第3回障害児通所支援の在り方に関する検討会 議事録

日時

令和3年7月15日(水) 10:00~12:30
 

場所

 オンラインによる開催

議事

議事内容
○田野障害児・発達障害者支援室長補佐 それでは、定刻となりましたので、これより第3回「障害児通所支援の在り方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
本日の構成員の出席状況でございますけれども、菊池構成員が御都合により御欠席でございます。市川構成員につきましては、代理として日詰様に御出席をいただいてございます。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。
配布資料のとおり、議事次第、開催要綱のほか、資料1~6、参考資料につきましても参考資料1~5となってございます。資料の不足等がございましたら、大変恐縮でございますけれども、ホームページからダウンロードいただくなど御対応いただけたらと思います。
また、事務局から資料について御説明させていただいた後に、構成員の皆様に御議論いただきますけれども、発言いただく場合にはZoomの「手を挙げる」機能を使用していただきますようお願いいたします。発言者はこちらから御指名をさせていただきますので、指名に基づきZoomのミュート機能を外して御発言いただき、御発言が終わりましたら、またミュートにしていただきますようにお願いいたします。
挙手をしているにもかかわらず、発言希望の御意思が会場のほうに伝わっていないと思われる場合には、オンライン会議のシステムのチャット機能等で会場のほうに御意思をお伝えいただくことも可能ですけれども、原則として挙手にて意思表示をお願いいたします。
本会議は、資料、議事ともに原則公開としており、議事録につきましては、後日、厚生労働省のホームページに掲載予定となってございます。
また、本会議は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、報道関係者及び一般の方の傍聴は御遠慮いただき、代わりに会議の模様をYouTubeによりますライブ配信にて公開してございますので、御承知おきをいただきますようお願いいたします。
では、以降の議事進行につきましては、柏女座長にお願いいたします。
○柏女座長 皆さん、おはようございます。
非常にタイトなスケジュールで、しかも1回2時間半が原則ということで、御負担の多い中、構成員の方々にお集まりいただきまして、ありがとうございます。
また、ヒアリングをさせていただく4団体の皆様方、本当にありがとうございます。ぜひ御協力をよろしくお願いいたします。
今日は、2つの議題がございます。1つは今ほど申し上げましたように、4団体からのヒアリングとそれについての質疑、意見交換になります。もう一つは、放課後等デイサービスの現状と課題、今後の方向性についての議論という形になります。
今日も盛りだくさんになっておりますので、全て終えることができるかどうか、もしかしたら先送りする事項も出てくるかもしれませんけれども、皆様方の熱心な御議論をお願いしたいと思います。
それでは、スケジュール等について事務局から御説明をお願いいたします。
○田野障害児・発達障害者支援室長補佐 事務局でございます。
初めに、本日ヒアリングに御参加いただいております団体の皆様を御紹介させていただきます。
社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会理事の長井浩康様でございます。
続きまして、認定NPO法人難病のこども支援全国ネットワーク部長の本田睦子様、専務理事の福島慎吾様でございます。
続きまして、一般社団法人全国肢体不自由児者父母の会連合会副会長の石橋吉章様でございます。
続きまして、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会事務局長の田中祐子様、事務局次長の真崎尭司様でございます。
以上の4つの団体に御参加いただいております。
本日のヒアリングの進め方でございますが、1団体8分間で意見陳述を行っていただきます。6分を経過した時点で事務局のほうでベルを1回鳴らします。その後、8分になった時点でベルを2回鳴らしますので、その場合は速やかに意見をまとめていただきますようによろしくお願いいたします。
4つの団体からの意見陳述の後、まとめて構成員の皆様から質疑応答を30分程度で行わせていただきます。質疑応答終了後は、団体の皆様は御発言できませんけれども、そのまま検討会の議論を聞いていただいても、お忙しいと思いますので御退室をいただいても構いませんので、どうぞよろしくお願いいたします。
事務局のほうからは以上でございます。
○柏女座長 それでは、今ほど御説明がありましたとおり、限られた時間でのヒアリングで皆様方には御迷惑をおかけいたしますが、御協力をよろしくお願いいたします。
今、事務局のほうで読み上げていただいた順に御報告をお願いできればと思います。質疑は、4団体の方に続けて御報告をいただいて、その後、行わせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、全国重症心身障害児(者)を守る会様、よろしくお願いいたします。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) おはようございます。
全国重症心身障害児(者)を守る会でございます。本日は、発言の機会をいただき、ありがとうございます。早速でございますが、障害児通所支援関連につきまして、意見を述べさせていただきます。資料1、8枚から成る資料を提出させていただいております。
2枚目の団体の概要に書いてございますが、私どもは重症心身障害児者の親の会でございますので、平成24年に施行されました改正法によりまして、それまで予算事業でありました重症心身症児者の通園事業が法定化されたことにより、毎年削減される運命にある補助事業から予算の安定化が図られることになりました。このことにつきまして、感謝申し上げております。
今から13年前の話になりますけれども、平成20年の障害児支援の在り方に関する検討会の当時の報告書に書いてあることでございますが、知的障害児通園が254か所、難聴幼児通園が25か所、肢体不自由児通園が99か所、児童デイが1,092か所で、これらを合わせましても通所施設は、1,470か所と少なかったわけでございます。それと、当時は障害の重複化への対応や、身近な地域支援への対応が必要でした。こういうものを目指して、多様な障害を受け入れるために通所施設の障害の種別を乗り越えて、一元化していく方向で検討するといった報告がなされております。それと同時に、障害児者の通園事業につきまして、法令上の位置づけも検討していただきました。
当時のことでございますが、現在のCDSの皆さんが厚生労働省の補助金を受けまして、通所の在り方の研究をしていただいております。一元化した場合の職員の配置基準の具体的な内容の提言とともに、全国にあります事業所を地図上で明らかにして、地域行政に携わる方々が、その地域の社会資源を生かして、障害種別を一元化し、具体的な設計図を描いていただくための素材をCDSの方々に提供していただきました。
一方、厚労省も制度の設計を明らかにしております。平成23年6月の厚生労働省の障害保健福祉関係主管課長会議の資料の抜粋をつけさせていただいております。児童発達支援の質の確保と量の拡大を目指しまして、児童発達支援センターは中核的な支援施設、児童発達支援事業はそのサテライトを担うべく制度設計がされたと思います。このことについては、この課長会議の後、平成26年に同じような検討会が行われております。そこにも同じような提言がなされていますが、これを現状と併せて考えますと、構想を実現するためのハードルが高くて、多いのだと感じます。
また、障害児福祉計画では、令和2年度末までに主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所や放課後等デイを各市町村に少なくとも1か所以上設けるとされております。これも実現できていないのではないかと思われます。
特効薬はないかもしれないのですが、現場の感覚といたしまして、施策に取り組んでいただきたい点がございます。3点に絞って今回はお話しさせていただきたいと考えてございます。
資料は4枚目、意見(2)を御覧いただきたいと思います。1つ目でございま。障害児支援に携わる人材の確保でございます。これは量と質の両方に関わることでございますが、保育所が今、増加しております。それから、医療機関の看護体制の強化が図られております。障害児通園支援の人材とのバッティングがここで起きているわけでございます。
障害分野では保育士、児童指導員、看護師の人材は非常に得がたいものとなっております。職員はぎりぎりで運用しておりますけれども、欠員が生じた場合、緊急に穴埋めをしなければならない場合は、人材業者に頼らざるを得ない場合もございます。また、人材を確保しましても、支援技術の向上、職場定着というものに力を入れるためには、職員の育成研修が重要な鍵を握っているものと考えております。
ベテラン職員という言葉で書きましたけれども、経験豊かな職員は母親とのつながりでありますとか、家族支援を熟知しており、その職員の指導あるいは助言は現場に安心感を与えます。経営者側として見た場合でございますが、このベテラン職員は、必要でありますが、人件費がかかります。経験を積んだベテラン職員とサービス報酬とのバランスで課題がございます。ベテラン職員を育成する必要性を感じており、確保するための一例を申し上げます。
ベテラン職員の方を児童発達支援センターに研修専任職員として配置いたしまして、サテライトのほかの法人の児童発達支援事業所の職員を児童発達支援センターに受け入れる仕組みを作り、人事交流も兼ねた育成研修を可能とすることも考えられるのではないかと思っております。そのためには、サービス報酬とは別に研修にかかる人件費の経費を用意することと、その仕組みが必要になるのではないかと思います。
2つ目は質の問題でございます。不適切な対応が行われている事業所の評価でございます。児童発達支援センターが中核にあり、サテライトである児童発達支援事業所が機能するためには、サービスの質を担保するシステムの導入が不可欠だと思います。社会的養護施設のように、第三者評価の受審、自己評価、結果の公表の義務づけを行うことで、今ある児童発達支援のガイドラインとか放課後デイのガイドラインに沿った事業を育てて、それ以外のものは別の補助体系で行うことも考えられるのではないかと思います。
○柏女座長 大変恐縮ですが、既に8分を過ぎておりますので、まとめに入っていただければと思います。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) 3つ目は財源の確保でございます。資料の最後の2枚に用意させていただきましたけれども、内閣府の資料の抜粋をつけました。子ども・子育て支援制度に関する予算でございます。消費税が5%から8%、10%に上がった増収分は年金、医療、介護、子育てとその使途が決まっております。
最後のページにありますように、子育ては保育所や児童養護の質と量の向上に充てられます。今後、消費税の増税が見込まれる機会がございましたら、ぜひとも障害の有無にかかわらず、全ての子供に有益に活用できるよう、具体的にインクルージョンの推進を図るために、職員配置の実現のために、報酬に充てるよう財源の確保をお願いしたいと思います。障害分野の予算の確保は並々ならぬ努力があろうかと思いますが、障害児分野の予算が消費税財源から得られた場合、一般財源にも余裕が生まれることを期待したいと思います。
時間をオーバーして申し訳ございませんでした。よろしくお願いします。
○柏女座長 ありがとうございました。
続きまして、難病のこども支援全国ネットワーク様、よろしくお願いいたします。
○本田(難病のこども支援全国ネットワーク) 難病のこども支援全国ネットワークです。このたびはこのような貴重な機会をいただき、ありがとうございます。障害児通所支援の在り方に関する意見を述べさせていただきます。
資料2ページ目に当団体の概要を書かせていただいておりますが、私どもは難病や慢性疾病、障害のある子供の親たちと小児科医を中心とした医療関係者が集まって活動が始まった団体で、病気や障害のある子供と家族並びにこれらを支援する人々を対象にして、時のニーズに応じながら、電話相談やピアサポートなどの相談活動、サマーキャンプ「がんばれ共和国」や、親の会が集まって勉強会や意見交換を行う親の会連絡会などの交流活動、こどもの難病シンポジウムや病気や障害のあるお子さんに関わる教員向けに開催する病弱教育セミナーなどの啓発活動と情報提供を行っております。
資料の3ページ目より意見を述べさせていただきたいと思います。まず、児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方についてです。児童発達支援・放課後等デイサービスの中には、預かり中心の事業所が増えてきているのを感じる一方で、両親が就労している方が利用しているケースもあり、障害児の保護者の就労を支える役割も求められていると思います。通所サービスが提供するサービス内容をカテゴリー化して提示するなど、お子さんへの支援プログラムを見える化すると、預かり中心の事業所の増加を低減することにつながるのではないかと思っております。
