第121回労働政策審議会障害者雇用分科会(議事録)

日時

令和4年6月17日(金)16:00~18:00

場所

オンラインによる開催(厚生労働省 省議室)

議事

○山川分科会長 それでは、ただいまから第121回労働政策審議会障害者雇用分科会を開催いたします。委員の皆様方、お忙しいところ御参集いただきまして大変ありがとうございます。
本日は、倉知委員が御欠席です。内田委員におかれましては中座の御予定と伺っております。なお、田中職業安定局長は遅れて到着の予定です。
本日の分科会もZoomによるオンラインでの開催となります。開催に当たりまして、事務局から説明がございます。
○小林障害者雇用対策課課長補佐 障害者雇用対策課課長補佐の小林でございます。本日もZoomを使ったオンライン会議となっております。開催に当たりまして、簡単ではありますが操作方法のポイントを御説明いたします。
本日、分科会の進行中は皆様のマイクをオフとさせていただきますが、御発言をされる際にはサービス内の「手を挙げる」ボタンをクリックいただき、分科会長の許可があった後に、マイクをオンにして、お名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。会議進行中にトラブルがございましたら、事前にメールでお送りしております電話番号まで御連絡いただきますようお願いいたします。
なお、通信遮断等が生じた場合には一時休憩とさせていただくこともございますので、あらかじめ御容赦くださいますようお願いいたします。オンライン会議に係る説明については以上でございます。
○山川分科会長 それでは、議事に入ります。カメラの頭撮りはここまでとなっておりますので、よろしくお願いします。本日の議題は、(1)意見書(案)について、(2)その他となっております。では、議題1について、まず事務局から説明をお願いします。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長でございます。資料1-2に基づき御説明申し上げたいと思います。「今後の障害者雇用施策の充実強化について(案)」ということでありまして、前回の御議論を踏まえ、修正のあった箇所について御説明を申し上げます。
まず、資料1-2、4ページです。障害福祉サービスでの名称につきまして、括弧書きとして「就労選択支援(仮称)」という形での記載をしております。次に5ページの22行目も、同様な形での記載とさせていただいております。5ページ目の22行目につきまして、こちらは基礎的研修の受講についての記載でしたが、受講機会の確保に当たりましては、A型やB型あるいは就労アセスメント手法を活用した新たなサービスに従事される方のみならずということで、「等」という御意見を頂きましたので追記をしております。
少しページが飛びますが、11ページです。障害者雇用調整金、報奨金による対応の部分の2つ目のマル、35、36行目の所でございます。この部分につきましては、文意を正しくお伝えするために修正を加えております。「具体的には、」を削って、「財政削減」を「支出削減」と書き換えております。
12ページ目でございます。今回の調整金減額に係る措置につきましては、11ページにも人数の基準や減額率等について様々な意見があったと記載はありますが、具体的に7、8行目の部分ですが、減額後の調整金の支給額を50%よりも高く設定するなど、減額の要件設定は慎重に行うべきという具体的な御意見がありましたので追記をしております。また、今回のこの措置に対してヒアリングなどを実施し、必要な支援策を検討していくというような記載でしたが、更に対象を明確にいたしました。12行目以降ですが、「これらを調整金が減額等される企業に対するヒアリング等を通じて把握する必要がある」というふうに修正しております。
16ページ、除外率の部分の記載につきまして修正を加えております。1、2行目についてですが、今回、分科会におきましては除外率10ポイントの引下げということ、その引下げに当たっては十分な準備期間を設けることが適当としておりました。これに加えまして、「この際、雇用率引上げの施行と除外率引下げの施行のタイミングが重ならないようにすることが必要」という意見を頂いておりますので、その旨を追記いたしております。
加えまして、今回の措置に当たっては、必要な支援をしっかりと措置していくことが適当という形でこれまでにも記載しておりましたが、個々の事業主に対するヒアリング等を通じて、より効果的な支援としていくことが必要であるという御意見を頂きましたので、追記をいたしております。
11行目、13行目ですが、今般の引下げ後の措置についての記載につきまして、分科会での「適当である」と取りまとめました意見につきましては、除外率が既に廃止された制度であることを踏まえて、次々期以降に雇用率の設定のタイミングで、除外率についても段階的に見直していくことが適当としておりましたが、これに加えまして、段階的見直しについて「早期廃止に向けた取組を積極的に進めていくことが適当」ということで、4者の意見として取りまとめております。
