2022年7月26日 薬事・食品衛生審議会 日本薬局方部会 議事録

日時

令和4年7月26日(火)16:00~

出席者

出席委員(11名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理
 

欠席委員(0名) 


行政機関出席者
 

 山本史(大臣官房審議官)
 吉田易範(医薬品審査管理課長)
 鈴木洋史(独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)
 田宮憲一(独立行政法人医薬品医療機器総合機構執行役員(新薬審査等部門担当)) 

 


 

議事

○医薬品審査管理課長 定刻を過ぎましたので、ただいまから、薬事・食品衛生審議会日本薬局方部会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席を頂き誠にありがとうございます。
 本部会は、基準に関する審議を行います。また、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、Webにて開催いたします。議事録については、後日、厚生労働省のホームページに掲載いたします。
 まず、委員の異動です。今回より御参加いただくことになりました委員の先生を御紹介いたします。京都大学准教授の伊藤美千穂委員が退任され、後任として国立医薬品食品衛生研究所の宮崎玉樹委員が新たに着任されております。宮崎委員、よろしければ一言お願いできますか。
○宮崎委員 初めまして。御紹介にあずかりました国立医薬品食品衛生研究所薬品部の宮崎玉樹です。日局原案検討委員会では、医薬品添加物委員会、物性試験法委員会、製法問題検討小委員会などに所属しております。また、厚生労働省管轄の委員会では、医薬品添加物規格検討委員会に出席しております。日本薬局方部会は、原案検討委員会から上程された日局収載案の最終審議を行うと伺っております。各委員会、また、日頃の業務から得た知識を本部会でいかせるように努める所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
○医薬品審査管理課長 宮崎委員、どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。退任されました伊藤委員におかれましては、これまで日本薬局方部会での議論において、多くの貴重な御意見を頂いておりましたことを、この場をお借りしまして改めて御礼申し上げます。また、事務局の人事異動もありましたので、紹介いたします。本日少し遅れておりますが、厚生労働省医薬・生活衛生局長八神敦雄が新たに着任しております。また、機構審査センター長に、新たに鈴木洋史が着任しております。Webから参加いただいております。鈴木先生、よろしければ一言いただければと思います。
○医薬品医療機器総合機構 御紹介いただきました審査センター長の鈴木です。4月から着任しておりますが、前職は東京大学医学部附属病院薬剤部になります。よろしくお願いいたします。
○医薬品審査管理課長 よろしくお願いいたします。続いて委員の出席状況ですが、現時点で11名の委員全員が御出席ですので、定足数に達しておりますことを報告いたします。
 部会を開始する前に、所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について報告いたします。薬事分科会規程第11条においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問などに就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。今回全ての委員の皆様から、薬事分科会規程第11条に該当する事項はない旨を御申告いただいておりますので、御報告いたします。委員の皆様には、会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、本日は日本薬局方の一部改正について御審議を頂くこととしております。太田部会長、以後の進行をよろしくお願いいたします。
○太田部会長 改めまして、本日は委員の先生方におかれましては、お忙しいところ日本薬局方部会に御出席を頂き、誠にありがとうございます。ただいまから議事に入ります。最初に、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料については、先般、電子データを委員の先生方にお送りしております。各委員におかれましては、各自お持ちの端末で資料を御確認ください。資料としては、議事次第、委員名簿、資料1~3、参考資料1、2をお送りしております。資料については以上です。
○太田部会長 事務局からの説明に、特段の御質問などはございますか。よろしいでしょうか。それでは、審議事項1及び報告事項1に移ります。事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 審議事項1及び報告事項1について説明いたします。審議事項1の資料1については、日本薬局方の本体、告示をする部分で、御審議いただく事項という扱いになります。また、資料2の日本薬局方の参考情報については、本体の告示の部分には含まれないものとなっておりますので、報告事項となります。第十八改正第一追補として、全体像を御理解いただくため、審議事項1と報告事項1を続けて説明いたします。
