第5回職業情報提供サイト(日本版O-NET)普及・活用の在り方検討会(議事録)

日時

令和3年3月29日(月)  15:00~17:00

場所

厚生労働省職業安定局第1会議室及びオンライン

議事

○首席職業指導官室室長補佐 それではお時間となりましたので、ただいまより第5回職業情報提供サイト(日本版O-NET)普及・活用の在り方検討会を開催いたします。構成員の皆様におかれましては、御多忙の中、お時間を頂きましてありがとうございます。
 本日は、本会場にお集まりいただいております構成員の皆様と、リモート参加いただいております構成員の皆様がいらっしゃいます。リモートの方は、座席表の左肩に記載させていただいております。それから、本日は千葉構成員が所用のため欠席されております。また、経済産業省経済産業政策局産業人材政策室長の能村様が所用のため御欠席で、代理で橋本室長補佐にリモートで御出席いただいております。また、この度、構成員の方に異動があり、新たな構成員といたしまして「認定特定非営利活動法人 育て上げネット」執行役員の山本賢司様に御参加いただくこととなりましたので、御紹介させていただきます。本日は、リモートで御参加いただいております。
○山本構成員 山本と申します。よろしくお願いいたします。
○首席職業指導官室室長補佐 それでは続きまして、本日の進め方の御説明でございます。資料は、会場の皆様にはタブレットに入れさせていただいており、リモートの方には事前に配布させていただいておりますが、併せて、検討会中は画面にも資料を表示させていただきます。また、リモートの方は基本ミュート設定としていただいておりますので、御発言の際には「手を挙げる」ボタンでお知らせいただきますようにお願いいたします。
 それでは、議事に入ります前に、本検討会の開催に当たりまして、田中職業安定局長より御挨拶をさせていただきます。
○職業安定局長 職業安定局長の田中でございます。構成員の皆様には大変お忙しい中、お集まりいただきまして、また、リモートを通じまして御参加いただきましてありがとうございます。日本版O-NETの趣旨に皆様御賛同いただきまして、開発前から引き続き検討会に御参集いただいて、様々な御議論、御意見を頂いていることに感謝申し上げます。御案内のとおり、日本版O-NETにつきましては、未来投資戦略、成長戦略フォローアップ等の閣議決定によりまして、主体的なキャリア形成を支える、労働市場の「見える化」を実現するインフラとして開発をされました。
 本サイトは、昨年3月に運用を開始して、ちょうど1年となります。本年225日には1回目の大改修を行ったところですが、検討会で皆様方から頂いておりました御意見についても、順次実現をさせていただいているところでございます。アクセス状況等は後ほど詳細説明がございますが、サイト改修前の4月から2月までで約184万件、月平均17万件弱のサイトビュー数でありました。さらに、2月改修後319日までの23日間で20万サイトビューを超えまして、大きく増えているという状況でございます。興味検査、価値観検査等の新たな機能が付きまして、より多くの就職あるいは転職希望者の方の適職の選択や、あるいは企業の採用活動、人材育成に、今後役立てていただきたいというふうに考えております。また、今回のコロナウイルスの流行によって離職を余儀なくされた方々には、職種転換を含んだ就職活動が必要な方が出てまいりますが、日本版O-NETは、こうした方々に、これまで培った経験やスキルをもって、ほかにどういった職業でそれらが活かせるか、また、自身の価値観等に合った職業があるか等を、客観的なデータを基に御提示することで、職種転換に前向きに取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 本検討会におきましては、この日本版O-NETは多種多様な機能を持っておりますが、今後、関係者の皆様方に認知され、より活用されるものになるために、どういった取組が必要か、改善が必要か、是非忌憚のない御意見を頂戴したいと思います。最後になりましたが、本検討会が実り多いものとなりますことを祈りまして、簡単ではございますが、冒頭の御挨拶とお願いとさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○首席職業指導官室室長補佐 それでは、議事に入ります。この後の議事進行は、座長にお願いいたします。
○大藪座長 座長を仰せ付かっております慶應義塾の大藪です。それでは早速、本日の議題に入りたいと思います。まず、議題(1)(2)及び(3)については「本サイト」そのものの運用状況、改修等に係ることですので、(1)(2)(3)をまとめて御説明をお願いしたいと思います。
○首席職業指導官室室長補佐 それでは、資料1につきまして御説明をいたします。最初のページです。本サイトは昨年3月に運用を開始し、ちょうど1年となります。令和2年度のサイトビュー数を見ますと、2月までで184万アクセス、月平均で168,000アクセスとなっております。開設直後は多くアクセスがあり、その後一旦下がりましたが10月以降は戻ってきているという状態です。サイトの改修後のアクセス数等については、後ほど改めて御説明いたします。
 次のページは、職業別ランキングです。右上の表が、通年のアクセスランキングです。1位はキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタントとなっております。こちらは、キャリアコンサルタントの方々が、本サイトについて研修等で御覧になったり、支援前に御覧になったりする際に、御自身の職業を検索されたりするからではないかと思っております。それ以外には一般事務、総務事務、医療事務等の事務系、Webデザイナー、プログラマー等のIT系等、職業を検討される中で御覧いただいていると思われる内容が並んでおります。
 次の4ページは、本サイトの利用者アンケート結果です。年代別男女比では女性が多めという感じですが、60歳以上になりますと男性が大きく増えております。また、評価ということで、本サイトの利用をほかの人に勧めるかどうかという聞き方をしております。こちらは、4番の黄色が勧める、5番の青が非常に勧めるということとなっております。左下のグラフを御覧ください。どの年代も、6割以上の方が勧めるとしてくださっております。また、右下のグラフですが、こちらは利用端末です。スマホが約50%となっており、本サイトの使い勝手を考える際にはスマホでの利便性、スマホの利用について念頭に置く必要があるというような結果が出ております。
 続きまして、5ページからになりますが、こちらは225日のサイト改修後の動向です。総アクセス数が大きくアップしており、平均で1.6倍となっております。サイト改修直後ですので、今後の動向も注視していきたいと思っております。
