第1回労働政策審議会労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会(議事録)

 

1 日時 令和3年5月12日(水)14時00分~15時41分
 
2 場所 経済産業省別館227共用会議室
     (東京都千代田区霞が関1-3-1)

3 出席委員
(公益代表委員)
○筑波大学ビジネスサイエンス系教授 川田琢之

(労働者代表委員)
○日本私鉄労働組合総連合会中央副執行委員長 池之谷潤
○全国交通運輸労働組合総連合軌道・バス部会事務局長 鎌田佳伸

(使用者代表委員)
○東部バスウエスト株式会社取締役社長 金井応季
○京成バス株式会社代表取締役社長 齋藤隆

4 議題
(1)自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会の設置・運営等について
(2)改善基準告示の見直しについて
(3)今後のスケジュールについて
(4)その他

5 議事
○中央労働基準監察監督官 それでは、定刻となりましたので、ただ今から、第1回自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、御多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございます。本作業部会の議事運営につきまして、部会長が選出されるまでの間、事務局において進めさせていただきます。労働基準局監督課の細貝と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の議事運営に当たりまして、新型コロナウイルス感染症対策として、原則として、報道関係者の方のみの傍聴とさせていただき、また、傍聴席の間隔を広げるなどの措置を講じた上で運営いたします。会場の皆様におかれましては、備付けの消毒液の御利用をはじめ、マスクの御着用など御配慮いただきますようお願い申し上げます。また、換気のために、常時扉と窓を開けさせていただいております。あらかじめ御承知おきください。
 まず、専門委員会委員長から指名された委員の皆様方を御紹介いたします。お手元の作業部会の委員名簿順に御紹介をいたします。公益代表の川田委員、小田切委員。小田切委員におかれましては、本日御欠席ということです。続いて、労働者代表の池之谷委員、鎌田委員、使用者代表の金井委員、齋藤委員、以上6名となります。定足数につきましては、労働政策審議会令第9条第1項により、委員全体の3分の2以上の出席又は公労使各側委員の3分の1以上の出席が必要とされておりますが、定足数は満たされておりますことを御報告申し上げます。
 続いて、お配りした資料の確認をいたします。次第の下に資料1として、自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会運営規程(案)です。資料2として、A3ですが、第5回専門委員会における委員の御発言について。資料3が今後のスケジュール(案)。参考資料として、自動車運転者の労働時間等に係る作業部会の設置について、を配布しております。不足等があれば事務局までお申し出ください。
 それでは、次第の議題1「自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会の設置運営等について」、資料1の作業部会の運営規程案を御覧ください。4月23日に開催された専門委員会におきまして、ハイヤー・タクシー、トラック、バス、各業態ごとに多様な勤務実態や業務の特性に応じた検討を行うため、作業部会を設置することを決定し、併せて作業部会の会議の運営については、作業部会において別途定めることとされたところです。こちらの資料1のとおり、第3条のところに部会長の選任及び部会長代理の指名に関すること、第4条に委員以外の出席に関すること、第5条及び第6条に議事等は原則公開とすること、第7条に作業部会で検討した事項は専門委員会へ報告することなどについて規定した案をお示しいたします。御承認を頂きたいと存じますが、いかがでございましょうか。
(異議なし)
○中央労働基準監察監督官 どうもありがとうございます。御賛同を頂きましたので、作業部会の運営規程案については、本日付けにて施行とさせていただきます。ただ今御了承いただきました運営規程第3条第2項を御覧ください。こちらは、作業部会には作業部会長を置き、作業部会に属する委員の互選により選任するとあります。これに従って、作業部会長の選任を行います。部会長の選任について、どなたか御推薦ございますでしょうか。齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 川田委員を推薦したいと思います。
○中央労働基準監察監督官 ありがとうございます。そのほか御意見ありますでしょうか。池之谷委員、お願いいたします。
○池之谷委員 労働者委員の池之谷です。本バス作業部会の部会長には公益代表の川田委員を推薦いたします。
○中央労働基準監察監督官 ありがとうございます。ただ今、齋藤委員、池之谷委員より川田委員を推薦するとの御意見を頂きました。ほかに御意見ありますでしょうか。御意見がないようでしたら、川田委員に部会長をお願いしたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○中央労働基準監察監督官 それでは、御賛同いただきましたので、川田委員に部会長をお願い申し上げます。それでは、部会長に御就任をいただきます川田部会長より御挨拶を頂きたく存じます。よろしくお願いいたします。
○川田部会長 川田でございます。よろしくお願いいたします。座って御挨拶をさせていただきます。ただ今の審議により、本部会の部会長を務めさせていただくことになりました。部会長に就任するに当たっての御挨拶を述べさせていただきたいと思います。まず、この部会の設置の経緯については、先ほど事務局からも御説明があったところですが、もう少し根本的なところとしましては、重々御承知のこととは思いますが、バスを含む自動車運転者の労働時間に関しては、労働基準法が定める本則、一般則がそのまま適用されるのではなく、特例を設ける扱いとなっており、先般成立した働き方改革関連法の下でも、そのような扱いが引き続き行われることとなる一方で、働き方改革関連法成立のタイミングに合わせて、改善基準告示を見直す運びになっているわけです。本部会においても、基本的にはこのような関連する法令の定めるところを前提とした上で、バスにおける自動車運転者の労働時間に関する基準を御議論いただくことになるわけです。こうした関連法令の趣旨等に照らしますと、やはりバス事業における事業の特性であるとか、そこにおける運転者の働き方の実状を踏まえた議論をすることが非常に重要であると考えております。この点に関しては、特に労使それぞれを代表して御審議に参加していただいております委員の皆様から、それぞれの立場における現状認識であるとか、それを踏まえた御意見を頂いて、充実した審議にしていただければということを改めてお願い申し上げます。
 基本的には、そのようなバス事業、あるいはそこにおける運転者の特性を踏まえた形で、改善基準告示のあるべき姿について御議論をすることになろうかと思います。議論の中身は、もちろんこれから議論をしていくことになるわけですが、私としましては、やはり自動車運転者の健康確保という点が最も重要であると思いますが、それにとどまらず、健康を害さないことにとどまらない運転者の生活がより良い充実したものになるための労働時間の在り方、あるいは労働条件の在り方という観点から基準はいかにあるべきか、また、バス事業、企業としての持続的かつ健全な発展という観点から、望ましい労働条件はいかにあるべきかという点なども重要な点として議論をしていくことになるのかと考えております。