 まず、お手元の資料1「第十八改正日本薬局方第一追補(案)について」という資料の1ページです。ファイルを御覧いただいている委員の方におかれましては2ページを御覧ください。最初に、日本薬局方についての説明を記載しております。1.日本薬局方は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律第41条の規定に基づき、医薬品の性状及び品質の適正を図るために作成される規格基準書であり、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めることとされております。少なくとも10年ごとに日本薬局方の改正が行われることと薬機法上は定められております。
 2.日本薬局方の改正歴等を御覧ください。日本薬局方が改正された公示年月日と収載品目数の変遷をまとめております。初版は明治19年ですが、一番新しいものとしては昨年の6月の第十八改正日本薬局方に至るまで改定が重ねられているところです。先ほど10年ごとに改定をすると申し上げましたが、それぞれの改正歴を見ますと、昭和51年の第九改正からは5年ごとに全面改正が行われております。また、第十二改正からは、全面改正の後に2回の追補を作成しているという状況です。追補以外にも、必要に応じて部分改正を行っているところです。医薬品各条における収載品目については、改正ごとに増加が図られており、現在は2,033品目が収載されている状況です。
 その下の3.については、第十九改正日本薬局方の作成について記載しております。
 4.は、第十八改正第一追補の検討状況についてです。平成16年の機構の設立以降、日本薬局方の原案の作成は機構において行うこととされております。そのため、必要な委員会は全て機構に設置しております。令和2年9月から本年6月までの間に、計132回の委員会が開催されております。その後、原案が取りまとめられ、本年6月に機構から厚生労働省に対して原案の報告がなされております。この報告を基に、本日、当部会において御審議を頂くものとなっております。
 今後の予定としては、本日の審議を踏まえ所定の手続を行った上で、本年12月をめどに第十八改正日本薬局方の第一追補の告示を行うことを予定しているところです。
 以降、資料2と資料2-1の日本薬局方の参考情報の改正案も含め、具体的な改正内容については機構から説明をいたします。
○医薬品医療機器総合機構 それでは、審議事項1「第十八改正日本薬局方第一追補(案)」、報告事項1「日本薬局方の参考情報の改正(案)」の概要について説明いたします。まず、資料No.1を御覧ください。資料No.1は、第十八改正日本薬局方第一追補(案)の概要等を説明する資料です。初めに、この資料の構成について説明いたします。1~3ページは今回の改正までの経緯等を示しております。4~7ページまでが改正内容の概要、8ページからが収載・改正品目の一覧表、56ページからは一般試験法の新旧対照表となっております。また、資料No.1-1~1-5が、第十八改正日本薬局方第一追補(案)の本体となっております。報告事項1「日本薬局方の参考情報の改正(案)」についても、一連の日局本体の改正に関連する内容ですので、審議事項と併せて説明いたします。
 では、最初に資料No.1の第十八改正日本薬局方第一追補(案)の概要を用いて説明いたします。資料No.1の4ページを御覧ください。まず、一般試験法の改正内容について説明いたします。一般試験法とは、医薬品各条に共通する試験法、医薬品の品質評価に有用な試験法及びこれに関連する事項を定めたものです。現在、日本薬局方において規定している一般試験法の一覧を、9~10ページに示しております。今回は新たに3項目を収載し、既存の8項目を改正いたしました。それでは、その主な内容について説明いたします。
 4ページに戻ります。1.1.新たに収載する試験法です。(1) 「2.00 クロマトグラフィー総論」は、日米欧薬局方で調和合意された内容を、クロマトグラフィー総論として新規に設定するものです。(2) 「2.27 近赤外吸収スペクトル測定法」は、参考情報「近赤外吸収スペクトル測定法〈G1-3-161〉」を見直し、一般試験法として新規に設定するものです。(3)「2.28 円偏光二色性測定法」は、光学活性な化合物において左右円偏光の吸収度合いが異なる現象を利用して、光学活性物質の構造解析等に用いられる方法を新規に設定するものです。
 次に、1.2.改正する試験法等です。主なものとして、(1)~(5)について説明いたします。(1)(2)の「2.01 液体クロマトグラフィー」「2.02 ガスクロマトグラフィー」は、「2.00 クロマトグラフィー総論」の収載に伴い記載を整備しております。(3)の「2.22 蛍光光度法」は、現在主に使用されている装置の仕様を踏まえ、「蛍光分光光度計」の記載を「分光蛍光光度計」に変更するものです。(4)の「2.58 粉末X線回折測定法」は、日米欧薬局方で改正が合意された内容を反映し、結晶相の定量分析における下限値の記載を見直すとともに、全般的な用語の整備等を行うものです。(5)の「3.04 粒度測定法」は、日米欧薬局方で修正が合意された内容を反映し、ふるいの直径にインチ表記を併記するとともに、記載を整備するものです。
