第6回障害児通所支援の在り方に関する検討会 議事録

日時

令和3年9月15日(水) 16:30~19:00
 

場所

 オンラインによる開催

議事

議事内容
○田野障害児・発達障害者支援室長補佐 それでは、定刻となりましたので、これより第6回「障害児通所支援の在り方に関する検討会」を開催させていただきます。
構成員の皆様におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
本日の構成員の出席状況でございますが、市川構成員につきましては、代理として日詰様が御出席いただいております。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。
配布資料にありますとおり、議事次第、開催要綱のほか、資料1~3、参考資料1~5となってございます。資料の不足等がございましたら、大変恐縮でございますが、ホームページからダウンロードいただくなど御対応をお願いいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、事務局から資料につきまして御説明させていただいた後に、構成員の皆様に御議論いただきますが、御発言される場合にはZoomの「手を挙げる」の機能を使用していただきますようにお願いいたします。発言者につきましてはこちらから御指名をさせていただきますので、指名に基づきまして、Zoomのミュート機能を外して御発言いただき、御発言が終わりましたら、またミュートにしていただきますようにお願いいたします。
挙手しているにもかかわらず発言の希望の御意思が会場のほうに伝わっていないと思われる場合には、オンライン会議システムのチャット機能等で会場へ御意思をお伝えいただくことも可能ですが、原則として、挙手にて意思表示をお願いしたいと思います。資料が画面共有されているときには、ちょっとチャットが見られないことがありますので、よろしくお願いいたします。
なお、前回、事務局の不手際で音声が前半聞き取りづらいことがございました。大変申し訳ございませんでした。今回は不具合の出ないようにと、会場や機器につきまして、できる限り対応をさせていただきましたけれども、今回も聞き取りづらいことなどがございましたら、直接でもチャットでも構いませんので、こちらにお知らせいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
本会議は、資料、議事ともに原則公開としており、議事録につきましては、後日、厚生労働省のホームページに掲載予定となってございます。
また、本会議は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、報道関係者及び一般の方の傍聴につきましては御遠慮いただいております。代わりに会議の模様をYouTubeによるライブ配信にて公開してございますので、御承知おきをお願いいたします。
以降の議事進行につきましては、柏女座長にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○柏女座長 皆さん、こんにちは。タイトなスケジュールの中、日程を御調整いただきまして、本当にありがとうございます。
また、今、事務局のほうからお話がありましたように、機器の問題でいろいろと御不便あるいはお疲れのこともあるかと思います。こちらも少し声が籠もるというお話をいただいておりますけれども、マスクを外せない状況ですので、はっきりとゆっくりめにお話をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
実は、昨日、私のゼミで、児童発達支援センターについてまとめて発表をした学生がおりまして、早速、その準備の段階では、この「障害児通所支援の在り方検討会」の資料等を使ってもらって発表をしていただきました。その学生は、小さい頃から、自分の本当の友達が発達障害を持っていて、その子がずっと悩み続けてきていた。その子にどうしても寄り添えなかったというようなことがあって、早めの時期から、気になる時期から、障害関係の通所支援につながることができればそんなこともなかったろうにということで、この問題を取り上げてレポートの発表をしてくれました。検討課題として、それをみんなで共有しながら進めてきました。
周りのほうで、この障害児通所支援の議論に期待をしている方も多いとも聞いております。まとめの段階に入っておりますけれども、皆様方の貴重な御意見を頂戴できればうれしく思います。
今日は、大きく2つのテーマかございます。1つが「事業所の指定の在り方について」残された論点が1つ残っております。それを進めまして、その後、報告書の骨子といいましょうか、まだまだこれから集めていくというか、入れ込んでいかなければならないものですけれども、言わば目次のようなものが出されております。それについて、一わたり皆様方のこれまでの御意見と、それから、それに付け足す御意見を頂戴したいと思います。それで一巡をした上で、次回に少し詳細な報告書骨子(案)を事務局のほうから出していただいて、議論を進めるという形にさせていただきたいと思います。今日がとても大切な会議になりますので、皆様方の積極的な御意見を頂戴できればと思います。
まず本題に入ります前に、今回最初に、末光構成員より構成員資料が提出されております。前回の秋山構成員、北川構成員の実践報告に触発をされて、こうした実践もあるということも含めながら御意見を頂戴できるということですので、末光構成員より資料の説明をお願いいたします。10分程度での御説明をお願いいたします。
では、よろしくお願いいたします。
○末光構成員 大事な第6回、その冒頭にお時間をいただき、発表の機会を与えていただいて、心から感謝申し上げます。
その前に、1回から第5回まで、私は年齢、それから、聴力低下、その上に機器の操作に慣れないため、何度も座長さん初め関係の方々に御迷惑をおかけしました。このことをこの場からお詫び申し上げます。
本日は、今、御紹介ありましたように、「医療的ケア児」を地域で可能な限りインクルーシブに受け入れるために、保育所並びに私の関係しております重症心身障害日中活動支援事業所での受入れの現状と課題について述べさせていただきます。
なお、第2回のこの会で、全国医療的ケア児者支援協議会から、東京都内の保育所で、人工呼吸器装着児を受け入れている保育園は港区だけという報告に大変びっくりした旨発言させていただきました。ところが、前回、秋山先生から、医療的ケア児の保育所での併行通園について、大変先導的な役割を果たしておられる、その御様子を伺い、大変感動をさせていただくとともに、勇気もいただきました。そこで、私どもの取組の一端を御説明させていただき、今後進むべき方向性について何か検討の材料にしていただければ幸いと考えた次第であります。
まず、医療的ケア児を私どもの社会福祉法人旭川荘の保育園で手がけ始めたのは2年ちょっと前であります。その紹介をさせていただきます。「ひらたえがお保育園」と称しておりますが、私どもの法人で長年培ってきた重症心身障害児あるいは知的・発達障害児を支援してきたノウハウを生かして、定型発達の子とともに障害のある子たちを定員の15%程度お預かりし、インクルーシブ保育の実現を目指して日々取り組んでおります。
下の表は、開園から現在までの3年間でお預かりした障害児の数です。医療的ケア児は、開園当初からお預かりしており、令和2年度(昨年度)は2人受け入れております。現在、お預かりしている医療的ケア児は、1歳のときに入園し、現在4歳になった女の子です。生後すぐにNICUに入院し、生後1か月から人工呼吸器を使用しており、御家族は医療的ケア児を受け入れる保育園ができることを待ち望んでおられたと伺っております。
本児の医療的ケア判定スコアは47点です。現在は、90名の園全体で18名の障害児を受け入れており、本児が所属するクラスはほかに3人の障害児がおります。つまり、20人クラスですが、3人の保育士と医療的ケア児に付き添う看護師が担当しております。インクルーシブな保育により医療的ケア児はもちろん他の子たち、家族にも大変うれしい効果が見られていることは、前回、秋山先生の御報告と共通しております。
本児は人工呼吸器の管理が必要なため、病態の急変等に備えて、交代で見守りができるように看護師2人を配置しており、看護師が休暇を取る場合は、法人内から応援を出して、常に看護師2人体制を確保しております。また、本児の主治医や在宅看護等に関係する各職種とは、定期的あるいは臨時の情報交換を行っております。
本児が保育園で過ごす8時間は、体調や保育環境、つまり保育士の変化あるいは他児の健康、行動、情緒面が変化する中で、スライドに挙げたようなトラブルが発生しないよう、看護師と保育士の連携が欠かせません。また、医師が常駐していない、そういう不安はありますが、園内に2人ベテランの看護師がいることで、体調の急変等にも的確な対応ができ、心強いと、そのような声が寄せられております。
ひらたえがお保育園では、この春卒園した医療的ケア児の後に、下にあります5名の入園希望が寄せられております。しかし、現時点では受入れが困難であり、心苦しい思いをしております。
保育園で医療的ケア判定スコアの高い児童を受け入れる場合には、安全を考慮した看護体制が不可欠です。現行の保育支援事業ではまだまだ限界があります。インクルーシブな受入れの実現のために、地域の医療、福祉資源の実情に応じて、次のような仕組みを検討する必要があると私どもは考えております。
まず、重症度の高い医療的ケア児を受け入れる拠点的な保育園の整備。2つ目に、保育園と障害児通所施設との併行通園や人材派遣等による連携強化。そして、3つ目が、重症児入所施設等での「医療型短期入所」の強化・充実。4つ目は、保育園での事故に対する「公的補償制度」の導入であります。
医療的ケア児は、本来の重症心身障害児つまり知的にも身体的にも、そして、医療的にも重度な超重症児、準超重症児と連続しております。重症児であっても、まだ未認定の子、知的障害の有無が未確認の子、そして、知的障害や肢体不自由が無いか軽度の狭義の医療的ケア児とつながっております。約6割が重症児並びにそれに準じる子で、狭義の医療的ケア児は4割程度と推測しております。
次に、全国重症心身障害日中活動支援協議会に加入している事業所の実態調査によると、児童のサービス利用で超重症児は19.4%、準超重症児が25.1%、合わせて44.5%を占めており、成人の生活介護とほぼ似た比率ですが、最も手厚い医療的ケアが必要な超重症児の比率は児童のほうでやや高いのが実情です。
その重症児対象の児童発達支援での報酬の特殊性は、我々にとっては納得し難いものがあります。定員区分による極端な逓減制度になっている点です。成人の生活介護は定員に関係なく一律1,651単位であるのに対し、児童は御覧のように、5名までの基本報酬は2,172単位でありますが、それが6名、7名、8名と増員するに従い、1人当たりの額が大きく減少し、11名になると、5名定員の4割程度にまで逓減してしまいます。私は、「定員5名の壁」と「定員10名の壁」と称しております。
成人の生活介護は、繰り返しになりますが、赤線で引いておりますように、定員に関係なく1,651単位、それに対して児童は、5名まではいい点数にしていただいておりますが、その後急激に逓減、それも大きな逓減がお分かりいただけるのではないかと思います。
定員の増加に伴う報酬と人員配置を、定員5名と8名、11名を例に表にしてみました。1日当たりの報酬は5名で108,600円、人員配置は5名です。それが8名では112,000円とわずかな増額にとどまるのに対して、人員配置は8名が必要になります。さらに、それが11名になると、5名のそれよりも低額の100,210円になります。ところが、人員配置は、逆に、5名定員の約2倍の11名にならざるを得ない。そうしないと支援できません。そのような構造になっております。
実際にはそんなことはできないので、現場では次のような対応を余儀なくされております。旭川荘の重症児日中活動の現実です。岡山市内にあります上段の20名、そして、一番下の段の8名定員を除く残り3か所はいずれも定員5名にとどまっております。なぜならば、3か所はいずれも人口1万~5万人程度の過疎に近い地域に拠点を置いております。そこで地域貢献をしております。5名いっぱいで、新たな利用希望者に対してはお断りしようにも他に行く場所がない。そのため、今まで御利用しておられるお子さんの利用日数を減らして、新たな受け入れをする、トータルで1日平均5名になるようやりくりをせざるを得ない。そんな実態があるのです。大変残念なことです。ぜひとも、この部分の改善の上に、重症度の高い医療的ケア児の受入れには、別枠としての報酬を設定することも検討の余地があるのではないかと考えております。
最後に、この方面の充実には何よりも制度の充実が不可欠ですが、職員の資質向上も併せて必要であります。看護師を例に取っても、看護師の資格があればよいのではなく、医療的ケア児への基本的研修、経験なしには対応できないことを体験しております。先ほどの「ひらたえがお保育園」の2名の看護師はいずれも17年と22年重症児入所施設での経験を重ねた大ベテランの看護師であります。数年前にここにお示しさせていただいた、厚生労働省の御要請を受け、上智大学の大塚教授と御一緒に、医療的ケア児に関わる支援者養成研修テキストとコーディネーター養成研修テキストをまとめました。現在、この資格修了者は全国に広がりつつありますが、都道府県によってまだまだかなりのばらつきがあります。ぜひとも、早急な普及の後押しをお願いしたいと願っております。
最後に、関係の資料を提示させていただいております。以上、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
○柏女座長 末光さん、ありがとうございました。
