第2回健康・医療・介護情報利活用検討会医療情報ネットワークの基盤に関するWG議事録

日時

令和3年12月22日(水)15:00~17:00

場所

Web開催
(事務局のみAP虎ノ門Aルーム)

出席者

<構成員(五十音順、敬称略)>
 
宍戸) )寿
 

高倉 弘喜
中島 直樹(主査)
長島 公之
松田 晋哉
松村 泰志
宮田 裕章

)  
                
 

議題

(1) 「電子カルテ情報及び交換方式の標準化」の進め方について
(2) 「共有・交換する情報」(「電子カルテ内の標準化等」も含む)について
 ①地域医療情報連携ネットワークの現状について
 ②電子カルテ情報(文書・医療情報)の標準化について
(3) 「共有・交換する手続きと方式」について
(4) その他

議事

 
○島井補佐 お待たせいたしました。ただいまより「第2回医療情報ネットワークの基盤に関するワーキンググループ」を開会させていただきます。構成員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、本ワーキンググループに御出席くださいまして誠にありがとうございます。
 本日は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催といたします。なお、報道関係者や傍聴希望者に関しましては、事前に御案内いたしましたYouTubeから傍聴していただいております。また、構成員の皆様におかれましては、会議中、御発言の際は「手を挙げる」ボタンをクリックしていただきまして、中島主査の御指名を受けてから、マイクのミュートを解除し御発言いただきますようお願いいたします。また、御発言終了後は、再度マイクをミュートにしてくださいますようお願いいたします。
 次に、本日の構成員の出欠状況について申し上げます。本日は皆様に御出席いただいております。なお、宍戸構成員、長島構成員より、用務等のため途中退席されるとの御連絡を頂いております。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。本日の会議資料ですが、議事次第並びに資料1から4及び参考資料1から3等を事前にメールでお送りさせていただいております。Web会議の画面上で見づらいときなどありましたら、当該資料をお手元で御覧いただければ幸いです。事務局からは以上となります。以降の議事進行は、中島主査にお願いいたします。
○中島主査 では、よろしくお願いします。第1回のワーキンググループでは、たくさんの意見を頂きました。その膨大な意見をきちんと仕分けしていただきまして、厚生労働省に御礼を申し上げます。
 それでは、早速始めたいと思います。まず、議事1「電子カルテ情報及び交換方式の標準化」の進め方について、事務局から説明をお願いします。
○田中室長 事務局です。資料1「電子カルテ情報及び交換方式の標準化」の進め方という資料を御覧いただきたいと思います。まず、今回の資料につきましては、前回の第1回の中で、多くの先生から今後どのように実際に進めていくのかといったスケジュールも示すべきであるというような御意見を頂いたところです。そのためには、こちらに書いてありますが、現状の電子カルテ環境を前提とした情報交換の標準化に当たっては、国民、医療機関、保険者など、それぞれの関係者にとって、その効果が実感でき、利用したくなるといったような環境を作っていくことが重要であると考えております。
 その際、我々として、今後想定される施策と期待される効果ということでまとめさせていただきました。まず、前回にもお示しをしておりますが、Web技術を活用した標準規格(HL7 FHIR)の採用、マイナポータルや民間PHRの拡充・活用の促進、診療領域や疾患に特有の必須入力項目の策定、頻用文書の構造化・規格化と診療報酬改定時のシステム更新に合わせた新規のリリース、標準化作業体制の抜本的強化、オンライン情報基盤の整備、次世代医療基盤法の見直し、診療報酬等での対応等、医療情報化支援基金による支援と、現状で想定される施策としてこのように挙げております。
 実際に期待される効果としては、左側にありますが、国民に対してはスマホ等で自らの医療情報を把握でき持ち運びできるということ、通院を要せずタイムリーに検査結果等を把握できる仕組み、また、医療機関にとっては正確な患者への問診を効率的に実施できることや、日常的な文書が自動的に作成可能であることや、ほかの医療機関の診療情報提供書などの取込作業が不要と、いわゆる実務が楽になるということ、それからシステム関係経費の節減、診療所でも安価なクラウド版電子カルテを導入する、データの利活用への貢献などが考えられます。また、保険者にとっては、重複検査の防止や医療費の適正化、特定健診に加えて診療情報を活用した保健指導などにもこれらの標準化が寄与するものと考えております。ベンダーについては、計画的かつ効率的なシステム開発が可能となり、いわゆる医療機関ごとにカスタムオーダーをしているところに取られる人材を、より有効活用できる、カスタムオーダーからの解放というようなことも、期待される効果としてはあり得るのではないかと思っています。
 今後この、いわゆる電子カルテ情報等の標準化の進め方といたしましては、3ページにありますが、このようなスケジュールで進めていければと思っています。医療情報の基盤の所には、このFHIR準拠の電子カルテ情報及び交換方式の整備、そしてコードを標準規格文書に採用することや、今後そういった標準規格文書への格納を要件化することなども併せて検討したいと思っています。
 レセプトのほうでは、正にACTION0、1、2という、今後レセプト情報から確認できる医療情報の拡充や電子処方箋の導入ということが、令和4年度中に進められる予定になっております。そして、ここのワーキングで御議論いただく電子カルテ診療情報の医療情報の扱いですが、診療情報提供書、退院時サマリー、健診結果報告書などの文書を標準化するのは、もうすぐ出来上がるというところでございます。今後、こちらに書いてある①から④、医療機関間でのやり取りで必要な情報、PHRの観点から有益な情報、医療機関と行政とのやり取りで必要な情報、医療機関と学会等とのやり取りで必要な情報を随時拡充していくことで、より標準化が進められていくと考えています。
 また、二次利用と記載していますが、いわゆる各臨床系学会による主要疾患のレジストリーなどに必要な詳細な項目の標準化をすることで、二次利用を促進するという、その際の医療機関の負担の軽減をよりリアルワールドデータに近いデータを容易に入手できるようなシステムを作っていくということを目指していきたいと思っています。
 情報基盤としては、これらの情報基盤を整備・稼働し、順次提供した文書を拡大していくということ、その普及や推進に当たっては、医療情報化支援基金による支援を考えています。診療報酬等での検討なども、こういった中に入れ込んでいく必要はあるというところです。全体的に、私どものほうでどのように進めていくのか、頂いた御意見を踏まえて、少し分かりやすい形でお示しをさせていただきました。資料1についての説明は以上になります。
○中島主査 ありがとうございました。ただいまの御説明について、何か御意見、御質問はありませんか。日本医師会の長島構成員、よろしくお願いします。
○長島構成員 長島です。前回も発言しましたが、現在、広く使われている規格であるSS-MIX2、これがやはり基盤となって、これが広く使われることを前提に、ではこれをどのように具体的な形でFHIRに移行していくのか、その際に、どのようなことが必要で、どのような負担が生じるのかという、特に既に稼働中の地連のネットワークにどのような影響があるのかというところは極めて重要ですので、SS-MIX2の総括及びそれからどのような形でつなげるかということをしっかり検討していただきたいと思います。私からは以上です。
○中島主査 ありがとうございます。SS-MIX2についても、これから地域医療連携システムとの関係、あるいはそのほかの二次利用も含めて考えていかないといけない課題だと思います。今の御意見、あるいはほかのことについても結構ですので、御意見をお願いします。松村構成員、お願いします。
○松村構成員 標準規格化が必要だというのは、もちろんそう思うのですが、やはりどの粒度で標準化するのかということで、大分内容が変わってくると思うのです。まず、文書でいいので、どの医療機関の間で情報を送るのかということ、つまりA病院からB病院に送るというときに、そこに必要な住所、宛名みたいな情報をどのように表現して、この基盤で処理できるようにするか、そういう目的での標準化が1つ必要だということがあります。
 それから、今、SS-MIXでおっしゃったように、処方であるとか検体検査結果といったものも当然この中で扱われるでしょうから、それらの情報をどういう形に最終的に変換して扱うのかということも大事です。
 もう1つ気になるのが、レジストリー等でも有効なものにするべきだという御意見がありましたが、ということは、現状でも構造化されていたり、されていなかったりするような情報を、あえてこのために構造化して送り、これを蓄積することによって、将来の臨床研究にも役立てていくというコンセプトだと思うのです。私は、これには賛成なのですが、そのためにはテンプレートのようなものを導入して、そのテンプレートで出力するデータがどういうフォーマットになって、どういう形で蓄積していくのかと、かなり細かな粒度の部分を議論しないといけないということになります。ですので、粒度が違うので、それぞれにきちっとディスカッションするべきではないかと思います。