 5ページ中段の1.3.新たに収載する標準品ですが、こちらについては3件あります。また、削除する標準品は、1.4.にありますように1件です。以上が、一般試験法の改正の概要です。
 続いて、5ページ下段の2.医薬品各条について説明いたします。医薬品各条とは、個々の医薬品原薬や製剤の規格を規定しているもので、13ページ以降に一覧表で示しております。この表には、改正品目における変更項目も併せて示しております。5ページに戻り、2.医薬品各条の所から概要を説明いたします。2.1.新たに収載する品目ですが、11品目を予定しております。11品目の内訳は、化学薬品等が9品目、生薬等が2品目です。6ページを御覧ください。2.2.改正する品目は82品目を予定しており、その内訳は、化学薬品等が38品目、生薬等が44品目です。また、863品目について、ICH-Q3Dガイドラインに基づく元素不純物管理の適用に伴い、試験の目的が重複する重金属試験、ヒ素試験、鉛試験等の削除を予定しております。7ページを御覧ください。2.3.削除する品目については、2品目を予定しております。以上が、第十八改正日本薬局方第一追補(案)について御審議いただきたい内容です。
 続いて、参考情報について説明をいたします。資料No.2「日本薬局方の参考情報の改正(案)について」の1ページを御覧ください。1.1.ですが、参考情報のカテゴリー分類に、「G9.医薬品添加剤関連」を新設いたしました。1.2.新たに作成する項目については、(1)~(5)の5項目あります。それぞれの概要について説明いたします。G1.の理化学試験関連のカテゴリーについて、日米欧薬局方で調和合意された試験法として、(1)「G1.液の色に関する機器測定法」を新たに収載いたします。また、先ほど説明しました新規に収載される一般試験法「2.00 クロマトグラフィー総論」の「4.クロマトグラフィー条件の調整」に関する留意点を示すために、(2)「G1.クロマトグラフィーのライフサイクル各ステージにおける管理戦略と変更管理の考え方」を新たに収載いたします。
 続いてG2.の物性関連です。粉体の流動性評価に有用な試験法の一つであるせん断セル法について、その詳細を示すため、(3)「せん断セル法による粉体の流動性測定法」を新たに収載いたします。続いてG4.の微生物関連ですが、「微生物試験における微生物の取扱いのバイオリスク管理」を新たに収載いたします。当該参考情報では、一般試験法及び参考情報に収載されている微生物を用いる試験の実施に際して、考慮すべき微生物の安全な取扱いにおける基本要件を記載しております。
 続いて、G9.医薬品添加剤関連ですが、(5)「製剤に関連する添加剤の機能性関連特性について」を新たに収載いたします。当該参考情報では、製剤の製造工程・保存・使用において、有効成分及び製剤の有用性の向上に関連する添加剤の物理的・化学的特性を機能性関連特性として解説しております。
 1.3.は(1)~(5)の5項目を改正いたします。概要については、こちらの資料に示したとおりです。1.4.の削除ですが、廃止する項目については、「G1.近赤外吸収スペクトル測定法」で、先ほど説明した一般試験法「2.27 近赤外吸収スペクトル測定法」の新規収載に伴い、参考情報から削除いたします。参考情報の改正案についての報告は以上です。以上、御審議、御確認のほど、よろしくお願い申し上げます。
○太田部会長 ありがとうございました。ただいまの内容に関して、委員の先生方から御質問、御意見がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。深澤委員、よろしくお願いいたします。
○深澤委員 よろしくお願いいたします。審議事項ではなくて、報告事項についてなのですが、専門に関わる微生物関連について少しコメントがあります。資料No.2-1の微生物関連の所、23ページからの所になるのですが、そちらを御覧いただけますか。一つ目が24ページの1.6.のバイオセキュリティという所です。非常に細かい点で恐縮なのですが、43、44行目で、防護・監視を必要とする重要な生物材料、Valuable biological materialsということで、biological materialsの頭文字が小文字になっているのですけれども、これは、ほかの所も大体、皆大文字に整えられていますし、VBMという略語等も使われることから、大文字にしたらよいのではないかというコメントが1点目です。
 次が、同じく24ページの1.14.の物理的封じ込め施設・設備の所でして、最後の文章の、「物理的封じ込めレベルにより1から4までの4段階に分類される」という文言なのですが、一般的には1から4というよりは、P1からP4という言い方をすると思いますので、物理的封じ込めレベルの後ろに括弧を付けてPとして、Physical ContainmentのPの意味というのを示した上で、「物理的封じ込めレベルによりP1からP4までの4段階に分類される」というような言い方にしたほうがよいのではないかというコメントが2点目です。
