第24回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会 議事録

日時

令和2年12月3日(木)

審議方法

オンライン会議

出席者

<委員(五十音順)>
明石定子委員、新井文子委員、安西尚彦委員、井関邦敏委員、今井健委員、井本滋委員、大西健児委員、加藤真介委員、神庭重信委員、木下博之委員、桑原聡委員、小林信明委員、小林一女委員、神人正寿委員、鈴木眞理委員、伊達勲委員、寺尾泰久委員、東條美奈子委員、豊國伸哉委員、中島亜矢子委員、中原慎二委員、名越澄子委員、冨士幸蔵委員、藤田香織委員、古田耕委員、別府志海委員、本多真委員、森内浩幸委員、矢久保修嗣委員、安田和基委員、矢冨裕委員、鷲見幸彦委員

議題

(1)委員長選出
(2)ICD-10(2013年版)の告示改正について
(3)その他

議事

 

〇事務局
 定刻となりましたので、これより第24回社会保障審議会統計分科会「疾病、傷害及び死因分類専門委員会」を開催いたします。委員の先生方におかれましては、お忙しいところ、ウェブ会議によるご出席を賜りまして、誠にありがとうございます。冒頭進行を務めます事務局の高橋でございます。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
 
 オンライン会議の参加手順ですが、スカイプの画面の下に、ビデオ、マイクのアイコンがございます。会議中は、ビデオをオンにしてください。万が一接続が安定しない場合には、オフにしていただくよう、途中で事務局からご案内させていただきます。また、マイクは、発言される時以外は、常時ミュートにしてください。アイコンをクリックして斜線が出ているとオフになっています。ご発言をされる際は、もう一度マイクをクリックしてオンにしていただいた上で、お名前を名乗っていただき、委員長に指名されてから発言をお願いいたします。発言が終わりましたら、「以上です」とおっしゃっていただき、再びマイクをオフにしていただくようお願いいたします。スカイプには、インスタントメッセージを利用したテキストチャット機能がございますが、ご発言の際は、チャットではなく口頭でご発言いただきますようお願いいたします。インスタントメッセージは、マイクが使用できない場合や不具合を事務局にお知らせいただく場合にのみご使用いただきますようお願いいたします。
 初めに、厚生労働省参事官の武藤よりご挨拶申し上げます。
 
〇事務局
 厚生労働省の参事官の武藤です。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、委員の皆様方におかれましては、ご多忙のところ、本委員会にオンライン出席を賜り、誠にありがとうございます。今回は、前回の書面開催に引き続き、新型コロナウイルス感染症に関連するエマージェンシーコードの和訳等について、ご審議いただくことになっております。委員の皆様方におかれましては、専門的見地から忌憚のないご意見を賜りますと共に、ご協力、ご尽力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
 
〇事務局
 続いて、事務局に人事異動がありましたので、紹介させていただきます。昨年度、国際分類情報管理室長だった三橋が、昨年11月に異動になり、後任に渡が着任いたしました。この場を借りて挨拶させていただきます。
 
〇事務局
 昨年から国際分類情報管理室長になりました、渡と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 
〇事務局
 それではまず、参考資料6の当委員会の運営要綱について、一部訂正がございますので説明いたします。第1条の運営目的について、本来、運営規則第8条とするところ、社会保障審議会令第6条となっている事務的なミスがございました。また、庶務事項第7条、本年8月に政策統括官の事務分担の変更がありましたので、現在の所掌事務に則りまして、統計・情報政策担当と修正させていただきましたので、ご了解頂ければと思います。
 それでは、改めて運営要綱に従いまして、委員会の成立状況についてご報告いたします。事前にご欠席の連絡をいただいている委員は、小﨑委員、小林英夫委員、宮園委員、横尾委員の4名でございます。委員の3分の1を超えるご出席をいただいておりますので、会議は成立しております事をご報告申し上げます。
 次に、本日の会議資料の確認をさせていただきます。事前送付しました会議資料をご確認ください。
 
