令和4年9月14日 第84回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第12回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録

日時

令和4年9月14日(水) 18:00~19:00

場所

WEB会議(厚生労働省 専用第21会議室(17階))

9月14日合同部会 議事録

○事務局 定刻になりましたので、ただいまより、第84回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び令和4年度第12回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中御出席いただきありがとうございます。
 まず、ウェブ会議を開催するに当たり、既にお送りさせていただいておりますが、会議の進め方について御連絡させていただきます。
 御発言される場合は、まずお名前をおっしゃっていただきまして、座長から御指名されてから御発言をお願いいたします。なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じますが、御了承願います。
 会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、インスタントメッセージまたはあらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
 現在、副反応検討部会委員9名のうち9名、安全対策調査会委員6名のうち5名の委員に御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会及び薬事・食品衛生審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。なお、全ての委員において、関係企業の役員、職員等でない旨を申告いただいております。なお、伊藤清美委員より御欠席、柿崎委員より途中退席される旨の御連絡をいただいております。
 また、本日は、国立感染症研究所感染症疫学センター予防接種総括研究官の神谷元参考人にお越しいただいております。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○事務局 本日の審議の前に傍聴に関しまして、留意事項を申し上げます。開催案内の「傍聴への留意事項」を必ず守っていただきますようお願いいたします。
 留意事項に反した場合は、退場していただきます。
 また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意お願いします。
 本日の座長につきましては、森尾副反応検討部会長にお願いしたいと思います。それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして、報告をお願いいたします。
○事務局 審議参加について御報告いたします。
 本日御出席をされた委員の方々の、過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、これまでと同様に申告いただきました。
 本日の議題において審議される品目は新型コロナワクチンであり、その製造販売業者は、ファイザー株式会社、モデルナ・ジャパン株式会社、アストラゼネカ株式会社、武田薬品工業株式会社でございまして、事前に各委員に申告をいただいております。
 各委員からの申告内容については、事前に配付しておりますので、御確認いただければと思います。
 本日の出席委員の寄附金等の受取状況から、全ての委員においてファイザー株式会社、モデルナ・ジャパン株式会社、アストラゼネカ株式会社、武田薬品工業株式会社より50万円を超える受け取りはございませんでした。
 なお、本日の審議対象ワクチンの製造販売業者ではございませんが、現在開発中の新型コロナワクチンも含め、関連する製造販売業者からの寄附金・契約金などの受取状況について各委員より申告いただいておりますので、この場で御報告いたします。
 舟越委員は第一三共株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取り、柿崎委員は塩野義製薬株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りがございました。
 引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認していただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 以上でございます。
○森尾座長 次に事務局から本日の配付資料の確認をお願いいたします。
○事務局 本日の資料としましては、議事次第、委員名簿、座席表、資料一覧、資料1、資料2、参考資料1から11になります。
 不備等がございましたら事務局にお申し出ください。
○森尾座長 少し遅い時間からの開始になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、審議を開始したいと思います。議題1「新型コロナワクチンに関する副反応への対応について」、まずは、資料1及び関連する参考資料について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
 まず議題1、資料1の位置づけでございますけれども、こちらは9月12日、一昨日に開催されました薬事・食品衛生審議会におきまして、ファイザー社及びモデルナ社製の2価のオミクロン株対応ワクチンによる追加接種が薬事承認され、また、本日午前に開催されましたワクチン分科会におきまして、両2価ワクチンによる追加接種を特例臨時接種に位置づけることについてお認めいただきましたことを踏まえ、本審議会において先生方に御議論いただくものでございます。
 本日のワクチン分科会の内容につきまして、まず概要を御紹介申し上げたいと思います。参考資料3をご覧ください。
 参考資料3の27ページ目にまとめのスライドがございます。こちらは接種方法等について事務局案をお示ししておりますけれども、こちらの2の項をご覧いただきますと、接種の対象者につきましては、初回接種を終了した接種可能な年齢の全ての者であって、ファイザー社製ワクチンについては12歳以上、モデルナ社製ワクチンについては18歳以上とし、また、3の項におきまして、接種間隔及び接種方法については、添付文書の内容等を踏まえ、前回の接種から少なくとも5か月以上の間隔を空け1回の接種を行うこととする事務局案をお示しし、分科会においてこれらが了承されました。
