第38回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 議事録

健康局 予防接種担当参事官室

日時

令和4年10月7日(金) 17:30~19:00

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議事

議事内容
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 それでは、定刻となりましたので、第38回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。
本日は、御多忙のところ、御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開です。
また、前回の分科会と同様、議事の様子をユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては、傍聴に関しての留意事項の遵守をお願いいたします。
なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
続きまして、本日の出欠状況について御報告いたします。
磯部委員、川俣委員、白井委員、沼尾委員、森尾委員から御欠席の連絡を受けております。現在、委員17名のうち12名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
なお、阿真参考人は遅れて参加される予定でございます。
続きまして、資料の確認でございます。
本分科会の資料は、あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元にお配りしている資料を閲覧する方式で実施いたします。
番号01の議事次第及び委員名簿から番号08利益相反関係書類までを用意しております。
資料の不足等、御不明な点がございましたら、事務局にお申し出ください。
それでは、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 それでは、ここからの進行につきましては、脇田分科会長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 それでは、構成員の皆様、また今日もよろしくお願いします。
いつもより少し遅い時間ですけれども、お願いします。
まず、事務局から、審議参加に関する遵守事項等について報告をお願いします。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
審議参加の取扱いについて御報告いたします。
本日御出席いただきました委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規定に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況、薬事承認等の申請資料への関与について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容については、資料番号08の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
本日は、議事内容に関し、「退出」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はいらっしゃいません。
引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますよう、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、今日の議事に入ってまいります。
まず最初に、新型コロナワクチンの接種の現状についての説明を事務局からお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
資料1に基づきまして、ワクチンの接種の状況について説明をさせていただきます。
資料1の3ページ以降でございます。まず、新型コロナウイルス感染症の発生動向、それから系統の置き換わり、そして5ページ以降につきましては国内のワクチンの接種状況について、7ページにつきましては年齢別の接種率の状況という形で資料を準備させていただいております。
以上でございます。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
それでは、資料1の10ページを御覧ください。今日の議題はテーマが3つございます。最初は小児、生後6か月~4歳の新型コロナワクチン接種、2番目がオミクロン株対応ワクチンの接種について、3番目がその他となっておりますので、順番に進めてまいります。
まず、議題1です。最初は小児、生後6か月~4歳に対する新型コロナワクチンの接種についてでありますので、資料について、事務局から説明をよろしくお願いいたします。
○和泉ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、11ページ目以降によりまして、一昨日に薬事承認をされました生後6か月~4歳のファイザー社製の乳幼児用のワクチンにつきまして、事務局より御説明をさせていただきます。
12ページ目にお進みいただきますと、薬事の審査における評価をまとめておりまして、まずは有効性に関する情報をおまとめしております。
冒頭のリード文にありますとおり、この年齢のワクチンについては3回の接種をもって初回接種となる形で薬事承認をされておりますが、有効性の検証についても3回の接種によるデータが提出されております。PMDAにおける審査においては、臨床試験で確認された免疫原性を基に一定の有効性が期待できると判断されております。
本文の左側の中頃の2ポツ、3ポツを御覧いただければと思いますが、抗原の量は3マイクログラムという用量で、記載のような接種の間隔によりまして3回投与されております。
4ポツにございますとおり、中和抗体価の上昇が事前に設定をした基準を達成したということであります。右側の表に具体的なGMRの値などもお示ししております。
また、左側の文章の5ポツにお戻りいただきまして、この臨床試験におきましては、ワクチンの有効性として発症予防効果についても検証されておりまして、対象年齢の全体、すなわち6か月~4歳の子供におけるワクチンの有効性は73.2%でございました。右下にはほかの年代というかサブグループ解析も含めた有効性についてもお示ししております。
以上の情報を踏まえまして、左下のPMDAの判断のとおり、このワクチンは一定の有効性について期待できると判断されております。
次のページにお進みいただきまして、同じ臨床試験における安全性の評価をおまとめしております。
冒頭のリード文にございますとおり、臨床試験におきましては、接種後の有害事象の割合は実薬群とプラセボ群で大きな差がなかったことなどが報告されておりまして、PMDAとして安全性に重大な懸念は認められないといった判断がなされているという状況でございます。
反応原性の事象あるいは有害事象等の頻度につきましてはスライドに記載しているとおりでございまして、右側に掲載している表には、これらの事象の具体的な内容について記載をしております。
