2022年4月11日 国民健康・栄養調査企画解析検討会 議事録

日時

令和4年4月11日(月)12:30~14:30

場所

日比谷国際ビル コンファレンススクエア 8E及びオンライン
(東京都千代田区内幸町2丁目2-3 日比谷国際ビル8階)

出席者

構成員(五十音順・敬称略)
  • 赤松 利恵(お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系 教授)
  • 池原 賢代(大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座 特任准教授)
  • 宇都宮 一典(医療法人財団慈生会野村病院常勤顧問/東京慈恵会医科 大学名誉教授)
  • 岡村 智教(慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室 教授)
  • 片野田 耕太(国立研究開発法人国立がん研究センターがん統計・総合解析研究部 部長)
  • 栗山 健一(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部 部長)
  • 近藤 克則(千葉大学予防医学センター 教授/国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター老年学評価研究部 部長 )
  • 斎藤 トシ子(公益社団法人日本栄養士会 副会長)
  • 白井 千香(枚方市保健所 所長)
  • 瀧本 秀美(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部 部長)
  • 羽鳥 裕(公益社団法人日本医師会 常任理事)
  • 宮地 元彦(早稲田大学スポーツ科学学術院スポーツ科学部  教授)
  • 諸岡 歩(兵庫県保健医療部健康増進課保健・栄養指導班長)
  • 山本 秀樹(公益社団法人日本歯科医師会 常務理事)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院生涯健康研究部 部長)

事務局
  • 佐原 康之(健康局長)
  • 佐々木 孝治(健康課長)
  • 清野 富久江(栄養指導室長)
  • 齋藤 陽子(栄養指導室長補佐)
  • 田邉 和孝(健康課長補佐)

議題・議事

議題
  1. (1)令和4年国民健康・栄養調査の企画等について
  2. (2)その他

議事
○清野栄養指導室長 それでは、定刻となりましたので、「令和4年国民健康・栄養調査企画解析検討会」を開催させていただきます。
本日、議事に入るまでの間、進行役を務めさせていただきます、栄養指導室長の清野と申します。よろしくお願いいたします。
構成員の皆様におかれましては、御多忙の折、御出席賜りまして、誠にありがとうございます。
本日は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、ウェブ会議システムを活用した実施とさせていただきます。また、傍聴席は設けず、ユーチューブでのライブ配信による一般公開とさせていただきます。
まずは、開催に当たりまして、健康局長の佐原より御挨拶を申し上げます。
○佐原健康局長 皆さん、こんにちは。健康局長の佐原と申します。検討会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
まず、本日は、皆様お忙しいところを御出席いただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より健康増進行政に格別のお力添えをいただきまして、ありがとうございます。この場をお借りしまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。
厚生労働省では、健康寿命の延伸と健康格差の縮小の実現を目指した健康日本21(第二次)に取り組んでおります。健康日本21(第二次)は令和5年度に運動期間が終了することから、現在、厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会「健康日本21(第二次)推進専門委員会」におきまして最終評価を行っているところでありまして、進捗状況の評価を行うために国民健康・栄養調査は非常に重要な役割を果たしております。
令和2年及び令和3年の国民健康・栄養調査は、地域格差の把握を重点テーマとして拡大調査を実施する予定でしたが、残念ながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって保健所の業務が逼迫し、中止の判断をすることになりました。今回御議論いただきます令和4年の調査は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大後初めて実施する調査でありまして、感染症の影響を含む国民の健康・栄養状態を把握するため、大変重要な調査となります。
本日は令和4年調査の企画について、構成員の皆様にそれぞれ御専門のお立場から御意見をいただきまして、活発に御議論くださいますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○清野栄養指導室長 佐原局長は、業務の都合で、会議の途中で退席をさせていただきます。
それでは、本検討会の開催の目的と、本日お集まりいただきました先生方の御紹介をさせていただきます。資料1、開催要領を御覧ください。国民健康・栄養調査は、健康増進法に基づき、国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得るために実施する調査でございます。
この検討会につきましては、令和4年に実施する国民健康・栄養調査の内容の企画、結果の解析について検討することを目的に、厚生労働省健康局長が開催するものでございます。
構成員につきましては、別紙にございます構成員名簿の順に御紹介をさせていただきます。
お茶の水女子大学教授、赤松利恵構成員。
大阪大学大学院特任准教授、池原賢代構成員。
医療法人財団慈生会野村病院常勤顧問/東京慈恵会医科大学名誉教授、宇都宮一典構成員。
慶應義塾大学教授、岡村智教構成員。
国立研究開発法人国立がん研究センター部長、片野田耕太構成員。
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター部長、栗山健一構成員。
千葉大学予防医学センター教授、近藤克則構成員。
公益社団法人日本栄養士会副会長、斎藤トシ子構成員。
枚方市保健所所長、白井千香構成員。
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所部長、瀧本秀美構成員。
公益社団法人日本医師会常任理事、羽鳥裕構成員。
早稲田大学スポーツ科学学術院教授、宮地元彦構成員。
兵庫県保健医療部健康増進課保健・栄養指導班長、諸岡歩構成員。
公益社団法人日本歯科医師会常務理事、山本秀樹構成員。
国立保健医療科学院部長、横山徹爾構成員。
なお、本日は御都合により、横山構成員は少し遅れての参加となります。また、近藤構成員は途中の退席となります。
引き続き、事務局の紹介をさせていただきます。
健康局健康課長の佐々木でございます。
健康課課長補佐の田邉でございます。
栄養指導室長補佐の齋藤でございます。
よろしくお願いいたします。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。
まず、議事次第でございます。続きまして、資料1から4、資料3につきましては3-1から3-3までございます。資料4につきましては資料4-1、4-2がございます。また、参考資料につきましては1から4を配らせていただいているところでございます。
それでは、資料1が本検討会の開催要領でございますが、5、その他にございますとおり、企画に係る検討会における議事録及び資料は原則として公開とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、本検討会の座長につきましては、事務局といたしましては、岡村構成員にお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○清野栄養指導室長 ありがとうございます。
それでは、岡村座長に一言御挨拶をお願いいたします。
○岡村座長 お疲れさまです。慶應義塾大学の岡村と申します。座長という大役を仰せつかりまして、私としても非常に緊張しております。
この国民健康・栄養調査は、もともとは栄養調査からスタートしたものなのですが、そこから発展して、広く国民の健康のモニタリングをしていくという非常に重要な使命を負っている調査であろうと考えております。要は、サンプリングをきちんとしながら国民の健康の道しるべになるものというのはほかにあまり存在しておりませんので、そういう意味で、特に一次予防の上でも重要でありますし、栄養とか運動のモニタリング、健康日本21の評価という点でも非常に大事です。残念ながら、コロナ禍で2回ほど調査ができなかったということがありますけれども、ぜひ新しい時代の調査をどうやっていくかも含めて企画検討等できていければと思っておりますので、構成員の皆様には御指導等よろしくお願いいたします。
では、どうかよろしくお願いいたします。
○清野栄養指導室長 ありがとうございます。
議事に入る前に、オンラインで御参加いただいている構成員の皆様に、ウェブ会議における発言方法について御説明をいたします。
