第16回 医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会

日時

令和2年10月29日(木)10:00~11:30

場所

TKP新橋カンファレンスセンター ホール16E
(東京都千代田区内幸町1-3-1)

議事

○山内総務課長補佐 では、定刻になりましたので、ただいまから第16回「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」を開催させていただきます。
構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ、本検討会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
本日は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。
会議中、御発言の際はカメラに向かって挙手していただき、座長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除し御発言をお願いいたします。御発言時は、お名前を最初におっしゃっていただき、御発言終了後は再度マイクをミュートにしてくださいますようお願いいたします。
また、議題に対して御賛同いただく際には、カメラに向かってうなずいていただくことで、いわゆる異議なしの旨を確認させていただきます。
まず、構成員の出欠状況についてお伝えをさせていただきます。
本日は、磯部構成員から欠席の御連絡をいただいております。
前回に引き続き、参考人として、公益社団法人日本看護協会常任理事、荒木暁子様にお越しいただいております。
なお、本日、迫井医政局長、間審議官につきましては、所用のため、欠席となっております。
続きまして、資料の確認をさせていただきます。
事前にお送りさせていただきました議事次第、構成員名簿、座席表のほか、資料1~3、参考資料1~8をお手元に御準備いただければと思います。
資料の不足、端末の不調等がございましたら、事務局にお申しつけください。
冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきます。
それでは、以降の進行は座長にお願いいたします。
○尾形座長 おはようございます。尾形でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は新型コロナウイルスによる感染拡大防止のため、傍聴は報道関係者のみとしておりますので、その点、御承知おきいただきたいと思います。
それでは早速、議事に移りたいと思います。
まず議題「1.医療に関する広告規制について」ということで、資料1「医療広告に関する前回の議論の整理(案)」につきまして、事務局のほうから説明をお願いいたします。
○山内総務課長補佐 資料1について御説明をさせていただきます。
前回の検討会で医療広告規制の見直しについて御議論いただいたところですけれども、今回も引き続きチーム医療や医師の働き方改革等に係る業務内容の広告について御議論いただきたいと思っております。
まず、前回の検討会での議論を2ページ目に簡単に整理させていただいております。
事務局といたしましては、先生方から御指摘いただいた点は大きく3つになると思っておりまして、1つ目が、今回の業務内容を具体的にどのように広告するのかという点。2つ目が、今回の業務内容の広告は専門性資格の広告ではないという点。3つ目が、下側4つの御指摘が該当いたしますけれども、今回の業務内容を広告する趣旨は何かという3つの論点があると考えております。
続きまして、3ページになりますけれども、前回の検討会で御指摘いただきました点を踏まえまして、対応方針案を整理させていただいております。
まず御指摘の1点目、具体的にどのように広告するのかにつきましては、下側のピンク色のところになりますけれども、前回は左側にお示ししたもののみで分かりにくいという御指摘がございましたため、今回、右側に広告のイメージを追加させていただいております。
続きまして、2点目、専門性資格の広告ではないことの明確化、3点目、広告の趣旨の明確化につきましては、真ん中あたりの青色の枠でお示ししている対応方針案の2つ目になりますけれども、前回は「業務内容に関連する事項として、チーム医療や医師の働き方改革を推進している旨を併記する場合に限るとしてはどうか」と御提案させていただいておりましたが、この部分を整理させていただきまして、今回、「この広告は専門性資格に関する広告ではなく、患者に対して医療の質の向上・効率的な医療の提供を目的として実施している業務の内容に関する広告であり、これらが明確となるよう、各医療機関での具体的な取組であるチーム医療や医師の働き方改革等を推進している旨を併記することとしてはどうか」と改めまして御提案させていただいております。
