2021年1月25日 第26回社会保障審議会福祉部会

1.日時

令和3年1月25日(月)15:00~16:30

2.場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール15E

3.出席者(五十音順)

4.議題

  1. 平成28年改正社会福祉法附則に基づく5年後見直し等への対応について

5.議事

(以下、各委員等発言内容)

○田中部会長 委員の皆さん、こんにちは。お久しぶりです。
定刻になりましたので、ただ今より第26回「社会保障審議会福祉部会」を開会いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきましてありがとうございます。
事務局より、オンライン会議での発言方法、新たに就任された委員の紹介、本日の委員の出欠状況について説明をお願いします。
○高橋総務課長 ありがとうございます。
社会・援護局総務課長の高橋でございます。
今回の福祉部会につきましても、オンライン会議となりますので、発言方法について確認をさせていただきます。
事前に御案内をさせていただいておりますが、発言される場合は通常の会議のように挙手をお願いいたします。オンライン画面で田中部会長に御確認をいただき、御指名いただきます。御指名に基づき、御発言をいただきますようお願いいたします。御発言の際には、Zoomのマイクのミュートを解除して御発言していただき、御発言終了後は再度マイクのミュートをお願いいたします。
次に、新たに就任された委員の御紹介をさせていただきます。
本日付で、石本淳也委員の後任として、今村文典委員に新たに当部会委員に御就任をいただいております。今村委員におかれましては、一言御挨拶をいただければ幸いです。今村委員、お願いします。
○今村委員 改めまして、日本介護福祉士会の今村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○高橋総務課長 ありがとうございました。
続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告を申し上げます。
本日は、荒井委員、黒岩委員、鴻江委員、小林委員、保井委員より御欠席の御連絡をいただいております。また、安河内委員の代理として全国児童養護施設協議会制度政策部長の伊達直利参考人に御出席をいただいております。
続きまして、前回7月の福祉部会以降、事務局に人事異動がありましたので、紹介をさせていただきます。
社会・援護局長の橋本でございます。
大臣官房審議官の岩井でございます。
○田中部会長 ありがとうございました。
カメラの方がおられましたら、これにて御退室ください。
続いて、議事に入る前に資料の確認を行います。事務局から説明をお願いします。
○高橋総務課長 事前に資料を掲載している厚生労働省ホームページのURLを御案内しておりますので、そちらの資料を御覧いただければと思います。
まず、議事次第と委員名簿がございます。
次に、事務局からの提出資料といたしまして、資料1「社会福祉法人制度改革の進捗状況について」。
資料2「社会福祉施設職員等退職手当共済制度における保育所等に対する公費助成について」。
資料3「社会福祉施設職員等退職手当共済制度における保育所等に対する公費助成について(案)」となっております。
○田中部会長 以上ですね。ありがとうございます。
早速議事に入ります。
まず、事務局から資料1から3の中身を説明してください。お願いします。
○宇野福祉基盤課長 福祉基盤課長の宇野と申します。私から今回の資料1から3について御説明をさせていただきます。
まず資料1「社会福祉法人制度改革の進捗状況について」を御覧いただければと思います。
1ページ目にありますとおり、平成28年3月に社会福祉法等の一部を改正する法律が成立しています。
社会福祉法人制度改革の具体的な内容は、2ページにありますとおり5本柱から成っております。まず、1本目といたしまして「経営組織のガバナンスの強化」として、議決機関としての評議員会の必置や、役員・理事会・評議員会の権限・責任に係る規定や、親族等特殊関係者の理事等への選任の制限に係る規定の整備、一定規模以上の法人への会計監査人の導入などが規定されました。
また、2本目の柱といたしまして「事業運営の透明性の向上」として、財務諸表、現況報告書、役員報酬基準の公表に係る規定の整備など。
3本目の柱として「財務規律の強化」として、役員報酬基準の作成と公表、役員等関係者への特別な利益供与の禁止や、純資産から事業継続に必要な土地、建物等の額を控除し、福祉サービスに再投下可能な財産額を社会福祉充実残額として明確化するとともに、充実残額がある社会福祉法人に対して、社会福祉事業などの新規実施・拡充に係る計画の策定を義務づけなど。
4本目の柱といたしまして「地域における公益的な取組を実施する責務」の規定を整備。
5本目の柱といたしまして「行政の関与の在り方」として、都道府県の役割として市による指導監督の支援を位置づけることや、経営改善や法律遵守について柔軟に指導監督する仕組み、勧告に関する規定を整備するなどという大きく分けて5本の柱の改正を行いました。
これらの改正事項によりまして、公益性・非営利性を確保する観点から制度を見直し、国民に対する説明責任を果たし、地域社会に貢献する社会福祉法人の在り方を徹底することとしております。
続きまして、3ページにありますとおり、この改正法では検討規定が設けられております。検討規定の内容といたしましては、この法律の公布後5年を目途として、施行の状況等を勘案し、改正後の各法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときはその結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすると規定されております。
この公布後5年ですが、令和3年3月末に公布後5年を迎えることから、この規定に基づきまして、施行状況について本日福祉部会に御報告することというものでございます。
この平成28年改正法の施行状況につきまして、4ページにまとめてございます。右側は措置状況・評価になっております。主要事項を見ていただきますと、まず「経営組織のガバナンスの強化」という点ですが、評議員会を必置いたしまして、かつその評議員の定数は理事よりも多い人数ですが、小規模法人については評議員定数に係る経過措置を昨年3月末まで設けておりました。令和元年12月時点で、経過措置対象の4,374法人のうち、定数確保済みの法人数は96.6%となっております。
