第98回労働政策審議会障害者雇用分科会(議事録)

日時

令和2年8月21日(金)10:00~12:00

場所

オンラインによる開催(厚生労働省職業安定局第1会議室)

議事

○阿部分科会長 皆さん、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから「第98回労働政策審議会障害者雇用分科会」を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところを御参集いただきましてありがとうございます。
本日の分科会はZoomによるオンラインでの開催となります。開催に当たって、事務局から説明がありますのでよろしくお願いいたします。
○池田障害者雇用対策課課長補佐 障害者雇用対策課課長補佐の池田です。本日が初めてのZoomによるオンライン会議ということで、簡単に操作方法について御説明させていただきます。
事前にお送りさせていただいております「会議の開催・参加方法について」を御参照ください。現在、皆様の画面には、我々事務局がおります厚生労働省の会議室の映像及び各委員の皆様が映っているかと思いますが、まずはその下のマイクのアイコンがオフになっていることを御確認ください。本日、分科会の進行中は、委員の皆様のマイクをオフとさせていただきますが、御発言をされる際にはリスト内の「手を挙げる」ボタンをクリックし、分科会長の許可があった後にマイクをオンにして、お名前を名乗ってから御発言いただきますようお願いいたします。アイコンの赤い斜線がなくなれば、マイクがオンになったということになります。
また、会議の進行中、通信トラブルで接続が途切れてしまった場合や音声が聞こえなくなった場合など、トラブルがございましたら、事前にメールでお送りしております電話番号まで御連絡いただきますようお願いいたします。なお、通信遮断などが生じた場合には、分科会を一時休憩とさせていただくこともございますので、御容赦くださいますようお願いいたします。オンライン会議に係る説明については以上となります。
○阿部分科会長 ありがとうございました。議事に先立ちまして、事務局である職業安定局の幹部に異動がありましたので御報告をいたします。田中職業安定局長、それから宮原雇用開発企画課長がそれぞれ就任されております。
本日の出欠状況ですが、本日は門﨑委員が御欠席となっております。また、達谷窟高齢・障害者雇用開発審議官におかれましては、所用のため途中からの出席と伺っております。
それでは、議事に入りたいと思います。カメラの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
本日の議題ですが、1つ目が障害者雇用率の0.1%引上げの時期について、2つ目がその他となっております。では、議題1「障害者雇用率の0.1%引上げの時期について」、事務局から説明をお願いいたします。
○小野寺障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長の小野寺でございます。資料1に基づきまして御説明を申し上げます。
まず、資料1の1ページ目ですが、前回、7月31日にそれぞれの委員から頂きました意見につきましてまとめてございます。ざっと御紹介申し上げます。使用者側代表からの意見といたしましては、まず政令規定に基づき年度内に引き上げるということについてですが、これについてはこれまでの経緯も踏まえて非常に重く受け止めているという中で、しかしながらコロナの影響が非常に大きく、経済危機のみならず、現状の雇用の維持に当たっても、一般の社員について緊急かつ大規模に全社的な在宅勤務が進められる中で、障害者自身が携わっていた業務が大幅に減ってしまっているところでありますので、障害者の働き方・業務内容についての見直しに時間が掛かるということでして、現行の雇用の維持にもそういった立て直しの時間とその先にある採用活動ということで、これらを含めて、ある程度時間的な猶予というものが必要であるという御意見だったと思っております。したがいまして、引上げの時期については最大限後ろ倒しをしてほしいということでありました。また、これに加えまして、例えば引上げ後一定期間、企業名公表の猶予や納付金額の引下げ、業績による経過措置の設定などについても御要望がありました。
次に、労働者代表の御意見でございます。全体として、各企業においての様々な状況については一定の理解ということでありましたが、これまでの様々な危機の場面においても、法定雇用率について、例えば一時的に引下げといったことはやってこなかったことを重く受け止め、事務局案1月1日が妥当ということでございました。もし、仮に若干の後ろ倒しということであっても、年度内の引上げというのが不可欠であるという強い意見と、もしこれを猶予するといったような、後ろ倒しをするといったことになると、次回、令和5年4月に予定をしております次の引上げの時期に対し、時間的猶予が短くなってしまうということへの影響も懸念がされるというところでありました。
次に、障害者代表の御意見でございます。一番弱い立場である障害者の雇用率ということ、これまでせっかく4者で積み上げてきた中で、コロナだからといって後ろに延ばすということは不適当ではないかということでありました。仮に、これまで障害者が補助的な業務に従事されていることが多かったとすれば、これを機会に是非働き甲斐のある仕事ですとかテレワークでできる仕事を創出していくことを考えてほしいといことでした。特にテレワークなど、新しい働き方の工夫ということもしながら、更に障害者雇用を進めていくべきということで、事務局案どおりとしたいという御意見でございました。
