第3回高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループ 議事録

日時

令和5年2月21日(火)16:00~18:00

開催方法

オンライン開催

議題

1.高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きの見直し(案)について
2.その他

議事

議事内容
○宇野調整官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第3回高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループを開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、ご多忙のところご参加いただきまして、誠にありがとうございます。本日は、新型コロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催としており、事前申込みのあった報道関係者の方のみオンラインにより傍聴いただいております。会議中ご発言の際は「手を挙げる」ボタンをクリックし、座長の指名を受けてからマイクのミュートを解除し、ご発言をお願いいたします。ご発言終了後は再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
 次に、構成員の出席状況について申し上げます。本日は全員ご出席いただいております。資料につきましては議事次第に記載のとおりございます。
 それでは、ここからの進行は井出座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○井出座長 皆さん、こんにちは。
 それでは、議事に移ります。本日は、高齢者保健事業の実施計画策定の手引きの見直しに係る最終の議論になります。資料1~3が事務局より提出されていますので、事務局から説明をお願いします。
○春日専門官 本日は資料1~3までを通して事務局よりご説明いたします。
 それでは、資料1をご覧ください。
 まず論点と第2回WGでお示ししました見直しの方向性について確認し、その後、見直しの全体像についてご説明いたします。
 2ページ目、今回の見直しに係る論点ですが、4つに整理をしております。まず1つ目、保健事業の内容の充実、2つ目、データヘルス計画の標準化、3つ目、評価指標の設定、最後に他の計画との調和、以上の4点になります。
 3ページ~6ページにかけましては、各論点の見直しの方向性について第2回WGでお示しした資料を載せております。
 7ページをご覧ください。こちらも第2回でお示しした資料です。データヘルス計画の標準化の要素と評価指標を整理したものになります。評価指標の設定と計画様式はデータヘルス計画の標準化の要素の1つであり、要素の1つである評価指標にはデータヘルス計画の総合的な評価指標と個別事業の評価指標が設定されると整理しています。
 8ページをご覧ください。こちらも前回お示しした資料です。データヘルス計画の標準化の要素の1つである計画様式についてまとめたものになりまして、リード文にも記載がありますとおり、保健事業を実施するための計画を策定するのではなく、健康課題を解決するための計画が策定できるように、策定段階における考え方のフレームをステップ1~4の構造的な様式として整理しています。
 9ページをご覧ください。こちらは3ページ~6ページに記載をしております見直しのポイント(案)について論点ごとに転記をした資料になります。
 10ページは、9ページにまとめました見直し(案)については、前回WGにおいて構成員の皆様からご承認を頂いておりますが、その際に併せて頂きました主な意見についてまとめております。
 1つ目、共通評価指標の健診受診率の分母については、健診対象外の設定について統一することで、広域連合間における比較を可能にするべきとの意見がありました。一方で、実態を踏まえると、すぐに運用を変えることは難しいとのご意見がございました。
 2点目、広域連合のデータヘルス計画においては、多くの場合、計画策定者と実施者が異なるという特徴があるため、広域連合ができることは何かという視点で計画策定をしなければ意味がない。広域連合の役割としては、委託事業等の適切な進捗管理・継続のための丁寧な支援が重要である。
 3点目、計画策定において、計画様式の活用は、思考の整理・計画内容を説明する際の後押しという意味で効果的である。計画様式と一緒に具体的な記載例が示されるとよい。
 4点目、後期から国保に対して、後期の現状、課題、目標についてしっかりと示していく姿勢が重要。それを実現できるような計画になることが望まれる。
 5点目、ハイリスクアプローチのみならず、ポピュレーションアプローチとの連動についての記載も重要。
 以上5点の意見を頂いております。
 11ページは、第2回WG終了後、標準化に向けた計画様式の提示と共通評価指標の提示について、7つの広域連合にご協力を頂きましてヒアリングを実施した結果をまとめています。計画様式、共通評価指標ともに、策定に係る負担軽減や広域連合間の比較が容易になるという点が評価され、肯定的な意見が多く聞かれております。あわせて、記載事項のボリュームや評価指標を算出する際の実行可能性、記載例の提示などについての要望がございました。
 続いて、これらを踏まえた見直しの全体像についてご説明いたします。こちらは手引きの構成をお示ししたものですが、赤の「※」をつけた項目を中心に記載事項の追記・修正の見直しを行うとともに、新たに計画様式Ⅰ~Ⅴを作成しております。
 14ページ、15ページにつきましては、各論点と見直しのポイントに対する手引きへの追記・修正の概要をまとめたものになります。こちらについては後ほど資料3をもって詳細をご説明をいたします。
 続いて、16ページは、新たに作成しました計画様式について、その概要をまとめております。計画様式はシートⅠ~Ⅴで構成されており、ステップ1の現状把握からステップ4の評価・見直しに係る全てのプロセスが含まれるように作成しております。
 続いて、17ページには、前回もお示ししました共通評価指標と策定の際に確認が必要なデータ例、個別事業の評価指標例をまとめております。左側の共通評価指標の表の下に注意書きつけておりますが、共通評価指標については、各広域連合がここにお示しする評価指標以外の指標を設定することも差し支えないとしております。
 18ページには、令和5年5月に作業する場合の例として、共通評価指標について、分母・分子・確認方法を一覧にまとめています。アウトカム指標として設定している各取組のハイリスク者割合には、点線の四角の中に注意書きを記載しております。ハイリスク者割合につきましては、該当者を昨年度作成した一体的実施・KDB活用支援ツールを用いて各広域連合に抽出していただきますが、令和5年12月に令和4年度の診療情報の格納が完了するため、ハイリスク者の抽出基準は10種用意しておりますが、そのうち健診情報が抽出基準に含まれるものについては令和3年度の実績を確認することになり、他の指標と時点が少々ずれておりますので、その点について説明をつけております。
 19ページは、厚生労働科研の研究班にご提供いただいた評価指標例になります。今まで案としてお示しをしておりましたが、改めて研究班の先生方に見直しをしていただき、案を外した形で今回お示ししております。
 20ページ以降は参考資料になります。資料1については以上になります。
 続いて、資料2、計画様式についてご説明いたします。
 まずこちらがシートⅠになります。シートⅠは基本的事項を確認・整理するシートになります。上から順に、計画の背景、目的、計画期間を記載する欄があり、続いて、関連する他の計画の計画期間、その隣に関連事項や関連目標を記載する欄を設けております。その下、市町村との連携体制を記載する欄があり、さらにその下に医療関係団体など連携する関係者について記載する欄がございます。
 次に、被保険者に関する基本情報として年齢層別の被保険者数と割合を確認する欄があり、計画の実効性を高めるための関係者等との連携について、関係者それぞれに連携内容を記載する欄を設けております。
