【照会先】

医薬・生活衛生局国際薬事規制室
室 長:安田 尚之(4223)
専門官:柳澤 真央 (4232)
(代表電話) 03 (5253) 1111
(直通電話) 03 (3595) 2431

医薬品規制調和国際会議(ICH)総会が開催されました

~3ガイドラインが整備されました~

 令和4年11月13日から16日まで、医薬品規制調和国際会議(ICH)の管理委員会・総会・各作業部会等が開催されました(メンバー・オブザーバーは参考1参照)。今回は対面会合を原則とし、各国の事情に応じてバーチャル参加も可能とした形式での開催となりました。本会合では、主に以下の成果がありました。
 次回ICH会合は令和5年6月10~13日にカナダ・バンクーバーで開催されます。次回も対面での会合開催を予定しています。
 
1.今回の成果(作業部会)
 作業部会におけるガイドライン作成の主な進捗(注)として、今回のICH会合までに合意した事項および今回のICH会合で合意した事項について、ICH総会で報告されました。
(注)ICHのガイドライン作成が開始され、ICH規制当局側メンバーの各国・地域で実装されるまでの手続きはステップ1からステップ5の各段階を経て行われます。(参考2参照)

(1)ステップ4到達
 (ア)今回のICH会合で合意
   ・Q13:「原薬及び製剤の連続生産」
 (イ)今回のICH会合までに合意
   ・E19:「安全性データ収集の最適化」(令和4年9月にステップ4到達)
   ・S1B(R1):「医薬品のがん原性試験に関するガイドラインの補遺」(令和4年8月にステップ4到達)
 
(2)ステップ2到達
 (ア)今回のICH会合で合意
   ・なし
 (イ)今回のICH会合までに合意
   ・M11:「Clinical electronic Structured Harmonized Protocol (CeSHarP)」(令和4年9月にステップ2
    到達)
   ・Q5A(R2):「ヒト又は動物細胞株を用いて製造されるバイオテクノロジー応用医薬品のウイルス安全性評価
    の改訂」(令和4年9月にステップ2到達)
 
2.新規メンバー及びオブザーバー
 今般総会では、新たに、チュニジア医薬品局(DPM)がICH規制当局オブザーバーに承認されました。これで、ICHはメンバー20団体、オブザーバー36団体となりました(参考1参照)。
 
3.2023年予算及び2027年までの5か年予算の採択
 今般総会では、2023年のICH協会の予算の他、各メンバーの2023年の年会費・MedDRA購読費が採択されました。また、2027年までの5か年予算(見込み)も承認されました。今後はこの予算に基づいて、各活動が行われていくことになります。
 
4.ICHアワードの受賞
 昨年のICH総会において、ICHガイドラインの整備に著名な貢献をした専門家にICHアワードを提供することが合意されました。これにより、今般総会で初めてのICHアワードの受賞が行われました。
 日本からは、当局側3名、業界側2名が受賞することとなりました。
 
5.国際薬事規制当局プログラム(IPRP)について
 ICH総会に併せ、11月16日及び17日にIPRP会合(参考3参照)が対面形式で開催されました。
 その中では、リライアンスの推進・e-labeling調査のとりまとめ・作業部会の活動・各国の規制状況等について報告・紹介・意見交換が行われました。

 
(参考1)ICH参加団体一覧(令和4年11月16日時点)
※:管理委員会メンバー 下線:今般会合で追加
【メンバー(20団体)】
 ○創設規制当局メンバー(3):厚生労働省/医薬品医療機器総合機構(MHLW/PMDA)(※)、米国食品医薬品局(FDA)(※)、欧州委員会/欧州医薬品庁(EC/EMA)(※)
 ○創設産業界メンバー(3):日本製薬工業協会(JPMA)(※)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)(※)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)(※)
 ○常任規制当局メンバー(2):ヘルスカナダ(※)、スイスメディック(※)
 ○規制当局メンバー(9):ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)(※)、中国国家医薬品監督管理局(NMPA)(※)、シンガポール保健科学庁(HSA)、韓国食品医薬品安全処(MFDS)(※)、台湾食品薬物管理署(TFDA)、トルコ医薬品医療機器庁(TITCK)、サウジ食品医薬品庁(SFDA)、メキシコ連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)、英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)
 ○産業界メンバー(3):バイオテクノロジーイノベーション協会(BIO)(※)、国際ジェネリック・バイオシミラー医薬品協会(IGBA)(※)、世界セルフケア連盟(GSCF)
 