また、2本目の柱「事業運営の透明性の向上」の点では、福祉医療機構に社会福祉法人向けの財務諸表等電子開示システムを平成29年より設けております。このシステムを活用して、財務諸表や現況報告書を公表している法人は99.0%となっております。
3本目の柱の「財務規律の強化」ですが、令和元年12月の社会福祉充実財産発生法人は全体の9.8%となっており、総額は4,546億円となっております。この充実財産の詳細につきましては、5ページで説明させていただきます。
4番目の「地域における公益的な取組を実施する責務」につきましては、現況報告書に記載されている割合が53.8%となっております。
5本目の「行政の関与の在り方」につきましては、平成29年に指導監査ガイドラインを策定・公表しております。また、平成30年度の改善勧告は29件。改善勧告に従わない場合、従わない旨の公表をする規定が整備されておりますけれども、この公表件数が1件となっております。
続きまして、5ページ目で社会福祉充実財産の詳しい状況についてまとめております。先ほど申し上げましたとおり、令和元年12月1日時点で、社会福祉充実計画を有すると回答した法人は2,045法人、9.8%で、前年度より1.4ポイント減少し、社会福祉充実計画を有すると回答した法人の社会福祉充実財産の総額は4,546億円で、前年度より393億円の減となっております。
また、事業内容別の事業費内訳を見ますと、サービス向上のための既存施設の改築・設備整備が1,946億円と、全体の42.8%を占めております。
続きまして、6ページ、7ページは、地域における公益的な取組に関する資料でございます。
6ページ目が、地域における公益的な取組の実施に係る責務について説明した資料でございます。
続いて、7ページには、社会福祉法人が実際に行っている実践事例をまとめております。御覧いただきますと分かりますとおり、例えば、コロナ禍において、小さなお子さんがいる家庭や高齢者に対し、夕食支援を行った例ですとか、複数法人の連携による生活困窮者の自立支援、認知症の家族を抱える地域住民を対象に認知症の症状の改善等のためのノウハウを伝達、地域住民との協働による見守り支援ネットワーク活動など、地域の福祉ニーズを積極的に把握しまして、地域の課題、特にコロナ禍で新しい地域の生活課題も生じていると思いますが、そういったものに対応していただいているという事例が見受けられるところでございます。
以上が平成28年改正社会福祉法で講じた措置の実施状況について御説明を申し上げましたけれども、社会福祉法人においては概ねこの措置について順調に実施されていると、事務局としては認識しているところでございます。
次から、社会福祉法人制度に係る最近の動きとして、2点御説明したいと思っております。
1つ目は、同じ資料の8ページにございますとおり、社会福祉連携推進法人制度の創設でございます。8ページの地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律につきましては、本部会においても御議論いただきましたけれども、昨年の通常国会で御審議いただきまして、昨年6月5日に成立し、6月12日に公布されております。
この中で、社会福祉連携推進法人制度が公布の日から2年を超えない範囲の政令で定める日の施行で盛り込まれてございます。
9ページが、制度の具体的な内容でございまして、人口動態の変化や福祉ニーズの複雑化・複合化の中で、社会福祉法人は経営基盤の強化を図るとともに、福祉ニーズに対応することが求められております。社会福祉法人間の連携方策といたしまして、社会福祉協議会や法人間の緩やかな連携、合併・事業譲渡、社会福祉法人の新設といった連携方策に加えまして、新たな選択肢の一つとして、社会福祉法人を中核とする非営利連携法人である社会福祉連携推進法人を創設したものでございます。
この制度は、2年以内の政令で定める日で公布するとなっておりますけれども、その詳細の検討につきましては、10ページにございますとおり、本部会の部会長でいらっしゃいます田中先生を座長とします「社会福祉連携推進法人の運営の在り方等に関する検討会」を昨年11月から開催させていただいております。この検討会は今まで2回開かれておりまして、今年に入っても引き続き開催いたしまして、この円滑な施行に向けて検討したいと思っております。
もう一点目は、資料はございませんけれども、今、社会福祉法人を取り巻く課題といたしましては、この社会福祉連携推進法人制度の創設に加えまして、新型コロナウイルス感染症の蔓延がございます。昨年1月に日本で初めての感染者が確認されて以降、陽性者は1月23日現在、厚労省ホームページを見ますと35万8,145人となっております。また、死亡者も5,018人となっております。1月8日からは1都3県、14日からは7府県に対して緊急事態宣言も発令されている状況でございます。こうした中、福祉施設を運営されている社会福祉法人は、今、新型コロナウイルス感染症との闘いの真っ最中でいらっしゃると認識しております。
事務局といたしましては、本日の御報告内容は御議論も踏まえる必要があると思っておりますけれども、今、御紹介しました近年の動きである社会福祉連携推進法人制度の創設・施行に加え、新型コロナウイルス感染症の対応を優先していただいた上で、またこの施行状況をさらに確認していく必要があると考えているところでございます。
以上が資料1でございます。
続きまして、資料2の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度における保育所等に対する公費助成について」を御説明させていただきます。
1ページ目はこれまでの経緯ですが、先ほど御紹介しました平成28年成立の社会福祉法等の一部を改正する法律の附則におきまして、保育所等に対する公費助成について、平成29年度までに総合的な子ども・子育て支援の実施状況を勘案し、福祉医療機構に対する保育所と幼保連携型認定こども園に係る社会福祉施設職員等退職手当共済制度の国の財政措置について検討を加え、その結果に基づいてその措置を講ずるものとするとされておりました。
しかし、平成29年12月18日の第20回福祉部会におきまして、平成29年度までの待機児童解消加速化プランに加え、平成29年6月に公表された子育て安心プランにより、遅くとも平成32年度末までの3年間で、全国の待機児童を解消するための取組が行われていることを踏まえ、保育所等に対する公費助成を一旦継続しつつ、公費助成の在り方についてさらに検討を加え、平成32年度までに改めて結論を得ることとされました。これが資料2の1ページ目の「平成29年度の対応」と書いてある枠の中身でございます。平成32年度というのは、令和にしますと令和2年度でございますので、その検討の時期が今年度ということでございました。