○中島主査 情報の粒度について、松村構成員からディスカッションが必要だというお話を頂きました。ありがとうございました。宮田構成員、お願いします。
○宮田構成員 宮田です。今、構成員からの指摘もありまして、これまでの中で我々ができた部分と、なかなか今後に向けた課題、何がバリアになっていたのかということとともに、やはりこの数年間で、海外は一気に標準化ということだけではなくて、相互運用性に向けて大きく舵を切っています。
 10年前はどっこいどっこい、あるいは日本よりも厳しい状況にあったアメリカとか英国は、今はかなりの部分はつながるようになってきています。海外の施策で、もちろん仕組みも民間とのバランスも違うので全て導入可能ではないのですけれども、例えば今、松村先生がおっしゃったような、いわゆる段階的に相互運用可能なテンプレートを拡充していくという方法を取っていた米国だったりとか、あるいはシステムリプレイスのタイミングの中で、運用性みたいなこと、ポータビリティだけではなくて、要件として求めていくというような英国のやり方であるとか、この辺りで取り入れることができる部分について、この検証を踏まえて、ここから先のステップというのは時間を効果的に使っていかなければ、日本は良い方向にはいかないと思うので、海外での取組みの中で特に良かったものをどう取り込めるのか、あるいはそうでなければ、どう工夫する必要があるのか、こういったことも是非検討していただきたいなと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。欧米の良い取組を、戦略的に効率的に取り入れるべきだということだと思います。長島構成員、よろしくお願いします。
○長島構成員 早く退出してしまうので、全体を含めたことを追加させていただきます。今のことに関連しますけれども、記載内容、表現、用語の標準化というのは極めて重要だろうと思います。そこをしっかりしておかないと、後できちんとして、相互運用ということでも、お互いの理解が深まらないということで、様々な所見、記載のことについて、この用語というのはこういう内容であるということを標準化していくということ、それもできれば、国際的なものとある程度共通化していくということをこの機会にやらないと、あまり大きな進展は望めないかと思いますので、そのような視点も是非お願いしたいと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。データの表現ですね。標準化、相互運用性を保ったやり方で、かつ国際的なものがあればそれに準拠するべきということです。高倉構成員、よろしくお願いします。
○高倉構成員 高倉です。たまたま昨日なのですが、ワクチン接種証明書がデジタルで始まりました。あれはスマートヘルスカードですから、中身はHL7 FHIRなのです。既にもうHL7 FHIR準拠のデジタル、これは接種証明ですが、動き始めていますので、余りゆっくりしていると、何をやっているのだという話になりかねないなというのを少し危惧しています。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。スピード感が必要だと、ほかの事業がどんどん進んでいるということですね。一昨日でしたか、次世代医療基盤法の会議がありまして、どんどん進もうとしています。これから法の改定もありますので、そうすると匿名加工情報になってたまっていくわけです。ところが、情報が粗いまま、標準化されないままたまっても、匿名加工化されているので、その後に何もできないのです。その後に標準化ができないので、結局解析できないということになってしまいかねないのです。ほかの事業のスピード感も見ながら、こちらのスピード感も合わせていかないといけないというふうに思っております。ありがとうございます。ほかに何かありませんか。
 私から1つ、ここの今のスライドに、二次利用として「主要疾患のレジストリー等に必要な詳細項目の標準化」とありますけれども、これはもちろんそうですし、私も項目の標準化を進めてきましたけれども、一次利用にも実はこの項目の標準化というのは非常に大事で、つまりガイドラインが数多くの疾患で数百以上できております。そこの中には、この項目はこういう数字になったらこれをしないといけないとか、これとこれは一緒にしてはいけないとか、そういうことが書かれていますので、このガイドラインの中で出てくるような項目を、きちんと標準化していれば、例えばある疾患を診断したら、そういうテンプレートが出てきて、そのテンプレートを入れると、カルテがものを言い出すといいますか、今の電子カルテというのは黙っているという、ただ記録するというシステムですが、入れると、そこからAIなどがなくても今のガイドラインを実装すれば、いろいろなことを示唆して、そしてガイドライン診療を自動的に守れるということになります。
 ですので、一次利用と二次利用のところで、ガイドラインやレジストリーなどに必要な詳細項目の標準化というふうにしていただければといいと思いますし、1つ前のスライドに戻っていただきますと、期待される効果ですと、例えばステイクホルダーの中の、データ源になるのは医療機関が多いと思いますが、その医療機関のインセンティブとして、より正確な問診ということも非常に大事なのですけれども、質の高いサービスを提供できる、つまりガイドライン診療を提供できるというようなことを書かないと、二次利用でレジストリーに利用できるだけの項目であれば、大部分の研究に余り関係のない方のモチベーションが上がらないということもありますので、ここは一次利用にもこういう項目の標準化が資するということを、しっかりとアピールしてほしいと思います。
 私からは以上ですが、ほかにございませんか。もう少し時間があります。よろしいですか。それでは、また後で議論したいと思います。ありがとうございました。
 次に、議事の2「「共有・交換する情報」(「電子カルテ内の標準化等」も含む)について」のうち、前回のワーキンググループでも頭出しをしていただきましたが、日本医師会の長島構成員から、地域医療情報連携ネットワークの現状について御説明を頂きたいと思います。よろしくお願いします。
○長島構成員 それでは、この資料の画面を共有していただけますか。日医総研では、2012年から毎年、全国の地連の概況を調査しております。PDFで6ページまで進んでください。最新版(2019・2020年度版)で、回答を依頼したネットワークが356で、有効回答が270です。上の図1ですが、稼動を開始した年で見ると、地域医療再生計画によって補助金が始まった2010年ぐらいから急に増え始めて、その後、2017年から270で横ばいですが、これは新規のプラスと停止のマイナスが差し引きでちょうど横ばいになっているということです。下の図2をご覧下さい。1地連当たりの平均参加数が、最初の60から今は120ぐらいにまで増えております。
 以降はここの下に書いてあるページ数で申し上げます。2ページ目を御覧ください。上の図は都道府県全域にまたがる所が上の図で青く塗られています。下の図は二次医療圏の連携がある所ですが、主に大都市圏と首都圏、愛知県あるいは京阪神などにおいて、ここは非常に大規模な医療機関が多かったり、先行してシステムを導入した所が多いというような要因もあって、なかなか全県規模のものができにくいという要素があるように感じております。
 3ページを御覧ください。図5、実施の目的です。最も多い目的が医療連携、次に多い順に、在宅医療、救急医療、疾病管理、災害医療、脳卒中となっております。下の図6です。連携している疾病としては、脳血管障害、大腿骨頸部骨折、各種のがん、心臓疾患、糖尿病、認知症などの順になっております。
 4ページを御覧ください。図7、提供しているサービスとして多い順に、画像情報、診療情報、ネットワークセキュリティ監視、アンチウイルス、在宅医療、モバイル、医療看護などとなっております。下の図8です。使用しているシステムですが、Human Bridgeが76、ID-Linkが80と、この2つが多く、その他のシステムも108とかなり多いということになっております。
 5ページを御覧ください。図9です。共有する情報をどこから取得しているかというと、病院の画像システムと電子カルテが非常に多く、その他としては、検査センター、調剤システム等からも出ているということです。図10ですが、機能として共有できる情報項目として非常に多いのは患者の基本情報、次が病名、次が画像、そして検体検査結果、退院時サマリー、診療情報提供書、生理検査結果などです。
 では、実際に参照されているサービスは何かというのが次のページの図11です。実際に参照されている、いわばニーズが多いものは、基本情報は当然として、画像、検体検査、病名、退院時サマリー、生理検査結果などがよく参照されていることが分かります。下の図12ですが、どのような規格を採用しているかというと、デジタル画像、DICOMが最も多いのですが、次がやはりSS-MIX2です。それから、ICD-10対応の各種のマスターの順番になっています。
 7ページを御覧ください。図13です。情報連携基盤技術としてどのような統合プロファイルを使用しているかということで、患者の識別情報に関するものが多く、次に各医療機関の連携に使うような情報が多くなっております。その下、図14ですが、情報提供側、開示側の医療機関の通信ネットワークとして何が多いかというと、一番多いのがインターネットVPN、次がIP-VPN、TLS1.2、そして専用線という順番です。
 8ページを御覧ください。図15です。閲覧側の医療機関のネットワークとして、やはり一番多いのがインターネットVPN、次がTLS1.2、そしてIP-VPNの順番になっています。下の図16ですが、運用管理規定として何を制定しているかというと、様々な運用管理規定、個人情報保護、セキュリティポリシー、操作マニュアルなどということです。
