職業安定局雇用開発部建設・港湾対策室

2020年10月21日 第60回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会議事録

〇日時:令和2年12月21日(月)

〇場所:TKP新橋カンファレンスセンター14階 ホール14G
      (東京都千代田区内幸町1丁目3-1幸ビルディング)

〇出席者 

  公益代表
     大橋委員、小野委員、勇上委員

  労働者代表
     小倉委員、小林委員、髙島委員、森山委員

  使用者代表
     大木委員、本多委員、最川委員、若鶴委員

  オブザーバー
     竹内国土交通省不動産・建設経済局 建設市場整備課
        専門工事業・建設関連業振興室長

  事務局
     達谷窟高齢・障害者雇用開発審議官、福岡建設・港湾対策室長
     田口建設・港湾対策室長補佐、中田建設・港湾対策室長補佐


〇議題
(1)建設雇用改善計画(第十次)の素案について
(2)その他

 
 
○田口補佐 定刻になりましたので、ただいまから第60回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会を開催いたします。私は、厚生労働省建設・港湾対策室の田口と申します。冒頭は事務局が進行させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、会場の皆様におかれましては、会場入口の備付けの消毒液の御利用をはじめ、マスクの御着用や咳エチケットに御配慮いただきますようお願いいたします。また、マスコミの方への留意事項を申し上げます。カメラ等で撮影される場合は、議事が始まる前までとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 さて、本日の専門委員会は公益委員の小野委員と勇上委員はオンラインでの御参加となっておりますので、よろしくお願いいたします。オンライン参加の委員におかれましては、事前にお送りしました操作マニュアルを適宜御参照ください。
 今一度の確認になりますが、御発言される際にはカメラに向かって物理的に挙手をしていただき、座長から指名があった場合にミュート解除をクリックし、御発言ください。なお、会議の進行中に通信トラブル等で接続が切断された場合や音声が聞こえなくなった場合など、トラブルがございましたら操作マニュアルに記載の事務局担当の電話番号まで御連絡ください。各委員の皆様には、こうした状況に御理解を頂き、御発言の際はできる限り聞き取りやすい発言と速度でお話いただきますようお願いいたします。
 次に、配布資料の確認をさせていただきます。会議室にお集まりの委員におかれましては、お手元のタブレット端末を御覧ください。端末の上部に「マイプライベートファイル」と記載されている資料一覧画面が表示されております。この画面に本日使用する資料が保存されております。保存されている資料のファイルは、資料0の議事次第から資料として資料1、参考資料として参考資料1、参考資料2の2種類、合計4種類のファイルとなっております。なお、オンライン参加の委員におかれましては、事前に送付しているファイルが、申し上げた資料構成となっておりますので、御確認ください。ここまでで御不明な点がございましたら、個別に御説明させていただきますので、お申し出ください。大丈夫でしょうか。
 続きまして、本日の委員の出席状況です。大変申し訳ございません。急遽体調不良により、中窪座長が御欠席となりました。なお、大橋委員におかれましては、御都合により14時30分頃に御退席される予定でありますので、御承知おきいただきますようお願いいたします。また、当省審議官の達谷窟が業務の都合により少し遅れておりますので、併せて御承知おきいただければと思います。
 それでは、中窪座長が急遽体調不良で御欠席のため、中窪座長に代わって勇上委員に座長代理をお願いしたいと思います。なお、座長代理がオンラインで参加のため、御発言される場合は、一言「よろしいでしょうか」等の御発言をお願いいたします。それでは、勇上座長代理、どうぞよろしくお願いいたします。
○勇上座長代理 皆様、こんにちは。勇上でございます。本日は座長代理の御指名を頂きまして、急遽ではありますけれども、中窪座長に代わって進行役を務めさせていただきたいと思います。リモートでの進行ということでお聞き苦しい点等、多々あるものと存じますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。本日は議事次第にありますとおり、議題は2つあります。1つ目は「建設雇用改善計画(第十次)の素案について」です。2つ目は「その他」となっております。それでは、事務局から資料の御説明をお願いいたします。
○中田補佐 建設・港湾対策室の中田でございます。どうぞよろしくお願いします。資料1「建設雇用改善計画(第十次)(素案)」を御覧ください。こちらは第十次の建設雇用改善計画の素案になりまして、左側が素案で、右側は第九次、現在の計画を示しております。下線を引いてある所が変更点、又は新たに追加した所ですので、そちらを中心に説明させていただきます。
 最初に全体的なところで、統計データの数字を使った部分に関しては、今の計画には出典を載せていないのですが、今回は新たに出典という形でまとめさせていただいておりまして、出典を引いているものについては右肩に小さな数字を振って、一番巻末に出典を記載しておりますので、御確認ください。また、年号の表示を西暦と和暦の両方を併記しておりますので、そちらも併せて御確認ください。
 Ⅰの計画の基本的考え方です。1、計画の背景と課題ということで、(1)経済・雇用情勢等の状況について記載しております。第1段目にはコロナの関係を持ってきておりまして、前回の計画のときは、「緩やかな回復基調」という記載だったのですが、今回に関しては、コロナ以降大幅に社会の状況が変わったということで、コロナウイルス感染症以降の話から記載させていただいております。また、その下に「雇用情勢について」ということでも、有効求人倍率が大きく低下しておりますので、その辺についても記載しております。その下に下線の部分で「また」という所がありますが、こちらは委員の指摘にもありましたとおり、コロナ以外にもいろいろと社会状況は5年前と変わっているということで、特に米中摩擦の関係などを併せて記載しております。さらに「このような経済状況の下」の所には、建設経済の状況ということで、前回のときは震災やオリパラの関係の需要が正に増加傾向で進展しているときでしたが、今回の計画については、およそ大体それらの需要が終了したということで、2020年度の建設投資の見通しについては減少に転じているということを記載しております。
 2ページ目に移ります。(2)建設産業における役割と課題です。下線を引いておりますが、こちらに5年前よりも災害時における建設業の役割というものが、格段に大きくなっているということで、そちらの内容をここに記載しております。また、その下の中段辺りに、「建設業の新3K」と記載しておりますが、こちらも関係機関から「新3Kという言葉があったほうがいいのではないか」という御意見を頂きまして、「新3Kを実現するため」という形で追記しております。その下の下線を見ていただきますと、「社会が大きな変化に」という所で、前回は先ほどもお話しましたけれども、経済が持ち直している中での計画でありましたが、今回は、社会が大きな変化に直面する中で、新しい未来に向けた取組を進めていく必要があるというような内容の記載をしています。
 3ページ目を御覧ください。上段に「国土交通省をはじめとする」という所に下線を引いておりますが、今回、後ほど触れますが国土交通省の取組をふんだんに盛り込んでおりますので、こちらにつきましては、改めて「国土交通省をはじめとする」ということで強調させていただきました。
 続いて、(3)施策の最重点事項でございます。こちらに「若者が展望を持って働ける魅力ある職場づくりの推進」ということで、いわゆるキャッチフレーズという扱いをしておりますが、前回の計画を見ていただくと、委員から長すぎるという意見も多々頂いておりましたので、下線を引いた「安心して活き活きと」という部分を「展望を持って」と一言で言い表して、若干コンパクトにさせていただいております。また、最重点事項を3点、➀若者の担い手の確保・育成、➁魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備、➂職業能力開発の促進、技能継承。こういった重点項目の3つに関しては、前回と同様で変えておりません。計画の期間としては、令和3年度から令和7年度までの5年間としております。
 Ⅱの建設雇用等の動向です。こちらは主に建設業に係る統計データをまとめた箇所です。1、建設経済の動向という所の➀に建設投資をまとめております。委員からの指摘でありましたとおり、建設投資の内訳も含めて記載したほうがいいということを踏まえまして、建設投資の政府投資と民間投資に分けて記載しております。令和2年度については、民間投資が減少に転じているという記載をしております。4ページの一番下に下線を引いておりますが、2020年度の建設投資については、「全体で6年振りの減少となる見通しである」という記載をしております。
 5ページを御覧ください。委員からの指摘を踏まえて、➁建設業許可業者数についてもデータとして記載しております。ピークの2000年度と比較すると、21.4%の減少となっております。また、➂は建設投資のまとめです。先ほどお話したとおり、前回の計画時の需要がおおむね終わった中で、今後については防災・減災、国土強靱化といったところが中心になってくるのではないかという部分と、コロナの影響で建設投資の減少による価格・工期の競争激化が懸念されるのではないかという記載をしております。