 それでは引き続きまして、資料1「新規に接種が開始される新型コロナワクチンの副反応に係る取扱いについて」をご覧ください。
 資料1の資料構成については、2ページ目にお示ししておりますように、以前の本合同部会において、他の新型コロナワクチンが新規に接種開始となる際に副反応に係る取扱いについて御議論いただいた資料と同様の構成としております。
 まず、オミクロン株対応ワクチンの有効性や諸外国の状況及び安全性に係るスライドをお示しした上で、新型コロナワクチンの副反応疑い報告基準の設定についてどう考えるか、論点スライドをご覧いただきながら御議論いただきたいと考えております。なお、これまでオミクロン株対応ワクチンについて、ワクチン分科会及びワクチン分科会了解の下で設置された新型コロナワクチンの製造株に関する検討会において御議論いただいた際の資料を参考資料1から3、また、ファイザー社及びモデルナ社製のオミクロン株対応ワクチンに係る添付文書及び審査報告書を参考資料4から7としてお載せしておりますので、こちらも適宜御参照ください。
 それでは、4ページ目、5ページ目でございます。こちらで、ファイザー社、モデルナ社両社の2価のオミクロン株対応ワクチンの有効性に係る資料の御説明をしてまいります。4ページ目、5ページ目におきましては、それぞれのワクチンに係る審査報告書の内容について、本日午前のワクチン分科会の資料をお載せしております。それぞれの2価のオミクロン株対応ワクチンに関する臨床試験の中和抗体価のデータ等をもって、2価のオミクロン株対応ワクチンは、オミクロン株に対して、一定の重症化予防効果が期待でき、特に発症予防効果について、従来型ワクチンと比較して、効果が高い可能性があると判断し、薬事の審議会においてこれが了承されております。
 続きまして、6ページ目、7ページ目をご覧ください。こちらは「2022年秋以降の新型コロナワクチン追加接種及びオミクロン株対応ワクチンの接種に係る諸外国の状況」をお示ししております。
 幾つかの主要国等の状況を御紹介申し上げますと、米国におきましては、秋以降の追加接種予定対象者として12歳以上の者に対する追加接種を推奨しており、秋以降の追加接種に関する方針については、オミクロン株対応ワクチン(BA.4/5対応型)の使用を推奨しています。英国におきましては、秋以降の追加接種に関する方針について12歳以上の対象者に対してはオミクロン株対応ワクチン(BA.1対応型)または従来型ワクチンが使用されるべきであり、5歳から11歳の対象者に対しては従来型ワクチンが使用されるべきとされています。また、カナダにおいては、18歳以上の対象者に対しオミクロン株対応ワクチンが提供されるべき等とされております。さらに、7ページ目をご覧いただきますと、EUにおいては、使用するワクチンの種類よりも適切なタイミングでの接種が重要であり、オミクロン株対応ワクチンが利用できない場合、従来型ワクチンの使用を検討するべき等の方針が示されている状況でございます。
 続きまして、両2価ワクチンの安全性情報に係るスライドについて御説明してまいります。
 9ページ目、10ページ目におきましては、ファイザー社2価ワクチンの添付文書の副反応の項及び構成成分についての情報、11ページ目及び12ページ目におきましては、モデルナ社2価ワクチンの添付文書の副反応の項及び構成成分の記載についてお示ししております。9ページ目及び11ページ目をご覧いただきますと、両2価ワクチンとも重大な副反応として記載されているのは、従来型のmRNAワクチンと同様、アナフィラキシー、心筋炎、心膜炎となっております。
 次に、13ページ目、14ページ目をご覧ください。こちらは審査報告書のうち、安全性情報についてのスライドをお載せしております。両2価ワクチンにおける臨床データに基づき、追加接種に係る安全性プロファイルは従来型ワクチンとおおむね同等あるいは明確な差異はないとして、現時点では重大な懸念は認められないと判断し、薬事審議会においてこれが了承されております。
 続きまして、16ページ目から20ページ目でございますが、こちらは本合同部会において過去に資料としてお示ししたものでございますが、現状の副反応疑い報告基準や報告基準の設定に係る考え方等のスライドを再掲しております。
 17ページにおきましては、令和3年12月の本合同部会において先生方にお諮りし、心筋炎、心膜炎を副反応疑い報告基準の対象として以降、現行で運用されている報告書のうち、新型コロナワクチンに係る報告基準の対象症状の記載欄をお示ししております。18ページ目にお示ししておりますとおり、現時点においてはアナフィラキシー、TTS、心筋炎、心膜炎、その他の反応が、右側にお示しするそれぞれの期間において報告基準の対象となっております。
 20ページも既出のスライドとなりますが、副反応疑い報告基準の設定の考え方として、平成25年1月の予防接種部会の作業班の報告をまとめているものです。2つ目の丸の記載のとおり、添付文書において、「重大な副反応」として記載されている症状については、重篤でありかつワクチンと一定程度の科学的関連性が疑われるものと考えられることから、副反応の報告基準に類型化して定める必要があるとの考え方を軸として、これまでも先生方に報告基準の設定について御議論いただいてまいりました。
 21ページ目が論点スライドとなります。
 ファイザー社2価ワクチン(BA.1)及びモデルナ社2価ワクチン(BA.1)の添付文書においては、「重大な副反応」に記載されている症状は、従来型ワクチンと同様に、「ショック、アナフィラキシー」「心筋炎、心膜炎」となっております。また、その他の安全性プロファイルについては、ファイザー社2価ワクチン(BA.1)及びモデルナ社2価ワクチン(BA.1)の追加接種の安全性プロファイルは、審査報告書において、それぞれ、従来型ワクチンで確認された安全性プロファイルと同様であるまたは明確な差異はないとされています。
 こうした状況を踏まえまして、新型コロナワクチンに係る副反応疑い報告基準については、両ワクチンの添付文書及び審査報告書の記載に照らし、引き続き、これまでと同様の副反応疑い報告基準として扱っていくことでよいかということで御意見を頂戴できればと考えております。
 なお、参考資料といたしまして23ページ目に、今般、オミクロン株対応ワクチンの接種が可能となった場合等に向け、9月2日付にて、副反応疑い報告書の記載方法について周知を依頼するために発出した事務連絡を御紹介しております。事務局といたしましては、引き続き先生方にオミクロン株対応ワクチンに係る副反応疑い報告の状況についても御議論いただけるよう情報収集に努めてまいります。