保育を取り巻く状況を説明いたしますと、1ページ目の下にありますとおり、昨年12月に取りまとめられました全世代型社会保障改革の方針が12月15日に閣議決定され、新子育て安心プランを取りまとめることとなりました。
また、この新子育て安心プランは参考資料の6ページにございますけれども、昨年12月に公表されまして、令和6年度末までの4年間で約14万人分の保育の受け皿を整備することが決まった次第でございます。
こうした状況を受けまして、社会福祉施設職員等退職手当共済制度における保育所等に対する公費助成の今後の方針を中段のところにまとめております。ここにありますとおり、保育の受け皿をさらに整備するための取組が行われていることから、保育所等に対する公費助成を一旦継続しつつ、公費助成の在り方について、他の経営主体とのイコールフッティングの観点等を踏まえてさらに検討を加え、令和6年度までに改めて結論を得ることとしたらどうかということで、今回、当部会におきましてお諮りしたいと思っております。
資料3につきましては、今、申し上げました方針を福祉部会名という形で縦置きでまとめたものでございます。今日はこれをお諮りいただきまして、御了解いただけないかということが、事務局としてのお願いでございます。
私からの説明は以上でございます。御審議よろしくお願い申し上げます。
○田中部会長 説明ありがとうございました。
ただいま伺った説明に対して、御質問、御意見があればお願いいたします。
高橋委員、井上委員、佐保委員の順でお願いします。
○高橋委員 ありがとうございます。日本保育協会の高橋でございます。
退職手当共済制度の保育所等に対する公費助成を新子育て安心プランの関係で一旦継続する、令和6年度まで延長するということですが、資料3の案につきましては賛同をいたします。
ただ、一旦継続というのが気にはなります。ある一定期間の中で検討することは必要かと思いますけれども、期限を切ることなく継続・維持すべきであると思います。
新子育て安心プランのように、待機児童対策に重きを置いているプランと、退職共済制度の公費助成の在り方が検討課題としてリンクしてくるのが、よく分からないところがあります。また、退職共済制度そのものの目的は公私間格差であったと記憶をしておりますけれども、資料2の5ページを見ますと、公立保育所の民営化等が進んでおりますけれども、まだ30.4%の公立があるということであります。
さらに、他の経営主体とのイコールフッティングの観点からということですけれども、同じく5ページの資料を見ますと、株式会社・NPO等の割合は16.2%でありますけれども、営利法人が多いのは待機児童のある都市部がほとんどではないかと思っています。また、他の分野と比較しても、営利企業の割合は低いのではないかと思います。
加えて、介護や障害分野は報酬制度に移行したということでございますけれども、保育所等においては、子ども・子育て支援新制度に移行しても、保育所は委託費としての取扱いでありますし、また公定価格は包括方式ではなく積み上げ方式で積算されておりまして、給付費が報酬であるとはなかなか考えづらいという点があります。
以上のようなことから、退職共済制度の保育所等における公費助成については、期限を切ることなく継続・維持すべきであると思います。どうかよろしくお願いします。
以上でございます。
○田中部会長 御意見ありがとうございました。
井上委員、どうぞ。
○井上委員 ありがとうございます。日本知的障害者福祉協会の井上でございます。
まず、質問の前に、当協会の会員施設でも新型コロナウイルスの集団感染が発生しておりまして、大変心配しているところでございます。それを踏まえて2点ほど御意見を申し上げさせていただきます。
1つは先ほどありました退職手当共済制度についてでございますけれども、基本的には延長されることに関して賛同いたします。それから、申し上げたいことは、介護分野、障害分野について、とにかく人手不足が深刻な状況にあると認識をしておりますので、この退職手当共済制度というのはある種、人を確保するための非常に大事なツールだったのでないだろうかと思いますので、基本的なところで人材確保のための一つの手段として、ぜひ様々な視点からの御支援をお願いしたいというのが1つでございます。
2つ目の意見としては、連携推進法人に関する意見でございます。基本的には御説明のとおり、非常に有効な手段であろうと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思うわけですけれども、一つ懸念されるのは、資金の貸付けというところが、やはり本来の資金の移動という部分に関しては一定の制限なり規制が必要ではないだろうかなと思いますので、一定の制限、規制等を十分に検討された上での資金貸付制度という形にしていただければありがたいと思います。
以上でございます。ありがとうございます。
○田中部会長 ありがとうございました。
お待たせしました。佐保委員、どうぞ。
○佐保委員 御指名ありがとうございます。
私のほうから、資料1の社会福祉法人制度改革の進捗状況について2点ほど、資料2、3について同じく2点ほど、簡潔にお話ししたいと思います。
資料1の4ページ、改革の実施状況について、5ポツの行政の関与の在り方で、勧告29件、公表1件とあります。この公表件数1件の内容について、時間があればいいので、後ほど事務局のほうから教えていただければと思いますが、時間がなければ結構です。
経営改善や法令遵守に向けて、勧告規定等、勧告に従わない場合の公表規定が有効に機能することが重要と考えております。引き続き、丁寧な実態把握をお願いしたいと思います。
2点目はスライド5の部分ですが、福祉分野においては人材不足問題が大変厳しくなっております。福祉人材の確保は、さらなる福祉サービスの量と質の基盤構築には不可欠であると考えております。社会福祉充実財産については、人材確保のために活用していただきたいと思っております。
続いて、社会福祉施設職員等退職手当共済制度における保育所に対する公費助成についてですが、保育所等の待機児童数は昨年4月1日時点で1万2,439人と、いまだ解消には至っておりません。子育てと仕事の両立を一層進めるためには、各地域の潜在的なニーズに即した質の担保された保育の受け皿の整備が重要であり、保育所等に対する公費助成はこのまま継続すべきと考えております。
