2020年12月18日 薬事・食品衛生審議会 血液事業部会 議事録

日時

令和2年12月18日(金)16:00~

出席者

出席委員(20名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理


欠席委員(2名)五十音順

日本赤十字社
 
  •  村井血液事業本部副本部長、松田経営企画部次長、会川経営企画部次長


行政機関出席者  

議事

○中谷血液対策課長 定刻となりましたので、ただいまから、「薬事・食品衛生審議会薬事分科会 令和2年度第1回血液事業部会」を開催いたします。本日は年末のお忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。私は8月1日に着任いたしました血液対策課長の中谷でございます。どうぞ宜しくお願いいたします。
本日は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、Webでの審議とさせていただきます。なお、本日の会議は公開で行います。次に、委員の出欠状況です。衞藤委員、矢口委員から御欠席との御連絡をいただいております。また、高橋委員におかれましては、遅れて参加する旨、御連絡をいただいております。本日の部会は、現時点で委員22名中19名の出席をいただき、定足数に達しましたので、薬事・食品衛生審議会令第9条により、本部会が成立しましたことを御報告申し上げます。
次に、委員の交代がありましたので御紹介いたします。新たに就任されました宮川政昭委員でございます。一言、御挨拶をいただけますでしょうか。
先程、日本医師会の事務局とはつながっていたのですが、それでは参られましたら一言御挨拶をいただくということで、先に進めさせていただきます。
なお、本部会委員でありました大平勝美委員ですが、本年6月21日に御逝去されましたことを御報告いたします。大平委員におかれましては、平成14年の血液事業部会から委員として、また献血推進調査会では平成22年から委員として、血液製剤の利用者の視点から、ときには厳しい御意見をいただくなど、血液事業並びに献血推進について多大なる御尽力をいただきました。心より御冥福をお祈りいたします。
また、本日は日本赤十字社の血液事業本部から、村井利文副本部長、会川勝彦経営企画部次長、松田由浩経営企画部次長に御参加いただいております。どうぞ宜しくお願いいたします。
続きまして、全ての委員の皆様より薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、報告させていただきます。また、「薬事分科会審議参加規程」に基づいて各委員の利益相反の確認を行いましたところ、薄井委員、岡田委員、野村委員、松下委員、宮川委員から、関連企業より一定額の寄附金・契約金などの受取の報告をいただきましたので御報告いたします。以上の委員におかれましては、議題1に関しましては意見を述べていただくことは可能ですが、議決には加わらないこととさせていただきます。他の委員につきましては、対象年度における寄附金・契約金等の受取の実績なし、又は50万円以下の受取であることから、特段の措置はありません。これらの申告についてはホームページで公開させていただきます。委員の皆様には会議の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き本手続への御理解、御協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
本日はWebでの審議のため、対面での進行と一部異なる場合がありますので、進行方法について御説明させていただきます。まず、審議中に御意見、御質問をされたい委員におかれましては、御自身のお名前と発言したい旨を御発言いただきますようお願いいたします。その後、委員長から順に発言者を指名していただきます。御発言いただく際は、マイクがミュートになっていないことを御確認の上で御発言ください。また、ノイズを減らすため、御発言が終わりましたらマイクをミュートにしていただきますよう、お願いいたします。なお、発言者が多くなり、音声のみでの判別が難しいほど混雑した際は、一度皆様の発言を控えていただき、発言したい委員については、チャットにその旨のメッセージを記入いただくよう、事務局又は部会長からお願いする場合がございます。その場合には、記入されたメッセージに応じて、委員長より発言者を指名していただきます。
また本日の調査会に際し、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、説明者においてマスクを着用したまま説明をさせていただく場合がございますので、御了承いただければと存じます。なお、事務局については本日、山本審議官が出席予定ですが、公務により遅れての参加になりますことをお詫びいたします。
この後の進行につきましては、半田部会長にお願いいたします。
○半田部会長 皆様、こんにちは。最初に、事務局から報告がありましたが、大平委員が残念ながら御逝去されました。大平委員には本当に長い間、当部会において、色々な御意見をいただきまして、多大なる貢献をなされました。ここで故人を偲んで黙祷を捧げたいと思います。宜しいでしょうか。
○中谷血液対策課長 それでは皆様、大平委員の御冥福をお祈りし、黙祷を捧げます。会場の方は御起立願います。黙祷。
黙祷を終わります。会場の方は御着席ください。ありがとうございました。
○半田部会長 それでは、議題に入りたいと思います。本日、予定された議題は3題です。その中で、最初の議題は議決が必要な議題です。議題1「令和3年度の献血の推進に関する計画(案)について」です。本日は令和3年度の計画(案)について、12月4日付で厚生労働大臣から諮問がなされておりますので、本部会で審議の上、大臣に答申したいと思います。それでは、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○菅原血液対策課長補佐 事務局でございます。令和3年度の献血推進計画(案)を御説明いたします。資料1-1です。まず表紙については目次という形にしております。1ページが令和3年度の計画の概要、4ページからは本日御議論いただく対象となる令和3年度の計画(案)、12ページからは新旧対照表として、令和3年度計画(案)と令和2年度の計画の対照表を準備しております。まず、1ページの概要を御覧ください。
1.趣旨です。血液法第10条第1項において、厚生労働大臣は、毎年度、翌年度の献血推進計画を定めることとされております。今般、令和3年度の計画を策定するというものです。根拠条文につきましては2ページに参考として付けておりますので、後で御覧いただければと存じます。
続きまして、2.内容です。第10条第2項で定める3つの法定事項について、昨年度の献血の実績状況などを踏まえて、来年度の計画を定めるものです。本日お配りしている資料の中では、令和2年度の計画から変更した主な点として、第3、その他献血の推進に関する重要事項において、昨今の新型コロナウイルス感染症を踏まえ、災害時における献血の確保について、その際の新興・再興感染症の蔓延時の対応を付したものです。今後の予定ですが、御了承いただけましたら、告示日等に記載しましたとおり、来年の3月下旬に告示し、4月からの適用を予定しております。
続きまして4ページを御覧ください。冒頭で半田部会長からもお話いただきましたとおり、大臣から令和3年度の計画についての諮問がなされております。この資料には添付しておりませんが、薬事分科会における確認事項という規定があり、審議会に諮問するものの取扱が定められております。この中で、血液法に基づき審議会に諮問するもののうち、献血推進計画の策定については、血液事業部会での審議、薬事分科会への報告とされておりますので、本血液事業部会にて御審議をお願いしたものです。なお、本日、御審議いただく令和3年度の計画(案)ですが、こちらについては10月15日に開催いたしました献血推進調査会において事前整理を行っていただいております。本日、御審議いただく計画(案)は、その際の委員の御指摘、御意見を踏まえて修正したものとなっております。その修正につきましては、献血推進調査会の座長である衞藤委員、本日は欠席ですが、御確認いただいております。
5ページを御覧ください。本日の審議の対象となっている計画(案)です。8ページからが本文です。第1、令和3年度に献血により確保すべき血液の目標量を定めるところです。令和2年度計画と比べるために、少し飛びますけれども、14ページの新旧対照表をご覧ください。左側が令和3年度計画(案)、右側が令和2年度(今年度)の計画となります。まず、令和3年度の血液製剤の製造見込量ですが、赤血球製剤が51万L、血漿製剤が25万L、血小板製剤が17万Lで、それぞれ必要と見込まれる量と同量が製造される予定です。さらに、今後確保すべき原料血漿の目標量を勘案しますと、全血採血による132万L及び成分採血による90万Lとなります。内訳としては、血漿成分採血が59万Lと血小板成分採血が31万Lで、合わせて222万Lの血液を献血により確保することとしております。
