2022年8月1日 独立行政法人評価に関する有識者会議 医療・福祉WG(第28回) 議事録

日時

令和4年8月1日(月)14:30~16:32

場所

オンライン開催

出席者

真野主査、石井構成員、太田構成員、河村構成員、田宮構成員、名里構成員、松原構成員、三田構成員

議事

 

○事務局
 定刻になりましたので、第28回独立行政法人評価に関する有識者会議医療・福祉WGを開催いたします。事務局の工藤です。先日に引き続きまして、よろしくお願いいたします。今回は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、急きょ、オンラインの開催とさせていただきました。構成員の皆様におかれましては、急きょの変更にもかかわらず、オンラインでの会議開催に御協力いただきまして、感謝申し上げます。オンラインの開催となりましたので、御不便をお掛けすることもあるかと存じますが、会議途中での不都合が生じた場合は、Webexのチャット機能にて事務局まで御連絡いただきますようお願いいたします。
 まず、新任の構成員として、本ワーキンググループより、和歌山県立医科大学薬学部教授の太田茂先生に御出席いただいております。太田先生より一言、御挨拶を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。マイクミュート解除でお願いいたします。

○太田構成員
 和歌山県立大学の太田です。本日より出させていただきます。こちらの声、聞こえていますでしょうか。

○事務局
 聞こえております。ありがとうございます。

○太田構成員
 よろしくお願いいたします。

○事務局
 続いて、本日の出席状況について御報告申し上げます。本日は、五十嵐構成員、石渡構成員が御欠席です。また、所用により松原構成員が途中退室の予定です。
 ここで、本日の議事について説明いたします。本日の資料に関しては、事前にお送りいたしましたオンライン会議の御案内メールに記載した厚生労働省ホームページのリンク先に掲載しておりますので、そちらで御確認いただければと思います。
 本日は、国立重度知的障害者総合施設のぞみの園の令和3年度業務実績評価及び中期目標期間見込評価に係る意見聴取を行うこととなっております。法人から各評価項目における評定の根拠について重点的に説明した後、評価の内容を中心に、皆様方から御意見、御質問を頂きたいと思います。議事の流れとしては、年度評価について一通り御意見を頂いた後で、見込評価の御意見をお伺いいたしますので、見込評価における法人の説明については、年度評価との重複を極力避けていただきますようよろしくお願いいたします。
 3つ目の議題である業務・組織全般の見直しについては、独法通則法第35条の規定を根拠として、主務大臣の中期目標終了時までに、法人の業務の継続又は組織の存続の必要性その他業務及び組織全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、業務の廃止若しくは移管又は組織の廃止その他所要の措置を講ずるものでして、次期中期目標の内容に反映することを目的として実施するものです。これについても、本ワーキンググループの御意見を賜りたいと思いますので、本日もよろしくどうぞお願いいたします。
 この後の進行は、主査でいらっしゃいます真野先生にお願いしたいと思います。それでは真野先生、よろしくお願いいたします。

