第39回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 議事録

健康局 予防接種担当参事官室

日時

令和4年10月20日(木) 15:00~16:00

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議事

議事内容
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 それでは、定刻となりましたので、第39回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。
本日は、御多忙のところを御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開です。
また、前回の分科会と同様、議事の様子はユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては、傍聴に関しての留意事項の遵守をお願いいたします。
なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
続きまして、本日の出欠状況でございます。
町村会の伊藤委員、順天堂大学の伊藤委員、川俣委員、白井委員から御欠席の連絡を受けております。現在、委員17名のうち13名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
続きまして、本日の資料でございますが、あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元にお配りしている資料を閲覧する方式で実施いたします。番号01の議事次第及び委員名簿から番号07の利益相反関係書類までを用意しております。
資料の不足等、御不明な点がございましたら、事務局にお申し出ください。
それでは、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
(カメラ退室)
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 それでは、ここからの進行は脇田分科会長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 それでは、委員の皆様、よろしくお願いいたします。
私、今日は厚生労働省のほうから参加しておりますので、ふだんとちょっと違うので何かと不慣れなところがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
まず、事務局から審議参加に関する遵守事項について報告をお願いいたします。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 ありがとうございます。
審議参加の取扱いについて御報告いたします。
本日御出席いただきました委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況、薬事承認等の資料作成への関与について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容については、資料番号07の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
本日は、議事内容に関し、「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はいらっしゃいません。
引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようよろしくお願いいたします。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、議事に入ってまいりたいと思います。
最初に、事務局から新型コロナワクチン接種の現状についての説明をお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
資料1によりまして説明させていただきます。
3ページからでございます。3ページ、コロナウイルス感染症の国内発生動向、株の置き換わりが4ページ、5ページ、6ページはワクチンの接種状況、7ページは年齢別の接種率でございます。8ページ、日本での供給が予定されているワクチンでございます。
定例の資料になりますけれども、御説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
資料の内容は確認していただければと思います。
それでは、今日の議題ですけれども、資料1の10ページを御覧ください。「新型コロナワクチンの追加接種に係る接種間隔について」となっております。これは順番に進めてまいりたいと思いますが、最初は「新型コロナワクチンの追加接種に係る接種間隔について」になります。
では、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 資料1から3を用いまして、新型コロナワクチンの追加接種に係る接種間隔について説明をさせていただきます。
12ページからが資料でございます。こちらは薬事・食品衛生審議会の提出資料でございます。まず12ページにつきましては、ファイザー社製ワクチンの有効性、追加接種に係る前回の接種からの接種間隔との関係についてでございます。ファイザー社のオミクロン株対応1価ワクチン、BA.1対応型でございますけれども、これを用いた臨床試験においては、接種間隔3~6か月での追加接種では中和抗体価の上昇が認められたというものでございます。
13ページ、同様にモデルナ社のデータでございます。モデルナ社については、オミクロン株対応の2価のワクチン、従来株とBA.1対応型ですけれども、こちらを用いた臨床試験におきまして、接種間隔3か月以上での追加接種で中和抗体価の上昇が認められたと。
14ページにつきましては、安全性でございます。まずファイザー社ですけれども、ファイザー社のオミクロン株対応1価のワクチン、BA.1対応型ですけれども、接種間隔3~6か月での追加接種につきまして、報告された有害事象は1価、従来型、これまでのワクチンと同様の傾向であると評価されております。