8ページに戻ります。第2として、目標量を確保するために必要な措置に関する記載です。まず、献血推進の実施体制と役割です。特に変更はなく、国、都道府県、市町村、採血事業者それぞれの役割を果たすことで、献血推進を進めていくこととしております。次に、献血推進のための施策です。(1)のアの 国民全般を対象とした普及啓発の中で、(ア)全国的なキャンペーン等の実施ですが、「愛の血液助け合い運動」の行事として、献血運動推進全国大会を鹿児島県で開催しております。(イ)企業等における献血への取組の推進については、国及び採血事業者は、都道府県及び市町村の協力を得て、企業等の社会貢献活動の1つとして、集団献血を含めた企業等における献血の推進を促していくとともに、採血事業者は、血液センター等における献血推進計画の展開に際し、地域の実情に即した方法で企業等との連携強化を図り、企業等における献血の推進を図るための呼びかけを行う。特に若年層の労働者の献血促進について企業等に協力を求め、併せて献血や血液製剤について企業等に分かりやすく説明するための「献血セミナー」を実施するとしたものです。
次に、複数回献血の推進です。国及び採血事業者は、都道府県及び市町村の協力を得て、複数回献血の重要性や安全性について広く周知を行うこととしているが、採血事業者に対し、複数回献血者へのサービス向上を求めるとともに、平素から献血者に対し、持続的かつ効率的に複数回献血への協力について呼びかけを図るなどの体制を構築し、特に若年層の複数回献血者を増やすための取組を行うものとしております。その具体的なものとして、イの若年層を対象とした普及啓発をお示ししております。こちらは特に変更はございません。引き続き、若年層への普及啓発を行うものです。
(2)採血所の環境整備等です。ア、献血者が安心して献血できる環境の整備については、採血事業者に献血受入れ体制の整備や環境整備を行うことを求めております。イ、献血者の利便性の向上です。こちらは引き続き採血事業者に立地条件等を考慮した採血所の設置、地域の実情に応じた献血受入時間帯の設定及び移動採血車による計画的採血、企業や団体等の集団献血の実施による献血機会の提供により、効率的な受入体制の整備を行うとともに、例えば託児スペースの整備、あるいはICTを活用したWEB予約の推進に取り組むということです。従前は、WEB予約の導入としていたところですけれども、WEB予約、いわゆる「ラブラッド」ですが、ラブラッドができて数年たちますので、導入ではなく、推進の形に修正しております。
第3.その他の献血推進に関する重要事項です。1番と2番については、特に変更はございません。3番の災害時における献血の確保です。3つ目のパラグラフですが、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ、新興・再興感染症の蔓延下の状況でも、医療需要に応じた血液製剤の安定供給を図るため、安心・安全な献血環境の保持と献血者への感染防止を図るとともに、様々な広報手段を用いて、献血への協力を呼びかけ、また国、都道府県及び市町村は、採血事業者の取組を支援することとしております。
4.献血推進施策の進捗状況等に関する確認と評価です。こちらも昨年と同様ですが、国、都道府県及び市町村は、献血推進のための施策の短期的及び長期的な効果や進捗状況並びに採血事業者による献血の受入れの実績を確認し、その評価を再来年度(令和4年度)の献血推進計画等の作成に当たり参考とする。また、採血事業者については、アンケートを継続的に実施し、その意見等を踏まえ、効果的な普及啓発や献血者の利便性の向上に資する取組を実施し、併せて献血の受入れに関する実績、体制等の評価を踏まえ、献血の推進に活用することとしております。資料1-1、令和3年度献血推進計画(案)については以上です。
資料1-2をご覧ください。ただいま御説明した令和3年度計画(案)については、本年11月10日~11月30日まで、パブリックコメントの募集を行っておりました。これに対して7件の御意見をいただいております。そのうち、本計画(案)に関する6件の御意見と、それに対する回答を御紹介いたします。まず、番号1、「ラブラッド」の利便性向上についての御意見です。WEB予約において進めているところであり、御意見につきましては、日本赤十字社にも提供し、今後の参考とさせていただくものとするという回答です。
続きまして、番号2、献血ルームで献血しようとしても待たされること、また移動採血車で献血しようとしてもタイミングが合わず断念していることから、なかなか献血ができなかったという御意見です。あと、御意見をいただいた方のお父様が献血をしようとしたところ、ある程度の年齢の人の献血した血液は、廃棄されるという噂を聞いて、献血をやめた旨の御意見です。まず、ある程度の年齢の方が献血した血液を廃棄する件ですが、善意によりいただいた血液について、年齢を理由に廃棄することはないということで、否定させていただきます。また献血ルームが混んでいることや、献血バスのタイミングが合わないために献血できないという件ですが、こちらは日本赤十字社において、「ラブラッド」など、献血者が献血しやすいよう、利便性の向上について取り組んでいるところで、御意見については日本赤十字社にも提供し、今後の参考とさせていただく旨、回答するものです。
続きまして番号3、献血可能回数の見直し(回数増加)と、企業への献血休暇推進についての御意見です。こちらについては、採血基準により献血者の健康保護を第一に考慮しつつ、献血推進及び有効活用の観点から見直す旨、推進計画にお示しさせていただきます。また、献血におけるボランティア休暇の推進につきましても、計画において企業等は作業員等にボランティア活動の一環として献血への協力を呼びかけるとともに、協力しやすい環境整備を推進するのが望ましいとしているところです。いずれも今後の施策についての参考とさせていただくとして、回答いたします。
番号4は、献血のリピーターを増やすことについての御意見です。こちらの御意見につきましては、日本赤十字社に提供し、今後の参考とさせていただく旨、回答させていただきます。
番号5、いわゆる採血基準のあり方や、献血キャンペーンのあり方など、献血推進に係る幅広い御意見でした。こちらの採血基準については、先程も申し上げましたとおり、献血者の健康保護を第一に考慮しつつ、献血推進及び有効活用の観点から見直す旨、推進計画にお示ししております。また御意見につきましては、日本赤十字社と共有し、今後の参考とさせていただく旨、回答する予定です。
最後に番号6、献血に御協力いただいた方に、コレストロール等の7項目の生化学検査数値及び赤血球数等の8項目の血球計数、検査成績をお知らせしております。その中に、血液中の尿酸値の結果を追加して欲しいという要望と、献血のポスターについての御意見です。こちらも日本赤十字社と共有しまして、今後の参考とさせていただきます。説明は以上です。御審議のほど、宜しくお願いいたします。
○半田部会長 ありがとうございました。それでは早速、今の説明について、御意見、御質問などがありましたらお願いしたいと思います。資料がもう1つ、参考資料1というのがあります。これが、先程、御紹介いただいた献血推進調査会での参考資料ということで、令和元年度の供給献血実績等というものの生データが入っているということです。これを参考にして議論していただきたいと思います。それでは、御意見、あるいは御質問、いかがでしょうか。
○花井委員 花井ですが、宜しいでしょうか。
○半田部会長 どうぞ、花井先生。
○花井委員 先程、パブリックコメントで、1人の意見なのですが、予約をせずに行った場合ちょっとという意見があったと思うのです。基本的には、「ラブラッド」が普及して、予約というのはデフォルトとしては良い方向と思うのです。現状、予約献血と、それから、その場でリクルートされた率とか、それから、その場で献血しようとしたときには、待ち時間というのは、たまたま混んでいる所に行った意見かもしれないのですが、日赤としては、どの程度というか、混んでいる場所と混んでない場所で相当の差があるとか、平均このぐらいはお待ちいただくとか、そういうのがあったら教えていただきたいのですが。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました、花井委員。それでは、日本赤十字社からお答え願えますでしょうか。
○日本赤十字社松田経営企画部次長 経営企画の松田と申します。宜しくお願いします。先生、御質問ありがとうございました。今のお話ですが、まず「ラブラッド」の方の状況です。今は、全体の予約率としては、全国で約26%というような状況下にあります。その中でも、特に成分献血、1時間ほどかかる長丁場の献血ではありますが、こちらについては、予約が約6割を占めております。全血については、短時間ということもありますが、今はまだ8%、9%弱というところもありまして、なかなか成分と比べると予約率は伸びていない状況です。理由としては、やはり移動採血車も含まれているところで、固定施設だけでいきますと20%近くはあるのですが、移動採血車は1.5%に留まっており、今後、やはり予約については拡大していく方向で考えているところです。また、混雑についても、ルームによって規模が違うところもありますし、あとは環境の違いもありますので、そこについては、新しい生活様式を踏まえ、全国統一した環境作りという観点で考えております。また、混雑時には一時的に献血受け入れ制限をすることも考えられるかと思います。献血者に御理解いただくような説明をして対応していきたいと考えているところです。私からは以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。花井委員、いかがでしょうか。
