第143回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会 議事録

日時

令和2年11月13日(金)10:00~12:00
 

場所

厚生労働省 オンライン及び職業安定第一会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館12階)

議事

議事内容
○伏木雇用保険課長補佐 本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
 冒頭、開催に先立ちまして、幾つか事務局のほうから御案内を申し上げます。
 本日、一部の委員の皆様、Zoomで御出席いただいております。今、画面が会場にもありますけれども、部会長と会場がそれぞれ映っているかと思います。
 まず画面をクリックいただいて、マイクのアイコンがオフになっていることを御確認いただければと思います。部会進行中、委員の皆様のマイクは一旦オフとさせていただきますけれども、発言なさる際、画面上で挙手していただければ部会長のほうから指名をさせていただくということです。部会長から御指名があればマイクをオンにしていただいて御発言ください。
 会議進行中にもし通信トラブル等ありましたら、チャットないしはこちらの電話番号を御案内していますので御連絡ください。もし通信遮断で全然つかなくなったときは、部会は一時休憩ということもございますので、あらかじめ御容赦いただけますと幸いです。
 あわせまして、本日、ペーパーレス開催としております。資料は会場の皆様のお手元のiPadに格納しております。現在、議事次第を表示しているかと思いますけれども、タッチしていただくと左上にマイプライベートファイルというものが出てくるかと思います。それで1個戻ったところで、資料1、資料2というPDFがそれぞれ格納されているかと思いますので、御確認ください。
 もし御不明点がありましたら、事務局をお呼びください。
 ということで、一旦資料の御説明は以上です。
 なお、本日も新型コロナウイルス感染症蔓延防止の観点から、会場の人数を抑えるということで、傍聴のほうは別会場にてオンラインで行わせていただいております。傍聴の皆様におかれましては、御理解いただきますようお願いいたします。
 事務局からの説明は以上となります。
 では、部会長、よろしくお願いします。
○阿部部会長 おはようございます。
 では、ただいまから第143回「雇用保険部会」を開催したいと思います。
 本日の委員の出欠状況ですが、公益代表の田島委員が御欠席です。
 それから、オンラインでの御出席ですが、公益代表の中窪委員、使用者代表の湊元委員、柴田委員でございます。公益代表の水島委員は途中からオンラインで御出席とお聞きしております。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 本日の議題ですが、「雇用保険制度について」ということです。
 早速ですが、事務局から資料に沿って御説明をいただき、その後、質疑に入りたいと思います。
 それでは、事務局、お願いいたします。
○伏木雇用保険課長補佐 それでは、私、伏木のほうから御説明差し上げます。
 資料ですけれども、もともと次第のところで資料1「育児休業給付」というものと資料2「雇用保険財政と執行状況」というものとあったかと思います。まず私のほうから一通り両方の説明をさしあげて、その後御質問等いただければと思います。
 まず、資料1「育児休業給付」のほうをお開きいただけますでしょうか。
 1ページ目が育児休業給付の概要でございます。基本的なところは皆様もう御案内かと思いますけれども、改めて幾つかの点を補足しながら御説明さしあげたいと思います。
 まず育児休業給付の概要ということで、下の絵にありますとおり、給付率につきましては、最初の6か月は67%、それ以降は50%ということでございます。これは、例えば父母がそれぞれ取ればそれぞれ6か月ずつ67%、50%ということでございます。
 3)給付額というところにそう書いてありますけれども、※のところを少しだけ申し上げます。まず、この給付は非課税であります。それから、育児休業給付期間中、これは給付とは関係ないですが、社会保険料は免除になります。ということで、休業前の手取り賃金と比較した実質的な給付率は8割程度となっています。
 ※の2つ目ですけれども、子を養育する必要がない期間に一時的・臨時的に就労することが可能。この一時的・臨時的にというのは、これ自体は育児休業制度のほうでの要件ということにはなりますけれども、括弧書き、雇用保険の給付のほうにおきましては月10日以下、ないし10日を超えても月80時間以下ということであれば、育休期間中の就労があってもよいと。これを超えると給付は出ないという形になっております。
 ※の3つ目ですけれども、そうした一部就労みたいなこともあって、賃金と給付の合計額が休業開始時の賃金の80%を超える場合には、超える部分を減額ということでございます。ですので、給付率67%の時期でありましたら、その上に13%分賃金を得るところまでは減額はありませんけれども、そこを超えると徐々に減額していくということでございます。
 次のページに行っていただけますでしょうか。
 育児休業給付の主な制度変遷ということで整理をしてございます。給付率をこれまでの間、累次の見直しをしてきたという経過がございます。足元、今年3月の令和2年改正におきまして、育児休業給付の位置づけを見直しました。という関係で、※にありますけれども、暫定措置としていた給付率67%とかというところを本則で規定することにしてございます。一番下の行に書いておりますけれども、育児休業給付の収支を失業給付等とは区分して経理するという改正をしております。
 次の3ページが育児休業給付の位置づけを見直したときの資料でございます。左下にありますとおり、青い棒グラフがいわゆる求職者給付ということで、景気の状況、完全失業率などの動きに応じて動いているのだけれども、下のほうでオレンジ色になっている部分、育児休業給付などについては景気状況に関わらず動いているということで、それに応じた経理をしようということでございます。このときの改正の内容としては、育児休業給付を他の失業等給付とは異なる給付体系に位置づけるということと、収支を区分して、育児休業給付に充てる独自の保険料率を設定する。あわせまして、育児休業給付資金という形で、育児休業の安定的な運用のための資金を設定するということをしてございます。保険料率は1,000分の4ということで充てております。