 9ページを御覧ください。図17です。安全管理対策としてはウイルス対策としておりますが、最近だとランサムウエアなどによってサイバーアタックを起こすということで、この辺は極めて重要になると思っております。
 10ページを御覧ください。図18です。今回の病院では、バックアップしたデータも感染して使えなかったとなっておりますが、このような形で、情報ベンダーのサービスを利用とか、中には特別な対策はしていないという所もあって、このバックアップも今後重要な課題になるかと思っております。
 11ページを御覧ください。図19です。これが現在、大きな課題となっております。将来システムの更新、これは数年に1回起こりますが、この費用負担ということで、未定であるというのと検討してないというのを合わせると全体の71%で、これは将来システムの更新に対して費用負担が未定であるということで、これはかなり大きな問題です。
 12ページを御覧ください。図21です。地連の導入効果です。左側の濃い青の部分が「効果あり」で、多い順に、患者サービスの向上、人的ネットワークが進む、患者紹介の円滑化、従事者間の連携向上、患者の負担軽減などで、逆に、実際の各職種の負担軽減という効果は少ないという結果が出ています。
 13ページを御覧ください。図22です。維持費等を捻出するためには、診療報酬にて点数を算定することが重要になりますが、実際には、例えば検査・画像情報提供加算(200点)を算定しているのが約2割、検査・画像情報提供加算(30点)も約2割です。図24、電子的診療情報評価料(30点)も約2割で、実際に算定している所はまだ少ないです。そして、図25で、そのように算定できることを説明していますかというと、説明していない所が半分以上で、きちんと費用を捻出できるかどうかの維持費については重要と思っております。
 次のページ、図26です。今回の新型コロナウイルスの状況下における地連の使用状況の変化についてです。「変化なし」という所もありますが、その下の「施設間のコミュニケーションが増えた」、「登録施設が増えた」、「登録患者が増えた」、「施設間で感染対策について議論した」ということで、有効に使えた所と余り変化がなかった所と、逆に対面ができなくなって実際の普及活動に支障を来したということもありますが、図27の所で、このようなパンデミック下において地連が役立つ利用法があるかと聞くと、「非常にあると思う」が20%で、「あると思う」が48%と、合わせて7割で、やはりこのようなパンデミックにおいて地連が非常に役立つということが想定されています。
 16ページを御覧ください。今までは医療機関の連携ネットワークの話でしたが、実際には多職種連携システムということで、実際の在宅医療を中心とした医療介護の多職種連携システムというのが活発に使われています。図28ですが、そのシステムがどのように使われているかというと、在宅医療介護現場の連携ツールとしてほとんどが使われています。図29、使用している機材ですが、デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレットなどとなっています。
 次のページ、図30です。多職種連携においては、医師だけではなくてほかの看護師、薬剤師、ケアマネージャーと非常に多くの職種が使っている。むしろ、医師は全体の中では少ないということになります。
 18ページを御覧ください。図31です。では、どのような場面で使われているかというと、医師とのメッセージのやり取り、あるいは看護職・介護職とのメッセージのやり取り、バイタル情報の共有、服薬情報の共有、生活記録の共有ということで、メッセージのやり取りとか様々な情報の共有といったことで非常に有効に使われています。
 次のページを御覧ください。図32です。その機能として、このようにやり取りや情報共有が非常に多いので、専用のSNS等を用いたコミュニケーションツールとして非常によく使われています。その他、生活記録とか報告書作成などにも使われています。
 20ページ、図33です。多職種連携システムの効果としては、これは人的ネットワークというものも非常に多いのですが、やはり患者・利用者の安心感、各職種の学習機会が増えた、ストレスが減った、アセスメントの精度向上、ミスの低下、患者紹介の円滑化と、かなり有効に使われていることが分かります。
 最後になります。図34です。課題としては、参加率が少ないと活用できない、ITリテラシー、特に医師以外の職種においてのITリテラシーが課題になっています。それから、運用経費の費用負担が大きいということなども問題になっているということです。私からは以上でございます。ありがとうございました。
○中島主査 長島構成員、ありがとうございました。コロナ下の影響、あるいは多職種連携の詳細や課題を御説明いただきました。御説明に対して御質問とか御意見はございませんか。高倉先生、お願いします。
○高倉構成員 すみません。どうしてもセキュリティ屋なので、10ページが非常に気になりまして、発言させていただきます。バックアップはとても大事なのですが、気になったのが、「磁気メディア等の別媒体への保存」というのが23ということで、比較的少ないというのが正直な印象です。今回、ランサムウエアでやられた所も、結局オンラインでつながっているバックアップシステムまで暗号化がかけられて、破壊されてしまっていますので、対策としては、常にというわけにはいかないと思うのですが、オフラインのバックアップが絶対に必要になりますし、災害や火災等を考えた場合には遠隔地へのバックアップ、同じ建屋とかはもってのほかなので、別の物理的に離れた場所にバックアップという2本立てが必要になってくるなというのが、ちょっと拝見させていただいて思った感想です。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。セキュリティについてです。長島構成員、どうぞ。
○長島構成員 正に御指摘のとおりで、今回の病院のランサムウエアの所でも、オンラインでつながっている、つなぎっぱなしの所に置いていて感染していましたということがはっきりしてますので、今、御指摘のとおりで、オフラインの所に保管する、あるいはリモートの所で災害時に活用を可能にするということは極めて重要です。ただし、それには非常にコストと手間が掛かるということなので、ここのところは、あるいは社会保障の問題でもあるので、この点はやはり国として国民の安全を守るという意味で、しっかりとした財政的な支援を含めて対応が必要と考えております。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。高倉委員、よろしいですか。
○高倉構成員 もう1つ、このときに多分、地連ネットワークで共有している情報が最後の砦だと思っているのです。病院のものが全滅したときに、ここにある情報だけでも死守したいと思いますので、私が言うと変ですが、そこにも多分、予算の手当とかをやらないと回らなくなるだろうと気になりました。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。松村委員、お願いします。
○松村構成員 前回、長島先生から御説明いただいたときに、EHRをやりながらもPHRもやっているグループがあるとお話を御紹介いただいたと思うのですが、実際のところ、どんなふうにやられているかといったようなことを教えていただくことはできますでしょうか。
○中島主査 ありがとうございます。長島構成員、お願いします。
○長島構成員 今回は、PHRに関する部分が含まれておりませんが、まだ少数ですが、このような地連のネットワークのシステムを使ってPHR的な情報を共有している場合と、これとは別に独自にしている場合もありますので、その辺について、もし時間がありましたら次回で幾つか紹介できればと思います。宿題ということでお願いいたします。
○松村構成員 分かりました。私がちょっと気になってますのが、やはりセキュリティのことで、比較的、医療機関で閉じてやっている場合には、医療機関はそんな無茶なことはしないだろうということで少しリスクは減るのですが、患者さん自身がこのシステムにアクセスするとなると、同じセキュリティレベルでは厳しいことになるのではないかという懸念がありまして、そこをどういうふうにされているのかというのが一番お聞きしたいポイントです。
○中島主査 長島委員、お願いします。
○長島構成員 PHRとEHRの情報共有というのは今後極めて重要かと思いますが、今の御指摘のとおり、セキュリティ上クリアすべき問題が多いと思っています。実際には、例えば患者さんが持ってきたスマホなどのコードを読み取るということで、直接にはつながずにやるというようなやり方もされていますが、それだと非常に負担が大きいので、何らかの形でネットワーク間のAPI連携などで、しっかりと標準的な規模で、安全性を保ちながら、きちんとした標準化されたデータのやり取りができるという仕組み、これがPHRとEHRを統合することは患者さんにとって非常に大きなメリットがあることなので、今後の課題だと思っております。
○中島主査 ありがとうございます。
○松村構成員 ありがとうございます。