○花井委員 ありがとうございます。やはり予約率を増やしていくのは良いことではありますね。先程の意見では、ちょっと予約してまでという御意見もあったようですが、そういう形で推進していただければ良いかなと思いました。ありがとうございました。
○半田部会長 他に御意見、あるいは御質問等々ございますか。
○武田委員 武田ですが、宜しいでしょうか。
○半田部会長 どうぞ、武田委員。
○武田委員 まず、質問の前に、冒頭、はばたき福祉事業団の大平前理事長に、お悔やみの言葉、また黙祷をいただきまして、はばたき福祉事業団を代表して、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。大平前理事長は生前、最後までこの血液事業のことを気にかけておりました。そういった思いも引き継いで、今後も委員としてやっていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
1点、質問なのですが、先程、資料1-1の9ページの所で、普及啓発活動の実施ということで、例年やっていただいております「愛の血液助け合い運動」や様々な運動、鹿児島県で献血運動推進全国大会も行うということだったのですが、これからの議論になるのかもしれませんが、こうした普及啓発のやり方を、コロナ禍の中でどのようにやっていったらいいだろうかというところ、もし具体的に検討されていることがあればお話いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○半田部会長 ありがとうございました。今の武田委員の御質問について、今、現状を把握して、多分色々な課題があると思うのですが、日本赤十字社の方はいかがでしょうか。
○日本赤十字社松田経営企画部次長 経営企画の松田です。先生、御意見ありがとうございます。この部分については、やはり非常に難しいと言いますか、今のこのご時世、在宅、テレワーク、あるいは、テレワーク事業というところで、なかなか外に出られない方々に、いかに効率的に広報活動をするのかが大きな課題になります。そういったことから、我々としても、今回、「はたちの献血」のキャンペーンを1月から展開しているわけですが、中身的には、やはり皆様に分かりやすくということも含めて、CMの回数を多くしたり、そういった活動もして、とにかく、献血の方にも、1つのきっかけ作りということで、普及させていきたいというのが1つあります。また、その中でも、愛の助け合い月間ということも、今年、満足にできなかったのは、国も感想はあるかと思います。そこについては、来年に向けての課題というところで、どう進めて対応していくかを、国と日赤でタイアップして考えていければと考えております。これで回答になっているでしょうか。
○半田部会長 ありがとうございました。武田委員、いかがでしょうか。
○武田委員 ありがとうございます。今年度は献血運動推進全国大会も開催ができないこともあったかと思うのですが、この点については、来年度はどのように考えておられますでしょうか。
○半田部会長 いかがでしょうか。
○日本赤十字社村井副本部長 血液事業本部の村井です。宜しいでしょうか。
○半田部会長 どうぞ。
○日本赤十字社村井副本部長 献血運動推進全国大会については、先程、御紹介がありましたように、鹿児島県で実施する予定です。第1回の実行委員会が先だって行われ、新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底し、実施する予定であると確認されています。先程、これからの新型コロナウイルス禍を踏まえた献血者確保対策について、松田からお答えを申し上げましたが、御承知のように、新しい生活様式下での献血者確保というのは、これまでの企業、団体、大学の献血実施がかなり難しい中で、今までと同じような確保対策の延長では、先行きが本当に心配されるところです。これは委員の御指摘のとおりかと思います。是非、献血推進調査会等において、献血推進の現下の状況について、皆様に御説明する機会をいただき、御理解を深めていただいた上で、これからの献血のあり方についてご協議をいただければと感じております。是非とも宜しくお願い申し上げます。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。国の方から何かありますか。特に、どうぞ。
○菅原血液対策課長補佐 献血運動推進全国大会の開催についても、私ども、やはり新型コロナウイルス感染症の蔓延下であったとしても、3密にならないように処置を取って実施していく所存です。引き続き、宜しくお願いします。
○半田部会長 ありがとうございました。武田委員、宜しいでしょうか。
○武田委員 ありがとうございます。本当に、誰も経験したことがないような状況で、どうやって解決していくかというところに、みんなで知恵を出し合って乗り越えていきたいと思っていますので、どうぞ引き続き宜しくお願いします。
○半田部会長 いかがですか、他の委員の方々。
○菅原血液対策課長補佐 薄井先生から質問を寄せられております、チャットにてCOVID-19感染拡大時の血液献血は、3密などを避けるなどの対応が必要ではないでしょうかというお話です。薄井先生、何かコメントありますでしょうか。
○薄井委員 ありがとうございます。慈恵会医大の薄井です。実際、血液はだいぶ足りていない状況が現場では出てきております。それとともに、先程、武田先生、花井先生の御指摘もありましたように、献血者の方たちの安全、あるいはモチベーションを上げるという取組はとても大事なことなのですが、安全を確保するという点では、どういう形で献血ルームが3密を避けて、換気をよくして感染対策をしているかということも、ある程度アピールする必要があるでしょうし、それを日赤としてもきちっと確保する、そういう姿勢が必要ではないかと思いまして御質問させていただきました。
○半田部会長 薄井委員、ありがとうございました。いかがでしょうか。日本赤十字社から御回答をお願いしたいと思います。
○日本赤十字社松田経営企画部次長 経営企画の松田です。御質問ありがとうございました。先程、お話が出ておりますが、社会的にも新しい生活様式ということで、日赤としても、全国統一した環境下で進めていくという基本理論があります。また、ルームにしましても、先程もお話しましたが、大小のルームがあります。まず、やはり消毒、あるいは換気、あと体温、そういったところを基本とし、この環境の中ではマスク着用を基本として対応する。あとは、自動販売機等々、人の触る所についても、消毒、あるいは、リモートを使った本の提供、そういったところもちょっと考えていきたいと思っております。今のところはルームについても、それぞれ、今、お話したように、もし密的な要素になりますと、一時的に制限をするなど、安全を期した形で受入れを行っていく形で進んでいるところです。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。薄井委員、宜しいでしょうか。
○薄井委員 結構です。宜しくお願いします。ありがとうございます。
○半田部会長 他にいかがでしょうか。
○岡田委員 埼玉医大の岡田です。宜しいですか。
○半田部会長 では、岡田先生、次に田野﨑先生。岡田先生、どうぞ。
○岡田委員 全国的なキャンペーン等の実施なのですが、高校生の当時に献血をやって、それからしばらく休んでいて、また再開というときに、高血圧とか高脂血症で薬を飲んでいる方がいらっしゃるのですが、昔の基準で、薬を飲んでいると献血ができないと考えている方が意外に多いのです。しかし、現在は薬を飲んでいても、条件が緩和されておりますので、飲んでいる薬の種類によっては献血ができることを、やはりもっと知らせた方が良いかと思います。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。今の御質問に関して、日本赤十字社は何かお答えがありますか。
○日本赤十字社松田経営企画部次長 御質問ありがとうございます。経営企画の松田と申します。今のお話ですが、今、SNS等も普及しております。そういった中で、やはり情報提供の一環としても、我々はホームページの方に。具体的に聞きますと、よくある御質問の中に、高脂血症、あるいは血圧のお薬については可能というように、具体的な例も入れております。ただし、薬によっても、下記の部分を判断するのはドクターですので、最終的にはドクターとの問診の中での決定ということになるかと思います。しかしながら、先程、お話をしておりましたが、予約というところに限っては、予約したけれども薬を飲んでいるという支障も考えられます。そういったところから、我々としても、やはり情報提供ということで、「ラブラッド」やホームページ、あと、機会があればそういったチラシ、広告、そういうところにも、地域によっては具体的に入れている所もありますので、そういうものも活用しながらアピールしていきたいと考えているところです。以上です。
○岡田委員 分かりました。
○半田部会長 ありがとうございました。続いて、田野﨑委員から御質問を宜しくお願いします。
○田野﨑委員 田野﨑です。非常事態宣言が出ていた頃には、「ラブラッド」や何かであっても、実際に献血者が減少したということが既にあったかと思うわけですが、欧米のような感染状況になった場合にどのようにしたら良いかというのは、特別な対策を想定しておかないといけないかと思うのです。それについて想定されているでしょうかということです。
 