 その下、(2)現状の整理として被保険者等の特性を確認する欄、前期計画等に係る評価、設定した目標に対して、その達成状況を記載する欄を設けております。
 続いて、シートⅡは、情報分析と課題抽出のシートになります。健康医療情報等について情報を整理・分析し、広域連合がアプローチする課題を抽出するシートになります。情報については、健診、医療、介護の大きく3つに分けておりまして、加えてその他の統計データを確認するという仕様になっております。健康医療情報等の整理の欄は、確認できたファクトを記載し、それらの情報を統合した上でアセスメント欄にその事象が起きている背景、要因についての分析を記載し、そこから広域連合がアプローチする課題を抽出するという流れになっております。
 シートⅡの下側には課題抽出時と計画作成後にチェックをする欄を設けております。課題抽出時:①は、関連する他の計画の関連事項や目標について確認し、②は、その内容を踏まえ、後期のDH計画で取り組むことを確認、最後に③は、後期で実施していく取組について、事業の委託先となる市町村や取組を実行していく上で連携が必要になる関係者に共有したか確認する欄を設けております。
 続いて、シートⅢは、計画全体を記載するシートになります。シートⅢは、シートⅡで抽出した課題について、課題解決に係る取組の方向性を検討し、目的・目標、評価指標を設定するシートになっております。目的ではまず、計画を実施していくことで目指す姿を明確にした上で、その目的を達成するための目標、目標値を年度ごとに設定をいたします。今回は、先ほど資料1でご説明しましたとおり、共通の評価指標を設定いたしますので、その共通評価指標を予め様式に盛り込んでおります。シートの右側の下には課題に対応する個別事業と計画期間における各事業の進捗を管理する欄を設けております。
 続いて、シートⅣは、個別事業のシートになります。個別事業のシートは、シートⅢで作成・整理をした課題に対応する個別事業の計画書になっております。アウトカム指標、アウトプット指標、それを達成するための方法(プロセス)と体制(ストラクチャー)について記載をするシートになっております。
 最後、シートⅤ、こちらはデータヘルス計画の公表・周知についてなど、その他の事項をまとめるシートとなっております。
 また、シートⅡ、Ⅲについては、ヒアリングの際にもご意見がありましたとおり、記載例をつけたシートをおつけしております。
 資料2、計画様式についての説明は以上になります。
 続いて、資料3をご覧ください。資料3につきましては、右側の現行の手引き、左側が見直し後の記載となっておりまして、追加・修正箇所を赤字で記載しております。
 まず3ページをご覧ください。保健事業実施計画の背景には、前回手引きをお示しした時点から現在に至るまでの動きを追記しております。
 4ページをご覧ください。真ん中の辺りには高齢者保健事業の目的を追記しております。1つ目の丸には、生活習慣病をはじめとする疾病の発症や重症化の予防及び心身機能の低下を防止し、できる限り長く在宅で自立した生活を送ることのできる高齢者を増やすことが高齢者保健事業の最大の目的であること。2つ目の丸には、今後、高齢者の健康保持・フレイル対策の重要性がますます高まることを踏まえ、令和2年4月より高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施が開始されていること。3つ目の丸には、一体的実施は、後期高齢者保健事業の中心を担う事業であるため、データヘルス計画の策定の際には、一体的実施の実施主体となる市町村と十分なコミュニケーションを図り、一体的実施の計画を含めたデータヘルス計画を策定することが必要であること。以上を記載しております。
 続いて、(2)計画の位置づけには、新たに標準化の推進により期待される効果について記載をしております。まず1つ目、計画様式を用いることにより、情報の整理から個別事業の計画に係る一連の流れが明確になり、計画策定に係る業務負担の軽減につながる。2つ目、共通評価指標を設定することにより、他の広域連合と比較が可能となり、そこから成果につながった知見を収集・分析することで効果的な保健事業の抽出につながる。3つ目、広域連合が共通評価指標を含む取組の方向性について市町村等の関係者に示しやすくなり、関係者の理解を促進することで一定の方向性を持って保健事業を展開することができると記載しております。
 続いて、6ページ、他の法定計画等との調和についてです。調和を図る計画として新たに国保のデータヘルス計画を追加しております。2つ目の丸には、先ほどの計画様式Ⅱでご説明しました他計画との調和を図る際のチェック項目①~③について記載をしております。3つ目の丸には、特に国保データヘルス計画との連続性を踏まえ、国保で実施されている保健事業の内容について把握しておくことが重要であり、一体的実施の委託について市町村と調整する上でも、市町村で実施されている国保の保健事業と介護予防事業の内容について把握することが重要であると追記しております。その下に具体的に他計画における確認事項の例、広域が把握しておく国保の事業、介護予防事業についても記載をしております。
 続いて、7ページ、(3)関係者が果たすべき役割の①実施主体の役割には、新たに2つの記載を追加しております。まず1つ目、策定の過程においては、都道府県内の全体的な状況と合わせて、構成市町村別の状況についても同様に把握し、記載するよう努めること。2つ目、8ページになります。健康・医療情報等の分析、計画策定に係る業務を委託する場合においても、前期計画の考察、分析結果に基づく課題の抽出・明確化、目的・目標の設定、課題解決に向けた保健事業の検討など、計画策定の全てのプロセスに関して保険者が主体的に関わり、十分な検討を行うことと、委託時の留意点について新たに追記をしております。
 また、9ページの下になりますが、都道府県の役割にも追記をしております。都道府県は国保の保険者であることから、国保から後期に移行した被保険者に対し、広域連合が継続的な取組を行えるよう、広域連合との連携及び協力を図ることが重要である。一体的実施の取組が着実に進むよう、都道府県内においても関係部局が連携し、広域連合との協力体制を構築すること。具体的には、県内の健康課題の俯瞰的把握等を行い、その内容について広域連合と共有する。広域連合とともに、事業の取組結果に対する評価や効果的な取組の分析等を行うこと等が重要であると追記をしております。
 続いて、13ページをご覧ください。13ページには、ア、健康・医療情報の分析、全体像の把握がございます。全体像の把握には、新たに作成した計画様式のシートⅡの活用について記載をしております。
 続いて、15ページをご覧ください。情報の分析の際には、質的情報の分析、地域資源の把握も有用になりますが、広域連合においてはそれらに係る情報を把握することが難しい場合もあるため、その際には構成市町村等と情報共有により把握することが考えられるという記載を追記しております。
 また、各情報を統合した分析として、計画様式のシートⅡ、アセスメント欄に該当する内容を追記しております。健診データ、レセプトデータ、介護データ、質的情報等の様々なデータについて、全国平均・市町村比較・経年変化などの視点から整理し、整理した情報を統合したうえで、その事象の背景・要因について、分析を進める。その際、広域連合により、どのような介入が可能なのかという視点で、課題の抽出に向けた検討を進める、と記載をしております。
 続いて、17ページをご覧ください。17ページには、(4)目標のパートに広域連合における目標の視点を追記しております。広域連合にあっては、多くの場合、構成市町村が保健事業の実施の中心になるという特徴を踏まえ、評価指標は、アウトプット・アウトカムを中心とし、ストラクチャー・プロセスにおいては、設定した内容、設定したアウトプット・アウトカムを達成するために必要となる広域連合の取組内容及び体制について保健事業ごとに計画を策定することが重要であるとしております。
 17ページ~19ページにかけましては、先ほど資料1でご説明をしました共通評価指標と策定の際に確認をするデータの例について記載をしております。