○中島主査 ほかにございませんか。今の件に関してですが、今、厚生労働省がデータヘルス集中改革プランの中で、EHR、PHRも含めたプランを進めています。この中でも、もちろんHL7 FHIRを基盤として進めることを考えておられますが、日本の中でHL7 FHIRを最も活発に進めているグループが東京大学の大江教授を中心としたNeXEHRS(ネクサーズ)という活動で、松村先生も私も入っておりまして、つい今週の初めに、大江先生からEHRとPHR基盤を、もしこのFHIRで構成するとしたらという、シンプルなモデルなのですが、そういうことも説明がございました。どういうふうにFHIRで構築していけるかと。これをできればこの会の中で、次回ぐらいに是非、松村先生か私でもいいのですが、あるいは大江教授をお呼びして説明いただくというのもいいのかと思いました。
 ほかにございませんか。それでは、また何かあれば後ほどということで、先に進めさせていただきます。
 続きまして、議事の2「「共有・交換する情報」(「電子カルテ内の標準化等」も含む)について」のうち、②の電子カルテ情報(文書・医療情報)の標準化について、事務局から説明をお願いします。
○田中室長 資料2-2の御説明をさせていただきます。2ページです。前回も少し御説明をさせていただいておりますが、現在共有することが有用な医療情報を含む文書として、下に書いてある診療情報提供書、キー画像等を含む退院時サマリー、健診結果報告書の標準化を進めています。前回、この中で処方箋データの名称が処方情報という形にHELICS協議会の中で修正をされておりまして、これを文書ではなく情報のほうに組み込むということで少し整理をさせていただきました。前回は4文書と御説明をさせていただいておりますが、3文書の標準化を進めています。先ほど長島構成員からもお話がありましたが、①②などは地連の中でも非常にやり取りがされている文書だと認識をしております。また、患者が自身の医療情報を確認できる仕組みを推進するため、健康増進法に基づく健診の標準フォーマットが作成されて、健診結果報告書の標準規格化も併せて進められているところです。
 一方で、既存の地連で、①②は既に電子的に又はネットワークに参加していない医療機関でも、紙やFAXなどで交換されて情報共有がされていて、医療情報が標準化規格を今回新たに導入するメリットというのがなかなか感じにくいという課題があろうかと思っています。そのために、今後どのような情報を標準化し、共有・交換する必要があるのかということを次のページでお示ししております。
 基本的には、このHL7 FHIRの規格の特性を踏まえて、文書等に含まれる医療情報、いわゆるリソースと呼ばれるものの標準化を進めつつ、その組み合わせ(セット)によって、以下の文書等の標準化を進めてはどうかということで、資料1の中で4つの主な文書について記載をしておりますが、視点として赤枠で囲っております。
 具体的には、下のa~eということで考えております。a、患者が自身の医療情報を確認できる仕組みに活用できる文書等を速やかに標準化してはどうかということで、これはやはり、PHRの仕組みを基盤に置いて今後の標準化も進めていくべきであるという御意見も前回頂いたところです。
 また、全国的な基盤ということで、そのメリットを享受できるということだとしますと、b、救急時に加えて災害時に有用な文書等、具体的には透析情報等の標準化や在宅酸素療法の有無を確認できるようにしてはどうか。c、電子カルテ情報から円滑に出力し、行政機関等に患者を介して提出する文書を標準化してはどうか。d、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、医療機関において作成する文書であって公衆衛生対策に活用可能な文書を標準化してはどうか。先ほどお話いただいたワクチンの接種証明なども既にFHIRで規格が導入されているので、速やかにという御指摘も頂いたところです。
 e、二次利用につながる基本的な情報の標準化については、先ほども一部御意見を頂いておりますが、その際収集する情報が多くなり過ぎないように実際の診療において入手できる基本的な情報とする等の工夫が必要ではないかということで、対応方針の案を記載しております。
 4ページには、具体的な候補としてどのような文書があるかということを書いております。透析の情報等それぞれについて、文書や医療情報、発信元、送信先、受益者、その効果などについて簡単にまとめております。透析情報、予防接種情報、感染症の発生届、これは発生届とありますが、感染症に関連するような情報と御理解いただければと思います。疾病手当金意見書、生命保険会社などで使われている診断書の類、介護で活用される主治医意見書なども標準化することで、医療機関の負担が少し省力化できることや、患者さんのいろいろな手続が簡単になるというメリットなど、より具体的な効果が見えるような文書を例として記載しております。
 5ページですが、必要な情報を適切に共有・交換するための課題・論点ということで、まずは標準化に当たっては、第1回のときから御指摘を頂いておりますが、標準規格文書の中に付与すべき厚労省標準規格コードなどを明確化し、その維持・管理体制を強化することが必要であるということで、これはコードやマスターをしっかりと入力をすること、医療機関でばらばらになっていたり、ハウスコードなどがあるものはどうするかということを記載しております。情報・データの連続性の確保及び二次利用の効果・効率性を担保するためには、標準規格文書の中に標準規格コードを付与する必要があるが、多くの医療機関においてハウスコードと呼ばれる医療機関独自のコードが採用されている。このハウスコードを厚労省標準規格コードに振り直すため(マッピング)には、医療機関に多大な負担が生じるため、マッピング作業が実際には進んでいないということです。
 また、新型コロナウイルス感染症の流行時に、新たな検査試薬などが承認された際に速やかに標準規格コードが更新されないなどの課題が明らかになっています。標準化を進めている電子カルテ情報の中には、コードが付与されていない情報などがあるということが課題として挙げられると思います。
 6ページです。具体的に標準化を進めている電子カルテ情報のデータコードの扱いについて、厚労省のほうでまとめているものなどを少し記載しております。傷病名については、厚労省標準規格のICD対応標準病名マスターなどで活用されているICD-10コードと病名管理番号が、実際にはデータ形式で採用されております。
 次のアレルギー情報は、今はまだコード等がないためにテキストデータで記載されている状況です。感染症については、臨床検査マスターなどで活用されているJLACコードが採用されています。薬剤禁忌もアレルギー同様、コードがないためにテキストデータになっております。検査に関わる部分は、救急と生活習慣病ともにJLACコードが採用されております。
 処方については、厚労省の標準規格の医薬品HOTコードマスターとYJコード、レセプト電算医薬品マスターなど、幾つかのコードが使われている状況です。注射のほうは、処方・注射オーダー標準用法規格などで活用されている用法コードも採用されております。透析については、一部臨床検査マスターなどで活用されているJLACコードが使えますが、透析情報等に関するコードはないものもありますので、テキストデータで対応する必要があります。予防接種については、ICD-10と病名管理番号などはデータ形式として活用されていると認識をしております。
 こうなってはいるものの、実際には電子カルテでは機能していない、標準化されていないという課題がありますので、ここを正にどうするかというのが非常に大きな課題という認識でいます。
 対応方針として、共有・交換する情報に付与するべきコードを明確化した上で、標準規格コードの保守管理の仕組みを検討してはどうか。その際、検査試薬や医薬品等承認後、速やかに標準規格コードを付与する仕組みを検討してはどうか。これらの標準規格コードを各医療機関において導入するためのマッピング作業を医療機関等の負担が少ない形で実施できる仕組みを検討してはどうか。現時点で標準規格コードのないアレルギー情報及び薬剤禁忌情報についても、コード付与・標準規格化を今後整備してはどうかということで、課題に対して対応を考えるということで書いておりますが、実際にこれをどう進めていくべきかということについて、是非御意見を頂きたいと思います。さらに、このコードをどのように入れていくかという中で、より考えなければならない論点などがありましたら、是非皆様から御意見を頂きたいと思っています。事務局からの資料2-2の説明は以上です。
○中島主査 ありがとうございます。ただいまの御説明に対して、何か御意見、御質問はありませんか。
○松村構成員 非常に大事なポイントをまとめていただいていたと思います。どういう事例があるかを言い出したら、挙げたら切りがないぐらいたくさんあるのです。ですので、今はそれを全て網羅的にリストアップすることはあえてしなくてもいいのではないかというのが1つです。
 その中でも、代表的なものを幾つか具体的に挙げて、例えばそれに取り組むためにはどういうコードの標準化が必要かということを詰めていって作業していくという、一連の作業を実際に進めてみて、作業プロセスを確立して、それをほかの領域に展開していくような手順が必要ではないかと感じます。医学・医療の領域というのは非常に広いので、一遍にやろうとしてもなかなかうまくいかないということが今まで感じてきたところです。