公益側の意見でございますが、障害者雇用自体は景気と必ずしも連動しておらず、一般の景気等と雇用率をどうするかという議論を一緒にするのは危険ではないかという御示唆がございました。振り返ってみても、リーマンショック、金融危機、様々ありましたが、その間においても雇用障害者数、実雇用率は上がってきているという中で、現状において引上げ時期を変更する根拠というのは見当たらないということで、1月1日施行が妥当という意見が主だったところでありました。ただ、努力している企業に対してどう報いていくか、その対応策について検討する余地があるのではないかといった御意見もありました。
ということで、4者それぞれの立場で御意見を頂きました。労働側、障害者側、公益側につきましては、事務局案1月1日が妥当というのがおおむねの方向でありましたが、使用者側の方からは一部、予定通り引き上げる現状に全くないというような強い御意見もあったところです。ただ、全体としては、年度内引上げということについて、一定の理解を頂いたのではというように思っております。ただ、先ほども御紹介したように、雇用の維持、新たな雇入れについて、その取組を進める上での時間を要するということから、最大限の後ろ倒しをしてほしいというような強い意見がございました。
2ページ目に移ります。こうした4者それぞれの御意見を踏まえまして、政令規定どおりに年度内の引上げということは、これはやらざるを得ないと思っておりますが、特に使用者側等の企業の実態等も踏まえ、原案、令和3年1月1日と引き上げとしておりました事務局案につきましては、令和3年の3月1日として再提案をしたいと考えております。
その上で、2.3%への引上げに向けまして、支援策を強化したいというように考えております。まず、ハローワークにおきまして、令和2年6月1日時点の雇用状況が出てまいりますので、それらを踏まえて、この2.3%に引き上げることで未達成となってしまう企業、昨年6月1日の状況に照らしてみますと2,700社程度あるかと見込まれておりますけれども、これらの企業に対してと、それから今回のコロナの影響によって事業内容見直しが迫られる、あるいはテレワークの導入が急速に進展したことによって、障害者がこれまで携わっていた業務が減少してしまっている企業に対して、関係機関と連携した企業向けチーム支援を強化したいと考えております。
3ページに、企業向けチーム支援につきまして資料を載せております。これまで、この企業向けチーム支援というのは、全く障害者を雇っていない雇用ゼロ企業、ここをメインに御支援を申し上げてきた枠組みであります。図の中ほどの就職支援コーディネーターを全国のハローワークに113人配置をしておりますが、このコーディネーターが中心となりまして、企業に様々な提案を行いながら、就職前の準備段階から定着支援までの一貫した支援を行ってきたところであります。
2ページ目に戻っていただきまして、この支援を通じまして、従前の取組の実績といたしましては、令和元年度については支援対象企業者数約1,600社であります。そのうち、新規雇用をした企業が雇入れ支援をした企業の約4割弱という実績がございます。また、これと併せまして、残念ながら離職を余儀なくされた障害者に対しましては、早期再就職実現に向けました障害者向けチーム支援を集中的に実施をしたいと考えております。
求職者向けチーム支援につきましては、4ページに関連の資料を載せております。障害者向けチーム支援のほうにも、やはり同じくコーディネーターがおりまして、就職に向けた取組を進めているのですが、全国に300人配置しております。求職者を中心に、求職者の支援に携わる関係機関と一体となりまして、就職から定着まで一貫した支援を実施しているところであります。ですので、チームの構成要員としては、福祉施設の関係者あるいは就労支援、それぞれのお立場から求職者に対して支援をされている方たちが、広く一体となって進めてまいるということでございます。
就職準備段階、それから職業紹介に当たっては、各種助成金、10月以降、雇用と福祉連携の中で創設しております、つなぎ支援等も通じまして、積極的に職業紹介をし、マッチングを図り、更には定着の支援等、引き続き行うというような形で一貫した支援を行ってきたところです。
2ページ目に戻っていただきまして、この求職者向けチーム支援におきましても、令和元年は4万強の支援対象者に対して支援を行い、就職者については就職率54.1%ということで効果を上げております。こういった取組を、コロナの影響を受ける企業、あるいはコロナの影響で解雇されたような障害者を中心に、重点的にやっていくことを考えております。それから、企業からのお声としてありましたように、仕事自体の見直しを図っていかなければならないといったような企業や障害者の求めに応じて、地域障害者職業センターが中心となりまして、職務の選定・創出、あるいは配置転換等に関して専門的な助言等を積極的に行ってまいりたいと思っております。
それから今回、休業等からほぼ通常どおりの勤務に戻っている企業も多いかと思いますが、いまもってまだ不安定な就業体制、あるいは自宅待機等に置かれているような障害者については、当然不安定な状況の中で精神的にも安定しないといったことも、お声としては聞いているところであります。これに対しては、障害者就業・生活支援センターにおいて、生活支援担当者のほうで様々そういった状況を把握して支援をしているところでありますが、障害者就業・生活支援センターは、当然生活と就業が一体となっての支援ということでありますので、就業支援担当者と生活支援担当者がそれぞれ連携しながら、必要に応じて課題の把握をした段階で、企業に対しても例えば有益な職業訓練ですとか、休業期間における様々な取組についてのノウハウの提供ですとか、後押しをしていきたいということで、障害者就業・生活支援センターについても、そういった支援の推進についての通知を出していきたいと考えております。
足元のコロナのみならず、今後の働き方としてテレワークは大変可能性のある働き方でありますので、テレワーク等を進めていく上での様々な支援の強化、AI等の進展に基づきまして、障害者の職域の変動というものもこれから見込まれるところでありますので、新たな職域の開発ですとか、何らかの示唆につながるような研究も引き続きやっていきたいというように考えております。