左下のとおり、PMDAとしては、被験者の多くに認められた反応原性事象のほとんどは軽度または中等度であり、回復性が認められている等、安全性に関して重大な懸念は認められないといった判断をいただいているところです。
さらに進んでいただきまして、14ページ目は、先行して乳幼児用のワクチンが導入されておりますアメリカにおける安全性モニタリングの結果として、いわゆるリアルワールドのデータが報告されておりましたので、少し御紹介をさせていただきます。
米国におきましては、今回我が国で承認をされましたファイザー社製のワクチンのほか、モデルナ社製の乳幼児用のワクチンも導入されておりますので、それらを併せての報告となっていることに御留意いただければと思いますが、この報告の時点でファイザーのワクチンは60万回、モデルナのワクチンは44万回程度接種が行われているようですけれども、全体として報告された症状の頻度は、臨床試験において確認されたものと同様の傾向であったということ。また、医療機関等から有害事象として報告されたもののうち重篤なものは1.9%程度の頻度であったということが報告されております。
具体的な症状などにつきましては、表が原文で、かつ小さくなっており恐縮ですけれども、表のとおり各症状の頻度等が掲載されてございますので、御参照ください。
進んでいただきまして、15ページ目が諸外国における導入の状況でございます。米国やカナダにおいては、乳幼児に対して接種を推奨ないし可能としておりまして、イスラエルではハイリスク児には推奨するといった導入の状況であるということをおまとめしております。
引き続き進んでいきいただきまして、16ページ目以降は接種方法に関することをおまとめしております。
17ページ目に進んでいただきますと、薬事の審査の報告書あるいは添付文書における記載を転記しておりまして、下の段の枠囲みの中ですけれども、添付文書の記載といたしまして、先ほど来御案内しております接種の仕方として、6.に記載してありますとおり、合計3回、間隔としては3週間と8週間を空けてという形で記載がございます。
また、対象者につきましては、添付文書の7.で6か月以上4歳までの者となっております。
18ページ目にお進みいただきますと、これまでの情報のまとめでございます。
1つ目の○は、今般、乳幼児用のワクチンが薬事承認をされたということ。
2つ目の○と3つ目の○につきましては、薬事承認等における有効性、安全性の評価をまとめてございまして、4つ目の○に諸外国の状況を記載してございます。
接種の間隔につきましては、添付文書上の記載は先ほど御案内いたしましたが、2つ目の○に実際の臨床試験の状況を追加的に記載しておりまして、臨床試験におきましては18~22日の間隔を空けて初めの2回の接種を行いまして、その後、少なくとも8週経過した後に3回目の接種をしたといった方法であったことを追加的におまとめしております。
さらにお進みいただきまして、19ページ目が事務局案でございます。
1つ目の○は、今般、薬事承認されまして、有効性、安全性が確認されました乳幼児用のワクチンの接種について、予防接種法の特例臨時接種に位置づけることとしてはどうかということでございます。
2つ目の○につきまして、対象者としては、臨床試験で確認されました発症予防効果あるいは添付文書上の記載も踏まえまして、生後6か月~4歳の小児を対象とすることとしてはどうかということでございます。
また、接種の間隔につきましては、上から3つ目の○でございますけれども、5~11歳の小児用あるいはそれ以上の年代のファイザー社製のワクチンと同様の考え方でございますが、2回目の接種までの間隔につきましては、いわゆる実施規則という文書におきましてお決めしているところですけれども、許容され得る最短の期間をお示ししつつ、手引等においては原則的な接種間隔としまして、添付文書に記載された内容を示してはどうかということでございます。
少々複雑になってございますが、具体的な記載ぶりとしては2つ目の○に記載をさせていただいております。
最後の○でございますけれども、本ワクチンの接種は合計11週間ほどかかるということも踏まえまして、5~11歳の小児の初回接種の考え方を踏襲いたしまして、初回接種の完了までに5歳を迎えた方、こういった場合については1回目の接種時の年齢に基づいて接種をする、すなわち5歳を迎えた後でも引き続き乳幼児用のワクチンを使うこととしてはどうかということでございます。
20ページには接種間隔の考え方を参考にお示ししておりまして、21ページ目以降、いわゆる公的関与の規定の適用についてということで、22ページ目に状況をおまとめしております。これまでもこちらの分科会にお示しさせていただいた形でまとめておりますけれども、上側、マル1の欄におきまして、小児を取り巻く感染の状況をおまとめしております。
上3つのポツにつきましては、2回前の分科会でも学会等から御報告を頂戴いたしましたが、この情報を改めて記載させていただいております。
また、4つ目のポツですけれども、新しい情報といたしまして、国立感染症研究所におきまして20歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査が実施されておりまして、この第1報がございましたので、その情報を一部、乳幼児に関連することを中心に記載をさせていただいております。下線を引かせていただいているとおり、5歳未満の死亡例の14例のうち、6例は基礎疾患がなかったということ、あるいは医療機関到着時の症状、そして経緯なども一部抜粋して記載をさせていただいております。報告自体につきましては、今回の資料の参考1におつけしておりますので、適宜御参照いただければと思います。
また、表の下方のマル2の予防接種の有効性、安全性に関する情報につきましては、これまで御紹介をさせていただいた薬事における評価のことを改めてまとめさせていただいておりますので、詳細は省かせていただきますけれども、以前、小児の接種において御議論いただきました、いわゆるオミクロン株に対するワクチンの有効性について、今回の薬事のほうでも評価の対象になった臨床試験におきましてはオミクロン株優勢期の試験であったということで、オミクロン株に対するワクチンの有効性が一定評価されていると判断できるかと思っております。
23ページ目にお進みいただきますと、事務局のまとめと事務局案でございます。
まとめにつきましては、今、御説明したことをまとめて記載しておりまして、これを踏まえて公的関与の規定の適用について、この適用を除外すべき対象がいらっしゃるかどうかについて御議論いただければと存じます。
以上で事務局からの説明を終わりたいと思います。以上でございます。
○脇田分科会長 御説明どうもありがとうございました。
小児、6か月~5歳未満ということで、安全性、有効性についても御説明がありました。それから、海外での状況、接種方法、あと公的関与について御説明がありました。
それでは、ただいまの事務局からの御説明に対して、何か御意見、御質問等があれば、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます
ただいまの事務局からの説明によれば、安全性のデータもある、それから取り立ててほかの年齢層と変わった事象がないということと、国立感染症研究所からは、基礎疾患のない小さな子供でも重篤化していることが見られるということと、努力義務に関して何度も申し上げていますが、努力義務として役所として強制するという行為は一切行っておりません。あくまでも御本人、この場合は保護者の自由意思で受けていただくということを総合的に勘案いたしますと、私は公的関与、努力義務を外す対象はいないのではと思っております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
安全性、有効性のところ、有効性は今回、承認申請のデータがあるということですけれども、安全性については、それに加えて論文の情報が1件あるということです。
これより上の年齢のワクチンと比べると、回数が3回になるというのが違うところではあると思います。なので、3回目が終わらないうちに5歳になってしまった場合に、3回目を5歳未満用のワクチンで行うということです。
伊藤委員、お願いします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。
今回、3回接種ということで、交差免疫が出てくるせいもあるのだろうと思うのですけれども、野生株を打っても3回でオミクロン株に対するちゃんとした有効性が出ているというのは大変すばらしいことだろうと思います。そういう意味で、今の打ち方、3回接種で小さなお子さんに打っていただくということは、それなりにメリットが大きいのではないかと思いますので、公的関与も含めて、事務局からの提案に対して賛成いたします。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
今、坂元委員と伊藤委員からは、事務局提案に賛成という御意見をいただきましたが、そのほか、いかがでしょうか。
それでは、御指名させていただいてもいいですか。中野委員、福島委員から御意見をいただいてもよろしいですか。
○中野委員 それでは、最初に御指名いただきました中野からお話しさせていただきます。
まず、薬事承認のデータを拝見いたしますと、中和抗体価のデータとしては、当初の目標を達成して、免疫原性が確認されているということ、あとはオミクロン株流行下において70%程度の発症予防効果があるということ、有効性の観点において、これまで承認されてきたこれより上の年齢の世代の新型コロナのワクチンと遜色のない有効性が確認されていると思います。
安全性に関しましては、対照薬を置いておりますので、その対照薬との比較において、発熱の頻度が高いというわけではありません。5~11歳のデータと6か月~4歳のデータは異なる試験です。さらに12歳以上も異なる試験ですので、それぞれの試験の数値を単純に比べるのはある意味適切ではないとは思うのですが、数値といたしましては、5~11歳のときもそうでございましたけれども、発熱率や全身症状を比較いたしましても、低年齢の方で決して頻度が高いというわけではなくて、これは恐らく先ほど他の委員の先生方からもお話が出ていましたが、接種回数は多くなっているけれども、1回の接種の抗原量が少なくなっていることもあって、接種後の全身症状としてはそれほど出ていないのかなという気がいたしております。
こういったことを総合いたしますと、安全性の観点からも、先ほど事務局から御報告いただいたように、特に特例臨時接種として位置づけることに異議を唱えるものではないと私は考えております。
法律的な位置づけはそれでよいと思いますので、努力義務に関しましても、除外の対象は特に設けなくてよいという坂元委員、伊藤委員の意見と私も同じでございます。
ただ、接種の現場での注意事項といたしましては、小児は発熱を来したときに熱性けいれんを起こしたりとか、あるいは疾患名で言うと脳症とか、いろいろ臓器の未熟性もあって、高サイトカイン血症とか、体にいろいろなことが起こったときに起こる病態がございますので、ワクチンの位置づけとして特例臨時接種に位置づけることに異議はございませんけれども、個々の接種の現場では十分な説明を行った上で接種をするということを行っていくことが必要ですし、安全性のモニタリングは、さらにこれから多数の例が集まってくると思いますから、引き続き収集していくことが必要であると考えております。
中野からは以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
先ほど福島先生を御指名させていただきましたけれども、何かコメントいただけますか。
○福島委員 どうもありがとうございます。
私は、事務局案に特段の異論はございません。
今までの小児等の議論では、オミクロン流行下でのエビデンスが少ないなどの理由で継続審議になったこともあったかと思いますけれども、オミクロン流行下でしっかりとした発症予防効果を出していただけたと思います。予想を超えてしっかり効いているなという印象を、12枚目のスライドを見て持ちました。
さらに、安全性に関しては、発熱の頻度がこれも思ったよりも少ないなというのが私の印象でありまして、特段心配することはないのではないかと思いましたし、通常課される公的関与の規定の適用を外す対象者もいないかと思います。
先ほど中野先生が言われました、接種の現場でというところで、私もそこが一番気になっています。また、3回接種を来る冬に向けて既定のスケジュールで完遂できるかどうかというところで、接種現場では実際2回になってしまったりというところもあると思います。そのときに、これだけ発症予防効果がしっかり出ている理由として、以前、伊藤先生には3回打っているというところが大きいと思うと教えていただきまして、私も非常に納得しました。大人では初回接種シリーズは2回だったのですけれども、ブロードな免疫を得るには、私は大人での初回接種シリーズも広義には3回でセットと思っています。小さなお子さんに打つときも、できるだけ3回のPrimary Vaccination Seriesを完遂していただきたいなという思いがあります。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
鈴木先生、手が挙がっています。よろしくお願いします。
○鈴木委員 既に委員の先生方からコメントがあったものと大きく変わりありませんけれども、事務局の資料は本当にきれいにまとめてもらっていて、有効性と安全性については少なくともほかの年齢層と同程度であると言ってよいと思います。
ただ、一方で、有効性の持続期間についてはまだ十分なエビデンスはありませんが、ほかの年齢層のことを考えれば、それほど長い期間、例えば半年とかというのは期待できないのだろうということは推測されます。
いずれにしても、リスクのありなしにかかわらず、お子さんに接種を希望する保護者の方々に機会を与えることが重要だと思いますので、その点で、特例臨時接種に位置づけるということ、公的関与の規定を除外する対象者は特にいないだろうと考えています。
一方で、5~11歳の接種率は、日本小児科学会の先日の推奨の後もなかなか上がってきていないと思います。先ほどチェックしましたが、直近でも2回接種完了者はまだ20%程度となっています。ですので、さらに小さいお子さんたちはどこまで接種率が上がってくるのか、現状のままでは恐らくそこまで上がってこないのではないかということが推測されますので、どこまで強く推奨すべきなのかということは別の場で議論すべきことなのかなと思っております。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
釜萢委員、お願いします。