 続いて2、建設労働者の動向です。こちらも数字をリバイスしていまして、数字の傾向としては、おおむね前回と変わらずに推移しております。6ページを御覧ください。➃に、建設業の雇用者の事業所規模別の割合を記載しております。こちらも委員からの意見がありまして、業別の割合以外にも職別で見たほうが、より分かるのではないかということで記載しております。職別工事業については、10人以下の事業所に約9割の方が所属されております。特に大工や板金、左官については、5人以下の事業所に7~8割の方が所属されているという状況をデータで記載しております。➄の若年者の入離職状況、➅の若年者の割合、➆の高齢化の状況等についても、データをリバイスしていまして、おおむね傾向としては変わりません。また、➇で女性の就労状況についても、おおむね横ばい若しくは若干増加とデータをリバイスしております。最後の➈で、外国人材の受入状況についてということで、こちらも委員の意見を踏まえて新たに記載しております。それぞれ技能実習生の数字と外国人建設就労者、特定活動の数字、また特定技能外国人の数を記載しております。
 8ページを御覧ください。3、建設労働者の需給動向ということで、主に有効求人倍率の数字を入れております。➀有効求人倍率については、令和元年度の数字を記載しておりますが、基本的にはおおむね他産業よりも高止まりしているという状況は変わっておりません。その後段で新たに追記している部分で、「新型コロナ以降」ということで記載しております。新型コロナ以降は全産業的に有効求人倍率が低下していますので、こちらについては最新の数字ということで、ここには令和2年10月の数字を記載しております。こちらについては計画の告示までデータをリバイスしていこうと考えているところです。
 続いて4、建設労働者の労働条件等の動向という所で、こちらもデータをリバイスしております。新たに変えた所は9ページの➂の一番下の「また」という所です。こちらに委員の意見を踏まえて、初任給のデータを記載しております。建設業については、初任給に関しては全産業及び製造業よりも高くなっているというデータを記載しております。➃は労働災害の状況、➄に雇用保険の適用事業所数を新たに追記しております。こちらも委員の意見を踏まえて、新たにデータを追記いたしました。
 5、職業能力開発の動向です。主に建設業におけるOff-JT又はOJTの実施状況を記載しております。こちらも、おおむね傾向としては変わりません。6、新型コロナウイルス感染症の影響ということで、建設業における影響を記載しています。前段では、建設現場においても4月から6月に掛けて現場が閉鎖したという状況がありましたが、他産業に比べれば影響は限定的だったという記載と、新規求人数については、直近ではマイナスになりましたが、マイナスの幅としては他産業と比べれば小幅で収まっていると。11ページにいきまして、東京商工リサーチの企業倒産件数については、むしろ減少しているという部分と、ただし「一方」という記載をしておりますが、建設市場に影響を与える企業の設備投資については、9年振りにマイナスに転じるといった分析や、委員からの御指摘もありましたが、建設業の不況については、他産業よりも遅れて影響が出てくるという傾向にあることを踏まえまして、「先行きが不透明であることは事実であり、今後、価格や工期で受注競争が激化することが懸念される」という記載で締めております。
 続いて、Ⅲです。ここからが実際の取組を記載しております。前段の文章については、施策を進めるに当たっての基本的な考え方という部分で、こちらについては前回の計画と変わらずということで変えておりません。1、若年者等の建設業への入職・定着、担い手確保・育成の部分です。(1)若年労働者の確保・育成ということで、ここからア、イ、ウという記載で小項目立てをして、小項目の下に、ポツで実際の取組について記載するという体裁にしております。
 アの建設労働者に対する理解の促進、魅力の発信につきましては、これまでも取り組んできている部分ですので、内容については変えてございません。イは建設キャリアアッアップシステム等の推進による担い手の確保・育成ということで、こちらに、いわゆるCCUSの取組の記載をしております。CCUSについては、後段のいろいろな箇所に出てくるのですが、特に若年者の担い手育成という観点で、こちらにも記載しております。前段のポツに関しては、CCUSについて官民一体となって推進に取り組んでいくということを記載しております。また、2つ目のポツでは、CCUSのメリットを更に拡大するということで、CCUSと併せて、いわゆる能力評価制度、また施工能力の見える化制度といったものに官民一体となって取り組んでいくということを記載しているところです。3つ目のポツですが、こちらもたくさんの委員から御意見を頂いておりましたが、CCUSのメリットという部分で1点、労働安全衛生法上の各種資格者情報とCCUSの連携という部分を是非メリットとして、関係行政機関の連携の下、取組を進めて利便性を向上させていくということも記載しております。
 続いて、13ページです。ウのハローワークにおける支援ということで、下線を引いておりますが、新たに追記した箇所ということで、ハローワークで取り組まれている、人材確保対策コーナーというものがありまして、こちらにおけるマッチング支援等を活用して、建設業における担い手の確保・育成に取り組んでいくという記載をしております。また、エは若年者労働者とのコミュニケーションスキルの向上、オで教育訓練の充実、キャリアパスの提示と小項目立てしておりますが、記載については変えておりません。
 14ページの(2)女性労働者の活躍・定着の促進ということです。こちらの下線を引いた部分については、これは以後同様なのですが、括個数字の項目の下に課題を必ず記載するように統一しております。前回の計画のときは、書いたり書いていなかったりしましたので、こちらは統一的に課題を記載しております。
アの就労環境の整備という所ですが、こちらは特に女性の部分で変えた所は2つ目のポツの下線部分で、男性の育児休業の記載を「積極的に」という部分に加えて、短時間勤務についても積極的に取り組んで、取得を促進していくということを記載しております。15ページにいきまして、イの女性の入職促進、ウで女性の活躍促進と項目立てておりますが、ウの女性活躍促進で下線を引いておりますが、いわゆる女活法というものの中に、行動計画の策定を義務付けされる事業主の対象について、2022年度から拡大されて101人以上の事業主に関しては、行動計画の策定が義務付けられるとなり、範囲が拡大することについても、こちらに記載しております。
 16ページを御覧ください。(3)の高年齢労働者の活躍の促進です。アは就業確保措置の周知ということで記載しておりますが、2つ目のポツの所に下線を引いております。こちらも、いわゆる高年齢者雇用安定法の改正により、65歳から70歳までの就業確保措置が努力義務化されたところで、また、雇用によらない措置として、創業支援等措置というものが創設されたことを踏まえて、こちらも委員からの御指摘がありましたが、改正後の就業確保措置が適正に運用されるように周知・指導を徹底していくということを記載しております。イの雇用管理に関する支援については、記載は変えておりません。
 続いて、2の魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備ということで、(1)安定就労の確保の中ですが、17ページのイに一人親方の適正化という記載をしております。一人親方の関係については、前回の計画にも記載しておりますが、今回新たに2つ目のポツに、国土交通省のほうで、今年度から建設業の一人親方問題に関する検討会が開催されておりまして、年度内に中間報告、中間取りまとめというものがなされるということですので、そちらの報告を踏まえて、こちらの計画でも必要な対応を行っていくという記載をしております。ウの業務請負等の適正化という部分については、前回と変えておりません。
 18ページを御覧ください。働き方改革の推進です。こちらについては、前回の計画時にはなかったものですが、働き方改革の関係で新たに項目立てをしたところです。前回の計画の中では長時間労働の関係、長時間労働の改善等に資する記載については書いてあったのですが、改めて働き方改革ということと、また、建設業においても2024年に罰則付き時間外労働の上限規制について適用されることを踏まえて、働き方改革を強力に推進することが重要である旨を前段に書いています。アで働き方改革の基本的取組ということで、1つ目のポツに、こちらも国土交通省の取組なのですが、いわゆる「工期に関する基準」ということで、今年、国土交通省の中央建設業審議会で勧告されたものを踏まえて、こちらの基準について業界全般への理解の浸透を図ることに努めて、不断の改善に取り組んでいくという記載を前段にしております。2つ目のポツについては、完全週休2日制の普及等の環境整備を担い手確保につなげていくのだという考え方を示しております。
 イの長時間労働の改善です。19ページで、幾つか長時間労働の改善の中で新たに記載した項目がありまして、下線の「罰則付き時間外労働の上限規制の適用を見据えて」とありますが、こちらについては我々のほうで都道府県に設置している働き方改革推進支援センターにおける個別相談等を活用しまして、ここも委員からの御指摘がありましたが、規制が適用される以前から、こちらの長時間労働が改善されていくように取り組んで、規制が適用されるときには改善されているような取組が必要ではないかという記載をしております。また、その下のポツですが、こちらも委員からの指摘がありましたが、時間外労働規制の中で、「いわゆるかくれ残業といった実態が生じないよう、厳正に指導及び監督を行う」という記載をしております。その下のポツですが、勤務間インターバル制度についても既に導入されておりますので、こちらについては委員からの御指摘がございましたが、「労働災害の防止にも資するものであり、本制度を着実に推進する」という記載をしております。その下のポツですが、いわゆる新・担い手3法の1つである改正建設業法に規定された「著しく短い工期による請負契約の締結の禁止」というものを踏まえて、「長時間労働を前提とするような受発注者間、元下間の請負契約の締結が行われないよう、官民一体となって取り組む」という記載をしております。
