第31回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 議事録

健康局 健康課予防接種室

日時

令和4年3月24日(木) 10:00~12:00

場所

WEB会議にて開催
(厚生労働省 専用第21会議室:東京都千代田区霞が関1-2-2)

議事

議事内容
○萩森予防接種室長補佐 それでは、定刻になりましたので、第31回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日の議事は公開です。また、前回の分科会と同様、議事の様子はYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。
なお、事務局で用意しているYouTube撮影用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
また、傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
本日の出欠状況について御報告いたします。
全国町村会の伊藤委員、森尾委員、今岡参考人から御欠席の連絡を受けております。
現在、委員18名のうち16名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
続きまして、資料の確認となります。
本分科会の資料は、あらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元のタブレット端末で閲覧する方式で実施することとします。資料番号01の議事次第及び委員名簿から、09の利益相反関係書類までを用意しております。
資料の不足等、御不明な点がございましたら事務局員にお申し出ください。
申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○萩森予防接種室長補佐 それでは、ここからの進行は脇田分科会長にお願いいたします。よろしくお願いします。
○脇田分科会長 皆様、おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。
それでは、まず、事務局から審議参加に関する遵守事項等について御報告をお願いいたします。
○萩森予防接種室長補佐 ありがとうございます。
審議参加の取扱いについて御報告いたします。
本日御出席いただきました委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況、薬事承認等の申請資料への関与について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容につきましては、資料番号09の利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
本日は、議事内容に関し、「退室」や「審議又は議決に参加しない」に該当する方はいらっしゃいません。
引き続き、各委員におかれましては、講演料等の受取について、通帳や源泉徴収票などの書類も御確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○脇田分科会長 御報告ありがとうございました。
それでは、今日も論点はたくさんありますので、迅速といいますか、なるべく時間どおりに進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
では、議事に入ってまいります。
まず、国立感染症研究所の高橋先生から、3回目接種以降の免疫反応について説明をしていただきます。高橋先生、よろしくお願いいたします。資料の1でございます。
○高橋参考人 よろしくお願いします。感染研の高橋と申します。
それでは、お手元の資料1を御覧ください。まず2ページ目となります。
私からは、mRNAワクチン3回目接種以降の免疫応答に関する情報を提供させていただきます。
まず、上段に記載しましたように、2回目接種から半年以上経過しますと、いわゆる記憶リンパ球の数は一定数保たれるのに対しまして、灰色枠内で記載しましたこの抗体は、時間とともに減衰します。
この状態で3回目接種を行いますと、こちらに黒で記載させていただいたような従来株への中和抗体が増加するのに加えまして、赤で記載したオミクロンにも交差し、中和できるような質の高い抗体を誘導することもできます。
ただ、こちらの抗体も数か月の時間が経過しますと、2回目接種と同様に減衰していきます。この状態で4回目接種を行うと、再び抗体を増強できるということが最近の知見で分かりつつあるというのが現状です。
この資料でもう一つお伝えしたい点を下段に記載しておりますが、今使われている従来株のワクチンで、オミクロンを中和できるような抗体を誘導するためには、抗体の量だけでなく質、オミクロンへの交差性ということを高めることが求められています。
次のページを御覧ください。
3回目接種の免疫原性について、こちらにまとめさせていただいています。
左側は海外からの代表的な試験成績をお示していまして、右側は国内での試験成績となります。
どちらも基本的に下の枠内に記載したような結論、結果となっております。
すなわち、RNAワクチン、ファイザー社製で3回目接種を行いますと、従来株に対する中和抗体も増強しますが、よりオミクロンを中和できるような抗体が顕著に増加すると。つまり3回目接種というのは、抗体の量だけでなく、質も向上させることができるというような知見が得られています。
同様な結果は、モデルナ社製のワクチンでも確認されております。
次の4ページ目を御覧ください。
こちらは、どちらのグラフともに3回目接種後の中和抗体価がそのピークの後からどのように減衰していくかという点をお示ししているデータとなります。
左のグラフは、1回目、2回目、3回目と接種を繰り返して、中和抗体がどのように推移するかということを3回目接種3か月後までフォローアップしております。
2回目接種と比べて3回目接種では、抗体のピークがより高くなりますが、その後、2回目と同様な傾きで減衰していくという様子が確認できるかと思います。
右のグラフは、下にVaccine dose_2、3と書いてあるところが、それぞれ2回目接種、3回目接種後の抗体ピークから、どれぐらい時間とともに減衰するかというのをお示しております。
4か月以上経過しますと、2回目、3回目接種それぞれ5.2分の1、5.5分の1というふうにピークから減衰するということが確認されています。
以上の結果をまとめさせていただいたのが、下の枠内に記載した文章になりますが、3回目接種後の従来株に対する中和抗体は、2回の接種に比べてより高いピークから減衰して、2回目接種とほぼ同じような減衰率で低下するというようなデータが確認されています。
5ページ目を御覧ください。
こちらは、4回目接種後の免疫原性に関する最新の知見となります。先週、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告されましたので、そちらの内容を記載させていただきました。
左の図は、グラフの下に記載させていただきますように、2回目、3回目、4回目接種を行ったときの、中和抗体価の推移を示しています。
ファイザー社製で4回目接種を行ったのが赤、モデルナ社製での接種が緑となります。
グラフ上に記載してある数字というのは、2回目から3回目接種では、抗体のピークが8.6倍に増加していることを示しています。一方、3回目接種から4回目接種のピーク値は、1.3倍の増加にとどまっているというような内容になって、比較的頭打ちに近づいているというようなことを示唆するデータとなっています。
右の図は、3回目接種、5か月後経過した従来株、デルタ株、オミクロン株への中和抗体価と、その後4回目接種を行って、1週、2週後の中和抗体を示しています。
このデータから、4回目接種は、どの株に対しても11倍程度の増加ということで、同じような抗体の増加が認められていることになります。
下段に内容をまとめさせていただいていますが、4回目接種を行うと、3回目接種後に減衰した中和抗体を再び増加させるような効果が認められています。ただ、3回目接種で確認されたような、オミクロンを中和できるような抗体を選択的に増加するといったような現象は、これまで確認されておりません。
6ページ目を御覧ください。
こちらは、まとめとなります。まず、3回目接種の免疫原性ですが、従来株に対する中和抗体に比べてオミクロンを中和するような抗体が顕著に増加します。中和抗体の量だけでなく、質が向上すると考えられています。
2回目接種より3回目接種が高いピークに到達するものの、その後減衰いたします。4か月以上経過すると、約5.5分の1に低下するとの報告もあります。現時点での知見では、2回目接種と3回目接種では、ほぼ同様な減衰率と考えられます。
ただし、オミクロンの中和抗体の減衰については、これまで十分な知見がなく、今後のデータを引き続き注視する必要があると考えられます。
最後、4回目接種の免疫原性でありますが、こちらは、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの一報に基づく知見でありますが、3回目接種後に減衰した中和抗体を再び増加させるような効果がございます。ただ、増加率というのは、2回目から3回目接種のときに確認されたような顕著な増加率ではありませんでした。
さらに3回目接種で認められたような、オミクロンへの中和抗体をより優先的に増加させるような効果というのは、これまで確認されていません。ただ、こちらは論文一報に基づく情報ですので、今後引き続きデータを注視する必要があると考えられます。
最後に、資料にはございませんが、1点補足させていただきます。
抗原原罪、英語ではoriginal antigenic sinと呼ばれる免疫現象というものがございます。こちらは、従来株でのワクチン等で付与された免疫がある状態、今の国内の多くの状況かと思いますが、そのような状況で変異株型のワクチンを追加接種しますと、従来株に対する既存の免疫が、その変異株に対する新たな免疫が誘導されるのを邪魔するというような、定義的には、そのような免疫現象になります。ただこの免疫原罪と呼ばれる現象は、コロナにおいてこれまで確認されたという現象というよりは、一般的な学説として、今あり得る現象ということで幾つかレビュー等で、そのような仮説が提唱されているような状況というのが、現在の認識であります。
以上、抗原原罪について補足させていただきました。
私からの情報提供は、以上となります。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
それでは、御質問、御意見などありましたら、お願いいたします。
坂元先生、どうぞ。
○坂元委員 高橋先生、どうも貴重な資料、御発表ありがとうございました。
4回目接種に関しましては、報道等でいろいろ発表されて以来、我々市町村のほうにも、いつ始まるのかという期待感と、それから、巷では、4回目は危ないとか、いろいろな情報が織り交ぜて不安視する声も市町村のほうには届いております。
そこで、安全性に関して4回目が、例えば3回目と比較して、特に何か問題があるとか、そういうようなことは何か考えられるのでしょうか、もし、お分かりいただければ、お教えいただければと思います。
それが1点と、やはり、抗体はワクチンを接種して一定期間になると下がってくるというのは、やむを得ない部分があると思うのですが、以前先生が御説明いただいた、いわゆる細胞性免疫の部分に関しても、何かこういうふうにワクチンを重ねていくと、いい効果が期待できるとか、そういうようなものがありましたら、お教え願えればと思います。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
先にちょっと御質問をいただいていきますので、福島先生、お願いします。
○福島委員 ありがとうございます。
細胞性免疫の点について、坂元先生と同じ質問です。3回目接種、4回目接種によって、2回目接種までで獲得されたメモリーが、より質といいますか、高まるということがあるのかどうかという点が1点。
5枚目にお示しいただきました、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの先週発表されたという研究、私、これは存じ上げておりませんで、大変勉強になりました。
こちらの研究で使われた4回目接種のワクチンの株は、オリジナル武漢株なのでしょうか、それとも新たな変異株対応のものなのでしょうか、それをお教えください。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
釜萢先生、お願いします。
○釜萢委員 今、福島先生から御質問があった内容とかぶるのですけれども、3回目、4回目の接種の効果を論じる研究が、当初提供された従来株に対するワクチンを使ったものなのか、その後変異株を踏まえて変更されたワクチンを使ったものなのか、私どもには必ずしも十分よく分からなくて、先ほど高橋先生のお話だと、オミクロン株用のワクチンを打った場合に、従来株の抗体が悪さをするというお話をいただきましたが、それは、どのようなワクチンを使うかによって変わってくるという理解でよろしいのかということと、それから、実際に使われているワクチンが、変異株に合わせて変更されてきたのかというところが、分からないのですけれども、その辺りの情報を教えていただきたいと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。
釜萢先生の後半の質問とかぶるかもしれませんけれども、高橋先生が最後に言及された抗原原罪説に関しまして、抗原原罪は、恐らく、インフルエンザワクチンで以前からいろいろなところでお話が出ていることかと思いますが、自分の理解としては、スプリットワクチンあるいはそれ以前のホールビリオンのワクチンの頃の論文が多いかなと自分は理解しています。