○釜萢委員 今日の事務局案については、私も全面的に賛成であります。
その上で確認ですけれども、この対象年齢の新型コロナのワクチンと他のワクチンとの接種間隔について、この時期はいろいろなワクチンをたくさん打たなければならない時期でありますので、前後2週間は他のワクチンを打たないということかどうかというところをもう一度確認をしておきたいと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
ほかに御意見はございますか。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元です。
毎度申し訳ないのですが、今日、6か月~4歳が議論されて、これが認められるとすると、おおむねいつぐらいからの接種開始になるかということ、もちろん現段階ではお答えできないと思いますが、例えば中頃とか、終わり頃とか、なぜかというと、今日の後の議論にありますBA.4-5対応ワクチンも始まって、市町村がいろいろ忙しくなってきますので、予測としてどれぐらいから6か月~4歳が始まるということをある程度お教えいただければ、市町村としては非常に助かる思いがいたします。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問はございますか。
佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。
効果と安全性については薬食審の判断があり、今、御専門の先生方からの意見もお聞きして、対応方針については特に異論はありません。
現場での接種について2つほど、杞憂かもしれませんがちょっと心配というか、どうなるのだろうということがありますので、質問させていただきます。
1つは、小児科で接種する現場で、5歳以上用のワクチンと4歳以下用のワクチンを両方そろえることになると思うのですけれども、取り違えが起きそうな気がして不安なのですが、現場では特に心配はされていらっしゃらないのかどうかが1つです。
もう一つは、先ほど釜萢先生からも御指摘がありましたけれども、ほかにも様々接種しなければならないワクチンがある年齢層ですし、親御さんからは、はしかとどっちが優先ですかとか、水疱瘡とどっちを先にしたらいいですか、といった質問が出るのではないかと思うのですけれども、それは個々の現場での対応になるのか、どうなのか、その点について御見解をお聞かせください。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 それでは、今、釜萢先生、坂元先生、佐藤先生から御質問がございましたので、まず、事務局からレスポンスをいただければと思いますが、いかがですか。
○和泉ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。
御質問ありがとうございます。
まず、他のワクチンとの接種の間隔について確認をということだったかと思っております。7月に分科会で御議論させていただいたところでございますけれども、インフルエンザのワクチンの接種との関係については様々なエビデンスが確認されていてというところを御議論いただいて、こちらとの間隔については特段設けなくてよいのではないかという結論をいただいたかと思っております。
小児においては定期の接種もございましてというところだと思うのですけれども、そのほかのワクチンとの関係については、現時点で事務局のほうでもエビデンスや安全性、有効性に関する具体的な報告をキャッチできていない状況でございまして、こうしたことを鑑みますと、ほかのワクチン、つまりインフルエンザワクチン以外のワクチンとの間隔については、引き続き前後2週間置くのだろうと考えております。
それから、いつから接種が導入されるかというところにつきまして、通知等でも御案内しているところであるのですけれども、配送等という観点で言いますと、今月24日からというところで、今回、諮問の文章も記載させていただいておりますけれども、10月24日と記載しております。これは分科会でお諮りして、御了承いただけたらということでありますが、そうした日程感を考えているところであります。
先ほど現場でのお取り違えというところについて、事務局から一般的なところでコメントさせていただくしかないところなのですけれども、小児におきましては、医療機関における個別の接種が基本になってくるかと思っておりまして、患者さんというか被接種者のお子さんごとに、看護師さんあるいはドクターが確認をされて接種を1人ずつ行っていくというところが一般的な実態なのかなと思うところなのですけれども、当然同じ小児用コミナティということでリスクがあるというところ、まさに現場では御留意いただきながら接種をしていただいているのかなと認識をしているところであります。
以上になります。
○脇田分科会長 もう一点、ほかのワクチンの接種のときにどちらを優先するかみたいなことがあったら何かコメントできますかということですが、そこは事務局的には少し難しいですか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
定期予防接種についても、定期になっているものは非常に重要ということで勧奨させていただいていますし、特例臨時接種で位置づけた場合には、それもやはり勧奨の対象になるということで、どちらも重要というところしか国からお示しするのは難しいかと思っています。
○脇田分科会長 あとは、小児の2種類のワクチンが出てくるわけですけれども、バイアルに関しては見てはっきりと違いが分かることにされているわけですか。
○和泉ワクチン情報分析専門官 事務局でございます。
バイアルそのもの、そもそも製剤自体が違うはずなので、瓶の色は新しいものは栗色だそうですけれども、肉眼的に分かるような形になっていると承知しております。
○脇田分科会長 違うものということははっきり周知をしていただくということも重要だと思いますので、よろしくお願いします。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 ワクチンの取り違えは、現場としてはそんなことはめったに起きることではないと思います。特に小児科の先生は非常に神経質にやられています。つまり日頃から数多くのワクチンを打たれているということから、全く同じ外観でない限りは、そういうことは起きないのではないかということと、我々としても、小児科の先生とはかなり綿密に打合せをして接種をお願いしておりますので、そういうことは起きないのではないかと思います。今までの経験上、そういうことはまずないのではないかと思っております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。よろしいですか。
大体意見のある方は言っていただいたということでよろしいですか。
今、皆さんの御意見を伺うと、この議論のまとめとしては、小児、生後6か月~4歳に対する新型コロナワクチンの接種を特例臨時接種に位置づける。そして、努力義務も除外すべき者はいないという方向性でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、そのように事務局のほうで進めていただくということかと思います。