 私はこの中でも、7ページの一番下の、アレルギーと薬剤禁忌の情報を標準化して、医療機関間で情報を共有するというのは、誰が聞いても必要だろうと思われるものではないかと思うのです。今だとどうしても、紹介状に、フリーテキストの中に書いてあるだけですので、それでは自分たちのシステムに書き写さなくてはいけないわけです。当然、今の電子カルテシステムは皆さん違いますので、直近でここを標準化したからといって、すぐに情報連携ができるというわけではないのですが、5年後、10年後というスパンでいいと思いますので、未来の日本の医療情報システムでは、A病院で見つけたアレルギー情報あるいは禁忌情報、それを電子カルテに入力して、それをPHRあるいはEHRに送って、今度はB病院にその患者さんが行かれたときに、その情報を受け取って、そのままその患者さんのアレルギー情報、禁忌情報として取り込んで確認するという仕掛けがあるべきではないかと思います。やはり、この辺の情報は薬の副作用防止とか、安全性に関わってきますので、しっかりそこが連携できるとメリットも非常に大きいということで、こういったところから1つ1つ積み上げていけばいいと思います。
 そのときに当然、アレルギーの内容の標準化などをしていかなければいけません。例えば、薬に関するアレルギーでは、やはり薬剤師会、薬剤学会が担当かと思いますし、食物に関しては栄養学会、それ以外のアレルギーに関してはアレルギー学会であるとか、それぞれに専門とする学会がありますので、そこにタスクとしてお願いして、そういう項目を挙げていただいて、何らかの標準コードを付けるわけです。どれぐらいの重症度かというような表現もきちんと整備していただいて、将来そういう記載に皆さんで統一していきましょうというような流れを作るというのは、1つの成果になっていいのではないかと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。お三方が手を挙げておられますが、順番にお願いします。宍戸先生、よろしくお願いします。
○宍戸構成員 東京大学の宍戸です。先ほど事務局から御説明がありましたとおり、私は途中で退室しなければいけませんので、その点あらかじめお詫びを申し上げます。その上で、事務局から御説明いただいた資料2-2を拝見して意見を申し上げたいと思います。
 スライドの4枚目、様々な情報について、送信元、送信先、その結果これが標準化されて送信された場合のメリット、効果を非常に分かりやすく整理していただいていると思います。どうしてもこの種の情報のデジタル化については、一定のコスト負担が発生し、平たく言いますと、それを誰がどの範囲で担って協力していくのかというのは、いつも1つの課題であろうかと思いますが、こういった形でそれぞれの人にそれぞれのメリットがあり、また、その中でどのような負担をそれぞれに担っていくかということが可視化されるという、いわゆるバランスシートがそろっているということが、それぞれの主体が信頼感を持って進めていくという上で重要ではないかと思います。
 第2に、今、松村先生からお話があったスライドの7枚目の最後のアレルギー情報、薬剤禁忌情報についてのコード付与標準規格化は、非常に重要なことだろうと私も思います。やはり、ここがしっかりなされていくということは、患者、医療、それから大きく見たときの社会保障、保険者の負担、こういったものを全体で考えた上で非常に重要なことで、ここについては積極的に進めていくべきではないかと思います。
 それに関連して3点目ですが、スライドの6枚目で、私は初めてこういう形でデータコードの扱いについて、規格管理団体が様々おられるということを勉強させていただきました。こうやって見ていく中で、やはり医療情報システム開発センター(MEDISさん)の役割が非常に大きいと改めて感じたところです。他方で、この標準規格を管理していくという場合には、いわば作るだけではなくて、ランニングといいますか、見直していくということについても、相当の御負担や御苦労、人材の育成や標準化に関わる人の待遇といったようなことも含めて、これは社会全体で支えていくといったようなことも不可欠なのではないかと思います。私が不勉強のせいもあろうかと思いますが、できればMEDISさんに現実にこういうふうな標準化に当たってのコストや人材の問題といったことについても、何らかの形でお話を伺ったり、あるいは事務局からヒアリングしていただいて、この場でインプットしていただくとか、そういったことが今後の標準化の取組を進めていく上で有用ではないかと思った次第です。私からは以上です。
○中島主査 ありがとうございます。是非、MEDISさんからもお話を聞けたらいいと思います。ちなみにアレルギー情報に関しては、厚生労働省の大江班の川添先生が少し検討を始めているのではないかと思います。続きまして、宮田先生、よろしくお願いします。
○宮田構成員 先ほど厚労省からも言及がありましたが、高倉先生からもワクチン接種証明ということで、SMART on FHIRで運用が始まっています。この規格作りに関わらせていただいたのですが、やはりこれからの世界の文脈の中で、データを患者さんを軸にどういうふうに活用していくかというところが非常に大事になってくると思います。先ほど長島先生がおっしゃっていましたが、標準化を大前提としながら、それが使える情報としてどう運用されていくかといったこと、このフローの中で医療情報を活用しながら、それをどういうふうに保存してどう使っていくのかというようなことを検討していくことが非常に大事かと思います。
 例えば、アレルギー情報1つ取っても、それを電子カルテから直接PHRに運用できるものを作るのか、あるいは、今回のワクチンみたいに手打ちでもいいので、1回行政の情報に格納してそこから引っ張ってくるというやり方もあるわけです。いわゆるユーザーに対するバリューを提供する上で、どういうステップを踏むべきなのかといったことも変わってくると思うので、医療情報としての扱い方だけではなくて、それをどう社会の中で迅速に活用していくかという視点も必要なのかなと思います。その中で段階的に、例えば電子カルテ側での相互運用制を確保していくもの、例えばそれは検査値の情報といったことに関してはある程度整理ができている部分もあると思いますので、そういったところから今すぐ始めるべきもの、標準化の情報を待っていてそれからシステム化するというのは、もう我々には時間が残されていないと思うのです。今すぐできることを実現していくというステップも組み込んだほうがいいと思います。なので、これまでの標準化だけではなくて、ここから何をどのステップで進めていくかという、この工程を明らかにする中で、データの共有・交換が進めていけるといいかなと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。私も陰性証明やワクチン証明というのは、COVID-19あるいは感染症のPHRと思っておりますので、そういうものを見ながら、今の進め方をよく考えたいと思います。松田先生、よろしくお願いします。
○松田構成員 2つあります。1つは、医療材料や薬とかいろいろありますが、薬のほうはほとんどできているのですけど、材料とかのコードの標準化が中途半端なのです。基本的には、海外などはEANコードで全部やっていますが、日本はJANコードで、ただ振り切れていない材料などが結構あって、それがハウスコードの原因となっております。そういう意味では、MEDIS等の協力を仰ぎながら、医療材料や介護材料などの標準コード化を進めるべきだと思います。これはDPCを始めたときに、完全に医療材料などが標準コードになっていないことが大きな問題になっていたのです。それからもう20年近くなるのですが、なかなかそれが進んでいないということがありますので、その辺りを少し強力に進めたほうがいいのではないかと思っています。
 2番目はアレルギーのことです。ヨーロッパでは既に社会保障カードなどが普通に使われていて、これはEUで統一規格でやっているはずですが、その中にアレルギーの情報がもう入っています。海外のアレルギー情報の持ち方を参考にして日本も作られたほうがいいのではないかと思います。結局、これから国際化が進んでくることを考えますと、全く別ものにしてしまいますとまずいと思いますので、既に進んでいるほかの国のアレルギー情報などの持ち方を参考にしてやっていくといいのではないかと思いました。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。今はもう、標準化というのは、集めた後にするということがよく行われるのですが、できるだけ上流で、先ほど言われたように、JANコードやGS1とか、そういう物流コードも視野に入れながら行うという意見だったと思います。それから、アレルギーも国際標準を視野に入れて決めていくということだったと思います。ほかに御意見はありませんか。もう少しお時間がありますが、大丈夫ですか。
 それでは、次に進みたいと思います。続いて、議事の3「共有・交換する手続と方式」について、事務局から説明をお願いします。
○田中室長 資料3について御説明いたします。御議論いただいたような情報をどのように共有・交換するかということですが、課題、論点としては、地域を超えた広域での情報共有・交換の仕組み、災害時をも見据えた患者本人も含めた情報管理の仕組みには、全国的、かつ、マイナポータル等のPHRと連携した情報管理の仕組み(基盤)が必要である。既存の地域医療情報連携ネットワーク(地連NW)とオンライン資格確認のインフラ(ネットワーク・端末)、新たな基盤、いわゆるガバメントクラウドや電子カルテベンダーネットワークなどを比較し、情報を共有・交換する全国的な基盤の在り方を考えてはどうか。正にこの基盤に関するワーキングの大きなミッションの1つです。
 現在、医療機関間の基盤としてはどんなものがあるか、どんなものを作っていくのかということを記載しております。地域医療情報連携ネットワークの利用範囲は、運営主体とかそういったものによって様々な利用可能範囲となっています。