15ページ、モデルナでございます。こちらにつきましては、モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチン、従来株とBA.1対応型ですけれども、これを用いた接種間隔3か月以上での追加接種に係る臨床試験のデータでございます。直前の接種からの間隔別、88日以上118日未満、118日以上150日未満、150日以上に分けて比較もされていますが、「特定有害事象の発現状況に大きな違いはない」という評価でございます。
16ページにつきましては、欧米における接種間隔と接種実績についてでございます。米国においては、オミクロン株対応2価のワクチン、従来株とBA.4-5の接種間隔を2か月以上と設定してございまして、欧州におきましては、オミクロン株対応の従来株とBA.1の接種間隔を3か月以上という形で設定をしてございます。
17ページにつきましては、新たなデータでございます。ファイザー社製のワクチンについてでございます。米国では、オミクロン株対応の2価のワクチン、従来株とBA.4-5対応型を使用しまして、接種間隔2か月以上での接種が行われてございます。接種が導入されて以降のデータでございますけれども、接種後の有害事象に係る情報が収集されてございます。ファイザー社の提出資料によれば、こうした情報を含め、オミクロン株対応2価ワクチンの安全性が従来型ワクチンと異なることを示唆するデータはないとされてございます。
18ページ以降、添付文書の改訂についてでございます。10月19日の薬事・食品衛生審議会において、従来型、オミクロン株対応型いずれにおいても、追加接種は前回接種から3か月以上経過した後に接種できることが承認されてございます。最短の接種間隔が5か月以上から3か月以上に変更されてございます。
18ページについてはファイザー社、モデルナ社のオミクロン株対応2価ワクチンの添付文書について、19ページはファイザー社の従来型ワクチンについて、20ページはモデルナ社の従来型ワクチンについてでございます。
21ページ以降、諸外国との状況でございます。
22ページ、23ページ、2022年秋以降の新型コロナワクチン追加接種及びオミクロン株対応ワクチンの接種に係る諸外国の状況でございます。接種間隔について、米国は前回接種から少なくとも2か月の間隔を空けて接種。英国については3か月。カナダにおいては6か月以上の間隔、ただし、疫学的状況や実施の容易さに応じて接種間隔は最短3か月まで短縮し得る。フランスについては最短は6か月、ただし、免疫不全の者等については3か月。ドイツにつきましては6か月が推奨でございますけれども、正当な理由があれば最短4か月まで短縮し得る、ただし、免疫不全の対象者は前回接種から3か月以上という設定でございます。イスラエルについては少なくとも3か月という形でございます。
24ページ、まとめ、事務局案でございます。まとめでございますけれども、我が国では、ファイザー社及びモデルナ社それぞれの従来型ワクチン及びオミクロン株対応の2価のワクチンが特例臨時接種に位置づけられ、その際、追加接種については、薬事承認を踏まえ、前回接種から少なくとも5か月以上の間隔を空けて行うとされてきました。今般、薬事・食品衛生審議会において、追加接種の接種間隔に係る臨床試験や実臨床のデータが整理されてございます。整理されたデータを踏まえ、ファイザー社及びモデルナ社それぞれの従来型ワクチン及びオミクロン株対応2価ワクチンの添付文書が改訂され、追加接種について、前回の接種からの接種間隔が5か月以上から3か月以上に短縮されてございます。
事務局案でございます。特例臨時接種において、ファイザー社及びモデルナ社それぞれの従来型ワクチン及びオミクロン株対応2価ワクチンを用いて追加接種を実施する場合、前回からの接種間隔を5か月以上から3か月以上に短縮してはどうかとしてございます。薬事の議論を踏まえて、特例臨時接種においても同様の対応を行ってはどうかという御提案でございます。
続きまして、資料2につきましては、薬事・食品衛生審議会の資料をそのままつけてございます。「オミクロン株対応2価ワクチンの接種間隔短縮について」ということでございますが、データの内容については資料1と同様でございますので、説明は割愛させていただきます。
資料3につきましては、これらの議論を踏まえて、どういった形で国民の方々に情報提供していくかということでございまして、一般情報提供資材の案でございます。
まず1つ目、オミクロン株対応ワクチンについての第3報ということでございまして、今回、接種間隔が5か月以上から3か月以上に短縮されますので、そちらについて打ち出して説明ができるように、1枚目の表面の一番上に「接種可能な間隔が3か月になりました」ということを記載してございます。「ぜひ、年内の接種をご検討ください」という形で記載をしてございます。
裏面の一番上のところで、先ほども説明させていただきましたが、諸外国の状況についても記載をさせていただいております。
同様に、続きまして3ページ、4ページ、BA.4-5対応型を導入した際の「種類よりスピード BA.1かBA4-5のいずれか早く打てるワクチンで1回接種をしましょう」、こちらについては前回も御議論いただきましたが、裏のところで諸外国の状況についても情報を追加してはどうかという御提案でございます。
5ページ以降については、乳幼児のワクチンについて前々回御議論いただきまして、これから導入、接種が開始されるものでございますけれども、それに当たっての一般情報提供資材という形で案を作成してございます。接種スケジュールがやや複雑ですのでそちらについての説明と、それから、効果や安全性について情報提供するという形で作成してございます。
事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
薬事で接種間隔がこれまで少なくとも5か月以上となっていたところが3か月以上ということで承認をされたということで、このワクチン分科会においては特例臨時接種における接種間隔、これを5か月以上から3か月以上に短縮してはどうかという事務局の案でございました。
それでは、今、御説明がありましたけれども、委員の先生方から御質問、御意見があればお願いをしたいと思います。いかがでしょうか。