 続いて、19ページをご覧ください。保健事業の内容については、特に後期高齢者の保健事業の中心を担う一体的実施の取組内容について十分検討し、記載することと追記しております。
 20ページ、留意点として、保険者において抽出された後期高齢の課題や目標を十分に踏まえて、後期保健事業で実施が想定される健康診査、歯科健康診査の受診率の向上に関する取組、一体的実施(低栄養から健康状態不明者対策)など、優先して取り組む事業を検討する。その際の考慮要素としては、広域連合によるアプローチが可能な課題であるかなどを踏まえ、取組を検討することが重要であると記載しております。
 続いて、21ページには、高齢者の特徴を踏まえた事業展開に、一体的実施で想定される取組について追記をしております。ハイリスクアプローチ、ポピュレーションアプローチ、それぞれについて記載をしておりまして、21ページの2つ目、3つ目の丸には、取組を検討する際のポイントとしてハイリスクアプローチ、ポピュレーションアプローチの連動性について記載をしております。
 22ページをご覧ください。22ページの1つ目、2つ目の丸には、市町村に事業委託をする場合、市町村と連携を取る際のポイントについてまとめております。具体的には、例えば市町村ごとに各事業におけるハイリスク該当者数の提示を行うなどの現状分析や広域連合が目指す高齢者保健事業の目的・目標を構成市町村と共有し、事業のアウトプット・アウトカムを達成するために広域連合がどのような取組を実施していくのか、具体的な取組内容や市町村との関わり方について記載するように努める旨を追記しております。
 続いて、23ページからは(6)計画の評価・見直しの記載があり、24ページのウ.計画に盛り込む個別の保健事業に係る評価には、一体的実施の取組に関する取組ごとの評価指標の例を追加しております。
 続いて、(7)計画の公表・周知として、26ページになりますが、公表・周知においては、単に公表・周知にとどまらず、他の計画の策定者やデータヘルス計画を実行していく上で必要となる関係者に、課題及び優先して取り組む課題、対応策、目標、目標達成のために協力を仰ぐこと等についてデータヘルス計画を用いて説明し、理解を得られるようにすることが最も重要である、と追記をしております。
 以降の修正については時点に合わせたリバイスとなっております。
 資料3についての説明は以上です。
○井出座長 ご説明ありがとうございました。
 ただいま事務局から今回の手引きの見直しのポイントとなる計画様式の提示、共通評価指標の設定、手引き本体の見直しについてご説明がありました。以降の議論では、1つ目として計画様式について、2つ目として共通評価指標について、3つ目として手引き本体の見直しについてということで、以上3つの論点に分けて議論を進めたいと思います。
 それでは、最初に計画様式についてご意見などがありましたらお願いいたします。
 それでは、石崎構成員、よろしくお願いいたします。
○石崎構成員 とても細かい点なのですが、記載がおかしなところが幾つかあったので確認させていただければと思うのですが、まずⅡのシートの情報分析と課題抽出(A)というのがあるのですが、健康診査、歯科健康診査、質問票の分析がありまして、その下から2番目、「質問票調査結果の状況」とありますが、括弧で「生活習慣」とあります。標準的な質問票は生活習慣の把握ですが、後期高齢者の質問票の結果を「生活習慣」と表現するのは誤解があるかと思った次第です。今まで気づかなかったので恐縮なのですが、ネガティブな表現でしたら「健康課題の把握」、あるいは「包括的な健康状態」、「フレイル」という言葉を入れる方がいいのかどうかは議論があると思いますが、「生活習慣」の表現をご検討いただければということが1点目です。
 それから、シートⅢの計画全体のところの表現ですが、計画全体のアウトプットのところに「重症化予防」があります。最初の重症化予防が「糖尿病性症」になっていますが、「腎症」ですね。私が指摘させていただくのはそこの部分だけです。
○井出座長 石崎構成員、ありがとうございました。
 それでは、事務局から少し補足をお願いできますでしょうか。
○春日専門官 1点目に頂きましたご指摘については、KDBの健康スコアリングで、質問票の状況を集計しているところがございまして、そちらでは「生活習慣」という表現になっておりましたので、健康スコアリングを参考に記載しておりましたが、ご指摘を踏まえて改めて検討したいと思います。
 2点目についてはご指摘ありがとうございました。修正いたします。
○井出座長 ありがとうございました。
 他にご意見はいかがでしょうか。
 愛知広域の唐川構成員と福岡広域の管構成員にご意見を伺いたいと思います。何かございましたらご発言をお願いいたします。
○唐川構成員 では、私からでよろしいでしょうか。愛知広域の唐川と申します。よろしくお願いします。
 この計画様式につきましては、私もこの計画様式を基に愛知県の状況を踏まえて少し作業をしてみたのですが、こういったカテゴリー化されて考えをまとめていく手順が様式という形で示されているので非常に整理をしやすかったです。特に目的・目標をしっかり出した後に現状とのギャップから健康課題を出すという思考の整理が非常にしやすかったため、方向を見失わずにデータヘルス計画を策定していけるのではないかと思っております。
 Ⅱのシートの健康医療情報の分析に関しましては、全国平均との比較や構成市町村ごとの違いなど、見る視点で分けながら記載していくことは非常に重要なことである一方で、物によってはこのカテゴリーがなかなかぴったりはまらない部分もあるため、その辺りは広域連合の中でどのように整理していくのがいいのかをしっかり考えた上で取り組めば、この様式は作っていく上では効率的・効果的になると思います。これをしっかり活用して、より実効性のある、効果的な計画を作っていけるといいと思います。
○井出座長 ありがとうございました。
 それでは、よろしければ管構成員からもご発言を頂けますでしょうか。
○管構成員 非常に分かりやすい様式になっております。この様式に沿って計画を作っていけるかと思います。
 1点だけ確認させていただきたいことが、様式Ⅲの右側です。目標、評価項目のところですが、一体的実施の推進のアウトプットのところの上から4番目には重症化予防(糖尿病性腎症)がありますが、アウトカムについてはそれぞれ分けて表記してあります。何か意図があるのでしょうか。
○春日専門官 事務局より回答いたします。一体的実施のアウトプットに関しまして、今回は市町村数を評価指標としております。実施していただく上で、それぞれの対象に対しての定義は問わないとしております。一方でアウトカムにつきましては、先ほどご説明したとおり、昨年度作成しました一体的実施の支援ツールを活用して、その抽出条件に該当する者の割合を出していただくということになっておりますので、アウトカムのほうは一体的実施支援ツールで設定している抽出基準の10種に沿って状況を確認していただくという定義にしております。
○管構成員 ありがとうございます。
○井出座長 ありがとうございました。
 それでは、唐川構成員からもう一度手が挙がっているようですので、お願いできますでしょうか。
○唐川構成員 様式Ⅲの計画全体の同じく右側の上段の共通評価指標の計画策定時の実績のところです。これは策定時、つまり令和5年策定時点の数値を書くという意味合いかと思いますが、一方で資料1の18ページに令和5年度で作業するときの各データの時点は、例えば健診だと実績としては恐らく令和4年度実績になるかと思いますし、アウトカムのところでそれぞれのハイリスク者の割合は年度という意味では令和3年度の実績になるかと思います。この辺りの表現のギャップをどうしたらいいのか、先ほど言い忘れてしまったため、教えていただければと思います。
○春日専門官 事務局より回答いたします。ご指摘を踏まえて分かりやすいように、混乱がないように、記載を整理したいと思います。ありがとうございます。
○井出座長 ありがとうございました。
 他に何か様式につきましてご意見はございますか。
 それでは、次の事項に移りたいと思います。2番目としまして、共通の評価指標についての議論に移ります。ご意見がございましたら頂ければと思います。いかがでしょうか。