〇事務局
 資料の確認をさせていただきます。
議事次第
資料1:ICD-10(2013年版)の告示改正 新旧対照表(案)
資料2:ICD-10(2013年版)の告示改正にあたっての基本方針(案)
資料3:ICD-10(2013年版)提要の修正(案)
資料4:ICD-11の国内適用に向けた動向について
資料5:WHO-FICネットワーク年次会議(2019年、2020年)の報告
参考資料1:諮問書、付議書
参考資料2:第23回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会議事要旨
参考資料3:ICD-10のU06~U10該当箇所(WHO原文)
参考資料4:ICD-10(平成21年3月23日総務省告示第176号)一部改正にあたっての基本方針
参考資料5:ICD-11和訳の取扱について(案)
参考資料6:社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会運営要綱(案)
参考資料7:厚生労働省設置法、社会保障審議会令、社会保障審議会運営規則
参考資料8:疾病、傷害及び死因分類に係る委員会の設置について
参考資料9:疾病、傷害及び死因分類専門委員会委員名簿
以上です。
 
〇事務局
 資料の確認は以上でございます。議事に入ります前に、いくつかご連絡がございます。まず、円滑な議事の進行のため、写真撮影等はここまでとさせていただきます。ご協力よろしくお願いします。
 次に、委員会運営について、簡単に説明をさせていただきます。本委員会の運営については、社会保障審議会の運営に準ずること。会議は原則公開であること。議事録も原則公開されること。となっております。
 それでは、議事に入らせていただきます。まず、議事1の「委員長選出」について、本委員会の委員長の選出を行いたいと存じます。委員長は委員の互選により、選任することになっておりますので、委員の中からご推薦をいただきたいと思いますが、各委員の先生方いかがでしょうか。
 
〇木下委員
 法医学会の木下ですが、よろしいでしょうか。
 
〇事務局
 木下委員、お願いします。
 
〇木下委員
 この委員会では、ICDに関する事項を主に取り扱うことになると思いますが、特にその中では内科領域の疾患等が多いということもあるかと思いますので、内科学会の理事長の矢冨裕先生をご推薦したいと思いますが、いかがでしょうか。以上でございます。
 
〇事務局
 ありがとうございます。今、木下委員より矢冨委員推薦のご発言がございましたが、いかがでしょうか。ご異存が無いようでしたら、本委員会の委員長は、矢冨委員にお願いいたしたく存じます。では、ご就任に当たりまして、矢冨委員長から一言いただけますでしょうか。
 
〇矢冨委員長
 矢冨です。謹んでお受けさせていただきます。私としては、本専門委員会の重要な任務を理解しているつもりですので、皆様のご指導、ご協力をいただいて、的確に進めて行きたいと思っております。よろしくお願いいたします。以上です。
 
〇事務局
 ありがとうございます。では、矢冨委員長、本専門委員会の運営要綱によりますと、委員長は委員長代理を指名することができるとされております。よろしければ、委員長代理の指名をお願いできますでしょうか。
 
〇矢冨委員長
 委員長代理として、経験豊富でいらっしゃいます鷲見委員にお願いしたいと思います。ご審議お願いいたします。
 
〇事務局
 矢冨委員長より、鷲見委員の指名がございましたが、いかがでしょうか。ご異存がないようでしたら、委員長代理は鷲見委員にお願いいたしたく存じます。では、鷲見委員長代理からも一言いただけますでしょうか。
 
〇鷲見委員
 ご指名いただきました、国立長寿医療研究センターの鷲見です。矢冨先生をお支えして、この委員会に貢献できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 
〇事務局
 ありがとうございます。それではここからは、矢冨委員長に議事進行をお願いしたいと思います。矢冨委員長よろしくお願いいたします。
 