 資料1の説明は以上でございます。
○事務局 続きまして、参考資料11を用いまして、今後、伊藤澄信委員を研究代表者とする研究班において実施いただくことを予定している新型コロナワクチン接種後の健康状況に係る調査について、御説明申し上げます。
 参考資料11の2ページでございますが、まず1つ目としまして、本日の分科会で了承されました、オミクロン対応ワクチン接種後の健康状況に係る調査でございます。
 また、2つ目としまして、9月2日の分科会で了承されました5歳から11歳の小児を対象としたファイザー社製ワクチンの追加接種後の健康状況に係る調査でございます。
 次の3ページにおきまして、オミクロン対応ワクチンの追加接種後の調査の概要案をお示ししております。
 中ほどの主な調査項目のところにありますとおり、ワクチン追加接種後28日までに発現した体温、接種部位反応、全身症状の有無などの情報のほか、接種後12か月までの新型コロナウイルスの感染状況などを調査する予定となっております。また、追加接種前、追加接種後に採血を行い、新型コロナウイルスに対する血中抗体価を測定する予定となっております。
 また、下から2つ目の黒丸のポツにありますとおり、調査結果は定期的に厚生労働省に報告いただくとともに、審議会において公表していただく予定となっております。
 次の4ページでございますが、研究参加施設は現在調整中でございます。
 また、調査対象の人数ですが、表の下側にありますとおり、ファイザー社、モデルナ社のワクチンそれぞれで1,000人から3,000人、そのうち抗体測定対象者は500人から1,000人を予定しております。
 続きまして5ページからは、5歳から11歳の小児を対象とした追加接種後の健康状況に係る調査でございます。
 次の6ページに調査の概要をお示ししておりますが、内容はおおむねオミクロン株対応ワクチンと同様でございます。
 また、次の7ページに研究参加施設をお示ししております。研究班が個別に指定する医療機関としておりますほか、表の下側にありますとおり、調査対象者は御協力いただいた参加者の範囲内で実施する予定ですが、多数の場合には500人を目安として、抗体検査は100人を目安として実施いただく予定です。
 御説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
 それでは、事務局から報告がありました、2価のオミクロン株対応ワクチンが予防接種法上の臨時接種の対象ワクチンになったということを踏まえまして、新型コロナワクチンに関する副反応疑い報告基準についてどう考えるかという点について、御議論をお願いできればと思っております。その後に、もし何かありましたら健康状況に関する調査についての御質問等も承りたいと思っております。
 まずは副反応疑い報告基準についてということで、資料といたしましては、資料1の21ページ目のところにまとめが示されてございます。ここの部分につきまして、委員の皆様から何か御意見、コメント等ありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。
 多屋委員、お願いいたします。
○多屋委員 ありがとうございます。多屋です。
 3つ教えていただきたいのですけれども、今回のワクチンはメッセンジャーRNAの種類が変わるのは分かるのですが、ほかに成分で違うものがあるのでしょうか。副反応をサーベイランスする観点で教えてください。
 それから、インフルエンザワクチンとの同時接種や近接接種が認められましたが、副反応検討部会での集計や帳票類でインフルエンザワクチンとの同時接種が分かるようなものがまとめられるのでしょうか。
 最後の3点目ですけれども、5歳から11歳で2回接種を受けた方の3回目が認められたのですが、12歳になってしまった場合、これまでは1回目と2回目が11歳と12歳の場合は5歳から11歳用を使うことになっていたと思うのですが、3回目が12歳になったときもやはり5歳から11歳用を使って、今回の2価ワクチンは使わないということでよろしいのでしょうか。
 以上3点、教えてください。
○森尾座長 事務局からいかがでしょうか。事務局、お願いします。
○事務局 それでは、質問の1つ目について御回答申し上げます。資料1の10ページ目をご覧ください。
 こちらは、今回のファイザー社の2価ワクチンの構成成分でございます。有効成分が1価ワクチンのときのトジナメランに加えまして、2価ワクチンはリルトジナメランが追加になっております。
 また、添加剤につきましては、今回の新しい製剤はレディー・ツー・ユーズ製剤、そのまま接種ができる製剤になっておりまして、添加物は下の2つ、トロメタモールとトロメタモール塩酸塩というのが置き換えで追加になっております。こちらのトロメタモールとトロメタモール塩酸塩でございますが、表の下のところに記載しておりますとおり、ファイザーの5歳から11歳用の製剤に含まれている添加物で同じでございます。
 続きまして、12ページ目にモデルナ社の2価ワクチンの構成が示されております。有効成分はこれまでのエラソメランに加えまして、オミクロンのBA.1に対応いたしましたイムエラソメランが追加になっております。その他添加剤につきましての変更はございません。
 1つ目につきましては以上でございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
 2点目のインフルエンザワクチンとの同時接種の際に帳票上で分かるようになるかどうかという点につきましてはいかがでしょうか。お願いいたします。
○事務局 事務局です。
 インフルエンザとの同時接種なのですけれども、現在検討しているところで、何かしら同時接種ということが分かるような帳票の作成を検討しています。
 以上です。
○森尾座長 ありがとうございました。
 3つ目が、5歳から11歳の接種を受けた方が12歳になったときには3回目の接種をどうするのかという点でございます。こちらはいかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
 これまでも5歳から11歳、それから、年齢をまたいだときに製剤が変わる追加接種に関しましては、初回接種の途中に関しては最初に打ち始めたものをそのまま使うという形での運用でございましたが、追加接種に関しては追加接種を接種するときの年齢に応じたものを使うという運用をしてございます。その運用を引き継ぎまして、追加接種については独立して法令上規定してございますので、5歳から11歳でこれまで従来型で打った方が年齢をまたいだときに12歳以上になったときにはオミクロン株対応ワクチンの2価ワクチンを使えるという形になります。
