2022年11月18日 第26回厚生労働統計の整備に関する検討会 議事録

政策統括官付参事官付統計企画調整室

日時

令和4年11月18日(金) 14:00~14:26

場所

オンライン会議

出席者

構成員(五十音順、敬称略、◎:座長)

 大久保 一郎

◎加藤 久和

 黒田 祥子

 高橋 陽子

 樋田 勉

 野口 晴子

 原  ひろみ

 康永 秀生

 渡辺 弘司

 

構成員以外の関係者
 
西郷 浩 (早稲田大学政治経済学術院教授)

 

事務局

 岸本政策統括官

 田中政策立案総括審議官

 牧野参事官(企画調整担当)

 藤井統計企画調整室長

 渡邉審査解析室長

 角井賃金福祉統計室長

 大村賃金福祉統計室長補佐

議題

  1. 1 構成員の改選に伴う座長の互選及び座長代理の指名について
  2. 2 賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループの設置について
  3. 3 その他

議事

議事内容
○牧野参事官(企画調整担当)
 ただいまから、第26回厚生労働統計の整備に関する検討会を開催させていただきます。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中御出席いただきまして、誠にありがとうございます。私は、6月から古舘の後任として着任しております、参事官の牧野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、11月1日の委員改選後、初めての開催となりますことから、座長が選出されるまでの間、私のほうで司会を務めさせていただきます。
 本日の出席状況ですが、津谷構成員、永井構成員が御欠席となっております。また、本日は、審議協力者として、西郷先生、廣松先生に御出席を頂くことになっております。康永先生と廣松先生はまだいらしてないみたいですが、始めさせていただきます。
 審議に入る前に、構成員の新規任命等について御報告をさせていただきます。10月末の任期満了をもちまして、酒井正先生、長島公之先生が御退任をされております。そして、長島先生の後任として、新たに渡辺弘司先生に御就任いただいております。渡辺先生、一言御挨拶をよろしくお願いいたします。
 
○渡辺委員
 日本医師会常任理事の渡辺です。長島の後任として出席させていただくことになりました。できるだけ早く先生方の議論に入るように努力したいと思います。よろしくお願いいたします。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 先生、どうもありがとうございました。続いて、事務局メンバーにも異動がありましたので、御紹介いたします。6月から、統計・情報政策、労使関係担当の政策統括官に岸本が就任しております。検討会の開催に当たりまして、岸本より御挨拶を申し上げます。
 
○岸本政策統括官
 6月から政策統括官を拝命しております岸本と申します。よろしくお願い申し上げます。先生方におかれましては、厚生労働統計の改善につきまして、日頃から多大なる御尽力、御協力を頂いておりまして、この場を借りて厚く御礼申し上げます。本日は、賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループの設置につきまして、御説明させていただき、御議論いただければと思っております。標本誤差率の算出方法の見直しなど、賃金構造基本統計調査の更なる改善を図ってまいりたいと考えております。
 また、本日は構成員の任期満了後、初めての開催となっており、この後、座長の選出、座長による座長代理の指名などがなされることになります。新しい体制におきましても、引き続き、専門的な見知からの御議論、御助言をお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 それでは、早速、議事1、「構成員の改選に伴う座長の互選及び座長代理の指名について」、事務局より御説明を差し上げます。
 
○藤井統計企画調整室長
 それでは、御説明いたします。参考資料2、厚生労働統計の整備に関する検討会開催要綱を御覧ください。その中の4の運営等の(2)において、「検討会には座長を置き、構成員の互選により定める」とされております。また、4の(3)においては「座長代理を置くことができる」とされ、「座長代理については、座長が構成員の中から指名する」とされております。本日は、構成員の改選後、初めての開催となることから、構成員の皆様方に、まずは次期座長の選出をお諮りし、次期座長におかれては、座長代理の指名をお願いしたいと存じます。私からの説明は以上です。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 ただいま御説明差し上げましたとおり、本検討会では構成員の互選により座長を選出することになっております。また、座長が座長代理を指名することになっております。座長の選出について、自薦、他薦、いずれでも構いませんが、どなたかいらっしゃいませんか。
 