4ページは広告可能事項の概要です。
続きまして、5ページに医療広告ガイドラインの修正案を青字でお示しさせていただいております。
先ほど対応方針案で御提案させていただいた内容になりますけれども、考え方を補足させていただきますと、特定行為研修を修了した看護師の業務の内容のみを単独で広告した場合に、患者に内容が伝わりにくいといった点や専門性資格と誤認を与えかねないといった点を御指摘いただいております。そのため、実際に広告するに当たって、実施している業務が何を目的として、各医療機関において具体的にどのように取り組まれているものなのかといった広告の趣旨を業務の内容に合わせて患者に伝えるということが分かりやすい広告として必要であると考えまして、その旨、医療広告ガイドラインに記載させていただきたいという御提案になります。
以降のページにつきまして、参考資料など前回の同様のものをお示しさせていただいております。
資料1の御説明は以上でございます。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、ただいま事務局から説明がありました医療広告に関する前回の議論の整理案につきまして御議論をいただきたいと思います。御質問、御意見のある方は挙手をお願いいたします。
桐野構成員、どうぞ。
○桐野構成員 前回出席していなかったので申し訳ないのですけれども、看護師特定行為の研修を修了した看護師が手順書に基づいて業務を行う場合に、その業務の内容は医師の直接的な指示がある場合は現在の看護師でも実施可能なのですが、患者から見ると、そういうことなしに自立的に非常に広い範囲の業務を看護師が行っているように見えるわけです。それは手順書に記載してあるとおりのことを行っているわけですけれども、患者から見れば、場合によっては不安になる可能性があるので、むしろ特定行為を手順書によって看護師が実施しているということは、広告というよりは患者に告知しないといけないという側面があるということも一応お考えいただければいいのではないかと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
佐保構成員、どうぞ。
○佐保構成員 佐保です。ありがとうございます。
直接関係することではないかもしれませんけれども、特定行為を行う看護師である旨、氏名も広告することにより、当該看護師に対するプレッシャーも相当程度あるのではないかと推察されます。特定行為を行う看護師の処遇についても、現場の状況把握や必要な策を講じていただきたいと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 山口です。
資料の3ページのこれまでの例ですと、患者から見たときにこれは非常に分かりにくいなと思ったのですけれども、右側のほうは具体的に何をするかということが分かりやすくなっているので、私はこれでいいのではないかと思います。
確かに特定行為はこれだけではなくていろいろなものがあると思うのですけれども、ここに以下の特定行為を修了した看護師が実施していますと書いてあることで、患者の側も特定行為という研修があるのだなということが分かるかと思いますので、さらにそこから何か疑問がある方は、これだけなのですかとかほかにどんなことがあるのですかというようなことになって情報提供につながればいいのかなと思いました。
○尾形座長 ありがとうございました。
木川構成員、どうぞ。
○木川構成員 今回修正していただいた内容には全く異論はありません。
前回私がお話ししたことを修正したいのですけれども、チーム医療を推進していることを広告するのは問題があるのではないかと申し上げたのですが、よくよく考えると、保険医療機関がなさることですし、広い意味では保険医療機関が実施する治療の内容として許されているところの治療方針と思えるかなと思いまして、特にこれを広告することについては問題ないと前回の発言を修正させていただきたいと思います。
それから、医師の働き方改革等を実施しているというのは、患者に向けたものというよりは、どちらかというと医療従事者のリクルートというか人員募集のためにというようなところがあって、そもそも医療広告として規制される対象ではないのではないかなと考えておりまして、その点、前回の発言の趣旨が不明確だったので補足をさせていただきます。
○尾形座長 ありがとうございました。
福長構成員、どうぞ。
○福長構成員 福長でございます。
私は広告例のイメージというところを見て、医療機関の広告としてはとても分かりやすくなったのではないかなと思います。特定行為については確かに働き方改革とか負担軽減だけではなくていろいろな意義があるということのようですけれども、ただ広告ということで見たらお示しいただいた広告例のイメージでよいのではないかと思います。