○多屋委員 ありがとうございました。
○森尾座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 ほかに委員の皆様からいかがでしょうか。
 長谷川委員、お願いいたします。
○長谷川委員 ありがとうございます。
 添付文書にありました、安全性は今までと変わりがなかったという資料ですけれども、大体Nが300人程度でしたけれども、あれは年齢的には何歳、一つのほうには65以上と以下しか分かれて書いていなかったのですけれども、年齢的には何歳からのグループでこの300人を選ばれたかというのと、あと、あれは当然日本人を対象として300人の安全性が確認されたということでよろしいでしょうか。
○森尾座長 ありがとうございます。
 N数が200とか300とかとなっておりますが、その対象者の年齢はいかがかということと、日本人のデータが入っているのかということでしょうか。お願いいたします。
○事務局 すみません、少し確認しますのでお時間いただければと思います。
○森尾座長 長谷川先生、ちょっとお時間を頂戴いたしますが、後ほど回答させていただきます。
○長谷川委員 分かりました。
○森尾座長 ありがとうございます。
 それでは、その間に濱田委員からお願いいたします。
○濱田委員 どうもありがとうございます。
 ちょっと細かい点で申し訳ございませんが、資料1の9ページ目のところにファイザーの添付文書、「その他の副反応」というところがございますね。これで血液のところのリンパ節症が、直前の1価ワクチンの添付文書ですと1%未満のところに入っていたのですが、今回のオミクロン株ワクチンのときには5%以上までアップされているのですけれども、これはオミクロン株ワクチンがリンパ節症を起こしやすいということがあるのか。なぜこれが高く上がったのかということを御説明いただけたらと思いました。よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
 リンパ節症がファイザー社の2価ワクチンですと5%以上になっているけれども、今までは1%未満であったということで、この差異はどこから来ているかということ。実際の人数とかは分かりますか。
 事務局、お願いいたします。
○事務局 ただいま濱田先生から御質問いただいた件なのですけれども、変異株ワクチンの添付文書に記載されております副反応の発現割合についてですが、起源株ワクチンの初回免疫の臨床試験、それから、追加免疫の臨床試験で、今回変異株ワクチンの臨床試験のうち最も高い発現割合を記載しております。発現頻度が5%以上となった理由につきましては、起源株ワクチンの3回目接種の臨床試験の発現頻度が基になっております。
 以上です。
○森尾座長 濱田委員、よろしいですか。
○濱田委員 ということは、結局、オミクロン株ワクチンが特に今までに比べてリンパ節症を起こしやすいという解釈ではないということでよろしいのでしょうか。
○事務局 そうですね。現時点ではそういった知見があるというわけではないです。
○濱田委員 分かりました。どうもありがとうございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
 お願いいたします。
○事務局 先ほどの御質問についてです。
○事務局 事務局より御回答させていただきます。
 まずはファイザー社のほうですけれども、ファイザー社が行った試験で2価ワクチンの試験については55歳以上が対象に行われているところです。一方でモデルナ社のほうの試験については18歳以上を対象に行われております。いずれの試験につきましても日本人は含まれていないと聞いております。
○森尾座長 長谷川委員、よろしいでしょうか。
○長谷川委員 ありがとうございます。
 ファイザーは55歳以上ですか。
○事務局 そうです。55歳以上です。
○長谷川委員 40歳未満とか若年者はここには含まれていないということですね。
○事務局 そうですね。2価ワクチンの臨床試験については55歳以上で行われていて、それとは別にサブ試験としてオミクロン単価ワクチンの試験が18歳から55歳以下で行われているのですけれども、こちらのグループには、2価ワクチンのほうは接種されていないという状況です。
○長谷川委員 接種されるのはファイザーが何歳からでしたか。
○事務局 最終的な承認としましては12歳以上を対象に承認されております。
○長谷川委員 そこの年齢は含まれていなかったということですね。
○事務局 そうですね。12から55歳を対象とした2価ワクチンの臨床試験のデータは存在しないです。
○長谷川委員 今回初めて打つということ、実際に認可されて初めて打つという状況という理解でよろしいでしょうか。
○事務局 御指摘のとおりです。
○長谷川委員 分かりました。
○森尾座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 御指摘のありましたように臨床試験におけるN数が数百ということでございまして、一方、イギリスやカナダなどではBA.1の接種、2価ワクチンの接種が先行するということもありますので、これは分科会のほうでも少し上がりましたけれども、そのデータが出てきたところを早く捕捉して、それをやはり参考にさせていただくということも重要ではないかと思っております。
 ほかによろしいですか。
 ありがとうございます。
 そして、もし健康状況に係る調査について何か質問、コメント等ありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。こちらも非常に重要なデータになると思います。伊藤澄信先生、ぜひよろしくお願いいたします。
○伊藤澄信委員 ありがとうございます。
 12歳以上を対象に開始ができるように、来週の20日をめどに倫理審査を受ける形になっておりますので、できるだけ早めに皆さんに情報提供できればと思っています。とりわけ、今回は臨床試験の成績がそれほど多くないので、できるだけきちんとしたデータの提供をさせていただきたいと思っています。
○森尾座長 ありがとうございます。
 本当にこちらもいろいろな意味で副反応の状況を知るということについても重要なデータとなってまいりますので、ぜひよろしくお願いできればと思います。
 ほかにはよろしいでしょうか。
 多屋委員、お願いいたします。
