2020年11月11日 第164回労働政策審議会労働条件分科会 議事録

労働基準局労働条件政策課

日時

令和2年11月11日(水) 11:00~12:00

場所

労働委員会会館講堂(労働委員会会館7階)

出席者

公益代表委員
 荒木委員、安藤委員、川田委員、黒田委員、藤村委員、両角委員
労働者代表委員
 川野委員、櫻田委員、津村委員、仁平委員、八野委員、森口委員、世永委員
使用者代表委員
 池田委員、早乙女委員、佐久間委員、佐々委員、佐藤委員、鈴木委員、鳥澤委員、山内委員
事務局
 吉永労働基準局長、小林審議官(労働条件政策、賃金担)、小林審議官(労災、建設・自動車運送分野担当)、黒澤労働条件政策課長、尾田監督課長、大塚賃金課長

議題

  1. (1)「労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について(諮問)
  2. (2)自動車運転者労働時間等専門委員会 の議論の状況について(報告事項)

議事

議事内容
○荒木分科会長 ほぼ定刻になり、全員おそろいということですので、ただいまより第164回「労働政策審議会労働条件分科会」を開催いたします。
本日の委員の出欠状況ですが、御欠席の委員として、公益代表の平野光俊委員、水島郁子委員、労働者代表の北野眞一委員と承っております。
議事に入ります前に、分科会委員の交代について事務局より報告をお願いいたします。
○労働条件政策課長 事務局でございます。
分科会委員の交代につきまして、御報告させていただきます。
お手元に参考資料No.1といたしまして、「労働条件分科会 委員名簿」を配付してございます。このたび、11月10日付で使用者代表委員として新たに、トヨタ自動車株式会社人事部労政室企画グループ長の佐々達也委員に御就任をいただきました。
○佐々委員 おはようございます。
トヨタ自動車の佐々と申します。
こういった場に参加させていただくのは初めてなのですけれども、どうかよろしくお願いいたします。
○労働条件政策課長 ありがとうございます。
続きまして、本日の定足数について御報告をいたします。
労働政策審議会令第9条第1項により、委員全体の3分の2以上の出席または、公労使各側委員の3分の1以上の出席が必要とされておりますが、定足数は満たされておりますことを御報告申し上げます。
続きまして、本日の議事運営について申し上げます。
本日におきましても、新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、原則として報道関係者のみの傍聴、また傍聴席の間隔を広げるなどの措置を講じさせていただいております。会場備付けの消毒液の御利用、あるいはマスクの御着用や咳エチケットに御配慮いただきますようお願い申し上げます。また、換気のために常時窓を開けさせていただきますので、あらかじめ御了承願います。
事務局から、以上でございます。
○荒木分科会長 それでは、カメラ撮りはここまでということでお願いします。
本日の議事に入りたいと思います。お手元の議事次第に沿って進めてまいります。
まずは、「『労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱』について(諮問)」案件です。
本議題につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
○監督課長 監督課長の尾田でございます。
まず、議題(1)につきまして御説明させていただきます。
資料はNo.1で「労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」の諮問文を御用意させていただいております。
まず、恐縮ですが一番下にある参考資料No.3をお開きいただければと思います。これは8月27日、前回御議論いただいた際にお配りした資料でございますが、こちらの4ページ目を御覧いただければと思います。
前回の分科会におきましては、「押印原則の見直しと過半数代表者の適格性の確認の在り方について」という資料につきまして、私どもから御説明し方針について御了解いただいたというものでございます。
まず1点目、36協定届を含めて押印原則を見直し、使用者及び労働者の押印欄の削除並びに法令上、押印または署名を求めないこととする。
1つ飛びまして3つ目でございますが、押印を求めている法令様式のうち、過半数代表者の記載のある法令様式については、チェックボックスを設ける。
こういった様式の見直しにつきまして、方向性を御了解いただいたところでございます。