 3点目が、25ページの3.2.実験室バイオセーフティ上問題になるリスクの低減についてですが、行数としては82、83、84の所です。「微生物取扱い者の健康管理に関し、使用する微生物に対するワクチンなどの効果的な予防法がある場合には、微生物取扱い者のワクチン接種歴を把握する」と書かれているのですが、ワクチン接種歴を把握するというのが、個人情報の観点から問題になるかもしれないなと思っております。実際、我々の研究所でもこの点は問題になっていたように思いますので、この文言はもう少し柔らかく、例えば「把握する仕組みを導入する」とか、「活用する仕組みを導入する」ぐらいのほうがよいかもしれないというコメントです。
 次のコメントとしては、26ページの2行目、「物理的封じ込めレベル3」と書いてありますが、P1、P2、P3という表現をするのでしたら、ここに括弧書きでP3と入れておくとよいのではないかというのがコメントの4番目です。それに対応して5番目としては、27ページの表2.の一番右のカラムです。施設・設備(物理的封じ込めレベル)という所、ここもレベル1、レベル2、レベル3、レベル4と書いてあるのですが、こういう言い方よりはP1、P2、P3、P4という書き方にしたほうがよりよいのではないかと思っているというのが5番目のコメントです。
 あとは、恐らく単なるスペルミスだと思うのですが、27ページの8行目の最後に句点が二つあるので、一つ削除したらよいのではないかというのが、細かい点ですけれどもコメントです。これについて、もし御回答いただけるようでしたらよろしくお願いいたします。
○太田部会長 深澤委員、ありがとうございました。今、6点の御指摘を頂きました。機構からお答えいただけますか。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。まず1点目、資料No.2-1の24ページの1.6.のバイオセキュリティのValuable biological materialsの部分です。御指摘ありがとうございます。大文字で始まるように修正させていただきます。
 2点目です。1.14.の物理的封じ込め施設・設備の項の御指摘ですが、冒頭の1.14.の物理的封じ込め施設・設備という所に、括弧書きでPhysical Containmentというのを付けさせていただいて、本文中で「封じ込めレベルによりP1からP4まで4段階に分類される」と修正させていただきます。
 3点目の25ページの3.2.の部分ですが、先生の御経験を共有いただき、ありがとうございます。御指摘の部分を先生から御提案いただいた「ワクチン接種歴を活用する仕組みを導入する」に修正させていただきます。
 4点目、26ページの2行目ですが、物理的封じ込めレベル3の所に、括弧書きでP3を追記させていただきます。
 5点目、27ページの表2.の部分です。カラムのレベル1、レベル2、レベル3、レベル4という所ですが、P1、P2、P3、P4のように修正させていただきます。また、最後の6点目の御指摘ですが、27ページの8行目の最後に二つピリオドがありますので、一つ削除させていただきます。回答は以上です。
○深澤委員 どうもありがとうございます。
○太田部会長 深澤委員、このように6点に修正を掛けるということでよろしいでしょうか。
○深澤委員 承知いたしました。どうもお答えをありがとうございます。
○太田部会長 ほかにいかがでしょうか。御質問、御意見等はございますか。よろしいでしょうか。深澤委員、よろしくお願いいたします。
○深澤委員 もしお時間があるなら、コメントというかお願いがあり発言させていただきます。私ども感染研では、ワクチンや血液製剤の国家検定に携わっていますことから、局方と並ぶ製剤の基準であります生物学的製剤基準の策定等にも専門家の立場で関わっているところです。現在、生物学的製剤基準(生物基)の在り方というのを、日本薬局方と調和させることも含めて見直しを行う検討というのも厚労科研などの中で行っているところでして、関係しております当研究所の品質管理部門や検定担当部門からの意見や要望があり、2点ほど発言させていただければと思います。
 1点目は、少し細かい所なのですが、現在、日本薬局方の参考情報になっておりますマイコプラズマ否定試験<G3-14-170>がありますが、これをできましたら一般試験法へ格上げできないか御検討をお願いしたいということがあります。なぜかといいますと、生物学的製剤基準のマイコプラズマ否定試験は少し局方と方法が異なっており、一般試験法に格上げしていただくことで生物学的製剤基準を局方に寄せていくことができて、最終的に生物学的製剤基準を含めて国際的な3局方の調和を図ることができるのではないかと思われるということです。この点についての見通しはいかがかということをお伺いしたいと思います。