 次の6ページを御覧ください。225日前も新規と再訪では新規の方が多くなっており、必要な情報を調べて終了するという使用方法が見て取れます。また、225日以後は、サイトリニューアルということで、新規利用の方が大きく増えております。アクセス総数も1.6倍となっておりますところ、この増えているアクセスについては新規の方が多いと思われます。サイトといたしましては、職業の情報を調べるだけでなく、いろいろな観点から御利用いただけるようになっておりますので、再訪率等についても、今後動向を注視してまいりたいと考えております。
 続きまして、資料2について御説明いたします。まず冒頭の令和2年度の改修内容についてです。基本的な考え方といたしましては、辞典的機能からの拡大、キャリアを検討するためのワンストップのアクセスポイントとしての機能や情報の強化、できるだけ利用者の方にいろいろなものをダウンロードしたりして使用していただけるツールを整備するといったことを進めております。
 それでは、ここからは現在のサイトを見ながら御説明いたしますので、前の画面を御覧ください。まず、トップ画面から順番に御説明いたします。トップ画面での大きな改修点は、まず「使ってみよう!」というコーナーが設置されたことです。本サイトは職業に関する詳しいデータを有しておりますが、どう使ったらいいのかという情報がなかったものですから、使い方が分からないという声が寄せられておりました。その点につきまして、「個人での利用」、「企業での利用」、「支援者としての利用」という3つのタイプに応じて、それぞれ中に入っていただきますと、同じ機能でもそれぞれの属性に合わせた説明があり、そこからそのままリンクで各種機能に飛んでいただくことができるというようになりました。次の大きな改修ポイントは、「興味・価値観検査」です。こちらの興味・価値観検査と、そこから職業を調べられる機能が付いたということでございます。仕事を探したりキャリアを検討する上で、どのような仕事が自分に合うかを知りたいというニーズがございます。本機能は、こうしたニーズに応えて、興味・価値観検査の、例えば今の画面は興味検査ですが、その下の例えば「ブルドーザーやクレーン車など重機を操作する」、「自然現象の原因を探る」、「ホームページをデザインする」等に、どの程度興味があるかを直感的に答えていただきますと、画面のような結果が表示されます。これにより、自分の傾向を押さえていただくことができますとともに、この後、検査結果から適職を30ほど出すことができます。その中から更に分野等で検索する、いろいろな絞り込みをしたり並べ替えをしたりするという機能が付いておりますので、これで更にいろいろと御検討いただけるという形になっております。
 続きまして、またトップから入ります。職業知識が少ない方々に向けて、そもそもどんな職業を検索して調べていいのかわからない、わかりづらいという傾向が見られましたため、本改修では、いろいろな方向から職業を調べられるよう、検索機能を強化しております。1つは、先ほどの興味・価値観検査ですが、これに加えて、いろいろな切り口で分類した資料から検索する、仕事の性質から検索する、イメージから検索するといった機能が付いております。最初に、「色々な切り口から検索」を見てみますと、ここに一覧が出てまいります。ここで、例えば多くの方がふだん目にしないような「B to B~身の回りでみることが少ない職業」の特集を選びますと、こういった画面が出てまいります。さらに、こちらを押していただきますと、大きな絵で各職業が入っているものにも行くことができます。ここから、いろいろな職業を選んでいただきますと、その職業の解説に行くことができます。こうした特集が、同じようにIT系職業や介護系職業といったところでも設けられております。
 また、「仕事の性質」から検索というのもできるようになりました。仕事の性質では、人と話したり接するのが好き、逆に体力的に立ち仕事はちょっと厳しい等、個々人の状況に応じて重視する仕事の性質、避けたい仕事の性質を選択することができるようになっております。そこから、また検索ができる形になっております。
 続きまして、「イメージ検索」ということで、地図からの検索ができるようになっております。こちらは、「オフィス街」、「住宅街」、「ショッピングモール・商店街」等、イメージで直感的に検索していただくことが可能になっております。ここまでは、トップページの改修、追加した検索等についての説明でした。
 続きまして、職業の解説も充実を図っておりますので御説明いたします。まず、職業解説等の中の難しい用語には、用語解説というものが付きました。このように、ポップアップで出すことができます。この用語解説は、「しごと能力プロフィール」の各項目にも付いており、数字の意味を簡単に調べながら見ることができるようにもなっております。また、「どんな仕事?」の欄の下には、「よく使う道具、機材、情報技術等」というのも例示されております。「求人検索」ボタンも、分かりやすい求人検索ボタンに変更いたしました。そのまま下に行きまして、「就業するには?」の下の所には、新しく「訓練検索」ボタンも設けております。これをクリックしてみますと、公共職業訓練、教育訓練給付、マナパスの3つのサイトにリンクがありますので、ここからリンク先を選んで移動できるようになっております。また、統計情報も充実いたしました。職業分類単位にはなりますが、全国だけではなく、都道府県別の数値も見られるようになっております。また、ハローワーク求人データとして、全国と都道府県別の求人賃金と有効求人倍率というのも調べられるようになりました。
 最後に、「使ってみよう!」から各利用者ごとに選択して利用できる新たなツールが幾つかございますので、トップページ一番右「便利な情報など」から見てみたいと思います。各種ツールのこの中ですが、求職活動、人材募集につきまして、その流れ、どういったことを調べたり整理する必要があるか等をまとめた「求職ガイド」、「求人ガイド」というのが載っております。その流れの中で本サイトもこうやって使いますよというのを表しております。こちらは、全体版やワークシートだけ等、ニーズに応じてダウンロードできるようになっております。また、厚生労働省職業能力評価基準を基にした「ホワイトカラー系19職種レベルチェック」というのもございます。このチェック欄に、○や△などを付けることができるようになっております。厚生労働省が作成している「知って役立つ労働法」、全国最低賃金といった情報にもリンクが貼られていますので、その都度調べていただけるようになっております。
 最後に、本サイトについてということで概要、本日の資料2-2に付いているものですが、例えばこういったもの、各種パンフレット、これは全部サイトからダウンロードできるようになっております。新サイトの主要な改修ポイントは以上でございます。
()博報堂 株式会社博報堂と申します。よろしくお願いいたします。私のほうからは、新愛称と周知広報について御報告させていただきます。