また、2つ目に書いております押印原則の見直しを踏まえ電子申請における電子署名の添付も不要とするという点につきましても、方向性については御了解いただいたものの、前回、黒田委員から電子署名まで不要にすることは本当に大丈夫なのかという御懸念をいただいたところでございます。
改めて御説明いたしますと、この点につきましては前々回、7月30日の労働条件分科会で事務局から御説明させていただきましたが、政府の規制改革推進会議の下のデジタルガバメントワーキング・グループにおきまして、厚生労働省がこの労基法等の法令に基づく届出等の押印原則の見直しについてヒアリングを受けたという経緯がございます。
その場で、委員から御指摘がございまして、紙媒体の場合に実印プラス印鑑証明書まで要求していない手続について、電子申請において電子署名等を要求するのは明らかに過剰であるというような御意見がございました。
そういった御指摘も踏まえ、また私どもといたしましても電子申請率の大幅な向上という点について強く要請を受けているところでございまして、こうした観点から前回、電子署名等を不要とするという点についても併せて方針としてお諮りしたところでございます。
以上、説明を補足させていただきましたが、押印原則の見直しに加えて、この点についても対応したいということで、今回要綱案で御提案させていただいているところでございます。
それでは、資料No.1の要綱にお戻りいただけますでしょうか。
おめくりいただきまして3枚目の一頁ですが、第一の一、こちらは現在、就業規則の労働者代表の意見を記した書面において、記名・押印または署名が求められているところでございますが、これを「氏名の記載をしなければならない」という内容に改正することとしたいと考えております。
また、二でございますが、これは現行の規定では労基法等に基づく許認可等の申請等につきましては、使用者が記名・押印に代えて署名することができると規定されています。これを、「氏名を記載する」という内容に改正したいと思っております。
三が電子申請に係るものでございまして、少しややこしい条文になっておりますが、情報通信技術活用法という法律がございます。それに基づいて各省において、省令で手続を定めておりますが、厚生労働省では最後の行にございます厚生労働省の所管する法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する施行規則という統一の省令がございまして、こちらで電子申請においては電子署名・電子証明書を添付するということが書かれております。
1行目でございますが、この省令で掲げる措置のほか、当該使用者の氏名を電磁的記録に記録することをもって代えることができる。すなわち、労働基準法に基づく手続につきましては、電子署名等を添付しなくとも申請の際の入力フォームに使用者の氏名を記載すればそれで足りる、すなわち、電子署名等は添付することを要しないという改正をしたいと考えております。
次の四でございますが、こちらは労基則に基づく諸様式につきまして、押印欄を廃止するという内容でございます。
五でございますが、これも労基則に基づく諸様式につきまして、労働者代表が適正に選出されていることを確認するチェックボックスを設けるという内容でございます。
これにつきまして、参考資料No.2で、横置きの資料がございます。こちらが、前回私どもの資料で案としてお示しいたしました様式第9号、いわゆる36協定届の改正案になります。
表面ですが、黄色でマーカーをしておりますところが、今回新たにチェックボックス、過半数代表が適正に選出されていることを使用者がチェックをする欄を設けるという改正でございます。これらのチェックボックスにチェックがなければ形式的要件に適合しないという扱いとすることとしております。
そして右下でございますが、現行ですと「印」を丸で囲んだものの記載がございますが、これを削除しております。
2ページ目でございますが、併せて前回労働側委員の皆様からいただいた御指摘も踏まえまして、記載心得の9でございますが、本様式をもって協定とする場合、要するに協定届と協定書を兼ねる場合につきましては、協定の当事者たる労使双方の合意があることが協定上明らかとなるような方法により締結するよう留意すること。要するに、現在の労使慣行におきましては通常、記名・押印または署名をすることが通常かと思いますので、そうした労使慣行に従ったやり方で労使双方の合意があることを明らかにすることが必要ですという留意事項を追記させていただいているところでございます。
他の様式につきましても、これと同様の改正をさせていただくということでございます。
