第13回がん診療提供体制のあり方に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

日時

令和3年10月27日(水)13:30~14:30

場所

新橋ビジネスフォーラム

議題

  1. (1)座長の選出について
  2. (2)がん診療提供体制について
  3. (3)その他

議事

議事内容
○岩佐がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第13回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
事務局を務めさせていただきます、厚生労働省健康局がん・疾病対策課の岩佐と申します。
本日は、健康局長の佐原が、公務のため欠席となっておりますので、冒頭に、がん・疾病対策課長の古元より御挨拶申し上げます。
○古元がん・疾病対策課長 皆様、がん・疾病対策課長の古元と申します。
第13回「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
構成員の皆様におかれましては、平素よりがん対策の推進に御尽力を賜り、心から御礼申し上げます。
また、お忙しい中、本会議に御出席を賜り、重ねて御礼申し上げます。
我が国では、平成14年に初めて地域がん診療連携拠点病院を指定して以来、拠点病院等を中心とするがん診療提供体制を整備してまいりました。平成25年には、小児がん患者とその家族が安心して適切な医療や支援を受けられる環境の整備を目指して、小児がん拠点病院を指定し、平成30年には、ゲノム医療を必要とするがん患者が、全国どこにいてもがんゲノム医療を受けられる体制を段階的に整備するため、がんゲノム医療中核拠点病院を指定いたしました。がん診療提供体制の充実に向けまして、これからも拠点病院制度を推進してまいる所存でございます。
さて、今般、さらに充実した医療を提供していくために、拠点病院等に求められる要件について検討を行うべく、本会議の下にがん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ、がんゲノム医療中核拠点病院などの指定要件に関するワーキンググループ、さらには、小児がんの指定要件に関するワーキンググループを設置いたしました。
この3つのワーキンググループでの協議の開始に当たりまして、本日は、本会議において指定期間とか今後のスケジュールなどについて御確認いただき、また、今後のがん診療提供体制や拠点病院などの指定要件の見直しにつきまして議論を申し上げたいと思います。本日は、ぜひ忌憚のない御意見、御助言をいただければ幸いでございます。
本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○岩佐がん対策推進官 ありがとうございます。
引き続き、座長が選任されるまでの間、進行を務めさせていただきます。
委員の皆様方は、ぜひカメラをオンにした状態で御参加いただければと思います。
また、発言等がある場合につきましては、挙手または挙手ボタンを押していただければ、こちらから指名する形にいたしますので、指名されましたら、お名前をお名のりいただきまして御発言いただければと思います。
本日は、10名の構成員皆様の御出席をいただいております。
限られた時間でございますので、構成員の皆様方の御紹介は、参考資料1の名簿にて失礼させていただきます。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。
資料は、厚生労働省のウェブサイトにも掲載しておりますが、議事次第、資料1、参考資料1~4がございますので、御確認いただければと思います。
また、本委員会は、ユーチューブにて配信しておりますので、御承知おきいただければと思います。
それでは、議題1「座長の選出について」に移りたいと思います。
参考資料1を御覧いただければと思います。
本検討会の開催要綱となっておりますが「3.その他」の(2)におきまして「本検討会には、構成員の互選により座長をおき、検討会を統括する」とされてございます。
この要件がございますので、事前に藤構成員、中釜構成員から土岐構成員を座長にと御推薦をいただきまして、その後、委員の皆様にも事前に仮の御賛同をいただいていたところではございますが、改めて土岐構成員に座長をお願いするということでよろしいでしょうか。
御賛同いただける方は、拍手をお願いいたします。
(拍 手)
○岩佐がん対策推進官 ありがとうございます。
それでは、土岐構成員に座長をお願いしたいと思います。
これからの進行につきましては、土岐座長にお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
○土岐座長 私は、大阪大学の土岐と申します。現在、消化器外科の教授を拝命しております。
ただいま、がん診療提供体制のあり方に関する検討会の座長に御推挙いただきました。誠に光栄でございます。謹んでお受けさせていただきます。
私自身は、現在、任期内ではございますが、病院の病院長、そして日本癌治療学会の理事長を拝命しております。
30年以上がん診療に関わってまいりましたが、どちらかといいますと、がん診療拠点、ゲノム等、拠点病院を一生懸命に申請する側に関わってまいりました。今回、その制度を整備、その方向を決めていく委員会の座長を拝命したということで、大変身の引き締まる思いでございます。
若輩者で経験不足ではございますが、委員の皆様に多くの意見を頂戴して、この委員会を運営していきたいと思いますので、御指導のほどよろしくお願いいたします。
以上です。
続きまして、議題2「がん診療提供体制について」に移りたいと思います。