 次に、ウです。こちらは完全週休2日制の普及や、休暇の取得促進ということで、下線を引いておりますが、いわゆる年5日の年次有給休暇の時季指定制度も既に導入されておりますので、こちらを活用して年休取得の向上を図っていくということを記載しております。また、その下にありますが、現場閉所(4週8閉所)というものの実現に向けて適正工期の確保や、「著しく短い工期による請負契約の締結の禁止」を踏まえまして、4週8閉所の取組についても、官民一体となって取り組むという記載をしております。その下の(3)賃金の改善という所も今回新たに追記したところですが、こちらにもCCUSの記載がありますが、CCUS又は能力評価制度等の取組を推進することによって、技能労働者、建設労働者の賃金水準の改善に取り組んでいくということを改めて記載しております。
 (4)労働・社会保険、建退共の加入促進という記載事項です。こちらについては前回の計画にも記載しておりますが、改めて小項目のアで労働保険の加入促進、イで社会保険の加入促進、ウで建退共の加入促進ということを記載しております。イの社会保険の加入促進の所に下線を引いておりますが、こちらもCCUSが出てきますが、CCUSに登録された真正性の高い情報を活用し、作業員名簿を基に労働者一人ひとりの加入状況を確認することによって、社会保険の加入の促進を図るという記載をしております。また、ウの建退共の加入促進についても、いわゆる官民施策パッケージというものが2020年3月に策定されまして、その中で建退共とCCUSの連携という部分で、いわゆる電子申請方式の推奨といったことがうたわれておりますので、そういったことを図ることによって、建退共の一層の加入促進を図っていくという記載をしております。
 続いて(5)労働災害の防止です。労働災害については、新たな労働災害の計画が策定されておりますので、そちらに全面的に文章を修正しております。新たに記載しましたのは、22ページのオ、高年齢労働者、外国人労働者の労働災害の防止ということで、以前は外国人労働者の労働災害の記載はなかったのですが、外国人労働者は建設業にも多く入ってきているということで、外国人労働者の労働災害の防止についても、こちらに記載しているところです。また、カは建設工事従事者の安全及び衛生の確保ということで、平成29年に「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」というものが策定されておりますので、こちらの計画の着実な実施をしていくという記載をしております。
 23ページを御覧ください。3の職業能力開発の促進、技能継承です。いわゆる能力開発の記載については、(1)の前段に下線を引いておりまして、「今後、中長期的に見ても、新技術への対応、作業内容の変化などに対応するためには、すべての労働者に対する不断のスキル向上の取組が重要となる」いうことで、委員からも指摘がございましたが、在職者の再訓練といった意味合いも含めて「すべての労働者に対する」という記載をしております。
 24ページを御覧ください。小項目を立てていますが、記載としては変えておりません。25ページの(2)労働者の自発的な職業能力開発の促進です。アのキャリアコンサルティング機会の確保という部分ですが、キャリア形成サポートセンターの整備等をしておりますので、そういったものを活用してキャリアコンサルティングを受ける機会の確保等を推進していくという記載を追記しています。
 26ページの頭に(3)を追記しておりまして、建設業を担う人材に対する職業訓練の実施ということで、いわゆる在職者に対する能力開発のほかに、これから建設業を担う方々、求職者に対する職業訓練も重要であるという意見を踏まえまして、アで求職者を対象とした短期の職業訓練の実施、イで就職氷河期世代の求職者を対象とした短期の職業訓練の実施というものを記載しております。
 次に(4)熟練技能の維持・継承及び活用の項目です。アで技能継承の促進ということで記載がありますが、27ページに、ものづくりマイスター制度や、若年者ものづくり競技大会といったものの開催を通じた「若者のものづくり分野への積極的な誘導を推進する」という記載を新たに記載しております。こちらも委員からの指摘で、こういった取組は非常に重要ということでしたので、事業名等を明記した上で記載しております。
 続いて、4の雇用改善推進体制の整備ということで、1から3は重点項目として取り組んでいくことを記載しておりますが、4で1から3の取組の推進体制の整備という記載をしております。(1)雇用改善を図るための諸条件の整備ということで、右側を見ていただきますと、前回の計画では(6)で記載していた項目なのですが、今回はCCUS等の取組をこちらに記載しましたので、(6)は一番最初のほうに持ってきて、強調しております。下線を引いておりますが、ダンピング対策の強化、施工時期の平準化の取組を推進していくという記載に加えて、CCUS等の普及促進、また新・担い手3法の浸透というものが課題となっているという記載をしております。
 28ページのアで従前の取組の推進という部分は変えておりません。イにCCUS等の普及促進ということで、一番上のポツについては、CCUSの取組の普及促進を図るという記載と、2つ目のポツですが、CCUSの事業者登録、また現場でのカードリーダーへのタッチにより就業履歴を蓄積していくことが重要であることから、これらについて官民一体となって取り組んでいくという記載をしております。3つ目のポツとして、こちらも委員から指摘がございましたが、CCUSの取組の好事例等を横展開することによって広まっていくのではないかということで、そういったことも積極的に発信していくという記載をしております。
 29ページのウは新・担い手3法の業界全体への浸透ということで、こちらも改正建設業法に加えて、改正品確法及び改正入契法の新・担い手3法について、業界全体はもとより広く社会全般に浸透するような取組を推進すると。ここに含めている意味としては、エンドユーザーも含めた社会全般で、こういった取組を推進していく必要があるのだという内容の記載をしております。(2)事業主等における雇用管理体制の整備という所ですが、こちらについては特段変えておりません。(3)建設関係助成金の活用ということで、こちらに助成金の記載をしておりますが、30ページのイに下線を引いていますが、こちらもCCUSの普及促進に向けた効果的な活用ということで、CCUSの推進に関して、この助成金を事業主、事業主団体のニーズ等を踏まえながら見直しを検討して、効果的な活用を図っていくという記載をしております。
 続いて、5の建設業務有料職業紹介事業及び建設業務労働者就業機会確保事業の運営です。タイトルは変えておりますが、中身は変えておりません。いわゆる建設業で禁止されている有料職業紹介事業、また派遣の部分を、こちらの事業を使うことによって、別の事業として行うことができるというものです。変えた部分については、32ページの(2)で事業の活用促進という記載がありますが、こちらに就業機会確保事業の活用の促進、現在はものすごく使われているという状況にない中で、我々としては2つ目のポツに書いてありますが、制度の活用が進まない隘路等について、事業主団体等を通じて実態を把握することによって、必要な見直しがあれば検討してまいるということを記載しております。
 続いて6の外国人労働者の活用です。こちらも下線を引いておりますが、全体的に外国人の受入れの考え方等について、5年前と比べて変わってきているという部分から、全文を修正しております。特に、(1)のイで、技能実習制度の適正な実施ということで、前回の計画では技能実習の記載はなかったのですが、平成29年に「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する基本方針」というものを定めておりますので、技能実習制度の適正な実施についても計画に記載したところです。また、33ページの(2)特定技能外国人の適正な受入れということで、こちらについては前回の計画時にはなかった制度ということで記載しております。特定技能外国人の適正な受入れという部分で、国土交通省等と関係機関で協力して、適正な受入れを図っていくという記載をしております。
 7は新型コロナの影響を踏まえた対応です。前段については現状認識ということで、前段と同じような記載をしておりますが、取組としては新型コロナの影響によって、いわゆる価格のダンピング、工期のダンピングが起きないような形にしていくことが重要であるということから、改正建設業法に規定された「著しく短い工期による請負契約の締結の禁止」や、中央建設業審議会が示された「工期に関する基準」を遵守していくために、官民一体となって取り組んでいくということを記載しております。内容については以上です。
○勇上座長代理 御説明ありがとうございました。それでは、ただいま御説明いただきました内容について、皆様より御意見、御質問等がございましたら御発言をお願いしたいと思います。なお、本日私から、会場に御出席の皆様のお顔を拝見することができませんので、お手数ですが御発言の際には、挙手に代えて「発言をよろしいでしょうか」等の御発声をお願いできれば幸いです。それでは、よろしくお願いいたします。
○小林委員 発言よろしいでしょうか。
○勇上座長代理 はい、お願いいたします。
○小林委員 全建総連の小林です。御指名ありがとうございます。今御提案いただきました第十次計画素案につきまして、4点意見を差し上げたいと思います。1点目は、前段にあります建設雇用等の動向に関する記載の部分です。10ページの5、職業能力開発の動向の➂に記載の技能検定に関する動向について。これは、論点整理の議論を経て新たに追加いただいた項目です。建設関係の技能検定は、おおむね各職種とも全体としては増加傾向にあると認識しておりますが、級別に見ると大きく増加しているのは技能実習生などを対象にした基礎級や随時3級といったところが非常に増えていると認識しております。逆に言うとこれを除くと、ほぼ横ばいか職種によっては微減となっているのではないかと思っております。担い手の能力開発推進に向けて重要な情報となる数値ですから、内訳についての分析も少し入れていただき、また、できましたら内訳に加えて経年的な変化、過去からの変化の記載もあると課題も見えやすくなるのではないかなと感じるところです。同様の観点で、9ページ➂の最終段落にある新規学卒者の初任給、同じく9ページの➄の雇用保険適用事業所の記載についても、経年の変化等を加えていただくと、よりイメージしやすい動向分析になるのではないかと思っております。