 このように、改めて言葉にするとなかなか大変なことだということを改めて感じますが、委員の皆様とともに議論しながら、また事務局にも支えていただきながら、より良い改善基準告示の案を作ることができるように尽力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上で、私からの御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
○中央労働基準監察監督官 ありがとうございます。カメラ撮りについてはここまでとさせていただきます。これ以降の進行は川田部会長にお願いいたします。
○川田部会長 ありがとうございます。それでは、以降は私のほうで議事進行を務めさせていただきます。まず初めに、本作業部会の構成等についてお諮りしたい点が2点ございます。1つは、先ほど資料1において、案から正式な内容として承認された、バス作業部会の運営規程の中の第3条によりますと、3項、4項のところで、部会長は部会長代理を指名することができ、部会長代理は、部会長に事故があるとき、又は部会長が特に必要と認めて指示するときは、その職務を代理するとなっております。この部会長代理の選出につきましては、本日公益委員の1名が御欠席であるということで、次回の作業部会で選出することとしたいと思います。
 それからもう1つ、これまでもそうかと思いますが、国土交通省様からオブザーバーとして御出席をいただいております。これも引き続きお願いしたいと思います。よろしくお願いします。以上のところは、特によろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。議題2「改善基準告示の見直しについて」と、それから、「その他」を除きますと、議題3「今後のスケジュールについて」がございます。まず、このうちの議題2ですが、事務局より資料2を説明いただいた上で、先日の第5回の専門委員会での御議論を踏まえながら、改善基準告示の見直しに関する具体的な御意見を委員の皆様にお聞きするという段取りで進めたいと思っております。その後、議題3として、事務局より資料3を説明いただいた上で、今後のスケジュールについて皆様から御意見を伺いたいと思います。
 それではまず、議題2「改善基準告示の見直しについて」です。資料2について事務局から説明をお願いします。
○過重労働特別対策室長 監督課の黒部です。どうぞよろしくお願いします。それでは、資料2について御説明したいと思います。表題に「第5回専門委員会における委員のご発言について」と書いてあります。これまで、実態調査等でもいろいろ御発言がありましたが、本格的な議論の開始ということで、第5回専門委員会での主要な御発言をここでまとめたものということで御理解いただければと思います。
 表の一番左側です。まず、「拘束時間(1日)」と書いてあって、これが8分類あります。おおむね、こういった形のものが改善基準告示の中に規定されているということで、その隣に具体的な内容が書いてあります。バスに関してここに書かせていただいております。右側は委員の御発言です。赤字については、バスの委員の方からの御発言です。黒字については、ハイタクやトラックの各委員の御発言を参考までに載せてあるという形です。それでは説明をいたします。
 まず「拘束時間(1日)」です。現在、1日は13時間以内最大16時間で、「15時間超え拘束は週2回」となっております。これは使用者側からですが、「15時間超え拘束は週2回」までというのが、改善基準告示全体として複雑でちょっと分かりにくいということで、対応する運行管理者にとっても大変なので、その辺を考慮いただけないかという御意見がございました。それから、バスについては、1か月というか、週の平均65時間以内という規定があって、更に特例として、4週平均で1週間当たり71.5時間まで延長が可能であるという条項もあります。これについては、賃金の締めが1か月のところが非常に多いということで、4週単位ではなくて、1か月の拘束時間を新たに設けたいということです。ただし、4週平均がいいというところもあるので、選択制ができないかという御意見が使用者側からございました。そのほかに、タクシーのほうからですが、具体的に最大拘束時間を288時間と考えているという御発言もございました。
 それから、「拘束時間(1年)」です。現行は、1年という規定は具体的にはございません。その中で、今回法改正の中で、年960時間という時間外労働の上限が設けられた関係から、年の拘束時間は3,300時間以下にすべきという、池之谷委員等から御発言がございました。一方、使用者側からは、年960時間の時間外労働を前提には考えるのだけれども、高速の貸切や乗合の71.5時間の延長特例は引き続き必要だと考えているという御発言です。それ以外にも、やはり960時間の時間外労働を前提として年間の拘束時間を考えることが必要だということ、それから、告示を「守れる制度」にしてほしいという御意見もございました。それから、やはり他の業態の委員からも、年拘束時間は休日労働込みで3,300時間以下にすべきという御意見等もございます。
 続いて、「休息期間」です。現在は継続8時間以上となっておりまして、更に運転者の住所地での休息期間が、それ以外の場所での休息期間より長くなるよう努めることという規定です。これについて、バスの労働者側からは、休息期間は11時間に見直すべきであるという御意見がございました。それに対して、使用者側からは、休息期間の延長については、それと比例して拘束時間の減少につながる、そうすると、例えば始発とか終発時刻の見直しとか、朝ラッシュ時を含めてダイヤの減便などの影響が非常に大きいので、慎重に議論をいただきたいという話がございました。それ以外に、タクシーでは、あまり休息期間を長く取ると、歩合給のタクシーとしては労働者の賃金がなかなか守れない等々の話がございました。
 次に、「運転時間」です。2日平均で1日9時間、4週平均で1週40時間ということになっております。これについて、使用者側からは、運転時間の規制は労働時間の管理をもって不要としてほしいと。ほとんどが運転時間ではないかという御趣旨かと思いますが、運転時間の規制を労働時間の管理をもって不要としてほしいという話です。
 それから、「連続運転時間」は現在の4時間以内ということになっております。運転を中断する場合には、1回連続10分以上かつ合計30分以上の運転離脱が必要という規定です。労働者側からは、連続運転時間はバスの配置基準2時間にそろえるべきという御意見がございました。これは、平成25年8月の国土交通省の基準、関越道のバスの事故の関係かと思いますが、その関係で高速バスと貸切バスについて、4時間ではなくて2時間で1回休憩を取るという基準になっておりますので、それとそろえてほしいということでした。一方、使用者側からは、ロータリーや路上でバスが待機することがあって、その車両を移動する時間を連続運転時間違反として見ないでいただきたいという御意見がございました。そのほかの業態では、車両の性能も向上しているので、連続運転時間の運用をちょっと見直してほしいとか、運行実態を踏まえた柔軟な運用となるように、海外調査の結果も考慮した丁寧な議論が必要ではないか、予見できないような遅延もあったりして、不可抗力については十分な検討が必要だという御意見もございました。
 それから、「時間外と休日」の関係です。時間外労働については、一定期間は2週間及び1か月以上3か月以内の期間を協定するのだということ。それから休日労働については、2週間に1回以内、かつ、1か月の拘束時間及び最大拘束時間の範囲内という基準がございます。これについては使用者側から、年960時間の時間外労働とは別に、拘束時間の特例を引き続き認めることで、時間外労働以外にも休日労働ができる余地をきちんと残してほしいという御意見がございました。他の業態からは、休日労働は2週に1回を維持すべきという御意見がございました。
