第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 議事録

健康局 予防接種担当参事官室

日時

令和4年9月14日(水) 10:00~12:00

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議事

議事内容
○萩森予防接種担当参事官室長補佐 それでは、定刻になりましたので、第37回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。本日は、御多忙のところ御出席いただき誠にありがとうございます。
 本日の議事は公開です。また、前回の分科会と同様、議事の様子はユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
 なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
 本日の出欠状況について、御報告いたします。
 全国町村会の伊藤委員、磯部委員、沼尾委員、中野委員から御欠席の連絡を受けております。現在、委員17名のうち13名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 続きまして、資料の確認でございます。あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元にお配りしている資料を閲覧する方式で実施いたします。
 資料番号01の議事次第及び委員名簿から番号07利益相反関係書類までを用意しております。
 資料の不足等、御不明な点がございましたら事務局員にお申し出ください。
 それでは、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いします。
(カメラ退室)
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 それでは、ここからの進行は、脇田分科会長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 承知しました。
 皆さん、おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。
 議事は後ほどということで、まずは、審議参加に関する遵守事項についての御報告を事務局からお願いいたします。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 ありがとうございます。
 審議参加の取扱いについて御報告いたします。
 本日御出席いただきました委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況、薬事承認等の申請資料への関与について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容については、資料番号07の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
 本日は、議事内容に関し、「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はいらっしゃいません。
 引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○脇田分科会長 御報告ありがとうございました。
 では、今日の議事に入ってまいります。「オミクロン株対応ワクチン」についてということであります。よろしくお願いします。
 まずは、新型コロナワクチン接種の現状についての説明を事務局からお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 資料1に沿って、新型コロナワクチン接種の現状について説明をさせていただきます。
 定例の資料になりますけれども、3ページ以降、新型コロナウイルス感染症の国内発生動向、そして6ページ、7ページ、重症者の動向、8ページ以降、ワクチン接種の状況について、それから11ページ、供給が予定されているワクチンということで資料を準備させていただいております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 それでは、本日の議題は資料1の13ページを御覧ください。「オミクロン株対応ワクチン」の接種についてということで、論点(1)から(5)まで事務局から挙げていただいております。
 それでは最初に、資料の説明ですね。資料1の説明を事務局からお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 今回、資料の諮問事項に係る(1)から(4)までということで、まず説明をさせていただきます。
 まず、(1)有効性及び安全性等についてでございます。15ページ以降でございます。こちらは薬事申請の中での審査報告書についての資料でございます。データとしてはこれまで御紹介していたものと同様になりますけれども、薬事審査の結果も併せて御紹介しております。
 15ページ、16ページ、有効性についてでございます。オミクロン株に対して一定の重症化予防効果が期待できる、それから、特に発症予防効果について従来型ワクチンと比較して効果が高い可能性があるということがファイザー社製、モデルナ社製両者について評価されてございます。
 17ページ、18ページ、安全性でございます。こちらについては臨床試験の結果として、現時点で重大な懸念は認められていないという判断でございます。
 19ページ以降、諸外国の状況についてでございます。
 20ページ、21ページ、これまでの資料のアップデートでございますけれども、21ページとして前回からのアップデートを、9月6日、21ページの一番下でございます。もともと9月1日、EMAの発表の中で、追加接種として、前回接種から少なくとも3か月以上の間隔を空けてということで、オミクロン株対応ワクチンBA.1型の承認を勧告する意見が採択されたところでございますが、追って9月6日、ECDC、それからEMAの共同の声明という形でステートメントが出されてございます。追加接種の効果が最低4か月は持続することを踏まえ、より長い接種間隔は考慮し得るということが記載されてございます。
 22ページ、23ページ、諸外国の動向の一覧でございます。秋の接種についてということで推奨が発表されている国がございます。それから、オミクロン株対応ワクチンについての言及も、米国、英国、カナダ、それからEUについてでございます。EUについてはもう一つアップデートがございまして、23ページの一番右下でございますけれども、諮問委員会において、ファイザー社の2価ワクチンBA.4-5型の承認を勧告する意見が9月12日付で採択されてございます。こちらは資料に記載がございませんが、9月13日、昨日付で正式に承認がされているという情報がございます。
 それから24ページ、接種方法についてでございます。
 25ページ、26ページ、薬事承認の資料をつけてございます。ファイザー社、それからモデルナ社のオミクロン株対応の2価ワクチンについて、9月12日付で薬事承認がされてございます。25ページ、26ページ、用法・用量は記載のとおりでございますけれども、接種間隔について、少なくとも5か月経過した後にということで薬事承認がされてございますが、25ページ、26ページの上に書いてございますとおり、今後、海外の動向、有効性、安全性等の情報を踏まえ、接種間隔を短縮する方向で検討し、10月下旬までに結論を得ることとされているということでございます。
 27ページ、事務局案でございます。これまでの検討、それから薬事承認を踏まえ、これらのワクチン、オミクロン株対応の2価のワクチンについて、ファイザー社、モデルナ社両者について、追加接種を特例臨時接種に位置づけてはどうかと。
 まず、接種の目的でございますけれども、これは前回からの御議論のとおりでございまして、重症化予防効果はもとより、発症予防、感染予防を目的に接種を行うこととしてはどうかとしてございます。
 対象者については、目的及び薬事承認を踏まえ、初回接種を終了した、接種可能な年齢の全ての者、ファイザー社については12歳以上、モデルナ社については18歳以上を接種対象としてはどうか。
 接種間隔及び接種方法でございますけれども、添付文書の内容等を踏まえ、前回の接種から少なくとも5か月以上の間隔を空け、1回の接種を行うこととしてはどうかとさせていただいてございます。それから、この注記のところで、先ほど御説明したように、薬事審査の中で今後短縮の可能性があるということでございます。
 交互接種についてでございます。これまでの追加接種と同様、前回の接種までに用いたワクチンの種類にかかわらず、ファイザー社またはモデルナ社の2価のオミクロン株対策ワクチンによる追加接種を行うことができることとしてはどうかとしてございます。
 (4)公的関与の規定でございます。
 29ページ、背景の公的関与の考え方についての資料でございます。
 30ページについては、これまでも公的関与について議論する際にまとめてきた資料でございます。内容についてはこれまでの説明と同様ですので割愛させていただきます。
 31ページ、特例臨時接種である以上、公的関与については勧奨・努力義務ともにかかるのが前提という中で、エビデンス、それから、これまでに得られた知見を踏まえ、公的関与の規定の適用について、努力義務を除外すべき者がいるかということで論点とさせていただいております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 「オミクロン株対応ワクチン」の接種について、(1)から(4)までですね。1番目は有効性及び安全性、それから2番目は諸外国の状況、3番目は接種方法、そして4番目、最後の今のところは公的関与、努力義務ですね。というところを御説明いただきました。
 それでは、この件はこれまでも議論してきたところでありますが、いよいよ承認をされて今度は実際の接種になるための議論ということになりますので、また活発な御議論をいただければと思いますが、皆さんから御意見や御質問等があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 それではまず、坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。
 御説明の基本的なことには賛成でございます。努力義務を除外すべき者がいるかという点に関してなのですが、最初に、コロナワクチンを開始するときに、妊産婦を努力義務の除外にした、それはたしか妊産婦に対するデータが十分でなかったということだったと思うのですが、今回については特に妊婦について、そのデータに関してはいかがでしょうか。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 そのほかにいかがですか。