 次のページが、令和2年の法改正を検討した際の雇用保険部会でいただいた報告書でございます。詳しい説明は割愛させていただきます。
 その次の5ページですけれども、これも令和2年の改正を検討するに当たり、令和元年12月にお出ししたその時点での財政運営試算でございます。実際にこのとおりやっているわけですけれども、令和2年度から上の失業等給付と下の育児休業給付等を区分して経理をしております。育児休業給付のことについて申し上げれば、保険料率1,000分の4ということでの設定をして、最初の数年はある程度の差引剰余で一番下の育児休業給付の資金を貯める形で、この推計ですと5年度、6年度は若干赤が出てくるけれども、5年程度安定的に運営が可能ということで推計をして御審議いただいたということでございます。
 続きまして、6ページ、育児休業給付の支給状況でございます。こちらはこれまでの傾向どおりで、令和元年度の数字、この部会で新しくお示ししますけれども、これまでの傾向どおりで大体伸びてきておりますということです。一番右から3番目、給付総額のところを御覧いただきますと、令和元年度は5700億ほどということで、大体これまで年8%程度伸びているという傾向の中で進んでおります。
 その次の7ページにつきましては、それを月次でお示ししたものでございます。これは令和2年4月以降の足元の動きをお示しするものでございます。支給金額の右から3番目、合計のところで御覧いただければと思いますが、令和2年6月以降、支給金額が前年の同月比で見て一定の伸びをずっと示してきている。20%強の伸びでずっと続いてきているという状況であります。
 この点につきまして、その次、8ページにグラフをつけてございます。これは一番左の平成30年度のところからですけれども、30年度、令和元年度、令和2年度の今までということですが、青いグラフが支給終了者数ということで、大体4月5月、年度が替わって保育園に入る、ないしはならし保育が終わるみたいなところで終了する方がかなり多かったということではあるのですけれども、令和2年におきましてはその山がちょっとなだらかになっているところがございます。恐らくということではありますが、コロナの影響で保育園の休業などもあって、育休を延長していらっしゃる方、緑の棒が延長件数ということなので、それも例年の傾向と比べて伸びていますから、育休を延長するという方も増えているというのが足元の状況かと考えてございます。
 9ページでございます。育児休業給付も含めて、育児休業制度に関する最近の閣議決定、政府方針について御説明するものです。
 まず、この5月に閣議決定された少子化社会対策大綱でございますけれども、男性の家事・育児参加の促進ということで、各種の取組を総合的に推進するということがまず入っております。この後少し御説明しますが、特に配偶者の出産直後の時期の休業を促進する枠組みの検討などということで、そうしたことを検討するということになってございます。
 また、その次のところでは、有期雇用労働者の育児休業の取得状況等を踏まえつつ、有期雇用労働者が取得しやすくする方策を検討するということです。その下に男性の家事・育児参加の促進というところを少し書いています。男性の休業を推進するための枠組みについて、取得しやすい手続や休業中の給付などの経済的支援等を組み合わせることを含めて検討するということにされております。
 その1つ下ですけれども、育児休業給付についても記載されております。先ほど申し上げた法改正により、育児休業給付の位置づけを見直したわけですけれども、この育児休業給付については、男性の育児休業取得促進等の総合的な取組の実施状況も踏まえつつ、中長期的な観点から充実を含めて、また、他の子育て支援制度の在り方も併せて、制度の在り方を総合的に検討するということになってございます。
 この少子化社会対策大綱の中で、特に男性の育児休業促進ということで挙がっておりまして、男性の育児休業取得率の目標ということで、2025年には30%というのがこの中で掲げられてございます。
 その下に成長戦略フォローアップや骨太の方針などがございますけれども、同様の内容が記載されているということでございます。
 こうした動きを受けまして、労働政策審議会の雇用環境・均等分科会のほうで、まず育児休業制度についての検討が今なされている状況でございます。
 次の10ページ、11ページ、2ページにわたりますけれども、こういう内容が検討されておりますということで御説明差し上げます。
 まず、分科会では育児休業制度ということで、ほかにも育児休業の会社での周知の話とかといったことも検討されていますが、本日の御説明は、特に育児休業給付にも関わってくる部分を抜粋しておりますので、あらかじめ申し上げます。
 まず10ページです。
 男性の育児休業取得促進策についてということで、まず1つ、この出生直後の休業の取得を促進する枠組みが検討されております。現在の育児休業よりも柔軟で取得しやすい新たな仕組みをつくることとしてはどうかということで、仮に新たな仕組みをつくるならば以下のようにしてはどうかということが示されております。
 まず、対象期間としては、出生直後の時期についてということですので、産休期間を念頭に子の出生後8週としてはどうかということで提案されております。その期間における取得可能日数ですが、限定するかどうか。限定するとしたらば4週間程度としてはどうかということが提案されています。参考として、現行の育児休業はもちろん一定期間内に一定日数みたいな期間の限定はないということと、年次有給休暇20労働日程度ということが書いてあります。権利義務の構成としては、労働者の申出により取得できる権利としてはどうか。これは現行の育児休業と変わらないというものです。
 要件・手続としまして、申出期間を現行の育児休業より短縮してはどうか。ないし、今のものと同様にしてはどうかというところが議論されております。さらに、新たな枠組みをつくるとした場合に、その程度についてということですが、分割を可能としてはどうかと。現行の育児休業は原則1回ということになっております。パパ休暇というものがございますけれども、お父さんが出生後8週以内に取ったときには、その8週を超えた後、またもう一回取ると。そこだけは再度取得が可能ということですが、こちら、出生直後の新たな枠組みということで、出生後8週としてはどうかという範囲の中で分割を可能としてはどうかということも検討されているという状況でございます。