 利点としては、地連外への文書・情報の送信に限って、地連NWやSS-MIX2ストレージを対応させていることでして、懸念点としてはやはり運営コストへの懸念や課題があるということは先ほどもお話があったところです。それから、地連に参加していないとか、複数地連に参加している医療機関への対応や考慮をすることがあるということ、実際に連結するためのネットワークインフラや機器の整備、連結に掛かる期間やコストなど、運営主体の検討というのが懸念、留意点としてあるだろうということです。
 オンライン資格確認のインフラですが、既に全国の医療機関をセキュアに接続しているというところが利点で、利用範囲も全国となっています。一方で、院内、院外においてオン資のネットワークと接続するための環境整備が必要であるということや、端末の機能拡充、それから運営主体、現在は支払基金、国保中央会となっておりますが、こういった所との調整ですとか、運営コスト、費用負担の在り方の検討や医療機関の参加状況などが懸念点、留意点として挙げられます。
 新基盤と書いていますが、これは正にガバメントクラウドの活用とか、電子カルテベンダーのネットワークなどの活用というものを主に指していまして、どちらかというと、ネットワークというよりは基盤としての機能となっています。医療機関間の専用インフラを新しく整備することで、そういったものが整備できるというメリットがある一方で、新たに作るということで、コストや運営主体の検討などが新たに必要というところです。
 その下に、PHRの基盤としてマイナポータルがありますので、どちらも参考に記載しております。医療機関間をつなぐ全国的なネットワークとして、オン資のインフラが整備されていることを念頭に、利用目的に関する課題や技術面の課題、費用負担の在り方、費用対効果の評価等について、関係機関等と調整しながら検討を進めてはどうかというような対応方針案となっていますが、前回の第1回のときにも、既にこのオンライン資格確認のインフラというのが整備をされていて、そうしたものを活用することも考えてはどうかという御意見を頂いたことを踏まえて、このような対応方針案を記載しているところです。こちらについて、まずは御意見を頂きたいと思っております。
○中島主査 今回の御説明はこのスライド1枚でしたけれども、何かございますか。宍戸構成員、よろしくお願いします。
○宍戸構成員 東京大学の宍戸でございます。退出しないといけないという指示がありましたので、急いで御意見を申し上げます。事務局のほうで、具体的に共有・交換の方法について3つ分かりやすく整理していただきありがとうございました。フィジビリティという観点でも、このオン資のインフラを使っていくという、基礎として考えていくということに私も賛成です。特にこのマイナポータルなどとのオン資の将来的な連携とかというようなことは、準公共領域の最たるものとされる医療分野のデータの流通、利活用、当然守っていくべき患者のプライバシーなど、そういったものに配慮する中で、このオン資のインフラに対して非常に多くの期待があるのだろうと、これを出発点に議論を進めていただければと思っております。
 すみません、私はこれに関わるデジタル臨時行政調査会にこれから出席しなければいけないので、ここで失礼いたします。
○中島主査 宍戸先生、ありがとうございました。松村先生、よろしくお願いします。
○松村構成員 こうやって整理していただいているのですが、結局医療機関が送るべき先は、実際には結構多岐にわたるのです。今回は公的なケースを挙げられたので比較的絞られているのですけれども、例えばレジストリーであるとか、地域医療連携のネットワーク等々で、レジストリーの場合、種類ごとに送り先は沢山あるということがあります。医療機関側から見ると送り先は非常にたくさんあり、受け手側もたくさんの医療機関から受けるという構成になるわけです。そのときに、スタートからエンドを一本でつなぐという考え方でいくと、結構ネットワークをたくさん張らないといけなくなって、効率が悪いのではないかと思います。
 特に医療機関の場合は、ネットワークで外にデータを出すというのはそれなりに技術が要りますし、何回もやりたくない作業です。一回やっておけば、後はうまくやってくださいというのが本音でして、そう考えると、いわゆるハブ構成、中間点というのを置いて、そこに対してまずは送って、そして中間点の事業者が受け取ったファイルを目的の所に届ける、郵便局みたいなことを言っているわけですけれども、そういう構成を考えるのが発展性があっていいのではないかと思うのです。
 中間的なサービスは、私は電子カルテベンダーさんが担うのがいいのではないかと思っています。というのは、送る元の電子カルテシステムと受け側の対応になり、その間にセキュリティレベルの高い、破られない線を引いておき、中に送り先が書かれたファイルが送られてきて、ハブ事業者が、その送り先を見て、正しく送り先に対して送るわけです。そうすると、受手側は電子カルテベンダーさんの数だけの中間的な事業者とつなぐことさえやれば、全国の医療機関とつながることになりますから、一個一個の医療機関と直接つなぐことを考えるよりも、はるかに効率的に物事が進むような気がするのです。そういう構成も考えてみてはどうかというのが提案です。
○中島主査 ありがとうございました。高倉構成員、よろしくお願いします。
○高倉構成員 高倉です。ちょうど出ているこのPHR基盤のことについてですが、先ほども出てきたワクチン接種証明ですけれども、これももう既にスマホの標準ソフト、ヘルスケアソフトに取り込めて、そこからワクチン接種証明情報が全部一覧できてしまうという状態になってしまっています。ということは、1つ実装をしくじると、マイナポータルを使ってシェアするのではなくて、スマホを使って、スマホOSベンダーが提供しているヘルスケアアプリで共有すれば、全て共有できてしまうという基盤ができてしまっていて、既にワクチン接種はそのようになってしまっているのです。これを今後どうするのか、この方向で進むのか、それはさすがに困るというので限定的にするのかも含めて少し議論をしておいたほうがいいかと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。幾つも貴重な御意見を頂きましたけれども、いずれの意見に対しても結構ですので、コメント、御質問はございませんか。
 それでは、私から厚生労働省さんに質問というか、なかなか分からないのかもしれないですけれども、今オンライン資格確認等システムが展開されていると思うのですけれども、どれぐらいの数が参加されようとしているのかということです。よそより多いとか少ないとかも含めて、実際には10月からなので、それほど入っている所はないですし、九州大学も準備しているのですが、実装はまだもうちょっと先になりそうなのですね。どんな感じなのでしょうか。
○佐藤企画官 情報化担当参事官室の佐藤でございます。実際に本格稼動が始まったのが11月からですけれども、直近では確か7~8%ぐらいの参加率となっています。もちろん、これから正に稼動を準備に向けて歩みを進めているという医療機関もありますので、これから我々もしっかり働きかけていかなければいけないと思っておりますし、更に参加機関が増えると思いますけれども、直近の足下としてはそのような数字状況になっているところです
○中島主査 ありがとうございます。質問の意図ですが、例えば地域医療連携ネットワークが全国200か所以上にあり、それからこのオンライン資格確認が今から広がっていくのですが、どれぐらいになりそうか、あるいはマイナポータルはマイナンバーカードに連携しますので、多分普及が40%ぐらいにまでなっているのではないかと思うのですけれども、どれぐらいの人が使えるかとか、そういうことも含めて、もちろん将来、理想像、あるべき姿からバックキャストでどれを使うかを考えることも必要ですけれども、まず、最初に導入するところとしてどこがいいかということを考えなければいけないのかなと思いました。ほかにいかがですか。まず、高倉先生、どうぞ。
○高倉構成員 お先にすみません。オン資に関してなのですけれども、多くの国民が処方箋が電子化されているだけのシステムという誤解をしていると私は思っています。そうではなくて、このオン資システムを使ってどういうことをやりたいのかという、長期ビジョンも含めて、国民にきちんと説明をしておいたほうがいいかと思いました。
○中島主査 松村先生、お願いします。
○松村構成員 私は、実はオンライン資格確認のネットワーク構成がどうなっているかという詳細をよく存じあげていないのですが、当然これは医療機関から直接一対一で資格確認をするシステム側につながっているものと理解しているのです。だとすると、これを使って何か、例えばPHRをやりましょうとか、ほかの用途で使いましょうとなると、オンライン資格確認のセンターが、さっき私が申し上げたハブセンターみたいな役割を担うことになってしまって、それはウエルカムですという話なのか、そこは想定していませんという話なのか、どうなのでしょう。
○中島主査 ありがとうございます。確か今日の資料の最後のほうに、少しそのネットワーク図も含めて説明があったのではないかと思いましたけれども、事務局、違いましたかね。参考資料でしたか。
○田中室長 インフラの活用のイメージというのを、委員の先生の机上配布という形で配布をさせていただいているものがありますので、適宜御参照いただければと思います。
○中島主査 構成員限定という資料ですね。
○田中室長 そうです。我々のほうで、松村先生から御指摘のあったオン資のセンターが中間的なサービスを提供する役割を担うのかというところについては、それも排除しないと思っています。それを排除しないということで、どのようにその形を作っていくのかを、正に課題として挙げているところでして、いわゆる今の支払基金や国保連合会等、この仕組みを実際に担っていただいているのですけれども、そういった所がこの中間的なサービスを提供するために解決しなくてはならない課題というのがあるだろうという認識です。