 2点目は、計画でいくと19ページから20ページにかけて、ちょうど週休2日の普及、賃金の改善の記述があります。この両方に係る意見ですが、休日が週休2日の推進は非常に重要な論点ということで、この委員会の中でも議論がされているところです。私もそのように認識をしておりますが、休日が増えることで収入が減少するといったことはないようにしなければならない。そういう取組の前提となる旨をいずれかに記載していただければと思っております。
 3点目は、熟練技能の維持・承継及び活用に関する記載の部分です。技能継承の促進として27ページの2ポツに競技大会の記述をしていただいています。内容としては、現行の第九次計画の記載を整理した形で記載をしていただいており、技能五輪全国大会等、各種技能競技大会の実施や技能五輪全国大会への選手派遣支援云々。このように技能五輪を代表例として記載していただいているところですが、技能グランプリについても、是非記載をしていただきたいと思います。と申しますのは技能グランプリにつきましては、技能五輪に挑戦する若い世代の方たちが更なる高みを目指していくための目標となる国内最高峰の競技大会であることを鑑みますと、表現としては各種の中に含むのではなく、技能五輪同様に明記いただいたほうがバランスがよいのかなと、このように考えているところです。
 最後の4点目は、33ページの特定技能外国人の適正な受入れについての記載です。特定技能外国人につきましては動向にも数字が出ておりますが、昨今の情勢からしますと、今議論しております第十次計画の施行後に受入れが本格化していくものと認識しておりますが、国内全体の労働力が不足する中で外国人の皆さんにも日本で活躍をしていただく。そのための環境をしっかりと整備する観点は、必要だと思っております。一方で、特定技能外国人、この受入れとともに国内人材の確保の取組、とりわけ処遇の改善、適正な労働環境の確保等の取組を推進することも重要な視点だと考えております。建設における特定技能、外国人の受入れでは加入が必須となっている建設技能人材機構、これはこの機構が行動規範というものを示しておりますが、行動規範の総則の中の大前提の中で特定技能外国人受入れの前提として、国内人材確保の取組を最大限推進する宣言の明記がされている、位置付けがされているところです。国内人材確保の取組の方向性は、この今回の十次計画案の随所に盛り込まれているわけですが、技能実習と違い、特定技能は単純に労働者としての在留資格となることから、バランスの観点からもこの計画の基本的な姿勢として国内人材の確保が外国人の活用とともに重要だという認識を明記していくことが重要だと思っております。33ページの項目は、あくまで特定技能外国人の適正な受入れに関する項目ではありますが、できましたら、あえてこの項目の中に特定技能外国人の適正な受入れをしっかりやりつつも、国内人材の確保も両輪として推進していくことが必要だといった旨の記載を入れていただければと思います。以上、4点です。よろしくお願いいたします。
○勇上座長代理 御発言ありがとうございました。では、事務局、よろしくお願いいたします。
○福岡室長 事務局からよろしいでしょうか。事務局の建設・港湾対策室長の福岡です。今小林委員から、多数の御提言を頂きましたので、少し一区切り付けて私から回答させていただきます。まず技能検定の数値につきましては、どのような統計が取れるかを含めて、その辺は検討させていただきたいと思います。また週休2日の部分や、あるいは技能競技大会、各種ではなくグランプリの記載についても、ごもっともかなと思いますので、その点も修文に向けて検討させていただきたいと思います。4番目の特定技能外国人につきましては、今日、国土交通省の方にもお見えいただいていますが、別の担当部署の方が担当になりますので、その担当部署の方と相談をさせていただきながら、御指摘のありました国内人材の関係をどのように書き込むのかというのを検討させていただきたいと思います。
 少しお話の機会を頂きましたので申し上げます。今日、このような形で御意見を頂戴したものにつきましては、事務局で修正をして、また必要なものは関係部署に協議をした上で、次回の最終回の専門委員会でまた御議論していただく段取りで考えておりますので、その点を御承知おきいただきたいと思います。また、今日たくさん御意見を頂戴すると思いますが、幾つか複数の意見を頂戴して、必要なときに事務局からコメントをさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○勇上座長代理 ありがとうございました。それでは、ほかに御意見、御質問等がございましたらお願いいたします。
○大橋委員 よろしいですか。
○勇上座長代理 お願いいたします。
○大橋委員 大橋です。ありがとうございます。今日途中で、先ほど事務局からあったように退席しますので、先に発言いたします。本日素案が初めてなので、個別の文言というよりも若干大きなところで発言いたします。次の5年間は過去の5年間よりも、以下の2つの点でかなり不確実性が高い建設業を取り巻く環境になるだろうなと思っています。1つは人口減少の問題、もう1つは中小も含めたDXがかなり進むのではないかということの2点です。そうした観点から、3点申し上げます。1つは、今後求職者及び在職者に求められる能力が変わっていく可能性があることが1つです。技術継承はもちろん重要なことですが、恐らくDXも能力のスキルセットの1つとしてしっかり捉えていかなければいけないと思います。これは、職業能力開発の中でいろいろな訓練をやっていただくことだとは思いますが、他方で地域建設業の採用の立場からいえば、土木建設から取ってくるよりも、コンピューターサイエンスで取ってきたほうが、恐らく地元大学から採用がしやすく、そういうふうな方向に中小の目を向けさせてあげることは、多分今後も担い手の確保は大変ですし、1つあるべし道なのかなと思っています。それが1点です。
 2点目は、就業確保事業に係る点です。やはり人口減少下と人口が増えているときで、就業確保事業の見方は随分違ってきてしまっていることだと思います。使われない、これから隘路を調べられても、それは十分重要なことですが、これはもう少し考え方を根本的に変えられないのかなというところを願っています。少し時間が掛かる話かもしれませんが、この話は今始まった話ではなく、もう随分前から言われている話ですので、そろそろ本腰を入れて、そもそも派遣はどうだという話もある中での話だと思いますが、少し抜本的な考え方を示せないのかなというところを願っています。
 3点目。今回この計画においては、CCUS、国土交通省の取組を含めて全面に出てきていることだと思います。それから、普及推進が極めて重要、この計画の推進に当たって重要だということだと思います。やはりCCUSが、セキュアでオープンなシステムである。そうしたことが事業者と労働者双方にしっかり理解をしていただく必要があると思います。今後デジタル庁もできますから、デジタル庁と歩調を合わせながら、しっかりシステムの透明性及び説明責任を果たしていただくことは、しっかりお願いできればと思っております。以上です。ありがとうございます。
○勇上座長代理 ありがとうございました。事務局、いかがでしょうか。
○福岡室長 今も多数御意見を頂きましたので、ここで1つコメントさせていただきたいと思います。確かに大橋委員からありましたとおり、今後の求職者に求められる能力開発が変わってくるという点で、DXというお話がありましたが、今回の計画には今のところDXのDの字も出てこない状況でございます。1つは能力開発ですが、今、別の部署で次期能力開発計画が検討されております。ちょうど、この建設の計画と同じく令和3年度からの5年間の計画になり、やはりそこの一丁目一番地の施策がデジタル人材の育成と聞いております。ですから、そこの絡み等含めて書きぶりについて検討させていただければと思います。
 2点目の就業確保事業ですが、今のところ原案では、少しどういった方向で検討を進めるか、この辺までは書けておりません。ただ、これは来年度から5年間と少し長い期間の計画ですので、今、委員からお話のあった視点も含めて、これは検討を進めていく必要があるかなと考えております。
○竹内室長(国土交通省) よろしいでしょうか。
○勇上座長代理 お願いいたします。
○竹内室長(国土交通省) 国土交通省でございます。ただいま大橋委員から建設キャリアアップシステムについて、御指摘がありました。建設キャリアアップシステムにつきましてはセキュアでオープンであるべきものというお話もありましたが、当初、情報がオープンになり過ぎて、各専門工事業者が手塩に育てた労務者が、ほかの業者に引き抜かれてしまうのではという懸念が、業界より示されていた時期もありました。こういったところについてはきちんと対応しておりますが、まだまだ事業者、技能労働者双方に浸透していないのは御指摘のとおりです。いろいろな機会を捉えまして、建設業界の隅々にまで浸透するよう周知、啓発に努めてまいりたいと思っております。
○勇上座長代理 ありがとうございます。それでは、いかがでしょうか。お願いいたします。
○大木委員 日本躯体の大木です。キャリアアップシステムを大幅に取り入れていただき、大変有り難いなと思っております。また、そのメリットについても書き込まれていて非常にいいなと思っております。今、国土交通省からもお話がありましたとおり、12ページにあるイの2つ目のポツの中間ぐらいに「賃金目安を公表及び」というところがあります。傘下の団体によっては賃金を公表することに反対する団体もありまして、その辺で公表という文字を削除していただきたいと思っております。
○福岡室長 すみません、事務局からよろしいでしょうか。その点につきましては、国土交通省と調整し、今の御検討を踏まえたいと考えております。
○本多委員 発言よろしいでしょうか。
○勇上座長代理 お願いします。