また、高校卒業後のお子さんの居場所の必要性を感じております。現状、18歳以上のお子さんの受入先が少なく、特に医療的ケアのある重度のお子さんの居場所が少ないです。今まで学校に行けていたのが、学校卒業後は行く場所がなく、通所施設があったとしても回数が減ってしまい、家で過ごすことが多くなるため、社会とのつながりが少なくなり、親の負担も増えてしまいます。そのため、親子の共依存が進んでしまうことも懸念されます。私どもの活動で小児慢性特定疾病児童の自宅へ遊びを届ける遊びのボランティアという活動があるのですが、その利用者のお子さんも卒業後に通えるところが少なくて困っているという声があり、卒業後も継続して関わっております。放課後等デイサービスで18歳~20歳までの居場所についても担っていただくことを検討していただけるとありがたいです。
資料の4ページ目ですが、インクルージョンの推進について述べさせていただきます。インクルージョンを推進するに当たっては、小さいうちから障害で分けるのではなく、できるだけ健常児と一緒に過ごせる機会が必要だと考えています。小さい、まだ心が柔らかなうちに健常のお子さんと障害のお子さんが触れ合い一緒に過ごすことが大切ですし、そのほうが社会の理解が深まることにつながると考えております。
そのためには、保育所や幼稚園が障害のある子供を安心して積極的に受け入れることができる体制づくりが必要ではないかと思います。特別支援学校に通うお子さんは、学校が都道府県の管轄となるため、地域から離れた場所に通うケースも多いため、その地域で暮らしているのにそのお子さん自体が見えづらくなってしまいがちです。健常児も障害児も地域の子供として保育園や幼稚園のときは一緒に過ごして、地域との関わりが薄れないように配慮していただけるとありがたいです。
続いて、資料のほうが3つ目もインクルージョンの推進になっていて申し訳ございません。事業所支援の在り方について述べさせていただきます。どの地域に住んでいてもある程度同じようなサービスが受けられることが必要だと思っております。現在、重症児を引き受けている通所サービスはたしか5~6%かと思います。どうしても手のかかる子供の受け皿は、重症児や医療的ケア児への加算などのインセンティブがないと広がらないと思います。重症児や医療的ケア児への加算は、十分かどうかは別として、今年度の改定で認められたので、改定の普及啓発とその効果を検証していくことが今後の課題になると思います。そして、今年医療的ケアの支援法も成立しましたので、それと絡めて総合的かつ本格的な仕組みづくりを検討していただけたらと思います。
また、ルールを守り、子供や保護者に向き合っている事業者ほど人員不足や、フランチャイズでない事業所などは経営も大変だと耳にします。何かの規制や義務を課す際には、真面目に行っている事業所へ過度な負担が新たに生じないような配慮も必要だと思います。
ぜひ児童発達支援・放課後等デイサービスを必要としているお子さんにとってよい施策となりますことを、引き続き検討していただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。
以上となります。
○柏女座長 あと2分時間がございますけれども、よろしいでしょうか。
○本田(難病のこども支援全国ネットワーク) 大丈夫です。
○柏女座長 ありがとうございました。
貴重な御意見、ありがとうございます。
続きまして、全国肢体不自由児者父母の会連合会の石橋さんはこちらのところから御報告いただくことになっております。よろしくお願いいたします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 全国肢体不自由児者父母の会連合会の石橋と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
お手元の資料で2か所ほど大きな間違いを起こしておりますので、まず、その訂正をさせてください。団体概要のところで、会員数等を約8,000と書きましたけれども、1万1000人でございます。それから、「Ⅲ インクルージョンの推進について」の3つ目の○で「児童」と変換しなければならないのに「地頭」と変換してしまいました。訂正分は事務局に送付してありますので、よろしくお願いいたします。
それでは、いただいた4つの課題につきまして、意見を申し上げたいと思います。
児童発達支援センターの位置づけについて。肢体不自由児にとっての児童発達支援センターは、肢体不自由児の個々に理学療法、作業療法、言語療法等の療育やリハビリテーションを医療と連携し、身辺自立に向けサポートするところと認識しております。児童発達支援センターに医療型と福祉型があり、それぞれに適応する医師、職員が配置されていると承知しております。支援費制度で障害福祉施設の利用を「3障害を問わず」となりましたけれども、専門職員の配置が進まず、結局、従前の専門性に戻されたことから福祉型と医療型の分類を維持すべきと考えております。
医療型は、肢体不自由児等の身体障害のある子供の治療、療育、リハビリ及び親の障害受容の施設としての機能維持を持ち、就学後のリハビリ体制の構築が必要と考えます。これは就学と同時にリハビリの体制が貧弱になっているという現実的な問題は承知しておりますけれども、ここのところの何とかしてほしいという全国からの要望が毎年必ず寄せられております。医療型も発達障害などの情緒面やコミュニケーション面の障害にも十分に対応しております。
児童発達支援センターは、積極性の差はあるが、児童発達支援等に向けて、相談内容への対応を職員の質の向上等の研修会や講座を設けておりますが、参加者を募っても参加者がなかなか増えてこないと聞いております。これは報酬単価の設定につきまして、両方につけなければ参加が難しいのではと推察しております。
障害児通所支援利用者のサービス等利用計画は、児童発達支援センターが担っております。それから、年間の相談の33%が幼児相談・健診、67%が幼稚園・保育所、任意の5歳児健診、学校や医療機関からの紹介となっております。これは関東地区の一例です。
2番目に、児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方について。児童発達支援は就学前の子供を対象とし、放課後等デイサービスは就学時の子供を対象とし、おのおのの内容に違いがあります。その内容に見合う職員が配置されているのか。児童発達支援には栄養士の配置がなく、通所時間が幼稚園並みで、その後、空いている時間帯を放課後等デイサービスが使用していると聞いております。両方を同じ事業所が運営する場合、事業実施側に目的に対する認識について疑問を持っております。放課後等デイサービス事業者向け自己評価表、保護者向けにサービス評価表が作られております。一部の市町村では、独自の事業者向け自己評価表を作成しているところもありますが、形式的で保護者向けサービス評価表は使用されておりません。自己評価表とサービス評価表が質の向上に役立つとのことで導入しましたが、現在、全く機能していないと聞いております。
インクルージョンの推進について。幼稚園、保育所との交流、連携は当然であり、これまでも児童発達支援センターのケースワーカーが担っていて、それを組織的に評価するだけでは改善が図れると思えません。それぞれの設置目的に従って実行することによりインクルージョンは生まれるものと考えております。ここには書いてありませんが、併行通園が結構な地区で行われていると聞いております。地域におけるインクルージョンは、環境的にその子供たちの居住地範囲が望ましいことから、施設がある地域の方々への施設開放なり、行事参加では不足と考えております。
児童支援コーディネーターの働きで、児童発達支援センターと幼稚園・保育所との併行通園によりインクルージョンが進むことを期待しております。インクルージョンにつきましては、先ほどの団体からも意見発表がありましたように、幼児の段階で行わなければ、年齢が進みますとなかなか難しいと感じております。
障害児通所支援の支給決定の在り方について。ケアニーズが高い障害児に支援を行ったときの加算に使われる5領域11項目に、コミュニケーション力、着替え、医療的ケア、読み書きの項目を加えて見直しが必要と考えております。また項目の中にあります「移動」は「歩行」に変えたほうがいいのではないかと思います。評価をされるとき、親とともに実施することを考えていただければと思います。
事業所指定の在り方につきましては、障害児通所支援の事業には、児童発達支援、放課後等デイサービスのほかに、保育所等訪問支援と居宅訪問型児童発達支援がありますが、総量として計画値を設定するのではなく、それぞれの見込み数を計画し、計画値を前提とせず見込みを超えた申請は、申請事由に十分に配慮し認めるのがよいと考えております。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございました。
続きまして、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会様、よろしくお願いいたします。
○田中(障害のある子どもの放課後保障全国連絡会) 放課後連です。よろしくお願いします。
私たちは、障害のある子供の発達とその家族への援助が保障されるようにすることを目的とした、主に放課後等デイサービス事業所が加盟している全国組織です。
障害のある子供たちは、障害のあることによってできなかったり分からなかったりすることがたくさんあります。同時に、障害のあることによって圧倒的に経験の場が限られてしまうことで、できなかったり分からなかったりすることも多々あることも事実です。
そして、障害を抱えた子の多くは他者とのコミュニケーションに困難を抱えていますよね。私たちは、たとえどんな障害があっても、子供たちが生まれ育った地域の中で伸び伸びと健やかに育つという当たり前の子供期を過ごし、将来に向けて成長発達していくという当然の権利を保障するために、家庭とも学校とも異なる育ちの場で日々の支援をしています。
子供たちにとっての放課後とは何かを考えたときに、より多くの人と触れ合い、より多くの経験をする中で、人の中で生きていく力をつけることこそが放課後ならではの活動に求められることだと思います。当然、そこには子供集団とその子たちに関わるスタッフ集団が存在し、私たちスタッフは子供一人一人が今抱えている困難や課題に向き合うための個々の関わりももちろん行います。
また、子供たちは相手があって初めて生じる人と人との間に起こる感情、例えば、うれしかったり、悲しかったり、いらいらしたり、時にはお友達を気遣ったり、そんな経験をする中で成長発達していくことこそが放課後活動の場の意義なのではないでしょうか。
ここで、私の事業所に来ている子の話を少しさせていただきながら、レジュメの2枚目、インクルージョンの推進について意見を述べます。
私の事業所に、昨年小6で入ってきた女の子がいるのです。成人女性の私よりもよほど体型のいい女の子なのですけれども、母子家庭でお母さんがフルタイムで働いていなければならず、ずっと小学校併設の学童に通っていました。でも、6年生になるときに、中学校になったら学童には行けなくなるから、そのときのことを考えて今から放デイも利用したいという希望で入ってきたお子さんです。
知的には決して重度ではないのですけれども、大人っぽい体つきに似合わず、すごく不思議な発言をしてしまうのです。その発言は、私たちにしてみればすごくかわいくて、面白くて、この子、めちゃくちゃかわいいなと思ってしまうのですけれども、年下の小学校低学年の子たちの集団の中ではかなり浮いた存在だったみたいなのです。その子は時々「私は変なのだって」と、恐らく友達から揶揄されているのだろうということを口にしていました。
ちょうど1年とちょっと前に入所した頃は、些細なことですぐにいらいらして怒ったり、ともかく一人遊びです。あと、周りに対する不信感があったのか、友達とかスタッフの名前をなかなか覚えてくれようとしませんでした。元気に遊び回る低学年の子たちの中にぽつりと大きな子が入っている。その子にとってその時間は、友達と過ごした時間だと言えるのかなと思いました。
この子のほかにも、中高校生になっても学童クラブ的なところが必要な子は多くいます。その子たちは、さすがに小学校低学年の子たちが通う学童には入れてもらえないですよね。私の事業所は、主に中高校生を対象にしているのです。中高校生ならではの活動をする中で、一人一人が主役になれる場を保障し、学齢期にしかできない、人の中で生きていく力を養う経験に力を入れています。
ちなみに、私の法人は小学生と中高校生を分けているのですけれども、多くの放デイは小学生から高校生までの12年間、異年齢の仲間とともに活動しています。その中で、高校生が浮いているのかというと、そんなことはありません。むしろ、お互いいい刺激になって、いい友達関係を築くことができているのです。
それは、放デイのスタッフが障害のある子供たちに対しての専門性を子供たちとの活動をつくっていく中で身につけているからだと思います。障害があってもなくても、放課後活動が必要な子供が放課後活動の場から排除されないよう、一般施策の学童クラブも障害児の放デイもどちらも制度の改善と充実が必要だと思います。そして、子供たちや保護者の方々が選択できることが大切なのではないかと思います。
次に、障害児通所支援の支給決定と事業所指定についてなのですけれども、障害のある子に対する支援の必要性や内容を、そもそも短時間の面接だけで想像するのはすごく難しいのではないかと思うのです。それから、事業所の指定も書類がそろっていればいいというのは、ちょっといいかげんかなと思ってしまいます。すごく乱暴な言い方になってしまったのですけれども、子供理解も事業所のよしあしも判断することはとても手間がかかって大変な作業だと思います。