今回、コロナのワクチンはmRNAワクチンでございますけれども、高橋先生、病原体によって、コロナでは抗原原罪説に関しては、現在報告されているわけではないということでございましたが、そのワクチン学、ウイルス学として、ワクチンの種類によって抗原原罪説の根拠となるような、何か理論が変わるのかどうか、私、臨床医としてあまり存じていないので、何か御示唆があれば、お教えいただければと思います。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
すみません、私からもちょっと1つ、今、オミクロン感染というのは若者で、ほとんど軽症の人が多いということもあって、ワクチンは怖いからワクチンを打たずに、感染してもいいみたいなお考えの方もいるようでありますけれども、今までワクチンをブースターしていくと、幅広い免疫が誘導されて、オミクロンに対しても、それから従来株に対しても免疫が誘導されると。ただ、ワクチンなしでオミクロン感染をしたときの、その免疫の種類と、それから強さといいますか、そういったものに差があるのか、つまりワクチンをやはり3回接種したほうがいいのかどうかということに関しては、何かデータがございますかということと、4回目の接種で、抗体価の回復が1.3倍ということがありましたけれども、これは3回目のピークと比べてということで、3回目から時間が経つと、やはり減衰をしてくるので、それに関しては4回目接種することによって、リカバリーをするという理解でよろしいのですか。その確認です。
以上です。
すみません、高井先生、たくさん今御質問がありましたけれども、答えられる範囲でレスポンスしていただければと思います。よろしくお願いします。
○高橋参考人 たくさんの御質問をいただき、ありがとうございます。
ちょっと全てを正確にフォローアップできたか、あれなのですけれども、まず、安全性につきましては、恐らくこの後の事務局からの資料にも含まれていた点ではなかったかなと思いますので、そちらで情報提供があるのではないかと思います。
ただ、それ以外の通常の安全性の定義とは異なる免疫に特化した点、抗原原罪説は、また後ほどあれなのですけれども、例えば、免疫疲弊と、あまりにも繰り返しワクチンを接種すると、免疫がエグゾースティッドするというような話もあるのですが、ただ、こちらも慢性感染を起こすようなHIVとか、B型肝炎とか、そういったウイルス感染症では確認されている現象でありますが、このようにワクチンを繰り返し、ある一定期間をおいて接種する状況で起こるどうかというのは、全く不明な状態で、実際、それを積極的に支持するような知見はないというような状況です。
細胞性免疫の質がどのように向上するかということは、こちらは、まだ、ほとんど知見がない状態で、今、国内外で様々な免疫あるいはワクチン研究者が中心となって解析を行っているところかと思います。
抗原原罪説につきましては、先ほど中野先生から情報提供いただきました、もともとインフルエンザの不活化ワクチンの時代で、最初に発見された免疫現象であります。ワクチンも今回RNAということで、それで、この現象が、影響を受けるかどうかという点については、もちろん現時点で何も知見はないということでありますが、ただ、RNAワクチンでも、スパイク蛋白が、ウイルス表面に乗っているのと近い形で免疫に提示されるということを考えると、理論的には、不活化ワクチンと同じような免疫の接し方になるのかなというような印象を持っています。
ただ、現時点で繰り返しなりますが、このコロナに関しまして、抗原原罪説というのが動いているだろうということを積極的に支持するような結果は、ないというのが私の認識、私たちが知る限りないということで、ただ、レビューでそのような可能性もあり得るというような仮説が提示されているような状況かと思います。
最後、脇田先生から御質問をいただきました3回目接種を受けた後で、ブレイクスルー感染を受けた方と、そうでない方で、オミクロンで感染を受けた方で何か免疫の質が変わるかという質問でよろしかったでしょうか。
こちらに関しては、最近、感染研が中心となって、感染研ホームページで報告させていただいた内容と少しかぶる内容かと思うのですが、基本的にワクチンを打っている状態ですと、T細胞免疫とか、様々な免疫記憶が、基礎の免疫記憶がついた状態になりますので、その後、オミクロン株で感染を受けて、さらに免疫がブーストされますと、やはりより強い抗体が誘導される傾向があるように見えます。
ただ、どちらもまだ十分な知見が得られていない状況ですので、まだ、具体的にどれくらいかというような明解な結論を出すのは、なかなか難しい状況かなと思います。
○釜萢委員 脇田先生、よろしいでしょうか。
○脇田分科会長 どうぞ。
○釜萢委員 高橋先生に、これからの今日お示しいただいたようなリサーチは、ワクチンが、そのファイザーにしろ、モデルナにしろ、株がどんどん変わってきているワクチンを使っているという理解が必要なのでしょうか、それとも、最初に提示されたワクチンとずっと同じ内容のものが使われているという理解なのか。
○高橋参考人 申し訳ありません、その御質問、お答えを失念していました。
今回御紹介させていただいた内容は、全て従来株でのワクチン接種を続けたときの免疫応答というデータになります。
○釜萢委員 ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
福島先生からもニューイングランド・ジャーナルのデータは武漢株のワクチンのものかということでしたが、そのとおりだと思います。
ありがとうございました。それでは、ちょっと時間が経ちましたので、次に進ませていただきます。
それでは、事務局から新型コロナワクチン接種の現状についての説明をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
○九十九予防接種室長補佐 予防接種室の室長補佐の九十九でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、お手元の資料2を御覧ください。
まず、新型コロナワクチン接種の現状でございます。資料のページ3、4、5に当たりましては国内の発生動向のリバイスでございますので、説明は割愛させていただきます。
資料の6ページ目を御覧ください。
ワクチンの接種の状況、国内でございますが、現在、3回目接種、これを行っている者が全体の36.1%になってまいりまして、うち高齢者は65歳以上が77.3%となってございます。
また、小児の接種の状況ですが、現在1回以上接種した者が約22万5000となってございます。
続きまして、7ページ目は、こちらも陽性者数、また、ワクチン接種率のリバイスでございますので割愛いたします。
次に、日本での供給が予定されているワクチンですが、前回から変わった点としまして、9ページ目を御覧ください。
最後の箱のファイザー社の米国のところでございますが、2つ目の丸ですが、2020年第1四半期に1000万回分の追加供給を受けるということになってございます。さらに財源の確保を前提に、2022年、下半期に7500万回分の追加供給を受けることを合意しているところでございます。
また、すみません、もう一点、上のボックスの武田、モデルナ社のところでございますが、3ポツ目のところでございますが、こちらも財源の確保を前提にでございますが、2022年下半期に7000万回分の追加供給を受けることとなってございます。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
それでは、冒頭の御説明は以上となります。高橋先生、九十九さん、どうもありがとうございました。
それでは、本日の新型コロナワクチンの接種に関する議題というのが、資料の2の11ページを御覧ください。この4つのテーマで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。順番にしてまいります。
まず、最初の「オミクロン株の新型コロナワクチンへの影響等について」ということであります。
それでは、まず、事務局から説明をお願いいたします。
○九十九予防接種室長補佐 よろしくお願いいたします。
それでは、資料の13ページ目を御覧ください。
前回から新たに分かってきた知見といたしまして、こちらは、オミクロン株に対する新型コロナワクチンの感染予防効果でございます。
これは、米国の研究で18歳以上の会員が対象としたもので、電子カルテ記録を用いたものでございます。
PCR検査陽性例を症候群、検査陰性例を対照群に設定した、デルタ株、オミクロン株に対するモデルナ社ワクチン接種の有効性を分析したテストネガティブデザインの症例対象研究でございますが、こちらは、オミクロン株に対するモデルナ社ワクチンの感染予防効果は、2回目接種、14から90日経過後で44%でありましたが、その後経時的に低下したと報告されております。
ただ、3回目接種、14から60日後に経過したところで、この感染予防効果は約70%、また、61日経過後以降は47.4%であったと報告がございます。
続きまして、14ページ目は、前回お示しした発症予防効果の資料でありますので、説明は割愛いたします。
15ページ目、こちらも同じく発症予防効果で、これは経時的な推移を追ったもので、英国のUKHSAの報告でございます。
これは、3月17日の更新でございますが、こちらは、前回2月3日のレポートから変更がないので、説明は省略させていただきます。
また、16ページ目、続きまして入院予防効果でございます。こちらに関しましても、前回お示しした資料でございますので、説明は割愛いたします。
17ページ目、こちらも英国UKHSAからの入院予防効果の推移の報告でありますが、こちらも3月17日に更新を確認いたしましたが、2月3日の発行のレポートから変更がないので、こちらも説明は割愛いたします。
続きまして、18ページ目を御覧ください。
こちらは、新型コロナワクチンの小児、5歳から15歳におけるオミクロン株に対する感染予防効果に関する報告でございます。
こちらは、米国への研究でございまして、症状の有無にかかわらず、週1回の新型コロナウイルス感染症検査を行いまして、ファイザー社ワクチン2回接種群と未接種群を比較して、感染率、こちらを検討した前向きのコホート研究でございます。
結果ですが、ファイザー社ワクチン2回接種後のオミクロン株に対する感染予防効果は、5から11歳で、2回目接種から14から82日経過後で31%、12から15歳で2回目接種から14から149日経過後で59%になってございます。
ただし、こちらは症例数の限界がございまして、信頼区間が長くなっているところに注意が必要かと思われます。
続きまして、19ページ目を御覧ください。
こちらは、最近になりまして、BA.1、BA.2、特にBA.2の拡大について、いろいろ報道等ございます。
こちらは、英国のUKHSAの報告でございますが、オミクロン株、BA.1及びBA.2に対する新型コロナワクチン2回接種後、また、追加接種後の発症予防効果の推移を分析したテストネガティブデザインの結果でございますが、オミクロン株BA.1及びBA.2に対する発症予防効果は、下に記載のとおり、このBA.1、BA.2と同様であったというような報告がございますので紹介させていただきます。
20ページに、これらの知見をまとめてございますので、御確認いただければと考えております。
以上でございます。
続きまして、その他に入らせていただきます。
このオミクロン株に対する知見というものではないのですが、新たな知見といいますか、そういったものを紹介させていただきます。
22ページ目を御覧ください。
こちらは、Long-COVIDに対する新型コロナワクチンの有効性に関するものでございます。
こちらは、英国の研究で、ワクチン接種までに検査陽性歴がない18歳以上のスマートフォンアプリ利用者からの自己申告データを使用したものでございます。
この結果といたしまして、906名の症候群、また、906名の対照群が解析されております。ワクチン未接種者に比べまして、ワクチンを2回接種した群での発熱や倦怠感等のいずれかの症状、具体的な症状は注で書いておりますが、28日間以上続く症状オッズ比、こちらが全体で0.5、約半分になるというような結果でございます。
ちなみに、先ほどのデータは、オミクロン株出現以前のデータとなります。
続きまして、23ページ目でございますが、こちらも英国の研究になります。18歳以上の新型コロナウイルス感染者の接触者と、その発端症例データを抽出した二次感染予防効果を見た研究でございます。
14万6243名の接触者、また、発端症例としまして10万8498例のデータが解析されておりまして、ワクチン2回接種のデルタ株に対する二次感染予防効果に関しまして、2ポツ目ですが、未接種群の接触者と比較したワクチン接種群の接触者の感染率比、こちらの減少割合が、ファイザー社ワクチンの接種群で2回目接種から2週間経過後で50%であったと。
ただ、この効果は、12週間経過後には24%に低下したというような報告でございます。
説明は、以上でございます。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ございましたら、お願いします。
中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。
質問というか、ちょっとお願い事項なのでございますけれども、御説明ありがとうございました。
例えば、スライドの6ページでございますけれども、首相官邸のホームページで、うち小児接種という、小児という言葉が使われていて、あと、先ほど御説明いただきました、18枚目のスライドでも、こちらのほうは、小児なのでございますけれども、5歳から15歳におけるオミクロン株の効果ということで、小児という言葉、いろいろな定義がありまして、恐らく、診療科でいうと、中学生までとか15歳未満ということになりますし、ワクチンですと、恐らく、首相官邸のホームページは、5歳から11歳の方を指しているのかなと思うのですが、ここは、できたら具体的に年齢を首相官邸のホームページも、5歳11歳であればそうお書きいただいたほうが、何か分かりやすいのかなという気がいたしました。これは、お願いでございます。