 もしご発言がなければ、標準化の推進に向けた一歩ということで、学識の先生方からご意見を頂ければと思います。一体的実施の支援ツールの開発に携わっていただいている先生方からということで、恐縮ですけれども、まず津下構成員はいかがでしょうか。何かご意見を頂けますでしょうか。
○津下構成員 ありがとうございます。データヘルス計画はこれまで、国保もそうでしたが、自治体ごとでばらばらで比較が不可能で、評価が難しいということがあったのですが、標準化が進むことで、PDCAが回っているかどうかを確認できるということでは大きな一歩になるのではないかと思います。また、自治体が必ずしもこの方式でやっているとは限りませんが、標準化された指標がツールなど一定の方式で、一定の数字を出していくと。そこからどうするのか、どの範囲を対象とするかはそれぞれ地域の状況によってあるのですが、まず物差しはそろえないと課題も見えてこないことになります。また、今まで取り組んでいない事業についても数を把握することになります。自分たちが取り組んでいることについては結構丁寧に評価されている自治体は多いですが、取り組んでいないことも含めて全体について横串を刺してみるということが重要と思います。今回、この共通評価指標について広域連合の皆さんのご協力やご理解が得られて、そして全国の状況、その対象者に対してどれだけアプローチできているかということも把握できることが大きな一歩になると思います。標準化した評価は物差しですから、物差しが一定になるということが何よりも重要です。貨幣価値がどんどん変わってしまっていてはなかなか比較できないことと同じで、これはぜひ広域連合の皆様にご理解を頂くことが必要かと思っています。その点で、広域連合の方々にとって作業が難しいようなことは避けた方がいいとは思います。ツールを使えば簡単に出せて、経年的に追跡することも無理がないという指標に限って行うことが必要かと感じます。
○井出座長 どうもありがとうございました。
 では、樺山構成員、何かご意見を頂けますでしょうか。
○樺山構成員 ありがとうございます。今、津下先生がおっしゃったように、自治体ごと、広域ごとで同じ指標で出てきて比較できることは大きな前進だと思います。そこから次に目標を立てていくときに何%という目標にしていくかを考えることが意外に難しいのだろうなと想像しました。広域さんのその辺りの迷いは実際にこれを書いてみられて、どのような感じだったのでしょうか。目指す目標値の設定の目安は何らかあったほうがいいのか、どうなのでしょうか。
○井出座長 ありがとうございました。では、先ほど少し使っていただいたということで、唐川構成員からコメントがございましたらお願いできればと思います。手引きにも、樺山構成員から頂いたご質問に対しての目安が書いてあるところですが、実感というところで一言頂けますでしょうか。
○唐川構成員 ありがとうございます。目標値はデータヘルス計画以外でも様々な場面で目標値を立てる機会がありますが、おっしゃるとおり、非常に難しい点がありまして、過去の実績を基に実現可能そうなところを目標値にするのか、もしくは目指す姿があって、そこに到達するためにどのぐらいの割合にしていったらいいのかという視点で目標を立てるのかで随分違ってきます。後者で色々考えながらやっていると、どこの数値が本当に自信を持って妥当だと言えるのかなかなか難しい点があったりしますので、どうしても過去の実績ベースになりがちです。ただ、基本的には目指す姿を6年間で達成するには、ハイリスクの割合で言えば各年度でどのぐらいの対象者割合でどのように改善していくのがいいのかという意味で目標を考えながら、過去の実績も踏まえて実現可能なところを模索しながらという立て方になると思います。非常に迷いのある発言で恐縮ですが、難しさはあるという点と、どこかでここだというのを決めて立てないといけない部分があります。そこは度胸次第かなと思います。
○井出座長 ありがとうございました。
 津下構成員から、よろしくお願いします。
○津下構成員 ありがとうございます。唐川構成員のご発言はまさにその通りだと思います。私は健康日本21の評価を第1次の評価、第2次の評価と長くやっていますが、その中で第3次の計画を作るときに、糖尿病分野はあまり苦労していないかもしれません。何故かというと、過去10年間で同じ方式でデータが取れているため、トレンド解析でどこまで行けそうなのか、頑張ればどこまで行けそうで、普通にやっていてどのくらいまで行けそうかということがある程度みえてくるということが1つです。これは過去のデータを蓄積する中で目標の立て方がより精緻化するということが期待されます。
 あと広域連合さんでいくと、自治体、構成市町村が広域連合の中で平均以上や上位に行こうという目標の立て方もできると思いますし、構成市町村の中でよいデータを出しているところのそのばらつきを見て下の引上げなどをするとどうなるかということを考えるのが良いと思います。トレンドだと計算式だけになるのですが、数字がいい自治体がどのようなことをやっていて、その取組を参考にすれば低いところも何%ぐらい上げられるか、ということを積み上げて計算していくと、目標を立てる段階で構成市町村とも様々な話ができると思います。そうなったら、より目的の事業と連動していくのではないかと思うので、目標や数字を立てるときに対話をしながら立てていくようになると非常にいいのではないかと思いました。
○井出座長 ありがとうございました。実際の運用していく場面、計画を立てていく場面ということで、手引きを超えたところで実際に考えなければいけないところがまだありますが、その辺りはまた研修等でお伝えしないといけないのだろうと感じた次第です。他の構成員からもご意見を頂こうかと思います。恐縮ですけれども、田中構成員、ご意見がございましたらお願いできますでしょうか。
○田中構成員 ありがとうございます。今、津下先生と樺山先生がおっしゃられたのは、まさに私もそのように思っております。今回、標準化され、物差しがきちんと決まるということは今後に向けても大きい意味を持つと思います。ある意味では画期的だと思っております。一体的事業の評価ともきちんと連動し、ツールとも連動している流れもありますので、そのような意味ではいい流れだと思います。
 私も少し懸念しているところがあったので、樺山先生がおっしゃられたことは非常によく分かります。なので、目標数値もそうですが、どこかで決めるときに、最初は市町村によっての内容が大きく違ったようなばらつきのあるものが上がってくると思いますので、そこでも目標数値と同様、よくお話をしながらということが問われる気がします。物差しやフレームはきちんとなっているのですが、それをどこまで有効にできるかは、対話のようなものが生まれるところに大きな最初のものがあるのではないかということは感じますので、その辺りを広域連合さんが心の中にとどめておいていただければ、市町村といい形のデータヘルス計画になるのではないかと思っております。
○井出座長 コメントを頂いて、ありがとうございました。物差しはできたけれども、それをどうやって使っていくのかというところが実際にどうなるかというところもあるということかとお伺いいたしました。ありがとうございます。
 では、石崎構成員からもご意見を頂けますでしょうか。
○石崎構成員 ありがとうございます。共通指標につきましては、アウトプットの部分については各事業対象者の抽出基準は問わないということなのですね。これは、広域連合さんが、それぞれの取組をやっているかどうかということは実施計画書からカウントするのだろうと思うので、そういった意味では、抽出基準が異なっているかどうかということはさておいて、まずはやっているところを把握すると。ただ、把握する中でそれぞれの抽出基準が異なるというときにどのように工夫されているかや、ハイリスクアプローチに関しては、同じ活用支援ツールを使って抽出していたとしても、実際に個別支援をするためには絞り込まなければいけないというところでまたその年度の事情は出てくるということがあるので、どのようにばらつきがあるかということも可能な範囲で把握できていけば理想的だとは思います。この共通指標のままでいいとは思いますけれども、欲を出せば、将来的にアウトプットの標準化が可能なのかどうかも含めて、どのようなばらつきがあるかということを把握することは重要なプロセスだと思っています。
