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- 第27回肝炎対策推進協議会 議事録
第27回肝炎対策推進協議会 議事録
健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室
日時
令和3年9月1日(木)17:00~19:00
場所
オンライン開催
出席者
- 委員
-
- 泉 並木(武蔵野赤十字病院院長)
- 出田 妙子(薬害肝炎原告団)
- 及川 綾子(薬害肝炎原告団)
- 大久保 暁子(日本労働組合総連合会労働条件局長)
- 釜萢 敏(公益社団法人日本医師会常任理事)
- 河本 滋史(健康保険組合連合会常務理事)
- 考藤 達哉(国立研究開発法人国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター長、肝炎情報センター長)
- 小池 和彦(公立学校共済組合関東中央病院病院長)
- 郡山 千早(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科疫学・予防医学教授)
- 後藤 千代美(日本肝臓病患者団体協議会)
- 坂上 博(読売新聞調査研究本部主任研究員)
- 鹿野 さゆり(全国B型肝炎訴訟東京原告団)
- 清古 愛弓(葛飾区健康部長兼葛飾区保健所長)
- 辰巳 創史(全国B型肝炎訴訟大阪原告団)
- 中澤 善美(全国中小企業団体中央会常務理事)
- 日浅 陽一(愛媛大学大学院医学系研究科教授)
- 村松 正道(国立感染症研究所ウイルス第二部長)
- 山﨑 喜彦(日本肝臓病患者団体協議会)
- 米澤 敦子(日本肝臓病患者団体協議会代表幹事)
議題
(1)肝炎対策基本指針の見直しに向けた議論
(2)その他
(2)その他
議事
- 議事内容
- ○丸山肝炎対策推進室長 定刻となりましたので、ただいまより第27回「肝炎対策推進協議会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。
私は、事務局の厚生労働省健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室長の丸山でございます。冒頭の議事進行を担当させていただきます。
本日の協議会は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から、委員の皆様方におかれましては、オンラインで御出席いただくとともに、傍聴される方やメディアの方に対しましては、YouTube配信という形式の開催方法で実施させていただいております。
本日は、御出席のお返事をいただいております全ての委員の皆様にウェブ上で御参加をいただいております。接続状況によりまして、画像・音声が乱れる場合がございますので、あらかじめ御承知おきをいただければ幸いでございます。
また、会議中は、基本的に、ビデオをオフに、マイクはミュートにしてください。また、御発言を希望される方におかれましては、ビデオをオンにしてくださいますようお願いいたします。その後、会長より指名がございましたら、ミュートを解除していただいて、御発言をお願いいたします。御発言の際には、お名前を名乗っていただきまして、可能な限りゆっくりお話しくだされば、幸いでございます。より多くの委員の皆様の御発言の機会を確保するため、できる限り簡潔に御発言をいただければと思います。御発言を終了する際には、その旨をお知らせいただき、ビデオをオフにし、マイクをミュートにしてください。操作等御質問がございましたら、事務局までお問い合わせ願います。
続きまして、委員の出席状況について申し上げます。渡辺真俊委員におかれましては、8月31日付で退任されました。御後任の委員につきましては、現在、調整中でございます。そのため、現在、委員の総数は19名でございます。本日は、19名全員に御出席をいただいております。したがいまして、定足数に達しておりますので、本日の会議は成立いたしますことを御報告申し上げます。
また、本日の資料の確認をさせていただきたいと存じます。まず議事次第、そして、委員名簿、座席表、資料1から4まで、参考資料は1から5までとなりますが、資料の不備等ございましたら、お申しつけください。
また、この後、議事に入らせていただきますけれども、ここまでのところで、接続状況の不具合とか操作方法で御質問ございましたら、併せてお申しつけください。
それでは、以後の議事進行につきましては、小池会長よろしくお願いいたします。
○小池会長 会長の小池でございます。本日はよろしくお願いいたします。
前回の協議会でもお話が出ましたように、本日の会議では、肝炎対策基本指針の見直しに向けて、委員からの御意見を踏まえつつ、見直しの方針の骨子(案)を事務局に作成してもらいましたので、それを基に議論を進めてまいりたいと思います。
早速、議題(1)「肝炎対策基本指針の見直し方針について(案)」に関し、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○丸山肝炎対策推進室長 資料の見直し(案)の御説明に入る前に、現行の肝炎対策基本指針に基づいて行ってまいりました肝炎対策の現状と今後の課題について、簡単に、私のほうからまとめをさせていただきたいと思います。
まず資料1「肝炎対策基本指針の見直し方針について(案)」の3ページ、上から4枚目を御覧いただけますでしょうか。
現行の指針は、御覧のように、大きな柱といたしまして、9つの項目がございます。
まず第1に、肝硬変又は肝がんへの移行者を減らすことを指針の目標として掲げてございます。以下、第2では予防、第3では検査の促進、第4では医療体制、第5では人材育成、第6・第7では医薬品の開発等の研究・調査、第8では普及啓発や人権、そして、第9につきましてはその他の事項ということになってございまして、それぞれに必要な取組方針等がこの指針には記載をされてございます。
肝炎総合対策は、この現行の指針に沿ってその取組を進めてまいったところでございますが、その結果といたしまして、第2の予防に係る取組といたしましては、母子感染予防事業が非常に普及をしてまいりましたことに加えまして、B型肝炎ワクチンの定期接種化が実現されております。そして、ワクチンによる予防に加えまして、個人個人が正しい知識を基にリスクある行動を避けることも重要でございますので、幅広い年代に一層の普及啓発が必要との御指摘も、これまでの議論の中で、この予防に関しまして頂戴しております。
また、第3の検査体制につきましては、少なくとも一生に1回は肝炎検査をと、その掛け声の下で啓発や検査の利便性の向上等に取り組んでまいりましたが、残念ながら、いまだ受検に至っていない方もいらっしゃるということでございますので、特に未受検者に焦点を当てた受検勧奨が必要であるとの御意見を、これまでの協議会の中でも御意見を頂戴しております。
第4の医療提供体制につきましては、全ての国民の皆様がお住まいの地域にかかわらず適切な医療を受けられるよう、医療の均てん化に取り組んでまいりましたが、まだまだ地域による差を感じていらっしゃるというお声も頂戴しております。
また、前回の田中参考人からの御報告にもございましたように、検査結果が陽性ということであっても受診につながっていないという事例も依然としてございます。
第5の人材育成につきましては、肝炎医療コーディネーターの育成を進め、自治体や医療機関等で御活躍をいただいておりますけれども、コーディネーター間の情報交換等、育成後の活動の環境整備の必要性について御指摘をいただいております。
研究開発に関しましては、C型肝炎はインターフェロンフリー治療薬によってウイルスの排除が高い確率で可能となりましたが、B型肝炎につきましては、いまだ根治薬がございません。そこで、その根治薬の開発によってC型肝炎の抗ウイルス治療の推進と併せまして、ウイルスの体外への排除を可能とし、肝炎の完全な克服を目指すことを指針の目標として掲げるべきとの御提案をいただいてございます。
第8の人権尊重につきましては、正しい知識の普及啓発等に取り組んでまいりましたが、いまだ、その暮らしの中でつらい思いをされている患者様がいらっしゃるということでございますので、肝炎患者さんに対してどのようにふるまうべきかということについても考え、そして、学ぶことが重要ではないかとの御指摘をいただいてございます。