最後に、レジュメの1枚目に戻って、放デイの役割機能の在り方について。学童クラブには、遊び及び生活の場という文言が明記されています。初めにお話しさせていただいたように、私たちも障害のある子供たちの放課後活動の場において、遊びと生活というキーワードは欠かせないものだと思っております。これは、走り回ってしまう元気な自閉の子だけでなく、例えば、車椅子の子とか医ケアを必要とする重心の子であっても、遊びと生活、集団活動はなくてはならないと思います。
また、保護者の就労支援については、そもそもこの制度は子供の施策なのだから、子供にとってどうなのかという視点から意見を述べます。子供は家族から切り離されているわけではなく、よい家族関係の中で育つものだと思います。子供にとっての最善の利益を考えたとき、保護者の就労支援は単なる預かりの中で片手間に行っているのではなく、ましてや放デイによるネグレクトを生むものではありません。保護者の就労支援は子供にとってのよりよい家庭環境を整えることにつながっていると、私たちは確信しています。そして、保護者の就労を保障することは、子供の発達支援のための大きな役割の一つでもあります。
発言の場をいただきまして、本当にありがとうございます。最後に、参考資料としては、保護者の就労がどんなに少ないか、学童保育で支援員、先生がどれだけ子供に対して少ないのかということ、参考資料3には、私たちが考える放課後のあるべき姿を載せさせていただきました。今日は本当にありがとうございます。発言を終わらせていただきます。
○柏女座長 ありがとうございました。
幾つかの論点について多様な参考になる御意見を頂戴いたしましたこと、4つの団体の方に心より感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
これから質疑も含めて構成員間の議論が始まります。30分ほど時間を取りたいと思います。それぞれの団体の方の御報告につきまして、御質問等もあるかと思いますので、その場合には御対応をよろしくお願いしたいと思います。
それでは、構成員の皆様方から御質問等があれば、御発言をお願いいたします。どなたからでも結構です。
加藤さん、お願いいたします。
○加藤構成員 4団体の皆さん、貴重な御意見をありがとうございました。とても学ぶところが大きかったです。
第1点目は、一元化の問題について各団体さんにお尋ねしたいと思います。冒頭、全国重症心身障害児(者)を守る会の長井理事の御発言にもございましたように、一元化というのは、前回の在り方検討会でも取り上げられた大きな考え方だったと思います。それがいまだに十分進んでいないという状況があります。今回の在り方検討会についてもその辺が大きなテーマになるかと思いますが、いずれにしましても、あれほど一元化が大切だ、重要だといってスタートしたこの事業の芽出しがその後、全然育っていないことに関して、その原因と思われることについてどういうふうに認識されておられるのかについて御示唆をいただけたらと思います。
長井理事、難病のこども支援全国ネットワークさん、全国肢体不自由児者父母の会連合会さんの3団体に関連するかと思いますので、その辺についてどういう御認識か、御意見をお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。
○柏女座長 それでは、3つの団体の方、短めに御回答をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) 全国重症心身障害児(者)を守る会の長井でございます。
平成20年の在り方検討会のときに、先ほど申しましたけれども、事業所の数が少ないということと、身近な地域で支援を充実していくという目的のために一元化していく制度設計だったと思います。確かに数は増えているのですが、その場合のシステム構築として、児童発達支援センターを中心としてサテライトで児童発達支援事業を取り込んでいく。そのときに、国のほうでいろいろ示しましても、受け手である自治体のほうがきちんとそれを受け止めているのかどうか。
先ほど私が申しましたのは、現在のCDSの皆さんが地図上で明らかにして地域の社会資源をお示ししたと申し上げました。これは、平成21年の障害福祉主幹課長会議のときに、この地図というものを各都道府県の皆さんにお配りしていると私は記憶しています。それを見ていただいた場合に、その当時、どういう社会資源が各自治体の中にあるのか。どういうふうに点在しているのか。子供がそれを利用する場合に、あるいは親と一緒に利用する場合に、地図を用いたというのは地域に道路があり川があり鉄道があり、いろいろな生活圏が分かれている。そういうものを全部含めて社会資源の点在を見ていただいて、地方行政において、一元化されたときにどういう社会資源がどういうふうに必要なのかというのを考えていただくための研究であったと思います。それに合わせた計画がきちんと地方行政の中でつくられていくのが理想でしたが、それがなかなかできていない。
それと、報酬の関係になりますが、今回は報酬の議論ではないと思いますが、一元化した場合に最低必要な職員の配置基準に加えて、障害特性に応じた専門職の配置が報酬上きちんと担保されないと、事業者としてもそれを受けて事業をやろうというインセンティブが働きません。
私どもも自治体の方から、こういった事業を受けてくれませんかという話をいただきますが、報酬の関係でありますとか、先ほど人材の確保が非常に難しいと申しました。人材を得がたい状況にございますので、報酬と人材の両方を考えた場合に、インセンティブが働きませんので、できる範囲で事業をやっておりますが、なかなか進まないというのが実感でございます。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、難病のこども支援全国ネットワークさん、お願いします。
○福島(難病のこども支援全国ネットワーク) 難病のこども支援全国ネットワークの福島でございます。御質問ありがとうございます。
一元化というのは通所施設の一元化のことだと理解をしましたけれども、それでよろしいでしょうか。
○柏女座長 それで大丈夫です。
○福島(難病のこども支援全国ネットワーク) 児童福祉法の基本理念からしても、身近な地域で支援が受けられ、あらゆる障害の方たちが一緒にというのは大きな理念としてはいいと思いますし、それに基づいて施設が地域で整っていくのは歓迎すべきことだと思いますけれども、先ほどの発表でもお話しさせていただいたとおり、どうしても重症なお子さんであるとか医療的ケアがあるようなマイノリティーにカテゴライズされてしまう子供たちがどうしても置いてけぼりにされてしまうといった部分があります。報酬の改定なども行われてきておりますけれども、そういった部分についてきめ細やかな対応をしていただけると進んでくるのではないかと思っております。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
石橋さん、お願いします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 全肢連ですけれども、私どもは意見表明したように、専門職をきちんと配置していない以上は統一するのはいかがなものかなと思いますけれども、私が住んでいる神奈川県の川崎市には4つ基幹センターがありますが、医療型も福祉型もほぼ両方を見ておられます。でも、そこに住んでおられるお子さんの数の問題だと思うのです。南中北と西があるのですけれども、北と南が医療型の人数が多い。人数が多いというのは相談件数が多いということなのです。医療型のほうは、私どものような肢体不自由のお子さんは病院との関係が物凄く強いことからから、そちらのほうで、私の子供が生まれた時代よりもはるかに今のほうが医療機関での手当て、ケースワークができておりますから、相談件数が少ないのではないかと私は推察していますけれども、全体の年間の相談件数の中に医療機関から紹介があるということは、それなりに機能を果たしているのではないかと思います。
おかげさまで川崎市は4つのセンターにやっと医師が常勤化できるようになりましたので、そういうようなことが全国津々浦々きちんとできて、単なる医者ではなくて専門のお医者さんが常勤される状態にならない限りは難しいのではないかと思います。
○柏女座長 ありがとうございました。
あと5人の方の手が挙がっておりますので、少し短くお願いできればと思います。
末光さん、又村さん、小川陽さん、秋山さん、北川さん、日詰さんの順で、6人の方、よろしくお願いいたします。
○末光構成員 末光です。
まず、全国重症心身障害児(者)を守る会、全国肢体不自由児者父母の会連合会、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会の方にお教えいただきたいと思います。
まずは、全国重症心身障害児(者)を守る会の時間がなくて最後ははしょられたところですけれども、適切な報酬を設定するための財源の確保についてもう少しお教えいただけたらと思っております。
私自身、重症心身障害に50余年関わってまいりまして、重症児中心に、その周辺の子供たちも視野に入れようとしてきたのでありますけれども、この話は私にとって大変新しい視点かと思っております。つまり、日本人である子供をまずきちんと支えてもらう。その上で、発達障害のある子供への支援、その上に、重症心身障害特有の支援という2階建て、3階建てのお考えなのかというのをお教えください。
それから、全国肢体不自由児者父母の会連合会の方には、医療型と福祉型についてお教えいただけたらと思っております。私は重症心身障害日中活動支援協議会が、制度改革のときに本来であれば医療がありますので、入所と同じように日中活動も療養介護的なものをと希望したのです。けれども、それが不可能だということで、実際に医療型と福祉型の職員配置等を比較しますと、どうしても医療型よりも福祉型のほうがリハビリスタッフあるいは保育指導員等の配置基準が手厚い、そういうことからほとんどの施設が福祉型に移りましたし、もともと肢体不自由児通園のところで我々の会に御加入いただいているところも、当初は医療型だったのが福祉型に移行しておられます。
そういうことから、医療型で頑張っておられるところは、聞くところによりますと、県立とか市町村立が多い。つまり、自治体立が多い。そこでは、もし赤字になったり、職員の追加配置についても、一般財源から見てもらえるからではないかというお声を聞いているのですけれども、その辺りについて実態をお教えいただけたらと思っております。
3点目の障害のある子どもの放課後保障全国連絡会の最後の事業所指定の在り方についてのお話が出ましたけれども、既に指定されているところにつきまして、皆さんの団体として十分でない事業者があるとすると、行政任せも大事かもしれませんが、その前に同じ仲間としてどのようにチェックし、改善を図るのかという辺りの取組についてお教えいただけたらと思っています。3点です。
○柏女座長 それでは、全国重症心身障害児(者)を守る会さん、お願いします。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) 全国重症心身障害児(者)を守る会でございます。御質問ありがとうございます。
財源の話をさせていただきましたけれども、これは私ども団体が本来であれば申し上げるべき話ではないかもしれません。役所のほうでお考えいただく中身かもしれませんが、内閣府の資料を見ますと、子ども・子育て支援制度に関する予算の中で、子供に対する予算を消費税財源から充てるということが書かれてございます。今では8%、10%に消費税が上がったときの使い道は決まっていると思いますけれども、今後、消費税の増収が見込まれるような機会がありましたら、例えば、消費税が上がるとか、思ったより消費税が多く入ってくるということがありましたら、ぜひとも障害のあるお子さんも一般のお子さんと同じように財源を充てていただきたいという希望です。その財源が消費税財源から回るようであれば、空いた分の一般財源分の余裕も生まれるのではないでしょうかということを申し上げているわけでございます。
以上です。
○柏女座長 全国肢体不自由児者父母の会連合会さん、お願いいたします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 今、質問されたように団体としまして中身をきちんと精査しているわけではないです。意見のところに書きましたように、専門職がきちんと配置されていないのではないですかという、ある意味では性善説ではなくて性悪説からこの意見を申し上げた次第で、少なくとも地元の川崎市は行政が持っているのではなくて全部指定管理になりますし、1か所は民民です。ですから、経営的にどうのこうのというお話も聞いていませんが、人材不足であることは明らかであります。お答えにならないかもしれませんけれども、当時、統一という議論のところに私どもも参加しておりませんので、よく分かりません。
○柏女座長 ありがとうございます。
放課後連さん、お願いします。
○田中(障害のある子どもの放課後保障全国連絡会) 全国放課後連です。
事業所の質について、運営をチェックしてもかなり厳しい、見えてこない部分が多くあると思うのです。私たちができることとして、やはりスタッフの力量を上げるための研修をきちんとしていく。しかも、現場に即した子供理解ができるような研修をしっかりとやっていくことが必要だと思います。全国放課後連ではそういう研修も行っておりますし、行政に対してもやってほしいという要望を上げております。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
