2021年11月19日 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 議事録

日時

令和3年11月19日(金)15:00~

出席者

出席委員(22名)五十音順

 (注)◎部会長 ○部会長代理
 

欠席委員(3名)五十音順

行政機関出席者
  •  鎌田光明(医薬・生活衛生局長)
  •  山本史(大臣官房審議官)
  •  中井清人(医薬安全対策課長)
  •  髙橋暁子(医薬安全対策課安全使用推進室長)
  •  池田三恵(独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監) 他

議事

○医薬安全対策課長 それでは、令和3年度第2回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会を開催いたします。本日御出席の先生方におかれましては、お忙しい中御出席いただき、どうもありがとうございます。
 今回の会議の公開については、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からYouTubeによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省のホームページに掲載いたします。また、今回もWeb開催ですので、対面での進行と一部異なる部分がございます。議事に先立ち、事務局より進行方法について御説明申し上げます。
○事務局 それでは、御説明申し上げます。まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにお願いいたします。御意見、御質問の際にはミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。御発言のタイミングが重なった場合は、部会長から順に発言者を御指名いただきます。会議中にマイクの調子が悪くなった場合などは、音声の代わりにメッセージに御意見を賜るようお願いする場合がございます。システムに動作不良等がございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。また、万が一事務局のサーバーがダウンする等のトラブルが発生した場合には、事務局から一斉にメールにて連絡する場合がございますので、その際には御確認をお願いいたします。
 事務局からは以上です。以降の議事進行については、岡部会長にお願いいたします。
○岡部会長 それでは、議事に入る前に、委員の出欠状況、審議への参加等について事務局から説明をお願いします。
○事務局 本日は、多賀谷委員、戸部委員、舟久保委員より御欠席との御連絡を頂いております。また、三村委員は15分ほど遅れて御参加されるとのことでございまます。また、小宮根委員と小松委員は16時頃に御退席予定です。若干遅れている先生もいらっしゃいますが、現時点で19名の先生に御出席を賜っておりますので、薬事・食品衛生審議会の規定による定足数に達していることを御報告申し上げます。
 続いて、薬事分科会審議参加規程に関する確認事項について御報告申し上げます。本日の議題は全て報告事項ですので、利益相反状況についての確認は行っておりません。
 最後に、所属委員の薬事分科会規程第11条への適合状況の確認結果について報告いたします。薬事分科会規程においては、「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。今回、全ての委員より適合している旨を御申告していただいておりますので御報告申し上げます。以上です。
○岡部会長 ただいまの事務局からの説明に対して、御意見、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。続いて、事務局から配布資料の説明をお願いします。
○事務局 資料について御説明いたします。資料は、あらかじめ電子媒体でお送りしております。議題1に関しては資料1-1~1-5、議題2に関しては資料2-1~2-7、議題3に関しては資料3-1~3-2となっております。このほかに、議事次第・配布資料一覧、委員名簿、参考資料として薬効分類表をお送りしております。また、本日はオンライン開催ということで、資料は厚生労働省のホームページにも掲載しておりますので、傍聴の方におかれましては、そちらを御確認いただきますようお願いいたします。お手元に御用意のない方がいらっしゃいましたら、事務局までお知らせください。
○岡部会長 資料などについてはよろしいでしょうか。それでは、議題1「医薬品等の市販後安全対策について」に入ります。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 それでは、資料1-1「医薬品等の使用上の注意の改訂について」です。令和3年7月に開催された令和3年度第1回医薬品等安全対策部会終了後から本日までの間に、改訂指示通知を発出した品目の一覧をお示ししております。資料には、改訂内容、改訂理由、直近3年度の国内副作用症例の集積状況などをまとめております。