まず、資料1を事務局より御説明いただき、その後、順に御意見をお受けしたいと思います。
それでは、まず、事務局より資料の説明をよろしくお願いいたします。
○事務局(湯川) 事務局でございます。資料1の説明をさせていただきます。
まず、現在の拠点病院の概要でございます。こちらは、いわゆる成人の拠点病院で「がん診療連携拠点病院等」と書かせていただいてございますが、左の赤枠で囲ってございますところが拠点病院で、様々な類型がございますが、現在405か所ある状況でございまして、右側の「地域がん診療病院」は46か所指定させていただいている次第でございます。

次にがんゲノム医療の体制でございますが、「がんゲノム医療推進コンソーシアム運営会議」に皆様に御参画いただきながら、患者、国民の皆様、企業等、病院の方々、大学等研究機関が一体となってゲノム医療を進めている状況でございまして、実際に行っているパネル検査につきましては、がんゲノム医療中核拠点病院、拠点病院、連携病院の3つの類型の病院で行っている次第でございます。
実際、中核拠点病院等にどういう病院が指定されているかというところでございまして、現在、中核拠点病院が12か所、拠点病院が33か所指定されていまして、連携病院につきましては183か所公表している状況でございます。

連携病院183か所につきましては、少しタイトなスライドで恐縮でございますが、こういった一覧とさせていただいている次第でございます。
次に、小児がん医療の体制でございますが、「小児がん中央機関」で人材育成等を行っておりまして、成育医療センターと国立がん研究センターの2施設を指定させていただいてございます。実際の診療につきましては、拠点病院を中心に行っている次第で、拠点病院が15か所、連携病院が146か所ある状況でございます。
拠点病院の一覧をこちらに載せさせていただいております。小児がん拠点病院として、全国に15施設配置されておりまして、中央機関が2施設ある状況でございます。
8枚目「現在および今後のがん診療提供体制のあり方に関する検討会について」という題名でございますが、前回、第12回の検討会の決定事項でございます。
点線の左側でございますが、これまでは、この検討会を親会として、親会の下に成人の指定要件に関するワーキング、さらに、その下にゲノムの指定要件に関するサブワーキンググループがございました。
それと並行して、小児・AYA世代のがんに関する検討会もございましたが、今後は、親会の下に、それぞれ成人のワーキング、ゲノムのワーキング、小児のワーキングをつくろうというところで、前回検討会の決定事項となっております。今回、この各ワーキングを立ち上げるところで、この検討会を開催させていただいた次第でございます。
9枚目「各拠点病院等の指針改定と指定期間について(案)」でございます。
下の図を御覧いただきますと、成人の拠点病院につきましては、指定期間が最大4年間、小児につきまして指定期間4年間、ゲノムについては指定期間が2年、2年半でございます。
ゲノムの中核拠点病院・拠点病院につきましては、今年度に指針を改定した上で、来年度より新規指定を行う予定としていたところでございますが、現在の遺伝子パネル検査につきまして、大きく医療実装の形が変わるなどしていないところと、まさに今検討が進められており、今後活用が期待されている全ゲノム解析等を含めがんゲノム医療の医療実装・患者還元の在り方を十分に考慮した上で指針の改定を行って、ゲノム中核拠点病院及び拠点病院を指定してはどうかというところで、対応案としまして、全ゲノムの医療実装等も見据えた体制を含めた検討が必要というところで、指針の改定を来年度に行うこととしてはどうか。また、それに伴いまして、ゲノム医療中核拠点病院と拠点病院の指定期間を1年間延長してはどうかという案とさせていただいている次第でございます。
10枚目でございますが「今後のスケジュールについて(案)」というところで御提案させていただきます。
来年度に指定要件の改定が想定されている中で、医療機関側の体制整備に要する準備期間が必要ではないかという観点から、ある程度早期のタイミングでこの指針の改定を行うことが妥当だろうというところでご提案させていただく次第でございまして、来年7月頃を目処に、本検討会において整備指針の改定の方針を決定させていただくということでいかがでしょうかという案とさせていただいている次第でございます。
11枚目以降は、各ワーキングの概要でございます。
11枚目でございますが、成人の指定要件に関するワーキングの構成員の先生方の名簿でございます。
12枚目でございますが、先ほどのスケジュール案を踏まえて、令和4年7月頃に再度親会を行いまして、改定する整備指針の方針を決定する予定としております。第1回の成人のワーキングを11月30日に行いまして、その後、複数回検討を行いまして、7月頃に親会で方針を決定する方針とさせていただいております。
13枚目でございますが、ゲノムの指定要件に関するワーキングの構成員の先生方の名簿でございます。
次のページに行っていただきますと、こちらも先ほどのスケジュール案を踏まえて、令和4年7月頃に再度親会を行いで方針決定をする予定で、今年12月21日に第1回のワーキングを開催させていただく予定としております。 右側にございますのは、1年間指定期間を延長して、来年度末までに新たに中核拠点病院等の指定を行うところでございます。
最後に、15枚目につきましては、小児の指定要件に関するワーキングの構成員の先生方の名簿でございます。
16枚目は、繰り返しで恐縮でございますが、来年7月頃を目処に本検討会で方針を決定するところで、来年1月17日に第1回のワーキングを開催しまして、その後、複数回検討させていただき、来年度末までに小児に関しても指定の検討会を行っていく予定でございます。