私はこれでよいということで賛成です。よろしくお願いいたします。
○尾形座長 ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
伺っているところでは、おおむねこの原案について大きな異論はないように受け止めました。事務局のほうもかなり苦労して文言を修正していただいたので、大体皆さんのお考えが反映されているのではないかと思います。
それでは、この件につきましてはこの整理案のとおりとさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
続きまして、議事「2.医療機能情報提供制度について」でございます。
資料2「医療機能情報提供制度に関する前回の議論の整理(案)」につきまして、まず事務局から資料の説明をお願いいたします。
○山内総務課長補佐 資料2について御説明をさせていただきます。
前回の検討会で医療機能情報提供制度の報告項目の見直し、整理について御議論いただいたところですけれども、その中で1項目、外国人の患者への対応のみ今回も引き続き御議論いただきたいと思っております。
まず、前回の検討会での議論を3ページ目に簡単に整理させていただいております。
事務局といたしましては、この外国人の患者への対応につきまして、先生方から御指摘いただきました点は大きく2つになると思っておりまして、1つ目が、上側3つが該当いたしますけれども、報告義務の範囲と任意での報告という点。2つ目が、下側3つが該当いたしますが、報告内容の明確化という2つの論点があると考えております。
続きまして、4ページになりますが、前回の検討会で御指摘いただきました点を踏まえまして、修正案をお示しさせていただいております。
まず御指摘の1点目、報告義務の範囲と任意での報告という点になりますけれども、一番下側にお示しいたしましたサポート体制の整備につきまして、前回の検討会で診療所や歯科診療所、助産所も報告義務の範囲に含めるべきではないかという御意見をいただきまして、事務局から修正について御提案をさせていただいておりましたけれども、今回改めまして報告義務の対象外とすることについて御提案をさせていただきたいと考えております。
その理由といたしまして、ここでいう「サポート体制の整備」の意図するところを補足させていただきますけれども、外国人の受け入れに関して、組織全体として担当職員の配置や担当部署の設置により、外国人の受け入れに関する一連のサポート体制を整備しているかどうかということになります。
ここでページをおめくりいただきまして、6ページに病院での調査結果をお示ししております。病院では「部署あり」というところと「部署はないものの専門職員あり」というところが合わせて約200施設程度が該当するとの結果が得られております。また、前回の検討会後に改めて関係団体に報告義務に関して確認をさせていただきましたところ、今回のサポート体制の整備に関する報告については、報告義務の対象外というところに御賛同いただいているところです。
4ページにお戻りいただきまして、そのため、改めまして、今回診療所、歯科診療所、助産所は報告義務の対象外として御提案させていただいております。
また、報告義務の対象外の場合の任意での報告という点につきましては、本制度自体の枠組みになるのですけれども、本制度が、法に基づく信頼性の高い情報による正確な情報提供の観点から、省令、告示に基づく標準項目として患者が医療機関を選ぶ入り口の情報を規定し、検索システムで情報提供を行うという制度になりますため、事務局といたしましては、医療機関によるさらなる情報提供につきましては、医療広告の枠組みでホームページ等を活用していただきたいと考えております。
続きまして、2点目、報告内容の明確化につきまして、対応可能な時間帯が分かりにくい、「総合的な対応」という言葉が分かりにくいとの御指摘を踏まえまして、対応可能な時間帯等を記載するための特記事項欄を設定するとともに、常時という記載については24時間対応を求めているわけではなく、診療時間内の対応を意味しておりますので削除、「総合的な対応」を「サポート体制の整備」と修正し、改めて御提案をさせていただいております。
以降のページにつきまして、参考資料など前回と同様のものをお示しさせていただいております。
資料2の御説明は以上でございます。
○尾形座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局から説明がございました医療機能情報提供制度に関する前回の議論の整理案につきまして、御議論をいただきたいと思います。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 山口でございます。