○井出座長 ありがとうございました。今、石崎構成員がおっしゃったように、やはりこれが最初の一歩で、指標はより適切なものにしていく余地もあるのかと思います。健保組合のほうで最初に導入して、それを膨らませたのですが、なかなか十分に使えていないというところも正直あるかと思っておりまして、どうこれを広げていくのか、いいものにしていくのかということは1つの論点かと私も感じました。ありがとうございました。
○石崎構成員 あと1点確認ですけれども、ハイリスクアプローチは、複合的な取組という形で、フレイルも含め、低栄養も口腔も一緒にやっているという場合にはそれぞれのところで実施していると入るのですよね。なので、そういったカウントの仕方に関しては手引きに書き込めるのかどうか分かりませんが、手引きというか、具体的にどう記入するかを記しておいていただけると、研修会で話しただけでは引継ぎ等では落ちてしまうかもしれませんので、抽出基準は問わないとか、それぞれの事業、構成要素でカウントするといったことを書き添えていただくと継続性が出るかと思いました。
○井出座長 ありがとうございます。
 それでは、補足をお願いいたします。
○春日専門官 ご指摘を踏まえまして、計画様式に注意書きのようなものを付け加えるとよいのかなと思いますので、こちらの追記を検討したいと思います。ありがとうございます。
○石崎構成員 ありがとうございました。
○井出座長 津下構成員、お願いします。
○津下構成員 今回は、まず標準化の第一歩ということで、ただ統一した実施方法ではない等の条件が色々とあると思います。広域連合の職員の皆さんは異動も多くあって、評価する人と作った人が必ず違うのではないかと思います。作ったときにどのような根拠で、どのようなカウントの仕方でこの数字を出したかということはぜひ記録を残していただいて、そして個別市町村の個別事業は、色々な資料があると思いますが、やはりデータヘルス計画が最終評価を迎えるときまできちんと評価する人が分かるように保管する、そのような記載を残すことが重要かと思います。その記載が別のファイルではどこかへ行ってしまうので、計画様式などどういうところにそのような情報を残してあるとか、評価する段階で、こういうことを課題に思ってこの計画を作ったなど、色々な思いの中で数字が出てくるのですけれども、どういうことが未解決の課題だったが、今回このように定めたという履歴を残していただくことが、後にとって非常に理解され、また、「あなたの市町村は何%にすると言ったのに、どうしてこうなっているのか?」といった感じではなく、その数字の根拠などを理解しながらお話ができるのではないかと思います。この計画の数字の根拠をぜひ残してほしいなと、散逸しないように一体的に残してほしいと思っています。
○井出座長 ありがとうございました。引継ぎも常に問題になるところで皆さんもうなずいていらっしゃいました。この点に関して、市町村や広域の方からもコメントはございますか。よろしければ、夏原構成員、今の点にコメントはございますか。
○夏原構成員 ありがとうございます。今、津下先生がおっしゃったとおりで、6年に1回ですが、6年後から見たときに、今おそらく大きな改革になったかと思うのですが、この計画様式が確実に反映されるように、先ほどおっしゃったように、内容もそうですが、どのタイミング、時期までにこれを作らなければならないといったことも明示していただけるとありがたいです。
 様式Ⅲのアウトプットのところに全市町村数を分数化して、増えていく数を書くのと、その増える数の例えば該当と思われる市町村の名前をどこかに広域さんで把握してもらうなど、どう地域に広げていくかというところまでやってもらえると、市町村の立場としては、この時期にここをやらなければならないという感じで持っていくことができ、より明確になります。広域と市町村の関係は先ほどお話があったのですけれども、3年ぐらいで大体広域の方は代わられるため、市町村との関係性が保たれると同時にいなくなってしまうようなことが多いので、その辺りがうまくこの計画で市町村と広域がつながりながら計画が実施できると有難いと思います。
○井出座長 ありがとうございました。広域から何かご意見はございますか。それでは、管構成員から、よろしくお願いいたします。
○管構成員 まず共通指標の目標設定が難しいのではないかというところから話が入ったかと思うのですけれども、設定自体は確かに難しいと思います。まず第2期の実績を分析することと、現状分析、高齢化率などの将来予測等を分析して、地域ごとの状況や地域要因を分析したところで将来の目標設定をしていくということが理想かと思います。なかなか難しい作業ではあると思います。市町村と対話と言われましたが、当然、意見交換をしながら設定していければと思っています。
○井出座長 ありがとうございました。目標設定においても市町村との協議が必要だというご意見、ありがとうございました。
 では、唐川構成員、お願いいたします。
○唐川構成員 ありがとうございます。引継ぎ問題も非常に重要なことだと思います。私も例えば広域に来て、この数字は何でこのように出したのだろうという経験は多々ありますので、なるべくそのときその数字を出した考え方を残すように作業はしているつもりなのですけれども、その点はより意識して、なぜこの目標にしたか、考え方の考え方をきちんと記録として残すということは非常に重要な点かと思います。貴重なご指摘をありがとうございます。
 もう1点、進捗状況や市町村さんの状況を踏まえてという点でいきますと、今示していただいている様式については、「これが計画ですよ」というものになると思います。これだけで終わらずに、冊子にしていく中では、このような様式になぜこのように数字を落としたのか、このような計画をなぜ立てたのかというところは記載していく形になるのではないか、それをひっくるめてデータヘルス計画になるのかと思います。しっかりそこで状況の解釈や、なぜそのような考え方に至ったかというところの様式の補足、説明をきっちりしながら、この様式を完成させていく、文章と様式の相互の関係をしっかり築いていくことが重要かと思います。ページ数を増やせばいいというものではないですが、不足なく、しっかり説明をしていくという部分もこの様式に付け加えることが非常に重要かと考えます。
○井出座長 ありがとうございました。計画策定のプロセスにおいての記録というか、引継ぎや考え方を継続させていくことが必要だということで、皆様がおっしゃっていたことは共通しているかと思います。この点をどのように広域連合にお伝えしていくのかというところも今後の話としてはあるのかな、今回の検討の先にあるのかなと認識いたしました。ありがとうございます。
 土屋構成員、お願いいたします。
○土屋構成員 静岡県でも、5年くらい前に井出先生たちに大変お世話になって、35市町村の標準化ツールを使って色々と分析しましたが、ツールをすぐには使用できないので研修会などをやらないと、すぐにはできないと思います。その辺りを考えて、研修の機会を持ちながらやっていったほうが47広域連合もそろうのかと思っております。
○井出座長 ありがとうございました。丁寧に伝える場が必要ということで、ありがとうございました。
 他にもございますでしょうか。
 それでは、3番目の話題に行きたいと思います。続いて、手引きの本体、資料3についてご意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。
 それでは、石崎構成員、よろしくお願いいたします。
○石崎構成員 すみません、先ほどから粗探しばかりで恐縮なのですけれども、22ページ目にガイドライン第2版、それから第2版補足版の引用のURLがありますが、別のURLになっているため、厚労省のURLに直したほうがいいのではないかと思います。
○春日専門官 ご指摘ありがとうございます。WGが終了次第、対応いたします。
○井出座長 ありがとうございました。他にもご意見はございませんか。
 それでは、津下構成員、よろしくお願いいたします。