続きまして、次の議題に移りたいと思います。2番目、オミクロン株対応ワクチンの接種についてであります。こちらもまず事務局から説明をお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
オミクロン株対応ワクチンの接種について、御説明させていただきます。
資料1の25ページを御覧ください。こちらについては、薬事・食品衛生審議会の提出資料でございます。薬事・食品衛生審議会の事務局として、PMDA及び厚生労働省の評価ということで記載してございます。
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチンの申請があった。従来株とBA.4-5の2価ワクチンということで申請があったものでございますが、こちらについて、マウスの中和抗体価のデータを基に、現在流行しているオミクロン株BA.5を含む変異株に対して幅広い予防効果が期待され、既に承認されている2価(従来株/BA.1)ワクチンから安全性が大きく変わる可能性は低い。こういった評価をしまして、承認して差し支えないという判断をしてございます。
25ページにデータも示しておりますけれども、資料2として審議会提出資料も併せてフルで添付させていただいておりますので、適宜御覧ください。
それを踏まえまして、26ページでございますけれども、オミクロン株BA.4-5対応コミナティ筋注の薬事承認ということで記載をしています。
追加接種に使用するワクチンとして、オミクロン株BA.4-5対応型のコミナティ筋注が10月5日に薬事承認されてございます。
まず、用法・用量でございますけれども、本剤は追加免疫に使用する。初回免疫には使用しない。
接種対象者としては、BA.1と同様、12歳以上。
接種時期についても、BA.1同様、少なくとも5か月経過した後に接種するということでございます。
なお、接種間隔につきましては、その下の※に書いてございますけれども、BA.1対応型及びBA.4-5対応型について、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において短縮すべきとの御指摘をいただいている。今後、海外の動向、有効性、安全性等の情報を踏まえ、接種間隔を短縮する方向で検討し、10月下旬までに結論を得ることとされてございます。
続きまして、諸外国の状況でございます。28ページ、29ページに示してございます。BA.1なのか、BA.4-5なのかというところで説明させていただきます。
米国については、オミクロン株対応ワクチンのBA.4-5対応型の推奨。
英国については、BA.1対応型または従来型ワクチンを推奨。
カナダにおきましては、BA.1対応型を推奨。
フランスにおいては、BA.1対応型またはBA.4-5対応型を推奨でございます。
ドイツにつきましても、フランスと同様、BA.1対応型またはBA.4-5対応型を推奨という形になってございます。
左の列に、それぞれの追加接種の予定対象者ということで、年齢も含めて記載をしてございますので、適宜御覧ください。
30ページにおいて、本日の事務局案でございます。
まず、上のまとめでございますけれども、経緯として、まず1マル目、我が国では、オミクロン株対応2価ワクチンによる追加接種が、特例臨時接種における令和4年秋開始接種として位置づけられてございます。その際、オミクロン株対応2価ワクチンの特徴を踏まえまして、重症化予防効果はもとより、発症予防、感染予防を目的に接種を行うこととされてございます。
こちらについての根拠としましては、新型コロナワクチンの製造株に関する検討会における議論を踏まえてございます。1価の従来型ワクチンと比較した場合の2価のオミクロン株対応ワクチンによる追加接種の有効性でございます。
1つ目の矢羽根に書いてございますとおり、今回、BA.1対応型に加えてBA.4-5対応型が承認されたところでございますけれども、亜系統の違いにかかわらず、こうした有効性が期待できるというものでございます。
2つ目の○でございますけれども、前回御議論いただきまして、特例臨時接種における令和4年秋開始接種においては、既に承認されているファイザー及びモデルナのオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.1)が使用するワクチンとされてきたという経緯でございます。
今般、ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)が評価され、製造方法等の変更に伴う一部変更承認として、10月5日付で承認をされてございます。
事務局案でございます。
ファイザー社のオミクロン株対応2価ワクチン(従来株/BA.4-5)を特例臨時接種における令和4年秋開始接種で使用するワクチンに加えることとしてはどうか。
対象者としましては、初回接種を終了した12歳以上の全ての者。
接種間隔につきましては、前回の接種から少なくとも5か月以上の間隔を空け、そして1回の接種を行うと。
交互接種については、これまでと同様、前回の接種までに用いたワクチンの種類にかかわらず接種できるというところでございます。
資料3を御覧ください。御議論いただきまして、こうした場合、BA.1対応型、BA.4-5対応型、どちらもが供給されるという状況になります。
既に御質問いただいておりますが、そうした状況の中でどういった形で国民の方々に情報提供していくかが重要かと考えております。
そうしたことを踏まえて、資料3でございますけれども、BA.1かBA.4-5かということで、情報提供資材の案を準備してございます。
見ていただいて、まず、表面で大きく一番上、オミクロン株対応2価ワクチンに関する第2報ということで、ワクチンの種類が増えました。BA.1かBA.4-5のいずれか早く打てるワクチンで1回接種をしましょうという形でリーフレットを作成してございます。
そして、1ページの下のほうに、BA.1とBA.4-5の違いですけれども、いずれも使用可能ですが、いずれも従来株ワクチンを上回る効果が期待されるという説明をしてございます。
その下では、系統樹を引用しながら、どういった特徴があるかというところを記載させていただいています。
裏面につきましては、第1報と同様に、年内に接種いただきたいこととか、2価ワクチンの効果、そして安全性について記載をしてございます。
こちらの情報提供資材についても御意見をいただければと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
こちらはオミクロン株の対応ワクチンですけれども、BA.4-5を含んだ2価ワクチンということで、前回、BA.1対応のワクチンについては議論をしました。今、それが特例臨時接種になっているわけですけれども、今回、BA.4-5も薬事のほうが承認されて、使用が可能になるということです。
流行に向けて、2価ワクチンの接種は非常に重要な時期にありますので、ぜひBA.4-5ワクチンも積極的に活用して、特定臨時接種が進むことが期待されていると思いますが、ただいまの事務局からの御説明に対して、皆様から何か御意見、御質問があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。どうも御説明ありがとうございました。
基本的には、私は厚生労働省の説明に賛成でございます。大事なことは、BA.4-5対応ワクチンというのは今の流行株に近いというニュアンスがあって、いつ出るのですかという問合せは最近役所に来出しております。
