御相談させていただいて、検討会を開くということが全くないということではございませんが、基本的な運用としては、年に1回、現況報告を踏まえた御議論をしていただくのが基本的なサイクルであろうということで、改めて考え方の整理と御提案でございました。
 事務局からの補足説明は以上でございます。
 回答になっているでしょうか。
○藤座長 本件について、質問はございませんか。大丈夫ですか。
 この方向でいこうということです。
 ここでしっかりと確認するのは、先ほど言いましたように、ここ数年、夏の会とかがあるので、それがイレギュラーなことなので、元に戻すというか、年1回に戻して、1年間の指定の更新、1年であったり、4年であったりということですので、1年ということでやっていこうということなのかと思います。
 質問はございませんか。
 検討会として、この方向でいくのだということで、よろしゅうございますか。
(首肯する構成員あり)
○藤座長 ありがとうございます。
 何かの要件、特例型とかになっても、途中でクリアできても、基本的には1年間の特例型で、次年度で復活という形になるのかと思います。
 そのほかにありませんか。
 事務局はこの点につきまして、これでよろしいですか。
○原澤がん対策推進官 はい。
 事務局から特段追加はございません。
 ありがとうございます。
○藤座長 ありがとうございました。
 では、これで全部終わったのですね。
 全体を通じて振り返ってみて、資料1の全体の対応方針などについて、この検討会について、疑義や質問とかはございませんでしょうか。
 もしなければ、今回の対応方針について、この検討会として御承認いただけるかどうかをお聞きしたいのですが、大丈夫ですか。質問等はありませんか。
 では、今までの資料1の対応方針について、本検討会で御承認いただけますでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○藤座長 全員認めていただいているようです。
 ありがとうございました。
 では、本日の検討事項は以上となります。
 それでは、本検討会における結果について、確認いたします。
 事務局より説明をお願いします。
○原澤がん対策推進官 ありがとうございます。
 事務局でございます。
 本日は御検討いただき、ありがとうございました。
 個別審議を行った医療機関につきましては、本検討会での結果に基づいて、所要の手続を経た上で、都道府県に対し、指定の通知を行う予定としてございます。
 また、9月1日までに指定要件を充足見込みであるともともと出していただいている医療機関につきましても、引き続き、事務局として状況のフォローアップを行い、その時点での充足状況に応じて、都道府県に対し、報告を求める等していきたいと思います。
 事務局からのコメントとしては、以上でございます。
○藤座長 ありがとうございました。
 では、最後に、そのほか連絡事項等はありますでしょうか。何かございませんか。
○原澤がん対策推進官 事務局からは、特段追加はございません。
 以上でございます。
○藤座長 皆さん方からもないようですね。
 では、特に手は挙がっていないようですので、これにて本日の検討会は終了したいと思います。
 本日は誠にありがとうございました。
 

照会先

健康局がん・疾病対策課

代表03-5253-1111(内線4608)