○津下構成員 ありがとうございます。手引きについては具体的にしっかりと書き込まれていると思います。前回から気になるところとしては、介護保険のほうでもこのデータヘルス計画を参考にしていただくことにより、地域の医療・介護連携といったところにもつながっていくのではないかと思います。介護予防と保健事業の連携ということがありますので、そこについては単にこういう計画としますよ、ということではなく、もう少し中身に踏み込んで、なぜ共有していくことが必要なのかということがあるといいと思いました。広域連合が作ったデータヘルス計画と、介護保険については市町村が作り、都道府県は介護保険事業支援計画になりますので、それぞれの都道府県レベル、市町村レベルできちんとデータヘルス計画についてもお互いに参照し合うということを積極的に記載していくことが必要かと思いました。
 もう1点、業務委託についてですが、委託先に引っ張られてしまい、優先順位が決まってしまったデータヘルス計画が前回は多かったように見受けました。支援・評価委員会でも、自治体がこのように書いていったらいいのではないかという助言を受けても、もう既に委託先が作ったものは変えられないという本末転倒な話も幾つか具体的に聞いております。
 今回、広域連合さんが委託することについてどの範囲のところの委託を考えていることが普通なのか、もちろん丸投げの委託はないと信じているのですけれども、広域連合、また市町村の考え方が十分盛り込まれた委託でないといけないかと思いますので、業務委託をする場合の対応については、少し書き方が弱いような気がしますが、いかがでしょうか。例えば広域連合に、唐川構成員や管構成員は前からいらっしゃるので十分理解をしながら来ていますけれども、来年度に新たに広域に来られた担当者「よく分からないから委託」ということになる危険性もあるのかなとも思ったりします。委託する場合にも広域連合自体が行うことをきちんと明記しておくなど、責任の所在、また、仕様書についての留意点など、もう少し具体的な記述をすることが可能であれば、これはマニュアルなのかもしれませんけれども、ご検討いただければと思います。
○井出座長 ありがとうございました。資料3をご覧いただければと思いますけれども、津下構成員から2点ご指摘がありました。市町村が行っている介護保険関係の事業についての記載との整合に関する記載ぶりと、8ページ目に提起いただきましたけれども、委託をする場合の広域連合の主体性といいますか、そういったことに関する記載ぶりに関してのご指摘だったかと思います。こちらにつきまして津下構成員にお伺いしたいのですけれども、7ページの記載では少し足りていないというところがあるということでしょうか。
○津下構成員 介護保険事業計画が第9期に入るので、また、一般介護予防事業など色々なことが市町村でこれから議論になって変わっていくような状況もあり、ここも結構動くところでもあります。この計画作りの中で市町村が地域支援事業や介護予防事業と高齢者の保健事業の一体的な実施についてどう取り扱うかということを介護予防事業担当者と十分に協議すること、また、市町村の状況を広域連合が把握することという、そのような関係になっていくことが必要になると思います。市町村が主体にはなって動くのですけれども、広域連合が委託して行う事業との違いがあるため、そこのところを広域連合は介護保険のことは関係ないからということではなく、十分に把握していかなければいけないのですけれども、その前に、一体的な実施について、後期高齢者の保健事業について、市町村が第9期介護保険事業計画とどのように考えるのか、そちらのほうのデータも確認をしながらやっていくなど、そのようなことがベースにあって、この記述になるのではないかと思います。
○井出座長 ありがとうございました。やはり6ページ、7ページのところにまず広域連合の計画を策定する際に連携することを書き込んでいくことと、市町村の中でもきちんとその辺りを確認していただく必要があるというご意見でよろしいでしょうか。
○津下構成員 そうですね。市町村に聞くときに、どの担当課の人と話をするのかということではないかと思うのですけれども、後期高齢者の医療保険の担当者だけではなく、高齢者・介護部門や健康増進部門というところがどうなっているかということを担当者がきちんと把握をした上で取り組んでいるかということが重要です。これは市町村にそのようにしてほしいという働きかけをしていくこと、その状況を把握するということで、手引きの中にはなかなか書きにくいかもしれませんけれども、具体的にどのような情報を聞いていったらいいのか、どのような担当者と会ったらいいのか、そういうことが必要なのかと思います。実際に広域連合の方が市町村と相談されるときに、保険局関連の担当者とだけ会っているのか、衛生部門や介護予防の担当者も一緒に会って話をしているのかで得られる情報は全然違うのですけれども。実際はどうなのでしょう。そのような動きをしているのが普通なのか、していないのが普通なのか、どうなのでしょうか。
○井出座長 津下構成員がご懸念の事項はやはり広域さんに伝えていく必要があると思うのですけれども、現状どうなのかということで、この場では確認しておきたいと思います。
 では、唐川構成員、現状を教えていただいてもよろしいでしょうか。
○唐川構成員 ありがとうございます。一体的実施という点にはなりますけれども、全ての市町村さんではないですが、例えば市町村さんを訪問させてもらって色々とやり取りをする際に、医療保険の部局だけではなく、国保部門、保健センターなどのヘルス部門、介護予防部門というそれぞれの保健師さんを含めて参加していただいて、その中で一体的実施をどう進めていくか、どのような課題認識で進めていくかということ、なるべくそれを基本に取り組ませていただこうかなと動いています。データヘルス計画になると、全ての市町村さんの介護保険事業計画を個別に全部確認しながら、ということはなかなか物理的に難しい部分があるのですけれども、ただ、そういった市町村の動きを確認する中では、医療保険の部門の方だけとのやり取りでは、又聞きになったりとか伝えたいこと、聞きたいことをしっかり聞くことができない可能性もあると思いますので、その辺りは十分配慮というか、考えなければいけない点かと考えます。
○津下構成員 ありがとうございました。安心しました。前に国保のデータヘルス計画を作るときに、国保課だけで作ったところと衛生部門と一緒に作ったところ、それから高齢者も一緒に作ったところで、国保のデータヘルス計画の出来栄えが全然違っていたということがありました。やはりそういう会話の中で市町村の状況把握をして作ることが望ましいというニュアンスが少し伝わるといいのかなと思いました。
○井出座長 ありがとうございます。やはり市町村数も都道府県によってばらばらということで、全部はできないかもしれないですけれども、唐川構成員も今おっしゃっていただいたように、一部でやれているところもあると。そういうところのほうが充実した計画につながっていくのではないかというご趣旨かと思いました。
 もう1つ、津下構成員から頂いているところで、8ページの記載ぶりに関してということだと思います。事務局でご調整いただいて、委託される場合でも主体的に関わって十分に検討を行うことという記載ぶりにしていただきましたけれども、こちらについてもう少し明確に記載をしたほうがいいのではないかというご意見だったかと思います。
 それでは、唐川構成員、具体的にどのような記載であればよいか、現状どうであるかということでご意見を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
○唐川構成員 ありがとうございます。個人的な考え方も含まれてしまうのですが、データヘルス計画の委託に関して言えば、委託事業名称がどうあれ、策定の委託ではなく、策定支援の委託業務だと私は考えています。そういった意味でいくと、ここに書いてあるデータ分析は、広域の職員だけでは非常に難しいデータの整理だったり分析だったりといったところをしっかり整理してもらい、考え方を補助してもらった上で、広域連合がしっかり考えることをサポートしてもらうという考え方かと思っております。そういった点でいくと、この表現でもいいのかなと思いつつ、あくまでも委託に関しては広域連合が考えをしっかり深めるための支援だということが分かると、この「主体的に関わり」というところの表現の仕方なのかと思うのですけれども、そういった委託はあくまで広域連合がきちんと実施するための支援、色々な業務を手伝ってもらう部分だということが明記され、分かるように表現されるといいのかと思います。