前回、診療所であっても積極的に取り組んでいるところがあるのだとしたら報告をしたほうがいいのではないか、していないところはしていないと出すだけだからというような趣旨の発言をいたしましたけれども、今回整理していただいたものを見ていますと、4ページの3のところがやはり複数の部署が配置されている医療機関と読めます。ということからすると、診療所、歯科診療所、助産所というのは該当するところが圧倒的に少ないのではないかなと思いましたので、今回の御提案で私はいいかなと思っています。
ただ、外国人の患者の受け入れというのは、これから短い期間で変わっていく可能性もあると思いますし、診療所であっても機能をかなり備えるようなところも出てくる、既に出てきているかと思いますけれども、そういうことを考えますと、今回はこれでいくとしても、できるだけ短いスパンで確認作業をしていただいて、ぜひ時代に合わせた情報提供ができるようなシステムにしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
それ以外については御提案どおりで私は賛成でございます。
○尾形座長 ありがとうございました。ごもっともな御要望かと思いますので、事務局は引き続き検討をお願いしたいと思います。
小森構成員、どうぞ。
○小森構成員 教えていただきたいのですけれども、4ページの人と機械の違い。1番と2番ですけれども、人がいるということは、例えば英語をしゃべれる人がいます。でも、他の外国語はしゃべれません。だけれども、機械だったら2番はオーケーと。1番と2番の違いは何を意味するのですか。人がいるかいないかですか。言葉をしゃべれる人がいるということは、通訳があるから機械よりも優秀だということを分けたいわけですか。ここはいま一つ、時代的には機械があれば、通訳するものがあれば人が介する必要性はないのではないかなといつも思うのですけれども、いかがでしょうか。
○尾形座長 これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○熊木総務課長 ありがとうございます。医政局総務課長の熊木であります。よろしくお願いします。
基本的な趣旨は、ここは最初の2つが外国人との言語でのやり取りの手法、モードであります。ざっくり言うと1番が人での対応、2番が機器での対応という整理でございます。どちらが優れているということではないと思います。他方で、どちらかを落として1つだけ記載するというよりは、いろいろなメリット、デメリットがあると思いますので、そういう意味では2つとも載せておくのが適当ではないかというのが事務局の考えでございます。よろしくお願いいたします。
○尾形座長 小森構成員。
○小森構成員 例えば、英語の問題のない医師の私が週に1回だけ病院にいます。それがこの3番でいう全てを最後まで付き合えば、1番から3番まで全て網羅できるという形になるわけですね。英語を全て完璧にしゃべれる一人の医師が対応すれば、全部可能だと。それが週に1日いたら病院の場合は全てに丸がつくということですね。そういう判断になってしまうのですが、それでいいのですか。
○尾形座長 事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 御質問ありがとうございます。
職員が外国語で対応できるということにつきましては、1番の項目が該当すると事務局は考えております。
○尾形座長 小森構成員。
○小森構成員 ということは、3番はそれ以外に他言語をしゃべる事務員が専属にいる、もしくはサポートをする人が1人だけその仕事に専従するということですか。いつも専任や専従という言葉をよく使われますけれども、3番の場合は大きな医療機関でそれに専従するような職員がいるということを示しているわけですか。それとも、診療所だったらそういう人はいませんよね。この辺のことはどうなのでしょうか。例えば中国語をしゃべれる職員が一人でもいれば1番になるわけですね。看護師で一人でも中国語をしゃべれれば、英語をしゃべれなくても1番に属していると丸をつけていいわけですね。
○山内総務課長補佐 1番につきましては、例えば英語なら英語、中国語なら中国語という形で対応することができる外国語の種類をお示しいただくような形になっておりまして、英語に対応できる職員の方がいらっしゃれば英語、中国語に対応できる職員の方がいらっしゃれば中国語というような形で御報告をいただく形になるかと考えております。
○小森構成員 そうすると、訪日外国人のほかの会議があったわけですけれども、それと同じように、言語を選んで、その下に何語で対応できるかという欄が出てくるということになるわけですね。
○山内総務課長補佐 そのとおりでございます。