要綱案に戻りまして、その他所要の規定の整備を行うということで第一は以上です。
第二で、事業附属寄宿舎規程についても同様の改正をさせていただきます。
第三で、年少者労働基準規則につきましても同様の改正をさせていただきます。
そして、第四で最低賃金施行規則を載せておりますが、こちらは最低賃金部会の所掌になりますので、今回要綱案からは省略させていただいております。
また、第五の建設業附属寄宿舎規程につきましても、同様の改正をさせていただきます。
続きまして、次のページの第六の賃金の支払の確保等に関する法律施行規則につきましては、賃金課長から御説明させていただきます。
○賃金課長 賃金課長の大塚でございます。
省令要綱の第六につきまして、私のほうから御説明申し上げます。
ここに記載しました賃金の支払の確保等に関する法律施行規則、通称賃確則でございますけれども、これに関しましては当初は改正予定にございませんでした。
と申しますのも、押印を求めた様式が、省令レベルではなく通達で示しておりますので、別途通達において改正の措置をするということにしていたことによるものです。
しかしながら、先ほど監督課長のほうから要綱第一の三で御説明しましたように、労基則におきましては、今般電子申請の際の電子署名等の不要化につきましても併せて措置することとしているところであります。
この点に関しまして、先般実施しておりましたパブリックコメント手続におきまして意見が寄せられました。簡単にその内容を御紹介します。
労働基準法や最低賃金法の委任に基づく手続について、押印廃止とともに電子署名も不要にするというものであれば、これらの法律と関係の深い賃金の支払の確保等に関する法律の委任に基づく手続も同様に電子署名を不要とする手続を取るべきではないか、このような意見が寄せられました。
この御意見を受けて検討しました結果、賃確則に基づく手続、すなわち要綱の第六の一にあります労働基準監督署長による事実上の倒産の認定及び要綱第六の二にあります未払賃金額等の確認、これら2つの手続につきましては、いずれも労働基準法や最低賃金法の委任に基づく手続と同様に労働基準監督署の同一の部署が対応するものであることから、労基則等と同様に、それらの申請を電子申請において行う場合における電子署名等の不要化の措置を講じることが適当であろうという判断に至ったものであります。このため、今回お示ししました要綱に、賃確則についても盛り込ませていただいたという経緯でございます。
なお、要綱第六の三にその他、所要の規定の整備を行うとありますが、これはそれらの賃確則に関する電子申請を社会保険労務士が代行して行う場合に、その社会保険労務士が申請者本人との契約関係を証明する電子媒体を添付していただくという内容を併せて規定する予定でありまして、これは現行の労基則において規定されていることと同様であります。
ちなみに、電子申請の際に電子署名等を不要化した場合のなりすまし防止対策といたしましては、事実上の倒産の認定申請があった場合には、実地調査等により要件を確認する段階で当該事業所の労働者かどうか確認を行うこととしております。
また、未払賃金額等の確認申請があった場合には、確認結果の通知の際に労働者個人に係る公的機関発行の書類を現認することとしておりますので、これらにより確実に本人確認等が行われると考えております。
以上であります。
○監督課長 その次の第七の施行期日等でございます。
この省令全体につきまして、令和3年4月1日からの施行でお願いしたいと思っております。
また、経過措置といたしまして、2点ほど規定することを予定しております。
1点目が、この改正が施行する前になされた届出等につきましては、改正後も有効であるという規定でございます。
もう一点が、現在皆様がお使いになっている様式も、この改正後に必要な修正を加えて使うことができるという規定でございます。先ほどのチェックボックスにつきましては、これはきちんとチェックボックスを新たに書き込んでいただくか、転記された書類を添付していただくという形にはなりますが、以前の様式をそういう形で修正して使っていただくことができるという、やや技術的でございますが、様式改正のときには通例このような経過措置を置いておりますので、今回も置かせていただいたというところでございます。
ただいま、賃金課長から所要の規定の整備について御説明いたしました。労基則につきましても、説明を省略させていただきましたが、先ほどの第一のところで「所要の規定の整備」と書かせていただいております。