もう1点は、無症状の感染者ドナーが今後、来る可能性があると思いますが、どこかの段階で、採血者のPPEや予防衣などについても検討が必要になるのではないかと思いますが、これについても、対策等を考えていらっしゃるのでしょうかということを、日赤の方にお願いできればと思います。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。それでは、日本赤十字社から御回答を宜しくお願いします。
○日本赤十字社村井副本部長 血液事業本部の村井です。御質問ありがとうございます。ちょっと聞き取りづらかったものですから、答えが違ったら御容赦いただきたいと思います。まず、国内の感染者数が増大してきているところですが、献血の人口に占める献血率は、3.8%の方々の御協力をいただき、輸血用血液製剤を安定供給できております。ある程度の感染拡大であれば、献血にご協力頂いていない大多数の方々に献血の御協力を広く呼びかけていくことによって、新型コロナウイルスの感染拡大による献血者の減少は、ある程度抑えられると認識しております。2つ目の御質問はちょっと聞きづらかったのですが、もう一度、お願いしても宜しいでしょうか。
○半田部会長 献血環境の中で、無症状の人がいることに対する対応と、それから、感染が発生した場合にどうするか等々の御質問だと思います。いかがでしょうか。
○日本赤十字社村井副本部長 ありがとうございます。献血に来られる方が無症状であれば、それを見分ける術はありません。先程、松田から回答しましたように、基本的には、ウイルスに感染をして新型コロナウイルスのPCRの検査を受けた方、発熱、呼吸困難等の疑いのある方については、入場をお断りする措置を取っております。
○半田部会長 それから、献血した後で陽性になった場合、それは当然、報告していただくことになるわけですね。
○日本赤十字社村井副本部長 献血を御協力いただいた全ての方に、「新型コロナウイルス感染症に関するお願い」という文書をお渡ししておりまして、献血後に、類似症状が表れた方については、血液センターに御連絡をいただいて、その血液の供給をストップするとか、製造をストップするとか、そういった安全措置を取っております。
○田野﨑委員 1つ、宜しいでしょうか。
○半田部会長 どうぞ。
○田野﨑委員 私の質問の意図は、もう1つありまして、採血者が感染するリスクが高まってくる可能性があるということで、PPEなどを、ある時点から検討していくことも必要ではないかということです。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。ちょっと時間が立て込んでいまして、今の件で、何か日本赤十字社の方ではお考えになっていることはありますか。
○日本赤十字社村井副本部長 今の現段階では、国が示している安全対策をきちんと実施していくことが、感染予防になると考えております。
○半田部会長 ありがとうございました。それでは続いて、内田委員から御質問があります。内田委員、宜しくお願いします。
○内田委員 先程の議論とは関係ない話なのですが、「御意見に対する考え方」というのは、御意見をいただいた方には、それぞれに、もう少し丁寧に回答されるものなのか、この資料1-2の形で募集結果について公表されるだけなのかを、ちょっと先に確認したかったのです。それは、意見を、せっかく色々書いていただいているのに、意見に答えていない部分があると思ったことと、例えば2番目だと、「廃棄」の所が「破棄」とされていたり、3番目の回答ですと、「献血のための休暇取得を容易に伝えるよう配慮する」とあり、意味が分からないとか、少し考え方の部分の記載が、全体に画一的であったり、ぶっきらぼうであったりという印象があり、その辺のところをもう少し見直していただいた方が良いと思いました。常にこのような形で回答されていることかもしれませんが、それがちょっと気になったところです。
○半田部会長 内田委員、ありがとうございます。大変、貴重な御意見です。これに関して何か、事務局。
○菅原血液対策課長補佐 今回、パブリックコメントに付いている回答で、基本的にはこのような形でということを今、考えている次第です。やはり、皆様、幅広い意見がありますので、なかなかちょっと難しいところではありますが、基本的には、皆様の御意見を踏まえて、献血推進に関して今後の御参考とさせていただくことです。中には同じ話でも別々の意見が出たりということもありますので、それについては、皆様の幅広い意見を踏まえて、こういう回答をさせていただければと考えている次第でございます。以上です。ありがとうございます。
○半田部会長 そうですね、これはあれですね、御意見をいただいた方には、必ず丁寧に返答させていただくということですね。
○菅原血液対策課長補佐 これはホームページの方で公表します。
○半田部会長 そうですね、公表されているということで宜しいでしょうか。宜しいでしょうか、内田委員。
○内田委員 分かりました。
○半田部会長 それでは最後の御質問です。海老名委員、お願いしたいと思います。海老名委員、お答えできますでしょうか。
○中谷血液対策課長 海老名委員、音声が聞こえないのですが、御確認をお願いします。
○半田部会長 海老名先生。
○中谷血液対策課長 もしかしたら接続の問題かもしれないので、それでは後ほど、次に。
○半田部会長 そうですね、進行上、それでは、海老名委員の御意見は、後でまたWeb上でお答えしたいと思います。それでは、当案件は議決する必要があります。今回は、メジャーなチェンジとしては、今、お話になったほとんどの話題がそれだったのですが、振興・再興感染症に関する対応策ということで項目が追加されました。それでは、当該、令和3年度献血推進計画(案)について、適当であると認める由、議決したいと思います。宜しいでしょうか。いかがでしょうか。お認めいただけますでしょうか。
(異議なし)
○半田部会長 ありがとうございます。それでは、本件については、薬事分科会における確認事項に基づき、当部会の議決をもって審議会の議決として、厚生労働大臣に答申することにさせていただきます。なお、答申書の文案、その他の取扱については、私に御一任いただくということで宜しいでしょうか。
ありがとうございます。また、パブリックコメントに寄せられた意見への回答については、本日の御意見を踏まえて、事務局に対応をお願いしたいと思います。ありがとうございました。
○中谷血液対策課長 ありがとうございました。海老名委員が今、オンラインのようなのですが。
○半田部会長 御質問をいただけますか。海老名委員。
○海老名委員 失礼しました。2点ございます。資料1-2の、先程、話題にあった3番目の回答が、恐らく、引用の所で、「企業等は」で3行目から始まる所が、「作業員」になっているのですが、原文だと「従業員」になっていて、多分、コピーするときの写し間違いだと思うので、もう一度、原文を確認していただければと思いますので、お願いしますというのが1点目です。
それから2点目は、今回の計画の関係なのですが、私は全国衛生部長会の立場で参加しております。今後、都道府県で計画を策定することにも関係しますので、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。資料1-1の8ページ目の数値の所です。参考資料1の5ページ目の所に、令和元年度の実績を示していただいているのですが、そちらを拝見すると、全血で133万L、血漿成分が50万L、血小板成分が31万Lということです。資料1-1の8ページ目の全血132万L、血漿成分59万L、血小板成分31万Lという数値は、血漿成分献血について更なる御協力をいただく必要はあるとしても、目標値としては違和感がないのですが、最近の報道で、先程、出てきているとおり、献血に御協力いただける方の確保が難しいという報道もあるところです。都道府県としては、この目標量に基づいて、都道府県計画を今後、策定するのですが、先程の参考資料は令和元年度なので、令和2年度の献血の状況から見ても、今回の計画(案)の数値が、実現可能性があるかということについて、日本赤十字社さんの見解を念のためにお教えいただきたいと思いますので、お願いします。
○半田部会長 分かりました。海老名委員の今の御質問について、日本赤十字社から御回答をお願いしたいと思います。