○小森構成員 おおむね分かりました。了解です。
○尾形座長 よろしいですか。
大道構成員、どうぞ。
○大道構成員 先ほど少し話があったのですが、任意項目に関しては、ここではたまたま外国人対応ですけれども、バツのところは書かないで、バツのところはホームページで広告すればいいのではないかという表現がありましたが、これは先ほど言われたように公的な情報案内システムですので、正確でかつ正しい情報を皆さんにお示しする必要があるということはよく分かります。ですから、それだけに、今、小森構成員も疑義を挟まれましたけれども、それぞれの項目のきっちりした定義に基づいて、誰もが分かるような場合分けも含めて、そういう項目立てにしておかなければいけないのではないかなと思います。
今回、1番、2番、3番の順番が変わったので、前回よりはちょっと分かりやすいかなということはあるのですけれども、実は受け入れ体制の中で、1番と2番というのは同じように、初見のときというか、一番入り口のところでどうするかという話です。3番は出口まで含めてどうするかという話なので、シーンは若干違うのです。ですから、場合によれば、3番は院内の、あるいは自院に関係するNPO法人に委ねるという手もあるわけです。そうしている病院もあります。その辺りがなかなかきちんと分けられないところなので、もう少しこれは実際に動かしてみて、何年かたってもう一回再評価してみるという項目に当たるのかなと思います。
○尾形座長 確かに告示の表現だけでは分かりにくいところはどうしても出てくると思うので、その辺は制度を動かしていきながら、大道構成員がおっしゃるように再検討が必要な部分が出てくるかと思います。それから、できるだけ分かりやすく、疑義解釈などによって伝える努力が必要かと思います。
山口構成員、どうぞ。
○山口構成員 今の大道構成員の御意見に関連して質問したいのですけれども、今おっしゃったように、例えば病院内には部署がないけれども、ほかの団体に委託していてそれを院内で展開しているといった取組をしている病院の場合は、報告としてはどういう報告の仕方になるのでしょうか。ここに報告する対象となってくるのでしょうか。
○尾形座長 これは御質問ですので、事務局、お願いします。
○熊木総務課長 ありがとうございます。
今おっしゃられたケース、大道先生のお話も山口先生のお話も、事務局としては引き続きここでの御議論を受け止めさせていただいて明確化に努めていきたいと思います。現時点で、率直に申し上げますと、外部に委託している場合に部署があるとみなし得るかどうかについては、実態を把握させていただいた上で結論を出すべきことかなと考えますので、本日についてはそこについての結論は保留させていただいて、実態、状況を確認させていただいて、もし必要があればそれを明確化する。これは今、山口先生がおっしゃられたことに限らず、大道先生がおっしゃられたようにいろいろなことであると思いますので、そのように対応していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○尾形座長 山口構成員、よろしいですか。
○山口構成員 はい。よろしくお願いします。
○尾形座長 ほかはいかがでしょうか。
三井構成員、どうぞ。
○三井構成員 今の3番の追加なのですが、各47都道府県に行政のほうとしてはワンストップ窓口を設置されているというところがあると思うのですが、そのワンストップ窓口の機能の部分も精査していただいて、例えばワンストップ窓口がこのような総合的なサポートをする体制ができたら、各診療所、歯科医院等もそこへ参画しやすくなるということがありますので、そこの検討のほうもよろしくお願いしたいと思います。
○尾形座長 分かりました。これも事務局に検討をお願いしたいと思います。
福田構成員、どうぞ。
○福田構成員 福田でございます。
今回のコロナ禍におきまして、地方で入院調整を行っている立場から状況をお伝えしますと、今回外国人の方も感染者の方が相当いらっしゃいまして、患者を受け入れる病院におきましては外国語対応に相当苦慮しているという状況にあります。例えば英語を話される方であれば一定程度医師が対応可能であっても、多様な言語を話される患者さんがいるといった中で、専用のアプリも活用されておりますが、いわゆる標準語といいますか、それがなかなか話せなくて、癖のある言葉ですとアプリでは対応できないというようなこともございます。
それから、先ほどお話がありましたワンストップ窓口ということもありますけれども、ワンストップ窓口であっても、例えば24時間対応可能なのかということになりますと、その辺も実態としては難しくて、休日、夜間で医療現場での対応に苦慮しているというようなことがあります。もちろん多様な言語に病院内の職員でオールマイティーに対応できるというような状況はほとんどありませんので、外部のいろいろな、国際関係の団体の御協力をいただいたりしているわけですけれども、現場では外国語対応には非常に苦慮しているというこのコロナ禍の状況でございます。