こういったことが、これまでの肝炎対策推進協議会の御議論の中で、主な論点として挙げていただいていると考えてございます。
それでは、資料の御説明をさせていただきたいと思います。
基本指針の見直しにつきましては、これまでの協議会、また、メールで委員の皆様に御意見を頂戴してございます。そうした御意見、そして、近年の肝炎対策の施策の実施状況等を踏まえまして、事務局にて骨子(案)をまとめてございます。資料1は、その概要になってございます。項目ごとの細かい見直し案につきましては、後ほど、資料2で御説明をさせていただきたいと思います。また、資料3は、見直しに関係する参考資料となってございますが、本日は、説明は割愛させていただきます。
まず資料1の1ページを御覧いただけますでしょうか。
指針の基本的な方向でございますけれども、前回の協議会で、参考人として御出席いただいた田中先生から御報告をいただきましたように、肝炎ウイルスの感染者は減少しておりますが、B型肝炎患者は本指針の見直し案の策定の足元では増加傾向にございまして、したがいまして、依然として、ウイルス性肝炎の患者数は非常に多いということでございますので、ウイルス性肝炎の対策は継続が必要であるということを、改定後の指針においても示したいと考えてございます。
2つ目の○でございますけれども、我が国の目指す目標についてでございます。WHOでは、ウイルス性肝炎のelimination・排除という目標を掲げておりますけれども、これは患者数をゼロにするという意味ではなく、公衆衛生上の脅威としての肝炎ウイルスを排除するという目標だと理解をしてございます。
また、前回の協議会で患者団体の皆様から、「完全な克服」という表現を御提案いただいております。これは、B型肝炎ウイルスの根治薬の開発とか、C型肝炎ウイルスの治療薬でウイルスを排除できるようにすることという意味であるとお伺いしておりますので、そのように具体的な記述をさせていただいた上で、WHOの目標も踏まえた形で、ウイルス性肝炎の完全な克服を大きな目標として掲げたいと考えてございます。
次に、2ページを御覧ください。
1つ目の○、肝炎医療体制の確立に当たりましては、都道府県間等の均てん化という視点も大切にしたいと考えてございます。この基本指針自体が均てん化を実現するためのものでございますけれども、文章の下に少し小さなフォントで書かせていただいておりますけれども、この番号は、指針の対応する項目を示しております。このように随所で、均てん化の観点を盛り込んでいきたいと考えてございます。
同じページの2つ目の○ですけれども、偏見・差別の解消でございます。この間の取組に当たりましては、地方公共団体、学校教育関係者、患者団体等の関係者と連携して、様々な機会を利用して取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。
また、偏見・差別の解消には、正しい知識の普及だけではなく、患者さんの皆さんに対してどのようにふるまうべきかを考え、そして、学ぶことが重要であるとの観点を盛り込みたいと、このように考えてございます。
さらに、先ほどございました「肝炎の完全な克服」に向けまして、B型肝炎の根治薬の開発についても、引き続き推進をしてまいります。
以上を基本的な考えとして見直しを進めてはどうかと考えてございます。
なお、肝炎対策基本法では、肝炎対策基本指針は厚生労働省が定めるものとされておりますけれども、その際、関係各省との協議を行うこととされておりますので、関係各方面での調整が必要であるということは御留意をいただければと存じます。
続きまして、資料2「各委員等からの提案及び内容及び見直しの方向性について」の資料を御覧ください。
先ほどの資料1の方向性を踏まえまして、現行の指針のそれぞれの項目につきまして、どういった方向で見直すかということをまとめた資料が資料2となります。まず、表の見方を御説明いたします。
一番左端に、通し番号が付してございます。これは見直しの議論を円滑にするために便宜的に付しているものでございまして、先ほどの資料1「肝炎対策基本指針の見直し方針について」の中に記載されている番号は、こちらの番号を指しております。御発言の際には、この番号をお示しいただければ、議論が円滑に進むかと存じます。
この資料の左から2つ目の欄でございますけれども、現行の基本指針が書かれて引用してございます。その右隣の「これまでの施策の実施概要」は、対応する施策の状況について記述をしてございます。そして、その右の真ん中の辺りですけれども、赤の字が書いてあったりするところですけれども、これにつきましては、前回の肝炎対策推進協議会におきまして、患者団体、原告団、弁護団の皆様から御提案をいただいた見直し案について、御意見を記載してございます。そして、その右隣につきましては、委員の皆様にこちらのほうから意見照会をさせていただいた際に、頂戴した御意見を記載しております。そして、これらを踏まえまして、事務局としての見直し方針(案)を右端の欄に記載してございます。
これから、主な項目について御説明を順次させていただければと思います。
まず、前文でございますけれども、1番で、ウイルス性や自己免疫性等肝炎の原因が列挙されておりますが、そこに脂肪性を追加するとともに、先ほどの見直し方針でも述べましたように、ウイルス性肝炎の患者数は依然として多く、B型肝炎、C型肝炎に係る対策は、引き続き喫緊の課題であるということを記載してはどうかと考えてございます。
また、5番でございますけれども、5番には肝炎をめぐる現状等が記載されておりますけれども、そこに、御提案をいただいておりますように、C型肝炎はウイルス排除後の発がん等への対応が、引き続き必要であること、B型肝炎の根治薬の研究開発の継続は必要であることを記載してはどうかと考えてございます。
また、高齢化への対応について記載をするようにという御提案をいただいてございますけれども、こちらは、高齢者に分かりやすいより丁寧な周知広報を行う必要があるというような形で、少し具体的に記載をさせていただければと、このように考えてございます。
資料の2ページを御覧いただけますでしょうか。
7番でございます。先ほど、見直し方針で述べましたように、WHOの目標も踏まえ、B型肝炎に対する根治薬の開発等により、B型、C型肝炎ウイルスを非常に高い確率で体外に排除できるようにするという「肝炎の完全な克服」を我が国の目標として記載してはどうかと考えてございます。
続きまして、3ページを御覧ください。
通し番号10番からは、「第1 肝炎対策の基本的な方向について」でございます。
10番には、指針が掲げる目標等が記載されておりますけれども、先ほどの前文との整合性も考えまして、現行の指針の文章内に「完全な克服」の表現も加えてございます。具体的には、「完全な克服を達成することで、肝硬変または肝がんへの移行者を減らすこととし」といった形にしてはどうかと考えてございます。
12番でございます。12番には、肝炎対策の実施に当たっての姿勢について記載はございますが、肝炎対策基本法には均てん化という理念がうたわれておりますので、ここにその旨の記載を加えてはどうかと考えてございます。
13番、14番につきましては、ウイルス検査の受検の勧奨等について記載がなされておりますけれども、13番におきましては、一定の年齢に達したら受検を勧奨するという御提案がございましたが、検査を受けるべき年齢は、医学的に確立しているものではございませんので、その一定年齢の設定は困難であるという御意見も委員から頂戴しておりますので、ここにつきましては、広く国民に普及啓発を行うと同時に、年齢等に焦点を絞って普及啓発を行うことも重要であるという趣旨で追記をしてはどうかと考えてございます。
14番でございます。14番は、特に未受検者に対して普及啓発を行うこと、C型肝炎は高い確率でウイルス排除が可能であること、B型肝炎もウイルスの増殖の抑制が高い確率で可能であることといった、早期受診のメリット等を理解していただき、受診の促進につなげるといったことを追記してはどうかと考えてございます。
15番でございます。治療と仕事の両立について、より一層普及啓発を行うということを記載してはどうかと考えてございます。