 まず、新愛称の募集から決定までの過程についてです。募集の告知については、この後のページで御報告させていただきます。愛称募集は731日から930日まで行いまして、2,147点の応募がありました。101日から下旬までの間で、1次審査として、コピーライターを中心にしたメンバーで、2,147点から24点まで絞り、その後、厚生労働省様と協議しまして、更に8案にまで絞りました。1117日に選定委員会を開催し、その8案の中から1位から5位を決定いたしまして、129日の公表を迎えることとなりました。
 審査の内容について、1次審査では、ParameterPositioningPopularityという観点で審査を行っております。2,147案を、これまでにない新しい取組、サービスに見えるかという「新規性」、職業情報提供サイトとしての特徴や機能、コンセプトがイメージできるかという「機能性」、口の端に上るような親しみやすさや覚えやすさがあるかという「情緒性」の3点を数値化しております。その後、上位の24案を4象限で分類して検討いたしました。「具体的」か「抽象的」か、「受動的」か「能動的」かの分類です。さらに、その24案を分類しまして、どういった性格か把握しまして、その後、国のほかの事業の名称とも同様に比較いたしました。
 選定委員会ですが、5名の選定委員の皆様の協議により、8案の中から、1位「job tag(じょぶたぐ)」に決定いたしました。「Powered by job tag」という形にも馴染みやすく、若い世代にも親しみやすいという御意見を頂いております。2位以下は資料を御参照いただけたらと思います。
 選定委員会では学識分野、支援機関分野、人事分野の代表としまして、在り方検討会の構成員でもあられます大藪先生、伊藤様、木下様にも御参加いただいておりました。ありがとうございました。また、特別選定委員としてタレントを起用しまして、選定委員会にも加わって協議していただいております。そのほか、募集用の告知のWEBバナーですとか、そういった所にも顔を出していただき応募促進に活躍していただきました。恐れ入りますが、契約期間の関係で、タレントさんのお名前は差し控えさせていただきます。申し訳ございません。
 次に、愛称募集について、応募の受皿として、応募フォームを備えた特設サイトを設置いたしました。WEB広告ですとか、ほかの各告知からの流入先がこちらとなります。こちらでは日本版O-NET自体の紹介もしておりまして、訪れた方、日本版O-NETを知らない方が来た場合でも、日本版O-NET自身を知ってもらうことができるということも目的としております。愛称選定後は、選定結果を掲載しております。今もまだ掲載されております。
 愛称募集も含めました周知広報についてです。7月から9月の愛称募集時期、1月の選定結果公表時、2月のサイト改修時、大きく3山に合わせて実施をいたしております。愛称募集期間では、募集広告についてはリーフレット作成をいたしました。そのほか、配信関係では、プレスリリースとして紙媒体、WEB媒体、合わせて76の露出、公募ガイドONLINEでは、7月と9月で計4週間の募集の掲載、雑誌公募ガイドへの出稿も行っております。その他、厚生労働省様の公式SNSアカウント、Facebooktwitterでも配信をしていただいております。そして、twitter広告も表示回数は約230万回、こちら記載はありませんけれども、13,800のクリック数でした。
 その後、選定結果の公表の時期については、プレスリリース配信ではWEB媒体23の露出、厚生労働省様の公式SNSアカウントでの配信も行っていただきました。
 サイト改修の時期2月では、プレスリリース配信でWEB媒体21の露出、こちらは資料への掲載が間に合ってなかったのですが、WEBバナー広告で2週間、出稿を行いまして、180万回の表示で、クリック数は26,500でした。一番下の所のSNS配信、厚生労働省様の公式アカウントからも行っていただきましたという資料になります。
 続きまして、周知広報の制作物としまして、パンフレットとサイトの概要資料を作成しております。パンフレットは利用者別に3種類、各4ページのものと、それらを統合した8ページの全体版、計4種類になります。「お仕事をお探しの方用」、「企業の方用」、「支援者の方用」に分け、それぞれの方が日頃抱えているであろう悩みや疑問を提示しまして、それに対して、日本版O-NETはこんなふうに解決できますとか、情報が載っています、こんなふうに検討していただけますというような答えを表示していく形式を取っており、日本版O-NETを身近に感じてもらえるような作りを意識しております。サイトの概要資料ですが、初めにサイト開発の経緯から触れている内容になっておりまして、初めてサイトを知る方にも大きくこのサイトを知っていただけるような形で、概要を記載しております。このサイトで搭載されている機能はどういったものなのか、その機能でどういったことができるのか、そういったことを簡単にまとめています。以上のパンフレットと概要は、サイトの「便利な情報など」のページに掲載されています。以上、新愛称と周知広報についての御報告を終わらせていただきます。
○大藪座長 ありがとうございました。ただいまの御説明について、何か構成員の方々から御質問などありましたらお願いします。リモートで御参加の方は挙手ボタンでお願いします。どなたかおられませんか。では酒井さん、よろしくお願いします。
○酒井構成員 ありがとうございます。ただいま御説明を伺いまして、運用が始まって以降、運用状況がよく確認されているのではないかと思います。また、使い勝手も徐々に向上していっているのではないかと思います。その上で1つお伺いいたしますが、今お伺いしましたような求職者向けの情報提供のほかに、企業の人事担当者向けの情報もあるということだったと思いますが、こちらのほうはどのような状況で、また、更なる活用促進のためにはどのような方策が考えられているのかといった辺りをお伺いいたします。
○大藪座長 いかがでしょうか。
○首席職業指導官室室長補佐 ありがとうございます。企業の方につきましては、今回は求人ガイドですとか、どんな使い方ができますといったようなことを、最初のトップページの所で、企業の方の入り口も作りまして、いろいろな活用方法、人材育成ですとか、そういったところで御活用いただけるようにということでご紹介し、使いやすく、また見やすくなるように努めさせていただいております。これからも、周知等につきましては積極的に進めてまいりたいと考えております。
○大藪座長 具体的に頂いた資料2-2で言うと、8ページ目とか9ページ目の機能紹介の「人材募集サポート」であるとか、「人材育成サポート」もそうですね。8ページから10ページぐらいがそうですかね。
○首席職業指導官室室長補佐 はい、そうです。ありがとうございます。
○大藪座長 募集、育成、タスク管理、この辺りをまたちょっと充実させていくという感じですかね。
○首席職業指導官室室長補佐 そういったところを周知して、努めてまいりたいと思います。
○大藪座長 酒井さんいかがでしょうか。