御質問・御意見もあろうかと思いますけれども、時間の関係もございますので、次に、「事業所指定の在り方について」事務局から資料の御説明をいただいた後、末光さんの意見と含めまして、御意見を頂戴したいと思います。
では、資料2について御説明をお願いいたします。
○鈴木障害児支援専門官 事務局でございます。
資料2と参考資料3の最後を少し御説明させていただきたいと思います。
資料2「障害児通所支援事業所の指定の現状と課題について」でございます。
【現状】の(1)「事業所の指定に係る仕組み(総量規制等)について」です。
1つ目の○ですけれども、障害福祉サービス等事業者の指定に関しましては、都道府県知事等が障害福祉サービス等の種類及び事業所ごとに行うこととなっています。障害福祉サービス全体の事業所指定の在り方につきましては、9月6日に行われました障害者部会でも議題となっております。
1つ目のポツでございますけれども、事業所の指定は都道府県知事等が行う一方、給付決定は市町村が行っているということ。
また、2つ目のポツで、一般市町村は、障害福祉計画等におきまして、必要なサービス見込み量等を定めることとされているにもかかわらず、事業所の指定におきましては、基本的に一般市町村は関与できない仕組みとなっている。利用者の障害特性等のニーズに応じた事業所の適切な整備がなされず、偏在・不足しているケース、または、市町村が知らない間に新規事業所の指定が行われているケースもみられる。
最後のポツで、介護保険制度におきましては、市町村協議制ですね。市町村の意見を聞く仕組みとか、条件付加といった市町村の関与の仕組みを設けている。
以上のこと等を踏まえまして、事業所の指定の在り方(一般市町村の関与の必要性)について、議論がなされています。
2つ目の○ですけれども、現在は、指定基準を満たせば指定することが原則ですけれども、児童発達支援及び放課後等デイサービス等につきましては、都道府県知事等が指定を拒否することができる総量規制の仕組みが現在設けられております。
最後の○で、総量規制に関しましては、以下の状態ということで、計画に定めるサービスの必要な量に達している場合等に関しましては、総量規制を行うことができることとしています。
2ページ目を御覧ください。
1つ目の○ですけれども、総量規制につきましては、その実施が十分ではないという指摘がありまして、事業所の数については、地域によって異なることや、重症心身障害、医療的ケア等への対応ができる事業所の整備は十分ではないといった指摘もあります。
(2)で「都道府県等が定める区域における給付量見込みについて」です。
1つ目の○ですけれども、障害児福祉計画に定める給付量の見込みに関しましては、障害児福祉計画の基本指針で、現在の利用実績等に関する分析、障害者等のサービスの利用に関する意向、心身の状況等を勘案しまして、地域の実情を踏まえて設定することが適当と示しています。
2つ目の○で、都道府県の計画に関しましては、給付量の見込みを定める単位となる区域を定めることとしていまして、当該区域につきましては、基本指針で、ほかのサービスとの連携を図る観点から、少し広域な障害保健福祉圏域を標準として定めることが必要としていまして、市町村障害児福祉計画に関しましては、特に区域を定めることとしてはいません。
最後の○ですけれども、他制度ではどうなっているかということで、他制度の区域の設定ですけれども、「子ども・子育て支援新制度」の都道府県計画に関しましては、都道府県設定区域として、隣接市町村間等における広域利用等の実態を踏まえて設定することとしています。
次のポツで市町村のほうでは、教育・保育提供区域ということで、保護者や子どもが居宅より容易に移動することが可能区域としています。
「介護保険」のほうですけれども、こちらの都道府県計画に関しましては、老人福祉圏域(二次医療圏と一致させることが望ましい)となっています。
市町村計画に関しましては、日常生活圏域ということで、例えば中学校区単位等というふうに区域を示しております。
3ページ目御覧ください。
障害児福祉計画に関しましては、サービスごとの量を定めることとしていますが、重症心身障害や医療的ケアといった支援のニーズを踏まえた量を設定することまでは求めていません。
2つ目の○で、重症心身障害児や医療的ケア児等への施策等の推進につきましては、個別に成果目標のほうで設定をしています。成果目標は、基本的に「各市町村または圏域で1か所以上」という設定方法となっていますが、大きい市でも小さい市でも同じ1か所となっております。ということになっていまして、必ずしも対象となる児童数を勘案した設定方法とはなっていないという現状があります。
【論点】です。各地域において、障害児通所支援事業所が適切に整備・配置されるようにしていく上で、どのような方策が考えられるかということで、括弧ですけれども、例えば、総量規制に際して、現行のような広域(障害保健福祉圏域等)で必要量を超えているかどうか判断するのではなく、保護者や子供が居宅より容易に移動することが可能な区域での事業所配置を促す観点からも、より狭い圏域で必要量を判断していくことについて、どのように考えるか。
また、障害種別等ごとということで、重症心身障害児、医療的ケア児のニーズについて勘案していくことを含めまして、サービスの量の見込み等についてさらに検討をしてどうかという論点を立てております。
続きまして、参考資料3を少しだけ御説明させていただきたいと思っております。
今まで、皆さんの御意見の中で、質の確保・向上につきまして、第三者の目を入れるべきではないかという御意見をたくさん頂戴しています。こちらに関しましても、9月6日の障害者部会のほうで少し御議論がありましたので、参考までに御紹介したいと思います。
1枚おめくりいただいて、2ページ目です。「現状・課題」ですけれども、ここには、質の確保・向上に当たって、今までいろいろやってきたことが書いてあります。その中で一番新しいものとして、2つ目の○の最後の4つ目のポツですけれども、障害福祉サービス等情報公表制度を今設けまして、皆様にも事業所の情報を公開していただいて、サービスの質の向上に努めていただいております。
次の下から2つ目の○ですけれども、指定基準上では、指定事業者はその提供するサービスの質の評価を行って、常にその改善を図らなければならないとされています。その中では、放課後等デイサービス・児童発達支援に関しましては、ほかの障害福祉サービスに先行してガイドラインによって自己評価・保護者評価を行っています。
続いて、3ページ目ですけれども、1つ目の○で、第三者評価を行うことを推奨されていますけれども、現状、受審実績はそれほど多くない状況があります。
2つ目の○で、一方、第三者による評価につきまして、介護分野ではどうなっているかといいますと、利用者の囲い込みを防止しまして、地域に開かれたサービスとすることで、指定基準において、第三者を含む運営推進会議を設置しています。運営推進会議に関しましては、この資料の12ページにございますので、後で御参照ください。外の地域の方たちの目を入れることで、定期的に運営状況の評価を受ける等の取組等が義務づけられています。ですので、障害福祉サービスにおいても、それを行うことでサービスの質の確保と向上に資することがあるのではないかという現状と課題になっています。
飛びまして、5ページ御覧ください。
5ページの障害者部会の論点におきましても、サービスの質の評価につきまして、さらなる推進方策ということで、ガイドラインは既に児発・放デイでは、もう既に行われておりますので、2つ目のポツですけれども、皆さんから御意見いただいていますとおり、第三者による外部評価の活用ですね。介護分野における運営推進会議による利用者の運営状況の評価について等、障害福祉サービス等に導入することを検討してはどうかという御議論になっております。
今まで、構成員の皆様から御意見いただいていますけれども、さらに、地域の目を入れることで、何か御意見があれば、ここで一緒に御意見をいただければと思います。
資料の説明については、以上になります。よろしくお願いします。
○柏女座長 ありがとうございます。
それでは、この後の骨子の議論の時間の関係上、20分程度にちょっと区切らせていただきまして、先ほどの末光さんの意見と含めまして、事業所指定の在り方について御意見がありましたら、ぜひお願いしたいと思います。どなたからでも結構ですので、挙手をお願いしたいと思います。
高橋さん、お願いいたします。
○高橋構成員 神奈川県の障害サービス課長高橋でございます。
本日は不具合で、映像のほうが映らないもので、申し訳ありません。声だけで出席させていただきます。
○柏女座長 はい。結構です。
○高橋構成員 今回、事業所指定の在り方ということでございますので、指定する立場のほうから一言申し上げます。
まず、本県の状況でございますが、市町村に総量規制の必要性を確認したところ、どの市町村も要望がなかったということでございまして、本県では総量規制は行っておりません。我々の考えといたしましては、利用者の選択によって取捨選択されていくというのが基本にあるのだろうということで、市町村さんのほうも、特段そういった要望もないということで、総量規制をやっていないという状況でございます。
ただ、ここの検討会での議論の中で、様々いろいろ児発事業所にしても放デイにしても、放デイは特に受給まがいのような事業所があったりということで、質の問題がかなり取り上げられて、我々指定権者である都道府県がそこを適切にできるかというと、なかなか難しい中で、一定総量規制が必要なのではないかとは思っております。
ただ、そのときに、どの区域かと申しますと、やはり都道府県域ではなくて、より身近な市町村域、ここで論点に挙がっているところで申しますと、居宅より容易に移動することが可能な区域、こういったものが適当なのではないかというのが考えているところでございます。
一方で、親御さんによってはサービスといったものを重視して通いたいという御希望もあるところの中で、それだけを重視してしまった総量規制を、そういった意味ではもう少し整理しなければいけない部分もあるのかなとは思っているのですが、都道府県の指定権者としては、より身近な市町村さんでまずは総量規制をしていただく中で、本当に必要な事業所指定をしていくことが大事なのではないかと思っています。
さらには、そこの中には、障害種別ごとに必要性はあろうかと思っていますので、そういった分野での障害種別ごとの総量規制みたいなのができるといいのではないかと思っております。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
続いて、又村さん手が挙がっておりますので、お願いいたします。
○又村構成員 全国手をつなぐ育成会連合会又村でございます。ありがとうございます。
今の件でございますが、幾つかちょっと整理すべきポイントがあると考えます。まず、総量規制をかける根拠は、市町村の障害児福祉計画を積み上げた結果として、都道府県の障害児福祉計画で事業所の量に達しているかどうかということに帰結いたしますので、そうすると、今の市町村がつくる障害児福祉計画はどうなっているかというと、児発と放デイとしか分かれてないわけですね。事業もなければ、センターもなければ、医療的ケアもなければ、重症心身障害もなければ、行動障害もないわけです。そうなってきますと、必然的に、あえてちょっと過激な表現で恐縮ですが、いわゆる軽度のお子さんが塾的に通うようなタイプの事業所であったとしても、とても重要性がある、必要性がある医療的ケアがとても必要な、あるいは行動障害が大変重いお子さんを対応する児発・放デイであっても同じ扱いになってしまうわけです。まず、ここをクリアしないと、総量規制の議論にはちょっと入り得ないのかなということで、もし、やるのであれば、障害児福祉計画の分類を少し細かく分けるということを、かなり本気で考えないといけないのではないかというのが1点目です。
それから、2点目に提示をいただいていた区域を細かく分けるということでございますが、これもやはり前提条件の整理が必要で、事務局のほうから御提示をいただいた子ども・子育て支援計画や介護保険計画において、日常生活圏域といったような表現を使っていることに全く異論はないのですが、障害のあるお子さんの場合、決定的に違うのは、特別支援学校というエリアを大きくまたいで通う学校があるということです。これはほかの2つの計画にはない特徴ですので、方向性として反対ではないのですが、もし、区域を細かく分けるのであれば、まず、特別支援学校の学区問題のところから整理しないと、複数の市町村にまたがって通っているお子さんがたくさんおられるわけですから、そこで区域を細かく分けることとの整合性を図らないと、この議論はなかなか具体的な話にはならないのではないかということで、以上2点について課題提起させていただきます。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。大切な御指摘頂戴したと思います。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 最初から、ここの会でも量の問題とか持続可能な制度にするということは話し合われていたと思うのですけれども、放デイとか児童発達が、場所と人員が配置されれば、すぐ認可になってできるということで、本当にいいのだろうかと思います。子供の施策は、ほかの施策と同じように、今、又村さんがおっしゃったような通える範囲だけでは、ちょっと難しいとは思うのですけれども、プラスアルファとか、過疎地であれば何町村か集まってとか、ちょっと柔軟な対応は必要だと思いますけれども、そういった市町村の中で、私たちの障害児支援の事業所とか役割をきちんと位置づけるというのか、障害児のところだけぶわーっと増えるのではなくて、保育園、幼稚園はちょっと規制厳しいですけれども、例えば、社会的養護のところでも、今、子育て世代包括支援センターと地域子育て拠点とを地域の中でつくって、その地域の子供を守っていこうという。