○多屋委員 伊藤先生、いつもありがとうございます。
 先ほど私が質問した件に重なるのですけれども、5歳から11歳用のワクチンを受けた人の3回目接種が12歳以上用のワクチンだった方も先生の健康状況調査には対象として含まれてくるのでしょうか。
○伊藤澄信委員 御質問ありがとうございます。
 12歳からアセントもつくっておりますので、今回はそんな形になろうかと思います。ちなみに、5歳から11歳用のワクチンを受けた方が3回目の対象になる方についてもプロトコルができておりまして、倫理審査も受けております。ちなみに、順天堂医院で34人の方が5歳から11歳対象のワクチンを接種されているのですけれども、お一人の方は今、12歳になられていて、小児の3回目の対象にはならないと認識しています。そういった方も含めてオミクロン株対応ワクチンの対象になる方についてはお願いをして、調査の対象になっていただけるように努力していきたいと思っております。
 以上です。
○多屋委員 ありがとうございました。
 5歳から11歳用と12歳以上用では発熱の頻度なども大分違うということを先生の健康状況調査から教えてもらっていましたので、少しそこが気になったところでした。ありがとうございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。
 倉根委員、お願いいたします。
○倉根委員 先生、教えていただきたいのです。抗体を測定する人が約500人、ある一定数あるのですが、抗体を測定する目的というのは、先生に以前お示しいただいた、例えば、副反応の程度と抗体の上昇との関係を見るというのが主な目的になりましょうか。あるいは、いわゆるこのスタディーにおいても十分な抗体の応答が出るということを確認するという目的になりますでしょうか。その目的といいますか、幾つかの目的があるのかもしれませんけれども、教えていただけるとありがたいです。
○伊藤澄信委員 ありがとうございます。
 以前、多分、報告させていただいたかとは思います、抗体価の値と、それから、発熱の頻度みたいなものはあまりリンクがなかったのです。
○倉根委員 そうですよね。
○伊藤澄信委員 今までの主な目的は、抗体価の推移がどんな形になるのかということでしたので、少なくともオリジナル株に関しては抗体価の測定をさせていただいておりました。今回も同じように抗体価がどれぐらい上がるのかというのと同時に、今回からは中和抗体の測定をする、BA.5は少なくとも対象にした中和抗体の測定をすることを前提にしています。今、日本国内で測れるのはBML社だけなのですが、BML社は感染研から技術供与された方法で測定をいたしますので、その方法で測定するように準備しております。ただ、準備はしておりますが、何分にも中和抗体の測定はそんなに簡単ではないので、統計的にしっかりしたデータとして開示ができるようになるには相当時間がかかりそうな気はしております。様々な目的で、皆さんにデータの提供ができるように準備をいたしています。主には、やはり抗体価の推移というか免疫の持続性についてはある程度分かるのではないかと思っています。
 以上です。
○倉根委員 先生、どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。
 濱田委員、お願いいたします。
○濱田委員 伊藤先生、またよろしくお願いいたします。ちょっとお聞きしたいのですけれども、今回のオミクロン株ワクチンの接種の場合、3回目、4回目、さらにはもう少し行くと5回目の方も入ってくると思うのですが、先生の今回やられるコホート調査としてはその辺をどう配分されるか。特にどの部分を多く取るとかではないとは思うのですけれども、予想としてどの辺が一番多くなりそうなのでしょうか。
○伊藤澄信委員 なかなか厳しい御質問だと思っております。まずは過去の経緯からいうと、ファイザーに関しては取りやすいのかなと思っておりますが、モデルナのほうに関してはなかなか大変で、両方のワクチンで人数のバランスが取れるかどうかはちょっと分かりません。それから、当初、先月ぐらいは3回目、4回目の人を対象にということだったと思っておりましたが、今後、12歳から18歳まで全員という話になってきておりますので、できるだけバランスよく対象者を集めていきたいと思っております。ただ、5回目接種の方は今の状況では10月の末からですので、多分、当初は3回目、4回目の方を対象に御協力いただくと思っています。前回4回目の説明の時に当初は60から64歳の人たちがボリュームゾーンという説明をさせていただいたと思っております。今回はそういう意味では年齢が若い方から上の方まで全員が対象になるので、比較的バランスが取れた形で集まってくるとは思っておりますが、こればかりは、御協力いただける方がどれぐらい集まってくるかというのはオープンしてみないと今の段階では予測がつきません。できるだけバランスが取れる形で皆さんに3回目、4回目、5回目という区分で、層別の解析ができるように努力させていただきたいと思っています。
○濱田委員 ありがとうございます。
○伊藤澄信委員 よろしいでしょうか。
○濱田委員 よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、2価のオミクロン株対応ワクチンの副反応疑い報告基準について、議論をまとめさせていただきたいと思います。
 まとめの内容といたしましては、新型コロナワクチンに係る副反応疑い報告基準については、ファイザー社2価ワクチン(BA.1)及びモデルナ社2価ワクチン(BA.1)の添付文書及び審査報告書の記載に照らし、引き続き、これまでと同様の副反応疑い報告基準として扱っていく。
 このようなことでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 ありがとうございます。皆さんに御承認いただいたと認識いたしました。どうもありがとうございました。
 それでは、議題2「その他」に入りたいと思います。
 「その他」の議題に関連して、事務局から、資料2の説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。資料2「予防接種法の改正案について」御報告いたします。
 当該改正案につきましては、今月2日に開催されたワクチン分科会にも御報告した内容でございますが、特にワクチンの安全性の評価に係る事項でもあるため、本合同部会でも改めて御説明したいと存じます。
 2ページ目をご覧ください。
 まず、資料構成でございますが、2ページ目から5ページ目におきましては、当該法案に関する予防接種に関する政府決定文書等をお示ししております。