それから、早期廃止に向けた取組を積極的に進めていくことが適当とした上で、より一層積極的な意見として14行目以降17行目までの間につきまして、例えば10ポイント以上の引下げであったり、早期廃止について必要な支援を措置して行うといった積極的な意見や、見直しに当たってはこういった廃止された制度ということを重く受け止め、廃止に向けた引下げを前提とするものの、様々な環境や状況等を踏まえた上で、現実的な対応の余地を残して検討するようなことが必要ということで、両論を併記する形にしております。また、引下げに当たりましては、雇用率の引上げの施行と除外率の引下げの施行のタイミングが重ならないようにするといった意見もありましたので、19行目、20行目に書き加えております。

最後の部分です。おわりにという第7の所につきましては、記載内容については変えておりませんが、記載の順序につきまして、一番最後に分科会としての取りまとめである「適当である」という事項についての内容を移し、合理的配慮に係る記載を最後に持ってきております。前回からの修正点につきましては以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、質疑、応答に入りたいと思います。前回、各委員から頂いた御意見等につきましては、事務局においておおむね反映していただいた案になったかと思います。そこで前回、修正案を御提案いただいた方におかれましては、御自身の意見に係る修正につきまして、これでよろしいかどうかも御発言いただければと思います。その他の部分についても御質問や御意見があれば、皆様から併せてお願いいたします。
それでは、御質問、御意見がありましたら、「手を挙げる」ボタンをクリックしていただいて、こちらで指名をさせていただいた後に、聴覚・視覚障害者の方々への情報保障の観点から、お名前をおっしゃっていただいて御発言をお願いいたします。竹下委員、どうぞ。
○竹下委員 日視連の竹下です。意見を網羅的に整理していただいたことに感謝します。したがって、内容に対するクレームや不満というのではなく、ダブっているのではないかと気になりましたので、その点だけの指摘です。第6の3の除外率の所で、3つ目のマルの出だし、「この際」の所の出だしと、最後のマルの中の「また」以下の所に、雇用率の改定の時期と除外率制度の撤廃に向けての引下げ等が重ならないようにということが意見だったことは心得ていますし、この表現が入ることに異論があるわけではないですが、2度も入るのはいかがなものかと思うのですが、この点はどうなのでしょうか。私からは以上です。
○山川分科会長 ありがとうございました。この点は、事務局いかがでしょうか。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長の小野寺でございます。御指摘のように、2か所同様の記載をしておりますが、16ページの3行目から4行目にかけての「この際」の記載につきましては、今般の10ポイント引下げに当たっての配慮ということでございます。併せまして、御指摘の19行目、20行目に再度記載がありますのが、こちらは今般の引下げ後の次々期以降の取扱いに係る記載でございまして、その際の配慮として入念的に加えているということで御理解いただければと思います。以上でございます。
○山川分科会長 時期が違っていることというような御意見があって、それで記載したことかと思います。竹下委員、何かございますか。
○竹下委員 竹下です。分科会長の説明について「分かった」と言いたいところですが、それにしても、日本語としてその違いはこの表現でなのかという疑問はありますが、特にここを削除しろというところまでの強い意見ではないので、その御説明をもって私のほうは一応納得はしておきたいと思います。以上です。
○山川分科会長 ありがとうございます。では、山口委員お願いします。
○山口委員 こんにちは。愛知県中小企業団体中央会の山口です。説明いただきありがとうございました。
意見書案について、調整金や除外率の部分は、前回から一部表現が変更となりましたが、内容についてはおおむね賛成です。特に除外率について、資料1-2の16ページ、雇用率引上げの施行と除外率引下げの施行のタイミングが重ならないようにという文言を、3行目、4行目、そして19行目、20行目に入れていただいたことは適当であると思います。除外率については、廃止に向けて取り組みながら、激変緩和のためにポイントの段階的な引下げの経過措置を行っていただいているところです。除外率廃止に向けた取組を進めていく上で、当事者の企業にとって、除外率引下げと法定雇用率の引上げが同時に行われると影響は非常に大きく、現実的に対応は困難になる場合もあります。今後、見直しの際は、施行のタイミングに十分御留意いただきたいと思います。
最後に、これまで本分科会での議論における様々な意見を整理し、本意見書案の取りまとめに御尽力いただきました山川分科会長と事務局の皆様には、心より感謝申し上げます。私からは以上です。
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、清田委員お願いします。
○清田委員 日本商工会議所の清田です。御説明ありがとうございます。加えて、ここまで取りまとめいただきましたことにお礼を申し上げたいと思います。私も、全体的に関しまして異論はございません。賛成とさせていただきたいと思います。
1点、16ページの除外率のマルの上から2つ目の所ですが、前回私が発言したものを反映していただいたことに感謝申し上げます。記載のとおり、対象業種に関しましては、いまだやはり進んでいないという数字面の事実がありますので、実態をヒアリング等で把握しながら、適切で効果的な支援につなげていただきたいと思います。以上です。ありがとうございます。