こちらも社会保険労務士の関係で現行上既に規定がございまして、そちらも使用者による電子署名等の廃止に伴う規定の整備を行うことにしております。
また、パブリックコメントにつきましては、賃金課長から一部御説明させていただきました。合計8件の御意見を賜りまして、電子署名の廃止に賛成する御意見、あるいは押印自体を廃止することに対する反対意見、また協定書における押印又は署名の扱いはどうなるのか、押印を廃止することによる偽造対策、真正性の担保はどうするのか、そういった御質問をいただいたところでございまして、この場で御報告させていただきます。
以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
ただいま、御説明いただいた件、これは諮問案件ということになります。
事務局の説明につきまして、御質問、御意見等があればお願いいたします。
仁平委員。
○仁平委員 ありがとうございます。
省令案の要綱について、一部パブリックコメントを踏まえた追加事項もあるわけでございますが、労働側としては、全体として当分科会の議論を踏まえた内容であると受け止めております。
その上で、2つ申し上げたいと思っております。
1つは、労使協定、とりわけ36協定の適切な締結について、これは労働側として今回の改正に当たりまして、協定書自体の押印が廃止されるかのような誤解が広まって、使用者の一存で記入された協定届が提出される懸念があるのではないかと指摘させていただいたところです。
実際、そういった誤報もございまして、現場では実際に混乱が生じたという報告も受けているところでございます。
労働組合としても周知等にしっかり取り組みたいと思っておりますが、政府として、押印廃止は行政手続に限られるというこの改正の趣旨と、労使協定は過半数代表者の適正な選出と労使合意を経た上で締結すべきである旨の周知を改めて徹底していただきたいと思っております。
行政監督においては、新たなチェックボックスというものが設けられましたので、これを手がかりにして、過半数代表者の適正な選出について助言・指導を行っていただくとともに、この協定届が未届である事業場への対策を講じるなど、対応にはぜひ万全を期していただきたいと思っております。
2つ目は、課長から御説明のあった電子署名の廃止についてでございます。
電子署名は、文書内容の真正性を確認する重要な仕組みであって、政府としても行政手続のオンライン化とともに、電子署名に関する制度の整備を進めてきたと認識しております。その中で今回、電子申請の電子署名を不要にするという、他に類を見ない見直しを行うこととなるわけでございます。
現下の社会情勢を踏まえれば、電子申請の利便性向上は急務であろうと思っております。しかしながら、働き方に直結する各種届出は厳正さを確保すべきであるし、今後、電子署名が普及していって行政手続の標準になるという可能性も将来的にはあるかもしれません。そうした社会の動きや行政手続の変化に応じて再度見直すこともあり得るのか、これについては事務局の見解をお伺いしたいと思っております。
○荒木分科会長 では、事務局よりお願いします。
○監督課長 1点目の御指摘につきましては、本日も参考資料としてお配りしております、前回の分科会の資料の中でも、今後の周知に当たりましては、今回の押印原則の見直しは行政手続に係るものであること、かつ労使合意においては、きちんと現行の労使慣行に基づきますと記名・押印または署名などの手法での協定締結が必要であるということは、しっかりと周知させていただくということを表明させていただきました。その点につきましては、私どももしっかりとリーフレットなどを使いまして、誤解のないよう周知をしていきたいと思っております。
また、チェックボックスにつきましても、これは協定届の形式的な要件としておりますので、チェックボックスにチェックがない場合にはきちんと指導いたしますし、中身についても必要に応じてしっかり確認していきたいと思っております。
また、電子署名の見直しの点につきまして、現在、政府の方針として確たるものはございませんが、御指摘のような政府全体の方針が示された場合、あるいは私どもとして必要な見直しが必要となった場合には、趣旨や代替手段による担保の可能性などをしっかり私どもとして分析させていただいた上で再度、この労働条件分科会の場で御報告させていただき、御議論いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○仁平委員
今回の押印廃止の対象となるのは、働き方に係る重要な制度の手続が多いわけであります。改正後は、押印廃止に伴う問題が生じていないかを点検し、問題があれば速やかに対策を講じるべきであると考えております。