○野口委員
 厚生労働統計全般に非常に幅広い知見をお持ちで、これまでの経緯もよく御存じでおられる加藤先生を御推薦したいと思います。この検討会では、毎月勤労統計調査や賃金構造基本統計調査など、まだまだ重要な課題が残されていますので、引き続き加藤先生に座長になっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 ただいま、野口構成員から、加藤委員の御推薦があったところですが、委員の皆様、いかがでしょうか。
 
(異議なし)
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 ありがとうございます。皆様、異議なしということで御賛同いただきましたので、本検討会の座長については、引き続き加藤先生にお願いしたいと思います。それでは、以後の進行については、加藤座長、どうぞよろしくお願いいたします。
 
○加藤座長
 ありがとうございます。御指名いただきましたので、引き続き座長を務めさせていただきます。大変大事な役で非常に緊張しています。皆様、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、議事を進めてまいりたいと思います。事務局からの御説明のとおり、座長代理は座長である私が指名をさせていただくことになっています。引き続き座長代理は樋田先生にお願いをしたいと思っていますが、いかがでしょうか。
 
(異議なし)
 
○加藤座長
 ありがとうございます。それでは、座長代理については樋田先生にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 
○樋田委員
 よろしくお願いします。
 
○加藤座長
 ありがとうございます。それでは、早速、本題に入らせていただきたいと思います。続いて、議事2、「賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループの設置について」、事務局から御説明をお願いします。
 
○角井賃金福祉統計室長
 賃金福祉統計室長の角井と申します。よろしくお願いします。それでは、私から、資料の「賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループの設置について」に沿って説明いたします。
 最初に、1の概要です。この調査につきましては、平成29年から始まりました前回のワーキンググループにおいて、多くの項目につきまして審議いただき、その結果を踏まえて、令和2年の調査におきまして、調査の見直しを行ったところでございます。ただ、検討項目が多かったものですから、一部、引き続き検討すべき課題が残されている状況でございます。
 これを踏まえて、2の検討内容です。1番目は、今、私が申し上げました前回のワーキングでの御指摘がありました、標本誤差率の算定方法の見直しでございます。現在は、副標本方式、これは簡便な方法により算出しておりますが、理論式に基づく分散推定方式への見直しの検討を行ってはどうかという指摘を頂いているところでございます。
 2番目は、外国人労働者に係る国籍等の把握です。これは、ワーキングではないのですが、令和元年の調査におきまして、在留資格番号を追加した調査票に変更しましたが、この変更における統計委員会の答申の中で、在留資格番号のほかに国籍の把握及び在留資格に関係した集計事項の充実についての指摘をいただいていたところでございます。これにつきまして、実査として国籍等を把握できるのかも含めて、御議論いただければと考えております。
 3番目は、集計要件の見直しでございます。かなり前から、現在の賃構の集計につきましては、下にありますとおり、例えば一般労働者につきましては、月に18日以上、1日当たり5時間以上、賃金が5万円以上というような集計要件を課しているところでございます。これらでもって集計し公表という形になっているのですが、昨今の週休二日制を採用する企業の増加や有給休暇の取得などの変化もありますので、実際の集計要件を見直す必要がないのかについて御議論いただければと思います。
 3のスケジュールです。スケジュールにつきましては、今年度に第1回WGを開催したいと考えております。その後、おおむね2、3か月に1回程度で、令和5年度中に、検討内容についての結論を得るというように考えております。説明は以上になります。
 
○加藤座長
 御説明どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして、質問を含めて、委員の皆様、何かございますでしょうか。もし何かございましたら、どうぞ御発言いただければと思います。よろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。特に御発言がないかと思いますので、それでは、本検討会の下に、「賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ」を設置させていただくことでよろしいでしょうか。
 
(異議なし)
 
○加藤座長
 ありがとうございます。それでは、ワーキンググループの構成員と主査に関してでございます。ワーキンググループの構成員と主査は、本検討会の開催要綱に基づき、座長である私が指名をさせていただけるということですので、本検討会の構成員から樋田構成員、原構成員、また、本検討会の構成員のほかに、慶應義塾大学の風神先生、横浜市立大学の土屋先生を指名させていただきたいと思っております。そして、主査につきましては、私が担当させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。ということでございますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、最後に議事3として「その他」となっておりますが、事務局から何かございますでしょうか。よろしくお願いいたします。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 それでは、1点御報告させていただきます。総務省統計委員会から、今年8月に「公的統計の総合的な品質向上に向けて」という建議が出されておりますので、これについて事務局から御報告いたします。
 