だから、我がまちの子供をどうやっていろいろなハード・ソフトの仕組みをつくって守っていくかということに、何か原点に戻っていかないと、本当に子供の福祉なんだ、私たちのこの制度は福祉なんだというところに戻って、しっかり考え直さないと、システムとして、仕組みとして、そのまちの仕組みとして障害のある子をどう守っていくかということに戻って考え直さないといけないのではないか。それも、やはり行政がしっかり主体となってやらないと、単なるサービス業になってしまうというか、そういう理念から含めて、ここで、例えば、障害児通所の在り方やシステムができたら、各市町村でも同じように考えて、障害のある子も含めた施策を仕組みとして市町村でつくっていくことが、改めて必要なのではないかと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、柏市の小川さんお願いいたします。
○小川(正)構成員 柏市の小川でございます。
それでは、資料2の3ページにございます【論点】について、少しだけ意見を述べさせていただきます。
本市は中核市であるため、権限移譲に伴い、平成24年度から障害者のサービスに続き、平成31年度より障害児の通所支援事業所の指定事務等を行っております。
そういった中、現状では、特に総量規制は行っていない状況でございます。しかしながら、昨今の障害児通所支援事業所の増加等を鑑みれば、狭い圏域で総量規制をかけることにより適切な事業所分布が図れるようになるのではないかと思っております。
そう考える一方で、先ほど、特別支援学校の圏域をまたいでいる問題とか、あるいは圏域境に住んでいる方などもいるかと思いますので、その事業所を利用する方が総量規制をかけた狭い圏域に居住している児童だけではないという問題もあるのではないかと思っております。
また、障害種別ごとのニーズを勘案したサービス量・見込量についてでございますが、重症心身障害児や医療的ケア児等に対応できる障害児通所支援事業所はあまり多くないことから、障害児福祉計画においては、それぞれのニーズを調査するべきであり、何らかの目標設定は必要だと考えております。
ちなみに、中核市で指定権限等の移譲を受けた本市の状況でございますが、本市における施策上の推進について少しだけお話をさせていただくと、国が示す障害者福祉計画・障害児福祉計画に関する目標と併せまして、地域ニーズを可能な限りきめ細かく把握し、基本計画等で施策目標等を示し、施策を推進しているところでございます。計画策定の基礎調査におきましては、障害種別ごとのアンケート調査、未就学児・学齢期・成人・高齢者別のニーズ調査、各障害関係団体あるいは地域生活支援拠点4か所を含む5つの委託相談支援事業所へのヒアリング、子ども部会や働く部会等の各部会での意見交換等を実施しているところでございます。
そういった中、例えば重症心身障害児・者や医療的ケア児等の施策の推進についてでございますが、現場の声あるいはニーズ把握について、可能な限りしていきたいと思っております。そういった中、肢体不自由児・者を育てる会の方々との意見交換や、あるいは医療的ケア関係者協議会における意見交換等を踏まえまして、施策目標を定めまして、必要な施設整備等を進めてきているところでございます。
これまで、重症心身障害児・者入所施設である医療型入所施設の整備及び重度の身体障害者の訪問看護、放課後等デイサービス、日中一時支援、相談支援事業所を集約した医療的ケアの在宅支援、複合施設の整備、あるいは喀痰吸引等ができるホームヘルパーの養成、あるいは医療的ケア児支援のためのコーディネーターの配置、それと、重症心身障害児・者や医療的ケア児等対応の地域生活支援拠点の整備等を行ってきたところでございます。
そして、現在は、さらなる医療的ケア児支援拡大に向け、医療的ケア児や重度の知的障害をお持ちの方であっても、何らかの社会参加あるいは働く場を設け、地域住民と交流できるような居場所となるような(拠点)施設整備を来年度以降の設置に向けて、準備を進めているところでございます。
柏市ではこういう状況でございますが、当然、限られた財源ですので、持続可能な制度となるよう、適正とは言えないような放課後等デイサービス事業所等の利用が是正され、多くの地域で、それぞれの実情に応じ真に支援が必要な重症心身障害児・者や医療的ケア児等に支援が行き届くような、そんな基準等の見直しになることを望んでいるところでございます。
私からは以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、日詰さんお願いいたします。
○日詰代理人 日本発達障害ネットワークの日詰です。よろしくお願いします。
【論点】とはちょっとずれるかもしれないのですけれども、先ほど御説明のあった第三者評価のところです。参考資料3のほうで先ほどお話しいただいた12ページ、13ページの認知症の分野で行われている運営推進会議を評価の場とするのはどうかというお話があったのですけれども、13ページの資料を見ていると、もともと外部評価を受けるとなっていたものが、運営推進会議でもオーケーというような変化になっているのですが、その理由が、この13ページの上のほうに書いてあるのが、業務効率化の観点からと書いてあって、我々から見ると何か後退というか、質の確保ではなくて業務効率化という観点からやりやすくしたというふうに読めます。
そういうことではなくて、運営の質、支援の質について、客観的に見ていただいたものを、家族が選びやすく公表していただくというのが趣旨で、我々もお願いをしているので、ちょっとこれだと、親たちあるいは当事者たちが、推進会議そのものを信用できるのかとか、その辺がちょっといま一つよく分からないので、これを例として持ってくるのは適切ではないのではないかと感じました。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
第三者評価については、今、別途、全国社会福祉協議会でも、今後の在り方についての検討が行われておりまして、私は今、座長をさせていただいています。運営推進会議で代替するというような議論はそこでは出てはおりませんけれども、確かに運営推進会議は私も出たことがありますけれども、やはり外部評価とはちょっと趣旨が違うので、どうかなという感じはいたしました。ありがとうございます。
では、小川陽さんお願いいたします。
○小川(陽)構成員 ありがとうございます。日本相談支援専門員協会の小川です。
総量規制の部分についての発言になります。基本的には、又村構成員が御発言された意見に賛同をしますが、その範囲につきましては、市町村域だけではなくて、対象児童の数等によってはやはり広域で設置するような場合も必要かと考えています。
そうした点では、地域自立支援協議会が市町村の単位もしくは障害保健福祉圏域単位で設置されているかと思いますが、広域の設置をしている部分については、子ども部会等で丁寧に地域のニーズを把握していく必要がありますし、それを計画に反映していくことが必要なのではないかと考えています。また、特別支援学校の設置状況に併せた対応も必要かと考えます。
最後に、日常生活に近いところで範囲を設定していくという考え方は十分ありますけれども、選択可能な状況を担保することも必要かと思いますので、バランスをいかに取るのかということについては、一定程度配慮が必要なのかしらと考えているところです。
私からは、一旦、以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、秋山さんお願いいたします。
○秋山構成員 秋山です。論理的ではありませんが、児発にしても放デイにしても適正な数は必要だと思いますが、どんどん設置されていくということは、インクルーシブ、地域で共生するというところで逆行していっているのではないかというような印象を持ってしまいます。その点も地域で適正に配置されていくということが必要かと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では続けて、末光さんお願いいたします。
○末光構成員 我々の事業は税金で賄われておりますので、天井知らずというわけにはいかないと思います。国民に納得していただけるような形にしなければいけない。これはもう大前提になると思います。
ただ、建物については、先ほど来お話がございました。その中で、我々は、先ほど来お話しいただいたように、重症心身障害とか医療的ケア児等が排除されないように、数が少ないし、そして、費用が他のお子さんに比べるとより大きな枠になりますので、それはきちんとされるような市町村の御判断をしていただく、あるいは、そのためのいろいろな施策をお願いしたい。
と申しますのは、私、重症心身障害の分野に関わった中で、人口が少ない町村から重症児施設に入所していた御家族に、できたら住所を岡山市内に移してほしいというお話をいただいたことがあります。つまり、小さな市町村でそれを負担するのはかなわないので、ある程度財政規模のある岡山市のようなところでやってもらいたい。そう言われた、大変悲しいことを今思い返しております。そのようにならないようにお願いしたい。
それから、もう一つ、先ほど来お話がございましたように、同じ地域と言っても、東京と北海道では、人口は同じでも背景が違うと思います。その辺りを当然、都道府県ではなくて市町村が御判断されるわけでありますけれども、その辺りについても十分な御配慮をしていただくことをお願いせざるを得ないと思っております。
少しレベルが違うのですけれども、重症心身障害、これは県レベルでありますが、人口当たりの重症心身障害の入所ベッド数を、今から30年ほど前に調べたことがあります。最も少ない愛知県と最も多い佐賀県、人口当たりのベッド数は14倍違っておりました。この辺りについて、規模はぐっと身近になりますけれども、そういうことになる背景は何なのかを考えていただきたい。
また、もう一方では、縦割りでいいのかということです。例えば、肢体不自由児施設と重症心身障害の間につきましても、かつては、肢体不自由児施設は、肢体不自由のお子さんの長期リハビリをするということで限定されましたけれども、だんだん入所希望が減ってまいり、重症心身障害は結構数が増えて、入所ができないような不足をしております。そういう中で、肢体不自由は肢体不自由だけの数、重症心身障害は重症心身障害の数ということではいけない部分を、お互いの連携は必要だと。現在では、肢体不自由と重症心身障害は一体化する方向にありますけれども、その途中で別々にされたのでは大きな混乱が起こると思います。つまり、関連した分野との連携、トータルに御評価いただくことがいいのではないかと思っております。
そして、同じ重症心身障害でも、かつては、国立の療養所の重症心身障害病棟は、入所している方だけの政策医療をやる、地域医療をやらないというようなことで、重症児病棟の前に家があって重症児がおられても、そこではサービスしていただけない。離れた民間の重症児施設まで通う、訪問看護を受ける、民間重症児施設に出かけるというような形になっており、同じものでも、数とともにその中身も十分チェックしていただくのがいいのではないかと思っております。よろしくお願いします。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、菊池さんお願いいたします。
○菊池構成員 失礼いたします。先ほど、特別支援学校の話が出ましたので、今、少し、文部科学省の特別支援教育資料というものが毎年出ているのですが、そちらを見てみました。そうしますと、全国に特別支援学校総数1,146あるのですけれども、そのうちの半分以上が知的障害の学校なのですね。重症心身障害の子供さんたちが通うような肢体不自由や病弱の学校は、その知的の3分の1程度しかありません。ということは、各県にそれだけ病弱や知的障害の学校は少ないということになりますので、子供さんはかなり広い範囲をまたいで移動せざるを得ないということになると思います。
ですから、狭い地域ということではなく、こうした障害の特性に応じたというところを、ぜひ御検討いただきたいというところになります。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
有村さんお願いします。
○有村座長代理 3ページのところのサービスの質に係る評価関係のところを見ていて思ったのですけれども、プロセスとかアウトカムのところの評価は大変大事なのですけれども、ここのところをよく見てみますと、効果的な援助予測が何をもって効果的とするかというところが入っていかないと、ストラクチャーだけで加算していくとかというのはちょっと難しいところがあるかなと思います。
だから、これはちょっと研究が要るところなのかもしれませんけれども、効果的な実践についての要素みたいなものはきちんと分解した上で、評価の報酬をつくっていくということは大事かなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
加藤さんお願いいたします。
○加藤構成員 ありがとうございます。ほぼ皆さんの意見出尽くしているとは思うのですけれども、私の関心としては、もちろん北海道から沖縄まで各地域で一定の水準のサービスが担保されることは大事なことかとは思うのですけれども、さりとて、同じ金太郎あめみたいなそういうものだけでいいのかということですね。そういう意味では、フラットな機能をたくさんきめ細やかに一定のエリアでという、そういう発想もあるのですけれども、もう一つは、人材とかいろいろなことを考えますと、それほど一定の水準をきちんと担保した機関を満遍なくエリアにつくっていくというのは、現実的にはかなりロスもあるし、大変なことだと思うのですね。