省令改正によって不適正な事案が生じることのないよう、十分対応を重ねていただくことをお願いしたいと思います。
以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
鈴木委員どうぞ。
○鈴木委員 ありがとうございます。
今回示されました省令案要綱につきましては、これまでの議論を十分に踏まえており、電子行政を大きく進めるために大変有意義なものと考えます。以下、賛成の立場からコメントをさせていただきたいと思います。
経団連では、会員企業向けにアンケート調査を行ったところ、電子申請を利用しない理由としましては、電子証明書の取得や利用について負担があるという声が少なからずありました。
今回、押印廃止とともに電子署名、電子証明書の添付の省略が盛り込まれたことについて、感謝申し上げます。
電子証明書を廃止することについて、なりすましの問題など、様々な懸念もあろうかとは思いますが、電子証明書を残すとなると手間とコストがかかり、例えば監督署に持参する場合や、郵送で提出する場合と比べて付加的な要件がかかってしまうことになって、結果として電子署名が進まなくなることを懸念しております。
なりすまし防止は大変重要な指摘ではあるものの、例えば労働保険番号や法人番号を明記することの徹底を図ったり、IDやパスワード等を用いた、より簡便な方法での申請方法を模索するなど、工夫した対応を行っていくことがよいのではないかと思っております。
私からは以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
ほかに、御意見はいかがでしょうか。
佐久間委員、どうぞ。
○佐久間委員 ありがとうございます。
この協定書と届の違いに関しまして、これから基準監督署のほうでも周知を図っていただけるということになりますけれども、中小企業ではようやくこの協定届を届けていこうと取り組んでいく上で、この協定書と36協定届の違いというのがあまりよく分からないのではないかという懸念は持っています。
特に2021年4月1日から新しい様式に変わるということで、ちょうどこの協定を兼ねている場合に、3月中に行い、そして実際に届け出たのが4月に入ってからというときに、新しい様式を使っていく、古い様式のときに持っていたのだけれども、窓口のほうでこれから新しくなったのでこちらを届けてくださいということになるとまた持ち帰って、せっかく押印や電子署名が廃止になってきたのに、また余分な手間がかかってしまうということがありますので、ぜひともこの協定届、そして36協定の意味合いをより分かるように周知をお願いしたいと思っています。
以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
鳥澤委員、どうぞ。
○鳥澤委員 ありがとうございます。
今回、36協定届を含む押印原則を見直し、使用者及び労働者の押印欄を削除し、押印署名を求めないとしたこと、また、押印を求めている法令様式のうち過半数代表者の記載のある様式について、様式上のチェックボックスを設けるようになったこと、さらに電子申請上における電子署名は添付不要となったことは手続の簡素化につながることであり、中小企業としても非常に助かることで、改正内容に異論はございません。
また、厚生労働省におかれましては、リーフレットやポスター等で企業の人事労務担当者に対し、今回の改正内容及び新様式について幅広い周知を行っていただきたいと思っております。周知の際には、私たち商工会議所も協力していきますので、宜しくお願いいたします。
また、今、佐久間委員からご発言がありましたが、通常で考えると3月中に労使協定を結ぶことが多いのですが、4月1日から様式が変わるということで、施行日以降に旧様式での届出を行うということも想定されます。その場合は経過措置として、一定期間は旧様式でも届出を受け付ける等、柔軟な対応をお願いしたいと思っております。
最後に、以前から発言してきましたが、この押印原則の見直しを行ったのはなぜかということを考えていただき、押印原則の見直しに加えて電子申請などを推進していただきたいと思っています。
それと同様に、社内保存の36協定書等、印章と同様の確実な事実関係が確認できるものについては印章なしでも合意文書として取り扱えるように、併せて鋭意取り組んでいただきたいと思います。
私からは以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。
公益の委員から、何かございますか。