 11ページに参ります。
 要件・手続の続きといたしまして、休業中の就労につきまして、事前に予定した就労も可能としてはどうかということになってございます。こちらは参考で、先ほども申し上げましたとおり、現行の育児休業制度では一時的・臨時的に就労することは可能となってございますが、それを事前に予定した就労を可能としてはどうかということが検討されているということでございます。
 その次の○は、新たな枠組みではなくて、本体の育児休業制度のことですけれども、育児休業の分割取得ということも検討されております。これを認める場合の要件ないし回数ということで、本体の育休を分割して2回程度取得可能としてはどうかということが提案されています。
 その次です。1歳以降の延長の場合の取扱いということで、育児休業制度のほう、延長した場合の育休の開始日というのは、1歳から1歳半、1歳半から2歳というところで節目があるわけですけれども、延長するといった期限、その初日から延長ということに限定されているということで、こちら、参考で書いてありますけれども、延長になったときに、お父さんとお母さんが交代で休業するのをバトンタッチしようとするときに、交代するタイミングが1歳とか1歳半とかというタイミングしかないというところを少し見直してはどうかということでございます。
 「2.その他」ということで、先ほど閣議決定でも少し触れましたけれども、有期契約労働者の育児・介護休業取得促進ということで、参考にまずありますとおり、現行制度として有期契約労働者の方は引き続き雇用された期間が1年以上あるということと、子が1歳6か月に達する日までに契約満了することが明らかでないことという条件がかかっています。このうち、引き続き雇用された期間が1年以上という要件につきまして、無期契約労働者と同様の取扱い、基本的にはこれはなしとした上で、労使協定の締結により除外することも可能という取扱いとしてはどうか。ないしは、現行の制度を維持するかどうかということが検討されているということでございます。
 こうした動きを踏まえまして、12ページですけれども、本日、育児休業給付制度につきまして、皆様に御議論いただきたい論点として2点挙げさせてもらっております。
 まず1つ目は、雇用保険部会報告、少子化社会対策大綱等を踏まえ、育児休業給付制度そのもの、全体について在り方といいますかどう考えるかということでございます。中長期的な視点から検討するというようなことで書いてあるものですけれども、そうした点について御意見等いただければと思っております。
 2点目です。当面の動きといたしまして、先ほど申し上げました雇用環境・均等分科会で検討されているような項目につきまして、育児休業給付制度のほうでの取扱いをどのように考えるかということで御議論いただきたいということです。
 具体的には3点ございました。子の出生直後の休業の取得を促進する枠組み。2点目としては、育児休業の分割取得。3点目としては、有期契約労働者の育児・介護休業取得促進。こちらについて、給付制度のほうでの取扱いの御意見をいただきたいということでございます。
 恐縮ですが、参考資料は説明を割愛させていただきます。今後、御質問等で必要があれば折に触れたいと思います。
 続きまして、左上へ一旦戻っていただきまして、資料2「雇用保険財政と執行状況」を御覧いただけますでしょうか。
 1ページ目には、まず収支表をつけてございます。失業等給付と育児休業給付についての表となってございます。令和2年度予算に加えまして、令和3年度の概算要求についても数字を入れてございます。もちろんですけれども、これは厚生労働省として概算要求した内容ということでございまして、今、予算編成過程でもろもろ検討はしておるところでありまして、政府としては例年ですと年末に閣議決定するということでございます。
 まず失業等給付関係の収支状況ということですが、令和元年度、令和2年度まで差引剰余ということでは保険料や国庫負担の暫定的な引下げということを続けておりますので、大きなマイナスが続いているという状況でございます。差引剰余の下の欄に(雇用安定事業費への貸し出し)という欄がございます。この後御説明しますが、足元、雇用調整助成金など、コロナの対応ということで様々特例を講じておりまして、そうした中での財政運営ということで、6月に法改正をして雇用安定事業のほうに積立金から貸出しをできる規定を設けたということで、令和2年度予算では今のところ5000億円を貸し出している状況でございます。
 令和3年度の概算要求について簡単に申し上げますと、収入のほう、若干の景気動向も勘案して、保険料収入も若干下がっているという状態であります。ここもさらに精査されて、最終的な予算でどういう数字になるかというのはありますが、概算要求の段階でこのように見込んでいます。
 支出の欄ですけれども、失業等給付費、1兆2500億ほどと書いてございます。こちらは今回概算要求をするに当たって、一定の変動が見込まれる費用について、取りあえず令和2年度の当初予算ベースの数字で要求をしているということでございます。その1つ左の令和2年度予算の欄を御覧いただくと、1兆4800億ほどになっておりますが、これは令和2年度、一度補正予算を組みまして、失業者の増を踏まえて増加させているということですが、3年度の予算についても、今後景気動向を踏まえて、この失業等給付費についても精査していくということでございます。就職支援法事業、その下、求職者支援制度につきましても同様でございます。
 (雇用安定事業費への貸し出し)の欄が5000億から若干減ってございますが、これは後ほど御説明します。雇用保険二事業のほうの収支がございまして、そこで黒字が出た場合にはまず借りた分を返す分に充てていくということですので、これはあくまで要求段階での数字ですが、一旦若干減った姿になっています。要は、この収支表上は二事業のほうから若干返してもらっているという姿になってございます。