そういう意味では、エリアメーキングなどにしても、いろいろなステージを、2つ3つぐらいのステージを考えていって、サービスを重層的な組み立てにしていかないと、フラットなサービス体系では、私は現実難しいと思います。先ほど来、いろいろな方がおっしゃっているように、地域による様々な背景が違ったりしますし、都会では評価されていても、ちょっと地域を外れるとそれがネガティブに評価されたりなんていうこともあるでしょうし、その逆もあるでしょうし。だから、そういう意味ではそれぞれステージで判断し考えていかないといけないのかなと、私は皆さんの意見をお聞きしていてちょっと思いました。ありがとうございました。
○柏女座長 ありがとうございました。
それでは、次に移りたいと思います。ここでは、提供区域、地域の問題と、それから、障害の種別、対応別、または、教育の区域等、いろいろとふくそう的な条件を勘案しなければならないので、先ほど加藤さんがおっしゃった重層的な設計というようなことも大事かなと思いましたし、また、北川さんの御意見では、障害児通所計画の策定指針の理念規定をしっかりと子ども・子育て支援制度との関係をより密接にしていくようなことも大事なのかなということを思いながら聞かせていただきました。
それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。報告書骨子(案)について、事務局から資料の御説明をいただいた上で、15分ぐらいずつ区切りながら補足的な御意見を頂戴していくというやり方にさせていただきたいと思います。
それでは、まず事務局のほうから資料の御説明をお願いいたします。
○鈴木障害児支援専門官 続きまして、報告書の骨子(案)につきまして御説明させていただきたいと思います。資料3と参考資料4をお手元に御用意いただければと思います。
報告書の骨子(案)の項目ごとに、参考資料のほうで皆様から御意見いただいたものを、骨子に沿ってポイントをまとめておりますので、そちらと対比しながら御説明させていただきたいと思います。また、様々な御意見を今までたくさん頂戴したのですけれども、今回は骨子を中心にまとめております。皆様の御意見に関しまして、いろいろ反映させるのは、この後の報告書(案)につきましては、反映を少しずつさせていただきたいと思いますので、御承知おきください。
それでは、骨子(案)のほうを、資料3を御覧ください。
まず、項目ですね。1.「はじめに」で、検討の背景です。2.で「障害児通所支援の現状」をここでは目次に立てています。
3.が「基本的な考え方」ということで、子どもの権利条約等を踏まえました障害児通所支援の基本的な考え方について、ここに書き込みたいと思っています。
続きまして、4.「児童発達支援センターの在り方について」ですけれども、3つポイントがございます。児童発達支援センターの中核機能の在り方について、次が、障害児の状態に応じた支援内容のコーディネートの機能について、3つ目が「福祉型」と「医療型」の統合についてです。
参考資料4のほうをちょっと御覧ください。青で囲まれている部分でございますが、児童発達支援センターの在り方について、御意見まとめたところですけれども、○の1つ目で、「児童発達支援センターの地域における中核機能の在り方について」ということで、1つ目のポツで、まず、高い専門性に基づく発達支援・家族支援機能、次で、地域の障害支援通所事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能、次に、地域のインクルージョン推進の中核としての機能、次に、地域の障害児の発達支援の入り口としての相談機能を有することの重要性を中心に御意見が出されております。
次の○ですけれども、また、障害種別によらない専門性発揮のために、「医療型」「福祉型」の一元化の方向性について御意見が出されております。
センターは以上のような意見になっております。
続きまして、資料3、項目の5ですね。行ったり来たりして申し訳ございません。「児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方について」に行きたいと思います。まず、児童発達支援事業の役割・機能ですけれども、まず1つ目が、発達支援、特に本人支援の在り方について。2つ目が、ガイドラインで示している主要事項の制度上の位置づけについて。次が、支援内容や保護者の就労状況を踏まえた支援時間の長短に応じた評価についてとなっております。
2)で、「放課後等デイサービスの役割・機能について」ですけれども、上3つは、児童発達支援と同様になっておりますので、割愛させていただきます。放課後等デイサービスに関しましては、対象拡大の話がありましたので、放課後等デイサービスの対象者の範囲についてということが追加されております。
参考資料4を御覧ください。こちらの2ページ、青囲みの部分でございます。2.で「児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方について」の御意見ですけれども、1つ目の○で、障害児通所支援の質の確保・向上が重要な課題であり、ガイドラインで示している重要部分について――ここがポイントかと思います――制度上に位置づけ直す必要性の御意見が出された。
2つ目の○で、総合的な支援とスポット的な支援について、その役割・機能の違いから評価を分け、支援時間の長短に応じた手間を適切に評価していく方向性の御意見が出されています。
3つ目の○で、学習塾さまの学習支援のみとなっている、またはピアノや絵画等習い事のような支援となっている等の事例の障害児通所支援としての妥当性についてがポイントだと思いますけれども、妥当性について御意見が出されています。
次の○ですけれども、地域の中で個々の事業所が非連続に様々な支援が行われているために、児童発達支援センターや相談支援によるマネジメント・コーディネートの重要性の御意見が出されております。
次の○ですけれども、先ほど来御意見いただいています地域や外部の目を入れた評価の重要性について御意見が出されています。
次の○で、障害児施策と一般施策との連携、障害児通所支援からの一般施策側へのアウトリーチ、インクルージョンの推進の役割の重要性について御意見が出されております。
最後の○ですけれども、放課後等デイサービスの対象につきましては、進学先にかかわらず、ここからがポイントですけれども、個々の障害児の状態等のアセスメントの上で必要性を客観的に利用を判断していく方向性の御意見が出されております。
続きまして、資料3に戻りまして、項目の6.「インクルージョンの推進について」です。骨子としましては、障害児通所支援において果たすべきインクルージョンの推進機能についてということで、ここは児童発達支援センターと児童発達支援事業と放課後等デイサービスで、ここで2つに分かれております。次で、保育所等訪問支援の在り方について。最後に、地域全体でインクルージョンを進めるための行政を含めた関係機関の連携等についてということで、前回の会議のほうで、又村構成員等から御意見がありました、前さばきは行政がするのではないかということで、「行政を含めた」という文言になっております。
参考資料4を御覧ください。9ページ目を御覧ください。
3.「インクルージョンの推進について」です。こちらの青囲みの部分ですけれども、一番上の○です。インクルージョンの推進に関する地域の中の役割分担・連携体制として、まず児発センターですね。児童発達支援センターが地域の中核機関として、保育所等訪問支援を軸に、ポイントとして、地域全体の一般施策側の後方支援を進め、次に、児発・放デイになります。児発・放デイの個々の事業所におきましては、自事業所に通所する個々の障害児について希望を踏まえながら併行通園等の実現を支援していくという方向性の御意見が出されております。
次の○です。併行通園等の実現に向けては、関係者に保育所等訪問支援等の制度理解を得るなど、ここはポイントですけれども、市町村に期待される役割も大きいということ。そうした市町村との連携を含め、児童発達支援・放課後等デイサービスにおいてインクルージョンを推進するための、ここも御意見が出ています、具体的なプロセスについて整理・提示していく必要があるのではないかという御意見が出されております。
次の○ですけれども、また、そうしたインクルージョンの推進のための具体的なプロセスに対して、適切に評価していくことの必要性について御意見が出されています。ここは、評価として、今は、関係機関連携加算がありますが、それだけでいいのかという問題意識でございます。
次の○ですけれども、保育所等訪問支援については、児童発達支援センターが地域の中核機関として果たす重要な役割として位置づけつつ、タイムスタディ等の実態把握ですね、どういう状況になっているのかを踏まえまして、改めて、適切な評価の在り方等を検討する必要性について御意見が出されております。
では、骨子の7番目です。「障害児通所支援の支給決定の在り方について」ということで、こちらは、「現行の5領域11項目の調査の在り方等について」というふうに立てております。
参考資料4の11ページを御覧ください。「障害児通所支援の支給決定の在り方について」一番上の最初の○ですけれども、現状の支給決定が、障害児の状態像・発達支援の必要性等に応じた支給量の決定になっていない点について課題認識が共有された上で、現行の5領域11項目の調査について、ここは御意見をいただいていますけれども、子供の育ちにくさ、学びにくさ、生活のしづらさ等の視点でより適切に障害児の発達支援の必要性・領域等を把握しうる指標に見直していく必要について御意見が出されております。
2つ目の○です。子供の生活全体を捉えた適切な支給決定を行う上での児童発達支援センターと相談支援事業所の関与――ここがポイントです――の重要性に関する御意見が出されています。
最後の○ですけれども、支給決定の判断につきましては、障害児の状態像・発達支援の必要性等に強く着目するあまり、親の就労を阻害することのないよう全体のバランスを見る必要がある旨の御意見が出されております。
骨子としましては、最後8番目で、先ほど御議論いただきました「事業所指定の在り方及び質の確保・向上について」ということで、全部で8項目骨子として立てさせていただいております。
資料につきましては以上になりますので、御議論のほどよろしくお願いいたします。
○柏女座長 ありがとうございます。
それでは、この後1時間20分ほど時間が残っておりますので、幾つかに分けながら進めていきたいと思います。提案ですけれども、まず、「はじめに」と「障害児通所支援の現状」「基本的な考え方」ここのところについてはたくさんの御意見を頂戴しているところですが、ここは、事務局のほうでしっかりと記述をしていただいて、そして、次回の言わば報告書の案、そこで提示をしていただこうと思っております。これまでのこの検討会でもそうですし、その前の障害児の支援の見直しの検討会あるいは在り方検討会等々も含めて、様々な理念の整理がなされておりますので、それらを踏まえて、今回出た御意見等も踏まえて、ここはちょっと事務局に作業をしていただいて、次回という形にさせていただきたいと思います。
したがって、次のところですね。「児童発達支援センターの在り方」、それから、5番の「児童発達支援・放課後等デイサービス」ここを2つに分けて、まずは児童発達支援事業の関係、それから、次に放課後等デイサービスの関係、そして、インクルージョン、障害児通所支援の支給決定の在り方について、この5分野について御意見を頂戴いただきたいと思っております。事業所支援については、先ほど御議論いただきましたので、その内容を事務局のほうでまとめていただくという形にしたいと思いますが、そういう形でよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○柏女座長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただいて、まず最初に、「児童発達支援センターの在り方について」過不足等ございましたら、追加で出す意見等ございましたら、お願いをしたいと思います。どなたからでも結構です。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 参考資料4にあります骨子(案)と大体同じでよろしいかと思います。
先ほど私が申しました、障害児施策だけ孤立するのではなくて、子ども・子育ての施策の中で、この児童発達支援センターが地域と発達に困り感を抱える子供と家族を支える機関として、中核機能をしっかりと発揮して、何があっても、まずは安心、相談もできるし、支援もできるしという、そういうセンターになっていく必要があるのかなと思います。
その中で、今は障害別になっているということで、一元化というのが非常に大事だと思いますが、一元化は賛成ですけれども、実際問題、このハイブリッド化に関しては難しいところもあると思いますので、スタートとしては、できる範囲、できるところからこのハイブリッド化をスタートしていくという方向性が必要なのではないか。そうしないと、これができないというふうになってしまうので、できるために、少しずつできるところからスタートしていくということが大事だと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
加藤さんお願いいたします。
○加藤構成員 ありがとうございます。今の北川さんの意見に加えてという感じになろうかと思いますが、いずれにしろ、これはよく我々の今までの意見を取り上げていただき、まとめていただいていてありがとうございます。これがさらにまとまっていくのを期待したいと思いますが、支援センターとしては、基本的には、地域のまさにインクルーシブな子育て支援力を底上げすることが一つの我々の使命だと思うのですね。