 では、妊婦、オミクロン株に特異的なデータがあるかという御質問になろうかと思いますけれども、事務局、その辺りの考え方も含めてレスポンスがあればお願いしたいと思います。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 妊婦についてということで御質問いただきましたけれども、オミクロン株対応ワクチンについて、まだ諸外国でも接種が始まったばかりというところでございまして、臨床試験の中でも妊婦に限定してどうかというデータはないというのが現状かと思います。ただ、最初のときにはメッセンジャーRNAワクチンの状況も含めて実績がない中での御判断でした。今回、オミクロン株対応ワクチンということでは初めてではございますけれども、これまでのワクチンの改良型ということで開発されていますので、その点も含めて御議論いただければと考えております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 ということであります。
 坂元先生、どうぞ。
○坂元委員 たしか治験では、このオミクロン対応型ワクチンの治験参加者で妊婦を除外規定にしていたのでしょうか。見る限りしていなかったと思われますが、その点はいかがでしょうか。
○脇田分科会長 ほかになければ、では、その点も事務局からお答えいただけますか。治験で除外しているのかということですね。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 すみません、今、手元に情報はないですけれども、確認させていただきます。
○大坪大臣官房審議官 すみません、先生、一言追加をさせていただきます。
○脇田分科会長 どうぞ。
○大坪大臣官房審議官 資料1の15ページにPMDAの提出資料がございますが、ここはファイザー、下の16ページはモデルナになっております。これは中和抗体価を見ているものでありますけれども、N数が200程度と極めて少ないNの、これまでの初回の接種で承認したときの数から比べますと少ない数字です。この中で殊さらその層別化ということはされていないのではないかと考えております。
 また、17ページにも安全性のデータがございます。これもN数としましては全体数で179名、ファイザーのほうが179名、モデルナのほうが437名ということで、特に注釈等はございませんので、これは薬事に改めて確認はいたしますが、特に妊婦とかそういったキャラクターの設定はないのではないかと考えております。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 もう一つの要素としては、妊娠中の感染というものが重症化リスクになり得るということも判断材料かと私自身は思っています。
 鈴木先生、その点で何か御意見はありますか。重症化リスクに関してということです。
○鈴木委員 感染研、鈴木です。
 これまでも様々な疫学的あるいは臨床的なデータからは、妊婦さんの感染に伴う重症化リスクは高いということは言われています。今回のこの議題に関してですけれども、確かに今、このオミクロン株対応ワクチンに関して妊婦におけるその安全性のデータというものが明確に示されているわけではないと承知しておりますが、しかし、これまで従来打たれてきているワクチンと、成分といいますか構造自体は同一であるということで、これまで打たれてきたワクチンに関して妊婦における安全性は確立されているということを考えると、かつ、妊婦における重症化率が高いということを考えると、私は妊婦に関して特別に努力義務を外す理由はないのではないかと考えています。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 森尾先生、お願いします。
○森尾委員 ありがとうございます。
 少し展開したような議論になりますけれども、安全性についてです。先ほど審議官からも御指摘がありましたように、臨床試験は数百名程度のデータということでございまして、ただ、これから恐らくリアルワールドのデータが集まってくると思うのですが、22ページに英国が先行するような記載がございます。それで英国ではもう始まっているかどうかということと、あと、対象者が恐らく絞られたハイリスクの方とか医療従事者あるいは介護従事者みたいな形になっていると理解しております。それでよろしいかというのと、あと、カナダのほうがこれもおそらく開始されるようなことですが、こちらもやはりハイリスク者とかあるいは様々なハイリスク者への暴露関係者になっているかどうかというこの2点を教えていただけたらと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 海外の状況ですね。英国、カナダでも始まりますが、その対象者が限定されているかというところですが、事務局、いかがでしょうか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 英国、カナダはともに推奨として追加接種が提供されるべきという方については全国民ではなく重症化リスク等が高い者という形で限定されてございます。ただ、カナダについては、カナダの推奨についてはいつもそうなのですけれども、「されるべき」という推奨と「し得る」という推奨がございまして、「し得る」の中には12歳から64歳の者が入っているという状況でございます。
○森尾委員 ありがとうございます。
 こちらについては順次データが出てくる可能性があると、またもう接種が始まっていると考えてよろしいですか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 はい。接種が始まっていると考えられますので、順次データが出てくるとは思います。それから、米国についても12歳以上の全国民を対象にして接種が始まっているので、こちらのデータというのも順次得られるとは考えられます。
○森尾委員 ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 海外の接種の状況ですね。安全性のデータが先に出てくるということかと思います。
 坂元先生、お願いします。
○坂元委員 鈴木先生のコメント、ありがとうございます。私も鈴木先生の御意見に賛成です。やはり重症化等々、それから、ワクチンのこの性状から考えて、このオミクロン対応だけが特別なものではないので、私はむしろ積極的に妊産婦も打っていくべきだと考えています。ただ、議論していなかったと言われるとちょっと問題になるかなと思いましたので発言させていただいただけで、私は妊産婦も努力義務に入れるべきだと考えております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
 そのほかのところはいかがでしょうか。今まで事務局から御説明がございました。
 伊藤先生、お願いします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。
 一応確認だけさせていただくのですけれども、海外の状況にも少し先行して我が国の認める範囲が広いのかなという気もするのですが、現在議論されているのはBA.1を含む株だろうと思うのですけれども12歳以上の方に接種することについて今日、承認をすれば、今後はそういう枠組みの中で議論が進むということを事務局としてもお考えなのかということを確認させていただければと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 今のはあれですよね、BA.1/2の今、オミクロン対応ワクチンについて議論をしているけれども、そのBA.4/5でしたか。
○伊藤(澄)委員 はい。
○脇田分科会長 そのものはまた議論するのかという。
○伊藤(澄)委員 BA.4/5についてまた議論するのか、それとも、これで認められればBA.4/5に関しても自動的に移行するということを前提にするのかということを、一応確認しておかないと、後になって皆さんの意思が統一されていなかったりするといけないので確認だけさせていただきたいと思っております。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 それでは、その点、事務局からレスポンスいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 事務局としましては、今回の諮問としましては薬事承認を踏まえたものということで、今回の薬事承認については、従来株とオミクロン株のBA.1の2価ワクチンということで、こちらを特例臨時接種に位置づけるかということを御議論いただければと考えています。
 一方で、BA.4/5が今後出てきたときにどうするかということですけれども、これまでの検討会の取りまとめの中でもオミクロン株とそれから従来株の抗原性の差に比較すれば、BA.1と4/5の差はそんなに大きくないという御議論をいただいたところでありまして、そうした議論を踏まえればBA.1と4/5というのでそんなに扱いに差をつけるのではないという方向性かとは思います。
 ただ、いずれにしましても、BA.4/5については今後承認申請がありまして、承認されると薬事承認のプロセスがございますので、それを踏まえてまた諮問・答申という形になるかと考えているところでございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 なので、またそこは申請と承認というステップがあればそれを踏まえて、またこちらのワクチン分科会でも議論になるというお答えだったと思います。
 川俣委員、お願いします。
○川俣委員 川俣です。
 今回、単回での追加接種ということになっているということはBA.1が、1回打って次の、例えばですけれども、3回目接種で使う可能性があるわけですよ。そうすると、4回目接種のときにはこれは使えるのですか。それと、もしかすると先ほど言っているようにBA.4/5になるのだったらそちらに移行できるのか。その辺は、逆に言ったら、3で打ってしまうともう次が打てないのか。次の開発が見えているので大丈夫だという意見なのかでも、こちらから受けてくださいというのに当たってこれでしばらく打てませんよとするのか、また、逆に言ったら、期間を短くしようという意見も出ているのにどのような対応になるのか。ちょっとその辺のお考えをお聞きしたいと思います。お願いします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 整理すると、3回目、4回目というものがどちらも対象になるのか。それから、3回目でBA.1のものを打ったときに、今、接種間隔は5か月ですから、5か月たった後にまたこのオミクロン型対応ワクチン4回目を接種できるか。あるいは5回目も対象になるのかというところまで含めてお聞きしましょうかね。