発言される際は、通常の会議と同様に手を挙げていただくか、Zoom機能の手を挙げるボタンを押してお知らせください。画面で座長に御確認いただき、指名をしていただきますので、指名に基づき、名前を名乗ってから御発言いただくようにお願いいたします。
挙手しているにもかかわらず、発言希望の意思がこちらに伝わっていないと思われる場合は、ウェブ会議システムのチャット機能等で会場に御意思をお伝えいただくことも可能ですが、原則として挙手にて意思表示をお願いいたします。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。
以降の進行につきましては、座長にお願いをいたします。
○岡村座長 それでは、議事に入っていきたいと思います。
議事(1)令和4年国民健康・栄養調査の企画等についてということで、事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
○齋藤栄養指導室長補佐 それでは、事務局から、令和4年国民健康・栄養調査の企画について、資料2と参考資料2を用いて御説明をさせていただきます。
国民健康・栄養調査は、先ほど資料1で申し上げましたとおり健康増進法に基づき実施するものでありまして、調査結果は健康日本21(第二次)のモニタリングとして用いられるとともに、次期健康づくり運動プランの策定に用いるものとなっております。
健康日本21との関係を御説明させていただきたいと思います。参考資料2を御覧ください。こちらは国民健康づくり運動と国民健康・栄養調査の関係のスケジュールをお示しさせていただいております。上段に健康づくり運動としまして健康日本21(第二次)の記載がございますけれども、こちらの運動期間は令和5年度末までとなっております。現在最終評価を行っており、夏を目途に取りまとめを行う予定としております。また、その最終評価の取りまとめ以降、次期健康づくり運動の策定に向けた議論が行われ、今年度中に取りまとめが行われる予定になっております。
こうした健康づくり運動が動いている状況の中、国民健康・栄養調査のモニタリングというところの位置づけに関しまして、令和4年度調査に赤枠でお示ししておりますけれども、調査票等の作成ということで、本日検討会で調査内容について御議論をいただく予定としております。
また、この調査につきましては、公的統計として統計法に基づき総務大臣の承認が必要な一般統計になりますので、この検討会で御議論いただいた後、統計法上の手続を行い、実施に向けた準備をしていく予定にしております。
その後、各都道府県等から集まってきた調査データの集計・解析について、国立健康・栄養研究所で実施をしていただいた上で、秋を目途に集計・解析を行い、検討会をさせていただきたいと思っております。その検討会が終了後、令和5年の冬を目途に概要発表、年度末までに報告書の公表という形で進めさせていただく予定としております。
資料2に戻らせていただきます。
標本設計の考え方についてです。国民健康・栄養調査につきましては、国民生活基礎調査により設定された単位区から無作為抽出された300単位区内の世帯、約6000世帯と当該世帯員の約1万5000人を対象として実施する調査となります。調査精度として、参考に記載させていただいていますけれども、肥満者の割合や野菜摂取量の平均値、食塩摂取量の平均値、歩数の平均値、喫煙者の割合などの主要な指標についての誤差率がおよそ3%以内としており、令和4年に実施する調査につきましても、過去の本調査と同規模の標本抽出を行う予定としております。
調査項目についてです。国民健康・栄養調査の調査票は、栄養摂取状況調査票、身体状況調査票、生活習慣調査票の3つの調査票から成り立っております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大後、初めて実施する調査となることから、健康日本21(第二次)のモニタリングとして把握している項目に加え、感染拡大前後における国民の身体状況や栄養摂取状況等の変化を把握したいと考えておるところでございます。
なお、令和4年度は国民生活基礎調査の大規模調査年でありまして、健康票において喫煙、飲酒、睡眠に関する項目を把握することとなっております。
次に、調査時期に関してです。本調査は保健所が主体となって実施する調査となっております。そのことから保健所の事務負担軽減の一環として、新型コロナウイルス感染症の対応状況を考慮し、地域の実情に応じて柔軟に調査を実施できるよう、調査時期を令和4年11月から12月ということで例年よりも1か月延長する形として実施し、調査票の提出期限を令和5年2月ということで例年よりも2か月程度延期し柔軟な対応を取れるようにして実施をしたいと考えております。
次に、新型コロナウイルス感染症の状況に応じた調査設計の変更ですが、会場に被調査者の方々を集めて実測や血液検査を行います身体状況調査につきましては、会場における感染対策を講じた上で身体状況調査を実施することとしたいと思いますけれども、今後の感染拡大状況とそれに伴う保健所業務の実態等を総合的に勘案し、調査実施体制の確保が見込めないと判断した場合は、令和4年6月の段階で判断をすることとし、会場での身体状況調査を中止し、身長・体重等につきましては、自記式調査とすることとしてはどうかと考えております。自記式調査とする点につきましては、後ほど資料4で御議論をいただければと思います。
参考としましては、実施方法に関する留意事項ということで、こちらは昨年度も実施する際には留意するべきということで提示させていただいたものになりますが、1つ目としては、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、対面しない方法の積極的活用ですとか、調査員の感染症対策の徹底、身体状況調査会場における感染症対策の徹底という形で対応をした上で、実施をしたいと考えております。
また、最後になりますが、今年度実施する調査に関しては、国民健康・栄養調査と同一の対象者に対して医政局が行います歯科疾患実態調査の実施が予定されていることから、都道府県の関係部局での連携体制の確保が必要だということで、省内の体制も含めて連携体制を取っていきたいと考えております。
企画に関しましては以上となります。
○岡村座長 ありがとうございました。
今年の企画ということで、特に調査期間の延長等の変更があることと、歯科疾患実態調査を一緒にやられるということ、あとサンプリング法についてはそこに書かれているとおりということの全体の企画だろうと思いますけれども、何かこれにつきまして、質問、御意見等ありましたら、よろしくお願いいたします。
山本構成員、よろしくお願いします。
○山本構成員 ありがとうございます。日本歯科医師会の山本でございます。本年度は歯科疾患実態調査を実施していただけるということで大変心強く思っているわけですが、コロナ感染の拡大によってはまた中止ということも考えられますので、できればこの調査票で、歯の本数等が消えておりますので、その辺は少し御留意いただければと思っているところでございます。
以上でございます。ありがとうございます。
○岡村座長 ありがとうございます。
ほかにコメント等ございますでしょうか。近藤構成員、よろしくお願いいたします。
○近藤構成員 国のやる調査の企画そのものではないのですけれども、関連することですので、ここで発言させていただきます。今、東北大の辻一郎先生を代表研究者とする厚労科研費で健康日本21(第二次)、あと第三次に向けていろいろ検討されています。その中で1つ出されているのが、モニタリングする指標として、従来は都道府県間格差で健康格差を評価するという論議でしたけれども、第三次に向けては、市町村間格差も把握するような手立てを取るべきではないかという意見が出ております。
そのことをどうやってやるかと考えたときに、国のやるこの調査で市町村間比較までできるようなデータを集めるのは非現実的だと思います。そこで、老健局のニーズ調査が前例になると思うのですけれども、国のほう、厚労省のほうでひな形のようなものを提示して、各都道府県あるいは市町村が調査をやるときには、ぜひこの項目を変えずに調査してほしいというようなものを示す。それによって、全国で比較可能なデータが構築可能になりますので、そのような手だてについて、ぜひ御検討いただきたいという要望でした。
以上です。
○岡村座長 事務局からお願いします。
○齋藤栄養指導室長補佐 ありがとうございます。近藤先生から今御指摘いただきました点につきましては、国民健康・栄養調査でできることと、そうではないものがあり、ただご指摘をいただいた観点は必要なこともありますので、次期健康づくりプランの指標の検討とともに、その指標をどうモニタリングしていくのかという点について、別途議論をする予定にしておりますので、そういったところできちんと議論ができる体制を整えていきたいと考えております。ありがとうございます。
○岡村座長 白井構成員、お願いいたします。
○白井構成員 よろしくお願いします。白井です。
保健所の立場として従前からお願いを申し上げていたコロナ対策について御配慮いただきまして、ありがとうございます。2年間もできていなかったということについては、保健所がコロナ対策に逼迫していたということはもちろんあるのですけれども、コロナ以外の国民の健康状態については、コロナによってかなり影響を受けているのではないかという危惧がありますので、今回の実施についてはぜひ協力したいと思っておりますが、やはり感染拡大の状況によっては、いろいろとまた御配慮をお願いしたいなと思っております。