〇矢冨委員長
 それでは、議事2「ICD-10(2013年版)の告示改正」についてであります。事務局からご説明をお願いいたします。
 
〇事務局
 それでは、今回、諮問を行うことになった経緯について、まずご説明をさせていただきます。
参考資料2をご覧ください。本委員会で、本年6月に書面開催にて、本年2月以降世界保健機関(WHO)から公表されたエマージェンシーコードの和訳についてご審議いただいた結果でございます。「U07.1 コロナウイルス感染症2019,ウイルスが同定されたもの」及び「U07.2 コロナウイルス感染症2019,ウイルスが同定されていないもの」とすることでご了承いただきました。なお、正式な和訳名ですが、少し長いので、本日、口頭では便宜的にCOVID-19という用語も使用させていただきます。
 前回のご審議の後に、WHOから更にCOVID-19に関するエマージェンシーコードの追加がありました。また、COVID-19に関連するコード以外についても、現行の告示が施行されて以降、WHOで採択されたエマージェンシーコードがいくつかございました。
 我が国では、WHOのICDに準拠して総務省告示である統計基準を定めており、このコードを国内の公的統計に適用するためには、総務省告示の改正が必要ですので、今回のエマージェンシーコードについても、その対応を行う必要があります。
 告示改正手続きとしては、統計法を所管する総務省の統計委員会で、諮問・答申を行い、告示改正を行いますが、この分類は非常に専門性の高い内容であるため、従来から総務省での検討の前に、厚生労働大臣から社会保障審議会へ諮問し、社会保障審議会統計分科会の下に設置された「疾病、傷害及び死因分類部会」にて内容の審議をしております。
 この度、厚生労働大臣から社会保障審議会へ諮問があり、統計分科会、「疾病、傷害及び死因分類部会」への諮問がございましたので、告示の改正に関する審議を行いますが、事務局において、今回の検討内容について、「疾病、傷害及び死因分類部会」での審議に先立ち、本、「疾病、傷害及び死因分類専門委員会」でのご審議をいただき、和訳の検討をいただく必要があると考えたことから、この会を開催させていただきました。
 具体的には、本委員会では、資料1の和訳案についてご意見をいただきたいと思っております。資料1の事務局案は、資料2の方針案の4番の和訳に関する部分を踏まえて、作成しておりますので、こちらもご確認いただきたいと思います。
 本日いただいたご意見を踏まえ、後日、ICD部会にてご審議いただく予定です。厚生労働大臣からの諮問書などの資料につきましては、参考資料1にございます。今回諮問を行うことになった経緯の説明は以上です。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。只今、今回諮問を行うことになった経緯に関してご説明をいただきました。資料1から具体的な内容のご説明をしていただく前に、経緯についての今の説明につきまして、委員の方々から何かご質問、ご意見はございますでしょうか。それでは、事務局、資料1の説明をお願いいたします。
 
〇事務局
 続きまして、資料1からの資料の構成について、説明させていただき、その後、各資料の詳細の説明をしたいと思います。
 資料1をご覧ください。今回の告示改正として考えている内容の新旧対照表案でございます。告示対象となりますのは、分類項目名ですので、資料1には、分類項目名だけ並んでいますが、資料3に内容例示の修正案も示させていただいています。注釈や包含用語など分類の詳細については、後ほど資料3でご審議いただきたいと思います。
 また、資料2は、方針案で、1~3については、現行告示はICD-10の2013年版に準拠しており、その後、昨年までの間にこの委員会でもご報告しているWHOによるICD自体の細かい改正がありましたが、今回の告示改正で対象とするのは、エマージェンシーコードの箇所に特化して行いたいということでございます。
 また、5につきましては、基本分類でコードが把握できますので、疾病分類表と死因分類表は、そのままという案をお示ししています。
 これらの告示改正の方針については、今後ICD部会の方でご審議いただく予定です。
 本委員会では、和訳に関する4についてご確認をお願いいたします。今回の和訳は、具体的には、参考資料4にあります現行の告示の作成方針を踏襲しますが、前例の踏襲ですと、ICD-10では、virus identifiedを「ウイルスが分離された」と訳していたところ、参考資料5にございますように、ICD-11では既存訳も含めて見直しを行うとしており、それも踏まえ、前回の書面開催の本委員会において、より適切な訳である「ウイルスが同定されたもの」という和訳としていただきました。これを念頭に置いての記載となっております。
 続いて、資料1から詳細の説明をいたします。
 