 それ以外の特例とか改善基準告示の改正に関連する御意見として幾つかございます。ここには代表として分割休息の関係が書いてございます。1日において1回継続4時間以上、合計10時間以上という基準になっておりますが、労働者側の御意見として、分割休息特例は基準を明確にして見直してほしいということ。今は曖昧だということだろうと思います。使用者側からは、不可抗力のようなものについては、「一時的な例外措置」として取り扱いを明確にしてほしい。それから、取引先、トラックで言えば荷主のようなもの、ここで言えばエージェント、こういったところにも改善基準告示遵守に向けた協力を求め、関係各所と連携して改善基準の遵守に取り組んでもらいたいということ。それから、運転業務を有償で提供するような新たなビジネスについても、公平な競争が行われるように環境の整備をお願いしたいということも御意見としてございます。それから、休息期間の分割特例については、これは非常に活用しているところもあるので維持してほしいという御意見でした。以上です。
○川田部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明を基に改善基準告示の在り方についての御意見を述べていただき、御議論をしていただきたいと思います。議論の整理といたしまして、まず第5回専門委員会でほかの業態からも出された御意見が資料2に反映されていますが、それも含めて何点か確認をしていきたいと思います。特に労働者側からは他の業態からも様々な意見が出ていますので、労働者側委員の方に、この資料2に挙げられた項目について、改めてバス事業に関して、どのような御意見かということがおありでしたら確認させていただきたいと思います。どのような形で述べていただいてもいいのですが、差し支えがなければ資料2の項目に沿って、上のほうの拘束時間のところから考え方とか時間数等の御意見を伺えればと思います。いかがでしょうか。
○池之谷委員 1つずつやりますか、それとも総体的にですか。
○川田部会長 そうですね、もし具体的な御意見、例えば時間数とかがあれば伺えればと思いますので、そのようなものであれば個別に御説明を頂きたいと思います。時間はありますので可能であれば項目ごとにお願いいたします。
○池之谷委員 項目ごとということであれば、まず拘束時間の関係についてはあまり意見を言っていませんが、総体的に総拘束を含めて短くすることで日々の拘束がどうなるのかというのは見ていかなければいけないと思います。週拘束または1年間の総拘束と日々の拘束というのはリンクしてくると思いますので、その中での議論が必要だろうと思います。ただ、今回の改善基準告示の見直しといったところでは、総論の中で少し話をさせていただくと、第5回の専門委員会の中でも申し上げましたが、川田先生がおっしゃったとおり今回のこの議論のそもそもの初めは、長時間労働の是正が大きな問題であって、健康確保が大前提であると。その考え方については全くそのとおりだと思っています。この間、バスの労働者はかなり長時間労働で疲弊しきっている。そこを何とかしなければいけないのだというところが始まりですから、そういったところに着眼しながら真摯に議論をしていくべきだと考えていますので、そういった進め方でお願いしたいと思います。
○川田部会長 ありがとうございました。例えば使用者側なども含めて拘束時間についての具体的な時間数の御提案、労働者側からも年間の拘束時間については、資料2の所で3,300時間以下にすべきという御意見を既に頂いているところですが、例えばそれ以外の1日とか週の拘束時間について、今の時点で具体的にこのくらいの時間数という御意見はないということでしょうか。
○池之谷委員 具体的な数値目標みたいなところは持っていないですが、総体的な議論をしていく中で1日がどうなんだ、最大拘束16時間というところは果たして妥当なのか、どうなのかという議論を進める中で落ちていくのではないかと思っています。
○川田部会長 分かりました。ありがとうございます。それから、この拘束時間のところでは使用者側から、現行の4週間を単位としたもののほかに、1か月単位の基準を設けて選択的にという御意見が出ていますが、これに関して何か御意見はございますか。
○池之谷委員 前回の専門委員会の中で、給料の締め日の関係から1か月といったところと併用をしていただきたいという意見を頂いていましたが、そこら辺、この後に論点整理をしたり議論を深掘りするためには、この締め日を合わせなければいけない、選択制にしなければいけない意義とか趣旨をきちんと説明していただいた上で、そうであればOKだとか、いや違うんじゃないという議論になると思うので、まずこの意見の趣旨説明を頂いたほうが早いかなと思います。
○川田部会長 分かりました。ありがとうございます。もし差し支えなければ資料2の項目に沿うような形で休息時間以下のところにつきましても、具体的な御意見等がございましたら伺いたいと思います。あるいは、これらについても全体的な流れの中で具体的な案を考えていくということかもしれませんが、その辺りについても御意見をお聞かせいただければと思います。
○鎌田委員 座長のおっしゃっていることもよく分かるのですが、今、ここに挙がっているものをチョイスして論議をしていくというのもありかと思いますけど、一応、この専門委員会の中で大まかなことは出ていますが、具体的に先ほどから数字をということになるのは、もちろん企業側の話も聞いて、我々の考え方として大前提はここにあるように、例えば休息期間は11時間以上にすべきだとか、総拘束時間は3,300時間以内というのを目指してはいるのですが、当然、これでお願いします、絶対譲りませんというわけではないと思いますし、我々働いている側としてこれは望ましい数字だと思っているので、これに対して逆に使用者側のほうが、どのような考え方を持っているかということを聞いてやったほうがよろしいのではないかと思います。
○川田部会長 ありがとうございました。それでは、今、議論の整理として先に労働者側からの御意見を伺いました。以降、使用者側の委員の皆様も含めて、基本的には資料2をベースとしながら改善基準告示案の在り方について御意見を述べていただき、また御議論できればと思います。ただ、今のところについて労働者側から御意見を伺った中で、使用者側の委員の御提案について4週平均のほかに1か月の拘束時間を設けること等について、趣旨の御説明を頂きたいということもありましたので、できればその辺りについても御意見あるいは御説明等を頂ければと思いますが、とりあえずは御自由に御発言をお願いしたいと思います。
○齋藤委員 この改善基準の見直しで、どういう形で見直したらいいのかについて私の考えと言いますか、何回か委員会の中でも喋りましたけれども、1つは遵守しやすい基準にすべきではないか。今の改善基準は結構丁寧に作られすぎていて、いろいろな項目があったり、あるいは拘束時間の管理が2日にまたがって管理をしなければいけないとか、そういう問題が幾つかあるかと思います。そういう部分をどういうふうに改良できるのか、それは観点としては遵守しやすい基準が大事なのではないか、その上でどこを見直すのか、委員会の中では幾つか問題提起をさせていただいていますけれども、本日、私どもも具体的な数値うんぬんというのは今のところ持ち合わせておりません。ただ、この部会の中で労使双方はバス事業の実態をそれぞれ知っている者と、公益委員の先生の意見なども踏まえてどういう形がいいのかを、この場で揉んでいくのかなと。ただ、見直すに当たって、この見直しをした場合にこういう問題点があると、それぞれの立場であるかと思います。その問題点にどういうふうに対処していくのかということです。そこをこの部会の中でやっていく必要があると思っております。