○脇田分科会長 中野先生、どうもありがとうございます。
そのほか、いかがですか。よろしいですかね。
沼尾先生、お願いします。
○沼尾委員 御説明ありがとうございました。
8ページ、9ページのところで、今後の日本での供給予定のワクチンについての御説明があるのですけれども、実際に8ページのアストラゼネカのところについては、日本では必ずしもあまり使われていないということですし、今後、この後の議論で、武田のノババックスの話が出てくるかと思うのですが、やはり、これだけワクチンは、巨額な財源も使いますし、国産のものを使っていくとかも、国内での研究ということも大変重要かと思うのですけれども、今後、その国産のワクチンを使っていくというようなところについての見通しとか、考え方について御説明をいただけないでしょうか。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
そのほか、よろしいですか。
そうしましたら、中野先生からは、小児の定義について、きちんと明確にしてほしいということと、沼尾先生からは、国産のワクチンの見通しについてということですけれども、事務局、何かレスポンス等ございますか。
○九十九予防接種室長補佐 事務局でございます。
中野先生の御指摘に関しまして、こちらも関係省庁に連携しまして、どのような対応ができるか検討したいと思っております。接種の小児の記載でございます。
また、国産ワクチンの見通しでありまして、こちらは、後ほど、武田社のノババックスワクチンについて御紹介いたしますが、その他のワクチンに関しましても、新たな知見といいますか、当然、知見が蓄積次第、当然これは、薬事のほうでも申請等がなされておりますので、そういったものを注視しながら、こちらの分科会でも必要に応じて検討していたいと思っております。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
なかなか臨床試験中のもの、承認前のもの、情報提供は難しいところがあると思いますので、情報提供が可能になりましたら、ぜひよろしくお願いしたいと思っております。
それでは、オミクロン株の、そのワクチンへの影響等について、様々科学的な知見がまだ十分ではないというところはありますので、引き続き、情報収集していただいて、提供していただけると大変ありがたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
次に進めさせていただきます。議題の2のところです。
12歳から17歳の者に対する3回目接種についての議論に移っていきたいと思います。
まず、鈴木委員からHER-SYSデータを用いた年齢層別の感染動向についての御説明をいただきます。
鈴木先生、よろしくお願いいたします。
○鈴木委員 鈴木です。よろしくお願いします。
それでは、資料のほうを御覧いただきたいと思います。私のほうから新型コロナウイルス感染症の、特に小児18歳未満における流行状況について、簡単にアップデートさせてください。
○脇田分科会長 すみません、資料の3を御覧ください。お願いします。
○鈴木委員 資料3を御覧ください。
2ページ目を御覧ください。
使っているデータの解説です。ここでという中等症以上では、発生届に肺炎以上の重症な所見が記されているものということで御理解ください。届出後に重症化したものはカウントされていないということに御留意ください。
3ページを御覧ください。上のグラフです。
これは、州別の人口10万人当たりの新規症例数をプロットしたものです。真ん中少し左にある山がいわゆる第5波で、右側の大きな山が今の第6波です。明らかに第6波の症例数が多いということがお分かりかと思います。
これを年齢別の割合として表したものが、下のグラフです。注目が赤の0から4歳、青の5から11歳、緑の12から17歳です。
グラフの左側、ちょうど1年前に比べますと、緑より上の部分が占める割合が徐々に大きくなっているということが、お分かりかと思います。緑より上と申しましたが、厳密に言えば、青より上のところ、つまり小学生以下の割合が、この1年間で少しずつ増えていると。それが第6波期に入ってから、さらに大きく増えているということがお分かりかと思います。
次の4ページを御覧ください。
こちらは、17歳以下の中等症以上の症例のみをプロットしています。オミクロン株になって重症化する割合が減っているということは御承知のとおりかと思いますが、それ以上に症例数が増えているために中等症以上の症例は、第5波よりも大きくなっています。
次の5ページを御覧ください。
今、申し上げた傾向は、特に重症例のみに限定すると、より著明になります。
17歳以下の重症例の数は、第6波において、著明に第5波を上回っています。数としては、青色の5から11歳が最も多く、次いで、黄色の12から17歳、赤色の0から4歳となっています。
6ページです。
年齢別にグラフを作成して、ワクチン接種歴別に色をつけています。黄色が接種歴不明あるいは接種なし、オレンジが2回接種、赤が3回接種です。
誤解がないように確認させていただきます。今、日本で接種されている新型コロナワクチンは、先ほど解説ありましたように、効果が非常にあります。特に重症や死亡を防ぐ効果というのは非常に高くて、オミクロン株に置き換わった後でも、2回接種で7割程度、3回接種で9割近くが期待できるワクチンです。
とはいえ、効果は100%ではないので、人口の中でワクチンを接種した人が増えれば、ワクチンを接種した後に発症して重症になる数も一定数出てきます。
今見ているグラフは、重症の人だけを集めたものですから、いかにワクチンの効果が高くても、ワクチンの接種率が高くなるほど、ワクチンの接種後の症例の割合が増えることになります。
ということで、2回接種している人の割合が増えるという現象は、人口における接種率が上昇したということと、一方でワクチンの効果が時間とともに減衰しているということ、この2つが組み合わさったものであるということを理解しておく必要があります。
ちょっと話が長くなりましたが、そういった目でグラフを御覧いただきたいのですが、今、注目は左下の12から17歳の中等症以上の症例において、だんだんと2回接種後のケースが目立つようになってきております。
ちなみに、左上の0から4歳で、僅かに2回接種後として記録されているものがありますが、これは入力のミスであると理解しております。
次の7ページを御覧ください。
同じ分析を重症例に限っています。やはり注目は左下12から18歳ですが、直近では半数近くが2回接種後の症例となっております。
最後に8ページ、中等症例、重症例の表となっておりますので、こちらを御覧ください。
私からは、以上です。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問、御意見等ありましたらお願いいたします。
坂元先生、お願いします。
○坂元委員 鈴木先生、貴重な資料をありがとうございました。1つ、もしお分かりになれば、お教えいただきたいのですが、このお子さんの中で、重症例とか感染したというのは、やはり何らかの基礎疾患を有するということが多いのか、いや、特に、あまりそういうことには関係ないのか、もしお分かりになる範囲で、お答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 それでは、鈴木先生、お願いいたします。
○鈴木委員 坂元先生ありがとうございます。
私たちが見ているデータは、あくまでHER-SYSのサーベイランスデータです。基礎疾患の有無に関する情報というのはないわけではないのですが、かなり限られていますので、ちょっとこのHER-SYSのデータだけからは、今見ている中等症あるいは重症症例に対して、どれぐらい背景疾患が影響しているかということについては、ちょっと明確なことは申し上げられません。恐らく、小児科学会などのレジストリーデータに基づいて分析を行ったほうがよいかと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
そのほかございますか。よろしいですかね。
ありがとうございました。そうしましたら、続きまして、事務局のほうから資料の説明をお願いします。資料の2に戻るのですね。よろしくお願いします。
○九十九予防接種室長補佐 事務局でございます。
資料2の24ページ目を御覧ください。
続きまして、12から17歳の者に対する3回目接種について御説明させていただきます。
まず、感染症の動向で25ページ目、こちらは、ただいま鈴木先生から御説明いただいた資料でございますが、改めて申し上げますと、この12から17歳に関しまして、デルタ株流行期以前と比較して、このオミクロン株流行期においては、感染者数の全体の増加とともに、この重症例の報告数が増加傾向であるところが示されております。
続きまして、27ページ目を御覧ください。
まず、こちらは、この年代に関わる知見を今から整理してまいりますが、12から18歳の者に関する知見でございます。
デルタ株流行期以前の米国の研究でございますが、こちらは、電子カルテ記録を用いたテストネガティブデザインの症例対象研究で、12から18歳におけるファイザー社ワクチン2回目接種による入院予防効果は95%、また、ICU入室に対する予防効果は98%、また生命維持治療を要する状態に対する予防効果は99%と、高い有効性が報告されてございます。
28ページ目を御覧ください。
次に、この初回シリーズにおける12から17歳の者に対する、ワクチンの有効性、こちらは救急外来の受診を減少させる効果を見たものでございますが、こちらも米国の研究になりまして、オミクロン株の流行期に関しまして、この12から17歳におきまして、救急外来受診を減少させる効果は、経時的に低下したことが示されてございます。
具体的には、12から15歳において2回目接種から14から149日経過後の有効性、こちらが83%だったものが、150日以上経過後には38%まで低下してございます。
また、16から17歳におきましては、2回目接種から14から149日経過後の有効性が76%だったものが、150日経過後には46%に低下したものでございます。
また、オミクロン株の流行期におきましては、この2回目接種から150日以上経過した、この有効性が下に書いておりますが、もう有意な効果を認めなかったというような状況でございます。
続きまして、29ページ目を御覧ください。
こちらは、ただいま申し上げたものと同じ研究でございますが、今度は入院予防効果を見たものでございます。
こちらは、デルタ株あるいはオミクロン株流行期には、2回目接種から5か月以上経過後の入院予防効果は、12から15歳で73%、16から17歳88%と報告されております。
著者の報告でございますが、この2回目接種後の入院予防効果の経時的な変化、こちらは統計的には有意でなかったとなっておりますが、こちらは、デルタ株とオミクロン株がどちらも含めた症例なので、こちらは、そういったことに留意が必要かなと思います。
続きまして、31ページ目を御覧ください。
こちらは、昨日3月23日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会の資料でございますが、このファイザー社ワクチンにつきましては、添付文書の用法及び用量に関連する注意におきまして、追加接種の対象者は18歳以上とされておりましたが、今般、添付文書の改訂が行われまして、12歳以上の者に拡大されたところでございます。
32ページ以降は、18歳以上の知見でございます。
今回12から17歳に対象が拡大されましたファイザー社ワクチンの追加接種、こちらに関しましては、18歳以上でも同じものを用いているところでございますが、まず、18歳以上におけるオミクロン株に対する感染予防効果は、3回目接種後、14から60日経過後で71.6%まで上昇するということが分かってきております。
続きまして、33ページ目でございます。
こちらは、今度は発症予防効果に関するものでございますが、この新型コロナワクチンのオミクロン株に対する発症予防効果、これは追加接種を行うと、2から4週間後には、60から75%と回復したということが分かってきております。
続きまして、34ページ目、今度は入院予防効果でありますが、同じく18歳以上における新型コロナワクチンの入院予防効果、こちらは、追加接種後2から4週間後には92%に回復したというような報告が分かってきております。
続きまして、35ページ目でございます。
こちらは、16から17歳の者に対する有効性、救急外来受診を減少させる効果で、先ほどお示しした著者の報告でございますが、このオミクロン株流行期には、16から17歳の者における2回目接種から、14から149日経過後の救急外来受診を減少させる効果、こちらが34%、また追加接種から7日以上経過後、81%というような報告がございます。
この12から15歳に関しましては、まだ症例数が少ないので、この追加接種の具体的な効果、数値というものは提示されてございません。
続きまして、36ページ目を御覧ください。
続きまして、12から17歳の者に対して、3回目接種でファイザー社ワクチンを用いることの安全性に関する報告でございます。
これは米国の研究でありまして、このv-safeを通じて報告された局所、全身反応の頻度、こちらは2回目接種後に比べて同等あるいは若干高く、ほとんどが軽度から中等度でありまして、接触翌日に最も多かったという報告がございます。
具体的には、v-safeに3,418例が登録されて、記載のとおりのような解析がなされております。
37ページ目を御覧ください。
続きまして、同じ研究者で米国からの報告でございますが、今度は、米国のVAERSの報告でございます。これによりますと、12から17歳の者に対する追加接種後の報告、こちらは、ほとんどが非重篤でありまして、心筋炎の報告頻度は2回目接種後よりも低く、また、死亡例の報告はなかったとなってございます。