それと、VRSのコード上、ワクチンごとに予約のシステムがつくられるので、予約上はBA.1とBA.4-5が実際は選べるようになってしまうと思います。実際、どの接種会場でどれを使うかというのは、それぞれの市町村によって違いますし、また、現場の医療機関の先生がどちらを選ぶか、または両方を選んでくれるかといういろいろな問題があると思うのですが、市民の選択ということと、それに関する質問は、今後、多々寄せられると考えているところでございます。
ただ、今の説明では、人に対するデータがまだない段階では優劣は論じられないということは、まさに正しい見解であると私は思っております。
市町村としては、いつから始まるのかということで準備を整えている段階ではありますが、毎回申し訳ないのですが、仮に今日、委員の皆様方にお認めいただいたということになりますと、具体的にはいつから接種が開始されるのでしょうか。もちろんお答えできる範囲でお答えいただければと思います。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
BA.1のときと違って、BA.4-5対応のほうは12歳以上全てで始まることになりますので、いつ頃、BA.4-5対応ワクチンの接種が始まるのかというところです。
そのほか、いかがでしょうか。
中山先生からどうぞ。
○中山委員 ありがとうございます。
接種間隔が今は5か月だと思うのですけれども、10月下旬までに接種間隔の短縮について決めるということになると、高齢者の接種開始がもうそろそろ始まるのが、それで前倒しになってきて、なおかつ、BA.1かBA.4-5でみんな見ている。そこに高齢者の大きな規模の方たちが前倒しに来る。そうしたときに、ワクチンの接種現場は非常に大変になるのだろうなと心配をしてしまうのですけれども、その辺のオペレーションというかマネジメントがちゃんとできるのかというのが質問の1点目です。
これは脇田先生のほうから御説明いただければいいのですけれども、先日のアドバイザリーボードでも、若い方たちがいかにオミクロン株対応のワクチンをしてもらえるのかということを真剣に考えていかないと、もしそれがうまくいけば第8波がもう少し遅くになるとか、一番冬の厳しい時期を少しやり過ごせるのではないかという専門家の御発言がたくさんあったので、その辺をワクチン分科会としても少し考えていく必要があるのではないかと思って、一言言いました。
以上です。
○脇田分科会長 中山先生、ありがとうございました。
私のほうからも、まさに今、中山先生がおっしゃったことです。現在、BA.1対応のワクチンの接種も予約がそれほど埋まってきている状況ではないと伺っていますが、一方で、専門家の議論においては、オミクロン対応ワクチンの接種をいかに進めることができるかによって、できるだけ新型コロナのほうの流行を抑制して、できればインフルとの流行もあまり重ならないようにしたいというようなことが議論されています。
今週のアドバイザリーボードでも議論があったのですけれども、まだBA.1の2価ワクチンの対象者が、高齢者から12歳以上、全員にまだ広がっていない自治体もあるということですから、そういった辺り、現在の接種の進み具合と、対象者がもう既に全員に広がってきているのか、自治体によってかなり差があるのかというところがもし分かれば教えていただきたいと思っています。
今、坂元先生、中山先生からも御質問がありましたので、事務局からお答えいただければと思います。よろしくお願いします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 御質問ありがとうございます。
いつから今回のBA.4-5対応のワクチン接種が始まるかでございますけれども、資料4に諮問の資料を用意してございますが、そちらに記載のとおり、こちらの諮問について御了承いただくことが前提でございますが、10月13日の適用を予定してございます。
もう一つ、接種間隔が短縮された場合にオペレーションができるのかというところでございますけれども、接種間隔の短縮については、前回の前の薬食審からそういった御議論がございました。先生が御指摘のように、接種間隔が短縮された場合には一気に接種者が増えるという想定があったところでございまして、前回の分科会後の事務連絡から、自治体様向けには、接種間隔が10月末をめどに短縮された場合には、接種対象者が大幅に増えるといったことを前提に準備をしてほしいというところをお示しさせていただいていたところでございます。自治体とも連携して、しっかりと接種対象者に対して接種ができるように、体制を整備していきたいと考えているところです。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。
国のほうはかなり早い段階でいろいろな事務連絡を市町村のほうにくれているので、事前に予測がつきながら準備ができるという意味では、非常に感謝申し上げております。
それから、仮に短縮になった場合、今の接種状況がどっちかというと低調と言ったほうがいい段階で、市町村としてはもっと増えてくれないかなというのがあるので、現段階で10倍、100倍になれば混乱は起きると思うのですけれども、多少増えても、どこの会場もまだ余裕があるのではないかと考えております。
不思議なのですが、依然、BA.1が出ても従来の野生株対応のワクチン接種を希望される方もまだいらっしゃるということなので、BA.4-5が出ても市民のニーズがどうなるかは、実際に始めてみないと分からないところもありますので、市町村としてはいろいろなパターンでも対応できるように、今日、市町村のほかの方も出ていると思うのですが、国と綿密に連絡を取りながら、積極的に接種を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
坂元先生から、現在、接種の予約の状況は低調であるというお話がありました。ですので、積極的にワクチンの接種を勧奨していく必要があるというところで、周知をしていく必要がある。
今回もリーフレットを作っていただいて、大変分かりやすくなってきたと思いますけれども、その点、以前はかなりテレビCMも打っていただいて、接種の勧奨といいますか周知をやったわけですけれども、今後、リーフレットを配るだけでなくて、どういった方法で接種の勧奨を進めていくのかというところも教えていただければありがたいと思います。
そのほか、いかがですか。
私が今、教えていただきたいのは、接種の勧奨の方法はどのようにお考えか、教えていただけますか。
○大坪大臣官房審議官 事務局でございます。
いつも御意見ありがとうございます。
接種の勧奨は本当に難しいところではあるのですけれども、今は若干低調にはなっているのですが、7月から8月あたり、感染が少し拡大した頃の接種回数の実績を見ますと、実は1日90万回くらい打っている日がございます。VRSを見ていますと、7月15日あたりから8月12日ぐらいにかけてはかなりの方が打ってくださっています。
政府がやることとしましては、まずは接種の体制を確実に整えておくこと。御希望があったときにしっかり受け止められるような体制を自治体の皆様と協力してつくっていくこと、これがまず第1だと思っております。
その上で、接種をしていただくかどうかといいますのは、これまでの経験を踏まえて、感染状況に非常に左右されるところがあると正直思っております。