○山川分科会長 ありがとうございます。では、冨高委員お願いします。
○冨高委員 労働側・連合の冨高です。意見書案について、前回までの議論も一定含んでいただきまして、取りまとめに感謝したいと思います。
私からは、除外率について意見を申し述べたいと思います。除外率に関しては、これまで労働側として除外率の早期廃止の実現ということで、例えば5年ごとの雇用率の見直し時に10ポイント以上引き下げていくなど、具体的な道筋も示しながら、着実に引き下げていくことが重要だと発言してまいりました。しかし、今回、意見書案には具体的な数字も含めたポイントは示されず、この部分に関して、もう少し踏み込んだ記載があってもいいのではないかと考えますが、前回までの意見も反映して、意見書案で「段階的に見直し、早期廃止に向けた取組を積極的に進めていくことが適当である」という文言を盛り込んでいただきました。本分科会の総意として、除外率の早期廃止に向け、前向きに取り組むことが明記されたものと捉えております。
今後、意見書案に記載されたとおりに、早期廃止の実現に向けて、適用企業への支援とともに、諸課題の解消等の議論を本分科会の中で議論を行いつつ、廃止に向けた歩みを止めずに、是非前向きに取り組んでいきたいと考えておりますので、改めて、意見として申し上げておきたいと思います。
最後に、1点質問させていただきます。除外率の最後の部分で、「現実的な対応の余地」と記載されておりますが、この記載は具体的にどのような場面を想定されているのか、教えていただければと思います。以上です。
○山川分科会長 御質問ですので、事務局からお願いします。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長の小野寺でございます。今の御質問の点ですが、例えば大きく想定されるのは天災など不慮の事案が起きたりした場合や、様々な想定がつかないような状況の中において、雇用の状況が極めて厳しい状況になった場合ということだと考えております雇用率は少なくとも5年ごとに設定していくという規定でありますが、これに対して当分の間の取扱いとしての除外率をどうするのかというのは、そういった状況も踏まえた議論の予地はあるというように考えております。以上のような御説明でございます。
○山川分科会長 冨高委員、何かございますか。
○冨高委員 了解いたしました。ありがとうございます。
○山川分科会長 ありがとうございます。では、下屋敷委員どうぞ。
○下屋敷委員 下屋敷です。除外率については「早期廃止」という言葉が入り、1つ基本的な姿勢が示されて良かったなと思っています。あと、助成策のことで前回私が発言したのですが、交通機関等における割引きというのは、この分科会で取り上げる話題ではないのですけれども、議事録に載せていただくということでしたので、了解いたしました。また、精神障害者の20時間未満の雇用率算定のことも、皆さんの御協力で、書いていただく、提言されるという方向なので、非常に有り難く思っています。非常に良かったのではないかと思っています。ありがとうございました。以上です。
○山川分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問等はありますか。新田委員、お願いします。
○新田委員 使用者側、経団連の新田です。御説明等ありがとうございました。まずは、今回の意見書案の取りまとめに向けて御尽力いただいた山川分科会長並びに事務局の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
意見書案については、これまで私どもが様々申し上げた意見、全てが反映されているわけではありませんけれども、おおむね反映されたものと理解をしております。したがって、この内容で了承したいと思っております。その上で、今後の検討に向けてコメントを申し上げておきたいと思います。
まず、今回の見直しによって新設、拡充される助成金についてです。この意見書案にも書かれていますように、調整金等の減額の影響を受ける企業を中心にしっかりとヒアリングをしていただき、実効性のある制度設計をしていただくよう、強くお願いしたいと思います。
また、今回の意見書案の取りまとめに向けて、様々な企業の方に御意見を伺いました。そうした中で、採用したくても自社で就労できるような障害者がなかなか見つからないという声も数多く聞かれたところです。この背景には、例えば地域によって障害者の方々が偏在していることや、マッチングが難しいこと、どのように障害者雇用に取り組んでいいか分からないことなど、様々な要因が考えられるのではないかと思っております。厚労省におかれましては、障害者雇用における企業の実態の更なる把握に是非努めていただきたいと思います。
このほか、意見書案にもあるとおり、引き続きの検討課題とされている、手帳を所持していない方の扱いやA型事業所の利用者の扱い、構造的な課題を抱えている納付金制度の在り方を含めた議論を是非今後皆様としていければと願っております。私からは以上です。
○山川分科会長 ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。長谷川委員、どうぞ。