こういったことを通じ、今回の場合は新たな予算措置等があったわけではありませんので、あくまでも現行の枠組みでございますが、積極的に持てる行政資源を使いまして、様々な機関とも連携を図りながら、障害者お一人お一人が能力を発揮でき、活躍のできる職場環境の整備ということで、促進をしてまいりたいと考えてございます。
2ページの※印、各論として使用者代表から頂きました様々な御要望について、前回も多少御説明をしたところでありますけれども、改めて御説明させていただきます。まず、一定期間における企業名公表の猶予等について措置できないかという御意見がございました。これにつきましては、資料の一番最後のページに、改めまして雇用率達成指導についての流れを載せておりますので、これに基づきまして御説明させていただきたいと思います。
これは2015年の雇用状況報告に基づきました実例として載せておりますが、例えばX年6月の雇用状況に基づき未達成だった企業について、その年の6月1日の状況で、この基準の2つ目の四角囲みにありますような、実雇用率が前年の全国平均実雇用率未満、かつ不足数が5人以上であることといったような○1から○3の基準に該当する場合、左の雇入れ計画作成命令の対象となるわけですが、6月1日の時点ですぐにということではなく、年末までの取組を行っていただきまして、年末の時点で、仮にこの右側の基準をクリアできなかった場合に、計画の作成を命令させていただくという流れになります。
2015年の実例で申し上げますと、6月1日の状況で御報告を頂いたのが約8万8,000社ございますが、そのうちの約4万7,000社が雇用率を達成していなかった企業であります。そのうち、6月1日の時点で2つ目の四角囲みの基準に該当したのが2,000社弱でありますが、年末までの取組に基づいてその基準をクリアした所を除く275社に対しまして、雇入れ計画の作成命令をさせていただいております。
この未達成の275社につきましては、2年間の計画の1年目の終わりに当たって、計画の実施状況について、3つ目の四角囲みの基準にありますようなものに照らして取組状況を評価いたしまして、取組が進んでいない場合には、適正実施勧告というものをさせていただいております。そこで、275社のうち84社と絞り込まれるわけであります。その後、2年間の計画の終期、12月31日時点で、やはり取組の状況について、その時点における評価をいたしまして、そこでクリアしていなかった場合には特別指導に移っていくということで、それが24社となります。更にその上で、その後の状況に照らしまして、企業名の公表というステージに移っていくということであります。
2015年の実例で書いておりますが、言ってみればX年から開始したものが、X年の4年後にこういった状況にあるということで、かなり息の長い指導を繰り返した上でも、なお取組に進展が見られなかった所にのみに対して、企業名公表というところに至りますので、今回、コロナの状況という足元の状況から、すぐに企業名公表猶予というところには至らないであろうということであります。
前回、御説明した東日本大震災の際の企業名公表の猶予ですが、東日本大震災の被災地においては、前提となる特別指導がとてもできる状況ではなかったということで、企業名公表を見送ったという流れがありますので、今回のケースの場合においては、過去の例等に鑑みても、あるいは今御説明申し上げました雇用指導の流れを踏まえましても、猶予するということには至らないであろうということで考えております。
2ページ目に戻りまして、納付金額の減額ですとか、各企業の業績等に照らした猶予策といったことにつきましても、そもそも雇用率制度あるいは納付金制度の根幹に関わる趣旨に照らして慎重に検討が必要ということでありますので、措置については困難であるということが事務局としての考えになっております。
少し長くなりましたが、説明としては以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○阿部分科会長 ありがとうございました。それでは、質疑応答に移ります。御質問や御意見がありましたら、「手を挙げる」ボタンをクリックしていただき、私が指名した後に、視覚・聴覚障害者の方々の皆様への情報保障の観点から、お名前を名乗って御発言いただくようお願いいたします。いかがでしょうか。それでは、池田委員お願いいたします。
○池田委員 ありがとうございます。経団連の池田です。今回、原案の2021年1月1日を最大限後倒し、2021年3月1日とする対応方針案を示していただいたことは、コロナ禍の下で、障害者雇用が直面する大変厳しい現状に御配慮いただいたものと受け止めています。
前回お伝えしたとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済危機と在宅勤務の緊急的かつ大規模な普及の2点から、障害者雇用に大変厳しい影響を及ぼしています。第1の経済危機に関して、本年4~6月期のGDPが前期比年率27.8%の減と戦後最悪の落ち込みとなっています。ワクチンや治療薬の開発、普及のめどがいまだ立っておらず、今後感染症拡大が長く継続すれば、経済回復の遅れが想定され、雇用全体に更なる悪影響が及ぶことを懸念しています。
そして第2に、何より深刻な問題は、感染防止のために緊急的かつ大規模に実施された在宅勤務などの新しい働き方が、今後、デジタル化の進展と相まって定着することで、障害を持つ社員の方々に従来担っていただいた様々な業務が消滅することです。これまで、障害者雇用に懸命に取り組んできた企業ほど、現場の対応に苦慮しており、障害者の業務や働き方を抜本的に見直さなければならないという非常に難しい局面を迎えています。是非とも、この点につき、改めて御理解いただきますようお願い申し上げます。