1枚おめくりいただきまして、4ページを御覧ください。
16番と19番は、肝炎患者さんの医療へのアクセスについての記載内容でございますけれども、16番では、肝炎患者さんが適切な医療を受けられるよう、医療機関においては、肝炎患者さん特有の事情を認識して患者さんに接することが必要であるということ、19番では、ICTの活用等による地域連携の強化に向けた研究を推進するといったことを追記してはと、このように考えてございます。
22番でございますけれども、22番は、行政的な課題解決のための研究について記載がございますけれども、研究を推進するに当たって、各地域により異なる肝炎医療等の現状を踏まえて進める必要があるといったことを追記してはどうかと、このように考えてございます。
5ページを御覧ください。
23番からは、(5)として、正しい知識の普及啓発についての内容となってございます。
23番では、正しい知識の普及啓発ということが現行記載されておりますが、幅広い世代に対応するよう、各年代に応じた分かりやすい普及啓発に、その効果を見つつ取り組むといったことを追記してはどうかと考えてございます。
また、25番につきましては、患者団体の皆様からの御提案には、人権教育という表現がございますけれども、泉委員からの御意見にもございますように、本指針は厚生労働省が定める肝炎に関する指針でございますので、偏見・差別の解消のため、正しい知識の普及にとどまらず、様々な関係者と連携し、感染症または感染症患者に対してどのようにふるまうべきかを考え、学ぶことが重要であるといった内容の記載としてはどうかと考えてございます。人権に関する記載を追加いたしますので、こちらのセクションの表題の見出しにつきましても、「肝炎患者等の人権の尊重」といった記載を加えてはどうかと考えてございます。
6ページを御覧いただけますでしょうか。
28番から31番として、肝炎医療の均てん化について御提案をいただいてございますけれども、現行の指針の12番、14番、19番、120番、121番等に、既に同様の趣旨の記載内容がございますので、改めて、ここでは別途記載するということはせずに、項目番号12番のところに、肝炎対策基本法の理念を定める規定において均てん化ということが記載をされておりますので、その旨を追記するということを考えてございます。
資料の7ページを御覧いただけますでしょうか。
32番からは、「第2 肝炎の予防のための施策に関する事項」でございます。
34番は、B型肝炎に対するワクチンによる水平感染の防止といったことが記載されてございますけれども、C型肝炎の患者の抗ウイルス療法の取組を継続するといったことも追記してはと考えてございます。
また、今後、取組が必要な事項としまして、ちょっと1枚先に進むのですけれども、8ページの39番にも、同様の趣旨を記載したいと考えてございます。
39番のところでございますけれども、日浅委員からも御指摘ございますように、感染者の全例が治療適応ということではございませんので、ここは、「C型肝炎陽性者」という表現ではなく、「C型肝炎患者」とさせていただきたいと考えてございます。
7ページに戻りまして、35番でございます。35番には、保育所等の集団施設における感染防止について記載がなされております。保育所とか高齢者向けの感染予防のガイドラインにつきましては、四柳先生の研究班にガイドラインを作成いただいておりますが、医療機関に対しても、現在、医療機関で実施されている標準的な感染予防策の重要性について、改めて注意喚起をするという趣旨を、ここの35番のところで、追記してはどうかと考えてございます。
36番でございます。36番は、感染のリスクがある行動を避けるための普及啓発について、記載がなされておりますけれども、そうした感染のリスクのある行動の例として、ピアスと並んでアートメイクを記載し、リスクを避けるための正しい知識の普及啓発を、年代を限定することなく幅広い年代に対して行うといったことを記載してはどうかと、このように考えてございます。
8ページを御覧いただけますでしょうか。40番からは、「第3 肝炎検査に関する事項について」でございます。
40番は、肝炎ウイルス検査は、プライバシーへの配慮などから、匿名で検査が行われることもあり、検査の受検状況について実態把握は困難な側面があるといった記載が現行の指針でなされておりますが、43番でも、検査結果に係るプライバシー配慮という論点が出てきておりますけれども、匿名で実施される検査でない場合も、検査結果の取扱いには配慮が必要でございますので、40番でもこのような記載を追加してはどうかと考えてございます。
41番でございます。41番は、受検促進に向けた実態把握の必要性について、記載がされてございます。第25回の肝炎対策推進協議会でも御報告をいたしましたが、行政事業レビューにおきまして、受検や受診の促進について、取組が必要な対象を明確化するようにとの御指摘をいただいてございます。受検や受診の促進の対象を明確化するためには、陽性と判明した方が、受診しない理由等についても、調査・研究を進めていく必要があると考えます。そこで、ここで検査の促進だけではなく、受診の促進のため、陽性と反応した方のフォローアップの状況についても、調査・研究に含まれるよう、肝炎ウイルス検査等の実施状況といったふうに、記載を変更することを考えてございます。
43番でございます。43番は検査体制の整備についてでございますけれども、患者団体の皆様からの御意見を踏まえまして、肝炎検査に当たって、プライバシーに配慮するということを追記したいと考えてございます。
9ページを御覧ください。
44番には、受検率向上の取組の必要性について、記載がされておりますけれども、未受検者に対して、さらなる周知が必要であるという趣旨で追記をしたいと考えてございます。
ここの周知の主体としましては、肝疾患センター及び地方公共団体を御提案いただいております。
48番でございます。受検に関する広報等の取組についての記載がございますので、未受検者の受検につながるような広報に取り組むという趣旨で追記をしたいと考えてございます。
10ページを御覧ください。
51番では、医療機関における肝炎ウイルス検査の確実な説明に向けた取組が記載されておりますが、検査結果を確実に説明していただくということにつきましては、医療機関の規模にかかわらず、これは非常に重要なことでございますので、受検された方に説明がなされるよう、小規模な医療機関も含めて、改めて依頼をするという趣旨で追記してはどうかと考えてございます。
53番からは、「第4 医療体制の確保に関する事項について」でございます。
53番につきましては、肝炎患者の方が適切な医療を受けるためには、ウイルス性肝炎の診療・治療について、患者さん御自身が詳しい知識を持っていただくことが必要であるという御提案をいただいてございます。この趣旨を、54番、60番に追記してはどうかと考えてございます。
11ページを御覧ください。
56番でございます。56番では、受診の促進のためのフォローアップ等の取組や実態把握の必要性について、記載がされておりますけれども、フォローアップ等の取組に当たっては、都道府県と市区町村が、必要に応じ適切な情報交換を行いつつ、連携して、医療機関・保険者等の協力を得ながら推進すること、こういったことを記載したいと考えてございます。
また、行政事業レビューでも、受検や受診・受療の正確な状況の把握をするようにとの御指摘をいただいております。受検・受診・受療・フォローアップの全体的な状況につきまして、先ほども述べましたように、プライバシーの問題等々もございまして、網羅的な、悉皆的なデータを把握するということはなかなか困難でございますけれども、引き続き、状況の把握に取り組むといったことを記載してはどうかと、このように考えてございます。
57番でございます。57番は、肝炎対策に関する取組に当たっては、その取組が効果的か適宜検証する必要があると記載をされておりますけれども、ここにつきまして、均てん化の観点も踏まえて検証する必要があるという趣旨で追記してはどうかと考えてございます。
60番でございます。60番は肝炎医療コーディネーターの育成等について記載がされておりますけれども、地方公共団体、拠点病院は、医療機関等と連携して、肝炎医療コーディネーターの活動の支援に努めるという趣旨を追記してはどうかと考えてございます。