そうは言いましても、今回、新しいワクチンになったということを契機として捉まえて、第1弾、第2弾という形で、どんどんと新しい情報を、国民の皆様に分かりやすいリーフレットをお届けしたいと思っています。今日もこれからお諮りいたしますけれども、株の種類の考え方とか、前回はあみだくじのように、自分は何回目のところで、どこの立ち位置にいるのかといったものをお示しし、今回はオミクロンの株の種類について、先生方からいただいた御意見を踏まえた資料なども整え、また、第3弾、第4弾というふうにあまり間を置かずに、様々御疑問に思っていらっしゃる声がたくさんこちらに届いておりますので、それを単にQ&Aでお示しするだけではなくて、直接国民の皆様に届くようなリーフレットを先生方と御相談しながらどんどんつくってまいりたいと思っております。
それから、坂元先生からいただいた、オミクロンになったのに従来株で打っていらっしゃる方がいらっしゃる。9月20日からオミクロン株が始まったわけですけれども、その段階で既に予約を取られていらっしゃる方が多くいらっしゃると思います。国からは、そこをわざわざキャンセルしないで、アクセス可能なワクチンでスピード重視でお願いしたいという御案内をしてきたことを、自治体の皆様がそのように御案内してくださっているのだろうと思っています。9月30日ぐらいからだんだん半々ぐらいになっておりまして、10月1日以降はオミクロンワクチンでの接種がマジョリティーを占めてくるという形で今、推移をしているところでございます。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
感染拡大すると接種の希望が増えるというのは当然あるのですけれども、この冬に感染拡大をした後に、非常に医療が厳しくなって、そのときにまたワクチン接種の希望が増えるというのも、さらに医療が厳しい状況になるということですから、できる限り、この秋、12月までに多くの方に打っていただけるような周知を進めていくべきだという意見が専門家の間では非常に強いということも再度申し上げておきたいと思います。
○大坪大臣官房審議官 承知いたしました。ありがとうございます。
○脇田分科会長 よろしくお願いいたします。
ほかに御意見はございますか。
釜萢委員、お願いします。
○釜萢委員 もう今、脇田先生も整理してくださったし、中山先生からも先ほど御指摘があったので、繰り返しになりますが、せっかく公開されている会議でありますので、私からももう一度申し上げたいと思います。
直近のアドバイザリーボードにおいて、いろいろな議論がある中で、オミクロン対応の2価ワクチンの効果は、当初の予想よりむしろ上回るように、オミクロン株に対しての効果が期待できることがはっきりしてきました。これはBA.1対応のワクチン、最初に出たほうのワクチンに対する検討で非常に効果が期待できるということが分かってきています。
また、来週になりますでしょうか、次の大きな感染拡大、これはインフルエンザも含めた流行の拡大に対する対応が国から示されるものと考えていますが、その中で、特に20代、30代、40代の方々にワクチンの追加接種をしっかり受けていただくことが極めて大事な対策になって、それ以外もいろいろやることはあるのですけれども、ワクチンの接種が今後の流行拡大に極めて重要であるということが確認されています。そのことを今日の予防接種・ワクチン分科会でももう一度確認を申し上げたいと思います。
そして、今日お示しいただきました第2報のパンフレットはよくできていて、いずれか早く打てるワクチンで1回接種をしましょう。これはとてもよいのですが、裏面を見ますと第1報の再掲となっていて、これまで2年間、年末年始に新型コロナという一番最初の部分ですけれども、若い方にもオミクロン株対応2価ワクチンによる接種を完了するようにお勧めします。ここが肝でありますので、もし可能であればここは字を大きくするとか、強調するとか、この部分を強く訴える形での修正ができれば、なおいいなと感じました。
以上、繰り返しになりますけれども申し上げました。
○脇田分科会長 釜萢先生、どうもありがとうございます。
まさに今、釜萢先生におっしゃっていただいた議論はアドバイザリーボードでもされて、2価のワクチンは従来株のワクチンよりもワクチン効果がより強くて、さらにそれが長もちするといった議論がありました。
もう一つ、もう少し中長期的な話もアドバイザリーボードであったり、専門家の間でしているわけですけれども、これまで日本が超過死亡であったり、死者数が先進国の中ではある程度抑えられてきているところなのだけれども、一方で、累積の感染者数もほかの先進国と比べると少ないという状況がある。つまり、感染による免疫の状況は弱いということが日本のある意味弱点とも言えるということです。
そういった感染による免疫は低いのだけれども、それを補うためのワクチン接種をこれからも進めていく必要があるのではないかということが議論されていますので、ワクチン接種の重要性は、今後まだしばらく日本でも続いていくということはしっかり念頭に置いておくべきであろうと思います。
ほかにいかがでしょうか。
坂元先生、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元です。
いろいろな企業等から、職域接種へのワクチン供給が選べるのかどうかとか、職域接種や大学などの接種に対して、国はどのようにお考えになっているかということがもしお分かりになればお教えいただきたいと思います。自治体のほうに問合せが来ますので、よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
そのほか、ございますか。よろしいですか。
では、事務局のほうに、今後、職域接種も進めていくということだと思うのですけれども、その際にワクチンの種類は選べるのかという御質問ですが、いかがでしょうか。検討事項ということであれば、それはそれでということだと思います。
○大坪大臣官房審議官 これは自治体の皆様にもそうですし、職域接種を開始いたしますという御案内は既に出させていただいておりまして、10月24日から始まるということであります。早く準備が整っているところ、もう診療体制が取れているようなところは、若干早くから始めるということも御案内をしております。
これまでも大規模接種会場に関しては積極的にモデルナのワクチンを使わせていただいております。今回も同じく、早い段階から手に入るモデルナのBA.1のワクチンを職域では使うということを御案内しているところであります。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
そのほか、いかがですか。皆さん、大体よろしいですか。
それでは、ここでまとめたいと思います。皆さん事務局案で異論はないという御意見が多かったと思いますので、ファイザーのBA.4-5対応型のオミクロン株対応2価ワクチンを特例臨時接種に位置づけるということでよろしいですか。
(委員首肯)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、議題3としてその他がございますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 資料1の3、その他でございます。31ページからでございます。