○長谷川委員 福島大学の長谷川です。すみません、授業があって、ちょっと遅れての出席となってしまいました。申し訳ありません。今は、意見書全体に対しての意見を述べてもよい時間ということでよろしいですか。
○山川分科会長 どうぞ。
○長谷川委員 意見書の取りまとめについては本当にありがとうございました。様々な意見がある中で、取りまとめをされるのも非常に大変だったかと思います。その上で確認させていただきたいことがあります。
1つ目は、8ページ辺りにあるものです。手帳を所持していない精神障害者、発達障害者、難病患者について、雇用率制度における対象障害者の範囲に含めるということを直ちに行うのではなく、手帳を所持していない者に係る就労困難性の判断の在り方に関わる調査・研究等を進めていくといったことが書かれているかと思います。この点について、前回の分科会で発言させていただきましたが、就労困難性の判断の在り方については、全体に書かれている精神障害者、発達障害者、難病患者だけではなく、現在の障害者手帳制度が、果たして就労困難性を正しく反映できているのかどうか、そうでないとすれば、手帳制度に代わるような、就労困難性を測る新たな指標も導入すべきかどうかといったことについて、中長期的には検討していくべきだと思っておりますので、その点も含まれている内容だというように理解しておりまして、そういうことでよろしいかというのが、1つ目として確認したいことです。
2点目も発言させていただきます。16ページ辺り、除外率の引下げに関する所です。いろいろと意見があったのは、確かにそのとおりだと思います。16ページの3つ目のマルの「さらに」という所です。2つの意見があったという形で書かれているのですが、私の理解では、除外率制度というのは既に法律上は廃止された制度であって、早期に廃止するのは当然のことで、それを早期に実現するのだという意見が多数であったというように理解しております。また、一方で別の意見が書かれております。しかし、それについては使用者側の意見であって、意見の量で言えば、前半の意見のほうが多数だったというように理解しております。そういった意見の量の違いなどについて、意見書に明確に書く必要がないのかどうかというのは、もう少し検討してもよいのではないかと思いました。ただ、このままでまとめるということであれば、それに対して強く異議を申すものではありません。私からは以上です。
○山川分科会長 ありがとうございました。今回の修正の趣旨にも関わりますので、事務局から何かありますか。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長の小野寺です。2つの御指摘がありました。まず、前半の部分についてです。8ページの記載ぶりについては、特に今回、当分科会においては、精神、発達、難病を中心に手帳を所持しない方の取扱いということで議論を進めてきました。そこの部分については、直ちに対象障害者の範囲に含めるということではなく、まずは個々の就労の困難性の判断の在り方を調査・研究していこうと。その中において、個別の就労困難性をどう評価していくのか、その手法だったり、評価の在り方だったりを検討する上では、最終的に検討した結果について、雇用率制度の中でどう取り扱っていくのかという議論にもちろんつながっていく検討テーマではあるかと思います。したがって長谷川先生のおっしゃったような中長期的な課題としての捉え方という視点も持ちながら、分科会の各委員の皆様方にお諮りしながら、必要な検討として進めてまいりたいと思っております。
2点目です。長谷川委員が御指摘のように前回の議論の中における意見の多寡については様々な受け止めがあるかと思っておりますが、分科会としての取りまとめとしては、一歩踏み出して、「早期廃止に向けた取組を積極的に進めていく」という形での4者合意を得ておりますので、その上では両論併記としたニュートラルな取り扱いでよいのではないかと、事務局としては考えております。以上です。
○山川分科会長 長谷川委員、何かありますか。
○長谷川委員 両方の点について、どうもありがとうございました。前半の説明を聞けてなかったせいで、重複した質問になってしまったかもしれません。すみません。
○山川分科会長 ありがとうございました。今、課長からも説明がありましたように、16ページの3つ目のマルは、3つのパラグラフの全体的な理解ということになるかと思います。1段落目に、全体として適当であると記載した部分はコンセンサスが得られたということで、その1つを前提として次の意見が書かれているという、そういう位置付けで、事務局よろしいですかね。そういうことで、いろいろ調整をしていただいたということです。ほかに御意見等はありますか。
なければ、今日御欠席の倉知委員から意見書が提出されております。御紹介をさせていただきます。「第121回障害者雇用分科会で示された意見書案につきまして、内容について異論はありません。全面的に賛成します」。これが倉知委員の御意見です。
ほかに御意見、御質問等はありますか。本日も種々のコメント、御意見、御質問等を頂きました。先ほども申し上げましたけれども、事務局のほうでコンセンサスを得られた部分については、「適当である」というように表示をしていただきました。そこで、今後に向けての非常に有益なコメント等を頂きましたけれども、この案についてその文言を改めて修正するという御趣旨ではなかったのではないかと思っております。特にほかにないようでしたら、この案をもって私、障害者雇用分科会長から労働政策審議会会長に報告させていただきたいと思っております。いかがでしょうか。御異議はありませんか。