12ページを御覧ください。
64番でございます。64番には、都道府県における肝炎対策協議会、拠点病院等連絡協議会等の地域の肝炎対策を推進するための協議の場について、記載がございます。行政的な課題の解決につきましては、当事者でいらっしゃる肝炎患者さんや患者団体の皆様が把握している現実や実態が、都道府県の協議会や拠点病院連絡協議会で共有されることは重要なことと考えてございます。現在、各都道府県に置かれています肝炎対策協議会につきましては、ほぼ全ての協議会において、患者さんが協議会メンバーとして参加いただいておりますので、この64番では、拠点病院は、拠点病院等連絡協議会等で、そうした事項について把握する方策について検討するという趣旨で追記してはどうかと考えてございます。
13ページを御覧いただけますでしょうか。
70番は、肝炎に関する各種助成制度についての記載でございます。ここにつきまして、肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業を追記いたします。
また、制度活用を阻害する要因の研究と克服という記載を、患者団体の皆様から御提案いただいておりますが、現行の指針が、肝炎医療に関する制度のみならず傷病手当金や障害年金、身体障害者手帳等、様々な制度の活用を図るという趣旨の記載でございますので、ここにつきましては、これらの制度の活用が促進されるよう、より効果的な周知の方策について、引き続き検討を行うといった記載にしてはどうかと考えてございます。
72番でございます。72番は相談体制についてでございますけれども、都道府県及び拠点病院は、地域や施設の実情に応じ、ICTの活用等必要な方策を検討し、相談体制の整備を図るという趣旨で、追記をしてはどうかと考えてございます。
14ページを御覧ください。73番からは、「第5 予防及び医療に関する人材育成について」でございます。
77番では、保育所等の集団施設における感染防止について、記載がなされてございますが、35番と同様に、医療機関に対しても、現在、医療機関で実施されている標準的な感染予防策の重要性について、改めて注意喚起するという趣旨の追記をしてはどうかと考えてございます。
78番でございます。78番は、肝炎医療コーディネーターについての記載でございますが、地方公共団体は、肝炎医療コーディネーターの育成後も、その活動状況の把握に努めるということを追記したいと考えてございます。
また、肝炎医療コーディネーター間の情報交換等の活動を支援するという御提案部分につきましては、肝炎医療コーディネーターからの情報共有や連携がしやすい環境の整備に努めるというように、少し具体的な記載としてはどうかと考えてございます。
15ページを御覧ください。81番からは、「第6 調査・研究に関する事項」でございます。
81番で、C型肝炎については、ウイルス排除後の病態や診療の在り方等について研究を実施していく必要があるとの御提案をいただいておりますので、83番にそういった趣旨で追記してはどうかと考えてございます。
前後しますけれども、82番でございます。82番には、行政的な課題に関する研究についての記載でございますけれども、受検・受診・受療の促進等、行政的な課題解決を図るために必要な研究を実施していくという形で、少し具体的な形で追記してはどうかと考えてございます。
83番と16ページの86番には、「肝炎研究十カ年戦略」に基づいて研究を推進する旨が、現行の基本指針に記載をされてございますけれども、「肝炎研究十カ年戦略」につきましては、肝炎治療戦略会議において、見直しについての議論がなされまして、先日、中間取りまとめという形でおまとめをいただいてございます。
これにつきましては、資料3の参考資料8ページを御参照いただければと存じますが、この中間取りまとめが行われたことを受けまして、戦略の名称を「肝炎研究推進戦略」に変更してはどうかという御提案をいただいてございますので、この指針にも「肝炎研究推進戦略」という形で、名称の変更を反映したいと考えてございます。
16ページでございますけれども、88番には、研究戦略に記載されている行政的な課題が列記されておりますけれども、こちらも、先ほど申し上げました、中間取りまとめの内容を反映した記載にしたいと考えてございます。
90番からは、「第7 医薬品の研究開発について」でございます。
90番は、医薬品の開発について書かれてございますけれども、ここに肝がんについても加えたいと考えてございます。最近は、免疫チェックポイント阻害剤等、多くのがんに共通の仕組みで非常に効果があるという薬剤が登場しておりますので、肝がんを含むがんの治療に係る医薬品の開発といった表現で追記をしたいと、このように考えてございます。
17ページを御覧ください。96番からは、肝炎に関する正しい知識の普及啓発や人権の尊重といった事項になります。
98番に、「人権教育・啓発に関する基本計画」を引用いたしまして、人権に対する配慮の必要性について記載することを、患者団体の皆様から御提案をいただいておりますので、ウイルス性肝炎患者を含む感染症患者に対する偏見・差別意識を解消するために、人権に関する配慮が欠かせないという趣旨で、この指針上も追記をしてはどうかと考えてございます。
18ページを御覧ください。
100番でございますけれども、ここには、正しい知識の普及啓発の必要性が記載されてございますが、肝炎患者や患者家族に対する差別・偏見の解消に資するよう、一層強力に普及啓発を行うという趣旨を追記してはどうかと考えてございます。
102番でございますが、感染リスクのある行動を避けるための普及啓発について、ここでは記載をされておりますけれども、先ほどの36番と同様に、そういった感染リスクのある行動の例として、ピアスと並んでアートメイクを記載し、そして、リスクを避けるための正しい知識の普及啓発を、年代を限定することなく幅広く行うということを記載してはどうかと考えてございます。
19ページを御覧ください。
110番でございます。110番では、様々な機会を利用して、ウイルス性肝炎患者・家族への偏見・差別を解消することは必要であるという趣旨の御提案をいただいておりますので、108番のほうに、国は、地方公共団体、学校教育関係者、患者団体等の様々な関係者と連携し、その推進方策を検討していくと、こういったものを追記してはどうかと考えてございます。
111番からは、「第9 その他の事項」でございます。
21ページを御覧ください。
119番は、肝がん、肝硬変患者に対する支援に関する記載でございますが、現行指針における記載は、肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業が開始される前のものでございます。当該事業は、平成30年12月に開始され、令和3年4月の年度当初に要件の見直しがなされておりますので、その見直しの内容の周知の徹底を図り、同事業の推進を図るというものに修正して、記載をしたいと考えてございます。
120番でございます。120番では、各都道府県の肝炎対策に係る計画及び目標の設定についての記載でございますけれども、そうした計画とか目標の設定に当たって、それぞれの地域の実情に応じて、また、都道府県間の均てん化の観点も踏まえて、計画や目標が設定されるよう促すという趣旨を追記してはどうかと考えてございます。
121番です。121番は、都道府県間の肝炎医療の均てん化に資するよう、国及び肝炎情報センターは、適切な情報提供や助言を行うという旨が、現行の指針において記載されておりますが、適切な情報提供や助言に加えまして、さらに必要な指摘を行うということで、御提案を患者団体の皆様からいただいておりますが、ここにつきましては、地方自治の観点も踏まえまして、必要な指摘ではなくて、表現といたしましては、「必要な意見交換を行う」ということを追記してはどうかと考えてございます。
122番でございます。122番につきましては、各種データの肝炎対策推進協議会への提供についてということで、御意見を頂戴しておりますけれども、地方公共団体の取組の状況につきまして、国が肝炎対策推進協議会に定期的に報告するという趣旨に関しましては、すぐ、この後の126番の「第9(5)肝炎対策基本指針の見直し及び定期報告」というところに、既に包括的な記載がなされておりますので、重複を避けて、この122番で新たな記載の追加はしないということで考えてございます。