坂元委員、お願いいたします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。どうも御説明をありがとうございました。
ただいまの説明で5か月から3か月に短縮しても安全性等において問題がないということが確認できましたので、3か月に短縮していいのではないかと思っております。また、市町村側の準備といたしましても、厚生労働省からかなり前倒しでいろいろな準備に際する通知などをいただきましたので、5か月から3か月に短縮しても既に混乱は見られず、粛々と行えるのではないかと思っております。
1点御質問が、今日、予防接種委員会で皆様方にお認めいただいた場合には具体的にいつから、つまり大臣指示ですね。いつ出されるのかという点に関して、もしお答えできればよろしくお願いしたい。初日は問合せがすごく来るので、準備態勢などで、市町村としてもいつ始まるということはもし分かればよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
それでは、順番にお願いしますが、まず、沼尾委員、佐藤委員、磯部委員、中野委員の順でお願いします。
○沼尾委員 ありがとうございます。沼尾でございます。
基本的なところが分からないので教えていただければと思うのですけれども、今回接種可能な間隔を3か月にしても問題がないということでの判断がされたということで、3か月で打ちたいという方に対して打てるという形で選択肢が広がったことは、一つ望ましいことなのかとは理解できるところです。他方で、専門家ではない者の感覚からすると、3か月で接種し得るという話と、3か月たったら接種することが望ましいという形で接種が推奨されるというのは全く意味が違うと思っております。そのように考えたときに「接種可能な間隔が3か月になりました」と、資料3でも「ぜひ、年内の接種をご検討ください」と書かれていると、これはもう3か月ごとに打っていくのが望ましいのだというメッセージとして伝わってしまうところがあると思うのですが、その辺りを、つまり望ましい接種間隔をどのように考えればいいのかが非常に分かりづらい。ぜひそこに関してどういう判断になっているのかを教えていただきたいということです。
私自身は、財政を専門としている立場からすると、例えばそれが3か月でなくても4か月でも5か月でもということであれば、当然ワクチンは非常にコストがかかっているものですので、小まめに3か月打っていくことが本当に望ましいのかというところも含めて、財政支出の効率化を考えたときに、これだけワクチンはコストもかかっているものなので、望ましい接種間隔に関して、あるいは国民が安心して生活できつつ、かつコストもできるだけ効果的な形で抑制できるような、そういう接種間隔をぜひ考えていただきたいとも思いますので、そういった観点からどのような議論、あるいはどのように考えればいいのかを御説明いただければと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 産経新聞の佐藤です。ありがとうございます。
沼尾委員の発言と少し重なるところがあると思いますけれども、薬食審での承認の結果が出たところであり、3か月に短縮することについてはよろしいかと思います。ただ、出された資料を見ると、3か月と5か月の間隔を比べて3か月のほうがいいという結果が出たわけではなく、3か月も5か月も効果も副反応ともに変わらないから3か月でもいいという結果になったものと理解しています。そうしますと、皆さんに3か月で打ってくださいというものではない一方で、年内にオミクロン対応型を打ったほうが望ましいということをお勧めすることは、前回までのここでの議論で出たところであり、その辺の違いを正確にお伝えすることが重要なのではないかと思います。
そう考えますと、広報資材にある第2報のバージョン2なのですけれども、見出しのところ、一番頭に「種類よりスピード」と書いてありまして、「種類よりスピード」ではないのではないかと。その下に書いてある「BA.1かBA.4-5のいずれか早く打てるワクチンで1回接種をしましょう」というのは正しいメッセージだと思うのですけれども、「種類よりスピード」で5か月より4か月、4か月より3か月が良いと伝えたいわけではないので、「種類よりスピード」という表記はミスリードなのではないかと思いました。
以上です。ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
磯部委員、お願いします。
○磯部委員 ありがとうございます。
脇田先生の声や事務局のマイクだけすごく小さくて、ほかの委員の方はもっとボリュームが大きいので、スピーカーのボリュームをいじるのにちょっと苦労しております。
沼尾委員のおっしゃったこととほぼ同旨という気がするのです。3か月でもよい、3か月でも打てるということなのか、3か月で打つことが望ましいということなのか、その3か月の意味合いをどう伝えるかということなのだと思います。
いろいろ思うところはあるのですけれども、私はこの後すぐに出なければいけないので、資料3についてだけ。裏のところにフランス、ドイツの何か月とありますね。フランスなども基本は6か月なのですね。だけれども、高齢者等であれば3か月もありと。ドイツも6か月だけれども、4か月も可能で、免疫不全の場合は3か月という具合に、資料1で説明があるように、3か月も可能だけれども、みんなが3か月というわけではないわけです。むしろ例外的にそれも可能だというときに、資料1にそのように書いてある中、資料3で、“フランスは3か月、以上”というだけの記載は、私はむしろ不当であると思います。せめて、例えば3か月は高齢者、免疫不全の人というように、そういうカテゴリーの人であることを隣に括弧書きで書くとか、本来は原則6か月であるところそうなのだというような、正確にニュアンスが伝わるように書くべきではないかという感想を持ちました。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
これぐらいで聞こえますでしょうか。
○磯部委員 さっきよりよくなりました。
○脇田分科会長 それでは、中野委員、お願いします。
○中野委員 中野でございます。ありがとうございます。
私の前に3名の委員の先生が短いほうがいいのか長いほうがいいのかという問題提起をされましたので、それに関して私も思っていたことがあるので、まずそれを発言させてもらいます。
