就労場面で必要な日本語能力の目標設定ツールを開発しました

就労場面で必要な日本語能力の目標設定ツール

厚生労働省は、 令和2年度の事業で、企業などで外国人従業員とその上司・同僚などが円滑にコミュニケーションを図れるように、外国人従業員の日本語能力を確認し、目標設定を行うことのできるツール「就労場面に必要な日本語能力の目標設定ツール」とその使い方の手引きを開発しました。

企業で必要とされる日本語能力は業種や職種によっても異なり、同じ企業で働く外国人従業員の日本語能力もさまざまです。

このツールを自社のニーズに応じてカスタマイズし、外国人従業員の日本語能力を確認し目標設定を行うことで、外国人従業員の能力開発や育成などに効果を発揮できます。ツールは、以下のリンクからダウンロードできます。

就労場面で必要な日本語能力の目標設定ツール(Excel:17KB)

また、ツールの解説や使用事例を示した手引きは、以下のリンクからダウンロードできます。

就労場面で必要な日本語能力の目標設定ツール―円滑なコミュニケーションのために―使い方の手引き(PDF:8,111KB)

本ツールの構成

○就労Can do リスト(めやす)

・就労場面において日本語を使ってできること(言語活動)を「~することができる」という表現で示した文を「就労Can do」といい、「使い方の手引き」に掲載している「就労Can do リスト(めやす)」はその49項目を一覧にしたものです。
・49項目のリストは目安です。

○就労場面における日本語能力:参照表

・「就労Can do リスト(めやす)」の49項目を表で示しており、就労場面で日本語を使って行う7つの言語活動※1を縦軸にし、7つのレベル※2を横軸に表したものです。
・就労場面で必要な日本語能力を網羅しているものでも、絶対的なものでもありません。
・目標設定する場合には、表にあるすべての言語活動を網羅する必要はありません(就労場面によって、必要な言語活動も、そのレベルも異なります)。
 
※1 聞くこと、読むこと、話すこと(やりとり)、話すこと(発表・報告)、書くこと、オンライン、仲介(橋渡し)
※2
A1 A2.1 A2.2 B1.1 B1.2 B2.1 B2.2
基礎段階の言語使用者 自立した言語使用者
 
  A1 A2.1 A2.2 B1.1 B1.2 B2.1 B2.2
聞くこと 当人に向かって、非常にゆっくりと気をつけて発音されれば;あいさつや簡単な指示を理解することができる。 非常にゆっくりと話されれば;職場の基本ルールや安全衛生(守らなくてはいけないこと)に関する語句や表現を理解することができる。 ゆっくりと話されれば;日々の業務で行う決まった手続きや手順(日課、ルーティン)の語句や表現を理解することができる。 はっきりとした標準的な日本語で話されれば;部署内での作業指示や引継ぎ事項など、日々の話題の短い説明を理解することができる。 はっきりとした標準的な日本語で話されれば;社内の仕事上の話題について、簡単な事実関係の情報を理解することができる。 標準的な日本語で話されれば;社内で行われる議論等で、担当領域の議論の流れを理解することができる。 標準的な日本語で、特殊な慣用表現などが使われていなければ;社長スピーチ、社外講演会、顧客による説明などを理解することができる。自社や競合他社のニュースを聞いて理解することができる。
読むこと 日常によくある短い簡単な表記であれば;イラストや写真などの視覚的補助や、場面から推測して読むことができる。馴染みのある固有名詞、単語や基本的な表現を部分的に理解することができる。

カタカナや漢字の例:よく行く場所や施設名、出会った人の名前、時間(月日、時分、日中、夜間、曜日)など
日常業務などの活動領域内でよく使われる語句で簡潔に書かれているものであれば;短い説明や掲示(指示、危険警告など)を理解することができる。

カタカナや漢字の例:業務に関連のある単語、頻繁に行う動作を表す言葉など、限られたもので繰り返し目にするもの
職場内で日常的に使われる言葉で書かれているものであれば;確認や注文などの、短い一般的な様式の文書等を理解することができる。 簡潔に事実等に基づいて書かれているものであれば;担当領域や業務の範囲内の、指示書や申し送り事項などは十分に理解することができる。 業務上の課題遂行のために、マニュアルや関連資料やメールなどにざっと目を通し、業務に必要な情報を収集することができる。 担当領域の文書や記事やメールを、独力でだいたい読み解くことができる(広汎な語彙力を持っているが、頻度の低い慣用句にはいくらか手こずることもある)。 専門領域の書籍や論文等から、比較的長い文章を理解し、必要な情報や論点を読み取ることができる。
話すこと
(やりとり)
職場内のいつも接している相手と:ゆっくりとした繰り返し、言い換え、言い直しをしながらであれば;簡単なやりとり(あいさつ)、簡単な質疑応答(自己紹介や身近な話題について)をすることができる。 職場内で:仕事上の簡単な情報交換で済む日常の話題ならば;コミュニケーションをとることができる(非常に短い社交的なやりとりには対応できるが、自分から率先して会話を進められるほどの力はない。) 社内の関係部署の人と:担当者間ミーティング等の短いやりとりで、ときどき上司や同僚が助けてくれるならば;比較的容易に会話をすることができる。

社外の人と:非常に典型的な日常の話題ならば;自身の考えや情報を交換し、質問に答えることができる。
社内外の人と:仕事に関連のある身近な事柄や一般的なニュースの話題ならば;個人的な意見を表明したり、情報を交換したりすることができる。 社内外の人と:担当領域に関連したことであれば;解決すべき事柄について話し合いをすることができる。情報を交換したり、チェックしたり、確認したりすることができる。 社内外の人と:日本語話者を相手に、一般的な事柄について、ストレスを感じさせることなく、流暢に会話することができる。重要なことを強調したり根拠を示したりして、自分の考えをはっきりと説明し、主張することができる。 社内外の人と:担当領域から一般的なものまで幅広い話題について、流暢に、正確に、そして効果的に言葉を用いて、言いたいことを概ね表現できる。その場にふさわしい丁寧さで、自然なコミュニケーションをとることができる。
話すこと
(発表・報告)
あらかじめ準備していれば;あいさつや自分の名前や所属などの簡単な情報を言うことができる。 職場環境や日課などの日々の身近なことならば;簡単な語句や文を並べて単純な発表・報告をすることができる。 業務に直接関係のある事柄や物についてであれば;簡単な言葉や短い文を使って、説明することができる。 説明すべき事柄を順序だてて、比較的流暢に、簡単な発表や報告をすることができる。 聞き手が理解しやすいよう、要点を選んで話すことができる。また、容易に推測できる質問には対応することができる。しかし、込み入った質問に対応することができない。 担当領域に関連するテーマについて、多様な選択肢の利点や不利な点を示しながら、自身の主張を明確に説明することができる。また、想定できる様々な質問にも対応することができる。 専門領域に関連するテーマについて、要点を適切に強調し、明確かつ体系的に展開でき、流暢に発表・報告をすることができる。内容の補足など、事前準備のない展開にも対応することができる。
書くこと 自分の名前や所属などの基本的な事柄や、あいさつなどの定型表現ならば;平仮名といくつかのカタカナ、漢字を使って、書くことができる。 日常的な仕事中の事柄ならば;平仮名やカタカナ、いくつかの漢字を使い短い文をつなげて、簡単なメモや、ごく簡単な文を書くことができる。 日々の業務など広く自身と関わりのある事柄ならば;必要な漢字を使って日誌や作業記録を時系列で書くことができる。その際に、順序を示す接続詞(まず、次に、それから等)や接続表現(ので、から、が等)を使ったりして、簡単な文を書くことができる。 日々の業務など広く自身と関わりのある事柄ならば;平仮名、カタカナ、漢字を使い分けて、標準的な形式を模倣しながら、短い報告文やメール文を書くことができる。 担当領域の事柄についてならば;表記上のルールに留意して、自身の調べた情報や事実を、意見を交えながら整理して報告することができる。 担当領域に関する事柄ならば;詳細に書くことができる。自身の考えの根拠を示しながら説明する文章を書くことができる。 専門領域に関する事柄ならば;伝えたい、あるいは主張したい重要な点と補足事項のバランスを適切に考慮し、読み手が理解しやすいメール、レポート、プレゼン資料等を書くことができる。
オンライン 翻訳機能に頼りながらも、とても短い文で簡単なメッセージや個人的なことをオンラインに投稿することができる。(例:メッセージアプリで業務開始、遅刻や欠席の連絡ができる) 翻訳機能に頼ることがあるが、ビジネスチャット等で:日常のやりとりであれば;簡単なやりとりを行うことができる(例:連絡事項を確認して返信する)。 1対1のオンライン会議で:回答するのに十分な時間が与えてもらえれば;自分自身を紹介し、簡単なやりとりを行い、質問をしたり、予測可能な日常のトピックについてアイデアを交換したりすることができる。 社内の小グループのオンライン会議で:視覚的な補助や対話者のきめ細かい支援があれば;やりとりに加わることができる。 プロジェクトチームのオンライン会議で:参加し、簡単な指示に従い、わからないことは聞いて、担当業務を遂行することができる。 オンライン会議で:積極的に参加し、関心のあるトピックに関する意見があるときは、その場で会話に入り、ある程度述べることができる。ただし、対話者が慣用表現や複雑な言葉を避け、回答する時間を確保する必要がある。 オンライン会議で:積極的に参加し、同時にチャットのやりとりも見ながら状況・背景を踏まえて、適切に対応することができる。
仲介
(橋渡し)
該当なし 日常業務に関連する事柄で、(ゆっくりと)明瞭に簡単な表現で示されていれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、与えられた指示や案内(例:仕事の手順変更のお知らせ等)の内容を、母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。 日常業務に関連する事柄で、短くて単純な文章で書かれていれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、張り紙や通知に含まれる特定の情報(例:安全手順、メール等に記載されている会議の場所や日付)を、母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。

明確でわかりやすく話されれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、重要な部分(例:作業手順)を母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。ただし、日本語話者に対して、何度も聞き返したり、言い直しを求めることがある。
日常業務に関連する事柄で、簡単で短い文書や説明であれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、その情報を母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。

標準的な日本語でゆっくりと話してもらえれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、聞き返したり、長く考える時間をとりながら、母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。
担当領域に関連する事柄で、日常的で定型的な文書(作業指示書・操作マニュアル等)であれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、その内容を母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。

想定しうる簡潔な内容(電話応対・口頭での業務指示等)の事柄で、標準的な日本語ではっきりと話してもらえれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、主な内容を素早く、母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。
担当領域に関する事柄で、簡潔にまとめられた文書(会議の議事録等)であれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、そのまま正確に母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。

前もって準備していない少し複雑な話題であっても日本語話者が短く切って話してくれれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、その都度内容を的確に母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。
専門領域に関する事柄で、高度な内容の文書であってもわかりやすい構成であれば;自身よりも日本語が熟達していない同僚や相手に、内容を要約して母語や相手にわかる言葉で伝えることができる。

日本語と母語で行われる会議において、双方の社会文化的な背景も時には加味しながら、二言語間の通訳をすることができる。

お問い合わせ先

人材開発統括官付能力評価担当参事官室

TEL:03-5253-1111(内線5880)