 以上を踏まえまして、令和3年度概算要求での3年度末の段階の積立金残高は1兆6800億ほどという見込みとしてございます。令和3年度の当初においては左の2兆7000億ほど、令和3年度1年間過ごした後、1兆7000億弱という数字を今、概算要求の段階では積んでいるということでございます。
 その下、育児休業給付関係でございます。こちらは同様に、収入のほうは景気動向を見込んで若干減らしているということと、支出の欄は同じように2年度の最初の予算を横置きということでしてございます。これは予算編成過程で精査していくということでございます。差引剰余が出た分を育児休業給付資金に積んでいくということであります。
 2ページにグラフをつけてございます。これは積立金と雇用保険料率と受給者実人員のグラフでございます。平成29年度以降、積立金を減らしてきているという状況で、3年度要求の数字が先ほど申し上げた1兆7000億ほどとなっております。
 あと、受給者実人員という青いグラフですが、近年ずっと40万人台、30万人台という数字で来ておりました。令和2年度は補正予算である程度増を見込むというところで、予算ベースの数字ということですが、54万人ほどの実人員を見込んで予算を今組んでおります。3年度をどうするかというのは、予算編成過程で精査中ということでございます。
 赤い線は雇用保険料率ですけれども、2年度の数字、これは先ほど申し上げた育児休業給付と切り分けた形になっているので、失業等給付費の分だけということで申し上げると0.2%ということで、ここはつながるものではないので線は切っていますけれども、2年度は0.2%ということでございます。
 次の3ページを御覧いただけますでしょうか。
 失業等給付の中で一番基本的な基本手当の受給資格決定件数の推移でございます。元年度までは左側でそう大きな動きはなくということですが、月別を右側につけてございます。令和2年5月以降といいますか、受給資格決定、雇用保険の給付を受け始める方が一定のペースで伸びてきているという状況であります。
 4ページに受給者実人員ということで、これは実際にその月に受けていらっしゃる方ということですけれども、掲載してございます。右側の月別の欄を見ていただきますと、大体先ほど予算で54万人を見込んでいると申しましたが、足元で55万人、56万人という数字になって伸びてきている。これは先ほど申し上げた受け始める方が増えてきているということもございますし、事業主都合で解雇される方が増えてくると、1人当たり受ける日数が長くなるということもありまして、そうすると、その月に受けている人数が増えてくる。受給日数が伸びていることと受け始める方が増えているということと2つ要因があるということでございます。
 あと、左下に特例延長給付の実績というものもつけております。6月の雇用保険法改正でコロナの状況を踏まえまして、60日の延長給付を可能としたということでありまして、それの実績ということです。6月が始まった月で1万人ほど受け始めた方がいらっしゃるということですが、7、8、9と引き続き、もともとの給付期間が終わって延長の期間に入った方がこれだけいらっしゃると。実人員もこのとおり、9月でいうと16万人弱という数字が出ているという状況であります。
 5ページは育児休業給付の支給状況ということで、こちらは先ほども御説明した内容ですので割愛させていただきます。
 6ページも同様であります。
 それから、7ページを御覧いただけますでしょうか。
 こちらは雇用保険二事業の関係であります。まず、令和2年度予算のところでは、御承知のとおり、雇用調整助成金の特例、休業支援金という制度を創設するなど、各種特例を講じておりまして、支出は合計で2兆7750億という大きな数字になっております。収入の欄ですけれども、雇用調整助成金の特例などに対応するために積立金から借入れする5000億というのは先ほど申し上げたとおりですし、あと、一部、一般会計を入れて特例をやっていこうということで、3172億ほどここの予算で入っています。というわけで、収入自体も大きくなっていますけれども、支出も2兆8000億弱になっているということで、差引剰余としては1兆3500億ほどマイナスで、安定資金の残高は1899億円という状態です。
 3年度の概算要求につきましては、まず雇用調整助成金ないし休業支援金といったところの取扱いについては、予算編成過程で精査するということで(P)になっております。したがって、それに対応するための収入欄の一般会計の受入れ、積立金からの借入れという部分も(P)となってございます。そうした中で、そのほかの事業について要求をしているということですけれども、こちら、収入の範囲内でといいますか、相当精査いたしまして、支出のほうも収入の範囲内で抑えている。結果、概算要求の段階では差引剰余としては189億のプラスという形になっております。括弧書きにあるとおり、この剰余が出た分は積立金に変換しますということになっておりますので、安定資金残高は変わりません。189億を借りている5000億に戻すということになってございます。いずれにせよ、この雇用調整助成金などを今後予算編成過程で精査ということでありますので、まず現段階のものということでありますが、概算要求はこういった姿になってございます。
 次のページにグラフもつけておりますが、安定資金残高は過去最高1.5兆円あったところでありますが、2年度、それを大きく取り崩して今まさにリアルタイムで対応しているというところでございます。
 9ページ、先ほど来申し上げております雇用調整助成金ないし休業支援金の対応につきまして、改めて御説明を差し上げます。
 こちら、6月の法改正をする際にこの部会でもお諮りした内容でございます。左側が雇用調整助成金、右側が新型コロナ対応休業支援金となってございます。まず、雇用調整助成金は大企業、中小企業関わらずということでありますが、特に雇用保険被保険者の部分を雇用保険二事業として実施しているということです。一般会計を入れますということを申し上げましたけれども、こちら、もともとの上限額までは雇用保険二事業の中で見た上で、中小企業の上限を超えた部分、上限1万5000円までの部分について一般会計を入れるということにしております。
 休業支援金のほうにつきましては、これはまず制度として中小企業限定ということで創設してございますが、そうした中で、同じく上限を超える部分について一般会計を入れるという形で実施しております。この枠の下、雇用保険被保険者以外の方々の部分は全額一般会計の事業ということでやっているということでございます。