【オブザーバー(36団体)】
○常任オブザーバー(2):世界保健機関(WHO)、国際製薬団体連合会(IFPMA)
○規制当局オブザーバー(20):アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)、インド中央医薬品基準管理機構(CDSCO)、キューバ国家医薬品医療機器管理機関(CECMED)、イスラエル保健省医薬品・監督センター(CPED)、コロンビア医薬品食品監督庁(INVIMA)、ヨルダン食品医薬品局(JFDA)、モルドバ医薬品医療機器庁(MMDA)、イラン国家規制当局(NRA)、マレーシア国家医薬品規制庁(NPRA)、南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)、カザフスタン国家医薬品医療機器専門機関、ロシア連邦保健・社会発展監督局(Roszdravnadzor)、アルメニア医薬品医療技術専門科学センター(SCDMTE)、オーストラリア医療製品管理局(TGA)、レバノン公衆保健省(MOPH)、アゼルバイジャン保健省分析センター(AEC)、インドネシア共和国食品医薬品庁(BPOM)、ウクライナ保健省専門家センター(SEC MOH)、エジプト医薬品庁(EDA)、アルジェリア医薬品庁(ANPP)、チュニジア医薬品局(DPM)
○地域調和イニシアティブ(6):東南アジア諸国連合(ASEAN)、アジア太平洋経済協力(APEC)、東アフリカ共同体(EAC)、湾岸協力理事会(GCC)、汎アメリカ医薬品規制調和ネットワーク(PANDRH)、南部アフリカ開発共同体(SADC)
○業界団体オブザーバー(1):医薬品原薬委員会(APIC)
○医薬品関連国際団体(6):ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation)、国際医学団体協議会(CIOMS)、欧州医薬品医療品質部門(EDQM)、国際医薬品添加物機関(IPEC)、医薬品査察協同スキーム(PIC/S)、米国薬局方(USP)
 
(参考2)ICHのガイドライン作成ステップ
ステップ1 新しい調和ガイドラインを作成する提案が新しいトピックとして総会により承認を受けると、専門家作業部会が設置されます。専門家作業部会では協議を重ねて技術ドキュメント(ガイドライン案のベース)を作成します。
ステップ2 ステップ2a: 技術ドキュメントの確認
ステップ1の技術ドキュメントが総会で承認されるとステップ2aとなります。
ステップ2b: ガイドライン案の採択
ステップ2aの技術ドキュメントをベースにしたガイドライン案が総会の規制当局代表者により承認されるとステップ2bとなります。
ステップ3 ICHの各地域・国の規制当局(日本では厚生労働省)からガイドライン案が公表され、公に意見が求められます。寄せられた意見に基づいて専門家作業部会で協議が行なわれ、ガイドライン案が修正されます。
ステップ4 ガイドライン案が総会の規制当局代表者によって最終的に合意、採択されるとステップ4となります。
ステップ5 ICHの各地域・国の規制当局において、それぞれの手続きにしたがってガイドラインが実施されます。
日本では、厚生労働省医薬・生活衛生局から通知されます。
 
(参考3)IPRP
IPRP(International Pharmaceutical Regulators Programme、国際薬事規制当局プログラム)は、日本、米国、EU、 カナダ、スイス等、約30か国・地域の規制当局のみが参加した国際会議です。規制当局間の協力や、規制情報に関する交換等を実施しています。年2回、ICHに併せて会合が開催されます。