○本多委員 鹿島建設の本多と申します。今日お示しいただいた素案に関してですが、全体の章立てとか、これまでの各委員の方々の御意見を踏まえたということで、全体的には非常に分かりやすくなって適切だと思っています。一方で、せっかくの機会ですので、私のほうから各論ばかりで恐縮ですが、10点ほどお話をさせていただきたいと思います。
 まず4ページの建設雇用等の動向の部分、4ページから11ページ全体にありますが、ここの記載内容が、どの項目を見てもほとんど数字の紹介が大部分でございまして、その数字の変遷とか、最近の数字をどのように評価しているのかということを、重要な部分だけでもいいので少しコメントを付記していただくと、その後の10ページ以降のⅢの所につながっていくのかなと思いますので、全てとは申しませんが、必要な部分について、評価・コメント的なことを書いていただくと分かりやすいかなと思います。
 2つ目は11ページの若年労働者確保・育成のアです。建設労働に対する理解の促進、建設業の魅力の発信というのがありますが、この記載の中で、「取組を推進する事業主、事業主団体等に対して支援を行う」と記載されておりますが、新3Kを実現していくためには、この事業主団体への支援にとどまらず、イの所に書いてありますCCUSであるとか、あるいは18ページの働き方改革の所と同じように、ここも官民一体となって推進に取り組むというような記載が必要だと私は思います。
 それから、13ページのウですが、ハローワークによる支援は、従来より求職者のマッチング支援が中心となっているというのはよく分かりますが、ただそのハローワークには、求職者だけではなくて、幅広い人材に建設業の魅力を発信する役割も担っていただくと、とても良いのかなと思います。確かに都道府県でそういう機能があるのは承知していますが、ハローワークとしても、そういうところの機能を有することも大事なのかなと思います。
 続いてオですが、教育訓練の充実、キャリアパスの提示とも関連させた上で、専門機能などの高いスキルなどを身につけてもらうことによって、建設業において高い所得を得られやすくするための取組を推進することについても、記載することが望ましいと思います。建設業で労働力を確保するということに関しては、量だけではなく質にも重点を置いて取り組むことが大事だと思います。特に機械化、自動化などが急速に進みまして、無人車両やロボットによる施工とか、あるいはIT化などが当たり前になっていくことが見込まれますので、こうした動きを先取りして、若い人たちにアピールしていくことも大事だと思いますので、そういうことも念頭に入れていただければ有り難いと思います。
 3つ目は15ページの女性の活躍・定着の所ですが、イに掲げられております女性の入職促進が非常に重要ではないかと思っております。求職意欲のある女性に対して、建設業で働くという動機やきっかけをいかに持ってもらうかを検討していく必要がある。例えばですが、ハローワークに相談に訪れる女性の求職者に対して、建設業で働くために必要な教育訓練を実施して、入職に結び付けたり、あるいは装備品の軽量化を促進していくための支援や助成制度を設けるといった具体的な取組を通じて、女性の職域拡大を進める、そういう方向性も望ましいと思いますので、御検討いただければと思います。
 4つ目、16ページの2の(1)です。重層下請構造の所ですが、冒頭に「重層下請構造が存在し、雇用関係や労働条件が不明確であるなどの問題が課題となっている」と記載されています。この課題が生じる要因の1つは、いろいろなものがありますが、重層下請構造にあるということであれば、少なくとも具体的な対策は難しいと思いますが、現状把握を行って、問題の解消を進めていくという方向性ぐらいは記載する必要があると思います。現状の把握も行えないということになると、雇用改善計画の実効性が少し薄れるような気がします。これまでのこの委員会の場で重層構造の所をどこまで触れようかと、のど元まで出てきていたのですが、やはり建設業の非常に難しいところ、他産業と比べてより難しいところは、この重層下請構造ですので、少なくとも今後5年間ですので、少し浮き彫りにした表現が必要ではないのかなと思います。
 同様にイの一人親方の所についても、従来から現状把握を行うということが記載されておりますが、これも同様に、現状把握を行った結果、現時点でどのような評価をし、どのような点が課題になっているかを記載することは大事だと思います。もちろん国土交通省が検討会を開かれて、その動向を踏まえてということもありますが、やはりこの計画の中でも、現状認識に基づいた、何らかの対応姿勢だけでも記述できればいいのかなと思います。
 5点目は18ページの(2)です。アの所ですが、働き方改革を進めていくために、長時間労働を前提とするような受発注者間の請負契約が締結されないための取組が必要不可欠です。この業法や入契法の中にこのことが記載されたということは、ものすごく素晴らしいことだと思いますが、業法というのは発注者に対する罰則は適応されないと認識しておりますので、そういう意味では私ども建設業者からすると、実効性に漸進はありますけれども、疑問が若干残っているところもありますので、今回の計画におきましても、著しく短い工期が設定されることを防止するために、発注者の理解と協力が得られるような働きかけを行っていくということの記載をしていただければ有り難いと思います。
 6つ目は20ページの賃金の所です。賃金の改善につきましては、賃金水準の改善のみが現在記載されていますが、私どもも特に若い方々と直接接触しておりますが、賃金体系の問題にも触れる必要があるのではないかと思います。何を申し上げたいかといいますと、今、建設業は日給制が結構多いのですが、やはり若者あるいはその先生・保護者などからすると、月給制が大前提ですので、そういうところも考えなくてはいけないかなと思います。この日給制イコール不安定な職場という意識が、やはりイメージの悪化につながっておりますので、例えばですが、若年者に示す賃金体系の選択肢の1つとして、月給制を提供することができれば、担い手確保に効果的な施策になると思います。そういう意味では、例えば、月給制の導入を検討する建設事業者に対する支援とか、あるいは月給制を普及していくための取組などについても記載してもいいのではないかなと思います。重層下請構造と同じく、非常に難しい課題ではありますが、ある程度選択肢ということで、明確に書くことも大事なように思います。
 7つ目が26ページの建設業を担う人材に対する職業訓練の実施です。これは新規で記載いただいて、私どもいろいろな活動をやっている中で、本当に有り難い施策です。やはり建設業に興味を抱いて、将来的に建設業を担う人材に対して、職業訓練を行うことは非常に重要ですので、動機付けになって具体的に入職につながった例も幾つかありますので、どんどんやっていけばいいなと思います。先ほど大橋先生からもDXの話がありましたが、現在、建設業界では現場作業の自動化、省力化、無人車両やロボットの導入、IT活用などの技術革新がものすごく進んでおりまして、それらに対応できるスキルを持った人材が求められている状況にあります。そういう意味で建設業を担う人材に対する職業訓練について、今後もこの分野を一過性ではなくて、継続的にあるいは積極的に拡充していくということが大事だと思っておりますので、こういうところを付記していただくと有り難いなと思います。
 8つ目は27、8ページの所です。ここも先ほどと少し重なりますが、アの従前の取組というところで、「各発注者が相互に緊密な連携を図りながら推進する」とされておりますが、第九次計画に記載されておりました、「あわせて、民間事業者がこうした取組を進める必要がある」という文言が今回削除されているように見受けられます。公共工事だけではなくて、民間の発注者に対しても公正な受注環境を確保するための働きかけを行い、必要な協力を求めていくべきだと思いますので、民間発注者に関する記述も表現する必要があるのではないでしょうか。
 それから、28ページのCCUSの所ですが、前の12ページの所にはCCUSのいろいろなことが記載されていて、よく検討いただいているなと思ったのですが、28ページの部分にも職人さんにとって目に見えるメリット、職人目線に立ったプラス面を12ページに書かれているのと同様なものでも結構ですので、ここにきちっと書き込む必要があるのかなと思います。12ページは具体的に建退共のことであるとか、資格者証等の一本化の話とか、あるいは技能レベルに応じた労務賃金の設定について書かれておりますので、ここの部分にも書いていただくといいのかなと思います。
 最後に32ページの就業機会確保事業についてです。これも先ほど大橋先生からお話がありましたが、個人的には非常にここのところは興味がありまして、やはり御承知のとおり建設業というのは、受注環境が大きく変わって、その影響で技能者が過剰になったり不足したりして、解雇につながったり不安定化することがありますので、そういう目ではそれをカバーする制度の1つにもなり得ると思いますので、今の表現では「必要な見直しを検討する」とありますが、制度の拡充を図ることを前提として、必要な見直しを行うということが記載されてもいいのかなと思います。この制度があるのは承知していたのですが、真剣に考えるという機会がほとんどなかったものですから、1つの方策としてこれから考えるべきものの1つだと思いますので、もう少し前向きに記載いただくと有り難いなと思います。長くなりましたが以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございました。事務局いかがでしょうか。
○福岡室長 では、私から何点か御説明させていただきます。その後、必要があるところは国土交通省のほうからもコメントがあればと思います。たくさん御意見を頂きましたので、全て御回答はできないと思いますが、全般的にこういうところを強調すべきであるとか、いわゆる言い回しの話であるとか、一番最後の「検討する」を「行う」であるとか、こういったところについては個別にまた御検討させていただきたいと思います。