○藤井統計企画調整室長
 それでは、参考資料1、「公的統計の総合的な品質向上に向けて(建議)のポイント」という資料について御説明いたします。まず、この建議が出されるまでの経緯について御説明いたします。国土交通省で実施している建設工事受注動態統計調査という調査におきまして、月次で報告されます報告票のうち、提出の遅れた「遅延調査票」、期限までに提出されなかった「遅延調査票」の対応に関しまして、従前から、遅れて提出された月に含めて計上する「合算集計処理」が行われてきました。そうした処理方法を行っている中で、推計方法の見直しを行った際に、当該月に報告されなかった報告票につきましては、「欠損値補完」という方法に推計方法を変更したものの、月遅れで出されたものを合算して行う処理につきましては継続して行われていたことにより、結果として、「二重計上」という問題が生じておりました。また、これにつきまして、担当職員は「二重計上」の問題を認識していたものの、誤りの公表や数値の訂正といった対応を行わなかったことが生じ、結果といたしまして、この不適切な取扱いにより、社会や統計ユーザーへの影響が継続したと。これが、今回の事案の概要になっております。
 この事案を踏まえ踏まえて、統計委員会で再発防止の検討が行われました。今年1月の内閣総理大臣指示に基づき、統計委員会の下に「公的統計品質向上のための特別検討チーム」が設置され、検討結果の報告書が、統計委員会建議としてまとめられたところでございます。今後は、この建議に掲げられている事項を中心に、政府全体として不適切事案の再発防止の取組を進めることになっております。
 資料を御覧ください。建議のポイントといたしましては、まずは、今回の国土交通省の事案は、国土交通省に限ったことではなく、全ての公的統計に広く共通するリスクが確認されたという点。不適切事案の発生を抑止し、品質保証・向上を図るためには、現場の担当者だけではなく、統計幹事など、各府省のトップマネジメントを担う幹部職員が、主体的、積極的に取り組むことが不可欠であるという点。「エラーの発生⇒悪」ではなく「エラーに速やかに対応できないこと⇒悪」の意識を浸透させ、品質優先で風通しのよい組織風土を形成することが必要であるという点。これらのことが、幹部職員へのメッセージとして出されるとともに、再発防止への取組が示されております。
 資料の中段の所で、今後の取組が示されております。今後の取組といたしましては、総合的品質管理の推進、ガバナンスのための組織内外のコミュニケーションの確保、デジタル化による人間系ミスの低減と業務プロセスの改善、品質優先の組織風土のための基盤の整備・強化。この4つの観点から10の取組を進めるよう、建議をされております。
 具体的な取組の内容につきましては、次のページの下段の今後の取組という所でお示ししています。まず、A:総合的品質管理の推進のところを御覧ください。PDCAに基づき点検、確認を行う中で、既存の業務マニュアルを確認するとともに、内容を充実させ、それを幹部職員も含めた職員間で共有すること。業務マニュアルに記載されていない例外的な事項が発生した際に、それを加えることの検討。各プロセスで重要な変更を行った場合に、その変更による他のプロセスへの影響があるのかないのかという確認を行う、変更管理の導入。国交省の事案でもありましたが、月次・四半期の周期で実施する調査について、遅延が発生した場合の対処について取り組むとされております。
 次のページにお進みください。B:ガバナンスのための組織内外のコミュニケーションの確保のところを御覧ください。ここでは、誤りを発見した場合の対応について、研修の充実や、誤り発見時の再計算に備えた、必要な情報の無期限の保存、統計プロセスの一部を委託している統計調査が大変多くなっておりますが、業務の委託先である地方公共団体、民間事業者との十分な意思の疎通を図ることが掲げられております。
 その下のC:デジタル化による人間系ミスの低減と業務プロセスの改善のところを御覧ください。ここでは、オンライン調査システムの充実など、デジタル技術を活用し、業務プロセスの改善を行うとともに、従来、人が手で行っていた作業で発生するミスの低減をすることとされております。
 その下のD:品質優先の組織風土のための基盤の整備・強化のところです。研修の実施や資格の取得など、マネジメント能力の向上と職員の人材育成。業務量に見合った体制の整備など、各府省の統計を取り巻く体制の整備の強化。各府省からの相談に対する支援の充実のための中央統計機構、これは、統計行政の中心になっている総務省と内閣官房を中心に行われることですが、ここの体制強化について、それぞれ取り組むこととされております。
 これらの取組につきましては、8月の提言を踏まえて速やかに取り組むこととされておりますが、取組の実施が令和5年度からとなっているものにつきましては、現在、総務省の統計委員会で審議が進んでおります、次期「公的統計の整備に関する基本的な計画」に盛り込まれ、取り組んでいく予定となっております。建議の概要については以上でございます。
 