○川田委員 ありがとうございます。
一公益委員からということではありますが、私はまず今回の省令案要綱に関しては、基本的にここまでの分科会における議論を踏まえたものになっており、また内容としても、一方で行政手続の簡素化を図るということを重視しつつ、同時に既に本日の話の中にも出てきましたが、なりすましの問題への対応であるとか、特に重要と思われる点として36協定等の協定に関しては協定届を届けるという手続と、協定を締結するということは別の問題であってしっかり区別されるべきで、協定の締結部分についてはこれまでどおり代表者をしっかり適切に選んで、適切に書面による合意を結ぶということが重要であり、そこの点についての周知の重要性を含め徹底することが改めて必要ということが強調されているという点など踏まえて、適切なものだろうと思います。
ちょっと1点だけ確認をさせていただきたいのですが、基本的にはそのように考えておりますが、今回、要綱案の中身で大体のものはざっと見て現行の労基則等をはじめとする規則の条文、あるいはそれに附属する様式のどこをどう変えようとしているのかというのが、一読して分かるものが多いと思ったのですが、確認として第一、労基則のうちの二と三の部分について、これが具体的に労基則の条文のどこに関係する改正であるのかというところを確認させていただきたいと思います。
以上です。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
お尋ねがありましたけれども、事務局からいかがですか。
○監督課長 第一の二の点は、労働基準法施行規則第59条の2第1項でございます。
参考資料No.3の一番最後、参照条文の一番最後のページでございますが、労働基準法施行規則第59条の2を載せております。「使用者は、法及びこれに基づく命令に定める許可若しくは認定の申請、届出又は報告に用いるべき様式に氏名を記載し、押印することに代えて、署名して行政官庁に提出することができる」、といった規定がございます。
この規定を改正いたしまして、今回この「押印することに代えて、署名して」というところを、氏名を記載しなければならないということに改正したいというのが、この第一の二でございます。
第一の三につきましては、新設でございまして、労働基準法施行規則第59条の2第3項として、新たにこの一般則でありますところの情報通信技術活用法に基づく厚生労働省全体の手続に関する省令の規定の特則といたしまして、労基法に基づく様式の電子申請につきましては、電磁的記録、要するに入力フォームに使用者の氏名を記録していただければ、厚生労働省全体の省令で求めております電子署名及び電子証明書等の添付を不要とする旨の規定を新設したいと思っております。
○川田委員 分かりました。どうもありがとうございました。
○荒木分科会長 ほかにはいかがでしょうか。
八野委員、どうぞ。
○八野委員 ありがとうございます。
基本的には、先ほどの仁平委員と同様でございますが、少し意見させていただきたいと思っております。
先ほど、一部誤報もなされたという発言がありましたけれども、その誤った新聞報道だけで現場はざわつきました。協定届のこの様式、今日出ている参考資料No.2が、これから皆様の手に渡るということになると思うのですが、先ほど使用者側から意見がありましたように、協定書と協定届の違いを明らかに周知することが非常に重要で、今、厚労省で検討されているリーフレットの記載例が常にこの協定届と一緒についてないと、現場は混乱するのではないかなと思っています。これは、先ほど出た協定書と協定届の違いを明らかにするということです。
UAゼンセンの中でも、かなり労使関係がきっちりしているところについては、協定届と協定書の違いは明らかになっておりますが、中小企業を中心に、慣例としてこの届出用紙を協定書に使っていたところはかなり多くありまして、混乱をなくしていかなくてはいけないと思っております。
先ほど、一部、使用者側の委員の方から出されたご意見については、協定書の保管というものは、もちろん記名・押印または署名されたものが保管されるということが、これからも重要になってくると思いますので、そこのところは、労働側としてはきちんとやっていっていただきたいし、やっていかなくてはいけないと思っているということを、意見として追加させていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。