○日本赤十字社松田経営企画部次長 経営企画の松田です。御質問ありがとうございます。今のお話ですが、このコロナ禍の中で、お陰様で、安定した献血確保のところに今は至っているところです。先程、来年度計画の所で、ほぼほぼ今年と変わらないところでもありますが、この血漿成分献血の御協力が、今年度、このコロナ禍の中でも、昨年以上に御協力が多い数値となっております。あと、1人からの採血量も、こちらの採血の仕方も、1人からの量を増やすという確保もしております。そういったところから、今のところは安定した形での血液確保、血漿確保も、現状に沿った形では確保できているところです。あとは血小板、あるいは全血についても、やはり、その中から血漿も確保できますので、そういうところから、今の展開としては、安定した確保ができているということが1つ言えるかと思います。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。宜しいでしょうか、海老名委員。
○海老名委員 ありがとうございました。採血事業者である日本赤十字社さんが実現可能というお話でしたので、都道府県としても、血液法の趣旨に基づいて、各都道府県の血液センターとよく連携して、今回の計画(案)を踏まえた都道府県計画を策定して、令和3年度も献血推進に取り組んでいきたいと思います。1点要望があります。今もお話があったのですが、先程の参考資料1の5ページ目を見ると、血漿成分献血で御協力いただける方が増えていることがうかがわれます。この後の議題にも関係するのですが、血液製剤の国内自給率を高める観点では、これは非常に望ましい傾向だと思いますので、増えた理由などをよく分析していただいて、今後の取組にいかしていただけると良いと思いましたので、どうぞ宜しくお願いします。ありがとうございました。
○半田部会長 ありがとうございました。続いて、議題2に入ります。「令和3年度の血液製剤の安定供給に関する計画(案)について」です。本日は、令和元年度の需給計画の実施状況の報告を聴取した上で、令和3年度の需給計画(案)について御意見をいただきたいと思います。事務局、資料について説明をお願いします。
○若林需給専門官 議題2、令和3年度の血液製剤の安定供給に関する計画(案)の策定について説明いたします。資料2を御覧ください。まず目次となっており、次のページから説明いたします。令和3年度の血液製剤の安定供給に関する計画(案)についての概要です。
1.趣旨ですが、血液法第26条第1項において、厚生労働大臣は、毎年度、翌年度の需給計画を定めるものとされております。今般、令和3年度の計画を定めるものです。根拠条文については、次ページ以降に参考として付けておりますので、適宜御覧いただければと存じます。
2.内容ですが、血液法第26条第2項にて定める5つの事項について、昨年度の状況等を踏まえて来年度の計画を定めるものです。今後の予定ですが、本日の御意見を踏まえ、次回の血液事業部会に再度お諮りし、4の告示日等に記載しましたとおり、来年3月下旬に告示をし、4月から適用を予定しております。
また、需給計画の実施状況については、血液法第27条で報告するものとされておりますので、4ページ以降で報告いたします。4ページを御覧ください。令和元年度需給計画の実施状況の報告です。こちらは、血液法第27条第4項の規定に基づき、令和元年度需給計画の実施状況について報告させていただくものです。製剤ごとの需給状況については、資料の6ページの表に記載しております。
各製剤の製造輸入量をマル1欄に、そのうち国産原料から製造された量をマル2欄に、供給量をマル3欄にそれぞれ記載しております。また、各製剤の欄の下段が需給計画で定めた量、上段が実績です。実績の右側の括弧内に達成率を表示しております。
4ページに戻ります。マル1欄の各製剤又は輸入量の実績は、アルブミン、血液凝固第Ⅷ因子、人免疫グロブリン等9製剤で、ほぼ目標を達成、又は目標量を上回って製造・輸入されております。このほぼ目標達成というのは、90%以上の達成率となっているものを示しております。また、目標を上回ってというのは、100%以上のものを指しております。90%未満のものについては、下回ったことというように整理しております。マル2欄の国産原料からの製造の実績では、11製剤中、アルブミン、人免疫グロブリン等5製剤は目標達成又は、ほぼ目標達成どおりに製造されており、他は目標を下回っております。マル3の供給実績ですが、16製剤のうち3製剤は見込量を上回り、組織接着剤等5製剤で、ほぼ目標どおりに供給されました。
令和元年度は、全体としては、人免疫グロブリンについて当初の予測を上回る需要増加に伴い、欠品リスクを回避するために需給計画における需要見込量及び輸入目標量を増やす変更を昨年度は行っております。製造販売業者等による出荷調整の対応もあり、全体として供給に問題は生じませんでした。また、他製剤については、一部の製剤では製造や供給などで目標を下回った製剤もありますが、医療事情に応じて安定供給されており、問題は生じませんでした。
7ページ、令和2年度需給計画の上半期(4~9月)の実施状況を御報告いたします。製剤ごとの需給状況については、9ページに別表を付けておりますので御覧ください。マル1欄の製造・輸入量ですが、一部製剤について達成率は低くなっておりますが、市場で欠品を生じているものはありません。マル2国内献血由来の血液製剤の製造の実績では、12製剤中、血液凝固第Ⅷ因子等5製剤で達成率は低くなっておりますが、市場で欠品を生じているものはありません。また、別表のマル3の供給量ですが、こちらも一部の製剤で目標を下回っている製剤もありますが、市場で欠品は生じておらず、医療需要に応じて安定供給されており、需給に問題は生じておりません。
8ページ、4.原料血漿確保実績ですが、令和2年度の確保目標量は120万Lに対し、上半期で63.4万Lを確保しており、達成率は52.8%となっております。
5.原料血漿の配分についてです。製造販売業者への原料血漿配分については、今般の新型コロナウイルス感染症流行の影響が懸念されましたが、日本赤十字社による予約献血の促進、ホームページやマスメディア等を活用した献血の呼びかけ等の取組により、9月末までの確保状況からみて、計画どおり配分できるものと見込まれております。
10ページのグラフを御覧ください。血漿分画製剤の自給率の推移です。こちらの資料は、主な血漿分画製剤の自給率の推移を表しております。アルブミン製剤の国内自給率については、平成19年度の62.8%をピークに、横ばいの状況が続いております。平成30年度は63.9%、令和元年度は64.1%に若干向上しております。人免疫グロブリン製剤の国内自給率は、平成30年度が95.1%、令和元年度が91.5%で、国内自給率は若干低下しております。これは昨年度の需給計画の変更により、輸入目標量を増やした影響と考えられます。血液凝固第Ⅷ因子製剤の国内自給率は、遺伝子組替え製剤を除き、平成6年から国内自給率100%を達成しております。
11ページを御覧ください。アルブミン製剤の供給量の推緯です。グラフの供給量の数値ですが、下に「注」を付けております。令和元年度までは実績値、令和2年度は上半期の供給実績を事務局で1年分に換算した数値です。また、令和3年度は、各社からの供給見込を集計した数値です。以降のページも同様です。
アルブミン製剤の状況ですが、年々供給量が減少しております。なお、令和3年度の供給見込量が若干増加しておりますが、これは各社からの供給見込を集計しているためであり、新たな適応を取得したなどの動きもないことから、供給量が大幅に増加することはないと考えております。
12ページです。グロブリン製剤の供給量の推緯です。グロブリン製剤に関しては、近年、供給量が増加しております。直近の実績値として、平成30年度から令和元年度では、約4%の伸びとなっております。令和2年度は、令和元年度と比べて約1%の伸び、令和3年度は令和2年度に比べて約15%の伸びを見込んでいます。令和3年度は各社からの供給見込の集計値です。
13ページは、血液凝固第Ⅷ因子製剤の供給量の推移です。平成30年度をピークに令和元年度以降は減少傾向に転じております。これについては、昨年度、半減期延長製剤が発売された影響の他に、抗体医薬品エミシズマブの発売の影響もあるのではないかという御意見がありました。