 2ページ目でございますけれども、こちらは令和4年6月、新型コロナウイルス感染症対策本部におきまして、新型コロナウイルス感染症に関するこれまでの取組を踏まえ、次の感染症危機に備えるための対応の方向性が示され、この中でワクチンについても具体的な事項として、予防接種の実施状況及び副反応疑い報告等に関するデータベースを整備し、他のデータベース等との連結解析や外部研究機関への情報の提供を可能とすることを検討することとされました。
 3ページ目におきましては、令和4年デジタル社会の実現に向けた重点計画として、予防接種事務全体のデジタル化に取り組むとともに、2ページと同様、予防接種の実施状況及び副反応に係る匿名データベースを整備し、NDB等との連結解析を可能とするという文言が盛り込まれました。
 また、4ページ目でございますけれども、こちらは、先の国会の薬機法の改正の審議時におきましても同様に予防接種のデータベースの整備等に係る内容が、衆参の附帯決議として盛り込まれております。
 5ページ目から7ページ目でございますけれども、5ページ目につきましては予防接種法の改正案概要をお示ししております。(1)臨時接種類型の見直しについては6ページ目に、(2)予防接種デジタル化等については7ページ目にそれぞれお示ししております。このうち、(2)予防接種デジタル化等についての部分が、本合同部会の所掌である予防接種の安全性の評価・分析に特に関わってくる部分となります。
 7ページ目をご覧ください。
 左側の現状のうち、マル2の部分に予防接種の有効性・安全性に関する調査・研究についての記載がございます。現状におきましては予防接種の記録は自治体が保有していることから、自治体が実施する予防接種の実施状況について適時に把握できないことや、予防接種の有効性・安全性に関する効率的な調査のための情報基盤がない等の状況でございます。
 右側の下段の1ポツ目にあるとおり、今般、自治体に予防接種の実施状況を厚労大臣に報告するよう義務づけることで、国が、自治体が実施する予防接種の実施状況について適時に把握できるようにするとともに、予防接種の実施状況・副反応疑い報告の匿名データベース(予防接種データベース)を整備し、NDB等との連結を可能とすることで、予防接種の有効性・安全性に係る調査・研究の充実を図ることを目指しております。
 8ページ目でございますけれども、こちらは7ページ目で御説明した内容について、具体的な流れ図として現在のイメージをお示ししたものでございます。
 8ページ目の赤い線の左側が予防接種事務のデジタル化が図られた際の事務の流れのイメージ図であり、右側が予防接種データベースの整備による予防接種の有効性・安全性に関する調査・研究の充実化に係る流れのイメージ図でございます。
 この中で左側の中央付近にある予防接種記録・予防情報管理システムにより右上に向かって匿名化した接種記録が予防接種データベース(VDB)に格納されるフローを示しております。
 また、中央の下やや右寄りから医療機関より副反応疑いの情報のフローを示しておりまして、これらPMDAに報告された副反応疑いの情報を匿名化した上で、匿名化した接種記録とともに予防接種データベースに格納することを想定しております。この匿名化された接種記録及び副反応疑い報告に係る情報を四角囲みの下段に示すようにNDB等と連結することにより、例えば、これまでの副反応疑い報告に基づく情報のみではワクチン接種群の安全性情報しか収集することができなかったところ、レセプト情報の範囲においてワクチン接種群と非接種群における安全性情報の比較分析をすることが可能になるものと考えられます。
 また、9ページ目におきましては、先ほどの流れのイメージ図のうち、予防接種データベースにどのような情報を盛り込むのかについて、現在検討中の内容をお示ししております。
 左側の予防接種記録については、年齢、性別、接種日、ワクチン種等の現在の予防接種台帳に格納されている情報に加え、予診票が電子化された際には予診票に係る情報も格納することを想定しております。
 これら予防接種の状況に係る情報に加えまして、匿名化された副反応疑い報告由来の情報として、接種の情報に加え医学的所見として、例えば、発症日、診断名、重篤度等を格納することを想定しております。これらを個人単位で連結させることにより、例えば、副反応疑い報告において過去のワクチンの接種歴の情報が不明であった事例であっても、予防接種記録と突合することにより匿名化された個人単位において、より精緻化、拡充された情報が得られること等が期待されます。
 今般の予防接種法の改正については、こうしたデータベースの整備等に必要な法律上の規定を整備するものでありますが、具体的なシステムの構成等については、引き続き検討、調整を行うほか、具体的な運用方法については今後の検討課題となってございます。
 以上、法案について現時点での概要を御報告させていただきました。
 これまでワクチンの安全性に係る分析・評価をいただいてまいりました先生方からも今後の安全性評価に係る運用上の方向性等について、御意見、御指導賜りますと幸いでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
 予防接種事務のデジタル化、そして、副反応の報告、評価・分析等において非常に大きな一歩であると認識しております。
 予防接種法の改正案については、ワクチン分科会においても報告されておりまして、特に、今も見ていただいております資料2のスライド8及びスライド9において、予防接種の安全性に関する調査・研究のために整備中の匿名予防接種データベースについての現状がまとめられております。今回、予防接種法改正に関連した現況について、今、事務局から報告がございましたけれども、本日の事務局からの説明について、特に、これまで本合同部会で取り組んできました副反応の評価・分析という点に照らしまして、御意見、質問がありましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。
 まず、多屋委員からお願いいたします。
○多屋委員 多屋です。
 最後のスライドの副反応疑いの情報のところです。副反応をサーベイランスする上でのとても重要な情報として、ワクチンのロット番号と何回目の接種かという情報があると思うのですけれども、接種したワクチンの種類だけではなく、「等」の中にはそういった情報が含まれていると思って大丈夫でしょうか。
 以上です。
○森尾座長 事務局、お願いします。
○事務局 多屋先生、ありがとうございます。多屋先生からは常々、接種回数等の情報について重要であるという御意見を頂戴しております。