 事務局、そこを少し整理していただけますか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 今回の諮問としましては、1回の接種という追加接種としてオミクロン株対応ワクチンはBA.1を前提にということでございますけれども、1回の接種を行ってはどうかと諮問させていただいて、事務局案を作成させていただいております。
 一方でBA.4/5が出てきたときにどう考えるかでございますけれども、先ほど申し上げたように、従来株との差に比較すればBA.1と4/5についてはそんなに差が大きくないということでBA.1で、さらにもう1回BA.4/5という合理性はそんなにないのかなと考えているところでございます。
○脇田分科会長 何かちょっと、今のを聞いていて少しよく分からなかったところがあるのですけれども、今回はそうすると、今、初回接種が終わっている人、3回目が終わっている人、4回目が終わっている人がいて、それぞれそこが対象になるのだけれども、前回接種から5か月以上空けて1回打つということをここで決めるということで、さらにその次の接種ということはまだ対象になっていないという意味ですか。
○大坪大臣官房審議官 事務局でございます。
 諸外国を見ましても、この新しいオミクロン株のワクチンがどれくらい効果が持続するか、こういったことのデータがないところであります。したがいまして、今後のリアルワールドデータによるところはあるのだと思いますが、当面の間は初回接種が終わった方、この方において3回目であっても4回目であっても5回目であってもまず1回、オミクロン株の成分が含まれたワクチンを打ちましょうと。こういったことが今の世界の動きかと思っておりますし、薬事でもそういった承認をいただいたものと思っております。今後、この効果がどれくらい持続するかといったことも踏まえながら、またその次をどうするかということを先生方にお諮りしたいと思っております。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 そういうことだそうですが、川俣委員、どうでしょうか。
○川俣委員 要するに、今は単回だけの話題になっていますけれども、これは自治体からすると、すぐに4回目、5回目が出てくる可能性があるわけですよ。そのときの薬を同じBA.1なのか。次にどうせBA.4/5が出てくるから気にしないで打ってくださいと言うのか。一応単回だけ承認ということは、今打ち始めると来年にはまた打たなければいけないという時期までにBA.4/5が来るのかというのは大きな話になってしまうのです。その辺のところが、期間を短くするとか言いながら単回にしてくれと言われてしまうと説明が難しいので、ちょっとある程度の見解は教えていただけるとありがたいなと思っていますのでお願いします。
○大坪大臣官房審議官 ありがとうございます。
 ちょっと先ほど説明が不足していたかもしれません。今回お決めいただくのは、オミクロンの成分が入っているもの、これが今まで1価であったものが2価のワクチンということになります。それは世界はBA.1を採択している国もあれば、4/5を採択している国もあるわけですが、前回、分科会でもお諮りをしましたように、そこの差はそれほど大きくないのではないかと。武漢株とオミクロンというほどオミクロンの中のサブタイプの差というのは大きくないので、そこは国によってどちらを取っているところもございます。
 一方、我が国におきましては、それが時間的にまずBA.1が今、承認をいただいたところでありまして、早晩、申請が出ておりますので4/5についても承認をいただくことを予定しております。そういった中でここの差というものはそれほど大きくはございませんので、今打っていらっしゃる既存のワクチン、1価のワクチンから速やかに全ての国民の方が1回、オミクロン成分が入っているものを打っていただきたいと。それはタイミングに合わせて、打つ種類は違う場合もあるかもしれませんが、そういった御案内を今日、御了解をいただけましたら、事務局からリーフレット等で広報してまいりたいと思っております。
 したがいまして、1回、まずは3回目に当たる方でも4回目に当たる方でも、初回接種が終わっている方であれば、まず1回、どちらかのワクチンを打っていただくということになろうかと思いますが、まずは今、BA.1だけが承認されておりますので、それについて本日、お諮りをしているというところでございます。
○脇田分科会長 川俣委員、よろしいですか。
○川俣委員 ちょっと分かりにくいのですけれども、取りあえず今のところはBA.1だけを承認してくれという意味で、その後の話はまたしましょうという話で受け取っていいのかな。よろしいでしょうか。すみません。
○脇田分科会長 あれですね、これが承認、この分科会でもオミクロン対応ワクチンの接種を進めるということでまとまれば市民の皆さんにも説明をしていく必要があるということで、後ほどそのリーフレットの御説明もありますので、そこでも少し、もし御意見等あれば言っていただくという形にさせていただきたいと思います。
 それでは、白井委員、お願いします。
○白井委員 白井です。
 今、資料3については後でということだったのですけれども、それにちょっと関連すると思いましたので、今、質問してもよろしいでしょうか。
○脇田分科会長 資料3というと、今のリーフレットですか。
○白井委員 リーフレットは後で言われたのですけれども。
○脇田分科会長 そうですね。またこれは説明に出てきますけれども、説明を聞かずに質問という形にしますか。
○白井委員 すみません、その質問と多分、御説明と違う観点かもしれないので。
○脇田分科会長 それでは、お願いします。
○白井委員 そこに書いてあるものについて今の議論の中でお聞きしたいのですけれども、後で確認していただくことになると思うのですが、資料の中に持続期間が短い可能性があるけれども、このオミクロン型の感染予防効果や発症予防効果が期待できるというところがあって、それが有効性とかを考えるときに、今までの資料の中で短い可能性があるもののといったところの、そういうような根拠を示したところがありましたでしょうかということと、こういう表現を一般の人たちにパンフレットでということになると、短いというのはどれぐらいなのか、みたいな話にもなりますので、そういう根拠というかそれが言えるような資料がありましたら、御説明いただきたいなと思いました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、それは既に資料1の中でも目的のところで、感染予防、発症予防を目的に接種をするということですので、その持続期間に関するデータといいますかエビデンス、根拠はどう考えるかというところを事務局から少し説明していただけますか。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 接種の目的のところに記載がございますけれども、こちらについては株の検討会議の中での御議論ごとに記載してございます。今御質問のあった感染予防効果、発症予防効果についてこうした留保が必要であるというところに関しましては、そもそもオミクロン株に対して従来型のワクチンよりも中和抗体価が優越しているですとか、改良としてオミクロン株に対応したものとされているという中でより有効性があるだろうと。従来型については、一定の重症化予防効果が既に、ある程度期間が長く続く重症化予防効果が既に証明されていると。それよりもいいので、重症化予防効果はこういった形で期待されると書いていいだろうと。
 一方で、感染予防効果、発症予防効果についてはないわけではないのですけれども、非常に短い期間、1か月とかで非常に低減してしまうと。それよりもよいとなったときに、当然、感染予防効果、発症予防効果、中和抗体価が上昇することを考えれば、当然あると。ただし、それを科学的知見の中ではやはり留保として、持続期間が短い可能性はあるもののという留保が必要であろうということを専門家の先生の間で御議論いただいて、こうした記載になってございます。今後、臨床的なリアルワールドでのエビデンスというところも出てくるという中での検証がされていくという中で、やはり現時点で科学的にはこう考えられるということは言えるものの、やはりあくまでもこうした科学的な知見の留保というのが必要であろうということでの記載となってございます。
 以上です。
○大坪大臣官房審議官 補足ですけれども、今日、その文言がどこに記載があるかというお尋ねにつきましては大変申し訳ありません。本日の資料におつけしておりませんでしたが、前回9月2日の分科会の資料の中で株の選定会議の先生方の御意見取りまとめ、これを参考資料にさせていただいておりまして、座長を脇田先生にお願いしているもので、御説明を鈴木先生からいただいたと承知をしておりましたが、その中で前回一旦御議論させていただいたものから引用しております。本日、資料を再掲しておりませんで大変恐縮でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 白井先生、よろしいですか。
○白井委員 すみません、前回の部分かなと思ったのですけれども、こういうふうに一般の方に示されるときに改めて確認して、私たちが知っているだけではなくて、どういうふうに表現というか説明したらいいかなということを考えましたので確認させていただきました。ありがとうございます。
○大坪大臣官房審議官 ありがとうございます。
○脇田分科会長 それでは続きまして、佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。産経新聞の佐藤です。
 効果と安全性については私自身は判断する能力がありませんので、薬食審の判断を尊重するものです。
 一方で、N数が少ない、そして、海外での先行事例が少ない中で承認されたということについては、一般の人からは不思議にというか疑問に思う方もいらっしゃるのではないかと思います。そこは、私は素人としては、例えば、インフルエンザのワクチンみたいなものが、標的とする対象が変わっても治験や承認の手続を経ないで出てくるのと似たようなものかと理解しているのですけれども、理論上は基本的にこれまでのものと同じだと考えられていることについて、先ほど鈴木基先生からも大変分かりやすい説明がありましたし、事務方の説明からもそういった部分は感じられるのですが、薬食審は非公開で行われておりますので、その部分について改めて一般の人に分かるような言葉で、この公開の場で鈴木先生か事務方にもう一度御説明いただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 ありがとうございますす。
 薬食審の議論の概要は後ほどまた御説明がまとめてあるということですけれども、佐藤委員、後ほどでもよろしいですか。今ここでまとめてもらいますか。