 10ページに雇用調整助成金の支給状況ということで載せてございます。支給決定金額が一番右の欄ですけれども、合計して2兆円を超えてきている。これは雇用保険二事業という観点からいえば、雇用調整助成金のほうは1兆9567億というのが11月6日までの支給状況ということでございます。
 11ページに休業支援金・給付金というほうも支給実績をつけてございます。こちらは休業支援金が雇用勘定で実施している部分、給付金が一般会計で実施している部分ということで、こちらは合計額になっております。右下367億円ほどということになってございますが、内訳を申し上げますと、休業支援金のほうが約130億円、給付金、一般会計の雇用保険被保険者ではない方向けのほうが約238億円ということで、どちらかというと雇用保険被保険者以外の方の部分が多く出ているという状況でございます。
 雇用保険の財政状況ないし財政見通しについては改めて部会で御議論いただきますけれども、まず現時点での御報告ということで御説明できる内容を御説明さしあげました。
 長くなりましたが、私からの説明は以上でございます。
 部会長、よろしくお願いします。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたら御発言をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 では、仁平委員、どうぞ。
○仁平委員 ありがとうございます。
 育児休業給付については、雇用環境・均等分科会で議論を開始して、その結論はまだ不透明なのだろうと思っております。そのため、このタイミングで財源に関する検討を進めてよいのか素朴に疑問を感じるところでございます。しかしながら、昨年まとめた報告書の中でも育児休業給付の在り方について中長期的な観点で議論を進めていくべきという記載もございましたので、意見を申し上げたいと思います。
 男性の育休については、東京都が行った「男性の家事・育児参画状況実態調査」というものがありますが、育休等を希望どおりに取得できなかったという方が79.1%、希望どおり取得できたといった方が16.2%という結果になっており、このことからも、仕事と育児の調和が可能な社会の実現に向けては、性別に関わりなく育児休業を必要とする労働者が希望する期間を全て取得できるようにすることが大切なのではないかと思っております。
 その上で、少子化対策が今や政府の重要な政策課題であり、今すぐにでも取り組むべき課題であることも考慮に入れとる、国の責任の下で一般財源により実施していただくことが適切なのではないかと考えております。
 現状、家計も企業も極めて厳しい状況です。新たな負担に耐えられる状況ではないと考えております。今後、時機を見て育児休業給付全体を雇用保険特会ではなく一般会計から支出すべきでないかと考えております。
 以上です。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、平田委員、お願いします。
○平田委員 ありがとうございます。
 資料の順番で2点、それぞれ発言をしたいと思いますけれども、まず資料1の育児休業給付についてでございます。今、仁平委員からも御指摘がありましたけれども、前回の部会報告にも記載されているとおり、雇用保険は失業に対する必要不可欠なセーフティーネットとして労使の保険料と国庫負担で運営されていると書かれていて、そういうふうに理解しておりますけれども、今日御説明というか紹介がございましたけれども、男性の育児休業の取得促進策については、そうした雇用保険の目的と合致するものなのかどうかという点について疑問なしとは言えないと思っております。社会全体として子育てを支援するという考え方の下、育児休業給付の今後の在り方については、中長期的な視点から、雇用保険の役割や国として担う役割をはじめ、制度枠組みを改めて検討する必要があると考えております。
 以上が1点目でございます。
 それから、2点目でございますけれども、雇用保険の財政について御説明いただきましてありがとうございます。先日、経団連でも雇調金の特例措置に関して1月以降延長してほしいという要望を出しておりますので、ぜひお願いしたいと考えております。
 一方、財政の点に目を転じますと、雇調金の支出は非常にふくらんでいて、雇用安定資金は枯渇していると理解しております。今回コロナの関係で、国難とも言うべき経済危機だと理解しておりまして、全国規模で感染症が拡大している。必要となる失業予防対策は事業主連帯の考えの下、雇用主の雇用保険料でまかなう雇用調整助成金の域を超えているのではないかとも理解しております。財源の枯渇化と失業の急増という社会不安を回避して、国民生活を守るという観点を踏まえて、要望書にも書いてあるとおりなのですけれども、ぜひとも雇調金全体に要する費用として一般財源を思い切って投入していただきたいと思っております。それから、ほかの雇用保険二事業については徹底的に見直していただきまして、重要性の乏しい事業は廃止や縮小を検討していくべきだと考えております。
 最後に、雇用保険料率に関して申し上げますけれども、雇用維持という観点からは、経済が回復しない中での雇用保険料率の引上げは雇用をまさに維持している、そういった努力をしている企業に追加的な負担を課すことになるため、避けるべきだと思っております。
 以上でございます。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 では、菱沼委員、どうぞ。
○菱沼委員 ありがとうございます。
 平田委員同様、私も2点申し上げさせていただけたらと思います。
 育児休業給付につきましては、今、均等分科会で議論されているということで、仁平委員や平田委員からもお話がありましたので、詳細は譲ることにいたしますけれども、今回、男性の育児休業の見直しなどの議論をされていると思います。もともと育児休業給付については、これまでの雇用保険部会での議論でもあったと思いますけれども、景気の動向にかかわらず、給付総額が伸びているという話があって、今年4月から失業等給付とは異なる体系に位置づけられたということでございますので、その部分では、給付のこれまでの評価ですとか、今後の在り方などが均等分科会のほうで議論する材料となったのかなと思っております。