 今日は前回の委員の発言ということで、おおむね私どもが前回述べたものが入っていますし、もう1回やっていると時間がなくなりますけれども、とりあえずの話として拘束時間について、今言ったとおり拘束時間の管理の仕方が結構重荷になっていると私は思っています。また、アンケートの回答の中でも全社ではありませんけれども、そういう回答をしていたところがある。ここの改善をしていってもらいたいということです。15時間超えは週2回までと象徴的に言ったのですが、この15時間超えというのが拘束時間把握の問題です。例えば1勤務で10時間の拘束があったとして、それが同じ24時間の間にもう1回勤務が入ってきた場合に、それもまたカウントしていかなければならない。これを、例えば1日100本もダイヤがあるような所で、いろいろなケースが考えられる中でスパッと対応できるかどうか。今の基準は対応していかなければいけないですね。そうなってくると運行管理者そのものがえらく大変になってくる。もともと決まっていた、交番と私どもは言っていますけれども、月曜はこの仕事をして火曜はあの仕事をする。それは基本的に決まっているのです。ただ、休暇が入ってくる。それも突然の休暇が入ってきたり、あるいは休暇でなく欠勤、休務という言い方でもいいですが、その場合に今度は違う組合せを作らなければならない。その違う組合せが自由にできるかというと、まず改善基準に合致した組合せを考えなければいけない。それが1人だったらいいですが、2人、3人、4人となってくると結構パニックです。その辺がもっとシンプルで分かりやすく機能するような基準にしてもらったら、今よりも更に優れた改善基準になるのではないかと思っています。それが1つです。
 それから、1か月うんぬんの問題ですが、バスは慣れ親しんでしまいましたから4週単位で全員管理せざるを得ないのです。これが例えばの話ですけど、私どもの会社で言いますと何月何日を初めの第1日として、それから4週単位でカレンダーがずっと変わってきます。これはお渡しするわけにいきませんが、こういう社員手帳がございます。社員手帳の中に4週を毎年毎年、それも日にちが違うのです。それは4週ということで引っ張られますから、あえてそういう管理をしている。それは私どもの会社で、ほかの会社がどういうふうにやっているかまで調査していませんが、そうであるならば、例えば労働時間管理というのは、ここに言っていますとおり基本的に1か月で管理をしています。時間外の管理も1か月で管理をしている。会社によっていろいろありますけど、例えば前月16日から当月15日まで、その間に1か月の時間外労働は何時間だと、これは36協定で決められている。それに合わせたやり方というのがごくごくノーマルなのではないか。それが今、基準が2つあるわけです。その点を合わせてやることによって、今の煩雑さも含めてもっとシンプルになるのかなというところです。これは労働時間管理の問題と表と裏の関係にあるというか、表と裏か分かりませんけど、要するに一緒に管理できるということも大事なのではないか。ただ、選択制にしてほしいというのは、今までそれで管理してしまっている会社があるわけで、そこをこういうふうに改めなさいとやりますと大混乱が生じると思いますから、これは選択制にしてもらったほうがいいかなと思います。
 年間拘束という話は、私どもとしては突然聞いた話でございまして、年間拘束時間というのがどういう成立ちでできているのか。これをまずお聞きしたいのです。3,300時間とありますけど、3,300時間の計算式と申しますか、それがよく分からない。これはお聞かせ願いたいなと思います。全部言ってからにしますか。それとも今の話を受けてにしますか。
○川田部会長 もし御意見が全体についてあるようでしたら一通り伺いたいと思います。
○齋藤委員 じゃあ、一応、休息期間の問題でここにコメントしてありますけど、先ほど大前提で申し上げましたように、今後いろいろな形でどの部分を見直すかということがあるかと思いますが、拘束時間と休息時間の関係というのは一対になっているということだと思います。休息期間の見直しを行う、イコール拘束時間の短縮になる。算数としてはそういうことになるのかなと思います。拘束時間を少なくすると、どういう問題があるんですかということですね。ここに書いてあるとおりですが、乗合バスで言うと、今、私どもは改善基準の範囲内でダイヤを作っています。その改善基準が更に厳しくなって拘束時間が短くなると、今まで走っていた分をどうするのか。要するに拘束時間が短くなることによって一人の人がその分走れなくなる。ということは、もう一人、人を増やすのかということです。あるいは、そこまではさすがにできないから、いわゆる運行を短くしたり回数を減らしたりという問題も当然出てきてしまいます。それらも踏まえてこういうものを直していきましょうということです。だから、その部分はこう決めたので事業者が対応してくださいと。多分、利用する皆様からは苦情であるとか、そういうことが出てくるかと思います。これは絶対そういうふうにするという話ではないです。ただ、そういうふうになるケースが出てきた場合に、事業者の責任でそれはやりなさいというのでは、ちょっと違うのではないかということです。不十分かもしれないですが、そういう問題がありますよということです。
 運転時間という管理ですが、運転時間管理も必要かと思いますけど、先ほどの説明でもあったとおり、そもそも拘束時間管理をしっかりしていれば運転時間というのは自ずとその範囲に収まってきてしまうのではないか。それを改めてこの1項目を加えることにより、運転時間は一体全体どうなっているのか、そこまで日々管理をする、これも守りづらくなる。あるいは守るのに煩雑感が出てくる。だから、今ある項目を幾つか整理していく必要があるのではないか。その上で運転時間というのは言葉としては非常に重要な言葉みたいですけど、これは拘束時間管理をすることによって運転時間という概念を外しても、いわゆる大きな健康にうんぬんということにならないのではないか。あると言われれば、またそれは違うでしょうけど、そういうことですね。
 連続運転ですが、この連続運転を今の基準でやろうと思うと駅で待機をする。ところが、日本の駅は待機と言っても広くないですから、例えばバスを止めると自家用車が入って来て通れないからプップッとなり、そこでバスを1メートル動かすということが起こってしまうのです。そうした場合、例えばそこで11分の休憩時間を取っていた。運転しない時間を11分取っていたけど、ちょっと動かしたために2分使ってしまいました。そうしますと残りの9分も含めて全部アウトですということが起こり、そうなってしまうと後でどこかで辻褄を合わせなければしようがなくなってしまう。でもダイヤではそういうことはなかなかできない。そこのところが問題ですから、これも程度の問題はあるかと思いますが、軽微なものについては柔軟に対応していっていただく必要があるのかなと思っています。
 時間外労働、休日労働、これはまた後で3,300時間の話を聞いてからお話します。そのほかですが、事業者の努力で遵守が難しいというものですね。例えば災害があります。極端な話、災害時、雪とか台風で行ったバスが実はなかなか帰って来れないで、帰って来たのが翌日でした。これでアウトですということが起こったりします。はたまた、いろいろなところの要請から高速道路が止まって、本来であれば最短の高速道路で行くところを、千葉から茨城を大きく経由して東京に入って来るみたいなケースも、要請されてということになる。それをちゃんと整理してやったら、一体全体これはどうなってしまうのか。途中で茨城の高速がちゃんと走れるかどうか、一体全体どうなっているんでしょうかと。そこも走れないとなっていった場合に、東京に着くのが何時になるか分からない。そんなようなことは引き受けられませんという感じにもなるケースがある。特に今は天候悪化がすごいですから何が起こるか分からない。そういうようなケースのときにどういう対処をしたほうがいいのか。