恐らく薬事承認という観点からは、有効性と安全性の観点から何か月たったら使用できますかという観点で3か月にすることは非常に適切であって、今回お示しいただいたオミクロン株対応ワクチンのデータを見てもそれは妥当だと思いますので、私は今回の事務局からの提案は賛同します。そして、その一方で、何か月が一番いいのかというのは、正直、世界でもまだ結論が出ていないのではないかと私は思っています。また、オミクロン株対応ワクチンがどの程度従来株と比べてより有効なのかというのも、中和抗体に関してはきちんとデータがあると思いますが、発症予防効果に関してはこれからきっとデータが集積してくるのだと思います。そういった観点から、本当に3か月がベストか、6か月がベストかというのは、今の時点では分からないと思いますけれども、ただ、これを今3か月にすることは、私は妥当だと考えています。
それに関して、これはワクチンの追加免疫という視点から捉えるべきで、ワクチンの追加免疫はどういう方に必要かといえば、それはかつて打ったワクチンの免疫が減衰してきて、追加で免疫を呼び戻す必要がある人には追加免疫が必要ですね。また、変異株、オミクロン株という話でいけば、異なるタイプのウイルス、病原体が出てきて、これまでのワクチンでついた免疫では不十分な場合、新しく出てきたワクチンで追加免疫をすることでより強固な免疫を獲得させて、より病気を予防できると思いますから、そういう観点からも追加免疫は大切だと思っています。ですから、3か月にした上でこれを何か月がベストとアナウンスするかは、いろいろな方面の専門の先生方の意見もまたお伺いしないといけないかもしれませんが、今後分かってくることかと思っています。
そういう観点からいくと、何度か前から私の主張なのですが、予防接種行政は毎日予防接種のことを考えている方にもそこまで毎日ワクチンのことばかりは考えていない方にも同じ形でしっかりと伝わらないといけないので、例えば企業からはアナウンスがあったようですが、5歳から11歳の小児用のオミクロン株ワクチンも承認申請が出ているとか、こちらのワクチンを承認されるとき3回目の追加接種は何か月で打てるのかとか、組換えタンパクワクチンは今6か月という間隔になっていると思います。こちらもできたらもうちょっと分かりやすい形にしていく、将来的な流れとしては、それを私たち予防接種・ワクチン分科会としては忘れてはいけないのではないかと思っています。
この機会にもう一つ追加させていただきたいのですが、今日の資料3の乳幼児用のワクチンです。インフルエンザワクチンとの同時接種も可ですということも書いていただいていました。インフルエンザワクチンと新型コロナのワクチンの間に接種間隔の制限は今はなくなっておりますので、同時接種でも1週間の間隔でも5日の間隔でもいいわけなのですが、前回インフルエンザワクチンと他のワクチンとの接種間隔の制限を撤廃したとき、インフルエンザワクチンに関しては十分なエビデンスがある、そのとおりだと思います。公表されているデータはそうだと思いますが、実は6か月から4歳はほかに接種するワクチンがたくさんあるのです。そこにコロナのワクチンの3回の接種というのは、正直現場の者にとっては2週間の間隔はかなりの間隔です。いろいろな意味でスケジュールを妨げます。本当に新型コロナをワクチンで予防したいと思う方は、とても打ちにくいというスケジュール、ほかのワクチンとの間隔を考えると打ちにくいという方がいらっしゃると思います。そういう観点から、海外でのナショナルイミュニゼーションプログラムのいろいろな記載を見てみたのですが、確かに一定の間隔を空けるとは書いてありますが、それより短い間隔で打つものを決して制限しているものではないような印象を、どちらかというと欧米諸国のNIPの書き方を読んで私はそういう印象を持っています。そちらも今年の冬に向けて検討しなければならないことではないかと思っています。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、今、手を挙げていただいた先生方の御意見は一通り伺いましたので、事務局からもしレスポンス等があればお願いしたいと思います。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
まず、坂元委員からいただきました仮に本会の審議が行われた場合に御了承いただいた場合にいつから始まるかでございますけれども、先日の自治体向けの事務連絡の中でも、分科会翌日にもという形で情報提供してございます。本日の翌日にもという形で準備を進めるということかと考えております。
沼尾委員、佐藤委員、磯部委員からいただいた間隔とスケジュールをどう考えるかというところでございますけれども、中野先生からは大分説明をしていただきましたが、これまでの分科会における議論においては、今回のオミクロン株対応ワクチンについては、変異がある中で今までの従来型のワクチンよりもより効果が認められることが期待されるというものであるので、12歳以上の方については1回は打ったほうがいいということを御議論していただいた上で、令和4年秋開始接種に位置づけられたと承知をしております。ですから、1回は接種をしたほうがいいと。それと併せて、年末年始にこれまで流行拡大が。
(機器調整)
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 引き続き調整できないかは見させていただきますが、進めさせていただければと思います。できるだけ声を張って説明をさせていただきます。
接種間隔と接種スケジュールの部分ですけれども、少し繰り返しになりますが、基本的には今、流行しているオミクロン株に対応したオミクロン株対応ワクチンが利用可能になったというところでございまして、専門家の御議論も踏まえて、今までの従来型よりはより高い効果が認められるだろうということを踏まえまして、12歳以上の方には1回接種をしたほうがいいと。それから、年末年始にこれまで流行が拡大してきた状況がある中で、年内には打っていただいたほうがいいということで、年内には1回接種をしましょうというところが一つの推奨にはなるという中で情報提供すると。