その子育てあるいは子育ちというのはもともと様々な課題を持ったグラデーションの中で存在している課題が山積しているわけで、そういう意味では、一個人、一職種、一機関で完結するということはあり得ないわけで、そういう意味では先ほど来申し上げているステージ的にそれぞれの役割を地域の中でしっかりと漏れることなく果たしていくということが大事だと思うのですが、そのときに、過去の歴史的にも、あるいは現実的、相対的な知識・技術の集積という意味から言っても、発達支援センターが最もその中枢的な機能・役割を果たすべきだと思います。ねばならないぐらいに私は思っていますが、とにかくそういう意味では、そういう権利と責任を感じてしっかりと果たしていくことが大事です。
その中の1つとして、OJT的な役割ですね。つまり、新卒の方たちが現場に入って来られたときに、現場とのギャップがかなりあることから、昨今、新卒の職員が定着率が悪いというのが1つ現象としてあります。我々としても非常に困っているのと、それから、地域のそういう様々な機関・機能のスタッフの養成の必要性を考えたときに、センターも親子に直接支援をすることもあるのですけれども、もう一つは、そういう地域のスタッフ養成の一翼を担う、OJT的な養成の場、あるいは、そういう人材を提供する場として位置づけて、それを役割として持たせていくというようなことが大事かな。そうしないと、地域の中でなかなか人が育たない。インクルーシブはもちろん大事なわけですけれども、問題は、そこで一人一人の育ちがきちんと保障されていることが大事なわけで、一緒にすることに意味があるわけではなくて、一人一人が輝いている、育っているということが大事なわけで。
そのためには、それだけの積み上げの今日的には相対的な問題ですけれども、あるところがそれをより強く意識して、より強く責任を感じて、使命を果たしていくというような位置づけをこの際明確にすべきだと思います。
ありがとうございました。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、日詰さんお願いいたします。
○日詰代理人 北川先生、加藤先生が言われたとおりだと思うのですが、ポイントの中にある、児童発達支援センターの中核機能の中に、人材確保の話もぜひ盛り込んでおいていただきたいのです。どういう人を期待される、機能を発揮するために確保すべきか、整えておくべきかというのはしっかり書いていただきたいと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
秋山さんお願いいたします。
○秋山構成員 秋山です。
マルポツ2つ目の地域のスーパーバイズ・コンサルテーション機能に含まれるかもしれませんが、地域の通所事業所の情報収集と情報提供というところの役割もお願いしたいと思います。
○柏女座長 ありがとうございます。
又村さんお願いいたします。又村さん、たくさん貴重な御意見を頂戴しておりますので、その中でポイントに触れていただいても構いませんし、触れなくても、御意見として採用させていただきたいと思っております。
○又村構成員 ありがとうございます。全国育成会連合会の又村でございます。私のほうでは、参考資料に付けさせていただいたところから関連するところを、少しひもづけてお話をしたいと思いますが、座長さんのほうから、一つ一つのテーマということだったので、全体を言うチャンスがないので、今言ってしまいます。
○柏女座長 はい、結構です。
○又村構成員 項目の中に「相談」という言葉が出てこないのがちょっと気になったのと、あとは、報酬については、報酬改定検討チームだと思うのですが、制度の持続可能性については、先ほど来、構成員の方からも御意見があったので、この部分まで踏み込むのかどうかについては、ちょっと事務局さんのほうで御判断をいただければという、この2点をまず全体の項目立てとして御提案申し上げます。
その上で、児発センターのお話ですが、今まで構成員の皆様がお話しいただいたとおりで、地域における中核的な役割、コーディネート機能が期待されると思うのですけれども、この場合の期待される年齢の範囲は0歳~17歳までになりますので、その場合の放課後等デイサービス、つまり学齢期のお子さんについても、児発センターがその部分をしっかりと対応できるのかどうかについて、していただく前提と私は考えているのですが、地域によっては難しいという、あるいは実態として難しいということがあるならば、私のほうの意見書には、同じように、先ほど加藤構成員のほうからも重層的に役割を分けてという御発言がありましたが、放デイについても児発センターに相当する地域支援を義務づけた、私の資料では「中核型放デイ」という表現を使っていますけれども、中核型放デイといったような位置づけのものが必要でなければ、児発センターが全てやるという整理でいいと思います。ここは分けたほうがいいということであれば、放デイについても地域支援を重視すべき類型があってもよいという考えです。
それと、もう一つ相談支援のことを先ほど申し上げたのは、先ほど来インクルーシブな子育て環境をつくっていくことについて全く異論はないのですけれども、例えば、子ども・子育て支援の市町村会議とか要対協に誰が参加するのかという話の問題があるのです。あちらはあちらで、子育て世代包括支援センターであるとか、要対協であれば、家庭児童相談室といったような相談機能があって、そこが基本的には全体を背負って会議に出る。それに対して障害児は、個別の事案については個々の事業所も顔を出すのですが、カウンターパートがないわけですね。カウンターパートがないので、障害児は誰が出るのですかと言っても、役所が出たりしているわけですけれども、ここの部分を少し前に進めるためには、ぜひ、相談の項目を立てていただいて、第1回か第2回目で申し上げましたが、子供の分野におけるいわゆる基幹相談支援センター的な役割ですね。ここの部分はかなり明確化することは重要かなと考えていますので、地域における中核的な役割ということで児発センターに期待する部分については、以上のところも少しお考えいただければと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
今、関連してですけれども、子ども家庭局の社会的養育専門委員会で、北川構成員も出られていると思いますが、市町村の相談機関の再編が議論されていて、その中に、障害の相談支援事業所やセンターがなかなか見えてないというようなこともあるので、来年の法改正に関わることですので、少し調整等が必要かもしれないなと思いながら伺っておりました。ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
よろしければ、先へ進ませていただいて、今、放デイの話もちょっと出てきましたけれども、先に進ませていただいて、また、関連して戻るというようなことがあってもいいかなと思います。
ちょっと私からですけれども、センターで保育所等訪問支援事業とか相談支援事業所等の指定とセットで考えていって、義務づけるということもあっていいのかなというふうにも思いました。昨日のゼミの討論でも、そうすべきだと。この2つの事業についてはセンターが義務としてやるようにしたほうがいいという意見も出ていたので、それもそうだなと思いながら、今日、今お話をさせていただきました。
それでは、次の児童発達支援事業の役割・機能についてのところを御意見頂戴したいと思います。どなたからでも結構です。お願いいたします。この事業を今後どうしていくかということです。
又村さんお願いいたします。
○又村構成員 全国育成会連合会又村でございます。児発事業については、基本的には、現時点ではと申し上げたほうがいいと思いますが、現行の体系を維持すると考えておるところです。ちょっと表現としては適切でなかったら、後ほど議事録修正いたしますが、いわゆる営利企業が、放デイがそろそろ枯渇するので児発に乗り出そうではないかという動きが残念ながら一部の地域では見受けられているという実態もある中で、今後については、先ほどの事業所の指定のお話にもつながる市町村の関与があることで、まず入り口で少し質を担保することは必要と考えていますけれども、私は、児発センターは言うまでもなくですが、児発事業についても、参考資料にも書かせていただきましたが、親御さんの気持ちが少しでも前に向くように、場合によっては後戻りしてしまうような気持ちにも時間をかけて十分に寄り添っていく、伴走していくということが子供自身の育ちをサポートするということに並んで重要だと考えていますので、私のほうの参考資料にも、家族伴走支援加算というのは名前がいいかどうかは分かりませんが、本当はこれは療育相談とか障害児相談というような相談の分野で対応していくことも一定程度見込まれるわけですが、残念ながら出来高払いの中では、これは非常にやりにくいわけですね。
なので、私、先ほど来、子供の機関相談という言い方をしているわけですけれども、本来、療育相談は行政直営でやるべきだという考えではありますが、それはなかなか地域によって状況が違うとするならば、児童発達支援事業はある意味で一定の顔が見える関係性の親御さん、お子さんとの関係が築きやすいという特徴がありますので、ぜひ、親御さんのお気持ちが少し前に向けられるような、時間をたっぷりとかけた関わりの部分を評価するような考え方、この報告書としてはそれが大事だという書きぶり、これをぜひ御検討いただければと考えています。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 児童発達支援事業でも本当に様々な事業所があって、いい役割を果たしていると思っております。
又村さんが今言ったような、本当に家族支援は重要な時期なので、今回、事業所の相談支援加算がすごくアップされたり、お母さん同士のピュアなカウンセリングとかグループとかそういうことに対しても報酬がきちんとついたということは、厚生労働省が家族支援を非常に大事に考えていることかなと思っています。本当にこの時期、お母さんを支えることが子供を支えることにつながると思いますので、これは抜きに考えられないことだと思います。
大体児童発達支援事業所に来るお子さんは、地域の幼稚園、保育園を利用しているお子さんが傾向としては多くなってきているのかなと思いますので、時間的にはそんなに長くないということと、ここの長短に応じた評価は必要になってくるのかなと思います。と同時に、幼稚園、保育園に行っているお子さんなので、児童発達支援事業所の方々は積極的に幼稚園、保育園に支援に入ったり、連携したりするという役割が、本当に積極的にあるのではないかと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
児童発達支援について、ほかに御意見はございますでしょうか。
加藤さんお願いします。
○加藤構成員 今の北川さんの意見にプラスしてという感じになるのですが、いずれにしろ、事業所というのは、規模も小さいという事態で機能しているわけですけれども、地域の中で事業所の横のネットワークがなかなか見えてこないのですよね。一生懸命やっておられるところもたくさんあるし、そうなのでしょうけれども、ただ、本当に自己完結的に、地域の中で埋没してしまっていて、周りからそれこそ外部からの目という話が冒頭にありましたけれども、まさに、中で何をしているかよく分からないという、我々関係者でも分からないみたいなそういう事業所が地域の中でもいっぱいあってですね、何か見えてこないという不安がやはりあります。そういう意味では、その辺のことについての外部の目を入れるというようなことが1つかもしれませんけれども、あとは、もう一つ質をしっかり担保していくためのスケールが、基準がちょっとあってもいいのかなというのと。
それから、もう一つは、さっきから言っている、前からも出ています、時間の短さという問題ですね。これも、事業所というのは意外に多岐にわたった機能を果たして、いろいろなプログラムをやっているというのが一つの特徴でもあるかとは思うのですが、それについても、ただ単に時間が長い・短いというモノトニックなスケールで判断してはいけないと私は思います。前から申し上げているように、子供の発達のプロセス、段階において、あるいは親子の関係性のプロセスにおいても、あるいは親御さんのお子さんの受容のプロセスにおいても、それは丁寧にスモールステップで最初はデリカシーを持って丁寧にやっていくわけですので、それは多分事業所であろうがセンターであろうが、支援機関はどこでもそういうプロセスは当然取られるわけですので、それを単に時間が長いから短いからという形でシンプルに判断してしまうというのは、ちょっと早計かなという心配があります。そういう意味では、ぜひ、その辺は配慮をする必要があるだろうと思うところです。
ありがとうございます。
○柏女座長 ありがとうございます。多方面な配慮が必要だということですね。ありがとうございました。
秋山さんお願いいたします。
○秋山構成員 加藤構成員の意見に賛成で、加藤構成員のお話とかぶるかもしれませんが、中身が分からないというのが一番不安になりますので、その情報を、先ほど言いましたセンター機能の中で情報収集したり、情報提供したりしていただきたいと思っています。センターの機能がそういう役割があれば、事業所は、放デイも、センターとの関係、また、相談支援事業所との関係等を明確にしていただければ助かると思います。以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
北川さんお願いします。
○北川構成員 本当に札幌市の児童発達支援センターが、前回のこちらの在り方検討会の後、札幌市内で在り方検討会をして、センターが地域の事業所と放デイの方々を招いてというか、一緒に研修したり、センターに1人マネージャーというお金がついて、地域の事業所を支えるということをしているので、ぜひ、新たなセンターの在り方として、秋山先生もおっしゃったように、地域の事業所を支える役割という情報交換も含めて必要になってくるのかなと思います。