○佐藤委員 そんなに細かいことがお聞きしたいわけではなくて、例えば、先ほど鈴木先生がおっしゃられた、ワクチンの成分と構造は同じであり、基本的には同じものとして理解されるということがお聞きできればいいのかなと思いますけれども、どうでしょうか。
○脇田分科会長 分かりました。
 それでは、事務局から、今の佐藤委員のポイントの御説明をお願いいたします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 資料2としまして「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会概要」というのをつけてございますけれども、ここでも「一部変更について承認することが了承され」という形で一番上に[承認の概要]として記載させていただいております。承認の中で少し分かりにくいのですけれども、効能・効果の中で、1つの薬の中での製剤の違いということで有効成分が微妙に違うということで、効能・効果の中に2つ並べて書かれているという状況でございます。基本的には一部変更承認ということでございまして、既存の薬の改良という形で承認がされていると御理解いただければと思います。
○佐藤委員 ありがとうございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 続きまして、坂元委員、お願いします。
○坂元委員 先ほど川俣委員からもあったBA.4/5対応型ワクチンに関して、確かに何か次にまた出てくるのではないかという、一部ニュースにもなっているので市町村にはそういう問合せとか、待ったほうがいいのかとか、いろいろな情報が錯綜しております。そこら辺はいわゆる、だから厚生労働省が既に知っていて言わないのではないかとかそういうことではなくて、恐らく、まず一つは、BA.4/5はまだデータがそんなにしっかりしているわけではないと思います。今後、アメリカで接種を開始されたらデータが積み重なってくるのでそういうものもしっかり見据えてとか、それから、もしかするとヨーロッパ等がBA.1ではなくてBA.4/5に切り替えれば、メーカーのほうがもしかするとBA.1の製造をしなくなってくる可能性もあるので、そういういろいろな不確かな要素があるので、そういう状況を見ながら考えていかざるを得ないということを市町村のほうに丁寧に説明いただければ、これは十分納得いくことだと私は思います。どうもちょっともう次に新たなワクチンが控えていて、どこかで切り替えるのを虎視眈々と狙っているのではないかと捉えている節があるので、決してそうではないという、まだ不確定要素があるということを丁寧に。16日に市町村自治体宛てに説明会があるようですので、その場でしっかり説明していただければ、その辺は私は問題ないかと思っております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 坂元委員、どうもありがとうございます。
 自治体への丁寧な説明ということが必要だという御意見ですね。特にBA.1が日本では早期に導入されると。海外に比べても早期に導入されるということはむしろよかったことかもしれないということがありますけれども、BA.4/5とBA.1というものがありますが、BA.1の導入については丁寧に説明していただきたいということですね。
 ごめんなさい、福島先生の手が挙がっていますけれども、今、接種の目的ですね。先ほど少し話題が上がりました重症化予防。それから、感染予防、発症予防。それから、対象者が初回接種を完了した12歳以上の全ての者。それから、接種間隔は少なくとも5か月以上というところ。それから、前回までの接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、ファイザーあるいはモデルナのものが使えると。それから、努力義務の話。その辺の論点がございますので、さらに御意見があれば伺いたいと思いますが、福島先生、お願いします。
○福島委員 ありがとうございます。
 まさに今おっしゃった接種の目的というところで、短いながらも感染予防効果あるいは発症予防効果が期待されるというところ。この「短いながらも」という注釈をつけながらというところに私は賛成をいたします。前回の審議会で、脇田先生が座長をされております新型コロナワクチンの製造株に関する検討会の第二次取りまとめ、その後よく拝見させていただきまして、非常に分かりやすくおまとめいただいておりまして、大変勉強させていただきました。
 今回の資料1の中で、前半のほうにメーカーさんからのPMDA提出資料がございまして、実はその中には、オミクロン株対応ワクチンによる感染予防効果の期待というのは記載されていないことだけ気になりました。しかし、アカデミアの立場からの印象を申し上げますと、オミクロン株対応ワクチンが実際に使われるようになった後出てくるリアルワールドデータでは、短期間とは思われますけれども、感染予防効果も恐らく検出されると思います。メッセンジャーRNAワクチンが初めて上市された後のデータでも、私どもも当初は感染予防効果というのは期待していなかったのですけれども、でも認められたということがありました。今回、流行株に近い抗原性のワクチン株を含む新たなワクチンが出てきたというところで、発症予防効果あるいは感染予防効果が短期ではありますけれども期待されるという書きぶりに賛成いたしますし、本日の事務局案に私は異存ございません。
 以上です。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
 そうですね。感染予防効果、発症予防効果は期待はされるというところだろうと私も思っていますが、もちろんデルタ株以前と比べると、オミクロン株の性質からすると、デルタ株以前のような効果というのは少し期待は難しいけれども、少なくともあるだろうというところはあると思います。
 白井委員、お願いします。
○白井委員 ありがとうございます。
 その対象者についてなのですけれども、やはり今回、希望する全ての方を対象とするということになった場合には、やはりその発症予防効果とか感染予防効果も期待した人が打ってほしいと思っている、接種を受けてほしいなと思うのです。そういう意味で、それを進めるためのやはり啓発というか、それをどういうふうな根拠から御説明したらいいかなということを考えて先ほど質問させていただいたのですけれども、期間としても12月までの間、年内にワクチンも普及できますし、接種4回終わりましょうというメッセージもしていただく中で、これはやはり感染というか発症を予防したいというところでそういうような短期の間に効果を期待するということになると思いますので、それをエビデンスがまだないとかということではなく、国の方針として次の波に備えるというメッセージを出すような、パンフレットだけではなくてそういう説明ができたらいいと思っています。何のためにするのかということをより明確に政府もリーダーシップを持って発言いただきたいなと思いました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 接種の対象者、接種の目的、感染予防、発症予防を含むと。それと、対象者全ての者ということですから、明らかにこれはこの新型コロナウイルス感染症の蔓延防止というもの、流行の抑制ということを目的にしているということですよね。まだ分かりませんけれども、もちろん冬の流行ということもこれまで2年半の流行状況を見ていれば、そういった次の、また冬に流行というものが予測されると。それに備えていくと。諸外国に比べてもこれまでの累積の感染というのはまだまだ少ない状況ですから、ワクチンによる免疫を広くつけていく必要があると。すみません、私の私見ですがそういう状況なのだろうと思っております。国のほうからどこまで言っていただけるかというところはありますけれども、今の白井先生の御意見は、そういったところもメッセージとして言っていただきたいという意見だったと思います。専門家からも同じように、そういった目的に関する意見を言っていくということだとは思います。
 坂元委員、お願いします。
○坂元委員 コロナワクチンに関して、例えば、変異株にワクチンを合わせていくということを今後考えていくと、リアルワールドでの実際のデータが出るまで待っているということはなかなか難しくなると私は思っています。一つは、インフルエンザを例に取ると、株が変わるたびに臨床試験をやっているわけではなくプロトタイプ承認で、以前のデータを基にこの株の抗原性とのマッチングを見て、効くだろうという形で出していくという形でやっているので、恐らく、その変異株に合わせていくという概念からいくと、一々ちゃんとした発症予防効果、それから、感染予防効果というデータをそろえると、多分、その変異についていけないのではないかと思います。だから今後は多分、こういうインフルエンザと同じ概念のプロトタイプ承認、原型である程度その発症予防効果とかが出たら、それから類推していくというふうにしていかないと、多分追いつかないのではないかと思います。ただ、その辺の、インフルエンザに関してはもはやそれに対して疑念を持つ国民はいないと思うのですが、恐らくコロナワクチンもそういう方向に行くかもしれないということの啓蒙活動みたいなものも今後必要になってくるのではないかと思っております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 鈴木基先生、お願いします。
○鈴木委員 ワクチン接種の今後の中長期的、長期的とまでは言いませんけれども、数年ぐらいの見通しを立てておく必要があるのかなと、これまでの話を聞きながら思いました。
 改めての整理ですけれども、今日、事務局の資料にもありますように、今年に入ってから特に明らかに重症化率、致死率というのは低下してきています。それはワクチンの初回、追加接種と自然感染によって獲得した免疫によるところが大きいわけです。オミクロン株の病原性がデルタ株よりも弱くなっているということもありますが、これはあくまで相対的なもので、免疫を持っていなければたとえオミクロン株でも病原性はアルファ株と同等であるという結果の報告もあります。
 一方で感染拡大の速度というのはオミクロン株は非常に早いです。それに伴って感染者数も多くなって、重症化リスクや死亡リスクが減って低くなっているとはいえ、数が増えれば、分母が増えれば重症者数や死亡者数が発生しているというのが現状であるということになります。これは先ほどのワクチンと自然感染で獲得した免疫の効果とプラスこの2年半で社会がウィズコロナに適応した生活を送るようになったということが、全体の感染者数を抑えるという効果を発揮した上で現在の感染者数、死亡者数であるということになるわけです。