資料1の概要を説明させていただきました。
以上でございます。
○土岐座長 ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明に対しまして、順に御意見を頂戴したいと思っております。
まず、今回の事務局からの提案は、スライドの9枚目を確認していただけますでしょうか。指針の改定時期と指定期間についてというところでございます。
これまでと少し違いますのは、ゲノムを来年度に行うこととして、それに合わせて、現在の中核拠点及び拠点の指定を1年間延長してはどうかという案が提示されております。
こちらについて、まずは、ゲノムのワーキング、ゲノム全体の委員会に参加されておられます中釜先生、御意見を頂戴できるでしょうか。
○中釜構成員 中釜です。
今、事務局から説明がありましたが、がんゲノム医療の中核拠点及び拠点の指定については、当初の予定では来年4月に向けてということでしたが、皆さん御存じのように、ちょうど今年度からがんの全ゲノムの解析等が実行計画及びそのロードマップを踏まえて、今まさにちょうど始まったばかりです。
今年から来年にかけて約1万例近くの症例を解析することとなっており、その目的は、がんゲノム解析の成果を患者還元することと、得られたデータを利活用する仕組みをつくることです。実際に現在はAMEDの10の研究事業として6機関及び3つの患者還元機関等が中心となって解析を進め、患者還元の仕組みあるいはデータ利活用の仕組みを議論しています。この2年間の解析結果と議論を通じて、現在全力で関わっている病院や医療機関を今後、どのように広げていくのかも重要な課題となってくると考えます。
その要件等の検討もこの中で議論されること、全ゲノム解析が来年度いっぱいまで続けられて、その成果を踏まえた上での議論を行うことを考えると、事務局から提案があった指定期間を当初の予定から1年間延長して、この延長の間に得られる成果を基に、全ゲノムに備えた医療提供ができる体制を整え、そのための拠点、中核拠点の要件等を議論するという意味では、まさにこの1年間の延長が適切ではないかと私自身は考えているところです。
私からは以上です。
○土岐座長 ありがとうございます。
全ゲノムのプロジェクトがようやく動き出したと。ここが一番の要因のように思われます。
中釜先生からは、事務局提案のほうが、ゲノム拠点はスムーズではないかというお答えでございました。
そのほかの委員の先生方から御質問等はございませんでしょうか。
天野委員、どうぞ。
○天野構成員 御説明ありがとうございました。
今の点に関して1点、また、全体を通して2点意見を申し述べさせていただきたいと思います。
1点目ですが、今の御説明に関連して、当初の予定は2022年4月に指針が改定されて、新たに指定される予定であったところを1年延長されるとのことなのですが、ゲノム医療をめぐる医療環境は変化も大きいかと思いますし、また、医療機関の中には、2022年4月に指定されることを目指して準備していた医療機関も一部あるのではないかと思います。
つきましては、がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会が2022年4月に開催されるのと同様に、がんゲノム医療中核拠点病院の指定に関する検討会も同様に2022年4月に開催し、旧指針に基づいて指定を検討してはどうかというのが1点目の意見です。
あと二点は、今後、ワーキンググループの議論になってしまうということで、今回、そのことについて意見を申し述べたいと思います。
2点目は、今後、ワーキンググループで指定要件を検討いただくに当たり、過去の調査等を参考にして検討いただきたいということです。
具体的には、例えば2020年10月に国立がん研究センターのがん対策情報センターから患者体験調査が公表されていまして、そこに基づいた研究班の提言書が取りまとめられています。
提言書の中では、診断時の患者への周知とか相談支援センターの活用、あと、セカンドオピニオン制度の拡充や緩和ケア外来チームの強化、ピアサポートや就労対策の推進、AYA世代や希少がん対策の強化などが指定要件の改定の際に検討すべき点として指摘されていますので、こういった調査結果に基づいて、今後、各ワーキンググループで指定要件の検討点を御検討いただければと考えております。
最後に、3点目ですが、現在は拠点病院が指定要件、すなわち整備指針を守っていなかった場合のペナルティーが明確でないことが問題としてあるかと思います。
例えば整備指針では、保険適用外の免疫療法を提供する場合は、原則として、治験を含めた臨床研究、先進医療の枠組みで行うこととされています。これに基づいて、過去には、がん診療連携拠点病院の指定に関する検討会において、上尾中央総合病院のホームページで樹状細胞ワクチン療法を自費診療で提供していると表示していることが問題視され、がん診療連携拠点病院として推薦されることに疑義が呈された事例が実際にございました。
一方で、これは医療関係者の方から伺った指摘となりますが、金沢大学附属病院の敷地内との住所表示で、金沢先進医学センターという施設がございまして、こちらでは、全額自己負担の自由診療で免疫細胞療法が行われていて、ホームページには、樹状細胞ワクチン免疫療法の1療法当たりの料金が36万8500円との料金表も掲載されています。
こういった整備指針を遵守していない可能性のある医療機関が調査やペナルティーを受けることなく、拠点病院の看板を掲げられているのは問題かと思いますので、今後、厚生労働省を含め、ワーキンググループではこういった点の対応も御検討いただきたいと考えております。
私からは以上です。
○土岐座長 天野委員、どうもありがとうございます。