 幾つか頂いた中で、少し気になった点というのは、一人親方の関係で、確かに現状把握を行って必要な対応を行うという形で最後締めさせていただいたのですが、一人親方検討会がかなりいろいろな現状調査もしていて、新たなことがたくさん出てきております。残念ながらその内容をこの計画に盛り込むのが間に合わないかなという物理的な問題がありますが、一方で5年間の計画ですから、当然そこでいろいろ出てきた内容については、しっかりとこの審議会でも御議論いただきたいと思っていますし、当然ここに細かく書いていないからといって、検討や対応をしないということではありませんので、その点は御理解を頂ければと思います。
 それから、能力開発の所で、新たに将来の担い手となる求職者に対する支援のところで、そこについては是非とも進めてほしいということでしたが、一方で例えば、自動化やロボット化、技術革新に必要な人材が必要であるというお話がありました。ちょうどこの事業については、いわゆる短期で資格を取得するというような事業になっておりますので、御指摘の点については、ここの部分ではなくてほかの所で、先ほど冒頭に申し上げましたデジタル人材の育成であるとか、そういったことの記載ができないかを事務局のほうで検討させていただければと考えております。
 私からは最後になりますが、重層下請構造の関係で一歩進んで、対策のほうは別として、まず把握をして問題解消を進めることを書いたほうがいいのではないかとありましたが、なかなか具体的にどういうことをやっていくのかというのが見えないと、計画には書きにくいかなというのがあるのですが、もしその点何か御意見があれば、場合によっては今後御相談をさせていただきたいと思いますので、その点は是非ともよろしくお願いいたします。全部の回答ではなくて大変恐縮なのですが、また後で何かございましたら付け加えていただきたいと思います。
○竹内室長(国土交通省) よろしいでしょうか。
○勇上座長代理 お願いします。
○竹内室長(国土交通省) 国土交通省でございます。本多委員からいろいろ御指摘を頂きましたが、私のほうから3点御回答申し上げます。
 まず重層下請構造の話ですが、我々も全体的にどう書くかということについては、厚生労働省と御相談をしながら対応していますが、我々の考え方を申し上げますと、重層下請構造につきましては、致し方ない部分もあろうかと思いますが、繁閑調整の関係とか、各専門工事業者が技能労働者を雇用しずらいといったよう事情もあって、重層下請構造に頼らざるを得ないという建設生産システムになっているというような現状は承知しております。一方で例えば、設計労務単価を引き上げても、それがなかなか実際の建設技能労働者の賃金の上昇につながらないといったような問題もありまして、その解決の一助に重層下請構造の改善があるのではないかというようには思っておりますので、そういった観点で何ができるかということは検討していきたいと思います。
 2点目は月給制のお話がございました。これも実際に、技能労働者を雇用されている建設専門工事業者の方との相談ということもあろうかと思いますが、月給制をするにはやはり安定的な収入が必要だというようなことかと思います。その安定的な仕事が確保できるということと、安定的な給料をお支払いできるということは、表裏一体ですので、本多委員からも御指摘がありましたが、就業機会確保事業による繁閑調整みたいな手法なども視野に入れながら、いかに専門工事業者の仕事の安定的な確保ということができるのかということを考えていきたいと思っております。
 最後に3点目ですが、民間発注者のお話がありました。ここの記述が削除になっている経緯というのは承知していないところもあるのですが、国土交通省として民間発注者への働きかけは大事なところだと思っております。直接関係はないのですが、11月30日国土交通大臣と日建連さんや全建さん、建専連さんなどの建設業団体の意見交換会の中でも、民間発注の問題は取り上げさせていただいておりまして、言い方はきついですが、民間発注の工事であっても、ダンピングは控えるようにということを大臣から申し上げさせていただいたところであります。このように民間発注をどう受注していくのかということは、建設業の雇用、建設業の経営にとっては非常に重要な問題だと思っておりますので、ここの記述の中での民間発注者の記述につきましても、検討をしていきたいと思っております。以上です。
○本多委員 少しコメントさせていただいてよろしいでしょうか。御丁寧な回答を頂きまして、ありがとうございます。重層構造と月給制のことだけ、補足させていただきます。国土交通省と厚生労働省の方もよく御承知のとおり、重層下請構造というのは、私ども現場を運営していると、二次、三次、四次の方と一次の賃金を調査すると、歴然と差がある、あるいは生産性向上の阻害になっている。それから、安全面で最先端まで元請け一次の注意・指導が行き渡らないということで、これは本当に何とかしないと、建設業が生き残れないのではないかと思っている次第です。
 おっしゃるとおり、各事業者が経営を継続していくためには致し方ない部分もあるとは思うのですが、どう考えても改善できるものは幾つかあるようです。例外的なものは残ると思います。商流であるとかそういうところで幾つか例外措置として残すべきものはあると思いますけれども、安易に重層構造化、多重層になっているところもありますので、そのような問題を浮び上がらせるというのは、私はとても大事だと思っております。
 それから月給制についても、難しい問題です。確かに経営人からすると安定受注は大事だと思います。一方で若者から見た場合には、先ほどの繰り返しになりますけれども、少なくとも入職するときには月給制でないと、やはり職業選択肢に入ってこないのです。職人さんや専門工事業者の方にお聞きすると、少なくとも入職時点では月給制、それからある程度本人が腕を磨き稼げるようになって、日給制か月給制を選択するということが、一般化されていくのではないかと思います。先ほどの話に戻りますと、若い人たちに対して月給制を施行する事業者に対しての何らかのインセンティブが必要ではないかというのが、私の発言の趣旨でした。以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございました。その他の委員の方々、いかがでしょうか。では、小野委員、どうぞ。
○小野委員 御説明ありがとうございます。計画全体の内容としては、CCUSも盛り込まれてそれを鍵にして、非常に前向きで明るい計画をされていると感じました。前向きで非常によいかなと思って読んでおりました。ただ1点、検討していただきたい所があります。18ページですが、内容的には16ページから続いている、魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備の(1)の安定就労の確保の中に入ってくるものだと思います。第九次計画には、18ページの右側に➃として、「臨時・日雇労働者といった不安定な雇用形態の労働者の雇用安定を図るため、季節労働者の通年雇用化、公共職業安定機関を通じた就労やグループによる就労等による出稼労働者の安定就労の確保等を推進する」というのが入っていたのです。それが、今回の計画からは抜けております。
 この文全体をそのまま戻すというわけではなくて、恐らくこれに関しては釜ヶ崎であったり山谷であったりというような、非常に不安定な就労日雇労働者の方を、基本的にはターゲットにして書かれたものだと思っておりますし、そこで働く方たちが非常に人数も少なくなっているということは、存じ上げております。ただ、そういう方たちが全くいなくなったというわけでもないですし、今の労働市場全体の問題として、非正規雇用や雇用類似の働き方、いわゆる個人事業主といった不安定就労の方たちは、どちらかというと社会全体の比率的には増えていると。建設はそれほど非正規雇用の比率は高くない産業ではありますけれども、やはりその部分は今回の計画の中で全く抜け落ちてしまっていいものであろうかと思ったりしています。
 CCUSは非常にいいシステムではありますけれども、どちらかというと、そういった方たちとは違う所での議論になってくると思いますので、CCUSで上がる人たちと、どうしてもそこからこぼれ落ちてしまう人たちが、恐らく出てくると私は思っていますので、CCUSからこぼれ落ちる可能性のある人たちを、どう底上げしていくのか、その人たちのキャリアをどう付けていくのかということは、やはり計画の中でも少し検討して盛り込んだほうがいいのではないかと思います。以上、私からの意見です。
○勇上座長代理 事務局、いかがでしょうか。
○福岡室長 事務局から説明いたします。冒頭の事務局説明では説明しませんでしたが、今、小野委員から御指摘の18ページの右側、現行計画にある➃の4行を削除しております。この意図は、全くこの取組がなくなっているわけではありませんが、ただ5年前と比べて、日雇労働者の方々も少ないという現状の中で、ほかに増える項目がたくさんあるものですから、この計画上のメリハリをつけるという意味で、削除をしたという経緯があります。これは、ほかのページにも幾つかそういうものがあります。何らかの経緯で、この現行計画には盛り込まれているけれども、現状、具体的な取組といったものについては、今は希薄になっている部分については、事務局で削除をさせていただきました。
 ただ、この18ページの➃については、具体的に出稼就労者に対する職業相談や紹介なども実際はやっておりますし、CCUSでカバーしきれない方々の対応としては、この書き方がいいかどうかは別として、削除をするということは、確かに御指摘を踏まえてあまり適当ではないなと考えております。その点については、書き方も含めて事務局で検討をさせていただきたいと思います。以上です。
○勇上座長代理 よろしいですか。
○小野委員 はい、ありがとうございます。
○勇上座長代理 ほかにいかがでしょうか。
○髙島委員 日建協の髙島です。3点ほどあります。まず2ページ目の(2)、建設産業における役割と課題の所で、「技能労働者が不足する懸念があり」という文章があるのです。数字的に現在不足しているというのを示せず感覚的なものなのですけれども、現状もう既に技能労働者が不足している状況にあるという感じですので、緊張感を持たせるために、労働者不足が深刻化する懸念があるというような、深刻化みたいな言葉を入れていただいたらいいかなと思いました。