 何回か言っていて理解されているのか分からないですけど、バスのダイヤというのがあって、ダイヤというのは起点から終点まで所要時分があります。それは一定程度の渋滞というか、平均値の渋滞を見越して所要時分というものを作ります。だから、A地点からB地点まで何もなければ10分で行ける。ところが、ひどいときは30分かかります。通常ならば渋滞を見越しても15分でA地点からB地点、起点から終点まで行けます。この場合にどこに所要時分を合わせたらいいのでしょうかということなのです。極端な話、改善基準をちゃんと遵守しようということになると、非常にまれな30分遅れで所要時分を設定する。それであれば改善基準はクリアできる可能性が大です。ところが、片側一車線の道路をバスがのろりのろり、普段はそこまでいってないのに30分の渋滞を見込んで走っている。バスバースを作ってくれと言っても、バスバースは作れないなんていうことになってしまうわけです。
 バス会社としては、いろいろな会社の考えがありますから全部ではありませんけど、お客さんもダイヤどおりにバスが来ることを望んでいますから、最大値を取って真ん中辺りに合わせて所要時分を設定している。ところが、渋滞が発生してしまいましたということになると、この段階で改善基準の遵守が非常に危うくなってくる。そういうようなことを踏まえて、実態に合わせた改善基準にしてもらう必要があると思っています。言い足りないところがあったら。
○金井委員 金井でございます。重なる部分が多いですけれども、何点か意見というかお話させていただきたいと思います。委員長からお話がありましたとおりで、遵守しやすい基準にしていきたいとすごく強く思っております。今日いらっしゃるのはバスの関係の方ですのでよく御存じのことだと思いますが、特に運行管理をする立場の者の専門性が今は極めて高くなっている。要は複雑なことを全部頭の中に入れて、当日何かあったときの臨機応変な対応に応えていかざるを得ない。その臨機応変な対応に応えられない人は、その職務を全うできないというような専門性の高い仕事になるのです。
 そうしますと、先ほどの流れ交番というようなことで、昨日、今日、明日のシフトがあるわけですが、人がやることですから急に体調が悪くなったとか、身内がお腹が痛くなって学校を休むことになったので自分が面倒を見るしかないとか、近所で不幸があったなど、これは人間が生きていく上であることですけど、そういうような対応も正直ままならない。1つあると大変なことで職場がてんやわんやになる。そういうことを毎日やっているのです。バスの関係をよく御存じの方だから、あえて申し上げるのですが、それを私たちは日常としているのです。ただ、これが後継育成みたいな形になってくると非常に難しくなっていますので、こういう機会に是非とも遵守しやすい、これは毎日の流れの中でやらざるを得ないことですので、是非ともここは分かりやすい基準と言いますか、せっかくやるのだったらそうしていきたいと強く思っていることを、あえて申し上げています。
 もう2つお話させてもらいますが、休息期間と拘束時間は一対であるというお話で、1日24時間だから当然のことですけれども、先ほど委員長もお話していましたとおり、要はここの休息期間を長くすると、当然、次の日の朝の有効時間帯に影響する部分にしわ寄せがかなり出てくることが想定されます。そうしますと有効時間帯の輸送力というのは、すごく利用いただくお客様も多い部分ですから、そこの輸送力の確保ができますか、できませんかというのがポイントになってきて、今は何とか組替えをしながら当てがえればいいですが、それすらままなりませんとなると、今度は社会的影響が非常に大きく出てくるのです。仕方ありませんということも十分想定されますので、その分、輸送力を投入すればいいじゃないかと言われますが、バスの二種免許の運転手さんはそうそういませんので、そんな簡単なことではないというところもあります。
 もう1つ、最後のその他の部分で、これは是非ともお願いしたいところで、事業者では何ともしがたい不可抗力の部分ですが、事故渋滞が意外とあるのです。毎日運行管理していますと、こんなにあるのかというくらい事故渋滞が結構あります。軽いものならいいのですが、非常に激しいものも結構ありますし、自然災害でやむを得ない運行の乱れというものもあります。最近は鉄道やその他の代行輸送をせざるを得ない状況で、バスが担うときがパンと出てくるのです。そうしますと何とかしなくてはいけない。駅に溜まっているような状態になっているときにスパッと輸送力を出したいのですが、現実はそうはいかなくて明日のシフトはどうなっていますかということで、専門性の高い人が全部出せる出せないという話なのです。みんなそういうことでやっていますから、それを今度は特例措置というか例外措置みたいな形にしておいていただければ、対応がスムーズになる部分も多々あるのではないかというところがあります。
 最後ですが、エージェントのところです。これは旅行のエージェント、要するに発注者と受注者の関係でバス会社は受注者、仕事を頂く側ですから、仕事を受ける側というのは発注者側にどうのこうのというのは難しいのです。ただ、法律の中できちんと守って行いますということはもちろん主張するので、結果的に仕事は受けられません。受けられませんで終わればいいですが、その後、関係性というものがあるのです。商売ですから商売の関係性が残りますのでなかなか難しい。ですから、これは同じ輸送に携わる業界で旅行エージェントとバス輸送は直接的には違うかもしれませんが、きちんと改善基準を理解して、これだけバスの業界は安全・安心を第一に考えているんだということをよく理解していただく、啓蒙活動みたいなものなのかもしれませんけれども、エージェントの方にもよく理解していただけるように、もちろん協会としても全力でやっているのですが、もっと大きな網を掛けていただけると有難いかなと思います。以上です。
○川田部会長 ありがとうございました。
○過重労働特別対策室長 3,300時間の計算の仕方を説明させていただきます。根拠としては、基本的に労働時間について、1日8時間、1週40時間という労基法の規定があるのですが、1年間は365日あります。これを52週間と仮定した場合、1年間の労働時間が40時間掛ける52週で、2,080時間になります。それから、1日8時間の労働をしたら1時間の休憩を取らなければいけないという規定がありますので、2,080を8時間で割った場合には、260日の稼働ということです。改善基準告示の拘束時間というのは休憩時間も含みますので、2,080時間に休憩時間の260時間を足します。さらに、そこに新しく決まった年間960時間を足します。そうすると、合計で3,300時間になるということで、ここには休日労働は入っていないということです。
○川田部会長 今のは年拘束の3,300という数字を出した根拠ということでした。
○齋藤委員 3,300の数字上の話はありがとうございました。これで休日労働が入っていないというところが、3,300時間を総拘束にして休日労働が入っていなくて、これは現実的なのかなというのが疑問点としてあります。
 それから、休憩時間なのですが、本当に1時間で済むのかなというのが2つ目です。法律上は8時間で1時間というのは明確なのですが、バスのダイヤを引いていましたら、8時間のダイヤで休憩が1時間で済むケースというのが、そんなに多くないのではないか。それぞれ個別の労使でのやり取りをやったり、会社が専決事項で決めたりうんぬんはあるのですが、1時間の設定とした場合、これでは食事もできないではないかというような。先ほど言ったように、渋滞うんぬんも含めて、これでは食事もできないではないですか。もっと休憩時間を多く取るべきだと。1時間以上の休憩を取った段階で、この計算式がちょっと問題になってきてしまうというようなことがあるのではないか。そこに問題があるのではないかと思っています。