私も一公益委員として、今回、参考資料No.2の裏面の9項は非常に重要と思います。リーフレット等では協定届と協定書が違うものであるということの解説等で注意を喚起されると思いますけれども、この裏面の記載自体も9項については赤字にするとか何らか注意を喚起するような工夫が可能であればしていただくのが適切ではないかと考えております。
いずれにしましても、36協定自体と届出とは別物で、過半数代表者と使用者が36協定をきちんと締結する手続は一切省略できないということをしっかりと周知していただくようにお願いしたいと存じます。
それでは、ほかに特に御意見がなければ、今回、諮問のあった案件につきましては特段、異論は提起されませんでしたので、当分科会といたしましては、ただいま説明のあった省令案要綱について、おおむね妥当と認め、労働政策審議会宛てに報告することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○荒木分科会長 ありがとうございました。
それではそのように進めることといたします。
事務局より答申の案文と報告のかがみの配付をお願いいたします。
(資料配付)
○荒木分科会長 お手元の答申と報告の案につきまして、まず事務局より読み上げをさせていただきます。
○監督課長 答申の案でございます。
令和2年11月11日付け厚生労働省発基1111第11号をもって労働政策審議会に諮問のあった「労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」については、本審議会は下記のとおり答申する。

別紙「記」のとおり。
報告案のかがみでございます。
「労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について
令和2年11月11日付け厚生労働省発基1111第11号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。

要綱については、おおむね妥当と考える。
以上でございます。
○荒木分科会長 労働政策審議会令第6条第9項、及び労働政策審議会運営規程第9条により、分科会の議決をもって労働政策審議会の議決とすることができることとされております。
そこで、お配りしたかがみ文のとおり、労働政策審議会長宛てに報告し、この報告のとおり厚生労働大臣宛てに答申を行うということにしたいと考えますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○荒木分科会長 それでは、そのようにさせていただきます。
ここで、吉永局長より御挨拶をいただければと存じます。
○局長 労働基準局長でございます。
本日、「労働基準法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」につきまして、御報告いただきましたこと感謝申し上げます。
今般の施行規則の改正に当たりまして、これまで御意見いただきましたことに十分留意しながら施行に努めてまいりたいと考えてございます。
これまでの真摯な御議論、誠にありがとうございました。
○荒木分科会長 ありがとうございました。
分科会長としても、各委員に大変真摯に御議論いただき答申に至ったということについて、感謝申し上げたいと存じます。ありがとうございます。
それでは、次の議題に移ります。「自動車運転者労働時間等専門委員会の議論の状況について」、これは報告事項です。
事務局より、お願いします。
○監督課長 資料No.2「自動車運転者の労働時間等に係る実態調査について」の資料に基づきまして説明させていただきます。
1ページ目を御覧ください。
自動車運転者の労働時間につきましては、昨年の11月の労働条件分科会におきまして、「自動車運転者労働時間等専門委員会」の設置をお認めいただきました。
その後、専門委員会で御議論、さらに業態ごとの労使公益委員にもそれぞれお集まりいただいて、今後の調査の方針等について精力的に御議論いただいた結果、今年の10月5日の第4回専門委員会におきまして、実態調査の詳細につきまして御了承いただいたという状況でございます。現在調査を実施しているところであり、一つの区切りということで今回、御報告させていただいているところでございます。
本年度実施する調査についてでございますが、下の表に各業態、ハイヤー、タクシー、トラック、バス、それぞれごとに営業所数、自動車運転者数の数を載せております。これらの営業所と、その営業所で働く運転者の方に調査票を配付いたしまして、年度内に報告を取りまとめるということにしております。