14ページは、血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤(抗体医薬品)の供給量の推移です。これはエミシズマブの供給量の推移を今年度、資料に追加しております。こちらは集計の単位が血液凝固第Ⅷ因子製剤の1,000単位換算と異なり、延べ人数換算という形にさせていただいております。単位をそろえることができなかったのですが、今回、参考として追加しております。血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤(抗体医薬品)については、上昇傾向にあります。
15ページ以降は、令和3年度の需給計画(案)です。主な血液製剤の供給量については、先程、説明させていただいた実績報告や11~14ページのグラフのとおりであり、これらの傾向も踏まえ、令和3年度の需給計画(案)を作成しております。令和3年度需給計画(案)は、15~18ページまでです。令和2年度の需給計画からの変更点としては、原料血漿の配分量や供給見込量などの数字の変更が主となっております。
16ページを御覧ください。血液法第26条第2項に規定されている本計画で定めることとされている各事項として、第1の令和3年度に必要と見込まれる血液製剤の種類及び量です。こちらについては、18ページの別表(ア)の欄に需要の見込があります。第2の令和3年度に国内において製造され、又は輸入されるべき血液製剤の種類及び量の目標は、別表(イ)の欄にあります。第4の令和3年度に国内原料血漿から製造されるべき血液製剤の種類及び量の目標については、18ページの(ウ)の欄にそれぞれ示しております。
これら需要見込や目標量に関しては、血液法に基づき、製造販売業者から報告される届出や近年の供給実績を基に、需要量に対して加不足が生じることなく安定的に供給されるよう算出したものです。また、参考として、令和2年度末の在庫見込量を別表の中に記載しております。この在庫見込量と(イ)の欄の製造輸入目標量を足したものが、一番右端の供給可能量になっております。この供給可能量が、(ア)の需要見込より多ければ、安定供給が可能になることになります。供給可能量と(ア)の需要見込を比較したところ、全ての製品において供給可能量が需要見込を上回っている、あるいは同量となっておりますので、令和3年度においては安定供給に支障は生じないものと考えております。
16ページに戻ります。第3「令和3年度に確保されるべき原料血漿の量の目標」です。こちらは122.3万Lを目標としております。この目標量の算出の考え方については、19ページ以降で述べさせていただいております。
第5「その他の原料血漿の有効利用に関する重要事項」の1、原料血漿の配分です。原料血漿の種類ごとの標準価格については、日本赤十字社や国内製造販売業者の財務状況等を踏まえて検討させていただき、次回の血液事業部会で御審議いただく予定ですので、今回は空欄とさせていただいております。
令和3年度に、採血事業者である日本赤十字社から製造販売業者へ配分される原料血漿の種類ごとの配分見込量については、2の(1)(2)(3)に記載させていただいております。こちらを合計しますと、令和3年度は合計123.5万Lの配分を計画しております。また、その他の原料血漿の有効利用に関する重要事項に、令和3年度に輸出すると見込まれる血液製剤の種類及び量ですが、こちらは18ページの(エ)の欄に示しておりますが、現時点では、輸出の見込は各社から報告いただいておりません。
次に、19ページを御覧ください。令和3年度の原料血漿確保目標量案は、122.3万Lとしております。令和2年度と比較して2.3万Lの増となっております。2番の各製造販売業者への配分量は、凝固因子製剤用が合計32.0万L、その他の分画製剤用が合計91.5万Lで、合計は123.5万Lとなっております。令和2年度の配分予定と比較すると、医療需要の増加などから令和2年度の計画と比べて1.5万Lの増となっております。また、各社への配分量の123.5万Lと確保目標量の122.3万Lとの差の1.2万Lについては、日本赤十字社の在庫分から一部を配分するものとなっております。以上で資料2の説明を終わります。御審議のほど宜しくお願いいたします。
○半田部会長 ありがとうございます。ただいまの説明に関して質疑応答に入りたいと思います。委員の皆様、いかがでしょうか。何か御意見あるいは御質問。
○武田委員 武田ですが、宜しいでしょうか。
○半田部会長 はい、どうぞ。
○武田委員 御説明ありがとうございました。免疫グロブリン製剤についてなのですが、平成30年度国内自給95%程度で、それが令和元年度91%で、令和2年度には88%と、徐々に下がってきている現状にあります。また、今お示しいただいている資料2の21ページを見ますと、令和2年度見込と製造予定数量の推移が出ていますが、免疫グロブリン製剤については、令和3年度は令和2年度よりも少し数量が減っていて、1%強ぐらいではありますが減少しているというような状況があります。免疫グロブリン製剤、世界的にも需要が非常に伸びている状況と伺っていますので、かつ、このコロナ禍の中で、こういった免疫グロブリン製剤、外国からも輸入がこの先ちゃんと続いていくのか等、安定供給という面でもやはり国内自給をしっかりしていかなければいけないという状況にあると思います。こうしたことについて、国の方で、どのように今考えておられるかというところをお聞きしたいのですが、いかがでしょうか。
○半田部会長 ありがとうございました。事務局、いかがでしょうか。
○若林需給専門官 21ページで、これは製造の見込でございますけれども、免疫グロブリン製剤の令和2年度見込から令和3年度見込が少し減少しているというところですが、これは企業が製造して出荷できるという段階になるまでの部分がちょっと期ずれをしている。3月までに出荷の判定、国家検定に合格して出荷の判定ができたものが、その年度内の見込になるのですけれども、それが企業の製造計画の中で若干4月に入ってしまったりすると、その分の製造量が減ってしまうということで、今回ちょっと令和2年度見込と比べて令和3年度見込が減ってしまうというのは、そういった理由があるというように伺っております。ただ、供給見込につきましては、令和2年度の見込に比べて令和3年度の見込は増えている状況ではございます。
○半田部会長 資料2の12ページですね。
○若林需給専門官 そうですね。はい、資料の2の12ページでございますけれども、供給の見込は令和2年度と比べると、令和3年度は増えている状況ではございます。
○半田部会長 はい、ありがとうございました。今の説明でお分かりになりましたでしょうか。
○武田委員 はい、供給量については増えているということ、今の御説明で理解しました。ただ、供給量も増えていますが、需要の方も同じようにそれ以上に増えている部分もあると思いますので、先程、申し上げたように、その国内自給率がこのままずるずると下がっていくというような状況が続いていくことは好ましくないというふうに考えていますので、是非、国内自給率を高めるような施策をしていっていただきたいと思います。
○半田部会長 ありがとうございました。続きまして、田野﨑委員。
○田野﨑委員 私も武田委員に関連、似たようなことではありますが、免疫グロブリンだけではなくて、欧米のCOVID-19の感染状況の影響で、海外から輸入を想定している血漿分画製剤、ところどころかなり頼っているところあると思いますが、欠品が出る可能性についてどの程度検討されているか、伺えればと思います。以上です。
○半田部会長 いかがでしょうか。
○若林需給専門官 海外での状況ということですけれども、私どもも海外でCOVID-19が流行っているということで、海外からの輸入製剤の状況については、状況を注視しているところでございます。国内に海外血漿由来の製品製剤を輸入している企業に確認しましたところ、やはり新型コロナウイルス感染症流行の影響で、海外での原料血漿の確保もなかなか厳しくなってきている状況というふうには聞いておりますが、日本向けの製剤については現在のところ、しっかり確保できていると伺っております。今後もこの点につきましては、国として注視していきたいと考えております。
○半田部会長 はい、ありがとうございました。田野﨑委員、いかがですか。