○川田部会長 今の点以外のところについても、御意見等がございましたら、御自由に述べていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○池之谷委員 今、いろいろと説明を聞かせていただいたのですが、例えば事故とか災害とか、突発的なことを大前提で考えると、改善基準告示というのは作り上げられないと思うのです。あくまでも突発的なことというのは、どこかで対応していく、サポートしていくということでなければ、はなから渋滞ありきで、だから通常では20分かかるところを40分のダイヤを作らなければいけないのだということを考えてしまうと、到底ダイヤは組めないと思うのです。
 当然、各社がダイヤを組むに当たって、そこの所要時分はどのくらいかというのは事前に調査をしますよね。それで、恒常的に何分かかるのか、この時間帯だったら40分、この時間帯だったら20分というところは、調査をしながらダイヤを組んでいると私は思っているのです。
 そこで、そこから大きく外れる突発的なことであれば、それはいろいろな所から監査が入ったとしても、それは当然合理的な説明ができて、こういう事由だから守れなかったという説明ができるわけです。
 それも全て含めた中で改善基準告示をまとめ上げようとなると、かなり厳しい、作り上げ切れないのではないかという感覚は持っています。あくまでも通常運行したときにどうなっていくのか、労働時間としてどうなのかというところをまず前提で考えて、例外だけを入れていくと組み立てられないというように私は感じています。
 齋藤委員からもいろいろとありました。確かに、サービス低下につながるのではないかというところもありましたが、私は冒頭に申し上げたとおり、この改善基準告示の見直しの大前提というのが、何度も言いますが、働き方改革関連法の中で、今の長時間労働を是正するためにはどうしたらいいのだと。取り分け、自動車運転者に対しては、過労死といったところの認定件数がほかの産業に比べて多いのだと。そういったところを踏まえての見直しに関しては、使用者側としてはどのようにお考えでしょうか。私は、あくまでも健康確保といったところはきちんと見ていかなければいけない。それを踏まえたときには、現行よりは幅はあるにしても、労働時間は短くあるべきだと思っているのですが、今の使用者側の話を聞いていると、短くする要素が1つも見えてこないのです。それを踏まえると、どうなのかなと思って、健康管理だとか長時間労働の是正ということに対して、どういうお考えをお持ちなのか、総体的に聞かせていただければと思います。
○齋藤委員 否定はしていません。今の基準を更にどこかを改善していくことは否定しません。ただ、それをやることによって、どういう問題があるかもちゃんと踏まえて対処していく。対処していくというのは、一方的に、例えば事業者に後はお任せですではなくて、国も含めて、それは対処していくというようなことが必要なのではないか。
 ただ、議論しないで、こういう問題もああいう問題もというのは、こういう問題がありますというのは議論をしていくべきではないか。その上で、どのようにしていくのかということですね。
 それから、突発うんぬんで、池之谷委員の言うとおりで、それを作っていると改善基準に合ったダイヤなどはなかなか作れないです。そういうケースがあった場合に、こういうことだから、これは改善基準の数字はオーバーしているけれども、やむを得ないのだということが、文章でも何でもできないのかどうかという議論も必要なのではないか。
 全部が全部か分かりませんが、監督官の判断でなされて、これはというようになってしまいますと、現場はそこでストップですから。そうではなくて、斯く斯く然々、こういうケースは一定程度は許される部分があるのだということも、議論していく必要があるのではないかと思っています。労使でやり合うというか意見をちゃんと出して、どのようなものにしていくかということかと思います。
○池之谷委員 最初に私も言わせてもらったのですが、一つ一つのお互いの考え方とか、そういうものを理解し合って、深掘りした中で論点整理をしていくということが必要だと思いますから、それは考え方としては拾っていかなければいけないと思っています。
 あと、国交省というか厚労省も含めて、今も齋藤委員がおっしゃった突発的な事故や災害で改善基準告示をオーバーしたときに、処分対象になっているのでしょうか。
○過重労働特別対策室長 実態を見ながら判断しますので、1分とか2分程度というのは、余り。例えば口頭で言うことはあるかも分かりませんが。
○池之谷委員 1分、2分ではなくて、例えば大雪で24時間動かなかったとか、そういうときも改善基準告示に引っ掛かっているのです。それは引っ掛かったからといって、処分対象になっているのでしょうか。
 私の認識は、事故や災害で改善基準告示をオーバーしたとしても、合理的な理由があって、きちんと説明が付く場合については、処分対象にはならないと認識しているのです。
 それがはっきりしているのだったら、今、齋藤委員が心配されていることというのは解消されると思っているのですが、実態としてどうなのでしょうか。
○過重労働特別対策室長 現在ではケースバイケースになります。はっきりした指示をしているわけではありません。やはり監督官の判断になってくる形です。ですから、指導しないとも指導しているとも言い難いと、実態では思います。
○鎌田委員 国交省では、今、齋藤委員がおっしゃった突発的なこと、渋滞などにはまったときに、事前に運管を通してこういう事態があったので時間オーバーしたというときには、通達だったと思うのですが、そういう違反などは処分されないというのがあるはずなので、この基準の見直しの枠の中に入ればいいのだろうけれども、難しいようであれば、厚労省の通達とか、これに付随したようなもので別途出しておけば、その問題は解決できるのではないかと思います。
 それと、この別紙の資料2をもって、今、労使でいろいろやっていても、幅広すぎて、やはりポイントはどこかに決めて、まず拘束時間はどうしましょうかというようなところから順番にやっていかないと、ぶれぶれで、あれはこうだと話し合っているだけで時間が過ぎてしまうのではないかと思うので、まず、例えば順番で拘束時間なら拘束時間という形で話し合っていったほうがいいのではないかと思います。
○川田部会長 今の点に関して、国土交通省から御発言がございますでしょうか。
○国土交通省オブザーバー 今お話いただいた処分基準については、改めて現行制度がどうなっているかを担当と確認した上で、引き続き丁寧に議論させていただければと思います。
○川田部会長 確かに、改善基準告示というのは、項目がものすごくたくさんあって、平場で論点を並べるとすごく膨大になってしまいますし、これまでの御議論の中でも出てきたように、論点ごとにお互いに影響し合う部分があると思いますので、この辺りは事務局と相談しながら、御意見があったように少し先に議論したほうがいい点があるのではないかということを考えたいと部会長としては思っております。
 ここまでの話の中で、論点を整理してお示ししたほうがいいのではないかという点も出てきておりますが、今日のところは、資料2で挙げられた点などについて、可能な限り広く、労使のそれぞれの立場からの現状認識、あるいは現状認識に基づいた問題意識や御意見等を、バス事業の自動車運転手に関することとして、追加で御発言いただけることがあれば、できるだけ伺っておきたいと思います。いかがでしょうか。