その上で、効果的な支援策の検討と実施について、お願い申し上げます。障害者の雇用促進のため、雇用率を引き上げていく意義については理解をしています。しかし、多くの企業が厳しい経営環境にある中、障害者雇用の現状を踏まえた効果的な支援策がないまま雇用率を引き上げることにより、障害者雇用に取り組むことができる企業と、できない企業との間で二極化が生じ、弊害がもたらされるのではないかと懸念しています。
対応方針案では、新たな支援強化策が打ち出されています。例えば、資料5ページ以降では、地域障害者職業センターによる職業選定・創出の支援の流れが紹介されていますが、このような支援の方法や内容も、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えつつ、業務のデジタル化も想定し、速やかに大きく見直す必要があると考えています。
厚生労働省におかれては、コロナ禍を受け、企業の障害者雇用がどのような課題に直面しているのか、引き続き把握に努めていただき、雇用の質の維持・向上に向けた効果的な支援について御検討をお願いしたいと思っています。
最後に、今後の分科会について、本分科会では雇用率制度のあり方について議論を進めていくと伺っています。使用者側の問題意識については、かねてより様々な機会を通じてお伝えしてきました。障害者の一層の活躍を前提としつつ、コロナ禍による急速な変化に対応すべく、企業が懸命に取り組んでいる実態について是非御理解をいただき、議論を進めていただくようお願い申し上げます。長くなりましたが、以上です。よろしくお願いします。
○阿部分科会長 ありがとうございました。では、御意見として伺います。事務局から何かありますか。
○小野寺障害者雇用対策課長 大丈夫です。
○阿部分科会長 それでは、御意見として伺います。続いて、仁平委員の手が挙がっておりましたので、仁平委員にお願いいたします。
○仁平委員 ありがとうございます。連合の仁平です。現在、企業が大変な状況であることは、労働側としても理解しているところです。ただ、これまでの議論の経過や、次回の法定雇用率の見直しの時期を踏まえれば、年度内に引き上げるべきと考えており、法定雇用率の引上げの時期を3月1日とすることについて、労働者側としては異存はないところです。1ページに、公益側委員の意見の3つ目のポツがありますが、この中で雇用率達成に向け努力している企業にどう報いるかということに関して、御意見を1点申し上げたいと思っております。
チーム支援や、地域障害者職業センターによる支援等の記載の内容に加えて、努力している企業を対象とした、よりインセンティブのある支援が必要ではないかと考えており、ここについては、更に御検討いただけないかというのが1つ目の意見です。
もう1つは、職務創出の支援に関してです。これも前回、新型コロナを機にテレワークが進んだことなどを受けて、特例子会社において清掃などのオフィスでの業務が大幅に減少したとの発言もありました。特例子会社では、出勤しないとできない清掃や郵便、食堂などでの業務が多いため、テレワークが難しい状況にあると承知しております。これを契機にということではないのですが、清掃などの業務にとどまらず、会社が利益を上げている事業、本業に関わる業務についても、障害者がどう関わっていくかについて考えていく必要があるのではないかと思っております。
前回、障害者側の委員の方から御発言のあった内容と同趣旨ですが、厚労省として改めて今の考え方についてお聞かせいただければと思います。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。それでは、御意見として承りますが、事務局から何かあればお願いいたします。
○小野寺障害者雇用対策課長 ありがとうございました。障害者雇用対策課長の小野寺です。まず、1点目の努力している企業に対するインセンティブについてですが、今回特にコロナということに対しての何らかの新しい措置が財政的にもない中で、まず実行で何かできるかというところで、更に考えは進めてみたいと思っております。ただ、これはコロナにかかわらず、正に雇用率という障害者雇用の量的な面を相補完し合っていくとともに、より一層重要になる雇用の質に係る取組について、積極的に取り組んでいただいている企業に対して、正に中小企業認定制度を創設いたしましたので、この認定を取った企業について、行政側としてできる限りのアピールをし、様々な支援の強化をやっていきたいと思っているところです。
それから、もう1つ、特例子会社における仕事の在り方については、各企業それぞれが御努力いただいているところではあるかなと思います。正に、実はこのコロナにおいて、オフィスワークの補助的な業務がなくなってしまったことから、直接的な業務で、障害者の仕事を作り出してトライアルをして、実はやらせてみたら、一般の社員にとっても障害者にとっても非常にいい成果が上がったというような、働き甲斐も見いだし、かつ一般の社員も働きやすい環境が整ったというような製造業での例なども徐々に耳に入ってきている状況にありますので、こういった取組についても我々は積極的に把握して、是非またそういったことが広がっていくように、横展開できるように情報の共有にも努めてまいりたいと思います。以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございます。それでは、竹下委員、高橋委員、塩野委員の順番でお願いしたいと思います。それでは、竹下委員、お願いいたします。