ちょっと説明が長くなりましたが、資料2の説明は以上でございます。
ここで、前回の第26回肝炎対策推進協議会におきまして、坂上委員より、本年4月から見直しが行われました肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の見直し後の実績についてお尋ねがございました。ここにつきましては、現在、まだ助成件数の報告をいただけてない自治体もございますことなどから、口頭にてこの場で御報告をさせていただければと思います。
4月分について報告のあった助成件数は、全国で82件となってございます。この82件という数字をどう見るかということでございますけれども、過去2年間の一月の平均件数は約70件程度でございます。そのことも踏まえまして、82件という数字をどのように見るかということでございますけれども、その際には、次の点に留意する必要があると考えてございまして、まず、各自治体は、新型コロナウイルス感染症対策の影響で、非常に業務が多忙な状況にあるということでございまして、まだ助成件数の報告をいただけてない自治体がございます。また、今回の4月からの事業の見直しにつきまして、都道府県ごとの補助要綱等の規定の改正が、都道府県のほうでまだちょっと追いついていないといいますか、改正ができていないということで、現時点では、見直し前の要件による事業を実施いただいておりまして、その実績を御報告いただいているという自治体もございます。
また、今回の見直しで対象に追加をいたしました分子標的薬を用いた通院治療は、本年4月分以降が対象となりますので、これまで既に通院をされているという方についても、助成対象になるのは三月目以降となりますので、こういった方についても、最速で6月分からになりますので、現時点では、4月分の実績にはまだ反映がされていないというところでございます。
さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けまして、受診を控えたり、治療の延期等によって、肝がん等の治療件数自体が減少しているというお話を、拠点病院の先生方からも伺っております。
こうしたことから、今回の4月からの見直しの効果を見る、評価するということにつきましては、もう少しこうした事情が剥落をしてから、見ることが適当ではないかと考えてございまして、今しばらく時間が必要かと考えてございます。
長くなりましたけれども、事務局からの御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○小池会長 丸山室長、どうもありがとうございました。
それでは、見直し(案)についての御意見を伺ってまいりたいと思います。
資料1で見直しの概要を示していただいており、資料2で、それぞれの項目ごとの案を示してもらっておりますので、資料2に沿って御意見を伺いたいと思います。では、お手元の資料を御覧いただいて、まず、前文に当たります1ページの1番から9番について、御意見はございますでしょうか。
及川委員。
○及川委員 1から9ではなくて、その次でございました。失礼いたしました。申し訳ございません。
○小池会長 1番から9番までのところでは、特段の意見はございませんでしょうか。
時間も限られているので、1番から9番に関しては、特に御意見がないということでございましたら、次に行かせていただきます。
それでは、第1「肝炎の予防及び肝炎医療の推進の基本的な方向」に当たります3ページから6ページの10番から31番について、御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。
及川委員どうぞ。
○及川委員 薬害肝炎原告団の及川と申します。
先ほど、室長から、骨子案として説明がございましたが、5ページの25番についてです。偏見・差別の解消についての項目です。
これまでの指針内容は、正しい知識の普及ということにとどまっておりました。まず第一には、正しい知識を普及することが大事だと思っておりますし、厚生労働省でも正しい知識の普及啓発についても、様々な取組をしていただいていることは存じ上げております。ただ、私たち患者は、正しい知識の普及だけでは不十分だと思っております。
先日、薬害肝炎原告団と厚生労働大臣との大臣協議で、この点につきまして、田村大臣とお話しさせていただきました。大臣からは、正しい知識をまず持ってもらった上で、感染症患者その方に接するときに、どのような心持ちで接していくかが大事で、人権の尊重をしっかり進めていきたいというお話がありました。
ここに見直し(案)として書いていただきましたのは、私たちの要望と田村大臣の発言によるものだと思っております。ぜひ、このような方向でお願いしたいと思っております。
1つ質問ですけれども、感染症患者に対してどのようにふるまうべきか考え、学ぶことが重要とありますが、これは、感染症患者の人権を尊重するという意味で捉えてよろしいのでしょうか。
○丸山肝炎対策推進室長 御指摘のとおりでございます。肝炎患者の皆様に接する際に、どのようにふるまうというか、接する上で、どういうふうにすることが適切であるかということを、意識しないで患者さんの皆様を傷つけたりするようなことがないように、それを学んだり、そして、考えたりといったようなことを、みんなで学び合っていくということが重要だというのが、患者方の皆様から頂戴した御意見の趣旨かと思って、このように記載をさせていただいたところでございます。
○及川委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
以上です。
○小池会長 ほかに御意見。
山﨑委員お願いします。
○山﨑委員 日肝協の山﨑です。
番号の28~31の肝炎ウイルス検査及び肝炎医療の均てん化について、意見があります。第26回の患者団体、原告団からの意見に対して、番号28は、留意が必要である趣旨を、第1(1)「基本的な考え方」の中に追記する。番号29~31は、他の番号に同趣旨の記載があるということで、そういう見直し(案)が提案されましたが、私は、肝炎ウイルス検査及び肝炎医療の均てん化についての新たな項はぜひとも残していただきたいと思います。
できることであるならば、(3)の「適切な肝炎医療の推進」の後に、(4)の項として、肝炎ウイルスの検査及び肝炎医療の均てん化を明記し、他の項は、順次、一つずつ項の番号を上げるべきだと考えています。
肝炎ウイルス検査及び肝炎医療の現状は、国や各地方公共団体の努力にもかかわらず、全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するという憲法で保障された生存権や、何人もその居住する地域にかかわらず、等しく肝炎に関する検査や適切な肝炎に係る医療を受けることができるようにするという規定の肝炎対策基本法の基本理念とは随分かけ離れています。
肝炎ウイルス等及び肝炎医療の現状は、各都道府県によっても異なりますし、同じ県でも、都市部と郡部によって大きく違います。私は兵庫県の北部但馬地域で生活しています。本来、二次医療圏に1か所以上設置されるべき肝疾患専門医療機関が、2007年の制度発足以来、全くありません。協力医療機関は2病院ありますが、日本肝臓学会が認定する肝臓専門医は一人もいません。外来で肝臓病患者を診察するのは、消化器科の先生や内科の先生です。消化器科の先生も十分に確保されていないのが現状です。この現状は全国にたくさんあると思います。なぜ、肝臓病患者が肝臓病の専門医に診察してもらえないのでしょうか。この現状を打破するために、このたびの肝炎対策基本指針の改定の大きな一つの目玉として、肝炎ウイルス検査及び肝炎医療の均てん化の項を新たに加えていただきたいと思います。
15年ぐらい前の話になるのですけれども、私が通院する地域で最大の基幹病院に診察に行きましたら、いつもと様子が違って、病院のロビーに「消化器科で受診される患者様へ。このたび、消化器科を閉じることになりましたので、今から無料で他院への紹介状をお書きいたします。お立ち寄りください」とのぼりが立っている状況です。私は仰天しましたが、他院への紹介状を書いていただきました。新たな病院にも肝臓病の専門医はいません。地域最大の基幹病院ですら一人の消化器科の先生の確保をできないのが現状です。