○井出座長 ありがとうございました。委託はあくまでも支援であるということが明確になるような記載、趣旨でもいいかと思うのですけれども、よいだろうというご意見を頂きました。
 他にも何かございますか。土屋構成員も何かご意見を頂けますか。
○土屋構成員 結構、広域連合さんがもう委託の公募とかを考えていらっしゃるような情報は私ももらっていたりするのですけれども、やはり津下構成員がおっしゃるように、スタンスというか、レセプト分析とかそういう分析は頼んでいいと思うのですけれども、他の市町村との連携はきちんとしておいたほうが、構成市町村とのやり取りはきちんとしたほうがいいかと思っております。
○井出座長 ありがとうございました。石黒構成員、もしよろしければ、こちらの部分で何かございましたらお願いできますでしょうか。
○石黒構成員 ありがとうございます。手引きとかも見させていただいて、作るときの細かなところが記載されていてとてもいいなと思ったのですけれども、市町村の立場としては、先ほどから津下先生とか土屋先生がおっしゃるように、市町村と広域の連携というところが大事かと思います。
 実は今日、この会議の前に地域包括ケア推進協議会という蒲郡市の中の会議に出席をしていまして、蒲郡市の高齢者福祉計画の策定の話も少しありました。その中には、データヘルス計画や健康増進計画といったところの観点がないようでした。計画の連携については、広域さんに言っていただくのはもちろんそうなのですけれども、市町村の中でも各市町村が持っている計画についてしっかり整合性を取って進めていくというところを各部局が意識を持たないと、それぞれで計画を立てて終わりとなってしまいます。過去にデータヘルス計画を立てるときは色々な部局に入っていただいて助言を頂きながら、策定委員会をしながら顔を合わせて会議をやってきたということがあったのですけれども、そういった顔のつながる関係性を作りながら、ちゃんと市の中でも計画をそれぞれ見て確認、連携して作成していくということを各市町村も努力しなければいけないと、この前の会議のときに感じました。
○井出座長 ありがとうございました。手引きでいうと、先ほどお話のあった6ページや7ページの辺りの記載に関する、他の計画との調和に関して、市町村との連携も非常に大事であるという意見を複数の構成員の方から頂きました。
他の論点に関しても、ご指摘はございますか。土屋構成員、よろしくお願いいたします。
○土屋構成員 私は県の立場でずっと業務をやってきましたが、今回、手引きの中に県の役割を書いてくださってあったので大変よかったと思っています。広域連合の皆さんに聞きたいのですが、都道府県の役割はもっと書き足したほうがいいのかお聞きしたいです。
○井出座長 今、市町村の役割というところから今度は都道府県の役割に関してというお話でしたけれども、何度も申し訳ございませんけれども、広域連合の構成員の方からご意見を頂きたいと思います。
 まず管構成員からお願いいたします。
○管構成員 私も県からの出向なのですけれども、正直なかなか連携が取れていないのが事実です。少し厳しい意見なのですけれども、仮にここに県との連携をぎっしり書かれたとしても、それがインセンティブにならないというところがあります。そう言ったら元も子もないところがあるのですけれども、個人的には表記自体を厳しく書くというよりも、ガイドラインとかでも県との連携は、しっかりと書かれていますのでそれぞれが独自の方法で連携を取っていく必要があると考えています。
○井出座長 ありがとうございました。
 それでは、唐川構成員からもご意見を頂けますでしょうか。
○唐川構成員 ありがとうございます。恐らく記載ぶりはこれ以上でもなくこれ以下でもなく、ほどよい感じなのかと思います。というのは、どのように書いても、それを言ってしまうと身も蓋もないのですけれども、どのように書いても、それをどう解釈するか、それをどう運用していくか次第に結局なります。ただ、各部局でちゃんと県内の健康課題を俯瞰的に把握しましょう、それをちゃんと広域連合と共有しましょうということがしっかり書かれているので、結局そこが大事なのかなと思っていて、そこを出発点にしてどのようにやっていこうかということを議論するきっかけになるかと思いますので、そういったところがしっかり書かれている点で言えば、こういった記載ぶりでいいのかなと思います。
○井出座長 ありがとうございました。私も個人的な意見を言わせていただければ、今回ここに入ったことが非常に大きなことではないかと思っております。1項目目にありますが、必要な助言及び支援を行うというところでその役割が明示されたということが、ここでは大きかったのかと感じているところです。
 他にご意見はございますか。夏原構成員、よろしくお願いいたします。
○夏原構成員 確認ですが、今の見直し後のところの表記の仕方で「広域連合が」と書いているところと「保険者が」と書いているところがあります。8ページのところは「保険者が主体的に関わり」と書いて、これは広域連合の意味だと思うのですが、表記の使い方があちこち若干違うように感じたので、その辺りは統一いただいて、広域連合がやるべきところは「広域連合が」という形で明確に書いてもらうほうが分かりやすいかと思います。
○井出座長 ご指摘ありがとうございました。
○春日専門官 そちらについてはご指摘のとおりかと思います。混在している書きぶりになっていますので、改めて確認をして統一したいと思います。ありがとうございます。
○夏原構成員 唐川構成員がおっしゃって津下先生が安堵されたのですが、自治体によっては、例えば高齢者部門しか出てこないといったところがあるので、一定こういうところが協力したほうがいいというところを箇条書きいただいて、例えばこのようなところと広域さんが打合せをするべきだというところを明示いただけるとありがたいかと思いました。
○井出座長 ありがとうございます。
 津下構成員から手が挙がっています。よろしくお願いします。
○津下構成員 自治体の担当者の中にも、「そこに書いていないから私たち関係ない」と言う方々もいましたので、書いてあることは意外と重要なのではないかと思います。課名とか「どこどこの部局と連携し」とか、そこに自分のところの課が書いていないと、「うちは関係ないから」と整理をされる場合というか、そういう人もいらっしゃいますので、書いていただいたほうが広域連合さんもよりプッシュしやすいのだろうなと思います。
 それからもう1点、別の観点なのですけれども、健康課題を分析して色々出てくると思うのですが、その中で、やはりデータヘルス計画は保健事業のデータヘルス計画なので、例えば医療や要介護になった方々など、なかなか市町村の保健事業で手が届かないようなところが影響してきます。保健事業だけではアウトカムになかなかつながっていかないという部分もありますけれども、保健事業は、介護保険や重症化の前の段階の人たちに会える、フレイルとか進んでいても本人はまだいいと思っている人たちに会える、そこの保健事業であるということを認識する必要があります。課題分析からいくと、では、これで、これが減るというように短絡的に捉えることは危険だろうと思いますので、どういう対象者にアプローチしていくこと、その位置づけ、それから、他の計画を見てくださいということは他の計画にもつなげていくという観点であって、そういうことを広域連合や市町村もよく意識をした上で、アウトカムを達成するのは保健事業だけではない、これだけでは届かないことが色々あると思いますので、そのような意味でもアウトカムを一緒に、他の計画も、医療計画も介護保険事業計画も同じような目標が立っていると思います。