センターに関しては以上ですけれども、事業所でも、先ほど時間の長さとかいろいろ今、争点のところですけれども、生活ベースの事業所とかセンターだと、給食があったり、お昼寝があったり、そこにしか子供が行ってないというところで、給食というところはかなりの生活の大切なところの支援をしているとなると、少し長くなりますので、そこら辺のかける手間とか、うちも2時間で初期の1歳児とか受け入れたりしていますけれども、そこと給食まで食べて、いろいろな遊びをして、外遊びをして、泥んこになって帰るという、先生方の手間暇と質的な違いはあるにせよ、現場では2時間のセラピューティックな支援とそこを生活の場として支援は違ってくるかなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
続いて、小川陽さんお願いします。
○小川(陽)構成員 ありがとうございます。日本相談支援専門員協会の小川です。資料にあります4つ目の「地域の中で個々の事業所により非連続に」というところと、「マネジメント・コーディネートの重要性」というところが大変重要だと思っています。以前の会議の中でも同様の発言をさせていただいておりますが、これを進めていくためにはネットワーク化が必要で、そのためには自立支援協議会の子ども部会等の充実強化が非常に必要だということと、それをどこが中心に進めていくかということでは、センターの役割も含めて強化をしていくことが必要なのではないかと思います。
事業所が差別化を図るために特色を出すことは非常に重要だとは思いますけれども、地域のニーズにどのように地域全体で応えていくのか、事業所がどの範囲の役割を担っていくのかということをそれぞれが自覚した上で、相互に連携、協力をしながら、地域のニーズをフォローしていくという体制づくりが大変重要だと考えています。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
今、放デイのほうにも話が及んでおりますので、放デイのほうも含めて御意見頂戴できればと思います。まだ15分ぐらいあると思いますので、出していただければと思います。
又村さんお願いいたします。
○又村構成員 全国育成会連合会又村でございます。ありがとうございます。実は、児発事業と放デイの中での支援時間の長短のところも含めて、放デイのほうが実感しやすいので放デイでまとめてお話をさせていただくことを考えておりましたが、端的に申し上げますと、参考意見にも書かせていただいたとおり、児発はさておき、放デイについては、親御さんの就労を支えるタイプと療育支援のタイプは区分すべきという考え方を持っています。
一部団体の意見書では、これを区分することは困難という御意見もありましたが、私のほうの参考資料にも(案)で書かせていただきましたが、間違いなく実利用人数と利用登録人数に大きな差が出るはずです。学童保育型の放デイは、定員10名であれば、恐らく登録人員は十二、三名になるはずですし、療育型の放デイであれば、定員10に対して登録児童数は34~40、もっと多いと50~60という登録になっているところも珍しくないと思いますので、ここでタイプは分けられると考えていますので、分けていくということを1つ御提案申し上げたいと思います。
また、先ほど末光先生のお話の中でも、重心型の児発が、5人定員を入り口にして、人数が増えるに従って逓減率が激しいという御指摘をいただきまして、あの資料は私も存じ上げておりました。これは端的に申し上げれば、お金が事業所についているからだと考えます。基本的には、支援の必要な子供に必要なだけの報酬がきちんとつくということが決定されていれば、利用している人数が増えても減っても、そこにはあまり影響がないというふうに考えます。残念ながら、今、子供の通所のサービスは、定員と利用時間のみで報酬が決定する仕組みになっていますが、報酬に踏み込むかどうかはさておき、考え方としては、あくまでも利用する子供に支援が必要であれば、必要な支援が提供されるというような考え方のほうが私はよいと考えますので、例えば、今、CDS様のほうで検討されている指標、これが困難ということであれば、当面の間は5領域11項目で、障害児の短期入所は1、2、3で区分が分かれていますので、この区分を活用するなどして、簡単に言うと、今の生活介護等と同じように、事業所規模と利用する方の時間と、それから、利用するお子さんの区分、この3つをキーワードにして類型化していくことが、一つここの部分については重要ではないかと考えております。
私のほうの資料では、先ほど、中核型とか一般型が書いてありますが、これは先ほどの児発センターのお話の中での内容でございますので、ここは割愛いたしますけれども、それが1点です。
それから、放デイの対象者の範囲についてですが、各種学校をどのように考えるかということと、もう一つは、私のほうの参考資料にも書きましたが、高校に行っていないお子さんの児発事業の利用についてどう考えるかと、ここはかなり密接な関連があると考えております。今すぐに、高校に行っていないお子さんの児発の利用を制限するのは法律上もできないと思いますので、当面はこのままで行くということだと思いますが、個人的にはやはり年齢に応じたサービスが必要と考える立場ですので、放デイの利用についての考え方を少し広げる際に、各種学校と高校に行っていないお子さんの対応についても、併せてお考えいただければということで、御提案申し上げます。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
そのほかにはいかがでしょうか。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 ここの中で、時間の長短のことは、放デイはもう既に学校休業日とそうでない日に分かれているので、実際、地域の子供たちが学校から6時間とかで帰ってきても、3時半ぐらいになって、1時間半ぐらいしかいないとか、もう既に時間では、帰る時間によって放課後の使い方はそういう状況なので、放課後終わってからの時間の長短は実際は難しいのかなと思いました。
あと、就労支援というところでは、私が女性であるということでもあるかもしれないのですけれども、この間、放課後を使っている6年生のお母さんたちの懇談をしたところ、8割の方が働いていましたが、やはり思春期の発達に心配のある子の子育ては、この時期になると非常に難しくなってきて、お母さんたち随分悩まれていました。学校の行き渋りが出てくるとか、ベッドの中にかみそりがあったとか、オーバードーズ的な薬がいっぱいあったとか、何かいろいろなSNSのことの中での何か学校へ行かなくて昼夜逆転してとか、男の子だったら、ゲームで物すごいけんかして、その次の日お互い暴力的になったりとか、衝動性がすごく出たりとか、そうなると、働いている働いていないにかかわらず、放課後デイサービスは、育ちの困り感とか家族の困り感とかそういう障害があって、そういう子供たちの場所なので、一概に親の就労で分けていいのかなと。やはり子供のニーズで本来区分とかそういうのでサービスを利用するということになるのではないかなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
加藤さんお願いいたします。
○加藤構成員 いつも北川さんの後になってしまいますけれども、いずれにしろ発達支援事業にしろ放デイにしろセンターにしろ、発達支援と言うからには、やはり本人の発達上の困り感という部分と、家族のそういう生活あるいは家庭支援といいますか、そういう問題。それから、地域での健やかな暮らし、様々な社会参加を含めた暮らしという、3つの大きな分野があると思うのですね。その濃淡はあるとしても、ウエートづけは違うとしても、その3分野がきちんと視野に入った支援サービスのありようをしていないと、私はそれは本来的な発達支援としては駄目だろうと思いたいですね。
そういう意味では、先ほど来申し上げますように、事業にしろ、放デイにしろ、例えば、家族支援というところでも、子預かり、預け放しみたいな形で表現されるように、その辺が分離してしまっていて、子供をとにかく一時的に手元に置いてみたいな話で支援をされてしまっていて、その支援の中身とか子供の状態像についてのファミリー、家族とのコミュニケーションといいますか、やりとりというのがどこまでできているのかということになると、かなり何か希薄な気がします。
そういう意味では、ぜひ、その辺の家族支援というような、つい希薄になりがちな部分に対して、やはりそれをしっかりと位置づけるというか評価するというか、事業として位置づけるように、行政なり、基準なりでしっかりと示すということが大事かなと思います。
特に放デイなどは、学校が一つの相方としてあるわけですけれども、学校との連携が、もちろん例外はいっぱいあるのですけれども、なかなかその辺がうまくいっていないという話をよく聞くのですね。そういう意味でも、地域との様々な関係機関とのネットワークも大事ですし、家族支援といいますか、その部分の機能をしっかりと果たしていくことを忘れてはいけないだろうと思います。
ありがとうございます。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、小川陽さんお願いいたします。
○小川(陽)構成員 ありがとうございます。小川です。手を挙げた途中で、加藤構成員が、教育との連携についてお伝えくださいました。実は、私はそこを意見として言いたいなと思っていたところです。
役割・機能についての中で、やはり教育との連携を推進することがかなり重要だと思っていますので、項目としては挙げていただけるといいのかなと思います。
それから、以前、菊池構成員だったかと思うのですけれども、家庭教育、福祉の連携のトライアングル・プロジェクトというものがあったということで御紹介をいただきましたが、あれも含めて、保護者との連携もそうですし、また、私は相談支援専門員協会におりますので、そのトライアングルに相談支援を加えていただいてやっていくことが大変重要ではないかなと思っているところです。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
菊池さんお願いいたします。
○菊池構成員 失礼いたします。次のソーシャル・インクルージョンのところでお話をしようかなと思っていたのですが、加藤構成員から小川(陽)構成員のほうから、教育についてのお話が出ましたので、少しここでお話をさせていただきたいと思います。
ちょっと教育の立場からの発言ということになりますけれども、就学前の段階だと、インクルージョンが児童発達支援事業所、そういうところで併行通園等がなされているので、かなり充実しているのではないのかなと思うのですね。ところが一方で、教育に上がってきた段階で、いわゆるインクルーシブ教育システムというちょっと不思議な制度というか、そういうものが入ってきて、実際、それがインクルージョンが推進されているかというと、分離というところがある意味色濃く出てくるわけです。
そういう中で、いわゆるインクルージョンとインクルーシブ教育システムのこの二重構造というか、そういう中でいわゆる保護者が、あるいは子供さんも非常に自己矛盾を抱えながら教育と福祉を行き来しているような状況になってくると思うのですね。ですから、そこをどう福祉の側から関わる人たちが丁寧に説明をしていくのかというところも一つ大事になってくるのではないのかなと思います。
先ほど、小川(陽)構成員のほうからトライアングル・プロジェクトのお話をしていただきましたけれども、厚生労働省と文部科学省が数年前にそのことを打ち出しているからには、そのグッドプラクティスというか成果ですね。そういうところをしっかりと打ち出していただきたいですし、そこの現状はどうなっているのかということも、改めて知りたいなと思っているところであります。
また、こういう役割を担っていけるのは、小川(陽)構成員を初めとする相談支援専門員の皆様のお力は非常に大きいと思いますし、また、教育の側からすれば、各学校の特別支援教育コーディネーターの役割はやはりあると思うのですね。そことの連携というか接続といいますか、そういうところが放課後デイ等においては強く求められているのではないのかなと思いますので、厚生労働省の側から、この検討会の中からはなかなか書きにくい部分であるとは思うのですけれども、そうしたいわゆるインクルージョンとインクルーシブ教育のこの二重構造というか、そこのところに少しある意味提言をしていただけるとありがたいなと、私個人としては思っています。
あと、もう一つ、これはここの検討会の議論からは外れるところかもしれませんが、現在、私たち大正大学の内山先生を研究代表者として、厚生労働省の科研費の中で「障害児相談支援における基礎的知識のための可視化のための研究」に昨年度から取り組んでおります。この検討会に御出席いただいている鈴木専門官にオブザーバーとして参加していただいておりますけれども、この研究においては、障害児のインクルージョンを実現するために、相談支援専門員が活用できるガイドラインの作成を行うことを目的としておりまして、その成果物を令和3年度末までの完成を目標としているような状況です。
本検討会にも恐らく相談支援専門というか、そういう状況のところからも関係してくるところでもありますし、また、小川(陽)構成員が御参加しているような状況でありますので、この報告書の中に、こうした研究班の中でも相談支援あるいはインクルージョンを推進していくために、こうした相談支援専門員のガイドラインを作成していることもどこかに盛り込むことを御検討していただけるとありがたいかなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。貴重な情報も含めて、感謝いたします。
北川さんお願いします。