32ページを御覧ください。アストラゼネカ社ワクチンの取扱いについてでございます。
アストラゼネカ社ワクチンについては、本年7月をもって自治体への配送を終了しており、現時点で今後の追加配送は予定しておりません。
また、国内配送済みの同社ワクチンは、全て本年9月30日をもって有効期限を迎えるということでございます。このため、本年10月以降、国内における同社ワクチンの使用は想定されない。
事務局案でございます。
アストラゼネカ社ワクチンの使用終了に伴い、同ワクチンを特例臨時接種で使用するワクチンから除くこととしてはどうか。
なお、この場合、本年9月30日以前になされたアストラゼネカ社ワクチンの接種については、引き続き予防接種法に基づく予防接種として取り扱われるよう、経過措置を設けることとする。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
アストラゼネカ社ワクチンに関して、国内のワクチンが全て有効期限を迎えるということで、それを特例臨時接種から除くという御提案でございます。
何か御質問、御意見等はございますか。
特段、皆さん御異論はないのかなと思いますが、いかがですか。よろしいですか。
鈴木先生、お願いします。
○鈴木委員 異論はないのですが、確認です。
2つ目の○の引き続き予防接種法に基づく予防接種として取り扱われるようというのは、いわゆる任意接種にしていくという理解でよろしいのでしょうか。
○脇田分科会長 これは副反応の対応とかですか。事務局に伺いましょう。お願いします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
予防接種法に基づく予防接種というのは、任意接種という意味ではございませんで、こちらの○の意味としましては、これ以前、つまり特例臨時接種として接種されていたものを引き続き今後も特例臨時接種として予防接種法上取り扱う。意味するところとしましては、1つには健康被害救済などの対象になるというものでございます。つまり、この経過措置がないと、過去に特例臨時接種として接種したものが、今後申請がなされたときに健康被害救済の対象にならないというものでございます。
○脇田分科会長 よろしいでしょうか。
ありがとうございました。
そのほか、大丈夫ですか。
それでは、御提案のとおり、アストラゼネカのワクチンは特例臨時接種から除外するということでよろしいですか。
(委員首肯)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、今日の議題は3つだったのですけれども、関連法令の改正がございますので、事務局から御説明をお願いいたします。
○高橋予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
33ページから37ページが、本日の御議論を踏まえました省令改正及び大臣指示改正のイメージでございます。
33ページを御覧ください。予防接種実施規則附則第6条の改正でございます。アストラゼネカ社のワクチンを特例臨時接種で使用するワクチンから除くことに伴いまして、同社のワクチンによる接種を行うことが不適当である者を定めた規定第5号を削除するものでございます。
34ページでございます。予防接種実施規則附則第7条の改正でございます。こちらは初回接種の方法を定めた規定でございます。その中からアストラゼネカ社のワクチンに関する規定第3号を削除するとともに、今回新たに特例臨時接種に位置づけるファイザー社のワクチンによる6か月~4歳までの乳幼児の初回接種の方法を新たに規定するという改正を行うものでございます。
35ページを御覧ください。上段が予防接種実施規則附則第10条の改正でございます。令和4年秋開始接種として規定しておりますオミクロン株対応ワクチンの接種方法を定めた規定でございますが、今般新たに特例臨時接種に位置づけることとなりましたファイザー社の従来株とBA.4-5のオミクロン株対応2価ワクチンをここに位置づけるものでございます。
下段が、今般の省令改正の経過措置として定めるものでございます。アストラゼネカ社のワクチンを特例臨時接種で使用するワクチンから除くこととしておりますが、従前実施した同社のワクチンを使用した接種については、引き続き予防接種法に基づく予防接種として定めるものでございます。先ほどもありましたが、これによりまして、引き続き健康被害救済等の対象になると考えております。
36ページを御覧ください。大臣指示の改正でございます。
1の対象者についてですが、これまで年齢について5歳以上と定めていたところでございます。今般、6か月~4歳までの初回接種を新たに位置づけることになりますので、生後6か月以上と定めるものでございます。
もう一つ、3の(1)の改正でございます。初回接種に使用するワクチンとその対象者について定めるものでございます。こちらにつきまして、アストラゼネカ社のワクチンを削除する、6か月~4歳までの乳幼児用のファイザー社のワクチンを新たに位置づける、こうした改正を行うものでございます。
37ページを御覧ください。3の(4)といたしまして、令和4年秋開始接種として定めておりますオミクロン株対応ワクチンとして、ファイザー社の従来株とBA.4-5のオミクロン株対応の2価ワクチンを位置づけるものでございます。
本日は、これらの省令改正及び大臣指示の改正の諮問文を付しております。それぞれの要項についてお諮り申し上げたいと思います。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、今日議論したところでありますけれども、諮問されましたこの原案どおりお認めいただけますでしょうか。
坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。
今般、アストラゼネカ社ワクチンが特例臨時接種から削除になったということですが、これを多くの人が接種されて、コロナ対策に貢献したということは、私はあるだろうということも含めて、また国内で製造できるようにもしていただいたという種々の貢献も含めて、今回、特例臨時接種から削除という形になると思いますが、我々市町村としても、このワクチンに貢献された方には感謝申し上げたいと思います。
○脇田分科会長 坂元委員、ありがとうございました。
確かに多くの方に接種がされたワクチンだと思います。日本国内だけではなくて、海外でも接種をしていただいたということです。
それでは、そのほかに意見がなければ、今、首肯していただきましたので、お認めいただいたということにさせていただきます。どうもありがとうございました。
それでは、事務局におかれましては、必要な事務手続を進めていただくよう、よろしくお願いいたします。
準備した議題は以上になりますけれども、そのほか、事務局から何かございますか。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
本日は、長時間にわたり活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。
事務局からは以上でございます。ありがとうございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
それでは、今日の会議はこれで終了させていただきます。本日も活発な御議論をどうもありがとうございました。