○尾形座長 ありがとうございました。
ほか、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、本件につきましても、いろいろ貴重な御意見をありがとうございました。全体として事務局から示された告示案につきましては大きな御異論がなかったと受け止めさせていただきます。これで進めてもらいたいと思いますが、複数の委員の方から御意見がありましたように、実際にこれを動かしていくといろいろ解釈等問題が出てくると思いますし、ぜひその辺は事務局のほうでしっかり対応していただきたいと思います。
本件につきましても、事務局案で進めさせていただきたいと思います。
続きまして、議事「3.令和3年度概算要求について」ということですが、これも事務局からまず資料の説明をお願いいたします。
○山内総務課長補佐 資料3について御説明をさせていただきます。
令和3年度概算要求についての御報告になります。
ページをおめくりいただきまして、まずネットパトロール事業になります。
ネットパトロール事業につきましては平成29年度から実施しております。これまでは主に青色でお示しした1番と2番の部分を実施してまいりましたけれども、来年度はピンク色でお示しした3、4、5、6番の項目について増額要求をしているところになります。
このうち、特に5番の消費者庁等との連携について、これまでネットパトロールは一般からの通報をメインに運用してまいりましたけれども、こちらはネットパトロール事業者が自ら不適切なウェブサイトを探しにいく能動監視を強化するための取組になります。これまで検討会の先生方からも御指摘をいただいておりましたけれども、一般の方が不適切であると気づきにくい広告があるのではないかという懸念がございますので、ネットパトロール事業者が自ら不適切なウェブサイトを探しにいく能動監視を消費者庁等と連携しながら強化していく必要があると考えております。
ページをおめくりいただきまして、2番目は医療機能情報提供制度の関連になります。
今年度は全国統一システムの構築に向けたシステム要件の精緻化や公表項目の整理に関する調査研究を実施してまいりましたけれども、来年度につきましては、全国統一システムの構築に着手するために必要な経費を要求しております。
ページをおめくりいただきまして、3番目は医療の質向上のための体制整備事業になります。
こちらは昨年度より医療の質向上に取り組む団体等の情報を団体間で共有するとともに、それぞれの取組を支援することにより、医療の質の向上をサポートするための事業を実施しております。来年度も引き続き本事業を継続して行うために必要な経費を要求しております。
以上の3事業につきまして、まだ要求段階でございまして、事業内容や実施時期等には変更があり得るものにはなりますけれども、予算が獲得できました際には対応をしっかりと検討してまいりたいと考えております。
御報告は以上でございます。
○尾形座長 ありがとうございました。
ただいま事務局より御報告がありました令和3年度の概算要求につきまして、皆様から御意見等があれば頂戴したいと思います。
三浦構成員、どうぞ。
○三浦構成員 三浦です。
1つ質問です。3ページで赤字の部分が来年度強化するということで、増額要求とおっしゃったのですが、これは金額を見ると今年度と変わっていないようなのですが、それはほかの事業にかける経費が減らせるということなのか、新たに事業に盛り込むことでその辺りはどうなっているのかをお聞きしたいです。
○尾形座長 この辺、やや異例な話かと思いますが、事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 増額分は、資料の右上のところに「上記のほか、緊要な経費については事項要求」と補足しておりまして、来年度の要求につきましては、項目について要求をするという形で運用させていただいているところでございます。
○三浦構成員 分かりました。ありがとうございます。
○熊木総務課長 事務局でございます。
補足しますと、来年度要求は実はコロナの関係があったことから、異例の要求形式になってございまして、基本的に一般的なものは金額を入れて要求させていただいた上で、コロナに関係するようなものにつきましては事項だけ要求させていただいて、金額については年末に決着するという形の要求形式になっています。若干異例な形でございます。
そこで今申し上げましたのは、実は金額が入らない形での要求も含めて要求させていただいているので、それについては年末までに決着するということで申し上げさせていただいたということでございます。