○齋藤委員 先ほど言い忘れてしまったのですが、分割特例の問題も、一応議論の俎上に上げさせていただいています。例えばテーマパーク輸送で分割特例、地方から東京圏のテーマパークにバスで来ます。そうした場合に、来て6時間ぐらいテーマパークで遊んでもらった後に地方に帰るというような輸送を生業にしているような会社があります。こういう会社にとって分割特例というのは、結構貴重な運営手法です。そういうものも残していただきたいということで、特例の一番最後のほうに書いていただいておりますが、それはそういう意味合いです。
○川田部会長 金井委員、どうぞ。
○金井委員 確認させていただきますが、連続運転時間について、「バスの配置基準の2時間にそろえるべき」という記載のところです。
 これは高速乗合バスの交替運転者の配置基準に記載されている内容で、高速道路の実車運行の区間においては、おおむね2時間で、次のパーキングとかサービスエリアがあったら休憩を入れてくださいというのが、交替運転者の配置基準としてあるわけです。これを全部に適用しようという意味合いで、ここに書いてあるのでしょうか。
○池之谷委員 連続運転時間の関係で言いますと、今おっしゃったとおり、高速バス又は貸切バスについては、交替運転者の配置基準として、おおむね2時間というところが定められています。一方、改善基準告示の中では4時間となっています。4時間なのか2時間なのかという議論が、どうしても出るのです。それであったら統一したほうがいいだろうという考え方です。
 もともと関越自動車道の事故を受けて、長時間運転、長時間労働といったところがあまりにも危険すぎる、運転士の疲労度が高すぎるといったところから、おおむね2時間というところに配置基準を持ってきたわけです。それは安全を確保するためにという意味合いでのおおむね2時間で、それを準用するのであれば、ここで言うところの4時間よりは、おおむね2時間というところに、安全を確保する、担保するといった観点からいったら、統一するべきだろうと。
 それは別に労働者側だけではなくて、事業者側、企業側としても、私のバス会社は安全だというアピールをするために、おおむね2時間というところは出てくるのではないか。だから労働組合から言う言葉ではなくて、企業側から、おおむね2時間というところに合わせてくれませんかと言うのではないかと私は思っているのです。
○齋藤委員 ちょっと観点が違うのですが、改善基準告示は一定の指標として重要な指標なのかなと思ってはいるのですが、位置付けとしては、どういう位置付けにしたらいいのだろうかと。例えば労働基準法でよく言うように、これは労働基準法というのは最低限のものだと。プラスアルファは、それぞれ各企業でやってくださいと。その発想からすると、この改善基準に多くを求めすぎるというのはどうなのかなと。一定程度の最低基準はこうだという考え方もあっていいのではないかなと。それ以上に、うちはこのようにしているとか、そういうものがあってもいいのではないかなと。
 そうでなければ、「最高のものを作り上げました」で本当にいいのだろうかと思っています。働く人の健康問題は大事ですから、それは考慮に入れて、最低基準のようなものを作っていくという感じなのではないかと私は思います。
○鎌田委員 ということは、2時間では短すぎる、あるいは、会社のほうでは3時間連続で走るようなダイヤがあったりするかしないかということですか。
○齋藤委員 乗合いで4時間連続ハンドルというもの、先ほどの、いわゆる私たちは「ハンドルころがし」と言っているのですが、そういうものを考慮すると、4時間であっても結構大変です。それを2時間にすると、現場は大パニックになってしまうのではないかなと。感覚的で申し訳ございませんけれども。
 まず、4時間をどうやって守らせるのか。それが第一なのではないか。高速バスの交替運転者の配置基準とは別で、4時間というのは案外ハードルが高い基準になっています。週65時間よりも、結構難しくなっているかなと感じています。
○鎌田委員 ありがとうございます。そういうダイヤがまだ現存しているということですよね。分かりました。
 さっきの分割の休息のところで私も思うところがあるのですが、継続4時間以上ということで分割すると、単純に8時間以上の休息期間を、例えばツーマンで走ったら、4時間以上ということで、単純に8時間を2で割られて、1人4時間休めばいいのだという会社側の捉え方があって、ダイヤを組むときに、それでやると4時間休憩したら交替だということで、全然ドライバーが休めない。そこは単純な「割る2」ではなくて、もっと別の規定があるべきではないかという意見で、このときは言いませんでしたが、そういう思いもあります。
○川田部会長 ありがとうございました。ほかに何かございますか。特にバスの運転者の事情を踏まえて、改善基準告示の在り方についての御意見等はございますでしょうか。
○齋藤委員 書いてあるからあえてなのですが、休息期間は11時間という話があります。休息期間が11時間だとすると、残りが拘束時間13時間という感じになるのですかね。多分、見直すからだろうと思うのですが、仮に休息11時間で、拘束13時間のダイヤで、現行基準でやっていけば週65時間ということになります。毎日13時間の拘束で、果たしていいのでしょうかと。だから見直すのだと言われてしまえば、身も蓋もないのですが、今は違うのです。ある日は15時間超えがあって、ある日は6時間とか、そういう勤務があって、6時間のときは相当の休息期間がある。平均したら11時間と。それを平均ではなくて11時間とした場合に、今の制度のままですと、13時間の拘束が毎日続きます。これは、小田切先生が今日はいないのですが、医学的見知からしてどうなのかというのもあります。組合さんのものについて、ああだこうだ言っているのではありませんよ。こうしたら、どうなってしまうのだろうかと。
○川田部会長 ほかに御発言はありますでしょうか。
○池之谷委員 齋藤委員がおっしゃるとおり、確かに休息期間が11時間だと拘束時間は13時間だという、単純計算にはなります。ただ今回、この改善基準告示を見直すに当たってアンケート調査を行いました。そのときに、この8時間というところが「余りにも短すぎる」と回答した方が随分いるのです。その中で、どのぐらいが適切かといったときに、「10時間以上」という答えが多かったのです。それを基に、私たちは連合が提唱している11時間といったところを主張しているということで、理解いただければと思います。
○川田部会長 ほかに御発言はございますでしょうか。
○池之谷委員 もう少しいいですか。
○川田部会長 どうぞ。
○池之谷委員 あまり深掘りができていないような気がして仕方ないのです。もう少し行ったり来たりしないで、絞ってやったほうがいいのかなと思いますが、拘束時間を含めて、一番最初に「改善基準告示は遵守しづらいのだ」という意見がございました。あまりにも複雑すぎるということを頂きました。
 あまりにも基準を細かくしないで、逆にフリーハンドのようにしてしまうと、この場合はどうなのだ、あの場合はどうなのだという対応の仕方が、そちらのほうが煩雑になりすぎるのではないかと思っています。だから、今ある1日何時間だとか、週何時間だという一定程度の目安を作りながら、そこを遵守していきましょうという目標、そこのほうが分かりやすいと思うのです。
 では、15時間は守れない、複雑すぎるから、今日は20時間でもいいと。ただ次の日は何時間ですと。では、その2日を合わせた平均がどうなるのだとか、それを議論し始めると、到底このスケジュール感では無理です。このスケジュール感を遵守しながら組立てをしていくというのであれば、現行の基本の形をどのように変えていくのかというところを考えていかなければ、根本からシステム、方程式を考えていきましょうとなると、到底このスケジュール感では間に合わないと思っていますから、その辺は議論が必要なのかなと思っております。