 これらの使用上の注意の改訂については本部会の先生方に御確認いただいたものであり、また、改訂時にPMDAメディナビで配信するとともに、機構のホームページと医薬品・医療機器等安全性情報にも掲載しております。資料1-1については以上です。
○岡部会長 順番に進めていいでしょうか。1-2まで進めてよろしいでしょうか。
○事務局 はい。そのように進めさせていただきます。
○岡部会長 では、引き続きで1-5までお願いします。
○事務局 資料1-2を御覧ください。「ワクチンの安全性に関する評価について」です。令和3年7月7日、同7月21日、同7月30日、同8月4日、同8月25日、同9月10日、同10月1日、同10月15日、同10月22日及び同11月12日に開催された安全対策調査会と厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会との合同部会において、ワクチンの安全性について御評価いただきました。
 1ページの1、新型コロナワクチンの接種及び副反応疑い報告の状況等についてです。各ワクチンの報告状況は表1に示しております。ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されております。
 2ページ、アナフィラキシーの評価です。コミナティ筋注についてですが、アナフィラキシー疑いとして2,922件の報告が10月24日までに製造販売業者からあり、うち555件がブライトン分類1~3に該当すると評価されております。また、COVID-19ワクチンモデルナ筋注についてですが、10月24日までに製造販売業者からアナフィラキシー疑いとして491件の報告がありました。うち50件がブライトン分類1~3に該当すると評価されております。バキスゼブリア筋注については、10月24日までに医療機関からアナフィラキシー疑いとして3件の報告がありましたが、いずれもブライトン分類に該当するものはありませんでした。
 続いて、(3)血小板減少症を伴う血栓症・血栓塞栓症(以下、TTS)についてです。コミナティ筋注に関しては、TTS疑いとして製造販売業者から39件の報告があり、うち12件がブライトン分類1~3に該当すると評価されております。また、COVID-19ワクチンモデルナ筋注についてですが、10月24日までに製造販売業者からTTS疑いとして3件の報告があり、うち2件がブライトン分類1~3に該当すると評価されております。また、バキスゼブリア筋注については、10月31日までに医療機関からTTS疑いとして1件の報告がありました。この1件がブライトン分類1~3に該当し、バキスゼブリア筋注で報告されたTTS疑い報告については、因果関係評価により「ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの」と評価されております。
 続いて、(4)は心筋炎事象についてです。コミナティ筋注は、10月24日までに製造販売業者から210件の報告がありました。COVID-19ワクチンモデルナ筋注については、10月24日までに製造販売業者から152件の報告がありました。いずれも専門家の評価により、「ワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの」とされた症例はありませんでした。バキスゼブリア筋注については心筋炎疑いの報告はありませんでした。
 3ページです。(5)は死亡症例についてです。コミナティ筋注は10月24日までに死亡事例として1,279件、COVID-19ワクチンモデルナ筋注は10月24日までに死亡事例として46件の報告がありました。いずれも専門家の評価により、「ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの」とされた症例はありませんでした。バキスゼブリア筋注に関しては、10月24日までに死亡事例としての報告はありませんでした。
 2は7月21日の合同部会の報告です。バキスゼブリア筋注について、海外の添付文書の記載及び副反応疑いの事例の報告状況を踏まえて、添付文書を改訂し、血小板減少、毛細血管漏出症候群及びギラン・バレー症候群について注意喚起を行うこととされております。
 3は7月30日の合同部会の報告です。新型コロナワクチンの副反応疑い報告基準について、新たに血栓症(血栓塞栓症を含む。)(血小板減少症を伴うものに限る。)を加えることが、副反応検討部会委員によって議決されております。
 4は9月10日及び10月1日の合同部会の報告です。使用の見合せ・自主回収の対応が取られたモデルナワクチンの三つのロットのうち、異物混入の報告がない1ロットから報告された3例の死亡事例について議論いただき、これまでに得られた情報からは、異物が死亡に影響を与えた可能性やワクチンと死亡の因果関係は現時点では評価できないとされました。
 5は10月15日の合同部会の報告です。新型コロナワクチン接種後の心筋炎事象について、国内外における副反応疑い報告の状況や、別添3でお示ししている薬剤疫学的な解析結果等を踏まえ、コミナティ筋注及びCOVID-19ワクチンモデルナ筋注の添付文書を別添4のように改訂し、若年男性に係るワクチン接種後の心筋炎関連事象の報告頻度が高いことについて注意喚起を行うこととされました。