時間の関係もありますのでリアクションは省略をさせていただいて、又村さん、お願いいたします。
○又村構成員 全国手をつなぐ育成会連合会の又村でございます。
各団体の皆様、貴重な御意見をありがとうございました。非常に多くのポイントがあるのでお聞きしたいことはたくさんあるのですが、各団体1つずつに絞って御質問を申し上げます。
まず、全国重症心身障害児(者)を守る会さんには、いわゆる類型のことについての御質問です。インクルージョンについての御発言もありましたが、他方で、重症心身障害あるいは医療的ケアがある方々については、医療的ケア児支援法ができたこともありまして、報酬上も医療的ケア類型が児発、放デイで分かれている状況です。この分別についてこのまま継続する視点が必要とお考えになるのか、それともこういった類型も含めて全てを一元化していく方向が適当とお考えになるのかということについてのお考えをお聞かせいただければと思います。
難病のこども支援全国ネットワークさんですが、御提案の中で保護者の就労について支援するという御意見がありました。イメージとしては、例えば、児発や放デイを就労支援型と療育支援型に分けて類型化するという意図で発言されたのかについて教えていただければと思います。
全国肢体不自由児者父母の会連合会さんにつきましては、5領域11項目についての御発言がありました。こちらについては、これを見直すということで言えば、もう少し踏み込んで、障害のある子供に適した障害支援区分を導入するという考え方もあろうかと思いますが、この点についてお考えがありましたらお聞かせください。
最後、放課後連さんですが、今、末光先生が発言された内容と重なりますけれども、行政のほうが対応したときに、いわゆる利益追求の事業所を規制する指定の在り方について、アイディアがありましたらお聞かせいただければと思います。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
順次伺っていきます。全国重症心身障害児(者)を守る会さん、お願いいたします。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) 全国重症心身障害児(者)を守る会でございます。御質問ありがとうございます。
一元化というものと報酬のつけ方というのを一緒に話すのはなかなか難しいのですけれども、まず、利用者の立場から見ますと、重症心身障害児の方は動けませんので、動ける方と一緒の場所での支援は不可能だと考えております。したがいまして、同じ場所で支援するにしても、例えば、部屋を変えるとかいろいろな工夫が必要なのだと思います。
ですから、報酬体系については、先ほど言いましたけれども、ベースのものがあってそれぞれに支援にかかる、例えば重症児であれば呼吸器管理の必要もありますし、看護師さんの手が非常にかかります。送迎についても看護師さんがついていかなければいけないということもございます。例えば、難聴児であればSTの方が必要だとかあると思うのですが、それぞれの障害に応じた専門的な特色ある支援や工夫が必要だと思います。
それは、ただ単に制度がこうだからということではなくて、地域にある社会資源をどういうふうに考えるかということだと思います。どこで生活していても同じような支援が受けられるようなシステムをまずつくり、その上で、障害児の方の数もあるでしょうし、支援の仕方もあると思うのですけれども、その地域にあった仕組みづくりが必要だと思います。
重ねて申し上げますけれども、重症児の方には、重症児の方が必要としている支援が必要だと考えております。
以上です。
○柏女座長 では、難病のこども支援全国ネットワークさん、お願いします。
○本田(難病のこども支援全国ネットワーク) 御質問いただきありがとうございます。
就労ということに関しては、障害のあるお子さんを育てる保護者にとっても、自己実現や経済保障としての就労支援が必要だと考えております。デイに就労支援そのものの機能を持たせるのではなく、何か連携をするなどいった仕組みづくりが必要なのかと思っております。
以上です。
○柏女座長 全国肢体不自由児者父母の会連合会さん、お願いいたします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 5領域11項目というのは、今回のヒアリングで初めて私が目にしたもので、それは令和3年度の報酬改定で出たことですけれども、加算のための基準、なぜこれを当事者団体に問うてくるのかなというのが最初の印象です。加算のための基準を設定しようとしているのだとしたら、この項目では足りないのではないですかという意見です。支援区分云々の話とは全然相入れないのではないでしょうか。
○柏女座長 よろしいですか。ありがとうございます。
では、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会さん、お願いいたします。
○田中(障害のある子どもの放課後保障全国連絡会) 全国放課後連です。
3つあると思います。1つが人員配置、労働環境、最後に事業所内研修だと思うのです。一人一人を大切にした集団活動ほど人手を必要とするものはありません。私たちの政策提言の中にも、子供10人に対して6人程度の職員が配置されていることが大切だと、過去の調査からも出ています。
また、労働環境については、利潤追求型のところではスタッフが子供を何人集めてこいというノルマがあるところもあると聞きます。そういうのはどうかなと思います。
最後に、先ほどとも重なるのですけれども、事業所内の研修をきちんとやっているということが一つの基準になるのではないかと思います。
よろしいでしょうか。ありがとうございます。
○柏女座長 ありがとうございました。
重ねてリアクションのほうは省略させていただきます。申し訳ありません。又村さん、ありがとうございました。
小川陽さん、お願いいたします。
○小川(陽)構成員 御指名ありがとうございます。ヒアリングに御参加いただいた皆様へも感謝を申し上げたいと思います。
質問の重複を回避するので、大変恐縮ですが、私からは2つの質問を3つの団体の方にお願いしたいと思っております。
まず1つ目の質問ですけれども、全国重症心身障害児(者)を守る会様にお願いいたします。人材確保は大変大きな課題だと考えております。その中で(2)に人材の育成研修をということで、ベテランの研修、専任職員の配置といった具体的なアイデアをお示しいただいておりますけれども、この役割については、相談支援のほうでは基幹相談支援センターの設置とか、主任相談支援専門員の設置といった形で人材育成が進んでいくことと考えておりますけれども、このイメージについて、研修ということ以外に何か役割等をお考えになられているかについて教えていただきたいということ。
もう一つ、資料の中では、児童発達支援事業所と限定されておられますが、放課後等デイサービスも含めて、地域の障害児の方々が通われる通所支援全体も含めるのかということについて教えていただけたらと思います。
続いての質問です。インクルージョンの推進についてということで、まず、難病のこども支援全国ネットワーク様のほうから、保育所や幼稚園が障害のある子供を安心して積極的に受け入れることができる体制をつくるとお話しいただいておりますが、これについて何か踏み込んで具体的な提案等がもしおありでしたら教えていただければと思います。
関連して、全国肢体不自由児者父母の会連合会様にお尋ねします。併行通園を進めることについて、児童支援コーディネーターの働きの具体策を御提示いただいていますが、私が承知しているレベルでは、川崎市のほうでそうした取組があると承知しているのですが、ほかにも同様の動き等があるやなしや、どういった役割を担っておられるのかということについて補足的に御説明をいただければ、後学のためにありがたいと思っているところです。
以上になります。
○柏女座長 ありがとうございます。
それでは、全国重症心身障害児(者)を守る会さん、2つ質問が出ていますので、よろしくお願いいたします。
○長井(全国重症心身障害児(者)を守る会) 全国重症心身障害児(者)を守る会でございます。御質問ありがとうございます。
まず、人材確保の話でございますけれども、この考え方は児童発達支援センターの位置づけとも関係してまいります。児童発達支援センターがなぜ中核なのかといったときに、いろいろな意味があるのですけれども、真ん中に置くということは、地域にある放課後等デイサービスも含めて児童発達支援事業所がセンターを頼りにするということが考えられるのではないかというときに、児童発達支援事業所が困るのは人材の育成だと思います。小さな事業所が1法人1施設の場合に、人の育成というものがうまくいかない。そういうものをセンターが担ったら、センターの中核としての位置づけがなされるのではないかという発想からお話をさせていただきました。
その場合の経費についてなのですが、さっき相談事業所の手法もお話にありました。確かに私どもも念頭としてございますけれども、要するに個別につく報酬ではなくて、施設に給付される費用として、特別に研修の専任の方の費用を給付しないと、センターの役割といっても給付がないとそういう人をなかなか置けないのです。研修専任職員は普通の支援から外れて、センターに来ているお子さんの支援をしながら、サテライトの他法人の児童発達支援事業所の職員の方々を受け入れて一緒に支援していくということをしないと、その支援の在り方が伝わっていかないのではないかと思っております。
先ほども言いましたが、児童発達支援事業所と書いたのは代表例でございまして、特に放課後児童デイの事業所を外してお話ししているわけではございません。地域の社会資源の中心となる、中核となることを目指して位置づけてはどうかということでお話をさせていただきました。
以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
難病のこども支援全国ネットワークさん、お願いいたします。
○本田(難病のこども支援全国ネットワーク) 御質問いただきありがとうございます。
まず、保育園や幼稚園と児童発達デイで、定期的に子供たちが一緒に参加できるような活動を行うなど、保育士や職員などの定期交流会があって、そういった信頼関係を深める機会があるといいかなと思っております。
加えて、そういった保育園や幼稚園では、受け入れるときに安心して受け入れられるように看護師の配置などの合理的な配慮や、就学先のこととかにも関わってくると思いますので、そのような連携が持てるようなことができるといいのではないかと思います。
以上です。
○柏女座長 全国肢体不自由児者父母の会連合会さん、お願いします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 私自身が平成22年に障害児の相談ということで行政にお聞きしましたときをベースにしてお答えしましたので、今現在、物すごくシステム的にされているかというところまで確認しておりません。ただ、自分の子供に振り返ってみますと、療育センターにいた5歳児のときにもう幼稚園のところに行きませんかというのは、ある意味では、その当時の療育センターのケースワーカーと幼稚園のケースワーカーが話し合って我が子の幼児における発達というところでカバーしていただきました。その素地が川崎にあるのかもしれません。
お答えにはなりませんけれども、システム的にどうなっているのかというのは、今回はきちんと把握してきておりません。
○柏女座長 ありがとうございました。
秋山さん、お願いいたします。
○秋山構成員 秋山です。皆様、ありがとうございます。
私は障害のある子どもの放課後保障全国連絡会議さんに1つお聞きしたいと思います。障害があってもなくてもということで、障害の程度が様々なお子さんたちが利用されていると思います。対象の間口は広くなって受け入れられているのではないかということで、私はその点は歓迎しています。
私は小児科医でありますので、放デイの利用に関する意見書等をよく書いていますが、終了に関する相談はあまり受けたことはありません。放デイの終了とゴールについてはどのようになっているか教えていただけますでしょうか。
○柏女座長 では、障害のある子どもの放課後保障全国連絡会議さん、お願いいたします。
○田中(障害のある子どもの放課後保障全国連絡会) 終了、ゴールは放デイをいつやめるかということですかね。子供たちにとって必要であれば、高等部を卒業するまでしっかりと放デイに居続けていただいていいと思います。もっと言ってしまえば、卒業した後も子供たちにとって第3の場は本当に必要だと思うのです。なので、必要な子には必要なだけ提供されるべきだと思います。
○柏女座長 ありがとうございました。
では、北川さん、お願いいたします。
○北川構成員 私のほうから感想と1つ障害のある子どもの放課後保障全国連絡会さんに質問です。
感想は、全国重症心身障害児(者)を守る会の長井さんの意見が、これまでの歴史とか地域のリソースを踏まえた意見であることと、財源の視点がマクロ的視点でのインクルージョンということをおっしゃっていたので、それは本当に大切なことだと思いました。
障害のある子どもの放課後保障全国連絡会さんに質問なのですけれども、私たちのところの放デイでも兄弟が地域の学童に行っていて、障害のある子がこちらに来ているときに、もう少し共生型の放デイがあったらいいなと。兄弟の障害のない子を逆にこっちで受け入れるみたいなことを思うことが多々あるのですけれども、このお考えに関してはいかがでしょうか。
○柏女座長 障害のある子どもの放課後保障全国連絡会さん、お願いいたします。