〇事務局
 では、資料1に戻って説明いたします。大変細かい資料で恐縮ですが、「エマージェンシーコードU〇〇」と並んでいますのは、今後も想定されます緊急時に柔軟に対応できるよう、現在は使用していないコードについても枠を設けておくものです。
 ICD-10の第22章にある特殊目的用コードU00-U99のうち、U00-U49が、いわゆる「エマージェンシーコード」と呼ばれる原因不明の新しい疾患又は緊急時に暫定的に使用されるコードとされております。この範囲にある3桁分類及び4桁分類で、既に告示されていたものは、項目名の変更といたしまして、告示されていなかったコードは、今回すべて追加する形で告示の改正をしたいと考えております。
 これ以外に、具体的な分類名が入っているものが大きく3点あります。U06のジカウイルス病、U07.0ベイピングに関連する障害、U07.1からU10.9にありますCOVID-19関係の分類になります。
 先に、COVID-19関係を説明させていただきます。U07.1及びU07.2が先日決定されました、コロナウイルス感染症2019のウイルスが同定されたものと、ウイルスが同定されていないもののコードになります。今回新たに追加があったものとして、U08及びU08.9として、既往歴のコード。U09及びU09.9として、後遺症などを分類するコード。U10及びU10.9として、川崎病様の症候群が報告されておりますが、これを分類する「コロナウイルス感染症2019に関連する多系統炎症性症候群」のコードが設けられております。これらの和訳について、資料1の案でよろしいかご意見をいただければと思います。
 その他、U06のジカですが、これは原文のZika virus diseaseの和訳案として「ジカ<Zika>ウイルス病」をあげております。
 また、U07.0の「ベイピングに関連する障害」ですが、我が国ではこの原文のVapingという概念に対応する用語が定まっていないため、カタカナ表記とする案を提示しております。説明は以上になります。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございます。委員の方々におかれましては、これまでの説明についてご意見、ご質問はございますでしょうか。今回、資料2の4、分類名等の和訳にあたっては、現行の告示の作成時の方針を踏襲するが、一部ICD-11での方針を参照して作業する。資料1に戻り、U06ジカウイルス病、U07ベイピングに関連する障害、U08以降のCOVID-19関連ということで、ご提案、ご説明いただきましたが、特にご異論が無いという理解でよろしいでしょうか。
 
(委員からの異論なし)
 
それでは、資料1のコロナウイルス感染症2019を始めとするICDの新しいコードの和訳について、また資料2の告示改正にあたっての基本方針案の和訳部分についても、特段問題なく、ご了承いただけたということで、1月に予定されております「疾病、傷害及び死因分類部会」に報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、資料3について事務局から説明をお願いいたします。
 
〇事務局
 続いて、ICD-10の提要の修正(案)についてご説明させていただきます。資料3をご覧ください。資料3は、告示対象となる分類名の改正案に加え、これまで見つかった誤植も含めたICD-10の内容例示と索引の修正案です。ここには、包含用語も含まれておりますので、特に、今回告示対象となっているコードに関連する和訳について、問題が無いかご確認をいただければと思います。原文については、少し見づらくて申し訳ないのですが、参考資料3にございますので、そちらにてご確認をお願いいたします。資料2枚目、U07.0のベイピングについては、先ほどご説明した通り、カタカナ表記としております。その下、U07.1は分類名としては、コロナウイルス感染症2019が適切とご判断をいただいておりますが、現場では短く表現できるCOVID-19もよく使用されているかと思いますので、提要には包含用語として残す形としております。その他、概ね資料1の方で説明させていただいた内容と重なりますので、詳細は割愛させていただきますが、告示の分類名以外の部分も含めまして、和訳についてご意見を頂戴できればと思います。以上です。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。只今の説明に関して、委員の皆様方、ご意見、ご質問はございますでしょうか。先ほどの資料1の説明と重複しておりましたが。
 
〇藤田委員
 「U07.0ベイピングに関連する障害」に関して、危険ドラッグに関する障害は日本では少ないと思いますが、加熱式たばこや電子たばこによる肺障害も、ここ(U07.0 ベイピングに関連する障害)に含まれるので、ベイピングだけを表示すると、日本で起こっている加熱式たばこの症例がここに含まれるということが、こちらの分類を見た方にわからないのではないかと思います。できれば加熱式たばこや電子たばこも包含されるということがわかるような表現や併記があると、利用する方も分かりやすいかと思いました。以上です。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。いかがでしょうか。
 
〇事務局
 ご意見をいただきありがとうございました。今のご指摘の件ですが、提要自体につきましては、WHOで出している表現そのものについて対応してこちらでも表現するということで、ご指摘の内容も入っているとも考えられますが、言葉として一対一対応にできないというところで、このようにさせていただいております。ご指摘いただいた部分につきましては、何らか工夫ができるか考えていきたいと思います。
 
〇藤田委員
 ありがとうございました。
 
〇矢冨委員長
 では、事務局の方で考えていただき、私の方にご報告いただき、最終案を決定させていただく、同時に委員の方々にも共有いただくということで、よろしいでしょうか。それでは、他に、ご質問、ご意見はございますでしょうか。それでは、議事2「ICD-10(2013年版)の告示改正ついて」の議論はここまでとさせていただきます。次は、議事3の「その他」について、事務局から報告事項などありましたらお願いいたします。
 