○尾形座長 コロナ禍の中でやや異例な概算要求なのだろうと思います。
城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 ありがとうございます。
同じく3ページのネットパトロール事業の能動監視の強化というところでの予算をつけるというお話ですけれども、この強化に関しては以前も御質問したと思いますが、人的な増強も含めた強化なのか、それとも、いわゆるシステムを使って開発をして、自動的にキーワード等を入れていくと検索が可能になるような形の、要するに新たな監視システムを開発するための予算要求とされているのか、その辺りはどちらなのでしょうか。
○尾形座長 これはいかがでしょうか。事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 御質問ありがとうございます。
医療広告につきましては、それぞれの事例について個別の判断が必要になっているというところもございまして、来年度以降につきましても事例を一つ一つ丁寧に対応していきたいと思っておりまして、まずは人員の増強というところから検討させていただきたいと考えております。
○尾形座長 城守構成員、どうぞ。
○城守構成員 ありがとうございます。
確かに最終的には精緻なチェックをしていかなければならないというところで、人による監視ということになろうと思いますが、まず網羅的に網をかけるという意味においては、何らかのコンピューターなどによるシステムを開発されていくということも必要ではないかと思いますので、また今後御検討のほど、よろしくお願いしたいと思います。
○尾形座長 ありがとうございました。
福長構成員、どうぞ。
○福長構成員 福長でございます。
小さなことで質問なのですが、真ん中のところに期待される効果が書いてありますけれども、「目標監視件数」と書かれているのですが、件数を増加するではなくて「目標」と書かれているのは何か意味があるのかなというところで、それを教えていただきたいということ。それで、具体的に例えば令和元年度について、以前御報告があったかと思いますけれども、能動監視で230件ぐらい、通報で審査したものが1,000件ぐらいということだったと思いますが、令和3年度については目標というのはどのぐらいと考えていらっしゃるのか、そこら辺を教えていただければと思いました。
○尾形座長 目標監視件数ということですが、事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 御質問ありがとうございます。
この目標とさせていただいているところでございますけれども、一般の方からの通報というのが、一律ではなくて増えたり減ったりと波があるというところもございまして、一定の目標というような形で設定させていただいているところでございます。
来年度以降の目標件数につきましては、これまでの2倍程度には増やしていきたいと考えているところにはなりますけれども、そこについても今年度の状況等も踏まえまして改めて検討させていただきたいところになります。
○福長構成員 ありがとうございました。
○尾形座長 よろしいでしょうか。
幸野構成員、どうぞ。
○幸野構成員 ありがとうございます。
3番目の医療の質向上のための体制整備事業について質問したいのですが、本事業は医療機関が提供する医療の質の向上あるいは標準化につながるということで、非常に大切な事業であり、病院関係者だけではなく保険者や患者にとっても非常に関心が高い内容だと思っています。しかしながら、事業を実施していくのは大変なパワー、労力も必要な事業ではないかと思っているのですが、本事業において、具体的な取り組みの共有・普及をするということなのですけれども、臨床指標の標準化がどこまで進展し、どのように公表が行われるのか、いわゆる事業のアウトプットについて、病院関係者以外の保険者や一般国民がこの事業の進捗についてどのように知り得るのかを教えていただきたいです。
○尾形座長 これも御質問ですので、事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 御質問ありがとうございます。
医療の質向上のための体制整備事業につきましては、昨年度より開始しておりまして、まだ準備を進めているという状況になりますけれども、この検討会の中で事業報告につきましては改めてさせていただきたいと考えているところになります。
○尾形座長 幸野構成員、どうぞ。
○幸野構成員 昨年6月に本事業を受託しています日本医療機能評価機構から事業の御説明があったかと思います。もしよければその後の進捗について、日本医療機能評価機構から今の進捗状況などについて、今後どのような方向で事業を実施するのか、プロセスも含めて一度お聞かせいただきたいと思うのですが、それについてはいかがでしょうか。