 こちらは下段のところにお示ししておりますとおり、現時点での検討中の内容でございまして、今後どのようなデータを入れていくかについては関係者と検討してまいりたいと考えておりまして、先生からの御意見として、ロットあるいは接種回数も入れてほしいという御要望について承りました。
 以上でございます。
○多屋委員 ありがとうございました。
○森尾座長 ありがとうございます。
 それでは、次に佐藤委員、続いて山縣委員にお伺いいたします。
 佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。
 8枚目のスライドで、厚労省の中でデータベース化とありますが、ひもづけるということなのだと思うのですけれども、PMDAからの副反応の情報に関しては匿名化が済んだものが来ていて、レセプトの情報と連結させるときの個人情報の取扱いというところが非常に気になります。レセプト情報を匿名化するとしてどなたが匿名化をされるのかなというところがイメージとしてちょっとよく分からないのです。
○森尾座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
 今いただきました匿名化の方法でございますが、こちらについても現在、システム構成等の中で検討をしているところではございますが、一つの考え方としては、今、被保険者番号ですとか予防接種の対象者番号、こうしたものは数としてございまして、それを匿名化する仕組みとしてオンライン資格確認等のシステムを活用することを含めて検討しております。こちらのほうで番号を、被保険者番号等を匿名化した番号としてID5と言われるものがございますが、そうした符号に変えた上でそれを突合できるようにすることが考えられます。そのID5については、その人の被保険者番号やその人の予防接種対象者番号が分からないようにアルゴリズムを組んでこれらの番号から変換された不可逆的な符号になりますので、このような仕組みを使いまして突合するということを検討しているという状況でございます。
○佐藤委員 ID5と、予防接種を受けるときというのは個人が申し込んでおられるわけですよね。そこのところがうまく連結できるのですね。その匿名化するというのが2つパスウェイがありますよね。そこがちょっとよく分からなかったのです。すみません、ちょっと私の理解が及んでいないだけなのだと思うのですけれども。
○事務局 ありがとうございます。
 8ページに書いてあるうちの左側の部分をご覧いただければと思います。まず、予防接種対象者番号というのは自治体が振る番号でございますが、それをオンライン資格確認等システムのほうに登録をするという矢印が、8ページの左側の予防接種台帳から延びているマル1予防接種対象者情報というところがございます。こちらのほうに予防接種対象者番号等を登録するということになります。そちらのほうと、被保険者番号、こういった番号をこちらのシステムの中に既に持っておるところでございますので、番号同士をひもづける等のシステムについて今、検討しているところでございます。ただ、最終的にどういうふうなシステムをするかについては、引き続き、関係者とともに調整をしているということでございます。
○佐藤委員 情報の管理はあくまで厚労省内だけということになりますでしょうか。
○事務局 すみません、もう一度お願いします。
○佐藤委員 情報の管理としては省内のみということになるわけですね。この四角の中のみという。
○事務局 そうですね。あるいは業務委託をすることはあり得ます。
○佐藤委員 連結されたものは外に出ないというか、外に提供を求められたときは出すけれどもということですよね。
○事務局 最終的に、この赤線の右側にある予防接種データベース、こちらのほうに匿名化された情報がプールされます。こちらについては既に匿名化されてございますので、その情報については求めがあれば第三者に提供できるとしたいと思います。
○佐藤委員 窓口は省内で1つという形になっているというイメージでしょうか。
○事務局 厚生労働省がこのデータベースを持つ等とのことも含めて検討はしておるところでございます。
○佐藤委員 そうなのですね。
○事務局 はい。窓口等も含めてどのようにしていくかというのも、これから調整するということでございます。
○佐藤委員 分かりました。引き続きよろしくお願いします。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
 それでは、山縣委員、お願いいたします。
○山縣委員 ありがとうございます。
 私も利用のほうの問題なのですが、基本的には、NDBのデータを活用するときには非常に厳しい審査があり、時間がかかります。本委員会で副反応の検討をする際には、リアルタイムにいろいろと解析をする必要があると思うのですが、審査はスムーズに行われて活用できるということなのでしょうか。
○森尾座長 いかがでしょうか。NDBの申請と承認に時間がかかるのではないかということでございます。
 事務局、お願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
 NDBで既に第三者提供をする際に審査委員会等を設けて審査をした上で第三者提供しているという状況については承知しております。予防接種についても、第三者提供をするに当たっての必要な仕組みなどについて今後考えていくものと承知しておりますが、匿名化した情報を第三者に提供できるようにするための法整備については、整えさせていただきたいと思っております。
○山縣委員 ありがとうございます。
 ぜひ、この委員会なので、かなり直近のデータが活用できるような形で利用ができるといいかなと思っておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
○森尾座長 事務局のほう、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、藤井委員、よろしくお願いします。
○藤井委員 ありがとうございます。大変すばらしい仕組みだと思います。
 1点、ちょっと聞き漏らしたかもしれないのですが、予防接種を受けた人、被験者のその同意というのはどういった形で取ることを考えていらっしゃるのでしょうか。すなわち、問診票にそうしたことは包括的に書かれているのか、第三者への提供も入るのでそうした配慮というのは何かあるのかどうかがちょっと気になりました。お願いします。
○森尾座長 事務局、いかがでしょうか。事務局、お願いします。
○事務局 事務局でございます。