 同じような目標が立っているところのよりリスクが高いところもあれば、健診や保健事業から入れる、より手前の部分を担当するこの事業という、介護保険はまだ関係ないやと思っているような後期高齢者の人たちに対して気づいていただいて動かしていくところがこの事業の最も重要なところかとも思いますので、この事業で実施、強調したいことは、優先順位の考え方でもそうですけれども、優先順位は、広域連合と市町村の組合せで解決可能な事業がある。そこに優先順位があるということを意識してもらえるといいかと思っています。市町村、広域連合が個別に色々な優先課題を検討して計画に上げていくということが、それもいいですよとなっているので、そのときに少し遠過ぎるもの、保健事業でどう動かせるのかということも併せながら検討していくことが必要と思います。健康課題の明確化で、標準的な項目以外で上記以外のものをしていくときの留意点とかはありましたか。19ページ辺りですか、保健事業の内容ということで記載はされているのでここでいいですか。
○井出座長 19ページ、20ページの辺りですね。津下構成員がおっしゃられた後半の話は出ているのかと思います。あと前半の話でおっしゃっていたのは恐らく6ページのところの辺りに関わることかなと伺いましたけれども。
○津下構成員 そうですね。
○井出座長 この辺りに書いてあるのですけれども、ここをどういう心として伝えていくのか。
○津下構成員 そうですね。伝わるといいですけれども。
○春日専門官 ご意見ありがとうございます。少し充実した書きぶりにできるかどうか検討したいと思っております。また、広域のほうでも実際に計画を確認したりする際に、どのぐらい業務の中でできるのかどうかというところもあるかと思いますので、その辺りも実態を踏まえつつ、少し充実した書きぶりをできないか検討したいと思います。ありがとうございます。
○井出座長 ありがとうございました。今、論点の3つ目で手引きの本体に関しては、他の計画であるとか、他の事業をされている主体であるとか、それから委託される場合に委託の事業者さんとの役割の分担であるとか、そういった関係するものと後期の計画との間でどのように整合を取ったり役割分担をしていくのかというところのお話が多かった印象を持っております。他にももし何かございましたらこの機会にご発言いただけますでしょうか。
 樺山構成員、よろしくお願いいたします。
○樺山構成員 今のところで、どこの課が出てくるかを明示していくということをもし書き込んでいく場合は、事務職と専門職も含めて職種もあるとより良いかと思います。
○井出座長 ありがとうございます。実際にはそういう問題も確かにあるかと思います。
 田中構成員、お願いできますか。
○田中構成員 ありがとうございます。先ほどからお話が出てきていた中で、私の経験から言いますと、委託のところ、津下先生もおっしゃっていたのですが、ここはやはり厚く書かれたほうがいいかなというのがあります。丸投げをしているのを見たわけではないのですが、分析はしてもらったが、それをどう解釈していいのか分からないという形で大学のほうに、相談に来る場合がありました。何を優先課題として考えて、何をどういう形で、これも要するに主体性をきちんと持つというところにつながるのですけれども、そういう経験がありまして、少し戸惑ったことがあります。では、何を委託していたのだろうかと思うわけですが、ある意味では分析というものを丸投げした状態になっている。何をどうしようかという感覚で分析をしているわけではなくて、分析のための分析になってしまっていたということがありますので、それだと効果を持たないということがありますので、うまい言葉を思いつかないのですけれども、そこのところを少し厚く書いていただくといいかと思います。
○井出座長 ありがとうございました。
 津下構成員、よろしくお願いします。
○津下構成員 田中構成員のおっしゃるように、何がしたいのかとかどういうことが知りたいのかということをきちんと自治体や委託先にヒアリングをした上で、では、こういう分析をしましょうとするところはいいと思うのですけれども、既定のものにざっと流して結果だけ出されてもこれは困るよねという話になると思います。「分析をお願いします」と簡単に言わないで、その分析の目的や、どういうことに使いたいのでこういう分析をお願いしたいということをきちんと伝えていくこと、その解釈がどうなのかということまで委託元によく理解できるように返してもらわないと、そこまでが仕事ではないかと思います。もう1つは、恣意的な分析ではないですけれども、その後の事業に、自分のところの得意分野を持っていると、どうしてもそちらに、どこの自治体が分析しても同じ結論みたいになってしまうことがよくあることでもあるので、やはり自治体がどういうことを課題に思っているか、どういうことを知りたいかをきちんと伝えた上で分析をしていただくような仕様書を提示するのが必要ではないかと思います。そして、必要に応じて追加分析、そこでまたお金がかかると言われてしまうと困ってしまうので、深掘り分析も必要になってくると思うのですけれども、そういう良心的な委託が行われることがいいのかなと思います。そのためには適切な仕様書を出すということも必要なのかと思いました。
○井出座長 ありがとうございました。私も同じような経験を何度も持っておりますので、構成員の方がおっしゃっている話はよく分かります。手引きの15ページのところで各情報を統合した分析ということを赤字で追記いただいておりまして、この点はまさに情報を広域連合の方に解釈していただくような趣旨ということで追記いただいて、様式のほうにはアセスメントという欄をつけていただいています。ここでしっかり解釈することを様式の上で手順を追って考えていただくということで追記された部分になります。ここも本当に広域の方がそういったことでここに書いてあるような解釈をしていただいているのか、また、それを委託先の方がやるのかどうかということもあるかと思うのですけれども、その点は非常に大事なことかと感じました。
 それでは、他にご意見がないようでしたら、3番目の論点についても以上とさせていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 それでは、本日で3回目のWGが終了ということで、これまで3回という非常に限られた期間の中で構成員の方には、WGの場、それからWGの前後でも非常に多くのご意見を頂きましてここまでたどり着くことができました。全体的に言えば、非常に包括的な議論ができて、これも途中経過ということではあるかもしれないのですけれども、先ほどの色々な手引きにおける記載に関しても布石を打つようなことができているのではないかなと、新しい後期高齢者広域連合の保健事業の実施計画ということで、また一歩踏み出せるようなものになっているのではないかと感じた次第です。本日もご議論いただいた点が多々ありましたので、後ほどまた反映させていただきたいと思っております。
 また、本日のご議論で頂いたことで一番印象に残ったことは、ここに書いてあることはこれでまたブラッシュアップしていくところもあると思うのですけれども、これを各広域でどう実現していただいたり、こちらで考えたことを伝えていくのかということが非常に大事かと思います、また来年度、広域の方にご説明する際にきちんと伝えていただくということと、またそれに対して支援を行っていかなければいけないということを強く感じました。
 本日ご意見のありました他の計画との調和・整合性、それから最後にご議論いただいていた委託の問題については記載の充実等も事務局と図りたいと思います。最終的な記載の見直しにつきましては事務局と座長で調整し、取りまとめさせていただくという対応にさせていただきたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
―全員、首肯―
 ありがとうございます。本WGの議論につきましては、3月に開催されるデータヘルス計画の在り方に関する検討会、それから高齢者の保健事業のあり方検討ワーキンググループに報告をさせていただきたいと思います。
 それでは、本日予定していた議論は全て終了いたしましたので事務局にお戻ししたいと思います。
○宇野調整官 長時間にわたるご議論を頂きまして、ありがとうございました。本日にて本WGの議論を終了いたします。皆様、長期にわたり積極的なご議論を頂き、誠にありがとうございました。以上で終了させていただきます。