 先ほど来議論になっているように、ワクチンと感染で獲得した免疫の効果が数か月から半年ぐらいで少しずつ弱くなってくる。事務局の資料にもあるように、ECDCの4か月程度は効果があるという知見もありますが、いずれにせよ、それ以上経過すると、獲得した免疫が減弱していくということになります。これをこのままワクチンの追加接種で更新しなければまた感染者数が増えて、それに伴って重症者数、死亡者数が増えてくるということになります。そうすると、また医療逼迫が起こって、行動制限云々といった議論になってくるかもしれないわけです。
 何が言いたいかといいますと、今後もこういった波を繰り返していくということが容易に予想されるわけです。今後どのように波が、毎年安定化するかは分かりませんが、おおむねこれまでの2年半を見てくると、冬場と夏場には一定の波が起こってきていますので、それに併せて、ワクチンの効果が数か月から半年程度であるというふうに、少なくとも今のワクチンから大きく変わらなければということであれば、年に2回あるいは1回、定期的に更新をしていくと考えていく、あるいはそういうふうに予測しておくのが妥当ではないのかと思っているところです。なのでこの先、3回目なのか4回目なのかという議論をするよりは、半年に1回更新をしていくといった議論になっていくのではないかと思っているところです。
 すみません、総論的な話ですが以上です。
○脇田分科会長 鈴木先生、今後の見通しについてのお考えですね。これをまとめてお話しいただきまして大変参考になります。ありがとうございました。
 釜萢先生、お願いします。
○釜萢委員 ありがとうございます。
 今日、先ほど事務局から御説明をいただきましたけれども、まだ現時点で十分解明されていない、よく分からない、公表までの根拠がないという幾つかの課題があって、しかし、その中でも今回、BA.1の2価のワクチンが薬事承認されて、今日、それを使えるかどうかについて、予防接種・ワクチン分科会で決めるということでありますので、先ほどの坂元先生、そして、鈴木先生のお話の中と少しかぶりますけれども、私は現時点で、やはり今後出てくるワクチンを有効に使いながら、なるべく多くの方に速やかにワクチンの追加接種を受けていただくということを実現するためのいろいろな取組をさらに続けなければならないと思います。
 と申しますのは、今日の説明の中にもありましたように、国によっては、ヨーロッパの国によっては、今後出てくる新たなオミクロン株対応ワクチンではなくて、現状で得られるBA.1対応のワクチンを積極的に採用して打っていこうと決めた国があり、これは今後また変更ということはあるかもしれませんけれども、現在得られる2価のワクチンがかなり幅広く有効に作用するであろうという期待の下にこれを選択していくということですから、我が国においても、今入手可能な接種可能なワクチンをいかに有効に使っていくかということが極めて重要だというメッセージを、ぜひ今日はこの会として共有したいなと思います。今後また別のワクチンというか新たな改良型が出てくるかもしれませんが、それはまた出てきた段階で利用可能になれば検討すればよいということであって、その出てくるものを期待して今はワクチンを控えるという選択は私は取るべきではないと思います。
 したがって、打てるワクチンをどんどん積極的に、より多くの方に接種していただける、また、御自身が接種したいと思っていただけるようなメッセージの発出が極めて重要だと思います。
 そして、その中で一つ指摘したいことは、今後、その接種間隔については見直しが行われるかもしれないということのお話もあって、まだ今日は決まっていませんけれども、この間隔の見直しということが今後議題に上がり、合意された場合には、またどんどん接種の対象者が増えてくるということになりますので、そういう意味では、来年の1月からの流行を何とか抑えたいという今の、過去の経験から年明けにぐっと感染者が増えたということがありますので、そのことを踏まえると、やはり今打てるときになるべく多くの方に積極的に打っていただくということを進める必要があります。
 現状での私の感触としては、なかなか予約がそんなにあふれてしまっているという状況ではなくて、むしろ予約の出足はそんなにまだ早くはないようにも思いますので、よりアナウンスをしっかりして、そして接種を進めていくということが大事でありまして、今、ワクチンの接種をためらう時期ではない、むしろ積極的にやるべきだと思います。
 あともう一点だけですが、鈴木先生からお話があったように、年に1回あるいは2回のワクチンの接種というのは今後ずっと必要になってくるという見通しの中で、これを国民の皆さんにちゃんと理解をしてもらうということもすごく大事であって、なかなかそんなに年に2回もコロナのワクチンを打てないよという人が今後増えてしまうと、なかなか感染対策が難しくなって、医療の逼迫がすぐ来るということになりますので、今後のその方向性も見据えながら、国民の皆さんにより積極的にワクチンを打っていただける環境整備が極めて重要だと思って発言いたしました。
 以上です。
○脇田分科会長 釜萢先生、どうもありがとうございました。
 中山先生、お願いします。
○中山委員 ありがとうございます。
 先ほどの鈴木先生の御説明を聞いていて、やはり長期的な見通しを国のほうで積極的に広報していくということが必要なのではないかと思いました。鈴木先生のお話を聞いていると、恐らく今後、私たちはワクチンと一緒に、ワクチンとともにというのですかね、コロナとともにもあるのですけれども、ワクチンを打たなくては生活していけないという時代になったのかなと素人ながら思って、そうなると、やはりワクチンを打つシステムというものを、今はまだ接種券を配って電話やインターネットで予約するというシステムですけれども、これを根本的に変えていかないと、今後、要するに対応する人数も国民も少なくなっていく現状の中で対応していけないのではないかなと思います。今回のコロナのことで本当に日本のデジタル化の遅れというのはみんな痛感したと思うので、ぜひ国のほうには、この際、こういう抜本的なシステムというかそういうものにお金をかけて改造していってほしいなと思いました。感想です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 さらに、まだ御発言されていない先生方で御意見のある方がいらっしゃればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。大体皆さんの意見は収束できたと思います。
 おおむねこのオミクロン株対応ワクチンの接種については賛成すると。安全性も、限られたデータの中ではあるけれども、これまでと同じ剤型のものが既に多くの接種の経験がありますから、それから類推すれば安全性も一定程度担保できるだろうというところでありますというところですね。有効性に関しても重症化予防は当然あるものと考えられるし、それに加えて中和抗体価からも感染予防、発症予防効果も一定程度、短期間かもしれないけれども上がる可能性があるということですね。
 そして、皆さんの意見で強くあったのは、やはり今利用可能なワクチンをできるだけ多くの方に速やかに打ってもらうような取組を進めるべきだということが御意見としてありました。ここは多分、皆さん、御賛成していただけるところかと思いますので、そこはぜひ進めていただきたいというところであります。接種間隔の見直しというものもありますけれども、今後の流行の状況を予測すると、その流行に対してなるべくその前に打っていただけるような体制をつくっていくということで、接種間隔の見直しも必要となってくるということだと思いまして、それがもし短くなっても1年に何回も打つということではなくて、先ほどあったように、コロナは今のところは、鈴木先生がおっしゃったとおり、夏の流行、冬の流行ということで、その流行の前には免疫をしっかりつけていただくという今後の体制になっていく可能性が高いといったところかなと今のところは考えます。
 ですから、できるだけ、開発のほうではより効果が高くてより長期に効果が持続するといったものの開発も望まれるわけですけれども、現状のワクチンの効果を考えると、流行の前に接種をするということが必要になってくるのではないかといったところだったと思います。
 それでは、さらに御意見がなければ、先ほど申し上げたとおり、このワクチンの接種の目的ですね。重症化予防に加えて、感染予防、発症予防を目的として接種を行うと。対象者は、初回接種を完了した12歳以上の全ての者を接種対象者とする。それから、間隔ですね。これは少なくとも5か月以上の間隔を空けて、当面1回行うということ。それから、これまでの接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、ファイザー、モデルナ、どちらのワクチンでも追加接種を行うことができる。そして、努力義務を除外するべき者はいないという方向性としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○脇田分科会長 皆さんに首肯していただきました。ありがとうございます。
 それでは、次に進みます。
○大坪大臣官房審議官 座長、すみません。事務局です。
○脇田分科会長 どうぞ。
○大坪大臣官房審議官 せっかくおまとめをいただいたところで大変恐縮です。
 冒頭、坂元先生からいただきました妊婦のところのデータ、これを今、医薬に回答いただいたところでありまして、この審査、ファイザー、モデルナ双方のこのN数の中に妊婦は含まれていないということではございました。ただ、これまで御議論いただきましたように同じ剤型でありまして株が違うということでありますので、鈴木先生からもいただいたような御意見の流れでよろしいのではないかと考えておりますが、一応事実としてはそういうことでございましたので御報告させていただきます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 坂元先生、そこの点はよろしいですか。
○坂元委員 はい。鈴木先生の御意見で十分説明が尽くされていると思います。異議ありません。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 それでは、次に進ませていただきます。接種の進め方等の議論に移りたいと思います。
 では、また事務局から御説明をよろしくお願いします。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 既に先生方にも様々御意見いただいているところではございますけれども、(5)接種の進め方についてということで説明させていただければと思います。
 まず前提としまして、これまでの議論を踏まえて、BA.4/5については今後の承認申請、それから承認というところを見なければなりませんが、基本的には従来株よりもオミクロン株のほうがよいと。ただ、オミクロン株の対応ワクチンの中での差というのはそんなに大きくないということで積極的に区別はしないという考え方を基本にこちらの接種の進め方についても考えているところでございます。