○北川構成員 すみません、簡潔に。放課後デイサービスの対象範囲の中で私ずっと言っていることですけれども、不登校の子供たち対象ではあるのですけれども、朝から通うというところで、必要かなと思います。学校へ行けなくなると通常学級だけでなくて、最近、特別支援の学校・学級からも不登校の子供が来ていて、自己肯定感も下がって、それだけの学校生活をしている子供と違って経験とか学習することが大分難しくなって、もっともっと自己肯定感が下がってしまって、二次障害の精神疾患になったりするということにならないように、福祉の役割として放課後デイサービスがそこを支えていくということがすごく大事なのではないかなと思います。今、居宅支援型で支えている子供もいますけれども、少し外に出ることも子供にとってやはり大事だと思いますので、このことも考えていただけたらと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
それでは、6番の「インクルージョンの推進について」という項目のところで、御意見を頂戴したいと思います。
末光さんお願いいたします。
○末光構成員 もう既に秋山先生のご指摘でもありましたし、今日も私のほうで重症心身障害、そして、医療的ケア児も地域の中で可能な限り尊厳を持って暮らせるようにということで申し上げました。その点で、ぜひ、これは障害児の家族だけでなくて、同年齢のお子さんあるいは御家族にも新しい障害の理解をしていただく大きな場所だと思います。
今回、御説明のように、医療的ケア児支援法がスタートしているだけに、重症児、そして、特に医療的ケア児のインクルージョンについて取り上げていただく、そのことをぜひお願いしたいと思っております。
そのことは、もう一方の重い重症児、そして、最も医療的なニーズの高い医療的ケア児がインクルーシブに暮らせることは、それよりも軽い人あるいは医療ニーズもそれほどない人たちも安心して地域の中で暮らせると、一番重いところをしっかりしていただくことが一番の基盤づくりになるのではないかなと思っております。前回も少しお話しかけたのですが、私どもはいわゆる重症児だけのために五十数年取り組んできたのでありますが、やっとここまで来たという、医療的ケア児も重症児と同じような、長年時間をかけることも要るかもしれませんが、少しスピードアップして取り組んでいただくためには、ぜひ、行政として、地域での取組の中に医療的ケア児のインクルージョンをぜひお願いしたい、そのように願っております。
○柏女座長 ありがとうございます。
又村さんお願いいたします。
○又村構成員 ありがとうございます。全国育成会連合会又村でございます。こちらのインクルージョンの部分も参考資料のほうに幾つかポイントを書かせていただいておりますけれども、特に、前回の秋山先生、今日の末光先生のお話を伺って、私のほうでは、放デイを放課後児童クラブとの一体的な運営を子どもの共生型というふうにも御提案申し上げておりますが、よくよく考えれば放デイに限った話ではなくて、例えばですけれども、児発と保育所とか、これはそれぞれに指定の基準の難しさもあろうかと思いますが、こういった子供の分野で仕組みとしてインクルーシブに対応できる。
ただ、インクルーシブというのは、先ほど来、加藤先生もおっしゃっていたように、一緒に混ぜればいいという話ではないと思いますので、一人一人のお子さんに必要なサポートが得られるということを担保した上で共にあるということが重要と考えております。その意味では、障害があるお子さんも保育所に行けばいいのです、学童保育に行けばいいのです。あとは、そっちでうまいことやってくださいだと、これはちょっと成り立たないと思いますので、必要な支援が届く仕組み同士がくっつくということでの共生型を御提案申し上げたいと考えております。
そして、もう一つ、訪問型の特に保育所等訪問、中に入れていただいてありがとうございます。極めて重要な支援と考えておりますが、この検討会でも申し述べましたように、お見えになるお子さんを園の中でサポートするというスキルと、外に出て行って、そこで必要なサポートをお届けするというスキルにはやはり違いがあると言わざるを得ませんので、ここの部分については、ぜひ、人材育成の部分を中に具体的に盛り込んでいただく必要があるかなと考えておりますし、先ほど来、柏女先生もおっしゃっていましたが、児発センターあるいは又村が言うところの中核型放デイ、いわゆる地域支援を必須化する類型のサービスには、保育所等訪問支援はマストアイテムとして組み入れていただくことが重要ではないかと考えております。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、加藤さん、その後、北川さんお願いします。
○加藤構成員 インクルージョン、昔はインテグレーション、その前はノーマライゼーションという表現で言われていたかと思うのですが、今はインクルージョンという、一元論的なというところでインクルージョンと言われていると思うのですが、実は私も、自分の本務のところで40年来これはやっている事業です。
その中で実感として思っているのは、今、又村さんもおっしゃったように、インテグレーションとかインクルージョンというのは、交流とか混合とかミックスという意味ではないのですね。やはりそこにはあるフィロソフィーがあるわけで、そういう意味ではそのことがしっかり裏打ちされていないといけないと。つまり、それを関係者がしっかりと認識しておく、自覚しておくことが大事かと思います。そういう中で日々の支援が成り立っていくことが前提になろうかと思います。
そういうときに、子供だけが交流していたのでは、それはインクルージョンではないと思うのですね。そこで大事なのは大人たちのインクルージョンがまず前提だと思うのです。つまり、親たち、親同士、ハンディのあるお子さんとそうでない一応今のところ健常児と言われている子供たちの保護者同士のインテグレーションというかインクルージョンがないと子供のインクルージョンはうまくいきません。
さらには、支援者同士ですね。例えば、そういう医療系あるいは福祉系のこういう我々みたいな障害系のスタッフと保育園とか幼稚園とか通常学級の教員とか、そういう周りの関係する人たちとのまさにインクルージョンがないと子供たちのインクルージョンはうまくいかないのですね。子供たちのインクルージョンの成功は、ある意味ではその周囲にいる関係者、大人たちの話なのですよね。だから、それがしっかりと認識されていないと、ただひたすら子供は子供と言って子供だけを先に追いやって、大人たちは後ろに引いているみたいな話では、かえって、それはマイナスだと思います。子供はもっと残酷です。
だから、そういう意味ではそこをしっかりと大人たちが、子供たちのその大変な苦しみといいますか驚きといいますか恐怖心といいますか、いろいろなネガティブな思いをいっぱい持つわけです。そのときに、それを丁寧に解きほぐして、もみほぐして、支えていくといいますかね、そういう周りの大人たちが必要なのですね。それは、支援者であり、家庭であれば親たちです。子供たちは素直に親にそういうことをあからさまに言うわけですね。そのときに、親がどういう表情でどう反応するかによって子供たちの受け止めもがらっと変わりますよ。そういう意味ではそのことをしっかりと踏まえないと、私は子供をどうするかという話だけではなくて、周りの大人たちのインクルージョンということまで含めて考えていかないと、インクルージョンがうまくいかないと思いますね。
以上です。ありがとうございました。
○柏女座長 ありがとうございます。経験に裏づけられた炯眼に心より敬意を表します。
ありがとうございました。
では、北川さんお願いいたします。
○北川構成員 制度的には、最終的には本当に私たちも児童発達支援センターも、障害児に強い認定子ども園みたいな形と同じ制度になったらいいなとは思うのですけれども、今の現状でインクルージョンを考えたときに、幼稚園、保育園に行っているお子さんも、児童発達等も利用しながら、幼稚園、保育園ではちょっと個学習をしたり、友達の中で何か認めてもらえなかったところを、しっかりと児童発達のほうで、子供や、それからお母さんも、加藤先生がおっしゃったようにちょっと落ち込んだりするときもあるので、家族を支えながら、幼稚園、保育園での子供たちを支えていくという併行通園だとかそういうところを、保育所等で支えながら応援していくということが大事かなと思います。
あと、学校に対してもちょっとサポートがあったら、実践でもお話しさせてもらいましたけれども、学校に行ける子供もいるので、学校に支援していくという福祉と教育の連携がないと駄目ですけれども、学校を福祉が支えるというところもあれば、もう少しインクルージョンが、インクルーシブ教育というか、進んでいくのではないかなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、末光さんお願いいたします。
○末光構成員 加藤先生がおっしゃられるように、子供だけではなく、職員も、そして、御家族も、地域も一番大事ですけれども、そのためにも、どこから手をつけるのか、そういうのが全て整ったから初めてインクルージョンを始めるというのではなくて、不十分でも改善していくためには、ぜひそこから始めるという、その一つがぜひ動き出していただきたいと思っております。加藤先生の目標なり、目指しているところは全く同じです。
先ほどもノーマライゼーションとかインテグレーションとかインクルージョンのお話出ましたけれども、三、四年前にデンマークは御承知のようにノーマライゼーション発祥の地ですけれども、あそこのアンダーセンという日本でいう厚生労働省の局長さんと一緒のシンポジウムに出たことがありますけれども、そこではもうノーマライゼーションと言わない。福祉の分野でノーマライゼーションではなくインクルージョンですと言っておられる。そのいわんとしていたことは、ノーマライゼーションはいろいろ生活条件、環境等を、その同時代、あるいは同年齢と同じようにしようということだったのですが、そうではなくて、インクルージョンはどこまでも本人主体であるという辺りにあったように思います。
そういう意味で、ぜひ本人主体のインクルージョンをする。その取組をぜひできることから始めていただく、そのような方向性をお示しいただく。それをスタートにしていただけるように、ぜひ重ねてお願いしたいと思っております。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、日詰さんお願いいたします。
○日詰代理人 ありがとうございます。インクルージョンについて、もう先生方おっしゃっているとおりですけれども、一緒になってその場に参加するための御本人たちの安心感を保障するためにハードの整備、例えば、今、国土交通省のほうでオリ・パラ関係で、新国立競技場にうるさいところで静かになりたいという人のための観覧エリアとかそういうものを用意して、集団に参加できると。そういうハード整備について、今どんなことが進んでいるのかという情報提供も、このインクルージョンの章に併せて紹介していただけると、ありがたいなと思います。以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。見過ごしがちなところだと思いました。
ありがとうございます。
菊池さんお願いいたします。
○菊池構成員 失礼いたします。私自身、超重度障害児といわれる子供さんたちに教育の側から関わってきているわけですけれども、現在、三重大学附属病院の先生方や三重県立看護大学の先生方ですね、NICUを退院した後に在宅で生活をしながら、そうした子供さんたちあるいは保護者が、児童発達支援事業所等の支援を受ける前に、家族会等いわゆるインフォーマルなところでそういう集まりを定期的に持っている会に参加させていただいているのですね。
インクルージョンの入り口ということを考えていく場合に、そうしたようなインフォーマルな展開されているような、本当に草の根活動みたいなところにどう手を差し伸べていくべきかというか、アプローチしていくか。そういうところも非常に大事になってくるのではないのかなと思うのですね。
保護者さんの中では、まずは同じ障害のある子供さんや、あるいは同じ生活状況にある家族同士が情報共有をしていく中で、社会にどう向かっていこうかみたいな気持ちを培っていくように思いますので、今回のいわゆる児童発達支援事業所や放課後等デイサービスは直接の話にはならないのかもしれないですけれども、その前段階におけるインフォーマルなところにアプローチしていくことの大切さというか、そういうところもぜひ盛り込んでいただければ、ありがたいかなと思いました。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、秋山さんお願いいたします。
○秋山構成員 秋山です。加藤構成員がおっしゃったことは、本当にそうだと思います。
インクルージョンは一つの役割として、これまで培ってきた専門性を地域に伝えていくという役割もあると思いますので、ぜひ、この行動をしていきたいと思います。
また、その障害の子供たちを抱え込むことなく、支えていくということは重要かと思います。そこで、インクルージョンをアウトカムの1つとして評価をしていただきたいと思っています。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
では、続いて、7番ですね。「障害児通所支援の支給決定の在り方について」御意見を頂戴できればと思います。これまでの意見等については、参考資料4の11ページにございます。どなたからでも結構です。
又村さんお願いいたします。