 一方で、そこを必ずしも申し上げたような所がやる必要はなくて、例えばベンダーごとにやるというようなものも考えられるという御意見があったと認識をしておりますので、それは排除するものではありませんし、それも踏まえて課題が何かということを整理していく必要があると思っています。
○松村構成員 ありがとうございます。私の理解では、処方情報であるとか、医療行為、特定健診結果といった情報も、このネットワークを通じて参照ができるのですね。要するに、センター側に集まっている情報を、その医療機関に向けて送りますというラインですよね。今回、PHRとなってくるとその逆で、医療機関側がそういうたくさんの種類の情報を送りますということになって、かつ、その送る最終的な行き先はまちまちだという、中には学会のレジストリーのセンターサーバーだったりするわけで、やっていただくには大変ではないかという気がするのです。公的な用件で使う分にはいいとは思うのですけれども。
○田中室長 ありがとうございます。一方通行かどうかというところについては、基本的にはレセコンを使っていますので、医療機関からデータを出すことをしていて、出したものを中央の所で加工というか、資格の確認等をして、返しているというイメージではあって、特に電子処方箋については、医療機関から処方箋情報を出し、電子処方箋管理サービスの所で調剤の情報と突き合わせをし、それをまた医療者側に、情報として出すというよりは、重複投薬がないかとかそういった情報をアラートとして出すみたいな仕組みを考えられていると承知しておりますので、必ずしも一方通行だけではないと思っていまして、そうした仕組みが既に動いているのであれば、当然ラインの太さといいますか、そういうところは議論があると思いますが、インフラとしては既に整備がされているものを活用することになろうかとは思っております。
○松村構成員 そうですね。処方箋とかは正に双方向通信になりますね。誤解してました。私はレセのほうの薬の情報を見せるというのをイメージしていたのですが、電子処方箋となると、医療機関側から薬局に届けないといけないので、結構タフなネットワーク構成が必要だと考えます。これが確かにできるのであれば、かなり強いネットワークだと思います。
○中島主査 確かデータヘルス集中改革プランの中でも、そのネットワークが記載されていたと思います。松田先生、よろしくお願いします。
○松田構成員 松田です。いろいろとお話を聞いていて、またいろいろと間違えてしまいそうな予感がしていて、できるだけ最初はやはりシンプルなものから始めたほうがいいと思うのです。いろいろなことを一遍に走らせると、たくさん間違えたときに収拾が付かなくなってしまうので、透明化されたものできちんとやっていくことがとても大事だと思いました。
 それで、電子処方箋にしてもレセコンでやるにしてもなのですが、薬剤に関して、余りほかの国のことばかり言ってもしょうがないですけれども、ヨーロッパでは閲覧できる仕組みはもうできていますよね。イギリスでもカナダでもできています。でも、一番参考になると思うのは、日本と同じように国民皆保険で、かなり長い歴史をもって処方情報が見られる仕組みを作ってきているフランスのやり方だと思うので、そういうものも参考にしながら、あと、なるべくきちんと動く仕組みを、安全な仕組みを、最初から考えられていったほうがいいのではないかと思います。
 今のお話を聞いていると、独自でいろんなことをやっているという、しかもいろんなベンダーも絡んで、いろんな仕組みも併存するような形でやっていくと、トータルで見るとすごくコストが掛かってしまうし、何か考えを変えようと思ったときに、すごく大変な手間が掛かりますので、そういう意味で、ヨーロッパとかカナダがやっているように、いろんな仕組みの基本的なフォーマットというものを国がきちんと定めて、それに従ってやっていただく方向というのがいいのではないかと、前半のお話を聞いていて思いました。
○中島主査 シンプルで始めるというのは大変重要だと思います。一方で、処方情報、調剤情報に関しては、もうかなり進んでいて、国の方針も決まって、実装が始まろうとしているというように覚えていますけれども、厚生労働省から何か御説明はありますでしょうか。
○佐藤企画官 情報課担当参事官の佐藤です。電子処方箋についてですが、オンライン資格確認についてしっかり取組を進めていかなければいけないというところで、先ほど座長から御紹介ありましたとおり、データヘルスの工程表に基づいて取組を進めております。若干いろいろとありまして、当初の計画よりは遅れておりますけれども、再来年の1月ですか、開始に向けて準備を進めている状況です。
○中島主査 再来年の1月ということは約1年後ですね。ですから、松田先生、これに関してはかなり検討をして、医療安全にも関わりますので、何とか日本もこういう処方情報、調剤情報が流通できるようなことがようやく進もうとしております。
○松田構成員 はい、分かりました。
○中島主査 宮田構成員、よろしくお願いします。
○宮田構成員 宮田です。今、松田先生がおっしゃったことは私も賛成で、これはさっきのこととまた重なってくるところだと思うのですけれども、迅速な、短い期間の中で実現できることと、いわゆる医療情報全体を標準化していくというような時間が掛かるプランを分けながら工程を作ったほうがいいと思います。SS-MIXで、途中で長島先生もおっしゃっていましたが、それがこれまでの工程の中で実現できたことと、そうではなかったことというのがあるとは思うのですけれども、例えばデータヘルス改革の中でも、承認というのか、レセプトを支払基金のシステムとダイレクトでつなぎながら、先進医療の一部というものを評価できるようにしていくような、そういう工程というのがあるのです。それをどういうステップでやっていくのかといったことが、向こう側には工程として示されているので、医療機関側では、例えばそれを先進医療にするのかどうするのかといったことにもくくりがあると思いますが、全ての医療機関が足並みをそろえるというやり方だけではなくて、システムのリプレースのタイミングの段階でどんどん対応を進めていくとか、そういうこの一歩を進めていくための進め方そのものも、かなり具体的に言及していっていただければいいかと思います。
○中島主査 それでは、この件につきましては時間になりましたので、次に進めさせていただきます。ありがとうございました。
 続きまして、議事4のその他について、事務局から説明をお願いします。
○田中室長 資料4を御覧ください。Action1に係る同意画面及び関係書類改定等について御説明します。これは電子カルテ情報の標準化とは異なって、いわゆるレセプト情報から医療機関に患者情報を提供する仕組みの中のお話になっています。第1回のネットワーク基盤に関するワーキンググループにおいて、顔認証付きカードリーダーの同意画面について御説明をしたところでして、顔認証付きカードリーダーの文言を、前回、薬剤情報と診療情報を合わせて受診情報と表示をして同意を取りたいと御報告しておりますが、この顔認証付きカードリーダー自体が薬局においても設置をされるということから、いわゆる受診情報と表示をされることで混乱を招くのではないかという御指摘がありまして、今、記載のあるお薬情報が含まれていることを明示したほうがよいという御意見がありましたので、同意画面の表現を、前回「受診情報」と記載したものを、「診療・お薬情報」に見直しをしたいと思っております。こちらの顔認証付きカードリーダーについては、医療機関と薬局等、患者様がマイナンバーカードで顔認証付きカードリーダーで確認をしたときに、同意画面として出る画面の文言のお話になります。
 また、このAction1については、前回御説明をしたとおり、診療情報に関する情報が拡充されることになっております。次のページに関係書類の改定等という資料を付けておりますが、既に薬剤情報と特定健診情報を確認できる仕組みは動き出しておりまして、それに関わる様々な文書、利用規約や運用マニュアル、技術解説書などの関係書類の改定について、いわゆる診療情報というのを付け加えて、システムに係る文書について改定を進めているところです。参考として、どのような関係書類があるかということを簡単に記載しております。このような形で、来年の夏を目途に、診療情報、過去の医療機関名、診療日、それから手術や透析、移植の情報などが新たに拡充されるところです。その準備について簡単に御報告しました。以上になります。
○中島主査 ありがとうございます。何か御質問、御意見ございませんか。御質問がないようなので、私からさせていただきます。今、厚労科研で、マイナポータルからのAPI連携で、特定健診情報、レセプト由来の薬剤情報などをAPI連携でダウンロートするという仕組みを作ろうとしているのですが、患者さんにとっては毎回マイナンバーカードが要るのです。特定健診は1年に1回なのでいいとしても、どんどん情報等が増えてきたときに、今のやり方だとちょっと厳しいなと感じました。これは、もちろん今からどんどん改善はされると思うのですが、毎回マイナンバーが要ることが本当の前提であれば、セキュリティの問題ももちろんあるのですが、運用されるのかなという気持ちもしました。一応、経験した者としてお伝えしておきます。
 今の件について、厚労省さんから、あるいはデジタル庁さんも絡んでいることですので何かあればと思いますが。患者さん、あるいは国民が本当に使いやすいもの、もちろんセキュリティは必要ですが、使いやすいものを考えていただきたいと思うのです。最初の入口で、このやり方でアレルギー反応が起きてしまうと、少しそこは困るかなと思っています。ほかに何かございませんか。よろしいですか。