3つの点を御指摘いただきました。
最初に、がんゲノムですが、1年延長になることによる施設による不利益があるのではないかということで、それであれば、新指針でまたやり直しになるのですが、旧指針において1年間だけでも拠点を認めることはできないかという御指摘でございますが、これに対しまして、まず、事務局の方針をお伺いできるでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
御指摘のような形で、2022年3月までに現指針で更新し、また2023年にということも、実際にその部分を無理やりやろうとすれば、できなくはないというところなのだとは思いますが、今回、9ページでお示しさせていただいた形で、この2年間の中でゲノム医療のパネル検査が保険収載され、一定程度拡充しつつあるところではありますが、質的に医療提供体制に必要な体制についての大きな変化などはそこまでないかと認識しておるところでございます。
患者側からとしましても、基本的には患者がゲノム医療を受ける医療機関としては、協力病院等を含めて十分に確保されているところでございまして、また、協力病院につきましては、随時追加可能な状況になっていることを含めまして、我々としては、1年延長する形で2023年4月の改正に向けて進めていく形のほうが、現場における負担、様々な観点から適切ではないかと考えているところでございます。
○土岐座長 事務局からは、今のように、患者は、連携も含めるとかなり多くのところで遺伝子パネル検査を受けられるようになっている点の御説明もございました。
また、現在、拠点、中核もなかなか安定しない時期に、1年だけ新しいところが加わるのも、逆に加わったところも非常に大変だなという感じを私も抱いております。
中釜先生、この点に関しまして、何か御意見をお伺いできるでしょうか。
○中釜構成員 中釜です。
今、御指摘があったように、確かに拠点の指定を目指して準備を行ってきた病院・機関があることも理解していますし、例えば患者にとっても、新しい拠点が増えることを期待していたこともあろうかと思います。ただ、今、土岐委員長が御指摘のように、実際に中核拠点、拠点が2019年6月に保険収載されたパネル検査の体制の下で、実際にどのような実績があるのかということをきちんと評価する必要があるのかなと思います。
そういう意味で、これはたまたま全ゲノムの事業が並行して走っていることもあるのですが、この1年間の間に、今の御指摘の点、加えて天野委員が御指摘の点で、実際どういう状況なのかを踏まえた上で、きちんとした体制をもう一度つくり直すために、1年間十分に議論する期間があっていいのかなと私自身は考えるところです。
○土岐座長 ほかに御意見等はございますでしょうか。
藤委員、どうぞ。
○藤構成員 藤でございます。
ゲノムだけではなくて、全体を見回した場合、今、現場で現役をしておる立場からも申させていただきたいと思います。
成人のところ、小児拠点、ゲノム中核拠点3つが全部入っているところもありますが、入っていないところもあると思います。
国民からすると、五月雨で今年は小児が認められた、今年は成人が認められたというよりも、ある程度シンクロする。これは全ゲノムの指定を1年伸ばすことがいいということがスタートかと思いますが、結果として、現在がシンクロするのは、私自身としてはいいことなのではないかと思います。
ある意味、何年かに一遍、3つのことを一遍にする事務作業を含めると思いますが、例えば成人のメンバーも、ゲノムに関わるメンバーも併任しているところも多々ございますので、そういうところをきっちり各施設で整理していく意味でも、シンクロしてやるのはいいことではないかと思っています。
以上です。
○土岐座長 藤委員からは、同時に指針改定することに意義があると。指針相互の齟齬がないように調整も可能でございますので、その辺りに意義があるという御意見を頂戴いたしました。
天野委員、皆様から御意見を頂戴しましたが、これに関しましてはよろしいでしょうか。
○天野構成員 かしこまりました。
○土岐座長 ありがとうございます。
2つ目の御意見ですが、ワーキングにおいて。
失礼しました。松本委員、どうぞ。よろしくお願いします。
○松本構成員 成育の松本でございます。
小児と成人の違いということで、一言だけお話しさせていただきたいと思います。
成人の拠点病院は基本的には認可制なのですが、小児の拠点病院は、どちらかというとコンペティションです。幾つかの施設から応募があって、その中から15拠点を選ぶ形になっております。
ですので、指針を成人、小児、ゲノムでそれぞれ同じ時期に決めるのはいいのですが、恐らく、その後の選定の実際の会議体を持つことになると思います。小児の拠点の場合、指針の意味合いが少し違うことをお話しさせていただこうと思いまして、発言させていただきました。
○土岐座長 松本委員、ありがとうございます。
小児の場合は、どうしても集約化という今後の一つの課題であり、必ずしも均てん、一方向ではなくて、ある程度集約するために、施設の数を限って、そのためにコンペティションになっているということで、成人とは少し違うことを理解して、今後の指針及び指定について考えていただきたいという御意見でございました。
ありがとうございます。
それでは、天野委員からございました2つ目の点なのですが、ワーキングで過去の調査といったもの、患者支援、就労支援、患者相談等、がん情報対策室が持っている情報などを含めて、そういうものを活用していただきたいということでしたが、こちらに関しまして、事務局から御意見を伺えますでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 その点につきましては、様々な情報を集約しまして、実際の議論の際には参考にさせていただきながら進めたいと考えてございます。