 4ページです。6は新型コロナワクチン以外の各ワクチンの報告状況を示したものです。令和3年1月から3月末までの報告状況を集計した結果は表2に、4月から6月末までの状況は表3に示しています。これまでと比べて大きな変化はなく、新たな安全対策をとる必要はないとされております。
 7ページ、(2)死亡症例についてです。こちらも令和3年1月から3月末までの対象期間に2件、4月から6月末までに4件報告されておりますが、専門家の評価により、「ワクチンと死亡との因果関係は否定できないもの」とされた症例はありませんでした。
 7はインフルエンザワクチンの報告状況についてです。2020/2021シーズンの報告状況について、2019/2020シーズンとの比較を表4に示しております。こちらもこれまでと比べて大きな変化はなく、新たな対策をとる必要はないとされております。(2)は死亡症例の評価でして、評価対象期間中に3例報告されております。こちらも専門家の評価により、「ワクチンと死亡との因果関係が否定できないもの」とされた症例はありませんでした。資料1-2については以上です。
○事務局 続いて、資料1-3を御覧ください。要指導医薬品のリスク評価については、製造販売後調査及び副作用報告に基づいて、重篤な副作用の発生状況を評価し、製造販売承認の拒否事由に該当する状況にないことを確認するものとなりますが、この手続の確認は安全対策調査会で行い、その結果を本部会に報告することとなっております。本日は、この手続にのっとり、フルニソリドの確認結果を部会に御報告するものです。
 まず、販売名は「ロートアルガードクリアノーズ 季節性アレルギー専用」です。効能・効果は、花粉による鼻づまり、くしゃみのような症状の緩和です。用法・用量は、1日2回朝夕、左右の鼻腔内にそれぞれ1回1度ずつ噴霧する。また、1年間に1か月を超えて使用しないこととされております。
 製造販売後調査概要を御覧ください。特別調査とは、個別に薬局と契約してモニター店舗でアンケート調査票を配り、アンケートによる調査を実施するものです。この特別調査では、調査症例数が1,015症例で副作用が2例3件報告されております。副作用の内容としては、鼻乾燥、口渇等であり、このうち重篤と判断された症例はありませんでした。使用者若しくは薬剤師からの自発報告という形での一般調査では、報告された副作用は0例0件でした。
 以上の内容について、参考人として耳鼻咽喉科の専門家出席の下で審議を行った結果、製造販売後調査において、特段懸念される副作用が発現していないことなどを踏まえ、要指導医薬品から一般用医薬品へ移行することは問題ないと評価されました。資料1-3の御説明は以上です。
○事務局 続いて、資料1-4「医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検について」を御説明いたします。近年、国内外において、サルタン系医薬品及びメトホルミンなどから、発がん性物質であるニトロソアミン類が検出され、一部の製品が自主回収されております。
 医薬品へのニトロソアミン類混入の原因としては、合成過程における生成、共用設備からの交叉汚染などが考えられることから、これまでニトロソアミン類が検出された医薬品以外の医薬品でも、ニトロソアミン類が混入している可能性は否定できません。また、その混入リスクを可能な限り低減することは重要であることから、令和3年10月8日に、医薬品におけるニトロソアミン類の混入リスクに関する自主点検の取扱いを定め、通知を発出いたしました。自主点検の取扱いを定めるに当たっては、国際的な整合性を図る観点から、EMA及びFDAのガイダンスを参照いたしました。
 各項目の概要について説明いたします。自主点検の取扱いの第1項は、対象となる医薬品について記載しており、化学合成された医薬品のみならず、生物製剤等も対象となりますが、進行がんのみを適応症とする医薬品及び人の身体に直接使用されない医薬品は対象外としております。
 第2項は、自主点検の基本的な考え方について記載しております。ニトロソアミン類の混入リスク評価方法、分析方法開発の原則などについては、EMA又はFDAのガイダンスを参照することとし、種々のケースにおけるニトロソアミン類の限度値の設定の考え方を記載しております。
 第3項は、確認事項、実施期限等についてです。ニトロソアミン類の混入リスク評価は令和5年4月30日までに、混入リスクのある品目はその量の測定及び必要に応じてリスク低減措置などを令和6年10月31日までに行うこととしております。
 第4項は、承認申請中又は承認申請前の品目についてです。令和5年4月30日までに承認申請を行う品目については、原則、自主点検の対応は承認審査とは無関係の扱いとするものの、既に混入リスクが特定されている成分などについては、承認審査においてリスク評価結果及びリスク低減措置の適切性を確認することとしております。また、令和5年5月1日以降に承認申請を行う品目については、承認申請時までに混入リスク評価を行うこととしております。