下の著者らの報告でございますが、具体的にこの心筋炎への頻度、12から17歳における追加接種後の心筋炎の報告頻度は、100万回接種当たり11.4人と、2回目接種後の100万回接種当たり、これは12から15歳では70.7人、16から17歳では105.9人と、こちらよりも少ないというような報告が上がってございます。
続きまして、38ページ目を御覧ください。
こちらは参考でございますが、11月15日の本分科会の資料を一部改変したものでございますが、18歳以上の者に追加接種を行って開始した際には、この重症化リスクの高い者や、また、重症化リスクの高い者と接触の多い者、また、職業上の理由等により、ウイルス暴露リスクの高いものについて、追加接種を行う必要性につき、特に接種をお勧めしてはどうかというようなことになっておりました。
これを踏まえまして、39ページ目を御覧ください。
こちらは、資料4に別途資料として送付しておりますが、12から17歳の者に追加接種を行うに当たりましては、基礎疾患がある方などの重症化リスクが高い者について、特に追加接種を勧めてはどうかと考えてございます。
続きまして、41ページ目を御覧ください。
今度は、12から17歳の者に対する3回目接種に関する諸外国の動向でございます。
御覧のとおり、諸外国におきましては、ファイザー社ワクチンを用いた、12歳以上に対する3回目接種を推奨している状況でございまして、対象者を12歳以上の者、全てに推奨している国と、重症化リスクの高いもの等に限定して推奨している国があるということでございます。
42ページ目は、まとめのスライドでございます。
1番は、12から17歳の新型コロナワクチン接種に係る科学的知見を整理したものでございまして、1つ目の丸ですが、先ほど申し上げましたとおり、このオミクロン株流行期におきまして、デルタ株流行期と比較しまして、この感染者数の増加とともに、この重症例の報告数が増加傾向であることが示されてございます。
また、2つ目の丸でございますが、このファイザー社ワクチンにつきましては、18歳以上の者を対象とした比較研究におきまして、オミクロン株に対する新型コロナワクチンの発症予防効果や、入院予防効果は、デルタ株と比較して低下を認め、経時的にその効果が低下しますが、3回目接種を行うことにより回復するとの報告がございます。
この12から17歳の者に関する報告に関しまして、下のポツのとおりまとめておりますので御確認いただければと思います。先ほど申し上げた内容でございます。
国内外の動向といたしまして、先ほど申し上げました諸外国の動向でございますとか、また、国内における、先ほど申し上げましたような薬事・食品衛生審議会で、この有効性・安全性を検討した結果、添付文書の改訂が行われたことを記載してございます。
これを踏まえまして、事務局案でございます。
1つ目の丸でございますが、12から17歳の新型コロナワクチンの3回目接種に関しましては、緊急のまん延予防のために実施するという措置を踏まえ、今後、流行する変異株の状況、ワクチンの有効性・安全性に関する知見、諸外国における対応状況等も勘案し、総合的に判断しまして、ファイザー社ワクチンを用いて特定臨時接種に位置づけることとしてはどうかということを諮問させていただきたいと思います。
また、12から17歳の者のうち、重症化リスクの高いものに対して、3回目接種を特にお勧めしてはどうかということに関しても御意見をいただければと思います。
43ページ目、44ページ目は、大臣指示や、また、実施要領の具体的な改正イメージを示したものでございます。
説明は、以上でございます。御審議のほう、よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
ただいまの、鈴木先生、それから事務局からの御説明がございました。12歳から17歳の者に対しての3回の接種を臨時接種に位置づけてはどうかという諮問があるということでございます。
その上で、重症化リスクの高い者に3回目接種を特にお勧めしてはどうかということであります。
それで、疾病負荷については、12歳から17歳、オミクロン株の流行で、重症度はややデルタ株と比べると下がっているようだけれども、感染者数が増えているということで重症例の報告が増えつつあるというところ、それから有効性・安全性には、このようなデータがあるというところを説明していただいたというところです。
それでは、事務局の説明、それから御提案に関しての御質問、御意見をお願いしたいと思いますが、坂元先生、お願いします。
○坂元委員 どうも御説明ありがとうございました。
まず、1点に、重症化の可能性のある人は、強くお勧めするということなのですが、この点に関しては、恐らく、接種検討をいただいた市民の方は、どういう人が重症化しやすいのかとか、多分そういう質問がある程度、予想されるのかと思います。その辺の何か説明できるような資料とか、当然、もちろん、そういう方は恐らく日頃から小児科の先生にかかっていただけるので、主治医に御相談くださいとか、ちょっとそういう情報を入れていただけるとありがたいと思います。
それから、2点目としては、既に市町村のほうには3月11日の国からの事務連絡で、この12歳から17歳の3回目接種に関して準備をしておいてほしいという連絡を受けております。
それで、市町村側は、もう恐らくどこも、着々と準備を行っているところかと思うのですが、通常このような事務連絡が3月の初めぐらいに来ると、大体市町村側としては、4月1日から開始かなという、大体以前からの経験でそう思うのですが、4月1日からの開始を予定しているということでよろしいでしょうか。なぜかというと、ちょうどここの時期は、自治体職員の異動等もあって、その辺が早く分かると、次の職員にしっかり引き継いで、粗相等のないように進めていけると思います。もしその辺がある程度お分かりになれば、教えいただきたいと。
基本的には12歳から17歳の3回目接種には、私としては賛成でございます。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
白井先、お願いします。
○白井委員 白井です。よろしくお願いします。
諸外国の対象者のところを見させていただいたところ、いろいろ考え方があるということなのですけれども、12以上というか、12歳から17歳についての3回目の接種率というのは、何かデータがあるでしょうかということとか、イスラエルなどは、もう4回目ということもあって、大分前に、もうオミクロンの前に、デルタのときに、もう3回目をやっていると思うのですけれども、その辺でどういうような感覚を持っているのかということ。
もう一つ、日本においては、2回目の接種をされた方もいると思いますし、今のところ12歳から17歳の方の副反応のこととか、あまり聞こえてこないのですが、当事者というか、3回目どうかなと思っていらっしゃるような保護者とか御本人の声というのは、何かあるのでしょうかということが、ちょっと気になりましたので、どなたか、事務局とか、また、御参加の中で教えていただければと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 産経新聞の佐藤です。御説明ありがとうございました。
3つ申し上げます。まず1つ目なのですけれども、事務局案の12歳から17歳についての追加接種を特例臨時接種に位置づけることについては、枠組みを提供するという意味で賛成です。
その上でですが、2つ目です。坂元先生が御指摘になりましたが、やはり重症化リスクが高い方に特にお勧めする以上、それが分かりやすく情報提供されることが必要だと思います。
いただいたリーフレットではQRコードがついていまして、そこを見ると、恐らく中野先生が御説明していらっしゃる厚労省のページに飛ぶのだと思うのですけれども、詳しく見る方はそちらに飛んでいただくとして、それだけでなくリーフレットなどでもコンパクトに分かりやすく情報を伝えるということが重要だと思います。
3つ目なのですけれども、ティーンへの接種率が急に上がることはちょっと考えられないと思っています。成人のように、しばらく経つと7割、8割になると、ちょっと考えられない印象があります。
外部の動向を見ながら、皆さん接種しようかどうしようか迷いつつ考えていらっしゃるので、これから先の流行の動向であるとか、あるいは、新しい変異株が出てくるとか、そういった状況によって、急に接種しようという方が増えることも考えられると思います。ちょっと大変なのですけれども、少し長めのスパンで接種できるようにして、同時に、急な接種意向の高まりに対応できるようなオペレーションができるよう、御対応をお願いできればと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
とりあえず、ここで一区切りとさせていただいて、坂元先生、白井先生、佐藤先生から御意見、御質問をいただきました。
まず、委員の皆さんにもという白井先生の御質問がありましたけれども、まず、事務局にお伺いをしましょう。レスポンス、いかがでしょうか。
○九十九予防接種室長補佐 事務局でございます。
先ほどの12から17歳の3回目接種の施行日につきましては、佐藤補佐のほうからお答えいたしますが、私のほうから、まず、坂元先生、また、佐藤先生から御質問をいただきました、この具体的な重症化リスクの高いものにつきまして、これは、佐藤先生から御指摘いただきましたとおり、資料4のリーフレットに、このQRコードを今後の載せていくような予定でございまして、ここで、やはり、重症化リスクの高いもの、これは、厚生労働省の、この審議会も含めて整理したものを、かなりリストとしては、長いものがございまして、なかなかこのリーフレットには全て書き切れないというところがございまして、このように、厚労省のコロナワクチンQ&Aにリンクを飛ばすというような対応にさせていただきたいと思っております。
また、そちらのリンク先のQ&Aのほうに、かかりつけ医に御相談くださいといった文言も記載するように考えておりますが、ただいま御指摘をいただきましたので、このリーフレットに、そのかかりつけ医と相談する旨を書き加えることは可能だと考えておりますので、そのように対応したいと思っております。
また、白井先生から御質問をいただきました12歳から17歳の諸外国の接種率の状況や、また、何か状況が分かるかということですが、現時点で、こういったデータについて、事務局のほうで把握してございませんので、申し訳ございません。また、そういった諸外国の状況も引き続き注視していきたいと考えてございます。
それでは、施行日の件、よろしいでしょうか。
○佐藤予防接種室長補佐 御説明代わります、佐藤でございます。
すみません、大臣指示の改正、12歳、17歳の追加接種の施行の適用の開始の件でございますけれども、現在、手続を急ぎ進めておるところでございます。準備ができ次第、公布日施行と申しますか、公布してすぐ適用できるようにしたいと思います。
ちょっと現時点で何日ということを申し上げられないのですけれども、もともと早ければ4月と申し上げておりましたが、現在、春休みということもあって、貴重な時期なのかなというところもございますので、もし、公布された際には、4月1日を必ずしも待っていただかなくてもいいような形で適用を開始できればということを考えております。いずれにいたしましても、日にち自体は、もう少しということでございますけれども、現在、急ぎ進めております。
以上でございます。
○脇田分科会長 あと、12歳から17歳の副反応の状況とか、委員の皆さんの印象はどうかという点と、あと、従来の接種の体制が、状況がかなり変わると、一気に押し寄せたり引いたりというところになるので、そういった体制は、いかがですかという御質問があったと思いますが、そこはいかがでしょうか。
○鶴田予防接種室長 特定臨時接種の期限につきましては、現時点では9月末ということになっておりますので、そこまでに接種を受けていただけるように我々としてもしっかり働きかけていきたいと思いますし、接種体制につきましては、これは市町村の皆様方としっかりと協力しながら対応していく必要があると考えておりますので、国としても、引き続き努力したいと考えております。
以上です。
○脇田分科会長 特例臨時接種が9月までということなので、そこまでにしっかりできるように努力をすると。それが延長されるかどうかは、状況次第という理解ですかね。
伊藤先生、副反応については、何か情報はございますか。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございました。
私ども18歳以上のデータがほとんどですので、残念ながら今のところございません。申し訳ございませんが、そういった状況でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
というところですが、白井先生の御質問はちょっと、なかなか情報がないようなところですね。また、何かあればお願いしたいと思いますが、釜萢先生、お願いします。
○釜萢委員 具体的なデータというところまでは持っていないのですけれども、医療現場からの情報、私の身近なところも含めて、医療現場の現在の肌感覚といいますか、接種の今の状況ですけれども、まず、3回目の追加接種については、18歳以上ずっと高齢者まで含めてですけれども、その3回目の接種に対する皆さんの受けたいという意欲は、1回、2回に比べると弱いと思います。ですから、予約もなかなか埋まらない状況が見られています。
それから、5歳から11歳の接種が可能になりましたが、この年代の接種希望も、なかなか予約枠が埋まらなかったり、あるいは急なキャンセルが出た場合に、ワクチンが無駄にならないように一生懸命当てはめるというような作業は、結構大変で、すぐに埋まるという状況ではないと認識をしています。
今後、今日の決定がなされれば、私自身は賛成を申し上げますが、この3回目の接種が12歳から17で実施されることになって、その部分の3回目接種がどんどん増えてくるという状況では、まだないのかなと、医療現場の感覚として持っております。御参考までに申し上げます。
以上であります。
○脇田分科会長 どうもありがとうございます。
阿真参考人、お願いします。
○阿真参考人 ありがとうございます。