まず、調査の概要でございますけれども、次の2ページ目以降に業態ごとの調査の概要を載せております。左が「事業者調査」、右が「自動車運転者調査」ということで、事業者調査につきましては営業所の概要、拘束時間や運転時間等について各事業場の内訳を確認し、また現行の改善基準告示について問題点を感じている内容、あるいは改善基準告示を遵守する上での課題について、確認をさせていただいております。
また、改善基準告示自体、このハイヤー、タクシー、バス、トラック、業態ごとに異なる点がございますので、そういった点は業界ごとの特性に応じて内容を変えているというところでございます。
また、右の自動車運転者調査につきましては、自動車運転者自身の勤務形態、あるいは疲労度に影響があると感じる事項、休息期間の過ごし方、そして改善基準告示に対する認識、御自身の拘束時間等の内訳、率直な御意見をいただくこととしております。
特に、休息期間の内訳につきましては、現行の8時間でしっかりと休息ができているか、睡眠時間や生活時間の内訳など確認した上で、見直しの議論を行う必要があるといった御意見を委員からいただいておりまして、そういったことを踏まえて設問を御用意しているところでございます。
1ページ目にお戻りいただきまして、今回の調査でございますが、今回、既に現在調査票を配布して調査を開始しているところでございますが、調査の対象といたしましては新型コロナの影響がなかった時期、すなわち2019年の状況についてお聞きするということで今回は調査をさせていただいております。
これは、新型コロナの影響によりまして、特にハイヤー、タクシー、バスなどではかなり需要面で大きな影響を受けておりますので、そういった影響のなかった通常状態で操業していた頃の状態をお聞きするということで、今回調査をさせていただいております。
一方で、トラックにつきましては本年度、他の業態と同様の調査をいたしますが、さらに来年度にも改めて、今度は新型コロナの影響を踏まえた物流等の変化を踏まえて実態調査をするということを現在のところ予定しております。
その関係で、本年度の調査結果が出た後、ハイヤー、タクシー、バスにおきましては、改善基準告示の改正についての本格的な議論を開始するということになりますが、トラックにつきましては、議論は開始するものの本格的な議論は来年度の調査も踏まえてという形になりまして、私どもの見込みとして令和4年の12月までに最終的な全体の結論、告示改正に至りたいと思っております。
そして、令和6年4月というのが、これはもともと自動車運転者について年間960時間という特例上限基準につきまして、現在適用が猶予されておりますが、その適用が令和6年4月ということで、ここに合わせて告示の施行をしたいと思っております。
本分科会からは藤村先生、川田先生、両角先生、そして世永委員にも参加していただいて精力的な御議論をいただいていることをこの場をお借りしまして、感謝申し上げます。
以上でございます。
○荒木分科会長 ただいまの説明につきまして、何か御質問、御意見があればお願いいたします。
佐久間委員。
○佐久間委員 ありがとうございます。
この調査項目等を拝見させていただきまして、専門委員会のほうで御議論が進んでいくと思いますが、特にトラックの関係では、新型コロナの影響を受けて、ということで来年度も調査を実施していただくことを予定されております。
また、今年の4月から国土交通省様のほうで、設定をされましたブロック別の標準料金制度ができたと認識しております。これから導入、普及、推進に向けて取り組んでいくのでしょうけれども、今年度はなかなか分かりにくいかもしれませんが、来年度以降でこの標準料金について事業者、または荷主の事業者の方々が、どのような意向を持っているか、あるいは中間段階での普及度、効果などを把握していただければと存じます。
この標準料金というのは5年間の猶予措置の間だけ適用されるということを伺っておりますので、こちらでスムーズに進んでいくものかを見ていくのも、また一つの方策なのかなと考えております。
以上でございます。
○荒木分科会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、今の報告事項については以上といたします。これで、本日用意していた議題は終了ということになります。
次回の日程について事務局よりお願いします。
○労働条件政策課長 事務局でございます。
次回の労働条件分科会の日程、場所につきましては調整の上、追ってお知らせいたします。
○荒木分科会長 以上で本日の労働条件分科会は終了となります。
議事録の署名につきましては、労働者代表の八野委員、使用者代表の佐々委員にお願いいたします。
以上で散会といたします。どうもありがとうございました。