○土岐座長 ありがとうございます。
そして、3点目のペナルティーについては、いろいろな事例があるようでございますが、今日、天野委員から、具体的な幾つかの事例で、自費診療によるがん診療を取り入れているところに対してどのように考えるかとか、そういう御意見がございましたが、こちらについても、事務局から御意見を伺えますでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 御意見ありがとうございます。
資料の12ページ目を御覧いただきたいところでございます。
特にがん診療連携拠点病院に関しましては、一つは、指定要件に関するワーキンググループであったり、当検討会なのですが、あり方に関する検討会という形で要件をどのようにするのかという会議体と、もう一つは、そこで決まったものを具体的にどう運用していくのか。がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会が同時並行で走っている状況にございます。
本日御出席いただいております藤委員に指定に関する検討会の座長をお願いしているところでございますが、現行の整備指針に違反している状況等を含めて状況を把握し、その対応をこの検討会の中で検討しているところでございます。天野委員の御指摘の観点も含めて、ここの検討会の中でその対応等について検討していければと考えております。
○土岐座長 今、天野委員から御指摘いただいたような事例を含めて、この委員会でしっかりと議論して決めていくという対応を取らせていただきたいと思います。
それでは、まず、9ページの指針改定と指定の期間につきましては、今日御提示していただいた案で進めさせていただくということで、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○土岐座長 ありがとうございます。
次に、スライドの10枚目、今後のスケジュールについてでございます。
令和4年度中に、改定後の整備指針に従って拠点病院等の指定を検討するといたしまして、医療機関側の準備期間を考えますと、来年7月、来年度の前半になりますが、そこまでに各ワーキングでの検討を行い、その後、本検討会での整備指針の方針の決定を行うという案ですが、こちらのタイムスケジュールについて、皆さん御意見はございますでしょうか。いかがでしょうか。
特に、各ワーキングに入っておられます藤委員、中釜委員、松本委員、スケジュール的にも大丈夫でしょうか。
藤委員、どうぞ。
○藤構成員 成人の拠点の指定要件のワーキンググループに入れていただくことになっております。
これは、一つ一つのことではないのですが、お尋ねしたいのは、この図からいいますと、今日のあり方の検討会の後は、7月のあり方に関する検討会があって、そこで最終的な案を承認という形で発出するようですが、その間にワーキンググループの会議が何回も行われてということだと思います。
お尋ねしたいのは、そのときに、ゲノムと小児と成人の3つを縦割りでずっとしていくときに、お互いに重なる場所やお互いの情報が必要な場合とかが出てくることがあるかと思いますが、それはどうしたらよろしいのでしょうか。そもそも、それらは重なるところがないという判断でこの3つを並行してやって、最後の検討会にぽんと出す方法でいいのかどうか、ちょっと疑問がございます。
先ほども言いましたが、各拠点病院の中は、ゲノムを担当する人間と成人を担当する人間がクリアカットに分かれているわけではございませんので、そのときに指定体制とか人員の要件がお互いにクリアカットにやられてしまうと、どうもそれが難しくなることもあると思います。
併任でもよいという言葉があればいいのですが、専任でないといけないということを全てのワーキンググループで言ってしまうと、そううまくいかない場合もあるかと思いますので、その辺りの在り方というか、どういうイメージを持っておくのがいいかと思って、お尋ねしました。
以上です。
○土岐座長 事務局、いかがでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 御質問ありがとうございます。
これは、3つの拠点それぞれを並列で書かせていただいておりますが、実際には、それぞれの拠点に求められる役割を十分に果たせる体制があるのか、どうなのかということに尽きるのかなと思っているところでございます。
ですので、その観点から申し上げますと、それぞれの拠点における要件をそれぞれの目的に照らし合わせて、適切なものをしっかりと選んでいただければ、重複する、しないということについて、必ずしもそこまで考えなくてもよいのではないかと思っています。
ただ、先生がおっしゃるように、これは本当に専任でなければならないのか、併任では駄目なのかという辺りについては、その必要性という観点から十分に検討する必要性があると考えております。併任でも十分に対応できるもの、また、場合によっては、時代の変化、病理などでは、例えば遠隔診療がかなり一般的になってきている状況等を考えれば、例えばその病院に必ずしも所属していなくてもいいのではないかといった意見などもいろいろと出てくるのだと思っておりますので、そこはそれぞれの目的に照らして、適切かどうかということかと思っています。
その上で、例えば同じような要件を課す場合に、同じような条件設定にしたほうがいいのではないかということが出てくるかと思いますので、その点については、事務局で整理させていただいて、できる限り混乱が少ないように、同じような条件であれば、同じような文言で示せるように整理をしながら進めていきたいと考えてございます。
○土岐座長 ほかの各ワーキングの先生方は、如何でしょうか?