私はB型肝炎患者ですが、約20年前、40歳になった頃、このままでは死んでしまうと、1年間休職し、東京にある病院の肝臓病指導医の先生に診ていただきました。その先生は、私が持参したデータを見て、初めて診察を受けた翌日に入院を許可していただき、丁寧な検査や治療を行っていただきました。約4か月の入院の後に、地域に帰ってからは、その先生からの入院治療経過報告書によって、その先生の指示どおりに治療を受けることができました。東京の病院に5年間通ったことによって、今、私の命はつながっています。
このような現状はおかしいです。ぜひとも、全ての国民がその居住する地域にかかわらず、等しく肝炎に係る検査や適切な肝炎医療が受けられるようにするために、文言は幾分修正されても構わないと思いますが、この項だけはぜひとも残していただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
以上です。
○小池会長 事務局いかがでしょうか。
○丸山肝炎対策推進室長 ありがとうございました。
ちょっと確認させていただきたいのですけれども、今、御提案をいただきました、その記載につきましては、前回の第26回のときの患者団体の皆様からいただいた御提案のところのどこになりますでしょうか。ちょっとそこの確認だけさせていただければと思います。
○山﨑委員 主に28に関わることですが、29から31についても同じことです。
○丸山肝炎対策推進室長 承知しました。この26回にいただいた御意見に追加での御提案ということでよろしいでしょうか。
○山﨑委員 26回の提案に対して、見直し方針(案)が、第1の(1)の番号12の後に追記するというようなことがあって、いろいろな肝炎ウイルスの検査や肝炎医療の均てん化がかなりいろいろなところに分散して載るのではなくて、大きな大切な施策として、1つ大きな項をつくって載せていただきたいと思います。
○丸山肝炎対策推進室長 ありがとうございました。
すみません、ちょっと事実関係の確認だけなのですけれども、番号で28番のところの関係の御意見ということでございますね。
また、これは検討させていただきたいと思います。
○山﨑委員 ありがとうございました。
○小池会長 考藤先生お願いいたします。
○考藤委員 ありがとうございます。考藤です。
今、山﨑委員のお話、大変重要なお話だと思います。「均てん化」という言葉が、今回の見直しで非常に重要な位置づけであるというのは、先ほどの丸山室長のお話でよく理解できると思うのですけれども、この均てん化というのを、現状を考えてどのように改善していくかということを、具体的に議論していく必要があるかなと思います。
その1つの方策としては、現状の分析、いわゆる現状の把握でありますけれども、私が担当しております政策研究班に、指標班、現在、拡充班という名前で活動していますけれども、肝炎医療やウイルス肝炎に関する政策に関しまして、どういった項目がどれぐらい達成できているかというような指標を作成しまして、経年的に調査を行っています。
その中で、個々の結果はともかく分かってきたことの1つは、地域あるいは拠点病院間でも指標の達成度には差があるということであります。これをどのように解決していくかということの具体策を出していく必要があるなと考えて、研究班としていろいろ議論を進めているところでありますが、例えば、地域の実情1つを取ってみても、なかなか一筋縄ではいかない原因があります。現在は、いろいろな要因をつぶさに調査しながら、それをどのように解決していくかといったところを、話し合いを進めていくことによって、情報共有と相談を行っている段階であります。
肝炎医療に関して、先ほど山﨑委員が重要な点を御指摘いただいたと思いますけれども、拠点病院においても、個々の拠点病院間で医療をつぶさに見ていくと差があることは確かであります。これをどのように解決していくかということは、拠点病院の努力は必要です。1つの方法は、方々の拠点病院に、現在の自らの肝炎医療の状態がどういったところにあるのかということを知っていただきまして、それを改善するために、どのように努力していけるかということを議論していただく。そこに肝炎情報センターなり政策研究班なりが入って、具体的な進め方をディスカッションして、上のレベルを目指していく。これが今非常に求められていることかなと思います。
大事なポイントの1つは、各地域、拠点病院間それぞれの事情がありますので、なかなか一律の指標をもってこれを達成しなさいというわけにはまだ行ってない状況であるということだと思います。したがいまして、国、情報センター、拠点病院、地方公共団体、この主な4つの主体がそういった状態をまず共有して、個々の事情に合わせながら解決策を模索していく。これが今求められているところでありますが、残念ながらなかなかすぐにできることではないというのが実情だと思います。したがいまして、今後のそういった連携が非常に重要であるということを、今感じている次第です。
私からは以上です。
○小池会長 ありがとうございました。
今、事務局からの回答、それから、考藤委員からの発言のごとく、この検討を進めていっていただきたいと思います。
ちょっと時間が限られておりまして、発言はなるべく簡潔にお願いできたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、次の第2ですね。「肝炎の予防のための施策に関する事項」ですね。7~8ページの32~39番について、御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
いかがですか。
よろしゅうございますか。この第2のところ、特に御意見・御質問がないようでしたら。
では続きまして、第3「肝炎検査の実施体制及び検査能力の向上に関する事項」です。8~10ページの40~52番について、御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
米澤委員よろしくお願いします。
○米澤委員 ありがとうございます。日肝協の米澤です。
43番ですけれども、私どもからの提案に、これはプライバシー云々というところですが、検査において、職域検査等の研究の成果も踏まえ、受検者の利便性、プライバシーに配慮してと、職域における個人情報を守ってほしいという内容の提案をさせていただきましたが、見直し方針には、これは大久保委員の意見を受けてと思いますけれども、「肝炎検査に当たってプライバシーに配慮することを追記」ということにとどまっています。大久保委員の御意見のところに、「職域検査等の」と限定する意味は何でしょうかという御意見がありましたので、私どもがなぜ職域検査にこだわったかというところを御説明させていただきたいと思います。
保健所とか医療機関においては、医療者の守秘義務が法によって定められています。職域検診においては、例えば大きな企業、産業医とか保健師さんなどがいらっしゃる、大きな企業は医療者がいらっしゃいますけれども、そうではないほとんどの中小零細企業では、検査結果等の個人情報を会社側が知り得ることが例えあったとしても、これに守秘義務はないわけですね。ですので、ここであえて「職域」という文言を明記していただきたいというのが、患者団体の意見になります。ですので、これは外さないでいただきたいと思っています。よろしくお願いします。
○小池会長 事務局お願いいたします。
○丸山肝炎対策推進室長 ありがとうございました。
この「研究の成果」は、上の41番のところですけれども、「実施状況を把握するための調査及び研究」というこの「研究」を受けているところなものですから、職域検査に限定することなく、「研究の成果を踏まえて」ということでいいのかなと考えた次第でございますけれども、今の米澤委員からの御指摘を踏まえまして、特にプライバシーに配慮するに当たっては、職域検査におけるプライバシーということを強調されたいという御趣旨ですので、そういった御趣旨が反映されるような文言をちょっと考えてみたいと、このように考えております。
○小池会長 ありがとうございます。
ほかに、このパートに関して、考藤委員お願いします。