○又村構成員 全国育成会連合会又村でございます。ありがとうございます。ここにつきましては、現行の5領域11項目の内容が、私ども育成会としては、子供に着目した障害支援区分という表現を使っておりましたが、前々回あるいはその前辺りから、CDS様のほうで今年度研究事業をなさっているということを伺っております。そこで、お子さんの状況あるいは御家庭の状況あるいは障害の状況諸々を踏まえた、明確にこれで区分が幾つと出るようなものかどうかはちょっとまだはっきりしませんけれども、何らかのお子さんの状態像を明確化する指標が出てくると伺っておりますので、それの活用を、もしこの5領域11項目に代えられるものであれば、変えていければと考えております。
また、当面、実装するまでに一定のさらなる研究が必要ということであれば、現行ではこの5領域11項目が市町村においては慣れ親しんだ聞き取りではありますので、この部分を少し深められるような実務的な取扱いは考えてもよいかと思います。
たしか大昔は、私が障害福祉にいた頃は5領域10項目だったはずなのですね。多分、行動障害だったか医療的ケアだったかが加わって項目数が増えているので、恐らく市町村はそういうマイナーチェンジは十分に対応できるだろうと考えますので、本線はCDS指標だと考えておりますが、5領域11項目をマイナーチェンジするということを含めてのまずお子さんの状態像をそこで一定程度客観的に指標化する。それを、報酬は今回あまり触れないと思いますが、報酬あるいは利用するサービスのボリュームに反映させるといったような方法が適当と考えますので、そういったことが言及されるとよいかなと考えております。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 前にも意見を申し上げましたけれども、支給決定の在り方で、小さいときの本当の気づきの段階からというところで、はっきりと障害があるかないか分からない子供さんを、親も含めてしっかりサポートできるような支給決定の在り方が大切だと思います。以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、末光さんお願いいたします。
○末光構成員 御意見をいただいたことに尽きておりますが、ぜひぜひ、こういう場で直接お聞きいただく、伝えることができましただけに、前に進めていただくようお願いしたいと思います。我々の団体に対していい方向になったと言えるように、胸を張って報告できますようお願いしたいと思っております。それだけです。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、小川(陽)さんお願いいたします。
○小川(陽)構成員 小川です。この5領域11項目については、今、調査も行われていると承知していますので、その結果についても関心高く見ているところですが、支給決定については、前回にもお伝えしましたけれども、子供の時期は非常に成長・発達著しい時期ですので、相談支援のモニタリングの頻度については、今よりも頻回化をしていただくことが支給決定にも関わる部分で大切だと思いますので、そのことについて、再度、発言をさせていただきます。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
ほかよろしいでしょうか。
又村さんお願いいたします。
○又村構成員 又村です。1点だけ、もし入れられたらでいいのですが、家族支援のところに、きょうだい支援という切り口をぜひ入れていただきたいなと思うのですね。最近、ヤングケアラーという表現もされていますが、ヤングケアラーの状態ではないにしても、ファミリーサポートの中にはきょうだい支援はすごい重要だと思うので、何らかの形で結構ですので、言及いただければと思います。以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、8番については、今日、御意見を最初に頂戴いたしましたので、それの中から主な意見、方向性を出していただくという形にして、9番目として、障害児通所支援を支える制度的な事項とか計画的進展みたいな、そういうバックを網羅する、例えば障害児福祉計画についての改正とか、相談支援事業についての改正とか、あとは教育との連携ですね。そうしたところをちょっと1項目つくったほうがいいのかなと思いました。頷いてくださっている方もいらっしゃるので、少し事務局で検討していただければありがたいなと思いました。
全体を通して、何かございますでしょうか。
北川さんお願いいたします。
○北川構成員 先ほど、柏女座長もおっしゃっていましたけれども、子ども家庭局のほうで、在宅の支援で特に困難を抱える子供と保護者の支援ということをすごく考えていますので、その中に、うれしいことに、私たちの子育て支援機関として児童発達支援センターとかかかりつけとして障害児機関等も入っていますので、この制度を見ながら私たちの制度も、相談等もすごく入っていましたので、つくっていくということが大事かなと思います。
あともう一点ですけれども、CDSにも私入っていまして、知的障害福祉協会のほうの、これは両方の意見ですけれども、ピアノとか絵画とかそれはもちろんのことですけれども、OTとかPTとかSTとか心理とか、それをスポット型として、それもいかがなものかという意見が出ております。
でも、よく考えたら、私も心理士ですけれども、子供のセラピーとかも時々やるのですけれども、発達支援の1つであって、心理セラピーだけ毎日プレイセラピーの子にやるとか、それはOTであってもSTであっても児童発達支援で福祉でやるところなのだろうかという疑問があります。末光先生もおっしゃいましたけれども、福祉で税金を使ってその子供をしっかり支えていく、家族を支えていくというときに、本人支援のところではトータルに子供を支援していくというガイドラインもつくっていかなければならないと思いますけれども、そういう子供を育てる、子育て機関、福祉機関なんだというところで言えば、スポットは本当に考え直さないといけないなと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、高橋さんの次に加藤さんお願いいたします。
○高橋構成員 神奈川県障害サービス課長の高橋でございます。ありがとうございます。
先ほど1点漏らしていたことがあります。それと、この報告書は、都道府県とか市町村という視点がちょっと少ないのかなと思っていまして、我々としては、実際、指定申請を受けるときに、必ず事業者さんが一旦事前確認表を提出されておりまして、開設しようとする市町村の障害福祉主管課に行って、事業の内容を説明したり、市町村さんが定める計画の中で計画と整合性が取れているのかといったことを事前にしてもらったりもしています。
そういった意味では、適正なサービスを見込みの中でしっかり計画的にそういったものを充実していく、また、質の高いものをつくっていくというのは、都道府県と我々と、市町村さんがしっかり連携をしていく必要があるだろうと思っていますので、そういった面についてはとりあえず必要だと思っています。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。各論にわたる部分は、それぞれの項目の中に入れるでしょうし、一番最後の先ほど提案した新しい障害児通所支援の基盤のところに、市町村と県との連携の話なども、全体にわたるものはそこに入れていければなと思って、聞かせていただきました。
加藤さんお願いいたします。
○加藤構成員 長時間にわたり皆さんお疲れかと思います。すみません。今までお聞きしたことで、2点ちょっと申し上げたいことがありますので、申し述べさせてください。
最終的に発達支援というのは、先ほど来申し上げているように、個人でも、1職種でも1機関でも完結しないという問題なのですね。つまりは、必要なのは、発達支援に大事なのは学際的なトランスディシプリナリーなチームアプローチなのですよ。それが私はきちんとできるということが発達支援の根本だと思うのですね。一人で頑張ってはいけない、1職種が頑張ってはいけない、一機関が頑張ってはいけないと私は思います。
それから、もう一点は、ハビリテーションとリハビリテーションは違うということですね。我々の子供たちの育ち支援という場合には、可塑性に富んだあの時期の全てがまさにインクルーシブな状態にある彼らを支えるのはハビリテーションという意味合いが非常に強いと思うのですね。成人リハのリハビリとは意味が全然違うと思うのです。
そういう意味でも、従来のパラメディカルなスタッフたちは、基本的にはリハビリ中心のテクニックでありスキルなのですね、フィロソフィー的にも。それが昨今徐々にもちろん広げられつつあることはもちろん知っています。ただ、大事なのはハビリテーションということですね。そういう視点を持ったそういうプロフェッショナルなパラメディカル、コメディカルな人たちの参画、学際的なチームアプローチということが幅広くいろいろなところで一定のレベルのセンターでできるということが、我々の目指すべきところかなと、期待を込めて思ったりしております。ありがとうございました。
○柏女座長 ありがとうございます。
末光さんお願いいたします。
○末光構成員 加藤先生、北川先生の話を聞いて、なかなか整理がつかないで、両方正しいと思っていたのが、今のリハビリテーションとハビリテーションという御説明、改めて、整理ができたなと思っております。医療の分野ではリハビリテーション、これはドクターの指示の下、国家資格を持った方々が一定の研修の上にやっておられるので、その部分はリハビリテーションでいいのではないかと思いますけれども、児童発達の部分はそうではなくて、別の分野でありますので、その辺りはハビリテーションというものを専門的にやってくださるのは大変的確なことだろうと思います。
ただ、気になりますのは、国家資格が、PTだOTだというと、ついつい何でもやれそうに思うような、未熟な人に限ってそういう自信過剰になってしまう。そして、御家族は、国家資格のあるPTが言うのだから、全て分かってくださっていると思って、過剰期待を持つと。これが大きな混乱をもたらすのではないかなと思っております。その部分で、ある時期、戸塚ヨットスクール云々の話を例として申し上げたのは、その辺りであります。身近な例で、私は医者の資格を持っておりますけれども、医者であれば何をやってもいいはずではありますけれども、心臓血管外科の手術をやったりはいたしません。そういう自覚はこの分野で国家資格のリハビリスタッフはやる際には十分自覚し、また、それをチェックし、いい形でしていただくシステムにしていただく必要はあるのではないかと思っております。
北川先生と加藤先生の意見を聞きながら、ちょっと頭の整理がつかなかったのを、先ほどリハビリテーションとハビリテーションという表現で整理していただいたことも含めて、御礼を言いたいということと、その方向での記述をお願いしたいと思っております。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
そろそろ時間が来ておりますので、よろしければ、(2)の御意見については終了とさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○柏女座長 ありがとうございます。
それでは、その他の議題ですが、これについて、何か構成員の方々からございますでしょうか。
加藤さんよろしくお願いいたします。
○加藤構成員 すみません。多分、この後、説明が事務局からあると思うのですが、この後のタイムスケジュールはもちろんですけれども、内容的なステップはどうなっているのかちょっとイメージを持ちたいので、すみませんが、差し支えない範囲で。
○柏女座長 分かりました。最後に、それを説明していただきたいと思います。
それ以外のことで、事務局のほうから何かございますか。
よろしいですか。
構成員の方から、ほかにはよろしいでしょうか。
では、今、加藤さんのほうからもリクエストのありました、今後の進め方と次回の日程について、内容面も含めて、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
○河村障害児・発達障害者支援室長 お待たせいたしました。次回検討会は、9月29日の17時から19時半を予定をしております。次回の9月29日の回には、報告書の素案の形で、文章体に、本日の御議論も踏まえて書き込んだものをお出しをしたいと思っておりますが、まだまだ事務局の中で作業が相当山積みな状況でございまして、ちょっとどこまで本日の御議論まで丁寧に反映できるか、頑張りますということを申し上げさせていただいて、29日は結構な量になると思いますので、直前にならないように、なるべく早めにお送りしたいとは思うのですけれども、もしも直前になってしまいましたら、皆様大変申し訳ございません。
その上で、29日に一回その報告書(案)を御議論いただいた後に、10月13日にもう一回会議をセットさせていただきたいと思っておりまして、その13日のときに、もし可能であれば、座長に一任なり、おまとめに入っていただけたら、大変ありがたいと思いますけれども、そこも含めて、29日、13日の議論状況次第かと思っております。
事務局のほうからは、以上でございます。
○柏女座長 皆様よろしいでしょうか。
加藤さんよろしいでしょうか。
(首肯する構成員あり)
○柏女座長 もう大詰めという形になります。皆様方の熱意あふれる議論を踏まえた報告にしたいと思います。網羅もしつつ、でも、メリハリも忘れないということを目指してやっていければと思いますし、また、タイムスケジュール的にも、すぐにもやらなければいけないことと、それから、少し時間をかけて検討をしなければいけないこと等、いろいろジャンルがあるかと思いますので、それらも含めた上で整理ができていくといいかなと個人的には考えております。
それでは、ちょうど7時になりましたので、今日の会議をこれで終了とさせていただきます。
皆様、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。