2点目は、2017年度の対応時の当部会の議論でも複数の委員から、ただ漫然と3年待つのではなく、その間に経営データや人材市場の在り方を含めて検討すべきとの意見がありました。結論を得るとする2024年度まで、継続的な経営実態の把握や検証をお願いしたいと思います。
以上です。
○田中部会長 御意見ありがとうございました。
今の御質問には答えられますか。
○宇野福祉基盤課長 ありがとうございました。
高橋委員、井上委員、佐保委員、ありがとうございます。
高橋委員については御意見ということで承っておきます。
井上委員におきましても承っておきます。連携推進法人につきましては、今、事業展開検討会報告書はこの連携推進法人の制度を作る際に御議論いただいたのですが、その中でも貸付制度につきましては慎重な対応ということで提言されていますので、そういった観点も含めて、先ほど御説明しました在り方検討会のほうで詰めていただきたいと思っております。
佐保委員について御指摘の公表の案件でございますけれども、これは法人役員が法人の資金を私的に流用した事例でございます。これは、私的流用について弁済するようになどの勧告が行われております。
もう一点の御指摘については、全くおっしゃるとおりでして、この勧告規定プラス公表規定が有効に機能しているか否かは重要な課題と思っておりますので、これは所轄庁が実際には勧告ないし公表を行うわけですけれども、所轄庁、自治体とも緊密に連携しまして、引き続き実態把握に努めていきたいと思っております。
また、退職手当共済制度につきましても、御意見ありがとうございました。経営実態の把握も含めて、この退職手当共済制度は確かに4年後でありますけれども、その間もこの退職手当共済制度の実態等については把握していきたいと思っております。
以上です。
○田中部会長 ありがとうございました。
どうぞほかの委員の方、お願いいたします。
井手之上委員、松原委員、三好委員の順でお願いします。
○井手之上委員 大阪府社会福祉協議会の井手之上です。どうぞよろしくお願いいたします。
社会福祉法人制度改革の進捗状況を見させていただきました。地域における公益的取組の実施状況についてですが、実施しているところは53.8%となっておりますけれども、この数字をどう評価するのかなと思います。法律では責務と規定されております。100%を目指すというのが必要かなと思いますけれども、そういった意味からすると、まだこれからかなという感じをいたしております。なぜ取り組まないのかということをきちんと検証することが必要かと思いますし、より一層、法人なり施設に、その実施を強く働きかけることが必要と感じました。
実施を促す方法は幾つかあると思うのです。例えば、的確な情報提供を行うことも必要かと思います。取組事例を紹介して参考にしてもらうということも必要と思います。
資料の7ページのところで、幾つか実践事例が紹介されています。私どもの大阪の取り組みとさいて社会福祉法人の連携による生活困窮者自立支援を紹介していただいておりますけれども、実はこの生活困窮者レスキュー事業と施設の強みを活かした様々な地域貢献事業を行うという柱立てで、大阪しあわせネットワーク事業を実施しております。大阪しあわせネットワークのポータルサイトを立ち上げまして、その中で、法人、施設の様々な取組といったものも紹介させていただきました。それがきっかけになりまして、大阪では各法人、施設で該当するものを参考にしながら取り組んでいただいています。そういうことあってある程度取組の数字も上がってきたのかなと思います。このように情報提供というものもが必要かなと感じております。
それから、小規模法人施設になりますと、単独ではなかなか取り組みにくいという声を聞くことがございます。これからの福祉を考えますと、連携協働型の福祉を進めるという流れかと思いますので、そういった面で、例えば市町村単位で施設が連携し合うような体制をつくって、その中で一緒になって地域のニーズを拾い上げながら、法人、施設で一緒に取り組んでいく、そういった取組も必要かなと思います。
大阪の場合、各市町村単位で施設連絡会が立ち上がっています。その中でいろいろ取り組んでいただいております。例えば、コロナ禍で学生への食料支援を行ったりといった事例もございますので、そういった地域単位での連携協働型を進めるということも必要かなと感じております。
先ほど、地域共生社会実現のための社会福祉法等の一部改正の御説明もありました。特に、この中の1つ目に地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する市町村の包括的な支援体制の構築の支援があり、その新規事業として、今回、重層的な支援体制整備事業を立ち上げられていますが、我々は非常に期待しているところでございます。ぜひ、全国の多くのところで取り組んでいただきたいなと思いますが、この実施主体は市町村ということでありますけれども、果たして市町村は手を挙げられるのかなという危惧を感じております。きちんと市町村が手を挙げられるよう、国のほうでも情報提供をきちっとやっていただき、積極的に働きかけていただきたくことを希望いたします。
以上です。
○田中部会長 大阪での事例を含めての御意見ありがとうございました。
松原委員、お願いします。
○松原委員 ありがとうございます。
社会福祉法人制度改革の5年たっての見直しについて、意見を述べさせていただきます。そもそも今、コロナ対応を第一に優先して行うべきだと考えております。これから述べる意見については、あくまでもコロナが収束した暁にはこういう留意点があるのではないかという意味での意見です。その意見は2点ございます。
1点目は、今回出てきた約4,500億円の充実残額の扱いについてです。充実残額の計算方法につきましては、当時の検討会にて私も委員をさせていただきましたが、その委員会において、私も、当時委員だった千葉委員も、この計算方法に課題があるという点は何度か御指摘をさせていただいております。もう5年も経過した現在、現場も計算方法に慣れた一方で、コロナ禍で大変な中、計算方法を変えるべきとは申しませんが、課題がある方式でありますので、約4,500億円という数値が独り歩きすることがないように、これがそのまま全額余っている、すぐ使えるお金というものではないのだということをぜひ、御留意いただきたいと思っております。
本来であれば、それぞれの法人が事業継続のために必要な利益がどれだけで、その蓄積がどれだけなければいけないという計算が必要です。充実残額が出ても出なくても、将来の地域における役割、それに必要な利益、およびその蓄積というものを検討しなければいけないということをぜひシェアしていきたいと思います。
