生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 第1回議事要旨

日時

2021年11月19日(金) 16:00~18:00

場所

オンライン開催

議事要旨

参加者から以下の意見が出された。
1. 現下の経済社会状況を踏まえた生活保護制度による支援について
  •  単身の高齢者が増加している状況に加え、頼れる親族のいない高齢者も増加しており、その高齢者の方の認知機能が急激に低下するなど、在宅生活が困難になる事例が発生している状況にある。
  • 高齢化・単身化を踏まえた制度のあり方、高齢者の特性に合った支援策について議論が必要。
  • 近時の新型コロナ感染症に関する情勢として、緊急小口資金等の貸付や住居確保給付金といった、いわゆる第二のセーフティーネットの利用が増えているところであり、今のところ、生活保護受給者については急激な増加には至っておらず、ほぼ横ばいで推移している状況。
2.自立支援・就労支援・子どもの貧困対策について
  • ž(自立支援関係事業を行う)委託事業者等との関係で、ケースワーカーに求められる役割の整理が必要ではないか。
  • 他法他施策の活用について、被保護者は全て生活保護の担当で支援してほしい、となってしまうといった課題がある。
  • ž生活困窮者自立支援制度では、自立支援に向けた調整会議があるが、生活保護制度ではそういった関係機関との連絡会議が制度上はない。被保護者の支援に当たっては、ケースワーカーが孤立しないように対応する必要がある。
  • ž各種自立支援関係事業について、生活困窮者自立支援制度と同じ事業者に委託している場合、連携が取りやすい。
  • ž保護廃止になる水準まで働く意欲が起きにくい状況にあり、公平性を担保しつつ、就労インセンティブを高める方策が必要ではないか。
  • ž就労インセンティブについては、拡充できたらいいと思う一方で、拡充していくことによって、保護を受けながらそこそこ働いてより多くの収入を確保することが一番得な状態になってしまうと、就労自立に向けた意欲を持ちにくくなってしまうという両面があり、悩ましい。
  • ž就労支援について、すぐ仕事を辞めてしまう方も多く、定着も課題。
  • ž各種自立支援関係事業について、社会的資源が少ない地域においては広域的な取組が必要になる。
  • ž身寄りがなく、認知機能が低下して一人暮らしが困難になった高齢者について、現住居の退去の手続や施設への入所契約が困難といった課題がある。
  • ž大学進学の更なる支援については、世帯内進学の是非も含めた検討が必要ではないか。
健康管理支援事業及び医療扶助について
  • 健康管理支援事業について、ケースワーカーのみでの対応は難しいため、専門職種の充実が必要。
  • ž頻回受診や重複服薬のケースについて、市区町村レベルでは対応が難しいケースもあるため、より強い権限を持った機関が指導できるようにする等、一歩進めた対策が必要ではないか。
  • žオンライン資格確認について、緊急の場合等にはマイナンバーカードによる確認は難しく、医療券の情報がない中で受診することになるため、頻回受診につながるのではないか。
  • žオンライン資格確認の仕組みを整理していく中で、頻回受診対策に資するよう、例えば、受診回数等をキーにして、何かしら対応することができないのかと考えている。
  • ž医療機関の指定について、保険医療機関の指定と事務が重複しているため、介護機関のようにみなし指定同様の取扱いにできないか。また、介護機関の指定の変更についてもみなし指定同様の取扱いにできないか。
4.居住支援について
  • 貧困ビジネス対策について、新たに創設された日常生活支援住居施設・規制が強化された無料低額宿泊所の取組と連携しつつ、効果的な方策を検討する必要がある。
  • ž日常生活支援住居施設や無料低額宿泊所等の施設が管内にない自治体において居住支援のニーズに対応するために、広域連携の方策も必要ではないか。
5.事務負担の軽減及び生活保護費の適正支給の確保策について
  • DXにより、法第29条に基づく金融機関等への照会について、まとめてできるようになるとよい。
  • ž法第63条に基づく返還金について、発覚したときには費消してしまっていて回収できないという課題がある。
6.その他
  • 級地区分の変更について、地域の消費動向の実態や影響を受ける自治体の意見等を踏まえた検討をお願いしたい。