照会先
医薬・生活衛生局 総務課
課長補佐:
藤沼 義和 (内線2707)
(代表電話) 03 (5253) 1111
(直通電話) 03 (3595) 2377
報道関係者 各位
行政文書の誤廃棄について
厚生労働省医薬・生活衛生局において、行政文書の誤廃棄が確認されましたので、その概要等をお知らせします。
今回の事態を重く受け止め、今後、このようなことが起きないよう行政文書の厳正な管理による再発防止策に努めてまいります。
1.事案の概要
令和3年3月24日(水)に医薬・生活衛生局において書類等の廃棄作業を行いましたが、その際、廃棄業者が、廃棄する段ボール箱(以下「廃棄書類」という。)と誤認して、同局総務課のレイアウト変更工事のため廊下に待避しておいた行政文書ファイル(ファイル数185件)が入った段ボール箱(以下「保管書類」という。)を搬出し、溶解処理してしまいました。
なお、当該ファイルは全て溶解処理されており、外部に流出する可能性はありません。
また、当該ファイルのうち183件のファイルは、業務に支障が生じないよう電子データ等により内容を復元できる見込みです。
2.経 緯
◯ 令和3年3月21日(日)
定員増に伴う課のレイアウト変更のため工事を実施。
◯ 令和3年3月22日(月)~
課の前の廊下に待避しておいた行政文書ファイル等を段ボール箱から取り出し、各職員が課内の所定の場所に戻していた。
◯ 令和3年3月24日(水)
・廃棄業者が廃棄書類を搬出する作業を実施。
・廃棄書類と保管書類は離れた場所に区分けして置いてあり、廃棄業者の作業員に対して、担当職員が廃棄書類が置いてある場所を指さしながら口頭で搬出対象の廃棄書類(段ボール箱表面に「廃棄」と記載)を指示。
・廃棄業者は、廊下に待避していた保管書類も廃棄書類と誤認して搬出。
・廃棄業者は厚生労働省を出発した後、溶解処理場に直行し、搬出した保管書類を含む段ボール箱全てを溶解処理。
3.誤廃棄した行政文書ファイル
1)誤廃棄した行政文書ファイル数 185件
(行政文書ファイルの内容)
・法令改正等関係資料 68件
・質問主意書に対する答弁書 35件
・地方自治体への通知 26件
・薬局、薬剤師関連通知 21件
・審議会、検討会関係 10件
・政府部内回答文書 9件
・訴訟手続文書 6件
・法令事務参考資料 4件
・公益法人関係 4件
・薬剤師行政処分関係 2件
2)うち個人情報が含まれていた行政文書ファイル件数 20件
(個人情報の内容)
・審議会や検討会の委員の氏名や略歴、行政訴訟の原告氏名、登録販売者の職務経歴に関する情報、薬剤師の行政処分歴、グレーゾーン制度等に係る申請者の情報
(個人情報の外部流出の可能性)
・誤廃棄した行政文書及び個人情報については、溶解処理場における記録やデータにより、全て溶解処理されていることが確認されており、外部に流出する可能性はありません。
3)誤廃棄した行政文書ファイルの復元の可否等
誤廃棄した行政文書ファイル185件のうち183件の行政文書ファイルは、業務に支障が生じないよう電子データ等により内容を復元できる見込みです。
4)復元が不可能な行政文書ファイル 2件
・「再教育研修(平成27年度)」 保存期間10年
薬剤師の個別研修指導者の選任等に係る書類
・「再教育研修(平成28年度)」 保存期間10年
薬剤師の個別研修指導者の選任等に係る書類
※ 過去の薬剤師の再教育研修に関する資料であり、個別研修毎に一連の手続が完了しているため業務に支障はない
4.発生原因
廃棄業者の作業員に対して、担当職員は廃棄書類が置いてある場所を指さしながら口頭で指示したものですが、結果的に担当職員と廃棄業者の作業員との意思疎通が不十分であったことから、廃棄対象の段ボール箱について認識の齟齬が生じてしまったことが考えられます。
5.再発防止策
(1) 局内すべての職員において、廃棄文書を含めた行政文書の適正な管理を徹底します。
(2) 局内すべての職員に対して、公文書管理に関する省内のe-ラーニング研修等を再度、受講するよう徹底します。
(3) 廃棄業者が廃棄書類の搬出作業を行う場合は次の対応を徹底します。
・廃棄業者に対し明確な指示(文書による指示及び明確な指さし確認)を行うこと
・作業が終了するまで職員が立ち会うこと
・作業終了後は廃棄書類のみを搬出したことを確認すること
(4) 課室のレイアウト変更や引越作業を行うに当たり、必要書類を廊下等に置かざるをえない時には、誤って廃棄することのないよう明確に掲示することを徹底します。
(5)(3)及び(4)の留意事項については、大臣官房公文書管理・情報公開室から全省に対して周知・徹底します。