松本委員、どうぞ。
○松本構成員 小児がん拠点病院の指定要件のワーキングについてですが、ほかのワーキンググループと比較いたしますと、開始するのが若干遅くなっているのが少し気になるところではあります。私どもは、厚労科研や拠点病院協議会で、指定要件に関してはよく話合いをしますので、それぞれで意見を合わせたいと考えております。
一つ質問なのですが、7月にがん診療提供体制のあり方に関する検討会にこの指定要件を出したときに、もし親会のほうで差戻し、あるいはもう少し考えなさいということがあった場合には、ワーキングに戻るものなのか、あるいは親会で修正されて終わるものなのか、どちらなのかということをお尋ねします。
○土岐座長 事務局からよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 そこの点につきましては、まさにどの程度の御指摘になるのか、また、この検討会の中でどういった議論がなされるのかによってくるかと思っております。軽微な修正等であれば、当然、この検討会の中で修正した上で出していくこともありますし、もう少し抜本的に見直しが必要だということであれば、一旦そのワーキンググループに差し戻すこともあってもいいのだと考えております。
ですので、そこは、最後、7月頃に開催を予定しております検討会の中の議論で決定していくものと考えています。
○土岐座長 そのほか。
中釜委員、どうぞ。
○中釜構成員 中釜です。
がんゲノム医療中核の拠点等に関する指定要件に関するワーキンググループの進め方に関しては、先ほど藤委員からもありましたように、このスケジュール感で進めることに関して、特に大きな問題はないかもしれないのですが、後に、各検討ワーキンググループとの連携や情報の共有が必要となる場合には、一旦ワーキンググループに差し戻しする必要はあるかと思います。
加えて、がんゲノム医療に関しては、いわゆる成人、小児を含め、ゲノム情報に基づいて医療提供するこれまでの医療の提供に加えて、もう一つバイオマーカードリブンの視点が入ってきます。それは単に医療提供するだけでなく、将来の医療に役立てるシーズをつくる、構築するデータベースを共有する、その間のネットワークを構築する、そのネットワーク間においてデータを共有し、さらなる開発につなげていく、というこれまでにない役割をもう一つ担うことになると思います。
今後のがん医療の提供の在り方全般にも影響し得るような基盤に影響しているところがあるので、そういう視点も加えながら中核拠点あるいは拠点にふさわしい、しかも、ゲノム情報に基づいた医療を広く展開するための仕組みを成人及び小児の拠点病院等といかに連携しながら進めていくのかというところが、もう一つ視点としてあるかと思います。
繰り返しますが、成人及び小児の拠点病院の2つの議論を踏まえながら、いかにゲノムをキーワードとして、今後の新しいがんの医療提供の在り方を議論できるか、その医療提供をどう実現できるかというところが議論されるべきかと思いますので、そういう視点を加えた協議にしていただければと思います。
○土岐座長 中釜委員、ありがとうございます。
事務局も情報交換等を積極的によろしくお願いします。
泉委員、どうぞ。
○泉構成員 日本病院会副会長で武蔵野赤十字病院の院長の泉と申します。
今、藤委員がおっしゃったことと少し重なるのですが、今回、8ページに組織図を少し描いていただいて、今開かれている委員会が親委員会になるかと思いますので、それぞれワーキンググループで検討された内容が親委員会に上がってくることになるのだろうと思います。
親委員会の役割という立ち位置がなかなか難しいかと思うのですが、ワーキンググループでどういう議論がなされて、いきなりぽんと7月に親委員会としてどういうことを判断するかということになるかと思うので、途中のプロセスとかその辺りのことでどういうことが問題になっているかとか、あるいは相互の連携関係はどうなのかという情報を少し教えていただけると、親委員会としての判断がしやすいかと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
○土岐座長 ありがとうございます。
この件について、事務局から追加はございますか。大丈夫ですか。
○岩佐がん対策推進官 まさに議論がどのように進んでいるのかなども、検討会の議論の参考になる事項だと思っております。
差し支えなければ、先生方にも各ワーキングの開催の際には、資料等を含めて情報提供をさせていただきながら、次回、実際に報告に上がる際には、それぞれのワーキングから代表の方に御出席いただく形をもちまして、どのような経緯で議論があり、このような結論に至っておりますということを説明した上で、親会で議論いただく形で進めたいと思っております。
○土岐座長 よろしいでしょうか。
来年7月は、この委員会は結構大変になりそうなのですが、皆様各ワーキングの情報をしっかりとフォローして、親委員会でディスカッションしていきたいと思います。
それでは、来年7月頃までに各ワーキングでの検討を行い、その後、本検討会において方針を決定するというスケジュールで御了解いただけますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○土岐座長 ありがとうございます。
ということで、スライドの10番につきましても御了承いただきました。
最後に、11枚目以降ですが、今後、こういうメンバーで、裏面にありますようなワーキングのスケジュールで開催されますが、全体を通じて御意見等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
藤委員、どうぞ。
○藤構成員 今思ったのですが、今後のがん診療提供体制の在り方を考える場合は、希少がんやAYA世代とかは今でも大きな問題になっておりますので、それをいろいろと検討しないといけないと思うのですが、例えばAYA世代は、小児だけではございませんが、小児科が中心でやっているところもたくさんございまして、そこの振り分けというか、議論の案みたいなものは、途中途中で話し合いながら進めていけばよろしゅうございましょうか。
○土岐座長 貴重な点をありがとうございます。