○考藤委員 ありがとうございます。
41番に関して、肝炎ウイルス検査の受検してない方に対する積極的な働きかけ等が必要である、これも大変重要な御指摘だと思うのですけれども、現在、受検率を上げて、その後の陽性者の受診率を上げるためにはどうしたらいいかというのを、政策研究班で担当して進めております。
非受検の理由はどういったものがあるのかといった項目一つをとっても、調査対象によって答えがかなり違ってきます。例えば、一般住民の方を対象にした問いかけと職域を対象にした問いかけでは、理由が非常に異なってきます。そういった政策研究班での調査が、徐々に進んできておりまして、職域に関しましては、是永班が積極的に受診率を把握するという努力をしているところです。先程御指摘あったとおり、プライバシーの問題が非常に重要になりますので、そういったところにも十分配慮をしながら、非受検、未受診の理由については、政策研究班で担当して進めているところであります。
以上、情報提供でした。
○小池会長 ありがとうございます。
では、大久保委員よろしくお願いします。
○大久保委員 連合の大久保でございます。
43番につきまして、私のほうから、職域検査になぜ限定するのかという、意見というよりも質問を出させていただきました。これを受けてということでもないとは思いますが、多分、厚生労働省による原案は、「職域検査等の研究の成果も踏まえ」この部分を残すという提案だと承知をしております。
また、なぜ、このような記載にされたのかということも、今、御説明いただきましたので、私もこの修正案に賛成しておりますことを申し述べます。
以上でございます。
○小池会長 ありがとうございます。
ほかに御意見がございませんでしょうか。
よろしいですかね。
まだまだたくさんありますので、次へ参ります。次が第4「肝炎医療を提供する体制の確保に関する事項」に当たります、10~13ページの53~72番について、御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。
鹿野委員よろしくお願いいたします。
○鹿野委員 全国B型肝炎訴訟東京原告団鹿野さゆりです。
57番に関してですが、日浅委員の御提案にございますように、「情報提供を行いながら」というところが大変重要であると思いますので、ぜひ、「情報提供」という文言を入れていただきたいです。こちらをよろしくお願いいたします。
○小池会長 事務局よろしいですか。
○丸山肝炎対策推進室長 ちょっと検討をさせていただいて、また、御提案をさせていただきたいと思います。
○鹿野委員 よろしくお願いいたします。
○小池会長 続いて、辰巳委員よろしくお願いします。
○辰巳委員 B型肝炎訴訟の原告団の辰巳です。
私のほうからは、70番のところをお願いしたいのですが、70番のところで、特に、肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業のところについて、その見直し方針では、地域主体で活用が促進されるよう、より効果的な周知の方策について引き続き検討を行うとされています。確かに、この活用を促進するため、今はなかなか伸びていない中で、4月に見直しもしていただいたのですけれども、それを促進するのは周知が必要だというのは、そのとおりだと思うのですけれども、これは向こう5年の基本方針なので、周知されていないことだけがこの伸びていない要因なのかというところについて、患者側からはちょっと懸念があってですね。
例えば、ほかに手続が複雑なので、それを簡単にするとか、手続きしやすくするとか、そういった方策も含めて検討の余地があるのではないかと思っていまして、この文言をほとんど変えなくてもいいのですけれども、例えば、「より効果的な周知も含めた活用が促進されるような方策を引き続き検討する」とか、ちょっと文言を入れ替えるだけの意見ですけれども、そういった形の修正をいただいていいのではないかなと、ぜひしていただけたらなと。
同じような趣旨のところで、こちらは周知のことに限られているのですけれども、促進のところで、先のところで申し訳ないですけれども、119番でも、重度肝硬変、肝がん患者の医療費助成のところがあるので、こちらのほうに、先ほど私が述べたような書き方をしていただいても、どちらでも構わないとは思うのですけれども、ぜひ、周知にとどまらない活用の仕方の工夫を盛り込んでいただけたらなと思うのですが、いかがでしょうか。
○小池会長 日浅先生は別の質問ですか。
○日浅委員 「阻害する要因」というと、なかなかちょっと厳しい言い方だというのがちょっとあって。私自身の臨床の現場の印象ですけれども、阻害する要因があるというよりは、その実態に合わせた制度という意味で、この4月から外来で対象になるというのは、実はかなり大きなインパクトだと思っております。特に、肝がんの治療がかなり大きく変わってきています。局所治療とかそういうのが主体であったのが、今は、化学療法とか、特に最近アテゾリズマブというのが出てきましたけれども、高額な化学療法が出てきまして、それが局所治療の不適合例に対して第一選択になってきていますので、実際、患者さんの負担は制度を利用しないと、ちょっと負担が増えてしまうという実態が出てきているかと思います。
ですから、恐らく外来も入れられたような制度づくりになってきましたら、おのずと利用される方が増えてくるのではないかなというのは、現場の人間としてちょっと感じておりますので、そこをきちんと周知して、利用を促すような、そういう形でもう一年ぐらいたってくると、多分そういうのが出てくるのではないかと思いますので、その辺りをまた見ていただくのがいいのではないかなと、個人的には思っております。
以上です。
○小池会長 今の日浅先生の意見も踏まえて、事務局から何かつけ加えることはございますか。
○丸山肝炎対策推進室長 まず70番は、先ほども御説明をさせていただいたとおり、ほかの様々な制度と並びで、抗ウイルス療法とか定期検査費用の助成とか、さらには傷病手当金、障害年金、身体障害者手帳等というところも入ってございますので、まず周知が重要かというふうに、活用が促進されるよう、文言は、また、ちょっと御相談させていただきたいと思いますけれども、この指針は、5年間の大きな方策・方針を示すものですので、この指針自体で、個別の事業の在り方を何か指摘をいただくというような性質でもないのかなと考えてございますので、表現は、辰巳委員からいただいた御指摘も踏まえまして、また、ちょっと検討をして、御提案をさせていただきたいと考えてございます。
○小池会長 ありがとうございました。
よろしいですね。
今のパートで、ほかに御意見はございますでしょうか。
よろしいですか。
それでは、次のパート、第5ですね。「肝炎の予防及び肝炎医療に関する人材の育成に関する事項」14~15ページ73~80番について、御意見がありましたら、よろしくお願いします。
いかがでしょうか。
考藤委員お願いします。
○考藤委員 ありがとうございます。考藤です。
78番ですね。肝炎医療コーディネーターのことが指摘されて、記載されるようになっていると思いますが、これは皆さん御存じのとおり、肝炎医療コーディネーターの方々の業務は大変重要で、肝炎政策及び肝炎医療を推進するために、大変重要な役割を担っていただいています。現在、全国で2万人強の肝炎医療コーディネーターの方がおられ、全ての都道府県で養成が始まっておりますし、どんどん数が増えていっているのですが、1つの課題は、肝炎医療コーディネーターの方々の連携をいかに取っていくかということと、スキルをどのように維持して、高めていくかという点かと思います。これに関しては、都道府県と拠点病院がタイアップして、更新の研修会等を行っていただいているところかと思います。
国とか地方公共団体の役割として、そういった肝炎医療コーディネーターの方々の活動が、さらに盛り上がるように支えていくことは、非常に重要なポイントだと思いますので、それが反映されている形になっているので、よろしいかなと思います。
以上です。
○小池会長 ありがとうございます。大変重要な御意見をいただきました。
このパートに関しては、ほかに御意見がございませんか。
よろしいですね。