この審議の、こちらの重症化リスクが高い方は特に接種をお勧めしますという、この表現と、このリーフレット、それから基礎疾患がある方というのが、この重症化リスクが高い方については勧めるという、この流れは賛成します。この年代の子たちは、みんなQRコードを読み取るということは何なくできる世代の子たちですので、この作りというのは、とてもよくできていると思います。賛成です。
以上です。
○脇田分科会長 どうもありがとうございます。
さらに御意見はございますか、これは、諮問事項ですので、12歳から17歳への3回目の接種に関して、中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。
事務局がお示しいただきました12歳から17歳の方に3回目の接種の機会を与えるということと、あと、重症化リスクの高い者に、特に3回目の接種をお勧めするというこの案には賛成いたします。
そこで、先ほど脇田座長が伊藤委員に御質問いただいた副反応のことなのですが、やはり、この2つラインで、国民の皆様に12歳、17歳の3回目接種を御提示するのであれば、12歳から17歳の方の副反応の具体的なデータというのがないと、3回目接種するときに、我が身のこととして心配していらっしゃる方々への情報が、何か十分ではないような気がいたしまして、3回目接種の相談をしばしば受けるのですが、例えば、具体的には、成人とかにおいても、高齢者よりも若い方のほうが発熱の頻度が高いと。成人においては、2回目と3回目はほぼ同程度であるというデータは、伊藤先生のも含めて、いろいろなところから出していただいていますが、殊、12歳から17歳に特化すると、それほどないということとか、あと、心筋炎に関しましても、実際に病気にかかったときの心筋炎よりも軽いという、循環器学会も出していただいていて、それは非常に心強いわけでございますけれども、副反応検討部会では、10代後半の方の心筋炎も、例数としては多くないにしても報告されているわけであって、12歳から17歳の方で、どれぐらいの頻度なのかとか、2回目より3回目のほうがより増えないのかとか、というのは、コロナが重症化しやすい、基礎疾患の重症化リスクのある方は、やはり基礎疾患をお持ちだと、発熱に対してもそんなに強くないし、心臓に何か起こったら困るなと思っていらっしゃる親御さんとかも多いですし、接種医とお話をしても担当医であれば非常に接種はしやすいと思うのですが、必ずしも担当医のところで接種ができないケースもあると聞いておりますので、そうなりますと、やはり、重症化リスクのある方に、お勧めすることはもちろん賛成なのですが、副反応のリスクというのが同時に分かっていないと、現場で接種が円滑に進まないのかなということを考えております。
以上でございます。
○脇田分科会長 中野先生、どうもありがとうございます。
今、白井先生からもありましたけれども、副反応のデータ、もちろん論文的には、先ほど御提供いただいたデータがありますけれども、実際に1回目、2回目で、12歳、17歳でどの程度なのかというところ、それから成人でも若い世代がどうか、その辺は、もう少し分かりやすく情報提供できるようにしてほしいという要望ですので、予防接種室の事務局の皆様、どうぞよろしくお願いしますということで、よろしいですかね。
川俣市長、お願いします。
○川俣委員 すみません、遅れまして、参加です。
現在、5歳から11歳の、初めてのワクチンの接種を始めています。なかなか、確かに釜萢先生がおっしゃるように、実は申込みの出だしが悪いです。
その中で、11歳の方は、途中で12歳になるのですよ。ですから、その辺が6か月後というのをはっきり言っていただけると、その前に、また打ってしまうとかということがないようにしていただくことが、ちょっと大切かなと思っています。
12歳から17歳に向けて重症化リスクの高い者に対しての3回目接種というのは、私も、事務局の言っていることで了解いたします。
その11歳の子が12歳になることに対してのことだけ、きちんと6か月とかというのを言っていただけると、行政のほうは対応しやすいかなと、ちょっと混乱をしやすいのかなと思っているので、そこだけちょっと分かっていただけるといいかなと思っています。
○脇田分科会長 川俣委員、そこはあれですかね。
5歳、11歳の方が6か月後に12歳、6か月以内に12歳になってしまうときに混乱するみたいな、そういうことですかね。分かりました。ありがとうございます。
そうしましたら、今、中野委員、川俣委員から御指摘の点、事務局いかがでしょうか。
○九十九予防接種室長補佐 御指摘ありがとうございます
今、川俣委員から御指摘いただきました、接種間隔の混乱がないようにということに関しましては、あまり混乱がないように、周知については検討していきたいと思っておりまし、今ほど御説明しましたリーフレット、こういったところの活用等も検討していきたいと考えてございます。
また、すみません、先ほど私、白井先生からの御質問に対して、諸外国の12から17歳の接種率について、今、データを把握していないと申し上げましたが、一部の国の状況を申し上げますと、例えばイスラエル、こちらは8月29日に12歳以上の者に対して3回目接種を推奨してございますが、12から15歳のデータでありますが、直近で調べた範囲で14.3%であるという状況でございます。
また、フランス、こちらは1月24日に12歳以上の者に対する追加接種を推奨しておりますが、直近の調べた範囲で約6.3%程度という状況でございます。
また、今回の諮問事項ですが、この資料5について少し説明を省略してしまいました、この資料5に今回の諮問内容について書かせていただいておりまして、この別紙のところに、今回、大臣指示に関する改正案につきまして、この対象者を12歳以上の者とするような諮問の内容を書かせていただいておりますので、こちらも御確認いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
今、イスラエル、フランスの状況ですけれども、それほど高くない接種率ということで御紹介いただきました。
それから、今、諮問事項に関しては、この諮問書、資料の5ですか、それに諮問書があり、その別紙に18歳以上としているところを12歳以上の者とすることということであります。
そのほか、いかがでしょうか。
それでは、大体御意見は出尽くしたところということですので、同じファイザー社のワクチンを用いた18歳以上の者を対象とした3回目の接種に関する知見に関して、オミクロン株に対しても重症予防効果であったり、発症予防効果は確認をされているというところであります。
実際に、論文的なデータにおいても、16歳、17歳でも3回の接種で有効性の効果があると。ただ、その15歳以下のところは、まだ症例数が十分ではないというところではありますが、有効性については確認ができているということ。
それから、情報としては、安全性についても確認ができると。データは12歳から17歳、もう少し具体的なデータを提供してほしいということもありましたので、そこはしっかりやっていただくということを踏まえて、この事務局の御提案、ファイザー社のワクチンを用いて、特例臨時接種に位置づけ、12歳から17歳の新型コロナワクチンの3回目接種を特例臨時接種に位置づけるということ。
それから、12歳から17歳のうち、重症化リスクのある者について、特にお勧めをすることということを、我々も了承するということにしたいと思いますが、いかがですか。
(各構成員異議なし)
○脇田分科会長 ありがとうございます。特に反対意見ないようですので、この資料5について諮問事項についても、原案どおり、お認めいただけるでしょうか。
(各構成員異議なし)
○脇田分科会長 ありがとうございます。
それでは、事務局におかれましては、大臣指示の発信のための事務手続を進めていただきたいと思います。その際、委員からいただきました御意見についても十分考慮していただくということで進めてください。よろしくお願いします。
それでは、次の議題に移ります。次は、新型コロナワクチン4回目接種についてであります。
それでは、事務局から御説明ですが、資料の2にまた戻っていただきます。よろしくお願いします。
○九十九予防接種室長補佐 事務局でございます。資料2の46ページ目を御覧ください。
まず、この新型コロナワクチンの4回目接種について議論いただく前提として、この3回目接種の有効性の持続期間等について、何が明らかになっているかについて御説明申し上げます。
まず、46ページ目ですが、こちらは、何度も出てくる資料で恐縮でございますが、このオミクロン株に対するモデルナ社ワクチンの感染予防効果、こちらが3回目接種、14から60日経過後では、71.6%であったものが、61日経過以降では47.4%と減少しているというところでございます。
47ページ目を御覧ください。
続きまして、オミクロン株に対する発症予防効果の有効性の経過でございますが、こちらは追加接種の2から4週後には60から75%と回復するものの、15週以降では25から40%まで低下するという報告がございます。
続きまして、48ページ目でございます。
今度は、オミクロン株に対する入院予防効果でございますが、追加接種後2から4週後では92%に回復しております。この追加接種後の入院予防効果の推移につきましては、長期的な推移というものは、まだよく分かっていない状況でございます。
49ページ目を御覧ください。
こちらは、4回の接種の具体的な有効性について、まだ、この査読後の論文が出てきていないと認識しておりますが、このプレプリント、また査読前のものの報告が続きますが、49ページ目は、イスラエルからの報告でございます。イスラエル保健省のデータベースを使用して感染予防効果、また、発症予防効果の後ろ向きコホート研究行ったものでございます。
この3回目接種から4か月以上経過した60歳以上の者におきまして、オミクロン株流行下におけるファイザー社ワクチン4回目接種により、1.9倍の感染予防効果及び4.0倍の重症化予防効果が得られたとの、これは査読前の研究報告があるという状況でございます。
続きまして、50ページ目を御覧ください。
同じくイスラエルからのデータでございます。
こちらもcorrespondenceということですが、イスラエルの18歳以上の医療従事者を対象とした前向きの臨床研究では、オミクロン株流行下におきまして、ファイザー社またはモデルナ社ワクチンの4回目接種の感染予防効果は、3回目接種と比較して、それぞれ30%及び10.8%ということでありまして、また、発症予防効果につきましては、それぞれ43.1%及び31.4%であったとの、これも査読前の研究報告がございます。
この具体的な数値につきまして、留意事項としまして、ワクチンの有効性を判断するには研究参加者が少ないと評価されておりまして、お示ししておりますとおり、この信頼区分がそれぞれ広いことに留意が必要かというところかと思います。
51ページ目を御覧ください。
同じ著者の報告でございます。同じイスラエルの報告でございますが、今度は4回目接種の安全性の報告でございます。
ファイザー社またはモデルナ社ワクチンの4回目接種を行った者の、ワクチン接種後の副反応の頻度につきまして、接種後30分の急性反応、また、5、7、14、21日後に質問票により評価した中間報告が取りまとまってございます。
こちらはファイザー社で154人、モデルナ社120人と、まだ症例数が限られるものでございますが、下の表にありますような頻度で、このような副反応が出ているという状況でございます。
ただ、著者の見解としまして、今回の調査範囲におきましては、大多数の被験者に軽度の全身及び局所反応が誘発されたものの、重大な副反応を認めなかったというような言及がございます。
続きまして、諸外国の動向でございます。53ページを御覧ください。
3回目接種から4回目接種までの接種間隔についての諸外国の状況ですが、4回接種を推奨している国は、いまだ限定的でありまして、英国、フランス、ドイツ、イスラエルにおいては、4回接種を推奨しておりますが、対象者を重症化リスクの高い者や、医療従事者等に限定している状況でございます。
英国におきましては、追加接種から、おおむね6か月以上が経過した者としておりまして、このフランスにおきましては、追加接種から3か月以上経過した者、ドイツに関しましては、70歳以上の者や5歳以上の免疫不全者等は、追加接種から3か月以上経過した者。この医療介護従事者等に関しましては、追加接種から6か月以上経過した者となっております。
ちなみに、イスラエルに関しましては、追加接種から4か月以上経過した者となっておりまして、諸外国により、この接種間隔に関しましても、対応にばらつきがある状況でございます。
次の資料でございますが、諸外国における新型コロナワクチンの4回目接種の開始時期を整理したものでございます。
4回接種の方針を決定している国におきまして、3回目接種開始から4回目接種開始までの期間は、イスラエルでは約5か月、フランス、ドイツでは約6か月半、英国では約6か月となっておりまして、米国、カナダでは、まだ、4回目接種の開始時期は未定となってございます。
最後に55ページ目を御覧ください。
この4回目接種に関するまとめの資料でございます。
先ほど申し上げましたが、まだこの4回目接種の有効性、安全性については、現時点で科学的知見は限られていると認識してございます。
この3回接種の効果の持続状況等でございますが、こちらは、先ほど申し上げましたような内容を整理したものでございますので、御確認いただければと思います。
また、諸外国の対応状況も先ほど申し上げましたとおり、4回目接種を推奨している国はいまだ限定的でありまして、イスラエルやドイツ、フランス、英国におきましては、4回目接種を推奨していますが、対象者を重症化リスクの高い者や医療医療従事者等に限定するものでございます。
論点を読み上げますが、足元でオミクロン株の感染が収束していない中で、今後の再拡大も念頭に置きつつ、3回目接種後のワクチンの有効性の持続期間や、現時点までに得られている4回目接種の有効性、安全性、また、諸外国における4回目接種の対応状況等を踏まえ、重症化予防、発症予防を目的として、4回目接種を特例臨時接種として実施するための準備を開始はどうかということをお諮りしたいと思っております。