一方で、接種間隔につきましては、中野先生が御説明してくださいましたけれども、薬事の中で確かにおっしゃるように接種間隔が5か月より3か月のほうがいいというデータではなくて、3か月も含めてデータがあるので、臨床試験で認められると考えられた有効性、安全性が3か月でも認められるだろうということで、3か月に薬事上短縮されたと。それを踏まえて、特例臨時接種も短縮した場合には選択肢が確保されるということだと考えてございます。今後どう接種していくかということに関しましては、これまでも3回目接種の際、4回目接種の際もそういった御議論をしていただいたと認識しておりますが、前の接種の有効性の持続期間、こういったことを考えながら追加でさらに打つかどうかを考えていくと承知をしております。
それから、磯部先生、佐藤先生からリーフレットについて貴重な御指摘をいただきました。こちらについてはどういった修正ができるかをほかの先生の御意見も含めて検討させていただきたいと思います。
それから、中野先生から同時接種について御意見をいただきました。7月にも御議論いただいたとおり、インフルエンザワクチン以外については今のところエビデンスがない状況でございます。こちらについては乳幼児がまだ導入されている国が少ないという事情もございますが、7月22日の御議論の際も、インフルエンザワクチン以外のワクチンについては知見を収集しながら今後検討していくと事務局案を提示し、了承いただいたという認識でございます。引き続きエビデンスを収集しながら、同時接種、ほかのワクチンについても接種ができるというエビデンスがもし仮にあった場合には、御議論していただきたいと考えてございます。
以上です。
○脇田分科会長 沼尾先生からコスト面のお話がありましたけれども、それも今のところで大丈夫ですか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 コストにつきましては、基本的には無駄なものは打たないということだと思うのですけれども、これまでの御議論の中でも、限られたデータではある場合もありますが、有効性がちゃんと認められるかということを専門家の御議論も含めて御議論いただいていたと承知をしております。こういった議論を続けていくことでコストの面もというか、無駄なものはしないということにつながっていくと承知をしております。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
ということですので、接種間隔について、これは3か月をぜひお勧めするということではなくて、今回1回はこのオミクロン対応株ワクチンを打っていただくということですけれども、1回は打っていただきたいと。その1回打つときに3か月でも打てますよということがあるといった御説明だったと思います。
ほかにいかがでしょうか。
釜萢先生、お願いします。
○釜萢委員 今、脇田先生が指摘をしてくださったとおりで、今回の2価のワクチンについては1回のみ追加接種を行うというのが現時点での考えで、その後、免疫の様子、持続等を見て今後検討するけれども、まずは2価の追加ワクチンは1回のみというのが現時点の判断ということだと思います。
渡邊先生からもさっきお話がありましたが、これまでの得られているデータで、まだ限られたデータですが、2価のワクチンを追加で使用した場合に、従来株の1価のワクチンに比べて有効性が高まったということについては、その可能性が考えられているという点については、オミクロン株、これは今日のパンフレットにもオミクロンの部分が書いてある系統樹がありますが、比較的幅広いオミクロン全体に対しても効果が期待できることと、これは今後検証が必要ですが、従来株単価のワクチンに比べて免疫の持続が長い可能性があることも指摘されていることを踏まえると、追加接種の効用が期待できるということが基本にあって、それとまた別の観点から、今回薬事で前回からの接種間隔が3か月から可能になるということを踏まえると、早いうちに2価のワクチンの追加接種をしたほうがよいというところに導かれるということではないかと思います。
ですから、そういう意味では、前回の接種からどのぐらいがよいのかということについては、中野先生も言われるように、何か月が至適の間隔なのかというデータは今はないけれども、全体を踏まえて考えると、早い時期に2価のワクチンの追加をしておくほうがよいということになって、それは12歳以上の全ての国民という対象になるのだろうと思います。先ほども申しましたが、今後の追加が必要かどうかについては、免疫の状況を今後見ながらどうしたらよいかを改めて考えるという整理でよいのではないかと私は考えております。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
続きまして、中山委員、お願いします。
○中山委員 ありがとうございます。
先生方がおっしゃったこととかなり重なるのですが、受けるほうの立場からすると、どうしてもこの3か月になったということが、できるだけ早い時期に打ったほうがいいというメッセージとして受け取られると思います。特に高齢者の場合は恐らく12月とか1月くらいに打つ人はかなりのボリュームがいたはずなので、その人たちが5か月だったのが3か月なので10月とか11月から打てるようになるのですけれども、そのときに、特に基礎疾患があったり高齢者の人はなるべく早く3か月になったのだから打ったほうがいいというメッセージを積極的に発するのか、あるいはなるべく年内に打ってくださいという程度なのかというのはすごく分かりにくくて、そういうリスクの高い人はできるだけ早く打ちましょうと言えるのならば言ってあげたほうが親切ではないのかと思いましたが、その辺はいかがなのでしょうか。教えてください。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員 よろしくお願いします。
まず、今回の諮問事項の追加接種までの間隔を5か月以上から3か月以上に短縮することについては、お示しいただいたデータに基づいて、安全性、有効性という観点から問題ないと考えております。
これまで多くの委員から挙がっております論点、つまり3か月でも打てるというのと3か月で積極的に打つべきだというところのメッセージを明確にしておくべきだというのは、全く同意しております。