○田野﨑委員 はい、ありがとうございました。宜しくお願いいたします。
○半田部会長 はい、ありがとうございました。他に御意見、御質問等ございますか。
○岡田委員 埼玉医大の岡田ですけれども、いいでしょうか。
○半田部会長 はい、どうぞ。
○岡田委員 このアルブミンの自給率が64%、今63.7%ですけども、例えば海外から入ってこなくなったときに、国内メーカーのペーストと製剤能力とかもありまして。製剤まで至らないようなペーストで取っているようなものを、メーカー間でその製造能力が高いところに供給するとかいって、また再配分などをやって国内製造量を増やすとか、そういう計画なんかは、もし不足したら可能なのでしょうか。
○半田部会長 はい、ありがとうございました。そういう場合が想定された場合ということですね。
○岡田委員 はい。
○半田部会長 なかなか難しいですかね。いかがでしょうか。
○中谷血液対策課長 宜しいですか。
○半田部会長 はい、どうぞ。
○中谷血液対策課長 御指摘ありがとうございます。そのペースト、中間生成物のことかと思うのですが、それを他社間でやり取りすることについての計画というのは、現時点ではございませんが、各企業からもお話を聞いて、少しどういったことが可能性としてあるかというのは定期的に協議会などもやっておりますので、そういった場で我々としても情報収集したいと思います。ありがとうございます。
○半田部会長 ありがとうございました。岡田委員、どうぞ。
○岡田委員 献血血の有効利用ということで、そういうメーカー間のペーストのやり取りというのも今後は必要かと思います。それともう1つなのですが、毎年、この季節になると言うのですが、第ⅩⅢ因子は全く国内製造されてないのですね。やはり献血血の有効利用ということで、第ⅩⅢ因子の献血由来の製品を是非メーカーに頑張ってもらって、作ってもらいたいと思っています。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。大変時間が押しております。あと1名、もし何か御発言があればお受けします。
○松本委員 宜しいですか。
○半田部会長 それでは最後の御質問、宜しくお願いします。
○松本委員 すみません、1つに絞ります。このフィブリノゲンですけれども、かなり増えているというように見受けるのですけれども、予想がですね。これに関しては適応拡大とか、そういうのを想定されて出してきているものなのでしょうか。21ページの別表です。
○半田部会長 松本委員、今の御質問はフィブリノゲン製剤に関して増加するということですね。
○松本委員 そうですね、今の、そうですね、かなり。
○半田部会長 見込が増加しているのは、どうしてかということですか。
○松本委員 はい、そういうことです。
○半田部会長 いかがでしょうか。
○若林需給専門官 事務局からお答えします。フィブリノゲン製剤につきましては、これまで学会を中心に後天性適応追加への要望がなされてきたと承知しております。本年12月9日の未承認薬・適応外薬検討会議においても、この件が出ていると認識しております。こちらも踏まえまして、企業の方でも、今後に向けてフィブリノゲンの製剤の製造の見込を決めているものと思います。
○半田部会長 ありがとうございました。ですから、良い方向に向かっているということですよね。
○松本委員 ありがとうございました。
○半田部会長 ありがとうございました。それで時間が押しておりますので、これでこの議題を終わりにしたいと思います。令和3年度の需給計画については、次回の部会で厚生労働大臣から諮問がなされる予定ですので、事務局におきましては、本日いただいた御意見を踏まえて、最後に原料血漿の配分価格という非常に大きな仕事があると思いますが、併せて修正案を御準備いただければと思います。
それでは、続きまして議題3に入りたいと思います。その他ということで、事務局から新興感染症の回復者からの血漿の採取体制の構築に向けた研究について説明をお願いしたいと思います。
○中谷血液対策課長 すみません。私の方から、血対課長の中谷です。参考資料3を御覧ください。「新興感染症の回復者からの血漿採取体制の構築に向けた研究概要」ということで、目的のところにありますように、現在COVID-19の感染が流行していることを踏まえまして、新興感染症の回復者からの血漿につきましては、血漿療法・血漿分画製剤(特殊免疫グロブリン製剤)に、一定の有効性が示唆されているという報告などもありますので、こういったことについて感染症が発生した際には迅速に回復者からの血漿を集めるという体制が、欧米ではあるのですが、日本ではまだ確立されていないということです。その一端として、そうした回復者からの採血に関する指針がないということがあります。それにつきまして本部会の委員でもあります松下先生に研究代表者になっていただきまして、包括的な指針の検討をしていただいているということでございます。研究概要として、特に、(1)回復者からの採血体制に係る指針ということで、イメージ図を付けております。まず、回復者から採血する際に、どういったことを対象にするかといった選定基準や採血の手順、その血液を使う際のスクリーニング検査の内容や、中和抗体の測定方法等、あるいは適切な運搬・保存、情報管理ということ、最終的には治療対象者の選定基準など、全体にかかるような考え方をまとめていただくように研究班で今、進めております。本研究班は10月から開始しており、年度内を目標に結果をまとめていただく予定としております。御報告でございます。
○半田部会長 ありがとうございました。当該研究に関しましては研究代表者の松下委員が今日出席されていますけれども、何か付け加えることはありますか。
○松下委員 はい、松下です。私が御説明するところを、課長、ありがとうございました。研究班の検討は現在ほぼ指針の方が完成いたしまして、これに基づいて実際の採取作業が安全に行われる、あるいはドナーの方のリスクを最小限に抑えられるようなものを作っております。また、医療機関で血液採取をするということで、具体的な装置の設定とか、あるいは採漿の細かい条件といったものも、併せて班会議で検討いたしております。また、具体的に採取を行う施設の、いわゆる施設の基準、あと経験が、成分採血の経験があって、一般ドナーからの採血にも経験があるというところで、造血細胞移植学会のものを参考にしながら、田野﨑先生にもお手伝いいただいて作っているところでございます。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。座長の方から最初に確認なのですが、今実際に国立医療研究センター、特定医療研究として一応臨床研究がスタートしているのですが、それとの整合性というのは、これはあるのですか、実際。
○松下委員 整合性と申しますか、私の班の方でこういった基準あるいは指針を作成いたしまして、それに則った形で研究計画をより安全なものにしていただくということで、相互に情報交換しながら進めております。
○半田部会長 なるほど。そうすると基準とか、そういうものに関してはまだちょっと離れたところもあるというふうに考えて宜しいのですか。
○松下委員 そうですね。4月ぐらいからNCGMでされているわけなのですけれども、私たちの検討は10月から始まりましたので、NCGMで行っていただいていた内容も検討させていただいて、合同班の形で行っていただいているわけなのですけれども。より一般的な方の採漿の基準に合わせた形で、厳しくと申しますか、より安全に行えるようなものを作成いたしまして、それに準じて計画の方を一部修正していただいたりしております。
○半田部会長 はい、ありがとうございます。それでは質疑応答に移りたいと思いますが、委員の方々、いかがでしょうか。何かございませんでしょうか。田野﨑委員、何か追加コメントありますか。
○田野﨑委員 今、松下委員が説明していただきましたので多くはございませんが、ただ現在NCGMで行われているものは本当に緊急的、あるいは海外で行われているのも緊急避難的なようなところがございまして。今の現行の日赤が行っているような献血のものとは立付が少し違うかなというふうにも考えております。この緊急時に対して対応できるようなものと、それよりは落ち着いて安定した形での回復者血漿のバンキングをしていくものを、2段階で検討を、そういうような2つに分けての検討を進めているところです。これは、感染症研究所の浜口先生が中心になってやられています。ただ、やはりCOVID-19が第3波や何かがひどくなったときには、緊急に対応できないといけないので、こういうような体制づくりは非常に重要であると考えております。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。他の委員の方々、何か。