○竹下委員 日視連の竹下です。2点の要望をいたします。1点は、ハローワーク等における新規採用の場面の問題です。先ほど、事務局からの報告があったことに、全面的に賛成するわけですが、本年10月から始まる福祉と雇用の連携による支援の問題は、極めて複雑な構造となっております。自治体による実施が前提となっており、地域生活支援事業という公費と雇用納付金の助成という組合せであったり、しかもそこに事業主と、それをいわば受託する支援事業者との組合せが必要になってくるという意味で、極めて構造上複雑であるために、なかなか理解が及ばなかったり、自治体の実施がスムーズに進まないのではないかということを懸念しております。したがって、この支援が、より実を伴うものとして新規雇用に結び付くためにも、そうした制度の概要がより分かりやすい形で、事業主や障害者自身、自治体に伝わることの更なる努力をお願いしたいと思っております。これが1点目です。
2点目は、コロナの影響でテレワークが増えていることは承知していますが、我々の仲間である針灸マッサージ師が、ヘルスキーパーとして雇用されている場面では、ほとんどの方が自宅待機になっているとお聞きしております。この自宅待機が、いつまで続くのかが分からない状況の中で、雇用調整助成金がいつまで続くのかということを心配しております。そういう意味では、せっかく法定雇用率が2.3に上がる中で、既に採用されている、雇用されている障害者の雇用の継続が失われることのないようにするための手立てを、今後とも十分にお願いしたいと思っております。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。御意見として承りたいと思います。事務局から、何かありますか。例えば、10月からの。
○小野寺障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長の小野寺です。竹下委員、ありがとうございました。昨年来この審議会の場でもいろいろ御意見を頂きながら進めてまいりましたが、新たな支援の枠組がようやく10月に施行ということで、自治体に様々な説明や働き掛け、必要に応じて雇用側の我々も同行して、障害福祉部と連携しながら進めてきたところであります。分かりやすい形で、できる限りの自治体に手を挙げていただき、かつ動き出したときに、企業側もしっかりと理解をして、これにうまく連携していけるように、引き続き配慮していきたいと思います。
それから、2つ目の雇用調整助成金の件ですが、現在、最大限の拡充措置が図られていて、一旦9月30日までということになっております。これについては、また別途、他の審議会で議論されることかなと思いますが、いずれにしても、少なくとももともとの雇用調整助成金制度自体は、もちろん今後も恒久的に措置されるものでありますので、こういった支援策も通じながら、また単なる自宅待機ではなく、先ほども申し上げたように、有効な休業期間の中でのスキルアップや、ほかの職種転換に向けての何らかの能力開発なりができるような形というのも、我々はできる限り助言しながら、企業側の取組を後押ししてまいりたいと思っております。以上でございます。
○阿部分科会長 それでは、高橋委員、お願いいたします。
○高橋委員 ダンウェイの高橋です。意見の前に、1点質問がありまして、その後に意見をお伝えしたいと思います。質問ですが、先ほど3ページで企業支援担当の就職支援コーディネーターが全国で113人、そして4ページで障害者支援担当の就職支援コーディネーターが全国300人の配置があるという説明が事務局からありました。これに関連してですが、全国のハローワークは約何箇所あるのでしょうか。これが質問です。
○阿部分科会長 それでは、お願いいたします。
○小野寺障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長の小野寺です。全国に544か所ございます。
○阿部分科会長 高橋委員、どうぞ。
○高橋委員 ダンウェイの高橋です。ありがとうございます。それでは、今の質問の内容も含めて意見を述べたいと思います。本件については、改めて中小企業の立場でお伝えしたいと思います。まず、前回の分科会で申し上げましたとおり、多くの中小企業は、
コロナ禍で雇用調整助成金等の支援策を活用しながら、事業の存続と雇用の維持にギリギリの努力を続けております。そうした中で、法定雇用率0.1%引上げの時期を、原案の令和3年1月1日から同年3月1日に後ろ倒しする案が今回示されました。中小企業に一定の配慮を頂いたことは、大変評価いたしております。しかし、障害者雇用の実態に鑑みると、依然厳しい案であり、多くの中小企業が不安を感じるのではないかと思います。
仮に、3月1日とするならば、資料に示された障害者雇用ゼロ企業に対する提案型雇用支援の推進施策など、引上げに伴い未達になる企業への支援の強化を、是非お願いいたします。。また、就労支援に関しましては、これは質問の内容にも関連しますがも、全国に約540に対して113人の就職支援コーディネーターだと、明らかに人数が足りないなども含めて、同コーディネーターの存在自体が十分に認知されていないことから、、コロナ禍でも安心して障害者雇用に取り組めるよう、支援策の周知徹底や効果、実績の見える化なども不可欠であると思っております。
厚生労働省では、法定雇用率を引き上げるだけでなく、施策の周知や見える化を通じて、中小企業へ寄り添い、取組を応援していく姿勢を示していただくことが、とても重要だと思っています。併せて、中小企業にとって身近な支援機関であるハローワークのマッチング機能の強化や充実も、是非お願いいたします。
次に、障害者雇用ゼロ企業に対する提案型雇用支援や、障害者向けチーム支援などの支援の実施主体につきましては、資料に記載されていますハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、福祉事業所などに加えて、昨年度から厚生労働省のプロジェクトチームの検討を進めているところと思います、福祉と雇用との連携、更には教育機関との連携を図り、様々な資源を有効活用することで、支援の実効性が一層高まるのではないかと思います。同時に、様々な機関が横断的に支援に関わる場合、客観的で統一的なアセスメントを行うことが重要であり、同アセスメントが実行できると、よりよいマッチングや適正配置、定着支援などにつながると思います。