それでは次、第6「肝炎に関する調査及び研究に関する事項」です。これは15~16ページ、81~89番について、御意見・御質問ございましたら、よろしくお願いいたします。
特に、御質問あるいは御意見がなければ、次に行きたいと思いますが、よろしいですか。
それでは続きまして、第7「肝炎医療のための医薬品の研究開発の推進に関する事項」です。16~17ページ、90~95番までです。ここに関して、御質問・御意見がありましたら、お願いいたします。
日浅委員どうぞ。
○日浅委員 90番台のところですよね。すみません、意見としてちょっと余計なことを言ってしまったかもしれないのですけれども、今日は、室長の話とかを聞いていて、人権感覚は、皆様はかなり重要に考えられているのだと再認識いたしました。
「人権」という文言が、私個人のあれとしては、かなり重い、あるいは、かえってそれが、患者さんにとって、逆に別の感覚をほかの人から持たれるのではないかなというのをちょっと心配していて、そういうのを前に出すのはどうかなというのは、逆にちょっと思っていたのですけれども、それを出してほしいというような、あるいは出すべきだというような意見、それから、厚生労働省の方の意見を聞きまして、そこを、改めて自分はちょっと再認識しましたので、感想というか意見です。
○小池会長 このバートで、何か変化を加えるということではないのですね。
○日浅委員 はい。
○小池会長 分かりました。
それでは、よろしいですかね。
では、次のパートにまいります。第8「肝炎に関する啓発及び知識の普及並びに肝炎患者等の人権の尊重に関する事項」17~19ページ、96~110番ですね。ここについて、御意見・御質問がございましたら、お願いいたします。
○日浅委員 すみません。先ほどのは、ここの話でした。
○小池会長 やはりそうですよね。私もそうかなと思いました。
○日浅委員 すみません。
○小池会長 では、及川委員どうぞ。
○及川委員 薬害肝炎の及川です。よろしくお願いいたします。
日浅先生、ありがとうございました。私たち肝炎患者は、ウイルス肝炎患者のみならず感染症患者への偏見・差別の解消問題に通じていくのではないかなということで、「人権」という言葉を使わせていただきました。ありがとうございます。
私が申し上げたいのは、先ほどと同じになりますが、19ページの110番のところで、見直し案は108に書いてございますが、アのところの4行目か5行目のところの患者団体等の様々な関係者と連携し、その推進方策を検討していく旨を明記とあるのですけれども、要望ですが、その推進方策は、何の推進方策なのかということを入れていただけたらと思います。先ほどと同じになりますが、人権を尊重するための方策ということであれば、それを明記できないかなということを御検討いただきたいと思います。
○小池会長 ありがとうございます。
事務局どうでしょうか。
○丸山肝炎対策推進室長 いただいた御意見を踏まえて、次回は、また、資料として、案文の形で多分御提示させていただくことになろうかと思いますけれども、その際には、今いただいた御意見も踏まえて、考えさせていただきたいと思います。
○小池会長 ありがとうございます。
このパートに関して、ほかには。
考藤委員どうぞ。
○考藤委員 今のお話にも関連しますけれども、いかに情報提供をしていくかということだと思うのですが、恐らく項目では100番に該当するのではないかと思うのですが、ここで、国及び地方公共団体と連携しながら、あらゆる世代に対して正しい知識を伝えていくと。もちろん、差別・偏見の解消に資するようなというコメントになっていますけれども、現在、情報センターもそうですし、拠点病院でもそうですし、地方公共団体でもそうですが、いろいろな手段・場面を利用しまして、正しい知識の普及には努めているところでありますので、それをさらに連携を深めながら進めていくということで、この項目は非常に重要ではないかと思いました。意見です。
以上です。
○小池会長 ありがとうございます。
よろしゅうございますか。
それでは、次のパート、第9「その他肝炎対策の推進に関する重要事項」19~22ページ、111~127番について、御質問・御意見があれば、よろしくお願いいたします。
考藤委員お願いします。
○考藤委員 すみません、たびたび。考藤です。ありがとうございます。
111番に関係してですが、これは相談支援のお話が書かれているように思います。現在も、御存じのとおり、全ての拠点病院に肝疾患の相談支援センターがありますし、情報センターも拠点病院と連携しながら相談支援システムを活用・運用することで、相談の支援のレベルを上げるように努力を続けているところです。
この相談というのは本当に様々な相談が寄せられておりまして、対応になかなか難しい、お答えをするのが難しい相談内容もあったりするのですが、そういったところを共有しながら、難しさも共有しながら、できるだけ実情に合ったお答えができるように、現在、支援を続けているところでありますので、この点も非常に重要なポイントだと思います。
以上です。
○小池会長 ありがとうございます。
泉委員お願いします。
○泉委員 このたび、従来の肝硬変と肝がんに対しての改定が行われて、患者さんにとって非常に有用性が高いという改定になったと思います。肝がんの治療が物すごく大きく変わって、今まで、入院でカテーテルを用いる治療が主体だったのが、外来で通院しながら治療をすると。ただ、非常に高額なことが問題だったのですけれども、これが外来で、しかも、3か月目から使えるということは非常に大きな改定だと思うので、ぜひ、これを広めていくためには、コーディネーターの役割が非常に大きいのではないかなと思いますので、ぜひ、考藤委員初め皆さん、コーディネーターがそれぞれの都道府県において周知するために、いろいろ広報活動をやっていただくということで、ぜひ力を入れていただければと考えております。
以上です。
○小池会長 ありがとうございます。貴重な御意見かと思います。
ほかはよろしいですか。
それでは、9番のパートを終わりましたので、あと、全体を通じて、ほかにもし御意見がございましたら、お願いしいたと思います。
よろしゅうございますかね。
それでは、本日いただいた御意見等を踏まえて、指針の改定案を作成してまいりたいと考えております。これに関しては、事務局に案を作成してもらい、次回の協議会にて諮るという形にしたいと思います。
続いて、議題(2)「その他」として、事務局から報告があります。事務局から、まとめて報告をお願いいたします。
○丸山肝炎対策推進室長 それでは、報告「その他」の事項でございますけれども、資料4を御覧いただけますでしょうか。「特定B型肝炎ウイルス感染症給付金等の支給に関する特別措置法の一部改正について」ということで、さきの通常国会におきまして、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法が改正されまして、資料の「3.請求期限」のところでございますけれども、令和9年3月31日(令和8年度末)まで、請求期限が延長されました。その法案が通りましたという御報告でございます。
「その他」の御報告は、以上でございます。
○小池会長 ありがとうございます。
今の御報告に関して、何か御質問がございましたら、お願いいたします。
よろしゅうございますか。
それでは、このほか、特に委員の皆様から、何か御発言したいことがございましたら、お願いしたいと思います。
今日は、こういう御意見をお伺いして、確認して、この後の改定案の作成に資するという議論でございますので、そのような議論はかなり深まったのではないかと思っております。
もし、特に御意見がございませんでしたら、本日の議事は終了いたしたいと思います。
事務局から、何か連絡事項等、さらにございますでしょうか。
○丸山肝炎対策推進室長 本日は、長時間にわたり御審議をいただきまして、誠にありがとうございました。
次回の開催日程につきましては、また、後日、事務局におきまして調整をさせていただいて、御連絡をさせていただきます。
以上でございます。
○小池会長 それでは、閉会とさせていただきます。
本日は、大変ありがとうございました。
照会先
健康局がん・疾病対策課肝炎対策推進室
室長補佐 野下 祥太郎
係長 有賀 裕子(内線2948)
(直通) 03(3595)2103
(代表) 03(5253)1111