その際、現時点の対応方針としてはどうかということでございますが、ワクチンは3回目接種として薬事承認されているワクチン、現時点では、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチンとなりますが、こちらを使用すること。また、3回目接種からの接種間隔は、現在、薬事上安全性が認められている間隔を基本としつつ、諸外国の動向を踏まえて改めて検討すること。
また、対象者は、3回目接種を完了した全ての者に4回目接種の機会を提供することを想定しつつ、ワクチンの有効性、安全性、効果の持続期間等に関する最新の科学的知見を踏まえ、引き続き検討してはどうかと考えております。
御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
それでは、今の説明は、今後、4回目接種に関して準備を進めていくべきではないかということ。
3回目の接種に関するいろいろな反省点とか、そういうものも踏まえて、委員の先生方から御意見いただければと思いますが、いかがでしょうか。
坂元先生、お願いします。
○坂元委員 4回目接種につきまして、このように、かなり早い段階で、具体的な説明をいただきまして、市町村としては感謝しております。2回目から3回目のときには、ちょっとなかなか情報共有がうまくいかなかった部分もあるのですが、このように早めに、もしかすると4回目があるかもしれないという形で市町村も、それなりの心積もりをしておいてほしいとのことだと思います。今後、積極的に国と市町村との間で情報交換をして、もし4回目をやるとなったら、スムーズにやれるという意味では、このように早い段階での、いわゆる御説明、感謝申し上げます。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
釜萢先生、お願いします。
○釜萢委員 今、坂元先生がおっしゃったとおりでありまして、準備をするということで、特に必要になったときにワクチンが足りないということにならないように、あらかじめしっかり確保しておくという姿勢を明確に示しておられるわけで、大変心強く存じますが、一方で、たまたま今朝配信されたニュースの中に、5月から4回目接種が始まるというようなものを見て、ちょっとびっくりしたのですけれども、まだ今は、あくまでも準備をするという段階で、4回目を始めるというようなことを、この分科会で決めるわけではないということを、もう一度確認をしておきたいと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
私もそのニュースを見まして、ちょっとびっくりしました。ありがとうございました。
中野委員、お願いします。
○中野委員 中野でございます。私もニュースには、びっくりした者の1人でございますけれども、委員の複数の先生方からお話がございましたように、準備をしておくということには、もちろん異論はございません。ただ、現状で、この3回目の接種が、今日お示しいただいた資料でも、国民の皆様の3割台ですかね。この現状で4回目という、3の次は4だという議論がすぐに出てくることは、健康な方に行う保健医療の施策としてのワクチンというものに対する、やはり治療と異なる薬剤の使い方でございますので、そこは十分国民の皆さんに情報提供をした上で実施しなければならないと思っています。
恐らく、今日も高橋先生から非常に分かりやすい御説明がありましたが、これまでのワクチン、不活化ワクチン何かでも、2回打った後、1回追加接種をするという1回の追加接種までは、いい免疫をつけるための基礎のコースだと思うのですね。その後の追加というのは、衰えてきた免疫をさらにもう一度呼び戻すとか、長く経ったので追加するとか、ちょっとこれまで使ってきた不活化ワクチンでは異なるニュアンスがあって、3回目の後も落ちてくるので、すぐ4回目だ、もし、そのワクチンが、発熱もない、痛くもならない、ほとんどその気になる副反応のないワクチンならそういう使い方もあるのかもしれませんが、やはり、一定の頻度で熱も出ますし、痛みの訴えもございますし、手段として有効に活をするためには、準備を始めることはよろしいですが、どういった対象の方々に、それが必要なのかとか、その辺りを1回目、2回目、3回目接種よりも、より明確にしていったほうがいいのではないかと思っております。
以上でございます。
○脇田分科会長 中野先生、ありがとうございます。
佐藤委員、お願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。
細かいことを1つと、大きなことを1つ申し上げます。
細かいことは、論点の一番初めの丸のところに、「足元オミクロン株の感染が収束しないなかで」とあるのですけれども、これは、多分、オミクロン株ではなくて「新型コロナが収束しない中で」ではないかと思います。今、4回目を考えるのは、必ずしもオミクロン株に対応するためだけではなくて、この先何が起きるか分からない中でどうするかということを考えているのではないかなと思いました。
それで、現時点で避けなければいけないのは、ワクチンもある、打つ能力もある、けれども次の波がやってきたときに、それに対応することができなくて見送ってしまったということは避けなければいけないので、準備をするということは大事だと思います。
このような先が見えない、情報も限られている中で準備をするというのは、同時に、寸前にやめることを恐れない、準備はしたけれども、全部、なかったことにしてくださいとなることも、そういう決断をすることも恐れないということだと思います。
通常、政策決定は、後からひっくり返すと、前の政策決定が悪かったと言われるのですけれども、このような不透明な情勢では、準備をしながら、しかし、それをやめる勇気を持つことにコンセンサスを持つということが大事ではないかと思います。
以上です。ありがとうございました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
福島委員、お願いします。
○福島委員 ありがとうございます。
まず、報道の件に関しては、複数の委員の先生もおっしゃられましたし、今まで私からも何回も申し上げましたけれども、先行してああいう報道が出てしまうと、この分科会での議論も、後で帳尻合わせをするために行っているような雰囲気を醸し出してしまいますので、そこは、事務局のほうでしっかり情報のハンドリングをいただきたいということです。
もちろん、プライオリティがこの分科会にあるのかどうかというのは、以前にも議論になったところです。政府に置かれている分科会のほうで主導するということであれば、それでいいのですけれども、この分科会でも議論する以上、委員の皆様に、何か不当なことが起こらないようにしていただきたいということを申し上げたいと思います。
4回目接種の議論を始める、備えをしておくという点では、私も賛成でございますけれども、これも、ほかの委員もおっしゃいましたように、3回目接種までの目的と4回目接種の目的は明らかに違うと思います。3回目接種までは、いわゆる初回接種シリーズプラス1回ということで、さきほど中野委員もおっしゃったように、より良質の免疫をつけるという目的では、そこまでをパッケージで考えてもよろしいのだと思います。しかし、既に3回目接種の時点で、国民の皆さんがそれぞれの立場で選択をする時期に来ているような印象を受けております。
その上で、4回目接種を受けたいという方は、恐らく、諸外国の状況でもお示しいただきましたように、よりハイリスクの方、高齢者であるとか、あるいは日常的にコロナと対峙しなければいけない、医療従事者あるいは介護施設の職員の方であるとかになると思うのですけれども、この方々が、なぜワクチンを受ける必要があるのか、4回目接種を受けたいと思われるかと考えた場合、例えば、論点スライドの1点目で、「重症化予防、発症予防を目的として」と示されていますね。でも、現状、コロナに感染した時点で、無症状であっても陽性であれば自宅療養をしないといけないわけです。そういう政府の全体的なコロナ対策との整合性は、どうされるのでしょうか。重症化予防、発症予防を目的としてワクチンを受けても、医療従事者の方が感染した場合、無症状でも陽性になったら自宅療養しないといけない。それによって医療現場の逼迫が起こっているという状況との整合性を、どう取られるのでしょうか、ちょっとそこを教えていただきたいと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
磯部委員、お願いします。
○磯部委員 ありがとうございます。
先ほどの諮問のところでは発言しなかったのですけれども、12歳から17歳の件、結論はもちろん賛成ではあります。特例の臨時接種に位置づけて、重症化リスクの高い者に特にお勧めするということで、結論はいいと思っていたのですが、よく質問をされるのですね。そんなに、3回目を打ったからといって、人にうつさないことになるわけではないかもしれないのに、若い人たちは、あまり重症化とかしないのにやらなければいけないのかと、要するにワクチンを打つことの意義といったことについて、だんだん悩みなり、心配なりが増え、その辺りが分かりにくくなってきているところ、漫然と3の次は4というのは、おかしいのではないかと、中野先生がおっしゃったこと、本当に私もそのとおりだと思いました。
そんな半年に一度打つようなワクチン、本当に有効なのかとか、そもそも予防接種とは、そういうものなのですかと、素人的には思ってしまうところがあります。有効性、安全性に留意しつつとにかく準備をするということは、確かにいいとは私も思います。必要なときに足りなくならないように確保するといったことも重要だというのも、釜萢先生がおっしゃったとおりだと思いますが、今後、ワクチンの有効性、安全性、効果の持続期間等に関する最新の科学的知見を踏まえ、引き続き検討という、何か普通の言い方のみならず、果たして3回目までどういう効果があって、一体どのぐらいのコストをかけてワクチンを確保して、そして、どういう効果を目指していくのか、4回目が本当に、全ての者に対して必要なのか、重症化リスクがある方の分だけ確保すればいいのかとか、何か少し大きな政策の方向性といったことを議論すべきではないか、せっかく早くから準備するのであれば、そういうことの観点を加味して議論すべきではないかというような、ちょっと感想だけですが、私の意見を申しました。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
もう少し大きな視野を持って準備をしたらどうかという御提言だったと思います。ありがとうございました。
伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 ありがとうございます。
資料を見せていただいて、12歳以上の中にモデルナが入っているので、それを、今回、3回目接種が、12歳から1歳となっておりますけれども、それが、モデルが入っていないので、その4回目接種を、モデルナを対象にするのであれば、そこら辺は外す記載をされたほうがいいのではないかという思いと、それから、今回の4回目の接種の対象者は、ハイリスクの高齢者とか、それから、社会機能を維持するための対象者、病院医療従事者とか、そういうエッセンシャルワーカーを、比較的特化したものであるメッセージをどこかのところで、現在の段階では4回目接種は、そういう対象者ですと強調されたほうが、一般の人たちもみんな4回以上打たなければいけないのかという議論が進んでいるという誤解を招かなくて済むのではないかと思います。
一方で、その接種対象者をどう選択して接種券を送るのかという議論というのは、多分、坂元先生のところが一番気にされるところだと思いますが、そこも含めて、対応策を含めてパッケージにして、次に提示をしていただけるといいなと思いました。意見です。
以上です。
○脇田分科会長 どうもありがとうございます。
信澤委員、お願いします。
○信澤委員 ありがとうございます。私も、その4回目の接種のための準備を開始するという点では賛成です。
皆さんおっしゃっているように、4回目の意義というのは、もちろん考えなくてはいけないことと、先ほど佐藤委員がおっしゃったように、4回目接種する準備はしても、しないという選択肢も考えなくてはいけないということも私も同感です。
その上で、4回目の意義ですけれども、今後オミクロン株がずっとこのまま流行し続けてくれるのであれば、今と状況は変わらないので、4回目は必要ないということになるのかもしれませんけれども、恐らく、ウイルスは変化してくると思います。オミクロン株に対するワクチンも準備しているという報道もあり、ただ、これはサルを使った実験で、オミクロン株に対して、従来のワクチン以上の効果がなかったというもので、それは論文ではなくてニュースで見ただけなのですけれども、そういう報道もありましたので、今後作られてくるワクチンの種類というか、使われるワクチン株、ウイルスの種類と、その流行して来る変異株との関係というのを考えながら4回目接種については検討していただければと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
中山委員、お願いします。
○中山委員 ありがとうございます。
ほとんどの先生が今おっしゃったことと同感なのですけれども、福島先生がおっしゃったように、やはり4回目のワクチンの性質というのは、今までのものとは随分変わってくると思うのです。これを特例臨時接種という形に位置づけるのかどうかも含めて、考えなくてはいけないのかなと思いました。
また、諸外国の例を見ても、全然推奨していないところも今の段階でありますし、データも少ないので、安全性、有効性を含めて十分に議論をしていかなければいけないのではないかなと思いました。
あとは、新しい株が出てきたときにどう対応するのかも含めて、新しいワクチンは、国産のものが開発されるとか、諸外国でも、このファイザーやモデルナ以外のものというのも出てくるのかもしれないので、その辺も情報収集して対処していかなければいけないのではないかと思いました。感想です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