また、コロナの影響で、障害者の勤務日数や業務範囲が縮小している場合がありますので、他委員からも意見があったように、テレワークやオンライン化などに対応した新たな職域開拓や、業務の見直しなどに資する教育訓練を整備・拡充し、企業が自社の障害者に積極的に教育訓練を実施する機会を、より確保できるようにしていくべきだと思っています。
これらの実現に当たり、御説明にもありましたが、例えば雇用調整助成金、教育訓練制度の活用や、困っている企業がすぐに相談でき、よりスピード感を持ってスムーズに仕組みを活用でき課題解決ができるような顔の見えるスキーム作りなども重要だと思います。ただ今申し上げました福祉と雇用との連携や新たな職域拡大、業務見直しに関する教育訓練の充実などは、今回の3月1日に合わせた実現が難しければ、中長期的な課題としても、是非とも継続的に前向きな議論をお願いいたします。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。御意見として承りたいと思います。それでは、塩野委員、お願いいたします。
○塩野委員 使用者側の塩野です。私からは、企業への支援について意見を述べたいと思います。当社の現状につきましては、前回発言をいたしましたが、現在の課題はコロナの影響で加速した親会社の新たな働き方への対応になります。原則テレワークで、社員が出社しなくなったことによって、多くの業務が減少しています。これに伴い、新たな業務の検討を始めたところです。例えば、親会社の働き方が変わったことによって新たな業務が見つけられないのか、あるいは現在ジョブコーチの指導の下で、チームで働いているメンバーが、テレワークでできる業務はないのか、そういったことを、様々な視点から検討を行っているところです。各企業におきましては、状況は様々だと思いますが、障害種別に応じた感染防止対策や、あるいは感染防止に配慮した採用活動といったものを悩みながら進めている状況だと思います。
今後、企業を支援していただく際に、このような点について、先ほど事務局からもお話がありましたが、好事例の収集を広く共有することは非常に有効だと考えますので、是非お願いしたいと思います。私からは以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。御意見として承ります。それでは、山内委員、お願いいたします。
○山内委員 山内でございます。私は、前回の分科会の席上で、コロナの状況下で先行きが不透明な中、何らかの経過措置を設けていただきたいというような意見を発言いたしました。残念ながら、経過措置という形には至らない中で、期間を2か月延期していただいたことは、非常に重く受け止めております。振り返りますと、今年の4月、どの企業さんも同じだったと思いますが、突然の非常事態宣言下で、新しく雇用される方々の対応に苦慮しました。多くの学生さんたちには在宅を強い、あるいは障害者の方々には、先ほど御意見も頂きましたが、自宅待機を強いるというような形になってしまいました。私どもは、来年の1月にどのような状況下であるかが予測がつかない中で、やはり万全の準備を来すというようなことに努めていきたいと考えております。そういう中で、1月から3月ということであれば、何らかの対応が図れると考えております。
それから、前回の分科会で公益代表の委員さんから、在宅も可能な業務を障害者の方にも是非検討いただきたいと御意見を頂いて、私はこれを非常に重く受け止めており、先ほど使用者側の委員様から御意見を頂いたように、新たな職種や、そういうのを考える機会に是非役立てたいと思います。一般的に企業は、大体次年度の予算を12月から1月、2月という時期に検討を重ねますが、やはりこの採用という切り口、そして障害者の方々の採用という考え方を、新たな働き方という、これは障害者の方に限らず、一般の従業員も同じ状況であるかなと思いますが、同じく、障害者の方々の仕事を創出することを積極的に考えていきたいと思っておりますので、こういう頂戴しました2か月という期間を貴重に受け止めて、検討に当てたいと考えております。以上でございます。
○阿部分科会長 ありがとうございました。それでは、佐渡委員、お願いいたします。
○佐渡委員 使用者側代表の佐渡です。支援体制のことで意見です。支援体制の充実を機能させることが非常に大事だと思いますので、支援事業者等の中に民間の活動をしてはどうかと、特に障害者雇用を前向きに捉えている企業や団体に、サポートを委託するような考え方もあるのではないかと思っております。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。御意見として承りたいと思います。ほかに御意見はいかがですか。それでは、小出委員、眞壁委員の順番でお願いいたします。小出委員、お願いいたします。
○小出委員 育成会の小出です。前回、欠席して申し訳ありませんでした。資料1の障害者側の意見の所に、テレワークのことがいろいろと書いてありました。このことを事前に教えていただいたので、私のほうで独自に高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページ等からテレワーク、在宅勤務について調査しましたが、知的障害者がテレワークのケースはほとんどありませんでした。私どもはコーディネーターの事業を独自にやっておりますので、そちらで聞いたところ、1つはサテライト形式、企業へ勤務するのではなく、在宅、自宅に近い所にサテライトを設けて仕事をするという、テレワークとは少し違うと思いますが、そのようなことをやっているのです。
それから、テレワークですが、ITを使っているわけではありませんが、在宅勤務ということで、例えば今、コロナの関係でマスク等を自宅で作っているというようなこともありますが、知的障害の場合、テレワークに向いていることは今までなかったので、全国で新たにやられている所、これから作り出されるかもしれませんが、そのようなことを広く教えていただきたいと思います。それから、企業側へもそのような情報を流していただけたらと思っておりますので、よろしくお願いします。