○酒井構成員 お答えいただきましてありがとうございました。
○大藪座長 ありがとうございます。ほかにどなたか。山本さん、よろしくお願いします。
○山本構成員 育て上げネットの山本と申します。今回から、よろしくお願いいたします。事前に事務局の方には伺ったのですけれども、利用状況とかがよく取れていて、なるほど伸びているのだなというのがよく分かったのですが、ダウンロードできるものがあるというもののダウンロード数について、どれぐらいダウンロードされているかということが見られると、この情報を使って相談をしようというような行動につなげている方がどれぐらいいらっしゃるかなというのを見る指標になるのかなと思いまして、そういうのは取れているのでしょうかというのを伺ったのです。現状、取れる仕組みを入れていない、取れないということで、それはそれでと思ったのですが、是非そういった情報を基に、やってみたことを基に、実際の求職行動にいかそうとしているのかなということが見えるデータも取れるようになると、よりいいのかなと思いましたので、会議の中でも改めて発言をさせていただきました。御質問というよりは、こんなことをという意見のような感じですが、以上となります。
○大藪座長 ありがとうございます。
○首席職業指導官 御指摘を事前に頂いておりまして、現状の仕様では、そのような仕組みをこのサイトの中に入れておりませんので、今回はお答えすることができませんでしたが、確かに求人向けと求職向けのツールというのは、利用状況を我々がちゃんと把握していかないと、次の改善ができないと思いましたので、今後そういったことも仕組みの中に入れていくことを検討してまいりたいと思っております。以上です。
○大藪座長 ありがとうございました。山本さん、いかがでしょう。
○山本構成員 今後是非お願いいたします。
○大藪座長 ありがとうございます。ほかにどなたか。リアルで御出席されている方でどなたかおられますか。伊藤さん、お願いします。
○伊藤構成員 御説明ありがとうございました。こういうふうに実際にファクトで整理いただくと、逆に一歩踏み込んでいろいろなことが分かってくるかなと思っています。その上で1点御質問というか、今後また検討の1つの着眼として考えていただければと思うことがありまして、3ページに職業別ビュー別順位推移というのが出ております。まずここの上位のビュー数を持っている業界業種というのが、要はすごく高い寡占度を持っているのか、割とそうでもなくて、ほかにも高いページビューの業界があるのかどうか、その辺の構造が知りたいなと思うのが1点です。なぜかと言いますと、もし寡占度が仮に非常に高いということであれば、なぜそういう差がつくのかなというのは、この利用者の潜在的な層のリーチに、多分すごく役立つ部分があるのかなと思っています。同じ広報を打つのでも、認知のされ方の違いが業種によってはあるのかなと。あとは業界の特性上、流動性の非常に高い業界で、求職数も多ければ当然高いよねという話もあるだろうし、その辺の構図は何かファクトとして押さえておくといいかなと思ったものです。同じようにどのページ、コンテンツ、機能が使われているかというのも重要なポイントかなと思っております。こちらは後でNRIさんの調査の結果のほうにもあるかと思いますので、まずは今の寡占度の高いと言われている、ページビューの多い業界の、なぜそこが多いのかなという、そこの理由なども掘り下げていただければという、御質問というかコメントです。
○大藪座長 ありがとうございます。いかがでしょう。
○首席職業指導官 そうですね。我々も何となく現時点では推定の域を出ないような説明をしてしまって、大変申し訳ありません。今、ヒントを頂きました寡占度とか、そういったいろいろなファクトで、切り方ができるかどうかというのは、これからちゃんと検討していきたいと思っております。どうもありがとうございます。
○大藪座長 ありがとうございます。いかがでしょうか。漆原さん、よろしくお願いします。
○漆原構成員 連合の漆原でございます。今日は丁寧な御説明ありがとうございました。日本版O-NETが立ち上がって、いろいろな広報が充実しているですとか、使い勝手が良くなっているというのが大変よく分かりました。
 事務局からの事前の御説明を受け、私も使い勝手が気になりましたので、今日の御説明の範囲ではないのですが、気になった点について発言をさせていただければと思います。資格ですとか免許と取得後の仕事の関連性についてです。特定の資格で検索すると、その結果、表示される仕事が、例えば上位資格では表示されなかったり、あるいは、この資格とこの仕事が関連するだろうと思うところの関連性がないものが見受けられました。この作業はJILPTさんで対応されていると思うのですが、資格と仕事の関連性の見直しの頻度はどの程度で、今後どのように見直していくのかについてお聞きできればと思ったところです。
 あともう1つ、例えば資格で検索した者が、仕事との関連性などを見て興味がわき、さらに上位の資格を目指していこうと思えるような作りにしていただけると有り難いなと思ったところです。発言は以上です。
○大藪座長 ありがとうございました。
○松原構成員 JILPTの松原です。資格の基本的な考え方としては、私どものほうでは、必須資格はもちろん入れさせていただいたのと、最初に御提供している職業情報のコンテンツが、就業者さんのヒアリングを基に作らせていただいたので、その業界において必須ではないにしても、ほとんどの方がお持ちのような資格というのを入れるような形にしています。まだ出来上がったばかりですので、更新ということについては、今後、順次行っていくという形になります。ある程度新しい資格も出てきておりますので、更新のタイミングで必要なものは確実に入れさせていただくというような形にしていくのかなと思います。サイトの中の検索などは、また厚労省様のほうで工夫をされるのかなというように認識をしているところです。私の答えられる範囲では以上です。
○大藪座長 ありがとうございます。もしかしたら、データで拾える部分と、実際使われていた方、あるいはその業界で働かれている方の実感と、少しずれがあるということは、ある程度予想されることなのですが、そういうような認知のギャップというか、そういうようなものを、前もこの検討会でも出ていましたが、例えば業界団体とかのヒアリングなどを通じて拾っていくということを工夫してもいいかもしれないですね。漆原さん、大丈夫でしょうか。
○漆原構成員 はい、どうもありがとうございます。
○大藪座長 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
 すみません、私から少し簡単な質問を博報堂さんになのですが、「job tag」と決まったのですが、これはいつから使うのでしょうか。今のところ、まだ日本版O-NETですよね。
○首席職業指導官室室長補佐 ただいま商標登録を申請中でございまして、それが済みましたら進めていきたいと考えております。
○大藪座長 可及的速やかにということですね。