○山口委員 異議ありません。
                                   (異議なし)
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。今後、労働政策審議会会長宛てに報告し、それが労働政策審議会の意見書として厚生労働大臣宛てに提出されるという運びになります。ありがとうございました。
続いて議題2です。事務局から説明をお願いします。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長の小野寺です。それでは、参考資料2としてお示ししているものについて、情報の共有と周知のお願いをさせていただきたいと思います。
「障害者のテレワーク雇用に向けた企業向けコンサルティングを実施します」ということでのプレスリリースをお示ししております。テレワークについては、特に障害者に特化した形で昨年度全国フォーラムを開催させていただき、順次ガイダンスなども行いながら、機運の醸成だったり、周知や理解を深めていくといったことでの取組を進めてきました。
今年度については、更に具体的な取組を検討している企業の皆様方に対して、コンサルティングの事業をスタートさせていただきたいと考えております。事業については、2枚目にリーフレット等をお付けしておりますので、御覧いただければと思います。先ほどもコメントとして頂きましたが、障害者が地域に偏在しているような状況の中においても、テレワークという働き方が人材確保策の一環としても非常に有効かと思っております。御興味のある企業、事業主の皆様方にこの情報が届きますように、各委員におかれましては是非、周知に御協力を頂ければと思います。以上です。
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、この点についても質疑応答に入りたいと思います。御質問、御意見等がありましたら、先ほどと同様にお名前をおっしゃって御発言をお願いいたします。御質問、御意見等はありますか。竹下委員、お願いします。
○竹下委員 日視連の竹下です。テレワークの周知あるいは啓発は非常に大事だと思っていますので、これが実施されていくことを大いに期待したいと思っております。その過程で是非お願いしたいのは、障害の特性によってテレワークへの対応あるいは配慮が大きく異なってくるということを、是非御理解いただきたいと思っています。
この間、コロナの拡大の中で在宅勤務が増えていって、どういう弊害があったかというと、それまでは社内でパソコンを使いながら業務ができていた、すなわちデータを音声で読み上げたり、点字データに変換したりしながら作業をするわけですが、これが外部でつないだときに、セキュリティーの関係で、自宅ではその環境が整えられないという実態が幾つかあるというような報告を受けております。こういうテレワークの業務遂行を考えた場合に、障害の特性に応じた配慮と、システムを含めた障害者のアクセシビリティが十分に対応できることを意識した形での遂行をお願いしたいというのが私からの要望です。以上です。
○山川分科会長 有益な御指摘ありがとうございました。ほかに御質問、御意見等はありますか。長谷川委員、どうぞ。
○長谷川委員 福島大学の長谷川です。この制度は、実際に障害者を雇用されていなくても、これから雇用していこうと考えている企業も使える制度なのでしょうか。また、障害者手帳は持っていないけれども、テレワークであれば雇用継続が可能だろうと思われる障害を持っている方々がいる場合にも利用できる制度なのでしょうか。対象となる企業ができるだけ広いほうがいいのではないかと思ったりもしましたので、こういった質問をしました。よろしくお願いします。
○山川分科会長 ありがとうございました。事務局、いかがでしょうか。
○小野寺障害者雇用対策課長 事務局、障害者雇用対策課長の小野寺です。御質問ありがとうございました。今の長谷川委員の御指摘のとおり、特に障害者手帳をお持ちだったり、障害者雇用をしているといった状況にかかわらず、広くお使いいただける制度ですので、よろしくお願いいたします。以上です。
○山川分科会長 長谷川委員、特段何かありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。先ほどの御意見にもありましたけれども、マッチングの重要性という点が、今後更に強まってくるかと思いますので、いろいろ有効に活用していただければと思います。
ほかに御質問、御意見等はありますか。ないようでしたら、本日の議論は終了となりますので、今回の障害者雇用分科会は終了とさせていただきたいと思います。事務局から連絡事項がありましたらお願いします。
○小林障害者雇用対策課課長補佐 障害者雇用対策課課長補佐の小林です。次回の日程については、分科会長と御相談の上、皆様に御連絡をさせていただきます。以上です。
○山川分科会長 本日はお忙しい中御参集を頂きまして、また、充実した御議論を頂きまして大変ありがとうございました。終了いたします。