 今回、男性の育児休業取得の制度の見直しなど議論をされていますけれども、よりよい方向に向かっていくことは結構だと思います。ただ、財源の議論をしていく雇用保険部会のほうでは、雇用保険財政を見ながらということでもありますので、やはり本年4月に改正された給付体系によって、保険料収入だけで足りるのか、積立金が枯渇しないようにまた国庫負担を積み増していくのかとか、あとは手続の部分などが大変でかえって取得が足かせになってしまうということもあるかもしれませんので、慎重な議論をしていく必要があるのかなと思っております。
 それから、雇用保険財政でございますけれども、資料にありますとおり、雇用保険二事業の安定資金残高は1兆5000億が1年足らずで枯渇したという状況で、雇用保険本体の積立金から借入れですとか、一般財源から繰り入れ、投入ということが行われている状況にあります。雇用保険本体から借りているということは、いつか返済しなければいけないということでございます。保険料収入はほぼ一定だと思います。雇用保険二事業については、平田委員からもお話がありましたけれども、雇用調整助成金だけではなくて、例えば同一労働・同一賃金に向けたキャリアアップ助成金などもございます。それは事業主がまさに必要としている助成金が受けられない状況に陥ってしまうことも考えられるということでございますので、中央会としても、政府、与党への要望などもしておりますけれども、雇用維持に努める中小企業に対する雇用調整助成金のさらなる延長ですとか、積立金不足に陥らないように一般財源の投入なども必要ではないかということを意見として申し上げます。
 以上でございます。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 それでは、オンライン上の湊元委員から御発言をお願いいたします。
○湊元委員 日商の湊元です。
 それでは、発言させていただきます。
 まず、育児休業給付についてであります。育児休業給付の取扱いについては、雇用環境・均等分科会で男性の育児休業取得促進策の議論が今まさになされている最中であります。論点で①、②、③と示されておりますが、この雇用環境・均等分科会で結論が出てから議論すべきものと考えております。
 なお、育児休業給付率につきましては、公労使が議論し、昨年末に策定された雇用保険部会報告に、「育児休業給付に充てる保険料率の水準は、現在も同給付の支出状況及び今後の見通しを踏まえ、当面、現行の雇用保険料のうち、1,000分の4相当とすべき」と明記されております。
 こうした中、資料によりますと、男性の育児休業給付の初回受給者数及び給付総額は年々増加の一途をたどっております。今後も資金残高の減少が見込まれますが、多くの中小企業から、子ども・子育て拠出金や最低賃金など多くの負担増が強いられている中で、給付率の引上げは保険料負担の増加に直結するので、慎重に検討すべきであるという声が多く我々にも寄せられております。そもそも我が国の育児休業給付は、既に諸外国と比較しても相当程度高い水準にあります。
そのため、商工会議所といたしましては、育児休業給付の増加等により、新たな財源が必要となる場合には、重要な少子化対策ということに鑑みまして、保険料ではなくて一般会計による国庫にて措置すべきものであり、給付率の引上げによる企業へのさらなる負担増を強いることのないようにお願いいたしたく存じます。
 次に、雇用保険財政についてであります。雇用調整助成金の支給決定額、11月6日時点で約2兆1000億円となり、二次補正後の予算である1兆6000億円を超えていることから、今後の支給に支障がないよう、万全の対応策を講じてしっかりとした運営を行うことが不可欠であります。足元では雇用保険二事業での予算未消化事業の財源等を利用し、企業を安定的に支援できるよう対応していただきたいと思います。
また、緊急対応期間中に予算が底を尽きることのないよう、第三次補正予算編成における国費からの追加投入や失業等給付費関係収支積立金からのさらなる借入れ等、今後の雇用状況についてシミュレーションを行いながら、機動的な対応をしていただきますよう、お願いいたします。
 なお、繰り返し申し上げておりますが、コロナ禍における雇用対策は国家の非常事態の対応であることに鑑みれば、事業主の負担増を行うことなく一般会計による国費にて充当することが望ましいと考えております。
また、雇用保険二事業や失業等給付に係る雇用保険料率は将来にわたり引き上がることがないよう、強く要望いたします。
 以上でございます。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 では、小林委員、どうぞ。
○小林委員 ありがとうございます。
 使用者側の皆さんからも意見がたくさん出ておりますが、雇用調整助成金の件で労働者側のほうから意見を言わせていただきたいと思います。
 特例措置については、各産業の厳しいこのような雇用情勢に鑑みまして、さらに延長をすることについて労働者側からもぜひとも強く要望したいと思います。また、年明けなどに向けてこれからまた休業の計画をしていかなければいけない時期にもなっておりますので、ぜひとも延長すると決めた際には早期に発表していただきたいと思っております。
 また、雇用の維持などについては、維持に対して雇用調整助成金の存在がかなり重要になってきているということがニュース、報道などでも最近よく出てきておりまして、皆さん周知されていることでありますし、雇用の維持については労働者としても強く望むところでございます。また、国としても重要な課題であるとは思っておりますので、雇調金の財源につきましても、雇用保険のみというわけではなくて、コロナ禍においては特別にやはり一般会計のほうから繰り入れることが適切ではないかと思っていますので、ぜひともこの辺のほうを御検討いただければと思っております。
 以上です。
○阿部部会長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 オンラインのほうは大丈夫でしょうか。
 それでは、オンラインのほうで、水島委員、お願いいたします。
○水島委員 ありがとうございます。
 遅れての参加で申し訳ありません。資料1の説明を聞いておりませんので、理解不足がありましたら大変失礼いたします。
 質問と意見があります。