また、この4,500億円というプラスの数字が出るのであれば、逆にマイナスの額、足りない額は幾らなのだということも併せて出さないとバランスが悪いのではないか、誤解を与えるおそれがあるのではないかということを懸念しております。繰り返しますが、この計算方法は今また検討し直してほしいという意味ではないです。出てきた数字の捉え方に対して留意が必要だという指摘です。
2点目は、事業譲渡についてです。昨年度、私が委員長で合併と事業拡大の検討会をさせていただきましたけれども、そちらでは今の法体系を前提に検討しております。その意味では、今まで法的に社会福祉法人の事業譲渡にどのような問題があるかということをまだ検討しておりません。前回のこの福祉部会でも指摘させていただきましたが、今後もこの点は検討する必要があることを指摘させていただきます。
以上です。
○田中部会長 4,500億円の数字の読み方について専門の立場から言っていただきました。ありがとうございます。
三好委員、お願いいたします。
○三好委員 ありがとうございます。北海道江別市長の三好でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
私のほうから公費助成の在り方について、発言をさせていただきたいと思います。このたび、公費助成の在り方については、さらに検討を加え、令和6年度までに改めて結論を得るとの対応には賛成でございます。
そこで、市町村が保育士の確保について大変苦労している現状を、江別市の実態を踏まえまして、お伝えしたいと思います。
当市の人口は12万人でございまして、ここ数年、年少人口が増加してきております。5年間で526人の保育所の定員を確保しましたけれども、例年、待機児童が増えている状況にありまして、今年度は176人、さらに来年度は223人と、増加する見通しとなっております。そこで、今年度は4施設の追加をするわけでありますが、やはり一番の課題は保育士の確保でございます。
江別市は、隣が札幌市ですので、常に保育士の処遇競争に悩んでおります。今年度でありますが、近隣市を意識いたしまして、市単独で奨学資金返還の支援制度を創設したり、国の制度を活用した宿舎借上支援制度を導入するなど、処遇改善に努めているところでございます。しかしながら、内定してもすぐに辞退されてしまうなど、保育士の定員確保には至っていない状況にございます。
このたびの公費負担の見直しにつきましては、保育士全体の処遇の悪化を招くのではないかと懸念しております。したがいまして、市町村間の保育士の確保というところではないかもしれませんが、処遇改善の取組につきましては慎重に対応していただきたいという要望でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○田中部会長 江別市の事例を含めての御発言ありがとうございました。
お待たせしました、対馬委員、どうぞ。
○対馬委員 ありがとうございます。つしま医療福祉グループの対馬でございます。
今現在、平成28年度の改正に基づき、全国の社会福祉法人が努力をしているところです。そこで2つお尋ねいたします。1つは評議員会の在り方、もう一つは地域における公益的な取組の件です。
当法人も規定に従い、評議員会を開催しております。評議員会の権限として、理事・監事の選任、定款の変更、計算書類の承認等々があり、開催回数は年2回ないし3回です。理事会は年に6~7回開催しており、理事の皆さんには法人の運営状況を把握していただいておりますが、評議員会は今申し上げたとおり年3回程度の開催であるため、法人全体の活動状況が分かりにくいという声があります。
私どもが評議員会を開催するとき、まず初めに評議員会当日までに開催された理事会の開催日時、議題、審議の結果について一通り報告をしてから評議員会の議題に入ります。私どもの法人もそうですが、全国の仲間の社会福祉法人も、評議員会の開催の仕方、特に評議員会でいかにして法人全体の運営状況について理解してもらうかという事について大変苦労しているようです。評議員が法人の運営により積極的に参加してもらう方法があれば、ぜひ御指導いただきたいと考えます。
次に、地域における公益的な取組に対する措置状況及び評価について、53.8%のうち、実践事例として4つのケースを国から紹介していただきましたが、国の大きな施策である地域包括ケアや共生社会に向けての取組は、残念ながらなされていないと思います。また、公益的な取組は地域住民から信頼を勝ち取るための大事な方法だと思いますが、5年が経過してなお、いまだ半分程度の法人しか取り組んでいないというのは問題であると考えます。今後の推進策についてどうお考えなのかお尋ねしたいと思います。
以上、2件です。
○田中部会長 質問にお答えいただいた後、平田委員に行きます。お願いします。
○宇野福祉基盤課長 ありがとうございました。
幾つかグルーピングして、まとめて御説明させていただきたいと思います。
まず、地域における公益的な取組について、井手之上委員と対馬委員からお話があったと思います。この53.8%というのは、この資料にも書いてありますけれども、これはあくまでも現況報告書に記載されている割合でございます。このため、記載はしていないものの実施している法人も少なからずあるとは認識しておりますので、まずは我々といたしましては、所轄庁を通じまして、実施しているのであれば現況報告書に記載してくださいということをこれまでも要請しているのですが、引き続き現況報告書への記載を要請したいと思っております。
また、推進策ということでございますけれども、井手之上委員から御指摘ありましたとおり、小規模法人はなかなか余裕がないということでございますので、小規模法人がネットワークを組んで地域におけるグループワーク的な取組を進んでいただきたいということで、「小規模法人のネットワーク協働化推進事業」というものを予算事業で設けてございます。
これにつきましては、それなりに使っていただいているところも多いと思いますが、これをさらにもっと活用していただくとともに、やはり一定のその地域の課題をどう把握していくか、把握したものに対してどう答えを出していくかというのは、それはそれなりのノウハウなり体制も必要だと思いますので、そういったまさに地域共生社会とか、対馬委員に御指摘いただいたような、地域課題に密着したものを行うためにはより連携した制度が必要ではないかと。
そういうことで、先ほど御紹介いたしました社会福祉連携推進法人制度の中の連携推進業務の中で、地域連携の業務、これは社会福祉法人が集まれば、地域における広域的な課題に該当しますので、そうした連携推進法人制度の施行に向けた検討の中で、地域における公益的な取組がさらに実施できるように進めていきたいと考えております。