 第5項は、製造販売業者以外の業者の対応についてです。製造販売業者に対するニトロソアミン類の混入リスク評価結果の情報提供などを通じて、本自主点検への協力を求めております。なお、本自主点検を円滑に行うために、本件の問合せ用として厚生労働省専用メールアドレスを作成するとともに、機構のホームページにおいて本自主点検の特設サイトを公開し、関連情報を掲載しております。また、業界の方々に御協力いただき、日本製薬団体連合会のホームページにおいて、欧米のガイダンスの日本語訳などの情報を公開していただいております。加えて今後、質疑応答集を策定する予定です。資料1-4については以上です。
○事務局 続きまして、資料1-5を御覧ください。「医薬関係者からの医薬品の副作用及び感染症報告について」を御説明申し上げます。医薬関係者からの医薬品についての副作用等報告の報告対象となる情報等については、医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の実施要領によりお示ししています。また、副作用等報告の範囲について判断を行うに当たっては、「医薬品等の副作用の重篤度分類基準について」という平成4年の厚生省薬務局安全課長通知が参考にされてきたところです。
 しかしながら、この課長通知は平成4年と古いことなどから、日本医療研究開発機構医薬品等規制調和・評価研究事業として、平成29年度から平成31年度に東北大学病院薬剤部教授・薬剤部長の眞野先生を研究開発代表者として行われた「医薬関係者からの副作用等情報の活用方策に関する研究」において見直しが行われ、当該研究班では「医薬関係者が報告すべき副作用情報の基準案」が作成されました。作成された基準案を踏まえ、重篤副作用総合対策検討会における検討や産業界の意見聴取を行った上で、今般、医薬関係者からの医薬品の副作用等報告において報告対象となる情報について、別紙のとおり取りまとめました。
 今後、平成4年の課長通知を廃止し、新たに医薬関係者からの医薬品の副作用等報告における報告対象となる情報を通知として発出し、医療機関等へ周知する予定です。御説明は以上です。
○岡部会長 ありがとうございました。以上、五つの資料の御説明を頂きましたけれども、何か御意見、御質問等ございますでしょうか。挙手をしていただくと分かりますが、特にございませんか。よろしいでしょうか。そうしましたら、議題1の報告は以上となります。
 それでは、議題2「医薬品等の副作用報告の状況について」に入りたいと思います。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局より、資料2以降について御説明をさせていただきます。まず、資料2-1を御覧ください。医薬品医療機器等法第68条の12の規定に基づき、厚生労働大臣が副作用等の報告状況について薬事・食品衛生審議会に報告することとされております。今回の報告期間は令和3年4月1日から7月31日までです。
 資料を御覧ください。1.製造販売業者からの副作用報告と感染症報告の状況をお示ししております。(1)には国内症例、(2)には外国症例の報告件数をお示ししており、国内症例については前回と比べて増加しております。30,315件のうち、約1万件がコロナワクチンに関する報告であり、コロナワクチン以外の報告については前回の報告件数と比べるとほぼ横ばいとなっております。(1)の国内症例の内訳は資料2-2にまとめてお示しをしております。
 (3)には、医薬品たるコンビネーション製品における機械器具等に係る部分の不具合報告件数をお示ししております。医薬品たるコンビネーション製品とはインスリンペン注等、機械器具等と一体的に販売するものとして承認を受けた医薬品をいうものであり、例えばインスリンペンのペン部分の故障といった不具合の報告件数を示したものとなります。こちらは医療機器・再生医療等製品安全対策部会への報告件数を再掲していることから、本資料の中でこの箇所のみ報告期間が異なることに御留意ください。この内訳についても、(1)と同じく資料2-2にまとめてお示しをしております。
 続いて、2ページの(4)を御覧ください。(4)には、外国での新たな措置の報告件数をお示ししており、前回と比べ微減となっておりますが、年単位では横ばいであり、その変動の範囲と理解をしております。内容については資料2-3にお示ししております。
 (5)には研究報告の報告件数をお示ししており、こちらも前回と比べ件数は微増となっておりますが、(4)と同じく、年単位では横ばいとなっており、こちらもその変動の範囲と理解をしているところです。報告された文献等のリストについては、資料2-4にお示しをしております。
 続いて、2.医薬関係者からの報告について御報告いたします。ワクチン類を除く医薬品の副作用報告とワクチン類の副反応報告とに分けてお示ししており、これらのうち重篤症例については、企業若しくは独立行政法人医薬品医療機器総合機構が詳細調査を行うこととしております。重篤なものの件数及びそのうち機構が詳細調査を行った報告の件数についてもお示ししております。このうち、ワクチン類の副反応報告及び予防接種後副反応疑い報告の件数については、前回の報告から約2万件程度増加をしておりますが、このうち約1万9千件がコロナワクチンに関する報告です。他ワクチンの報告については、微増ではありますが横ばいであり、こちらもその変動の範囲と理解をしているところです。なお、機構が詳細調査を行った報告の内訳については、資料2-5にまとめてお示ししております。