○加藤座長
 御説明どうもありがとうございました。この建議は、公的統計の信頼性を維持するために、とても重要なものだと認識しております。今の御説明は御報告ということでございましたが、もし何か御質問等がございましたら、いかがでしょうか。あるいは、本日のこれまでの議題も含めまして、何か委員の皆様方から御質問、御意見等がございましたら、よろしくお願いいたします。
 
○渡辺委員
 私からでよろしいですか。
 
○加藤座長
 はい、どうぞ。
 
○渡辺委員
 2点、初めてなので教えていただきたいのですけれども、まず1点は、その建議のこと、もう1つは、先ほどのワーキンググループの運営の方法です。まず、建議に関しましては、内容は理解しやすいのです、例えば今後の進め方等を書いてございますが、進捗状況の把握やそれに対する検証というのは、これは提案しただけで終わるのか、それとも、どこかの組織が建議に関しての進捗状況をチェックされる予定があるのか。これが1つ目です。2つ目のほうは、先ほど設置が決定されましたワーキンググループに関しては、結論が令和5年度中に得られた場合に、それはこの検討会に上程されるのかどうか。上程される場合は、これは報告事項として上程されるのか、協議事項になるのか。その2点を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
○藤井統計企画調整室長
 それではお答えいたします。まず建議への対応についてでございます。フォローアップにつきましては、総務省の政策統括官組織で毎年フォローアップされるという部分もありますけれども、先ほど御説明いたしました令和5年度からの取組につきましては、今、策定中でございますけれども、「公的統計の整備に関する基本的な計画」というのが5年を期間として定められるものになりますけれども、それにつきまして、この基本計画に掲げられた事項については、毎年フォローアップが統計委員会のほうで実施される予定でございます。
 それから、2点目ですけれども、今回、賃金構造基本統計調査のワーキンググループにつきましては、ワーキンググループでまとめた内容につきまして、本整備検討会に報告という形で提出させていただくと。そこでまた御議論いただくという予定でございます。
 
○渡辺委員
 ありがとうございます。他の厚労省の審議会で同じようなものがあって、そこで、報告で上がってくるのか、審議事項で示されるのかなど、さまざまであって、報告で上がってくる場合は、もう差戻しがなくて、書き直しができないというような回答をされる審議会もあったものですので。報告事項というのは、要するに、出来上がったものが上がってきて、承認するかどうかというような解釈でよろしいということですね。
 
○藤井統計企画調整室長
 一般的な考えといたしまして、この整備検討会につきましては、政策統括官の私的諮問機関という形になりますので、ワーキングの結果については報告という形で上げさせていただいております。それに対しまして、審議会につきましては、それぞれの審議会の機能と議決という部分がございますので、議論の中で否定的な意見があった場合には差し戻すというようなことも事例としてございます。以上でございます。
 
○渡辺委員
 ありがとうございました。
 
○加藤座長
 ありがとうございました。渡辺先生、よろしいでしょうか。ワーキングにつきましては、重要なことにつきまして、最後に報告だけではなく、途中での経過報告等々も含めて、検討会の構成員の先生方には、できる限りいろいろとしていきたいというように考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ほかにいかがでしょうか。もし何かございましたら、御自由に御発言いただければと思います。よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
 それでは、本日の議題は全て終了となります。事務局のほうにお返しいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 
○牧野参事官(企画調整担当)
 皆様、本日はお忙しい中どうもありがとうございました。廣松先生はまだお見えになっておりませんが、これをもちまして、検討会を閉会させていただきたいと思います。皆様、どうもありがとうございました。
 
(了)

照会先

政策統括官付参事官付統計企画調整室

電話:03-5253-1111(内線7373)