 それから14ページの男性の育児休業、及び時短勤務推進の所に意見を入れていただいて、ありがとうございます。時短勤務することで仕事からも離れずに、また育児にも参加できるということで、ワークライフバランスが整うのかなと思うのです。ただ収入の面で、どうしても目減りしてしまい、経済的に厳しいという声もあります。現在、コロナ禍で、時差出勤や在宅ワーク、テレワーク等が普及していますので、暫定的な措置として行っている会社があると思うのですけれども、これを恒久的な対応にして、こういうものを取り入れて給与面でも今までどおりだけれども、仕事も育児もできるというような推進をしてもいいのかなと思っております。
 あと、ちょっと乱暴な言い方なのですけれども、育児休業給付金の増額とかでも、負担軽減ができるのかなと思いますので、そちらは厚生労働省の方で是非御検討していただけたらと思っております。
 それから、16ページの高齢者の雇用です。体力的にも難しくなってきますので、例えば週3日の勤務とか時短勤務の取得をできるようにするといった取組もあってもいいのかなと思いました。それから、18ページの長時間労働の改善です。どこかにサービス残業という言葉が出てきましたけれども、現状でアンケートなどを取りますと、そういうものをしているという回答があります。2024年の上限規制になりましたら、ますますサービス残業の時間は増えると思いますので、改善が課題ではなくても喫緊の課題であるというような、緊張感のある言葉にしてもらえたらいいかなと思っています。
 それから、長時間労働の是正について、日建協で会社訪問といって、加盟組合の企業経営者と意見交換を交わす会を設けております。今年度も10、11月で回ってきたのですけれども、やはり話を聞きますと、進めている4週8閉所はかなり難しいというような話があります。金額で敵わなければ工期も競争の材料になってきて、既にダンピングが始まっているという話も聞きますので、短い工期での請負契約の締結の禁止については、強力に押し進めてもらいたいと思います。以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○福岡室長 事務局からよろしいでしょうか。
○勇上座長代理 はい、お願いします。
○福岡室長 まず冒頭の技能労働者の不足の深刻化の部分については、この場でそういった文言を入れるかどうかというのは控えさせていただきます。今の委員の御指摘も踏まえて、検討させていただきたいと思います。
 それから、14ページの男性の時短勤務の部分については、やはりコロナ禍のテレワーク、在宅勤務を恒久的にというお話がありました。これを、この部分に記載をする必要があるかを含めて、そこは考えさせていただきたいと思います。それと、育児休業給付金の増額については、この計画に記載をするのは軽々には判断ができないかと思いますので、その点は御了解を頂きたいと思います。ただ、委員の問題意識としては、そういうものがあるというのは十分認識をしたいと思っております。
 また、体力的に難しい高齢者の方の、いわゆる柔軟な働き方ということだと思いますけれども、これは、そういった視点が今まではなかったので、そういった視点で記載をするか否かについて、検討をさせていただきたいと思います。長時間労働の関係で、今、工期の話がありましたが、国土交通省のほうから何かありますか。
○竹内室長(国土交通省) よろしいでしょうか。国土交通省です。サービス残業や長時間労働、また4週8閉所は大変厳しいのだというお声があるというような指摘が、髙島委員からあったところです。まず4週8閉所の関係ですけれども、公共工事については、国土交通省の直轄工事や都道府県の工事などでは、だいぶ4週8閉所を前提とした積算や工期を設定しているということです。今後の課題は、これを民間工事のほうにどう反映していくかということかと思っております。いろいろな受発注者間のガイドラインや、発注者と元請けのガイドラインもそうですけれども、そういったものの周知に努めるということです。
 それから、工期のダンピングが始まっているというようなお声もありました。繰り返しになりますけれども、国土交通省としては、まずは元請企業の団体に対して、大臣から工期も含めたダンピング受注は慎むようにということを強く要請しているところです。以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございます。髙島委員、よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
○若鶴委員 日建連の若鶴です。2点ほど確認させていただきます。まず、今の19ページの2024年から始まる時間外労働の上限規制ですが、他産業では既に適用になっており、建設業は5年遅れということになっています。仮に5年後、5年遅れで始まりながら、まだ法令違反の状態が他産業より多いということになりますと、それこそ若者にそっぽを向かれてしまうような産業になってしまうかと思います。例えば、この上限規制が今もし適用されていたら、どれぐらいが法令違反の状態になるのかなというようなバックデータみたいなものはありますでしょうか。
 もう1つは、17ページの一人親方の問題です。今の書きぶりですと、国土交通省の検討会に丸乗りしてしまうようなところがあるのですけれども、確かに今はまだ結論は出ていないかもしれませんが。この内容が差し障りない程度でお話していただければと思うのですけれども、お願いいたします。
○福岡室長 事務局からお話いたします。ちょうど今週の木曜日に第3回目の会議があって、そこでかなりこれまでの各専門工事企業からの調査の状況や、一人親方に対する現状認識、あるいはどういう問題があるかといったことについて、報告があると聞いております。ですから、その内容を見た中で、どれぐらいのことがここに書けるかと考えたときに、中途半端な記載になるよりは、やはりこの程度の記載にとどめ、ただ実際は、中間取りまとめで示された改善策については、この審議会の中でも御議論いただきたいと思っておりますし、実際に毎年度の計画の進捗状況等は精査をしますので、そのときにどのような取組をやったかというのは、この審議会の中でも御紹介は当然させていただきたいと思っております。今のところは、そのような状況です。
○竹内室長(国土交通省) 国土交通省です。一人親方のほうは福岡室長に答えさせてしまったのですけれども、若鶴委員からもう1つ、働き方の法令違反のバックデータがないかということでした。国土交通省で調べていることも特にないのですけれども、是非、建設業団体のほうからもそういう調査があったら共有いただければと思います。髙島委員からもあったように、労働者側からも結構厳しいという声が上がっています。実際にどうなのかということは、元請の責任の部分も大きいと思いますので、労使双方からデータを持ち寄って、議論をすることが大事かと思います。
○勇上座長代理 ありがとうございます。そのほかに御意見、御質問等はありますか。
○小倉委員 全建総連の小倉です。丁寧な御説明をありがとうございました。非常に多岐にわたる発言が各委員からあったところですが、私からは4点申し上げたいと思います。まず2点については、先ほど委員のほうから幾つか発言のあった内容です。1点目が、12ページのイに記載されている賃金目安のことです。先ほど使用者委員から、削除したほうがいいのではないかといった御発言があったところです。ここの部分は、技能者の処遇改善を図っていくということで、国土交通省の施策として示されているものでもありますし、賃金目安自体を公表するかどうかというのは、各専門工事業団体に委ねられているというように認識しておりますので、私どもとしては削除をすることなく、原案どおりで妥当ではないかと思っております。
 それから30ページ以降に、建設業務就業機会確保事業のことが記載されております。本日の委員会の中でも公益代表あるいは使用者代表から、もう少し推進すべきといった表現が必要ではないかという御発言があったところです。私どもからしますと就業機会確保事業自体、今後どういうようにしていくか、検討することを否定する立場ではありませんけれども、ここの部分については極めて慎重な対応が求められると思っております。今回の委員会ではこの事業をどうするかを議論する場ではないと認識しておりますけれども、少なくとも現時点においては、素案で記載されている内容で妥当ではないか、このままの表現で是非やっていただきたいと思っております。
 それから、次期計画については2点申し上げたいと思います。個別のページ数は申し上げませんけれども、次期計画案の中で複数の項目において、生産性向上についての言及がされております。建設業における低い生産性については、労働者ということより産業構造です。これは先ほど来、話が出ている重層下請構造ということになるかと思います。それと産業特性です。これは一品受注生産ということになると思います。こういったものに起因しているというように認識しております。今回記載されている表現などでは、労働者だけに問題があるといった誤解を招きかねないところがありますので、いずれかの項目において全体のバランスも踏まえつつ、適切な表現を追記することができないかということです。また、記載に当たっては低い生産性について具体的な数値ということで、以前、国土交通省の資料で、確か全産業平均の2割程度低かったという数値が出されていたと記憶しております。そういったものも示していただけると、なお良いのではないかと思っております。
 それからCCUSの普及促進です。今回は次期計画において、非常に多くの記載がされております。とりわけCCUSについては、担い手確保・育成に向けた重要な課題ということで位置付けられていると、私どもとしても理解しているところです。技能者の処遇改善の実現に向けては、CCUSの成否が掛かっていると言っても過言ではないと思っておりますので、関連するいずれかの項目において、もう少し強い表現とでも言いましょうか、いわば不退転の決意に臨むといったスタンスが認識できるよう、国土交通省とも相談の上、御検討いただきたいと思っております。以上です。