○田中(障害のある子どもの放課後保障全国連絡会) 御質問ありがとうございます。
正直なところ、考えたことはなかったのですけれども、いいと思います。障害のある子が健常の子の学童に行くことも決して悪いことではないし、逆もしかりで、そこでそれぞれがただのお客さんになってしまうことに問題があるのだと思うのです。一人一人が抱えているものがきちんと保障できるのであれば、むしろ、兄弟がいっぱいいるお母さんなどは助かるかもしれないかなと思います。
個人的な意見ですけれども、ありがとうございます。
○柏女座長 ありがとうございます。
日詰さん。
○日詰代理人 ありがとうございました。
最後の北川先生と田中さんのやり取りは、まさに共生型はこういうことなのだなと思って聞いていました。いい議論だと思います。
もう時間があまりないと思うので、私は質問というか感想というか投げかけて終わりにしたいと思うのですけれども、石橋さんがおっしゃった中で、自己評価表が機能していないというのは重い指摘だと思うのです。放課後デイとか児童発達のガイドラインをつくったときに、私も厚労省の障害福祉課で発達の専門官を隣でしていたのですが、自己評価表は取りあえず今回はそこまで行こう。それで終わりではなくて、先ほど長井さんでも話が出ていた第三者評価とか外部評価、ユーザーの視点をもっと取り入れた形で、本田さんや田中さんもおっしゃっていた家族とかユーザーが選べる形の外部評価のようなものをこれからちゃんとつくっていくべきではないか。厚労省のほうでも推進事業で29年、30年、元年と、厚労科研でイギリスとかスコットランドの事例とかを調べて把握しているはずなので、そういうものを今後みんなで一緒に作り上げていくことができればと思って聞いていました。
先ほど、田中さんがおっしゃっていたように運営チェックだけしていても駄目なので、ユーザーのニーズをきちんと入れた評価表をつくっていくことができないかと思っているのですけれども、その辺について御意見があれば聞きたいと思ったのですが、柏女先生、その辺はお時間の判断でよろしくお願いします。
○柏女座長 短い時間であれば大丈夫なので、どなたにお聞きしますか。石橋さんにお聞きしますか。
○日詰代理人 石橋さんでお願いします。
○柏女座長 お願いいたします。
○石橋(全国肢体不自由児者父母の会連合会) 石橋ですけれども、私もこのガイドラインを作成したときの一メンバーなのですけれども、行政にその都度、地方に行ったときに聞いても全く機能していないというのが現実です。逆に申請事業所に対してはこのガイドラインがあることを説明して、そこで終わっているのです。だから、その後のフォローは全然ありません。
よくよく考えてみますと、親は子を預けたい。本当は保護者の評価表というのは、そこの事業を育てるという意味合いがあったのですけれども、預かってもらうという「もらう」のほうが強く出て、なかなか手が出せないのだと思うのです。そこの工夫が何か必要だと思います。
結局は、障害児を持っている親が過去に振り返ると、福祉の施策を育ててきたのですから、そういう観点から親がこのチェック表を使う。ここからは私自身の個人的な意見で会全体ではないですが、やはり放課後等デイは親が契約をするわけです。そこの契約という事業を親はしっかりと理解するべきだと思います。我が子に不利益な放課後等デイを受けさせることが契約上いいのかなと。または、親が子供を育てるという意味合いからしたら、それができるのかなと。現状は本当に悲惨です。土曜、日曜も預けていて親元にいないという現実は、この事業をこれから推進するならば、きちんと見直されたほうがよろしいかと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
まだまだ皆様から御質問あるいは御意見があるのではないかと思いますが、限られた時間で、もうタイムリミットを過ぎておりますので、このくらいにさせていただきたいと思います。4団体の皆様方、ぶしつけな御質問もあったかもしれませんけれども、丁寧にお答えをいただきましたことを心より感謝申し上げたいと思います。これからの施策の検討にぜひ生かしていきたいと思います。これで御退室いただいても結構ですし、これから放課後等デイについての議論を進める形になっておりますので、お時間のある方は御参加を続けていただいて結構です。本当にありがとうございました。お世話になりました。
それでは、2つ目の論点「放課後等デイサービスの現状と課題について」議論を進めていきたいと思います。
最初に、有村座長代理から構成員意見が出されておりますので、資料の説明をお願いして、その上で意見交換に入っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
有村さん、よろしくお願いいたします。
○有村座長代理 ありがとうございます。貴重なお時間ですので、しっかり説明させていただければと思います。お手元の資料の5を御覧ください。
できれば、もう少し分析したかったというのが正直なところなのですが、タイムリミットもございまして、見えている範囲で形になっているものを御紹介させていただければと思います。
資料5にございますのは、前回も一部を紹介していただきましたけれども、昨年度、障害者総合福祉推進事業の障害者支援の在り方に関する調査研究の中で、放課後等デイサービスの在り方について研究をさせていただいたところでございます。
この中では、CDSさんに全面的に御協力をいただきまして、大変お世話になりました。ありがとうございます。特にタイムスタディであったり、親御さんにつないでいただいたり、大変貴重なデータが出ていると思いまして、その後も分析を厚生労働省さんに御相談の上、CDSさんと事業を請け負っていたPWCさんの御協力の下、進めているところでございます。ここはしっかり資料の中に書いておかないといけなかったところなのかもしれませんけれども、慌ててデータをお送りしてしまいましたところですので、ちょっと不足があるかもしれません。
お手元の資料で2枚目を御覧ください。こちらは、保護者の希望に関する変数間クラスターということで挙げておりますけれども、保護者のニーズは何とか把握したいということで、2枚目の下のほうにクラスターとメンバーと書かれていますけれども、十数項目挙げてございます。もともとは因子分析等で尺度化、つまり保護者のニーズをきちんと数量化して見える化できないかと考えていたのですが、実際にやってみますと、皆様方はニーズがとても高いということで偏りがありまして、なかなか通常の方法ではできませんでした。そこでいろいろ工夫してみて、ベクトルにしてみることで数量化できることが分かりましたので、そこで整理したものです。
統計的な詳しいことは置いておきまして、見ていただきますと、大体3つの軸で整理できたところなのですけれども、下のほうの表を見ていただきますと、1と書いてあるものが7つございます。これが1つのまとまりになっておりました。
まず、自分で考えて自己判断できるようになること、知識や日々の学習の支援や社会生活のスキル、学校生活に適応、最後に家族や職員以外の地域社会と関わることというものがひとまとまりになっていました。ただ、もう少しグループを分けて見てみると、別の形にもなるのかもしれないと思いましたけれども、こんな感じです。
2つ目が日常生活を営む上で必要な心身の動作を身につけるためにリハビリ等を行うこと、身体を動かし、身体機能全般を向上させることというのが2つ目のグループです。
3番目に滞在することでリラックスすること、本人の関心や趣味に合わせて活動すること、長時間預かってくれることというのが3つ目の項目になっておりまして、大体大きく分けるとこの3つでした。実際、世代とか年代を分けると細かく出るのですが、今回は数が少なくなってくるので統計的にはなかなか見られないかなということです。
続いて3ページ目が、正のベクトルということで、それの数値化をベクトルでしてみたところです。
そうして見てみますと、傾向が幾つか見えてきて、今日は放課後デイの議論なので4枚目、5枚目、6枚目は見ていただければと思いますけれども、調べています。
放課後デイに関しましては、8枚目になりますが、ニーズの違いを見ております。通っている学校とか状況によって、当たり前のことを単に見える化できただけだと思うのですが、差が大きく出ているというところです。なので、事業者の打ち出すサービスなども勘案しながら、これを地域全体でどう見ていくかということも含めて見ていかないといけない材料なのかなと思います。
各地域に事業所が幾つというところが一つはあると思うのですが、一方で、そのニーズがどういうふうに存在しているかというところを併せての配置とか今後の検討が必要かなと思いますので、そういった意味で基礎的な情報になるのかなと思います。
9枚目のスライドは、先ほど言った変数間のクラスターのグループになっている項目1、2、3それぞれでどのような人たちが特にニーズを感じるのか、見える化を試しにやってみたものです。
これはちょっと前にお話ししたベクトルで正だったので、プラスの方向に行くとよりニーズがあると見ていただければと思うのです。そうなると、口頭で申し訳ないのですが、9枚目の右側にどんどん進んでいくと、平均値が上がることになっておりますので、逆に言うとそういうところでニーズが大きくある、保護者の方々が高く意識していることが見えるようになっていると思います。
例えば、9枚目のスライドであれば、重症心身障害のお子さん方ではないお子さん方で、中学校、高等学校、小学校も入っていますけれども、学校に通っているお子さん、学童保育の利用状況がないお子さん方でかなりニーズが高まっているということが見えていて、もう少し細かく見ていただけるところはあるかと思うのですけれども、読み方の説明で時間的なところもありますので、通り過ぎていくところであります。
続いて、クラスターの2に関しましては、知的障害をお持ちで特別支援学校・特別支援学級通っておられて、小学校、中学校、高等学校を利用されていない方々でニーズが大変高くなっている状況が見えてまいります。
11枚目のスライドになりますが、変数間のクラスターの3番目に関しては、知的障害をお持ちで、たくさんの方々が入っていますけれども、数字が高まっている層が見えているかなと思います。だから、基本的には右側を見ていただきますとニーズの高いお子さんが見えてくるかと思います。もう少し細かいところについては、十分CDSさんと協議して進められているところではないので、御意見もいただきながらこれから先にニーズをどんどん見ていきたいと思います。
あと、タイムスタディも取らせていただいていましたので、こちらも見ていきますと、1日の活動時間を1週間単位で取らせていただいたのですが、1週間で見ると、全部がごちゃごちゃに合わさってしまって、具体的に中身は何があるかというのが見えませんでした。そこで、分析の戦略としては、1日当たりでどんなサービスを受けているか、それをどう積み重ねていらっしゃるのかということを形にしていければと思っていたところです。そういったところで統計的にクラスターをかけてみまして、左側にあります色が濃いところが各グループの特徴なのですけれども、見えづらいかと思いましたので、1日のそれぞれのクラスターでどんな分類になっているのかということを13枚目のスライドに挙げています。
あと時間が1分ぐらいなので十分な御説明はできないかもしれませんが、こんな形で分かれたということで御覧いただければと思っています。
あと、中身の平均はどんなところに特徴があるのかということは、それぞれのクラスターごとに挙げておきました。
14枚目のスライドの左側の2列目とかには、どのぐらいの数の方々がそこにおられるのかということも記入してありますので、こちらも見ていただければと思っています。
もう少し分析したかったのが、これを1週間どう積み重ねていらっしゃるのか、どのような利用形態なのかというものの全体像をプラスして見ていきたいと思いますので、今後、見えてくる部分がありましたら、また、大変恐縮ですけれども、お時間をいただければと思っております。
10分になりましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。
○柏女座長 有村さん、ありがとうございました。
なかなか分かりにくいので、できたらもう少し進めていただいて、文章化もしていただけるとうれしいかなと思いました。ありがとうございました。今後も続けていただければと思います。
続いて、議事2「放課後等デイサービスの現状と課題について」、事務局のほうから御説明をお願いいたします。
○鈴木障害児支援専門官 それでは、事務局より資料6を使いまして、放課後等デイサービスの現状と課題について御説明させていただきます。
1枚目は現状ですけれども、前回の児童発達支援のところと基本的な構造は同じとなっております。「(1)放課後等デイサービスの役割・支援内容等」で、まずは法令上、どう規定されているかを御説明します。
まず、放課後等デイサービスは、法令上以下のとおり規定されているということで、障害児の発達支援の提供という点では児童発達支援と同様ですが、支援内容については、学齢期の発達段階に見合った支援を提供することを念頭に規定がされております。
1つ目のポツで、児童福祉法の第6条の2の2第3項で、学校教育法第1条に規定する学校に就学している障害児につき、授業の終了後または休業日に生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進そのほかの便宜を供与することとしています。
2つ目のポツは基準人員ですので、今の児童福祉法を少し詳しく書いてございます。