続きまして、松原委員から社会福祉充実財産の話がございました。先ほど佐保委員から充実財産のお話があったものの、もしかしたらお答えが漏れていたかもしれませんので、併せて御説明したいと思います。
社会福祉充実財産につきましては、松原議員の御指摘のとおりだと思いますけれども、要するにこの社会福祉充実財産は、総資産から総負債を引いた純資産から、純資産の中には事業継続に必要な財産が含まれているだろうということで、事業継続に必要な財産である事業に活用する土地建物と建物建替え・修繕に必要な資金、必要な運転資金、基本金国庫補助等特別積立金を控除した額を計算したものです。これはもう社会福祉事業に再投下可能な額として定義しているものでございますので、それ以上でもそれ以下でもない額でございます。
ですので、この額自体は社会福祉事業等に再投下可能な額としてきちんと明確化し、それについて計画に従って実施していただきたいと思っています。要は、平成28年改正の趣旨である非営利性・公益性の観点から、国民に対する説明責任を果たすために設けた制度でございます。
その中に、確かに人材の部分、処遇改善等の部分について活用すべきという御意見を佐保委員からいただきました。これにつきましては、当時の附帯決議でも、他産業の民間企業従業員の賃金等の水準を踏まえて、社会福祉事業を担う人材の適切な処遇の確保に配慮することの重要性の周知を徹底することというのが、衆参ともに附帯決議に入っておりますので、我々といたしましては、そういったことで所轄庁を通じて、所管法人に示して、民間企業の賃金等の水準などの重要性を周知しておりますけれども、今回の結果を踏まえまして、さらにどんなことができるかというのは、今後、検討していきたいと思っております。
この検討という中では、もう一つの松原委員の御意見、御質問の事業譲渡につきましても、昨年の7月の部会でもお答えしたとおりですけれども、事業譲渡といったような課題、つまり今回の社会福祉法人制度改革を踏まえまして、さらにいろいろな検討課題がございます。その検討課題につきましては、今後についてまた御相談をしたいと思っておりますし、その中で事業譲渡について、昨年の7月も今回もまた貴重な御指摘をいただきましたので、これは昨年7月の部会で御回答したとおり、昨年9月に発出されたガイドラインの施行状況を踏まえまして、実際どういったような立法事実等があるかどうかも含めて、規定の必要性について検討していきたいと思っております。
その中で、今回の佐保委員の御指摘も、今後の課題として検討していきたいと思っております。
あと、対馬委員から、評議員会の開催のところについて、いろいろ実際に運用されている中で御苦労されている点を御紹介いただきました。評議員会自体は、いわゆる牽制機能として設けられておりますので、理事会とは役割は違います。ただ、今回御指摘いただいたとおり、評議員会自体がより有効な運用という中で、どういった形で改善すべき点があるかというのは、今回御指摘いただきましたので、我々といたしましても、それが実際の運用面で改善すべき点なのかどうかも含めて、研究というか検討はしていきたいと思っております。
評議員会は、当然その評議員として有効にしていただくためには、対馬委員の法人でやっていらっしゃるとおり、経営情報なり必要な情報はきちんと提供していただくことが必要だと思っております。
あと、三好委員から公費助成の在り方について、保育の話について、お話がありました。今回の保育の公費助成の継続につきましては、先ほど来御説明しましたとおり、新しい受け皿確保という観点で当面の間延長することになりましたけれども、受け皿確保というのは、三好委員がもう御指摘のとおり、施設だけでなくて人材が必要になってきますので、その人材確保という観点からも公費助成の廃止は適当でないと考えておりまして、今回、令和6年度末までということで一旦継続ということになっていると思います。
こういった保育士の人材確保については、担当課のほうにも共有させていただきますし、井手之上委員から御指摘いただきました重層的支援体制について、より市町村での手挙げがあるように周知すべきという点も、これも同じ部局内ですが、担当課が今はおりませんけれども、きちんと伝えて周知していきたいと思っております。
雑駁ですが、以上です。
○田中部会長 回答ありがとうございました。
お待たせしました、平田委員、どうぞ。
○平田委員 ありがとうございます。全国社会福祉法人経営者協議会の平田です。
まず、地域における公益的な取組に関してです。前回の部会でもお示ししましたように、全国経営協で進めています全国47都道府県におけるネットワーク化は、井手之上委員から大阪しあわせネットワークの紹介がありましたけれども、現在47都道府県で組織ができております。
ただし、記載事項で53.8%をどう見るかですけれども、基本的には全ての社会福祉法人で実施すべきということです。全国社会福祉法人経営者協議会で、経営協の会員法人への調査をしました結果、約90%が公益的取組を実施しているとチェックしているのですけれども、今後とも会員以外の法人の方たちにも所轄庁と協力して、取組の推進と共に、現況報告書へチェックして頂く等の対応を図っていきたいと思っております。
次に、行政の関与に関してですが、前回、法人指導のガイドラインを作っていただきました。おかげで、法人の監査に関するローカルルールはほとんどなくなっています。今後も、施設・事業所の監査を含めて、ぜひこの法人監査と同様に、自治事務ではありますけれども、引き続き対応を図っていただければと思います。
また、先ほど松原委員がおっしゃった充実残額の件は、現況報告書には充実残額のみが表示され、計算されたマイナスの金額はゼロと表示された結果しか公表されませんので、マイナスの金額も表示し、その金額がどのような意味を持つのかという捉え方も含めて今後検討をしていただければと思います。
また、事業譲渡に関しても、昨年の7月の福祉部会で全国経営協として、適切な法令上の整備が必要である旨意見表明していますが、先ほど宇野課長のほうから充実残額に関しても事業譲渡に関しても御意見をいただきましたので、引き続き検討を進めていただければと思います。
以上です。
○田中部会長 御意見ありがとうございました。
ほかにございませんか。
今の平田委員の御発言に対してのコメントをお願いします。
○宇野福祉基盤課長 福祉基盤課長の宇野でございます。