また具体的なお話があるかと思うのですけれども、コロナ前から、やはりこのような調査に地域としてはなかなか参加をしていただける方が少なく、実態といいながらも、もちろんきちんとした全国的な調査としては抽出ができていているはずなのですが、地域にその結果が還元できないというようなジレンマもありましたし、今回やはりコロナの影響もちゃんと取りたいからということも含めて、調査目的ですね。対象者の方に、もちろん自治体もそうですけれども、これは本当に大事な調査であるということも前書きにして、伝えていただきたいと思っております。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございました。保健所の立場から心強い励ましということで、そこも含めて検討できていけたらいいのだろうなと思いました。ありがとうございます。
片野田構成員、よろしくお願いいたします。
○片野田構成員 ありがとうございます。先ほどの近藤構成員の意見に近いのですけれども、健康日本21で社会格差が大きなテーマになっているということで、市区町村別だけではなくて、学歴とか収入とか社会階層別の指標を出していかなくてはいけないというのが研究班でも議論になっているところです。
これまでの国の調査を見てみますと、国民生活基礎調査で教育別があるのですね。国民健康・栄養調査の場合は、平成30年に収入別があるというのが、e-Statで見たところ、そんな感じです。一方、次の年の令和元年では収入別の集計表が消えていたりして、この辺りを国として体系的にモニタリングする仕組みを議論していくべきだと思います。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。調査票の中身については、後でまた時間等ありますので、そのときにもう一回そこも含めて議論できればと思っております。
羽鳥構成員、よろしくお願いいたします。
○羽鳥構成員 日本医師会の羽鳥です。
今回、コロナを受けて3年ぶりの調査ということで、対面調査かあるいは自己記入式になるということでありますけれども、もし自己記入式になった場合には、今までの評価の方法と、それからこの自己記入式になったときの連続性をぜひ保つように、何らかの工夫をしていただきたいと思います。どのぐらい相関があるのかとかそういうことも含めて、自己記入での調査の形式が増えるとは想像されますけれども、連続性がなくなってしまうと問題だと思いますので、その辺は御検討をよろしくお願いします。
それから、もう一つ、健康づくりの運動と連動してやっていくべきだと思いますので、都道府県別から市町村別、それから片野田先生も御指摘になった社会階層別、収入別、そういう評価がこれからとても重要になってくると思うので、ぜひその辺も検討項目に入れていただければと思います。よろしくお願いします。
以上です。
○岡村座長 標準化、連続性の問題は非常に大事な視点でありますし、それからまた、実際の調査の内容のことにも今ちょっと入っていきましたので、そちらも後のほうで調査票を見ながら具体的な話をしたほうがよろしいかなと思います。どうもありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。諸岡構成員、よろしくお願いたします。
○諸岡構成員 ありがとうございました。今回、調査期間が11月から12月と2か月設定をしていただいているという辺りと、あと、提出期限についても例年より2か月延期というところで、実際の調査を実施しております自治体の立場としては、こちらのほうが調査がやりやすいかなと思いながら拝見させていただいていました。ありがとうございます。
いずれにいたしましても、実施をする、方法を変える、あるいは中止・延期等々の判断につきましては、各自治体も準備を進めておりますので、方針が決まりましたら、できるだけ早くお知らせいただけるとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
○岡村座長 どうもありがとうございました。
それでは、まだあるかもしれませんけれども、まだ議事のほうがありますので、後でまた思い出して御質問というのもありかと思いますので、次へ進めていきたいと思います。
引き続きまして、資料3から4について、事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
○齋藤栄養指導室長補佐 それでは、実際の調査内容につきまして御説明をさせていただきたいと思います。資料につきましては、資料3-1、3-2、3-3、資料4-1、4-2、参考資料3を用いて説明させていただきたいと思います。
まずは資料3-1、栄養摂取状況調査票の案から御説明をさせていただきたいと思います。国民健康・栄養調査の栄養摂取状況調査票の把握につきましては、調査日の世帯員全員の食事を、秤量による食事記録法で実施をしているところでございます。
こちらの資料を1枚送っていただきますと、ここのページで世帯状況と、食事を食べたか食べていないのか、また身体状況のところにつきましては、ここは身体状況調査の内容になりますが、こちらに記載するという構成になっております。ここが入り口になっておりまして、次のページから朝食、昼食、夕食、間食について、それぞれの世帯員が何をどれだけ食べたのかを記載していただいた上で調査員が内容を確認し、精査をしていく調査票になっております。こちらは例年の調査票と変わるところがございませんので、説明は割愛させていただきたいと思います。
なお、コロナ禍においての調査に関して、参考資料3で少し補足説明をさせていただきますが、栄養摂取状況調査の調査方法について、現在の国民健康・栄養調査の調査方法とその課題ということで、本調査につきましては国民の栄養摂取状況を把握するため、食事記録法による調査を実施してきたところでございます。栄養摂取状況調査票の結果の精度を担保するために、食事記録の内容の確認が必要であり、これまでの調査では対面で内容の確認を行ってまいりました。
令和4年の調査の実施に当たりまして、新型コロナウイルス感染症の感染予防及び調査負担の軽減の観点からは、調査員が被調査者の自宅に訪問するなどして対面でのやり取りを行う時間を極力短くすることが望ましいと考えられます。食事記録法は調査員の負担が大きく、対面での面談を行う必要があることから、食事記録法以外の調査方法についても検討が必要となりますが、調査方法に関しましてはそれぞれの長所と短所があり、その特性に応じて使い分けていくことが必要になります。
そのため、令和4年調査の対応方針ですけれども、栄養摂取状況調査では、国民の栄養素等摂取量の経年的な変化を評価することが必要であること。また、新たな調査方法の導入に当たっては、従来法と新たな方法等の比較研究が必要であること。こうした事を考慮し、令和4年調査は、新型コロナウイルス感染症の感染防止に配慮し、従来法で実施することとしたいと思います。
調査の実施に当たりましては、動画配信や電話等も活用し、調査員や被調査者への負担等を考慮しながら実施するということにしたいと思います。
参考としましては、今後、選択肢となり得るような調査方法に関しても記載をおりますので、後ほど御覧いただければと思います。今後の栄養摂取状況調査につきましては、令和4年の厚生科学研究において、国立健康・栄養研究所の瀧本部長を研究代表者として、「国民健康・栄養調査における栄養摂取状況調査手法の見直しに向けた基盤研究」という研究を実施することになっておりますので、そうした研究結果等を踏まえまして、今後、見直しの議論を行っていくこととしたいと思っております。
栄養摂取状況調査票につきましては以上となります。
次に、資料3-2を御覧ください。こちらは身体状況調査票となります。こちらは先ほど申し上げたとおり、身体状況調査を実施する際には公民館などの近くの会場に集まっていただいて実測等を行うことになりますけれども、その内容、項目に関しては、身体計測として身長、体重、腹囲、血圧、血液検査となっております。血液検査の項目に関しましては、裏面に項目一覧を記載しておりますけれども、1から20ということで、こちらにお示しした項目を実施することになります。
また、国民健康・栄養調査につきましては、健診のように朝に人を集めて実施するということが難しく、空腹時採血で実施することがなかなか難しい状況でございましたけれども、調査の実施前には食事を控えるようなお願いをしているということも含めまして、今年度実施する調査については、食後時間を追加で把握することにしたいと思います。食後時間には、直前に飲食した時刻から採血までの経過時間について番号をそれぞれ1から8で書いていただくことで対応をしたいと思います。
お戻りいただきまして、調査票の変更点としては、食後の時間を記載するということのみが変更点となります。それ以外は問診、二十歳以上の方が対象になりますが、服薬の状況(a)から(e)までの項目、また、7番に糖尿病の治療の状況を把握する項目、8、9番が運動習慣を把握する項目ということで、位置づけがされているところでございます。
身体状況調査票は、以上となります。
次に、資料3-3に移りたいと思います。こちらは生活習慣調査票の案になります。この調査はオンラインまたは自記式で実施をする調査となっておりまして、先ほど資料2で御説明しましたとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前後の比較ができるように、基本的には直近でやっております令和元年調査以前に把握している項目と比較ができるような形での調査設計とさせていただいております。