次の○ですけれども、放課後等デイサービスのガイドラインで、こちらは児童発達支援のガイドラインとは少し構造が違うので御説明します。放課後等デイサービスのガイドラインは⓵総則、⓶設置者・管理者向けガイドライン、⓷児童発達支援管理責任者向けガイドライン、⓸従業者向けガイドラインの4つで構成されておりまして、⓵の総則というところに基本的役割、基本的姿勢及び基本活動を示しております。
児童発達支援のガイドラインでは、未就学の障害児の発達支援、特に本人支援の内容としまして、書いてありますとおり5領域において、将来、日常生活や社会生活を円滑に営めるようにすることを大きな目標として支援する旨を示しているのですけれども、次のページでも御説明しますが、放課後等デイサービスのガイドラインにおきましては、学齢期の障害児の発達支援、特に本人支援の内容については、児童発達の5領域のような詳細が示されていないことが現状にございます。
2ページ、3ページを御説明したいと思います。放課後等デイサービスのガイドラインの抜粋なのですけれども、構造は児童発達のほうは4つの役割と本人支援の5領域となっているのですけれども、放課後等デイサービスの場合は、どちらかと言えば運営上をかなり重視しましたので、基本的役割、基本的姿勢、基本活動という3つの項目で示されております。内容につきましては、簡単に御説明します。
基本的役割の1つ目の○、「子どもの最善の利益の保障」ということで、下線部分ですけれども、学校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験などを通じて、個々の子供の状況に応じた発達支援を行うことにより、子供の最善利益の保障と健全な育成を図るものとしています。
2つ目の○では「共生社会の実現に向けた後方支援」ということで、インクルージョンを進めるために、ほかの子供を含めた集団の中での育ちをできるだけ保障する視点が求められる。
3つ目の○の「保護者支援」に関しましては、保護者が障害のある子供を育てることを社会的に支援する側面もあるということで、⓵ではまず相談、⓶でペアレント・トレーニングの活用、⓷ではケアを一時的に代行する支援ということで、これらの支援で保護者が子供に向き合うゆとりと自信を回復することも、子供の発達に好ましい影響を及ぼすものと期待されています。
続きまして、基本的姿勢です。この中で少し本人支援の内容が出てきます。まず、1行目ですけれども、下線部分で、子供の支援にふさわしい職業倫理を基盤として職務に当たらなければならないとして、この時期の子供の発達過程や特性、適応行動の状況を理解した上で、放課後等デイサービス計画に沿って発達支援を行ってくださいとしています。
次の段落ですけれども、そのときには子供の発達過程や障害種別、障害特性を理解している者による発達支援を通じて、次の下線部分ぐらいが本人支援の中身かなと思いますけれども、人と関わることへの関心が育ち、コミュニケーションを取ることの楽しさを感じるように支援するということ。葛藤を調整する力、主張する力、折り合いをつける力が育つことを期待して支援しています。基本活動には子供の自己選択や自己決定を促し、それを支援するプロセスを組み込むことが求められる。「また」から保護者の内容に入りますが、保護者との信頼関係を構築し、保護者が気兼ねなく相談できる場になるように努めるということ。
次の段落では、学校との役割分担を明確にするということで、学校で作成される個別の教育支援計画と放課後等デイサービス計画を連携させることで、学校と連携を積極的に図ってくださいということ。
最後の段落で、不登校の子供については、学校や教育支援センター、適応指導教室の関係機関・団体や保護者と連携しつつ、本人の気持ちに寄り添って支援していくことが書いてあります。
3ページの基本活動は、先ほどの姿勢を踏まえて、計画に沿って基本活動を複数組み合わせて支援を行うことが求められるとされております。※1で示しているのですけれども、4つの基本活動があるのですけれども、当時のガイドラインの検討会の中では、基本活動については、事業所は基本的に4つの活動を提供することを前提に、一人一人の状態に即したニーズに沿って複数を組み合わせて提供していくという意味でありまして、事業所としては4つのうち2つの活動をすればいいということではなく、基本は4つの活動を全て行うことを前提に、子供に合わせて組み合わせてくださいということを議論しています。
⓵自立支援と日常生活の充実のための活動では、子供の発達に応じて必要となる基本的日常動作や自立生活を支援するなど、自己肯定感を育むや、将来の自立や地域生活を見据えた活動を行うことをしてくださいと規定しています。⓶創作活動では、表現する喜びを体験できる。また、豊かな感性を培うなど。
⓷地域交流では、子供の社会の経験の幅を広げて、積極的に地域との交流を図ってください。
⓸で余暇の提供というのは学童らしいと思いますけれども、子供が望む遊びや自分自身をリラックスさせる練習などの諸活動や自己選択を取り組むことと、多彩な活動プログラムを用意し、ゆったりとした雰囲気の中で行われる工夫をするというようにガイドラインでは書かれております。
4ページは役割の支援内容の続きになります。対象ですけれども、放課後なので就学後の6歳から原則18歳までとなっていますけれども、年齢に応じた取組の記述はなくて、利用者の年齢に応じてどのような支援を行うかは各事業所に委ねられています。一方、放課後児童クラブの運営指針では、年齢に応じて配慮するべき事項を示しているというのが比較になっています。
次の○では、放課後等デイサービスの指定基準や報酬をこれまでの経緯で見直しを行ってきました。1つ目のポツでは、まず、従業者を児童指導員等にするなど指定基準を見直したということ。これが平成29年4月です。
2つ目のポツでは、基本報酬を分類しまして、区分1、区分2という区分を設けました。これが平成30年の報酬改定です。
3つ目のポツでは、区分のほうは今回の報酬改定ではなくしましたけれども、児童指導員等加配加算など、加算の部分を見直しましたという見直しを行ってきました。
5ページで、このような見直しを行ってきたのですけれども、令和3年度の報酬改定の際に、報酬改定チームのほうからは、1つ目のポツで、家庭や社会が大きく変わっている中で、制度設立当初の役割や期待されていることが変わってきているのではないか。
2つ目のポツでは、学習塾や放課後児童クラブが担うべきことを放課後等デイサービスで行われている場合もありまして、放課後等デイサービスがやるべきことをもう一度見直して構築する時期に来ているのではないかという御指摘をいただいておりまして、そもそもの役割をもう一度見直すべきではないかという御意見をいただいています。
次の○ですけれども、提供実態について、財務省の令和3年度の予算執行調査の結果では、平日の利用は授業終了後に行われるために、全体的に短時間の支援となっておりまして、休日は全体的に長時間の支援となる傾向が見られますけれども、一定数は短時間の支援となっていますということで、下の※5を御覧いただくと、平日ではやはり1時間超2時間以下、2時間超3時間以下辺りに山が来ているのかなと思います。休日の場合は、5時間超6時間以下、6時間超7時間以下が多いのですけれども、1時間以下とか1時間超2時間以下も一定数あることが示されております。
上に戻りまして、令和2年後の推進事業では、タイムスタディの調査結果では、休日の短時間利用のケース、1時間以下とかの活動内容は、専門的訓練の比重がほかのケースに比べて高いことが示されております。
6ページは児童発達支援と同じように図で示されておりますけれども、児童発達支援と異なり支援時間の長短には一定の傾向がございますが、対象が就学児であることもあり、支援内容については児童発達支援以上に様々となっている可能性があるということです。また、横軸に時間、上下に総合的な支援か特定のプログラムかということで、休日の場合は長いので時間の長短はございますが、平日は基本的には短時間で総合的な支援なのか特定のプログラムかに分けられると思います。
次の○ですけれども、報酬を考えた場合に、必ずしもふさわしくないと考えられる支援が指摘されていますということで、12ページを御覧ください。
前回同様、放課後等デイサービスも自治体の方にアンケートをしまして、ふさわしくないと思われる事業所の例が挙げられております。大きく分けると3つですけれども、⓵は安全な預かりに偏っており、発達支援が適正に行われていないのではないかということ。⓶では学校の宿題を見るなど支援内容が学習塾的な支援に偏っているのではないかということ。⓷で一般的な習い事とほとんど変わらないのではないかということで、12ページの⓵の安全な預かりでは、ゲームやDVD等で遊ばせている事例。⓶の学習塾的なところの一番下では、受験対策や資格取得を売り文句にしている事業所がありますということ。⓷の習い事でも一番下で、絵画のみや特定のプログラムのみやっている事例です。
次のそのほかの事例では、下2つかなと思いますけれども、特に特徴的なのは、土日のプログラムで毎週のように入場料や利用料のかかる施設に小旅行的に行っていること。最後は、近隣の店舗から軽作業を提供されて、作業代金から消耗品を差し引いた金額を児童にお手当として支給していたみたいな事例が挙げられております。
7ページにお戻りいただきまして、利用状況について引き続き御説明いたします。上の○ですけれども、利用児童数自身は平成26年度から令和元年度で約2.6倍と増加傾向にあります。
次の○ですけれども、国保連データで、令和元年度における1か月の利用日数の平均は約12日となっています。財務省の予算執行調査で、下線部分を見ていただくと、5、10、15、20、23と支給決定が多くされていますけれども、児発と大きな違いは23日が42.7%と、この部分が特に多いのが放課後等デイサービスの特徴かと思います。利用者別の利用時間の分布ですけれども、平日の4時間以下の利用は94.2%、休日は5時間超の利用が72.2%となっております。
(3)の保護者のニーズも、令和2年度の推進事業では、保護者がサービス利用に対して重視している事項に関しましては、子供の情緒や感性の発達を促進することの項目が多くされています。長時間預かってくれることの回答割合は20.9%でした。
次の○ですけれども、長時間預かってくれることの回答割合としましては、放デイの場合は、就学後は年齢が上がるにつれて長時間預かってくれることを重視している者の割合が多かったところが特徴的なところです。
8ページは保護者のニーズの続きですけれども、上の○ですが、予算執行調査で平日の平均利用時間が3時間超です。括弧で、3時~4時にサービスを開始するとすれば、6時や7時の利用の事業所は17.6%ということで、フルタイムで働いている保護者の方を想定すると、2割ぐらいが対応していると仮定もできると考えます。
(4)インクルージョンの実現に向けた一般施設との連携に移ります。1つ目の○では、放課後等デイサービスの基本的役割として、真ん中辺に一般的な子育て施策をバックアップする後方支援という位置づけが書かれておりますが、※7で、当時のガイドラインの検討会では、後方支援には3つの意味がありますとお答えしています。⓵は発達支援が必要な場合は事業所で障害児を受け入れるということ、⓶は放課後児童クラブではできないことを個別の発達支援など併行支援を行うこと、⓷で放課後児童クラブ等のスタッフをバックアップするという3つの意味合いがこの後方支援にはありますということが当時の議論とされております。
下線部分ですけれども、移行したときに加算を算定できるということは、保育・教育等移行支援加算があるのですけれども、令和2年度の算定者合計数は67人で利用児童数は24万人が放デイですので、ほとんど算定されていない現状がございます。
最後の○ですけれども、インクルージョンを推進していく上では、具体的にどのような方法で放課後児童クラブ等と連携するかは各事業所に委ねられている現状がございます。
9ページ目もそのままインクルージョンで、上の○ですけれども、こちらも児発と同じように連携自体はされているのですが、ケース会議等の会議はそれほど多く実施されていないという現状があります。
(5)で放課後等デイサービスの対象について御説明します。こちらは対象を拡大という御議論なのですけれども、1つ目の○で放課後等デイサービスが学校教育法第1条に規定する学校に就学しているということと、障害児(原則18歳未満)に対してであることと、授業の終了後または学校の休業日に支援を行うことが法律で位置づけられているのですが、次の○で、平成30年の地方分権提案により、専修学校に通う児童においても放課後等デイサービスを受けることを可能にすることが提案されまして、今まで障害者部会と報酬改定チームにお諮りしたのですけれども、放課後等デイサービスの対象を専修学校や各種学校に就学している障害児まで拡大することの是非を検討しましたが、やはり放課後等デイサービスそのものの役割を議論した上で、対象拡大は慎重に行うべきではないかと言われましたので、この検討会の中で御議論いただければと思っております。
10ページで、最後は論点です。(1)は放課後等デイサービスの役割と支援内容についてです。上の○ですけれども、ガイドラインに示す放課後等デイサービスの役割・支援内容について、現状、様々ある状況を踏まえどう考えるかということで、1つ目のポツは、ガイドラインにありますとおり、子供の最善利益の保障、共生社会の実現に向けた後方支援、保護者支援の役割の下、基本的姿勢を踏まえた上で、自立支援と日常生活の充実のための活動、創作活動、地域交流の機会の提供、余暇の提供を複数組み合わせることとされているのですけれども、児童発達支援ガイドラインや放課後児童クラブの運営指針と比較しまして、学齢期の障害児の発達支援、特に本人支援の内容が十分に示されているかどうか、この部分は特に根幹に関わるところですので、ぜひ御意見をいただきたいと思っております。