○首席職業指導官 申請はもうしていますので、プロテクトはもう掛けているつもりでいるのですが、まだちゃんと下りていませんので。そういうところです。
○大藪座長 分かりました。ではよろしくお願いします。それではほかにないようですね。大丈夫でしょうか。
 次に進みたいと思います。今度は議題(4)の「職業情報提供サイト(日本版O-NET)(仮称)の民間活用促進事業の結果概要」について、野村総研様から御説明いただいて、そして続けて、議題(5)の「来年度以降の改修予定事項等について」について、事務局のほうから御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
()野村総合研究所 野村総合研究所の吉村と申します。よろしくお願いいたします。皆様、お手元の資料4を御覧ください。日本版O-NET民間活用促進事業の報告書です。今年度、実施した、事業の結果を報告させていただきます。各ページの右下にスライド番号がありますので、それに沿って、順に説明いたします。
 今年度、実施した事業の概要について、スライド2を御覧ください。本事業では、民間需給調整機関の御協力を頂き、日本版O-NETを活用したキャリアコンサルティングを通じた実証を行っております。並行して、就職支援サービス事業者、並びに学校などへのヒアリングを通じた有効な活用方法の調査を行っております。また、様々な職種紹介を行う職業俯瞰図や、求職者及び求人企業向けの活用ガイドなど、日本版O-NETの活用を促進する資料の作成を実施いたしました。本日は、実証の分析結果とそれを踏まえた活用促進策について、説明いたします。
 キャリアコンサルティングを通じた実証の結果について、スライド6を御覧ください。実証の実施概要については、民間需給調整機関に御協力を頂き、300名弱の求職者に対して、日本版O-NETを活用したキャリアコンサルティングを実施いたしました。175名の方に日本版O-NETに関するアンケートに回答いただきました。回答者の属性については、主に第二新卒を中心とした若者、転職を検討される中高年者、派遣型就業の希望者といった3パターンでした。
 スライド8を御覧ください。日本版O-NETが役に立ったかという質問に対して、とても役に立った、若しくは役に立ったという所を合わせて見て、全体として6割の回答者から、役に立ったという回答を頂いております。また、若年の求職者、並びに派遣型就業を希望する求職者に該当する回答者については、8割近くの方から、本サイトが役に立ったとの回答を頂いております。
 スライド10を御覧ください。日本版O-NETを利用したことで、求職活動にどのような変化があったかという質問に対して、全般的にどの求職者においても、日本版O-NETを利用することで、いろいろな業界・職種の職業情報を知ることができたという回答を頂いております。また、派遣型就業を希望する求職者からは、職業情報を知ることができた、自分の強み・弱みを把握することができた、希望する業界・職種の今後の見通しなどについて理解が深まった、求職活動の対象とする業界・業種について新たな選択肢が増えたといったいずれの回答も、一定程度選ばれております。これは、派遣就業を希望される方々は、一定の期間で仕事が変わり、また様々な視点で仕事を考える必要があるということで、言い換えますと、今後のジョブ型のキャリア展開を志向される求職者にも相当する要件の方と考えられますので、今後、そういったジョブ型のキャリア展開を志向するような求職者にも、日本版O-NETが役に立つものであることを示唆しているのではないかと考えております。
 実証結果から抽出した課題について、スライド13を御覧ください。実証でのアンケートに回答いただきました求職者を、学生、若年者、中高年者という世代と、就きたい職業の明確度合いによって、9つのグループに分類し、それぞれのグループに関して、日本版O-NETが求職活動に有効と答えていただいた割合を見ました。先ほど、役に立った、若しくはとても役に立ったと答えた割合を見ましたが、ここでは、その数値が低いグループを見ました。今、表示されている図でいうと、Aの就きたい職業が明確になっていた中高年層、Bの就きたい職業が余り明確になっていなかった中高年層、Cの就きたい職業が全くイメージできていなかった若年層、こういった所は全体として割合が低かったということで、これらのグループの求職者をターゲットにして、日本版O-NETの改善を図ることで、今後、活用促進が図れるのではないかという分析をしております。
 スライド14を御覧ください。前スライドで説明しましたターゲットの求職者ABCのプロファイル、その方々が求める情報、活用促進に資する日本版O-NETの改善策を分析してみました。先ほども説明しましたAの就きたい職業が明確になっていた中高年層については、就きたい職業が、経験した職業であるか未経験の職業であるかというところで分かれることを考え、就きたい職業が経験した職業の場合については、転職に直結する情報を求めることが考えられると思っております。よって、日本版O-NETでより転職に役立つ情報を提供することが、活用促進に資するものだと考えます。また、就きたい職業が未経験の職業の場合の方については、実際の現場のイメージといったものをお持ちでないと思いますので、そういった実際の現場のイメージに関する情報を求められると考えます。よって、転職や職業のイメージを提供することが、活用促進に資するものと考えます。
 また、Bの就きたい職業が余り明確になっていない中高年層については、自分に合う職業に関する情報を求めることが考えられます。よって、興味・関心やスキル、経験を基にした適職診断機能などを提供することが、活用促進に資するものと考えます。
 また、Cの就きたい職業が全くイメージできていなかった若年層、こちらも、今、説明しましたBの就きたい職業が余り明確になっていない中高年層同様に、自分に合う職業に関する情報を求めることが考えられます。ただし、若年層ですので、就労経験がない、あるいは乏しいことも考慮しながら対応することが必要であり、Bと同様に、興味・関心を基にした適職診断のほかに、世の中にどのような職業があるかを紹介する職業俯瞰図、目的別の職業検索機能を提供することが、活用促進に資するものと考えます。
 こういったことを踏まえ、もう一度今後の課題も踏まえ、状況を説明したいと思います。スライド21を御覧ください。今、説明した活用促進に向けた日本版O-NETの改善策について、対応状況を整理しました。こちらは施策ですが、転職に役立つ情報の提供については、先ほど、今年度の改善報告の中でもお話がありましたが、地域ごとの求人倍率の統計情報の提供が今年度末に開始されました。また、求人情報についてはハローワークインターネットサービスのサイトに、訓練情報については公的な訓練情報のサイトに連携、リンクいたします。ただし、いずれも日本版O-NETで閲覧する職業情報を引き継ぐ形での連携、リンクにまでは至っておりませんので、トップサイトに連携、リンクという状況となっております。