○齋藤委員 そうだなという感じもします。議論する中で、これは外してもいいだろうというものがあるかもしれませんから、それはそれで1つの成果ではないかなと。要は、本当に守りやすいものができて、これでいくぞというような、これが100%完璧になるかどうかは分かりませんけれども、そこは大事にしていきたいと私は思っています。
 それから、後ほどスケジュールのところで言おうかと思っていたのですが、このスケジュール案ですと、8月にもう1回この部会をやってということになっていますが、部会も含めて、どういう進め方をするかは1回詰めて、これについてやっていきましょうというようなものをやっていかないと、時間も、当初、昨年までやってきたとおり、私たちバスはバスで、それなりのスケジュール感をもってやらなければいけませんから、その辺も対応をよろしくお願いしたいと思います。ですから、これから出てくるスケジュール以上のものもやらざるを得ないかもしれないというように私は思っています。
○池之谷委員 齋藤委員がおっしゃったとおり、スケジュール感、期限を決めていくというのは、前回私たちも、当然ですがお客さんへの告知、また変わったことによって労働協約の締結のし直しをしなければいけないとか、様々な問題がありますから、そこら辺は守っていかなければいけないと思っています。だから、なおさら先ほど言ったように、新たな方程式というよりは、ここをどう変えなければいけないのだろうかという議論のほうが建設的だと思っています。
 先ほど齋藤委員がおっしゃった、例えばここは要らないのではないかという議論は、前に進んでいくと思うのです。ただ、その考え方を示されたときに、それをなくしたことによって、どこかにしわ寄せがいくのではないかということも、当然ですけれども議論をしていかなければいけないと思っていますから、そこら辺でお互いが働きやすい落としどころをきちんと考えていかなければいけないのだろうなと考えています。
○川田部会長 今日頂いた御意見の中で、論点の整理の仕方については考えていくべき点があると思っています。その辺りは審議を司会する立場として、事務局と相談しながら次回以降に向けて、重要な点だと思いますので、検討させていただきたいと思います。
○池之谷委員 もう少し教えていただきたいと思うのですが、拘束時間の締めの関係で、賃金の締め日と4週でやることについて、何がデメリットなのか、どういうことがあって、こういう併用制、選択制にしたいということを思っているのか。
 と言うのは、あくまでも賃金の締め日というのはよく分かります。ただ、賃金の締め日と労務管理の締め日というのは、必ずしも一致していなくても、時間外の管理はできると思うのです。
 賃金の締め日というところにこだわってしまうと、では賃金の締め日からまた4週間が始まるのですかとか、4週平均何時間が始まるのですか、それとも、そこは遡るのですかということにもつながっていくと思うのです。遡るということになると、今までの4週平均で、4週を1スパンとして考えることと、何の変わりもないのです。
 それを考えたときに、賃金の締め日、どうしてもそこをやらなければと言うか、選択制ですから、先ほど説明いただいた、今までどおりやりたいという事業者もいるでしょうし、併用制でやりたいという事業者もいるでしょうし、ここを新たに改善基準告示の見直しとして私たちが発表したときに、こういうメリットがあるから併用制にしたのだとか、こういうことが考えられるから併用制にしたのだというのは、私たち専門委員会として説明責任があると思うのです。その辺は、しっかりと中身を理解していかないと、後々の専門委員会の中での説明もし切れないのかなと思いますから、そこら辺のメリットとデメリットをもう一度教えていただければと思います。
○齋藤委員 今日、これ以上発言すると、思い込みも含めてになるかと思いますが、いわゆるバス協会内で、どうしたいああしたいという議論をさせていただいております。その中で結構そういう意見があったと。2つの基準ではなくて、賃金と同じように1か月単位の労働管理をしたほうが、タクシーもトラックもそうなのだし、そのほうがいいのではないですかというような話があったということです。その中身は、具体的にどういうことなのかというのがあれば、この部会等で発言させていただきます。
○川田部会長 それでは、この議題はそろそろよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、次の議題として、議題3の今後のスケジュールについて、資料3を事務局から御説明していただきます。お願いいたします。
○過重労働特別対策室長 資料3を御覧ください。今回、5月12日に専門委員会バス作業部会の第1回をスタートしました。8月に第2回をやりまして、10月には第6回の専門委員会で、業態別の検討状況について、皆さんに状況の説明をする形になっています。そして、11月頃に第3回のバス作業部会を行い、最終的には第4回の作業部会で、バスとしてはこういうことで労使が合意したという部会の報告書をまとめられればなと思っておりまして、それを第7回の専門委員会で説明していくということを考えております。その後、令和4年度の12月を目指して、最終的には告示の改正へ動くという形ですが、今、労使の皆様から「このスケジュール感では」というお話がございましたので、その辺りはどのようにやるかも含めて再度検討させていただきます。
○川田部会長 ただいま説明のあった今後のスケジュールについて、御意見等がありましたらお願いいたします。
○池之谷委員 今の意見を聞いて変更する可能性、要は追加する可能性があるということでいいのですか。
○過重労働特別対策室長 場合によっては、これだけではなくて変更する場合もあると。ただ、原則的にはこれでいきたいと思っておりますが、今のお話のとおり、いろいろ議論するべき点がたくさんありますので、場合によっては、こういう会議体で追加してやることも検討の余地があるかなと思っております。
○池之谷委員 分かりました。今日の作業部会について率直な感想として、まだまだ論点整理もできていない、お互いの主張で終わっているような気がしています。今日の作業部会の議論を踏まえて、いろいろな考え方も双方にあろうと思いますから、どういうところが問題点で、どういうところを改善しなければいけないのかというところを、例えば次の部会をやる前に何かでまとめるとか、そういうことをしていかないと、また次に開いたときに同じ議論になってしまう気がして、ただ時間だけを食ってしまうのかなと。先ほど言いましたが、期限は守りたいので、できればスムーズな議論ができるような開催方法を検討していただければと思います。
○川田部会長 ほかにございますか。
○齋藤委員 同様ですが、8月の第2回作業部会に照準を合わせていると、このスケジュールの2月のところまでにたどり着かないのではないかと思いますので、もう一度改めて御検討をお願いいたします。
○川田部会長 今の点は必要なことだろうと思いますので、部会長としましては、事務局と相談しながら進めていきたいと思います。あとはよろしいでしょうか。
 それでは、以上で本日予定していた議題は終了いたしました。最後に、次回の日程等について、事務局から御説明をお願いいたします。
○中央労働基準監察監督官 次回の作業部会の日程については、調整の上御連絡させていただきます。議事録についても、後日御確認いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○川田部会長 それでは、以上をもちまして、第1回自動車運転者労働時間等専門委員会バス作業部会を終了いたします。本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。