次のポツですけれども、4つの活動でガイドライン創設時の議論では、全て事業所は4つやるとされていますけれども、現状のサービスの提供の実態として、ふさわしくない事例にもありましたとおり、一部のプログラムに特化した事業所さんが行う場合は、利用する事業所の得意とする支援に偏ってしまうのではないかという懸念を踏まえて、どう位置づけていくか、どう考えるかという点について御議論いただきたいと思います。
上記の点も踏まえまして、ガイドラインで示している事項の位置づけをどう考えるか、次のポツとも関連しますけれども、ガイドラインに示している放課後等デイサービスの役割・支援内容等が適切に果たされるための報酬や基準等の在り方をどう考えるかということで、ガイドラインの充実もありますけれども、報酬や基準の在り方をどう考えるか、もう少し書き込む必要があるのではないかということの問題意識でございます。
(2)保護者ニーズです。放課後等デイサービスが基本、学童期の発達支援をする、生活能力の向上のための必要な訓練、社会との交流の促進を提供するサービスですけれども、保護者ニーズについてどう考えるかということで、就労実態を踏まえた上では、支援時間が長くなる児童に対しては、支援時間の長短による手間の適切な評価や支援をどう考えるかということになっております。
(3)は、インクルージョンに向けた一般施策との連携の論点です。一般施策との連携はどのような取組が考えられるか。また、学校や放課後児童クラブとの連携を強化することについてどう考えるか。
(4)も大きいポイントですので、こちらもたくさん御意見をいただきたいと思いますけれども、放課後等デイサービスの対象者についてです。1つ目のポツは、放課後等デイサービスの役割・機能の最も中心的なものは本人支援があると考えますけれども、現行制度では、発達支援があったとしても学校教育法第1条に規定する学校、具体的には高等学校に進学しなかった、できなかった障害児は対象とならないとされているのですが、高等学校に進学しなかった、またはできなかった18歳未満の児であっても、通所による発達支援を特に必要とする障害児としてどのような具体像が想定されるか。
次の○で、上記に該当する障害児に対して放課後等デイサービスにおいて発達支援を提供すべきか、またその場合の留意点はないかということで、この3つで留意点を示しております。
1つ目の※は、今、児童発達支援は18歳まで使えますけれども、学童が使っているのはほとんどなくて、99%以上が7歳未満ですので、そのような状況の中で学童期の発達に必要な仲間との交流、児童との交流をどう考えるか。
次の※では、15歳以上は者みなしが使えますけれども、こちらも生活介護といった場合に、子供の仲間づくりをどう考えるか。最後は、放課後等デイサービスは学校と連携して考えているのですけれども、専修学校、各種学校との連携の必要性についてどのように考えるかということについて御議論をいただければと思います。
資料については以上になります。よろしくお願いします。
○柏女座長 ありがとうございました。
あと、30分ほど時間がございます。今、御説明いただいたところの論点について、大きく4つ挙がっておりますが、今の事務方の御説明だと、(4)については(1)~(3)の議論をちゃんとした上でおのずと固まってきたり、あるいはそこから考えなければいけないこともあるのではないかということもありましたので、この時間では(1)~(3)の論点について中心に進めていきたいなと。(4)については、もちろん今日おっしゃっていただいても結構なのですけれども、集中的な議論は次回回しという形で進めていきたいと思います。
まず、論点(1)のほうでは本人支援の内容について、はっきりしていないので何でもありという状況になっている。これはいい面もあるけれども、そうでない面もあるので、ここをどうしていったらいいのか。
2つ目は、保護者のニーズとして、フルタイムの就労がこの状況の中ではまだなかなかできにくい状況になっている。それをどう考えていったらいいのか。
3つ目はインクルージョンの実現に向けて、移行支援をどう評価していくのかということが大きな論点になるのではないかと思います。
どなたからでも結構ですので、御意見を頂戴できればと思います。又村さん、有村さん、柏市の小川さん、加藤さんの4人にまずお願いしたいと思います。
又村さんからお願いします。
○又村構成員 全国育成会連合会の又村でございます。ありがとうございます。
ちょっと所用がありまして、この発言で退室をさせていただく関係でトップを切らせていただきました。
今、いただいた論点もかなりクロスオーバーするのかなと思います。発言の前にこの記述だとやや矛盾があるのかなと思ったのですが、(1)で放デイのガイドラインに学齢児の障害児の発達支援の内容を十分に示されているのかどうか、これを示すのであれば、(4)の2つ目の○は、発達支援を提供する前提でないと理屈が合わないなと思って見ていたのですが、その辺りは後で整理していただくとして、全育連としては、今から申し上げる点が放デイには特に混在していることについて、論点にも関わるのですが、整理が必要だと考えています。
1つ目は年齢です。小中高と利用しますので、年齢の幅がある。これは先ほどのヒアリングでも例が出たところです。それから、障害の特性です。重症心身障害や医療的ケアといった類型もある一方で、あまり重度、軽度と分けたくないのですが、いわゆる軽度の知的障害の子供も利用しているという観点。それから、保護者の就労保障で、これも先ほど来のヒアリングから出ておりますし、構成員の皆様も課題意識をお持ちだと思います。保護者の就労保障を放デイでやるのか否か。塾であるとかスポーツや文化芸術活動といったような、いわゆる地域の中での塾やカルチャースクールでも対応できそうだけれども、難しいので今は放デイが担っているとされる部分の整理。個別の療育やリハビリテーション、ハビリテーションも含みますけれども、こういったような切り口が放デイの中には全て包含されているものですから、どの切り口でどういう提供をしているのかということを、それぞれの事業所自体は自信を持ってやっておられるでしょうから、うちは保護者の就労に力を入れていますと言ったとしても、先般の新型コロナの関係の国の通知でも放デイは保護者の就労をしていると明確に書かれましたので、こういったことを前に押し出すこともあるでしょうし、我々は小学生中心です、我々は高校生中心です、我々はリハビリテーションを提供しています、我々は医療的ケアを重視していますといったものが今、混在している状況を混在したまま議論を進めるのか、整理する前提で議論を進めるのか、整理が必要かなと考えています。
育成会としては、先般の障害者部会のヒアリングでは、大きく分けますと放デイについては小学校と中高生は区分した上で、小学校については放課後児童クラブの利用が中心になることを踏まえつつ、事業所の指定で「児童の共生型」を展開してはどうかという提案をしております。放課後児童クラブと放課後等デイサービスの共生型のイメージです。
一方、中高生については、論点にしていただいておりますが、中卒で進学しなかった17歳までの取扱いをどうするかという問題。それから、インクルーシブな対応を進めていくということで、学習塾やスポーツクラブタイプの放デイは本来であればインクルーシブに地域で対応していくべきでないかという意見も述べております。
総合的には、全育連として放デイの在り方をこういった論点に基づいて整理していくことについては賛成でございます。ただし、ユーザー団体の立場としては、この整理の結果、どうしても外れてくる領域が出てきます。例えば、就労支援は放デイではやらないようにしましょう、塾はもう認めないようにしましょうといったことをした場合に、そこから外れてしまう領域が出た場合の代替保障については前提と考えておりますので、代替保障ができていないのであれば、当面は放課後等デイサービスで対応するほかはない。代替措置との関係は、先ほど来、ノーマライゼーションあるいは地域のどこは全国のどこでもというお話がありましたが、これを実現することを一義に置いて、それが実現できるためのステップとして、在り方の整理をここで議論したものを地域の中で代替保障も含めて展開されていくことを強く希望いたしますので、ぜひよろしくお願いいたします。
大変申し訳ございませんが、これで失礼させていただきます。ありがとうございました。
○柏女座長 又村さん、ありがとうございました。とても貴重な整理の視点と、整理した場合の課題についての御意見を頂戴いたしました。ありがとうございました。
では、有村さん、お願いいたします。
○有村座長代理 ありがとうございます。
手短に行きたいと思うのですが、特に私は(1)の最初のところについてお話しさせていただきたいと思います。ガイドラインで示されている内容そのものは、もちろん中身の議論が要ると思うのですけれども、これをそれぞれ別個に取り扱うだけでは議論にかなり限界があるのかなと認識しております。そこに一本筋を通すものがあってよいと思いますし、これは児童福祉法等の改正などでも連動するところであると思うのですけれども、やはり子供の最善の利益の保障といったときに、その中身の議論が進まないところがありますので、そこはもう少し一歩踏み込んで整理しないと、中身の議論がしづらいのかなと思っています。
そこで、子供の権利条約を改めて見直してみて思いますのは、子供の権利というところも大変重要なのですが、その一方で、障害のあるお子さんの場合にとても大事にしないといけないのが尊厳の問題、特に内在的な価値をきちんと最大限に発揮できるような状況がつくられているのかどうかというのはしっかり議論が必要だと思いまして、そこの部分をかなり積極的に支援していくスタンスはあってよいのではないかと思っています。
その中で、障害のある子供の子供期、学齢期を保障するところを全面的に打ち出していく必要があって、その上で子供や家庭、地域、学校と連携したところが一つ枠の中にあると整理がしやすくなるところがあるのかなと思っています。ここで一本尊厳のところとか内在的な価値を積極的に認めていく、それを高めていって、自己肯定感を高めてもらうところを含めて、その子らしさを発揮していただくというところを前提に置くところが必要かなと思います。
抽象的なお話になってしまいましたけれども、前提のところでお話しさせていただきました。以上でございます。
○柏女座長 ありがとうございました。
根幹の理念をどこに置くかというのはとても大事な議論だと思うので助かりました。ありがとうございます。
続いて、柏市の小川さん、お願いします。
○小川(正)構成員 御説明ありがとうございます。
それでは、私のほうからは論点(1)放課後等デイサービスの役割・支援内容についてどう考えるかという点について少しだけ意見を述べさせていただきます。
ガイドラインには、事業所に対する拘束力まではないと考えますが、質の高い支援を提供するために必要な事項が記載されてございます。問題は、資料にも記載されてございますが、ガイドラインが個々の事業所に浸透しているとまでは言えない中で、ガイドラインで示している事項をどのようにすれば、よりよい形で各事業所に実施してもらえるかだと思っております。そのためには、何らかの方法でガイドラインに記載している事項について基準化し、報酬での評価を検討してもよいのではないかと考えます。
本市では、事業所の指定時等に、児童発達支援管理責任者等にガイドラインを熟読して適切に事業を実施していくように助言、指導はしているところでございますが、現実的にはできているかどうかを確認する具体的な方法、術まではない状況です。
そのための在り方、方法についてでございますが、例えば、ガイドラインを浸透させるために、もう少し内容を簡素化したものを作成する、あるいは、チェック項目などを確認できるものを国のほうで示していただけないかと思っております。そのほか、事業所にガイドラインに沿った適切なサービスを提供していただけるよう、定期的な研修受講等を義務づける。その場合、地域の障害児支援の中核的な役割が期待されております児童発達支援センターにその役割を担ってもらう。受講の有無によって報酬に反映させるなどといった方法もあるのではないかと思っております。
また、ガイドラインに記載する4つの基本的役割については、それぞれの役割を果たすための行為について、事業所の指定時や更新時に具体的な実施計画を事業所にも示してもらうといった仕組みにしていくというのも一つの方法ではないかと考えております。
以上でございます。
○柏女座長 非常に具体的な御提案ありがとうございます。
加藤さん、お願いいたします。
○加藤構成員 ありがとうございます。
又村さんの話を中心にあらたか放デイの課題をリストアップしていただけたから、それでよろしいかと思います。そういう意味で重複を避けたいのですが、いずれにしましても、私たち放デイに関わる現場の人間としていつも思っているのは、放デイの事業そのものがあまりにも曖昧模糊となり過ぎているという気がします。原則は専門官から説明があったのですけれども、あれはあくまでも原則で、現実はもっとファジーな状態で、混然一体、何だか訳が分からないみたいな状態になっているというのが現実だと思います。
一例からいくと、対象児も学齢児と言っているのですけれども、今は就学前の子供たちもいっぱい行っています。そういう問題とか、あるいは中身についても、スタッフについても、ハードルが下がっていますので、誰が何をしているか分からないみたいな、学生さんのアルバイトで賄っているところもあったり、本当にファジー状態になっているのが現状の特徴かと思います。