それに関して、疫学者として私なりの考えをお伝えしておきたいと思いますけれども、少なくとも今のメッセンジャーRNAワクチンについては、接種してすぐであれば一定程度の感染予防の効果、発症予防の効果が期待できるわけです。その効果は3か月程度で減弱して、半年たってしまうとほとんど効果は期待できないというのが、これまでのデータに基づけばそういうことになります。一方で、重症化予防効果、入院予防効果あるいは死亡予防効果については、3か月から半年程度は高いレベルが維持されることも分かっています。こうなると、これは以前こちらの分科会でも申し上げましたけれども、年に1回か2回アップデートしていく、追加接種を更新していくことになるだろうとおおむね予想はされます。
ただ、このときにこのウイルスがどのような季節性の流行パターンを呈するかが非常に重要で、もし毎年夏と冬に流行することが確実に予想できるようになってくれば、それに先立って打っていく、従来の季節性インフルエンザワクチンを秋口に打っていくのと同じように、予想される流行に先立って打っていくことになろうことが予想されます。ですから、3か月に1回、つまり年に4回打っていくことには恐らくなっていかないだろうとは予想されます。とはいえ、新型コロナウイルスの流行はこれまでほとんど想定どおりに起こってきていないので、そこは注意しなくてはいけなくて、例えばちょうど1年前にオミクロン株の流行が突然始まったように、それまでとは全く違う、それまで獲得していた免疫を逃れてしまうような特性を持ったウイルスが出てくる可能性もありますので、そのときには急遽追加接種をしなくてはいけないということも頭の片隅には入れておく必要があると思います。
ということで、今回資料3のパンフレットで大きく3か月で打てますということを強調しているのは、あくまでこの冬に予想される流行に先立って年内に打ちましょうということをアピールするためであって、特にこの2価ワクチンについてそう言っているのであって、来年以降もずっと3か月置きに打ってくださいというわけではないですよということは、そこは明確にメッセージを伝えていく必要があるのかと思っています。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
今、釜萢先生から中山先生、鈴木先生まで御意見、御質問もありました。中山先生からリスクのある人は早く打ったほうがよいといったメッセージを出すべきなのかどうかといった御質問もあったと思いますが、事務局から何かレスポンスはありますか。
お願いします。
○大坪大臣官房審議官 事務局でございます。いろいろ御意見をありがとうございます。
ほとんど中野先生、釜萢先生、その他先生方から御意見をいただいているとおりでございますけれども、今回3回目まではワクチンの予防効果がどれくらいもつかという成績がございましたので、それで重症化予防効果が何か月ぐらいもつとか、それでベストなタイミングがいついつですということを健康局では御議論をいただき、例えば3回目でしたら薬事は6か月以上でありましたけれども、当初8か月と置いて健康局では御議論いただいた上で、そういう数字を置いたこともございました。そういう至適なベストなといいますか、前の接種はどれくらい効果が維持するのかというデータがある場合にはそういった御議論がいただけるのだと思うのですが、今回、残念ながらそうしたワクチンの効果がどれくらい維持されるかですとか、そういったものがない中でタイミングを詰めていくことになります。今回はこのパンフレットにもございますように「最短の接種間隔」と書かせていただいておりますのは、薬事で御審議をいただいた結果、これが最短ですと申し上げているものでありまして、ベストですということではございませんので、最短でここの間隔でしたら安全性は確認されていますという意味ですので、そこは間違いがないように周知をしていきたいと思います。
それから、いずれのタイミングということとはまた別に、今回このオミクロンのワクチンを先生方に御検討いただいた際にも御示唆をいただいたコメントでありますけれども、新しい株の抗原性のあるワクチンをすべからく初回接種を終わった方は打つべきであるという御示唆をいただいたところでありますので、接種間隔の問題とはまた別に、これは追加ではありますが、一旦全ての方に、初回が終わった方全てが新しい抗原性というもので免疫をつける必要があるという御示唆をいただいたものだと考えています。したがいまして、基礎疾患がある方はもちろんだと思いますが、これまでまだ暴露されていない免疫についてイミュニゼーションするという意味であろうかと思っておりますので、これは広く国民一般の方に、初回接種が終わった方にお勧めしていきたいと事務局としては考えております。その上で、先ほど鈴木先生からも御示唆いただきましたように、今回に限りましては、まだこのオミクロンのワクチンに誰もイミュニゼーションを受けていないという観点からすると、毎年冬になりますと年末年始にこの2年間流行の波が来ておりますので、これが3か月まで認められたことを捉まえて、なるべく早く年内中に打っていただきたいといった説明を事務局としてはしていきたいと考えております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
さらに御意見がございましたらお願いしたいと思いますが、いかがですか。
福島委員、坂元委員、森尾委員、順番にお願いいたします。
福島委員、お願いします。
○福島委員 事務局からのご説明をありがとうございました。
この分科会のいいところは、様々な立場の方が集まっているところだと私は思っています。本日、ほかの委員からの御意見をお聞きしまして、確かにリーフレットの文言、キャッチーでいいところもあると思うのですけれども、誤解をされかねないところもあるのだなということで、私も納得したところでございます。