 最後に、3.副作用救済給付又は感染症救済給付に係る疾病、障害及び死亡の報告について御報告いたします。報告期間内に救済給付に関する決定がなされたものの件数を、副作用救済給付、感染症救済給付についてお示ししております。なお、その内訳については、資料2-6にまとめてお示ししています。
 続きまして、患者からの医薬品副作用報告の状況について御説明いたします。資料2-7を御覧ください。患者からの医薬品副作用報告の状況につきましては、今回報告分は、令和3年4月1日から令和3年7月31日までとなります。今回の報告期間中の総受付症例数は564例でした。そのうち、未回復、後遺症がある又は死亡したと報告された症例は174例でした。この564例の内訳として、医療用医薬品を一つでも含む報告は563例であり、要指導・一般用医薬品を一つでも含む報告は1例ありました。全症例の副作用報告の状況は別紙にお示ししており、医療用医薬品については別紙1にラインリストをお示ししており、要指導・一般用医薬品については別紙2にラインリストをお示ししております。医療用医薬品について報告された副作用のうち、報告の多い薬効分類は、上からワクチン類、催眠鎮静剤・抗不安薬、精神神経剤でした。資料2-7につきましては以上です。これで、資料2シリーズの説明は以上となります。
○岡部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明で、何か御意見、御質問等、委員の先生からございますでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、議題2の報告は以上となります。
 それでは、議題3「医薬品の感染症定期報告の状況について」に進みたいと思います。事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。感染症定期報告について御報告いたします。資料は、お手元の資料3-1、3-2になります。まず、感染症定期報告の制度の概要について説明いたします。医薬品医療機器等法に基づく副作用等報告におきましては、製造販売業者からその製造販売をする医薬品によるものと疑われる副作用・感染症を報告することが義務付けられております。他方で、血液製剤やワクチン等の生物由来製品につきましては、その原料はヒトその他の生物に由来するため、細菌、ウイルス等が含まれている可能性が完全には否定できません。また、その感染症自体の性質として、時間の経過に伴い軽減することなく一定期間後に症状が顕在化してくるという可能性もあります。このような性質も踏まえまして、生物由来製品につきましては、製品への直接的な影響が不明であるものも含め、定期的に製品の原料、材料による感染症に関する報告を行うことを義務付けられており、これが感染症定期報告でございます。なお、感染症定期報告で寄せられたものにつきましては、本医薬品等安全対策部会のほか、血液事業部会運営委員会において報告を行っております。以上が感染症定期報告の概要です。
 資料3-1と3-2がありますが、資料3-2が重複を含む期間中の全ての報告です。そのうち、重複例や過去に報告されたものを整理し、今回の期間に新規に報告されたものをまとめたものが資料3-1になります。
 それでは、資料3-1を御覧ください。今回の報告は、令和3年4月1日から令和3年7月31日までに報告されたものをまとめております。詳細な説明は省略いたしますが、今回新たに報告された文献は28件ありました。全体の傾向といたしましては、インフルエンザウイルス感染関係が7件報告されています。これらの報告について、国立感染症研究所の脇田委員と宮﨑委員、国立医薬品食品衛生研究所の澤田委員に事前に御確認いただいております。この場で御紹介すべき意見は特段頂いておりません。議題3については以上となります。
○岡部会長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの御説明に対し、御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、議題3の報告については以上となります。本日は報告事項のみで、予定されていた議題は以上となりますが、事務局から何かございますか。
○事務局 本日はどうもありがとうございました。本部会の次回の開催につきましては、改めて先生方に御連絡申し上げたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。事務局からは以上でございます。
○岡部会長 ありがとうございます。それでは、本日の部会はこれにて閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局

医薬安全対策課 課長補佐 塩川(内線2752)