 それでは、本日準備した議題はこれで終了となりますが、最後に、今回のワーキンググループでは、参考資料2の3ページにまとめられている「共有・交換する情報」、「共有・交換する手続と方式」、「電子カルテ内の標準化等」の論点で議論をいたしました。次回は、同じく参考資料2の4ページにまとめられています「コスト・拡張性」、「電子カルテの普及」を論点に議論させていただきたいと思いますが、次回に向けて、何か御意見などはございますでしょうか。松村構成員、よろしくお願いします。
○松村構成員 やはりこのコストの問題は、早めに何か明るい兆しがあったほうがいいと思うのです。我々医療機関を担う立場としますと、やはり、こういうPHR、EHRがいいとはいえ、電子カルテにどうしても手を加えないといけないことになって、それに相当のお金が掛かるとなってくると、そのコストをどこからどう捻出するのだということがいつも問題になってくるのです。EHRも、やはり資金があったので、少しそれで緩和されたと思います。ただこれが、そういう支援金だと、維持することが難しいということも経験していることだと思うのです。ですので、今後のPHR、EHR、こういう情報ネットワークの基盤を作るという意味で、各医療機関側にとってはそのための資金がちゃんとある状態にするべきだと考えます。
 日本の場合は、診療報酬をきちんと国が定めているわけですから、診療報酬の中から何とか捻出できないかということを期待しているところです。ですので、この議論をするときに、何か診療報酬の中で関連しそうな項目などをあらかじめ調査をしていただけると有り難いと思います。
○中島主査 ありがとうございます。大変、貴重な御意見だったと思います。次回に向けて、委員の先生方にしっかりと考えていただければと思います。ほかにございませんか。今の御意見に対してでも結構です。では、次回はこういうお話を、今の松村先生からの御示唆も含めて話をさせていただきたいと思います。事務局には、今の松村先生の御意見を踏まえて、また次回のワーキンググループの資料の準備をお願いします。今日の議題は以上なのですが、今日の議題の中でまだ指摘がある部分などがあればと思いますが、いかがでしょうか。
 では、私からよろしいですか。資料2-2の4ページです。このときにはお話をしなかったのですが、現在非常に必要なものとして、この標準化と実際のデータの流通というのは非常に大事なことだろうと思います。もう1つは、いろいろなデータ項目をできるだけ絞って、余り何でもかんでもということではないというようにしないと、実際には入力率も悪くなりますし、意味がないことになるというのもよく分かっています。ただもう1つは、少し先、例えば5年とか10年先からバックキャストをして、そして、こういうものがないといけないのではないかと、DXではバックキャストが1つのキーワードになっています。こういう情報が必要だということも含めた学会の項目決めとか、そういうことを含めた、あるいは情報項目を定めることが必要だと思っています。
 4ページは非常に大事な文書だとは思うのですが、結構古い文章が多いです。これらの項目も、今ある項目を目指してこれを標準化するというよりは、この機会に、実際にはレジストリーに必要な情報とか、ガイドラインに必要な情報というのはかなり似通って、今この医療でこの疾患に対して、あるいは予防接種に対して非常に重要な情報になるので、そこは収束するのですが、恐らくここにある届出なども本当はアップデートして、同じようなデータ項目でやっていけるのではないかと思うのです。私からは、行政もこういうフォーマットをアップデートしていただいて、解析などにも使えるようなものをどんどん取り入れていただければと思っています。
○田中室長 御意見ありがとうございました。各文書について、いろいろと各局が必要に応じて文書の標準化ということは取組をしているところですので、今頂いた御意見については各局にお伝えしたいと思います。
○中島主査 ありがとうございます。ほかにございませんか。松村先生、お願いします。
○松村構成員 中島先生の御意見に触発されて思い付いたのですが、我々医療をやっている側から見ると、中島先生もいつも強調されていますが、医療で役立つ情報が必要だということです。しかし、標準化されるデータとしてリストアップされるときに、医療上の本質的なデータがないような気がしてしまうのです。これは確かに難しくて、疾患ごとにありますので、挙げ出したら切りがないことから、網羅してこれで十分でしょうみたいなことに、いつまでたってもならないので、難しいと思うのです。ただ、それはそれで、学会でまとめていただくとか何かやりようがあると思うので、行く行くはそういう方向を目指すべきと思います。学会によっては、例えば糖尿病学会などはかなり早くから着手されていますから、先行するような所は、そういうのをどんどん出していただいて、みんなで、こういう情報をこういうコードで集めていきましょうといった、今、レジストリーで盛んにされていることを、PHRに取り込んでいくというのもありではないかと思います。何かそういうものにつながっていく雰囲気をドキュメントの中に残していただければ有り難いと思いました。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。松田先生、よろしくお願いします。
○松田構成員 ちょっと余計な話になってしまうのですが、これは多分、中島先生のほうがお詳しいと思うのですけども、実際ASEANでも電子カルテ情報などの標準化のプログラムのプロジェクト、今はコロナで止まっているとは思うのですが、これが走っています。タイとインドネシアとフィリピン、シンガポール、この辺が中心になっているはずなのですけれども、後ろではオーストラリアの支援を受けています。オーストラリアはご存知のとおり、WHOのFICの中心機関であって、しかもほかの国では医療情報、電子カルテに書く情報の標準化は進んでいて、タイではMySQLで作った電子カルテがかなり普及していて、みんな同じフォーマットでやり始めているのです。
 日本はこれからアジアからの労働者もたくさん来るし、多分将来、10年とかのスパンで考えると、必ずASEAN諸国の人たちとの情報の交流というのが出てきてしまうと思うので、国際的な標準化の流れも横目でにらみながら、いろいろな事業を進めていただけるといいのではないかと思います。以上です。
○中島主査 ありがとうございました。非常に大事なことだと思います。宮田先生、よろしくお願いします。
○宮田構成員 ありがとうございます。先ほど松村先生がおっしゃったことも本当に大事で、やはり現場が使えるかどうかですよね。負荷があるかどうかということも大事なのですが、現場がこの医療において使えるということであれば、それはむしろ入力負荷ではなくて、価値のある情報の循環につながっていくのです。先ほど、PHRで患者さんということをお話しましたが、臨床現場における重要性ということで、糖尿病学会の事例も出ましたが、内科系学会で集まって、ミニマムデータセットという形で、50項目ぐらいで、それをブラッシュアップしているような提案もあるので、こういったそれぞれの書式における標準化ということだけではなくて、現場が医療の質の向上につなげていくための観点といったところも、この工程の中に入れていけるといいと思います。
 その上で、もう既に相互運用可能性に今すぐビルトインできるものから、もう少し整理に時間が掛かるものまで幾つか整理した上で、全部待ってから行うのではなくて、それを段階的にしっかり入れていけるような工程が作れるといいなと思いました。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。高倉先生、よろしくお願いします。
○高倉構成員 私も皆さんの意見を伺っていて触発された口なのですが、多分我々日本人もコロナが収まれば、どんどん海外にまた出ていくことを想定すべきだと思うのですが、そのときに例えば高齢者の方が安心して出かけられるようにするということを考えた際に、国内向けのPHRの基盤と海外の共通の基盤の相互乗り入れができるような仕組みが必要になるだろうと思いました。
 実際、米国のほうで、私が一緒に仕事をしている先生方だと、多分70代とか80代の先生方が、自分のPHRをスマホに入れて持ち歩いている状態で、どこで倒れてもすぐに主治医に連絡が飛ぶようになっているとか、研究なのか、ちょっと微妙なところはあるのですが、そういうことをされていたりしますので、多分近い将来、我が国もそういう方向になっていくのだろうなと思いました。以上です。
○中島主査 ありがとうございます。ほかに御意見はありませんか。よろしいですか。それでは、本日も活発に御議論いただきましてありがとうございました。それでは、事務局からそのほかに何かございますか。
○田中室長 本日も活発な御議論を頂きましてありがとうございました。議事録につきましては、可能な限り速やかに公表できるよう、事務局として校正作業を進めてまいります。委員の皆様方におかれましては、年末年始ではありますが、御協力いただきますようお願いを申し上げます。次回ワーキンググループの日程につきましては、日程が決まり次第御連絡をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。事務局からは以上になります。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
○中島主査 それでは、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。