〇事務局
 それでは、資料4について説明させていただきます。「ICD-11の国内適用に向けた動向について」です。先生方ご存知の通り、ICD-11につきましては、国内適用に向けて和訳等の作業をしているところですが、前回の、書面開催の前の委員会から時間が経っておりますので、状況についてご報告したいと思います。
 1.経緯。第7回ICD部会が平成30年8月にございました。こちらでICD-11の公的統計の適用に向けて議論をしていただいております。次に、第21回ICD専門委員会が平成30年12月にございまして、ICD改訂の概要、和訳作業の詳細な方針の検討をしていただいております。その後、日本医学会及び日本歯科医学会を通して各学会へ和訳の意見照会を依頼しております。その後、令和元年5月にWHOがICD-11を採択し、令和元年9月に第22回ICD専門委員会におきまして、和訳作業の進捗状況の報告、進め方の整理等をご議論いただいております。
 2.和訳作業の進捗及び今後の進め方。和訳作業は、2018年6月時点版としてWHOより提供を受けたファイルをベースに開始をしております。ICD-11の更新ファイルが適宜WHOから提供されており、各学会からいただいている和訳意見の整理と並行して、最新版のファイルへの移行作業を事務局で行ってきています。ICD-11のブラウザについては、WHOの運用方法が徐々に明確になっており、ブラウザとファイルとの関係性を踏まえて、再度ご確認いただくファイルを作成しております。次回ご確認いただくファイルは、以前各学会に和訳意見をお願いしました時のファイルとは構成が異なる予定でございます。準備が整った章から、順次、当該章の和訳意見を提出いただいた学会に改めて確認依頼をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。今後、公表予定のレファレンス・ガイドの更新版や、未だWHOで作成されていない特定製表用リスト、ウェブサイトを利用する上での必要なその他の情報やMMSの解説文等の取り扱いや作業方針については、WHOの動向を踏まえて対応したいと思っております。以上です。
 次に資料5について報告させていただきたいと思います。
  
〇事務局
 続きまして、資料5をご覧ください。WHO-FICネットワーク年次会議(2019年、2020年)の報告をさせていただきます。まず、2019年は、カナダ、バンフで開催致しました。主なものといたしまして、ICD-11の改正について、2019年5月にICD-11が世界保健総会で採択されて以降初めての年次会議となりました。ICD-11の維持プロセスとして、分類・統計諮問委員会(CSAC)において、ICD-11プラットフォームを通じて提出されておりました意見が多数ございまして、提案の投票が開始されたことが報告されております。具体的なプロセスですが、改正提案が多数届いているので、今後、ある程度システマティックにできるようにテンプレートを用意する等の工夫をすると議論がされておりました。
 続きまして、2020年、WHO-FICが始まって以来のオンライン開催となりました。トラブルもありましたが、概ね1週間無事に開催することができました。今回、議長選挙も行われました。ネットワーク委員会、レファレンスグループの議長、2年間の任期で、選挙を実施しておりますが、今年多くの委員会が議長改選となりました。ICD-11の技術環境につきましては、iCATという編集ツールがありますが、そこを使ってICD以外のICF、ICHI等も共通のプラットフォームを使いながら、情報共有していくという作業を進めたことが報告されております。ICD-APIを通じて最小限のプログラミングによってコーディングツールが利用可能になることが紹介されております。ICD-11の大きなプロジェクトとして、ICHI、ICFが共通のプラットフォームで議論ができる、総合的に議論ができるということが大きな話題となっておりました。伝統医学では、現在、モジュール1として統合されておりますが、以後、モジュール2として、アーユルヴェーダ、シッダ、ユナニの分類の開発が開始されていることが報告されております。報告は以上でございます。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。只今のご説明に対して、委員の方々から、ご質問、ご意見はございますでしょうか。事前にお配りさせていただいております資料4と資料5に基づいてご説明をいただきました。資料4は、ICD-11国内適用に向けた動向について、これまでの経緯と和訳作業の進捗及び今後の進め方について、ご説明いただきました。準備が整った章から順次、当該章の和訳意見を提出された学会に改めて確認依頼されると思いますが。委員の方々にもご関与いただいた方も多いかと思います。よろしくお願いいたします。資料5に関しては、WHO-FICネットワーク年次会議(2019年、2020年)のご報告をいただきました。2020年は、初めてオンライン開催になったということですが、無事終わったというところであります。議長選挙があり、Traditional Medicineのところは、日本から渡辺先生が共同議長として就任されておられます。いかがでしょうか。何かご質問があれば。
 