○福岡室長 事務局からよろしいでしょうか。
○勇上座長代理 お願いいたします。
○福岡室長 まず賃金目安の公表の関係については、今お話のあったように、国土交通省の具体的な取組として、既にイメージされているものです。ただ計画上どうするかというのは、先ほどの使用者側委員からの御指摘も踏まえて、事務局のほうで検討させていただきたいと思っております。
 2点目の就業確保機会事業の関係ですが、全建総連の小倉委員の立場では、原案のままがいいのではないかというお話がありました。これについてこれまでの計画では隘路等を調べた上で、いわゆる見直しを検討するという言葉は一切記載がなかったわけですけれども、これを今、実際に使っている事業主団体やこれまで使ってきた事業主団体に課題を確認し、検討したいと思っております。ただ一方で、相当慎重を期するものという御発言、御指摘がありましたとおり、我々としても、例えば労働者派遣の解禁につながるような取組を考えているわけではありません。ただ一方で、せっかくある事業ですので、何らかの手続を少し緩和するなりして活用が進むものであれば、その点は検討したいという意味であるということで、御理解いただければと考えております。
 それから、CCUSが技能労働者の処遇改善の成否に掛かっているというお話でしたので、ここの書きぶりを強めることについては、国土交通省とも相談をしながら、検討させていただきたいと思います。私からは以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございます。他の委員の皆様、御意見はよろしいでしょうか。それでは、私のほうからすみません。非常にマイナーな御質問というか確認です。この計画の認識としては、先ほど委員の御発言にもありましたように、基本的には技能労働者の人手不足の深刻化が予測されるということと、もう1つは技術者のお話という2つの話が入っているように理解しました。
 そうした観点から、やや読み方が難しいと思ったのが9ページの一番最初に、全建総連の小林委員から御指摘のあった初任給の件です。これは推移をお示しになったらいいのではないかという御意見だったと記憶しています。「企業規模10人以上の事業所における」という所ですね。2019年(令和元年)の新卒初任給は建設業は20万200円で、全産業よりは高いとなっているのですけれども、これは恐らく技術者と技能者の職種平均になっていると思うのです。そうすると、この情報をどう評価するかという問題が出てきます。
 先ほどの現状分析について、評価やコメントがあってもよろしいのではないかという御意見にもつながるのですけれども、若者の人材確保に初任給の水準が課題になるのか、ならないのかというところは、読者に委ねられているところがありますので、用い方も含めて、少し考慮することが必要かと感じました。労働時間とか長時間労働といった課題は十分に議論が尽くされており、課題を読み取ることができるわけですが、賃金については少し読み取り方が難しい。マイナーな点かもしれませんが、「建設労働者」と言う場合に、2つの労働者が含まれていることの現れでもありますので、その点を感じました。
 あと、もう1点。先ほど小野委員が臨時日雇に関する記述の削除について御発言されました。恐らくほかにも削除した点があるということの1つに含まれると思うのですが、29ページの第九次の(3)に、地域での取組という項目がありました。「地域の実情を踏まえたきめ細かな雇用改善の推進」という記述は、これが策定された時点での雇用情勢などもあると思います。そういう背景があって、こういった記述が入っていたものと思います。
 前回の計画を読むと、地域の実情に応じた取組、そして事業主や事業団体等と共同して実施することについて、必要な指導・援助を行うことにより、地域の実情を踏まえたきめ細かな雇用改善を推進するとあります。これは総論として反対することはないものの、各論が見えにくい。そのために今回、削除されたのではないかと推測しました。その一方、今回の計画にも記載されている教育事業などでは、地域レベルで取組がなされていると承知しています。すなわち、地域における取組という趣旨は、各論の中に反映するように文章を改訂されたと理解していいかどうかという、その点を確認をさせていただければと思います。要するに、項目立てを削除したものの、その趣旨は各論にちりばめられているというように解釈していいかどうかということです。私のご質問は、以上の2点です。
○福岡室長 では、事務局から2点について御回答申し上げたいと思います。まず技術者と技能者の違いというのは、実はこの間、別の機会などでも委員の方からも御指摘がありました。例えば週休2日制の取得や賃金の状況というのを、全て書き分けたほうがいいのではないかという御意見を頂戴したことがありました。これは事務局のほうでも確認したのですけれども、適当な数字が見つからなかった部分が若干あったというのが正直なところです。
 一方、この計画については勇上委員のおっしゃったとおり、別に技能者だけの計画ではありません。これは建設労働者の雇用改善の計画なので、当然技術者も入りますし、場合によっては事務職の方も入ります。ただ、全体的にはCCUSの取組を始め、いわゆる技能者、技能労働者が中心となっているのは否定できない部分かと思っています。先ほどDXの話もありました。DXの話、デジタル化となりますと、やはり技術者の話がメインになるかと思っています。ただ一方で以前、どなたかの委員からお話があったとおり、やはりこの先5年間のものであるので、建設業でも何が起こるか分かりません。建設の現場の技能労働者の世界でも、ひょっとしてデジタル化が進んでいくのではないかということを、御意見として頂きました。冒頭、大橋委員からも同様の趣旨の意見があったというように承知しておりますので、この辺をどのように計画に書き込むかというのは、事務局のほうでも検討させていただきたいと思っております。
 2点目の削除した部分、29ページの一番最後の(3)です。今はいろいろな所に「地域連携」という言葉がちりばめられているから削除したわけではなくて、何らかの状況で今この計画に載せてあるものの、ここに書かれた具体的な取組は何かというのを精査したときに、一般論的に、地域で連携していきましょうということがあるのでしょうけれども、削除の理由として具体的な取組が見当たらなかったというのが正直なところです。ですから御指摘の点も踏まえて、ここの書きぶりをどうするか、復活させるのか、どこかにちりばめるのかというのを考えたいと思います。これを計画に書いた以上、一応具体的な取組としてこういうものがあるというのを前提でやっておりますので、その点を踏まえて検討させていただきたいと思います。以上です。
○勇上座長代理 ありがとうございます。小野委員、どうぞ。
○小野委員 勇上先生のお話の中で、29ページの地域の削除部分についてです。私もこちらについては是非、地域の視点というのを入れ込んでいただきたいと思っています。2ページの今年度計画の中の(2)の冒頭に、「建設産業は、社会資本整備の担い手であると同時に、地域経済・雇用を支え、災害時には、最前線で地域社会の安全・安心の確保を担う地域の守り手として、国民生活や社会経済を支える大きな役割を担う」と書かれているのです。これは非常に重要な点だと私は思っております。昨今、非常に災害が増えています。地域の中で建設・土木をやっていらっしゃる中小の事業者というのは、災害のときに非常に活躍されることもあります。ですので、災害時の地域の連携を何とか事業化してやっていただければと思っておりますので、是非そういった内容で、もう一度計画に盛り込むことを検討いただければと思います。以上です。
○福岡室長 ありがとうございました。御指摘の御趣旨はよく分かりましたので、そういった視点をどこに書き込むかも含めて、現状削除したことを、いかすかどうかも含めて検討していきたいと思います。ありがとうございました。
○勇上座長代理 ほかに御意見はよろしいでしょうか。それでは、本日の審議についてはこの辺りにさせていただきたいと思います。今回の御議論を踏まえて、次回の1月26日の委員会では、計画案について御議論していただくということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○勇上座長代理 ありがとうございます。御異議ないものと認めます。それでは2つ目の議題、「その他」となります。事務局より報告事項があるとのことですので、お願いいたします。
○中田補佐 私から1点、御報告させていただきます。特に資料等は用意しておりませんが、建設労働者の雇用の改善等に関する法律、いわゆる建労法の施行規則に規定する様式の押印等を不要とする改正の件です。こちらについては皆様も御承知のとおり、令和2年7月に閣議決定された規制改革実施計画に基づき、厚生労働省が所管する政省令等のうち、国民や事業者の皆様に押印を求めている手続について、押印等を不要とする改正の一環として進めているもので、今年中の措置を予定しています。具体的には、建設業務有料職業紹介事業及び建設業務労働者就業機会確保事業の各種申請・届出の様式から、申請者の押印欄を削除して直筆署名も不要とするもので、現在のところ11の様式を対象としているところです。以上、簡単ではございますが、御報告させていただきます。
○勇上座長代理 ありがとうございました。それでは今後の日程等について、引き続き事務局からお願いいたします。
○田口補佐 事務局からです。本日は長時間にわたりお疲れさまでした。事務局から今後の日程の御案内を申し上げます。次回は、令和3年1月26日火曜日の10時より、第61回委員会の開催としております。なお、次回委員会では本日の議論等を踏まえた第十次計画案をお示しして、委員の皆様に御議論いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○勇上座長代理 それでは、本日の委員会を終えたいと思います。最後に本日の会議の議事録署名委員については、労働者代表を森山委員に、使用者代表を最川委員とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。

 
(了)