順番に項目を御覧いただければと思いますが、問1から3に関して食事の状況ということで、問1は外食、飲食店での食事の状況、問2が持ち帰り弁当や惣菜の利用状況、問3としてはフードデリバリーサービス、こちらは従来の出前などとともに、アプリなどオンラインで料理を注文できるようなサービス、また、現在かなりいろいろな業種が出てきていますけれども、プラットフォーム事業者が飲食店を集めて注文を取り次ぐマーケットプレイス型のサービスなど、コロナ禍で状況が大きく変化したことも含めて把握をしていきたいと考えております。こちらの問1から問3に関しては、それぞれ週に何回程度利用していたかの状況を把握していきたいと考えております。
次に、問4と問5が歯、口腔の状況ということになります。問4がかんで食べる時の状況、問5が食べ方や食事の様子についてお尋ねする項目となっております。こちらは高齢化がさらに進む中で、嚥下機能の低下や低栄養の予防が非常に重要になってきておりますので、令和元年に把握した項目との比較ということで、こちらの項目を把握していきたいと考えているところでございます。
次に、問6と問7が休養、睡眠に関する項目の位置づけになります。問6はこの1か月間での1日の平均睡眠時間を聞く項目、問7が同じく1か月間での睡眠で休養が十分に取れているのかという、睡眠の質を聞く項目を位置づけさせていただいております。
次に、問8はこの1ページの中でたばこの状況を把握する項目として位置づけておりますけれども、問8が喫煙の状況で、あなたはたばこを吸いますかとそれぞれの状況を伺った上で、問8-1で毎日吸う、時々吸う人たちにおけるたばこ製品の状況を確認することとしております。また、その中で紙巻きたばこを吸っている人につきましては、紙巻きたばこを1日に何本吸うのかということを8-2で問うことにしております。問8-3につきましては、禁煙の意思の項目を置かせていただいております。
また、問9には受動喫煙の状況、これも例年把握している項目になりますけれども、アからコのそれぞれの施設において受動喫煙があったのか、なかったのかということの状況を把握する項目となっております。
問10は飲酒の状況となります。こちらも例年把握している項目となりますけれども、週に何回程度お酒を飲んだかという頻度と、問10-1でそれぞれ飲む方についての飲酒の量を把握するものになります。
なお、資料2の際にも申し上げましたけれども、問6、7、また問8の一部、問10の、睡眠の状況、たばこの状況、飲酒の状況の問いになりますけれども、こちらは国民生活基礎調査の健康票でも同一の項目を把握することになっております。国民健康・栄養調査は、国民生活基礎調査を親標本として実施しておりまして、健康票に回答した一部の方が国民健康・栄養調査の対象となります。調査時期は異なりますけれども、被調査者への負担軽減の観点から、後続調査では同一の項目について把握すべきではないというような総務省からの指摘がされる可能性がありますので、その場合は把握ができない可能性もあるかもしれませんので、あらかじめその旨申し上げさせていただきました。
健康票は、参考資料4におつけさせていただいておりますので、お時間のあるときに御覧いただければと思います。
次に、調査票の問11に行きますけれども、こちらは新たに追加した項目となります。国民健康・栄養調査では、毎年、生活習慣状況に関して経年的に比較し、その変化を追ってきたところでございます。令和4年調査では、把握する各項目がコロナ前と比較できるように設計をさせていただいておりますけれども、それらの項目がコロナの影響があるのかを定量的に把握している、問11にお示しさせていただいた11項目について状況を確認したいと思っております。問11の内容は、あなたのこの1か月間における体重及び生活習慣は、3年前の新型コロナウイルス感染症拡大前と比べて変化がありましたかということで、11項目は、アが体重、イ、ウ、エは食事の状況ということで、外食の利用、持ち帰り弁当や惣菜の利用、フードデリバリーサービスの利用ということ、オは睡眠の時間、カ、キは喫煙の状況で、1週間当たりの喫煙の頻度と本数、ク、ケに関しましては飲酒の日数と飲酒の量、コ、サが運動の日数と運動の平均時間を、それぞれコロナ前と比べて増えた、変わらない、減った、もともとこういった習慣がないということの4択で回答をしていただく形での調査票の設計にしてはどうかと考えております。
最後の問いは、世帯の収入の状況を確認するものとして位置づけをさせていただいております。過去4回、世帯収入の状況について国民健康・栄養調査の中でも把握をしておりますけれども、その中で課題として挙がっているのは、収入の定義が曖昧だったことでございます。また、諸外国でも健康との比較が重要であること、また、先ほど近藤先生や片野田先生からも御指摘がありましたけれども、様々な研究成果が増えているということもありますので、海外との比較ができるようにすることも必要だと考えております。そのため、今回は等価所得として把握ができる形で調査項目を少し修正するとともに、収入の定義は、回答する際の手引きに、勤め先からの給料だけではなく、不動産や自営業収入などの総収入であるということを明示して調査を実施したいと考えているところでございます。
生活習慣調査票の通常に実施する場合に関しての調査票の説明は以上となります。
資料4-1、4-2のほうで、身体状況調査が会場に集めて実施できなかった場合に関しての説明をさせていただきたいと思います。
資料4-1ですけれども、身体状況調査票を自記式とする場合の対応ということで、これまでの調査については身体状況調査の実施に関しましては、機種ですとか手法などを統一して精度管理をして国民健康・栄養調査を実施してきたところでございます。身体状況調査は、身長、体重、腹囲、血圧、血液検査などの実測及び医師等による問診により把握をしているところでございますけれども、令和4年調査では新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、身体状況調査の実施を中止する可能性が想定されているところです。令和3年調査については結果的に中止ということになりましたけれども、企画の段階では身体状況調査を実施するということだったのですが、その後、身体状況調査を断念するというような状況になってしまいましたので、令和4年に関しても、令和3年と同様な形になる可能性を考慮しまして、この段階で生活習慣調査票に身体状況調査の項目を組み込んで自記式で回答するという対応に関して検討をしていきたいと思っております。
実際に自記式で把握することに伴う課題に関しましては、2という形でお示しをさせていただきたいと思います。
家庭で把握した値の場合と健診機関等で把握した値の場合について、それぞれの課題ですが、家庭等において測定し自己申告した値につきましては、性別や年齢、痩せ・肥満の状況等で過大・過少申告されることが報告をされています。また、血圧測定につきましては、測定機器、測定場所、測定方法等でも値が異なることが知られているところでございます。健診において測定し自己申告した値につきまして、健診における各種測定方法はガイドライン等により標準化するための手法が示されており、測定機器は異なりますけれども、健診機関ごとには精度管理が行われているというような状況でございます。
そういったことを踏まえまして、令和4年調査の対応案としては、健診の値を使用する場合であっても、健診機関ごとに測定機器が異なるなどの課題は存在し、かつ、過去と単純に比較ができなくなるということもございますが、新型コロナウイルス感染症対応下で調査を実施するためには、自己申告値であっても、国民の健康・栄養状態等を把握し、政策の立案に活用するための資料を得るということは重要だと考えます。そのため、一定の精度管理がされている状況で測定された健診で得られた測定値を転記させる自己申告値を利用するということで進めてはどうかと考えております。
なお、国民健康・栄養調査は例年、毎年11月に把握をしておりますけれども、健診の値を用いる場合は、健診実施時期に幅ができますので、季節変動による値の変化など、集計する際には考慮する事項の整理が必要であると考えておりますので、この点についても御審議いただければと思います。
実際に自記式となった場合の調査票案は資料4-2でお示しをさせていただきます。こちらは問1から6まで位置づけをさせていただいておりまして、1は、あなたはこの1年間に健診等(健康診断、健康診査及び人間ドックなど)を受けましたかと。当てはまる番号を選んでくださいということで、受けた場合には、その健診の日時とそのときの調査結果をお手元に準備していただいた上で、健診結果の身長、体重、腹囲、血圧について転記をしていただくということになります。
また、問2に関しては、妊娠の状況を書いていただく。問3、問4、問5、問6に関しては、身体状況調査の問診票の部分に当たる内容になりますけれども、問3が服薬の状況、問4が糖尿病の状況、問5、問6が運動習慣に関する項目ということで位置づけをさせていただいております。
その上で、身体状況・生活習慣調査票となる場合は、この問6の後に、先ほど資料3-3で御説明させていただいた生活習慣調査票がくっついた形で一つの調査票となるようなイメージとして進めていきたいと考えております。
調査票に関連する事務局からの説明は以上となります。
○岡村座長 ありがとうございました。
これは非常に多岐にわたりますので、どこからでもいいですというと多分収拾がつかなくなりますので、資料で分けていきたいと思います。ただいま御説明いただいた内容につきまして、調査票ごとに審議をするということで、最初に資料3-1の栄養摂取状況調査票案について質問、コメント等がありましたら、よろしくお願いいたします。
特にございませんか。大丈夫でしょうか。
白井構成員。
○白井構成員 すみません。項目ごとにというようなお話があったのですけれども、その前に方法として御説明がありまして、対面が基本でということとか、あと、動画配信や電話を用いるところについて、ちょっとお聞きしたいことがあったのですが、よろしいでしょうか。