○松本委員 すみません、三重大の松本ですが。
○半田部会長 どうぞ。
○松本委員 この体制を構築するのは非常に、もちろん大賛成なのですけれども。もしこれをやったとして、許認可というか、誰がゴーサインを出して決めるのかというのは、そこら辺の議論はされているのでしょうか。例えば、PMDAが、ゴーを出すとか、そういうふうな、どこがこれを認めるか、認可するかというのは、何か考えがありますでしょうか。案が出ているのでしょうか。
○半田部会長 これは臨床研究ということになるわけですよね。どうぞ。どうぞ事務局。
○中谷血液対策課長 事務局でございます。今の御質問なのですが、例えば特殊免疫グロブリン製剤という形で、治療薬についてということでしたら、それを製造する企業からPMDAに申請が来るということになるのですが、今、松下先生におまとめいただいているのはどういった方から採血をして、どういった検査で確認するかといったような手順で、こちらにつきましては、そういう回復者から採血をしようとする医療機関に対してお示しする指針になるというふうに考えておりますので、いわゆる治療薬とは別の指針というふうに考えております。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。いかがでしょうか。松本委員、宜しいでしょうか。
○松本委員 治療薬というふうな形ではなく、先程も半田先生が言われてましたが、治療薬ではなくて臨床試験というような形に最初はならざるを得ないということかもしれませんね。
○半田部会長 ですから、薬事申請するにしても臨床研究が必要で、そういうトラックを踏んでいくわけです。でも、今回の研究はその基礎となる手順とか、体制の構築とか、あるいは海外の調査とかをやっていく調査研究ということですよね。
〇中谷血液対策課長 はい。
○松本委員 分かりました、ありがとうございます。
○半田部会長 ありがとうございました。他にいかがでしょうか、何か御質問はございませんか。宜しいでしょうか。それでは、事務局におかれましては本研究の進捗状況を踏まえて、適宜、御報告をお願いできればと思います。本日の予定した議題は以上ですが、皆様から何か他に御発言はありますか。高橋委員、いかがですか。
○高橋委員 高橋でございます。宜しくお願いします。私は前の会議が長引いて、冒頭の御議論を拝聴しておりませんので、ちょっとピンぼけになるかもしれませんが、その辺をお許しいただいた上で、一点申し上げます。献血推進計画について、今回のコロナの実態に限らず、計画の性質上一般的な形で記入されたということは、これはこの計画の性質上、適切なものだと思います。しかし、先程から拝聴していて、やはりコロナの話が御議論の中心になっていたと思います。今日の会議の全ての基調がコロナの話だったというように承りました。確かに、感染症というのは非常に個性があって、なかなか将来的にどこの部分が活用できるかというのは慎重に考えなくてはいけないところがあると思います。また、今、走り出していて、なかなか余裕はないと思いますが、どこかの段階で、今回の事態を踏まえた形での対応を、どこかに記録として残していただいた方が良いと思います。その辺について、事務局はお考えがあるかどうかということを少しお聞かせいただきたいと思います。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。今の高橋委員の御質問ですが、いかがでしょうか。
○中谷血液対策課長 事務局でございます。御指摘ありがとうございます。今回の献血推進計画の中にも、新興・再興感染症が発生したときの対応ということを追記で記載させていただいております。今御指摘いただいたように、今回の経験でどういった対応をしてどうであったかというところは、是非、この事業部会の方に、恐らく運営委員会や献血推進調査会などで御報告する形になるかとは思うのですが、是非まとめておきたいと考えております。御指摘ありがとうございました。
○高橋委員 どうもありがとうございました。
○半田部会長 他に何か。
○岡田委員 埼玉医大の岡田です。
○半田部会長 はい、どうぞ。
○岡田委員 いいでしょうか。ニュース等で真菌の治療薬の中に睡眠の導入剤が入っていたというニュースが流れているのですけれども、その血液製剤においてもGMPに基づいて製造されておりますが、今までもずっとそれでやってきていますが、やはりもう一度、ここで確実に確認をして、工程を進めるということを徹底していただかないと、血漿分画製剤って余裕がありませんので、そういう何らかの異常があったりすると大きな欠品になる可能性がありますので、各血漿分画メーカーとか、日本赤十字社においても、GMPをきっちり守って製造するようにお願いいたします。以上です。
○半田部会長 ありがとうございました。そうですね、高橋委員が御指摘のように、今日の議論はほとんどがCOVID-19に関連するものだったように思います。そういう意味で、こういう緊急の場合のリスク管理というところをもう一度見直していただくという御意見だったと思います。他に宜しいでしょうか。特になければ、最後に事務局の方から何かありましたら。
○中谷血液対策課長 事務局でございます。本部会の委員のうち、今回の部会を最後に退任される委員がお二人いらっしゃいますので、御紹介いたします。まず、花井十伍委員でございます。花井委員は平成14年の血液事業部会から委員として、また献血推進調査会にも委員として御参画いただき、18年間もの長きにわたり、御尽力をいただきました。次に、本日は御欠席ですが、衞藤隆委員でございます。衞藤委員は平成22年から血液事業部会の委員を、また献血推進調査会では座長をお務めいただき、献血推進において御尽力をいただきました。お二人の委員におかれましては、血液事業並びに献血推進について、長年にわたりお導きいただきましたことを厚く御礼申し上げますとともに、今後の御活躍をお祈り申し上げます。以上でございます。
○半田部会長 ありがとうございました。それでは、ここで退任される委員の代表として花井委員より御挨拶いただければと思います。宜しくお願いします。
○花井委員 お時間をいただいてすみません。長く血液法ができて以来、ずっと務めさせていただいて今回やっと御役御免ということで。何故に、この運営委員会が出来て、私らが委員になったか。亡くなられた大平理事長もそうなのですけれども、やはり血友病患者は血液行政のカナリアだったという、そういうところがあったわけですね。常に血液に何かあると、最初に異常が起きるのは、この患者集団だったという歴史的背景がありまして、血液の安全性ということについて、世界的に血友病患者が率先してそこを見ていくという流れだったと思います。その後、不活化技術も進展いたしましたし、いわゆる検査もかなり、最近、E型肝炎も遂に入りまして、非常に安全性も高まったのですけれども、やはり緊急事態は常に生じることですので、これからも血液事業部会が日本の血液事業の安全性、それから安定供給というところに役割を果たしていただくことを祈念しております。長い間お世話になりました。ありがとうございます。
○半田部会長 ありがとうございました、花井委員。私も長らく花井委員の御意見等々聞いてまいりましたけれど、本当に大変な御貢献をしていただいたと思います。今日は衞藤委員は欠席ですけれども、両委員におかれましては本当にお疲れ様でした。関連分野でもまた多分御活躍になると思いますけれども、ますますの御健勝をお祈りしたいと思います。本日はありがとうございました。
○花井委員 ありがとうございます。
○半田部会長 次回の日程等については、後日事務局から連絡をお願いしたいと思います。これで今回の令和2年度第1回の血液事業部会を終了させていただきます。御協力ありがとうございました。
○各委員 ありがとうございました。
( 了 )
 
備考
本部会は、公開で開催された。

照会先

医薬・生活衛生局

血液対策課 課長補佐 菅原(2909)