 また、適職情報の提供については、興味・価値観検査機能の提供が今年度末より開始されております。それから、世の中にどのような職業があるかという情報の提供については、こちらも先ほど御説明がありましたが、B to B職種に関する職種俯瞰図等を、今年度末より提供開始しております。その他の改善案については、今後に向けた課題とさせていただきたいと思っております。
 スライド22を御覧ください。本事業を実施する過程において、日本版O-NETを知らない方々が多く見受けられました。先ほど来、これは議論にも出ているかと思います。日本版O-NETの活用促進に向けて、まずは周知が重要であると考えます。周知方法としては、公的なサイト、学校や人材事業者のサイトでの紹介、及びサイトリンクやセミナー・説明会の実施、キャリアコンサルティング教材などへの掲載などが考えられます。学生や世代、キャリコンなどの別に普及した情報媒体やITリテラシーなどを考慮して、周知方法を検討していくべきと考えております。
 スライド24を御覧ください。特に、求職者を支援するキャリアコンサルタントに周知することが、本サイトの活用促進につながると考えております。日本版O-NETをキャリコンの補助ツールとして定着を図る方法として、キャリアコンサルタントの資格取得のための養成講座、若しくは資格維持のための継続講習の教材で、日本版O-NETを紹介いただくことが有効ではないかということを考えております。キャリアコンサルタントへ周知いただいて、広く展開いただくということです。
 スライド25を御覧ください。これは別の課題になりますが、社会に出て働くことに不安を感じている若年層向けに、本人ができる「タスク」を基に職業検索をする機能を強化することも必要と考えております。現在は類似するタスクが職種ごとに個別表現となっているため、同一のタスクから類似する複数の職種を抽出することが難しいのではないかと考えております。今後、職業を説明するタスクの記載を更新する際に、類似するタスクの記載表現をそろえるなどの留意をすることも効果的と考えます。
 最後になりますが、スライド26を御覧ください。求職者に対して、ITや看護などの求人が多い分野への職業選択、就職を促すためとありますが、入職やその後のキャリアアップに向けたそれぞれのステージに達するために必要なスキル、知識、資格を示すキャリアラダーといったもの、さらには、将来的に展開が可能なキャリア、職種といったすそ野の広がりを示すことも効果的と考えております。また、求職者が自身の将来像を考える上でも、こういった職業に関する将来の見通し、入職に向けて習得が必要なスキル、知識、資格、入職後のキャリア形成と展開は重要なポイントですので、日本版O-NETで、こういった職種、分野ごとのキャリアラダーとすそ野の広がりを示すことが効果的ではないかと考えております。以上で、弊社からの報告を終わります。
○首席職業指導官室室長補佐 それでは、続いて資料5について御説明をいたします。こちらは、職業情報提供サイト(日本版O-NET)サイト運営方針書の9月版です。前回、夏に本検討会を持ち回り開催をした際の今年度改修予定内容等を反映したものとなっております。具体的な改修内容の御説明は、先ほどいたしましたので割愛いたします。本書の冒頭にもありますが、PDCAサイクルを回す中で、皆様の御意見を頂いて順に取り組んでいくものです。以上です。
○大藪座長 ありがとうございました。ただいま議題(4)(5)の御説明を頂きましたが、これについて御意見や御質問があればよろしくお願いします。また、これまでの説明や議論等を踏まえて、本サイトの今後の在り方等について御意見があれば、併せて御発言をお願いいしたいと思います。藤田さん、よろしくお願いします。
○藤田構成員 御説明ありがとうございました。幾つかあるのですが、まず1点、質問です。実際に民間の需給機関のキャリアコンサルタントが使ってみたということを踏まえてのお話だったかと思うのですが、実際にこれを使って支援をしたキャリアコンサルタントの側から、こういうような機能がもっと必要なのではないか、こういう情報があればいいのではないかなど、必要な情報や機能について、具体的な意見というのはどのようなものが出ていますでしょうか。
()野村総合研究所 野村総合研究所の吉村でございます。こちらに関して、先ほど説明させていただいた資料4のスライド15の「作業部会での主な意見」をご覧ください。この中には、キャリアコンサルタントの方の意見も含まれております。中高年の方々、特にキャリアスライド、キャリアチェンジをする方々をターゲットに、今後、日本版O-NETを強化するべきだといったような御意見などが見られます。
○木下構成員 パーソルホールディングスの木下と申します。この実証実験にパーソルグループも参加させていただいておりまして、キャリアコンサルタントからの声でよく聞いたのは、やはりキャリアチェンジをされるときや、仕事自体が漠然としていて、まだどのような種類があるのか分かっていない若年の方たちに説明するには、やはり非常に役に立ったという、どちらかと言うとポジティブな声です。こういった声のほうが大きくて、もちろん設計とかサイトのところで言うと、いろいろとこうなっていたほうが使いやすいなどという細かな点はあったのですが、総論で言うと、御自身の方向性が定まっていない方に対して一から御説明するのには非常に有効なツールというか、使いやすいものになっているというような声のほうが、想定よりは多かったかなと思っております。
○藤田構成員 ありがとうございます。私もそういう御意見が出るのには非常に納得感があって、この改修によって、非常に様々な切り口と、特に具体的な情報についてよく分かるものになっていると思うので、それは何よりだったと思うのです。
 ごめんなさい、もう1つ追加なのですが、15ページの、例えば中高年者の所のキャリア重視の職業情報の提供の所には、「ポータブルスキルの可視化が重要」みたいなことが出ていますよね。そういうことというのは、例えば日本版O-NET上の機能の中に、それぞれが身に付けているポータブルスキルみたいなものを搭載する可能性というのはあり得るのでしょうか。
○首席職業指導官 事務局です。日本版O-NETのマスターデータのほうに埋め込むというよりは、ポータブルスキルを切り口に職業適性などを判断できるようなツールを追加的に搭載することを検討していて、そちらのツールがうまく開発されれば、日本版O-NET上に搭載したいなというように考えております。
○藤田構成員 ありがとうございます。ポータブルスキルというのは、言語化していくときに、なかなか定型化しにくいところもあるだろうと思うので、どちらかと言うと、キャリアコンサルタントの対話や具体的な求職者の方との会話の中で、それが明らかになっていくという性格のほうが強いのではないかと個人的には思っています。そういう意味では、全てをこの日本版O-NETの中で解決するというよりは、キャリアコンサルティングのプロセスの中で活用がうまくできるような追加の機能があるといいのだろうなというように、今の御意見は承ったという感じなのですが、そういう認識でよろしいですかね。