〇中原委員
 事務局に1つお願いですが、このような文章を作成される時に、なるべく略語が使われる時には、最初の初出のところで、これが何かが分かるようにしていただくとありがたいと思います。略語がたくさんあると、委員も何年かに1回、各学会で変わっていきますので、最初にこの会議に出た時に敷居が高く感じます。略語がたくさんあり、何を意味しているのか、理解するまでに時間がかかるので、久しぶりに参加させていただいたが、やはりWHO-FIC等、いろいろわからないところがあります。初出のところだけでも構わないので、それが何を意味するか、是非、記載していただけるとありがたいです。以上です。
 
〇事務局
 貴重なご指摘をありがとうございました。気をつけて参りたいと思います。
 
〇矢冨委員長
 私も自分の経験から、中原委員のご指摘は的確かと思います。よろしくお願いいたします。他にいかがでしょうか。
 
〇古田委員
 WHO-FICのことですが、国際会議のところで、WHOはトランスレーションキットを出しているかと思いますが、それに関する説明やアップデートがあれば、教えていただきたいです。
 
〇事務局
 WHOが作っているトランスレーションツールに和訳を入れていく作業を今後進めようと思っておりますが、それ以外のことでしょうか。
 
〇事務局
 WHO-FICで、それについての議論があったかどうかということでしょうか。
 
〇古田委員
 それも含めて、それに関するトランスレーションキットかツールに関する情報があれば教えていただきたいです。
 
〇事務局
 特段、ツールそのものについてはございませんが、資料の3ページにございますように、いくつかの翻訳については進められており、アラビア語、スペイン語、中国語は公表されています。ツールにつきまして、情報が得られましたら、適宜情報提供させていただきます。
 
〇古田委員
 ありがとうございました。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。事務局、よろしくお願いいたします。他にいかがでしょうか。それでは、本件の議事に関しては、これで終了とさせていただきます。最後に事務局から今後の予定について、ご説明をお願いして、その後に、もしご質問があればお受けしたいと思います。では、よろしくお願いいたします。
 
〇事務局
 今後の予定ですが、委員長からもご説明がありました通り、事務局の方で本日いただきました資料3へのご意見について、検討させていただきまして、矢冨委員長にご相談の上、最終案を決定させていただきたいと思います。本日の結果につきましては、1月14日に予定されております「疾病、傷害及び死因分類部会」にご報告させていただき、その後、部会審議による社会保障審議会答申案が作成される予定となっております。また、部会審議等、今後の動きにつきましては、委員の皆様には適宜ご報告させていただきます。なお、本委員会の次回開催ですが、現在のところは未定でございます。議題案などがまとまりましたら、委員会開催の日程調整を改めて依頼させていただきますので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
 
〇矢冨委員長
 ありがとうございました。委員会としては、初めてのウェブ会議でありましたが、改善点が多いように思いました。突然具合が悪くなるのはどうしてなのでしょうか。
 
〇事務局
 機器の担当と相談していきたいと思います。接続状況が悪くなり、いきなり切れるという事象が何回か起きてしまいました。ご不便をおかけして申し訳ありませんでした。今後検討して参りたいと思います。
 
〇矢冨委員長
 よろしくお願いします。全体を通して、委員の方々から何かご質問等ございますでしょうか。
 
〇中原委員
 ウェブ会議のやり方についてご質問があります。「ご異論ないでしょうか。」という時に、通常は拍手をしますが、このシステムでは賛同の意思を表すような機能は無いのでしょうか。
 
〇事務局
 当省のシステム自体には、手を挙げたり、拍手をするような機能が付いておりませんので、それも踏まえて今後方法を考えていきたいと思います。
 
〇矢冨委員長
 是非、お願いいたします。他にいかがでしょうか。では、皆様、ありがとうございました。第24回社会保障審議会統計分科会「疾病、傷害及び死因分類専門委員会」を閉会とさせていただきます。本日は、どうもありがとうございました。

照会先

政策統括官付参事官付国際分類情報管理室 渡、高橋

代表03-5253-1111 内線7493