誤解をされがちなところといいますと、今、分科会がかなり頻繁に開催されていることからも分かるように、ワクチンの情報がどんどんアップデートされていて、私ですらついていくのが大変に思うこともあります。例えば前回の分科会ではBA.4-5の株のワクチン、こちらは臨床試験は行われておらず、マウスに接種した場合の中和抗体価がBA.1の対応株ワクチンと同じ程度であろうといったところから使われるようになったわけでございますけれども、同じ回で、生後6か月から4歳の従来株のワクチンによる3回の初回接種シリーズについても審議されました。その後の報道に対する国民の皆さんのコメントを見ていると、生後6か月から4歳の従来株のワクチンは臨床試験が行われていて、発症予防効果が確認されているにもかかわらず、「臨床試験も行っていない、動物でしか効果が認められていないワクチンを赤ちゃんに打つのか」といった誤解のコメントが散見されたことを非常に心配していました。もちろん国としては適切な情報発信に努められていることを私も重々承知しておりますが、どんどん新しい情報が発出されていきますので、なるべく国民の皆さんの混乱が起こらないような発出の仕方にするのは非常に大事で、そのためにこの分科会があるのだということを本日感じました。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元です。
3か月に縮めるというのは、3か月から打ったほうがいいよと誤解されがちな部分も確かにあると思います。しかし、我々市町村としてはそういう科学的なデータを説明するスタッフがそろっているわけではないので、住民からお問合せがあったら単純に3か月から打てますよと言って、住民の方からいつが一番いいのですかと聞かれると、それは接種する先生に聞いてくださいと、若干そういうところがあって、なかなか最適な時期はどこかということは現場の市町村としては答えにくいということです。ある程度世界と同時進行でワクチンを打っていくと、どうしてもその前のデータの蓄積がないので、走りながら考えるみたいなところが多分に出てくるとは思うのです。我々としても3か月たったら打ったほうがいいよという誤解はないように、その辺は市民の方に伝えていきたいとは思っております。
それから、たしか10月13日、ファイザー社がホームページで第2相、3相試験の中間報告をして、従来株よりもよいオミクロン、現在の流行株に対してはかなりいい効果が出たことをアナウンスしております。恐らく数週間内には数値を出しますというのを公表しているのですが、そういうデータも今後期待しながら、データが出次第、市民の方に丁寧に説明していく姿勢が必要ではないかと思っております。その辺、厚生労働省にもそういうデータが出た段階で逐次いろいろなデータを公表していただければと思っております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
森尾委員、お願いします。
○森尾委員 ありがとうございます。
本日の議論からも、皆さんへの適切な情報の提供とコミュニケーションがすごく重要だということが如実に表れたディスカッションだと思っております。その中でちょっと外れたという言い方をしていいかどうか分からないですけれども、そういうことでお話をさせていただけたらと思います。
提供資材は新しいものをどんどん作っていただいていて、本当に大変だと思います。その中でアップデートしなければいけない資材があるのではないかと思っておりまして、その一例が恐らく5歳から11歳へのワクチンではないでしょうか。私の記憶が定かではないのですけれども、2022年の2月ぐらいのパンフレットなので、追加接種のことがどうだったかなと、曖昧でございますが、恐らくそこら辺は全て横並びで最新の情報が行くようにしておいたほうがいいのではないかと私は思っております。その点が1点。これは相当大変だと思いますが、ぜひよろしくお願いできればと思います。
2点目が、本日の乳幼児のワクチンでございます。未定稿ということでお書きいただいている中で、6ページ目に「新型コロナワクチンの安全性」という項がございます。これはこの前の分科会にも出た資料等、分かりやすく書いていただいているのですけれども、その中で「ワクチンを受けた後の症状について調べた臨床試験(治験)では、このワクチンと対照薬(生理食塩水)を接種した後の症状やその起こりやすさを比較したところ、大きな差がなかった」と書いてございます。これはすごくナイーブな質問で申し訳ないのですけれども、これを(生理食塩水)と書いてよろしいのかどうかが質問でございます。そこで後で易刺激性だとか、発熱だとか、傾眠とかのパーセンテージが出ている中で、40%とか、5%とか、20%が起きているように見えて、そのまま皆さんが読まれると、生理食塩水でこういう症状が出るのだと思われるのではないかと思いまして、ナイーブな質問だと思っておりますが、以上2点です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
合田委員、お願いします。
○合田委員 先生方の意見等を聞いていまして、私の理解なのですけれども、「接種可能な間隔が3か月になりました」というのは、多分全員の頭の中に第8波に備えてという意識が一番あるのではないかと思うのです。ですから、パンフレットにそのようなことは書けないかという具合には思いました。要するに、第3回目の接種までに皆さん早くたどり着いてくださいというようなメッセージ性のためにこう書かれたのではないかという具合には私は思いました。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
そろそろ時間もあれなのですが、池田委員、お願いします。
○池田委員 池田でございます。
先生方の御意見と同じなので繰り返しであれなのですけれども、パンフレットに関しましては、これがもう一般の方への一番重要な情報になりますので、接種間隔が3か月ということ、「3か月」ととても大きく書いてあるのですが、それよりもというか、それと同様に「年内の接種を」ということがとても大事なので、私としては個人的な意見としてはこの「3か月」をこんなに大きく強調するよりは「年内の接種をご検討ください」に線を引くぐらいの、そちらのほうの考えでいいのかと思います。
あと、とにかくいち早く打ったほうがいいのかそうではないのかというのは、先ほどコストの話もありましたが、費用対効果という観点からはハイリスクの方を優先的にというのが一般的な考えになるかと思いますけれども、とはいっても年内といったらあと2か月ぐらいなので、今回に関してはどなたから先にということではなくて、年内に済ませてくださいというパンフレットのメッセージで適切と思います。