○阿部分科会長 ありがとうございました。それでは、眞壁委員、お願いいたします。
○眞壁委員 全国精神保健福祉会連合会の眞壁です。私は3月1日実施ということに賛成です。それで、先ほど高橋委員がおっしゃっていましたが、就職支援コーディネーターが113名配置されているという、大体544か所のハローワーク全部に配置されていると思っていたらそうではなかったのですが、いろいろな支援のこと、具体的にいろいろな支援します、評価しますという話が出てきて、それはいいなと思ったのですが、やはり人材をきちんと充実させていく、人数も増やしていく努力がすごく大事なことではないかと思いました。よろしくお願いします。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。では、事務局からお願いいたします。
○小野寺障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長の小野寺です。高橋委員、眞壁委員それぞれから、コーディネーターの配置数についての御指摘がありましたので、1つ御紹介をしたいと思います。このゼロ企業対策コーディネーターとして配置している113名は余り周知度がないというお話を高橋委員からも御指摘がありましたが、実は、全く障害者を雇用していない企業に働き掛けていくということで、認知していただく対象が非常に限られていた部分もあるかなと、このゼロ企業に対して、未達成企業もなのですが、特にゼロ企業に対して働き掛けていくということで、全国各労働局の筆頭所などには必ずいるとは思いますが、全所に対しての配置が追い付いていないのは事実です。
ただ、来年度以降、雇用率が上がりますので、上がった中での指導の強化も含めて、このコーディネーターの増員については積極的に取り組んでいきたいと思っていますし、その際に、求職者の大部分を占めている精神障害者の方たちの専門的な知見を持っている方を当てていく取組を加速していきたい、努力したいと思っておりますので、現時点においての決意表明ということで、ここで申し上げておきたいと思います。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。では、阿部委員、お願いいたします。
○阿部委員 日本身体障害者団体連合会の阿部です。皆様との調整の中で、3月1日からの雇用率2.3%に落ち着くことについては、私たちもそのようなことになるのかなと、今お話を伺って承知いたしました。それで、先ほど竹下委員がお話した内容について、少しコメントというか、意見を述べたいと思います。竹下委員がお話したように、重度の障害の方の通勤や介助についての新しい仕組みが10月から始まるということ、この周知がすごく大事ではないかということで、竹下委員と同様の意見です。
今現在、各地方自治体では、障害福祉計画、サービスに関係する計画策定の時期が今年度ですので、その10月からの取組について、なるべく早く地域に伝えていただくとともに、私たち障害当事者団体は地域の中で、その重要性をしっかり発信していく必要があると思っています。というのは、これは竹下委員がお話したように、地方自治体が最初の3か月は就労の分野でいろいろと取組をされて、その後、地方自治体が地域生活支援事業に取り組まなければ実現しないことだと思います。それだけに、障害当事者団体としても、地域でそのような情報発信をしっかりしていく役割があることを確認いたしましたので、そのことを申し上げました。どうか、早い周知と連携は大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。それでは、長谷川委員、お願いいたします。
○長谷川委員 福島大学の長谷川珠子と申します。このコロナの状況の中で、雇用率の引上げについては、いろいろと御意見があろうかと思いますし、企業の方々が大変なのもよく分かるのですが、年度内に引上げということは、当初の予定どおりというのでしょうか、5年前に決めたとおり引き上げざるを得ないのではないかと思っております。ただ、その上で、企業によっても、このコロナの影響の受け方が大きく違うと思うのです。そういった中では、個々の企業の状況、もちろん障害者の個々の状況にも応じた対応・支援が必要になっていくであろうと思っています。
それで、先ほど御説明していただいたことに関しての質問が2点あります。まず、企業向けのチーム支援を実施する対象の企業が、令和2年6月1日時点で障害者雇用率を達成している企業を対象にするということですが、対象を絞らざるを得ないのはよく分かるのですが、どうして雇用率達成の企業に絞っているのかというのが1つ質問です。
もう1つは、雇用率未達成企業で様々な指導、計画を立てさせたり指導しながら、最終的に企業名公表に至るということで、一応プロセスを置いているから、コロナの影響ですぐに企業名公表ではないという御説明があり、それはそのとおりだと思いますが、例えば、特別指導等を受けていて、計画どおりやろうと思っていたら、コロナの影響を受けてしまったというような、今年コロナの影響で4年後という話ではなく、今3年目となっている中で、計画どおりいかないというような企業に対しては、どのような対応をされるのかという質問です。以上2点です。よろしくお願いします。
○阿部分科会長 それでは、事務局お願いいたします。
○小野寺障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長の小野寺です。まず、1点目です。今回、この資料上にお書きしているチーム支援の企業版としては、引上げの中でのコロナの影響が大きく出た所ということで書いております。それ以外に、通常の企業向けチーム支援においては、当然ゼロ企業や未達成企業を従前の指導としてやっておりますので、それに重ねて、更に併せて今回強化するということです。ですので、絞っているというよりは、これまでの取組をより広げて、コロナ禍にあっての雇用率引上げの影響を受ける所にONしてやっていくところですので、御理解いただきたいと思います。