 既に御説明さしあげましたように、医薬品第二部会において、接種間隔の短縮について10月末までに検討するというところでございます。
 それから、資料1に戻りまして33ページ、こちらも既に御指摘いただいているところではございますけれども、2021年、2022年において、年初に感染拡大が見られている。こうした前提がございます。
 34ページ、進め方についてということで、こちらはこれまでも準備のための周知のイメージということで作成していましたけれども、進め方について、自治体に今回の分科会を踏まえて、こうした形で周知をしてはどうかということでイメージを作成させていただいております。
 1ポツの基本的な考え方でございます。
 令和3年・4年いずれも年末年始に感染の波が到来したことを踏まえ、重症化リスクの高い高齢者等はもとより、若い方にも2価のオミクロン株対応ワクチンによる接種を、2022年の年末まで、つまり年内に接種が完了するよう、接種体制を整備する。
 それから、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、海外の動向、有効性、安全性等の情報を踏まえ、5か月とされている接種間隔を短縮する方向で検討し、10月下旬までに結論を得ることとされていると。つまり、ここで接種間隔が短縮されると11月から対象者が増えますので、11月から高齢者・基礎疾患の接種者が大幅に増える前提で接種体制の準備を進める。こうしたことを基本的な考え方としてはどうかというものでございます。
 その下に記載してございますのはこれまでの準備の記載とほぼ同様でございますので割愛させていただきますが、6の接種券の発送についてのみ少しアップデートしてございまして、接種間隔の短縮に係るところでございますけれども、3回目接種完了者であって接種券が未配布の方に対しては早急に、4回目接種を接種済みの方には10月末までに接種券を配布すること。こうしたことを周知するイメージでございます。
 それから、資料3、一般の方への周知のイメージということでリーフレットの案を作成してございます。
 表にありますように、一般の方に向けてまず、年内に、希望する全ての方が接種するのに十分な量のワクチンを供給しますので、一時的に予約が取れなくても、安心してお待ちくださいと。順次、市町村から案内がありますので、ぜひ接種を御検討くださいという形のリード文でリーフレットを作成してございます。
 それから、中ほどのクリーム色の箱の中には、今回、初回接種を終了した全ての者が対象になるということで、かなり複雑ですので、一般の方が見ても自分がどういった時期から対象になるかということが分かるように、フロー図という形で準備をしてございます。
 それから、裏のほうで有効性のところですけれども、こちらは先生方に御相談しまして、まず一方で、分かりやすい図がやはり必要であるということ。ただ一方で、それが科学的に正しい図でなければいけないこと。こうしたことを踏まえると、なかなか有効性はこうだという図は難しいという面もございますので、図としましては、これまでのウイルスの変異株の変遷のイメージというのを作成した上で、従来株とオミクロン株の両方を含むということが分かるような図ということで作成してございます。その上で効果については、これは株検討会の取りまとめを踏まえて記載させていただいております。
 それから、安全性、健康被害救済制度等についてもその下に説明させていただいております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 というところであります。先ほど既に資料2については、薬食審での議論の内容について説明をしていただきました。それから、今、接種についてということで34ページの御説明をいただきました。これは自治体への周知のイメージということですけれども、それからリーフレットでございますので、この辺り、先ほどの議論も踏まえて、なるべく多くの方に速やかにワクチンを打っていただく取組が必要ということで、市民の皆様に分かりやすく説明が必要といった御意見だったと思いますが、それにこのリーフレットが即しているか、あるいは改良点があるとか、事前に皆さんにも多分御相談があったところかとは思いますが、いかがでしょうか。
 坂元先生、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。
 34ページの御説明、市町村としてはありがとうございます。このようにあらかじめ短縮するかもしれないので準備をしておくようにという指示は非常にありがたい。なぜかというと、恐らく60歳以上の高齢者に対してもし短縮された場合に5回目の接種券を配送しないといけない。そうすると、市町村の規模によっても違うのですが、その接種券の印刷等にやはり1か月近くを要するので、今の段階でこのような見通しをいただけると、仮に10月の終わりに何か月か短縮されても、多分しっかり対応できると思います。この辺の説明を、16日の市町村への説明の際にもしっかりお願いしたいということと、できれば、従来、厚生労働省から接種体制を整えるようにという事務連絡をいただいておりますので、そういう文書があれば、あらかじめ財政当局とその印刷に関する費用とかそういうことも協議できますので、このような積極的なお知らせ、感謝とともに今後もしっかり続けていきたいと思います。それと同時にリーフレットなのですが、短縮が起こるということを、今から出すリーフレットの中に盛り込むか盛り込まないかというのは一つの議論だと思うのです。やはりもう一回リーフレットを作り直して市民の方に配るというのは、甚だ時間がかかり大変なことだと思うのです。市町村としては、厚生労働省が作られたリーフレット類に市町村の名前を入れて被接種者に送るという作業をやるところもありますので、その中にもあらかじめそういうことが起こり得るということを広く市民の方に知らしめるのも必要ではないかと思っております。
 私からは以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。産経新聞の佐藤です。
 大変分かりやすいリーフレットになっていて、チャートがきれいにできているのはとてもいいと思いました。ありがとうございます。その図の中で一番黄色のところの一番上のところを見ますと、4回目接種を完了した方が10月半ば以降にオミクロン株対応2価ワクチンの接種へと矢印が書かれており、5回目というかどうかは別として、次の接種があるだろうことが分かるようになっています。ここまで何度も議論されてきたことですけれども、ワクチンを引き続き打っていくものだという認識が共有されることが非常に重要だと思います。1年に1回かもしれませんし1年に2回かもしれませんが、ワクチンを打っていくものだということが共有されることが大事だというのは、その次のカテゴリーの人たちにとっても同様で、例えば、4回目接種がまだの方では、自治体によっては基礎疾患の有無が分からないために対象者全員に接種券を配っているところもあり、そういう地域ではタイミングによっては手元に接種券が2枚あるという状態になる人が結構な数で生じるということだと思います。受け取ったほうは混乱すると思いますが、ある程度の期間が過ぎたらワクチンを再び打っていくものだということが共有されることは、この層にとっても重要ということだと思います。
 以上です。ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 白井委員、お願いします。
○白井委員 白井です。ありがとうございます。
 年内に、希望する全ての方がというこのチラシのほうを見ていたのですけれども、先ほど坂元先生からもおっしゃっていただいたように、接種間隔が変わりますよということも私は入れておいたほうがいいかなと思いますし、どこに入れるかはまたレイアウトをいろいろ考えていただくとは思うのですけれども、10月半ば以降とかその辺の矢印がある中で、一番、1枚目の真ん中のほうですけれども、その先にちょっと接種間隔の短縮が考えられますよと書いてみるとか、ちょっとその辺は考えていただければと思います。
 あと、下のほうですね。これも感覚的な問題で申し訳ないのですけれども、使用するワクチンといったところで、ファイザー、モデルナとか、3回目以降の接種対象者ということを書いてあるのですけれども、基礎疾患がある方とか医療従事者のところに女性か男性か分からないような感じにはなっているような気がするのですけれども、ちょっと男性とか女性とかあまり特定しないようなイラストのほうがいいかなと思ったり、それであったらヘルプマークみたいな形でとか医療器具をつけるとかそういうのでもいいかなと思いました。
 あとは、2枚目のほうですが、細かくて申し訳ないのですけれども、せっかく日本における新型コロナウイルス変異株のイメージといったところを書いていただいているのですが、従来株は2019年に始まっているのですが、2019年はすぐ終わって2020年になっていますので、2020年とか2021年もこれに、ちょっと下のほうに示していただいたほうがいいのではないかなと思いました。
 あと、いろいろなイラストを入れると軟らかくなるとは思うのですが、救済制度とか同意のところのイラストは要らないのではないかなと思ったりしています。すみません。
 あともう一つ、この進め方の中で、今までは接種券がなくても職域接種であるとか医療従事者とかで対応していたところもあるのですが、今回、対象者が広がることで職域接種とか医療機関でのまとまった接種ということも推進されるのではないかなと思いますが、そういった場合の御案内とか、接種券がなくてもいいとか、そういう進め方というのはどうなのでしょうかと思いました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 池田委員、お願いします。
○池田委員 池田でございます。
 こういったパンフレットで一般の方に非常に分かりやすく伝わるようなものだと思いまして、大変すばらしいものだと思っています。ちょっと細々したことなのですが、一時的に予約が取れなくても安心してお待ちくださいというのは確かにそのとおりで、一時、予約がなかなか取るのが難しいような状況が生じるかなと思いますが、これが例えば、だったら従来型だったら早く打てるのかとか、通常の選択肢もあるのかどうかとか、あるいは今予約している方が一旦キャンセルしてこちらのほうの予約を待ったほうがいいのかとか、ちょっとそういったところは、このパンフレットの中に書き込めることではないかもしれませんが、一般の方がちょっと迷われるところかなと思いますので、そこは別途一般の方への情報提供が必要かと感じました。