○真野主査
 よろしくお願いいたします。それでは、本日の議事は2時間半を予定しており、少々長丁場になりますが、円滑な議事に御協力いただきますようよろしくお願いいたします。では、早速議事に入りたいと思いますが、ほかの先生はちょっと分かりませんけれども、何かハウリングをしているように聞こえるのですが、大丈夫ですか。私がしゃべる度に何か機械の音がハウリングして聞こえる。
 これはどうしょうもないですかね。ほかの先生についてはよかったのですね、ちょっと分からないですが、では、今は良くなりましたね。今良くなりました。大丈夫です。それでは、今の事務局からの説明で何か質問のある方はおられないでしょうかね。
 それでは、早速議事に入っていきたいと思います。まず、今日は2つあるわけですが、令和3年度の業務実績評価について議論していきたいと思います。最初に法人から、法人の業務概要及び自己評価について御説明いただいて、その2つの説明が終わってから質問とか議論をしていきたいと、このように思います。それでは、法人からよろしくお願いいたします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 のぞみの園の理事長の深代です。本日は、当初の予定を急きょ変更して、オンラインでの開催を認めていただき、誠にありがとうございます。のぞみの園においては、先月23日から24日にかけて、1つの寮のほぼ全ての利用者及び一部職員の感染が確認され、最終的には全ての利用者と職員の感染が確認される事態となりました。さらに、28日には別の寮で職員1人の感染が確認されたため、当該寮の入所利用者全員と接触した職員のPCR検査を実施し、全員陰性が確認されましたが、昨日になって、夕方ですけれども、少し熱が出た方がいらっしゃって、抗原検査の結果2人の利用者の新型コロナ感染が確認されました。そして現在、その方々を隔離して支援しているところです。これまで、利用者の皆様の新型コロナ感染防止を最優先課題として取り組んでまいりましたが、感染している利用者の皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいであります。療養中の職員が職場復帰後、速やかに今回のクラスターについて検証し、今後の感染防止対策に万全を期してまいりたいと考えております。説明冒頭で、貴重な時間を頂きました。どうもありがとうございます。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園総務企画局長
 それでは、説明に入らせていただきます。のぞみの園総務企画局長の上井と申します。よろしくお願いいたします。資料は、資料2-1の令和3年度業務実績評価説明資料を中心にして説明したいと思います。1ページを御覧ください。事業体系図になっております。国立のぞみの園については、重度の知的障害者の自立のための支援、その調査と研究、支援者の養成や研修などを総合的に行う唯一の国立支援施設です。ですので、中期目標・中期計画について、また、その評価指標についてもこのような事業体系に倣ってできております。具体的には中段の表ですが、1-1、自立支援のための取組、こちらは施設運営そのものですけれども、地域移行、高齢の施設入所者支援、強度行動障害、矯正施設退所者支援などを内容としております。その隣が1-2で、このようなフィールドを生かした調査・研究、こうした成果の発信といった目標になっております。1-3が障害者支援業務に従事する職員の養成・研修、1-4が自治体や社会福祉法人の求めに応じて行う援助又は助言といった内容です。
 1-5がその他ですが、診療所、障害児への支援、就労支援などです。下段ですが、業務の効率化又は財務内容といった視点から項目を立てております。
 2ページを御覧ください。施設入所利用者のサービスの概況です。入所者の平均年齢は62.8歳となっており、有期の方を除くと69.3歳となっております。平均入所期間は38.6年です。平均障害支援区分は5.9です。年齢については、60代以上の方が7割を占めております。入所期間については、30年以上の方が7割以上を占めているという状態になっております。
 3ページを御覧ください。感染警戒レベルの経過についてです。こちらについては、令和3年度の状況をお示ししております。国が定める緊急事態宣言又はまん延防止措置のほか、群馬県独自に5段階の警戒レベルが設定されております。下の表を御覧いただけると分かりますが、例えば、レベル3ですと高齢者施設や病院等での直接面接禁止となっております。レベル2ですと、同じく十分注意となっております。このような期間が令和3年度を通して長期間あります。例えば、レベル3以上ですと7か月間、レベル2以上ですと10か月間といった状況でした。ですので、コロナ感染症のために活動できなかった期間として、達成度を測る場合にはこれらの期間を除外するといった考え方で、達成状況欄に記載しております。指標の達成状況欄には、その場合、注○として記載しておりますので、その都度御覧いただければと思います。
 4ページを御覧ください。内容に入っていきます。1-1、自立支援のための取組みです。こちらについては、自己評価はBとさせていただいております。この目標については、困難度、重要度ともに高いものとして設定されております。5ページ、指標の達成状況一覧です。例えば、上から3つ目に地域生活体験の取組がありますが、毎年度200日のところ151日ということで、達成度は76%です。こちらについては、注3とありますが、警戒レベル3以上だった期間が7か月以上ですので、この7か月間を除外すると182%となるという評価をさせていただいております。
 6ページが要因分析です。目標値分の実績値で達成度が120%以上または80%未満のものを分析するということになっております。一番上ですが、施設入所利用者数の縮減です。こちらは第3期末と比べて、今期末で14%縮減、196人といった目標が掲げられておりますが、令和3年度で188人ですので既に達成されており、達成度が125%です。原因については、有期限の入所者の受入れがこのコロナ禍のせいで少なかったことが原因です。
 続いて、施設入所利用者の地域移行の推進です。毎年度5人以上という目標ですが、1人ということで20%の達成度でした。理由については、利用者の加齢により、機能低下や重症化が進んだこと、出身自治体の施設等にも受入れを依頼するわけですが、なかなか難しくて受け入れに消極的であること、利用者の保護者の方についても、高齢化等によって同意の取得が困難となっているといったことが原因として挙げられます。
 ちょっと前後いたしますが、9ページを御覧ください。施設入所利用者の地域移行への取組状況という表ですが、真ん中の表、2番の右側に、令和3年度施設利用者の状況といった表があります。この中で、例えば、日常的に医療的ケアの必要な方が39.2%、ほぼ4割、常時車いすを使用している者が46.2%で5割近くとなっており、特別な配慮を要する利用者が非常に増えているということもあり、地域移行は目標設定時よりも難易度が高くなっているということが、うかがえると思います。それと、3の下に表がありますが、地域生活体験を行うことに同意が取れている方5人を中心に、例えばグループホームなどの宿泊体験とか、自治体との調整を実施しております。その右側に、地域移行に結び付かなかった事情が書かれておりますが、例えば、コロナ禍で見学、宿泊体験ができなかったこと、保護者や御本人の体調が悪化したといったことで、4人については地域移行ができなかったという実例を示させていただいております。
 10ページです。真ん中の少し下のほうにありますが、移行できた1名の方の状況を書いております。移行できたのは68歳の女性1名で、入所期間50年という方でした。この方については、家族の方が本人の暮らしが今よりも充実するならということで、移行に了承いただいたケースでした。
 前後いたしますが、6ページにお戻りください。地域生活体験の実施日数です。年間200日以上という目標ですが、151日で76%でした。こちらについても新型コロナウイルス感染症のことを勘案して、警戒レベル3以上の期間を除外すると182%です。
続いて、高齢知的障害者支援の研修会の開催です。こちらは毎年度12回以上といった指標ですが、15回で125%の実施状況です。喀痰吸引、経管栄養、オムツ講習会といった高齢者支援研修会を動画により開催して、職員の専門性の向上に努めたところです。
 7ページをお願いいたします。著しい行動障害等を有する方の受入れです。令和3年度は20人という目標値でしたが、実績は10人で50%でした。こちらについてはWebによる訪問調査などを活用して、10名の受入れを達成したところです。しかしながら、受入依頼をしてきた施設が感染して、スケジュールが大幅に遅れてしまうといった他動的な要素もありました。そういったこともあり、全体的な受入計画が大きく後ろ倒しとならざるを得なかったというような状況があって、目標達成が10名にとどまりました。同じページの下段の矯正施設退所者の受入れです。令和3年度は7人受入れという指標でしたが、3人で43%にとどまっております。こちらも同じくWebによる訪問調査などを活用して3名を受入れました。しかし、受入予定者に性加害行動が途中で発覚するなど、他動的な要素があって受入れがかなわなかったことが要因として挙げられます
 8ページを御覧ください。評定の根拠ということで、コロナ禍における取組を記載させていただいております。令和3年度は保護者懇談会を実施いたしましたが、その際に、オンラインでグループホームの様子を映して保護者に伝えるなどといったことをして、保護者の方の理解をできるだけ求める取組をいたしました。個別面会についても、オンラインによる実施をして、地域移行対象の方の不安の解消や理解の促進に努めました。有期の入所対象者についても、訪問調査の一部でWebを活用するなどして受入れにつなげることをしたところです。そういったことで、このコロナ禍で唯一の収穫とも言えるWebの活用によって対処して、評価として昨年度に引き続いて、全体をB評価とさせていただきました。
 14ページをお願いいたします。1-2の調査・研究です。こちらは、自己評価はAとさせていただいております。また、重要度が高い目標値と設定されております。15ページの要因分析を御覧ください。ここにあるものは、いずれも120%を超えているものです。一番上は、外部研究者との協働です。毎年度4テーマ以上ということになっておりますが、8テーマで達成度は200%です。こちらについては、外部研究者と協働するのがほぼ前提と言える補助金研究に加えて、法人内研究でも外部者の助言を積極的に受け入れ、このような達成率になっております。
真ん中の段がホームページアクセス件数です。年間2万件以上という指標になっておりますが、2万8,090件で140%の達成度です。こちらについては、SNSによる情報発信、映像教材の開発を行ったこと、研修教材を動画にして配信を行ったこと、研修資料をホームページの中からダウンロードするような仕組みとして、その結果として達成しております。
 下段ですが、各種学会等への成果発表です。年間22回以上という指標ですが、48回、218%といった達成度になっております。こちらについては、高齢の知的障害者に関する研究機関が、のぞみの園を除くとそういった研究機関が少ないといったことがあり、我が国全体の障害者も高齢化が進んでおり、それに伴ってニーズが高くなっていっているということが挙げられます。研究テーマも社会のニーズに沿っているものに努めておりますし、外部からの求めに応じて助言も行っておりますので、こうしたことを通じて講演等の発表機会が増えていると思います。
 続いて、18ページをお願いいたします。1-3の養成・研修です。自己評価はBとさせていただいております。要因分析は19ページです。1点目の研修会・セミナーの開催回数です。年間10回以上とされているところ12回開催して、120%でした。新型コロナウイルス感染症の観点で集合型研修を行えないといった事情がありますので、動画の配信とかWEBによる開催を実施いたしました。このことによって、計画を上回る開催ができるとともに、満足度についてもこれまでで最高評価を得ることができております。
 21ページに飛んでください。こちらは、令和3年度ののぞみの園の主催研修会を一覧にさせていただいております。全てWEBによって開催しております。WEB開催でもWEB上で双方向のやり取りができるライブの開催のものと、一定期間、動画を流して受講者が視聴するオンデマンドのものがありますが、一部オンデマンドの研修会もありますけれども、大半はライブ、双方向でやり取りができるような形のライブの研修会を主催しております。
 前後して申し訳ありません。19ページをお願いいたします。真ん中の段の実習生の人数です。毎年度150人以上といった目標値ですが、36名、24%という結果でした。こちらについても、実習生の受入れに当たっては、コロナ禍で受入れを縮小せざるを得なかったこと、養成校側も実習生を出すに当たって自粛した期間がありました。こちらについては、警戒レベル2以上の期間を除外すると、144%といった達成度になっております。一番下の段がボランティアの受入れ人数です。年間で1,250人以上という指標ですが、197人、16%という達成度でした。こちらについても、コロナ禍で受入れを縮小せざるを得なかったこと、ボランティア御自身の外出自粛といった意識もありますので、このようなことになっていると思います。こちらについても警戒レベル2以上の期間を除外すると、95%、ほぼ100%に近い数値が得られます。
 20ページに設定の根拠で、コロナ禍における取組を記載させていただいております。研修会については、WEBを活用して高い満足度を得ることができたと考えております。実習生の受入れは、令和2年度は23人でしたが、同様の期間で36人を受け入れることができました。要望のあった実習校に対しては、オンライン実習を実施して、341名ですが、オンライン実習を実施いたしました。ボランティアに関しては、企業とか大学へ要請・広報等を行い、その結果、令和2年度と比較すると3倍の受入れを実現しました。
 22ページを御覧ください。1-4の援助・助言です。こちらについては、自己評価Bとさせていただいております。同じページの下に要因分析があります。援助・助言の回数ですが、年間350件以上というところですけれども、464件、133%の達成度です。ホームページ等を活用して、高齢の知的障害者、著しい行動障害を有する知的障害者などの支援について紹介して、研究成果も提供しております。それから、年4回発行するニュースレターで全国の障害者支援施設に対する援助・助言の記事を掲載いたしました。そして、要請者のニーズに沿って、効果的な方法による援助・助言に努めております。
 23ページ、評定の根拠です。コロナ禍における取組みについては、ホームページ等を活用して、著しい行動障害を有する知的障害者、矯正施設を退所した知的障害者の支援について紹介をして、研究成果を情報提供しております。そのような活動を通じて援助・助言、講師派遣ともに増加しております。特に講師派遣については、オンラインでの派遣を積極的にPRしたところ、実績を上げることができて、72件のオンライン派遣を実施いたしました。
 25ページをお願いいたします。その他の業務です。こちらは自己評価Bとさせていただいております。26ページに要因分析があります。診療所外来の延べ人数ですが、年間2万7,000人以上のところ1万6,969人、63%でした。これについては、入所による利用者に関しては、新型コロナウイルス感染症防止対策を徹底した上で、変わりなく受入れをしております。その一方で、感染症防止対策をした結果、普段の風邪とかインフルエンザ、といった受診が大幅に減少するということが見られました。日中活動も自粛が多かったこともあるかと思いますが、転倒による外傷なども減少いたしました。一方、通院による一般の利用者に関しても、感染症対策を徹底した上で引き続き受入れをいたしました。ですが、感染症を恐れて利用者ご自身が受診を控えるといったことが多く出て、利用者が減少したものと考えております。こちらについては、警戒レベル3以上の期間を除外すると、151%です。
 真ん中の段が一般就労への移行です。年2人以上といった指標ですが、4人で200%の達成率です。こちらについては、日頃の訓練とか作業の積み重ね、関係機関との連携により、職場実習とかトライアル雇用などを丁寧に行ったため、このような結果が得られたと考えております。下段が短期入所です。年間2,300日以上という指標に対して980日、43%といった達成度でした。こちらについても、感染症予防策として、受入予定だった方が利用を控えたといったことが考えられます。警戒レベル3以上の期間を除外すると、102%になります。
 27ページをお願いいたします。評定の根拠、コロナ禍における取組です。例えば、受診の関係ですが、精神科では電話診察、これは再診ということになりましたが、そういったものを導入して一定の実績を上げております。このほか、新型コロナウイルス関係でワクチンの接種とか、PCR検査、抗原検査などを実施して、結果として感染拡大の防止に努めるといった役割を果たしました。一番下に就労のことですが、インターネットを活用して求人票の検索を行ったり、事業所確認など、事例の準備を十分に行うことをいたしました。
 参考指標が下に出ております。こちらについては、在宅の知的障害者の方ですが、なかなか一般の地域の診療所で受診することが難しいといったことがありますので、健康診断事業を実施しております。地域の知的障害者に関する健康診断の利用ですが、年120人以上といった指標になっておりますけれども、令和3年度は153人の利用がありました。この利用者については、年々ですが利用者が増えている状況です。
 28ページの2-1を御覧ください。業務運営の効率化に関する事項です。自己評価はBとさせていただいております。要因分析が29ページにあります。一般管理費、事業費の節減です。最終年度までに初年度と比べて10%以上節減といった指標になっておりますが、24.6%ということで、既に大幅に達成しております。要因分析としては、不断の節減努力に加えて、予定していた工事の計画が遅れたことといったことが影響したと考えております。
 続いて、30ページを御覧ください。財務内容の改善に関する事項です。こちらについては、自己評価はBとさせていただいております。指標は総事業費に占める自己収入率50%以上となっておりますが、令和3年度は56%、112%の達成度となっております。要因分析は特にありません。
 32ページを御覧ください。4-1、その他業務運営に関する重要事項です。自己評価はBとさせていただいております。要因分析は33ページにあります。いろいろな会議等を開催しておりますが、その中で、感染症対策委員会の開催は年2回以上とされておりますが、30回実施しております。こちらについては、コロナ感染症において、法人として感染予防、また対応といったことを検討する必要がありますので、このような多数の開催をいたしました。一番下が情報セキュリティ職員研修会の開催です。年1回以上というところですが、3回開催いたしました。こちらは、最新事例について丁寧な研修を行った結果です。評定の根拠等は特にありません。ちょっと時間オーバーしてしまいましたが、これで一通り実績評価に関する説明をいたしました。よろしくお願いいたします。

○真野主査
 ありがとうございました。それでは、構成員の先生方から質疑や御意見等がございましたら承りたいと思います。よろしくお願いします。では、三田先生お願いします。

○三田構成員
 2点お願いします。1点目は、今の資料の21ページになりますが、のぞみが主催の研修会についてのデータを見せていただきました。以前対面で行っているときも、各地で研修会をしていたのですが、もう一つ人数が増えないものだろうと、どういうPRをされてということを質問した記憶があるのですが、Webになっても2桁、48人、多くても50何人と8番は294人とかですが、今日のは行動障害なので少しマニアックだという御意見もあるかもしれませんが、のぞみ様が力を入れている研修で、この数字はどうなのだろう、どういうPRをされたのかというのがあります。受ける側もWebですので、わざわざ出向かなくても済むので、情報さえあればもっと参加できたのではないかなと思っており、すごく、もう少し頑張ってほしかったと思ったのですが、実態はどうなのかを教えていただきたいです。
 あともう1つは、研究部門が人員も予算も取っておられて大きな柱だと思うのですが、もうコロナも3年目の付き合いになって、大阪でも社会福祉法人が例えば防護服を買ったり、消毒液を買ったり、あるいはクラスターが発生して代替要員を埋めるだけでも、ある法人は年間1,000万近い持ち出しになり、法人の存続に関わっている状況になっているわけです。その地域の行政との戦いの中でも根拠を出せといろいろ言われていて、もう何か潰れてしまうのではないかと思っているわけです。
 のぞみさんも実施設の感染で大変だったということは重々承知していますが、この障害のある、特に高齢で重度の人で、なかなか病院でも受け入れてもらえませんし、新しい職員さんとなかなか関わるのが難しい中で、感染と予防プラス、このコロナとの付き合い方の中で、障害者施設としての生き残り方という、そういう意味での研究が進んだのか進まないのか、そういう意味で他法人、他地域、他施設に還元できる研究がどのくらいの割合あったのかがとても興味、関心があったのですが、高齢とか、触法と行われている研究が深まっていったのだと思うのですが、そういう臨機応変な研究で還元していただくことを私は期待したいなと思ったのですが、その実態を教えていただければと思います。以上です。

○真野主査
 では、法人からお願いします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 のぞみの園の深代です。まず、研修であります。人数が少ないという御指摘を頂きました。これは指導者養成研修で、もともと集合のときから1都道府県当たり4人来ていただいて、グループワークをしていただくような研修であります。今回につきましては、これも1回当たり50人という上限を定めて募集をしております。それもグループワークであったり、その研修の間に資料説明をしている間に、チャット機能を使ってスタッフとやり取りして、より研修を分かりやすくする仕組みを取っており、それ以上はなかなか難しいのではないかということで制限をし、その代わり同じ研修を3回やらせていただいております。その結果、参加の地域は全国から来ているわけですが、満足度が上がったということになっていると認識しております。それ以外の200数人は、オンデマンドで配信をしたりしております。今の聴講の少ない理由につきましては以上であります。
 それと、調査研究の今回の感染に関連して、のぞみは何かに役に立つことをしているのかという話だろうと思いますが、直接聞いてみるとなかなか難しいところはありますが、独自研究で、ページを御覧いただきますと17ページの一番最後、これは園内ですが園内での新型コロナの発生中の困りごとで研究を、独自研究ということでしております。引き続き4年度についても、もう少しほかの施設も含めて、今後還元できるものはないかということで研究を継続しております。以上です。

○真野主査
 三田先生、いかがでしょうか。

○三田構成員
 指導者研修というので狙いは分かってはいるのですが、オンデマンドでも200人、300人は、やはりちょっともったいないなと思うのですよ。すごくお金もかけてやられているのに、本当に、あとは臨機応変の研修、情報収集の場という、新たに状況に合わせて発信していくことが、そういうエネルギーがなかったことも想像できるのですが、それは期待してはいけないのだろうかと。この評価の結果の中身を見ると思ったので、事情はいろいろ分かりますが、期待されているところへの評価がBやAということにも私は、のぞみが発信していってセンターオブセンターとして全国の法人からいろいろあるわけですよね。そういうところで、給料をカットしてでも防護服を買う話を聞いていると、ギャップがあるなと思った次第です。長くなりすみません、ありがとうございました。

○真野主査
 ありがとうございました。では、大丈夫ですね。ほかの構成員の方はいかがでしょうか。田宮先生お願いします。声が、聞こえていますか。

○田宮構成員
 私ものぞみの園とは、今回初めてのような気がします。筑波大学の田宮と言います。よろしくお願いします。

○真野主査
 のぞみの園さんに対しては、田宮先生初めてですね。

○田宮構成員
 そうですね。行政法人としては初めてみたいです。よろしくお願いいたします。それで幾つかあるのですが、4つほどあります。まず最初が、やはりクラスターが出てきて大変だったということですが、知的障害者施設のクラスターは茨城でも大きいのがありましたし、結構全国の課題だと思うのですよ。やはり、それをどうしたらいいのかをある程度先ほど研究の話が出ましたが、それにも絡みますが、何か共有していかなくてはいけないところもあると思います。参考までに、例えば入所の方はマスクは、やはりできる方なのか、行動制限といってもなかなかできないわけですね。やっても、どの程度の重度なのか。私が聞いた茨城では、マスクもなかなかできないし、ここまでは入ってはいけない、隔離をしようとしてもそれがすごく難しかった話を、その辺の現状を伺えればと思うのが1つです。時間がどうなのか。1個ずつでよろしいですか。

○真野主査
 時間はいいですが、1個ずつにしましょうか。混乱するといけないので。

○田宮構成員
 はい、ありがとうございます。

○真野主査
 法人からお願いします。

○田宮構成員
 実態もよく分からないので、教えてください。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 マスクもできませんし、行動制限もできないのはそのとおりであります。

○田宮構成員
 大きいですね。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 職員側はしますが、両方して完璧に予防、完全防止できる状況では、やはり利用者の方はできないです。

○田宮構成員
 やはりできないのですね。分かりました。その中で、行動制限もできない。ですが、一応隔離対策は、そういうものは、実際そこには入らない、出て行ってしまうこともあるのですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 今回利用者に対して隔離としましたが、陽性者ですので。一応空いた寮がございますのでそちらに移っていただいて、感染している人と、感染していない人は別の寮で支援する形を取らせていただいています。

○田宮構成員
 それにより、そこの人から職員の方がうつることはなくて済んだのですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 そういう形で、感染することはありませんでした。

○田宮構成員
 なるほど。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 相当のクラスターとなったのは、2日間の間に次々と発生してしまい、一旦隔離したのですが、残ったほうも、また後から抗原検査で陽性になるという形になって、2日間で全利用者に感染してしまったという状況がございました。

○田宮構成員
 そうですね。今回は、特にそういう状況が特に施設でなくても多いですからね。分かりました。知的障害者の方の施設で、どう守っていくのかは結構、再確認をしましたので、今回しょうがないということで了解です。
 それから次です。研究ですが、業績評価の所に論文がないのが普通の研究と考えると違和感を感じており、学会発表と論文業績は大きく違うと思っております。ですから、研究部があるということ、事前にも申し上げましたが、非常に特殊なニーズのある方への専門性のある研究をやっている方は日本にも余りいらっしゃらないということで、とても貴重な研究のリソースだと思うのですが、そういう方たちの業績として論文がどうなのかというのと、それから、科研費や一般の独立行政法人の研究部は研究職としては扱われて、例えば科研費の申請は普通にできるのでよかったのですか。その辺の研究における外部資金の獲得は普通は、私たち大学だとすごく今重要になってきてはいますが、その辺のシステム、研究レベルを上げていくためにも、それだけやはり日本の中で貴重な研究をされているようですので、何人ぐらいおられるのか、状況を教えていただけますか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 研究科研費とか大学資金の話ですが、まず厚生労働省の科学研究費を頂いて研究をしております。それは17ページを御覧いただきたいと思います。1番から、2番、3番は障害者総合福祉推進事業という国の助成費です。4番もそうです。5番は、社会福祉推進事業、そして6番はこれは東アジアの経済研究センター、エリアという所の委託研究です。昨年度から委託費を頂いて研究を始めております。
 7番以降は独自、内部での職員による研究が中心であります。

○田宮構成員
 分かりました。そうすると、上は厚生労働科学研究なので、多分行政的な研究が優先される、そういう特定だと思うのですね。ただ、文部科学省の科研費は、申請権利はどうなのでしょうか。ちょっとこれは、特殊な所の研究部と在り方が、私は余り勉強不足で存じあげません。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 今まで多分、文部科学省の科研費はお願いしたことはないと思っております。どちらかというと、厚労省の政策課題に対する研究という部分が大きいと思います。

○田宮構成員
 政策研究ですね。その辺はちょっと、大学にいると難しいところかなと思って、政策研究が第一であることはすごく重要ですが、研究者として、大学ですと科研費、競争的資金だとすればできないのかなとも思ったりもします。今ではなくて、今は実績はないですね。
 応募されていないのか、権利がないのか、その辺の行政研究の在り方として疑問に思っていた。どういうのがいいのだろうと。行政研究もきちんと成立させなくてはいけないと思うので、大学だと逆にそういうことはやりにくかったりするので、もう少しその辺のバランスを取れるようになっているといいなと。ただ、研究職としては、外部資金なんかもトライできると、逆に研究がやりやすいのかなとも思ったりしたものですから伺いました。

○真野主査
 文部科研を申請する、いわゆる番号をお持ちなのかだけ。今すぐではなくてもいいですが、質問が終わったらどうぞ。

○田宮構成員
 そうですね。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事(富安)
 1点補足ですが、研究費、厚労科研も含めてそうですが、基本的には補助対象としましては、法人格を持っていればということですが、私どもは独立行政法人ですので、補助対象としては満たしていると思っております。

○田宮構成員
 厚労省の事業は、そのとおりだと思います。ただ、文部科研とか個人の研究者に行くものなので、研究者のアクティビティーとしては大学にいますと重要な位置にあるものなのですね。そういうものが研究部の皆さんには、どういう位置付けにあるのかなという質問です。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事(富安)
 確認させていただきます。

○田宮構成員
 お願いします。あとは、新入所者がいろんな事情で入れなかったということを、性的ないろんなことがあって入れなかったと伺ったのですが。最近はあれですか。新入所者は、いろんな犯罪歴がある方という、非常にどこからも取っていただけない方を専門にしていると伺ったのですが、それはそれで合っていますか。そういう困難事例を受けている。ただ今回の場合は、非常に特殊な事情があって受け入れられなかったということかと思うのですが。例えばこの方は、結局どうなったのか、一番難しいところを御苦労なさって受け入れておられると聞いたものですから、その辺どういうふうに、今回は特に性的なことだったのでしょうけども、その辺の対応は、ほかにはどんな事例が、すごく困難でも受け入れたりするということなので教えていただきたいなと思いました。
 この方はどこから来ようとして、結局どうなったのですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 性加害が明らかになったので、今回入らなかったという人の話でよろしいのですか。

○田宮構成員
 はい、それを御説明いただいたので。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 その話ですか。

○田宮構成員
 そうです。そこから始まってですが、例えばその方はどこからの御依頼で、入れなかったらどうなって、どうされているのですか。どこにおられるのですか。ちょっと細か過ぎますか。ですが、事例の説明をいただいたので。また、後ほどでも結構ですが。

○真野主査
 そうですね。事例自体は重要だと思うのですが、対応がすぐできなければ、また後日でもいいでしょうけども。法人のほう、どうですか。時間を取るのであれば後にするか、後日にするか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 矯正施設で、事情があって入れなかった経緯。

○田宮構成員
 そうですね。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 少々お待ちください。おそれ入ります。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園特別支援課長
 すみません。今回そのケースにつきましては、少年院での強固な枠組みの中であっても、性加害行為が発覚したということで、一応再度、うちは受入れ予定ではありましたが、もう一度入所の審査について検討いたしました。
 しかし、法人の中では、障害福祉サービスという枠組みの中で支援をするということで、より強固な少年院の枠組みでさえも、やはりなかなか守り切れなかったとなると、その福祉の枠組みでは支えることが難しいのではないかということで、一応受入れが困難と判断いたしました。

○田宮構成員
 難しいところではありますね。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園特別支援課長
 それで、一応少年院から連絡が入り予定をしておりましたが、そういう連絡が入り、うちでは受入れはできないということでお答えいたしました。

○田宮構成員
 そういう場合、少年院の方は、もう刑期が終わっているから、こういう施設に行こうという話になったわけですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園事業企画部長
 少年院につきましては、刑期というよりは、大体1年から1年半、年齢で20歳前に本人が出てくるという形にはなっているのですが、刑務所のようにきちんと何年とは決まってはいないので、その方の場合も、もう一度再教育、少年院でもう一度矯正を行う形で出直しができるというのが少年院なのです。ですので、そういった形で対応していただいていると思います。

○田宮構成員
 そういうシステムなのですね。分かりました。ありがとうございました。
 これからの新規の入所は、そういうニーズのある方、今までは、のぞみの園、昔のコロニーだった頃とはそういうところは違いますが、最近は、主には少年院からの方が多いのでしょうか。これは最後です。受入れは、そういう所が多いのですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 現在受け入れているのは運用としては、矯正施設を退所した知的障害を持つ方と、あと強度な行動障害、著しい行動障害を持つ方の、二つのパターンの方を有期限で受け入れております。どちらかというと、受入れが多いのは、著しい行動障害を持つ方の受入れが多くなっております。

○田宮構成員
 分かりました。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 矯正施設を退所した方も、一定数受け入れております。今回3人でしたが、それに対して有期限は、著しい行動障害を持つ方の受入れは10人の受入れです。

○田宮構成員
 行動障害は、どこから受け入れる感じなのですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 障害者施設もありますし、在宅からもありますし、精神の病院からもございます。

○田宮構成員
 分かりました。長くなりました。ありがとうございました。科研費の件が分かれば、後ほど教えてください。

○真野主査
 そうですね。調べておいてください。

○田宮構成員
 ありがとうございます。

○真野主査
 では、河村先生お願いします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 すみません、先ほどご質問のあった申請番号の登録はしているそうです。

○真野主査
 そうですか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 はい。

○真野主査
 では、権利はあるのですね。権利はあるけれど、していなかったのですね。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 はい。権利はあるということであります。

○田宮構成員
 そういうのは、施設としてはエントリーするほうなのか、それとも、そうでもなくやはり企業の業績という方針はあってもいいと思いますが。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 のぞみの園の研究部がございますが、基本的にはやはり政策課題の研究がこれまででしたし、職員も現場で支援していた職員が一部研究部に行ったり、研究員を募集して、来ていただいたりしていますが、そういうスタッフで研究しておりますので、どちらかというと政策課題を中心に今までは動いてきたと認識しております。

○田宮構成員
 そこから大学に転出するとか、そういう人事の流れは余りないのでしょうか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 うちで研究員をしていて、後々大学に行かれた方もいらっしゃいます。

○田宮構成員
 研究員、研究者としてのキャリアとしては結構文部科研は大事な位置付けにあるので、学問としても、その辺は審査研究と本当にバランスが、私もいろんなところで考えていることがあるので、分かりました。権利はあるのですね。ですが、政策研究にいらっしゃるのですね。
 その辺は必要に応じて、文部科研の位置付けもまだでしたら御検討いただいてもいいのかなとも思いますが、それは意見です。長々とすみません。

○真野主査
 ありがとうございました。では、河村先生お願いします。

○河村構成員
 御説明くださりありがとうございます。のぞみの園さんは私の場合はそもそも総務省の独法委にいたころからのお話を伺っていたことが結構あって、長い目で見ると本当に入所者の方の年齢が年々高くなってこられた中で、何とか地域移行ということでやってらっしゃる中で、どんどんあとからあとからいろんな新しい仕事が入ってきたわけですよね。今もお話出ていたような矯正施設を退所されたような知的障害者の方への支援であるとか、それから著しい行動障害をお持ちの方への支援であるとか、それからほかにもその他の業務のところでも出てきますけれど、いろいろ発達障害のお子さんとか、本当それが社会全体で私たちもやっぱり接する機会もありますし、そういうところまで仕事が広がっていく中での全体として、いろいろコロナの状況もあってですね、いろいろ制約もあったんじゃないかとも思いますけれども、評価はおおむね妥当なんじゃないかなというふうに思います。
コロナの行動制限があったところは、その期間を除外した形で指標とかも出していただいていて、それで理解もできるというふうに思います。最近どんどん仕事の裾野が広がっていく中でいろいろ御苦労もおありだなというところで、一つだけちょっと関連で御質問しますけれども、今ちょっとお話が出ていたところの7ページのところ、矯正施設を退所された知的障害者の方の受入れのところで、これ7ページ説明の下のほうにですね、司法と福祉の連携が進んで、ニーズな減少傾向にあるということで、これはある意味司法とどう連携するかというと大事なところですけど、というのは結構うまく進んでいるのかなという気もしますけれど、こういった辺り、どういう事情がおありなのかというところ、御説明いただけると有り難いです。よろしくお願いいたします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 もともと平成20年から矯正施設を退所した知的障害者の方を受け入れて、はじめました。当初は福祉とうまくつながらないために犯罪を繰り返してきたというような方が多かったというふうに認識しています。平成21年度からですね、都道府県が実施主体となるんですけども、地域生活定着支援センター、これは退所者と必要な福祉サービスを結び付けるような役割を持つところなんですが、その地域生活定着支援センターというのが始まりまして、この10年間でかなり手法が確立されてきて、機能するようになったというふうに認識しております。その結果、全体として件数は減ってきているというふうに認識してます。
 
○河村構成員
 ありがとうございます。分かりました。そうやっていろいろ地域に移行していくという流れが進めば、動きができているというのであれば、それは大変いいことなんじゃないのかなというふうに思います。やっぱりのぞみの園様、いろいろ拝見していろいろお話を伺ったりして、その独立法人の改革を2013年に計画、15年からやられたときに、3つの分野に分けたんですよね。行政執行法人と中期目標管理法人とそれから研究開発法人と分けたときに、のぞみの園さんは行政執行法人になるか、中期目標管理法人になるか、ぎりぎりなところだったと思います。やっぱりこの内容のお仕事でやってらして、中期目標管理法人としてやって本当に大変でいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。でもそういった中でいろんな目標もおありですし、あとは課題はやっぱりいろいろね、今日も御指摘が出てますけど、いろいろあるとは思うんですが、堅実にしっかりやっていらっしゃると思います。以上です。ありがとうございました。

○真野主査
 大丈夫ですか。名里先生お願いします。

○名里構成員
 9ページのところなんですけれども、私は何か毎年同じところばっかり言っている気がするんですが、これ、2.の、9ページの2.の難易度が高いというところなんですけれども、もちろん難易度が高くない、簡単じゃないですかと、全然思わないんですけど、何かそれでこの令和3年度なんですけど、入所者の状況がこういうふうに、御本人の状況が機能低下し、高齢化し、重くなっているので、難易度が高いですということなんでしょうか。というのは、そこはどんなに重くなっていても、どういうふうに御本人の合意、本人はこういうふうに希望しているじゃないかということを、どうやって持っていくかということを、ここが一番大事なところだと思うので、そこをどういうふうにされているのか。何をもって難易度が高いことをこういうふうにされるのかな。もうこの方たち本当に高齢になって、御家族の合意も多分どんどん取れなくなっていって、御本人たちはどんどん厳しくなる状態だと、厳しくなっていって、もう何かここで仕方がないよなというふうになっていくしかないのかなというのを、何か毎年思うので、その何か、何をもって難易度が高いと思っていらっしゃるんでしょうかというのを、ちょっとごめんなさい、伺いたいと思ってしまいました。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園事業企画部長
 これ、毎年地域移行に関して、いろいろ御質問を頂きます。ありがとうございます。まさに、うちの利用者の基本的な今の在り方というのは、9ページの右、現状をお示しをさせていただいていますが、まさにこれはあくまでもバックグラウンドとしてこういった状況がありますというようなことをお示していて、実際担当としてやはり一番難しくなってきているのが、今までのお話がありました本人の意思決定の部分になってきます。どんどんどんどん意思の表示が少なくなっていますので、以前のようにチームで体験をしていただいて、経験をしていただいて、本人の変化を汲み取って、それを意思決定に結び付けていくというプロセスがですね、非常に難しくなってきています。今回移行させていただいた1名の方についても、そこを非常に、2年かけてですね、何とか特に今回いわゆる聾唖の方なのですね、ですから聴覚も言語もない方でしたので、非常に意思決定の部分を汲み取るのに時間をかけさせていただいて、また御家族のほうもそのコロナが始まる前にご了解していただいた御家族でしたので、コロナの中で結局面会不能になりましたし、そこら辺のいろんな不安を払拭しながら、丁寧にやらせていただいたというところです。
意思決定の部分がそれこそ10年前、15年前と比べると格段に時間がかかるようになってきています。ですので、そことあとは環境設定は、まさに名里先生のところですと、知的障害と身体障害を合わせて支援していると思いますけど、なかなか既存のグループホームでという状況では、今、確かになくなってきているので、改めて医療との連携ですとか、そういう地域で支えるというところの環境の設定が難しさというのもですね、本人の状況が段々重くなっていくに連れて、時間がかかるようにはなってきている。ただ御承知のようにそこをもって重度というよりは、そこは諦めずにですね、丁寧にやっていくしかないので、ですからやはり一番、プロセスの中で時間がかかる、一番大変なのは何度もいいますが御本人の意思決定、御家族の意思決定。その部分になるかと思います。以上です。

○名里構成員
 本当にそうだと思うので、多分今日の一番最後の議題になるのかもしれないんですけど、やっぱりそこの、そんな重い人の、重い人のというか御本人の意思を汲み取っていくことをこんなふうにやって、こんなふうに難しいけど、こんなふうな形になってきましたというようなことを、発信していただくことが、のぞみの大きな役割なんじゃないかなって本当に思っているので、そのような質問させていただきました。以上です。

○真野主査
 ありがとうございました。では石渡先生は今日御欠席なんですが、事前に御意見を伺っておりますので、ちょっと事務局から御紹介いただいて、法人から御説明と御返事お願いします。大丈夫ですよね。

○事務局
 では欠席の石渡構成員から事前に御意見をお預りしておりますので、事務局から紹介をいたします。
 書面にて意見を提出させていただきます。評価段階につきましては、自己評価の結果には異論はありません。
1-1、自立支援のための取組、自己評価:B。「施設利用者の地域移行の推進」では、50年以上も入所していた68歳女性のグループホームへの移行を実現している。「5人」という目標を設定していたので低い達成度のようにも見えるが、コロナ禍で対外的な活動が制約される中で、この方の移行を実現したことについては高く評価したい。
神奈川県では津久井やまゆり園事件後、「意思決定支援チーム」を立ち上げ、丁寧な意思確認を行って移行に努めている。しかし、実現したのは僅かであり、それも20代・30代の若い人が多い。保護者の反対が大きいとの調査結果もある。今回の「のぞみの園」の移行者については、保護者(後見人である妹)との話合いを根気よく続けた成果とも言え、関係者の努力に敬意を表したい。
全国的に見ても、地域移行は進んでいない。「のぞみの園」では地域移行に関するセミナーを開催していた時期もあるという。高齢の長期入所者に対しても移行が実現している現状等を踏まえ、新たな視点から移行のノウハウを全国に発信することも、是非検討していただきたいと考える。
 続いて1-2、調査・研究、自己評価:A、「のぞみの園」の研究会議の外部委員として、調査・研究の経過や成果について詳細をお聞きしている。当然ともいえるが、外部研究者と協働のテーマはこの成果を全国に発信し、施策提言や実践の場で活用されている。また、法人内研究として、「のぞみの園」の入所施設での支援課題に関する研究も、全国の施設に共通した課題であり、是非成果を広く発信してほしいという外部委員の声も多い。
実践の場と研究部門とが併設されている強みであり、独立行政法人ならではの成果と言えよう。他機関ではやれない研究であり、こうした成果を紀要やHPでの紹介だけでなく、セミナーや援助・助言などもっと活用してほしい。プライバシーに配慮しつつ、動画配信なども前向きに検討してほしい。
 1-3、養成・研修、自己評価:B、1-4、助言、援助・助言。自己評価:B。「高齢の入所者」「著しい行動障害を有する者」「矯正施設入所者」など、支援が困難な知的障害者への支援については、診療所や研究部門と協力できるメリットを生かし、「のぞみの園」ならではの蓄積を重ね、全国への発信についても大きな成果を挙げている。特に、知的障害に加えての「認知症発症」という課題は全国の施設で切実になってきていると感ずる。また、最近の虐待事件の報道などからも、行動障害を有する人への支援が新たな局面を迎えているとも言える。
セミナーの在り方などの検討も続けられているということが、オンラインが一般化してきた現状を活かし、全国へ向けての効果的な発信方法をさらに工夫していただきたい。令和3年度のオンラインセミナーでは、チャット機能を活用し、バックヤードに控えたスタッフが講師とは別に個別の質問等に即時に回答して好評を博したという。こうした新しい試みを行っていることも高く評価したい。
以上独立行政法人である「のぞみの園」ならではの成果を随所で上げており、それらの全国への発信の在り方についてはさらに検討し、知的障害児・者の福祉の向上に今後も寄与していただきたい。
 以上が石渡先生から事前にお預りしているコメントでございます。

○真野主査
 ありがとうございました。それほど返答をする感じじゃないかもしれませんが、法人のほうからどうでしょうか。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 御指摘いただきました地域移行に関しましては、名里委員からも御指摘がございました。現在パンフレットを作成して、これホームページにも掲載ということはしておりますが、さらにですね、より発信に努めていきたいというふうに思います。また、調査・研究の成果についても、情報発信の在り方をさらに勉強してまいります。御意見を頂きましてありがとうございます。

○真野主査
 ありがとうございました。ちょうどいいぐらいと言うか、若干予定からは時間は過ぎてはいるのですが、構成員の方よろしいですかね。よろしければ、次の中間目標期間見込評価に移りたいと思います。先ほど内部評価と異なる部分もありましたけれど、評価の内容を中心に簡潔に御説明お願いいたします。10分程度ということですので、よろしくお願いします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園総務企画局長
 それでは、中期目標期間見込評価について、資料3-1に基づき、実績評価と異なるところを中心にして御説明いたします。まず、5ページを御覧ください。1-1、自立支援のための取組です。過去の主務大臣評価は、御覧のとおりB、令和3年度については、自己評価ですが、Bです。全体として、自己評価はBとさせていただいいております。
 7ページ、要因分析です。一番下の段、地域生活体験の実施日数です。こちらは、年間200日以上でしたが。右側、要因分析の欄、平成30年度401日、令和元年度が338日ということで、目標値は大きく超えていたことを記載させていただいております。
 8ページを御覧ください。一番上の欄、高齢知的障害者支援の職員研修会の開催は毎年度12回以上という指標でしたが、平成30年度、令和元年度、いずれも14回ということで、指標を超えておりました。こちらについては、介護技術、褥瘡予防、感染予防研修をそれぞれ1回、救命救急講習会を、原則、毎月開催したことで、目標を上回っております。
 9ページ、評定の根拠です。コロナ禍における取組ですが、令和2年度、保護者懇談会を開催できなかった事情がありますが、このときは保護者に対するアンケートを実施したことを記載させていただいております。
 21ページを御覧ください。1-2、調査・研究です。過去の主務大臣評価はA、令和3年度の自己評価はAで、総合的に自己評価をAとさせていただいております。
 要因分析が22ページです。HPのアクセス件数です。当法人のホームページを閲覧することによって、障害福祉施策の動向とか、社会的ニーズを踏まえた実践につながる研究情報を得られるといったことが、世の中に広く周知されたことを記載させていただいております。
 その下、各種学会等への発表回数です。こちらについては、学会への発表で、知的障害者関係学会のほかに、認知症学会等でも発表を行ったこと、それと国立機関であったり、障害福祉関係団体等の研修会でも講演を行ったこと。それから都道府県が行っている強度行動障害支援者養成研修で使用するカリキュラム及びマニュアルを当方で作成して、都道府県に無償提供をしたこと。そして強度行動障害支援者養成研修の参加者の方々についても、フォローアップを行ったこと、以上を記載させていただいております。
 29ページを御覧ください。1-3、養成・研修です。過去の主務大臣評価が、平成30年度はB、令和元年度はC、令和2年度はB、令和3年度は自己評価としてもB、総合で自己評価Bとさせていただいております。
 30ページ、要因分析です。一番下、ボランティアの人数です。1,250人以上といった指標でしたが、平成30年度が954人、令和元年度が784人と下回っております。台風等の天候不良によって園内行事、盆踊りが例示されておりましたが、あと環境整備等が中止されたことが要因としてあったことを記載させていただいております。
 36ページを御覧ください。1-4、援助・助言です。過去の主務大臣評価が平成30年度はA、令和元年度はA、令和2年度はB、令和3年度自己評価がB、総合して自己評価Aとさせていただいております。こちらについては、各年度の達成度の平均及びA、B、Cの数を勘案して評価させていただきました。
 要因分析は37ページです。この中で下段、講師派遣の件数ですが、年間130件以上といった指標です。こちらについて、各地域や各施設からの依頼に、きめ細かく丁寧に対応いたしたこと。そのことにより、例えば「講義に参加できたことで、意思決定支援の大切さや難しさなど、たくさんの学びを得た」といったコメントを頂いておりますので、記載をさせていただきました。
 42ページを御覧ください。1-5、その他の業務です。過去の主務大臣評価がB、令和3年度自己評価もB、総合しまして、自己評価はBとさせていただいております。
 43ページ、要因分析です。真ん中の段、一般就労への移行です。2人以上という指標ですが、令和元年度について、自立訓練の中の生活訓練から2名、就労移行支援から3名、計5名が移行したことを記載させていただいております。就労移行支援事業のほかに、自立訓練の利用者が就労に結び付いたのが、大きな要因となっていることを記載させていただいております。
 45ページ、2-1、業務運営の効率化に関する事項です。過去の主務大臣評価はB、令和3年度自己評価もB、総合して自己評価はBとさせていただいております。そのほか、特段変わった記載はありません。
 47ページ、3-1、財務内容の改善に関する事項です。過去の主務大臣評価はB、令和3年度自己評価もB、総合的に自己評価はBとさせていただいております。特段変わった記載はありません。
 最後です。49ページを御覧ください。4-1、その他業務運営に関する重要事項です。過去の主務大臣評価がB、令和3年度自己評価がB、総合して自己評価はBとさせていただいております。こちらについても、実績評価の記載は特にはありません。以上、自己評価について説明させていただきました。よろしくお願いいたします。

○真野主査
 ちょうど時間どおりに説明いただきまして、ありがとうございます。では、構成員の方々から、御質問、御意見はどうでしょう。よろしいですか。先ほどかなり白熱した意見が出て、田宮さん、どうぞ。

○田宮構成員
 先ほども申し上げさせていただいて、その後いろいろお話を伺って、非常に大変な業務をやりながらということが、改めて本当に分かっているつもりではいるのですが、研究の内容を見るというのは、学会の業績でまとめているのは、少し逆に難しい。よく見ると、学会関係団体、機関誌による発表5回と、今回の資料にはちゃんと書いてあります。なので、学会発表と論文だったり、きちんとまとめられるのは、意味が違って、その後、ほかの人にもきちんと見ていただける機会があるかどうかということなので、そうすると、こんなに貴重なことをやっていらっしゃればこその御研究も、なさっているみたいなので、だからこそ、なおさら学会にとどまらずに、論文をと思いますが、論文というのはきちんと評価をすることが必要かと思うことと、今回の資料の中には5回と書いてあるけれど、右側のものには入っていないので、もう少し意識されて文書化して学会発表だけではなくて、何か論文で出すということ、もう少し意識されてもいいのかと。申し上げるかどうか迷ったのですが、せっかく貴重なことをやっていらっしゃるので、次の目標においては考えていただいてもいいのかと思います。以上です。

○真野主査
 論文という形で発表いただくと、アピールは、外部に対するアピールも、結構できるのは確かですね。それが報告書とか、すごくしっかり作られているのだけれども、どこまで配布というか、メインにとどまっているかという意味でいくと、確かにそういうアピールが弱いという話もあるので、それとリンクする可能性はあります、論文ですと。


○田宮構成員
 査読が付くというのも重要かと思います。御検討いただければと思います。

○真野主査
 他の方はいかがですか。大丈夫ですか。河村先生、ないですか。御意見ないですか。それでは、石渡先生も、こちらに関しては、特に言われてなかったわけですよね。

○事務局
 御意見はいただいておりません。

○真野主査
 そうですね。分かりました。特には簡潔になってはしまいましたが、オーバーラップもあると思いますので。それでは御意見無しということで、次に移りたいと思います。
法人理事長、監事の方から、年度中期目標期間における目標の達成状況を踏まえて、今後の方針、要望、コメント等を頂ければと思っています。簡単に、法人の監事の方から、次いで法人の理事長からよろしくお願いします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園監事(堀口)
 私は監事の堀口と申します。左側におりますのが、同じく佐藤です。2人で監事をやらせていただきます。両名とも、平成30年から中期計画の期間、職務に当たっており、4年を過ぎたところです。
第1点は、委員の皆様に監査報告をさせていただきます。年間の監査を通じまして、法令遵守、内部統制、理事長を含む役員の業務執行状況、財務等全体にわたって適正である旨、6月21日の監査報告として厚生労働省に提出済みです。また、新日本監査法人から、財務監査の結果、適正である旨の報告を受けているところです。
 次に、監事としての意見ということですので、一言だけ述べさせていただきます。4年間を振り返り、当法人にとって一番重要だったのは、やはり支援を実践する事業の部分です。特に、印象深いのが、著しい行動障害、強度行動障害に対する実践対応が、経験の積み上げとともに、民間とのネットワークを形成したり、研修制度を通じて充実してきたこと、4年間を通じて成長してきたことが、特に監事として一番印象深いところです。
 したがって、容易ではありませんが、今後も限られた経営資源を、中核事業に投入して、更なる発展、あるいは世間に関してアピール、先生方から御指摘いただいたアピールも含めて、目指していくことが大切だと思う次第です。以上です。

○真野主査
 ありがとうございました。では、引き続き理事長からお願いします。

○国立重度知的障害者総合施設のぞみの園理事長
 皆様には、大変貴重な御意見、御指摘を頂きまして、誠にありがとうございました。昨年度は、新型コロナの感染が拡大し、まん延防止特別措置の適用が3回、緊急事態宣言が1回出されるなど、令和2年度にも増して業務運営に影響が大きい1年でした。
 のぞみの園においても、4月から5月に掛けて6名、1月から3月に掛けて9名の職員の感染が確認されたほか、濃厚接触者となったケースや、通所サービスの利用者の感染が確認されたケースもあり、感染防止のため、通所サービスの提供を停止した期間もありました。一方で、調査・研究や、養成研修などは、Webを活用することで、支障なく実施することができました。
 今年度は、中期目標の最終年度となりますが、引き続きコロナウイルス感染防止を最優先としなければならない状況での事業運営となります。冒頭申し上げましたように、今回のクラスターについてしっかり検証し、感染防止対策を改めて徹底しながら、目標に向け努力してまいりたいと考えております。
 まず、自立支援のため取組のうち地域移行の推進ですが、毎年難易度が増しておりますが、新たに保護者から同意を得られたケースもありますので、引き続き丁寧に、かつ、粘り強くやってまいりたいと思っております。高齢の入所利用者に対する専門性の高い支援では、全国的にも高齢化が進み、課題となってきているターミナルケアについて、プロジェクトチームを設置し検討を進めておりますが、のぞみの園での実施に向けたマニュアルを作成することとしております。
 著しい行動障害等を有する方の支援については、先駆的に取り組んでいる民間法人に協力を頂いて、実践の場でより役立つ研修を計画しております。また、こうした人材養成を通じて、行動障害支援者のネットワーク化を図ることでも合意しており、具体的な方法について議論を進めております。また、アドバイザーの招聘や先駆的な取組をしている事業所への研修派遣などを継続し、職員の知識、技術の向上にも努めてまいります。
 矯正施設を退所した知的障害を持つ方への支援では、心理教育プログラムに関する外部専門家によるコンサルテーションを継続して、支援の向上を図ってまいります。養成研修では、研修やセミナーについては、専らWebでの開催となりますが、Webでは目的を果たせない研修については、集合での研修を計画しております。そして、満足度の維持、向上に努めてまいります。調査・研究においては、先ほど御意見を頂戴いたしました。のぞみの園の取組についても検討してまいりたいと思います。
 このほか、援助・助言に引き続き真摯に取り組むとともに、業務運営の効率化に努め、関係する皆様から信頼され、頼りにされる存在でいられるよう努力してまいりますので、御指導・御鞭撻くださいますよう、よろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。

○真野主査
 ありがとうございました。では、今のお二人の発言に対して、何か構成員から御意見、御質問とかはありますか。大丈夫ですか。
それでは、次の議題に進みたいと思います。時間は少し早いのですが、業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容についてです。のぞみの園の業務・組織全般の見直しについて議論をしていこうと、こういう話です。はじめに、見直し内容について、法人所管課室からポイントを絞って御説明いただいて、その後に質疑応答ということで進めたいと思います。お願いします。

○社会援護局障害保健福祉部企画課施設管理室長
 お世話になっております。厚生労働省施設管理室の佐藤と申します。各構成員の先生方におかれましては、日頃よりのぞみの園の運営等に関して御指導、御助言等を賜っているところで、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。私からは資料4の説明をいたします。お手元に御用意願います。
 まず、こちらの資料ですが、現時点における次期目標期間において取り組むべき業務運営の基本的枠組みの方向性、方針案です。法人を取り巻く環境の変化や国の障害者施策の政策動向などを踏まえ、次のような方向として現時点では考えております。資料1ページの前文ですが、1つ目のパラグラフに国の政策目標である「地域共生社会」の実現を目指していることを記載しております。
2つ目のパラグラフに、障害者総合支援法の基本理念でもある、障害者の方が望む地域生活への実現、職場への定着、あるいは高齢化、ニーズの多様化といった対応を進めるために、乳幼児期から高齢期まで切れ目のない支援や、一層きめ細かな支援が求められていることを記載しております。
3つ目のパラグラフは、のぞみの園のミッションで、そのフレームワークを記載しております。第1に、ミッションの1つが先ほど上井局長からも御説明がありましたように、自立のための先導的かつ総合的な支援の提供といったモデル的支援の構築、情報発信。2つ目が調査・研究。3つ目がその成果を踏まえた養成研修。4つ目がそれらを全国の施設等に分かりやすく情報発信して、全国のサービスの質の均てん化、質の底上げを図っていくところです。最後のパラグラフが、独法の法人としての性格で、業務運営の効率性、財政支出の縮減といった不断の取組を引き続き行っていく方向としております。
 続いて、具体的な取組内容です。第1のⅠの1 地域移行への取組です。施設入所利用者の方の高齢化や、先ほどいろいろ御指摘いただきました意思決定支援の困難性などありますが、国の政策目標に則して地域移行に向けて粘り強く地道に、こういった取組を進めていく方針としております。
2ページの2、高齢化に対応した支援です。全国の施設における高齢化が進展しておりますが、一方で高齢者に対するノウハウがやはりまだ乏しく、その対策が喫緊の課題となっている中で、医療との連携などを強化しながら終末期支援を中心としたモデル的な支援を構築して、全国の施設等にそのノウハウを情報発信、分かりやすく情報提供していく方針としております。
 3、新たな施設入所利用者の受入れです。有期で受け入れている強行等の支援については、平成21年度以降蓄積されたノウハウがのぞみの園の法人にはありますので、それが法人の強みでもあるわけですが、記載のとおり引き続きモデル的な支援の拡充や医療との連携強化を図り、本人や御家族が望んでいる場所で支援を受けられるように、そういった有期限で特性に合った支援を行い、全国の施設などでも適切な支援が受けられるように、ノウハウを提供して取り組んでいくこととしております。
 また、一番最後の段落にありますように、前期以降、新たに顕在化した政策課題として、医療的なケアが必要になったために、施設などから退所せざるを得ないといった障害者の方に対する対応が問題となっておりますので、こういった方に対しても適切な医療的なケアを実施するとともに、関係機関と連携して適切な生活ができる場所に早期に移行するモデル的な支援の構築を図っていくことを目指していく必要があると考えております。
 4、発達障害児・者への支援です。強行などは先生方には釈迦に説法ですが、児童期からの適切な支援や、本人の特性に合った環境調整などにより、状態が大きく改善され得るものとされております。就学前からアセスメント等に基づいた適切な支援が、ライフステージを通じて関係者間で一貫性をもって継続的、かつ予防的に提供され、支援が途切れることによって状態の悪化などを招くことなく、安定した生活が適切に送れるような支援に取り組む必要があると考えております。
 5、こちらも直近の国の政策の方向性に関する事項で、重度の障害者への支援です。「親亡き後」などについても地域生活が継続できるように、地域に拠点事業所を設置し、そちらにコーディネーターを配置して、個別の状況に応じた必要なサービスを利用者の方に提供するといった支援モデルを構築していく方向としております。また法人の入所者の方についても、重度者向けのグループホームを利用した地域移行を進めるためのサービスを整備、運営する方向としております。
6.その他です。今まで1~5まで説明いたしましたが、全国の他の施設等への普及が最大の使命と考えておりますので、引き続きこういった取組を推進していくこととしております。
 Ⅱ調査・研究の充実です。のぞみの園のフィールドを活用し、現下の行政的課題や関係者のニーズを踏まえ、先ほども出ておりました東南アジア等の発達障害者に対する保健医療政策の実態把握などの調査・研究なども実施しておりますが、国内外の研究機関などと連携し、政策、施策立案のための基礎的なデータの収集・分析、またモデル的支援の実践成果の取りまとめ、また従事者の資質向上のためのガイドラインの作成など、継続的に調査・研究に取り組む方向としております。また、調査・研究の情報発信は、閣議決定されたオープンサイエンスのためのデータ基盤の整備方針を踏まえ、のぞみの園の法人においても、今まで蓄積した研究成果を分かりやすく解説した情報発信を行い、関係者の方が効果的に活用できるようにすることが重要ですので、今後デジタルデータの整備を適切に行える環境を整備する方向としております。
 Ⅲ養成・研修の充実です。全国の施設従事者などを対象に、国の政策課題や全国の施設などで関心の高いテーマを取り上げていただき、多種多様な研修会などを開催しておりますが、引き続きこれらについても取り組んでいくこととしております。
 強行などの特定分野については、未だ支援方法が十分に確立されていないことから、専門的な研修を引き続き開催していく方向としております。また、国における強行の人材養成の充実強化の動向を踏まえ、特に強行については既存の指導者養成研修のほかに、現場でより実践的に対応することができるように、適切な指導や助言のできる中核的な指導者、あるいは指導的な人材の養成・研修を行い、専門性の高い人材の育成に取り組んでいく方向としております。また、特別支援教育に携わっていらっしゃる教職員に対しても、特総研と連携して引き続き取り組むこととしております。
 Ⅳ援助・助言です。全国から多数の様々な問合せなどがあるわけですが、特に近年、強行への困難事例などの問合せが増加傾向にあるため、より専門的な援助・助言を行う必要があると考えております。このため、全国の先進事業所と連携を行い、全国的なネットワークの構築に向けた実態把握を進めるとともに、指導的な人材養成にも寄与し、全国のサービスの質の均てん化に向けて取り組む方向です。併せて、適宜、法人から研修の講師やアドバイザーを派遣するなど、可能な限りそのノウハウを提供していく方向としております。
 Ⅴ附帯業務です。上記Ⅰ~Ⅳまでの事項に附帯する業務についても、障害者の方が安心して暮らしていく上で必要なものです。もちろん必要な法律施策は講じつつ、引き続きサービスを提供していく方向としております。
Ⅵ第三者から意見等を聴取する機会の確保についてです。適切なサービスの提供と運営の向上を図るため、引き続き運営懇談会の定期的な開催と、第三者評価の定期的な受信を行っていく方向としております。
第2、組織の見直しです。引き続き、地域生活移行の推進による入所利用者の減少に伴う人員削減等による効率化を図る一方で、サービスの質が低下することのないよう、有用な人材の育成・確保を図る方向としております。
 第3、業務全般に関する見直しについてです。Ⅰの1の運営の効率化ですが、こちらも引き続き、法人運営会議の一層の活性化などにより、効率的、効果的な運営体制の確保や業務の簡素化などに努める方向としております。
2、内部統制の強化についてです。内部統制委員会を設置し、毎年度3回開催するなど、内部統制の整備・推進を図ってきておりますが、こちらも引き続き、内部統制・ガバナンスへの強化に取り組む方向としております。
3、情報セキュリティの強化についてです。情報セキュリティ上の脅威が高まっている状況下ですので、引き続き研修や対応訓練、点検、内部監査などを通じて適切な情報セキュリティ対策を推進する方向としております。
 Ⅱ財務内容の改善の1、保有財産の見直しです。東京ドームの約50倍近い広大な敷地には、多くの建物が点在している状況下ですので、既存の施設や設備の必要性、整備方針、利用方法などについて見直しを行っていく方向としております。
2、自己収入の増大についてです。運営交付金が縮減されていく状況下、自己収入の増大をどのように適切に図っていくのかを検討して、対応していく方向としております。
3、調達の合理化について。引き続き契約は原則一般競争入札にするなど、そういった対策の徹底、そして合理化計画を策定して取組状況も公表する方針としております。
 最後に、6ページのⅢその他です。法人が独法化されて約20年が経過したわけですが、直近の政策動向に則した事業実施を継続実施できるよう、例えば現在政策課題となっている高齢化、重度化した者の支援について社会保障審議会における議論なども踏まえ、引き続き先導的に取り組む方向としております。また、法人を取り巻く状況の変化などを踏まえ、法人の中長期的な整備方針などを検討する場を第5期期間中に設け、そういった検討結果に基づき所用の措置を講ずる方向としております。説明は以上です。

○真野主査
 詳細にありがとうございました。今の説明内容について、構成員の方から御意見はいかがでしょうか。

○河村構成員
 御説明ありがとうございます。いろいろな情勢に応じて、これまでの取組や現状を御説明くださる中で、いろいろと求められていることがたくさんあり、今の社会でそれぞれニーズがあって、やはりのぞみの園がナショナルセンターで対応しなければいけないことはこれだけあるのだなということが、非常によく分かりました。ただ一方で、私は障害者福祉の専門ではなくて、この分野は一市民の立場なのですが、逆に独法は他府省も含めてたくさん見てきた立場でもあるのですが、今回、厚労省の要求は本当にというか、本当にのぞみの園は大変だなと思いました。当然、事務事業の見直しのタイミングで、もちろん本法人は存続で絶対に必要な法人で、やっていただきたいことはたくさんあるでしょうが、そこにこれだけ高い球が引き続いて、本当に大丈夫なのかなという気が正直いたします。
 第1の所で、事務事業の見直しを順に御説明くださっていますが、質問をさせていただきます。例えば、最初から地域移行を進めるとか、施設利用者の方にとってはターミナルケアの所を特出ししてやってくださる、それから医療的ケアが必要になった利用者に対応するとか、4番の発達障害児・者への支援が出てきますが、これは要するに具体的には業務体系を組むときに今の中期目標期間であれば、ここの部分は1の5のその他の業務にあった所が、独立して格上げして扱われるようになるという理解でよろしいでしょうか。最初にお尋ねできればと思うのですが。

○社会援護局障害保健福祉部企画課施設管理室長
 御質問ありがとうございます。具体的な政策目標をどうするのかといった話は、まだこれからいろいろと話し合っていくことになると思うのですが。それから、先生、御懸念の余りにもいろいろ法人の役割、機能が記載されているという件についても、これから次期制度改正を今詰めている段階で、先々月にやっと報告書がまとまり、具体的な方向や基準省令等、具体的にこれから令和6年度の報酬改定等に向けて詰めていく段階になっております。それらの全体像ができた中で、のぞみの園にどういったことを具体的にやっていただくかを、またこれからのぞみの園ともいろいろ情報交換しながら話し合いますし、もちろん省内の中でも熟議を重ねていきます。新たに付加しているようなことはないのですが、全体的な方向としてそういったものを整理しながら、一方では法人の業務運営の簡素化等ももちろんありますので、そういったことを総合的に勘案して、これから着地点を見つけて検討していきたいと考えております。

○河村構成員
 ありがとうございます。まだ今の段階でそんなに固まっているわけでもない、具体的な所は検討されるということなのですが、発達障害児・者への支援の辺りで記載してくださっていることは正にこのとおりで、是非やっていただければと。私のような立場から見て、身近ないろいろな例も見て思うのですが、やはりそれなりにのぞみさんに負荷が結構大きくなるのではないか。それから、調査・研究の実施の所でも、海外との調査・研究の連携も結構出てきますよね。こういうことも必要でしょうし、閣議決定でオープンサイエンスも決定されていて、その流れの中で、のぞみさんとしても障害者の分野で、デジタルデータの整備などもやっていらっしゃることをいろいろと伺っていると、のぞみさんは財務面や人事面で政府から独立してやっているということでは決してないと思いますが、今の職員の方の人数だけの問題だけではないかもしれませんが、現在の規模でこれだけの仕事を国からお願いするということになると、やはり相応なことを本省としても考えていただいてやらないと、とてもではないですが、今までも新しい仕事が追加になっていると思うのですが、大変なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○社会援護局障害保健福祉部企画課施設管理室長
 現在のぞみの園においては、障害児サービスを含めて、今までも一連のサービス提供や調査・研究を実施いただいております、第5期、6期と負荷が加わるということでは基本的にないと考えているのですが、いずれにしてもそういった視点はもちろん重要ですので、どういったボリューム感で具体的にどういった所まで範囲を広げていろいろとやっていただくかは、これからのぞみの園とも話しをして、もちろん国の政策機会もありますので、そういったものを両天秤にかけて調整させていただきたいと思います。

○河村構成員
 ありがとうございました。

○真野主査
 河村構成員、よろしいですか。ほかの構成員の方は大丈夫ですか。よろしいですか。名里先生、お願いします。

○名里構成員
 これが、厚労省が今方針としてまとめていこうとされている内容ということですよね。

○社会援護局障害保健福祉部企画課施設管理室長
 現時点で想定している機能、役割です。

○名里構成員
 やはりⅠの自立支援のための取組の書きぶりが気になるというか、高齢化とか先ほどと同じことなのですが、利用者の高齢化や機能低下がネックとなって新たな同意を得ることが困難となっている。そうなのだけれども、そういう状況の方の、それこそ先ほどから出ている意思決定の支援みたいなことをどのようにやっているのかということを、具体的に実践事例として報告するようなことを、のぞみのやっていく方針として、地域移行を数字として5人を目指してそれがどうだったかということを評価する、そういう数字的なことではなくて。そうすると、やはり高齢になってきたので、機能低下がきたので1人だけしか難しかったですということではなく、そういう方々にどのように、それでもその方の意向を日常の中で受け止めて、このようにしていますということをきちんと示すことを、のぞみのやっていくこととして何か明確にできないかなと。粘り強く取り組むということの漠然とした感じが、それは数字を伸ばすということではなくて、本当にお一人お一人の意向をどのように受け取っていくのかをきちんと実践した上で、それを示していくことをのぞみのやることとして示せないかなと思いました。

○社会援護局障害保健福祉部企画課施設管理室長
 ありがとうございます。そういった点は、私どもも大変重要だと認識しております。支援ノウハウの構築や情報発信に当たって、どういった反映が可能か、引き続き検討を詰めていきたいと思っております。

○真野主査
 ほかはいかがですか。大丈夫ですか。いろいろお話を聞いていると、やはり今までと同じことが高齢化の問題もあって、なかなか難しいというのはあるので、そこを田宮先生も言われましたが、研究で論文というか、違う形の研究をしていくとか、今も話題に出ましたように、これは論文ということでノウハウを研究していくのか、報告書なのか、研修なのか、方法はいろいろあると思うのですが。今まではやられてはいたのだけれども、そちらのほうにもよりアピール、発信していかないと厳しい部分も出てくるのかなというのは、今回いろいろな議論で感じました。構成員の方、何か追加はよろしいでしょうか。
 では、業務及び組織全般の見直しについての議論を終了いたします。法人所管課室においては、構成員の皆様の御意見を踏まえて、見直し内容の修正等について御検討いただき、最終的な内容の確定をお願いいたします。今日は中期目標の議論が少なかったので、その分だけ早く終わりそうです。一応、これで本日予定していた議事は終了になります。最後に、事務局から今後の進め方を御説明ください。

○事務局
 今後の流れについて連絡いたします。本日御議論いただきました国立重度知的障害者総合施設のぞみの園の令和3年度業務実績評価、及び中期目標期間見込評価については、本ワーキンググループにおける御意見あるいは法人の監事、理事長のコメント等を踏まえ厚生労働大臣による評価を決定して、法人と総務省の独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表をいたします。また、業務組織全般の見直しの内容についても同様に、本ワーキンググループにおける御意見等を踏まえて厚生労働大臣が決定し、独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに公表をさせていただきます。決定したそれぞれの内容については、後日構成員の皆様にもお送りをいたしますので、よろしくお願いいたします。
 なお、中期目標期間見込評価、及び業務組織全般の見直し内容については、独立行政法人評価制度委員会への通知後、同委員会において点検が行われ、その点検結果に基づき出される意見を踏まえ、厚生労働省において次期中期目標案を作成することとなります。そして、その次期中期目標案については、来年1月以降、独立行政法人評価制度委員会の審議に附されることが予定されておりますので、次期中期目標案等についても来年1月頃、本WGでの意見聴取を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。

○真野主査
 それでは、本日はこれで終了いたします。少し時間が短かったですが、白熱した議論もできましたので、よかったのではないかと思います。ありがとうございました。次回もオンラインになるのでしょうか。

○事務局
 まだ決まっておりませんが、臨機応変に対応させていただきたいと思います。

○真野主査
 分かりました。それは、また御連絡を頂きたいと思います。それでは、本日は長時間どうもありがとうございました。

(了)