平田委員、ありがとうございます。繰り返しになる部分があるかもしれませんけれども、地域における公益的な取組につきましては、経営協の調査では9割を超えているというのは以前も教えていただいた数字でございまして、そういう意味では今回の53.8%というところはどういうことなのか我々も分析が必要だと思っておりますが、やはりやっていただく分にはきちんと記入していただくとともに、本当にやっていないところがあるとすれば、引き続きやっていただくようお願いする。そのためには、先ほど来、御説明した予算事業、あとは制度的な仕組みとか、もろもろと併せまして、地域に根差した団体の方々に御協力いただきまして、より周知をしていただくというのは非常に有効だと思いますので、また引き続き、御協力をお願いできればと思っております。
また、行政の関与のガイドラインにつきましては、平成28年改正の一つの課題だったローカルルールがほとんどなくなったということについては、我々としても非常に安堵はしております。
施設監査につきましては、大変申し上げませんが、部局が違うのでお伝えしますけれども、例えば、介護の世界であれば、そういうところはもう老健局でも様式を変えていったり、各部局の中でいろいろ工夫はされていると思います。これは以前から言われておりますし、各部局もその問題意識はあると思いますので、制度の制約の中でどこまでできるかどうかというのはあると思いますが、これは引き続ききちんと伝えていきたいと思っております。
充実残額につきましては、御指摘いただいたとおりと思いますので、今回の御意見も踏まえまして、事業譲渡の在り方につきましても、引き続きその実態等をよく見ながら検討していきたいと思っております。
以上でございます。
○田中部会長 ありがとうございます。
ほかに御発言の方はおられませんか。
沼尾委員、お願いします。
○沼尾委員 ありがとうございます。
社会福祉連携推進法人のことで、1点教えていただきたいと思います。
これは地域共生社会の中で限られた資源、人材ですとか物資なども含めた連携をはかるということの一つの改革として進めていると理解しているのですけれども、情報共有というところについてはどのような検討が行われているのか教えていただきたいと思います。
今、自治体のほうでも、デジタルトランスフォーメーションということで、データ基盤の構築ということも言われていますし、今回の社会福祉法人の改革についても、医療介護のデータ基盤の整備の推進という話は法改正の中でできていると思うのですけれども、その話と、社会福祉法人が保有している情報というものをどのように共有するのかとか、今後例えば地域全体でシェアしていくのかといったところを見据えたような検討とか議論が行われているのかどうかというところを教えていただけないでしょうか。
○田中部会長 お願いします。
○宇野福祉基盤課長 ありがとうございます。
社会福祉連携推進法人の業務につきましては、資料1の9ページにございますとおり、6つの業務でございます。6つの業務をそれぞれ行うに当たっては、参加する社員の方々が持つ情報がどのように共有されるかというのは非常に重要な課題ではないかということは、10ページ目の田中部会長が立ち上げていらっしゃいます検討会でも重要な論点の一つとして挙がっております。その検討は、恐らく第4回か5回になると思いますけれども、その中で情報共有、特に各社員が持つ情報が連携法人にどういうふうに共有されるべきかというところは御議論いただきたいと思っていますので、今日の御指摘を踏まえまして、また検討会に持ち帰って、有効な制度となるように制度設計をしていきたいと思います。ありがとうございました。
○沼尾委員 ありがとうございます。
もちろん法人の中での情報共有も大切だと思うのですけれども、その共有されている情報を地域の中でどのように連携していくのかという観点も含めて御検討いただければと思います。ありがとうございます。
○田中部会長 ありがとうございました。
西島委員、どうぞ。
○西島委員 日本社会福祉士会の西島と申します。
私のほうからは、社会福祉連携推進法人の運営の在り方のところで、考えられるような業務内容を幾つか示していただいておりますが、今は福祉人材不足ということが言われていますし、人材の確保、人材育成というところが非常に重要なのですが、ちょうどこの検討会の中で事例も報告されたと思うのですが、例えば、1法人1施設とか、もしくは小規模な法人の中で人材育成というのは非常に難しいですし、組織の中にスーパーバイザーというものを位置づけていくというのは正直難しい点があると思うのですが、ここは連携法人という強みというかプラスメリットを活用しますと、そういうことが実施していけるのではないかと思っています。実際に実施されている例が報告されていますので、そういうものを広めていければ、地域共生社会の実現に向けても非常にプラスになっていくのではないのかなと思っています。
私たちソーシャルワーク専門職は特に事業所の配置人数というのが少なくて、なかなか職場内でスーパービジョンとかスーパーバイズの体制を取るのが難しいのですけれども、職能団体としてそういう仕組みをつくっておりますが、ぜひこの社会福祉連携推進法人を生かして、法人を超えて社会福祉法人として、連携の中で育成するような仕組みをつくっていただけたらありがたいと思っております。
あと、保育の関係の退職手当共済制度につきまして、多くの委員さんが発信されたように、私も今日の御提案に賛同いたしますし、私ども会員は、実は介護や障害で勤めている者が多いのですが、ただ、人材確保というところで繰り返し言われていますが、待遇というのは非常に大事ですので、その中でこの退職金というのも重要な要素だと思いますので、継続ということを引き続き慎重に検討いただけたらありがたいなと思います。
以上です。
○田中部会長 ありがとうございます。
白澤委員、お願いいたします。
○白澤委員 意見ということで、よろしくお願いしたいのですが、先ほどから議論になっております地域における共生的な取組でございますが、これは法人だけで業務ができるわけではなくて、地域住民をどう巻き込んでやっていくのかという問題であったり、あるいは先ほど事務局のほうでお話しになっていたように、地域の課題をきちんとキャッチできるというのは法人だけではなかなか難しいということで、地域との関わりをどのようにつなげていくのかというので、とりわけ、それが小規模法人の場合はなかなか難しい。そうすると、連携というような形になってくるわけですが、僕の知っている限りで見ると、そこには社会福祉協議会がきちんと関わっていたり、あるいは地域包括ケアシステムの中の地域ケア会議などにきちんと参画をしていくとか、こういうような機関と機関をコーディネートする人材をきちんと養成していくことが求められているのだろうと思うのです。それは法人の中でも必要だし、法人の外にもそういう人たちがいる。