私も、8ページの前の分は「小児・AYA世代」だったのですが、今度はAYAが消えていて「小児がん拠点」になっていましたので、AYAはどこに行ってしまったのだろうと気になってはいたのですが、その辺りの小児を超えたAYA世代の扱いについて等は、事務局、どのように考えていったらよろしいでしょうか。
○岩佐がん対策推進官 その辺りにつきましても、いろいろな意見をいただきながら引き続き議論を進めていきたいと思っておりますが、現段階におきましては、小児がんの拠点病院においても議論になり得るところですし、また、成人の拠点病院の中でも議論になり得るところだと考えております。
そこをつなげていくことは一つの課題になっていると認識しておりますので、そういう観点では、しっかりとしたつなぎができるような形で、小児がん、成人のがんの拠点それぞれで例えばAYA世代での議論について相互にキャッチボールができるような形での資料の作り方とか議論の仕方を事務局として進めていける形にしたいと考えます。
○土岐座長 よろしいでしょうか。
AYA、妊孕性については、小児だけでは済まない、いろいろな難しい問題を含んでおりますので、今後、そちらについても総合的に考えていきたいと考えております。
中釜委員、どうぞ。
○中釜構成員 今の御意見は非常に重要だということで、これはいろいろなところで。
○土岐座長 すみません。中釜先生、ちょっと聞こえにくいのですが。
○中釜構成員 すみません。
聞こえますでしょうか。
○土岐座長 よく聞こえます。
○中釜構成員 今の御指摘は非常に重要だと思うのですが、成人及び小児に共通する疾患、例えばいわゆるAYA世代のがんあるいは希少がんをどのように横断的に連携を取りながら見ていくかという点に関しては、ゲノムは全体をつなぐ一つの視点になるだろうと思います。ゲノムでどのようなネットワークを組めるのか、情報を共有できるのかというのが解決案のための一つの提案としてできるのではないかというところも意識しながら、がんゲノム医療の中核あるいはその拠点病院は、その指定要件の中で、そういうものを踏まえて構築していく必要があるというのは、私の個人的な考えとして、現在考えているところです。
○土岐座長 中釜委員、ありがとうございます。
松本委員、どうぞ。
○松本構成員 AYA世代のがんに関しましては、今、15~39歳までと非常に幅が広いところで、なおかつ、医療提供体制整備に関しては少し別途のような形になっていることがございます。
小児でも、成人でも、がんゲノムでも同じことだと思いますが、AYAに関しましては、情報の提供をうまくやることが非常に大事になってきますので、以前にAYAの拠点病院をつくるという話も議論されていたように思いますが、その辺りも含めて小児がん、成人がん、がんゲノムそれぞれが連携し合う体制は必要かと考えております。
○土岐座長 事務局、この点についてもしっかりとよろしくお願いいたします。
それでは、よろしいでしょうか。
松本委員、どうぞ。
○松本構成員 スケジュールに関して、1つだけ質問がございます。
今、成人の拠点病院の指定期間は4年ですね。小児も4年です。
ところが、がんゲノムに関しましては、2年で指針を改定する可能性もあることが出てくると思います。今回、この3つに関しては、指針の改定時期を合わせましたが、がんゲノムに関しては、指針はまた2年後に改定する可能性があるという認識でよろしいでしょうか。
○土岐座長 事務局からよろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 その点も含めて、一旦ワーキングで検討し、またこの会議にも諮る形にしたいと考えております。
○土岐座長 今後、どの程度のスピードでゲノム医療が進歩するかは、我々も読み切れないところがございますので、今後の検討課題にさせていただきたいと思います。
松原委員、どうぞ。
○松原構成員 ありがとうございます。
視点が変わった話なのですが、国民の皆さんはがんの検査がきちんとできるようになり、早く、にきちんと治療できることを期待しておられます。
何としてでも進めねばならないと私も思っているのですが、先ほど自費の診療のお話が出ました。
15年前に、選定療養と評価療養を議論して、先進医療のAとBをつくったのは、私が責任者でございました。そのときの議論で、もっと簡単な手続で新しいことに対応できるようにしなければならないと申し上げていたわけなのですが、先ほどのがんのパネル検査におきましても、さらに進歩させるためには、様々なパターンを考えねばなりません。厚生労働省さんにもお願いなのですが、がんのゲノムについては、特例としてさらに研究費を出していただいて、そういった新しい検査、新しい考え方に対応できるような対応をしていただきたく思います。研究費を出せば、先ほどの健康保険のお話ではございませんので、対応できると思います。
なるべくよい検査、よい治療が国民の皆さん全員に届くように速やかに評価を終わって、効果があるとなれば、保険診療で行えるようにしたいというのが私どもの主張であります。新しい医療に対しては、もっと適切に対応して、誰でも新しい医療が受けられるようにしていただきたく思っております。厚生労働省さんは、これだけしっかりとした拠点病院を選定していただいて、対応できるわけですから、もう少しがんに関しては、特に手厚く費用を出していただきたいと思っております。
もう一つですが、患者にとっては、がんの診断を受けた、あるいはがんの可能性があるというのは、人生の一大事であります。その一大事に対して、こういった拠点病院をインターネットで調べる方は多々ございまして、その方たちから質問を受けたのです。
まず、議論を医学的・医療的にも適切な形にして、AYA世代や小児も含めてよい形をつくっていくことについては、大変よく分かります。これを推進していかなければならないと私どもも思っているわけです。
そこで、質問なのですが、がんのパネル検査はよく分かります。もう一つ同じように、エキスパートパネルという言葉が出てきまして、パネルは、同じであれば同じ意味なのに、エキスパートパネルは何ですかという質問を受けたことが何回かあります。そのときに、これはエキスパートの皆さんが集まってくださって協議会で検討するものだと私は理解している、エキスパートボードですねという話をしているのですが、事務局、私の考え方は間違っていますか。それだけ教えてください。
○土岐座長 これは事務局からで宜しいでしょうか?