○尾形座長 事務局、いかがでしょうか。
○山内総務課長補佐 ありがとうございます。改めまして医療機能評価機構からの事業報告等させていただく予定としております。
○幸野構成員 よろしくお願いします。
○尾形座長 ありがとうございました。
小森構成員、どうぞ。
○小森構成員 5ページの内容も質問してよろしいですか。
これの予定で、今のところ要求額はゼロになっていて、最終的にまだ時間はかなりあると思うのですけれども、このプロジェクト管理というところで、まだコロナの影響もあって病院の経営状況もよくなくて、電子カルテになっていない医療機関もまだたくさん、病院のサイズでもまだあります。そういう中で、これはどんどん電子化していくわけですけれども、今、どの辺までシステムの構築などが進んでいるのでしょうか。マイナンバーカードを配って、言ったらそれが病院によっては電子カルテに直結するようなシステムが来年にもできると言われていて、それが我々で言う診察券にも値するというところまで説明はいただいておりますが、電子カルテになっていない医療機関もまだあって、そういうところは当然そういうことは全くできないわけであって、ナショナルデータベースを使ってとずっとなっているわけですけれども、これは一体どの程度まで進んできているのでしょうか。
○尾形座長 これも御質問ですので、事務局、お願いします。
○山内総務課長補佐 まず紙運用をされている医療機関の扱いについてどのようになるのかという御質問と理解しておりますけれども、現状、紙で御報告いただいている病院、診療所等につきましては、統一システム稼働後も紙運用が可能となるよう対応させていただきたいと考えているところでございます。
○熊木総務課長 補足いたします。
この予算事業については、御案内のとおり、医療機能情報提供制度が都道府県ごとの仕組みになっているということで、そうすると、都道府県ごとに状況が異なるということがありますので、厚生労働省として全国的な検索サイトを構築していこうというものでございます。
したがいまして、予算上は、今年度は特になかったものでありますが、来年度そういうものに取り組もうということで、これも金額は入ってございませんけれども、事項として要求させていただいて、それがしっかりと取れるように努力させていただき、取れればそういうシステムを構築していくということでございます。
先生から御質問がありました、その他のいろいろな電子カルテの進捗などとの関係ということだろうと思いますが、それは引き続き行っていくということでございます。現在、電子カルテにつきましては、まだどちらかというと標準化するという局面でもあると思いますので、それについては引き続き着実に進めていきたいと思いますので、そちらについてはまたきちんと情報提供、情報共有ができるようにしていきたいと思います。
以上です。
○尾形座長 小森構成員、よろしいですか。
○小森構成員 ありがとうございました。
○尾形座長 ほかはよろしいでしょうか。
三井構成員、どうぞ。
○三井構成員 三井です。
3番目の医療の質向上のための体制整備でありますが、先ほどからもお話が出ました医療機能評価機構のほうが主に担っておられるということでございますけれども、ここの部分で、これは要望なのですが、歯科は欠落しているのです。医科と薬科に関しましてはきちんとした制度運用がなされておりますが、歯科は全く欠落しているというところでございますので、今後整備されていくときには歯科のほうも含めて整備していただきたいという要望でございます。
○尾形座長 御要望として受け止めさせていただきます。
ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、いろいろ御意見、御要望をいただきました。ぜひ事務局は予算の確保に向けて頑張っていただきたいと思います。
ほかに特に御意見はございますか。よろしいですか。
特にほかに御意見がないようでしたら、本日はこれまでとさせていただきたいと思います。
事務局のほうから何かございますか。
○山内総務課長補佐 本日は一般傍聴の制限をしていることから、議事録につきまして可能な限り速やかに公表できるよう、事務局として校正作業を進めてまいります。構成員の先生方におかれましても、御多忙中とは存じますが、御協力くださいますようお願い申し上げます。
次回の日程等につきましては、詳細が決まり次第改めて御連絡をさせていただきます。
○尾形座長 お聞きのとおりでございまして、議事録の修正をできる限り早くということでよろしくお願いしたいと思います。
それでは、少し早いですが、本日は以上をもって閉会としたいと思います。
本日は大変お忙しい中、どうもありがとうございました。

 

照会先

医政局総務課

代表:03-5253-1111(内線4098)