白井委員、ここでちょっと区切らせていただきます。では、白井委員、どうぞ。
○白井委員 すみません、後になってしまったのですけれども、3回目の接種、今、進んでいるわけなのですが、いろいろな自治体で、例えば、高齢者福祉施設の接種を100%とか、いつまでにやろうというような目標設定をしていて、それによって、高齢者の発生が、ある程度重症化が防げたとか、そういうような評価をしながら、全部し切れないかもしれませんけれども、それを考えながら、第4回目の接種対象者を考えるということも、同時にしないといけないかなと思いましたので、今、そういうような評価ができるのであれば、データを出していただきたいなと思います。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
そうしましたら、ちょっとたくさん御意見をいただいたところですから、事務局のほうからレスポンスできるところについて、お願いしてもよいですか。
○九十九予防接種室長補佐 事務局でございます。様々な御指摘ありがとうございます。
まず、多くの御意見をいただきました。今回は、あくまで4回接種を特例臨時接種として実施するための準備を開始してはどうかということをお諮りするというところでございますので、何か具体的に、いつから返せるかとか、そういったところが決まっているものでもございませんし、また、そういった意思決定を行う際には、あと、このワクチン分科会にお諮りするというプロセスは、これは、以前も申し上げたことですけれども、こちらを改めて申し上げたいと思います。
また、福島委員から御指摘いただきました、4回目接種の目的、重症化予防、また、発症予防を目的にすること、全体の施策との整合性について、これは全くそのとおりだと思っております。
事務局といたしましては、例えば、発症予防、重症化予防があることによって、医療提供体制の逼迫を抑制するとか、そういった効果があるのかなと思いますので、そういった観点では全体の整合性とそごがないと認識しておりますが、この辺りは、引き続きワクチンの有効性等も注視する必要があるかなと思います。
いずれにせよ、全体の施策との整合性が重要ということは、我々も認識しているということでございます。
また、伊藤委員から御指摘いただきました、この対象者をどう考えるのかというところで、一方で、この接種券を、対象限定した場合にどう配るかというのは、これは御指摘のとおりの課題でありますので、これをどのようにするかは、引き続き、事務局でも検討を深めていきたいと考えてございます。回答が漏れているところがありましたら、また御指摘いただければと思います。
○脇田分科会長 多分、ちょっと大きなところで言うと、今、白井先生からあった、3回目の接種が進んでいるのだけれども、その評価がどうなっているかというところが大事なところかなと思いましたが、いかがですか。
○九十九予防接種室長補佐 失礼いたしました。白井委員から御指摘いただきました3回目接種の評価に関してですが、ワクチンを接種した者と、例えば接種していない者の陽性者の動向といいますか、そういったのは、アドバイザリーボードの中で、どのように出していくかということかもしれませんけれども、ちょっとこの辺りは、データを所管している部局とも調整しながら、どのようなことができるかを検討していきたいと考えてございます。
なかなか明確な回答ができずに申し訳ございませんが、関係部局とも連携して対応を考えたいと思っております。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
たしか、医療従事者の当初の3回目接種のデータは出ていたと思うのですね。白井先生御指摘のところは、例えば高齢者施設での接種が進んで、そこでどの程度重症化が防げたかとか、そういったことかなとも思いましたので、引き続き、データの収集、できればお願いをしたいと思います。
よろしいですか、ちょっと網羅できているかというのがあって、報道のことで、情報の管理、しっかりハンドリングしていただいて、ワクチンの問題は、かなりセンシティブな問題も含まれるので、委員の皆さんも、いろいろなお手紙をいただいたり、そういったこともありますので、事務局のほうには、しっかりお願いしたいと思います。そこは、座長としてお願いをしておきたいと思います。
あとは、ワクチンの確保の問題で、例えば5月から始めるといったら、本当にそれはちゃんと準備、アクセスの確保もそうだし、接種券の問題もそうだし、それは3回目の接種のところでの問題がいろいろあったと思いますから、そういったところもしっかりと準備をしていただきたいと思います。どんな変異株が流行するのか、そのときにどういった、こちらは、どうワクチンを準備していくのか、そこに関してはなかなか今、本当に、事務局はお答えにくいところではないかと、我々も、なかなかデータがないところで、やりにくいところだと思いますので、そこはしっかりと情報を収集していくということしかないのかなと思いました。というのが、私の感想です。
よろしいですか、大体、御質問、御意見をいただいたところにレスポンスはできていますかね。
ありがとうございました。そうしましたら、4回目の接種につきましては、今も本当にいろいろな御意見がありました。ただ、準備に関しては進めていくということは、おおむね賛成していただいたということであります。実際の体制をしっかりと準備していくということも大事ですので、そこは進めていただくと。
また、現時点での科学的な知見であったり、それから仮に4回目接種を実施する場合には、準備すべき事項ということについては、お知らせをするということで進めていただくということで、お願いをしたいと思います。そういった方針で、よろしいでしょうか。
(各構成員異議なし)
○脇田分科会長 ありがとうございます。
では、事務局におかれましては、引き続き4回目接種の接種間隔、それから対象者については、しっかり検討していただくということですね。
今、重症化リスクのある方であったり、それから社会機能維持が必要な人、医療従事者のみならず、社会機能を維持するために必要な者という御意見もございました。そういったことに関しての検討を進めていただくということとともに、自治体に対しては4回目接種を実施する場合に、準備をすべき事項をお知らせしていくと、そういった必要な手続を進めていただくようにお願いをしたいと思います。
それでは、次に進ませていただきます。
議題の4番目、武田社のワクチン(ノババックス)についての議論に移りたいと思います。
まず、事務局から資料の御説明をお願いしたいと思います。
○九十九予防接種室長補佐 それでは、少し事務局の説明の前に、大坪審議官のほうからコメントがありますので、よろしくお願いします。
○大坪大臣官房審議官 恐れ入ります。官房審議官の大坪でございます。今日は、難しい御議論を本当にありがとうございました。
4回目につきましては、データが限られておりまして、本日の御議論は、前提として、オミクロン株に対して従来のワクチンを使った場合に、効果の持続期間がどれくらいであるかと、そういったところのデータが少し出てまいりましたので、限られた、そういった前提のもとで御議論をいただいたところでございます。
先生方から御意見をいただきましたように、引き続き事態は様々変わってくると思っております。株が変わることもあるかもしれません、今般の3回目もデルタで、ずっと御審議をいただいたところ、11月からオミクロンになると、そういったことも、事態としてあり得ると考えております。
また、ワクチンにつきましても様々開発が進んでいるところですので、ここにつきましても、また状況が変わってくることもあるかと思っております。引き続き、その先生方には、その都度都度のデータを提供させていただき、即時即断みたいな無理な御判断をお願いする場面が出てくるかと思っておりますが、どうぞ、引き続きよろしくお願いいたしたいと思っておりますことと、今日も接種対象者について、様々な御提言をいただいたと思っております。
伊藤先生からも、ハイリスクの方とか、社会機能維持者という具体的なコメントを頂戴して、本当にありがとうございます。
そういった意味で、中野先生からあった不活化ワクチンと同じように考えていいのかと、そういった修正免疫を得るようなタイプのものであるのかどうか、そういったことにつきましても、ぜひ御知見を基に御提言をいただけたらと思っております。
対象者の区切り方につきましても、それをどういった手法でやるのかと、特例臨時接種というものにそもそも位置づけるのか、位置づけないのか、位置づけた上で差を設けるのかと、そういったところについても少し突っ込んだ話になりますが、引き続き御提言をいただけたら、事務局としては大変ありがたいと思っております。
また、限られた、今後も出てまいりました知見を踏まえて、ぜひ御審議をいただければと思っております。
本日のところは、大きく準備をというところで御了解をいただいたと考えておりまして、私どもの事務局のほうで何か決まっていることはございませんで、恐らく報道のほうは、今のオミクロン株に対する従来ワクチンに対しての薬事法が6か月であるということを踏まえて、推測されたものなのだろうとは思いますが、事務局のほうで何か決まっているものはございませんので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
ちょっと付け加えさせていただきました。失礼いたしました。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
今、審議官のほうからお話がありましたが、多分、3回目もそうなのですけれども、4回目の接種も、この新型コロナウイルスの感染症流行における対策の1つとして、このワクチンというものがあって、対策の全体の全体像、その中での位置づけということもしっかりと考えて、もう少し大きな視点で、このワクチンの接種をどう捉えたらいいのかというところも考えていく必要があると思うのですね。
これまでは、感染予防というところで、かなり効果が、デルタのときはあって、昨年の秋には、かなりその効果もあって、流行状況が落ち着いたと。ただ、今後、本当に今のオミクロンに対して、それだけの感染予防効果が期待できるのかというようなところで、このワクチンの接種の目的というものを考える必要があるというところだと思いますので、データは本当に、その都度出てくるということなのですけれども、大きな視点での、このワクチンをどう捉えるかということも必要なのかなと、私自身は感じたところです。
ありがとうございました。
それでは、事務局、議題の4、進めてください。
○九十九予防接種室長補佐 それでは、議題4、武田社ワクチン(ノババックス)について、56ページ目から御説明申し上げます。
資料の57、58ページ目に関しましては、このような武田社組換えタンパクワクチン(ノババックス)の特徴について御説明させていただく資料でございますが、こちらは組換えタンパクワクチンということで、こちらはB型肝炎ウイルスワクチンをはじめ、幅広く使用されているものでございます。
また、次のページは、具体的な作用機序について触れておりますが、説明は割愛させていただきます。
資料の59ページ目を御覧ください。
この武田社ワクチン(ノババックス)の有効性に関してでございますが、18歳以上を対象とした、ノババックス社ワクチン、2回接種後の有効性及び安全性を評価したフェーズⅢ試験でございます。
2万5452人が解析されておりまして、2回目接種から7日以上経過後、この追跡期間、中央値は3か月でございますが、この有効性は、発症予防効果が90.4%、また、中等症または重症に関する予防効果は100%であったという報告でございます。
60ページ目、同じ報告でございますが、今度は安全性に関しまして、18歳以上についてノババックスワクチン接種後7日目までの局所全身反応は、軽度から中等度で一過性でありまして、著者らは追跡期間中に安全性の懸念は認められなかったと報告してございます。
61ページ目、62ページ目、こちらは以前も御紹介しました英国のCOV BOOSTの試験でございます。
ファイザー社ワクチン、またはアストラゼネカ社ワクチンを初回シリーズとして2回接種をした30歳以上の者に対しまして、ノババックスワクチンを用いた追加接種は、これは、4価髄膜炎菌結合型ワクチンを対照群としたものでございますが、比較しまして、右の表のとおり抗体価が有意に上昇したと報告されてございます。
62ページ目、同じくCOV BOOSTの試験でございますが、このファイザー社またはアストラゼネカ社ワクチンを2回目接種した、先ほど申し上げました30歳以上の者に対して、ノババックスワクチンを用いた追加接種を行った後、研究期間中に報告された副反応は、著者の報告によりますと、安全性の面で許容されるとなってございます。
続きまして、64ページ目を御覧ください。
この諸外国における武田社ワクチン(ノババックス)の接種の状況でございます。
18歳以上の者に対して初回シリーズにおける武田社ワクチン(ノババックス)の接種を認める国が現在増加している状況でございまして、カナダにおいては、mRNAワクチンの代替として、一部の者に限り武田社ワクチン(ノババックス)を追加接種として用いることを可能としている状況でございます。
65ページ目がまとめてございます。先ほど申し上げましたことをまとめた資料でございます。御確認いただければと思います。
よろしく御審議のほう、お願いいたします。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
ノババックスワクチンについての御説明ということであります。
追加接種として用いることを可能としていることでありました。
どうぞ。
○坂元委員 どうも説明ありがとうございました。
このノババックス社のワクチンは、従来から使っているmRNAとは異なるリコンビナントで、全く違ったタイプのものだと思うのです。