○岡村座長 分かりました。どうぞ。
○白井構成員 対面ができるだけ基本ですけれども、感染対策とかそういうことも考えながらということで、動画配信とか電話によって調査をしてもよいというような情報提供をするとかいうこともあったのですが、その場合、自治体や保健所は、この動画配信をどのような方法で提供するのか。また、電話については携帯電話を別途契約できるのかとか。実は、保健所の電話は本当に今、目いっぱい使っていまして、うちの保健所に限って言うと、100台ほどの携帯電話を追加で契約して、コロナ対応のいろいろな支援の方に使っていただいているのです。そういう状態をある程度軽減化した時期にできるといいと思うのですけれども、そのような委託であるとか、ツールであるとか、そういうところのプラスのいろいろな維持費であるとかも予算の中に入っているのかとか、そういうことをぜひお聞きしたいなと思いましたので、申し訳ございません。
○齋藤栄養指導室長補佐 事務局のほうからお答えをさせていただきます。動画の配信に関しましては、基本的にはユーチューブ配信などの形で誰でも見られるようなものにもなりますし、あとはパソコン等で見られないというような高齢者の方たちに向けては、手引きという形で、紙で調査をどう回答したらいいのかということについての説明も含めて配付をさせていただこうかと考えております。
また、実際に調査をする際のいろいろな手続に関連する携帯電話ですとか、例えばPCをつなぐためのWi-Fiの費用などにつきましては、従来から委託費を利用することが可能となっておりますので、そういった形での対応ができるように進めていきたいと思っております。
以上でございます。
○白井構成員 ありがとうございます。委託費の中で何とかやりくりをするということですよね。場合によっては追加ということが必要かなと思ったので、あえて質問させていただきました。ありがとうございました。
○岡村座長 ありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。今度は栄養摂取状況調査票の内容、資料3-1ですけれども、何かございますでしょうか。栄養調査については従来どおりの方法を使っていくということで、これは恐らく、急に変えたら全然前後の関係が分からなくなるということと、調査法については検討がまた研究班でされるということがありましたので、この方向でということになるかと思いますけれども、こちらはよろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、資料3-2の身体状況調査案について、御質問やコメント等がありましたらよろしくお願いいたします。
近藤構成員、よろしくお願いたします。
○近藤構成員 宮地先生から多分この後補足があると予想しますが、身体状況調査票の(9)運動習慣のところの運動の定義のことです。例えば、健康のためには歩くことがいいことだと知ったので、買い物に行くときあるいは通勤時に計画的に10分余分に歩くようにしているというような、通勤だとか日常の生活の中で歩くようにしているというのは、ここの括弧に書いてある運動習慣に該当するのでしょうか、しないのでしょうか。
○岡村座長 よろしくお願いします。
○齋藤栄養指導室長補佐 運動の習慣に入るかと問われれば、この定義上では入りません。ただ、国民健康・栄養調査につきましては歩数を測定しておりますので、歩数で評価をしていくということで、現行は進んでおります。
先生が御指摘いただいているような内容につきましては、今後、運動習慣ですとか運動の状況をどうやって把握していくのかの議論は別途進める必要があるかと思っておりますので、その点につきましては、厚生労働科学研究などの研究で整理をさせていただいた上で、今後、健康日本21の次期プランの中でどういう項目で把握していくのがいいのかというところは整理をさせていただく予定にしております。
○近藤構成員 歩くというのはフィットネスの活動の中でも最も一般的にやられているものです。スポーツ庁は10分余分に歩くのもスポーツだとか、運動だという言い方をしたりしていて、人によってはそういうものを定期的、計画的なフィットネスだと解釈する人もいるし、いや、それは歩いているだけだからフィットネスというほどではないといって入れない人もいます。そのような形で、人によって判断が割れてしまうとしたら、測っているものが違ってしまうので、どうしたらいいのだろうか、そういうぶれがないように注記をしたほうがいいのではないか。入れないということであれば、日常生活の中での歩行時間は含みませんというような形で書かないと、人によっては入れて書いてしまうのではないかなという危惧を持ちました。
以上です。
○岡村座長 どうぞ。
○齋藤栄養指導室長補佐 ありがとうございます。運動とはということで、把握する内容については補足で調査票のほうに記載をさせていただいておりますけれども、入らない旨というところに関しても、明確に定義として分かるような形で対応をさせていただければと思います。
○岡村座長 ありがとうございました。
宮地構成員、お願いいたします。
○宮地構成員 近藤先生、御指摘ありがとうございます。また、事務局、御回答いただきましてありがとうございます。近藤構成員がおっしゃったことは長年議論されていることです。通勤や買い物で歩くことを、健康意識を持って行うことによって健康増進効果が高まる可能性があるし、そういう活動をこれまでのフィットネスクラブに行くのと同じように運動として捉える人が増えてきているのも事実です。一方で、ここで考えていただきたいのは調査の継続性や、コロナ禍の前に行われた3年前の調査と今回の調査を比較すること、あるいは過去、運動習慣については30年間測られていますので、ここで注釈を大きく変えてしまうと、そのことで混乱が起きる可能性を逆に懸念します。
ですから、今回の国民健康・栄養調査の大きな目的として、これまでと同じ調査を継続して行うことにあると私は考えますので、注釈などを大きく変えないで、質問の意図の解釈は、現在の内容で一人一人の対象者に御判断いただくのがよい方法ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○岡村座長 近藤構成員、何かございますか。
○近藤構成員 今の御指摘はごもっともだなと思いました。今回はそのようにしつつ、次にどういうふうにするのかというのを別途、研究班で宮地先生たちに御検討いただくことになるのでしょうね。よろしくお願いします。
○岡村座長 ありがとうございました。2回飛んでいますので、同じように聞いてどうなったか見るというのも多分非常に大事なところかと思います。
ほかにございますでしょうか。山本構成員、よろしくお願いいたします。
○山本構成員 ありがとうございます。歯科医師会の山本でございます。
先ほども御指摘させていただきましたが、3-2の身体状況調査の問診のところで、自記式でもよろしいので、歯の本数については聞いていただきたい。例えばそれを3段階の10本以下、10本から19本、20本以上というような形でもいいので、ぜひ、できれば聞いていただきたいと思います。これは歯科疾患実態調査がまた中止になったようなときには非常に重要になると思っています。
以上でございます。
○岡村座長 ありがとうございました。
では、事務局のほう、よろしくお願いいたします。
○齋藤栄養指導室長補佐 歯の本数に関しては、生活習慣調査票の内容になるかと思いますけれども、こちらに関しては、歯科疾患実態調査が今回行われるということで、実際に歯科疾患実態調査ができなくなった場合も含めて、どういった形で対応するのがよいのかについては、担当の部局とも調整しながら検討していきたいと考えます。ありがとうございます。
○岡村座長 よろしいでしょうか。歯科疾患実態調査が一緒にできればそれにこしたことはないということで、中止になった場合とかに別途また検討することになろうかと思います。
ほかにございますでしょうか。
それでは、次に、資料3-3の生活習慣調査票に行きたいと思います。こちらについて質問、コメント等がありましたら、よろしくお願いいたします。
斎藤構成員、よろしくお願いいたします。
○斎藤構成員 日本栄養士会の斎藤でございます。よろしくお願いいたします。
食生活の質問として問1、問2、問3とありますけれども、可能であれば、コロナ感染症対策に向け、国民の方たちが食生活で心がけていることはどんなことがあるのかということをぜひ把握したいなと考えているところです。その意味では、例えば問4としてもう一つ設けたほうがいいのか、問11のところで以前と何が変わったかという質問の中に、バランスのよい食事の摂取の頻度が増えたとか、減ったとか、何かそういった食生活に関しての意識が、この感染症予防に向けて何か国民が変わっているかどうかということを把握できればと思いますけれども、いかがでしょうか。
○岡村座長 では、事務局からお願いします。
○齋藤栄養指導室長補佐 事務局でございます。ありがとうございます。
今回、生活習慣調査票に関しましては、過去に同じ調査を把握していて、それと比較ができるということを主としておりますので、先生が今おっしゃっていただいたように、国民がどう心がけているかという項目に関しては、食生活だけではなくいろいろな項目が非常に重要だとは思いますけれども、この国民健康・栄養調査の中で把握するということではなく、厚生労働科学研究ですとか様々な調査研究などでそういった内容については把握がされ、調査結果も出てきている状況になりますので、いわゆる政策等に使うという意味では、ほかの調査も活用しながらということにしたいと思います。そういう意味では、国民健康・栄養調査の調査項目に関しては、この調査の特性上、過去と比較ができる項目として位置づけをしてはどうかと考えているところでございます。
