2020年12月15日 令和2年度第4回医薬品の成分本質に関するワーキンググループ議事概要

医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課

日時

令和2年12月15日(火)14時00分~16時00分

場所

航空会館 202号室(東京都港区新橋 1-18-1)

出席者

○構成員(敬称略・五十音順)
 伊藤 美千穂 (京都大学大学院薬学研究科准教授)
 梅垣 敬三 (昭和女子大学生活科学部食安全マネジメント学科教授)
 小川 久美子 (国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター病理部長)
 小関 良宏 (東京農工大学大学院工学研究院教授)
 合田 幸広 (国立医薬品食品衛生研究所所長)
 関野 祐子 (東京大学大学院薬学系研究科ヒト細胞創薬学寄付講座特任教授)
 袴塚 高志 (国立医薬品食品衛生研究所生薬部長)

○監視指導・麻薬対策課
 小池 紘一郎 (課長補佐)
 小林 奉文 (薬事監視第一係長)
 福永 雅樹 (薬事監視第一係員)
 

議題

(1)新規成分本質(原材料)の審議について
(2)その他
 

議事

 
昭和46年6月1日付け薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」の別紙「医薬品の範囲に関する基準」の別添1の「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いについて」(以下、「判断基準」という。(注))に基づき審議した。
 
(1)新規成分本質(原材料)の審議について
○ガルシニア・インディカ(果皮)
 「判断基準」に該当する項目がなく、国外で食経験があり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。

○ベータヒドロキシ酪酸
 ベータヒドロキシ酪酸の製造方法に関する資料について、合成・抽出過程に疑義が生じた。また、申請品目と申請者が提出した資料に齟齬が生じたため、申請者に申請品目を確認するとともに、審議に必要な資料を再提出する必要があるとされた。

○テアクリン
 「判断基準」に該当する項目がなく、国外で食経験があり、安全性にも問題があるとは考えられないことから、「医薬品的効能効果を標榜しない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」とすることが妥当とされた。
 
○ホスファチジルイノシトール
 純度の高いホスファチジルイノシトールを用いた資料がなく、議論するデータとしては不十分であり評価が困難であるとされた。


(注)「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」の考え方
(1)専ら医薬品としての使用実態のある物
解熱鎮痛消炎剤、ホルモン、抗生物質、消化酵素等専ら医薬品として使用される物
 
(2)(1)以外の動植物由来物(抽出物を含む。)、化学的合成品等であって、次のいずれかに該当する物。ただし、一般に食品として飲食に供されている物を除く。
➀毒性の強いアルカロイド、毒性タンパク等、その他毒劇薬指定成分に相当する成分を含む物(ただし、食品衛生法で規制される食品等に起因して中毒を起こす植物性自然毒、動物性自然毒等を除く)
➁麻薬、向精神薬及び覚せい剤様作用がある物(当該成分及びその構造類似物(当該成分と同様の作用が合理的に予測される物に限る)並びにこれらの原料植物)
➂処方せん医薬品に相当する成分を含む物であって、保健衛生上の観点から医薬品として規制する必要性がある物
 

照会先

厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課

03-5253-1111(内線2767)