では、事務局からお答えさせていただきます。
では、事務局、よろしくお願いします。
○岩佐がん対策推進官 最初の点につきましては、私たちとしても、新しい取組をしっかりと進めていくことは、非常に重要だと考えております。
もちろん、研究費で実施するもの、事業として実施するもの、保険診療で実施するものそれぞれに立てつけがございまして、どういったものが適切なのかということはしっかりと検討しながら実施していきます。
その中で、特に、今、研究費で進めているものとしましては、全ゲノム解析等実行計画という形で全ゲノム解析については、今まさにがんの領域、あと難病の領域もなのですが、併せて政府としてもしっかりと取り組んでいく形でやっております。
2点目のパネル検査とエキスパートパネルについてですが、これは現場の先生方はもっと詳しい方々もいらっしゃるところですが、基本的には、先生がおっしゃったとおり、エキスパートボードのような形で、エキスパートの方々が集まって、パネル検査から出てきた結果をどのように解釈するのかということを協議し、より適切な治療方法を提案できるようにという枠組みで実施しているものとなってございます。
以上でございます。
○松原構成員 同じ単語ですと分かりにくくて、この単語自体は、国際的には使われているのだと思いますが、日本語に直したときに、国民の皆さんに分かりやすいように、全体を含めてがんになられた方が調べたときに分かりやすいようにしていただきたい。そして、その方たちが一番適切な判断ができるようにしていただきたいというのが私たちの希望でございます。
1点目につきましては、私ども日本医師会は全面的に応援しますので、特にがんのゲノムについては、政府の方々、政治家の方々に理解していただける範囲だと思いますので、推進していただいて、全ての医療について必要性、安全性、有効性が確立されていれば、皆さんが国民皆保険の中で使える形にしていきたいと思っております。
財政の問題がいろいろと議論されていますが、いろいろな新しい薬が出ると、高過ぎて財政が破綻すると財務省は主張されています。私どもは中医協で特例の再算定といって、一挙に半額にするやり方を採用したわけであります。現在、そういった薬も半額になって、さらにまた半額になって、かなり安くなっております。そういった努力もしてまいりますので、パネルにつきましても、当初は高いと思いますが、多くの皆さんに使っていただけるようになれば、当然、値段が下がり、多くの皆さんがこれを使えるようになります。その辺りのことを御協力いただきたい。私どもも頑張りたいと思っておるところでございます。
以上でございます。
○土岐座長 松原委員、ありがとうございます。
天野委員、どうぞ。
○天野構成員 最後に1点確認させてください。
全てのワーキングで検討会が開かれ、整備指針が発出されるのは、令和4年7月頃と書かれているかと思うのですが、同時期に第4期の国のがん対策推進基本計画も検討されている時期と重なっているかと思うのですが、第4期のがん対策推進基本計画を策定する上での議論との整合性は、事務局はどのようにお考えなのかだけお聞かせいただけますでしょうか。
○土岐座長 事務局、よろしくお願いします。
○岩佐がん対策推進官 まず、これらで議論した大きな方向性については、当然、次期計画の中に盛り込まれていく形になるかと考えております。
特に、令和4年7月頃に当検討会に報告をいただき、まとまった内容は、その後の次期計画の策定の際にそれらを反映していく形で進めていきたいと考えております。
○土岐座長 しっかりと整合性を持ってやっていきたいと考えております。
森内委員、どうぞ。
○森内構成員
今回出されたがんの診療提供体制について、お示しいただいた対応案には同意しております。
一つ意見なのですが、前回の指針改定のときからの状況の変化に、新型コロナウイルス感染症の影響があると考えています。感染防止のために、例えば遠くからの受診を控えたり、手術件数やがんの薬物治療、放射線治療の数が減ったということも聞いております。
感染症の拡大や大規模災害が起こったとしても、治療やケアが中断されたりすることのないように、拠点病院へのアクセスに困難が生じた場合の対応や、拠点病院と地域の病院との連携体制の整備が必要になってくるのではないかと考えております。
よろしくお願いいたします。
○土岐座長 事務局、その点はワーキングでしっかりとディスカッションの材料に挙げていただくようによろしくお願いしたいと思います。
森内委員、大変貴重なポイントをどうもありがとうございました。
ほかに御発言されていない川上委員、よろしいでしょうか。
○川上構成員 大丈夫です。ありがとうございます。
○土岐座長 あと、今日、ビデオがつながらないということでしたが、中澤委員もよろしいでしょうか。音声は入るのかな。
○中澤構成員 失礼いたしました。
特にこの会に対する意見ではなくて、要望なのですが、整備指針は、どこも来年7月頃に「改定した整備指針を発出」と赤字で書いていただいているのですが、私ども地域の拠点病院などにいろいろと新しい項目が加わったりすると、整備をしていただくための支援などいろいろと調整とかもしなければなりませんので、なるべく情報などは早めに出していただけるように、ワーキングなどにお願いしたいと思っております。
以上でございます。ありがとうございます。
○土岐座長 この点につきましても、事務局、よろしくお願いいたします。
それでは、よろしいでしょうか。
ほぼ時間となりましたので、本日の検討会はこれで終了します。
今後、各ワーキングに所属されている先生方は、ワーキングのほうでしっかりとディスカッションをお願いしたいと思います。
最後に、事務局から連絡事項があれば、よろしくお願いいたします。
○岩佐がん対策推進官 本日、御議論いただきまして、誠にありがとうございます。
議論いただきました内容を踏まえまして、今後、ワーキンググループにおいてしっかりと検討を進めてまいります。
次回の開催等につきましては、また追って御連絡、調整をさせていただければと思います。
事務局からは以上でございます。
○土岐座長 それでは、本日の検討会を終了したいと思います。
本日は、誠にありがとうございました。
 

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