○首席職業指導官 はい、御認識のとおりだと思います。もとより、日本版O-NETが一から十までやるというものではなくて、これはあくまで、やはりキャリアコンサルティングとあいまって効果を発揮するツールであろうというように我々は認識しております。御認識のとおりだと思います。
○藤田構成員 ありがとうございました。一旦、以上です。
○大藪座長 ありがとうございました。ほかに、どなたか御質問や御意見はありませんか。星野さん、よろしくお願いします。
○星野構成員 私の方から、意見なのですが、26ページの御説明に関連してです。私は東京新卒応援ハローワークでtwitter発信をしていて、厚生労働省の方から日本版O-NETのツイートがあるたびにリツイートや、引用リツイートをしています。今、フォロワー数が512から513ほどで、学生が中心ですが、実は企業の皆様も多く見ておられます。IT企業様や介護事業者様などは、よく私どものツイートに反応して、ハートマーク(いいね)を付けていただいています。何を申し上げたいかと言うと、介護事業やIT事業で人手不足で人材を確保したい企業様が、大変ハローワークの方に向いて下さっています。今、日本版O-NETの「社内業務(タスク)整理」のフォーマットで1回シートを作り、社内固有業務をプラスアルファしたりして、オリジナルのタスクシートが作れるようになっています。是非、そういった事業者様にタスクシートを御利用いただきたい。それを、例えばハローワークや民間の紹介所様への求人申込みの際に活用していただき、その後どのような変容があったのかということを少し見ていくと、使い勝手の面で、研究・開発していくことに寄与できるのではないかなというように思いました。以上です。
○大藪座長 ありがとうございます。
○首席職業指導官 貴重な御意見をありがとうございます。今年度の活用促進事業で、そこまで深掘りしたきっちりとしたことができなかったのですが、本来は、やはりそういった所に行って活用事例をちゃんと提案しないと、日本版O-NETを知らない方はすぐにそこまでたどり着けないと思いますので、今後は、そういったところまでちゃんとスペックを伸ばせるように考えていきたいと思います。
○大藪座長 ありがとうございます。山本さん、よろしくお願いします。
○山本構成員 お時間のない中、何度もすみません。スライド25は、もしかしたら私の仲間が発言したことを盛り込んでいただいたような内容なのかもなと思いながら聞いておりました。本当に、できることから仕事について考えるということが、仕事に対して不安の強い方にとっては有効なので、ここは是非実装を進めていただけたら有り難いなと思っています。
 更に先の話になるかと思うのですが、先ほど藤田構成員もおっしゃっていらした、やはり日本版O-NETは、支援やキャリアカウンセリングとの掛け算でいきるツールなのだろうなというように私自身も思っていて、ただ一方で、Webのサービスということもあるので、まだ支援につながっていない、カウンセラーとつながっていないという方もいらっしゃるのではないかというように思うところです。支援者とつながっていない状況で、適性検査などの結果だけが本人に伝わるというのは、なかなかリスクの高いことでもあります。例えば、結果が出た後に、まだ相談する相手がいなければ、相談できる所があるから、これを持っていくと、そういった所でこういうように相談ができるんだよとか、何を相談したらいいんだろうかというように、相談できない人は悩むところがあるので、あなたのやったこれを持って相談機関に行くと、そこでカウンセラーさんがこれを切り口にいろいろなことを聞き出して、あなたの職業理解の手伝いをしてくれるんだよという、そういう背中を押すようなメッセージもどこかでくっついてくるようになると。私としては、やってみておしまいになってしまうのが一番もったいない気がするので、是非そういった後押しになるようなものを、まだ支援とつながっていない、カウンセラーとつながっていない方をカウンセラーさんとつなぐような要素も今後入れていっていただけると、違う意味で、若者であったりを職業につなぐということになるのかということを思いながら聞かせていただきました。以上です。
○大藪座長 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○首席職業指導官 本当におっしゃるとおりです。我々は、キャリアコンサルタントの方々にとってはそれは当たり前のことだと思って何か過ごしていたのですが、確かにキャリアコンサルタントではない、支援を受けられる方々、とりわけ若い方々にとっては、やや説明不足であった、ちょっと丁寧さが欠けているかもしれませんので、御指摘のとおりだと思いますので、次年度以降の改修等については考えていきたいと思います。ありがとうございます。
○山本構成員 是非お願いいたします。
○大藪座長 そうですね。やはり何と言うか、個人の方、特に若い方がお使いになって分析をされて、それと、リアルのカウンセリングであるとかエージェント紹介というようなものとの紐付けが、ちゃんとスムーズにできるようなシステムがあればすごくいいですね。ありがとうございました。藤田さん、またよろしくお願いします。
○藤田構成員 何度もすみません。今、山本さんがおっしゃったことも含めて、この報告書の中にも、キャリアコンサルタントがちゃんとこれを使えるようにするための施策が必要だということがあり、それには全く大賛成です。一番早いのは、養成講習や更新講習として、この日本版O-NETをどう使ってキャリアコンサルティングをしていくのかというテーマの講習を用意する、こういったことが結構有効なのだろうというのがまず1つあります。そういう意味では、先般、キャリアコンサルティング協議会の会員が集まる定例会の場で、首席職業指導官に直接この件について御説明頂いたのは大変有効だったというように思いますので、そのことを進めていきたいなというように思います。
 もう1つは、今、全国に展開されているキャリアサポートセンターやキャリアコンサルティングの職能団体が、いろいろなキャリアコンサルタントを登録メンバーとして様々な実践活動に入ろうというようなことがありますので、そちらでこういうツールを使って支援ができるような体制を作っていくというのが、キャリアコンサルタント側の体制整備という意味では結構有効なのかなと思っています。そのようなことについて、協議会としても是非、会員メンバーと議論したり進めていきたいなと思っているところです。以上です。
○大藪座長 ありがとうございました。ほかに、どなたか。根本さん、お願いします。