それから、2つ目です。特別指導については、今年度も公表に向けて実施しておりますが、従前よりも、この特別指導から公表に向けての期間を少し長く取っており、従前に比べると、特別指導に基づく各企業の取組を、より一層時間を掛けて御支援している状況ですので、そういった経緯も踏まえた上での企業名公表としたいと思っております。以上です。
○阿部分科会長 よろしいですか。それでは、倉知委員、お願いいたします。
○倉知委員 倉知です。よろしくお願いします。前回の審議会のときに、景気と実雇用率の関連性がないことから、コロナ景気で法定雇用率を決定するのは危険があるということをお話いたしました。特に、最前線にいる使用者側や労働者側の方々の意見を聞くと、やはりかなり厳しくて、今までの統計や経験は、もしかしたら適用できないのかもしれないという思いも少し感じました。ただ、年度内から遅らせてしまうと、それが前例になってしまうため、3月1日が落とし所ではないかと思っていますので、提案には賛成したいと思っております。
あと、努力している企業に報いるということ、今日様々な提案を頂きましたが、私は人的支援策というところをすごく評価したいと思っております。法定雇用率が今度0.1%上がる影響を受けるのは、1,000人以上の企業は1人増やさなければいけませんし、中小企業は45.5人だったのが43.5人ぐらいに下がってくるのかなと思います。要するに、雇用義務が出る企業が少し出てくるという、この辺りをどう支援するかが非常にポイントになるのではないかと思っております。
今日、その企業支援策について幾つか出ましたが、ほとんどの支援機関は障害がある方の支援をして、その延長上での企業支援なのです。だから、基本は障害者支援なのです。今回、障害者雇用推進チームの話が出て、私は良い策ではないかと思っておりますので、本気でやっていただきたいと思っております。なぜこのようなことを言うかというと、実はハローワークには専門家がいないのです。今回のこのコーディネーターも、恐らく嘱託や非常勤になるので、ハローワークに実践がされていかないのです。だから、ノウハウの蓄積がされていかないとなると、一緒にチームを組む所が重要になってくるのですが、地域障害者職業センターは、都道府県に1か所しかないので、多分そんなに機能しないだろうということで、そうなると、就業・生活支援センターの役割が随分大きくなってくるのではないかと思っております。
障害者就業・生活支援センターも障害者支援が中心で、企業支援はやはり障害者支援の延長でしかないのです。だから、企業支援体制がないわけで、そこの体制をもっと作れないかと思っております。そのような体制がないと、人材育成がほとんどされていなくて、障害者支援はかなり人材育成がされているのですが、事業主支援はほとんど人材育成がされておらず、専門性が不十分だと思っております。
今日も様々な雇用創出の話が出てきていますので、やはり就業・生活支援センター辺りで支援体制を確保して、人材育成をしていきながらノウハウを蓄積していって、特に中小企業が全国に点在しておりますので、そこを支援するようなものができることを私は期待しております。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございました。御意見として承りたいと思います。その他、御意見はありますか。特段よろしいですか。
委員の皆様からいろいろと御意見を承りました。時期を3月1日にして雇用率を引き上げることについて、皆様からは、一応賛成を頂いたと私は理解しております。一方で、そうした引上げに対しての支援策の強化について、様々な御意見を承りました。
私自身も皆様の意見を伺いながら、今後益々この支援策の強化は必要だと思いました。特に、今回コロナの問題がありますので、ウィズコロナあるいはアフターコロナにおいて障害者雇用をどのようにしていくのか、新しい雇用をどのように作っていくのか、どのように対応していくのか等々、また新たな局面が出てきたのではないかと思います。そのような意味では、また新しい支援策も必要になってくると思った次第です。そういう意味で、皆様から頂いた御意見を少し整理して、雇用率の引上げと同時に、この支援策をどのように強化していくかということについても、また改めて機会を設けて議論できればと思った次第です。
今後の進め方としては、まず本日の議論を踏まえて、事務局において政令案要綱の作成作業を速やかに進めていただき、次回の分科会において諮問していただくようお願いしたいと思います。また、今日頂いた御意見を少し整理して、支援策の強化についてもどのような形で今後進めていくか、少し整理していただきたいと事務局にはお願いしたいと思います。ということで、よろしいでしょうか。
それでは、その他の議題はありますが、何かありますか。特にないですか。
○小野寺障害者雇用対策課長 はい。
○阿部分科会長 特にないということなので、本日の議論は以上で終了となります。障害者雇用分科会はこれにて終了といたします。最後に、事務局から連絡事項がありますのでお願いいたします。
○池田障害者雇用対策課課長補佐 次回の日程についてですが、9月下旬の開催を予定しております。詳細は追って事務局より御連絡いたします。以上です。
○阿部分科会長 ありがとうございます。それでは、本日の会議に関する議事録の署名について、労働者代表は森口委員、使用者代表は池田委員、障害者代表は小出委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。本日はお忙しい中ありがとうございました。これにて終了いたします。