そういうことですので、「3か月」ということよりもというか、それと同様に「年内の接種を」というほうを目立つような形で推奨するのが適切と思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 先ほど池田先生から年内にと、現状を申しますと非常に出足が悪くて、接種率が上がっていないというのが我々市町村としても悩みでございます。そういう意味で、そういうメッセージが出るともうちょっと接種率が上がってくるのではないかとも思っております。接種会場によってはがらがらというところも結構あって、我々としても接種率を上げるというときに、そういうメッセージがあればかなりプッシュできるかなとは思っております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
そうしましたら、私も最後に委員として意見を少し申し上げますけれども、アドバイザリーボード、分科会等でも議論をしてきていますが、それから、先週、先々週ですか、タスクフォースもありまして、まずはインフルエンザとコロナの流行が重なるのではないかといったところもあり、コロナに関してもそろそろ流行拡大が始まるのではないかといった議論をしています。ですから、それに備えて我々ができることは、ワクチンを打っていただいて免疫をつけていただくことが重要であって、それで今回接種間隔が3か月になって、ワクチン接種という選択をしていただける人がより増えることになるので、そこは私は賛成をしたいと思っています。それと、ここのワクチン分科会とは別のところで、アドバイザリーボードや分科会ではなるべくワクチンの接種をしてくださいということをお勧めしていくことになると思うのですけれども、その立場から考えても3か月になることが非常に大事かと考えている次第です。そういうところであります。
それでは、多くの御意見、御質問をいただきました。最後の御発言に関して何かレスポンスはありますか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。ありがとうございます。
接種の勧めにつきましては、年内に接種してくださいということの内容そのものについては大きな御異論はなかったと承知しておりますが、発信の仕方としてもう少し目立つようにという御意見をいただいたと承知をしておりますので、少し検討させていただきたいと思います。
(機器調整)
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 では、事務局から再び説明させていただきます。
接種の推奨の時期につきましては、年内に接種をしてくださいという形での情報発信につきましては、おおむね御同意をいただけたと承知をしておりますが、そちらの発信の仕方について御意見をいただいたと承知をしておりますので、事務局で検討させていただきたいと考えております。
森尾先生からいただきました小児、それから、乳幼児のリーフレットについてでございますけれども、5歳から11歳の3回目の追加接種を導入した際にリーフレットを少しアップデートしてございます。ホームページ上にもアップしておりますけれども、共有させていただきたいと考えております。
生理食塩水の部分についてでございますが、こちらは事実関係としましては、対照薬、プラセボとして生理食塩水を用いているという形で、ほかのワクチンにつきましては、不活化についてはアジュバントのみを入れるということもしていますが、今回の場合メッセンジャーRNAということで生理食塩水を用いていると。対照薬というのが少し誤解を生むかというところで(生理食塩水)と記載させていただきましたが、情報提供として生理食塩水がそもそも一般の方に分かるかということも含めて少し検討させていただきたいと考えております。
以上でございます。
○脇田分科会長 そういうことでありますが、それでは、そろそろまとめていきたいと思いますが、今回、様々な御意見をいただきました。事務局にはそれはもちろん参考にしてまた進めていただくわけですけれども、今回の議題であります新型コロナワクチンの追加接種に関わる接種間隔ですね。これは最短の接種間隔は5か月以上となっていたものを3か月以上に短縮するという方向性でよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、皆さん、首肯していただきましたので、本件は認めていただきましたということにさせていただきます。ありがとうございました。
それでは、これに関連しまして、関係法令の改正について事務局から御説明をお願いいたします。
○高橋予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
手短に済ませたいと思います。25ページ、26ページが関係法令の改正でございます。
25ページ、赤い文字が今回の改正部分でございます。ファイザー社、モデルナ社の従来型ワクチンの接種方法を定めているものでございますが、その接種間隔につきまして「五月以上」とありますものを「三月以上」と改正するものでございます。
26ページ、こちらも同様でございます。モデルナ社、ファイザー社のオミクロン株対応型ワクチンの接種方法が定められておりますが、同様に接種間隔につきまして「五月以上」とされているものを「三月以上」と改正するものでございます。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
25ページ、26ページですね。ここは赤字のところを改正するといった諮問された原案ですね。諮問されたこの原案のとおりにお認めいただけますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、お認めいただきましたので、事務局におかれましては、必要な事務手続を進めていただくようにお願いいたします。
それでは、本日の議事は以上となりますが、そのほか、事務局から何かございますか。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
本日も活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。
事務局からは以上でございます。ありがとうございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
少しマイクの不具合がありましたけれども、今日の会議はこれで終了いたします。活発な御議論をどうもありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。