○斎藤構成員 ありがとうございます。今の件に関しては承知いたしました。
あともう一点なのですが、例えば令和元年の調査ですと、健康的な食生活の妨げになっているものは何かとか、食生活に影響を与えている情報源は何かなどということもありましたけれども、そういったことの継続性とか、そういったことについて結果を見て、多分また新たな質問項目を考えていらっしゃると思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。
○齋藤栄養指導室長補佐 令和元年に関しましては、いわゆる食環境整備だとか、それぞれ行動変容するための状況がどうあるのかというところを把握することが調査の目的という位置づけがされておりましたので、妨げ要因となるようなものを公表してきたということでございます。
この調査においてたくさんの量が取れれば、いろいろなことを聞くことができますけれども、一般統計であるということも踏まえ、調査の項目については限りがある中で、今年度の調査の企画としては、コロナの前後で比較ができる内容ということで、例年主要な項目として把握している内容を聞いていくというような設計にさせていただければと思います。
○斎藤構成員 承知いたしました。ありがとうございます。
○岡村座長 コメントをありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。片野田構成員、よろしくお願いいたします。
○片野田構成員 国立がん研究センターの片野田です。
問11ですかね。コロナ前後の比較をしたところがあったと思うのですけれども、重要な項目について増えた、減ったを聞くという趣旨は理解できたのですが、例えば、たばこの本数なんかは2019年に本体の調査票で聞いていて、今回の令和4年のものだと本数の質問がなくなっているのですね。
○齋藤栄養指導室長補佐 あります。
○片野田構成員 ありましたっけ。
○齋藤栄養指導室長補佐 8-2であります。
○片野田構成員 8-2でありますね。飲酒についても週当たりの頻度というのは、ビフォーである2019も聞いていて、今回の2022でも聞いていますね。本体の質問項目である程度比較できるのであれば、そちらのほうが回答者の属性、例えば本数であれば、8-2は紙巻きたばこを吸っている人にしか聞いてなくて、一方、問11は特に回答者の限定をしていないですね。該当なしというのは、もともとないというのが右端にありますけれども、本体の質問できちんと回答者の属性が限定されていて、質問項目も前回、ビフォーである2019と同じものがあるのであれば、あえてここに入れる必要を感じないなと思っていたところなのです。問11は、むしろビフォーがないもので大事な項目に絞ってもいいのではないかと感じたところなのですけれども、その辺りはどのような議論がされたのか、お聞きしたかったところです。
○岡村座長 では、お願いします。
○齋藤栄養指導室長補佐 事務局のほうから御説明をさせていただきます。
本体のほうで属性を具体的にしている項目に関しましては、同様に、例えばたばこの本数などにつきましては、加熱式たばこは本数換算ができないということで紙巻きたばこのみとなっておりますけれども、問11で把握する場合のたばこの本数については、問8-2とのクロスになりますので、8-2で把握した項目の属性と同様のことになりますので、改めて問11で把握することはしていないという位置づけになります。
また、問11の位置づけに関しては、先生がおっしゃるとおり、この問11の前のそれぞれの項目において、コロナ前後の状況は把握ができるのですけれども、この問いをあえて置いているのは、前後の比較をした内容が、それがコロナ前からの変化なのか、コロナ禍においての変化なのかというところを整理するための位置づけとして置いているものになります。そのため、あえて、コロナの前の状況が御本人、個人の状況としてどうだったのかということを把握するためには、同様の項目を置かなければそこの解釈ができないという位置づけで置かせていただいているところでございます。
○岡村座長 片野田先生、どうぞ。
○片野田構成員 ありがとうございます。ただ、そうはいっても、2019年11月頃と比べて変化がありましたかと。この質問を素直に捉えると、それがコロナの影響かどうかというのは分からないし、3年前との比較であるという意味においては、3年前の調査は大体11月ぐらいに行われているわけですね。単純に3年前の11月の調査と今回の11月前後の調査を比較するのと本質的に変わらないと思うのです。そうであれば、もう前後比較と割り切って、それをコロナ前後の比較とするのと本質的に変わらないので、もし聞くのであれば、コロナの影響でそうなったかというのをはっきり聞いたほうが、単純な基本項目の前後比較との差別化ができるのではないかなと思いました。
ここに並べられている質問項目で言えば、体重も外食も弁当、惣菜も基本の調査項目に入っていますね。だから、その前後比較は当然できるわけです。一方、フードデリバリーは恐らく前回は聞いていないので、これについては増えたかどうかを聞く意味があって、それは3年前と比較してというよりも、コロナの影響で増えましたかというのを直接聞いたほうがストレートかなと思いました。
以上、意見です。
○岡村座長 ありがとうございます。これは問11の聞き方をどうするかみたいな点が恐らくあるのだろうと思っています。要するに、同じ人で思い出してもらってみるのか、3年前と比較すると違う人とのクロス集計になるので、集計の仕方として経年的なものを常に前提にして解析するのかみたいなところと関わってくるのだろうと思います。だから、コロナのことを聞くということであれば、問11の聞き方を少し考えたほうがいいのかなという御示唆だろうと私のほうは今理解したのですけれども、ここは事務局から何かありますか。
○齋藤栄養指導室長補佐 ありがとうございました。今の点につきましては、御指摘を踏まえ、どういった形でこの問いを目的として位置づけるのかに関しまして、検討をさせていただきたいと思います。
○岡村座長 ありがとうございます。
片野田先生、それでとりあえずよろしゅうございますか。
○片野田構成員 はい。ありがとうございます。ほかにもあるのですけれども、ほかの先生方を優先してください。後でまた手を挙げます。
○岡村座長 山本構成員、よろしくお願いします。
○山本構成員 ありがとうございます。先ほども議論にあったのですが、たばこの項目のところでちょっと違和感を覚えたのですが、8-2の項目で紙巻きたばこしか聞かないというところはちょっと疑問に思います。それと、その次のたばこをやめたいと思っている方については、加熱式たばことその他の人にしか聞かないというところにもちょっと疑問を感じまして、その辺も整合性を合わせたほうがいいのかなと感じました。
それと、紙巻きたばこをどうしてここで取り扱っているのか。多分、前の調査との兼ね合いではないかなという気がするのですが、やはりいろいろな学会のコメントなどでも、紙巻きたばこも加熱式たばこも同様に有害性があるという形の見解もあるので、両方で何本吸っているかというふうにしたほうがよろしいのではないかと思いました。
以上でございます。
○岡村座長 御質問の趣旨は、問11で紙巻きたばこしか聞いていないということで理解してよろしいですか。
○山本構成員 いや、8のほうです。
○齋藤栄養指導室長補佐 少し補足をさせていただきます。8-2でなぜ紙巻きたばこのみなのかに関しては、加熱式たばこに関してはカートリッジなどでの換算となりますので、かつ、いろいろな種類が出ているものを同様な形で換算するのが現状では難しく、本数換算は今できないということで、厚生労働科学研究などで精査はしていただいておりますけれども、現時点で紙巻きたばこと同じような形で何本ということでの把握が難しいという状況がありますので、そこは限界がある位置づけでございます。
また、8-3の禁煙の意思に関しましては、現在喫煙している人たちに関して、禁煙をしたいかどうかの意思を確認するという位置づけになっておりますので、先生が御指摘の本来聞くべき人というところは、8-2から下に8-3という形で進んでいただくことになるので、御懸念は解消ができるかなと考えております。
以上でございます。
○岡村座長 赤松構成員、よろしくお願いします。
○赤松構成員 お茶の水女子大学の赤松です。よろしくお願いいたします。
問1から3の食生活について、外食・中食についての質問に関してです。この3つの項目、これを聞くだけだと現状把握に留まり、健康維持・増進に何か提案できるような解析はできないのではないかと思っています。平成27年に外食・中食の利用と主食・主菜・副菜の摂取頻度のクロス集計の結果は、インパクトのある結果だったと思います。令和元年からこの主食・主菜・副菜の項目がなくなっており、平成27年のような解析ができないと思います。令和元年から主食・主菜・副菜の項目がなくなった背景を理解していないのですが、この1から3についての調査する目的を教えていただきたいと思います。
あともう一つ、先ほどの片野田構成員と同様、問11に関しては、同じ人であるかどうかにこだわらないのであれば、ここでこのような聞き方はしなくてもいいのかなと思いました。
以上です。
○岡村座長 問1から3のところをまずお願いします。