そういう意味で、こういう法人の人材養成という視点に大きなウエートを置いていただいて、この五十何%が100%になるような方向で進めていただくと、少しは進んでいくのではないかということで意見として申し上げさせていただきます。よろしくお願いします。
○田中部会長 ありがとうございました。
今村委員、どうぞ。
○今村委員 ありがとうございます。日本介護福祉士会の今村です。
資料1について意見を述べさせていただきます。
6ページで、社会福祉法人の地域社会への貢献として、各法人が創意工夫を凝らした多様な地域における公益的な取組を推進することで、地域において、少子高齢化、人口減少などを踏まえた福祉ニーズに対応するサービスが充実するとされておりますが、法人単位で人材確保に苦慮しているところが多いと認識をしております。複数の法人が連携することで取組の推進にはなろうかと思いますが、やはり人材不足の解消にはなかなかつながらないのではないかとも思っているところです。
その上で7ページですけれども、その実践に当たっては地域の福祉ニーズを積極的に把握しつつ、地域の多様な社会資源と連携し、これらとの役割分担を図りながら取り組むことが重要であるというふうにもされておりますが、そういう意味では、例えば、様々な職種の潜在有資格者の掘り起こしなどについて、地域における公益的な取組の中で何かできないか、そのようなアイデアなどがあればいいと思いますし、そのような検討していただければと思っているところです。
以上です。
○田中部会長 ありがとうございました。
課長、ここまでのお三方の意見についてお願いします。
○宇野福祉基盤課長 ありがとうございます。
西島委員、白澤委員、今村委員から、特に人材の関係で非常に重要な指摘をいただきまして感謝申し上げます。
人材育成という関係で、スーパーバイザーという話がありました。社会福祉連携推進法人の在り方に関する検討会も、山田委員の法人が社会福祉法人なのですが、実際には7法人ぐらい、あまり機能として大きくない法人を束ねられておりまして、その中で1法人では難しい人材育成を1つの拠点のところがスーパーバイザーとして回っていっています。
何をやっていらっしゃるかというと、給与規程などを整備していくとか、研修と処遇、キャリアラダーをセットでやっていく。そういった1法人で難しいものを7法人が集まってみんなでつくっていくという形になっております。
社会福祉連携推進法人は6つの業務がありますけれども、これは別に1つだけでも構いませんし、6つ全部やっていただいてもいいのですが、特に人材という部分につきまして、この社会福祉連携推進法人は有効に機能していくのではないかなと。地域医療連携推進法人でもかなり人材の部分で実際には設立されているという例もありますので、そういう意味で人材というところで、社会福祉連携推進法人制度で集まったことによってスーパーバイザー的なものをつくっていくというのは非常に有効ではないかなと思っております。
もう一つ、白澤委員がおっしゃったとおり、地域における公益的な取組についても、実際の実施に当たってはスーパーバイザー的な方がいらっしゃって、それをどういうふうに養成していくかというのは、社会福祉連携推進法人だけでは解決しないかもしれませんけれども、いわゆる社会福祉連携推進法人が一つの窓口になって、これは地域を越えて連携できますので、社協とは違う組合せになりますので、社協なりこの連携法人がうまく組み合わせて、地域における福祉課題に多様な形で解決していくとか、人材を育成していくという絵が描ければいいかなと思いますけれども、そこまでいけるかどうかはちょっと分かりませんが、まずはその一歩としては、今日の白澤委員の御指摘も踏まえてやっていきたいと思っております。
あと、今村委員の御指摘のような地域における公益的な取組が、人材不足というのはそのまま地域の公益的な取組に当たるかどうかというのがありますが、いずれにしても人材不足をどう解決するかというのは非常に重要な課題ですし、社会福祉連携推進法人制度もそれを解決する一つとして、もちろん処遇の支援も必要なのですが、こういう組織的な部分としてきちんと体制をつくってくというのも必要だと思いましたので、こういう制度設計をいたしましたので、そういった中で今日の御意見を踏まえながら検討していきたいと思っております。
あと、西島委員から介護とか障害の退職手当共済の話が出ました。退職手当共済自体は、介護、障害は公費助成は廃止されておりますけれども、我々としましては当然退職手当共済自体の制度が人材確保のためには有効だと思っていますので、これは福祉医療機構が運営していますので、福祉医療機構から社会福祉法人に対して制度加入の周知等は行っていますので、それは引き続き推進していきたいと思っております。
以上です。
○田中部会長 ありがとうございます。
一わたり意見を伺ったということでよろしいですね。
先ほど資料にありました社会福祉施設職員等退職金手当共済制度における保育所等に関する公費助成ですが、資料3について特段に反対ということはありませんでしたので、文言の修正はなしでよいと思います。御異議はございませんか。
(首肯する委員あり)
○田中部会長 では、そのようにさせていただきます。
また、社会福祉法人制度改革の進捗状況についてですが、事務局から説明があったとおり、また皆様御存じのとおり、平成28年の改正社会福祉法で講じた措置は、社会福祉法人において概ね順調に実施されていると認められます。
また、今後、社会福祉連携推進法人制度が創設されます。今日、様々な議論がありました。また、期待も言っていただきました。さらに、現在、社会福祉施設においては新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて努力なさっておられます。
こうした状況を踏まえ、社会福祉法人制度改革については、社会福祉連携推進法人の施行状況を注視しつつ、新型コロナウイルス感染症がある程度収束した後に、改めて事務局において平成28年改正社会福祉法の施行状況を把握した上で当部会に挙げていただき、そこで議論したいと考えております。
本日の議題あるいはその他について、よろしゅうございますか。
では、御議論ありがとうございました。これで終了といたします。
最後に、事務局から次回の日程について報告をお願いします。
○高橋総務課長 次回の日程は、事務局から追って御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○田中部会長 本日は御多忙のところ、活発な議論いただき、どうもありがとうございました。