○根本構成員 根本でございます。ニュース等でも御存知かとは思うのですが、今、私自身はデジタル庁の準備のほうに若干携わっていて、実は先日も先行人事ということで、民間からの採用の面接官等をさせていただきました。採用チームは別にいて、私はその面接官という形で入ったのですが。やはり最近ですと、デジタルトランスフォーメーションがどうたらこうたらとか、そういった話で、特に、官庁でもデジタルに寄せた初めての組織を作るということで、どういった人事制度にすべきなのかとか、どういったキャリア形成をすべきなのかというところで、一応私のほうから日本版O-NETを使ってみたらどうですかという提案はさせていただいております。ただ、採用されるかどうかは、また別問題で、採用は採用のチームがいてやっているのですが。
やはり官庁でもこういったデジタル人材、社会的にもDXの話が熱くなっているところであって、特に人の取り合いになっている最中でもあります。そうすると、やはり長い目で見たときに、せっかく官庁を作るのであれば、民間から採る100人というのは、あくまでもリボルビングドア型、いわゆる回転ドア方式で数年でいなくなるという前提があるので、残るプロパーの職員のキャリア形成をちゃんと考えてあげないと、100人の中で民間採用された方々から、やはりちゃんと技術移転をしていくとか、ちゃんといる間にうまくキャリア形成をするような形をプロパー側に置いていかないと、なかなか組織としてもたないのではないかなということで、ちょっと提案はさせていただいております。
その中で、これは私目線なのですが、国のIT政策プロジェクトはとんでもなくでかい、特にハローワークシステムは官庁でも2番目に大きいもので、そうすると、普通のプロジェクトマネージャーだともたない仕掛けで、例えば最近ですと、ちゃんとプログラムマネージャーであるとかポートフォリオマネジャーといったところ、26ページでいくと、キャリアラダーの中にそういった、より高度な、これは看護師さんのやつですが。先ほどの御説明資料の中だと20ページで、IT(工程別)職種図、IT(業界別)職種図というのをせっかく作っていただいて、これはすごく見やすくなってきている。特にIT業界は細分化がすごい、技術の進展が早いというのもあって、やはりブラッシュアップしていくというのは非常に重要かなということと、当然デジタル庁の中でもプロジェクト単位でまずは管理をやっていくというような感じになっておりますので、こういったところをうまく活用できればなと。そうすると、やはり国のプロジェクトはすごく大きいものが多いということでいくと、単純なプロジェクトマネージャーとかというよりは、もうちょっと大きいプログラムとかポートフォリオとか、あとはもう少し細かいAIの話だ何だかんだといろいろありますので、そこでいろいろ活用できればなということで、デジタル庁の中では提案しています。その中で、先ほど申し上げたところをブラッシュアップしていただけると助かります。以上です。
○大藪座長 ありがとうございます。
○首席職業指導官 そうですね、特にIT関連は変化が早くて、我々はほかの分野に比べて足早に見直していこうというふうにして、もうJILPTとは合意しておりますので、特に今の御意見も踏まえてやっていきたいと思っております。
○大藪座長 はい、ありがとうございます。ほかにどなたか、御質問や御意見はありませんでしょうか。
○伊藤構成員 伊藤です。よろしいでしょうか。
○大藪座長 よろしくお願いします。
○伊藤構成員 すみません、直接内容に関係することではないと思うのですけれども、今、NRIさんから御説明いただいた内容も、サンプル数は少ないのですけど、割と傾向やものはよく見えるのではないかなと思って、中身に関しては非常に興味深く聞かせていただきました。ただ、やはりちょっとベースのサンプルが少ないところもあるので、今後、システム、こういうのが見えてくるというのが1つ、すごい重要なことだと思います。利用の実態や関心みたいなものをちゃんと捕捉していくという意味だと、今、実装されているのかどうか、もし実装されていたら申し訳ないのですけれども、役に立つ、役に立たない、その辺を各ページや重点的なコンテンツにサイトに来た方に入力いただける仕組みを持って、人が関与しなくても自動的に評価を回収できるようなものを作っていくと、最初のほうに御説明いただいたページビューの動向などと合わせると、いろいろな動態が分かってくるのではないかなと思いました。今後のシステムの改修などでは、自動的に利用者の関心度合いを回収できる仕組みなども用意しておいていただけるといいのかなと思いました。以上です。
○大藪座長 ありがとうございます。
○首席職業指導官 アンケートは、皆様も一度触っていただいてお分かりのとおり、最初にポンと出て、それ1回きりでして、ページとかコンテンツごとにというふうにはなっておりません。コンテンツごとの利用の分析などということについては、まだ回収の仕組みというのは、御指摘のとおり不十分なままでございますので、今後の課題としてやっていきたいと思います。ありがとうございます。
○大藪座長 先ほどお話にも出たように、例えば、この職種あるいはこの業界とかというのは、それぞれ特殊性があるわけであって、そういうふうなところと今の伊藤さんの御意見を結び付けて、どういう業界、どういう仕事、あるいはここからここに移ったとか、この職種からこの職種に次に行ったとか、そういうふうなところまでトレースできて、データとして回収できたら、それは多分かなりのことが分かってくるのではないかなという気がします。ありがとうございました。ほかにどなたか、大丈夫でしょうか。
 私、座長のほうから言うのもあれなのですけれども、今の皆さんのお話を聞いていて、やはりポイントとなるのは労働情報、労働市場の中における情報の在り方というか、そういったことがポイントなのかなと、そもそもに戻るのですが。例えば、エージェントの方であるとか、あるいはカウンセリングの方が、日本版O-NET情報をうまく使うかについては、そこで使う労働情報、職業情報であったり、あるいは業界情報や動向であったり、あるいは企業レベルの話かもしれないのですが、様々な労働情報というのをきちんと共通言語化して、フォーマット化しないと、データの活用度というか利用度というのにすごく響いてくるわけです。やはり共通フォーマット化と用語の定義のようなものというのは、次の課題なのかなという気がしました。ほかに何か御意見や御質問はないでしょうか。大丈夫でしょうか。ありがとうございました。
 それでは、次の議題(6)の「その他」ですが、これは事務局からの御連絡になりますので、事務局から御説明をお願いします。
○首席職業指導官室室長補佐 本検討会の今後の予定についてです。今回頂きました御意見などを基にして、来年度の改修、再来年度の予算等を検討してまいりまして、来年1月から3月頃に、結果の御報告などとともに、この会議の開催を予定しております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
○大藪座長 どうもありがとうございました。それでは、以上で本日の会合を終了いたします。皆様、お忙しいところ、どうもありがとうございました。