○齋藤栄養指導室長補佐 問1から3の点に関しましては、この項目を個人の行動変容というよりは、まずは環境整備の観点で、コロナの後、食事をする場所が大きく変化したであろうということは想定されますので、そういった状況を踏まえた上で、外食ですとかお弁当を提供するような飲食店に対してのアプローチということを今回は検討しようと考えておりますので、この部分にとどまっているということになります。平成27年のときには、そこから行動変容を起こすため、個人の行動変容を促すといったところを把握したということで、同じ問いではあるものの、少し目的が異なるということで、今回はこの3つの問いに限っているという状況でございます。
○岡村座長 よろしいでしょうか。多分、問11のところは先ほどと共通のことがございますので、こちらは持ち帰ってまた議論しなくてはいけないかなと思っておりますが、そこは先ほどと同じ流れということで承っておきたいと思います。
白井構成員、よろしくお願いします。
○白井構成員 よろしくお願いします。内容というよりも答え方なのですけれども、先ほど山本構成員も懸念されたところで、問8-1で答えた分で、問8-2に行って、事務局のほうはそのまま問8-3に行っていただけるというような回答をしていただいたのですけれども、同様に次の問10、お酒のところの質問なのですけれども、「飲まない」「やめた」「ほとんど飲まない」の人は問11へ直接行くのですが、これだと問10を答えた人が11までちゃんと行くのかなというような、逆にそういう懸念もありました。そういうふうに解釈する人がいるのではないかと思いましたので、全部答えてくださいということをどこかでちゃんと言っていただいたほうがいいのかなと思いました。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございました。答えるときに迷子にならないようにガイダンスしておくということと、全部答えるのですということを最初に明記しろということだと思います。
ほかにございますでしょうか。栗山構成員、よろしくお願いします。
○栗山構成員 国立精神・神経医療研究センターの栗山と申します。よろしくお願いいたします。
私の質問は問6と問7に関してですけれども、前回と同じような質問内容で、前後比較をするのが趣旨であるという内容は理解をいたしました。一方で、睡眠時間の聞き方に関しては、なかなかこれは日本人に対しては機能していないという現状もあって、特に働き盛り世代、勤労世代に関しましては、土日に寝だめをしている人たちが非常に多いのですね。最近この土日の寝だめというのが健康維持に非常に役に立っているのではないかということがアカデミアのほうでは議論されるようになってきておりますので、少しここら辺の構造も見直していく必要があるのではないかなと考えております。
具体的には、これはこれで残しておきながら、例えば土日に長く寝ますかみたいな問題をスピンオフ質問のような形で作るだとか、前回と比較ができるようにして、かつそういったことも聞けるような内容にしていただく必要もあるのではないかと思っております。
もう一点あります。問7、睡眠による休養感、これも非常に重要な質問で、私たちも賛成ではあるのですけれども、我々がしている研究班の中で、この聞き方に関して、少し差が出てくるということが分かってきました。これは1か月の睡眠休養感を聞いているのですけれども、昨晩の睡眠休養感はどうでしたかという聞き方をしたほうが、モータリティーを含めた健康アウトカムの予測に役に立つというような結果が出てきております。これは恐らくリコールバイアスの関係、もしくは気分だとかそういったものに影響されるような部分もどうしても休養感に反映してしまいますので、生理学的な意義を直接反映する指標として、これも補足質問という形で、昨晩はどうでしたかみたいなことを追加していただくことも御検討いただけたら幸いに存じます。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。追加等につきましては、恐らく全体の分量とかほかの意見等も踏まえてどこまで対応できるかという話になってくるだろうと思いますけれども、何か事務局からありますか。
○齋藤栄養指導室長補佐 事務局から少しコメントをさせていただきたいと思います。ありがとうございました。睡眠に限らず、国民健康・栄養調査に関しては、いろいろな研究だったりで妥当性が取れている項目を、健康日本21や次期プランのモニタリングとして、どう把握していったらいいのかということがある程度整理されたものを位置づけていくという状況にございます。そういう意味では、睡眠時間に関してや質の部分を含めて、今、栗山先生を中心に研究班でも新プランに関連する項目について検討いただいていると認識しておりますので、そういった調査研究の成果等を踏まえて、今後、指標としてどういう項目を位置づけていったらいいのかは別途議論が必要だと認識しております。今回はそこの部分に関してはまだ少し調査研究等が必要かなと考えているところでございますので、今後の検討の視点として受けさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○岡村座長 片野田構成員、よろしくお願いします。
○片野田構成員 片野田です。たびたびすみません。先ほどの山本構成員の御意見で加熱式たばこについても曝露量を把握すべきだという御意見がありましたけれども、私も全く同意です。事務局の説明がありましたとおり、構造的にかなり難しいというのはそのとおりなのですが、国際的にも、曝露量の標準化というのですか。加熱式たばことシガレットを両方使っている人も多いので、そのトータルの曝露量を推定すべきというような意見は非常にいただいているので、ここでというよりは、事務局が担当されている研究班とかで、その標準的な手法の開発とかをする必要性を共有していただければと思いました。
もう一つ、白井構成員の御発言で、問8から11までの流れというような御意見がありましたけれども、今の事務局案のたばこに関する質問は2013年からずっと続けられているので、連続性という意味では、先ほど宮地構成員の御意見にもありましたとおり、あまり変えるべきではないのではないかというのが私の意見です。ただ、加熱式については、もしやるとしたら、シガレットで聞いている今の構成とプラスアルファのような形で、継続性も見られるし、新しい項目も見られるというような工夫をすべきではないかというのが私の意見です。
最後にもう一つ、収入の質問なのですけれども、これは平成30年、2018年を見ますと200万、400万、600万で切れているのですね。ちょっと細かい話なのですが、今の6ページの問13を拝見しますと600万で切れていないので、総収入にするというような定義が変わるというのがあるのはそのとおりなのですが、そうはいってもやはり前回との比較ができるように、600万で切るところは残しておいてほしいというのが私の意見です。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。
今のところで事務局から何かございますか。
○齋藤栄養指導室長補佐 収入のところの項目について少しコメントをさせていただきたいと思います。ここの選択肢の割合は、過去との比較が基本的にはできない前提で置いているのですけれども、比較ができるような形での選択肢の幅という部分に関しては、どういう形で対応ができるのかは少しこちらで持ち帰って検討させていただきたいと思います。ほかの調査ですとか、あとは世帯との関係で分布を見ていく際にも、ほかの調査等で参考としているものもございますので、そういったものも踏まえながら、よりよい形での把握の選択肢を検討していきたいと考えます。ありがとうございます。
○岡村座長 片野田構成員、どうぞ。
○片野田構成員 検討をよろしくお願いします。
もう少し大きな議論として、国民生活基礎調査は教育歴別の集計をしていたと思うのですけれども、国民健康・栄養調査もサブサンプルだから教育歴については別途把握できるという理解でいいのでしょうか。今回は質問に収入しか入っていないので、その質問なのですが。
○齋藤栄養指導室長補佐 教育歴につきましては、かなり社会経済状況等を含めて把握ができる状況にはなってきて、基礎調査にも入ってきている状況にはありますけれども、一方で、そういった個人の情報について聞くことに関してはなかなかこれまで難しかったという状況もあります。今後、健康日本21の次期プランを検討するに当たっては、社会経済状況をどういった項目で把握していくのかということをこれから議論することになりますので、そういった議論も踏まえながら、どういった内容を入れていくことがいいのかという点については、新プランのほうの議論も踏まえながら、国民健康・栄養調査の中で何を把握していくのかというところが今後の課題だと認識をしております。
あと、国民生活基礎調査のほうで把握している内容につきましては、必ずしも後続調査という形で対象となるかどうかというところは、その後続調査の位置づけによって異なります。国民生活基礎調査の何の調査票で把握しているのかについては確認していますので、その点につきまして後ほどもう一度コメントをさせていただきたいと思います。
○岡村座長 ちょっと今、調べてもらっていますので、少しお時間をください。ありがとうございます。
そうしたら、横山構成員、よろしくお願いします。
○横山構成員 国立保健医療科学院の横山です。
内容ではなくて形式的なことなのですけれども、問11で「もともとない」の選択肢が、ちょっと間違えやすそうだなということが気になりました。「もともと吸わない」「もともと飲まない」という人が「変わらない」につけないかなと気になります。こういったややこしいものは、脚注※1を問9みたいに先頭に四角で囲んで、もともとない場合は4を選択してください、のように目立つ形にしておいたほうが間違いにくくていいのではないかなと思います。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。