 同意についてですが、今回、匿名化された情報を提供するということについて、予防接種法の中に規定します。そうしたことによって、個人情報保護法の観点、同意等も含めまして、適用除外という形で対応できるようになるということでございます。NDBの第三者提供と同様であると理解しておりますけれども、そうした仕組みの中で、その匿名化情報をこちらの審査委員会等にかけた上で、第三者提供できるようにするということも検討していきますが、個人情報保護法の観点からはクリアできるように、法整備を整えたいと考えております。
○藤井委員 ありがとうございます。配慮がそれなりにあるとよいと思いました。
 以上です。
○森尾座長 ありがとうございます。
 それでは、舟越委員、お願いします。
○舟越委員 舟越です。
 1点は先ほどのスライドの8ページ目の確認なのですが、副反応報告を医療機関から出すに当たって(電子)と書いてありますけれども、もちろん紙媒体も引き続き残るという形の解釈でよろしいのでしょうか。
○森尾座長 事務局、お願いします。
○事務局 先生、ありがとうございます。
 厚生労働省といたしましては、副反応疑い報告を電子で御報告いただけるように整備しておりまして、また、その情報の整理等の観点からも電子の情報をお願いしたいと思っているところでございます。一方で、先生のお尋ねの紙媒体についてどのように取り扱っていくかについて、こちらもすみません、検討中ということばかりで申し訳ないのですけれども、検討してまいりたいというところで考えているところでございます。
○舟越委員 ありがとうございます。
 もう一つ解釈確認をさせていただきたいのですが、今回のデジタル化の部分は米国のVAERSの話と同じように受動的なモニタリングと、シグナル検出を早くするというところでは非常によろしくて、あとは情報不足が減ってくるというところではいいと思うのです。一方で、その後の仮称VDBとデータベースの連結の部分なのですが、これは以前に説明をこの会でもいただいた米国のVSDとはちょっと違うのですよね。VSDに取って代わるのは、日本ですとMID-NETとかでこういったワクチン関係の特例承認薬については前向きなモニタリング、能動的なモニタリングをされていくのでしょうかというところをちょっと確認です。
○森尾座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 MID-NETについてですけれども、現時点でどれぐらいそのワクチンのデータ蓄積があるかという問題はあるのですけれども、現時点ではそういった調査は実施していない状況ではありますが、また必要に応じてそれは検討させていただきたいと思っております。
○舟越委員 分かりました。
 報道で幾つか、そういった特例承認薬だったり緊急承認薬についてMID-NETを使っていくみたいな報道があちこちに流れていたので、そうすると、ワクチンとかもアメリカのVSDみたいな形でやっていくのかなということを少し思ったので発言させていただきました。ありがとうございます。
○事務局 ありがとうございます。
 御指摘のとおり、緊急承認されたものとか特例承認されたものについてはそういった予算を取っておりますのでやる予定でありますが、ワクチンについても否定的な意味ではなく、データ量の問題はあるにしても、やれないことはないので、本当に必要であればすぐにでもやりたいとは思いますのでそれは適宜対応していきたいと思っております。
○舟越委員 ありがとうございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
 それでは、石井委員、お願いいたします。
○石井委員 ありがとうございます。
 私も今の舟越先生とかぶるのですが、結局このシステムを使って何を見たいのか、何を早く得ることができるのかということがクリアにお伝えいただくと分かりやすいと思いました。例えば、今回のCOVIDのワクチンに対して、治験のときには心筋炎という副反応が明確にされていなかったものが、使用後から出てきた。そういったものを拾えるような仕組みにしていただけるのかなというか。これはいろいろな方々の知恵を結集しなければいけないと思うのですけれども、そういったこともきちんと狙うための仕組みと理解してよろしいのでしょうか。
○森尾座長 早くシグナルをつかまえるのに加えて何ができるのかという点につきましてですね。
 事務局、お願いします。
○事務局 事務局でございます。
 日本版VSDとの関係がどうかというところは整理が難しいところではございますけれども、もともとVAERSに相当するようなものとして副反応疑い報告というものがあり、それをVDBにも含めることでより充実したデータベースを構築すると。
 ただ一方で、あくまでも副反応疑い報告については自発報告であるという性格があるというところは限界としてはあるというところでございまして、NDBとの連結の中でさらにその自発報告であるという限界を少し超えていきたいというところは言えるのかと思います。
 ただ一方で、VSDと同じようにアクティブに疫学調査ができるのかですとかそういうことは今後の検討課題としては残っているかと思います。御案内のことかとは思いますが、NDBにもいろいろな限界が指摘されているところですので、そこでどういったことができるかということは先生方にも御議論いただきたいと考えているところでございます。
 いずれにしろ、自発報告での限界というところをどうにかより充実したモニタリングができるようにしたいというところでこういった仕組みを御提案しているものでございます。
○石井委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
○森尾座長 事務局、ありがとうございました。
 恐らくこれからいろいろと御要望を承りながら御議論いただく内容かなと思っております。
 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。
 本日の議題は以上となりますが、その他、全体を通じて、何か御質問、御意見はございませんでしょうか。よろしいですか。
 本日の議事は以上で終了になります。活発な御議論ありがとうございました。その他、事務局から何かございますでしょうか。
○事務局 本日も活発に御議論いただきありがとうございます。次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について後ほど御連絡いたします。
 以上です。
○森尾座長 それでは、本日の会議をこれで終了いたします。遅い時間までどうもありがとうございました。