それから、国内では、ほかのメーカーも、これに類したものを作っているということで、国内生産ができるという面では、非常に好ましいことかと思うのですが、このように、いろいろなタイプのワクチンが出てきたときに、これは、将来的に自由選択、いろいろなものが出てきて、国民が自由に選べるようになるのか、それともある程度国のほうで絞って選択していくのか、こんな問題が多分出てくると思うのです。
そうすると、選択というのは、ある意味では非常にいいことかと思うのですけれども、選択と供給というのは、必ずしも相いれないという問題もあります。例えば海外の情報で、こっちのワクチンの効果が高いとなったら国民がそっちを選ぶとか、だからワクチン戦略は、多分、ノババックスに限らず、コロナワクチン戦略全体の在り方に関わってくると思います。私はかなり重要な問題ではないかと思っております。
例えば、このノババックスは、海外から武田がライセンスインして、武田で、国内で生産できるということかと思うのですが、恐らくこのワクチンは、最初の古い野生株で多分作られたものかと思うのですね。そうすると、今後、例えば新たな変異株ができたときに、その変異株の生産とか、製造までライセンスインされているのか、やはりかなり長期的な展望が必要です。やはり国のワクチン戦略というのを考えていく中で、いわゆる、こういう国内生産ワクチンを今後どういうふうに扱っていくのかという、そういう全体的な展望の中で、1つ考えていただきたいと思っております。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
池田委員、お願いします。
○池田委員 池田でございます。
国産のもので、なおかついろいろ選択肢が増えるという点では、基本的には、期待すべきことだと思うのですけれども、ちょっと質問をさせていただきたいのは、幾つかの国で、既にこれは接種を認めるということですが、いわゆる限定的な一部のものに限り認めると、mRNAの代替として、一部のものに認めるというようなところも幾つかあるようですが、これは有効性の観点からなのか、安全性なのか、供給なのか、あるいはコストなのか、どういう原因なのか、つまり日本でこれも同じような扱いということが、ちょっと今後の方向性としては可能性が高いのかどうか、もし理由が分かれば教えていただきたいと思います。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
中野委員。
○中野委員 中野でございます。
組換えタンパクワクチンということで、従来の不活化ワクチンのモダリティに属するという、mRNAワクチンが新しいモダリティのワクチンであるということと対比して、以前から使われているワクチンだなという安心感がある。さらには、武田薬品工業さんが作るという、国産という、その安定供給の問題、いろいろな意味で期待感が高い点があることも承知しております。
その一方で、このワクチンは不活化ワクチンであるけれども90%を超える有効率が報告されている理由は、恐らくアジュバントにあるのではないかと、私は、このワクチン学という観点からは考えております。
スライドの57でも出ております、マトリックスMですかね、このアジュバントが恐らく高い免疫を誘導する、ほかのワクチンで言えば、国内であれば、不活化の帯状疱疹ワクチン、海外ではインフルエンザワクチン何かでも、新しいアジュバントを使うとより発症予防効果が高くなるというワクチンがあるかと思います。
そういった点においては、新しいワクチンであるということ、新しいものをワクチンの成分として使っているという観点からは、何も安全性に不安があるとか、それだけを強調するのではなくて、新しいワクチンであるがゆえの副反応の問題とか、あるいはmRNAワクチンの使い分けとか、追加接種と初回接種の問題とか、あるいは接種の対象者の年齢とか、何かコロナのワクチンということだけに特化するのではなくて、ワクチン学全般として、新しいモダリティ、新しいアジュバントの含まれたワクチンということで、今後の使い方をしっかりとみんなで議論していかなければいけないと考えています。
以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
私のほうからも、こういった新しいワクチンが出てくるということは、もちろん歓迎をするわけですけれども、これがmRNAワクチンとどのような違いがあるのかというところがあって、僕は高橋先生にお伺いしておきたいのですけれども、mRNAワクチンが非常に有効で、従来株のワクチンでありながら、オミクロンとか幅広い変異株に対しても有効性が誘導されると。
ただ、こういったリコンビナントタンパクのワクチンで、そういった同じような、B細胞の成熟といったメカニズムが働くということが期待されるものなのかどうかというようなところも少しお伺いをしておき、その上で、どのようなタイプのワクチンが、どういった特徴があって、流行状況において、どのようなときにはこういったワクチンを選択すべきだというような戦略が描けると、一番いいのだろうなと思っています。
ですので、そういった整理を今後していくべきなのだろうと思います。つまり変異株が幅広くやってくるものに備えるためにはmRNAワクチンで、基礎的な免疫をつけておく必要があるけれども、そこから先の追加免疫においては、こういったリコンビナントのものが、より安全性が担保されるというような形にもなるかもしれないので、ちょっとそういった絵が描けるかどうかということを、これは、将来というところでお願いなのですけれども、最初のところ、高橋先生にはお伺いしておきたいと思っています。
というところで、高橋先生、まず、その点、お答えがあれば、お願いしたいと思いますが、いかがですか。
○高橋参考人 御質問ありがとうございます。
その点は非常に重要な点だと私たちも認識しておりまして、このRNAワクチンに関しましては、非常にたくさんの免疫学的あるいは有効率との兼ね合いに関する、あと変異株も含めて知見が集まっているところになります。
ただ一方、今回の組換えタンパクワクチンで新しいアジュバント、マトリックスMを加えたタイプのものというのは、残念ながらまだ十分な知見がなくて、今後、もし接種が進んでいけば免疫データが収集して、変異株への交差性等の免疫学的な基礎データ、あと細胞性免疫はどうかとか、そういったデータは蓄積されてくるかと思います。
それを踏まえて、今後戦略として、どういう使い方をしていくかというのは、初めて議論できるのではないかなという印象です。
ただ1点、ここで、今後大きく影響し得る2つのワクチンの間違いという点について、ちょっと1つだけコメントをさせていただければと思うのですが、RNAワクチン、DNAもそうなのですけれども、体の中でタンパクを作らせるということで、要はクオリティコントロールがなかなか難しいタイプになるワクチンです。つまり体の中でどういったタンパクができるのかというのを100%コントロールすることはなかなか難しいと。
一方で、組換えタンパクワクチンというのは、タンパク分子を生成して、体の中に打つということなので、その点は、クオリティコントロールという点では、抗原構造含めて、比較的しやすいというようなタイプになりますので、そこが今後、誘導する免疫応答の量、質に影響を与えるという可能性は十分あるのかなというようなことは、今、想定しています。
私からの回答は以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
事務局のほうから、坂元先生、池田先生、中野先生の御意見に対して、レスポンスはございますでしょうか。
○九十九予防接種室長補佐 御意見ありがとうございます。事務局でございます。
全体的な視点から、本ワクチンの使用について考えるべきというのは御指摘のとおりだと思いますので、今いただいた御意見を踏まえながら、事務局としても、引き続き検討していきたいと思っております。
池田先生から御質問いただきました、カナダにおきまして、ノババックスが追加接種として限定されている理由について御質問いただきました。
これは、資料の64ページ目でございますが、注2で書いております。カナダにおきまして、薬事規制当局に関して、ノババックスの承認に関しては、初回シリーズのみでございまして、追加接種に関しましては、まだ、薬事規制当局において、まだ承認されていないという状況で、こういった背景もありまして、限定的に、いわゆる公衆衛生当局であります、NACIのほうが、このような接種方針を出していると理解しております。
私からは、以上でございます。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
○鶴田予防接種室長 すみません、事務局ですが、もうちょっと追加で御説明させていただきたいと思いますけれども、ノババックス社のワクチンについては、今まさに薬事の審査が進んでいる最中であります。
他方で、ある程度出口も見えつつあるところですので、今の時点で分かっている情報をしっかりと市町村に情報発信し、ある程度の準備も促していく必要がある時期と事務局としては考えております。
本日、審議会で議論した内容については、今の時点で分かっている内容をしっかりと自治体には伝えていきたいと考えております。
また、実際、予防接種法にどう位置づけるかというところについては、エビデンスがさらに充実していくと思いますし、薬事の結果も出てくると思いますので、それを踏まえて、また次回以降に御審議をお願いできればと思っております。
以上です。
○脇田分科会長 ありがとうございます。
さらに、委員の先生方、何かございますか。今日ここで何か決めるということではありませんので、ありがとうございました。
そうしましたら、ノババックスに関する議論もここまでとさせていただいて、今の委員の皆様からいただいた御意見については参考にしていただくということだと思います。
以上で新型コロナワクチンに関する議論は、終了ということですけれども、もう一つありまして、議題の5「MPVワクチンのキャッチアップ接種のリーフレットについて」がございます。
事務局から御報告があります。説明をお願いしたいと思います。
○飯村予防接種相談・支援専門官 事務局、予防接種室の飯村でございます。
資料6「HPVワクチンのキャッチアップ接種に係る情報提供資材」をお開きください。
MPVワクチンのキャッチアップ接種につきましては、今年4月から積極的勧奨を再開というところの中におきまして、積極的勧奨を差し控えていた間に、接種機会を逃した方に対して、公平な接種機会を確保するという観点から、本分科会でも、昨年11月から御議論いただいているところですけれども、今年の4月から3年間にわたってキャッチアップ接種を実施するということになっております。
これに伴いまして、キャッチアップ接種対象者に必要な情報を届けることを目的に、リーフレットを作成いたしました。
リーフレット作成に当たりましては、事務局でたたき台を作成し、事前に委員の先生から御意見をいただいた上で、できる限り読みやすく、分かりやすく情報を届けられるようにというところで整理してまとめさせていただきましたので、内容を御覧いただければと思います。
簡単に内容だけ御説明申し上げます。
まず、表紙がございまして、定期の予防接種に比べまして対象年齢が20歳前後の方たちになりますので、少し大人っぽいような雰囲気にさせていただきました。
2ページ目につきましては、どのような方が対象となるのか、いつ打てるのか、また、どのような接種スケジュールなのかというところの情報をまとめさせていただいております。
基本的な内容につきましては、定期の内容を踏まえた記載になっておりますけれども、コラム的な形でキャッチアップ接種特有の内容については記載させていただいております。
3ページ目につきましては、定期のリーフレットでも多く記載させていただいているところですけれども、そもそも子宮頚がんとはどういう病気なのかであったりとか、どういう対応ができるのか、ワクチンの効果やリスクなどというところをまとめさせていただいております。
4ページ目、最後のページは、基本的に市町村の皆さんが編集されながら使うということを想定しておりますけれども、どういう接種方法なのか、具体的にどうやったら受けられるのか、また、定期を逃した方で自費で受けられた方たちに対しての償還払いというところも、労働省のほうで一定整理させていただきまして、各自治体において取り組まれることがあるかと思いますので、そういう内容を市町村からの御案内という形で記載いただけたらいいかなと思いまして、記載例などを記載させていただいております。
このような形でリーフレットを作成させていただきましたので、御報告申し上げます。
報告は、以上になります。
○脇田分科会長 ありがとうございました。
HPVワクチンのキャッチアップ接種に関するリーフレットということで、おまとめ、ありがとうございます。
委員の先生方から意見は伺っているということですけれども、何か追加の御意見等あれば、お願いしたいと思いますが、いかがですか。
特にございませんか、今後、4月から実施をされると、キャッチアップに関してはされるということですから、なるべく情報が周知されるように、こういったリーフレットを活用していただけるということが望ましいと思いますが、御意見、よろしいですかね。
皆様ありがとうございました。
それでは、事務局におかれましては、4月から実施されるこのキャッチアップ接種において、適切な情報提供がなされるように、このリーフレットの活用をぜひ進めていただきたいと考えております。ありがとうございました。
それでは、準備した議事は以上となりますけれども、事務局あるいは委員の先生方から何かございますか。
事務局、よろしいですか。
○萩森予防接種室長補佐 ありがとうございます。
本日は、長時間にわたり、活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、追って御連絡させていただきます。
事務局からは、以上でございます。
○脇田分科会長 どうもありがとうございました。
委員の先生方、長時間にわたり、今日も活発な御議論をありがとうございました。
これで終了したいと思います。