池原構成員、よろしくお願いいたします。
○池原構成員 すみません。先ほどインターネットの調子が悪くちょっと退席してしまったので、もしかしたら先生方のほうで御議論いただいているかもしれないのでが、コロナ禍という状況もあり、精神的な健康というところが抜けているように感じます。私は飲酒のほうで参加させていただいているのですが、特に飲酒については、人と外で飲んだりする機会が減ってきて、ストレスがたまっているような状況の飲酒量への影響や、1人でお酒を飲む状況が増えたり、孤独の問題というのもあると思います。また、飲み方の変化として、インターネットの利用というのが非常に生活習慣で大きく変わった部分だと思います。オンライン飲み会が飲酒頻度や飲酒量に影響している可能性もありますし、人とのつながりを保つツールになったといういい面もあったりしますので、この時期にこういった変化を見るのは意義があるのではないかなと感じています。
あと、問13の収入については、やはりコロナ禍で生活苦、雇用状況も変わってきていますので、そういったところの視点を入れてもいいのかなと感じました。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。これは国民生活基礎調査の健康票がついていますけれども、そちらのほうで今のストレス関連みたいなところは聞いているのかなと、こちらとしては理解しておりまして、重複するものは多分入れないという話だったと思います。事務局、そういう理解でよろしいですかね。
○齋藤栄養指導室長補佐 健康票のほうで、お酒を飲み過ぎないようにしているとか、ストレスを溜めないようにしているというような調査項目があります。その項目を把握した人たちがこの国民健康・栄養調査の対象となりますので、今回はそこの部分は重複排除の観点でということにはなるかと思います。
あと、先ほど片野田先生から御意見いただきました学歴の件なのですけれども、最終学歴に関しては、国民生活基礎調査の世帯票で把握がされておりますので、そちらの後続ということでは、今回、国民健康・栄養調査に追加をしなくとも、基礎調査のほうとマージすることによって、そこの状況は把握ができるという状況になっております。そちらは補足になりました。
以上です。
○岡村座長 よろしいでしょうか。片野田先生、よろしくお願いします。
○片野田構成員 ありがとうございます。そういうことで、恐らく前からそうなのですよね。それならきちんと集計をして出すべきではないかというのが私の意見です。ただ、事務局の説明のとおり、健康日本21の今後の在り方を含めてなので、今後、大きな議論にしていただければと思います。ありがとうございます。
○岡村座長 それでは、この件についても、またこの時間内に何かありましたらもう一回言っていただきたいのですが、時間も限られていますので、続いて、資料4-1及び資料4-2のほうに移りたいと思います。こちらについて御質問とか御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
○羽鳥構成員 資料4-1の身体状況調査の自記式なのですけれども、僕たちも家庭血圧というのをずっとやっていまして、家庭血圧の記録を手帳に書いてくださる人、それから家庭血圧計の中に記録が取れる人を比較してみると、やはり患者さんは、10~20mmHg血圧を低く書いてくる方もいます。身長、体重、腹囲なども含めて、自記式調査というのはある程度信頼性が落ちるということは前提として検討していただきたいと思います。いろいろな手法があると思いますけれども、妥当性を見るために、場合によっては自記式調査をもらうのと同時に、また調査会場で測ってみるということも必要なのかもしれませんし、様々な手法でその辺は検討していただきたいと思います。
それから、先ほどの運動量のことなのですけれども、日本医師会でも健康スポーツ医の仕事をずっとしていますが、その中でもやはり近藤先生が御指摘のように、意識して歩くようにしたというのはかなり頻度として上がっているので、先ほどスピンオフの項目があってもいいということであるならば、運動量調査の中に調査していただきたいなと思いました。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。
多分、前半のほうは、調査ができなかった場合は健診の結果を転記してもらうということで、家で測ったものを書くということではなく、健診結果から転記したことで一応客観性を担保しようという位置づけになっているかと思います。
○羽鳥構成員 そうですね。ただ、転記できない人もいらっしゃると思うので、実際に特定健診とかを受けていらっしゃらない方も結構多いので、そういうときにちょっと工夫が必要だろうなと感じました。
以上です。
○岡村座長 ありがとうございます。
ほかにございますでしょうか。あと、全体を通じて言い残したこととか、ここは言っておきたいとか、何かございますでしょうか。大丈夫でしょうか。
白井構成員、よろしくお願いします。
○白井構成員 お時間いただきましてすみません。全体を通してというか、一番最初に対象のボリュームについて書かれているのですけれども、全国で6,000世帯、1万5000人というようなデータの予測があるということなのですが、どれぐらいまでだったら許容できるというか、疫学的に意味があるとか、その辺を教えていただきたいと思うのです。保健所単位によってはかなり回収率が悪くて、これはコロナと関係なく、以前からの課題もあったのですが、調査員であるとか保健所職員のモチベーションが下がってしまって、これは全国的には何か意味があるのだろうけれども、地域のためにはとてもこういうことをやっていることの重要性を分かってくれないといって、すごく意気消沈して帰ってくることが多いので、その辺、いやいや、そんなことはなくてもいいですよと言いたいなと思ったのですが、いかがでしょうか。
○齋藤栄養指導室長補佐 ありがとうございます。協力率が年々減少してきていることに関しては我々も問題認識があり、今、様々な研究も走らせているところでございます。今回のこの調査設計、300単位区で6,000世帯、1万5000人を対象として調査を実施しまして、実際にここで記載がされている誤差率に関しては過去の調査結果から出ているものになりますけれども、今、6割ぐらいの協力率を得られて実施しているところで、この調査の精度を担保しているという状況でございます。
また、白井先生から先ほど冒頭におっしゃっていただいたとおり、協力率を高めるための工夫ということに関しては、リーフレットのような形でこの調査の意義だったりということを被調査者の方に認識していただくことも必要になってくるかと思っておりますので、調査の実施に当たって、協力が得られるような形での工夫ということは、今年度の実施に当たっても行っていきたいと考えておりますので、何かこういう視点があったらいいなというようなことがありましたら、事務局のほうに御意見を寄せていただければと思います。
○白井構成員 ありがとうございます。それでしたら、ぜひ、この調査をやりますということを対象者の人だけではなくて、全国的なニュースであるとか新聞であるとかメディアに出していただいて、このような調査が来たら自分は協力するのだというような、そういう機運を出していただくような工夫がないかなと思っています。特にコロナのために2年間途絶えましたということであるとか、保健所がなかなかできなかったということも、私たちが御協力できなかったところもあるのですが、やるのであれば、そのような意味があってということをぜひ、回収率も含めて上げて、国民の健康調査としての意味を持たせていただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。
○岡村座長 ありがとうございました。どういうチャンネルが現実的にできるかどうか、また検討していければということになるかと思います。
ほかにございますでしょうか。
それでは、本日、様々な意見をいただいたと思いますけれども、大筋としては以前との比較をすることを前提に据えた調査ということで御理解をいただいたということでありまして、いただいた意見につきましては座長一任とさせていただいて修正させていただき、必要があれば、その項目については担当の先生に御確認いただくということで進めさせていただいてよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○岡村座長 ありがとうございました。
それでは、最後に事務局から何かありましたらよろしくお願いいたします。
○清野栄養指導室長 本日は、貴重な御意見をたくさんいただきまして、ありがとうございました。
令和4年調査につきましては、本日の御議論を踏まえまして、調査票の案を作成して総務省のほうに承認申請を行っていきたいと思います。コロナ禍での実施という形になりますので、また実施に向けまして準備を進めてまいりたいと思います。必要に応じまして個別に先生方に御相談させていただくことがあるかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
また、次期プランに関連するような御意見もたくさんいただきましたので、次期プランの議論の中で、国民健康・栄養調査として何をモニタリングしていくべきか、市町村に対して何を提示していくかなどの議論が進んでいくと思いますので、引き続き御意見をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○岡村座長 本当にいろいろ貴重な御意見をありがとうございました。本日は、これで閉会といたしたいと思います。どうも御協力ありがとうございました。