 資料1のスライド1に、育児休業給付の趣旨として労働者の職業生活の円滑な継続を援助、促進するためとありますが、趣旨の理解はこれでよろしいでしょうか。この趣旨に今回話題となっております比較的短期間の男性の育児休業は必ずしも当てはまらないように思います。あるいは、本年の改正により追加された雇用保険の目的に照らして、労働者の生活及び雇用の安定を育児休業給付の趣旨として今後は考えるべきでしょうか。
 以上が質問です。
 それから、意見ですけれども、男性の育児休業を促進する経済的支援も課題となっているようでありますが、もし仮に今後これを育児休業給付として行うのであれば、健康保険法に基づく出産手当金との均衡を考慮する必要があるのではないかと考えております。
 以上です。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 それでは、御質問がありましたので、お願いいたします。
○長良雇用保険課長 雇用保険課長でございます。
 水島委員からの御質問でございます。スライド1ページ、育児休業給付の概要に書いてある部分の御質問でございましたが、もともと育児休業給付に係る制度改正といたしまして、3ページに改正の内容とございますが、子を養育するために休業した労働者の雇用と安定を図る給付ということを体系の目的として、今年の改正によっていわゆる雇用保険法1条の目的規定に明記されたということでございます。
 すなわち、法的にはこのような形での整理の中、育児休業給付の今後の在り方を検討していくということでございます。なお、これまで育児休業給付は雇用継続給付の体系の中で位置づけられておりましたので、法文上の目的としても、雇用の継続が困難となる場合が必要な給付というような形になっておりました。
 この具体的な目的規定の変更に伴います育児休業給付の内容の具体像に関しましては、今後中長期的な観点も含めて御議論いただくということでございまして、現時点では目的規定は追加いたしましたが、今の育児休業給付の位置づけに関しましては特段の制度変更が現時点ではまだないということでございますので、スライド1ページ目に関しましては、今の育児休業給付の制度趣旨をそのまま記載したということでございます。
○水島委員 承知しました。ありがとうございました。
○阿部部会長 ありがとうございます。
 では、御意見として御意見として承りたいと思います。ありがとうございます。
 ほかにいかがですか。
 平田委員、どうぞ。
○平田委員 ありがとうございます。
 単純な質問なのですけれども、1ページ目、失業給付の収支のところでございます。雇用安定事業費への貸出しが令和2年度予算で5000億、令和3年度概算要求で4811億とありますけれども、弾力の倍率を計算するときに、この貸している部分はどういうふうに計算をするのかということを教えていただければと思います。
○阿部部会長 では、御質問ですので、事務局、お願いいたします。
○長良雇用保険課長 失業給付の積立金残高が今2兆7000億円とありますけれども、これは雇用安定事業費への貸出しを引いて2兆7000億円となっております。この安定事業費への貸出しに関しましては、貸しているということでございますので、弾力倍率の計算に当たっては、貸出分の5000億は積立金にあるものとして計算します。
○阿部部会長 よろしいですか。
 ほかにはいかがでしょうか。
 では、深澤委員、お願いいたします。
○深澤委員 ありがとうございます。
 ほかの委員の皆さんからもたくさん御意見が出ておりましたが、育児休業給付について1点申し上げたいと思います。皆さんの御意見と同様、中長期で検討していくべきということで昨年度考えをまとめましたので、中長期でやはり検討していくべきと考えております。
 あわせまして、男性の育児休業を取得しなかった理由を参考資料でいただいておりますけれども、取得しなかった理由の多くが、収入以外の内容も多くなっておりますので、必ずしも給付の在り方とか給付ありきの議論だけではなくて、もう少し幅広く検討いただいたほうがいいと思います。雇用保険部会の議論ではないかもしれませんけれども、育児休業給付の支給のみに議論がとらわれても、決して男性の育児休業は進まないと思いますし、それを踏まえての少子化対策というところには必ずしもつながらないのではないかと考えておりますので、意見として申し上げます。
○阿部部会長 ありがとうございます。
 そのほか、いかがですか。
 特段なければ、私のほうで発言させていただきたいと思います。
 まず、今回育児休業給付についてこの後議論することになると思いますが、ぜひ育児休業給付金の効果がどのようなものであったのかというエビデンスを基に議論すべきではないかと思います。私の知る限り、育児休業制度は出生や雇用の継続にそれなりの影響があったかと思うのですが、育児休業給付のほうは雇用継続には影響していなかったというような論文がこれまでに出されております。代表的なものでいえば、東京大学の山口さんと一橋大学の神林さん、早稲田大学の朝井さんが共著で書かれた論文では、給付金が上がったことによって継続率が上がったかというと、そういう効果はなかったということが確認されておりますので、例えば給付金をどのようなふうにしていくのかという議論の際には、そういったエビデンスを集めていただいて議論していただければと思います。
 同じように、雇用調整助成金等に関しても、我々は今、支出がどれぐらいだったかということはデータを持っておりますけれども、それがどのような効果につながっているのかということについてはまだ見ておりませんので、雇用調整助成金が果たして本当に我々が考えているような雇用の維持につながっているのかどうなのかといったエビデンスもぜひ出していただいて、それから、例えば今、特例で1万5000円を上限に雇用調整助成金を出されておりますが、果たしてその効果が本当にあったのかどうかといったことも考えていかないと、単純に雇調金がいっぱい出ています、必要な人たちがこれだけいますという議論ですと、本当に1万5000円という水準がいいのかどうかという議論はできないと思いますので、やはりエビデンスを出していただいて議論すべきではないかと思います。事務局は大変かとは思いますけれども、ぜひそうしたエビデンスも出していただいて議論を進めさせていただけないかと思っております。