さらには、いつも申し上げているのですが、この制度そのものの性格が親の就労支援なのか子供の発達支援なのか、その辺が全くファジーになってしまっている。理想的には両方なのでしょうけれども、その辺の申し上げたようなこの事業の目的と現実との乖離がいろいろな形で起きているがゆえの混乱が結局現状だと思います。
そういう意味では、先ほど話がありましたように、我々CDSもそうなのですが、子供を中心に考えようと。親の都合はきっとあると思うのです。だから親の就労支援がこれだけ大きなニーズとしてあったから、これだけ放デイが拡大していった。誰も予想しないほどに大きく伸びたのはそこだと思うのです。でも、それは本来のこれが立ち上がったときの出発点とは大きく違ってしまっているのは確かだと思うのです。最初は親の就労支援という話はなかったのです。
そういう意味でも、ここで一度この事業のあるべき姿論をきちんと整理して、議論を全てにわたってというのは不可能だと思いますので、その中のドミナンスをつけながら、一つ一つ丁寧に基本的なところから積み上げていく、確認していくことをする必要があるかなと。もちろんそこから漏れた方とか漏れたサービスについては、また別途改めて考えるという形でクリアカットにしていかないと、先に進まないのではないか。また、似たようなことになっていくのではないかということを危惧しております。
ありがとうございました。
○柏女座長 ありがとうございます。
又村さんの御意見を補強していただきました。
北川さん、その後、小川陽さんにお願いしたいと思います。
北川さん、お願いします。
○北川構成員 北川です。
放課後デイの役割は、私もこの仕事を30年以上やっている中では、この放課後等デイサービスができたことは子供にとってもすごく大事なことだったし、親御さんにとっても、特別支援学級は送り迎えが必要でしたし、放課後にお父さんはほとんど見ないでお母さんだけが子供を見るという、障害のある子がいるということで一般のお母さんたちとは全く違ったライフスタイルを取っていかなければいけない状況の中では、本当に画期的な制度だったかと思っています。子供にとっても、保障されない放課後をしっかりいろいろな職員にいろいろと保障される状況、発達保障される状況はよかったことだと思っております。
その中で、放課後の役割としてはすごくあると思っていて、私も実践の中では大人への移行期の発達保障をしっかりしていかないと思っています。有村先生もおっしゃったのですけれども、この時期は不安とか葛藤が障害があっても高まる時期なので、放課後デイの活動を通して、親以外の人に褒めてもらったり、達成感を持ったり、仲間がいたり、どうしても孤立しがちになる時期に孤立を防いだり、自尊心を育んだり、自己肯定感を育むというところで、障害があっても自分は存在価値があるのだという意味で、そういう力を育んでいろいろな経験をして大人につなげていくところでは非常に大事なところで、私たちの子供たちも途中学校で自己肯定感が下がって、いじめがあったり、不登校になったり、家庭内暴力になったり、学校適応できなかったり、過適応したり、自殺未遂など、いろいろな問題が起きたりする時期なのですけれども、でも100%高校につなげていけた事例もあるし、専門学校とか学校に現在うちの卒園児は30人ぐらい在籍しているということで、この放課後デイがなかったらどうなっていたかということを考えたら、子供の発達保障というところですごく大事な役割を今まで実践してきて思っています。
ただ、一方で、休業日でも2時間ずつしかやらないとか、営業時間が長ければ長くなってしまうとか、子供1人についてもどういう支援、専門職がついているのかということはこれから考えていかないといけないと思うのと、本当に子供期の後半の支援をどういう発達保障が必要なのかという観点に立ったガイドラインをしっかりとつくり直すべきではないかと思います。そういう基準がないので、いろいろな問題が起きていると思いますので、ガイドラインのつくり直しを私は提案したいと思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
続いて、小川さん、お願いいたします。
○小川(陽)構成員 ありがとうございます。日本相談支援専門協会の小川です。
私のほうからは、論点にないところで相談視点の現場からの課題をお伝えできればと考えております。
まず、相談支援の立場からしますと、子供さんの発達を促進していくために選択の幅があることは大変大きなことだと思っています。そうした意味では、地域の社会資源として放課後等デイサービスの果たす役割も大変重要だと考えておりますが、一つ全国的に見ますと、需要と供給のバランスについて地域によって偏りがあると見ています。この偏りをどう考えていくかについては、指定の在り方、第2期障害児福祉計画の在り方等も含めて検討の余地があるのではないかと考えています。
それから、自地域の中に一体どの程度の社会資源があって、それぞれの社会資源がどのようなニーズに応えているのかということを地域の単位で相互に共有し、何が充実していて何が不足しているのかといったニーズ分析等をしながら計画的に社会資源の充実を図っていくことがすごく重要なのかなと思っています。
利用に当たって、障害児についてはセルフプラン率が高いことは課題だと考えているのですが、需要と供給のバランスの中でやや供給過多とも言える地域は、やはり事業所の中での利用者確保が先に立つ傾向があると思いますので、ここら辺も先ほどの地域の社会資源の偏りを含めて検討していく必要があるのかなと思っています。
その他放課後等デイサービスの役割ですとか論点については、ほかの構成員の皆様から御発言いただいた内容に私どもも同様に考えています。
○柏女座長 よろしいですか。ありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。
インクルージョンの(3)のところは一般施策との連携なので、共生型サービスというのは一つ上がっていましたけれども、ほかはまだなかったのでその辺についての御知見があればいただきたいと思います。
では、私のほうから、提案になるかどうか分かりませんけれども、移行支援については、移行支援加算があって1回5,000円という話で、あまりにも小さいので、この際、例えば社会的養護の分野だと施設に入所している子供から里親に委託する移行支援を事業化して、第2種社会福祉事業にして、別途の事業にして、それをその施設が受託することによって里親支援を推進していこうといった提案がなされておりますが、同じように、放デイと放課後児童クラブとの連携等々を図り、そちらと併行通所を進めるような事業を別途、例えば移行支援事業みたいな形でつくって、それを放デイがやっている事業主体が受託して移せば、例えば20万とか30万という報酬が出るような仕組みにしていくことで、インクルージョンそのものが進んでいく可能性があるのではないかということも考えたりもいたします。実現性はともかく一つの提案としてお考えいただければと思いました。
北川さんと有村さん、お願いいたします。
○北川構成員 柏女先生の御意見に賛成なのですけれども、もう一方で、実態として学校で普通学級に行っている子供も多数来ていて、学校でインクルーシブ教育を受けている子供たちにとっての結構な負担感、大変さを放課後等デイサービスが受け皿になって、なかなか学校では友達ができない、授業が分からないところをカバーしていて、放課後デイで元気になって次の日に学校に行くという子供も私のところは多数いるという実態も一方であることも知っていただきたいと思いました。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
有村さん、お願いします。
○有村座長代理 思い切って言おうと思っているのですけれども、柏女先生のお話は大変刺激になり、そういう考え方もできるのだなと納得をしました。
一方で、思うのですけれども、移行支援のところだけソーシャルワークとかが入って整理していくところでいいのかということ。その後も、学校もそうですし、いろいろなものと連携していく中では、それをどうつないでどう連携の姿をつくっていくのかを含めて、ソーシャルワーク的な関わりは大変重要なのかなと思いました。
だから、このきちんと移行して、親御さんの不安みたいな部分を軽減する、役立つ部分はかなり大きいのではないかと思いますし、お子さんにとってもそれは大事だと思うのです。その中で連続性の部分をどう考えていくかというところは整理していくと、もっとすばらしい仕組みになるのかなと思いました。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
小川陽さん、お願いします。
○小川(陽)構成員 ありがとうございます。
今の意見に重ねてということになりますが、そういう意味では相談の果たす役割は非常に大きいのだろうと考えています。
その中で、一つお願いなのですが、今回、論点の中に児童発達支援センターの部分も含めて、障害児の相談、特に児童発達支援センターの地域相談、地域支援機能にある相談も含めて、相談というキーワードがちょっと薄いという印象を個人的に持っていますので、どこかの機会でそうした議論もできるとうれしいなと考えております。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
相談支援のことについてどこかで少し取り上げることができないか、全体につながる大事なことだと思います。ありがとうございます。事務局で考えていただければと思います。
そのほかはいかがでしょうか。あるいは、最後の放課後等デイサービスの対象拡大のことについて。
秋山さん、お願いいたします。
○秋山構成員 秋山です。
北川先生の御意見はよく分かります。また、逆もありまして、乳児健診から一生懸命療育をしていた子供が通常学級にやっと入ったときに、またここでほっとされたときに放課後デイからお誘いがかかるという逆パターンもあるので、できれば、学校側としっかり連携を取っていけるような仕組みをつくっていただきたいとも思います。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
(5)も含めて何かおっしゃりたいことがあれば、もうお一人ぐらい大丈夫だと思います。
北川さんと日詰さんで最後にしたいと思います。
○北川構成員 簡単に、保護者の就労という観点もあるのですけれども、私も月に1回ぐらい、今まで幼児のお母さんを中心にグループカウンセリングをしていたのですけれども、学齢期のお母さんもちょっとするようになりまして、学齢期は学齢期なりに思春期の問題とか非常に困り感が高くなるということもあって、放課後デイであっても発達支援、保護者支援は欠かせないものなのだと思いますので、その辺も含めてよろしくお願いいたします。
○柏女座長 ありがとうございます。
では、日詰さん、お願いいたします。
○日詰代理人 時間のないところですみません。
先ほど、柏市の小川さんがおっしゃっていたことが気になっていて、気になっていてというのはおっしゃるとおりだなと思ったのですけれども、厚労省の資料でも問題のあることはたくさん列挙していただいたのですが、こういうものをどうしていくのかという話、行政だけが何かやるのは難しいし、同業者の仲間でやるのは難しいし、家族が言っていくのも難しいし、先ほど相談の小川さんがおっしゃったように、相談も入れたり行政も家族も入れたチームで評価をしていくという、相談なのかもしれないのですけれども、チームでこういうところを一緒に見て歩いて評価して歩く。先ほど外部評価で、石橋さんの自己評価は当てにならないという話もあったので、そういうところはどう手当てをしていくのかというのはチームで考えていくのはまたどこかで入れていただければと思いました。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございました。
それでは、まだ議論が尽くせないところはありますけれども、次回にもう一度この問題について議論した上で次の課題に移っていければと思っております。放課後デイについての議論はここで終了にさせていただきたいと思います。
最後に、議事の「(3)その他」があるのですけれども、事務局のほうから何かありますか。
○河村障害児・発達障害者支援室長 7月の終わりに私どもの社会保障審議会の障害者部会がございまして、障害児支援を議論する予定になっております。こちらの検討会のほうで今まで御議論いただいた結果についても、各会の論点の資料をお出しするような形で、ほかの障害児の入所のほうのテーマと併せて御報告をさせていただきたいと思いますので、御承知おきいただければ大変幸いでございます。
以上です。
○柏女座長 ありがとうございます。
最後に、構成員の方から次回に向けての御意見とか御要望とかございますか。よろしいでしょうか。
次回のこと、今後のスケジュールについて、事務局から御説明をお願いいたします。
○田野障害児・発達障害者支援室長補佐 事務局でございます。
次回の検討会は8月12日の木曜日、午前10時~12時までを予定しておりますので、またよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○柏女座長 お盆の入り口のところで恐縮ですけれども、ぜひ御参加、御協力をお願いしたいと思います。
それでは、今日はこれで終了とさせていただきます。お忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございました。