第2回 外来機能報告等に関するワーキンググループ

日時

令和3年7月28日(水)17:00~19:00

場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール14G
(東京都千代田区内幸町1-3-1)

議事

○医療政策企画官 それでは、お時間になりましたので、ただいまから第2回「外来機能報告等に関するワーキンググループ」を開会させていただきます。
構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
まず初めに、構成員の皆様方の出席の状況ですが、本日は全構成員の皆様が御出席の予定です。加納構成員が遅れられているようですけれども、予定では全員出席です。
また、本日、新型コロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催としており、傍聴は報道関係者のみとしております。
続いて、発言の仕方などを説明させていただきます。御発言の際には、手を挙げるボタンをクリックして、座長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除し発言するようお願いいたします。なお、手を挙げるボタンがない場合には、画面に向かって挙手をお願いいたします。発言終了後には手を挙げるボタンをオフにするとともに、再度マイクをミュートにするようにお願いいたします。
また、座長から議題などに賛成か異議がないかを確認することがあった際には、賛成の場合は反応ボタンをクリックした上で賛成ボタンをクリックする、またはカメラに向かってうなずいていただくことで、異議なしの旨を確認させていただきます。
次に、事前に送付しております資料の確認をさせていただきます。
議事次第、資料1、資料2となっております。不足等ありましたら、事務局までお知らせください。
報道の方でカメラ撮りしている方がおられましたら、ここまででお願いいたします。
それでは、以後の進行は尾形座長にお願いいたします。
○尾形座長 こんにちは。それでは、早速、議事に入りたいと思います。
議題1の「外来機能報告等の施行に向けた検討について」ということでございます。本日は、個別の検討事項に関する1巡目の議論の第1回目ということになります。具体的には、外来機能報告、医療資源を重点的に活用する外来、及び、紹介・逆紹介等の調査・分析について、議論をしたいと思います。
それでは、まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。
○医療政策企画官 そうしましたら、資料1を御用意ください。外来機能報告等の施行に向けた検討についてという資料になります。
まず1ページ目、目次ですけれども、最初に前回までの議論の振り返り、それから外来機能報告、3つ目が医療資源を重点的に活用する外来、4つ目が紹介率・逆紹介率等の調査・分析についてになります。
ページをめくっていただいて3ページ、前回もお示しした検討のスケジュールですが、今回はオレンジ色で囲ったところ、マル1、外来機能報告、マル2、医療資源を重点的に活用する外来、こちらのほうになります。その次の次回のワーキンググループでは、地域における協議の場、紹介・逆紹介の推進などで、その下に○で国民への周知方法というものを追加しています。前回のワーキンググループで、国民への周知についても検討事項にしたほうがいいというような御意見をいただきましたので、こちらを追加しています。さらにその次のワーキンググループでは、マル3、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関について検討していくことを予定しています。
続いて4ページ、これも前回検討事項として示したもので、本日の議題はオレンジ色の囲っているマル1とマル2になります。
5ページが6月3日の医療部会の主な意見、前回のワーキンググループの資料と同じです。
6ページ、6月18日の医療計画検討会における主な意見、こちらも前回のワーキンググループと同じになります。
7ページが前回のワーキンググループにおける主な意見をまとめた資料になります。本日の議題はオレンジ色の枠で囲ったところになります。外来機能報告については、1つ目、地域の医療機関は得意分野を持ちながら役割分担をしていて、患者が情報を得ながら医療を受けられるようにすることが重要だと、住民に分かりやすく示すというのが重要だというような御意見。
それから、報告項目は、今後の外来医療の在り方を地域で協議する際の基礎データとしてふさわしいものにすべきだというような御意見。
それから、2つ下、既に報告している事項を重複して報告しないでよいように整理したほうがいいというような御意見。
それから、有床診は少人数の従業員でやっているので簡素化された報告にしてほしいという意見。
それから、無床診について、報告は任意だけれども、高度な外来を担う無床診もあるので、できれば報告してほしいというような提示が必要ではないかという御意見。
あとは患者所在地データの分析、それから、先ほどのどのように周知するかも議論すべきという御意見。
次の医療資源を重点的に活用する外来については、医療資源を重点的に活用する外来として救急外来を入れるべきというような御意見。
それから、その次の診療情報提供料Iに関して、紹介には様々なケースがあり、何らかの条件を追加する必要があるのではないかというような御意見。
その下は、高額の医薬品について医療資源重点活用外来に含めるべきではないかというような御意見をいただいています。
9ページからは外来機能報告になります。点線で囲んでいますが、具体的な報告項目、それから報告スケジュールなどについて議論していくということになります。
10ページはこれまでも何度も使っている資料で、外来の今回の医療法改正の内容の全体像のイメージになります。
11ページが外来機能報告の報告までの流れのイメージです。真ん中のところに病床機能報告と書いてあって、プラスをして赤字で外来機能報告というものを記載しています。病床機能報告と外来機能報告を併せて一体的に報告するというようなイメージを考えております。
次の12ページ、外来機能報告に関する改正医療法の規定を整理した資料になります。上の四角のところです。外来機能報告の報告項目、まずは地域の外来機能の明確化、連携の推進のための以下の事項というので、目的としては地域の外来機能の明確化、連携の推進のためということになっています。
報告の項目としては3つ規定をされています。1つ目が、医療資源を重点的に活用する外来の実施状況、2つ目が「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関」となる意向の有無、3つ目が地域の外来機能の明確化・連携の推進のために必要なその他の省令で定める事項という3つになっています。
次の○、この外来機能報告を踏まえて、地域の協議の場において、外来機能の明確化・連携に向けて必要な協議を行うということになっています。
13ページは、昨年12月の医療計画検討会の報告書、外来機能報告部分の抜粋ですので、説明は省略いたします。
14ページ、外来機能報告の報告項目の基本的な考え方の案を事務局のほうで整理したものです。1つ目の○、外来機能報告は、地域の外来機能の明確化・連携のためのものであり、その報告項目については以下の2つの観点から整理することができるのではないか。医療法の規定などから整理すると、こうではないかというものです。
1つ目が、「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関」の明確化に資するもの。2つ目が、地域の協議の場における外来機能の明確化・連携に向けた協議に資するものです。
小さい字で例として幾つか項目を挙げていますが、こちらは次のページ以降で項目案として書いてありますので、そちらのほうで説明をいたします。
次の基本的考え方の2つ目の○です。報告する医療機関の負担軽減のため、NDBで把握できる報告項目を基本としてはどうか。その上で、地域の外来機能の明確化・連携の推進のために必要なものは、NDBで把握できない報告項目についても、病床機能報告等の既存のデータの活用による報告、既存のデータを活用できるものは報告の省略可能とすることも含めて検討してはどうか。
3つ目の○、有床診療所については、事務負担を考慮して、報告項目の一部は任意項目とすることを検討してはどうかということです。
※で書いていますが、病床機能報告においても、有床診については必須項目と任意項目を設定しているので、これと同じような考え方としてはどうかということです。
続いて15ページ、外来機能報告の報告項目の案です。外来機能報告の報告項目について、以下のような項目案を検討してはどうか。
(1)医療資源を重点的に活用する外来の実施状況です。こちらについては、国から医療機関にNDBにより前年度1年間の実施状況のデータを提供する。医療機関はそのデータを確認した上で報告いただくということになります。
これは概況と詳細に分けて整理をしています。マル1が医療資源を重点的に活用する外来の実施状況の概況になります。報告イメージ案のところを見ていただいて、初診と再診に分けて、初診の外来の患者延べ数の人数、そのうちの医療資源を重点的に活用する外来の患者延べ数、右側に行ってもらって初診の外来患者延べ数に対する割合、医療資源を重点的に活用する外来の類型ごとの人数ということで、医療資源を重点的に活用する入院の前後の外来の患者延べ数、高額等の医療機器・設備を必要とする外来、特定の領域に特化した機能を有する外来とそれぞれの人数をNDBで国のほうからその医療機関のデータをお渡しして確認いただいて、報告いただくというようなイメージを案としております。
2つ目、マル2、医療資源を重点的に活用する外来の実施状況の詳細は、そのうちの主な項目の実施状況を報告いただくというものです。報告イメージの案で、こちらも初診と再診ごとに、外来化学療法加算を算定した患者延べ数、外来放射線治療加算を算定した外来の患者延べ数、CT撮影を算定した外来の患者延べ数などということで、ここに挙げている項目はイメージでして、また今後引き続き検討、調整していくものと考えています。
次の16ページ、報告項目案が続きます。(2)が「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関」となる意向の有無です。国の基準を踏まえて「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関」となる意向の有無を判断してもらって、報告いただくということになります。
(3)地域の外来機能の明確化・連携の推進のために必要なその他の事項です。マル1、その他の外来・在宅医療・地域連携の実施状況です。こちらについてもNDBで分析して、データをお渡しした上で、データを確認して報告いただくという項目になります。
報告イメージ案のところで、左側、生活習慣病管理料を算定した患者延べ数、特定疾患療養管理料、糖尿病関係など、右側では、往診料、訪問診療料、在宅時医学総合管理料など、その下では、診療情報提供料I・III、地域連携診療計画加算、がん治療連携計画策定料などというので、これもイメージですので、項目については引き続き検討、調整していくものと考えています。
イメージとしては、左側が主にかかりつけ医機能を担う医療機関に関連するような項目、右側は在宅医療ですとか、あるいは地域の医療機関の連携の状況などに関連する項目を挙げているものです。
前回のワーキンググループでもかかりつけ医、あるいは在宅医療に関する内容についても報告いただいた上で、地域での協議ということが重要ではないかというような御意見をいただきましたので、それも踏まえて作成をしています。
続いて、マル2、救急医療の実施状況。こちらは病床機能報告で把握できる項目になっています。なので、病床機能報告で報告いただいた場合には、外来機能報告では省略化ということになろうかと思います。休日に受診した患者延べ数、夜間・時間外に受診した患者延べ数、救急車の受入件数を報告いただくということです。
17ページ、マル3、紹介・逆紹介の状況(紹介率・逆紹介率)になります。こちらはNDBで把握できない項目になりますので、初診患者数、紹介患者数、逆紹介患者数を報告いただいて、紹介率・逆紹介率が計算されるというような形で報告してもらうということを考えています。
※で小さく書いていますが、紹介率・逆紹介率の定義については、地域医療支援病院、特定機能病院のそれぞれの定義を踏まえて、引き続きこれも検討、調整をするということを考えています。
マル4、外来における人材の配置状況、こちらは基本的に病床機能報告で報告いただく項目になっています。その上で、専門的な看護師の配置状況について、医療部会あるいは昨年の医療計画の検討会などでこういうものについても報告項目としたほうがいいのではないかというような御意見をいただいていましたので、専門看護師、認定看護師、特定行為研修修了看護師についても追加で報告いただくという案にしています。
マル5、高額等の医療機器・設備の保有状況については、病床機能報告の報告項目となっていますので、病床機能報告で報告いただいた場合には省略可能ということになります。
18ページ、19ページは参考で、病床機能報告の主な報告項目などを載せています。
続いて20ページ、外来機能報告のスケジュール案になります。外来機能報告について、病床機能報告と一体的に報告を行い、年度内に地域の協議の場における協議が行えるよう、以下のようなスケジュールを検討してはどうかというので、4月に国のほうで対象医療機関の抽出、NDBデータを対象医療機関別に集計、9月に対象医療機関に外来機能報告の依頼、報告用のウェブサイトの開設、対象医療機関にNDBデータの提供、病床機能報告と一体的に行うということを想定しています。
10月に対象医療機関からの報告を受けて、12月に、10月までに報告をいただいてデータ不備のないものについて集計を取りまとめて都道府県に提供。1月から3月に都道府県において地域の協議の場における協議を行っていただいて、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関の公表を行っていただくというスケジュールを考えています。
21ページ、前回のワーキンググループで外来機能報告に関していただいた御意見に関する考え方の案を整理しています。1つ目は、無床診療所は任意で外来機能報告ができるとなっていますが、無床診療所の中には高額な医療機器等による検査を集中的に実施するようなところがあるので、外来機能報告を行うよう呼びかけるなどをしたほうがいいのではないかというような御意見です。これについて、そのような無床診療所について外来機能報告を行うよう呼びかけることを検討してはどうかということです。
次の患者住所地のデータ分析、これは今後、NDBによって患者住所地のデータ分析を行えるようになった場合に、患者流出入の状況などのデータ分析を行うことを検討してはどうかということです。
22ページから医療資源を重点的に活用する外来です。この医療資源を重点的に活用する外来に該当する外来の項目について議論いただきたいと考えています。呼称については、「医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関」を議論する際に併せてこちらの呼称についても議論いただきたいと考えています。ですので、呼称は、本日はこういう案みたいなものは入っていません。
23ページ、昨年12月の医療計画検討会の報告書の該当部分の抜粋です。
24、25ページも既存の資料なので、説明は省略いたします。
26、27ページは、これまで医療資源を重点的に活用する外来の実施状況のデータ分析を行ってきたものをまとめた資料を整理しています。26ページでは、初診の外来に占める医療資源を重点的に活用する外来の割合が一定の数値以上である医療機関の割合を分析を初診と再診ごとにやっています。27ページで追加の分析として、初診・再診別の分析なり、診察、処方等のみの再診の分析などを行ってきています。
28ページ、医療資源を重点的に活用する外来の基本的な考え方の案になります。1つ目の○で、医療資源を重点的に活用する外来について、医療機関が外来機能報告で実施状況等を報告して、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関、すなわち紹介患者への外来を基本とする医療機関を明確化するということ。それから、地域の協議の場で外来機能の明確化、連携に向けた協議を進めるということ。これによって、外来機能の明確化、連携の推進、患者の流れのさらなる円滑化を図るというものです。
すなわち、医療資源を重点的に活用する外来というものは、様々な外来機能のうち、かかりつけ医機能を担う医療機関などから紹介を受けた患者に提供することが基本となるものの明確化をするものだと。
次の○で、医療資源を重点的に活用する外来としては、昨年12月の報告書で基本的に次の機能が考えられるものとしてまとめられています。ですので、基本的にはこれに沿って具体的な内容を検討してはどうかと考えています。マル1が医療資源を重点的に活用する入院の前後の外来、マル2が高額等の医療機器・設備を必要とする外来、マル3が特定の領域に特化した機能を有する外来で、紹介患者に対する外来などになります。
このマル1、マル2については、基本的に医療機器設備、人材等の医療資源の大きな活用を要するもの。マル3が基本的に特定の領域に特化した知見などを要するものというような整理なのではないかと考えています。
4つ目の○、医療資源を重点的に活用する外来の具体的な内容については、診療報酬の点数が基本的に医療資源の活用の程度をおおむね反映していると考えられること、それから、NDBにより分析を行うことができるということから、診療報酬の外来の項目により検討してはどうかということです。
29ページ、医療資源を重点的に活用する外来に該当する外来の項目の案になります。具体的な内容について、これまでデータ分析で仮に設定をした以下の診療報酬の外来の項目案を検討してはどうか。これをもとに御議論いただきたいということです。
その上で、30ページ、これも前回のワーキンググループで医療資源を重点的に活用する外来に関していただいた御意見に関する考え方の案を整理したものになります。1つ目が救急医療の項目を、医療資源を重点的に活用する外来に入れたほうがいいのではないかというような御意見をいただいていました。
これについて、1つ目のポツですが、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関の明確化については、紹介患者への外来を基本とするというその医療機関の機能を住民、医療関係者等が認識しやすくする。それによって、まずはかかりつけ医機能を担う医療機関を受診し、そして、必要に応じて紹介を受けるというような患者の流れをさらに円滑化を図るものだということ。
他方、救急医療については、患者自身がいつ、どのような状況で受診するかというような受診可能性を予見ができない。それから、医療関係者も限られた情報しか得られない中で緊急性の高い傷病に対して医療提供を行うものである。このため、地域において救急搬送も含めて初期、二次、三次の救急医療体制を整備しています。脳卒中、急性心筋梗塞等の患者についてはかかりつけ医機能を担う医療機関からの紹介を経ずに、二次、三次救急医療機関に搬送されるというようなこともあります。このために、医療資源を重点的に活用する外来とは別のものとして救急医療については整理した上で、救急医療の実施状況については、地域の協議の場の協議を進める観点から、外来機能報告の報告項目とすることを検討してはどうかという整理をしています。
2つ目、診療情報提供料Iを算定した30日以内に別の医療機関を受診した場合の当該別の医療機関の外来について、これは前回のワーキンググループで一般的な医療機関への紹介も含まれるので、何らかの条件づけをして、専門的な医療機関の紹介に切り分ける必要があるのではないかというような御意見をいただいていました。
これについて、確かに一般的な医療機関への紹介も含まれるということではあるのですが、現時点のNDBによっては、さらなる切り分け、抽出の基準の設定がなかなか困難であるという中で、紹介患者への外来を基本とする医療機関を明確化する観点からは、まずは診療情報提供料Iを算定して別の医療機関を受診する、そのような場合については医療資源を重点的に活用する外来を受診したものとし、引き続き、NDBを含めた改善を検討することが適当ではないかというふうに整理をしています。
3つ目、透析についてです。人工腎臓を算定した外来の受診については、基本的に医療機器・設備、人材等の医療資源の大きな活用を要するものであり、医療資源を重点的に活用する外来を受診したものとすることが適当ではないかという整理にしています。
最後の高額医薬品、これも医療資源重点活用外来に含めたほうがいいのではないかという御意見を前回いただいています。こちらについて、院外処方の取扱いをどうするか、あるいは高額な医薬品の算定件数は少ないと考えられることなども踏まえて、まずは医療機器設備・人材等の医療資源の大きな活用を要するものに着目して、高額な医薬品は含めずに検討してはどうかということです。
最後の4つ目、31ページからが紹介率・逆紹介率等の調査です。
32ページ、調査の目的です。NDBからは得られないデータも把握して検討を行う必要があり、本調査を実施すると。
調査の対象・方法について、病院、有床診療所、無床診療所、3万施設程度を検討して調査依頼を行う。アンケートの調査票への記載方式、8月にアンケート調査を実施し、9月に分析。調査内容については、医療機関名、所在地、病床数、基本的な情報のほか、紹介・逆紹介の状況で、初診患者数、紹介患者数、逆紹介患者数などで紹介率・逆紹介率を算出するということで、ここのところが今回の調査で最も把握をしたいところになります。
今後、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関の議論を行う際に、紹介率・逆紹介率がどのような状況になっているかというデータを見た上で御議論いただきたいと考えていますので、この内容の調査を行いたいと考えています。
そのほか地域の医療機関との連携、人員体制など、調査項目が多くなり過ぎないように考えた上で、調査項目について検討したいと考えています。
資料の説明は以上になります。
○尾形座長 ありがとうございました。
ただいま御説明いただきました資料1ですが、内容が相互に関連しますので、一括して取り上げたいと思います。御質問、御意見等のある方は挙手をお願いいたします。
松田構成員、どうぞ。
○松田構成員 事前の説明のときに少し指摘すればよかったのだけれども、資料1の例えば15ページですが、この外来に対応する人数を聞くことになっているのですけれども、レセプトで把握しようとすると、多分、レセプト単位になるのですね。人数でやってしまうと、同じ人が、例えばあるときは医療資源を重点的に活用する外来を受けて、でも、次の再診、その次の再診と受けていない。3回医療機関にかかって、そのうち1回しか結局その外来にはかかっていないけれども、人数単位でやってしまうと、その3件は全部1になってしまうので、やはりちょっと評価がおかしくなってしまうので、多分これはレセプト単位で見ないといけないのではないかと思います。
ただ、レセプト単位といっても、見ようとすると月単位でしか見られないので、多分そこのところの定義をしっかりしておかないと調査のときに困ると思いますので、多分これはレセプト単位で見るというふうにしたほうがいいのではないかと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
事務局、今の御指摘ですが、いかがでしょうか。
○医療政策企画官 患者の延べ数と書いていて、こちらで考えていたのは、レセプトでの算定回数を出すのかなと思っていました。
○松田構成員 そうすると、そのレセプトの件数にしないと意味が合わなくなってきてしまうと思うのです。延べ人数でもいいのですけれども、多分これを受けるほうは人数単位で考えてしまうと思うので、そこの定義を明確にしておかないと、間違えてしまうと思います。説明のただし書きをちゃんとすればいいと思うのですけれども。
何でこれを言うかというと、僕らはレセプトの分析をやっているのですけれども、レセプト単位の分析と人数単位の分析は結構やり方が違うのですね。そこは明確にしておかないと多分いけないだろうと思います。
あとは一連のものをどのように見るかというのもなかなかしんどいと思うのですが、その辺はうまく考えていただけたらと思います。
○松田構成員 ちょっと技術的なことなので、また後で相談していただけたらと思います。
○尾形座長 では、そのようにしていただきたいと思います。
それでは、山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 ありがとうございます。山口でございます。
2点質問がございます。まず1つが、21ページの無床診療所のことですけれども、これは任意で外来機能報告を行うことができることとするということですが、国民にも周知・公表するということになると、患者から見て高度な医療機器がどこにあるのかは関心があるところだと思うのですが、単に任意でということで自発的なことを待っているとすると、なかなか報告はされないのではないかと思います。例えば報告することで何かメリットがあるとか、こういったところには任意でも報告してもらいたいという基準みたいなものをお示しになるような用意があるのかをお聞きしたいというのが1つ目の質問です。
もう一つが30ページで、救急医療のことについて、3つ目のポツのところに地域の協議の場における外来機能の明確化・連携に向けた協議を進める観点から、外来機能報告の報告項目とすることを検討してはどうかとあって、救急医療の実施状況については、地域の協議の場における協議を進める観点からと記載されているということは、協議の場に結果が伝えられるということなのでしょうか。というのも、都道府県から公表される中には入れないというふうに読めばいいのか、この文章の解釈が少し分かりにくかったので、もう少し具体的に教えていただきたいと思います。
○尾形座長 それでは、2点御質問いただきましたので、事務局、お願いします。
○医療政策企画官 まず、21ページの無床診療所の任意の報告ですが、医療法上は無床診療所は外来機能報告を任意で報告することができるという規定になっている。これは法律ですので、こういうものだと受け止めています。
その上で、医療資源を重点的に活用する外来で地域で基幹的に担う医療機関というものをこの後また国の基準みたいなものを議論いただきますので、そのようなものを満たす無床診療所というものにまずは報告してもらうのが、呼びかけていくということかなと考えています。また意見いただきたいと思っています。
その上で次の30ページの救急の実施状況について、外来機能報告の報告項目として都道府県に報告いただくということがまず今回の提案になります。それを報告いただいた内容については、外来機能報告の報告内容というのは都道府県が公表することにまず法律上なっていますので、公表されるというものです。その上で今度、地域の協議の場において外来機能の明確化、連携に向けた協議を行っていただくということになりますので、その協議の中で、どのような資料、データを出して協議いただくかというのも、これはまた協議の場での協議の進め方、やり方のときにまた議論いただこうと考えています。
以上です。
○山口構成員 1つ目の無床診療所の件ですけれども、これはやはり何もなくただ任意ですというよりは、少しこういったところに報告していただいたいということの例示があるといいのではないかと思いますの、ぜひいろいろな議論の結果で、こういうところを指すのだということを分かりやすいようにしていただければと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、今村知明構成員、どうぞ。
○今村(知)構成員 4つほどありまして、まず1つ目は松田先生が御指摘いただいたこととほぼ同じなのですけれども、NDBで分析できるのはレセプトの件数と回数が基本ですので、基本的に人数で書いてあるとそれがはっきりしない。だから、件数として数えるものと回数として数えるものをちゃんと分けて明確に書いたほうがいいと思います。そして、月単位で集計したものを12回分足すのか、1年間の件数で足すのかで、また随分変わってくると思うので、基本的には月単位の数を合計するのが一番正確なので、それを計算するということしかないのかなと思っています。またこれは必要に応じて相談してもらえればと思います。
次の17ページに2つ目ですけれども、紹介率の式のことなのですが、もともと医療法の中では地域医療支援病院と特定機能病院との紹介率の式が違うのです。これはほかの医療機関にも紹介率を聞くということなのですけれども、一般的に一般病院は診療報酬のほうの紹介率を使っていると思うのです。これは地域医療支援病院の紹介率の式とは大分違うものですので、地域医療支援病院以外は使っていない式をほかの病院に使ってくださいという話なのか、それとも診療報酬の紹介率を使っていいですよという話なのか、そこら辺をちゃんと明確にしておかないと、全然違う紹介率が上がってくる。この後、全体に最後の32ページにある調査をするにしても違う数字が上がってきてしまう可能性があるので、分母、分子、微妙に違いますので、もともと15年前、紹介率の式は5つぐらいあったと思うのですけれども、それを診療報酬の紹介率の式に統一したときに、地域医療支援病院だけ式を変えたという経緯があったと思うのです。ですから、どれを使うのかということをもっと明確にしていかないと、漫然と聞くと多分違う答えが返ってくると思います。
それから、21ページに患者住所地のデータの分析は入ってきたらやっていただけそうだということで回答してもらっていますので、これは非常にありがたいことだと思います。実際に外来は医療機関住所地以外のところからたくさん集まってこられますので、患者住所地のデータと医療機関の住所地データとを見て比較していかないと、本当の意味で分からないと思いますので、これはぜひ入れていってもらいたい。
ついこの間、保険局の部会で患者住所地のデータを入れてはどうかというのが資料として出たばかりなので、まだ入ってくるのは少し時間がかかるとは思うのですけれども、入ってきたらぜひ分析に加えてもらいたいと思います。
それと、資料で言うと30ページの最後の高額医薬品ですけれども、今回、外すということではありますが、高度な外来という意味では、高額な医薬品を使っているところが今最先端で非常に高度な外来を提供しているところだと思います。数としては少ないかもしれませんけれども、実際、高額医薬品を使っている外来を見ていると、非常に高度ですね。これはCTとかを使っているところではなくて、人が高度な人であればやれるということがあります。実際にCTとかならば1億円ぐらいのものを10年ぐらい使うわけですけれども、高額医薬品は1人2000万円の人を毎年見ていきますので、金額的に見ても莫大な医療資源の投資だと思うのです。ですから、私は、高額医薬品を入れていったほうがよいと思っています。
以上4点、御質問、もし回答があればお願いしたいと思います。
○尾形座長 事務局のほうでいかがでしょうか。
○医療政策企画官 最初の外来機能報告の報告項目、人数なのか回数なのか。回数だと想定して人数と書いてしまったのですけれども、月なのか、1年なのか、件数、回数かなど、相談をさせていただきたいと思って、教えていただきたいと思っています。
それから、紹介率・逆紹介率の定義のところですが、おっしゃるとおり、地域医療支援病院、特定機能病院、診療報酬、それぞれになっているので、どの定義を使うのか、あるいは別のものをつくるのか、別のものをつくると混乱してしまうので、どうするのかというのを含めて、今後、検討、調整をしていきたいというふうに考えています。
高額医薬品のところは、繰り返しになってしまうのですが、今回は医療機器・設備、人材等の医療資源の大きな活用というようなものに着目をして、体制を取っている医療機関ということで、医療資源を重点的に活用する外来には高額医薬品を含めないで検討してはどうかというふうに考えています。
以上です。
○今村(知)構成員 まず、紹介率の式なのですけれども、ぜひ整理をしてもらいたい。式のどこが違うかというと、救急患者数を加味するかしないかということが一番大きな差なのだと思います。地域医療支援病院の発想の中には救急はないから変えたのだと思うのですけれども、ほかの初診外来などの場合は、やはり救急の分を入れないと駄目ですよねというので今までの経緯があると思うので、今回の外来機能報告の式を踏まえて、割り切ってやっていく必要があると思うので、そこの再定義をポリシーも含めて考えてもらえればと思います。
高額医薬品は、30ページの1個上に透析が入ると書いてあって、透析が入って高度な遺伝子治療とか、あと血友病とか様々な難病とかもそうですけれども、高い薬ならば治るという病気が出てきていますので、これの占める割合がどんどん大きくなってきて、それはすごく特殊な高度な外来なのですよ。ですから、5年ぐらい前の状況と今は一変していると思うので、そういった意味で、ぜひ高度な外来の一つとして考えていくべきではないかと思います。それは意見ということで留め置いていただいて結構です。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、猿木構成員、どうぞ。
○猿木構成員 ありがとうございます。猿木です。
今、話題になりました透析関係のことなのですが、厚労省も慢性腎疾患対策で特定健診等で腎機能障害が指摘された場合は積極的に専門家にかかりなさいという指導をしていると思うのです。そういうときに、透析をやっている施設が高度な医療ということで紹介状がなければ受けられないとなってしまいますと、一般の特定健診などでやっている若い人たちなどが気軽に、受診抑制するのが目的だと言われてしまえばそれまでなのですが、やはりCKD、慢性腎疾患予防のために気軽に専門医にかかるというところをちゃんと残しておかないと、政策的にまずいと思うのです。
だから、できましたら、先ほどありましたように透析は外したほうが僕はよろしいと思うのですが、御意見はどうでしょうか。CKD対策に逆行するのではないかと思います。それが1点目。
2つ目は、診療所が外来機能報告をするというのはもともと前回も話がありましたけれども、かかりつけ医の定義がはっきりしない中で、何が外来機能報告なのかという意見もあると思うのです。だから、現時点では外来機能報告というのは診療所では必要ないのではないかと私は思うのですが、回答を求めます。よろしくお願いいたします。
○尾形座長 これは御質問ということですので、事務局、お願いいたします。
○医療政策企画官 透析についてですが、定額負担の話をされましたが、医療資源を重点的に活用する外来と、その次に医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関というものがあって、この医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関のうち一般病床200床以上の医療機関について、紹介状なし、受診時の定額負担の対象になるというのが決まっています。ですので、透析が医療資源を重点的に活用する外来に入るのか入らないのかという議論と、定額負担をどこまで取るのかという議論は、幾つかその間に段階がというか、違う局面の話なのかなと思っています。
その上で、今回の医療資源を重点的に活用する外来、基本的に医療機器・設備、人材等の医療資源の大きな活用を要するものという観点からすると、透析を行っている外来の受診というようなものは、医療資源を重点的に活用する外来に入るということになるのではないかと考えています。
それから、外来機能報告を診療所はやる必要がないのではないかという御意見でしたが、これも既に医療法のほうでは、有床診療所については外来機能報告を行う義務の対象になっていて、無床診療所については任意で報告することができるというような規定になっています。
基本的に外来医療については、病院も外来医療を行っていますけれども、診療所が中心になって提供していただいていると思いますので、外来機能報告について、診療所は行う必要性がないというものではないのではないかと考えています。
以上です。
○猿木構成員 ありがとうございます。
そうしましたら、理屈は分かりますが、一般の国民が腎臓内科とか泌尿器科とかCKD対策をやっているところの受診抑制がかからないような制度的な保証をぜひ考えていただきたいと思うのです。そうしないと、片方は一生懸命受診しろと言っているのにもかかわらず、もし専門的な外来をやっている病院がお金をかかるようなことになってしまうと逆行すると思うので、うまく調整をしてください。
それから、有床診療所だけではなくて、もう一度言いますけれども、かかりつけ医の定義がはっきりしない中で、現時点において外来機能報告制度は今のところ必要ないのではないかという主張でございます。だから、法律で決まったから出してくださいというのはよく分かるのですが、そうではなく診療所の全般的な話を私は申し上げているのです。いかがでしょうか。
○医療政策企画官 かかりつけ医機能の定義、かかりつけ医の定義なり役割は何なのかというのを議論すべきであるというのは、前回のワーキンググループあるいは昨年の医療計画の検討会のほうでも多くの委員の皆様からいただいていた意見だと受け止めています。昨年の医療計画検討会では、今回の医療資源を重点的に活用する外来に着目をした制度のほかにかかりつけ医機能の強化について議論をしてきた。両輪で議論をしてきて、今年度、かかりつけ医機能として求められる役割について予算事業のほうで調査・普及事業を行って、さらなる整理を進めていきたいということを考えています。
ですので、かかりつけ医機能についてよく分からないから診療所については外来機能報告は関係ないというものではなくて、それは両方進めていくものだと考えています。
○猿木構成員 関係ないのではなくて、今のところ、現時点においては必要ないのではないかということを言っているのです。これは多分、議論がかみ合わないと思いますので、取りあえず先送りで結構です。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、加納構成員、どうぞ。
○加納構成員 ありがとうございます。
今の有床診を含めた外来機能の報告の件に関しましては、これはかなり前から議論されているところだと思いますし、診療所によってはフル装備で病院並みの診療所もあるということですから、将来的にいろいろな意味での高額医療機器の在り方を論ずるには、しっかりとここも含めての議論が必要かなと私は前から思っております。これは意見でございます。
また、そういう意味で、有床診に関しましては、今回、一部ですが、病院機能報告と同じよう任意にするということでありますけれども、これもどういう形のところを任意にするのか、ちょっとお聞きしたいなと思っております。今回の外来機能報告がかなり負担がかかるような報告になるのかという話になるかと思いますので、その点を教えていただきたいのが1点でございます。まずそれをお聞きしてよろしいでしょうか。
○尾形座長 それでは、事務局、お願いします。
○医療政策企画官 有床診の任意の項目はどれかという御質問でしょうか。
○加納構成員 どういう形で考えられているのか教えていただきたいと思うのですが。まだ項目が出ていないなら無理なのかもしれませんけれども、逆のことを言えば、項目が細かくなるということなのでしょうか、ということをお聞きしたのです。配慮が必要となるほど項目が増えるのかということです。
○医療政策企画官 外来機能報告の項目の案としては、15ページから17ページにお示ししている内容になります。基本的に15ページはNDBで把握できる項目ですので、国のほうからデータを提供しますので、医療機関のほうはそのデータを確認して、そのままで大丈夫であればそのまま報告いただければいいということ。16ページについては、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関となる意向の有無ですので、それは意向があるかないかを判断していただいて、あるかないかを報告すればいいということになります。
その次のその他の事項についても、マル1はNDBで把握できる内容なので、国からデータをお渡しします。救急の状況については、病床機能報告で把握できる項目ですので、病床機能報告を行っている医療機関、病院と有床診については既にやっている内容になります。
17ページ、紹介・逆紹介の状況は、NDBでも把握できないし、病床機能報告でもやっていないので、新しい項目になります。
人材の配置のところは、これは病床機能報告で基本的にはやっています。専門看護師などのところだけが追加になります。高額な医療機器・設備のところは、病床機能報告の項目ですので、既に病床機能報告をやっているところは追加にはなりません。
以上です。
○加納構成員 ありがとうございます。
それとはまた別の質問に変えさせていただきたいと思うのですが、17ページです。先ほど説明いただいたページで専門看護師、認定看護師、特定行為研修修了看護師等々を書くということに今回原案が出ておるわけなのですけれども、本来これは前もいろいろな議論があって、まだまだ人数が十分に揃っていない中では、いるいないの確認になってしまいます。一般国民に掲示するわけですから、そういう形になるのであれば、ちょっとまだ時期尚早ではないかなと私は思うのですが、この点はまだ議論してからの話という形なのでしょうか。今日決めてしまうのでしょうか。
○総務課長 全体的には今回1巡目の議論でございます。今日、方向性が共有できるものは、共有したということで次の段階に進みたいですし、御意見があったものについては、またしかるべき段階で最終的に詰めていくことになろうかと思います。今回の事務局の提案は、これまでに御意見があったものについては一つずつ一応フォローさせていただいて、本日提出できるものについて出したという整理でございますので、御意見をいただければと思います。
○加納構成員 ということは、まだ決まっていないという認識で考えさせていただいても、今の段階ではいいという判断でいいわけですね。
○総務課長 はい。御意見として加納構成員からは数が少ないものについては時期尚早ではないかという御意見を今回賜ったというふうに承りました。
○加納構成員 ありがとうございます。
次は先程からの30ページの議論に戻るのですけれども、救急医療に関してですが、これはやはり、例えば先ほどの紹介・逆紹介のところで、地域医療支援病院の場合、救急の件数を外すとかそういったことになっています。今回そこに書いてありますように、紹介患者への外来を基本とするということであれば、私は二次救急等に関しましては紹介について、中にも書いていただいているのですけれども、やはり少し今回の外来とは別物だと思うのです。ですから、救急外来に関しては検討の場の材料として提供するような話もあるのですけれども、そういうことも必要ではないのではないかなと。救急に関する報告は従来どおりやっているわけなので、あえて今回この外来の中に入れ込んでやる必要はないのではないかなと思っております。その点、またよろしく御配慮をお願いしたいと思います。
それと、やはり透析に関しましては、透析を地方の病院でやっている場合、今回、200床の問題になったとしても、いろいろな問題が出てくるかなと思っております。透析に関しては、もう一度しっかりと考慮して考えるべきだと思っておりますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。
最後に1つ、これは前回もお聞きしたのですが、今後この外来がある意味、保険局ともリンクしながらいろいろなインセンティブ的な点数等も配慮していただけるような話を少し聞いていたわけなのですけれども、そうなると地域医療支援病院が今度新たに外来に手を挙げた場合、今度、もしかしてつくかもしれないインセンティブに関してもダブルで受けられるというような話になるのでしょうか。地域医療支援病院をこの際見直して、先ほどの逆紹介のことも含めて全て見直すのなら、同時に点数を含めていろいろあるのですが、もしこれにプラスアルファになるのであれば、地域医療支援病院がさらに取れるというような話になります。そうなると、今度つく点数のほうにもいろいろな金額的な問題が関係してくるのではないかなと思っておりますが、その点はどうなのでしょうか。お答えできますでしょうか。
○尾形座長 これは医政局として答えられるかどうか。
○総務課長 座長のおっしゃるとおりでありまして、医政局としてはちょっとお答えが難しい分野でございます。点数については御案内のとおり保険局ないし中医協で議論していきますので、私どもで言えることは、今回、外来についてしっかりと地域で役割分担を図っていくことが可能になるような、そういう制度設計が全体として達成されることは重要だと思っていますので、そういう意味では保険局ともよく連携をして、可能な限り適切に対応していきたいと思います。
今のところダブルで点が取れるかどうかということは、そもそも点数のあり方がどうなるかという議論がまだされていませんので、そこは御意見を賜った上で、引き続き連携していきたいと思います。ありがとうございます。
○加納構成員 ありがとうございます。そのとおりだと思うのですけれども、そういうことがあれば、やはりこの地域医療支援病院の在り方を含めて、これは医政局マターになると思うのですが、もう一度議論を、別の場になるとはいいながら、やはりこれとリンクしてくるので、もう一度見直しも考えていただく必要が出てくるのではないかなということで発言させていただきました。ありがとうございました。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、吉川構成員、どうぞ。
○吉川構成員 ありがとうございます。2点ほど意見を述べさせていただきます。
まず16ページの(3)の、必要なその他の事項のマル1、NDBで把握できる項目についてです。この項目についてはこれからもまだ検討されると理解していますが、この項目にぜひ在宅療養指導料や乳腺炎重症化予防ケア・指導料の2つを含めていただきたいと思っております。
なぜかといいますと、例えば在宅療養指導料は人工肛門や気管カニューレなどの器具を装着した患者さんにケアした場合に算定できるものですが、継続的なケアや継続的な看護を考えていく際には非常に重要な情報になります。外来機能の明確化や連携、また協議の場で話し合うときに非常に参考になるデータだと思いますので、この2点は含めていただきたいと思います。
2つ目は17ページのマル4の、外来における人材の配置状況です。前回の検討会でもお伝えし、うまく伝わらなかったかと思うのですが、病床機能報告では、人員配置は病棟部門、手術室、外来部門、その他の部門という形で4つに分かれておりまして、その他の部門には、透析室や外来化学療法室、また放射線照射外来室などが該当すると説明されており、これらの人員は、外来部門ではなく、その他の部門に計上するようになっています。それが記入要領に記載されているわけですが、今回の外来機能報告の項目を見てみますと、外来化学療法加算や外来放射線治療加算などの算定患者延べ数が挙げられています。また、医療資源を重点的に活用する外来に透析も含めるという案も今回提示されているかと思います。
ですので、外来部門における人員配置の整合性を考えた場合、今後、透析室や外来化学療法室、放射線照射外来の職員については、病床機能報告の中の、その他の部門ではなく、外来部門に計上できるようにしていただいたほうがいいかと考えます。医療機関の負担軽減も考えながら、データに祖語がないようにしていくために、記入要領の変更についてもぜひ御検討いただきたいと思います。
あと追加で、先ほど加納構成員から専門看護師、認定看護師、特定行為研修修了看護師の人数についての御意見が出されましたが、既に診療報酬上でも評価がされているという点ですとか、外来医療・看護の継続や連携などを考えるときには非常に重要な情報になります。今は少ないところもあるかもしれませんが、今後必ず必要となってくると思いますので、これは項目に入れていただきたいと考えます。
○尾形座長 ありがとうございました。御意見として承っておきます。
それでは、今村聡構成員及び城守構成員、どうぞ。
○今村(聡)構成員 ありがとうございます。
2点ございますけれども、まず1点は、先ほどから診療所の外来機能報告について何人かの方から御意見がございましたけれども、事務局にまず確認ですが、これは診療所を含めて全ての医療機関にまずNDBデータに基づいて医療資源を重点的に活用する外来の実施状況の概況、15ページから17ページのうち、マル1とマル2と(3)のマル1、この3点が我々のところに届くということでよろしいのでしょうか。
○尾形座長 これは確認事項ということですので、事務局、お願いします。
○医療政策企画官 無床診療所について、外来機能報告は任意ですので、9万か所ある無床診療所全てに事前に提供するか、あるいは外来機能報告の任意で報告する希望があるところにデータをお送りするか、そこはどうするか検討したいと思っています。
○今村(聡)構成員 そこは非常に重要なところでして、手を挙げるか挙げないかという意味がはっきり明確に現場に分からない限り、先に手を挙げますかと聞いたところに送るというわけには多分いかないと思うのです。流れは、まずNDBデータで分かることを知らせた上で、この中でこういった重点的な地域で基幹的機能を担っていく医療機関になれるのですということが分かると、それならば住民の方に知っていただきたいから手を挙げたいなというような判断になって、そして、手を挙げたらもう少し新たな項目について報告をしてくださいという流れになるのではないかなと思っているのです。ですから、もし最初に手を挙げるとか挙げないというような話になると、こういった議論に参加している我々は今回の制度の仕組みというのはある程度理解はしていますけれども、そうでない医療機関は全く理解できないということになりますので、このデータをどうするかということは事務局でしっかりと整理をしていただいた上で、いわゆる任意の手挙げでよろしいということに今までなっておりますけれども、そこに行くのかなと思っておりますので、ぜひそこを整理していただきたいと思います。
もう一点は、これも何人かの先生からあった紹介率・逆紹介率の話ですけれども、最後の32ページに、調査をしていくということで、紹介率・逆紹介率の定義がはっきりしていない中でどうするかという問題はもちろんあると思うのですけれども、その基になる初診患者数と紹介患者数と逆紹介患者数、このほうが私は絶対的に診療所としては重要だと思っていて、例えば逆紹介というのが、自分が紹介した患者が戻ってくることを言っている、さらに、自分は診ていなかったけれども、もう生活習慣病等が非常に落ち着いているから地域の診療所で診てもらいたいといって紹介してくるケースも現場ではよくあります。そういうものを全部併せて逆紹介の患者数というふうにされているのだと思うのですけれども、この数そのものが問題で、紹介した患者がどのぐらいの割合、我々は返送とよく言っていますけれども、されているのか。また、医療連携で地域の中で医療機能の分化のためにこういったものが落ち着いている患者は地域で診てもらうということで逆紹介、私は本来の意味での逆紹介だと思いますけれども、そういうのをしているのかと。
だから、率というのは定義によって全く解釈が変わってきて、診療報酬の話とかそういうことは別にして、地域の連携の中でどういう患者さんのやりとりがされているかというのを見るには数のほうが重要かなと思っているので、この調査の結果、最後、全部率にして出して終わりということのないようにしていただきたいと、これも要望です。
○尾形座長 ありがとうございました。御意見として承っておきたいと思います。
それでは、城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 ありがとうございます。
今回の医療資源を重点的に活用する外来ですけれども、そもそも専門性の高い、または特殊性の高い外来を一定程度明確にできないかということでいろいろとその基準を考えるということになったと思います。その結果として、今回、29ページに示された医療資源を重点的に活用する外来に該当する外来の項目というものの案を事務局から出していただいたのですが、このマル1、マル2、マル3が恐らく次の基幹的に担う医療機関の基準を決めるときにも大きく影響してくるものであろうということも考えますと、ここの項目はなかなか重要になってくるのではないかなと思います。
その中で、マル1、マル2に関しては、資料の28ページにもありますように、基本的には、1の場合は入院医療を行うという特殊性の中においての前後の外来における医療機器・設備等を含めてコストのかかるという切り口。それとともに、項目を見ていますと、やはり診療行為の特殊性、例えばLコードであるとかJコード、Kコードであるとか、こういう項目で一つの基準を決めておられると思います。
2つ目も基本的には特殊な診療行為という指標と、そして、診療報酬の点数によっての縛りという基準になっているなというふうに見てとれるのですが、特にマル1の中においては、例えばDPCの入院においての出来高算定できるものとして、基本的な点数として1,000点以上という記載がございます。一方、マル2のほうを見ますと、高額等の医療機器・設備を必要とする外来というところで、類型2の矢羽根の4つ目は、地域包括診療料においての包括範囲外ということで550点以上と記載されているわけですが、地域包括診療料というのは恐らくかかりつけ医というもののイメージを多分出しておられて、それ以上のものというくくりでこれを出してこられたのだろうと思うのですけれども、その中にも、かかりつけ医の点数の範囲外においても、一般の診療に比較的近いような項目も多く含まれておりますし、何よりも診療報酬の点数を一つの指標にしているということになりますと、診療報酬というのは御存じのように医療技術の評価またはかかったコストを点数で評価しているということになって、一応絶対値になっているわけです。ですので、マル1で1,000点以上というくくりのものを見ますと、マル2の高額等の医療機器・設備に関しても、これは550点というよりも、やはり1,000点で合わすのが正しいのではないかと思いますが、事務局としてはどう考えておられるのかなということを少しお聞きしたいと思います。
マル3の紹介状に関しても、確かに自分の専門外ということで紹介をするときにも診療情報提供料Iを取りますので、そこに関しては今後、データの詳細分析ができるような工夫ができるようになるまでの間は、紹介患者さんを基本とする外来の見方としての指標としては妥当かなと思いますし、それ以外、専門性の高い外来を切り口として見つけるのは難しいので、まずはここからスタートでよいかなと思うのですけれども、先ほど御質問した点に関しては、事務局はどのように考えておられるか、お聞かせください。
○尾形座長 診療報酬の点数の基準についての御質問です。事務局、お願いします。
○医療政策企画官 今の城守構成員から御指摘のあったマル1の類型での1,000点以上についてとマル2の550点以上のところですけれども、どちらも入院と外来で包括の点数になっているものについて、一定の点数以上のものが出来高の算定になっているというのを捉えて、診療報酬のほうの点数設計をとらまえて、マル1では1,000点以上、マル2では550点以上という案をつくったということになります。
マル2のほうも1,000点以上がいいのではというような御意見をいただきましたので、いただいた意見を踏まえてまた考えたい、どのような点数が入ってきて入らなくなるのかというようなものも含めて、また、データも見て、引き続き検討させていただきたいと考えています。
○城守構成員 ありがとうございます。検討していただきたいと思うのですけれども、例えばCTに関しても、現在、CTというのは日本の場合はかなり広く設置されていると。しかし、その中においても性能にはかなり大きな差がある。64列以上、もっと上も出ておりますし、それらに関して、例えば外来で専門の画像、専門センターみたいな医療機関においては、恐らく非常にマルチスライスの多い機種を置いておかれるというのが普通だろうと思いますし、そういうところでより詳細な画像診断を求めて紹介状を送るということになろうと思います。そうしますと、この点数で言いますと、64列以上になりますと1,000点以上になりますので、550点、560点というのは普通のCTでもそれが入ってしまうということになると、なかなか正確に専門性の高い、特殊性の高い外来を区分けするという意味においても、この一例を見てもなかなか難しいのではないかと思いますし、事務局としてはその辺りをしっかりと検討していただきたいなと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、小熊構成員、どうぞ。
○小熊構成員 ありがとうございます。小熊でございます。
ちょっと確認をしたいことが何点かございまして、質問させていただきます。
まず第1点は、以前の議論では、病院全体で議論するのか、診療科単位でやるのかというお話があったと思うのですが、今までのお話を聞いていますと、病院全体でやるというふうに決まってしまっているのでしょうか。その点が1つ、私としては認識不足なのかもしれませんが、御説明いただきたい。
2点目は、これは私の考えですけれども、特定の領域に特化した専門的な機能を発揮する外来というのが、なぜ紹介状を持ってきた患者さんを見る外来なのだろうかというのが私の疑問です。今の患者さんの動きを見ていますと、特に地方の場合はかかりつけ医機能を発揮する診療所さんにはちょっと失礼ですけれども、そこを飛ばして紹介状なしで自分の体の心配なところを専門のところに見てもらいたいといってお越しになる方がたくさんいるわけです。そういう方は、私のかかりつけ医は何々病院の何々先生ですという返事をするのです。そうすると、それはかかりつけ医機能を有する専門外来というような形になってしまって、紹介状とか逆紹介とかそういったものが省かれてしまうのです。なぜ専門のコードとか外来が紹介状を持ってきた率になるのかというのが、もっとほかの要素があるのではないかというのが私の今の患者さんの関わり方から見ると疑問です。
3つ目は救急のことですけれども、先ほど加納先生は、救急は外したほうがいいのではないかとおっしゃいましたけれども、私は全く逆の考えでして、救急こそまさに医療資源を集中的に投入するものだと思っております。ですから、今回、事務局のほうで地方の協議の場にそのデータを出して、協議の場で意見を求めるというような方向性をお考えのようですけれども、実際に地方の協議の場でそういう話が出たとして、それがどのように反映されるのかというのが分からない。ですから、救急というものの重要性を考えた場合に、そこいらのことを事務局は今どう考えていらっしゃるのかお教えいただきたい。
○尾形座長 3点御質問をいただきました。事務局、お願いいたします。
○医療政策企画官 1つ目が病院全体か診療科ごとかという御質問でした。外来機能報告を行う主体としては、病院から報告いただくということ。それから、その後に今度、医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関の明確化ということがあります。これも医療機関の役割として明確化をするということになりますけれども、ここについては前回のワーキンググループでも診療科に関する議論と御意見というようなものをいただいていたというような認識をしています。こちらについては医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関の議論をする際に、また改めて議論いただきたいと考えています。
それから、29ページのマル3、特定の領域に特化した機能を有する外来が紹介患者に対する外来、紹介状なしで受診する患者もいるではないかというような御意見でした。こちらについては、現在の外来患者の受診の仕方、専門的な医療機関を選んで直接受診をするというような実態がある、そういう患者がいるというのはそのとおりだと思いますけれども、その患者の流れを今回さらなる円滑化を図っていこうということで、かかりつけ医機能を担う医療機関の強化と併せて重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関を明確化して、紹介と逆紹介という形をより推進していこうという考え方で今回議論しているというふうに思っています。ですので、今回の特定の領域に特化した機能を有する外来で紹介患者に対する外来というものを一つここで入れているということです。
また、ほかの要素があるのではないかというような御意見で、こちらについて昨年の最初に検討してきたときには、29ページ、赤字で消えていますけれども、ウイルス疾患指導料を算定するような外来、難病外来指導管理料を算定するような外来というようなものも、最初は項目として入れていた経緯がございます。ですけれども、専門性がある特定領域に特化した機能というので、2つだけなのかというような御意見もあって、今の段階ではこの2つは落とした上で検討しているということです。
ですので、ほかの要素がないのかと言われると、あり得るということだと思います。そちらについてはまた引き続き議論をしていくということかなと思っています。
それから、救急医療について、医療資源を活用するものではないかというような、前回のワーキンググループでもいただいた御意見だと思います。こちらについて、救急医療が医療資源を活用しないというようなことで考え方の案を整理しているものではなくて、医療資源を重点的に活用する外来で紹介・逆紹介の推進というような患者の流れの円滑化というような観点からすると、救急医療の体制というのはまた別の体制なのではないかという考え方になります。ですので、救急医療体制については、初期、二次、三次の救急というものをつくってやっていますので、今回の紹介・逆紹介という形での医療資源を重点的に活用する外来の中には、救急医療の項目は入れないほうがいいのではないかというような考え方になります。
以上です。
○小熊構成員 今、御説明いただいたのですが、専門外来に28ページで赤線で消えているような項目というのは、やはり必要なのではないかと。ほかにもあると思いますけれども、単に紹介状を持って来た人が専門外来に来ているのだというふうに解釈するのは、持ってきた人は専門外来に来るのは間違いないので、それ以外の要素もたくさんあるのではないかと思うので、もう少しそこら辺を再考していただけないかなというのが私の考えであります。
それから、救急を項目から外すというのも一つかもしれませんが、私がお尋ねしたのは、地域で協議をした内容がどのように結果につながるのですかということをお聞きしたいのです。例えば地域の協議の場には救急の内容を報告しますとおっしゃったと思うのですが、その報告したことが協議の場で議論されたとします。それがどういうふうに重点的に医療資源を使う外来とかそういうのにつながっていくのか、リンクするのか、そこが分からないのでお教えいただきたいということなのです。
○医療政策企画官 地域の協議の場における協議というのは、外来機能の明確化、連携、全体に対する協議を行っていただくということかと思っています。ですので、医療資源を重点的に活用する外来の協議だけではなくて、外来全体に関しての協議、その中には、救急の実施状況を踏まえた救急外来を含めて地域での外来体制はどうなのかというようなことをお話しするということがあるのかなと考えています。
○小熊構成員 分かりました。ありがとうございました。
○尾形座長 それでは、織田構成員、どうぞ。
○織田構成員 ありがとうございます。
今日の議論の医療資源を重点的に活用する外来の論点の中心にあるのは、やはりマル1の医療資源を重点的に活用する入院前後の外来ではないかなと思います。
あと、マル2、マル3は置いておいて、今回、20ページの○印に書いてありますように、外来機能報告と病床機能報告を一体的に報告ということは非常に重要だろうと思います。これはやはり一体的に報告とともに、病院の入院機能との整合性が大切です。当然、入院を中心とするわけですから、やはり入院と外来の整合性が取れたものでないと、協議の場でも、あと一般の方にも非常に分かりにくいということになるのではないかと思います。そういう意味では、ぜひ整合性の取れたものにしていただきたい。あと、16ページの(2)のマル1ですけれども、これまでの議論でもありましたように医療資源を重点的に活用する外来を持つ病院の中には、一般外来もやって、専門的な外来もやっているところが当然多数あります。そういう中で、先ほどの透析についても関わるのですけれども、実際、医療資源を重点的に活用する外来を地域で担う医療機関となるのは、あくまでもそこの病院の意向が非常に重要だということだと思いますので、この部分はぜひ今後も入れていただきたいと思います。
あと1つ、先ほど山口構成員と猿木構成員、それぞれ違う議論だったような感じもするのですけれども、でも、考えてみると、基本的に外来機能というのは入院と外来と在宅とつながっていかなくてはいけないと思います。今回の外来機能報告の見直しは、医療資源を重点的に活用する外来ということに限った報告になりますけれども、今後はかかりつけ医の機能が議論も入れていかないと、逆紹介したりするときに非常に困ることになります。ですから、今後ぜひ、この外来機能報告においては今回で終わらない。今回は一応医療資源を活用する外来ということに特化してもいいですけれども、今後、かかりつけ医も入れた見直しは必ず必要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。御意見として承って起きます。
それでは、山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 ありがとうございます。
先ほど加納構成員と吉川構成員から御意見が出ていた17ページの専門看護師、認定看護師のところですけれども、この専門、認定ということでは薬剤師さんも専門薬剤師、認定薬剤師、5領域あります。薬剤師さんの場合はどちらかというと入院患者に対して役割を果たされていると思いますので、そこは外来ということなので必要ないかなと思うのですけれども、専門看護師と認定看護師に関しては、非常に外来部門で活躍している方が多くいらっしゃいます。あまり人数は多くないというお話もあったのですけれども、例えばがん専門看護師であれば1,000人近い九百八十何人かの方がいらっしゃって、認定看護師も1,000人台の分野が3分野あって、2,000人台の分野が3分野ということで、本当に3,000人近い感染に関する認定看護師などがいらっしゃいます。
患者から見たときに、チーム医療ということを理解するためにも、そういう専門性を持った看護師さんが外来部門で活躍しているということを知ることがとても大事だと思いますので、私は今回、配置状況ということで専門看護師、認定看護師を入れることには賛成だということをお伝えしたいと思って、意見を述べました。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、幸野構成員、どうぞ。
○幸野構成員 まず、外来機能報告の15ページから17ページの報告項目案について意見と多少の要望をさせていただきたいと思います。基本的なスタンスとしては、外来機能報告については地域でデータに基づく議論を行うということが前提になっていますので、そういう基礎データを収集するということですので、外来機能の明確化、連携に向けた協議に必要な事項を幅広く報告項目として報告していただくことが必要だと思います。具体的には15ページの(1)のマル2にあります医療資源を重点的に活用する外来の主な項目、例えば外来化学療法や高額な医療機器の実施状況は必須であると思います。
それから、16ページの(2)、先ほど織田先生も言及されましたが、手挙げ方式を報告していただくということなのですが、これはいろいろなケースがあると思います。国の基準値を超えていても手を挙げないケースもあると思いますし、逆に基準値を下回っていても手を挙げるというところもあろうかと思いますが、様々なケースが想定されると思います。地域の協議の場において、結局のところ、国の基準値にかかわらず手を挙げた医療機関のみが重点外来になるというようなことはあってはならないと思いますので、これは次回の議論で検討されると思うのですけれども、協議の進め方というのはあらかじめ検討しておいて、地域の議論が標準化されて、適切な医療機関が重点外来で基幹的に担う医療機関として可視化されるように、実効性のある会議体になるような方式を議論しておく必要があると思います。
それから、その下の16ページの(3)のマル1、その他の外来・在宅医療・地域連携の実施状況については、かかりつけ医機能や在宅医療も含めて、地域において外来機能の明確化、連携に関する協議を行う際に必要と考えられる事項ですので、これは必ず外来機能報告の報告項目に入れていただきたいと思います。紹介状を必要とするような重点外来医療機関が地域のかかりつけ医に受診されているような患者を対象にしているようなことがあっては、これは機能分化していると言いがたく、その辺りの状況も明確に把握して、協議の場において役割分担を明確にしていくべきだと思います。
それから、17ページのマル3の紹介・逆紹介なのですが、これは必要だと思うのですが、要望といたしましては、地域の医療機関とどの程度幅広く連携しているのかというようなものを見たいと思いますので、紹介・逆紹介の数だけではなくて、紹介・逆紹介先の診療所の数、どれだけ多くの診療所と連携しているのかというところも報告していただいてはいかがかなと思います。
それから、17ページのマル5の高額等の医療機器・設備の保有状況なのですが、これについても保有状況だけを把握するのではなくて、地域の医療機関同士でどれだけ、例えば共同利用しているかというようなところを見るのも一つの地域連携の在り方を見るという意味では非常に重要な要素かと思いますので、共同利用の状況などについても報告いただければ重要なデータになるのではないかなと思います。報告案については若干の要望をさせていただきますので、御検討いただきたいと思います。
それから、22ページ以降の医療資源を重点的に活用する外来の在り方については、総論としては令和4年4月から、スタートはこれでいいのではないかなと思います。今回の医療法改正の取組については、外来機能の明確化、連携を進めるための第一歩であるというふうに考えますので、まずは現時点のNDBで分析可能な項目から始めて、実績を積み上げながら試行錯誤の中で成熟していくことが必要なのではないかと思います。
29ページの3類型についても、この妥当性について、本当にこの3類型が医療資源重点外来の指標として妥当なのか、これ以外の要素もあるのではないかというふうなところも見えてくると思いますので、実績を積み重ねることによって検証し、必要に応じて見直しをしていくということで、スタートはこれでいいのではないかと思います。
30ページの救急医療については、先ほどから賛否両論ありますが、これについては結論からいうと必要だと思っていまして、やはり救急搬送を多く入れている医療機関というのは外来医療に大きな影響を与えていると思います。ということなので、救急搬送の受入れ報告というのも重要な要素だと思いますので、報告することが妥当であると思います。
それから、意見としてちょっと出た診療情報提供料(I)を算定して30日以内に別の医療機関を受診した場合、当該別の医療機関の外来について、確かに一般的な医療機関への紹介、重点外来だけの紹介ではないと思いますが、NDBでは分かりにくいということもあって、まずスタートとしては、これも含めて報告していただくということでいいのではないかと思います。
それから、これも賛否両論ある透析についてなのですが、高額等の医療機器・設備を必要としているというのは間違いないので、これは入れるべきと思います。
最後ですけれども、前回の議論でも少しあった、それと先ほど小熊先生からも言及された診療科ごとという議論なのですが、これはやはり趣旨からすると、病院単位で考えていくというのが分かりやすいのではないかと思います。患者サイドにとってしても、どの病院のどの診療科が紹介状が要るというのは非常に分かりにくいので、そういった繁雑な方式を取るのではなくて、病院単位で紹介状が必要というふうなことではっきりと決めてしまったほうが患者の周知という面でも明確だと思います。そのようなことから、紹介状が必要な患者は病院単位で考えていくというのが妥当な考え方ではないかというふうに思います。
以上、意見と要望をさせていただきました。ありがとうございました。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、野原構成員、どうぞ。
○野原構成員 私からは、本日の議論を踏まえて、次回以降議論されます地域における協議の場の議論に向けて2点ほど意見を申し上げたいと思います。
本日、地域の協議の場における外来機能の明確化、連携に向けた協議に資するものとして、報告項目をお示しいただきました。この地域での協議の場において、これらの項目を基に具体的にどのような視点や論点で協議を進めていくのかということについて、次回、ぜひ具体的にお示しいただければと考えています。
2点目は、先ほども幸野構成員から意見として述べられたとおりなのですけれども、16ページで医療資源を重点的に活用する外来を地域で基幹的に担う医療機関になる意向の有無を聞くわけですけれども、今後、国で予定している紹介・逆紹介の調査などを踏まえて設定されます国の基準を満たしているのだけれども、医療機関としては意向がないといったような場合。あまり想定していないのかもしれないですけれども、そうした場合に地域の協議の場でどのように取り扱っていくのかといったような点についても十分整理をしていただければと考えています。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、増井構成員、どうぞ。
○増井構成員 ありがとうございます。増井でございます。
20ページに外来機能報告のスケジュールが記載されております。その中で、1月から3月に地域の協議の場において協議を行うためのデータを、12月に都道府県に対して提供するとされております。それぞれの地域の協議の場において、議論が円滑に行われる必要があると考えており、明確な論点設定をしていただき、実態を把握するために十分なデータを提供していただきたいと考えております。その意味では、できる限り幅広い形でデータを取っていただきたいと思います。これは意見です。
あと1点、先ほどから診療科ごとの報告に関する議論がございましたが、現在は、なかなか制度立ち上げ時ということで報告制度について完全なものとすることは難しいのかもしれませんが、将来的には診療科ごとに報告するようなことも必要ではないかと考えております。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 ありがとうございます。
先ほどちょっと申さなかったのですけれども、いろいろな先生方から御意見が出ております。今も出ておりましたけれども、診療科が多い病院において、1つの診療科は非常に専門性が高いと。しかし、それ以外の診療科においては一般的な、またはその地域においてはその診療科が少なくてかかりつけ医機能を有しているという医療機関も全国では多く見られます。これは透析においても同じことが言えるかと思います。
ですので、取りあえずはNDBデータ上、各科ごとのデータが出ないということであるという状態ですので、医療機関単位でまずは基準を満たしているかどうかということにせざるを得ないと思いますが、各科のそれぞれの役割が果たしてどうなのかということに関しての協議は、先ほどから出ております協議の場において丁寧な議論が必要ですし、そこで病院のその他の科の役割も十分に検討していただく必要が出ると思います。ですので、それに資するようなデータが提供できるようであれば、事務局としては検討していただきたいと思いますし、その協議の場において、先ほどからも出ておりますが、基準を決めて協議の場で議論するということではなくて、地域ごとにおいての事情を踏まえた上での議論ができるという自由度をしっかりと持った場であるという認識で制度設計をしていただければと思いますので、よろしくお願いします。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、猿木構成員、どうぞ。
○猿木構成員 ありがとうございます。
非常に素人的な話で恐縮なのですが、いろいろな地域支援病院とか大学病院みたいなところは専門外来を設けていますね。単純に専門外来を指定するというのでは駄目なのですかね。一般の国民はとても分かりやすいと思うのですけれどもね。この病院ではこういう外来をやっています、この病院ではこういう外来をやっていますというように、素人的な発想で恐縮ですが、どんなもんでしょう。ありがとうございました。
○尾形座長 これは御意見として承っておきます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに御意見がないようですので、本日の議論は以上とさせていただきます。
今日は1巡目ということでいろいろ貴重な御意見を頂戴いたしました。事務局におかれましては、本日の様々な御意見を踏まえまして、また2巡目の議論に向けた準備をお願いしたいと思います。
最後に、事務局のほうから何かございますか。
○医療政策企画官 本日、一般傍聴を制限していますので、議事録につきまして、可能な限り速やかに公表できるよう、事務局としても校正作業を進めてまいります。構成員の皆様におかれましても、御多忙中とは存じますが、御協力いただけますようお願い申し上げます。
また、第3回のワーキンググループにつきましては、詳細が決まり次第、御連絡いたします。よろしくお願いいたします。
○尾形座長 それでは、本日のワーキンググループは以上とさせていただきたいと思います。長時間にわたりまして熱心な御議論をどうもありがとうございました。






 

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