 最後に、1つだけ質問があります。それは何かというと、育児休業給付の資料の11ページ目の一番下のその他です。有期契約労働者の育児・介護休業取得促進についてということで、引き続き雇用された期間が1年以上の要件についてどうするかということが議論されているのか、これから議論されるのか分かりませんが、子が1歳6か月に達する日までに契約が満了することが明らかでないことというのは維持されるのかどうかといったことなのですけれども、いかがなのでしょうか。
○佐藤職業生活両立課長 均等分科会のほうでも、ここについてはまさに議論をしていただいているところでございます。ですので、後ろのところ、1歳6か月のところも含めてまだ何も決まっていないという状況でございます。
○阿部部会長 分かりました。ありがとうございます。
 私からは以上です。
 ほかにいかがでしょうか。オンラインのほうも大丈夫ですか。
 では、中窪委員、お願いいたします。
○中窪委員 中窪です。
 特に財政のほうで、本日の資料2の2ページのグラフを見て、減り方が非常に急激であることに落ち着かない気分を覚えました。つまり、失業者が増えて給付が出ていっているわけで、もちろん育児休業の分を切り出した分もありますけれども、それでも、コロナで失業者が当面増える状況にあるという中で、やはりきちんと財政面で手当をしておかないといけないということを強く感じるところであります。
 私は以前、2003年の改正のときに、それ以前たくさんあった積立金がどんどん減っていって、ぎりぎりの段階で急遽法改正をしないといけないということを委員として経験しております。その後、順調にといいますか、多過ぎるぐらいに積立金が上がってきたわけですが、状況が変わったときに、少し早め早めに対処しないと手遅れになる可能性がありますので、そこはきちんと見ながら、保険料率にしろ、国庫からの支出にしろ、今までの状況とは違うところに迅速に対処する必要があると思います。この点は改めて認識しておく必要があるのではないかということを、意見として申し上げたいと思います。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 その他、よろしいですか。オンラインの方も大丈夫ですか。
 それでは、本日準備しております議題は以上でございますので、もし、この際何か委員の皆様から御発言があれば御発言を承りたいと思います。
 小林委員、どうぞ。
○小林委員 育児休業の件です。この部会で検討する内容ではないかもしれませんが、意見ということでお聞きいただければと思います。
 男性の育児休業の取得率を上げるということで、今、いろいろな施策を考えているところなのですが、中で分割取得もありであると考えているという話なのですが、育児休業というのは何日取ればいいのかというのを、これはうちの関係の健康保険組合さんから来た意見だったのですが、1日だけ取ると、事業主の方がそれを育児休業として認めると、社会保険料が免除になるということで、男性の場合は、ちょうど奥さんが産後休業に入った場合に1回取って、それともう一回取れるというのがあるので、そうすると、それがボーナス時期に当たると、そのボーナス時期のときに1日だけ取ってやる。そこで保険料免除になるということの対策を取っているところがあって、それが実際にそういう実態に当たった健保さんからこういうものがあるよとあって、でも、事業主さんがオーケーを出しているので、それは育児休業として認めなければいけないから、保険料免除にしましたという実例が結構あったのです。
 それを考えていくと、確かに保険料免除になるのはすごく労働者の側も得になりますし、事業主のほうも一緒に免除になるので、その面についてはすごく助かる部分だと思うのですが、1日2日というのを育児休業として認めるのかどうなのかということはどうなのか。取得促進、育児休業というのは何日か取って男性が育児に参加するということも休業の目的に入っていると思いますので、それを1日だけを認めるというのはどうなのかなとちょっと思っているところがあります。
 この部会では給付のほうなので、給付には確かに関わらないかもしれません。1日だけだと多分給付金は出ないと思うのですが、ここで均等部会のほうのものが出てきたので、意見として言わせていただきたいと思うのですが、育児休業の意義や定義というものがどこかにあればそういうことが防げるのかなとは思っておりますので、ぜひとも意見としてお聞きいただければと思うのですが、関連するところにこういう実例がありましたよということはちょっと言っていただければなと思っております。
 以上です。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 では、コメントがありますので、事務局のほうでお願いします。
○佐藤職業生活両立課長 両立課の佐藤でございます。
 ただいま御指摘いただいたのは、月末の1日が休みかどうかでその月の免除をするかどうかというのが保険料免除の基準になっているということで、そういう休み方をされている方が一部いらっしゃるということだと思います。多分育児休業制度としてどうかというのと、あとは社会保険料の免除の基準としてどうかというのを分けて考える必要があるかと思っておりまして、育児休業自体はやはり個人のニーズ、休みたいニーズは様々ですので、それはどういうニーズがあるか、どんなニーズにもできるようにという意味では、1日からでも休めるような仕組みは必要なのだろうと思っております。一方で、社会保険料の免除の基準としてどうかと。これについて、今のような御指摘のこともございますので、社会保障審議会の医療保険部会のほうで社会保険料の免除の基準について別途議論いただいているところでございます。そちらのほうで今、議論中ですので、この年末ぐらいをめどにかけて、そちらの見直しの議論がなされていると承知してございます。
○阿部部会長 ありがとうございました。
 ほかにありますか。よろしいですか。
 それでは、以上をもちまして、本日の会議は終了したいと思います。
 本日の会議に関する議事録については、部会長のほか、2名の委員に署名をいただくことになっております。本日の署名委員ですが、使用者代表は菱沼委員、労働者代表は三島委員にお願いしたいと思います。後日、事務局は連絡をお願いいたします。
 次回の日程につきましては、事務局から改めて各委員に御連絡いたします。
 それでは、以上をもちまして、本日は終了したいと思います。どうもありがとうございました。