 あと、先ほどカナダ、その他の国での2価ワクチンに対する対応の資料を見せていただいたのですが、そうなりますと、やはり重症化リスクの高い方、いわゆる医療従事者などがやはり、カナダ、その他の国では優先的にそういった方への接種が進められているので、ぜひそういう方に早めに行き渡るような、抽選もこれは一斉にやりますとそういう方がなかなか予約を取れなくてお困りということもかつてはありましたので、自治体様におかれましてはできるだけそういう方が優先的に打てるような形での御配慮をいただければと思っております。
 あと、ちょっと細かいことを2点。
 一つは、※が所々にあって、※だったり、※1だったり、また※だったりというので、ちょっとこれを※1、※2、※3にするのか、全部※だけにするのか、ちょっとそこは不整合かなと思いました。細かいことですみません。
 もう一つは、先ほどちょっと御指摘のあった日本における新型コロナウイルスの変異株の変遷のイメージ、これは大変分かりやすいのですけれども、少し年度のところもちょっと細かく入れていただくと分かりやすいのと、色がちょっと従来株が薄くて全部青系統なのでちょっと区別もつきにくいので、もし差し支えなければそこは分かりやすくちょっと色を変えていただくと、より一般の方に見やすいかと思いました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 川俣委員、お願いします。
○川俣委員 川俣です。
 接種間隔がもしかすると変わるというのは、私もどこかに入れてほしいなと思っています。また、今回の4回目接種の対象ではない方ということで、今までが対象に入っていなかった60歳以下も入るということでよろしいのかなという確認をちょっと。初回接種を完了した12歳以上の全ての住民に対してということになっているので、そのような対象になるのかなと思っています。
 今まで我が市なんかは、60歳以下の方は基礎疾患を御自分で持っているという方が自己申告をしていただいて接種を受けていただいたので、今後、10月までに接種券を配布ということになるのだと思います。それと、ちょうどもしかするとその時期が終わると、またすぐに11月ぐらいをめどにもしかすると5回目の方に接種券を発送するようなことになっていくと思うので、なかなかその辺が御理解していただけるといいのかなと。ただ、この範囲も短くちょっと決まっていないので、この変更自体はもう少し分かるといいかなと思っています。ただ、前回見せていただいたものよりは随分分かりやすいチャートになったなと思っていますので、皆さんの御苦労がすごく分かります。
 そして、我が市の場合は、ほぼ期間が5か月後とか6か月後とかという期間があったので、前回受けた接種日から6か月を足したもので、日にちを指定させていただいています。ですから、あまり予約に支障が出なくなってきました。ただ、その日がどうしても都合が悪い方だけ連絡を取るようにしたので、割と予約は取れやすくなってきて、市町村の流れがいろいろそういうふうに変わってきているのもあるので、前ほどではないのかなとは思うので、これは厚労省として入れて、私どものほうでつくるときには抜くような文章にもなるのかと思うので、どうしても入れてほしい文章は、先ほど言ったように期間の変更がある可能性があるということをちょっと入れていただけるといいのかなと思っています。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 意見を先に伺ってしまいますね。
 坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元でございます。
 私も非常によくできたパンフレットだと思います。現実論として、恐らく、ここには触れてはいないのですが、オミクロン対応型のワクチンが出たら、従来株のワクチンと並行して走るというよりは、恐らく多くの市町村は一斉切替えになるのではないかと考えております。特に診療所の先生方に両方のワクチンということはやはり煩雑になるので、やはり単一のワクチンということを望まれるところが多いと思いますので、一斉切替えになるのかなと思います。そこで、ここにはあえて触れてはないのですが、1回目、2回目が完了していない方というのが十数パーセントまだいるのかなと思います。そういう方の中には、私はワクチンを打ちませんという方もいらっしゃると思うのですが、どうしようか迷っている方がいらっしゃると思いますので、このパンフレットとは別途に、いわゆる初回シリーズが終わっていないと、今後のオミクロン対応型、つまり、今後続けて行われるワクチンが打てなくなるかもしれないということは、別途しっかり情報提供をするべきではないかと考えております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 福島委員、お願いします。
○福島委員 ありがとうございます。
 私もこのパンフレットについては、事前に見せていただいたものから大変よくリバイスしていただいて、すごく分かりやすくなったと思いました。事務局の皆様の御努力に敬服いたします。
 ほかの委員の皆様から幾つか御指摘がありました接種間隔の短縮等については、1枚目の黄色四角の中の上から5行目程度に※で示されているのですけれども、あまり目立たない状況になっています。事前に見せていただいたときに、5か月以上経過している方というのも強調されてはどうですかとコメントさしあげたのですけれども、現状はちょっと埋もれてしまっています。ここをあえて強調せずに、早晩、この5か月というのが変更されるのであえて強調しないという御判断になったのか、あるいは接種間隔の短縮等について強調したらどうかという委員の皆様の意見もございましたので、そこも含めてもう少しリバイスされるのかどうかというところが一点です。
 もう一点は、3回目接種が完了している方に関するフローです。9月半ば過ぎ以降、4回目接種の対象であるけれどもまだ受けていない方がまず初めに接種するようなイメージで、その次に9月下旬からの青四角、4回目接種の対象ではない方であるとか、3回目接種が完了していない方というのが入ってくるのですけれども、こちらについてはこのパンフレットを見られた方が御自身で判断して、私はこの辺りなので9月半ば過ぎから順次予約を取ればいいのかなというイメージなのか、あるいは国民の皆様によっては、行政のほうから何かお知らせがあるから待っていたらいいといった感じでちょっと受け身で見られる方もあると思うのですけれども、どちらでしょうかということをお聞きしたいと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 中山委員、お願いします。
○中山委員 ありがとうございます。
 既にいろいろな委員の方がおっしゃっていらっしゃることなのですけれども、白井委員がおっしゃった、使用するワクチンのところのこのイラストなのですけれども、小さいですし、あまりよく意味が分からなくて、例えば、18歳以上に何で3名いるのかなというと、ここのボリュームが大きいということを言いたいのかなと思ったり、あまり意味がなくて、ここは多分、この図からすると、12歳以上のところの上が全部マルになって、18歳以上のところのモデルナは最初の12歳以上だけがバツで、18歳以上からはマルという意味なのだろうなと思うのですけれども、やはりイラストは今、非常に炎上のもとにもなることなので、イラストにはぜひ気をつけていただきたいというふうに白井委員に賛成意見を申し上げました。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 あとは川俣委員ですね。
○川俣委員 川俣です。2回もすみません。
 このイラストの中の4回目接種の対象ではない方という書き方が分かりにくいのかなと。4回目接種の対象ではない人が打てるのという話になると思うので、新たに4回目接種の対象になった方という書き方のほうが理解できるのかなと思ったので、ちょっと検討願えますか。ちょっと言い方が、これでは対象ではない方が打つのという話になるのかなと思うので、どういう意味なのかなと思うので、ちょっと御検討をお願いします。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 現時点でまだなっていないと、今後なるということなのでしょうけれども、ちょっと分かりにくいということですね。
 坂元委員、お願いします。
○坂元委員 川崎市の坂元です。
 先ほど福島委員から、この※ポチの説明、非常に発言をいただきましたが、薬事審議会を通っていない中であまり大きく書くと確かに問題にはなるかなとは思いますが、検討を進めていますと。強いて言えば、決まり次第速やかに広報しますぐらいを入れておけば、検討を進めていますという、だけれども、その結果は必ず速やかに皆さんにお知らせしますよの1つの文言が入っていると、この小さくてもいいのかなと思いますので、その辺の工夫をされれば、承認前なのであまり大きくは書けないと思うので、そういう工夫をしたらいいのではないかとは思っております。
 以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 今、リーフレットについても様々御意見がありましたので、そこはまた、最初の案よりはかなりよくなったということで、事務局の方、ありがとうございますということなのですが、さらにこれをよくしていただきたいと。多分、市民の皆さんへのこの広報としては非常に重要なものになると思いますので、よりよいものにしていただきたいということで意見がありましたので、そこは検討していただくということだと思います。
 そして、いただいた御意見の中で御質問があったと思います。
 例えば、白井委員から、職域の接種についてどうなるかということですよね。接種券も含めてということだと思いました。
 それから、池田委員からも、予約に関しての情報提供ですね。待っていれば。
 あとは、福島委員からは、受け身になってしまうみたいな話がありましたけれども、その辺り、事務局からレスポンスをいただければと思います。
○渡邊予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 リーフレットについて、様々な御指摘、御指導いただきありがとうございます。
 福島先生からいただいた、このリーフレットを受けたときに市民がどういうふうに受け取るのかという御質問でございますけれども、一応このリーフレットの趣旨としては、1枚目の一番上のほうにありますが、順次、市町村から案内がありますので、ぜひ接種を御検討くださいということでございますので、これを見てすぐ積極的にそのまま何も案内を見ずに動くというよりは、市町村から案内があるということが前提でございます。
 それから、4回目接種の対象ではない方というのが分かりにくいという御指摘はおっしゃるとおりだと思います。意味としては、脇田座長からも補足いただきましたが、従来のワクチンでの4回目接種ということでございますが、もう少し分かりやすく修正したいと考えております。