 もう1点は、またこれもワクチンや血液製剤に関することです。生物学的製剤基準には約100ほどのものが収載されているのですけれども、局方は一部のみのワクチンしか収載されていないわけですが、収載するのに何か基準とかルールがあるのかということを是非聞いてほしいと。私も伺いたいのですが、その点についてお知らせいただけると幸いです。以上です。
○太田部会長 それでは、機構からお答えいただけますか。事務局から、はい。
○事務局 事務局から、頂いた2点の御質問についてお答えいたします。まず、1点目のマイコプラズマ否定試験の一般試験法への格上げに関しての御質問、御提案ですが、この点に関しては、現在、生物学的製剤基準と連携を取りつつ、マイコプラズマ否定試験を一般試験法に載せるという方向で検討を進めているという状況です。この件に関しては、引き続き検討していきたいというところです。
 2点目の御質問ですが、局方に一部のワクチンのみが収載されているという点について、収載ルールに関して何かあるのかという御質問ですけれども、現行の第十八改正日本薬局方には、11品目のワクチンが収載されております。ただし、この11品目については、第十一改正日本薬局方までの間に収載されたものでして、かなり古い時期に収載されたもので、当時の経緯等については不明という状況です。明確なルールについてはありませんが、現在は、ワクチンを日本薬局方へ収載する場合においては、いずれにしても生物学的製剤基準との調整が必要であると認識しておりますので、そういったことがありましたら生物学的製剤基準と調整をした上で検討していきたいと思っております。以上です。
○太田部会長 深澤委員、よろしいでしょうか。
○深澤委員 どうもありがとうございます。是非、生物学的製剤基準策定の関係者とも議論を深めていただいて、前に進めていっていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○太田部会長 それでは、ほかの委員の先生方から追加の御質問、御意見がございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、議決に入ります。第十八改正日本薬局方第一追補(案)を承認してよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。御異議がないようですので、承認としたいと思います。薬事分科会での報告に進めさせていただきます。また、報告事項1についても御確認いただけたものとさせていただきます。
 それでは、報告事項2に移らせていただきます。「日本薬局方新規収載候補品目(案)」についてです。機構からの説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。報告事項2「日本薬局方新規収載候補品目(案)」について、資料No.3を御覧ください。日本薬局方新規収載候補品目(案)では、令和2年10月の日本薬局方部会での御報告以降、新たに医薬品各条として追加及び削除する品目について、本部会で御報告させていただきます。表紙の次のページを御覧ください。上段にあります新規収載候補品目(案)は、日本薬局方原案検討委員会の総合委員会において、第十九改正日本薬局方作成基本方針に基づき検討・了承され、機構での意見募集を経て厚生労働省に報告するものです。今回、候補として追加する品目は、医薬品製造販売承認取得企業からの収載要望に基づき、日本薬局方原案検討委員会にてその妥当性が確認された化学薬品6品目及び機構にて医療上の必要性及び汎用性の観点から選定され、日本薬局方原案検討委員会にてその妥当性が確認された化学薬品44品目です。なお、2ページの下段にあります新規収載候補品目リストからの削除品目(案)にあります1品目は、製造販売を終了するため承認整理がなされ、新規収載候補品目から削除することとなったものです。併せて御報告させていただきます。以上、御確認のほどよろしくお願い申し上げます。
○太田部会長 それでは、ただいまの件に関して、御質問等がありましたらよろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。これについても特段の御異議はなさそうですし、御確認いただけたものとさせていただきます。どうもありがとうございました。
 以上をもちまして、本日の審議、報告事項は終了いたしました。事務局から何かございますか。
○事務局 今後のスケジュールについて御連絡いたします。本日、御審議いただいた第十八改正日本薬局方第一追補については、今後パブリックコメント、WTO通報等、所要の手続を行った上、薬事分科会における報告を経て告示を行う予定です。その際、法令等の関係で書式、体裁等の必要な修正等が行われることもあるかと思います。その点は御了承いただければと思います。
 次回の部会の日程ですが、事務局にて調整し、改めて御連絡させていただきたいと思います。事務局からは以上です。
○太田部会長 それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。委員の先生方、どうもありがとうございました。
( 了 )
 
備考
本部会は、公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局 

医薬品審査管理課 課長補佐 林(内線2737)