 それから、もう一つ、裏の色が分かりにくいという御指摘なのですけれども、これは一応もともとの絵は色がかなりついていたのですが、一応ユニバーサルデザインということも含めて色づけをそんなにしていないところではありますが、さすがに薄過ぎて分からないということですとか、やはり色づけしたほうが分かりやすいという御指摘かと思いますので少し検討させていただければと思います。
○脇田分科会長 あと、職域のお話はいかがでしょうか。
○大坪大臣官房審議官 事務局でございます。
 これまで3回目までは職域をやらせていただいて、4回目は職域は対象者が限定されておりましたのでやっておりません。現在、関係省庁ともちょっと調整を進めておりまして、初回のときには職域のほうが早かったものですから割と好評だったのですけれども、3回目は自治体の皆様の御努力で自治体接種がどんどん早くなっている中で、どの程度職域のニーズがあるかということをただいま調整しておりますので、また固まりましたら御案内したいと思います。
 以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 あと、池田先生の御質問で、ごめんなさい、正確に私も把握していないかもしれないですけれども、予約に関しての情報提供といったことがありましたよね。
○大坪大臣官房審議官 ありがとうございます。
 それ以外にも今日、リーフレットでたくさん御意見をいただきまして、接種券が例えば3回目でも4回目でも使えるですとか、ない場合でもこういう会場だったらできますとか、一回書いてみたのですけれども字だらけになってしまってこれが相当分かりにくくなったので大分削除しまして、今回とにかく分かっていただきたいことがこのフロー図であり、全ての方が打てるということであり、5か月ということと、皆さんにちゃんと十分ワクチンがありますと。これにちょっと絞らせていただいたところはありまして、それ以外の御質問をたくさん行政の方はお受けになると思いますので、これは細かくQ&Aですとかそういった形でホームページに上げる対応をしてまいりたいと思います。ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 ということでありますが、さらに追加の御意見はありますか。
 白井委員、お願いします。
○白井委員 職域についての御検討ありがとうございます。自治体が頑張っていると評価していただいているのですが、対象者がまた増えますので、ぜひ職域のほうも進めていただくように、全国一致して対応していただくとありがたいなと思いました。それと、このチラシは本当にいろいろとうまく作っていただいて、さらにバージョンアップすると思うのですけれども、自治体でこれをちょっと基にして作り直すではないですけれども、追加しても構わないでしょうかということと、この中に、年内に、希望する全ての方というのが大々的にありますので、終わりが12月までですよということをちょっとせかせるという話ですけれども、そういうゴールを見るようなパンフレットにしていただけるか、これでちょっと限界ですというのであれば、自治体のほうでそのような案内をしてもいいのかということをちょっとお聞きしたいと思いました。すみません、追加です。
○脇田分科会長 このリーフレットを基に自治体のほうで独自のアレンジをしてもよいのかということですが、事務局としてはいかがですか。
○大坪大臣官房審議官 もちろんそれは地域の実情に応じて変更していただいて活用いただければと思います。また、本日いただきました意見をまた反映して少しモディファイした形で御相談したいと思います。例えば、何で年内までなのかとか、毎年どういう流行だからかといったことも情報が入ればと思っておりますので、また御相談させていただきたいと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 そろそろ最後にしますが、坂元委員、お願いします。
○坂元委員 これは蛇足かと思うのですが、短縮するというと、市町村のほうは、どれぐらいの短縮を見越しているのかという質問が当然来ると思いますし、16日にもそういう質問が来ると思います。34ページには、年内に、新しい年の感染流行を抑えるために年内に多くの方に接種していただくという考えからすると、4回目の接種の高齢者のピークが、多分、7月の終わりから8月の初めにかけてであると、その人たちをカバーするとなると、逆算すると3か月ぐらいかなという、多分、市町村はこういう文書を見ると、頭の中でそういう計算をしていると思うのです。その辺はやはり、アメリカみたいに2か月になってしまうとちょっとかなり準備が厳しい、また別のことを考えないといけない。4か月だったらあえて短縮する意味がないのではないか。そこら辺の兼ね合いというのは我々がその接種体制を整えるとか接種券を配るという点においては非常に重要なことですので、できるだけその接種間隔の見通しが早く分かったら市町村のほうにお知らせいただければ非常にありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 様々な御意見をいただきました。ありがとうございます。ここでまとめたいと思います。
 事務局から御提案いただきましたが、自治体と連携してオミクロン株対応ワクチンの接種を進めていくということで34ページにまとめていただいております。それから、リーフレットにつきましては、今日、様々な追加の御意見をいただきました。これをまたさらに反映していただいて、よりよい、より分かりやすいものにしていただくということで事務局に検討していただくということにしたいと思いますが、いかがですか。よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 それでは、そのように進めていただくようにということですね。
 それから、先ほどもあったのですけれども、こういった接種の手続がやはり、接種の仕組みを改良していくべきだという中山委員からの御意見がございました。デジタルトランスフォーメーションが遅れているので、もちろんマイナンバーカードの活用とかそういうものを接種券の代わりに使えるような体制とかそういったものもぜひ進めていただきたいということが他の委員の皆様方もお考えであるのだろうと思いました。
 それでは、最後のところに移ります。関係法令の改正がございますので、事務局から説明をお願いいたします。
○原田予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 関係法令等の改正イメージ、資料1の35ページを御覧ください。
 初めに、政令でございます。先ほど御議論いただいたとおり、努力義務の適用除外とする者について、該当すべき者がいなくなるということを踏まえまして、予防接種法施行令の附則第7項の、現在、60歳未満の者であって、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種を既に3回受けたものに対しては、努力義務を適用しないとしている現行の規定を削除することといたしたいと存じます。また、これに伴いまして、接種対象となっている小児の保護者に対しても接種を受けさせるための必要な措置を取るという努力義務を課すため、これまで附則8項に設けられていた努力義務の適用除外規定も削除するということといたしたいと思います。
 続きまして、36ページを御覧ください。省令でございます。今般開始する接種、法令上「令和四年秋開始接種」の実施方法の規定として、予防接種実施規則附則に第10条を新設いたしまして、モデルナ製の2価のオミクロン株対応ワクチンに関する実施方法及びファイザー製のオミクロン株対応ワクチンに係る実施方法をそれぞれ規定することといたしたいと思います。
 最後に37ページ、大臣指示でございます。
 初めに、新型コロナワクチンの特例臨時接種の期間について、今後、接種が開始されるということを受けまして、令和5年3月31日、年度末までとして延長することを規定したいと考えております。
 また、今般の令和4年秋開始接種については、使用するワクチンとしてモデルナ製、ファイザー製の2価のオミクロン株対応ワクチンとして、対象者をそれぞれ18歳以上、12歳以上と規定いたしたいと思います。
 本日は、こちらの政令改正、省令改正、及び大臣指示の改正につきまして、委員の皆様に諮問文を付しております。それぞれの要綱をお諮り申し上げます。
 以上でございます。
○脇田分科会長 御説明ありがとうございました。
 今日、御議論いただきましたオミクロン株対応ワクチンの接種を特例臨時接種として行うということに関する法令の改正についての御説明ということでありました。
 皆様、いかがでしょうか。諮問されたこの原案をお認めいただけますでしょうか。
 御意見ですね。坂元先生、どうぞ。
○坂元委員 私は特に異存はありませんが、今日の部会でいわゆる認めるということになった場合に、大臣指示というのは速やかに出る。もちろん大臣が指示されるので、この場でいついつとはお答えできないことは分かりますが、速やかに大臣指示が発出されるという理解でよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 その点、事務局、いかがでしょうか。御確認をお願いします。
○原田予防接種担当参事官室室長補佐 事務局でございます。
 諮問文に書かれていますとおり、省令、政令と、それから大臣指示は同時に改正をすることになります。公布については速やかにと考えておりますが、施行については9月20日とさせていただいております。これは国内の配送とかを踏まえましてこういうスケジュールとさせていただきたいと存じます。
 以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
 坂元先生、大丈夫ですか。
○坂元委員 はい、それで結構でございます。ありがとうございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
 そのほかの委員の先生方におかれましては首肯していただきましたのでよろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。
 それでは、事務局におかれましては、必要な事務手続を進めていただくようにお願いいたします。
 本日の議事は以上となりますが、その他、事務局から何かございますでしょうか。
○萩森予防接種担当参事官室室長補佐 ありがとうございます。
 本日も、長時間にわたり、活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。
 事務局からは以上でございます。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
 それでは、委員の先生方、今日も長時間にわたりまして活発な議論をどうもありがとうございました。また、事務局の皆さんもお疲れさまでした。ありがとうございました。これで終了いたします。